次に本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。まず図1を参照して、電子部品供給装置であるテープフィーダ1の構成を説明する。テープフィーダ1は、収納部内に電子部品を収納した部品供給テープ20(図2参照)を部品取り出し位置まで搬送して、収納部内に収納された電子部品を部品実装装置に供給する機能を有するものである。
図1に示すように、テープフィーダ1は、本体部1aおよび本体部1aの下面から下方に凸設された装着部1bを備えた構成となっている。本体部1aの下面を部品実装装置(図示省略)のフィーダベースに沿わせて装着した状態では、テープフィーダ1はフィーダベースに固定装着されるとともに、テープフィーダ1におけるテープ送りを制御するために内蔵された制御部15は、部品実装装置の装置制御部(図示省略)と接続される。本体部1aの上面には制御部15と接続された操作・表示パネル16が設けられており、テープフィーダ1の操作や状態表示に必要な操作入力や表示が可能となっている。
本体部1aの内部には、テープフィーダ1内に取り込まれた部品供給テープ20を案内する搬送路2が設けられている。搬送路2は、テープフィーダ1におけるテープ送り方向の上流側(図1において左側)の端部に開口し部品供給テープ20を挿入する挿入口2aから、下流側の端部に開口し部品供給テープ20を排出する排出口2bまで連通して設けられている。
搬送路2において挿入口2aに近接した上流側には、フィードスプロケット3が配置されている。フィードスプロケット3はフィードモータ3M(図7参照)によって駆動される駆動軸4に、ワンウエイクラッチ機構を介して装着されている。フィードスプロケット3と駆動軸4との結合部には、挿入口2aから挿入された部品供給テープ20がフィードスプロケット3と係合したことをエンコーダによって検出する構成のフィードスプロケットセンサ3aが設けられている。フィードスプロケットセンサ3aが部品供給テープ20のフィードスプロケット3との係合を検出することによりフィードモータ3Mが駆動を開始し、これにより、部品供給テープ20は下流側に、すなわち排出口2bに向かって搬送路2に沿って搬送される。
このフィードスプロケット3による部品供給テープ20のテープ送りにおいて、ワンウエイクラッチ機構を介してフィードスプロケット3を駆動軸4と結合している。ワンウエイクラッチ機構は、フィードスプロケット3の駆動軸4に対するテープ送り方向への相対的な回転のみを許容する。これにより、駆動軸4からフィードスプロケット3へ伝達される駆動力はテープ送り方向の回転に限定される。また、フィードスプロケット3は駆動軸4の回転に関係なくテープ送り方向へは自由に回転できるので、フィードスプロケット3に係合した部品供給テープ20のテープ送り方向への移動が妨げられることはない。上記構成においてフィードモータ3Mによって駆動されるフィードスプロケット3は、挿入口2aに挿入された部品供給テープ20を排出口2bに向かって搬送路2に沿って搬送する挿入テープ送り部となっている。
搬送路2におけるフィードスプロケット3の下流側には、次テープ検出センサ8および次テープストッパ9が配置されている。次テープストッパ9は、先行して送られて部品取り出しの対象となっている部品供給テープ20(以下、先行テープ20(1)と記述する)のテープ送りが継続している状態において、追加して挿入口2aから挿入された次の部品供給テープ20(以下、次テープ20(2)と記述する)の先端部を当接させて停止させる機能を有している。次テープ検出センサ8は、次テープストッパ9に当接して停止した次テープ20(2)が存在することを検出する。
搬送路2において次テープストッパ9の下流側には中間センサ10が、さらに中間センサ10の下流側にはセンサユニット11が配置されている。中間センサ10はテープ検出センサであり、搬送路2の略中間位置において部品供給テープ20の端部、すなわち先行テープ20(1)の終端部、次テープ20(2)の先端部、さらには収納部21a、送り穴21bなど部品供給テープ20に規則的に形成された形状を検出することにより部品供給テープ20の存在や通過を検出する。なお、テープ検出センサとして、部品供給テープ20を検出可能な機能を有するものであれば、中間センサ10以外のセンサを搬送路2に配置してもよい。
センサユニット11は、以下の構成の部品供給テープ20の収納部21a(図2参照)における電子部品Pの有無を検出する。ここで図2を参照して、部品供給テープ20の構成を説明する。図2(a)、図2(b)に示すように、部品供給テープ20は、電子部品Pを収納する収納部21aおよびテープ送り用の送り穴21bが一定間隔で形成された紙製のベーステープ21を主体としている。ここでは、送り穴21bの1ピッチに対して、2つの収納部21aが形成された例を示している。
ベーステープ21において収納部21aが形成された範囲の上面および下面にはそれぞれカバーテープ22、ボトムテープ23が貼着されており、収納部21a内に収納された電子部品Pの脱落が防止されている。部品供給テープ20からの電子部品Pの取り出しに先立って、カバーテープ22がベーステープ21から剥離される。すなわち本実施の形態において対象となる部品供給テープ20は、電子部品Pを収納する複数の収納部21aと一定間隔で形成された送り穴21bを備え、収納部21aに電子部品Pを収納してカバーテープ22で覆った構成となっている。
ここでカバーテープ22、ボトムテープ23はいずれも光透過性を有しており、ボトムテープ23の下方から照射した光は、収納部21a内の空間およびカバーテープ22を介して上方に透過可能となっている。本実施の形態のテープフィーダ1においては、ボトムテープ23の下方から照射した光をカバーテープ22の上方で受光することにより、収納部21a内における電子部品Pの有無を検出するようにしている。
なお図2(c)に示す部品供給テープ20Aは、比較的サイズの大きい電子部品を供給するために用いられるエンボス型テープであり、ベーステープ21Aには、内部に電子部品Pを収納可能な収納部21aが形成されたエンボス部21AEが設けられている。部品供給テープ20Aにおいても、収納部21aが形成された範囲の上面にはカバーテープ22が貼着されている。ベーステープ21A、カバーテープ22はいずれも光透過性を有するか、またはエンボス部21AEの底部に開口が設けられており、ベーステープ21Aの下方から照射した光は、収納部21a内の空間およびカバーテープ22を介して上方に透過可能となっている。
センサユニット11の下流側には、第1スプロケット5および第2スプロケット6を、同一の駆動源である搬送モータ7M(図7参照)によって駆動する構成の搬送スプロケット機構7が配設されている。挿入口2aから挿入されてフィードスプロケット3によって搬送路2に沿って送られた部品供給テープ20は、その先端部が搬送スプロケット機構7に到達することにより第1スプロケット5および第2スプロケット6に係合してさらに下流側に送られ、排出口2bの上流側に設定された部品取り出し位置14に搬送される。搬送スプロケット機構7の上方はカバー部材12によって覆われており、カバー部材12の裏面には、カバーテープ処理部13が配設されている。
搬送スプロケット機構7によってテープ送りされる部品供給テープ20は、部品取り出し位置14の上流側でカバーテープ処理部13の剥離爪によってカバーテープ22が剥離され、もしくは切り刃によってカバーテープ22が切り開かれ、収納部21aに収納された電子部品Pが露呈された状態となる。これにより、部品取り出し位置14に送られた収納部21aから、部品実装装置に備えられた実装ヘッド(図示省略)によって電子部品Pをピックアップすることが可能となる。すなわちカバーテープ処理部13は、部品取り出し位置14に到達する前の部品供給テープ20のカバーテープ22を、剥離もしくは切り開いて収納部21aに収納された電子部品Pを露呈させる機能を有している。
上述構成において、搬送スプロケット機構7は、搬送路2に沿って搬送された部品供給テープ20を排出口2bに向かって搬送し、収納部21aを排出口2bよりも上流側の部品取り出し位置14に位置決めする部品供給テープ搬送部となっている。そして、挿入テープ送り部であるフィードスプロケット3および部品供給テープ搬送部である搬送スプロケット機構7は、挿入口2aから挿入された部品供給テープ20を排出口2bへ向かって搬送し、収納部21aを排出口2bよりも上流側の部品取り出し位置14に位置決めする部品供給テープ搬送手段を構成する。なおフィードスプロケット3、搬送スプロケット機構7は、必要に応じて部品供給テープ20を連続的に送る連続搬送、間歇的に送るピッチ搬送のいずれをも実行できるようになっている。
次に図3を参照して、センサユニット11の構成および機能を説明する。なお図3(a)における(イ)、(ロ)は、テープ搬送方向(矢印a参照)におけるセンサユニット11の側面および断面をそれぞれ示している。図3(a)に示すように、センサユニット11は縦姿勢で配置されるプレート状のユニットベース11aの下部および上部に、それぞれ発光部11b、センサ部11cを結合した構成となっている。ユニットベース11aの側面からは取り付け孔26aが設けられた取付部26が突設されており、固定ボルト(図示省略)を取り付け孔26aに挿通して本体部1aのフレーム部に締結することにより、センサユニット11は取付部26を介して本体部1aに固定される。検出対象の部品供給テープ20は、発光部11bの上面とセンサ部11cの下面との間をテープ送りされる。
発光部11bには、光源装着部25aを介して固定装着された光源25が、発光方向を上方に向けた姿勢で配設されている。光源25を点灯させることにより、センサ部11cに対して検出光が照射される。センサ部11cには、検出対象の部品供給テープ20における収納部21a、送り穴21bの位置に対応して、部品検出センサ28a、送り穴検出センサ28bが配設されており、さらにセンサ部11cの下面には、部品検出センサ28a、送り穴検出センサ28bの位置に対応した第2穴27a、第1穴27bが設けられた絞り部27が装着されている。前述のように、部品供給テープ20の上下面に貼着されたカバーテープ22、ボトムテープ23は透光性を有していることから、光源25を点灯させることにより上方に照射された検査光は収納部21a、送り穴21bを透過して上方に投光され、さらに第2穴27a、第1穴27bによって絞られて、それぞれ部品検出センサ28a、送り穴検出センサ28bに受光される。
図3(b)は、部品検出センサ28a、第2穴27aの位置と、送り穴検出センサ28b、第1穴27bのテープ送り方向における位置関係を示している。すなわち、送り穴21bを検出対象とする第1穴27b、送り穴検出センサ28bは、収納部21a内の電子部品Pの有無を検出対象とする送り穴検出センサ28b、第1穴27bよりも、テープ送り方向(矢印b)において所定のオフセット寸法Dだけ上流側(図3(b)において左側)に配置されている。
ここで図4を参照して、光源25によって照射された検出光を部品検出センサ28a、送り穴検出センサ28bが受光することによって出力される検出波形について説明する。図4(a)、(b)は、それぞれ収納部21a、送り穴21bを対象として得られる検出波形を示している。なお、図4(a)、(b)において部品供給テープ20を貫通して描かれている矢印は、光源25によって照射されて部品供給テープ20を透過する検査光を示している。
まず図4(a)の(イ)、(ロ)は、収納部21a内に電子部品Pが存在する場合の検出波形を示している。図4(a)(イ)は、収納部21a内において電子部品Pの両側に隙間空間21a1、21a2が存在し、これらの隙間空間21a1、21a2を介して検査光が上方に透過して部品検出センサ28aに受光される場合の検出波形Waを示している。この場合には、隙間空間21a1、21a2が部品検出センサ28aの下方を通過する度に部品検出センサ28aによって検査光が受光され、その受光の程度に応じた大きさの2つのピークWa1、Wa2が検出波形Waとして取得される。
また図4(a)(ロ)に示すように、収納部21a内において電子部品Pが片側に偏った位置にあり、検査光が透過可能な隙間空間21a3が片側にしか存在しない場合には、隙間空間21a3が部品検出センサ28aの下方を通過する度に部品検出センサ28aによって検査光が受光され、その受光の程度に応じた大きさの1つのピークから成る検出波形Wbが取得される。
また図4(a)(ハ)に示すように、収納部21a内に電子部品Pが存在しない場合には、部品検出センサ28aの全範囲を透過した検査光が部品検出センサ28aに受光され、その受光量に応じた大きさの1つの検出波形Wcが取得される。検出波形Wcは、検出波形Wa、Wbよりも波形幅やピーク値が大きくなるという特徴がある。したがって検出波形が検出波形Wa、Wbに該当すれば収納部21a内に電子部品Pが存在し、検出波形Wcに該当すれば収納部21a内に電子部品Pは存在しない。なお、図示は省略しているが電子部品Pが存在する場合の検出波形には、ピークがほとんど現れないもの含まれる。これは収納部21aのサイズが電子部品Pのサイズに対して余裕が少なく、検査光が透過可能な隙間空間がほとんどない場合に見られる。
さらに、図4(b)は、送り穴21bが送り穴検出センサ28bの位置を通過する際に取得される検出波形Wdを示している。この場合には、光源25からの照射光は送り穴21bの全範囲を透過した検査光が送り穴検出センサ28bに受光されることから、波形幅・ピーク値とも大きい検出波形Wdが送り穴21bの穴ピッチおよびテープ送り速度に対応したインターバルで取得される。そしてこれら取得された検出波形Wから抽出される評価パラメータ(波形幅、ピーク値、積分値など)を予め設定された閾値と比較することにより、検出対象の収納部21a内における電子部品Pの有無、送り穴21bの通過を検出することができる。
上記構成において、光源25、第2穴27aおよび部品検出センサ28aは、部品取り出し位置14よりも上流側の搬送路2において、部品供給テープ20の収納部21aに収納された電子部品Pを検出する電子部品検出部24aを構成する。同様に光源25、第1穴27bおよび送り穴検出センサ28bは、部品取り出し位置14よりも上流側の搬送路2において、部品供給テープ20の送り穴21bを検出する送り穴検出部24bを構成する。そして本実施の形態では、電子部品検出部24aと送り穴検出部24bとは、単一のセンサユニット11を構成している。
ここでは電子部品検出部24a、送り穴検出部24bのいずれも、発光部としての共通の光源25と受光部としての部品検出センサ28a、送り穴検出センサ28bとを有する光学式センサによって構成されている。すなわちセンサユニット11は、送り穴検出用の光と電子部品検出用の光を発光する単一の光源としてLEDを用いた光源25を備え、電子部品検出用の受光部としての部品検出センサ28a、送り穴検出用の受光部としての送り穴検出センサ28bを備えた構成となっている。これにより、簡便な構成によって送り穴検出、電子部品検出の両方の機能を備えたコンパクトなセンサユニット11を実現することが可能となっている。
さらに光学式センサとして、ここでは透過型のセンサを用いた構成としているが、発光部から照射されて被検出体から反射された反射光を検査光とする反射型のセンサを用いるようにしてもよい。さらには、電子部品検出部24aとして用いるセンサとして、光学式センサに替えて電子部品Pの金属部分に反応して検出信号を出力する磁気検出型のセンサを用いるようにしてもよい。
そして本実施の形態においては、送り穴検出部24bは、図3(b)に示すように、テープ送り方向において電子部品検出部24aよりも所定のオフセット寸法Dだけ上流側に配置されている。このような構成を採用することにより、相近接して形成された1対の収納部21a、送り穴21bのうち、送り穴21bを常に先行して検出することができる。そしてこの送り穴検出結果を基準とすることにより、後続する収納部21aに対応する検出信号を確実に特定することができ、収納部21aにおける電子部品Pの有無を効率よく高い信頼性で検出することが可能となっている。なお、センサユニット11を搬送路2における部品供給テープ20の存在や通過を検出するテープ検出センサとして用いてもよい。
次に図5を参照して、センサユニット11における部品検出センサ28a、送り穴検出センサ28bの検出信号の相関について説明する。図5は、部品検出センサ28a、送り穴検出センサ28bの出力信号を、共通の時間軸を横軸とする上下2段のグラフにより波形表示したものである。送り穴検出センサ28bの出力に対応した下段のグラフにおいて、時系列を示す横軸に沿って記されたタイミングH1、H2、H3は、送り穴21bの中心が送り穴検出センサ28bを通過したタイミングを示しており、これらのタイミング毎に図4(b)に示す検出波形Wdが取得される。
部品検出センサ28aの出力に対応した上段のグラフにおいて、時系列を示す横軸に沿って記されたタイミングP10、P15、P20、P25、P30は、収納部21aの中心が部品検出センサ28aを通過したタイミングであり、これらのタイミング毎に図4(a)に示す検出波形が出現する。前述したように、部品検出センサ28aと送り穴検出センサ28bのテープ送り方向における位置関係には、所定のオフセット寸法Dだけずれている。このため、送り穴21bに隣接する収納部21aの検出波形Waは送り穴21bの検出波形Wdから検出遅れ時間T0(T01、T02)後に出現する。
ここで部品供給テープ20において送り穴21bは定ピッチで形成されているが、テープフィーダ1において部品供給テープ20が実際にセンサユニット11を通過する速度は必ずしも一定とはならず、ばらつきが生じる。すなわちフィードモータ3Mを等速で駆動しても部品供給テープ20のテープ送り形態は、上流側から下流側へ部品供給テープ20を押し込む形態であるため、搬送路2内で部品供給テープ20にうねり変形が生じたり、部分的に引っ掛かりを生じたりするなどのジャミングが発生し易い。
そしてこのようなジャミングが発生すると、部品供給テープ20がセンサユニット11を通過する速度は一定とはならない。図5では、タイミングH1、H2間ではこのようなジャミングによって中間センサ10の通過速度が遅くなり、タイミングH2、H3間ではジャミングの解消によって通過速度が速くなった例を示している。すなわちフィードモータ3Mの駆動に基づいて検出タイミングを予め規定しておいても、収納部21aが実際にセンサユニット11を通過するタイミングは規定された検出タイミングから外れる可能性が高く、誤検出を生じる危険性がある。
そこで本実施の形態においては、部品供給テープ20に定ピッチで形成されている送り穴21bがセンサユニット11を通過するタイミングを検出し、このタイミングに基づいて部品検出センサ28aから出力される検出信号のうち、収納部21aが通過する際に得られた検出波形を特定し、特定した検出波形に基づいて電子部品Pの有無を判定するようにしている。
なお本実施の形態においては、前述のセンサユニット11は、搬送路2においてカバーテープ処理部13を通過する前の部品供給テープ20を対象として、収納部21a内の電子部品Pを検出するようにしている。したがって、検出対象の電子部品Pは収納部21a内においてカバーテープ22によって姿勢の安定が確保されており、部品検出の信頼性を高めることが可能となっている。さらに、カバーテープ処理部13の上流側で部品検出処理を行うことにより、カバーテープ22の剥離や切り開きに際して発生するダスト等の影響を受けることなく光学的な検査を行うことができ、信頼性の高い検査を長期間持続することができる。
次に図7を参照して、テープフィーダ1に内蔵された制御部15の構成および処理機能について説明する。制御部15は、搬送スプロケット機構7を駆動する搬送モータ7M、フィードスプロケット3を駆動するフィードモータ3Mと接続されて、これらのモータの駆動を制御する。また制御部15はセンサユニット11を構成する部品検出センサ28a、送り穴検出センサ28b、次テープ検出センサ8、中間センサ10、フィードスプロケットセンサ3aと接続されてこれらの各センサからの検出信号を受信する。さらに制御部15は操作・表示パネル16(図1参照)に設けられた状態表示部16a、操作スイッチ群16bと接続されており、状態表示部16aによる表示処理を制御するとともに、操作スイッチ群16bを介して入力される操作信号を受信し、通信インターフェイスである通信部40を介して、部品実装装置との間の信号の授受を行う。
制御部15の処理機能を説明する。制御部15は、センシング情報記憶部30、部品有無判定部31、部品切れ判定部32、次テープ搬送処理部33、次テープ乗り移り処理部34、スリップ検出処理部35、頭出し処理部36、先行テープ搬送処理部37、先行テープ排出処理部38、部品有無情報記憶部39を内蔵している。
センシング情報記憶部30は、部品検出センサ28a、送り穴検出センサ28b、次テープ検出センサ8、中間センサ10、フィードスプロケットセンサ3aによって検出されたセンシング情報を記憶する。制御部15による各部の制御処理は、センシング情報記憶部30に記憶されたこれらのセンシング情報に基づいて行われる。
部品有無判定部31は、送り穴検出部24bからの情報と電子部品検出部24aからの情報に基づいて収納部21aにおける電子部品Pの有無を判定する。すなわち部品有無判定部31は、送り穴検出部24bからの情報に基づいて、収納部21aが電子部品検出部24aを通過した際に当該電子部品検出部24aから得られた情報を特定し、当該特定した情報に基づいて、当該通過した収納部21aにおける電子部品Pの有無を判定する。このように、送り穴検出部24bからの情報によって収納部21aが電子部品検出部24aを通過した際に得られた情報を特定することにより、搬送路2における部品供給テープ20の通過速度のばらつきの影響を排除して、高精度の部品有無検出を行うことが可能となっている。そして本実施の形態に示すテープフィーダ1では、部品有無判定部31の判定結果に基づいて、前述の部品供給テープ搬送手段(フィードスプロケット3および搬送スプロケット機構7)を、制御部15によって制御するようにしている。
部品切れ判定部32は、部品有無判定部31の判定結果に基づき、先行テープ20(1)における部品切れを判定する。すなわち、部品有無判定部31の判定結果が、1つの収納部21aについて「無し」、もしくは複数回連続して「無し」であれば、当該先行テープ20(1)の電子部品Pが部品切れになったと判断する。そしてこの部品切れの判断により、当該先行テープ20(1)の最終部品Pe(図8参照)が収納されている収納部21aが特定され、この最終部品Peが部品取り出し位置14に到達するタイミングにて先行テープ排出指令または先行テープ交換指令が出力される。
次テープ搬送処理部33は、挿入口2aから挿入された次テープ20(2)を挿入テープ送り部であるフィードスプロケット3によって搬送させる処理を行う。すなわち、次テープ20(2)の先端部20sを待機位置である次テープストッパ9まで送って次テープ20(2)を一旦停止させ、先行テープ20(1)が排出された後に次テープ20(2)を搬送スプロケット機構7の第1スプロケット5への受け渡し位置まで搬送させる処理を行う。
次テープ乗り移り処理部34は、搬送スプロケット機構7において空になった先行テープ20(1)が排出された後、次テープ搬送処理部33の処理によって搬送された次テープ20(2)の先端部20sを搬送スプロケット機構7に受け渡すための処理を行う。すなわち次テープ乗り移り処理部34は、搬送スプロケット機構7によって空になった先行テープ20(1)が搬出された後、フィードスプロケット3によって搬送路2にある後続の部品供給テープ20である次テープ20(2)を搬送させて次テープ20(2)の先端部20sを搬送スプロケット機構7受け渡す後続テープ受け渡し手段となっている。
スリップ検出処理部35は、搬送スプロケット機構7による次テープ20(2)の搬送時に生じる「スリップ」を検出する処理を行う。すなわち、フィードスプロケット3によってピッチ送りされる次テープ20(2)を、搬送スプロケット機構7に受け渡す際に生じるテープ送りの滑りを意味する「スリップ」を検出する。ここで「スリップ」とは、ベーステープ21に定ピッチで形成された送り穴21bに第1スプロケット5の送り爪を係合させた状態で第1スプロケット5を回転させるテープ送り方式において、送り爪が送り穴21bに正常に嵌合していない状態で第1スプロケット5が回転することに起因して生じるテープ送り異常を意味している。
この「スリップ」により、第1スプロケット5の回転量より与えられるデータ上のテープ送り量と、次テープ20(2)が実際に搬送されたテープ送り量とに差異が生じる。この結果次テープ20(2)を部品取り出し位置14にテープ送りして先頭部品Psを部品取り出し位置14に位置合わせする際にこの「スリップ」分だけテープ送り誤差が生じる。
そこで本実施の形態においては、以下に説明する頭出し処理部36によってこのようなテープ送り誤差を補正するようにしている。すなわち頭出し処理部36は、スリップ検出処理部35によって検出したスリップに基づいて、搬送スプロケット機構7による次テープ20(2)の搬送を補正することにより、次テープ20(2)における先頭部品Psを部品取り出し位置14に位置させる頭出し処理を行う。
先行テープ搬送処理部37は、部品実装装置からの指令に基づいて先行テープ20(1)をピッチすることにより、収納部21aに収納された電子部品Pを順次部品取り出し位置14に搬送する処理を行う。先行テープ排出処理部38は、先行テープ20(1)の最終部品が部品取り出し位置14に到達して取り出された後、当該先行テープ20(1)の空テープ部分を排出口2bから排出する処理を行う。すなわちテープ排出処理部である先行テープ排出処理部38は、搬送路2において中間センサ10などのテープ検出センサによって部品供給テープ20の終端部20eの通過を検出した後の部品供給テープ20の搬送スプロケット機構7による送り量の累積が所定の送り量に達するまで搬送スプロケット機構7を駆動させる。
部品有無情報記憶部39は、部品有無判定部31によって検出された部品供給テープ20の各収納部21a、すなわちセンサユニット11から部品取り出し位置14の間に存在する収納部21aにおける部品有無を、収納部21a毎に記憶する。先行テープ搬送処理部37による先行テープ搬送処理においては、部品有無情報記憶部39に記憶された収納部21a毎の部品有無情報に基づいて先行テープ20(1)のピッチ送り回数が制御される。
次に、図6を参照して部品有無判定処理について説明する。この部品有無判定は制御部15が備えた部品有無判定部31(図7参照)の処理機能によって実行される。部品有無判定部31は、センシング情報記憶部30に記憶された部品検出センサ28aの出力情報のうち、収納部21a対応する検出波形の範囲を特定する。具体的には、送り穴検出センサ28bの出力よりタイミングH1、H2を検出し、H1、H2から標準遅れ時間DTだけ遅れたタイミングT1、T2を決定する。本実施例では収納部21aは送り穴21bのピッチの1/2ピッチで設けられているので、部品有無判定部31はタイミングT1からT2の(第1サイクル)を時間基準でそれぞれ第1区間A1、第2区間A2の2つの区間に等分割する。第1区間A1、第2区間A2は収納部21aに1対1で対応し、各区間A1、A2には対応する収納部21aが部品検出センサ28aを通過する直前から通過した直後までに得られた連続する検出波形(以下、連続波形と呼ぶ。)が含まれる。
次に、部品有無判定部31は、第1区間A1、第2区間A2のそれぞれにおいて部品検出センサ28aの出力を評価して、検出波形Wcに該当するかを判定することにより、部品検出センサ28aを通過した収納部21aにおける部品の有無を判定する。判定方法としては、検出波形の平均値や積分値等の評価パラメータを、図4(a)に示す部品有無パターンに基づいて予め設定した閾値と比較する方法等がある。このように、部品有無判定部31は、送り穴検出センサ28bからの情報に基づいて、収納部21aが部品検出センサ28aを通過した際に部品検出センサ28aから得られた出力情報(検出波形)を特定し、当該特定した出力情報に基づいて当該通過した収納部における電子部品の有無を判定する。
部品有無判定部31は、第1のサイクルS1についての部品有無判定処理が完了すると第2のサイクルS2以降のサイクルについても同様の処理を実行する。部品有無判定処理においてタイミングT1、T2を決定する際に使用した標準遅れ時間DTは、タイミングT1、T2が連続波形に重ならないように調整する目的で使用するものであり、必須ではない。例えば、送り穴検出センサ28bが送り穴の通過を検出するときに部品検出センサ28aが収納部21aではない部品供給テープ20の部分を検出するようにオフセット寸法Dが設置されている場合は、タイミングH1、H2をそのままタイミングT1、T2として部品有無判定処理をおこなってもよい。
次に、図8、図9を参照して、テープフィーダ1における部品供給テープ20のテープ送り動作について説明する。ここでは、図2に示す部品供給テープ20を搬送路2の挿入口2aから挿入して搬送路2に沿って部品取り出し位置14まで搬送し、収納部21aに収納された電子部品Pを部品実装装置に供給する電子部品供給方法を示すとともに、テープフィーダ1における部品供給テープ20の処理方法を示している。
なお図8(1)〜(5)、図9(1)〜(4)は、同一のテープフィーダ1において、先行テープ20(1)および先行テープ20(1)に後続して追加補充される次テープ20(2)の一連のテープ送り動作を模式的に簡略化して示すものである。これらの先行テープ20(1)、次テープ20(2)は、上流側からフィードスプロケット3、次テープストッパ9および次テープ検出センサ8、中間センサ10、センサユニット11、第1スプロケット5、部品取り出し位置14を順次経て排出口2bから排出される。これらのテープ送りにおいて、実線で示す矢印は部品供給テープ20を連続的にテープ送りする連続送り搬送動作を、また破線で示す矢印は部品供給テープ20を間歇的にテープ送りするピッチ送り搬送動作をそれぞれ示している。
図8(1)は、テープフィーダ1において先行テープ20(1)のピッチ送り(矢印c)による部品供給が継続している状態において、部品補充指示に基づいて作業者が挿入口2aから次テープ20(2)を挿入した状態を示している。ここでは、次テープ20(2)の先端部20sがフィードスプロケット3を超えて下流側まで挿入されている。これによりフィードスプロケット3が回転し、この回転をフィードスプロケットセンサ3aが検出することによりフィードモータ3Mの駆動が開始され、次テープ20(2)の搬送が行われる。
そして図8(2)に示すように、次テープ20(2)の先端部20sが次テープストッパ9に到達して次テープ検出センサ8が次テープ20(2)を検出することにより、フィードモータ3Mの駆動が停止され、次テープ20(2)は停止する。そしてこの後、反復してピッチ送り(矢印d)されている先行テープ20(1)の終端部20eが中間センサ10を通過するまでの間、次テープ20(2)はこの位置で待機する。上述の図8(1)、(2)に示す動作は、先行テープ20(1)のピッチ送り過程において、後続して補充される次テープ20(2)を準備する次テープ準備工程に相当する。
そしてこの次テープ準備工程は、次テープ搬送処理部33(図7参照)が各部を制御することによって実行される。すなわち次テープ搬送処理部33は、テープ検出センサである中間センサ10によって先行する部品供給テープ20(先行テープ20(1))の終端部20eの通過を検出した後、フィードスプロケット3によって搬送路2にある後続の部品供給テープ20である次テープ20(2)を、中間センサ10によって検出される位置まで搬送させる後続テープ搬送手段として機能している。
そしてこの後、図8(3)、(4)に示すように、さらに先行テープ20(1)がピッチ送りされる(矢印e、f)。すなわち、搬送モータ7Mは部品実装装置からの指令に基づいて、先行テープ20(1)をピッチ送りして収納部21aに収納された電子部品Pを順次部品取り出し位置14に搬送する。そしてテープ検出センサとしての中間センサ10によって先行テープ20(1)の終端部20eの通過を検出した後、図8(4)に示すように、挿入テープ送り部であるフィードスプロケット3によって搬送路2にある後続の次テープ20(2)を中間センサ10によって検出可能な位置まで連続送りにより搬送させ(矢印g)、中間センサ10が次テープ20(2)を検出したならば、フィードモータ3Mを停止させて次テープ20(2)をこの位置で待機させる。
図8(2)、(3)に示す先行テープ20(1)のピッチ送りにおいて、センサユニット11からの出力により、センサユニット11を通過する収納部21aにおける電子部品Pの有無判定が、部品有無判定部31によって行われる。この部品有無判定結果は、部品有無情報記憶部39に各収納部21aと対応づけて部品有無情報として記憶される。以下に説明する部品切れ判定、頭出し処理、テープ排出処理は、部品有無情報記憶部39に記憶された部品有無情報に基づいて実行される。
部品有無判定部31が1つの収納部21aについて「無し」と判定した場合、もしくは連続して「無し」と判定した場合には、制御部15は最後に「有り」と判定された収納部21aに最終部品Peが収納されていると判断するとともに、最終部品Peが部品取り出し位置14に到達するまでのピッチ送り回数(最終部品ピッチ送り回数)を計算する。そして先行テープ20(1)のテープ送りに際してはピッチ送りを実行する毎に最終部品ピッチ送り回数は減算される。
図8(4)は、先行テープ20(1)のテープ送りにおいて、最終部品ピッチ送り回数がゼロとなって最終部品Peが部品取り出し位置14に到達した状態を示している。この状態になると制御部15は部品実装装置に対してその旨を通知する。そしてこの通知を受けた部品実装装置は、実装ヘッドによって部品取り出し位置14から最終部品Peを取り出した後に、テープフィーダ1に対して先行テープ排出指令または先行テープ交換指令を出力する。
上述の図8(3)、(4)に示す動作は、先行テープ20(1)をピッチ送りしながら、センサユニット11によって部品有無検出を行い、最終部品Peが部品取り出し位置14に到達するまでピッチ送りを反復実行する先行テープピッチ送り工程に相当する。そしてこの先行テープピッチ送り工程は、制御部15の先行テープ搬送処理部37(図7参照)が各部を制御することによって実行される。
すなわち制御部15は、部品有無判定部31の判定結果が「無し」もしくは複数回連続して「無し」であれば、当該先行テープ20(1)の電子部品Pが品切れになったと判断して、その旨を部品実装装置に通知する。そして部品取り出し位置14にて最終部品Peが取り出された後、部品供給テープ搬送手段である搬送スプロケット機構7によって、空になった先行テープ20(1)を排出口2bへ搬送させる。
また制御部15は、次テープ20(2)の先端部20sが電子部品検出部24aを通過した後に、部品有無判定部31の判定結果が最初に「有」であれば、次テープ20(2)の先頭の電子部品Pである先頭部品Psを検出したと判断して、部品取り出し位置14に先頭部品Psを位置させるべく、部品供給テープ搬送手段である搬送スプロケット機構7に次テープ20(2)を搬送させる。
先行テープ排出指令または先行テープ交換指令が出力されると、先行テープ排出処理部38が各部を制御することにより、最終部品Peが取り出された後の空の先行テープ20(1)を排出させるために、以下に説明する先行テープ排出処理が実行される。ここでは、最終部品Peが部品取り出し位置14に到達した段階において、搬送路2に配置された中間センサ10によって先行テープ20(1)の終端部20eの通過が既に検出されているか否かによって2通りのケースが存在する。
まず、終端部20eの通過が既に検出されている場合(ケース1)には、中間センサ10から排出口2bまで先行テープ20(1)を搬送するのに必要なテープ送り量(搬送モータ7Mの駆動時間、エンコーダパルス量、ピッチ送り回数など)は既に判明しているので、先行テープ排出処理部38は先行テープ20(1)が中間センサ10を通過したタイミングとそのタイミングから最終部品Peが部品取り出し位置14に到達するまでに要するテープ送り量から、その先行テープ20(1)を排出するために必要な残りのテープ送り量を計算し、そのテープ送り量分だけ搬送モータ7Mを駆動する。これにより最終部品Peが取り出された後の空の先行テープ20(1)が排出口2bから連続送り搬送により排出される(矢印h)。
これに対し、最終部品Peが部品取り出し位置14に到達した段階において、終端部20eの通過が未だ検出されていない場合(ケース2)には、そのまま搬送モータ7Mを駆動して先行テープ20(1)の排出を開始する。その排出のためのテープ送り動作の過程において、中間センサ10によって終端部20eの通過が検出されたならば、その中間センサ10の位置から排出口2bまで当該先行テープ20(1)をテープ送りするのに必要な分だけ搬送モータ7Mを駆動する。これにより最終部品Peが取り出された後の空の先行テープ20(1)が排出口2bから連続送り搬送により排出される。
先行テープ排出処理部38は、部品切れ判定部32が品切れと判定した後に部品取り出し位置14にて最終部品Pe(最後の部品)が取り出された後、部品供給テープ搬送部に空になった先行テープ20(1)を連続送り搬送により排出口2bへ搬送させるテープ排出処理部となっている。
また先行テープ20(1)の終端部20eが中間センサ10を通過すると、フィードモータ3Mを駆動して次テープ20(2)の搬送を開始し、図8(4)に示すように、次テープ20(2)の先端部20sが中間センサ10によって検出されたならば、フィードモータ3Mを停止して、次テープ20(2)をこの位置で待機させる。次いで図8(5)、図9(1)に示すように、先行テープ20(1)の終端部20eがセンサユニット11を通過したならば、フィードモータ3Mを駆動して次テープ20(2)の連続送りによる搬送(矢印i)を開始し、次テープ20(2)の先端部20sがセンサユニット11によって検出されたならば、フィードモータ3Mを停止する。このタイミングにより、センサユニット11を通過する先頭部品Psの検出が開始される。
そして図9(1)において先行テープ20(1)の排出(矢印j)が完了したならば、次テープ20(2)を連続送りにより搬送し(矢印k)、搬送スプロケット機構7の第1スプロケット5に係合させて乗り移らせる次テープ乗り移り処理を開始する。まずフィードモータ3Mを駆動して、図9(2)に示すように、次テープ20(2)を先端部20sが第1スプロケット5の近傍に接近するまで連続送りにより搬送する(矢印l)。
次いで、先端部20sが第1スプロケット5の近傍に接近したならば、図9(3)に示すように、フィードモータ3Mのテープ送り動作をピッチ送りに変更する(矢印m)とともに、第1スプロケット5を駆動する搬送モータ7Mのテープ送り動作もピッチ送りに変更する。このとき、搬送モータ7Mのピッチ搬送回数K1のカウントと送り穴検出センサ28bを通過した送り穴21bの数K2のカウントも開始する。そして次テープ20(2)の先端部20sが第1スプロケット5を通過したと思われるタイミングでフィードモータ3Mのピッチ搬送を停止し、これ以降は搬送モータ7Mのみを駆動して次テープ20(2)のピッチ送りによるテープ搬送を行う(矢印n)。
そして次テープ20(2)の先端部20sが部品取り出し位置14を通過して、図9(4)に示すように、先頭部品Psが部品取り出し位置14に到達することにより、次テープ20(2)の頭出しが完了する。その後、部品実装装置の実装ヘッドによって先頭部品Psを取り出し、これ以降次テープ20(2)を対象とする部品取り出しが開始される。
上記説明したように本実施の形態に示すテープフィーダ1では、複数の収納部21aと一定間隔で形成された送り穴21bを備えた部品供給テープ20を部品取り出し位置14まで搬送して収納部21aに収納された電子部品Pを部品実装装置に供給するに際して、部品取り出し位置14よりも上流側の搬送路2において送り穴検出部24b、電子部品検出部24aによってそれぞれ送り穴21bおよび電子部品Pを検出し、送り穴検出部24bからの情報と電子部品検出部24aからの情報に基づいて、収納部21aにおける電子部品Pの有無を部品有無判定部31により判定するようにしている。
これにより、部品供給テープ20の収納部21aにおける電子部品Pの有無の検出を効率よく正確に行うことができる。そして部品有無判定部31の判定結果に基づいて、部品供給テープ搬送手段であるフィードスプロケット3および搬送スプロケット機構7を制御することにより、部品供給テープ20の先頭部品Psの位置合わせおよび最終部品Peが取り出された後の空テープの排出を無駄時間の発生なく行って生産性を向上させることができる。