JP4213078B2 - リテーナ及び基板収納容器 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体ウェーハ等からなる基板を保持するリテーナ、及び半導体ウェーハからなる基板等を収納、輸送、搬送、保管する際に使用される基板収納容器に関するものである。
従来の基板収納容器は、図示しないが、半導体ウェーハからなる精密基板を収納するフロントオープンボックスタイプの容器本体と、この容器本体の開口正面を開閉する蓋体と、この蓋体の裏面に深く大きく取り付けられ、精密基板の前部周縁を挟持するフロントリテーナとから構成されている。蓋体は、蓋体開閉装置により容器本体に嵌合されたり、取り外される。
ところで、基板収納容器には、SEMI規格E47.1等で標準化されたFOUP(フロントオープニングユニファイトポッド)と呼ばれるタイプと、SEMI規格M31で標準化されて出荷や輸送に使用されるFOSB(フロントオープニングシッピングボックス)と呼ばれるタイプがある。前者のFOUPタイプは、工程内の搬送に使用される関係上、大きな衝撃が加わるのを想定することなく製造されている。これに伴い、構成部品であるフロントリテーナも、大きな衝撃が加わるのを考慮することなく成形され、撓み量が小さくなるよう設定されている(特許文献1参照)。
特開2000‐58633号公報
しかしながら、FOSBと呼ばれる基板収納容器の場合、通常の輸送のみならず、気圧変化を伴う過酷な航空機輸送にも使用されるから、十分な耐衝撃性を確保する必要がある。したがって、FOSBタイプに使用されるフロントリテーナについても、大きな衝撃の加わるのを考慮し、輸送時に精密基板が損傷するのを抑制防止する必要がある。また、FOSBタイプの場合、蓋体の開閉がFOUPタイプとは異なるので、FOUPタイプの標準化された蓋体開閉装置をそのまま使用することができない。
本発明は上記に鑑みなされたもので、例え移動時等に衝撃が作用しても、基板の損傷を有効に抑制防止することのできるリテーナ及び基板収納容器を提供することを目的としている。また、標準化された蓋体開閉装置を使用することのできるリテーナ及び基板収納容器を提供することを他の目的としている。
本発明においては上記課題を解決するため、屈曲した中間片と一対の側片とを有する変形可能な弾性片と、この弾性片の中央部に設けられて基板の周縁部と嵌まり合う誘導ブロックと、弾性片の両側部にそれぞれ設けられて基板の周縁部を挟み持つ被誘導ブロックとを備え、誘導ブロックを被誘導ブロックよりも僅かに基板方向に突出させ、誘導ブロックにより被誘導ブロックに基板を誘導するものであって、
誘導ブロックは、弾性片の中間片に形成されるブロックと、このブロックに凹み形成されて基板を案内する遊嵌ガイド溝とを含み、
各被誘導ブロックは、弾性片の側片に形成されるブロックと、このブロックに凹み形成されて基板を案内するガイド溝と、このガイド溝に形成されて基板の周縁部を挟み持つ位置決め溝とを含んでなることを特徴としている。
なお、弾性片を支持する支持体を備え、この支持体を、間隔をおいて対向する一対の第一バーと、この一対の第一バーの間に架設される一対の第二バーのうち、少なくとも一対の第一バーから構成し、一対の第一バーの間に弾性片を架設することができる。
また、誘導ブロックの遊嵌ガイド溝を形成する一対の内面を基板方向に向かうにしたがい徐々に広げ、各被誘導ブロックのガイド溝を形成する一対の内面を基板方向に向かうにしたがい徐々に広げ、誘導ブロックの開口部最大寸法を各被誘導ブロックの開口部最大寸法よりも大きくすることができる。
また、本発明においては上記課題を解決するため、基板を収納する容器本体の開口面を着脱自在の蓋体により開閉するものであって、
蓋体の基板に対向する対向面に、請求項1、2、又は3記載のリテーナを取り付けたことを特徴としている。
なお、容器本体の開口面に嵌め合わされる嵌合プレートの表面をカバープレートにより被覆する蓋体に形成されるカムと、容器本体の開口面に嵌め合わされた蓋体を施錠する施錠手段とを備え、
施錠手段を、蓋体に支持されて外部からの操作で回転する回転体と、回転体の回転に基づきカムに案内されながら進退動する進退動体と、回転体の一方向への回転に基づき蓋体の周囲に形成された開口から容器本体の開口面内周部に引っかかり、回転体の他方向への回転に基づき容器本体の開口面内周部から蓋体の開口内に復帰する出没体とから構成し、
カムと進退動体のカムに接触する接触部とのうち、少なくともいずれか一方を蓋体の嵌合プレート周縁におけるカバープレートの取付穴に接近させることができる。
また、蓋体の裏面に凸部を形成し、リテーナに、蓋体の凸部と嵌まり合う凹部及び又は凸部を形成することができる。
さらに、リテーナの弾性片に、蓋体の裏面に接触する変形規制部を形成することもできる。
ここで、特許請求の範囲における基板には、少なくとも各種の精密基板、具体的には、8インチや12インチの半導体ウェーハ、マスクガラス、液晶ガラス、記憶ディスク等が含まれる。リテーナには、基板の前部を保持するフロントリテーナ、基板の後部を保持するリヤリテーナ、基板の上部を保持するリテーナが含まれる。弾性片は、複数の凹部と凸部とを組み合わせた形状、複数のU字片を組み合わせた形状、直線的な形状等に形成され、数を増減することができる。この弾性片が複数ある場合、各弾性片に、隣接する他の弾性片に接触する突部を単数複数形成し、弾性片相互の干渉や接触を防止することができる。
弾性片が複数ある場合、各弾性片に、隣接する他の弾性片に接触する突部を単数複数形成し、弾性片相互の干渉や接触を防止することができる。弾性片の略中央部には、少なくとも弾性片の中央部やその付近、弾性片の中間部が含まれる。支持体は、例えば枠形やU字形等に形成することが可能である。誘導ブロックは、最終的に断面略V字形や略皿形等に形成することが可能であり、単数複数いずれでも良い。また、被誘導ブロックは、容器本体に収納される基板の主面と直交する面で切断された場合、断面略Y字形や略漏斗形に形成することができ、単数複数いずれでも良い。
容器本体は、各種の基板を収納、輸送、搬送、運搬、保管するフロントオープンボックスタイプでも良いし、通常は上下が開口し、外箱に収納された状態で使用され、各種の精密基板や物品の収納や取り出し時には倒して使用されるトップオープンボックスタイプでも良い。また、FOUPタイプとFOSBタイプのいずれでも良い。この容器本体は、透明、半透明、不透明のいずれでも良く、背面壁、側壁、天井等に透視窓を適宜設けることもできる。また、蓋体は、単数複数のプレートを使用して透明、半透明、不透明に構成することができる。
施錠手段の回転体は、中空で断面略凸字の円板形、中実で断面略凸字の円板形、断面略U字の有底円筒形、円板形、リング形等に形成することができる。出没体は、蓋体周囲の上下、前後、左右、四隅部等から出たり入ったりする構造に構成することができる。この施錠手段については、蓋体に支持されて蓋体の外部からの操作で回転する回転体と、蓋体にスライド可能に支持されて回転体に回転可能に接続され、この回転体の回転に基づいて蓋体の内部方向から外部方向に進退動する複数の進退動バーと、蓋体周囲の開口付近に回転可能に支持されて各進退動体の先端部に回転可能に連結され、進退動バーの進退動作に基づいて蓋体の開口から出没する係止ローラとから構成することができる。
また、施錠手段を、蓋体に支持されて蓋体の外部からの操作で回転する回転体と、蓋体に軸受を介しスライド可能に支持されて回転体に回転可能に直接間接に接続され、この回転体の回転に基づいて蓋体の内部方向から外部方向に進退動する複数の進退動シャフトと、各進退動シャフトに回転可能に支持され、進退動シャフトの進退動作に基づいて蓋体周囲の開口から出没するローラとから構成することができる。回転体と進退動シャフトとを間接的に接続する場合、例えば回転体と進退動シャフトとをクランク係止部等で連結することができる。
さらに、施錠手段を、塵埃の発生抑制を条件に、蓋体に支持されて蓋体の外部からの操作で回転する歯車と、蓋体にスライド可能に支持されて歯車に他の歯車を介して接続され、歯車の回転に基づいて蓋体の内部方向から外部方向に進退動する複数の進退動バーと、各進退動バーの先端部に形成され、進退動バーの進退動作に基づいて蓋体周囲の開口から出没する係止爪とから構成し、進退動バーの端部を他の歯車の中心部から偏位した箇所に回転可能に支持させることもできる。
本発明によれば、例え移動時等に衝撃が作用しても、基板の損傷を有効に抑制あるいは防止することができるという効果がある。また、例え基板収納容器がFOSBタイプの場合でも、標準化された蓋体開閉装置を使用することができる。
また、被誘導ブロックに基板の周縁が保持・保護されるので、簡易な構成でリテーナの耐衝撃性や耐変形性を向上させることができる。したがって、輸送時に基板が損傷するのを有効に抑制することができる。また、遊嵌ガイド溝の存在により、ガイド溝が狭い範囲でも基板を位置決め溝に導くことが可能になる。さらに、誘導ブロックが各被誘導ブロックよりも早く基板に干渉するので、基板の誘導の確実化が期待できる。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施の形態を説明すると、本実施形態における基板収納容器は、図1ないし図19に示すように、例えば12インチの半導体ウェーハからなる複数枚(例えば25枚、26枚)の精密基板Wを収納する容器本体1と、この容器本体1の開口正面を開閉する着脱自在の蓋体20と、この蓋体20に装着されて各精密基板Wの前部周縁をそれぞれ保持するフロントリテーナ40と、容器本体1の開口正面に嵌合された蓋体20を蓋体開閉装置からの外部操作に基づいて施錠,解錠する左右一対の施錠手段60とを備え、薄板用収納・保管容器あるいはFOSBとして使用される。
容器本体1は、図1、図4、図5に示すように、所定の樹脂を使用して透明のフロントオープンボックスタイプに成形され、両側壁の後部が内方向にそれぞれ部分的に傾斜して背面壁の面積が横長の正面の面積よりも小さく設定されており、複数枚の精密基板Wを上下方向に並べて整列収納するよう機能する。
容器本体1の内部両側には図4や図5に示すように、平面略く字形あるいは略半円弧形の支持板2がそれぞれ一体的、着脱自在に配設され、この左右一対の支持板2の対向面には、平面略く字形あるいは略半円弧形のティース3が上下方向に所定のピッチでそれぞれ一体的に並設されており、この左右一対のティース3が精密基板Wを略水平に支持する。
各ティース3は、精密基板Wの周縁部に沿うよう平面略く字形あるいは略半円弧形に形成される平板と、この平板の湾曲形成された前部内側上に形成される前部中肉領域4と、平板の前部外側上に形成されて前部中肉領域4の外側、換言すれば、支持板2寄りに位置する前部厚肉領域5と、平板の後部に形成される後部中肉領域6と、平板の後部上に形成されて後部中肉領域6の前方に位置し、かつ支持板2寄りに位置する後部厚肉領域7とから形成され、前部中肉領域4と前部厚肉領域5との間に精密基板接触用の段差が形成されており、平坦な前部中肉領域4と後部中肉領域6とに精密基板Wが略水平に支持される。
容器本体1の底面の前部両側と後部中央には図示しないが、基板収納容器を搭載する加工装置に位置決めされる位置決め具がそれぞれ一体形成され、容器本体1の底面後部には、薄板で小型のボトムプレートが着脱自在に後方から装着されており、このボトムプレートに嵌められた単数複数の識別体が加工装置に識別されることにより、基板収納容器のタイプや精密基板Wの枚数等が把握されることとなる。
各位置決め具は、図示しないが、例えば断面略逆M字形、略逆Y字形、あるいは凹んだ小判形等に形成される。ボトムプレートは、平面略凹字形、略Y字形、又は多角形等に形成され、必要に応じて大小が変更される。
容器本体1の底面両側には図1に示すように、前後方向に伸びる断面略L字形のガイドレール8がそれぞれ張り出し形成され、この左右一対のガイドレール8が基板収納容器の搬送時の便宜を図る。容器本体1の天井中央部には、平面略矩形のロボティックフランジ9が一体的あるいは着脱自在に装着され、このロボティックフランジ9がOHTと呼ばれる自動搬送機に保持されることにより、基板収納容器が工程内を搬送される。
容器本体1の開口正面の周縁部は、同図に示すように、断面略倒L字形に形成されることにより、外方向に張り出されてリム部10を形成し、このリム部10内の上下には、矩形を呈した蓋体施錠用の係止穴11がそれぞれ複数凹み形成される。容器本体1の両側壁には、肉厚の円板形又は倒U字形の搬送ハンドルがそれぞれ選択的に装着され、この搬送ハンドルが把持されることにより基板収納容器が搬送される。
なお、容器本体1、支持板2、ティース3、位置決め具、ボトムプレート、ガイドレール8、ロボティックフランジ9、及び搬送ハンドルは、例えばポリカーボネート、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、又は環状オレフィン樹脂等を用いて成形される。これらの材料には、カーボンブラック、アセチレンブラック、炭素繊維、カーボンナノチューブ、金属繊維、ポリアセチレン,ポリピロール,ポリアニリン等の導電性高分子等の導電性付与剤、第四級アンモニウム塩類、脂肪族アミン塩類等のカチオン系帯電防止剤、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維等を補強剤として適宜添加することができる。
蓋体20は、図1ないし図5、図11に示すように、容器本体1のリム部10内に着脱自在に嵌合される嵌合プレート21と、この嵌合プレート21の表面にセットされた一対の施錠手段60を着脱自在に被覆する左右一対のカバープレート34とから構成される。
嵌合プレート21は、図2ないし図5、図11に示すように、基本的には断面略ハット形に形成されるとともに、四隅部が丸く面取りされた横長の正面略矩形に形成され、周壁が断面略L字形、略H字形、又は略Z字形に形成されて剛性が確保されており、この周壁に嵌合されたエンドレスのシールガスケット22が容器本体1のリム部10内に変形密嵌されることによりシール性が確保される。嵌合プレート21の凹んだ裏面中央部には、左右横方向に伸びる複数の強度確保リブ23が所定の間隔をおいて上下方向に並べて配列され、各強度確保リブ23が板片に形成されて蓋体20や嵌合プレート21の撓みを防止し、剛性を確保するよう機能する。
シールガスケット22は、例えば中空枠形の基材と、この基材から傾斜しながら突出して基材の周方向外側に伸びる先細りの屈曲片と、基材から突出して嵌合プレート21の周壁に形成された嵌合保持溝に圧力作用状態で強く嵌め入れられる単数複数の嵌合リブとから形成され、蓋体20により密封された基板収納容器の内外に圧力差が生じた場合には、基板収納容器の外部から内部に塵埃を含む気体が流入するのを規制し、基板収納容器の内部から外部に気体を流出させる一方向性シールとして機能する。
このようなシールガスケット22は、例えばシリコーンゴム、フッ素ゴム、熱可塑性ポリエステル系エラストマー、熱可塑性ポリオレフィン系エラストマー等を使用して弾性変形可能に成形される。
嵌合プレート21の周壁には、洗浄時に使用される複数の水切り孔が所定の間隔をおいて穿孔され、周壁の上下には図2や図3に示すように、左右一対の開口24が所定の間隔をおいて形成されており、各開口24が容器本体1の係止穴11に対向する。嵌合プレート21の左右両側の周壁内には、カバープレート34用の取付穴25が所定の間隔をおいて複数穿孔される。
嵌合プレート21の突出した表面中央部は図1に示すように、開閉把持用の膨出台座26とされ、この表面の平坦な膨出台座26が嵌合プレート21の左右両側の周壁との間に左右一対の設置スペース27を凹んだ状態にそれぞれ区画形成しており、各設置スペース27に施錠手段60がセットされる。膨出台座26は、その上下部の左右に蓋体20の位置決め時に使用される位置決め穴28がそれぞれ穿孔され、この上下一対の位置決め穴28が蓋体20の中心点を挟んで対角線上に配列される。
膨出台座26の周囲には、カバープレート34用の取付穴25が所定の間隔をおいて複数穿孔されるが、この複数の取付穴25は、設置スペース27やその近傍部にも必要に応じ穿孔される。各設置スペース27には、図2や図3に示すように、略中央部に位置して蓋体20の厚さ方向に伸びる円筒リブ29と、この円筒リブ29の上下に位置する複数のカム31とが配設される。
円筒リブ29は、例えば90°等の所定の角度で水切り作用を営む複数のスリット30が軸方向に切り欠かれ、この複数本のスリット30により周方向に湾曲した複数片に分割される。各カム31は、間隔をおいて平行に相対向する左右一対のカムレール32を備え、各カムレール32の表面に、滑らかな凹凸面からなるカム面33が形成される。各カム31は、その一部が嵌合プレート21の周壁近傍における取付穴付近に選択的に形成される。
各カバープレート34は、図1ないし図3に示すように、設置スペース27に略対応する形に屈曲して形成され、左右両側部等から複数の取付片35がそれぞれ突出しており、各取付片35が嵌合プレート21の取付穴25に嵌合することにより、嵌合プレート21に強固にセットされる。このカバープレート34は、操作用の取外し片が形成され、中央部付近に、施錠手段60用の貫通操作孔36が正面矩形に穿孔されており、この貫通操作孔36が図示しない蓋体開閉装置の操作キーに貫通される。
カバープレート34の裏面には図2や図3に示すように、設置スペース27のカム31に隙間をおいて対向するカム31が配設され、このカム31は、間隔をおいて平行に相対向する左右一対のカムレール32から形成されており、各カムレール32の表面に、滑らかな凹凸面からなるカム面33が形成される。各カム31は、その一部がカバープレート34の周縁部付近に選択的に形成され、カバープレート34の剛性を向上させるよう機能する。
なお、蓋体20は、例えばポリカーボネート、フッ素含有ポリカーボネート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、又はポリアセタール等を用いて成形される。
フロントリテーナ40は、図4ないし図19に示すように、蓋体20の嵌合プレート21に着脱自在に装着され、容器本体1の内部背面における弾性のリヤリテーナ(図示せず)との間に精密基板Wの前後部周縁を挟んで弾発的に支持する。このフロントリテーナ40は、嵌合プレート21の複数の強度確保リブ23に嵌合される縦長の支持枠体41と、この支持枠体41の左右両側部間に変形可能に架設された複数の弾性片45と、各弾性片45の略中央部に形成されて精密基板Wの前部周縁と嵌合する誘導ブロック48と、各弾性片45の略両側部に所定の間隔をおいてそれぞれ形成され、密基板の前部周縁を挟持する一対の被誘導ブロック52とを備え、誘導ブロック48により、各被誘導ブロック52に精密基板Wの前部周縁を誘導する。
支持枠体41は、図6や図7に示すように、間隔をおいて左右に位置する一対の第一バー42と、この一対の第一バー42の上下両端部間にそれぞれ架設される一対の第二バー43とを備え、上下方向に長く伸びる一対の第一バー42の間に、左右横方向に伸びる複数の弾性片45が所定の間隔をおいて上下方向に配列される。各第一バー42の裏面には図10や図12に示すように、複数の凹溝44が間隔をおいて上下方向に並べて切り欠かれ、各凹溝44が嵌合プレート21の強度確保リブ23に着脱自在に密嵌するとともに、成形時におけるフロントリテーナ40の変形を防止する。
なお、嵌合プレート21の強度確保リブ23と支持枠体41の凹溝44とをフロントリテーナ40の各弾性片45の位置精度を確保するために嵌合しても良いが、何らこれに限定されるものではない。例えば、嵌合プレート21の裏面、特に裏面中央部付近に、複数の強度確保リブ23の他、支持枠体41を着脱自在に保持する複数の保持爪を形成しても良い。
各弾性片45は、図7ないし図10に示すように、断面略皿形に屈曲形成される中間片46と、第一バー42と中間片46との間に屈曲して一体形成される一対の側片47とを備え、前後方向に屈曲あるいは湾曲しており、蓋体20の剛性を向上させる。この弾性片45の幅は、強度を保つ観点から可能な限り厚くされることが好ましい。弾性片45の幅は、精密基板Wの保持力と、容器本体1に蓋体20を取り付ける際の押圧力の調整により適宜決定される。
誘導ブロック48は、図6、図8、図14ないし図16に示すように、弾性片45の中間片46に一体形成される四角いブロック49と、このブロック49の表面側に凹み形成されて精密基板Wの前部周縁を案内したり、掬い上げる遊嵌ガイド溝50とから容器本体1の背面方向(精密基板W方向)を向く断面略倒皿形に形成され、被誘導ブロック52よりも容器本体1の背面方向に僅かに突出しており、容器本体1に蓋体20が嵌合された場合に精密基板Wの略中心線やその延長線上に位置する。
誘導ブロック48は、遊嵌ガイド溝50を区画する一対の対向壁の内面51が容器本体1の背面方向に向かうにしたがい徐々に広がるよう傾斜形成される。一対の対向壁の内面は、その中心角が45°〜60°となるよう傾斜面に形成されるが、必要に応じ湾曲面にも形成される。
各被誘導ブロック52は、図6、図8、図17ないし図19に示すように、弾性片45の側片47に一体形成される四角いブロック49Aと、このブロック49Aの表面側に凹み形成されて精密基板Wの前部周縁を案内するガイド溝53と、このガイド溝53の底部に切り欠かれ、案内されてきた精密基板Wの前部周縁を挟持する略矩形の位置決め溝54とから容器本体1の背面方向(精密基板W方向)を向く断面略倒Y字形に形成される。この被誘導ブロック52は、ガイド溝53を区画する一対の対向壁の内面51Aが容器本体1の背面方向に向かうにしたがい徐々に広がるよう傾斜形成され、図8に示す開口部の距離L1が誘導ブロック48の開口部の距離L2よりも小さくなるよう設定される。
相対向するガイド溝53の傾斜面は中心角が45°〜60°となるよう形成され、相対向する位置決め溝54の傾斜面は中心角が10°〜40°となるよう形成される。位置決め溝54の傾斜面の中心角が10°〜40°の範囲なのは、10°未満の場合には、精密基板Wとの嵌合がきつくなり、精密基板Wの汚染のおそれがあるからである。逆に、40°を超える場合には、精密基板Wのがたつきが大きくなり、輸送時に溝外れ等のトラブルが懸念されるからである。
ガイド溝53の開口部における最大長さ寸法は、誘導ブロック52の底部における長さ寸法よりも広いことが好ましい。
なお、フロントリテーナ40は、例えばポリカーボネート、フッ素含有ポリカーボネート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、又はポリアセタール、熱可塑性ポリオレフィン系エラストマー、熱可塑性ポリエステル系エラストマー等、各種の熱可塑性エラストマー等を用いて成形される。
各施錠手段60は、図2や図3に示すように、嵌合プレート21の円筒リブ29に嵌合支持されて外部からの操作キーの回転操作で回転する回転リール61と、嵌合プレート21とカバープレート34のカム31間にスライド可能に挟持され、回転リール61の回転に基づいて蓋体20の内外方向に直線的にスライドする複数の進退動バー62と、各進退動バー62の先端部に形成され、進退動バー62の進退動作に伴い蓋体周囲の開口24から出没してリム部10の係止穴11に嵌合する係止爪63とから構成される。
回転リール61は、図2や図3に示すように、中空で断面略逆凸字の円板に形成され、表面の中心部に、貫通操作孔36を貫通した操作キーに嵌合される操作穴が正面略矩形に形成されており、中心部と周縁部との間には、進退動バー62用の一対の案内溝が所定の角度で半円弧形に湾曲形成される。このような構成の回転リール61は、操作穴に操作キーが挿入され、時計方向あるいは反時計方向に90°回転する。
なお、蓋体開閉装置の接続位置や寸法は、SEMI規格で容器のサイズ毎に規定されている。例えば、12インチ(300mm)の半導体ウェーハを整列収納する工程容器の蓋体2010を自動開閉するための装置インターフェイスの仕様に関しては、SEMI規格のE62で標準化された蓋体開閉装置(図示せず)に対応可能に定められている。
各進退動バー62は、同図に示すように、一対のカムレール32の幅に対応する略長方形の板形に形成され、長手方向の中心線が回転リール61の中心部と一致するよう一対のカムレール32に配置される。進退動バー62は、その先端部に断面略L字形の係止爪63が一体形成され、末端部にはピン64が連結されており、このピン64が回転リール61の案内溝に直接的あるいは発塵防止用の回転ローラを介し間接的に嵌入される。
進退動バー62の左右両側部には、複数のピン突起65が所定の間隔をおいて突出形成され、各ピン突起65がカムレール32のカム面33に直接的あるいは発塵防止用の回転ローラを介し間接的に接触する。
なお、係止爪63の先端の一部を厚さ方向に傾斜させてリム部10の係止穴11内に接触する接触面積が減少するようにすれば、係止爪63の先端が係止穴11に嵌合する際、抵抗を低減することができる。また、施錠手段60は、例えばポリカーボネート、フッ素含有ポリカーボネート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、又はポリアセタール等を用いて成形される。
上記において、複数枚の精密基板Wを整列収納した容器本体1のリム部10を蓋体20により密封して閉じる場合には、蓋体開閉装置が容器本体1のリム部10に蓋体20を押圧嵌合して各施錠手段60の回転リール61を90°回転させる。すると、各回転リール61の回転に伴い、各進退動バー62がカム31のカム面33に案内されつつ直線的にスライドし、各進退動バー62の係止爪63が嵌合プレート21の開口24から突出して容器本体1の係止穴11に嵌合係止し、この係止爪63の嵌合係止により、容器本体1が蓋体20により密封される(図1、図2参照)。
蓋体20を嵌合する際、精密基板Wが上下方向に多少離れていたり、上下方向に多少傾いていることがあるが、この場合には、誘導ブロック48を構成する遊嵌ガイド溝50の傾斜した内面51が精密基板Wの前部周縁を遊嵌ガイド溝50の中央に導いたり(図14ないし図16参照)、掬い上げる。この遊嵌ガイド溝50の案内作用により、被誘導ブロック52を構成するガイド溝53の傾斜した内面51Aが精密基板Wの前部周縁を正規の位置である位置決め溝54に導き、精密基板Wの前部周縁が位置決め溝54に適切に挟持される(図17ないし図19参照)。こうしてフロントリテーナ40は、誘導ブロック48と一対の被誘導ブロック52とにより、精密基板Wの前部周縁を三点支持する。
複数枚の精密基板Wを整列収納した容器本体1から蓋体20を取り外す場合には、蓋体開閉装置が各施錠手段60の回転リール61を上記の状態から90°回転させる。すると、各回転リール61の回転に伴い、各進退動バー62がカム31のカム面33に案内されつつ直線的にスライドし、各進退動バー62の係止爪63が容器本体1の係止穴11から嵌合プレート21の開口24内に後退し、この後退により容器本体1から蓋体20が取り外し可能となる。
上記構成によれば、蓋体20の複数の強度確保リブ23にフロントリテーナ40の凹溝44が嵌合するとともに、被誘導ブロック52に精密基板Wの前部周縁が保持・保護されるので、簡易な構成でフロントリテーナ40の耐衝撃性や耐変形性を著しく向上させることができる。したがって、輸送時に精密基板Wが損傷するのを有効に抑制あるいは防止することができる。
また、誘導ブロック48の遊嵌ガイド溝50が精密基板Wの中心線の延長線上に位置するよう配置され、しかも、ガイド溝53よりも広く形成されているので、容器本体1に蓋体20を取り付ける際、遊嵌ガイド溝50が精密基板Wと最初に接触し、精密基板Wの位置ずれや誤差を中心線に沿って安定して修正することができる。この安定した修正により、被誘導ブロック52に精密基板Wを確実に誘導することができる。
なお、遊嵌ガイド溝50が精密基板Wの中心線上にない場合、精密基板Wの片側にのみ接触して片側から押圧され、精密基板Wの位置ずれや誤差を正しく修正できないことがあるので注意する必要がある。
また、被誘導ブロック52は、遊嵌ガイド溝50とは異なり、精密基板Wの中心線との間に3°〜20°、好ましくは5°〜15°の範囲で角度を形成するよう配置され、ガイド溝53に導かれて位置決め溝54内に収納される精密基板Wを安定して保持することが可能になる。
また、遊嵌ガイド溝50の存在により、ガイド溝53が狭い範囲でも精密基板Wを位置決め溝54に確実に導くことが可能になる。また、ガイド溝53を広い範囲に設ける必要がなく、水平面からの傾斜角度も抵抗が少なくなるよう設定できるので、被誘導ブロック52を成形収縮が小さく、寸法安定性が良いように厚肉部を小さく設計することが可能になる。また、被誘導ブロック52に精密基板Wの前部周縁が高精度に保持されるので、標準化された蓋体開閉装置を使用することができる。
また、支持枠体41の両側部間に複数の弾性片45を架設し、支持枠体41に少なくとも一箇所の把持用のリブ(図示せず)を設けておくことにより、フロントリテーナ40の取り付け取り外し等の取り扱い性の向上が期待できる。また、容器本体1に蓋体20が嵌合された場合に、誘導ブロック48が精密基板Wの中心線上に位置し、各被誘導ブロック52よりも早く精密基板Wに干渉するので、精密基板Wの誘導の確実化が大いに期待できる。
さらに、嵌合プレート21の周壁近傍における取付穴25付近に、カム31や進退動バー62のピン突起65等を接近させれば、容器本体1に蓋体20が嵌合された場合に、カバープレート34の撓みを防止し、係止爪63の嵌合係止を安定的に維持することが可能となる。さらにまた、蓋体20やフロントリテーナ40の撓みや変形を防止できるようになるので、フロントリテーナ40を使用した精密基板Wの保持の安定が大いに期待できる。
次に、図20と図21は本発明の第2の実施形態を示すもので、この場合には、嵌合プレート21の裏面中央部に、支持枠体41を構成する一対の第一バー42を保持する複数の保持爪70をそれぞれ突設し、各弾性片45の裏面の略中央部に、嵌合プレート21の裏面に接触する断面略十字形の変形規制ブロック71を形成するようにしている。
支持枠体41を構成する一対の第一バー42の表面には、凹溝44よりも開口寸法の長い凹溝44Aが上下方向に間隔をおいてそれぞれ凹み形成され(この点に関しては、図6参照)、各凹溝44Aに保持爪70が係止される。各保持爪70は、上下方向に長く、あるいは短い断面略J字形や略L字形等に形成される。その他の部分については、上記実施形態と同様であるので説明を省略する。
本実施形態においても上記実施形態と略同様の作用効果が期待でき、しかも、支持枠体41の凹溝44Aを複数の保持爪70が保持するので、複数の凹溝44を省略して構成の簡素化を図ることができる。また、嵌合プレート21の強度確保リブ23を必ずしも必要としないので、省略して構成の簡素化を図ることができるのは明らかである。また、変形規制ブロック71が嵌合プレート21に接触して弾性片45の前後方向の撓みを規制するので、簡易な構成で弾性片45の屈曲に伴う破損を有効に防止することができるのは明らかである。
次に、図22は本発明の第3の実施形態を示すもので、この場合には、嵌合プレート21の裏面中央部に、変形規制ブロック71に嵌合可能なガイドリブ72を形成するようにしている。
ガイドリブ72は、例えば円筒形や角筒形等の筒形に形成されたり、あるいは一対のU字片が間隔をおいて対向することにより形成される。その他の部分については、上記実施形態と同様であるので説明を省略する。
本実施形態においても上記実施形態と略同様の作用効果が期待でき、しかも、弾性片45が撓んだ際、変形規制ブロック71とガイドリブ72とが嵌合するので、弾性片45が撓んだり、復帰するのを繰り返して損傷するのを有効に防ぐことができるのは明らかである。
次に、図23は本発明の第4の実施形態を示すもので、この場合には、ガイドリブ72の内部に弾性体73を内蔵するようにしている。
弾性体73は、例えばシリコーンやフッ素ゴム、熱可塑性ポリオレフィン系エラストマー、熱可塑性ポリエステル系エラストマー等の各種熱可塑性エラストマーやゴム等を用いて略板形やブロック形等に形成される。その他の部分については、上記実施形態と同様であるので説明を省略する。
本実施形態においても上記実施形態と同様の作用効果が期待でき、しかも、弾性体73により、接触する変形規制ブロック71に加わる衝撃を緩和することができるのは明白である。
次に、図24は本発明の第5の実施形態を示すもので、この場合には、各弾性片45の裏面両側部に、嵌合プレート21の裏面に接触する断面略十字形の変形規制ブロック71をそれぞれ形成するようにしている。その他の部分については、上記実施形態と同様であるので説明を省略する。
本実施形態においても上記実施形態と略同様の作用効果が期待でき、変形規制ブロック71の取り付け態様の多様化を図ることができるのは明白である。
次に、図25は本発明の第6の実施形態を示すもので、この場合には、各誘導ブロック48を構成するブロック49の上下部をそれぞれ斜めに略半分切り欠き、誘導ブロック48の傾斜した各切り欠き面74を、隣接する上下の誘導ブロック48の切り欠き面74にそれぞれ接触させるようにしている。その他の部分については、上記実施形態と同様であるので説明を省略する。
本実施形態においても上記実施形態と略同様の作用効果が期待でき、誘導ブロック48の形状の多様化を図ることができるのは明白である。
次に、図26と図27は本発明の第7の実施形態を示すもので、この場合には、フロントリテーナ40を構成する支持枠体41の裏面に、蓋体20の複数の強度確保リブ23と隙間をおいて遊嵌、挟装する複数の遊嵌リブ75を並べて突設し、この複数の遊嵌リブ75を嵌合プレート21の裏面中央部に接触させるようにしている。その他の部分については、上記実施形態と同様であるので説明を省略する。
本実施形態においても、上記実施形態と略同様の作用効果が期待できるのは明らかである。
次に、図28は本発明の第8の実施形態を示すもので、この場合には、上下方向に並ぶ複数の弾性片45間のスリット76の幅を小さくし、各弾性片45の略両側部が精密基板Wに押圧されて撓む際、各弾性片45の略中央部が略両側部よりも大きく撓むようにしている。その他の部分については、上記実施形態と同様であるので説明を省略する。
本実施形態においても上記実施形態と略同様の作用効果が期待でき、しかも、被誘導ブロック52の位置決め溝54に精密基板Wが挟持される際、誘導ブロック48と精密基板Wとが離れて接触しないので、これらの接触に伴う精密基板Wの汚染を減少させることができるのは明らかである。
次に、図29は本発明の第9の実施形態を示すもので、この場合には、支持枠体41と各弾性片45との間に、上下方向に伸びる略板形の連結部77を介在して形成するとともに、複数の弾性片45間のスリット76を浅くし、各弾性片45の略両側部が精密基板Wに押圧されて撓む際、各弾性片45の略中央部が略両側部よりも大きく撓むようにしている。その他の部分については、上記実施形態と同様であるので説明を省略する。
本実施形態においても上記実施形態と略同様の作用効果が期待でき、しかも、被誘導ブロック52の位置決め溝54に精密基板Wが挟持される際、誘導ブロック48と精密基板Wとが離れるので、接触に伴う精密基板Wの汚染を減少させることができるのは明らかである。
なお、上記実施形態では水平方向のみに開口するフロントオープンボックスタイプの容器本体1を示したが、蓋体20の取り外し時や精密基板Wの出し入れ時に上方に向けることもできる。また、支持板2の代わりに支持枠を用意し、この支持枠に複数のティース3を縦リブを介し上下方向に並設しても良い。また、支持枠の後部に、隣接するティース3間に位置する断面略倒U字形、略倒V字形の保持溝を形成し、この保持溝に精密基板Wの両側部後方の周縁を支持させても良い。
また、各ティース3を、精密基板Wの周縁部に沿うよう平面略く字形に形成される平板と、この平板の屈曲形成された前部内側上に形成される前部中肉領域4と、平板の前部外側上に形成されて前部中肉領域4の外側、換言すれば、支持枠寄りに位置する前部厚肉領域5と、平板の後部に形成される後部中肉領域6とから形成し、前部中肉領域4と前部厚肉領域5との間に段差を形成し、略平坦な前部中肉領域4と後部中肉領域6とに精密基板Wを略水平に支持させても良い。
また、容器本体1の底面ではなく、ボトムプレートに複数の位置決め具をそれぞれ設けることもできる。また、ボトムプレートを拡大形成してその両側部に容器本体1の両側壁に対向する対向壁を立て設け、各対向壁に把持用の搬送ハンドルを取り付けることもできる。また、ボトムプレートの後部に、容器本体1の背面側に位置する壁を立て設け、この壁に識別コード、ICタグ、非接触型情報識別媒体等を貼着、嵌合、又は支持させることもできる。
また、容器本体1の開口正面の周縁部を断面略倒L字形に形成してその先端部を断面略U字形に形成し、これらの凹んだ内部空間を係止穴11として使用することも可能である。また、嵌合プレート21の裏面周縁部にエンドレスの第一のシールガスケットを取り付けるとともに、嵌合プレート21の周壁にエンドレスの第二のシールガスケットを取り付け、第一のシールガスケットの幅方向外側に第二のシールガスケットを位置させることも可能である。
また、嵌合プレート21の表面中央部に、正面略矩形の膨出台座26を固定あるいは着脱自在に設けることも可能である。また、施錠手段60を、底部の開口した容器本体1と、この容器本体1の開口面を開閉する蓋体20と、容器本体1に収容されるカセットとを備え、SMIFポッドと呼ばれるボトムオープンボックスタイプの蓋体20にも利用することが可能である。
また、蓋体20に、各施錠手段60の一部を構成する回転リール61の回転を規制する回転規制手段を設置しても良い。また、上下方向に並ぶ複数の強度確保リブ23の間に縦リブを一体形成し、蓋体20や強度確保リブ23の剛性を確保するようにしても良い。さらに、左右方向に伸びる一対の第二バー43の間に縦リブを上下方向に架設し、この縦リブと複数の弾性片45とを一体化してフロントリテーナ40の剛性を確保することもできる。さらにまた、誘導ブロック48と各被誘導ブロック52の一対の対向壁の内面51・51Aは、対称でも良いし、そうでなくても良い。
本発明に係る基板収納容器の実施形態を示す全体斜視説明図である。 本発明に係る基板収納容器の実施形態における蓋体を示す断面説明図である。 本発明に係る基板収納容器の実施形態における蓋体を示す断面分解説明図である。 本発明に係る基板収納容器の実施形態における容器本体の開放状態を示す断面説明図である。 本発明に係る基板収納容器の実施形態における容器本体の閉塞状態を示す断面説明図である。 本発明に係る基板収納容器の実施形態におけるフロントリテーナを示す正面説明図である。 本発明に係る基板収納容器の実施形態におけるフロントリテーナを示す平面図である。 本発明に係る基板収納容器の実施形態におけるフロントリテーナを示す要部斜視説明図である。 本発明に係る基板収納容器の実施形態における被誘導ブロックを示す断面説明図である。 図8のフロントリテーナを背面側から示す要部斜視説明図である。 本発明に係る基板収納容器の実施形態における蓋体を示す裏面斜視説明図である。 本発明に係る基板収納容器の実施形態における蓋体とフロントリテーナとを示す断面説明図である。 図12の蓋体とフロントリテーナとの嵌合状態を示す断面説明図である。 本発明に係る基板収納容器の実施形態における誘導ブロックを示す説明図である。 本発明に係る基板収納容器の実施形態における誘導ブロックに精密基板が保持される当初の状態を示す説明図である。 本発明に係る基板収納容器の実施形態における誘導ブロックに精密基板が接触した状態を示す説明図である。 本発明に係る基板収納容器の実施形態における被誘導ブロックを示す説明図である。 本発明に係る基板収納容器の実施形態における被誘導ブロックに精密基板が嵌合される当初の状態を示す説明図である。 本発明に係る基板収納容器の実施形態における被誘導ブロックに精密基板が挟持された状態を示す説明図である。 本発明に係る基板収納容器の第2の実施形態を示す説明図である。 本発明に係る基板収納容器の第2の実施形態における変形規制ブロックを示す斜視説明図である。 本発明に係る基板収納容器の第3の実施形態を示す説明図である。 本発明に係る基板収納容器の第4の実施形態を示す説明図である。 本発明に係る基板収納容器の第5の実施形態における変形規制ブロックを示す斜視説明図である。 本発明に係る基板収納容器の第6の実施形態を示す正面説明図である。 本発明に係る基板収納容器の第7の実施形態におけるフロントリテーナの装着前の状態を示す断面説明図である。 本発明に係る基板収納容器の第7の実施形態におけるフロントリテーナの装着時の状態を示す断面説明図である。 本発明に係る基板収納容器の第8の実施形態におけるフロントリテーナを示す部分斜視説明図である。 本発明に係る基板収納容器の第9の実施形態におけるフロントリテーナを示す部分斜視説明図である。
符号の説明
1 容器本体
2 支持板
3 ティース
20 蓋体
21 嵌合プレート
23 強度確保リブ(凸部)
27 設置スペース
29 円筒リブ
31 カム
32 カムレール
33 カム面
40 フロントリテーナ(リテーナ)
41 支持枠体(支持体)
42 第一バー
43 第二バー
44 凹溝(凹部)
44A 凹溝(凹部)
45 弾性片
46 中間片
47 側片
48 誘導ブロック
49 ブロック
49A ブロック
50 遊嵌ガイド溝
51 内面
51A 内面
52 被誘導ブロック
53 ガイド溝
54 位置決め溝
60 施錠手段
61 回転リール(回転体)
62 進退動バー(進退動体)
63 係止爪(出没体)
65 ピン突起(接触部)
70 保持爪
71 変形規制ブロック(変形規制部)
72 ガイドリブ
73 弾性体
75 遊嵌リブ(凸部)
W 精密基板(基板)

Claims (7)

  1. 屈曲した中間片と一対の側片とを有する変形可能な弾性片と、この弾性片の中央部に設けられて基板の周縁部と嵌まり合う誘導ブロックと、弾性片の両側部にそれぞれ設けられて基板の周縁部を挟み持つ被誘導ブロックとを備え、誘導ブロックを被誘導ブロックよりも僅かに基板方向に突出させ、誘導ブロックにより被誘導ブロックに基板を誘導する基板保持用のリテーナであって、
    誘導ブロックは、弾性片の中間片に形成されるブロックと、このブロックに凹み形成されて基板を案内する遊嵌ガイド溝とを含み、
    各被誘導ブロックは、弾性片の側片に形成されるブロックと、このブロックに凹み形成されて基板を案内するガイド溝と、このガイド溝に形成されて基板の周縁部を挟み持つ位置決め溝とを含んでなることを特徴とするリテーナ。
  2. 弾性片を支持する支持体を備え、この支持体を、間隔をおいて対向する一対の第一バーと、この一対の第一バーの間に架設される一対の第二バーのうち、少なくとも一対の第一バーから構成し、一対の第一バーの間に弾性片を架設した請求項1記載のリテーナ。
  3. 誘導ブロックの遊嵌ガイド溝を形成する一対の内面を基板方向に向かうにしたがい徐々に広げ、各被誘導ブロックのガイド溝を形成する一対の内面を基板方向に向かうにしたがい徐々に広げ、誘導ブロックの開口部最大寸法を各被誘導ブロックの開口部最大寸法よりも大きくした請求項1又は2記載のリテーナ。
  4. 基板を収納する容器本体の開口面を着脱自在の蓋体により開閉する基板収納容器であって、
    蓋体の基板に対向する対向面に、請求項1、2、又は3記載のリテーナを取り付けたことを特徴とする基板収納容器。
  5. 容器本体の開口面に嵌め合わされる嵌合プレートの表面をカバープレートにより被覆する蓋体に形成されるカムと、容器本体の開口面に嵌め合わされた蓋体を施錠する施錠手段とを備え、
    施錠手段を、蓋体に支持されて外部からの操作で回転する回転体と、回転体の回転に基づきカムに案内されながら進退動する進退動体と、回転体の一方向への回転に基づき蓋体の周囲に形成された開口から容器本体の開口面内周部に引っかかり、回転体の他方向への回転に基づき容器本体の開口面内周部から蓋体の開口内に復帰する出没体とから構成し、
    カムと進退動体のカムに接触する接触部とのうち、少なくともいずれか一方を蓋体の嵌合プレート周縁におけるカバープレートの取付穴に接近させるようにした請求項4記載の基板収納容器。
  6. 蓋体の裏面に凸部を形成し、リテーナに、蓋体の凸部と嵌まり合う凹部及び又は凸部を形成した請求項4又は5記載の基板収納容器。
  7. リテーナの弾性片に、蓋体の裏面に接触する変形規制部を形成した請求項4、5、又は6記載の基板収納容器。
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