JP4475637B2 - 回転防止部材付き基板収納容器及びその梱包方法 - Google Patents
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Description
こうした業界のニーズに応えるため、例えば、特許文献1にあるように、半導体ウェーハを内部に収納し、半導体部品の生産工場内又は工場間の搬送や保管に使用され、蓋体の開閉が自動装置によってなされ得る基板輸送用の基板収納容器が提案されている。
基板収納容器が使用される工場では、ミニエンバイロメントによる生産方式が採用され、高度にクリーン化されて外部空間と区画された内部空間を有し、この内部空間に、基板に各種加工を行うための基板加工装置が複数設けられている。
基板取出し後、蓋体は、再び容器本体に取り付けられて保管され、再使用又は別工程で使用される。
したがって、本発明の課題は、輸送中に蓋体が基板収納容器から外れたり、密封性が損なわれたりすることのない基板収納容器およびその梱包方法を提供することにある。
図1は、本発明の回転防止部材付き基板収納容器の一例を示すもので、開蓋状態の模式的な斜視図であり、図2は、図1の基板収納容器を閉蓋し、回転防止部材を取付けた状態を示す斜視図である。また、図3は、本発明の基板収納容器の蓋体に内蔵される係止機構の説明図である。図4は、本発明の基板収納容器の、蓋体のカバーを取り除いた状態で、一部容器本体に係着した状態の概略説明図である。
本発明の回転防止部材付き基板収納容器は、容器本体1と、この容器本体1の開口を密封する蓋体2とからなる基板収納容器3と、この基板収納容器3に係着する回転防止部材4から構成され、蓋体2の内部には、蓋体2が容器本体1に係着するための係止機構7が装着されている。
蓋体2には、図3に示すような、嵌合プレート6と、外部から自動操作可能な係止機構7と、この係止機構7を被うカバー部材8が、図4に示すように、備えられている。
回転防止部材4は、図1、図2に示すように、蓋体2の対向端辺を結ぶ帯状の板状体に形成され、その両端部には、蓋体2の周縁部を介して容器本体1の開口周縁部に係着できる断面略コ字状の屈曲係止部9が形成されており、回転防止部材4の蓋体側の面には、蓋体2に設けられた1対の操作孔10に挿通できる直方体状に形成された1対の突出部11が間隔をあけて形成されている。前記突出部11の間隔は、蓋体2の操作孔10の間隔と同じになるように形成される。
この係着により、回転防止部材4の突出部11は、蓋体2の係止機構7の後述する回転体12に形成された操作凹部13に嵌着されて、回転体12の回転がロック(阻止)される。
本発明の回転防止部材付き基板収納容器は、上記回転防止部材4でロックされた状態で梱包されて輸送等に供され、目的地到着後、基板収納容器3が開包されるときに、回転防止部材4は一緒に外されて、基板の製造工程に投入される。
図5は、本発明の基板収納容器の、蓋体からカバー部材8を取り外した状態の平面図であり、図6は、図5に示す基板収納容器の蓋体に係止機構の内の回転体12・係止プレート17等を取付けた状態の平面図である。
この係止機構7は、図3〜図6に示すように、蓋体2を構成する嵌合プレート6とそのカバー部材8との間で、図5に示す嵌合プレート6の中心線Aを挟んで、左右両側辺に沿って設けられている。
この係止機構7は、嵌合プレート6の側辺近傍の中央部に配置された、周方向に分割形成された円筒リブ14及びその周面に摺動状に回転する円柱状部分を有する回転体12と、嵌合プレート6の側辺に沿って円筒リブ14の上下方向に間隔をあけて平行に伸びるカムレール15と、このカムレール15上を、両側辺に設けた円柱突起16がスライドする係止プレート17とからなる。
上記構成の係止機構において、自動開閉装置により、蓋体2を容器本体1に取り付ける場合には、まず、容器本体1の開口に蓋体2を取り付け、蓋体2の外側から、前記したと同様のT字形の操作部材(図示せず)を、嵌合プレート6の操作孔10から挿通させて、回転体12の操作凹部13に嵌着させ、回転体12を適宜な角度、例えば、90°回転させると、回転体12に連係する係止プレート17は、カムレール15に案内されて、上下方向にそれぞれスライドし、係止プレート17の先端係止部20が嵌合プレート6の周縁部の貫通孔21を通って容器本体1の嵌凹部22に嵌入し、容器本体1が施錠される(図4、図6参照)。
この場合、係止プレート17の先端係止部20は、カムレール15のカム面の作用によって、係止プレート17の円柱突起16を介して嵌凹部22内で確実に嵌入し施錠される。
回転体12は、その下部外周面に突起23が形成され、回転体12が、順方向又は逆方向に90°回転すると、前記突起23が円筒リブ14の近傍に植設されたストッパー24(図5)に当接して、必要以上の回転が規制され、回転体12の操作凹部13が任意の方向に位置決めされる。
屈曲係止部9は、回転防止部材4の弾力性を利用して容器本体1に係着される。また、回転防止部材4を取り外すときも同様である。
ロックされた基板収納容器は、さらにフィルム袋に包み、緩衝材(図9参照)をあてがって箱体に収納し輸送等に供される。このような梱包形態を採ることにより、輸送時の振動や衝撃により蓋体の係止機構内における回転体の動きが防止され、収納された基板の安全輸送が確保される。
この回転防止部材4は、図1、図2に示す第1の実施形態の回転防止部材に直交する方向に枝足を有するもので、蓋体の外れを防止する効果がより強化されている。図示例は、枝足が突出部を有する部分に二対設けられる例が示されているが、対の数、位置等は適宜選択される。なお、格子状とすることも可能である。
また、この回転防止部材4は、蓋体の操作孔10と相対向する部分に、操作孔10に挿通できる矩形の突出部11が形成され、枝足の端部には、それぞれ容器本体に係着できる屈曲係止部9が設けられている。
また、図8に示す回転防止部材は、蓋体2の表面全体を覆うようにして取り付けるため、蓋体2の補強効果が得られ、輸送時の衝撃等によって生じ得る嵌合プレート6やカバー部材8の撓みや変形を防止できるだけでなく、係止機構7の回転体12等が定位置から外れることによる基板収納容器3の密封性の低下や蓋体2の外れ等が効果的に防止できる。
図9は、この梱包方法に使用される緩衝材と基板収納容器、及びそれらの収納手順を示す説明図である。
この梱包方法で使用される緩衝材25は、基板収納容器をダンボール箱等の箱体26に収納して運搬する際に使用され、外部から箱体に加えられる衝撃等から基板収納容器を保護するものであって、通常、ポリオレフィン系樹脂製のシートを基板収納容器の外形に合わせた形状に成形され、基板収納容器の蓋体と対向する面には、蓋体に装着された回転体の操作凹部に嵌着する突出部11が設けられる。
基板収納容器は、その下部形状に合わせて成形された下側緩衝材28に形成された凹部に嵌め入れて固定し、その状態でさらにダンボール箱26に収納して梱包される。
2 蓋体
3 基板収納容器
4 回転防止部材
5 支持部
6 嵌合プレート
7 係止機構
8 カバー部材
9 (回転防止部材の)屈曲係止部
10 (蓋体の)操作孔
11 突出部
12 回転体
13 操作凹部
14 円筒リブ
15 カムレール
16 円柱突起
17 係止プレート
18 ピン
19 案内溝
20 (カムレールの)先端係止部
21 (嵌合プレートの)貫通孔
22 (容器本体の)嵌凹部
23 (回転体の)突起
24 ストッパー
25 緩衝材
26 箱体
27 包装体
28 下側緩衝材
Claims (2)
- 容器本体、前記容器本体の開口を密封する蓋体、前記蓋体に装着され、前記蓋体に設けられた操作孔を介して操作される回転体並びに前記回転体に連係された係止プレートからなる係止機構を備えてなる基板収納容器と、樹脂製のシートを基板収納容器の外形に合わせて成形した緩衝材の基板収納容器の蓋体と対向する面に設けられ、前記回転体に設けられた操作凹部に嵌着可能な突出部を有する回転防止部材と、からなることを特徴とする回転防止部材付き基板収納容器。
- 容器本体、この容器本体の開口を密封する蓋体、該蓋体に装着され、該蓋体に設けられた操作孔を介して操作される回転体並びにこの回転体に連係された係止プレートからなる係止機構、からなる基板収納容器を組み立て、組み立てられた前記基板収納容器に、前記回転体の操作凹部に嵌着可能な突出部を有する回転防止部材を取り付けた緩衝材を用いて梱包することを特徴とする基板収納容器の梱包方法。
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