JP5040330B2 - ホウ化物粒子の粉砕分散方法およびホウ化物粒子分散液並びに光学材料 - Google Patents

ホウ化物粒子の粉砕分散方法およびホウ化物粒子分散液並びに光学材料 Download PDF

Info

Publication number
JP5040330B2
JP5040330B2 JP2007015320A JP2007015320A JP5040330B2 JP 5040330 B2 JP5040330 B2 JP 5040330B2 JP 2007015320 A JP2007015320 A JP 2007015320A JP 2007015320 A JP2007015320 A JP 2007015320A JP 5040330 B2 JP5040330 B2 JP 5040330B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
boride
particles
less
slurry
alcohol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007015320A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008178822A (ja
Inventor
三信 見良津
佳世 矢吹
健雅 藤木
淳司 東福
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Mining Co Ltd filed Critical Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Priority to JP2007015320A priority Critical patent/JP5040330B2/ja
Publication of JP2008178822A publication Critical patent/JP2008178822A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5040330B2 publication Critical patent/JP5040330B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Crushing And Grinding (AREA)
  • Disintegrating Or Milling (AREA)
  • Mixers Of The Rotary Stirring Type (AREA)

Description

本発明は、硬質なホウ化物を効率良く微細に粉砕し分散させる粉砕分散方法、および当該方法により得られるホウ化物粒子分散液、並びに当該ホウ化物粒子分散液を用いて得られる光学材料に関する。
従来、ランタン等の希土類元素のホウ化物粉末は、固相反応法で合成された後、乾式粉砕法で粉砕されて製造されていた。そして、当該粉砕方法としては、ジェットミル等の高速気流により粉末同士を衝突させて粉砕する方法(特許文献1参照)が一般的である。例えば、6ホウ化ランタンは、ランタン酸化物とホウ素酸化物とを炭素の存在下で高温に加熱することにより得られ、その後、当該生成物を乾式粉砕装置で粉砕して製造している。
これらホウ化物粉末は、従来から厚膜抵抗ペースト等に使用されてきたが、微細粒子にすると日射遮蔽用の光学材料として用いることが可能である。即ち、ホウ化物粒子を分散させた膜は、可視光線を透過し、熱エネルギーとして作用する近赤外線を効率よく遮蔽することができる。この為、当該ホウ化物粒子を分散させた膜は、住宅や自動車の窓などに適用する日射遮蔽材として好適であることが知られている(特許文献2、3参照)。
しかし、ランタン等の希土類元素のホウ化物は硬質であるため、ジェットミル等を用いた乾式粉砕法をもってしても微細に粉砕することが難しく、平均粒径1〜3μm程度の比較的大きな粒子しか得られないという問題があった。また、当該乾式粉砕法で得られたホウ化物粒子は、再凝集し易いという問題もあった。
その後の研究で、ホウ化物の粉砕に関し、媒体攪拌ミルの使用により効率的な粉砕が可能となることが見出された(特許文献4参照)。当該媒体攪拌ミルの使用により、平均分散粒子径が80nm程度のホウ化物粒子が、経済的に得られるようになった。
特開2001−314776号公報 特開2000−096034号公報 特開平11−181336号公報 特開2004−237250号公報
上述した平均分散粒子径が80nm程度のホウ化物粒子を用いれば、粒子径が200nmよりも大きい時に起こる幾何学散乱やミー散乱を低減することが出来る。この為、透明性を重視した光学材料において、波長400nm〜780nmの可視光線領域の光を散乱して曇りガラスのようになる現象(以下、ヘイズという場合がある。)を防げるようになった。
さらに、透明性を重視した光学材料中に分散した粒子の粒子径が200nm以下となると、上記散乱は低減し、レイリー散乱の領域になる。このレイリー散乱領域では、散乱光は粒子径の6乗に反比例して低減するため、粒子径の減少に伴い散乱が低減して透明性が向上する。よって、粒子径が小さくなればなるほど散乱光は非常に少なくなり、より一層優れた透明性が得られると考えられる。そこで、平均分散粒子径が70nm以下のホウ化物粒子の製造を考えた。
しかし、上記の媒体攪拌ミルを用いた粉砕方法では、粒子径を70nm以下にしようとすると粒子の再凝集を防ぐことが出来ず、当該ホウ化物粒子を含むスラリーがゲル化して粉砕処理が出来なくなるという問題が発生した。
ここで本発明者らは、さらに粉砕処理を続けて粒子径を下げ、当該粒子径を下げることでレイリー散乱を抑える為、スラリー中のホウ化物粒子の濃度を極端に下げてスラリーのゲル化を回避することを試みた。しかし、スラリー中のホウ化物粒子の濃度を極端に下げた結果、粉砕効率が低下し、非経済的であるという問題が発生した。
本発明はこのような状況に鑑みて成された発明であり、固相反応法等により得られた粒径が0.1μm以上、30μm以下の範囲にあるホウ化物粉末を、日射遮蔽材等の光学的用途に適した70nm以下の粒径へ、経済的且つ容易に微細化でき、且つ、粒子の再凝集を抑制できるホウ化物粒子の粉砕分散方法を提供することを目的とする。さらに、当該粉砕分散方法により得られるホウ化物粒子分散液、および、当該分散液または当該ホウ化物粒子を用いて形成した日射遮蔽材等の光学材料を提供することを目的とする。
発明者は、硬質なホウ化物粒子の粉砕分散方法について鋭意検討を重ねた。そして当該検討の結果、従来の粉砕分散方法では、媒体攪拌ミルを用いての粉砕において、溶媒として無極性溶媒であるトルエンを用いていた為、粒子径を70nm以下にしようとすると、ホウ化物粒子の再凝集を防ぐことが出来ないことに想到した。そして、当該ホウ化物粒子の再凝集の為、スラリーがゲル化して粉砕処理が出来なくなるというメカニズムに想到したものである。
そこで当該メカニズムの生起を回避する為、本発明者らはさらに研究をおこなった。その結果、粒径が0.1μm以上30μm以下の範囲にあるホウ化物粒子を沸点が60℃以上、140℃以下の範囲にあるアルコールと混合してスラリーとし、当該スラリーへ、アミン価が3mg・g-1以上、50mg・g-1以下の範囲、酸価が0mg・g-1以上、
5 mg・g-1以下の範囲にある分散剤を添加して、極性がコントロールされ且つ分散剤が添加されたスラリーとすることに想到した。そして、当該極性がコントロールされ且つ分散剤が添加されたスラリーを用いることで、ホウ化物粒子の媒体攪拌ミルによる粉砕分散が効率的なものとなり、且つ得られた分散液が液状となることを見出し、本発明を完成したものである。
即ち、課題を解決するための第1の発明は、
粒径が0.1μm以上、30μm以下の範囲にあるLaB 粒子と、沸点が82℃以上、132℃以下の範囲にあるアルコールとを、LaB 粒子1重量部に対し、アルコールを2重量部以上、20重量部以下混合して媒体攪拌ミルで粉砕してスラリーとし、
当該スラリーへ、アミン価がmg・g−1以上、44mg・g−1以下の範囲、且つ、酸価が0mg・g−1以上、mg・g−1以下の範囲にある分散剤を、LaB 粒子1重量部に対し0.05重量部以上、2重量部以下添加し、
当該分散剤を添加したスラリーを、さらに媒体攪拌ミルで粉砕することを特徴とするホウ化物粒子の粉砕分散方法である。
第2の発明は、
前記アルコールが、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、イソペンチルアルコール、tert−ペンチルアルコール、3−メチル−2−ブタノール、4−メチル−2−ペンタノ−ル、アリルアルコール、から選ばれた1種以上であることを特徴とする第1の発明に記載のホウ化物粒子の粉砕分散方法である。
第5の発明は、
前記分散剤が、アミノ基を有するアクリル系高分子分散剤であることを特徴とする第1の発明に記載のホウ化物粒子の粉砕分散方法である。
第4の発明は、
第1〜3の発明のいずれかに記載の粉砕分散方法により得られ、平均分散粒子直径が70nm以下であることを特徴とするホウ化物粒子分散液である。
第5の発明は、
第4の発明に記載のホウ化物粒子分散液を、基材表面に塗布して得られたものであることを特徴とする日射遮蔽膜を有する光学材料である。
第6の発明は、
第4の発明に記載のホウ化物粒子分散液へ有機バインダー又は無機バインダーを添加した塗布液を、基材表面に塗布して得られたものであることを特徴とする日射遮蔽膜を有する光学材料である。
本発明のホウ化物粒子の粉砕分散方法によれば、固相反応法等により得られた粒径が0.1μm以上30μm以下の範囲にあるホウ化物粒子を、容易且つ経済的に70nm以下の粒径に微細化できる。
本発明に係るホウ化物粒子の粉砕分散方法は、粒径が0.1μm以上30μm以下の範囲にあるホウ化物粒子と、沸点が60℃以上、140℃以下の範囲にあるアルコールとを混合してスラリーとし、当該スラリーへ、アミン価が3mg・g-1以上、50mg・g-1以下の範囲、且つ、酸価が0mg・g-1以上、5mg・g-1以下の範囲にある分散剤を添加し、当該分散剤を添加したスラリーを、媒体攪拌ミルで粉砕することを特徴とする。
以下、本発明に係るホウ化物粒子の粉砕分散方法について、1.ホウ化物粒子、2.粉砕分散方法、3.粉砕分散における溶媒、4.粉砕分散における分散剤、5.ホウ化物粒子の分散液、6.ホウ化物粒子の分散液を用いて製造される光学材料の順に、詳細に説明する。
1.ホウ化物粒子
本発明に係るホウ化物粒子の粉砕分散方法が適用出来るホウ化物の種類は、特に限定されるものではない。しかし、製造されたホウ化物粒子の分散液を日射遮蔽材としての用途に用いる観点からは、Y、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、H
o、Er、Tm、Yb、Lu、Sr、Caから選ばれた少なくとも1種以上の金属元素のホウ化物が好適である。
ホウ化物微粒子は、上記金属元素をXと表記し一般式XxBbで表記したとき、XB,XB,XB12等で表されるホウ化物が挙げられる。
ここで、当該日射遮蔽材としての用途に用いる観点からは、これらのホウ化物におけるホウ素(B)量は、元素比をb/xと表記したとき、元素比b/xの値を3以上、20以下の範囲とすることが好ましい。さらに、日射遮蔽材のような光学用途に用い、波長1000nm付近の近赤外線の透過率を選択的に効率よく低下させる観点からは、元素比b/xの値を4.0以上、6.2以下の範囲とすることが更に好ましく、元素比b/xの値が6である六ホウ化物が最も好ましい。
尤も、製造されるホウ化物微粒子を含む粉体は、実際には、XB、XB、XB12等の混合物である。例えば、上述した六ホウ化物の場合において、X線回折では単一相であっても、実際には5.8<b/x<6.2となり、微量に他相を含んでいると考えられる。ここで、b/x≧4となる場合は、XB、XBなどの生成が抑制されており、理由は不明であるが、日射遮蔽特性が向上する。一方、b/x≦6.2となる場合は、ホウ化物微粒子以外に酸化ホウ素粒子が発生することが、抑制される。酸化ホウ素粒子は吸湿性があるため、ホウ化物粉体中に酸化ホウ素粒子が混入すると、ホウ化物粉体の耐湿性が低下し、日射遮蔽特性の経時劣化が大きくなってしまう。そこで、b/x≦6.2として、酸化ホウ素粒子の発生を抑制することが好ましい。
従って、ホウ化物微粒子としては、ホウ化物のうちXB、XBが主体となっていることが好ましく、さらに一部XB12を含んでいても良い。
2.粉砕分散方法
本発明方法で用いる媒体攪拌ミルとは、球状のビーズと共に、被粉砕物である粉体のスラリーを粉砕容器(以下、ベッセルと記す場合がある。)に投入し、両者を強制的に攪拌させることにより、主にビーズのせん断力を利用してスラリー中の粒子を粉砕、分散する装置である。その攪拌手段としては、当該ビーズのせん断力がスラリーに効率よく伝達されるものであれば良く、その機構や形状は特に限定されない。
一般的な媒体攪拌ミルは、円筒形のベッセルの中心に高速攪拌機能を持たせたローター等の回転攪拌部を備え、この回転攪拌部の高速回転によりスラリーとビーズとの混合物を高速で攪拌するものである。効率よく高速攪拌するため、回転攪拌部の回転軸には垂直方向や平行方向に伸びた突起物を形成しても良く、またベッセル内壁に突起物を設けることもできる。また、その回転攪拌部の回転軸方向は限定されず、重力方向に対して垂直でも平行でも良く、その中間でも良い。
ここで、粉砕効率が良い媒体攪拌ミルとして、ベッセル内の攪拌回転部とべッセル内壁との間隔が狭いアニュラータイプの媒体攪拌ミルがある。一般に、媒体攪拌ミルのべッセル内でスラリーを攪拌する場合、ビーズが遠心力で外周側に押しやられるため、実際に効率よく粉砕分散が行われる部分はベッセル内壁部分である。これに対し、ベッセル中心部分はビーズの回転速度が遅く、ビーズ密度も低いので、粉砕効率が低い。ここで、アニュラータイプの媒体攪拌ミルは、中心部分へのスラリーの流入を無くし、または、制御する。この為、アニュラータイプの媒体攪拌ミルは、最も効率の良いベッセル内壁部分にスラリーとビーズを充填させる構造のため、分散効率が良く、粒度分布幅を狭くする効果がある。当該アニュラータイプの媒体攪拌ミルにはバッチ式のタイプと連続式のタイプがあるが、粉砕分散させるスラリーの使用目的に合わせて選択可能である。例えば、連続式のタイプは量産に適しており、スラリーを大量処理するのに適している。連続式の媒体攪拌ミ
ルには、スラリーとビーズの分離機構が各種あり、使用するビーズの直径とスラリーの粒子径、スラリーの比重等によって分離機構が決定される。これらの機構には、一般的に、スリットで機械的に分離する方法、スラリーとビーズの比重差を利用して遠心力で分離する方法、その両者を組み合わせた方法があるが、本発明ではいずれの分離方法を用いても良い。
粉砕分散において、使用するビーズの大きさは重要であり、ビーズの直径が小さいほど、粉砕スピードが速く、且つ得られるホウ化物粒子の粒子径も小さくなる。例えば、粒径が0.1μm以上30μm以下の範囲にあるホウ化物粒子を平均分散粒子径800nm以下に粉砕するためには、直径3mm以下のビーズを用いる。ビーズの直径が3mm以下であれば、粉砕の効率を高く維持できるからである。特に、ホウ化物粒子を平均分散粒子直径200nm以下の微細なホウ化物粒子になるまで粉砕分散する場合、好ましくは直径1mm以下、さらに好ましくは直径0.3mm以下のビーズを用いると良い。そして、当該ビーズの材質としては、酸化物、窒化物、炭化物等のセラミックス、ホウ化物、超硬合金のいずれかを用いることが出来る。
(セラミックスビーズについて説明する。)
セラミックスのうち酸化物のビーズでは、ZrO、Y、SiO、Alの1種以上が好ましく、中でも、窒化物ではSi、炭化物ではSiCが好ましい。ZrOにYやCaO等を添加して安定化させた安定化ジルコニアが好ましい。これらは比重が大きく、粉砕効率が高く、磨耗が少ない上、磨耗した粒子も透明であるため、粉砕して得られるホウ化物粒子を光学的用途に使用するのに適している。
(ホウ化物ビーズについて説明する。)
ホウ化物ビーズは、被粉砕物である高硬度のホウ化物による磨耗を防ぎ、不純物の混入を防ぐために有効である。ビーズを構成するホウ化物は、被粉砕物であるホウ化物粒子と同一種であることが好ましいが、同一種のホウ化物を2重量%以上含むものでも良い。
(超硬合金ビーズについて説明する。)
超硬合金ビーズとしては、耐摩耗性の高いWC等の超硬合金からなるビーズが使用できる。
次に、媒体攪拌ミルのベッセル内壁、回転攪拌部表面、その他接液部の材質について説明する。
当該ベッセル内壁等の他接液部の材質については、特に限定されないが、被粉砕物であるホウ化物が高硬度であるため、対磨耗性に優れた材質であることが好ましい。具体的には、上記したビーズの材質と同じ、酸化物、窒化物、炭化物等のセラミックスの他、ホウ化物、超硬合金のいずれかを用いることができる。不純物の混入防止の観点からは、被粉砕物であるホウ化物粒子と同じ材質で作製することが好ましい。例えば、六ホウ化ランタンを粉砕分散する場合には、ベッセル内壁等を同じ六ホウ化ランタンで作製することが好ましい。
また、当該ベッセル内壁等に、耐摩耗性の高い超硬金属や表面にWCを焼き付けた金属を用いることもできる。
さらに、当該ベッセル内壁や回転攪拌部表面の材質として、樹脂を使用することも有効である。樹脂は靭性を備えているため、ホウ化物のような高硬度の粒子スラリーによる磨耗が少ないからである。当該樹脂の具体的としては、ポリアミド系やウレタン系の樹脂が好ましい。しかし、ウレタン系の樹脂は有機溶剤によって膨張するため、水系のスラリーに使用する。一方、ポリアミド系の樹脂は化学的に安定であるため、有機溶剤系のスラリ
ーでも使用することができる。中でも、大気圧下でポリアミドモノマーを重合させた重合ポリアミドは、磨耗が少なく、各種の有機溶剤に対して安定な為、好ましい材質と言える。
媒体攪拌ミルにおけるローター等の回転攪拌部の回転速度は、ミルの構造やスラリーの種類等によって適宜選定する。一般的なミルの回転速度は6〜20m/秒であるが、回転速度が速いほど粉砕及び分散の速度が早く、より効率的なスラリー製造が可能となる。
3.粉砕分散における溶媒
上述したホウ化物粒子に混合してスラリーを形成するための溶媒としては、沸点が60℃〜140℃の範囲にあり、極性の高いアルコールを用いることが肝要である。当該アルコールを用いてホウ化物粒子スラリーを作製することで、分散液の粘度を高くすることなくホウ化物粒子の分散液を製造することが出来る。
当該アルコールの極性範囲は、双極子モーメントで表せば、1.5以上であれば良好な濡れ性が確保できる。さらに、2.7以下であれば、ホウ化物粒子が酸化され易くなり、酸化の進行と共に分散液の粘度が上昇してしまうという問題を回避することが出来る。
これは、粉砕が進み粒径が小さくなった粒子においては、表面電荷やvan der
Waals力による相互作用が高くなるため再凝集しやすくなるからと考えられる。ここで溶媒として上記のような極性の高いアルコールを用いると、当該溶媒の濡れ性が良いため、粒子同士の凝集が弱い分散液が得られるのであると考えられる。
また、溶媒として使用されるアルコールの沸点が60℃以上あれば、作業中の溶媒の揮発量が抑制されるので適正な粘性が維持され、粉砕処理が円滑に進む。一方、140℃以下であれば、脱溶媒工程での揮発が確保され、成膜が円滑に進む。
双極子モーメントが1.5以上2.7以下であり、沸点が60℃以上140℃以下の範囲にあるアルコールの好ましい例としては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、2−メチル−1−ブタノ−ル、イソペンチルアルコール、tert−ペンチルアルコール、3−メチル−2−ブタノール、4−メチル−2−ペンタノ−ル、アリルアルコールから選ばれた1種以上を用いることができる。尚、当該溶媒として使用されるアルコールにおいて、双極子モーメントが1.5以上2.0以下の範囲にあると、さらに好ましい。
4.粉砕分散における分散剤
上述したホウ化物粒子に混合してスラリーを形成する際、媒体攪拌ミルによる粉砕分散処理の過程で、粒子の再凝集等による分散阻害を防止するため、上述した極性の高いアルコールと共に、アミン価が3mg・g-1以上、50mg・g-1以下の範囲で、且つ、酸価が0mg・g-1以上、5mg・g-1以下の範囲である分散剤を用いることが肝要である。
ここで、上記分散剤添加によるゲル化の解消効果は大きいが、当該分散剤は熱に弱く、長時間媒体攪拌ミルにかけていると上記効果が低下してしまう。そこで、上述したように、粉砕処理の大部分は溶剤のみを添加した状態で行い、該粉砕処理の最終段階で分散剤を添加し、分散剤の効果を確保したまま、液状で回収することが好ましい。
具体的には、上記粉砕の途中において、スラリーを採取し、ホウ化物粒子の粒径を動的光散乱法を用いた測定装置(大塚電子株式会社製 ELS800)等により測定し、平均粒径が75〜80nmの範囲に入ったところで、分散剤を添加し、その後、繰り返し上記と同様の方法で平均分散粒子径を測定し、平均分散粒子径70nm以下の所望の平均分散粒子径に到達したところで粉砕分散を終了することが好ましい。
当該分散剤としては、アクリル系高分子分散剤、ウレタン系高分子分散剤、ポリエーテルリン酸エステル系分散剤、ポリエーテルエステル酸のアミン塩系分散剤、酸性ポリエーテル系分散剤、アニオン系ポリエステルポリアマイド系分散剤などがあるが、分子構造中にアミノ基を持つアクリル系高分子分散剤を用いることが最も好ましい。当該分散剤は、粉砕分散されたホウ化物粒子の表面に吸着し、構造障害、または、静電気的な反発力を発揮して、ホウ化物粒子の再凝集を防止することができるからである。
ここで、アミン価が3mg・g-1以上であれば、ホウ化物粒子への吸着力が確保され
分散効果を得ることが出来る。また、アミン価が50mg・g-1以下であれば、ホウ化
物の分解によるホウ化物粒子の再凝集を回避することが出来る。
一方、当該分散剤の酸価は0mg・g-1であることが最も好ましい。これは、ホウ化
物が粉砕されると化学的に不安定になり酸化され易くなることによる。尤も、当該分散剤の酸価が5mg・g-1以下であれば、ホウ化物の酸化の進行による分散液の粘度上昇を
回避することが出来る。
5.ホウ化物粒子の分散液
上述した媒体攪拌ミル、溶媒、分散剤を用いて、粒径が0.1μm以上30μm以下の範囲にあるホウ化物粒子を含み極性がコントロールされ且つ分散剤が添加されたスラリーを粉砕分散することで、平均分散粒子径が70nm以下のホウ化物粒子の分散液を容易且つ効率的に得ることができる。尚、この時、得られるホウ化物粒子の形状は、必ずしも球形ではなく、そのほとんどが不定形の粒子である。
ここで、溶媒であるアルコールや分散剤のホウ化物粒子に対する配合比は、生産性の観点から低いほうが好ましいが、過小であると添加効果がなくなりゲル化しやすくなってしまう。具体的には、上記アルコールは、ホウ化物粒子1重量部に対して、2重量部以上20重量部以下であることが好ましい。3重量部以上10重量部以下であればより好ましい。また、上記分散剤は、ホウ化物粒子1重量部に対して、0.05重量部以上2重量部以下であることが好ましい。0.1重量部以上1.5重量部以下であればより好ましい。
6.ホウ化物粒子の分散液を用いて得られる光学材料
上述の方法で得られた、ホウ化物粒子の分散液または平均分散粒子径が70nm以下のホウ化物粒子を用いることにより、日射遮蔽作用を有する光学材料を作製することができる。例えば、当該ホウ化物粒子の分散液、さらには、必要に応じて無機バインダーまたは有機バインダー等を添加した当該ホウ化物粒子の分散液を、ガラス板、樹脂フィルム、樹脂ボード等の基材表面に塗布した後、溶媒を蒸発させることによって、当該基材表面に日射遮蔽膜を備えた光学材料が得られる。
ここで、無機バインダーとしては、Si、Ti、Zr、Al、Sn、Inから選ばれた少なくとも1種の化合物、例えばアルコキシド、その加水分解重合物、硝酸塩又は塩化物、または、これらの酸化物超微粒子コロイド等を使用することができる。また、有機バインダーとしては、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂のような有機樹脂や、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、ビニル系粘着剤、シリコン系粘着剤等の各種粘着剤等を用いることができる。バインダーの硬化方法は、バインダーの種類に合わせて選択すればよく、紫外線硬化、熱硬化、常温硬化等を用いることができる。
(実施例1)
粒径が0.1μm以上30μm以下の範囲にあるLaB粉末13重量部と、2−プロパノール(沸点82.4℃、双極子モーメント1.68)87重量部とを攪拌混合し、3kgのスラリーを製造した。
ここで、ビーズは、直径0.3mmのイットリア安定化ジルコニア(YSZ)製を使用した。媒体攪拌ミルは、横型円筒形のアニュラータイプ(アシザワ株式会社製)を使用したが、ベッセル内壁とローター(回転攪拌部)の材質はZrOとした。
媒体攪拌ミルのローターの回転速度を12m/秒とし、スラリー流量1kg/分にて、17時間粉砕分散処理を行った。
次に、アミン価44mg・g-1、酸価0mg・g-1のアミノ基を持つアクリル系分散剤を、LaB粉末と等重量だけスラリーへ添加し、さらに10分間粉砕分散処理した後に、媒体攪拌ミルから実施例1に係る分散液を取り出した。
得られた実施例1に係る分散液中におけるホウ化物粒子の平均分散粒子径を、動的光散乱法を用いた測定装置(大塚電子株式会社製 ELS800)により測定したところ64nmであった。
さらに、LaBの粉砕度合いを評価する方法として、可視光透過率を同一にした日射遮蔽膜のヘイズ値を比較することで行った。尚、可視光透過率の測定は、JIS R3106に従い、ヘイズ値の測定は、JIS K7105に従い、可視光透過率70%のときの値に規格化して求めたところ0.1%であった。当該ヘイズ値が小さいほど粒子が微細であることになる。可視光透過率及びヘイズ値測定用の試料は、得られた分散液を紫外線硬化樹脂と混合し、ガラス基板上にバーコーターで成膜し、溶媒蒸発後、紫外線照射して硬化させて得た。尚、ガラス基板のみのヘイズ値は0.1%であった。
また、得られた実施例1に係る分散液の初期の粘性を観測したところ液状であった。さらに、40℃で7日間静置した後の粘性も確認したところ液状であった。
(実施例2)
スラリーへ添加するアクリル系分散剤のアミン価を25mg・g-1、とした以外は、
実施例1と同様の操作を行って、実施例2に係る分散液を得た。
得られた実施例2に係る分散液中におけるホウ化物粒子の平均分散粒子径は65nmであった。
当該得られた実施例2に係る分散液を用い、実施例1と同様の操作を行ってヘイズ値を測定したところ0.1%であった。
また、得られた実施例2に係る分散液の初期の粘性を観測したところ液状であった。さらに、40℃で7日間静置した後の粘性も確認したところ液状であった。
(実施例3)
スラリーへ添加するアクリル系分散剤のアミン価を14mg・g-1、とした以外は、
実施例1と同様の操作を行って、実施例3に係る分散液を得た。
得られた実施例3に係る分散液中におけるホウ化物粒子の平均分散粒子径は63nmであった。
当該得られた実施例3に係る分散液を用い、実施例1と同様の操作を行ってヘイズ値を測定したところ0.1%であった。
また、得られた実施例3に係る分散液の初期の粘性を観測したところ液状であった。さらに、40℃で7日間静置した後の粘性も確認したところ液状であった。
(実施例4)
スラリーへ添加するアクリル系分散剤のアミン価を4mg・g-1、とした以外は、実
施例1と同様の操作を行って、実施例4に係る分散液を得た。
得られた実施例4に係る分散液中におけるホウ化物粒子の平均分散粒子径は66nmであった。
当該得られた実施例4に係る分散液を用い、実施例1と同様の操作を行ってヘイズ値を測定したところ0.1%であった。
また、得られた実施例4に係る分散液の初期の粘性を観測したところ液状であった。さ
らに、40℃で7日間静置した後の粘性も確認したところ液状であった。
(実施例5)
スラリーへ添加するアクリル系分散剤のアミン価を19mg・g-1、酸価を4mg・
-1、とした以外は、実施例1と同様の操作を行って、実施例5に係る分散液を得た。
得られた実施例5に係る分散液中におけるホウ化物粒子の平均分散粒子径は65nmであった。
当該得られた実施例5に係る分散液を用い、実施例1と同様の操作を行ってヘイズ値を測定したところ0.1%であった。
また、得られた実施例5に係る分散液の初期の粘性を観測したところ液状であった。さらに、40℃で7日間静置した後の粘性も確認したところ、液状であった。
(実施例6)
LaB粉末13重量部と、4−メチル−2−ペンタノール(沸点131.8℃、双極子モーメント2.69)87重量部を攪拌混合した以外は、実施例1と同様の操作を行って、実施例6に係る分散液を得た。
得られた実施例6に係る分散液中におけるホウ化物粒子の平均分散粒子径は64nmであった。
当該得られた実施例6に係る分散液を用い、実施例1と同様の操作を行ってヘイズ値を測定したところ0.1%であった。
また、得られた実施例6に係る分散液の初期の粘性を観測したところ液状であった。さらに、40℃で7日間静置した後の粘性も確認したところ液状であった。
(比較例1)
実施例1と同様のLaB粉末13重量部と、トルエン(沸点110.6℃、双極子モーメント0.37)87重量部を攪拌混合した以外は、実施例1と同様の操作を行ったところ、17時間粉砕分散処理中、10時間においてゲル化し粉砕処理の継続が困難になった。そこで、アミン価44mg・g-1、酸価0mg・g-1のアミノ基を持つアクリル系分散剤を、LaB粉末と等重量だけスラリーへ添加し、ゲル化の解消を試みた。しかし、効果が現れずゲル状のまま、比較例1に係る分散液を得た。
得られた比較例1に係る分散液中におけるホウ化物粒子の平均分散粒子径は90nmであった。
当該得られた比較例1に係る分散液を用い、実施例1と同様の操作を行ってヘイズ値を測定したところ0.5%であった。
また、得られた比較例1に係る分散液の初期の粘性を観測したところ、ゲル状であった。さらに、40℃で7日間静置した後の粘性も確認したところゲル化していた。
(比較例2)
分散剤を添加しないこと以外は実施例1と同様にして比較例2に係る分散液を得た。
得られた比較例2に係る分散液中におけるホウ化物粒子の平均分散粒子径は65nmであった。
当該得られた比較例2に係る分散液を用い、実施例1と同様の操作を行ってヘイズ値を測定したところ0.1%であった。
また、得られた比較例2に係る分散液の初期の粘性を観測したところゲル状であった。さらに、40℃で7日間静置した後の粘性も確認したところゲル化していた。
(比較例3)
スラリーへ添加するアクリル系分散剤として、アミン価が60mg・g-1のものを用
いた以外は、実施例1と同様の操作を行って、比較例3に係る分散液を得た。
得られた比較例3に係る分散液中におけるホウ化物粒子の平均分散粒子径は65nmで
あった。
当該得られた比較例3に係る分散液を用い、実施例1と同様の操作を行ってヘイズ値を測定したところ0.1%であった。
また、得られた比較例3に係る分散液の初期の粘性を観測したところ液状であった。さらに、40℃で7日間静置した後の粘性も確認したところゲル化していた。
(比較例4)
スラリーへ添加するアクリル系分散剤として、アミン価が28mg・g-1、酸価が3
8mg・g-1のものを用いた以外は、実施例1と同様の操作を行って、比較例4に係る
分散液を得た。
得られた比較例4に係る分散液中におけるホウ化物粒子の平均分散粒子径は65nmであった。
当該得られた比較例4に係る分散液を用い、実施例1と同様の操作を行ってヘイズ値を測定したところ0.1%であった。
また、得られた比較例4に係る分散液の初期の粘性を観測したところ液状であった。さらに、40℃で7日間静置した後の粘性も確認したところゲル化していた。
(比較例5)
スラリーへ添加するアクリル系分散剤として、アミン価が0mg・g-1、酸価が12
9mg・g-1のものを用いた以外は、実施例1と同様の操作を行って、比較例5に係る
分散液を得た。
得られた比較例5に係る分散液中におけるホウ化物粒子の平均分散粒子径は66nmであった。
当該得られた比較例5に係る分散液を用い、実施例1と同様の操作を行ってヘイズ値を測定したところ0.1%であった。
また、得られた比較例5に係る分散液の初期の粘性を観測したところ液状であった。さらに、40℃で7日間静置した後の粘性も確認したところゲル化していた。
(比較例6)
スラリーへ添加するアクリル系分散剤として、アミン価が0mg・g-1、酸価が22
mg・g-1のものを用いた以外は、実施例1と同様の操作を行って、比較例6に係る分
散液を得た。
得られた比較例6に係る分散液中におけるホウ化物粒子の平均分散粒子径は64nmであった。
当該得られた比較例6に係る分散液を用い、実施例1と同様の操作を行ってヘイズ値を測定したところ0.1%であった。
また、得られた比較例6に係る分散液の初期の粘性を観測したところゲル状であった。さらに、40℃で7日間静置した後の粘性も確認したところゲル化していた。
(比較例7)
実施例1と同様のLaB粉末13重量部と、1−ヘキサノール(沸点157.1℃、双極子モーメント1.76)87重量部を攪拌混合した以外は、実施例1と同様の操作を行って、比較例7に係る分散液を得た。
得られた比較例7に係る分散液中におけるホウ化物粒子の平均分散粒子径は66nmであった。
当該得られた比較例7に係る分散液を用い、実施例1と同様の操作を行ってヘイズ値を測定しようとしたが成膜が出来なかった。
また、得られた比較例7に係る分散液の初期の粘性を観測したところ液状であった。さらに、40℃で7日間静置した後の粘性も確認したところ液状であった。
Figure 0005040330
(評価)
実施例1〜6の結果から、本発明に係る粉砕分散方法によれば、固相反応等により得られた金属元素がランタン等であって粒径が0.1μm以上30μm以下の範囲にあるホウ化物粉末を、ジェットミルのような大きな動力と大掛かりな装置を必要とする乾式粉砕法によらずに、簡単かつ経済的に、粒径70nm以下の粒子にまで粉砕して微細化することができることが判明した。さらに、得られた分散液は液状で、保存性も優れている。そして、本発明に係るホウ化物粒子分散液中のホウ化物粒子は、粒径70nm以下の粒子となる為、当該粒子または分散液を用いて、ヘイズ値が低い透明性に優れた日射遮蔽材等の光学材料を提供することができる。
これに対し、溶媒にトルエンを用いた比較例1においては、粉砕分散処理の途中で分散液がゲル化してしまった為、粉砕処理を中断せざるを得なかった。これは、トルエンの双極子モーメントが0.37と低い値であった為と考えられる。そして、当該粉砕処理中断の為、ホウ化物粒子分散液中のホウ化物粒子の粒径が大きくなった。また、製造された日射遮蔽膜のヘイズ値も高く、光学的特性は大きく劣化した。
また、溶媒に2−プロパノールを用いた場合であっても、分散剤を添加しない比較例2や、分散剤のアミン価の範囲が3〜50mg・g-1から外れ、酸価の範囲が0〜10m
g・g-1から外れたものを添加した比較例3〜6においては、分散液がゲル化した。
さらに、溶媒に沸点が157℃の1−ヘキサノールを用いた比較例7においては、成膜工程で脱媒が不十分となり成膜出来なかった。

Claims (6)

  1. 粒径が0.1μm以上、30μm以下の範囲にあるLaB 粒子と、沸点が82℃以上、132℃以下の範囲にあるアルコールとを、LaB 粒子1重量部に対し、アルコールを2重量部以上、20重量部以下混合して媒体攪拌ミルで粉砕してスラリーとし、
    当該スラリーへ、アミン価がmg・g−1以上、44mg・g−1以下の範囲、且つ、酸価が0mg・g−1以上、mg・g−1以下の範囲にある分散剤を、LaB 粒子1重量部に対し0.05重量部以上、2重量部以下添加し、
    当該分散剤を添加したスラリーを、さらに媒体攪拌ミルで粉砕することを特徴とするホウ化物粒子の粉砕分散方法。
  2. 前記アルコールが、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、イソペンチルアルコール、tert−ペンチルアルコール、3−メチル−2−ブタノール、4−メチル−2−ペンタノ−ル、アリルアルコール、から選ばれた1種以上であることを特徴とする請求項1に記載のホウ化物粒子の粉砕分散方法。
  3. 前記分散剤が、アミノ基を有するアクリル系高分子分散剤であることを特徴とする請求項1に記載のホウ化物粒子の粉砕分散方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の粉砕分散方法により得られ、平均分散粒子直径が70nm以下であることを特徴とするホウ化物粒子分散液。
  5. 請求項4に記載のホウ化物粒子分散液を、基材表面に塗布して得られたものであることを特徴とする日射遮蔽膜を有する光学材料。
  6. 請求項4に記載のホウ化物粒子分散液へ有機バインダー又は無機バインダーを添加した塗布液を、基材表面に塗布して得られたものであることを特徴とする日射遮蔽膜を有する光学材料。
JP2007015320A 2007-01-25 2007-01-25 ホウ化物粒子の粉砕分散方法およびホウ化物粒子分散液並びに光学材料 Active JP5040330B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007015320A JP5040330B2 (ja) 2007-01-25 2007-01-25 ホウ化物粒子の粉砕分散方法およびホウ化物粒子分散液並びに光学材料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007015320A JP5040330B2 (ja) 2007-01-25 2007-01-25 ホウ化物粒子の粉砕分散方法およびホウ化物粒子分散液並びに光学材料

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008178822A JP2008178822A (ja) 2008-08-07
JP5040330B2 true JP5040330B2 (ja) 2012-10-03

Family

ID=39723129

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007015320A Active JP5040330B2 (ja) 2007-01-25 2007-01-25 ホウ化物粒子の粉砕分散方法およびホウ化物粒子分散液並びに光学材料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5040330B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6645433B2 (ja) * 2014-08-29 2020-02-14 住友金属鉱山株式会社 六ホウ化物微粒子の集合体、六ホウ化物微粒子分散液、六ホウ化物微粒子分散体、六ホウ化物微粒子分散体合わせ透明基材、赤外線吸収フィルムおよび赤外線吸収ガラス
JP6413969B2 (ja) * 2015-07-29 2018-10-31 住友金属鉱山株式会社 日射遮蔽体形成用分散液および当該分散液を用いた日射遮蔽体
JP6842629B2 (ja) * 2017-03-06 2021-03-17 国立大学法人九州大学 液相レーザーアブレーションを利用したナノ粒子の製造方法

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4399707B2 (ja) * 2003-01-24 2010-01-20 住友金属鉱山株式会社 日射遮蔽体用ホウ化物微粒子の製造方法
JP2004237250A (ja) * 2003-02-07 2004-08-26 Sumitomo Metal Mining Co Ltd ホウ化物粒子の粉砕分散方法及び分散液
JP4467907B2 (ja) * 2003-05-15 2010-05-26 大日本印刷株式会社 硬化性着色組成物用顔料分散液、硬化性着色組成物、及び、カラーフィルター
JP2006154773A (ja) * 2004-10-25 2006-06-15 Kyocera Chemical Corp トナーの製造方法およびトナー
JP4512523B2 (ja) * 2005-06-23 2010-07-28 株式会社リコー トナー製造装置、トナー及び現像剤、プロセスカートリッジ
JP2007264581A (ja) * 2006-03-01 2007-10-11 Konica Minolta Opto Inc 光学用無機材料の製造方法並びに光学用無機材料、光学用樹脂材料及び光学素子

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008178822A (ja) 2008-08-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
ES2226217T3 (es) Aglutinantes de laca transparente que contienen nanoparticulas con resistencia a arañazos mejorada, un procedimiento para su preparacion asi como su uso.
TW555691B (en) Aqueous dispersion, a process for the preparation and the use thereof
JP4787879B2 (ja) 酸化アルミニウム分散液
JP4969813B2 (ja) 超微粒子水酸化カルシウムスラリー
JP2005508250A (ja) 立方形メディアを用いるミル法
JP5751432B2 (ja) 塩基性シアヌル酸亜鉛微粒子及びその製造方法
JP5040330B2 (ja) ホウ化物粒子の粉砕分散方法およびホウ化物粒子分散液並びに光学材料
KR100415384B1 (ko) 고밀도산화인듐-산화주석소결체및그제조방법
JP2008285406A (ja) シリカ球状粒子
JP2005097375A (ja) ナノダイヤモンド非水分散液およびその調製方法
JP2007055888A (ja) 微粒αアルミナ
CN101302358B (zh) 一种无水纳米锑酸锌溶胶及其制备方法
EP2024448B1 (en) Dispersions of nano-sized materials
JP5114846B2 (ja) 酸化亜鉛分散ペーストの製造方法
JP4184683B2 (ja) 金属酸化物球状粒子およびその製造方法
US20100107930A1 (en) Dispersion of high surface area silica
JP2004237250A (ja) ホウ化物粒子の粉砕分散方法及び分散液
CN113853410B (zh) 含红外线吸收微粒的组合物及其制造方法
JP2007176738A (ja) 安定化された表面処理葉状シリカ2次粒子粉末及びその製造方法
JP2021038119A (ja) 窒化ジルコニウム粉末及びその製造方法
JP7187356B2 (ja) 球状炭化ホウ素粉末の製造方法
JP3089110B2 (ja) 炭酸カルシウム微粒子分散体の製造方法
KR102603948B1 (ko) 탄화규소 슬러리 및 이의 제조방법
WO2023136283A1 (ja) 被覆酸化アルミニウム粒子及びその製造方法、並びにその用途
CN103922397A (zh) 改性氧化锆微粒粉末、改性氧化锆微粒分散溶胶及其制造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090703

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111214

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120329

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120522

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120612

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120625

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5040330

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150720

Year of fee payment: 3