JP6413969B2 - 日射遮蔽体形成用分散液および当該分散液を用いた日射遮蔽体 - Google Patents

日射遮蔽体形成用分散液および当該分散液を用いた日射遮蔽体 Download PDF

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Description

本発明は、車両、ビル、事務所、一般住宅などの窓材や、電話ボックス、ショーウィンドー、照明用ランプ、透明ケースなどに使用される単板ガラス、合わせガラス、プラスチックスや繊維などに適用される、可視光領域の光には透明で、近赤外線領域の光に吸収を持つ日射遮蔽用微粒子を用いた日射遮蔽体形成用分散液、および、当該分散液を用いた日射遮蔽体に関する。
太陽光や電球などの外部光源から熱成分を除去・減少する方法として、従来、例えば、ガラス表面に赤外線を反射する材料からなる被膜を形成して、当該ガラスを熱線反射ガラス等として用いることが行われていた。その赤外線反射材料には、FeO、CoO、CrO、TiOなどの金属酸化物や、Ag、Au、Cu、Ni、Alなどの金属材料が選択されて使用されていた。
ところが、これらの金属酸化物や金属材料には、熱に大きく寄与する赤外線のみならず、可視光も同時に反射もしくは吸収する性質がある。このため、これらの金属酸化物や金属材料の被膜が形成された熱線反射ガラス等では、可視光透過率が低下してしまう問題があった。
特に、建材、乗り物、電話ボックスなどに用いられる熱線遮蔽基材においては、可視光領域で高い透過率が必要とされる。従って、熱成分を除去・減少するために、前記金属酸化物や金属材料の赤外線反射材料を用いる場合には、その被膜の膜厚を非常に薄くしなければならなかった。
膜厚の薄い金属酸化物や金属材料の被膜を形成するためには、スプレー焼付け法、CVD法、スパッタリング法、または真空蒸着法などの物理成膜法を用いて、膜厚10nmレベルの薄膜として成膜する方法が採られている。しかし、これらの成膜方法は大がかりな装置や真空設備を必要とし、生産性や大面積化に難点があり、膜の製造コストが高くなる欠点がある。
さらに、金属酸化物や金属材料から選ばれる赤外線反射材料では、太陽光などの外部光源から熱成分を除去・減少して熱線遮蔽特性を高くしようとすると、可視光領域の反射率も同時に高くなってしまう傾向がある。このため、熱線遮蔽基材に鏡のようなギラギラした外観を与えて、美観を損ねてしまう欠点もあった。
一方、これらの材料を用いて成膜された膜は、電気抵抗値が比較的低くなる。このため、電波に対する反射が高くなり、例えば、建材、乗り物等に用いられる場合、携帯電話やテレビ、ラジオなどの電波を反射して受信不能になったり、周辺地域に電波障害を引き起こしたりするなどの欠点もあった。当該欠点を改善するために、可視光領域の光の反射率が低く赤外線領域の光の反射率が高く、かつ表面抵抗値が概ね10Ω/□(オーム・パー・スクエアと読む。)以上に制御可能な日射遮蔽体が求められている。
ここで、可視光透過率が高く、しかも優れた日射遮蔽機能を持つ材料として、アンチモン含有錫酸化物(本発明において「ATO」と記載する場合がある。)や、インジウム含有錫酸化物(本発明において「ITO」と記載する場合がある。)が知られている。これらの材料は、可視光反射率が比較的低いためギラギラした外観を与えることはない。
しかし、これらの材料の有するプラズマ周波数は近赤外線領域にあるために、可視光に近い近赤外域においては、反射・吸収効果が未だ十分ではなかった。さらに、これらの材料は、単位質量当たりの日射遮蔽力が低いため、高い日射遮蔽機能を得るには使用量が多くなり、コストが割高となるという問題を有していた。
また、日射遮蔽材料微粒子を含有する塗布液を適宜な基材上に塗布し、日射遮蔽膜を当該基材上に形成することによって簡単、かつ低コストで日射遮蔽機能を持たせた透明基材を製造することも提案されている。
例えば、特許文献1には、六ホウ化物が自由電子を多量に保有していること、当該六ホウ化物を微粒子化し高度に分散させることによって、可視光領域に透過率の極大を持つとともに、可視光領域に近い近赤外領域に強いプラズマ反射を発現して透過率の極小を持つようになることが開示されている。
特許文献2には、バインダー中に日射遮蔽材料として六ホウ化物微粒子を含有した日射遮蔽膜形成用塗布液について開示されている。
また、特許文献3には、既存の各種基材に適応でき、可視光透過率を高く保ったまま、赤外線の透過率を低くできる日射遮蔽体に用いる日射遮蔽材料として、タングステン酸化物微粒子とその製造方法、当該タングステン酸化物微粒子を用いた日射遮蔽体形成用分散液および日射遮蔽体が開示されている。
特許文献4には、上述した可視光透過率が高くしかも優れた熱線遮蔽機能を持つ各種材料の中から、ATO微粒子と六ホウ化物微粒子とを選択し、これらを併せて使用することが開示されている。当該併用使用により、それぞれの単独使用よりも日射遮蔽特性を向上させ、ATOの使用量を減少して材料コストを低減した、熱線遮蔽成分微粒子が分散されている熱線遮蔽樹脂シート材製造用添加液が得られ、可視光領域の光の透過率が高くて反射率は低く、近赤外線領域の光の透過率は低い熱線遮蔽樹脂シート材が得られることが開示されている。
特開2000−72484号公報 特開2001−262061号公報 特開2005−187323号公報 特開2003−327717号公報
本発明者らの検討によると、前記ATO微粒子と前記六ホウ化物微粒子とを使用した日射遮蔽体形成用分散液を用いて得られる日射遮蔽体は、優れた日射遮蔽特性を有している。しかしながら、前記日射遮蔽体形成用分散液を、日射遮蔽体形成用母材に練り込み、板状、シート状、またはフィルム状に成形する日射遮蔽体において、耐候性、特に湿熱特性、つまり、湿熱雰囲気下における耐加水分解性は満足すべきものではなく、改善の余地を有していることを知見した。
本発明は上述した状況のもとになされたものであり、その解決しようとする課題は、優れた日射遮蔽特性を有するとともに耐候性、特に湿熱特性に優れた日射遮蔽体と、当該日射遮蔽体を形成するための日射遮蔽体形成用分散液を提供することである。
本発明者等は、上記課題を解決するため鋭意研究を行った。
具体的には、ATO微粒子と六ホウ化物微粒子とを併せた日射遮蔽用微粒子と分散剤とを、溶媒中に分散させた日射遮蔽体形成用分散液において、当該分散剤の奏する効果に着目して検討を行った。そして、アミン価を有し、かつ酸価が19mgKOH/g以下である分散剤を含有する日射遮蔽体形成用分散液を用いて日射遮蔽体を形成すると、得られた日射遮蔽体の耐湿熱特性が向上することを知見し、本発明を完成するに至った。
上述の課題を解決するための第1の発明は、
日射遮蔽用微粒子と分散剤とを溶媒中に分散させた日射遮蔽体形成用分散液であって、
前記日射遮蔽用微粒子は、一般式XB(但し、Xは、La、Ce、Pr、Nd、Gd、Tb、Dy、Ho、Y、Sm、Eu、Er、Tm、Yb、Lu、Sr、Caの群から選択される1種以上)で表される六ホウ化物微粒子と、アンチモン含有錫酸化物(ATO微粒子とを含有し、前記六ホウ化物微粒子と前記ATO微粒子との平均一次粒子径は200nm以下であり、 前記日射遮蔽体形成用分散液中の前記六ホウ化物微粒子の含有量は0.01質量%以上3.0質量%以下であり、前記ATO微粒子の含有量は10.0質量%以上30.0質量%以下であり、前記六ホウ化物微粒子と前記ATO微粒子とが質量比で0.1:99.9〜13.8:86.2の範囲で配合され、
前記分散剤は、アミン価が10mgKOH/g以上29mgKOH/g以下であり、かつ、酸価が19mgKOH/g以下である、ことを特徴とする日射遮蔽体形成用分散液である。
第2の発明は、
前記ATO微粒子はタップ密度が1.85g/cm以下で、比表面積が5〜110m/gであり、かつ、L表色系による粉体色Lが40〜65であり、aが−5〜−1であり、bが−11〜−1であり、
前記六ホウ化物微粒子は、格子定数が0.4100〜0.4160nmであり、L表色系による粉体色Lが30〜60であり、aが−5〜10であり、bが−10〜2である、ことを特徴とする日射遮蔽体形成用分散液である。
第3の発明は、
前記日射遮蔽体形成用分散液が、さらに、ZrO、TiO、Si、SiC、SiO、Al、Y、ZnO、CeO、Fe(OH)、FeOOHから選択される少なくとも1種以上の化合物を含有する、ことを特徴とする日射遮蔽体形成用分散液である。
第4の発明は、
前記日射遮蔽体形成用分散液を含む膜が基材上に成膜されている、ことを特徴とする日射遮蔽体である。
第5の発明は、
前記基材が透明基材である、ことを特徴とする日射遮蔽体である。
第6の発明は、
前記透明基材が、ガラス、樹脂フィルム、樹脂ボードから選択される1種である、ことを特徴とする日射遮蔽体である。
第7の発明は、
前記日射遮蔽体形成用分散液が練り込まれた日射遮蔽体形成用母材が、板状、シート状、フィルム状から選択される形状に成形されたものである、ことを特徴とする日射遮蔽体である。

本発明に係る日射遮蔽体形成用分散液を用いて基材上に塗膜形成して得られた日射遮蔽体や、当該日射遮蔽体形成用分散液を日射遮蔽体形成用母材に練り込み、板状、シート状、フィルム状のいずれかの形状に成形した日射遮蔽体は、耐候性、特に耐湿熱特性に優れた日射遮蔽体であって工業的に有用である。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。
本発明に係る日射遮蔽体形成用分散液は、日射遮蔽用微粒子と分散剤とを溶媒中に分散させた日射遮蔽体形成用分散液であって、前記日射遮蔽用微粒子は、一般式XB(但し、Xは、La、Ce、Pr、Nd、Gd、Tb、Dy、Ho、Y、Sm、Eu、Er、Tm、Yb、Lu、Sr、Caの群から選択される1種以上)で表される六ホウ化物微粒子と、ATO微粒子とを含有し、前記六ホウ化物微粒子と前記ATO微粒子との平均一次粒子径は200nm以下であり、前記日射遮蔽体形成用分散液中の前記六ホウ化物微粒子の含有量は0.01質量%以上3.0質量%以下であり、前記ATO微粒子の含有量は10.0質量%以上30.0質量%以下であり、前記六ホウ化物微粒子と前記ATO微粒子とが質量比で0.1:99.9〜13.8:86.2の範囲で配合され、前記分散剤は、アミン価を有し、かつ酸価が19mgKOH/g以下である日射遮蔽体形成用分散液である。
本発明に係る日射遮蔽体形成用分散液について、以下(1)日射遮蔽用微粒子、(2)分散剤、(3)溶媒、(4)バインダー、(5)その他添加物、について順に説明し、さらに本発明に係る(6)日射遮蔽体形成用分散液、(7)日射遮蔽体、について説明する。
(1)日射遮蔽用微粒子
本発明に係る日射遮蔽体形成用分散液において用いられる日射遮蔽用微粒子は、六ホウ化物微粒子とATO微粒子とを併せたものである。
当該日射遮蔽用微粒子について、以下a)六ホウ化物微粒子、b)ATO微粒子、c)日射遮蔽用微粒子、の順に説明する。
a)六ホウ化物微粒子
本発明に係る六ホウ化物微粒子は、その平均1次粒子径が200nm以下、結晶構造は単純立方格子で、格子定数が0.4100〜0.4160nmであり、かつ、L表色系における粉体色は、Lが30〜60、aが−5〜10、bが−10〜2であることが好ましい。
ここで、平均1次粒子径は以下のように算出した値である。
すなわち、溶媒中に六ホウ化物微粒子、分散剤、ビーズ等を入れて、例えば、ペイントシェーカーに装填し、六ホウ化物粒子を粉砕・分散処理する。当該処理後に溶媒を蒸発させて除去し、分散剤を加熱分解により除去した後に、得られた六ホウ化物微粒子のTEM−EDS解析により算出した値である。
ホウ化物微粒子は、一般式XB(但し、Xは、La、Ce、Pr、Nd、Gd、Tb、Dy、Ho、Y、Sm、Eu、Er、Tm、Yb、Lu、Sr、Caの群から選択される1種以上)で表され、XB4、XB6、XB12等で表されるホウ化物が挙げられる。尤も、日射遮蔽体の材料として用いる場合は、4≦m<6.3であることが好ましい。すなわち、本発明に係る六ホウ化物微粒子としては、上述したホウ化物のうちXB、XBが主体となっていることが好ましく、さらに一部XB12を含んでいても良い。
ここで、mとは、得られたホウ化物微粒子を含む粉体を化学分析し、X元素の1原子に対するBの原子数比を示すものである。製造されたホウ化物微粒子を含む粉体は、実際には、XB4、XB6、XB12等の混合物である。例えば、代表的なホウ化物微粒子である六ホウ化物においても、X線回折測定では単一相であっても、実際には5.8<m<6.2となり、微量に他相を含んでいると考えられる。
ここで、m>4となる場合は、XB、XBなどの生成が抑制されており、理由は不明であるが、日射遮蔽特性が向上する。
一方、m≦6.3となる場合は、ホウ化物微粒子以外のホウ素化合物である、酸化ホウ素粒子の生成が抑制されている。当該酸化ホウ素粒子は吸湿性があるため、ホウ化物微粒子の粉体中において酸化ホウ素粒子の生成が抑制されていると、当該ホウ化物微粒子の粉体の耐湿性が担保され、日射遮蔽特性の経時劣化が抑制され好ましい。そこで、m≦6.3として、酸化ホウ素粒子の生成を抑制することが好ましい。
本発明に係る六ホウ化物微粒子は、例えば、固相反応法や蒸発急冷法、その他、プラズマCVD法などの気相法で製造することができる。
本発明に係る六ホウ化物微粒子の製造方法について、固相反応法によるLaB(六ホウ化ランタン)の製造方法を、具体例の一例として説明するが、上述した粉体特性を具備するものであれば、製造方法は限定されるものではない。
固相反応法では、ホウ素化合物とランタン化合物とへ還元剤を添加し、これらを高温で反応させて六ホウ化ランタンを生成する。但し、通常の六ホウ化ランタンの生成反応条件では、平均1次粒子径が400nmを越える粗大な粉末になり所望の光学特性が得られない。
そこで、例えば、後工程においてジェットミルやビーズミルのようなメカニカル法によって、六ホウ化ランタン粒子を粉砕する、または、ホウ素化合物とランタン化合物との固相反応時に粒成長抑制剤を添加することにより、粒径分布を制御して調製する。この結果、平均1次粒子径が200nm以下の六ホウ化ランタン微粒子を得ることができる。
得られた六ホウ化ランタン微粒子を、本発明の日射遮蔽体形成用分散液に用いるためには、粒子による光の散乱が少なく、透明性に優れることが必要である。このため、六ホウ化ランタン微粒子の平均1次粒子径は200nm以下であることが好ましく、100nm以下であることが更に好ましい。
六ホウ化ランタン微粒子の平均1次粒子径が200nm以下であることが、好ましい理由は、当該微粒子の平均1次粒子径が200nm以下であれば、幾何学散乱若しくはミー散乱によって、波長380〜780nmの可視光線領域の光を散乱して曇りガラスのようになり、鮮明な透明性が得られなくなる現象を回避出来るからである。
さらに、六ホウ化ランタン微粒子の平均1次粒子径が200nm以下になると、上記幾何学散乱およびミー散乱が低減して、レイリー散乱領域になる。レイリー散乱領域では、散乱光は粒子径の6乗に反比例して低減するため、平均1次粒子径の減少に伴い散乱が低減して透明性が向上する。従って、平均1次粒子径が100nm以下になると、散乱光は非常に少なくなり、透過性が一層向上する。
もっとも、用途によっては透明性が要求されない場合もあるため、六ホウ化ランタン微粒子の平均1次粒子径は、2nm〜10μmの範囲内で適宜設定すればよい。
一般的に六ホウ化物微粒子は、その製造条件により灰黒色、茶黒色、緑黒色などに着色した粉体であるが、当該粉体の粒子径を可視光波長に比べて十分小さくし、日射遮蔽体中に均一に分散させると、赤外光遮蔽能を十分強く保持させながら可視光透過性を確保することができる。
この理由は詳細には判明していないが、これら六ホウ化物微粒子は、粒子中の自由電子の量が多く、微粒子内部および表面の自由電子によるバンド間の間接遷移の吸収エネルギーが、丁度、可視〜近赤外領域の付近にあるために、この波長領域の熱線が選択的に反射・吸収されるものと考えられる。
本発明者らの研究によれば、六ホウ化物微粒子の比表面積を10m/g以上とし、かつ、当該六ホウ化物微粒子を溶媒中に均一に分散した日射遮蔽膜形成用分散液を用いて成膜した日射遮蔽膜は、波長400nm〜700nmの間に透過率の極大値を持ち、また波長700nm〜1800nmの間に透過率の極小値を持っていた。さらに当該透過率の極大値と極小値との差が15ポイント以上であることが判明した。
一方、人間の視覚において可視光波長の波長領域は380nm〜780nmであり、視感度が波長550nm付近をピークとする釣鐘型であることを考慮すると、当該日射遮蔽膜において可視光は透過し、それ以外の熱線は有効に反射もしくは吸収されていることが理解出来る。
さらに、本発明に係る六ホウ化物微粒子の単位質量当たりにおける日射遮蔽能力は非常に高く、例えば、ITO微粒子、ATO微粒子と比較して、10分の1以下(質量比)の使用量でその効果を発揮する。
その上、本発明者らは、六ホウ化物微粒子と、ITO微粒子および/またはATO微粒子とを併用することによって、一定の可視光透過率を保ちながら日射遮蔽特性のみをさらに向上させることができることも知見した。この結果、日射遮蔽体粒子の使用総量の削減、および生産コストの削減ができることも判明した。
さらに加えて、本発明に係る六ホウ化物微粒子は可視光領域にも吸収性を有する。このため、日射遮蔽体への六ホウ化物微粒子添加量を制御することにより、当該日射遮蔽膜の可視光領域における吸収を制御することができる。この結果、本発明に係る日射遮蔽膜へ、明るさ調整やプライバシー保護などの付加機能を持たせることも可能である。
また、本発明に係る六ホウ化物微粒子は、国際照明委員会(CIE)が推奨しているL表色系(JIS Z8729)における粉体色Lが30〜60であり、aが−5〜10であり、bが−10〜2である範囲内にあるものを用いることが好ましい。これは、粉体色が上述した範囲内にあると、六ホウ化物微粒子の自由電子による局在表面プラズモン共鳴に由来する吸収が発揮されて、日射遮蔽効果が担保されるからである。
日射遮蔽体に適用されるホウ化物微粒子はその表面が酸化していないことが好ましいが、通常得られるホウ化物微粒子は僅かに酸化していることが多く、また、微粒子の分散工程で表面酸化が起こることはある程度避けられない。しかし、僅かに酸化した場合であれば日射遮蔽効果を発現する有効性に変わりはない。上述した粉体色の特性範囲は、ホウ化物微粒子が日射遮蔽効果を担保出来る粒子表面酸化の度合いと、関連していると考えられる。
六ホウ化物微粒子(XB)では、結晶としての完全性が高いほど大きい日射遮蔽効果が得られる。しかし、結晶性が低くX線回折で極めてブロード゛な回折ピークを生じるようなものであっても、微粒子内部の基本的な結合がX元素とBの結合から成り立って、平均1次粒子径200nm以下で、結晶構造は単純立方格子で、格子定数が0.4100〜0.4160nm、かつ、L表色系による粉体色がLが30〜60であり、aが−5〜10であり、bが−10〜2である範囲内であるならば所望の日射遮蔽効果を発現することが可能である。
b)ATO微粒子
本発明に係るATO微粒子は、平均一次粒子径が200nm以下であることが好ましい。そして、タップ密度が1.85g/cm以下であることが好ましい。当該ATO微粒子が上記微粒子性状を有していると、本発明に係る日射遮蔽体形成用分散液を製造する際の混合工程において、媒体攪拌ミル等による粉砕と分散とがスムーズに進行する。
また、本発明に係るATO微粒子は、比表面積が5〜110m/gの範囲にあることが好ましい。ATO微粒子の比表面積が当該範囲内にあると、本発明に係る日射遮蔽体形成用分散液において日射遮蔽効果が担保される。
上述した平均一次粒子径、タップ密度および比表面積を有するATO微粒子を、溶媒中に分散して当該日射遮蔽体形成用分散液を製造すれば、当該ATO微粒子の分散は安定し、その際の分散粒子径は200nm以下とすることができる。
本発明に係るATO微粒子の粉体色は、国際照明委員会(CIE)が推奨しているL表色系にて評価した粉体色において、Lが40〜65であり、aが−5〜−1であり、bが−11〜−1であることが好ましい。粉体色が上述した範囲内にあると、所望の日射遮蔽効果が得られるからである。
本発明に係るATO微粒子の結晶子径は、4〜125nmであることが好ましい。さらに好ましくは5〜80nm、より好ましくは6〜60nmである。結晶子径が4nm以上、125nm以下であれば、本発明に係る日射遮蔽体形成用分散液において所望する日射遮蔽効果が得られ好ましい。
本発明に係るATO微粒子において、結晶子径が日射遮蔽機能におよぼす影響に関しては、比表面積が大きくなる程、結晶子径が小さくなっていることから、比表面積と結晶子径との間には負の相関があることが判る。ここで、詳細は不明であるが、結晶子径も比表面積と同様に日射遮蔽機能へ影響をおよぼし、日射遮蔽機能に対して結晶子径の最適範囲があることが推察される。
そして、本発明に係るATO微粒子を溶媒中に分散して、本発明に係る日射遮蔽体形成用分散液としたときの分散粒子径が200nm以下となるように、分散状態を調整した日射遮蔽体形成用分散液を用いて日射遮蔽体を形成することが望ましい。分散粒子径が200nm以下であればヘイズ値を抑制出来るし、所望の日射遮蔽効果が得られる。
ここで、分散粒子径とは、溶媒中に分散しているATO微粒子の凝集粒子径を意味するものであり、市販されている種々の粒度分布計で測定することができる。例えば、ATO微粒子が溶媒中に分散された分散液からサンプリングを行い、動的光散乱法を原理とした大塚電子(株)製のESL−800を用いて測定することができる。
本発明に係るATO微粒子の製造方法の一例を、以下に説明する。
まず、液温50℃以下とした錫化合物の溶液へ、アンチモン化合物を溶解したアルコール溶液とアルカリ溶液とを並行滴下、もしくは50℃以下のアルカリ溶液に、錫化合物の溶液とアンチモン化合物を溶解したアルコール溶液とを並行滴下して錫とアンチモンとを含む微粒子前駆体である水酸化物を、生成沈殿させる。なお、当該錫化合物の溶液へ予めHClを添加しても良い。溶液温度が50℃以下であれば、溶媒である水の蒸発などによって系内の錫化合物やアンチモン化合物の濃度が変化することがないため、得られる前記微粒子前駆体の粒径などの再現性が得られやすい。さらに、溶液温度が50℃以下であれば、前記微粒子前駆体の成長が抑制され、ATO微粒子において所望の光学特性が得られるからである。一方、溶液温度の下限は特に限定されないが、例えば、室温より低くするためには新たに冷却装置などが必要となり、装置コストや生産コストが発生することから、そのような装置を要しない温度とすることが好ましい。
上述した錫化合物溶液へのアンチモン化合物添加量は、所望とする光学特性の観点から、酸化錫に対して元素換算で1〜20質量%とするのが好ましく、さらに好ましくは3〜15質量%である。尚、用いる錫化合物やアンチモン化合物は、特に限定されるものではなく、例えば塩化錫、硝酸錫、硫化錫、塩化アンチモン、臭化アンチモンなどが挙げられる。上記沈殿剤として用いるアルカリ溶液としては、炭酸水素アンモンニウム、アンモニア水、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの各水溶液が挙げられるが、特に炭酸水素アンモニウムやアンモニア水が好ましい。そして、当該アルカリ溶液のアルカリ濃度は、錫化合物とアンチモン化合物が水酸化物となるのに必要な化学当量以上であれば良く、より好ましくは当量〜当量の3倍とすることが良い。前記アルコール溶液とアルカリ溶液、もしくは前記アルコール溶液と錫化合物の溶液との並行滴下時間は、沈殿する水酸化物の粒子径と生産性との観点から、0.5分間以上であって、60分間以下、好ましくは30分間以下とすることが望ましい。滴下終了後も系内の均一化を図るために、水溶液の攪拌を継続して行うが、そのときの水溶液の温度は、並行滴下の際の温度と同温とし、50℃以下とすることが好ましい。攪拌の継続時間は特に限定されないが、生産性の観点から0.5分間以上であって、30分間以下、好ましくは15分間以下が良い。
次に、前記沈殿物へデカンテーションを繰り返し行い、当該デカンテーションにおける洗浄液の上澄み液の導電率が1mS/cm以下となるまで十分洗浄し、濾過する。当該沈殿物中に残留する塩素イオン、硫酸イオンなどの不純物が1.5質量%を超えると、焼成工程において酸化錫に対するアンチモンの固溶が阻害され、所望とする光学特性を発揮しないため、当該デカンテーションにおける洗浄液の上澄み液の導電率が1mS/cm以下となるまで十分洗浄、濾過することが好ましい。当該上澄み液の導電率が1mS/cm以下であれば、当該沈殿物中に残留する不純物量を1.5質量%以下とすることができる。
前記洗浄された沈殿物をアルコール溶液で湿潤処理して湿潤処理物とし、その後焼成する前に、必要に応じてSi、Al、Zr、Tiから選択された1種以上の元素を酸化物換算で15質量%未満含有させたアルコール溶液に浸漬処理した後、乾燥を施してもよい。当該処理を行うことでSi、Al、Zr、Tiから選択された1種以上の元素がATO微粒子の近傍に独立して存在することとなり、ATO微粒子の焼成の際に粒成長を抑制する。一方、これらの元素の酸化物換算での含有量が、15質量%未満であれば、ATO微粒子の日射遮蔽特性が担保され好ましい。
上述した湿潤処理を行うとき、アルコール溶液の濃度は50%以上であることが好ましい。アルコール溶液の濃度が50%以上であれば、ATO微粒子が塊状の強凝集体となることを回避できるからである。ここで、当該アルコール溶液に用いられるアルコールは特に限定されないが、水に対する溶解性に優れ、沸点100℃以下のアルコールが好ましい。例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、tert−ブチルアルコールが挙げられる。
上述した湿潤処理は、濾過洗浄された沈殿物をアルコール溶液中へ投入して攪拌すればよく、このときの時間や攪拌速度は処理量に応じて適宜選択すればよい。沈殿物をアルコール溶液中に投入する際のアルコール溶液量は、沈殿物を容易に攪拌できる流動性を確保できる液量があれば良い。攪拌時間や攪拌速度は、濾過洗浄時に一部凝集した部分を含む沈殿物がアルコール溶液中において、凝集部が無くなるまで均一に混合されることを条件に適宜選択される。また、湿潤処理の温度は通常室温下で行えば良いが、必要に応じて、アルコ−ルが蒸発して失われない程度に加温しながら行うことも勿論可能である。好ましくは、アルコールの沸点以下の温度で加熱することがよい。アルコールの沸点以下の温度で加熱すると、湿潤処理中にアルコールが蒸発して失われる事態が回避され、湿潤処理の効果が担保されることで、当該湿潤処理物が強凝集体となる事態を回避出来るからである。
上述した湿潤処理後、湿潤処理物をアルコールに湿潤した状態のまま加熱乾燥する。当該湿潤処理物の乾燥温度や乾燥時間は特に限定されるものではない。湿潤処理後であれば、当該湿潤処理物の乾燥を行っても強凝集体となることはないので、当該湿潤処理物の処理量や処理装置などの条件に合わせて乾燥温度や乾燥時間を適宜選択することができる。当該乾燥処理により、湿潤処理を受けたATO微粒子前駆体を得ることができる。
当該湿潤処理を受けたATO微粒子前駆体を、大気雰囲気下にて500℃以上1100℃未満に加熱し、30分間〜5時間焼成することで本発明に係るATO微粒子を製造することができる。500℃以上に加熱することで、アンチモンを錫酸化物中へ十分に固溶させることができる。一方、1100℃を超えずに加熱することで、ATO微粒子の粒径の粗大化を回避でき、後述するように可視光に対して透明性が高い日射遮蔽体を得ることができる。
製造されたATO微粒子は、可視光領域での光の吸収が殆どなく、波長1000nm以上の領域ではプラズモン共鳴に由来する吸収が大きく、近赤外線領域から長波長側に向かうにしたがって透過率は減少していく。
この結果、本発明に係る六ホウ化物微粒子とATO微粒子とを併せて使用することで、高い可視光透過率を維持したまま、近赤外線領域の太陽光線を効率よく遮蔽することが可能であり、六ホウ化物微粒子とATO微粒子とをそれぞれ単独で使用するよりも日射遮蔽特性が向上する。
上述したように、本発明に用いるATO微粒子の平均一次粒子径は200nm以下、さらに好ましくは100nm以下であることが好ましい。平均一次粒子径が200nmよりも小さい微粒子、もしくは凝集して粗大粒子化しておらず分散粒子径が200nm以下であれば光散乱源とならず、曇り(ヘイズ)を発生させず、可視光透過率を担保できる。
c)日射遮蔽用微粒子
本発明に係る日射遮蔽体形成用分散液は、日射遮蔽用微粒子と分散剤とを溶媒中に分散させたものである。そして、当該分散液中の、前記六ホウ化物微粒子の含有量を0.01質量%以上3.0質量%以下とし、前記ATO微粒子の含有量を10.0質量%以上30.0質量%以下としたものである。各微粒子の含有量が前記範囲にあることで、十分な日射遮蔽効果を得ることが出来、分散液の粘度が保たれ、当該分散液のポットライフが担保される。
また、六ホウ化物微粒子とATO微粒子との混合は、光学特性とコスト削減との観点から、質量比で0.1:99.9〜13.8:86.2の範囲が好ましい。
以上、説明した六ホウ化物微粒子とATO微粒子とを用いて、本発明に係る日射遮蔽体形成用分散液を作製することによって、当該日射遮蔽体形成用分散液は分散性に優れ、ヘイズが低いものとなる。そして、当該日射遮蔽体形成用分散液を用いることにより、赤外域や近赤外域の遮蔽性能に優れ、かつ、可視光線領域での光透過性も高い日射遮蔽体を得ることができる。
(2)分散剤
本発明に係る日射遮蔽体形成用分散液は、日射遮蔽用微粒子である前記ATO微粒子と六ホウ化物微粒子と分散剤とが溶媒中に分散したものである。
当該分散剤は、アミン価を有し、かつ酸価が19mgKOH/g以下である分散剤を含有していることが必要である。当該アミン価を有し、かつ酸価が19mgKOH/g以下である分散剤は、上述した固相反応法等により得られた粒径が0.1μm以上30μm以下程度の範囲にあるATO微粒子と六ホウ化物粒子とを、日射遮蔽材用途に適した200nm以下の粒子径に微細化し、且つ、その再凝集を抑制するように、粉砕分散するために添加するものである。
これは、六ホウ化物粒子を媒体攪拌ミルによって粉砕する際、例えば溶媒として無極性溶媒であるトルエンを用い、六ホウ化物粒子の平均一次粒子径を70nm以下の微粒子にしようとしても、当該六ホウ化物微粒子が再凝集することでスラリーがゲル化し、六ホウ化物粒子の粉砕処理が出来なくなることを本発明者らが知見したことによる。
当該六ホウ化物微粒子の再凝集とスラリーのゲル化とを回避するため、本発明者らは研究を行った。そして、六ホウ化物粒子と、沸点が60℃以上、140℃以下の範囲にあるアルコールとを混合してスラリーとし、当該スラリーへ、アミン価を有し、かつ酸価が19mgKOH/g以下である分散剤を添加した後に、六ホウ化物粒子の粉砕処理をすることにより、ATO微粒子と六ホウ化物微粒子との媒体攪拌ミル等による粉砕分散が効率的に進行し、かつ得られた分散液は、好適な液状を有する日射遮蔽体形成用分散液となることを知見したことによる。
以上、説明した本発明に係るATO微粒子と六ホウ化物微粒子とを併せた日射遮蔽用微粒子と、前記分散剤とを溶媒中に分散させた日射遮蔽体形成用分散液を用いて日射遮蔽体を形成すると、得られた日射遮蔽体の耐湿熱特性が向上することができる。
上述した、本発明に係る分散剤についてさらに説明する。
本発明に係る分散剤は、上述したようアミン価を有し、かつ酸価が19mgKOH/g以下である分散剤を含有していることが必要である。ここで、アミン価については、アミン価を有していればよく、特に限定されるものではないが、5〜100mgKOH/gであることが好ましく、5〜30mgKOH/gであることがさらに好ましい。
一方、酸価は19mgKOH/g以下であることが求められる。これは、酸価が19mgKOH/g以下であることにより、詳細は不明であるが、得られる日射遮蔽体の耐湿熱特性が向上することが見出されている。
本発明に適用出来る、アミン価を有し、かつ酸価が19mgKOH/g以下である分散剤として市販品を用いるのであれば、DISPERBYK−161、DISPERBYK−162、DISPERBYK−163、DISPERBYK−164、DISPERBYK−170、DISPERBYK−182、DISPERBYK−184、DISPERBYK−2155(ビックケミー・ジャパン社製)等のアミノ基を有する分散剤、SOLSPERSE製品群である11200、13940、20000、32000、33000、39000、71000(日本ルーブリゾール社製)等のアミノ基を有する分散剤、アジスパーPB821、アジスパーPB822、アジスパーPB824(味の素ファインテクノ社製)等のアミノ基を有する分散剤を、好ましい例として挙げることができる。
(3)溶媒
本発明に係る日射遮蔽体形成用分散液に用いられる溶媒は、特に限定されるものではないが、塗布条件、塗布環境、および、無機バインダーや樹脂バインダーの添加の有無に合わせて適宜選択すればよい。
例えば、水やエタノール、プロパノール、ブタノール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール、ジアセトンアルコールなどのアルコール類、メチルエーテル,エチルエーテル、プロピルエーテルなどのエーテル類、エステル類、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、シクロヘキサノン、イソブチルケトンなどのケトン類といった各種の有機溶媒が使用可能である。また、必要に応じて酸やアルカリを添加してpH調整してもよい。
(4)バインダー
無機バインダーとしては、珪素、ジルコニウム、チタン、もしくはアルミニウムの金属アルコキシドおよびその加水分解重合物を用いることができる。また、樹脂バインダーとしては、アクリル樹脂等の熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂等の樹脂を含むものを用いることが可能である。
(5)その他添加物
本発明に係る日射遮蔽体形成用分散液には、日射遮蔽用微粒子と分散剤と溶媒に加えて、さらに、ZrO、TiO、Si、SiC、SiO、Al、Y、ZnO、CeO、Fe(OH)、FeOOHから選択される、少なくとも1種以上の化合物の微粒子を添加することも好ましい。
(6)日射遮蔽体形成用分散液
上述した六ホウ化物微粒子とATO微粒子と分散剤とを、所定の溶媒と混合し、当該溶媒中へ均一に分散させることで、本発明に係る日射遮蔽体形成用分散液が得られる。
当該分散方法は、六ホウ化物微粒子とATO微粒子と分散剤とが、分散液中に均一に分散する方法であれば特に限定されず、例えば、ビーズミル、ボールミル、サンドミル、ペイントシェーカー、超音波ホモジナイザーなどを用いた分散処理が挙げられる。これらの分散処理器材を用いた分散処理条件によって、微粒子の溶媒中への分散と同時に粒子同士の衝突等による微粒子化も進行し(すなわち、粉砕・分散処理され)、より微粒子化して分散させることができる。
なお、(4)で説明したバインダーや(5)で説明したその他添加物の微粒子を添加するのであれば、日射遮蔽用微粒子と分散剤と溶媒を混合してスラリーとし、当該スラリーに、アミン価を有し、かつ酸価が19mgKOH/g以下である分散剤を添加する時に添加することが好ましい。
本発明に係る日射遮蔽体形成用分散液へ、上述したその他添加物の微粒子を添加することによって、形成される日射遮蔽体の膜強度を高めることができる。尚、上述した化合物の微粒子の添加量としては、[上述したその他添加物の微粒子の質量/本発明に係る日射遮蔽用微粒子の質量]×100の値が、0.1〜250%の範囲に設定されることが好ましい。これは、添加量が0.1%以上であれば、上述したその他添加物の添加効果が認められ、250%以下であれば、日射遮蔽用微粒子の割合が低下して日射遮蔽機能が低下することを回避出来るからである。
また、本発明に係る日射遮蔽体へ紫外線遮蔽機能を付与させる観点から、上述した化合物の中からTiO、ZnO、CeO、等の微粒子、および/または、有機系紫外線吸収剤であるベンゾフェノン、ベンゾトリアゾール、等の1種または2種以上を添加してもよい。
(7)日射遮蔽体
本発明に係る日射遮蔽体は、上述した日射遮蔽体形成用分散液を適宜な基材上に塗布形成する、または、上述した日射遮蔽体形成用分散液を、日射遮蔽体形成用母材に練り込み、板状、シート状、フィルム状、等のいずれかの形状に成形することで得られる。
当該適宜な基材としては、主に透明基材が用いられる。そして当該透明基材としては、透明であれば特に制限はなく、有機系基材、無機系基材のいずれも使用することができる。
例えば、ポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、等の有機系基材、ガラス、等の無機系基材を挙げることができる。また、当該透明基材の形状や製法はどのようなものでもよく、特に限定はない。尚、本発明でいう透明基材とは、無色透明基材のみならず、有色透明基材、半透明基材を含む概念である。
以下、本発明に係る日射遮蔽体の製造方法について、(a)日射遮蔽体形成用分散液を適宜な基材上に塗布形成する方法、(b)日射遮蔽体形成用分散液を日射遮蔽体形成用母材に練り込み所定の形状に成形する方法、の順に説明し、さらに(c)本発明に係る日射遮蔽体の耐候性について説明する。
(a)日射遮蔽体形成用分散液を適宜な基材上に塗布形成する方法
本発明に係る日射遮蔽体形成用分散液を基材上に塗布して被膜を形成する場合、塗布方法は特に限定されない。例えば、スピンコート法、バーコート法、スプレーコート法、ディップコート法、スクリーン印刷法、ロールコート法、流し塗りなど、分散液を平坦かつ薄く均一に塗布できる方法であればいずれの方法でもよい。
本発明に係る日射遮蔽体へ可視光透過性を求める場合は、前記基材に透明基材を用いることとなる。具体的には、ガラス、樹脂フィルム、樹脂ボード等の透明基材から所望のものを選択することができる。
上述したように、本発明に係る日射遮蔽体形成用分散液へ、無機バインダーや樹脂バインダーを含有させることも好ましい構成である。
尤も、上述した無機バインダーを含む日射遮蔽体形成用分散液を塗布した場合は、塗布後の基材加熱温度を100℃以上、さらに好ましくは分散液中の溶媒の沸点以上として、塗膜中に含まれるアルコキシドまたはその加水分解重合物の重合反応を完結させることが好ましい。また、塗布後の基材加熱温度を100℃以上、さらに好ましくは分散液中の溶媒の沸点以上とすることで塗膜中の水や有機溶媒を膜中から除去し、塗膜の可視光透過率低下の原因を除去することができ好ましい。
また、樹脂バインダーを含む日射遮蔽体形成用分散液を塗布した場合は、含有されている樹脂バインダーに適した硬化方法に従って硬化させればよい。例えば、紫外線硬化樹脂であれば紫外線を適宜照射すればよく、また常温硬化樹脂であれば塗布後そのまま放置しておけばよい。この場合は、現場での、既存の窓ガラスなどへの塗布が可能である。
さらに、基材とこの上に形成された日射遮蔽体の塗膜とで構成された本発明に係る日射遮蔽体は、日射遮蔽用微粒子である六ホウ化物微粒子とATO微粒子とが当該塗膜内に好適に分散している。
このため、本発明に係る日射遮蔽体は、物理成膜法によって得られ膜内を結晶が緻密に埋めているために鏡面状表面をもつ従来の技術に係る酸化物薄膜を有する日射遮蔽体に比べて、可視光領域での反射が少なく、ギラギラした外観を呈することが回避できる。その上、本発明に係る日射遮蔽体は、可視光領域から近赤外光領域にプラズマ周波数をもつため、これに起因するプラズマ反射が近赤外光領域で大きくなり、遮熱効果に優れる。
上記特性に加えて、可視光領域の反射をさらに抑制したい場合には、本発明の日射遮蔽用微粒子が分散された日射遮蔽体の塗膜の上へ、さらにSiOやMgFのような低屈折率の膜を成膜することにより、容易に視感反射率1%以下の多層膜を得ることができる。
(b)日射遮蔽体形成用分散液を日射遮蔽体形成用母材に練り込み所定の形状に成形する方法
本発明に係る日射遮蔽体を製造するために、当該日射遮蔽体の形成用母材である樹脂へ上述した日射遮蔽体形成用分散液を練り込むときは、上述した六ホウ化物微粒子とATO微粒子とが当該母材樹脂中へ均一に分散する方法であれば、公知の方法を適宜選択すればよい。
さらに、上述した練り込みの後、当該母材樹脂の融点付近の温度で溶融混合し、さらにペレット化し、公知の樹脂成形方法、具体的には、射出成形法や、圧縮成形法、押出成形法、等により、板状、シート状、またはフィルム状等、種々の形状に成形することも可能である。当該成形により、所望の形状に成形された日射遮蔽体が得られる。なお、成形条件は各種成形法に応じて適宜所望の形状が得られるような条件が選ばれる。
当該母材樹脂としては、PET樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂、オレフィン樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂、等が好ましく挙げられる。
上述した日射遮蔽体形成用分散液を練り込む方法で成形した樹脂フィルムの膜を、ガラス等に貼り付けられるようにするため、当該樹脂フィルムの一方の面に接着剤層と離型フィルム層とを積層してもよい。その際、当該接着剤中へベンゾフェノン系やトリアゾール系などの有機系紫外線吸収剤や、CeO、TiO、ZnO等の無機系酸化物微粒子を含有させて、紫外線遮蔽機能を付与することも好ましい構成である。
(c)本発明に係る日射遮蔽体の耐候性
本発明に係る日射遮蔽体形成用分散液を適宜な基材上に塗布形成して得た日射遮蔽体、または、前記日射遮蔽体形成用分散液を日射遮蔽体形成用母材に練り込み、板状、シート状、フィルム状等のいずれかの形状に成形して得た日射遮蔽体の耐候性、特に湿熱特性、即ち、湿熱雰囲気下における耐加水分解性は、当該日射遮蔽体を65℃の温水に2日間浸漬し、浸漬前後における可視光透過率の変化率(本発明において「ΔVLT」と記載する場合がある。)を測定することで評価できる。本発明に係る日射遮蔽体のΔVLTの値は、従来の技術に係る日射遮蔽体のΔVLTの値より小さく、本発明に係る日射遮蔽体形成用分散液を用いて基材上に塗膜形成して得られた日射遮蔽体、および、本発明に係る日射遮蔽体形成用分散液を日射遮蔽体形成用母材に練り込み、板状、シート状、フィルム状等のいずれかの形状に成形して得られた日射遮蔽体は、耐候性、特に耐湿熱特性に優れた日射遮蔽体であることが確認できた(詳細は、後述する実施例、比較例を参照のこと。)。
以下、本発明について実施例、比較例を挙げて具体的に説明する。但し、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
1.ATO微粒子の作製
25℃の水340gにSnCl・5HOを55.74g溶解し、溶液とした。当該溶液へ、SbClを4.2g溶解したメタノール溶液12.7mlと、16%NHOH水溶液とを並行滴下した。当該並行滴下は、当該溶液のpHが7.5となるまで約25分間かけて行った。そして、当該並行滴下により沈殿物を生成させ、滴下終了後さらに10分間攪拌を継続した。
次に、この沈殿物をデカンテーションによって繰り返し洗浄した。当該デカンテーションは、洗浄液の上澄み部分の導電率が1mS/cm以下になるまで、繰り返し行った。当該デカンテーションが完了したら、沈殿物を濾過した。
次に、濾過した沈殿物を無水のエチルアルコール溶液で湿潤処理した。当該湿潤処理の際、濾過した沈殿物:無水のエチルアルコール溶液の質量比を1:4の割合(アルコールの割合が80%相当)とし、濾過した沈殿物と無水のエチルアルコール溶液とを室温下で1時間攪拌することで湿潤処理し前駆体を得た。
当該湿潤処理の完了後に、当該前駆体を90℃で10時間乾燥させ、乾燥物を得た。得られた乾燥物を、大気雰囲気下700℃で1時間焼成して実施例に係るATO微粒子を得た。
当該ATO微粒子のタップ密度は1.39g/cmで、粉体色は、Lが55.0874、aが−3.8119、bが−8.0813で、比表面積は67.1m/gであった。
2.LaB粒子の作製
平均粒径が約10μmのLa粒子粉と平均粒径が約22μmのBC粒子粉とを、La元素とB元素との原子比が1:6となるよう混合して均一混合物とした。得られた均一混合物を真空雰囲気下(約0.02Pa)、1500℃で3時間焼成して平均粒径約1.5μmのLaB粒子粉を得た。
当該LaB粒子の格子定数は0.4157nmで、粉体色はLが36.3706、aが2.1309で、bが−4.4973であった。
尚、以下の各実施例および比較例において測定している微粒子の粉体色(標準光源D65,10°視野)、および、各微粒子が分散された日射遮蔽体形成用分散液を用いて得られた日射遮蔽体の光学特性については、日立製作所(株)製の分光光度計U−4100を用いて測定した。
3.日射遮蔽体の製造
1)ATO微粒子粉、LaB粒子粉、分散剤、トルエンを混合粉砕処理して得られる分散液(A液)を作製するために、上述した1.で得られた実施例に係るATO微粒子粉20質量%とLaB粒子粉3.5質量%とを準備した。
2)分散剤(アミン価18mgKOH/g、酸価0mgKOH/g:以下アミン価、酸価の単位「mgKOH/g」は省略する。)商品名:DISPERBYK−164(ビックケミ−・ジャパン社製)15質量%を準備した。
3)トルエン61.5質量%を準備した。
4)1)〜3)とを0.3mmφZrOビーズを入れたペイントシェーカーに装填し、6.5時間粉砕・分散処理することによって分散液を調製した(A液)。
A液中のATO微粒子、LaB微粒子の平均一次粒子径は、TEM−EDS解析によって測定した。そしてATO微粒子は25nm、LaB微粒子は80nmとなっていることを確認した。
5)日射遮蔽体形成用分散液aを作製するために、前記A液55.45質量%を準備した。
6)トルエン20.79質量%を準備した。
7)紫外線硬化樹脂23.76質量%を準備した。
8)5)〜7)とを混合し、日射遮蔽体形成用分散液aを調製した。
9)番手No8のバーを用いて、膜厚50μmのPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム上へ、当該日射遮蔽体形成用分散液aを塗布した後、70℃で1分間の条件で高圧水銀ランプの紫外線を照射し、実施例1に係る日射遮蔽体Aを得た。
4.日射遮蔽体の特性測定
実施例1に係る日射遮蔽体Aの光学特性を、日立製作所(株)製の分光光度計U−4100を用いて測定した。すると、可視光透過率68.1%、日射透過率44.2%、ヘイズ1.0%であった。
次に、得られた実施例1に係る日射遮蔽体の加速劣化試験として、当該日射遮蔽体を65℃の温水に2日間浸漬し、浸漬前後におけるΔVLTを測定した。当該加速劣化試験の結果、ΔVLTは5.1%であった。
以上の結果を、表1に記載した。
(実施例2)
実施例1に係るアミン価18、酸価0の分散剤に代えて、アミン価29、酸価19の分散剤、商品名(DISPERBYK−2001、ビックケミ−・ジャパン社製)を用いた以外は実施例1と同様の操作を行って、実施例2に係る日射遮蔽体Bを得た。
実施例2に係る日射遮蔽体Bの光学特性測定、加速劣化試験を実施した。
以上の結果を、表1に記載した。
(実施例3)
実施例1に係るアミン価18、酸価0の分散剤に代えて、アミン価10、酸価0の分散剤、商品名(DISPERBYK−163、ビックケミ−・ジャパン社製)を用いた以外は実施例1と同様の操作を行って、実施例3に係る日射遮蔽体Cを得た。
実施例3に係る日射遮蔽体Cの光学特性測定、加速劣化試験を実施した。
以上の結果を、表1に記載した。
(実施例4)
実施例1に係るアミン価18、酸価0の分散剤に代えて、アミン価13、酸価0の分散剤、商品名(DISPERBYK−162、ビックケミ−・ジャパン社製)を用いた以外は実施例1と同様の操作を行って、実施例4に係る日射遮蔽体Dを得た。
実施例4に係る日射遮蔽体Dの光学特性測定、加速劣化試験を実施した。
以上の結果を、表1に記載した。
(比較例1)
実施例1に係るアミン価18、酸価0の分散剤に代えて、アミン価44、酸価38の分散剤、商品名(BYK−9076、ビックケミ−・ジャパン社製)を用いた以外は実施例1と同様の操作を行って、比較例1に係る日射遮蔽体Eを得た。
比較例1に係る日射遮蔽体Eの光学特性測定、加速劣化試験を実施した。
以上の結果を、表1に記載した。
(比較例2)
実施例1に係るアミン価18、酸価0の分散剤に代えて、アミン価43、酸価46の分散剤、商品名(DISPERBYK−142、ビックケミ−・ジャパン社製)を用いた以外は実施例1と同様の操作を行った。しかし、日射遮蔽体形成用分散液が白濁し、日射遮蔽体の形成に至らなかった。
(比較例3)
実施例1に係るアミン価18、酸価0の分散剤に代えて、アミン価0、酸価22の分散剤、商品名(DISPERBYK−174、ビックケミ−・ジャパン社製)を用いた以外は実施例1と同様の操作を行った。しかし、フィラ−の凝集による沈降が見られたため、日射遮蔽体の形成に至らなかった。
以上の結果を、表1に記載した。
Figure 0006413969
(まとめ)
日射遮蔽体B〜Eの光学特性を測定したところ、日射遮蔽体Bは、可視光透過率67.9%、日射透過率44.0%、ヘイズ1.0%、ΔVLTは3.9%であり、日射遮蔽体Cは、可視光透過率68.4%、日射透過率45.2%、ヘイズ1.2%、ΔVLTは4.6%であり、日射遮蔽体Dは、可視光透過率68.1%、日射透過率44.5%、ヘイズ1.0%、ΔVLTは4.8%であり、日射遮蔽体Eは、可視光透過率67.5%、日射透過率43.3%、ヘイズ1.0%、ΔVLTは7.5%であり、比較例2に係る日射遮蔽体形成用分散液が白濁し、日射遮蔽体形成に至らなかった。
以上のように、実施例1〜4の日射遮蔽体A〜Dの日射透過率は46%以下で、ヘイズは1.2%以下となっており、かつΔVLTは5.1%以下であった。一方、比較例1の日射遮蔽体Eの日射透過率とヘイズは、前記実施例と同様であるが、ΔVLTは7%を超えるものであり、本実施例の日射遮蔽体A〜Dに比較し、耐候性(湿熱特性)が劣ることが判明した。この結果は、比較例1で用いた分散剤の酸価が38と大きかったためと考えられる。また、比較例2に係る日射遮蔽体形成用分散液は白濁し、さらに比較例3に係る日射遮蔽体形成用分散液はフィラ−が凝集し、いずれの場合も日射遮蔽体の形成に至らなかった。これは、比較例2では用いた分散剤の酸価が46と大きかったためと考えられる。また、比較例3では用いた分散剤のアミン価が0であり、アミン価を有していなかったためと考えられる。

Claims (7)

  1. 日射遮蔽用微粒子と分散剤とを溶媒中に分散させた日射遮蔽体形成用分散液であって、
    前記日射遮蔽用微粒子は、一般式XB(但し、Xは、La、Ce、Pr、Nd、Gd、Tb、Dy、Ho、Y、Sm、Eu、Er、Tm、Yb、Lu、Sr、Caの群から選択される1種以上)で表される六ホウ化物微粒子と、アンチモン含有錫酸化物(ATO微粒子とを含有し、前記六ホウ化物微粒子と前記ATO微粒子との平均一次粒子径は200nm以下であり、 前記日射遮蔽体形成用分散液中の前記六ホウ化物微粒子の含有量は0.01質量%以上3.0質量%以下であり、前記ATO微粒子の含有量は10.0質量%以上30.0質量%以下であり、前記六ホウ化物微粒子と前記ATO微粒子とが質量比で0.1:99.9〜13.8:86.2の範囲で配合され、
    前記分散剤は、アミン価が10mgKOH/g以上29mgKOH/g以下であり、かつ、酸価が19mgKOH/g以下である、ことを特徴とする日射遮蔽体形成用分散液。
  2. 前記ATO微粒子はタップ密度が1.85g/cm以下で、比表面積が5〜110m/gであり、かつ、L表色系による粉体色Lが40〜65であり、aが−5〜−1であり、bが−11〜−1であり、
    前記六ホウ化物微粒子は、格子定数が0.4100〜0.4160nmであり、L表色系による粉体色Lが30〜60であり、aが−5〜10であり、bが−10〜2である、ことを特徴とする請求項1に記載の日射遮蔽体形成用分散液。
  3. 前記日射遮蔽体形成用分散液が、さらに、ZrO、TiO、Si、SiC、SiO、Al、Y、ZnO、CeO、Fe(OH)、FeOOHから選択される少なくとも1種以上の化合物を含有する、ことを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の日射遮蔽体形成用分散液。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の日射遮蔽体形成用分散液を含む膜が基材上に成膜されている、ことを特徴とする日射遮蔽体。
  5. 前記基材が透明基材である、ことを特徴とする請求項4に記載の日射遮蔽体。
  6. 前記透明基材が、ガラス、樹脂フィルム、樹脂ボードから選択される1種である、ことを特徴とする請求項5に記載の日射遮蔽体。
  7. 請求項1〜3のいずれかに記載の日射遮蔽体形成用分散液が練り込まれた日射遮蔽体形成用母材が、板状、シート状、フィルム状から選択される形状に成形されたものである、ことを特徴とする日射遮蔽体。
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