JP6413931B2 - 導通遮断装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電気回路を構成する機器間の導通を、導電体の切断を通じて遮断する導通遮断装置に関する。
電気回路には、その電気回路を構成する機器の異常時や、同電気回路が搭載されたシステムの異常時に作動することによって機器間の導通を遮断する導通遮断装置が設けられる。その一態様として、図16(a),(b)に示すように、導電体80、ガス発生器(図示略)、固定刃84及び切断部材85を備えた導通遮断装置Cが、例えば特許文献1に記載されている。
導電体80は、長尺板状をなす被切断部81を有しており、電気回路を構成する機器間に介在される。ガス発生器は、被切断部81の厚み方向の一方(図16(a)の下方)に配設される。固定刃84は、上記厚み方向であって、被切断部81を挟んでガス発生器の反対側に配設される。切断部材85は可動刃86を有しており、被切断部81とガス発生器との間に配設される。
切断部材85は、ガス発生器で発生されたガスの圧力を受けて被切断部81に向けて移動させられる。切断部材85の上記移動に伴い、被切断部81には、固定刃84と可動刃86とによる剪断力が作用する。この剪断力により、被切断部81が幅方向に沿って切られる。被切断部81が全幅にわたって切られる(切断される)と、同被切断部81が一対の切断端縁82,83において分断される。図17(a),(b)に示すように、両切断端縁82,83が、被切断部81の長さ方向や厚み方向に互いに離間されることで、機器間の導通が遮断される。
ところで、上記のようにして、通電状態の導電体80が切断されると、一方の切断端縁82のうち最後に切られた箇所(切断端82e)と、他方の切断端縁83のうち最後に切られた箇所(切断端83e)との間で電位差が生じることによりアークが発生する場合がある。このアークは、両切断端82e,83e間に存在する空気の絶縁が破壊されて、両切断端82e,83e間で電流が流れる現象である。
アークが発生すると、両切断端82e,83e間が電気的に接続された状態となり、導電体80は物理的に切断されているにも拘わらず、通電した状態を維持する(導通が遮断されない)おそれがある。そのほか、アークは導電体80や周辺の樹脂製の部材を溶融させるおそれがある。
これに対し、上記特許文献1に記載された導通遮断装置Cでは、上記構成に加え、消弧室87が設けられている。消弧室87は、電気絶縁性を有する材料により、被切断部81の厚み方向であって、被切断部81を挟んでガス発生器の反対側(図16(a)の上側)に形成されており、固定刃84に隣接している。
そのため、分断された被切断部81のうち、一方の切断端縁82を有する部分は、固定刃84の近くに位置する。被切断部81のうち、他方の切断端縁83を有する部分は、可動刃86によって消弧室87内に押し込まれる。後者の切断端縁83が前者の切断端縁82から遠ざけられ、両切断端82e,83e間で発生するアークが消弧室87内で減衰される。
特開2014−49300号公報
ところで、アークには、両切断端82e,83eを結ぶ経路のうち、最短距離となる経路(最短経路RS)を流れる特性がある。両切断端82e,83eが、被切断部81の幅方向における中央部分に形成された場合には、消弧室87内において、被切断部81の長さ方向及び厚み方向に沿う経路が最短経路RSとなる。そのため、アークは、消弧室87内で最短経路RSを流れることとなり、その消弧室87内で適切に減衰される。
ところが、導通遮断装置Cの各構成部材の寸法精度や組付け精度等により、被切断部81の幅方向における両切断端82e,83eの位置にはばらつきがある。図16(b)に示すように、両切断端82e,83eが、被切断部81の幅方向の端部のいずれか一方に形成された場合には、消弧室87の外部であって、被切断部81の長さ方向及び幅方向に沿う経路が最短経路RSとなる。そのため、アークは、図16(a),(b)及び図17(a),(b)に示すように、消弧室87の外部で最短経路RSを流れることとなり、この場合には、アークが適切に減衰されないおそれがある。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、アークが消弧室の外部で流れるのを抑制することのできる導通遮断装置を提供することにある。
上記課題を解決する導通遮断装置は、電気回路を構成する機器間に介在され、かつ一部に長尺板状の被切断部を有する導電体と、前記被切断部の厚み方向の一方において、互いに隣り合った状態で設けられた固定刃及び消弧室と、前記厚み方向であって、前記被切断部を挟んで前記固定刃及び前記消弧室の反対側に配設されたガス発生器と、前記被切断部及び前記ガス発生器の間に配設され、かつ前記消弧室に向かうガスの圧力を受ける部材であり、前記固定刃に対し前記被切断部の長さ方向に接近した箇所を移動し、前記固定刃と協働して前記被切断部を切断する可動刃を有する切断部材とを備え、前記切断により、前記被切断部には、互いに離間した状態の一対の切断端縁を生じさせて前記機器間の導通を遮断するとともに、一方の切断端縁のうち最後に切られた切断端と他方の切断端縁のうち最後に切られた切断端との間で生ずるアークを前記消弧室で減衰させるようにした導通遮断装置であって、前記被切断部のうち、その幅方向における両端部から中間側に離れた領域の一部を他の部分が切られた後に切るための切断遅延部がさらに設けられており、前記被切断部の切断予定箇所のうち幅方向における両端部から中間側に離れた領域の一部は、前記切断遅延部として、他の箇所よりも、前記可動刃の移動方向における前方に位置するように形成されている。
上記の構成によれば、導電体に通電された状態で、ガス発生器からガスが発生されると、そのガスの消弧室に向かう圧力が切断部材に加わる。切断部材の可動刃が、固定刃に対し被切断部の長さ方向に接近した箇所を、消弧室へ向けて移動する。この移動に伴い、被切断部には、可動刃と固定刃とによる剪断力が作用する。この剪断力により、被切断部が全幅にわたって切られる(切断される)と、同被切断部が一対の切断端縁において分断される。分断された被切断部のうち、一方の切断端縁を有する部分は、固定刃の近傍に位置する。被切断部のうち、他方の切断端縁を有する部分は、可動刃によって消弧室内に押し込まれる。両切断端縁が、被切断部の長さ方向や厚み方向に互いに離間することで、機器間の導通が遮断される。
ところで、一方の切断端縁のうち最後に切られた切断端と、他方の切断端縁のうち最後に切られた切断端との間で電位差が生じることによりアークが発生する場合がある。このアークには、両切断端を結ぶ経路のうち、最短距離となる経路(最短経路)を流れる特性がある。
この点、被切断部のうち幅方向における両端部から中間側に離れた領域の一部は、切断遅延部により、他の部分が切られた後に切られる。上記領域の一部が最後に切られることにより、被切断部が全幅にわたって切断されることになる。その切断により生じた一対の切断端縁では、それぞれの幅方向における両端部から中間側に離れた領域の一部が切断端となる。両切断端を結ぶ経路のうち、消弧室内において被切断部の長さ方向及び厚み方向に沿う経路が最短経路となりやすくなる。アークは、この消弧室内の最短経路を流れることにより、その消弧室内で適切に減衰される。
上記の構成によれば、可動刃が、固定刃に対し被切断部の長さ方向に接近した箇所を、消弧室へ向けて移動すると、被切断部には、可動刃と固定刃とによる剪断力が作用し、被切断部が幅方向に沿って切られてゆく。
ここで、被切断部の切断予定箇所のうち幅方向における両端部から中間側に離れた領域の一部は、切断遅延部として、他の箇所よりも、可動刃の移動方向における前方に位置している。そのため、被切断部における上記領域の一部とは異なる部分が切られているときには、剪断力が切断遅延部に作用せず、同切断遅延部が切られずに残る。この切断遅延部は、被切断部における上記領域の一部とは異なる部分が切られた後に切られる。これにより、被切断部が全幅にわたって切断されることになり、その切断により生じた一対の切断端縁では、それぞれの幅方向における両端部から中間側に離れた領域の一部が切断端となる。
上記導通遮断装置において、前記被切断部の長さ方向に直交する断面での断面積は、切断予定箇所と、その切断予定箇所の周りの箇所とで同一に設定されていることが好ましい。
被切断部の長さ方向に直交する断面での断面積が上記の条件を満たすように設定されることで、導電体に通電された状態では、切断予定箇所でもその周りの箇所でも同程度に通電が行なわれる。
上記導通遮断装置において、前記可動刃は、前記被切断部の幅方向に沿って延びる刃部を、同可動刃の移動方向における先端に有し、前記切断遅延部は、前記可動刃の前記刃部のうち、前記被切断部の幅方向における両端部から中間側に離れた領域の一部を対象とし、同可動刃の基端部に向けて凹むように設けられた凹部により構成されていることが好ましい。
上記の構成によれば、ガス発生器からのガスの圧力が切断部材に加わると、可動刃が、固定刃に対し被切断部の長さ方向に接近した箇所を、消弧室に向けて移動する。この移動に伴い、被切断部には、可動刃の先端の刃部と固定刃とによる剪断力が作用し、被切断部が幅方向に沿って切られてゆく。
ここで、可動刃の刃部のうち、被切断部の幅方向における両端部から中間側に離れた領域の一部には、可動刃の基端部に向けて凹む凹部が切断遅延部として設けられている。切断遅延部では、その壁面が固定刃と協働して被切断部を切る機能を発揮する。この機能は、可動刃の刃部のうち切断遅延部(凹部)が設けられていない箇所によって、被切断部の上記領域の一部とは異なる箇所が切られるタイミングよりも遅いタイミングで発揮される。従って、被切断部における上記領域の一部は、他の部分が切られた後に切られる。これにより、被切断部が全幅にわたって切られる(切断される)ことになり、その切断により生じた一対の切断端縁では、それぞれの幅方向における両端部から中間側に離れた領域の一部が切断端となる。
上記導通遮断装置において、前記固定刃は、前記被切断部の幅方向に沿って延びる刃部を備え、前記切断遅延部は、前記固定刃の前記刃部のうち、前記被切断部の幅方向における両端部から中間側に離れた領域の一部を対象とし、前記可動刃の移動方向における前方に向けて凹むように設けられた凹部により構成されていることが好ましい。
上記の構成によれば、ガス発生器からのガスの圧力が切断部材に加わると、可動刃が、固定刃に対し被切断部の長さ方向に接近した箇所を、消弧室に向けて移動する。この移動に伴い、被切断部には、可動刃と固定刃の刃部とによる剪断力が作用し、被切断部が幅方向に沿って切られてゆく。
ここで、固定刃の刃部のうち、被切断部の幅方向における両端部から中間側に離れた領域の一部には、可動刃の移動方向における前方に向けて凹む凹部が切断遅延部として設けられている。切断遅延部では、その壁面が、可動刃と協働して被切断部を切る機能を発揮する。この機能は、刃部のうち切断遅延部(凹部)が設けられていない箇所によって、被切断部の上記領域の一部とは異なる箇所が切られるタイミングよりも遅いタイミングで発揮される。従って、被切断部における上記領域の一部は、他の部分が切られた後に切られる。これにより、被切断部が全幅にわたって切られる(切断される)ことになり、その切断により生じた一対の切断端縁では、それぞれの幅方向における両端部から中間側に離れた領域の一部が切断端となる。
上記導通遮断装置によれば、アークが消弧室の外部で流れるのを抑制することができる。
車両用の導通遮断装置に具体化した第1実施形態を示す図であり、同導通遮断装置の内部構造を示す断面図。 図1の導通遮断装置が適用される電気回路の概略構成を示す略図。 図1におけるX部を拡大して示す部分断面図。 第1実施形態の導通遮断装置における切断部材の一部を示す部分斜視図。 第1実施形態の導通遮断装置における切断前の被切断部と切断部材と消弧室との位置関係を説明する部分平面図。 図1における6−6線断面図。 (a)は、図6の状態から切断部材が消弧室側へ移動して、被切断部を切断する途中の状態を示す部分断面図、(b)は図7(a)の一部を拡大して示す部分断面図。 図3の状態から切断部材が消弧室側へ移動して、被切断部を切断する途中の状態を示す部分断面図。 図8の状態から切断部材がさらに移動して、被切断部を切断した状態を示す部分断面図。 第1実施形態において、切断された被切断部と切断部材と消弧室との位置関係を説明する部分平面図。 車両用の導通遮断装置に具体化した第2実施形態を示す図であり、(a)は図6に対応する部分断面図、(b)は図11(a)の一部を拡大して示す部分断面図。 第2実施形態の導通遮断装置において、図3に対応して被切断部が切断される前の状態を示す部分断面図。 第2実施形態の導通遮断装置を示す図であり、(a)は、図7(a)に対応する部分断面図、(b)は、図13(a)の一部を拡大して示す部分断面図。 車両用の導通遮断装置に具体化した第3実施形態を示す図であり、被切断部における切断遅延部及びその近傍部分を示す部分斜視図。 第3実施形態の導通遮断装置を示す図であり、(a)は図3に対応して被切断部が切断される前の状態を示す部分断面図、(b)は図15(a)の一部を拡大して示す部分断面図。 従来の導通遮断装置を示す図であり、(a)は被切断部が切断された直後の状態を示す部分断面図、(b)は切断された被切断部と切断部材の可動刃と消弧室との位置関係を説明する部分平面図。 従来の導通遮断装置を示す図であり、(a)は切断部材の可動刃が消弧室内に入り込んでいく途中の状態を示す部分断面図、(b)は切断された被切断部と切断部材の可動刃と消弧室との位置関係を説明する部分平面図。
(第1実施形態)
以下、車両用の導通遮断装置に具体化した第1実施形態について、図1〜図10を参照して説明する。
図2は、導通遮断装置Cが適用される電気回路11を示している。電気回路11は、これを構成する機器として蓄電池12及び電気機器13を備えている。この電気回路11では、蓄電池12からの電力供給によって電気機器13が作動させられる。電気機器13は、蓄電池12から入力される電力を昇圧したうえで出力するコンバータ14と、同コンバータ14から入力される直流電力をモータ駆動に適した交流電力に変換して出力するインバータ15と、インバータ15から出力される交流電力によって駆動されるモータ16とによって構成されている。
上記電気回路11は車両10に搭載されている。この車両10に対し衝突による衝撃が加わった場合には、電気機器13が適正に作動しなくなったり、上記電気回路11からの漏電を招いたりするおそれがある。そのため、車両10には、その衝突に際して、電気回路11を構成する機器間、例えば、蓄電池12と電気機器13との間の導通を遮断する導通遮断装置Cが設けられている。車両10には、その衝突の有無を検出する衝突センサ17と、マイクロコンピュータを中心に構成され、かつ衝突センサ17からの信号が入力される電子制御ユニット18とが取付けられている。電子制御ユニット18は、衝突センサ17の出力信号をもとに車両10の衝突を検知すると、導通遮断装置Cを作動させる。この作動により、蓄電池12から電気機器13への電力供給が遮断される。
図1に示すように、導通遮断装置Cは、導電体20、ケース30、火薬式のガス発生器45及び切断部材50を備えている。次に、導通遮断装置Cを構成する各部材について説明する。
<導電体20>
導電体20は、蓄電池12及びコンバータ14の間を導通させる導通経路を構成するものであり、バスバーとも呼ばれる。導電体20は、電気伝導率の高い金属材料によって形成されている。こうした金属材料としては、銅が代表的であるが、その他の材料、例えば真鍮、アルミニウム等が用いられてもよい。導電体20の両端部は、外部接続部20a,20bを構成している。これらの外部接続部20a,20bは、蓄電池12及びコンバータ14に接続される箇所である。すなわち、各外部接続部20a,20bには、貫通孔21があけられている。そして、上記貫通孔21を利用してねじ等によって、外部接続部20a,20bのうちの一方が、蓄電池12に導通する端子に接続されるとともに、他方が、コンバータ14に導通する端子に接続される。このようにして、導電体20が外部接続部20a,20bにおいて、電気回路11の上記端子にそれぞれ接続されることにより、蓄電池12及びコンバータ14の間が導電体20を通じて導通される。
導電体20は、両外部接続部20a,20bのほかに、それらの間に被切断部22を有している。被切断部22は、両外部接続部20a,20b間において、それらの並設方向(図1の左右方向)へ延びていて、長尺板状をなしている。
なお、被切断部22の延びる方向、すなわち、両外部接続部20a,20bの並設方向を、被切断部22の長さ方向という場合がある。また、被切断部22の厚み方向というときには、切断前の被切断部22の厚み方向を指すものとする。
被切断部22の長さ方向に直交する断面での断面積は、後述する切断部材50によって切断される予定の箇所と、その箇所の周りの箇所とで同一に設定されている。
<ケース30>
ケース30は、電気絶縁性を有し、かつ強度の高い材料、例えば樹脂材料によって形成されており、その内部には、上記導電体20を配置するための配置部31が形成されている。導電体20は、外部接続部20a,20bをケース30の外部に露出させた状態で、上記配置部31に配置されている。ケース30内において、被切断部22の厚み方向の一方(図1では上方)には消弧室32が形成されている。
消弧室32は、切断部材50により被切断部22の切断が行なわれるとともに、切断により被切断部22に生ずる一対の切断端23e,24e(図9参照)間で発生するアークを減衰させるための部屋である。消弧室32の奥行き(図1の紙面に直交する方向の寸法)は、被切断部22の幅(図1の紙面に直交する方向の寸法)よりも僅かに大きく設定されており(図5参照)、切断された被切断部22が同消弧室32内に入り込むことが可能となっている。
図3及び図5に示すように、消弧室32は、切断前の被切断部22に面して開口する方形の開口部33を有している。開口部33の一辺は、被切断部22の幅方向に沿って延びている。
消弧室32は、第1側壁面35、第2側壁面36、一対の第3側壁面37及び奥壁面38を有している。第1側壁面35は、開口部33における上記一辺を含んだ状態で、同被切断部22に対し直交又はそれに近い状態で交差する方向へ延びている。第1側壁面35のうち、開口部33における上記一辺を含む、その一辺の近傍の部分は固定刃34を構成している。開口部33における上記一辺は、固定刃34の刃部34aを構成している。
第2側壁面36は、第1側壁面35に対し、被切断部22の長さ方向へ離間した箇所に位置している。第2側壁面36は、開口部33から遠ざかるほど(図3の上側ほど)、第1側壁面35との間隔が狭まるように、同第1側壁面35に対し傾斜している。両第3側壁面37は、被切断部22の幅方向における両側に位置している。奥壁面38は、開口部33から遠ざかった箇所に位置し、切断前の被切断部22に対し平行又はそれに近い状態となっている。
図1に示すように、ケース30内において、上記厚み方向であって、被切断部22を挟んで消弧室32の反対側(図1の下側)には可動室41が形成されている。可動室41は、被切断部22の厚み方向に沿って延びる略円筒状をなしている。可動室41の内壁面の複数箇所には、上記厚み方向に沿って延びるガイド溝42が形成されている。
<ガス発生器45>
ガス発生器45は、導通遮断装置Cの駆動源として用いられている。ガス発生器45は、被切断部22の厚み方向であって、同被切断部22を挟んで消弧室32の反対側において、自身の一部を可動室41に露出させた状態でケース30内に配設されている。ガス発生器45は電子制御ユニット18に接続されており、同電子制御ユニット18からの作動信号に応じて内蔵の火薬を着火及び燃焼させてガスを発生させる。
なお、火薬式のガス発生器45を用いて駆動される装置には、一般に、駆動源として他の方式(電磁式等)のものが用いられる装置と比較して、迅速な駆動が可能であり、低廉で、しかも動作信頼性が高い特徴がある。
<切断部材50>
切断部材50は、可動室41内のうち被切断部22とガス発生器45との間に配設されている。切断部材50は、被切断部22の厚み方向に沿って延びる略円柱状の本体部51と、本体部51から消弧室32側へ突出し、かつ上記固定刃34と協働して被切断部22を幅方向に沿って切断する可動刃52とを備えている。本体部51の外壁面の複数箇所には、被切断部22の厚み方向に沿って延びるガイド突部53が設けられている。本体部51は、ガイド突部53において、可動室41のガイド溝42に対し、消弧室32側へ移動可能に係合されている。
図3〜図5に示すように、可動刃52は、第1側壁面55、第2側壁面56、一対の第3側壁面57及び先端面58を有している。第1側壁面55は、固定刃34の刃部34aから、被切断部22の長さ方向へ僅かな距離D1離れた箇所で、切断前の被切断部22に対し直交又はそれに近い状態で交差する方向へ延びている。この距離D1は、可動刃52が固定刃34と協働して被切断部22を切断(剪断)するのに適した値、例えば、0.5mm程度に設定されることが望ましい。
第2側壁面56は、第1側壁面55に対し、被切断部22の長さ方向へ離間した箇所に位置している。第2側壁面56は、消弧室32の上記第2側壁面36に対応して傾斜、すなわち、本体部51から遠ざかるほど(図3の上側ほど)、上記第1側壁面55との間隔が狭まるように、同第1側壁面55に対し傾斜している。一対の第3側壁面57は、被切断部22の幅方向における両側に位置している。先端面58は、可動刃52において本体部51から遠ざかった箇所に位置している。先端面58の多くの部分は、切断前の被切断部22に対し平行又はそれに近い状態となっている。
第1側壁面55と先端面58との境界部分は、被切断部22の幅方向に沿って延びており、可動刃52の刃部52aを構成している。
なお、上記切断部材50は、電気絶縁性を有し、かつ強度が高い材料、例えば樹脂材料を用いて形成されている。
図9及び図10に示すように、上記切断部材50が用いられて被切断部22が幅方向に沿って切断されると、その切断により一対の切断端縁23,24が生ずる。両切断端縁23,24は、被切断部22の長さ方向及び厚み方向に離間する。
上述した構造が、導通遮断装置Cの基本構造である。図4及び図5に示すように、第1実施形態では、上記基本構造に加え、被切断部22のうち、その幅方向における両端部から中間側に離れた領域(中間部)の一部を他の部分が切られた後に切るための切断遅延部61が設けられている。第1実施形態では、切断遅延部61が、可動刃52の刃部52aのうち被切断部22の幅方向における中央部に設けられている。切断遅延部61は、可動刃52の基端部、すなわち本体部51に向けて凹む凹部によって構成されている。第1実施形態では、凹部は、その幅が深さ方向のどの箇所でも同一又は略同一となるよう形成されている。また、切断遅延部61は、刃部52aにとどまらず、先端面58において被切断部22の長さ方向の全長にわたって形成されている。
なお、固定刃34の刃部34aには、このような切断遅延部(凹部)は設けられておらず、同刃部34aは、被切断部22の幅方向に沿って直線状をなしている。
また、被切断部22において、固定刃34及び可動刃52によって切断される予定の箇所は、被切断部22の他の箇所と同様の形状をなしている。
次に、上記のように構成された第1実施形態の導通遮断装置Cの作用について説明する。
車両10の衝突が衝突センサ17によって検知されないときには、電子制御ユニット18からガス発生器45に対し作動信号が出力されず、同ガス発生器45からガスが発生されない。図1、図3及び図6に示すように、切断部材50は、被切断部22とガス発生器45との間に位置し、消弧室32から後退している。そのため、被切断部22は切断されず、蓄電池12及びコンバータ14の間は導電体20を介して導通された状態となる。
ここで、被切断部22の長さ方向に直交する断面での断面積が、切断予定箇所とその周りの箇所とで同一である。そのため、導電体20に通電された状態では、切断予定箇所でもその周りの箇所でも同程度に通電が行なわれる。
これに対し、導電体20に通電されているときに、車両10の衝突が衝突センサ17によって検知されると、電子制御ユニット18からガス発生器45に作動信号が出力される。この作動信号に応じ、ガス発生器45が作動してガスを発生する。切断部材50が、消弧室32側へ向かうガスの圧力を受ける。このとき、切断部材50は、ガイド突部53が可動室41のガイド溝42内を移動することによって、消弧室32側へ案内される。
上記のようにガスの圧力を受けた切断部材50は、消弧室32へ向けて高速で移動する。この移動に伴い、可動刃52が、固定刃34に対し被切断部22の長さ方向に接近した箇所を、消弧室32に向けて移動する。可動刃52が被切断部22に当たり、同被切断部22を消弧室32側へ押す。被切断部22には、可動刃52の刃部52aと固定刃34の刃部34aとによる剪断力が作用する。この剪断力により、被切断部22がその幅方向に沿って切られていく。図9及び図10に示すように、被切断部22が全幅にわたって切られる(切断される)と、同被切断部22が一対の切断端縁23,24において分断される。
分断された被切断部22のうち、一方の切断端縁23を有する部分は、その切断端縁23の発生後には上記可動刃52によって押圧されないため、固定刃34の刃部34aの近くに位置する。
これに対し、切断後も切断部材50の移動が続くことで、可動刃52が開口部33を通り、消弧室32の内奥部へ入り込む。被切断部22のうち他方の切断端縁24を含む部分は、可動刃52によって押圧され、消弧室32内に押し込まれる。被切断部22の上記部分は、上記押圧により、可動刃52の傾斜した第2側壁面56と、消弧室32の傾斜した第2側壁面36とに沿って鈍角に折り曲げられる。これらの折り曲げに要する荷重は、切断に要する荷重よりも小さい。従って、切断部材50を消弧室32側へ移動させるために必要な荷重は小さくてすむ。
そして、上記他方の切断端縁24は、消弧室32の奥壁面38と、消弧室32内に入り込んだ可動刃52の先端面58との間に位置する。両切断端縁23,24が、被切断部22の長さ方向や厚み方向に互いに離間することで、機器間の導通が遮断される。
ところで、一方の切断端縁23のうち最後に切られた切断端23eと、他方の切断端縁24のうち最後に切られた切断端24eとの間で電位差が生じることによりアークが発生する場合がある。このアークには、両切断端23e,24eを結ぶ経路のうち、最短距離となる経路(最短経路RS)を流れる特性がある。
仮に、両切断端23e,24eが、被切断部22の幅方向の端部のいずれか一方に形成された場合には、消弧室32の外部であって、被切断部22の幅方向及び長さ方向に沿う経路が最短経路RSとなる。そのため、アークは、消弧室32の外部の最短経路RSを流れることとなる。
しかし、図7(a),(b)及び図8に示すように、可動刃52の刃部52aのうち、被切断部22の幅方向における中央部に、可動刃52の基端部に向けて凹む凹部からなる切断遅延部61が設けられた第1実施形態では、その壁面が固定刃34と協働して被切断部22を切る機能を発揮する。この機能は、刃部52aのうち切断遅延部61(凹部)が設けられていない箇所によって、被切断部22の幅方向における中央部とは異なる箇所が切られるタイミングよりも遅いタイミングで発揮される。図7(a),(b)は、被切断部22が、幅方向における中央部を残して切られた状態を示している。
従って、被切断部22のうち幅方向における中央部は、他の部分が切られた後に切られる。図9及び図10に示すように、幅方向における中央部が最後に切られることにより、被切断部22が全幅にわたって切断されることになり、その切断により生じた一対の切断端縁23,24では、それぞれの幅方向における中央部が切断端23e,24eとなる。
このように、被切断部22が、その幅方向における中央部で最後に切られることで、両切断端23e,24eを結ぶ経路のうち、消弧室32内において被切断部22の長さ方向及び厚み方向に沿う経路は、消弧室32の外部において被切断部22の長さ方向及び幅方向に沿う方向よりも短くなる。両切断端23e,24eを結ぶ経路のうち、消弧室32内において被切断部22の長さ方向及び厚み方向に沿う経路が最短経路RSとなる。アークは、この消弧室32内の最短経路RSを流れることにより、その消弧室32内で適切に減衰される。
その結果、アークが導通遮断装置Cに及ぼす影響が小さくなる。両切断端23e,24e間がアークにより電気的に接続された状態が生じにくく、導電体20が物理的に切断されているにも拘わらず、通電した状態に維持される(導通が遮断されない)現象が起こりにくい。また、高温のアークに晒されることが原因で、導電体20や周辺の樹脂製の部材(ケース30等)が軟化したり溶融したりする現象が抑制される。
以上詳述した第1実施形態によれば、次の効果が得られる。
(1)ガス発生器45から発生されるガスにより切断部材50を消弧室32側へ移動させて、固定刃34と可動刃52とによって、導電体20の被切断部22を幅方向に沿って切断して、機器間の導通を遮断するようにした導通遮断装置Cにあって、切断遅延部61を設けている(図7(a),(b))。
そのため、被切断部22のうち、その幅方向における中央部を、他の部分が切られた後に切ることで、アークが消弧室32の外部で流れるのを抑制することができ、アークを消弧室32内で適正に減衰させることができる。
(2)被切断部22の長さ方向に直交する断面での断面積を、切断予定箇所と、その切断予定箇所の周りの箇所とで同一に設定している(図5、図6)。
そのため、導電体20に通電された状態では、切断予定箇所でもその周りの箇所でも同程度に通電を行わせることができる。
(3)刃部52aのうち被切断部22の幅方向における中央部に、可動刃52の基端部に向けて凹む凹部を設け、この凹部を切断遅延部61としている(図4、図5)。
そのため、切断遅延部61の壁面に対し、固定刃34と協働して被切断部22を切断する機能を発揮させることで、被切断部22のうち、幅方向における中央部を、他の部分が切られた後に切ること、すなわち、最後に切ることができ、上記(1)の効果を奏することができる。
(第2実施形態)
次に、車両用の導通遮断装置に具体化した第2実施形態について、図11〜図13を参照して説明する。
図11(a),(b)及び図12に示すように、第2実施形態では、切断遅延部の設けられる対象が、可動刃52から固定刃34に変更されている。
第2実施形態での切断遅延部62は、固定刃34の刃部34aのうち被切断部22の幅方向における中央部に設けられている。切断遅延部62は、可動刃52の移動方向における前方(各図の上方)に向けて凹む凹部によって構成されている。
なお、可動刃52の刃部52aには、このような凹部は設けられておらず、同刃部52aは、被切断部22の幅方向に沿って直線状をなしている。
また、被切断部22において、固定刃34及び可動刃52によって切断される予定の箇所は、被切断部22の他の箇所と同様の形状をなしている。
上記以外の構成は、第1実施形態と同様である。そのため、第1実施形態で説明したものと同様の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
上記のように、固定刃34の刃部34aのうち、被切断部22の幅方向における中央部に、可動刃52の移動方向前方に向けて凹む凹部からなる切断遅延部62が設けられた第2実施形態では、図13(a),(b)に示すように、切断遅延部62の壁面が、可動刃52と協働して被切断部22を切断する機能を発揮する。この機能は、固定刃34の刃部34aのうち切断遅延部62が設けられていない箇所によって、被切断部22の幅方向における中央部とは異なる箇所が切られるタイミングよりも遅いタイミングで発揮される。図13(a),(b)は、被切断部22が、幅方向における中央部を残して切られた状態を示している。
従って、第2実施形態によっても上記第1実施形態と同様に、被切断部22のうち、幅方向における中央部は、他の部分が切られた後に切られる。幅方向における中央部が最後に切られることにより、被切断部22が全幅にわたって切られる(切断される)ことになり、図示はしないが、その切断により生じた一対の切断端縁23,24では、それぞれの幅方向における中央部が切断端23e,24eとなる。
その結果、第1実施形態と同様に被切断部22が、その幅方向における中央部において最後に切られることで、両切断端23e,24eを結ぶ経路のうち、消弧室32内において被切断部22の長さ方向及び厚み方向に沿う経路が最短経路RSとなる。アークは、この消弧室32内の最短経路RSを流れることにより、その消弧室32内で適切に減衰される。
従って、第2実施形態によると、上記(1),(2)と同様の効果が得られる。また、切断遅延部62の設けられる対象が第1実施形態と異なることから、上記(3)に代えて、次の効果が得られる。
(4)刃部34aのうち被切断部22の幅方向における中央部に、可動刃52の移動方向における前方に向けて凹む凹部を設け、この凹部を切断遅延部62としている(図11(b)、図12)。
そのため、切断遅延部62により、被切断部22のうち、幅方向における中央部を、他の部分が切られた後に切ること、すなわち、最後に切ることができ、上記(1)の効果を奏することができる。
(第3実施形態)
次に、車両用の導通遮断装置に具体化した第3実施形態について、図14及び図15を参照して説明する。
図15(a),(b)に示すように、第3実施形態では、切断遅延部の設けられる対象が、可動刃52及び固定刃34から被切断部22に変更されている。
図14及び図15(b)に示すように、被切断部22の切断予定箇所のうち幅方向における中央部は、他の箇所よりも、可動刃52の移動方向における前方(各図の上方)に位置するように形成されており、この形成部分により、第3実施形態での切断遅延部63が構成されている。
こうした構成の切断遅延部63は、例えば、次のようにして形成される。まず、被切断部22の切断予定箇所のうち幅方向における中央部に対し、互いに幅方向に離間した状態で、長さ方向へ延びる一対のスリットを入れる。続いて、被切断部22のうち両スリットによって挟まれた部分を、可動刃52の移動方向における前方へ突出するように変形させる。
従って、このようにして切断遅延部63の設けられた被切断部22でもまた、上記第1及び第2実施形態と同様に、被切断部22の長さ方向に直交する断面での断面積は、切断される予定の箇所と、その箇所の周りの箇所とで同一である。
なお、可動刃52の刃部52aにも、固定刃34の刃部34aにも、切断遅延部(凹部)は設けられておらず、各刃部52a,34aは、被切断部22の幅方向に沿って直線状をなしている。
上記以外の構成は、第1及び第2実施形態と同様である。そのため、第1及び第2実施形態でそれぞれ説明したものと同様の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
上記のように、第3実施形態では、被切断部22の切断予定箇所のうち幅方向における中央部は、切断遅延部63として、他の箇所よりも、可動刃52の移動方向における前方に位置している。そのため、被切断部22の幅方向における中央部とは異なる部分が切られているときには、固定刃34と可動刃52とによる剪断力が切断遅延部63に作用せず、同切断遅延部63が切られずに残る。この切断遅延部63は、被切断部22の幅方向における中央部とは異なる部分が切られた後に切られる。切断遅延部63が最後に切られることにより、被切断部22が全幅にわたって切断されることになり、図示はしないが、その切断により生じた一対の切断端縁23,24では、それぞれの幅方向における中央部が切断端23e,24eとなる。
その結果、第1及び第2実施形態と同様に被切断部22が、その幅方向における中央部で最後に切られることで、両切断端23e,24eを結ぶ経路のうち、消弧室32内において被切断部22の長さ方向に沿う経路が最短経路RSとなる。アークは、この消弧室32内の最短経路RSを流れることにより、その消弧室32内で適切に減衰される。
従って、第3実施形態によると、上記(1),(2)と同様の効果が得られる。また、切断遅延部63の設けられる対象が第1及び第2実施形態と異なることから、上記(3),(4)に代えて、次の効果が得られる。
(5)被切断部22の切断予定箇所のうち幅方向における中央部を、他の箇所よりも、可動刃52の移動方向における前方に位置するように形成し、この部分を切断遅延部63としている(図14)。
そのため、切断遅延部63により、被切断部22のうち、幅方向における中央部を他の部分が切られた後、すなわち、最後に切ることができ、上記(1)の効果を奏することができる。
なお、上記各実施形態は、これを以下のように変更した変形例として実施することもできる。
<切断遅延部について>
・第1実施形態において、可動刃52の刃部52aにおける切断遅延部61は、被切断部22の幅方向における両端部から中間側に離れた領域であって、中央部とは異なる箇所に設けられてもよい。
また、第2実施形態において、固定刃34の刃部34aにおける切断遅延部62は、被切断部22の幅方向における両端部から中間側に離れた領域であって、中央部とは異なる箇所に設けられてもよい。
さらに、第3実施形態において、被切断部22における切断遅延部63は、同被切断部22の幅方向における両端部から中間側に離れた領域であって、中央部とは異なる箇所に設けられてもよい。
上記のように変更した場合、中央部ほどではないにせよ、被切断部22が幅方向の端部で最後に切られた場合よりも、アークが消弧室32の外部で流れるのを抑制することが可能である。
・第1実施形態において、切断遅延部61は、刃部52aを含むことを条件に、先端面58において、被切断部22の長さ方向の全長にわたって形成されてもよいし、形成されなくてもよい。
・第1及び第2実施形態において、切断遅延部61,62を構成する凹部が、深くなるほど幅狭となるように形成されてもよい。また、凹部は、その底部が湾曲した形状となるように形成されてもよい。
・第1〜第3実施形態のうちの2つ又は3つが組合わされてもよい。例えば、第1及び第2実施形態が組合わされる場合には、可動刃52の刃部52aと固定刃34の刃部34aとのそれぞれにおいて、被切断部22の幅方向における両端部から中間側に離れた領域の一部に凹部が設けられ、両凹部によって切断遅延部が構成されてもよい。
・第3実施形態において、切断遅延部63は、球面の一部をなすように曲面状に形成されてもよい。
<その他>
・上記各実施形態では、ケース30及び切断部材50を形成する材料として、樹脂材料を用いることができるが、そのほかにも被切断部22を幅方向に沿って切断し得る程度に強度が高い材料であって、かつ適度な電気絶縁性を有する材料であることを条件に、任意の材料を採用することができる。
・上記各実施形態では、ケース30及び切断部材50を形成する手法としては、金型成形を用いて形成する手法、切削加工により形成する手法等、任意の手法を採用することができる。
・上記導通遮断装置Cは、蓄電池12とコンバータ14との間に設けられるものに限らず、電気回路を構成する機器間に設けられて、それら機器間の導通を遮断する装置であれば適用することができる。そうした装置としては、例えば燃料電池車両において燃料電池と車両走行用モータとの間に設けられる導通遮断装置や、据置式のシステムの電源と電気機器との間に設けられる導通遮断装置、据置式のシステムの電気機器間に設けられる導通遮断装置等を挙げることができる。
11…電気回路、12…蓄電池(電気回路を構成する機器)、13…電気機器(電気回路を構成する機器)、20…導電体、22…被切断部、23,24…切断端縁、23e,24e…切断端、32…消弧室、34…固定刃、34a,52a…刃部、45…ガス発生器、50…切断部材、52…可動刃、61,62,63…切断遅延部、C…導通遮断装置。

Claims (4)

  1. 電気回路を構成する機器間に介在され、かつ一部に長尺板状の被切断部を有する導電体と、
    前記被切断部の厚み方向の一方において、互いに隣り合った状態で設けられた固定刃及び消弧室と、
    前記厚み方向であって、前記被切断部を挟んで前記固定刃及び前記消弧室の反対側に配設されたガス発生器と、
    前記被切断部及び前記ガス発生器の間に配設され、かつ前記消弧室に向かうガスの圧力を受ける部材であり、前記固定刃に対し前記被切断部の長さ方向に接近した箇所を移動し、前記固定刃と協働して前記被切断部を切断する可動刃を有する切断部材と
    を備え、前記切断により、前記被切断部には、互いに離間した状態の一対の切断端縁を生じさせて前記機器間の導通を遮断するとともに、一方の切断端縁のうち最後に切られた切断端と他方の切断端縁のうち最後に切られた切断端との間で生ずるアークを前記消弧室で減衰させるようにした導通遮断装置であって、
    前記被切断部のうち、その幅方向における両端部から中間側に離れた領域の一部を他の部分が切られた後に切るための切断遅延部がさらに設けられており、
    前記被切断部の切断予定箇所のうち幅方向における両端部から中間側に離れた領域の一部は、前記切断遅延部として、他の箇所よりも、前記可動刃の移動方向における前方に位置するように形成されている導通遮断装置。
  2. 前記被切断部の長さ方向に直交する断面での断面積は、切断予定箇所と、その切断予定箇所の周りの箇所とで同一に設定されている請求項1に記載の導通遮断装置。
  3. 前記可動刃は、前記被切断部の幅方向に沿って延びる刃部を、同可動刃の移動方向における先端に有し、
    前記切断遅延部は、前記可動刃の前記刃部のうち、前記被切断部の幅方向における両端部から中間側に離れた領域の一部を対象とし、同可動刃の基端部に向けて凹むように設けられた凹部により構成されている請求項1又は2に記載の導通遮断装置。
  4. 前記固定刃は、前記被切断部の幅方向に沿って延びる刃部を備え、
    前記切断遅延部は、前記固定刃の前記刃部のうち、前記被切断部の幅方向における両端部から中間側に離れた領域の一部を対象とし、前記可動刃の移動方向における前方に向けて凹むように設けられた凹部により構成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の導通遮断装置。
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