JP6411141B2 - 即席フライ麺の製造方法、即席フライ麺及びフライ乾燥用器具 - Google Patents

即席フライ麺の製造方法、即席フライ麺及びフライ乾燥用器具 Download PDF

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Description

本発明は、即席フライ麺の製造方法、即席フライ麺及びフライ乾燥用器具に関する。
従来、即席麺の製造方法としては、フライ(油揚げ)麺とノンフライ麺に大別することができる。フライ麺は、α化処理した麺を150℃前後の油でフライ処理して乾燥させた麺である。一方、ノンフライ麺とは、α化した麺を、油で揚げる以外の乾燥方法により乾燥させた麺であり、幾つか方法があるが、70〜100℃程度で風速5m/s以下程度の熱風を当てて30分から90分程度乾燥させる熱風乾燥方法が一般的で、その他には、低温で長時間乾燥させる低温乾燥方法や、100℃〜200℃程度の高温高速の気流を麺線に当てるような高温高速気流乾燥方法がある。
従来、フライ麺の製造方法としては、金属製の容器に蒸煮等によりα化された麺を投入し、同じく金属製の蓋を被せた後、この蓋と容器が一体化したフライ乾燥用器具をフライヤーと呼ばれる150℃前後に加温した食用油を入れた金属製の槽内を移動させ麺を油中に浸漬させることにより、麺中の水分を蒸発させ乾燥させる方法が一般的である。(例えば特許文献1)
このような容器の底面と蓋には小孔が空いており、蓋と容器が一体化したフライ乾燥用器具が油中に浸漬させられる際に容器の底面の小孔より油が容器内部に流入する。このとき流入した油が麺と接触することにより麺の水分が蒸発し、蒸発した水分は蓋の小孔より容器外に排出される。この時の蒸気の流れにより容器底面から蓋方向へむけた上方に向かう油の流れが生まれ、麺の水分が連続して蒸発、乾燥していく。
容器や蓋の形状に関しては、最終形態である即席カップ麺のカップ容器や即席袋めんの袋の形状にあわせて設計するか、喫食時における機能的な麺塊に合わせて商品ごとに設計するのが一般的である(例えば、特許文献2、特許文献3)。しかしながら、容器や蓋の小孔の形状、大きさ、配置、開孔率などについてはあまり研究されておらず、容器、蓋ともに小孔が同じ形状、大きさ、配置、開孔率であることが一般的であった。
容器と蓋の開孔率の関係を示した文献としては、例えば特許文献4があげられる。特許文献4では、油揚げ後の麺塊の各部分における水分差を軽減する目的で、油揚げ容器本体と蓋体とからなり、該油揚げ容器本体及び蓋体に均一或いは略均一に孔を形成してなる即席麺用油揚げ容器において該油揚げ容器本体の底面の開孔率が4〜20%であることを特徴とする即席麺用油揚げ容器が提案されている。しかしながら、この方法では、油揚げ後の麺塊の各部分における水分差を低減できることや乾燥速度が速くなる効果があることが記載されているが、このような効果を得るためには、容器本体から蓋体の上面までの距離を90〜150mmと高くする必要があった。
特開平11−290219号公報 特開2009−65428号公報 登実第3025386号公報 特開昭62−232347号公報
本発明は、即席フライ麺の効率の良いフライ乾燥方法を提供することを課題とする。
発明者らは、フライ乾燥用器具である容器及び蓋について鋭意研究した結果、蓋の開孔率を容器底面の開孔率よりも小さくすることでフライ乾燥にかかる時間が短縮することを見出し本発明に至った。
すなわち、開孔部を有する天面と、開孔部を有する底面と、前記天面と前記底面を結ぶ非開孔の側面と、からなる空間に麺を入れてフライ乾燥を行う即席フライ麺の製造方法であって、前記天面の開孔率が、前記底面の開孔率よりも小さいことを特徴とする即席フライ麺の製造方法である。
また、底面の開孔率が19%以上であることが好ましい。
また、天面の開孔率が15%以上であることが好ましい。
また、本発明において底面の開孔率に対する天面の開孔率が0.27〜0.95倍であることが好ましい。
また、本発明に用いるフライ乾燥用器具は、容器と蓋とからなるフライ乾燥用器具であって、前記容器は、開口部と、開孔部を有する底面と、前記開口部および前記底面をつなぐ非開孔の側面と、からなり、前記蓋は、前記容器と一体化可能であり、前記蓋と前記容器が一体化した状態において、蓋天面部が開孔部を有しており、前記底面の開孔率よりも前記蓋天面部の開孔率が小さいことを特徴とする。
本発明によれば、麺のフライ時間を短縮することができ、即席フライ麺の効率のよいフライ乾燥方法を提供することができる。
本実施形態の実施例であるフライ乾燥用器具11を構成する容器1の斜面図 である。 本実施形態の実施例であるフライ乾燥用器具11を構成する容器1の上面図である。 本実施形態の実施例であるフライ乾燥用器具11を構成する蓋10の斜視図である。 本実施形態の実施例であるフライ乾燥器具11を構成する容器1と蓋10とが一体化したときフライ乾燥用器具11の斜視図である。
以下、本発明について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の記載に限定されるものではない。
なお、本発明において製造する即席フライ麺の種類は、特に限定されず、通常、当技術分野で知られるいかなるものであってもよい。例えば、うどん、そば、中華麺、パスタ等が挙げられる。
1.原料配合
本発明に係る即席フライ麺には、通常の即席麺の原料が使用できる。すなわち、原料粉としては、小麦粉、そば粉、及び米粉等の穀粉、並びに馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉、コーンスターチ等の各種澱粉を単独で使用しても、または混合して使用してもよい。前記澱粉として、生澱粉、α化澱粉、エーテル化澱粉等の加工澱粉等を使用することもできる。また、本発明では、これら原料粉に対して即席麺の製造において一般に使用されている食塩やアルカリ剤、各種増粘剤、麺質改良剤、カロチン色素等の各種色素及び保存料等を添加することができる。これらは、原料粉と一緒に粉体で添加しても、練り水に溶かすか懸濁させて添加してもよい。
2.混捏、圧延、及び切り出し
即席麺を製造する常法に従って、前記即席麺原料を混練することによって麺生地を製造する。より具体的には、前記原料粉に練り水を加え、ついでミキサーを用いて各種材料が均一に混ざるように良く混練して麺生地を製造する。上述のようにして麺生地を製造した後に、前記麺生地を複合機で圧延して麺帯を製造し、前記麺帯を圧延して、切刃を用いて切り出す事によって生麺線を製造する。
3.α化工程
次いで得られた生麺線を、常法により蒸煮及び/又はボイルによってα化させる。蒸煮の方法としては、飽和水蒸気による加熱だけでなく、過熱水蒸気により加熱することもできる。即席フライ麺が皿うどん等の場合には、α化工程を省略してもよい。
4.着味工程
本発明においては、このようにしてα化した麺線にスプレーや浸漬等により調味液(着液)を付着させ味付けを行うこともできる。また、麺線同士の結着防止のため、乳化剤や増粘多糖類などの麺線に付着させることもできる。着味工程は必ずしも行う必要はなく、省略しても構わない。
5.カット及び投入
次いで、麺線を1食分20〜50cmにカットする。カットした麺線は、フライ乾燥用器具に投入する。
(フライ乾燥用器具)
フライ乾燥用器具としては、例えば、図1〜図4で示したようなフライ乾燥用器具11が挙げられる。フライ乾燥用器具11は、容器1と蓋10から構成されており、カットした麺線を容器1に投入し、容器1に蓋10を被せて一体化した状態でフライ乾燥に使用される。図1はフライ乾燥用器具11を構成する容器1の斜面図であり、図2はフライ乾燥用器具11を構成する容器1の上面図を示した図であり、図3はフライ乾燥用器具11を構成する蓋10を示した斜視図であり、図4は、容器1と蓋10とが一体化したときフライ乾燥用器具11の斜視図である。
図1で示すように容器1の形状は、容器底面2と、容器開口部3と、容器底面2および容器開口部3をつなぐ非開孔の容器側面4とからなるカップ状の形状であり、容器底面2には開孔部として容器底面小孔5が配置されている。図2で示すように容器底面小孔5は略円形状であり、主に容器底面2に60°千鳥状に規則的に配置されているが、容器底面2の外周部分にかかる容器底面小孔5は、容器の形状に合わせて若干位置をずらしており、全体としては略均一に配置されている。
図3で示すように蓋10は、長方形の板の両長辺側をそれぞれの対辺側に折り曲げて成形されており、最も広い平坦面である蓋天面6と、開孔部として蓋天面6上に60°千鳥状に均一に配置された蓋小孔7と、折り曲げられた部分である蓋固定部8とから構成されている。
図4で示すようにフライ乾燥用器具11は、蓋10の蓋固定部8の間に容器1が入るように蓋10を容器1に被せる型で一体化されてフライ乾燥に使用される。カットした麺は、容器1と蓋10とが一体化した際に、蓋天面6上で容器開口部3と接する斜線で示した蓋天面部9との間の空間に閉じ込められて乾燥しつつ、形が固定される。開孔率とは、油が通過する底面または天面の面積に対する開孔部の割合を示したものであり、フライ乾燥器具11の場合には、容器底面2の面積に対する容器底面小孔5の総面積の割合、または、蓋天面部9の面積に対する蓋小孔7の総面積の割合である。図4で示すように容器底面2の開孔率に比べ、蓋天面部9の開孔率が小さくなっている。
尚、図1〜4で示した開孔部である容器底面小孔5や蓋小孔7の形状、配置、大きさ、および開孔率については例示であり、好ましい条件については下記に示す。
フライ乾燥用器具11は約150℃程度の油中で使用されるため、フライ乾燥用器具の好ましい素材としては金属、特に鉄製であることが好ましい。
本発明に係る容器の形状に関しては、製品の容器形状に合わせて設計すればよく、特に限定しないが、容器1のように略カップ形状か、略深皿形状、または箱型形状が好ましい。
容器1の容器底面2上には、油を通過させるため多数の略円形状の容器底面小孔5が開けられている。容器底面小孔5の形状や大きさは、特に限定しないが、形状に関しては円形か楕円形であることが油の通過に対する抵抗が少ないため好ましい。小孔の大きさについては、0.2〜30mm程度が良い。0.2mm未満であると油が通過しにくく、30mmよりも大きいと麺が容器底面小孔5より抜け落ちやすくなる。より好ましくは3〜10mm程度が好ましい。
容器底面小孔5は、容器底面2上に主に容器底面2に60°千鳥状に規則的に配置されているが、容器底面2の外周部分にかかる容器底面小孔5は、容器の形状に合わせて若干位置をずらしており、全体としては略均一に配置されている。容器1のように容器底面2が円形状では、完全に規則的に容器底面小孔5を配置した場合には、容器底面2の外周部分に略円形状でない孔や孔がない部分が出てくるため、油の流れが不均一になることがある。このため、油の流れを均質にするように、容器底面2の外周部分の孔の位置をずらして略均一な配置にしてもよい。また、穴の配置方法としては、略等しく分散して形成されておれば、穴の配置は60°千鳥状に配置されても格子状に配置されても中心から放射状に拡散するように配置されてもよい。また、小孔の形状は単一でなくてもよく、例えば小孔と小孔の間により小さい小孔を設けてもよい。面全体として均一もしくは略均一に小孔が開孔していれば、麺をむらなく乾燥することができるのでより好ましい。
容器1の容器底面2の開孔率は、19以上であることが好ましい。19%を切ると後述するフライ乾燥工程において油が容器内を通過しにくくなり、フライ効率が悪くなる。また、65%よりも大きくなると容器底面2における孔の比率が大きすぎるため、略均等に小孔が空いた容器を作成することが困難となる。
容器1の容器側面4は非開孔である。容器側面4が容器底面2と同様に開孔部を有している場合には、フライ効率は悪くなる。原因は不明であるが容器側面4を開孔することにより、フライ乾燥時の油の流れが乱れるためと考える。ここでいう非開孔とは、穴が多数空いていないという意味で、本発明に影響を及ぼさない範囲でごく少数の孔が容器側面に開いてよいが、フライ乾燥効率を考えると本発明において容器側面は完全な非開孔が望ましい。
蓋10は、容器1に被せるために、図4で示したような構造をとっているが、蓋の形状に関しては、容器と蓋とを一体化したときに生じる空間に麺を封入することができればよく、特に限定しない。例えば容器1であれば略円形状の落し蓋であってもよい。蓋10のように容器1に被せて容器1と蓋10とを一体化したときに生じる空間に麺を封入する場合には、フライ乾燥中に蓋10が容器1から容易にずれないように蓋固定部8のような構造をとることが好ましい。蓋が容器から容易にずれなければ、蓋固定部8のような構造でなくてもよく、例えば容器1の場合には、蓋固定部8は容器1の容器開口部3を覆うようなリング状の形状であってもよい。
蓋10の蓋天面6上全体に蓋小孔7が均一に開孔しているが、蓋小孔7は必ずしも蓋天面6上全体に開孔する必要はなく、少なくとも蓋10と容器1の接触面である蓋天面部9上に均一もしくは略均一に開孔していればよい。
蓋小孔7の形状や大きさについては、容器底面開孔5と同様であるが、容器底面開孔5と蓋小孔7の形状や大きさは必ずしも同じでなくてもよい。
蓋天面部9の開孔率については、容器底面2の開孔率よりも小さいことが必要であるが、蓋天面部9の開孔率は15%以上であることが好ましい。蓋天面部9の開孔率が15%を切るとフライ乾燥時に麺から発生する水蒸気が蓋天面部9の蓋小孔7から排出されづらくなり、フライ効率が改善しにくくなる。蓋天面部9の好ましい開孔としては、15〜55%、より好ましくは19〜46%、さらに好ましくは31〜41%である。
フライ乾燥用器具11は、容器1と蓋10とから構成されており、カットした麺線を容器1に投入し、容器1に蓋10を被せて一体化した状態でフライ乾燥に使用される。フライ乾燥時にフライ乾燥用器具11の容器1と蓋10で覆われた空間、つまり、開孔部である蓋小孔7が配置された蓋天面部9と非開孔の容器側面4と同じく開孔部である容器底面小孔5が配置された容器底面2とで囲まれた空間に麺を封入することで、麺塊としての形状を形成しつつ乾燥することができる。フライ乾燥用器具の形状に関しては、フライ乾燥用器具11のような形状に関わらず、容器と蓋によりこのような空間を形成することができればよい。また、この空間において蓋天面部9の開孔率としては、容器底面2の開孔率よりも小さくすることで、フライ乾燥時間が短縮する。原因は不明であるが、フライ乾燥時にこの空間内を移動する油の流れ、つまり容器底面小孔5流入し、蓋小孔7から排出される油の流れが速くなるためと推測する。好ましい蓋天面部9の開孔率と容器底面2の開孔率の関係は、容器底面2の開孔率に対して蓋天面部9の開孔率を0.27〜0.95倍にするのが好ましく、より好ましくは、0.34〜0.82倍、さらに好ましくは0.55〜0.78であることが好ましい。
なお、以上の説明においては、容器底面2および蓋天面部9に開孔部である容器底面小孔5ならびに蓋小孔7を設けるとしたが、必ずしもこのような構成には限定されず、蓋天面部9の開孔率が容器底面2の開孔率よりも小さければよい。例えば、容器底面2または蓋天面部9の全面に渡って渦巻状の開孔部が設けられていても良い。また、これらの開孔部が面全体として均一もしくは略均一に設けられていると、麺をむらなく乾燥することができるのでより好ましい。
6.フライ乾燥工程
麺を封入したフライ乾燥用器具をフライヤーと呼ばれる150℃前後に加温した食用油を入れた金属製の槽内を移動させ麺を油中に浸漬させることにより、麺中の水分を蒸発させ麺を乾燥する。使用する食用油としてはパーム油やラードなどがあげられる。フライ乾燥工程後の水分としては1〜8重量%となるように乾燥する。側面が非開孔で底面の開孔率よりも天面の開孔率が小さい空間内で麺をフライ乾燥することがフライ時間を短縮する上で重要であり、このような空間を作ることができれば、容器や蓋に関わらず使用することができる。例えば底面が開孔した板状の形状のものに麺を載せ、容器を反転させた形状のものを麺に被せてフライ乾燥することもできる。
7.冷却工程
フライ乾燥後、蓋を外し、容器から麺塊を取り出す。取り出した麺塊は所定時間冷却し、即席フライ麺を得る。
8.その他工程
冷却した即席フライ麺は、包装工程に移りスープや具材とともにカップまたは袋に包装され即席麺製品として販売される。
以上のように、側面が非開口で底面の開孔率よりも面の開孔率が小さい空間内で麺をフライ乾燥することによりフライ時間を短縮でき、フライ効率が向上することができる。
以下に実施例を挙げて本実施形態をさらに詳細に説明する。
(実験1)
<容器と蓋の開孔率の検討>
(実施例1−1)
小麦粉900g、澱粉100gを粉体混合し、これに食塩20g、かんすい2g、重合リン酸塩1gを溶解した練水340mlを加え、常圧ミキサーで15分間混練して麺生地(ドウ)を得た。
得られた麺生地を整形、複合して麺帯化し、圧延を繰り返して最終麺厚0.75mmとした後、切刃20番角で麺線を切り出した。
切り出された麺線をただちに2分間にわたって蒸煮処理した後、1L当り食塩60g、グルタミン酸ナトリウム1gを溶解した着味液に5秒間浸漬した後、引き延ばして約30cmとなるように麺線をカットした。
次いでカットした麺線100gを図1で示した容器1のような口径87mm、底径72.5mm、高さ60mmのカップ状で、側面は非開孔であり、底面は穴径が2.9mmの小孔が60°千鳥状に略均一に開いており、底面の開孔率56%である金属製の容器に投入した。
次いで図3で示した蓋10のような形状で穴径2.9mmの小孔が60°千鳥状に均一に蓋天面上に開いており、蓋天面の開孔率が46%である蓋を容器に被せて一体化させた後、この一体化したフライ乾燥用器具を150℃にパーム油を加温したフライヤーに浸漬させ、麺より発生する蒸気の泡が出なくなるまでフライ乾燥し、即席フライ麺サンプルを製造した。
フライヤーにフライ乾燥用器具を浸漬させた時点からフライ乾燥時に麺より発生する蒸気の泡が出なくなった時点までの時間をフライ時間とし、フライ時間を5回計測した平均を試験区のフライ時間とした。
(実施例1−2)
蓋天面の開孔率を38%とする以外は、実施例1−1の方法に従って即席フライ麺サンプルを製造した。
(実施例1−3)
蓋天面の開孔率を19%とする以外は、実施例1−1の方法に従って即席フライ麺サンプルを製造した。
(実施例1−4)
蓋天面の開孔率を15%とする以外は、実施例1−1の方法に従って即席フライ麺サンプルを製造した。
(実施例1−5)
容器底面の開孔率を38%、蓋天面の開孔率を19%とする以外は、実施例1−1の方法に従って即席フライ麺サンプルを製造した。
(実施例1−6)
容器底面の開孔率を19%、蓋天面の開孔率を15%とする以外は、実施例1−1の方法に従って即席フライ麺サンプルを製造した。
(実施例1−7)
容器底面の開孔率を40%、蓋天面の開孔率を38%とする以外は、実施例1−1の方法に従って即席フライ麺サンプルを製造した。
(実施例1−8)
蓋天面の開孔率を31%とする以外は、実施例1−1の方法に従って即席フライ麺サンプルを製造した。
(実施例1−9)
蓋天面の開孔率を41%とする以外は、実施例1−1の方法に従って即席フライ麺サンプルを製造した。
(実施例1−10)
容器底面の開孔率を40%、蓋天面の開孔率を31%とする以外は、実施例1−1の方法に従って即席フライ麺サンプルを製造した。

(比較例1−1)
蓋天面の開孔率を56%とする以外は、実施例1−1の方法に従って即席フライ麺サンプルを製造した。
(比較例1−2)
蓋天面の開孔率を10%とする以外は、実施例1−1の方法に従って即席フライ麺サンプルを製造した。
(比較例1−3)
容器底面の開孔率を38%、蓋天面の開孔率を38%とする以外は、実施例1−1の方法に従って即席フライ麺サンプルを製造した。
(比較例1−4)
容器底面の開孔率を38%、蓋天面の開孔率を56%とする以外は、実施例1−1の方法に従って即席フライ麺サンプルを製造した。
(比較例1−5)
容器底面の開孔率を19%、蓋天面の開孔率を19%とする以外は、実施例1−1の方法に従って即席フライ麺サンプルを製造した。
(比較例1−6)
容器底面の開孔率を19%、蓋天面の開孔率を38%とする以外は、実施例1−1の方法に従って即席フライ麺サンプルを製造した。
(比較例1−7)
容器底面の開孔率を19%、蓋天面の開孔率を56%とする以外は、実施例1−1の方法に従って即席フライ麺サンプルを製造した。
(比較例1−8)
容器底面の開孔率を19%、蓋天面の開孔率を10%とする以外は、実施例1−1の方法に従って即席フライ麺サンプルを製造した。
(比較例1−9)
容器底面の開孔率を10%、蓋天面の開孔率を10%とする以外は、実施例1−1の方法に従って即席フライ麺サンプルを製造した。
実験1の各試験区の試験結果について表1に記載する。開孔率比については、蓋天面の開孔率を容器底面の開孔率で割った値を記載した。
Figure 0006411141
実験1の結果より、容器底面の開孔率よりも蓋天面の開孔率を小さくすることにより、容器底面と蓋天面の開孔率が同じ場合(比較例1−1、1−3、1−5)に比べてフライ時間が短縮することがわかる。
蓋天面の開孔率が10%の試験区(比較例1−2、比較例1−8、比較例1−9)では、フライ中に蒸気排出がうまくいかず、フライ時間が短縮されづらくなると思われる。また、比較例1−9で示すように容器底面の開孔率を10%まで小さくすると容器底面の小孔より油が流入しにくくなると思われ、フライ効率は悪くなった。よって蓋天面の開孔率は少なくとも15%以上、容器底面開孔率は少なくとも19%以上が好ましい結果となった。
実験1−1〜実験1−10で示すように蓋天面の開孔率は19〜46%が好ましいことがわかる。より好ましくは開孔比率もあるが31〜41%の範囲が好ましい
実施例1−1〜1−10で示すように開孔率比としては、0.27〜0.95の範囲で効果が認められた。
実験例1−1〜1−10で示すように好ましい様態としては、天面の開口率が19〜46%で且つ開孔率比が0.34〜0.82の範囲であり、さらに好ましくは、天面の開口率が31〜41%で且つ開孔率比が0.55〜0.78であった。
(実験2)
<容器形状の違いによる検証>
(実施例2−1)
容器の形状を口径87mm、底径87mm、高さ60mmの円筒形とし、麺の投入量を120gとする以外は、実施例1−2の方法に従って即席フライ麺サンプルを製造した。
(実施例2−2)
蓋天面の開孔率を19%とする以外は、実施例2−1の方法に従って即席フライ麺サンプルを製造した。
(比較例2−1)
蓋天面の開孔率を56%とする以外は、実施例2−1の方法に従って即席フライ麺サンプルを製造した。
(比較例2−2)
容器底面の開孔率を38%、蓋天面の開孔率を56%とする以外は、実施例2−1の方法に従って即席フライ麺サンプルを製造した。
実験2の各試験区の試験結果について表2に記載する。
Figure 0006411141
実験2の結果より、容器形状は、実験1のような開口部が底面よりも広い形状だけでなく、開口部と底面が同じ円筒状の形状でも蓋天面の開孔率を容器底面の開孔率より小さくすることで蓋天面の開孔率が容器底面の開孔率と同じか、容器底面の開孔率よりも大きい場合よりもフライ時間が短縮できることがわかる。
(実験3)
<小孔の大きさの違い>
(実施例3−1)
蓋の小孔の穴径を3.4mmとする以外は、実施例1−2の方法に従って即席フライ麺を製造した。
(実施例3−2)
容器の小孔の穴径を2.4mmとする以外は、実施例1−2の方法に従って即席フライ麺を製造した。
(実施例3−3)
容器の小孔の穴径を2.4mmとし、蓋の小孔の穴径を3.4mmとする以外は実施例1−2の方法に従って即席フライ麺を製造した。
実験3の結果を表3に示す。
Figure 0006411141
実験3の結果より、小孔の形状の差によるフライ時間短縮効果の差は軽微であることがわかる。
1 容器
2 容器底面
3 容器開口部
4 容器側面
5 容器底面小孔
6 蓋天面
7 蓋小孔
8 蓋固定部
9 蓋天面部
10 蓋
11 フライ乾燥用器具

Claims (10)

  1. 開孔部を有する天面と、
    開孔部を有する底面と、
    前記天面と前記底面を結ぶ非開孔の側面と、に囲まれる空間に麺を入れてフライ乾燥を行う即席フライ麺の製造方法であって、
    前記天面の開孔率が、15%以上であり、
    前記底面の開孔率が、19%以上であり、
    前記底面の開孔率に対する前記天面の開孔率が0.27〜0.95倍であることを特徴とする即席フライ麺の製造方法。
    但し、前記天面と前記底面との距離が90mm以上のものを除く。
  2. 前記天面の開孔率が19〜46%であることを特徴とする請求項1載の即席フライ麺の製造方法。
  3. 前記天面の開孔率が31〜41%であることを特徴とする請求項1または2記載の即席フライ麺の製造方法。
  4. 前記底面の開孔率に対する前記天面の開孔率が0.34〜0.82倍であることを特徴とする請求項1〜何れか一項記載の即席フライ麺の製造方法。
  5. 前記底面の開孔率に対する前記天面の開孔率が0.55〜0.78倍であることを特徴とする請求項1〜何れか一項記載の即席フライ麺の製造方法。
  6. 容器と、蓋と、からなるフライ乾燥用器具であって、
    前記容器は、
    開口部と、
    開孔部を有する底面と、
    前記開口部および前記底面をつなぐ非開孔の側面と、からなり、
    前記蓋は、
    前記容器と一体化可能であり、
    前記蓋と前記容器が一体化した状態において、蓋天面部が開孔部を有しており、
    前記天面の開孔率が、15%以上であり、
    前記底面の開孔率が、19%以上であり、
    前記底面の開孔率に対する前記天面の開孔率が0.27〜0.95倍であることを特徴とするフライ乾燥用器具。
    但し、前記天面と前記底面との距離が90mm以上のものを除く。
  7. 前記天面の開孔率が19〜46%であることを特徴とする請求項6記載のフライ乾燥用器具。
  8. 前記天面の開孔率が31〜41%であることを特徴とする請求項6または7記載のフライ乾燥用器具。
  9. 前記底面の開孔率に対する前記天面の開孔率が0.34〜0.82倍であることを特徴とする請求項6〜8何れか一項記載のフライ乾燥用器具。
  10. 前記底面の開孔率に対する前記天面の開孔率が0.55〜0.78倍であることを特徴とする請求項6〜9何れか一項記載のフライ乾燥用器具。
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