JP6414854B2 - 建物の解体方法 - Google Patents
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Description
図1は、実施形態1にかかる建物の解体方法における重機移動工程の工程図を示している。図1に示す重機移動工程は、図2に示す吊上ウインチ5を装備する解体重機1を使用して、解体重機1を建物の上階に移動させる例を示している。なお、図1では、解体される建物20を5階建てとし、解体重機1を1階から5階まで移動する工程を示している。ただ、本発明の解体方法は、解体される建物の階数を限定せず、2階以上の全ての建物に採用することができる。
図1に示す重機移動工程は、解体重機1を吊り上げることができる吊り上げ力の吊上ウインチ5を解体重機1に装備する重機準備工程と、解体重機1が配置される階の天井27である階上の床22よりも上階の床22に、ワイヤー6を挿通可能な貫通孔24を上下に貫通して穿孔する穿孔工程と、貫通孔24の真下の位置において、解体重機1で天井27の一部を破壊して解体重機1を通過できる通過穴23を階上の床22に開口する開口工程と、解体重機1に装備した吊上ウインチ5から繰り出されるワイヤー6を、通過穴23と貫通孔24とに通過させて建物20の下階から上階に挿通するワイヤー挿通工程と、貫通孔24に挿通されたワイヤー6の先端を建物20の上階に固定するワイヤー固定工程と、吊上ウインチ5でワイヤー6を巻き取って、解体重機1を吊り上げて通過穴23に通過させて建物20の上階に移動する重機吊り上げ工程とで解体重機1を建物20の上階に移動させる。
重機準備工程では、解体重機1を吊り上げることができる吊り上げ力の吊上ウインチ5を解体重機1に装備する。解体重機1に装備される吊上ウインチ5は、重機本体を吊り上げ可能な吊り上げ力を有しており、図2または図3に示すように、重機本体4を吊り上げ可能な位置に配置される。吊上ウインチ5を装備する解体重機1の構造については詳細には後述する。
穿孔工程では、図1の(1)に示すように、解体重機1が配置される階である1階の天井27、すなわち階上である2階の床22よりも上階の床22に、ワイヤー6を挿通可能な貫通孔24を上下に貫通して穿孔する。図1の(1)では、3階以上の床22であって、屋上21の床22まで、複数階にわたって上階の床22に貫通孔24を穿孔している。複数階にわたって設けられる貫通孔24は、各階の床22を上下に貫通すると共に、各階の貫通孔24が垂直方向に直線状に位置するように穿孔される。
(1)図4の(A)に示すように、最上階である屋上21の床22に貫通孔24を穿孔する。
(2)図4の(B)に示すように、この貫通孔24から、先端に錘29を付けたガイド用線材28を降下させる。図4の(B)では、屋上21の床22から階下の5階の床22までガイド用線材28を降下させる状態を示している。
(3)降下されるガイド用線材28により、階下の床22に貫通孔24を穿孔する位置を特定し、この位置に、図4の(C)に示すように、貫通孔24を穿孔する。
(4)同様にして、図4の(D)に示すように、さらに階下の床22に貫通孔24を穿孔する位置をガイド用線材28で特定しながら、複数階にわたって上階の床22を上下に貫通する貫通孔24を垂直方向に直線状に設ける。
開口工程では、図1の(2)に示すように、解体重機1が配置される階の天井27の一部を解体重機1で破壊して、解体重機1を通過できる大きさの通過穴23を階上の床22に開口する。図1の(2)は、1階に配置された解体重機1が解体具12を使用して2階の床22に通過穴23を開口する状態を示している。通過穴23は、さらに階上の床22(図1においては3階)に開口された貫通孔24の真下の位置に開口される。ここで、通過穴23を開口する位置を特定するために、図4の(E)で示すように、前述の穿孔工程で上階から降下されたガイド用線材28を使用することができる。通過穴23は、上階に設けた貫通孔24に挿通されるワイヤー6で吊り上げられる解体重機1が通過できるように、貫通孔24の下方に位置して、解体重機1を通過できる大きさに開口される。
ワイヤー挿通工程では、図1の(3)に示すように、解体重機1に装備した吊上ウインチ5から繰り出されるワイヤー6を、通過穴23と貫通孔24とに通過させて建物20の下階から上階に挿通する。この工程において、下階に配置された解体重機1の吊上ウインチ5から繰り出されるワイヤー6を貫通孔24に通過させながら上階まで引き上げるために、図4の(F)〜(H)に示すように、前述の穿孔工程で上階から降下されたガイド用線材28を使用する。図4の(F)に示すように、上階の貫通孔24と通過穴23とを通過して降下されたガイド用線材28の下端に、吊上ウインチ5のワイヤー6の先端を連結する。図4の(G)に示すように、建物20の上階において、ガイド用線材28を巻き上げて、ワイヤー6を引き上げる。図4の(H)に示すように、吊上ウインチ5から繰り出されるワイヤー6を、通過穴23と貫通孔24とに通過させながら、上階(図においては屋上21)まで引き上げる。
ワイヤー固定工程では、貫通孔24に挿通されたワイヤー6の先端を建物20の上階に固定する。図1の(4)は、ワイヤー6の先端を屋上21の床22に固定する状態を示している。貫通孔24に挿通されたワイヤー6は、床22の上面であって貫通孔24の上に配置される金属製の固定部材25にその先端が連結される。上階の床22に穿孔された貫通孔24に挿通されるワイヤー6は、先端が固定部材25に連結されることで、上階の床22に固定される。床22の上面に配置される固定部材25は、ワイヤー6が下方向に引っ張られる状態においても、確実に支持できる。それは、固定部材25を貫通孔24よりも大きくすることで、階下に落下するのを阻止できるからである。したがって、固定部材25には、好ましくは、ワイヤー6で吊り上げられる解体重機1の加重で変形しない強度の金属部材が使用される。このような固定部材として、たとえば、金属製の鋼材が使用できる。ただ、固定部材25には、金属製のパイプ、ロッド、ブロック等も使用できる。さらに、ワイヤー6の先端は、建物の躯体の一部、たとえば柱や梁に連結して固定することもできる
重機吊り上げ工程では、図1の(5)に示すように、吊上ウインチ5でワイヤー6を巻き取って、解体重機1を吊り上げて通過穴23に通過させて建物20の上階に移動する。図1の(5)は、解体重機1を建物20の1階から2階に吊り上げる状態を示している。解体重機1は、図2と図3に示すように、吊上ウインチ5を無線のリモコン操作部11でコントロールできるようにしている。この解体重機1は、無線のリモコン操作部11で吊上ウインチ5の巻取ドラム13をコントロールし、巻取ドラム13にワイヤー6を巻き取って、解体重機1を吊り上げて通過穴23に通過させて上階に移動する。無線のリモコン操作部11によらず、オペレータキャビン8の操作レバーで巻取ドラム13をコントロールする解体重機1は、オペレーターがオペレータキャビン8のシートに座って操作レバーで巻取ドラム13の回転を制御して、ワイヤー6を巻取ドラム13に巻き取って解体重機1を吊り下げる。
重機支持工程では、図1の(6)に示すように、解体重機1を吊り上げて通過させた通過穴23に支持部材26を橋渡しして、支持部材26上に解体重機1を載せて支持する。支持部材26は、通過穴23を橋渡しして解体重機1を載せることができる長さと幅を有する歩み板が使用できる。さらに、支持部材26は、通過穴23を橋渡しした状態で解体重機1を支持できる強度も備えている。さらにまた、支持部材25は、歩み板に加えて、あるいは歩み板に代わって、鋼材や鉄板を使用して解体重機1を支持することもできる。支持部材26は、重機吊り上げ工程において解体重機1を通過穴23が開口された床よりも高く吊り上げた状態で、解体重機1の下方において通過穴23に橋渡しされる。その後、巻取ドラム13を逆転してワイヤー6を繰り出して解体重機1が支持部材1の上に配置される。
第2開口工程では、図1の(6)に示すように、支持部材26で支持された解体重機1を使用して、天井27に通過穴23を開口する。解体重機1は、天井27の一部であって、貫通孔24の周囲を解体具12で破壊して、解体重機1を通過できる通過穴23を階上の床22に開口する。図1の(6)は、2階に配置された解体重機1を使用して3階の床22に通過穴23を開口する状態を示している。通過穴23は、さらに上階に設けた貫通孔24の下方に位置して、解体重機1を通過できる大きさに開口される。
以上のように、重機移動工程で建物20の上階に移動された解体重機1を使用して、建物を解体しながら降下する。解体工程では、建物20の最上階に移動された解体重機1のオペレータキャビン8にオペレーターが入り、シートに座って操作レバーを操作して、建物20を上階から下階に解体しながら降下して建物全体を解体する。最上階に移動された解体重機1は、天井である屋上部分と壁を解体し、さらに床22の一部を解体して、下の階に移動する。各階においても、解体重機1は、天井と壁を解体し、さらに床22の一部を解体しながら、下の階に移動する。解体重機1が下の階に移動する方法は、従来から行われているように、歩み板を敷設してその上を移動して降下し、あるいは解体したがれきで下の階に移動する通路を設けて降下する。
図5は、実施形態2にかかる建物の解体方法における重機移動工程の工程図を示している。図5に示す重機移動工程では、図3に示す吊上ウインチ5を装備する解体重機1を使用して、解体重機1を建物の上階に移動させる例を示している。なお、図5では、解体される建物20を3階建てとし、解体重機1を1階から3階まで移動する工程を示している。
図5に示す重機移動工程では、まず、図5の(1)〜(4)に示すように、前述の重機準備工程、穿孔工程、開口工程、ワイヤー挿通工程、ワイヤー固定工程、及び重機吊り上げ工程により解体重機1を建物20の上階に移動させる。図5に示す穿孔工程では、図1のように複数階にわたって上階の床22に貫通孔24を開口することなく、3階の床22にのみ貫通孔24を開口している。このため、ワイヤー挿通工程及びワイヤー固定工程では、3階の床22に設けた貫通孔24に挿通されたワイヤー6を3階の床22に固定し、重機吊り上げ工程では、解体重機1を1階から2階の床22まで吊り上げている。
乗り入れ工程では、重機吊り上げ工程で吊り上げられた解体重機1を上階の床22の上に乗り入れる。重機吊り上げ工程において、通過穴23を通過して吊り上げられた解体重機1は、通過穴23に歩み板を橋渡しし、解体重機1をこの歩み板の上に下ろした後、歩み板から床面に乗り入れて移動させる。あるいは、解体重機1を床面よりも高く吊り上げた状態で、解体重機1を水平方向に引っ張って通過穴23の横に移動し、巻取ドラム13を逆転してワイヤー6を繰り出して解体重機1を床面上に移動させる。
第2穿孔工程では、図5の(5)に示すように、解体重機1を乗り入れた2階の天井27である3階の床22よりも上階の床22、すなわち図5においては屋上の床22に、ワイヤー6を挿通可能な貫通孔24を上下に貫通して穿孔する。なお、この第2穿孔工程では、前述の穿孔工程と同様にして、床22のコンクリートに、所定の大きさの貫通孔24を穿孔する。
第3開口工程では、図5の(6)に示すように、上階の床面上に配置された解体重機1を使用して、天井27に通過穴23を開口する。解体重機1は、天井27の一部を解体具12で破壊して、解体重機1を通過できる通過穴23を階上の床22に開口する。図5の(6)は、2階に配置された解体重機1を使用して3階の床22に通過穴23を開口する状態を示している。通過穴23は、屋上21に設けた貫通孔24の下方に位置して、解体重機1を通過できる大きさに開口される。
図5の(7)に示すように、解体重機1に装備した吊上ウインチ5から繰り出されるワイヤー6を、3階に開口された通過穴23と屋上21に穿孔された貫通孔24とに通過させて建物20の下階から上階に挿通する。
さらに、図5の(7)に示すように、貫通孔24に挿通されたワイヤー6の先端を建物20の上階に固定する。図5の(7)は、ワイヤー6の先端を屋上21の床22に固定する状態を示している。貫通孔24に挿通されたワイヤー6は、床22の上面であって貫通孔24の上に配置される金属製の固定部材25にその先端が連結されて、上階の床22に固定される。
第2重機吊り上げ工程では、図5の(8)に示すように、吊上ウインチ5でワイヤー6を巻き取って、解体重機1を吊り上げて通過穴23に通過させて建物20の上階に移動する。解体重機1は、前述と同様にして、無線のリモコン操作部11で吊上ウインチ5をコントロールして、あるいは、オペレーターがオペレータキャビン8の操作レバーを操作して、巻取ドラム13の回転を制御して、ワイヤー6を巻取ドラム13に巻き取って解体重機1を吊り下げる。
以下、実施形態1及び2にかかる重機移動工程に使用する解体重機1であって、吊上ウインチ5を装備する解体重機1について詳述する。図2と図3に示す解体重機1は、先端に建物を破壊する解体具12を装備するアーム2と自走用の無限軌道3とを備える。さらに、解体重機1は、アーム2及び無限軌道3とを備える重機本体4と、この重機本体4をワイヤー6を介して吊り上げる吊上ウインチ5とを備える。
図6は、実施形態3にかかる建物の解体方法における重機移動工程の工程図を示している。図6に示す重機移動工程は、建物の上階に吊上ウインチ5を配置し、この吊上ウインチ5から繰り出されるワイヤー6を各階の床22に開口した貫通孔24から下方に垂らし、ワイヤー6の先端を階下の解体重機1に固定して、吊上ウインチ5を使って解体重機1を吊り上げている。なお、図6では、解体される建物20を5階建てとし、解体重機1を1階から5階まで移動する工程を示している。
図6に示す重機移動工程は、解体重機1が配置される階の天井27である階上の床22よりも上階の床22に、ワイヤー6を挿通可能な貫通孔24を上下に貫通して穿孔する穿孔工程と、貫通孔24が開口された上階の床面に、解体重機1を吊り上げることができる吊り上げ力の吊上ウインチ5を設置するウインチ設置工程と、貫通孔24の真下の位置において、解体重機1で天井27の一部を破壊して解体重機1を通過できる通過穴23を階上の床22に開口する開口工程と、吊上ウインチ5から繰り出されるワイヤー6を、貫通孔24と通過穴23とに通過させて建物20の上階から下階に挿通するワイヤー挿通工程と、ワイヤー6の先端を解体重機1に固定するワイヤー固定工程と、吊上ウインチ5でワイヤー6を巻き取って、解体重機1を吊り上げて通過穴23に通過させて建物20の上階に移動する重機吊り上げ工程とで解体重機1を上階に移動させる。
穿孔工程では、図6の(1)と(2)に示すように、解体重機1が配置される階である1階の天井27、すなわち階上である2階の床22よりも上階の床22に、ワイヤー6を挿通可能な貫通孔24を上下に貫通して穿孔する。図6の(2)では、3階以上の床22であって、屋上21の床22まで、複数階にわたって上階の床22に貫通孔24を穿孔している。複数階にわたって設けられる貫通孔24は、各階の床22を上下に貫通すると共に、各階の貫通孔24が垂直方向に直線状に位置するように穿孔される。
ウインチ設置工程では、図6の(1)に示すように、貫通孔24が開口された屋上21の床22の上に吊上ウインチ5を設置する。吊上ウインチ5は、解体重機1を吊り上げることができる吊り上げ力を有している。吊上ウインチ5は、ワイヤー6を巻き取る巻取ドラム13を有しており、この巻取ドラム13を電動機(図示せず)で回転させて解体重機1を吊り上げるようにしている。吊上ウインチ5は、本体フレームが床面のコンクリートにボルト等を介して固定される。
開口工程では、図6の(2)に示すように、解体重機1が配置される階の天井27の一部を解体重機1の解体具12で破壊して、解体重機1を通過できる大きさの通過穴23を階上の床22に開口する。図6の(2)は、1階に配置された解体重機1が解体具12を使用して2階の床22に通過穴23を開口する状態を示している。この通過穴23は、さらに階上の床22(図1においては3階)に開口された貫通孔24の真下の位置に開口される。
吊上ウインチ5から繰り出されるワイヤー6を、貫通孔24と通過穴23とに通過させて建物20の上階から下階に挿通する。ワイヤー6は、先端に錘29を連結することで速やかに降下できる。
1階まで降下されたワイヤー6の先端を解体重機1に固定する。この解体重機1には、吊上ウインチ5を装備していない一般的な解体重機が使用できる。
重機吊り上げ工程では、図6の(4)と(5)に示すように、屋上21に設置された吊上ウインチ5でワイヤー6を巻き取って、解体重機1を吊り上げて通過穴23に通過させて建物20の上階に移動する。図6の(5)は、解体重機1を建物20の1階から2階に吊り上げる状態を示している。
重機支持工程では、図6の(6)に示すように、解体重機1を吊り上げて通過させた通過穴23に支持部材26を橋渡しして、支持部材26上に解体重機1を載せて支持する。
第2開口工程では、図6の(6)に示すように、支持部材26で支持された解体重機1を使用して、天井27に通過穴23を開口する。解体重機1は、天井27の一部であって、貫通孔24の周囲を解体具12で破壊して、解体重機1を通過できる通過穴23を階上の床22に開口する。図6の(6)は、2階に配置された解体重機1を使用して3階の床22に通過穴23を開口する状態を示している。通過穴23は、さらに上階に設けた貫通孔24の下方に位置して、解体重機1を通過できる大きさに開口される。
2…アーム
2A…第1アーム
2B…第2アーム
3…無限軌道
4…重機本体
5…吊上ウインチ
6…ワイヤー
7…走行ベース
8…オペレータキャビン
9…回転ベース
10…エンジンキャビン
11…リモコン操作部
12…解体具
13…巻取ドラム
15…滑車
20…建物
21…屋上
22…床
23…通過穴
24…貫通孔
25…固定部材
26…支持部材
27…天井
28…ガイド用線材
29…錘
Claims (7)
- 建物を破壊する解体具をアームの先端に装備する解体重機を建物の上階に移動する重機移動工程と、
建物の上階に移動された前記解体重機が建物を上階から下階に解体しながら降下する解体工程とで建物を解体する建物の解体方法であって、
前記重機移動工程が、
解体重機を吊り上げることができる吊り上げ力の吊上ウインチを前記解体重機に装備する重機準備工程と、
前記解体重機が配置される階の天井である階上の床よりも上階の床に、ワイヤーを挿通可能な貫通孔を上下に貫通して穿孔する穿孔工程と、
前記貫通孔の真下の位置において、前記解体重機で天井の一部を破壊して前記解体重機を通過できる通過穴を階上の床(F2)に開口する開口工程と、
前記解体重機に装備した吊上ウインチから繰り出されるワイヤーを、前記通過穴と前記貫通孔とに通過させて建物の下階から上階に挿通するワイヤー挿通工程と、
前記ワイヤーの先端を建物の上階に固定するワイヤー固定工程と、
前記吊上ウインチで前記ワイヤーを巻き取って、前記解体重機を吊り上げて前記通過穴に通過させて建物の上階に移動する重機吊り上げ工程と
を含むことを特徴とする建物の解体方法。
- 請求項1に記載される建物の解体方法であって、
前記穿孔工程において、複数階にわたって上階の床に前記貫通孔を穿孔すると共に、各階に穿孔される該貫通孔を垂直方向に直線状に配置し、
さらに、前記重機吊り上げ工程の後工程として、前記解体重機を吊り上げて通過させた前記通過穴に支持部材を橋渡しして、前記支持部材上に前記解体重機を載せて支持する重機支持工程と、
前記支持部材で支持された前記解体重機で、天井の一部であって前記貫通孔の周囲を破壊して前記解体重機を通過できる通過穴を階上の床(F3)に開口する第2開口工程とを備え、
前記重機吊り上げ工程と、前記重機支持工程と、前記第2開口工程とを繰り返して、前記解体重機を複数階にわたって建物の上階に移動させることを特徴とする建物の解体方法。
- 請求項1または2に記載される建物の解体方法であって、
前記重機吊り上げ工程で建物の上階に移動された解体重機を、上階の床面上に乗り入れる乗り入れ工程と、
前記解体重機を乗り入れた階の天井である階上の床よりも上階の床に、ワイヤーを挿通可能な貫通孔を上下に貫通して穿孔する第2穿孔工程と、
前記貫通孔の真下の位置において、前記解体重機で天井の一部を破壊して前記解体重機を通過できる通過穴を階上の床に開口する第3開口工程と、
前記解体重機に装備してなる吊上ウインチから繰り出されるワイヤーを、前記通過穴と前記貫通孔とに通過させて建物の下階から上階に挿通する第2ワイヤー挿通工程と、
前記ワイヤーの先端を建物の上階に固定する第2ワイヤー固定工程と、
前記吊上ウインチで前記ワイヤーを巻き取って、前記解体重機を吊り上げて前記通過穴に通過させて建物の上階に移動する第2重機吊り上げ工程と
により、前記解体重機を建物の上階に移動させることを特徴とする建物の解体方法。
- 請求項3に記載される建物の解体方法であって、
前記第2穿孔工程において、複数階にわたって上階の床に前記貫通孔を穿孔すると共に、各階に穿孔される該貫通孔を垂直方向に直線状に配置し、
さらに、前記第2重機吊り上げ工程の後工程として、前記解体重機を吊り上げて通過させた前記通過穴に支持部材を橋渡しして、前記支持部材上に前記解体重機を載せて支持する第2重機支持工程と、
前記支持部材で支持された前記解体重機で、天井の一部であって前記貫通孔の周囲を破壊して前記解体重機を通過できる通過穴を階上の床に開口する第4開口工程とを備え、
前記第2重機吊り上げ工程と、前記第2重機支持工程と、前記第4開口工程とを繰り返して、前記解体重機を複数階にわたって建物の上階に移動させることを特徴とする建物の解体方法。
- 請求項1から4のいずれかに記載される建物の解体方法であって、
前記ワイヤー挿通工程または前記第2ワイヤー挿通工程において、上階の床から、前記貫通孔と前記通過穴とを通過してガイド用線材を降下させると共に、前記ガイド用線材の下端に、前記解体重機に装備した吊上ウインチから繰り出されるワイヤーの先端を連結し、該ガイド用線材を巻き上げて前記ワイヤーを建物の下階から上階に挿通することを特徴とする建物の解体方法。
- 建物を破壊する解体具をアームの先端に装備する解体重機を建物の上階に移動する重機移動工程と、
建物の上階に移動された前記解体重機が建物を上階から下階に解体しながら降下する解体工程とで建物を解体する建物の解体方法であって、
前記重機移動工程が、
前記解体重機が配置される階の天井である階上の床よりも上階の床に、ワイヤーを挿通可能な貫通孔を上下に貫通して穿孔する穿孔工程と、
前記貫通孔が開口された上階の床面に、前記解体重機を吊り上げることができる吊り上げ力の吊上ウインチを設置するウインチ設置工程と、
前記貫通孔の真下の位置において、前記解体重機で天井の一部を破壊して前記解体重機を通過できる通過穴を階上の床に開口する開口工程と、
前記吊上ウインチから繰り出されるワイヤーを、前記貫通孔と前記通過穴とに通過させて建物の上階から下階に挿通するワイヤー挿通工程と、
前記ワイヤーの先端を前記解体重機に固定するワイヤー固定工程と、
前記吊上ウインチで前記ワイヤーを巻き取って、前記解体重機を吊り上げて前記通過穴に通過させて建物の上階に移動する重機吊り上げ工程と
を含むことを特徴とする建物の解体方法。
- 請求項6に記載される建物の解体方法であって、
前記穿孔工程において、複数階にわたって上階の床に前記貫通孔を穿孔すると共に、各階に穿孔される該貫通孔を垂直方向に直線状に配置し、
さらに、前記重機吊り上げ工程の後工程として、前記解体重機を吊り上げて通過させた前記通過穴に支持部材を橋渡しして、前記支持部材上に前記解体重機を載せて支持する重機支持工程と、
前記支持部材で支持された前記解体重機で、天井の一部であって前記貫通孔の周囲を破壊して前記解体重機を通過できる通過穴を階上の床に開口する第2開口工程とを備え、
前記重機吊り上げ工程と、前記重機支持工程と、前記第2開口工程とを繰り返して、前記解体重機を複数階にわたって建物の上階に移動させることを特徴とする建物の解体方法。
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