JP6412440B2 - 基板収納容器 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体ウェーハ、ガラスウェーハ、マスクガラス等からなる基板を収納、保管、搬送、輸送等する基板収納容器に関するものである。
従来における基板収納容器は、図示しないが、複数枚の半導体ウェーハを収納可能な容器本体と、この容器本体の開口した正面に着脱自在に嵌合される蓋体とを備え、半導体ウェーハの輸送等に利用されている。
容器本体は、例えば所定の成形材料により正面の開口したフロントオープンボックスに成形され、両側壁の内面に、半導体ウェーハの周縁部両側を水平に支持する左右一対の支持片が対設されており、この左右一対の支持片が上下方向に所定のピッチで配列されている。
各支持片は、容器本体の前後方向に伸びる板形に形成され、半導体ウェーハの周縁部に沿うよう部分的に湾曲形成されている。この支持片の摩擦抵抗を抑制して半導体ウェーハの損傷防止を図りたい場合には、例えば支持片の半導体ウェーハに接触する基板接触領域の少なくとも一部に、支持片の非基板接触領域よりも摩擦抵抗の小さい低摩擦抵抗部が形成され、この低摩擦抵抗部の算術表面粗さが平均粗さ(Ra)で0.2a(0.2μm)以上、好ましくは0.3a(0.3μm)〜6.3a(6.3μm)の範囲に設定される(特許文献1参照)。
容器本体の背面壁の内面には、半導体ウェーハ用の左右一対のリアリテーナが間隔をおいて並設され、この左右一対のリアリテーナが上下方向に伸長されており、各リアリテーナには、半導体ウェーハの周縁部後方を支持可能な複数の保護溝が並べて凹み形成されている(特許文献2参照)。複数の保護溝は、衝撃等に伴う半導体ウェーハの損傷防止を図る場合、例えば断面波形に形成され、各保護溝の隣接する一対の溝面の形成する開口角度が60°〜160°に設定される。
蓋体は、容器本体の開口した正面に嵌合可能な正面矩形に形成され、半導体ウェーハに対向する対向裏面に、半導体ウェーハの周縁部前方を保持部で保持するフロントリテーナが装着されている。
このような基板収納容器は、容器本体の正面から蓋体が取り外され、半導体ウェーハが出し入れされる場合には、容器本体の一対の支持片に半導体ウェーハが水平に支持され、この水平に支持された半導体ウェーハが専用のロボットにより出し入れされる。
これに対し、半導体ウェーハを収納した容器本体の開口した正面に蓋体が圧入して嵌合され、半導体ウェーハが輸送される場合には、半導体ウェーハの周縁部前方とフロントリテーナの保持部とが嵌合し、半導体ウェーハが容器本体の後方に摺動して両側壁の内面後方に接触し、この半導体ウェーハが容器本体の両側壁の内面後方に摺接しつつ支持片から僅かに浮上する。こうして支持片から僅かに浮上した半導体ウェーハは、その周縁部前方がフロントリテーナの保持部に保持されるとともに、周縁部後方がリアリテーナの保護溝に保持され、水平方向における回転が規制された状態で輸送されることとなる。
特開2004‐111830号公報 WO2010/131291
従来における基板収納容器は、以上のように構成され、フロントリテーナの保持部とリアリテーナの保護溝とに半導体ウェーハが挟持されるので、輸送時に半導体ウェーハが回転するのを抑制することができる。
しかしながら、フロントリテーナの保持部とリアリテーナの保護溝のいずれか一方でのみ半導体ウェーハが固定され、他方で半導体ウェーハがずれ動くことがあるので、半導体ウェーハの周縁部のずれ動きにより切削発塵し、その結果、半導体ウェーハの周縁部等に切削塵が付着して汚染を招くおそれがある。また、フロントリテーナの保持部やリアリテーナの保護溝の表面が粗い場合には、これらの表面が削れやすくなり、簡単に発塵するおそれが少なくない。
本発明は上記に鑑みなされたもので、輸送時等に基板が動いて発塵し、この発塵により基板の汚染を招くおそれを有効に排除することのできる基板収納容器を提供することを目的としている。
本発明においては上記課題を解決するため、基板を収納可能な容器本体と、この容器本体の開口した正面に嵌め合わされる蓋体とを備え、容器本体の両側壁内面に、基板の周縁部両側を支持する支持部材を対向させて設け、蓋体の基板に対向する対向面に、基板の周縁部前方を保持するリテーナを設け、容器本体の開口した正面に蓋体が嵌め合わされた場合に、基板の周縁部前方とリテーナの保持部とを嵌め合わせて基板を支持部材から浮上させ、容器本体内に支持部材から浮上した基板の周縁部を支持させるものであって、
容器本体の内部後方に、支持部材から浮上した基板用の支持溝をV溝に形成してその表面のJIS B 0601:2001により定義される最大高さRzを0.2μm以下とし、この支持溝の表面に鏡面加工を施し、支持溝の表面の谷を挟む上下一対の案内傾斜面が形成する開口角度を60°〜110°とし、支持溝の谷を中心にして上下一対の案内傾斜面が形成する開口角度を上下方向に二分するとともに、下方の開口角度を上方の開口角度よりも大きくし、
リテーナの保持部に、基板の周縁部前方を挟み持つ挟持溝をV溝に形成してその表面のJIS B 0601:2001により定義される最大高さRzを0.2μm以下とし、この挟持溝の表面に鏡面加工を施し、挟持溝の表面の上下一対の挟持傾斜面が形成する開口角度を10°〜90°とし、
容器本体の開口した正面に蓋体が嵌め合わされた場合に、基板の周縁部前方にリテーナの挟持溝を嵌め合わせて基板を支持部材から浮上させ、容器本体の内部後方の支持溝に支持部材から浮上した基板の周縁部を支持させるようにしたことを特徴としている。
なお、容器本体の内部後方を容器本体の両側壁の内面後方とし、この容器本体の両側壁の内面後方に基板用の支持溝をそれぞれ形成し、容器本体の開口した正面に蓋体が嵌め合わされた場合に、容器本体の両側壁の内面後方の支持溝に支持部材から浮上した基板の周縁部両側を支持させることができる。
また、容器本体の背面壁内面に基板用のリアリテーナを設け、このリアリテーナに基板用の支持溝を形成し、この支持溝に支持部材から浮上した基板の周縁部後方を支持させることができる。
ここで、特許請求の範囲における基板には、少なくとも単数複数の半導体ウェーハ(例えば、φ300mmや450mm等)、ガラスウェーハ、マスクガラス等が含まれる。また、支持溝と挟持溝の表面には鏡面加工をそれぞれ施すことができる。鏡面は、金型のキャビティ面を鏡面仕上げして転写する方法や研磨法等により実現される。支持溝の表面には、一対の案内傾斜面が含まれる。この支持溝の一対の案内傾斜面が形成する開口角度のうち、上方の開口角度は、例えば30°、35°、40°、45°等の鋭角にすることが好ましい。さらに、蓋体には、容器本体の正面に嵌め合わされた蓋体を施錠する施錠機構を備えることができる。
本発明によれば、基板を収納した容器本体の開口した正面に蓋体が嵌められ、基板が運搬される場合には、蓋体の嵌め入れに伴い、基板の周縁部前方とリテーナの保持部における挟持溝の挟持傾斜面とが接触し、基板の周縁部前方が挟持溝の挟持傾斜面に案内されつつ上昇し、基板の周縁部前方に挟持溝の谷付近が嵌合する。この際、挟持溝の一対の挟持傾斜面が形成する開口角度が10°〜90°の範囲なので、基板のずれ動きを抑制し、基板が挟持溝を切削して発塵するのを抑制することができる。
基板の周縁部前方が保持部の挟持傾斜面に接触したり、挟持溝の谷付近に嵌合されると、基板が容器本体の後方に移動して容器本体の内部後方における支持溝の案内傾斜面に接触し、基板の周縁部が支持溝の案内傾斜面に案内されつつ上昇して支持部材から浮上し、基板の周縁部と支持溝の谷付近とが嵌合する。この際、支持溝の一対の案内傾斜面が形成する開口角度が60°〜110°の範囲なので、基板のずれ動きを抑制し、基板が支持溝を切削して発塵するのを防ぐことができる。
本発明によれば、支持溝の一対の案内傾斜面が形成する開口角度を60°〜110°とするとともに、リテーナの挟持溝の一対の挟持傾斜面が形成する開口角度を10°〜90°とするので、輸送時等に基板が動いて発塵し、この発塵により、基板が汚染するおそれを有効に排除することができるという効果がある。
また、容器本体の支持溝とリテーナの挟持溝の表面のJIS B 0601:2001で定義される最大高さRzをそれぞれ0.2μm以下とするので、支持溝と挟持溝の表面の凹凸が低減し、基板と表面とが擦れることによる削れが発生しにくくなる。したがって、基板の周縁部等が汚染するおそれを有効に排除することができる。
また、容器本体の支持溝とリテーナの挟持溝の表面にそれぞれ鏡面加工を施すので、表面の凹凸がさらに低減し、基板と表面との擦れに伴う削れが発生しにくくなる。したがって、基板の周縁部等が汚染するおそれをさらに有効に排除することが可能になる。また、支持溝の下方の開口角度が上方の開口角度よりも大きいので、支持溝との接触に伴う基板の周縁部の発塵を防止したり、支持溝の下方の案内傾斜面による基板の案内を容易にすることが可能になる。
本発明に係る基板収納容器の実施形態を模式的に示す断面説明図である。 図1のII‐II線断面説明図である。 図1のIII‐III線断面説明図である。 本発明に係る基板収納容器の実施形態における半導体ウェーハの周縁部と容器本体の支持溝との関係を模式的に示す部分断面説明図である。 本発明に係る基板収納容器の実施形態における半導体ウェーハの周縁部とフロントリテーナの挟持溝との関係を模式的に示す部分断面説明図である。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施の形態を説明すると、本実施形態における基板収納容器は、図1ないし図5に示すように、複数枚の半導体ウェーハWを整列収納可能な容器本体1と、この容器本体1の開口した正面2に着脱自在に嵌合される蓋体20とを備え、容器本体1の内部後方に、半導体ウェーハW用の複数の支持溝30を形成して各支持溝30の開口角度θ1を60°〜110°とし、蓋体20の半導体ウェーハWに対向する対向裏面に、半導体ウェーハW用のフロントリテーナ40を装着し、このフロントリテーナ40の複数の保持ブロックに、半導体ウェーハWの周縁部前方を挟持する挟持溝44をそれぞれ形成して各挟持溝44の開口角度θ2を10°〜90°とするようにしている。
各半導体ウェーハWは、例えば775μmの厚さを有するφ300mmのシリコンウェーハからなり、半導体部品の製造工程(500〜600工程にも及ぶ)で各種の加工や処理が適宜施される。このような半導体ウェーハWは、容器本体1内に25枚が水平に挿入して収納され、容器本体1の上下方向に整列する。
容器本体1、蓋体20、フロントリテーナ40は、所要の樹脂を含有する成形材料により、複数の部品がそれぞれ射出成形され、この複数の部品の組み合わせで構成される。この成形材料に含まれる樹脂としては、例えばポリカーボネート、シクロオレフィンポリマー、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリブチレンテレフタレート、ポリアセタール、液晶ポリマーといった熱可塑性樹脂やこれらのアロイ等があげられる。
これらの樹脂には、カーボン繊維、カーボンパウダー、カーボンナノチューブ、導電性ポリマー等からなる導電物質やアニオン、カチオン、非イオン系等の各種帯電防止剤が必要に応じて添加される。また、ベンゾトリアゾール系、サリシレート系、シアノアクリレート系、オキザリックアシッドアニリド系、ヒンダードアミン系の紫外線吸収剤が添加されたり、剛性を向上させるガラス繊維や炭素繊維等も選択的に添加される。
容器本体1は、図1に示すように、例えば上記成形材料により正面2の開口したフロントオープンボックスに成形され、正面2を含む前部から後部に向かうにしたがい、幅広領域3から半導体ウェーハWの過剰な挿入を規制する規制傾斜領域4を介し幅狭領域5になるよう区画形成される。この容器本体1は、透明、不透明、半透明に形成され、両側壁6の内面に、半導体ウェーハWの周縁部両側を水平に支持する左右一対の支持片7が対設されており、この左右一対の支持片7が上下方向に所定のピッチで配列される。
各支持片7は、図1や図2に示すように、容器本体1の前後方向に略水平に伸びる細長い棚板形に形成され、容器本体1の幅広領域3と規制傾斜領域4とを区画する側壁6の内面から容器本体1の中心部方向側に位置しており、前部の表面に、半導体ウェーハWの前方への飛び出しを規制する段差部8が半導体ウェーハWの周縁部側方に沿うよう一体形成される。この支持片7の少なくとも容器本体1の中心部側の側部は、半導体ウェーハWの周縁部側方に沿うよう平面略半円弧形に湾曲形成される。
容器本体1の背面壁は、図1に示すように、容器本体1の正面2方向に断面略U字形に部分的に屈曲することにより、容器本体1の正面2方向に突出する左右一対の凸部9が所定の間隔をおいて並設され、各凸部9が上下方向に伸長してその表面に半導体ウェーハW保護用のリアリテーナ10が一体形成される。このリアリテーナ10は、上下方向に指向し、大きな衝撃が作用したときに半導体ウェーハWの周縁部後方と接触可能なU字形等の溝11が並べて複数凹み形成される。
容器本体1の天板の中央部には、半導体製造工場の天井搬送機構に把持される搬送用のトップフランジが着脱自在に装着され、容器本体1の両側壁6の中央部には、握持操作用に機能するグリップ部がそれぞれ着脱自在に装着される。
蓋体20は、容器本体1の開口した正面2内に圧入して嵌合される断面略皿形の蓋本体21と、この蓋本体21の開口した正面を被覆する表面プレート22と、容器本体1の正面2内周と蓋本体21との間に介在される密封封止用のシールガスケット23とを備えて構成される。蓋本体21と表面プレート22との間には、容器本体1の正面2に嵌合した蓋体20を施錠する施錠機構が必要に応じて内蔵される。また、蓋本体21の裏面周縁部には枠形の嵌合溝が凹み形成され、この嵌合溝内に、容器本体1の正面2内周に圧接する弾性のシールガスケット23が密嵌される。
各支持溝30は、図2に示すように、容器本体1の両側壁6の内面後方、より詳しくは、容器本体1の規制傾斜領域4を区画する各側壁6の内面に、谷32の浅い断面略V字形に凹み形成され、上下方向に隣接する複数の支持片7の後部間に位置しており、支持片7から浮上する半導体ウェーハWの周縁部側方を案内して支持するよう機能する。各支持溝30の表面31は、半導体ウェーハWの周縁部による切削を防ぐ観点から、シボ加工ではなく、JIS B 0601:2001により定義される最大高さRzが0.2μm以下とされ、好ましくは高精度な鏡面加工により平滑化される。
各支持溝30の表面31における最大高さRzの測定には、特に限定されるものではないが、例えば接触式の表面粗さ測定機が用いられる。また、鏡面加工する方法としては、特に限定されるものではないが、例えば容器本体1用の成形金型のキャビティ面を鏡面仕上げして支持溝30に転写する方法があげられる。また、成形された容器本体1の支持溝30を研磨する方法等があげられる。
支持溝30の谷32を挟む上下一対の案内傾斜面33は、半導体ウェーハWの周縁部側方のずれ動きに伴う切削発塵を防止する観点から、60°〜110°、好ましくは60°〜105°、より好ましくは60°〜100°、さらに好ましくは65°〜100°の開口角度θ1を形成する。
各支持溝30は、その開口角度θ1が60°〜110°の範囲であれば良いが、半導体ウェーハWの発塵を防止したり、半導体ウェーハWの周縁部の案内を容易にする観点から、谷32を中心にして上下一対の案内傾斜面33の形成する開口角度θ1が上下方向に二分される場合、下方の開口角度が上方の開口角度よりも大きいことが好ましい。例えば、開口角度θ1が90°の場合、下方の開口角度が60°とされ、上方の開口角度が鋭角の30°とされる。また、開口角度θ1が100°の場合、下方の開口角度が70°とされるとともに、上方の開口角度が鋭角の30°とされ、開口角度θ1が110°の場合、下方の開口角度が75°とされ、上方の開口角度が35°とされる。
フロントリテーナ40は、図1に示すように、例えば蓋体20、より詳しくは、蓋本体21の半導体ウェーハWに対向する対向裏面の中央部に着脱自在に装着される縦長の枠板41と、この枠板41の左右両側部間に架設されて上下方向に並ぶ複数の弾性片42と、各弾性片42に形成されて半導体ウェーハWの周縁部前方を挟持する複数の保持ブロック43とを備えて形成される。
各弾性片42は、可撓性や弾性を有する細長い略チャネル形に屈曲形成され、短い両端部が枠板41の両側部に一体化される。また、複数の保持ブロック43は、所定のブロック形に形成され、弾性片42の長い中央部の中心付近に一体化されたり、あるいは弾性片42の中央部長手方向に所定の間隔で配列形成される。
各挟持溝44は、図3に示すように、フロントリテーナ40の保持ブロック43表面に断面略V字形に凹み形成され、容器本体1の開口した正面2に蓋体20が圧入して嵌合された場合に、半導体ウェーハWの周縁部前方を案内して挟持し、この半導体ウェーハWを容器本体1の後方に摺動させて両側壁6の内面後方の支持溝30に圧接する。この挟持溝44の谷45を挟む上下一対の挟持傾斜面46は、半導体ウェーハWの周縁部前方のずれ動きに伴う切削発塵を防止する観点から、10°〜90°、好ましくは10°〜85°、より好ましくは15°〜80°の開口角度θ2を形成する。
上記構成において、基板収納容器の容器本体1の正面2から蓋体20が取り外され、半導体ウェーハWが出し入れされる場合には、容器本体1の一対の支持片7に半導体ウェーハWが水平に支持され、この水平に支持された半導体ウェーハWが専用のロボットにより出し入れされる。
これに対し、半導体ウェーハWを収納した容器本体1の開口した正面2に蓋体20が圧入して嵌合され、半導体ウェーハWが輸送される場合には、蓋体20の圧入に伴い、半導体ウェーハWの周縁部前方とフロントリテーナ40の保持ブロック43における挟持溝44の挟持傾斜面46とが接触し、半導体ウェーハWの周縁部前方が挟持溝44の挟持傾斜面46に案内されつつ上昇(図5参照)し、半導体ウェーハWの周縁部前方に挟持溝44の谷45付近が嵌合する。
半導体ウェーハWの周縁部前方が保持ブロック43の挟持傾斜面46に接触したり、挟持溝44の谷45付近に嵌合されると、半導体ウェーハWが容器本体1の後方に摺動して両側壁6の支持溝30の案内傾斜面33に接触(図4参照)し、半導体ウェーハWの周縁部側方が支持溝30の下方の案内傾斜面33に案内されつつ上昇して支持片7から僅かに浮上し、半導体ウェーハWの周縁部側方と支持溝30の谷32付近とが嵌合する。こうして支持片7から僅かに浮上した半導体ウェーハWは、その周縁部前方がフロントリテーナ40の挟持溝44に挟持されるとともに、周縁部両側が支持溝30に保持され、水平方向における回転が規制された状態で輸送される。
上記構成によれば、支持溝30の上下一対の案内傾斜面33が形成する開口角度θ1を60°〜110°の範囲に設定するとともに、フロントリテーナ40の挟持溝44の上下一対の挟持傾斜面46が形成する開口角度θ2を10°〜90°の範囲に設定するので、輸送時等に半導体ウェーハWの周縁部がずれ動き、切削するのを防止することができる。したがって、切削に伴う発塵により、半導体ウェーハWの周縁部等が汚染するおそれを有効に排除することができる。
各支持溝30の案内傾斜面33のJIS B 0601:2001で定義される最大高さRzを0.2μm以下とし、この案内傾斜面33に好ましくは鏡面加工を施すので、各案内傾斜面33の凹凸が低減し、半導体ウェーハWと支持溝30の案内傾斜面33とが擦れることによるパーティクルが発生しにくくなる。したがって、半導体ウェーハWの周縁部等が汚染するおそれをさらに有効に排除することができる。また、支持溝30の開口角度θ1を上下方向に二分し、上方の開口角度を鋭角化して下方の支持片7方向に傾ければ、支持溝30の谷32付近に嵌合した半導体ウェーハWの周縁部側方が摺接して上昇するのを防ぐことが可能になる。
なお、上記実施形態では容器本体1の両側壁6の内面に複数の支持片7を一体成形したが、容器本体1の両側壁6の内面に別体の複数の支持片7を後から装着しても良い。また、上記実施形態ではリアリテーナ10の上下方向に複数の溝11を単に並設したが、リアリテーナ10の上下方向に複数の支持溝30を並設して各支持溝30の表面のJIS B 0601:2001で定義される最大高さRzを0.2μm以下とし、各支持溝30の一対の案内傾斜面33が形成する開口角度を60°〜110°に設定しても良い。
また、上記実施形態では支持溝30の表面31のJIS B 0601:2001で定義される最大高さRzを0.2μm以下とすることにより、支持溝30の表面31の凹凸を低減させたが、何らこれに限定されるものではない。例えば、支持溝30ではなく、挟持溝44の表面、すなわち、上下一対の挟持傾斜面46のJIS B 0601:2001で定義される最大高さRzを0.2μm以下とし、平滑化しても良い。このとき、鏡面化を図ることが好ましい。この場合にも、上記実施形態と同様の作用効果が期待できる。
以上のように、支持溝30の案内傾斜面33と、挟持溝44の挟持傾斜面46のうち、少なくともいずれか一方の表面のJIS B 0601:2001で定義される最大高さRzを0.2μm以下と平準化することにより、半導体ウェーハWと支持溝30の案内傾斜面33及び又は挟持溝44の挟持傾斜面46とが擦れることで発生するパーティクルを減少させることができ、半導体ウェーハWの周縁部等が汚染するおそれをさらに有効に排除することが可能になる。
さらに、支持溝30の表面31に加え、挟持溝44の表面、すなわち上下一対の挟持傾斜面46のJIS B 0601:2001で定義される最大高さRzを0.2μm以下とし、平滑化することもできる。このときにも、鏡面化を図ることが好ましい。この場合、支持溝30の表面31と挟持溝44の表面両方の凹凸を低減することができるので、半導体ウェーハWと支持溝30の案内傾斜面33及び又は挟持溝44の挟持傾斜面46とが擦れることで発生するパーティクルを一段と減少させることができる。したがって、半導体ウェーハWの周縁部等が汚染するおそれをきわめて有効に排除することができるようになる。
本発明に係る基板収納容器は、例えば半導体や液晶デバイス等の製造分野で使用される。
1 容器本体
2 正面
6 側壁
7 支持片(支持部材)
10 リアリテーナ
11 溝
20 蓋体
21 蓋本体
30 支持溝
31 表面
32 谷
33 案内傾斜面
40 フロントリテーナ(リテーナ)
43 保持ブロック(保持部)
44 挟持溝
45 谷
46 挟持傾斜面
θ1 支持溝の一対の案内傾斜面が形成する開口角度
θ2 挟持溝の一対の挟持傾斜面が形成する開口角度
W 半導体ウェーハ(基板)

Claims (2)

  1. 基板を収納可能な容器本体と、この容器本体の開口した正面に嵌め合わされる蓋体とを備え、容器本体の両側壁内面に、基板の周縁部両側を支持する支持部材を対向させて設け、蓋体の基板に対向する対向面に、基板の周縁部前方を保持するリテーナを設け、容器本体の開口した正面に蓋体が嵌め合わされた場合に、基板の周縁部前方とリテーナの保持部とを嵌め合わせて基板を支持部材から浮上させ、容器本体内に支持部材から浮上した基板の周縁部を支持させる基板収納容器であって、
    容器本体の内部後方に、支持部材から浮上した基板用の支持溝をV溝に形成してその表面のJIS B 0601:2001により定義される最大高さRzを0.2μm以下とし、この支持溝の表面に鏡面加工を施し、支持溝の表面の谷を挟む上下一対の案内傾斜面が形成する開口角度を60°〜110°とし、支持溝の谷を中心にして上下一対の案内傾斜面が形成する開口角度を上下方向に二分するとともに、下方の開口角度を上方の開口角度よりも大きくし、
    リテーナの保持部に、基板の周縁部前方を挟み持つ挟持溝をV溝に形成してその表面のJIS B 0601:2001により定義される最大高さRzを0.2μm以下とし、この挟持溝の表面に鏡面加工を施し、挟持溝の表面の上下一対の挟持傾斜面が形成する開口角度を10°〜90°とし、
    容器本体の開口した正面に蓋体が嵌め合わされた場合に、基板の周縁部前方にリテーナの挟持溝を嵌め合わせて基板を支持部材から浮上させ、容器本体の内部後方の支持溝に支持部材から浮上した基板の周縁部を支持させるようにしたことを特徴とする基板収納容器。
  2. 容器本体の内部後方を容器本体の両側壁の内面後方とし、この容器本体の両側壁の内面後方に基板用の支持溝をそれぞれ形成し、容器本体の開口した正面に蓋体が嵌め合わされた場合に、容器本体の両側壁の内面後方の支持溝に支持部材から浮上した基板の周縁部両側を支持させるようにした請求項1記載の基板収納容器。
JP2015031639A 2015-02-20 2015-02-20 基板収納容器 Active JP6412440B2 (ja)

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