JP6409398B2 - スイッチ - Google Patents

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Description

スイッチ、特に、多方向の外力を検出できるスイッチに関する。
従来、スイッチとしては、例えば、空気調和器に搭載される清掃装置において、2個のフィルターの動作を1個のリミットスイッチで検知している(特許文献1参照)。
特許第5020208号公報
しかしながら、前記リミットスイッチでは、その図3に示すように、前記リミットスイッチで2個のフィルターの動作を検知すべく、シーソー機構を利用しているので、検知できる動作方向は上下の一方向に限られる。このため、前記リミットスイッチの組み込まれる位置が変化する度にシーソー機構を設計し直す必要があり、設計が煩雑であり、金型を作り直す必要が生じるので、これまでの金型が無駄になるという問題点がある。
本発明は、前記問題点に鑑み、単体で多方向の外力を検出できるスイッチを提供することを課題とする。
本発明に係るスイッチ、前記課題を解決すべく、ベースと、前記ベースの片面に組み付けたカバーと、前記ベースの片面に形成された操作用凹所内に収納され、かつ、前記ベースと前記カバーとで外部から回動可能に挟持された操作体と、前記カバーと前記操作体との間に支持され、かつ、前記操作体に復帰力を付与する復帰バネと、前記ベースと前記操作体との間に配置した接点機構部とを備え、前記操作体を操作して前記接点機構部を駆動するスイッチであって、前記操作体が、前記操作体の回動中心まわりにおける前記操作体の外周面から前記回動中心から離れる方向にそれぞれ延びている一対の操作受け部を有し、前記一対の操作受け部の各々が、前記操作受け部の自由端部に位置する頂部から外方に延びている少なくとも1つの操作面を有しており、前記操作体の回動軸の延在方向から見て、前記回動中心前記一対の操作受け部の各々前記頂部を結ぶ直線と、前記回動中心を通過し、かつ、前記一対の操作受け部の一方の前記頂部と前記一対の操作受け部の他方の前記頂部との間を通過する基準線との交差角度が、45度以上で90度以下である構成としてある。

本発明によれば、操作受け部の頂部に負荷される外力だけでなく、操作面に負荷される外力を受けることにより、操作体が変位あるいは回動することにより、異なる方向からの外力を直接検出できる。このため、従来例のようなシーソー機構を必要とせず、構造が簡単になるとともに、汎用性の高いスイッチが得られる。
また、前記頂部に負荷された外力を回動運動に変換することにより、前記外力を効率的に検出できる。
本発明の実施形態としては、前記操作受け部が、前記少なくとも1つの操作面として、前記頂部から前記操作受け部の延在方向に延びる第1操作面を有し、前記基準線と、前記第1操作面から延長した延長線との交差角度が、45度以上で90度未満であってもよい。
本実施形態によれば、前記第1操作面に負荷された外力を回動運動に変換することにより、前記外力を効率的に検出できる。
本発明の別の実施形態としては、前記操作受け部が、前記少なくとも1つの操作面として、前記頂部から前記操作受け部の延在方向に交差する方向一方側に延びる第2操作面を有してもよい。
本実施形態によれば、正面から背後に厚さ方向に沿って負荷された外力を検出できるので、検出方向が増大することにより、より汎用性の高いスイッチが得られる。
特に、前記操作体を厚さ方向に2分割する前記基準面と前記第2操作面から延長した延長線との交差角度が、45度以上で90度未満であってもよい。
本実施形態によれば、前記第2操作面に負荷された外力を回動運動に変換することにより、前記外力を効率的に検出できる。
本発明の他の実施形態としては、前記操作受け部が、前記少なくとも1つの操作面として、前記頂部から前記操作受け部の延在方向に交差する方向の他方側に延びる第3操作面をしてもよい。
本実施形態によれば、背後から正面に厚さ方向に沿って負荷された外力を検出できるので、検出方向が増大することにより、より汎用性の高いスイッチが得られる。
特に、前記操作体を厚さ方向に2分割する基準面と前記第3操作面から延長した延長線との交差角度が、45度以上で90度未満であってもよい。
本実施形態によれば、前記第2操作面に負荷された外力を回動運動に変換することにより、前記外力を効率的に検出できる。
本発明の異なる実施形態としては、前記第1操作面を間にして配置された第2操作面および第3操作面、傾斜面で構成された連結面を介して連結一体化されてもよい。
本実施形態によれば、操作受け部の機械的強度が増大するとともに、前記連結部をも操作面としても使用でき、より汎用性が増大する。
本発明の異なる実施形態としては、前記操作体が、前記操作体の外周面からそれぞれ延びる一対の前記操作受け部を有してもよい。
本実施形態によれば、検出できる外力の方向が増大し、汎用性の高いスイッチが得られる。
特に、対の前記操作受け部が、前記基準線に対して左右対称に配置されていてもよい。
本実施形態によれば、押込み操作に基づく上方からの外力も検出でき、汎用性の高いスイッチが得られるという効果がある。
本発明に係るスイッチの第1実施形態を示す斜視図である。 図1で示したスイッチの分解斜視図である。 図1で示したスイッチの異なる角度から視た分解斜視図である。 図Aおよび図Bは図1で示したベースおよび接点機構部の斜視図である。 図Aおよび図Bは図1で示した操作体の異なる角度から視た斜視図である。 図Aおよび図Bは図1で示したスイッチからカバーを外した状態を示す斜視図および前記カバーを背面側から視た斜視図である。 図Aおよび図Bは図1で示した操作体の正面図および縦断面図である。 図Aおよび図Bは図1で示したスイッチの操作前を示す縦断面図および横断である。 図1で示したスイッチの操作方法を説明するための図表である。 図Aおよび図Bは図1で示したスイッチの操作方法を説明するための斜視図および正面図である。 図Aおよび図Bは図10で示した操作状態のスイッチを示す縦断面図および横断面図である。 図Aおよび図Bは図1で示したスイッチの異なる操作方法を説明するための斜視図および正面図である。 図Aおよび図Bは図12で示した操作状態のスイッチを示す縦断面図および横断面図である。 図Aおよび図Bは図1で示したスイッチの別の操作方法を説明するための斜視図および正面図である。 図Aおよび図Bは図14で示した操作状態のスイッチを示す縦断面図および横断面図である。 図Aおよび図Bは本発明に係るスイッチの第2実施形態を示す操作体と接点機構部とを異なる角度から視た斜視図である。 本発明に係るスイッチの第3実施形態の操作体と接点機構部とを示す斜視図である。 図Aおよび図Bは本発明に係るスイッチの第4実施形態の斜視図およびカバーを外した状態を示す斜視図である。 図18で示したスイッチの分解斜視図である。 図18で示したスイッチの異なる角度から視た分解斜視図である。 図Aおよび図Bは図18で示した操作体と接点機構部との斜視図である。 本発明に係るスイッチの第5実施形態を示す分解斜視図である。 図22に示したスイッチの異なる角度から視た分解斜視図である。 図22で示した接点機構部の斜視図である。 図Aおよび図Bは本発明に係るスイッチの第6実施形態からカバーを外した状態を示す斜視図および前記カバーを背面側から視た斜視図である。 図Aおよび図Bは図25で図示したベースと操作体との斜視図、および、接点機構部を示す斜視図である。 図Aおよび図Bは本発明に係るスイッチの第7実施形態を示す異なる角度から視た斜視図である。 図Aおよび図Bは図27で図示したスイッチの平面図および縦断面図である。 図27で図示したスイッチの縦断面図である。
本発明に係るスイッチの実施形態を、図1ないし図29の添付図面に従って説明する。
第1実施形態に係るスイッチは、図1ないし図8に示すように、ベース10と、前記ベース10にインサート成形された接点機構部20と、シール材30と、操作体40と、復帰バネ70と、カバー80とで形成されている。
ベース10は、図4Aに示すように、その一端側に円弧面を備えた厚板形状であり、その上面に楕円形の収納用凹所11を形成するとともに、円弧面側に切り欠き部12を形成してある。そして、前記収納用凹所11の底面には環状のシール溝13を形成するとともに、前記シール溝13の内側に略半円形の操作用凹部14を形成してある。前記操作用凹部14の底面には、後述する第1,第2,第3固定接点端子21,22,23の第1,第2,第3固定接点21a,22a,23a、および、共通端子24の接続部24aが配置されている。また、前記ベース10は、その上面の隣り合う隅部に位置決め突起15,15をそれぞれ突出している。さらに、前記ベース10は、その両側の外側面に一対の係合突起16,16をそれぞれ並設するとともに、前記外側面の縁部に位置決めリブ17を突設してある一方、その円弧面側の外側面に係合突起18を突設してある。
前記接点機構部20は、図4Bに示すように、第1,第2,第3固定接点端子21,22,23および共通端子24を並設するとともに、前記共通端子24の一端部を延在して接続部24aを形成してある。そして、前記接続部24aには、弾性接触片25をカシメ固定してある。また、前記第1,第2,第3固定接点端子21,22,23は同一方向に延在した第1,第2,第3固定接点21a,22a,23aを並設している。そして、前記弾性接触片25は、前記第1,第2,第3固定接点21a,22a,23aにそれぞれ接離可能な第1,第2,第3可動接点25a,25b,25cを延在している。特に、前記第1,第2,第3可動接点25a,25b,25cは接触信頼性を確保するためにツイン接点構造を有している。さらに、前記ベース10にインサート成形された前記第1,第2,第3固定接点端子21,22,23の端子部21b,22b,23bおよび共通端子24の端子部24bは、前記ベース10の同一の外側面から突出し、同一直線上に並んでいる。
なお、前記弾性接触片25は前記接続部24aにカシメ固定する場合に限らず、電気的に導通した状態で固定できればよく、例えば、溶接・半田付け・導電性接着剤による接着などの各種接続方法を適用できる。
前記シール材30は、図2に示すように、前記ベース10に設けたシール溝13に嵌合可能なリング形状であり、その素材はゴムなどの弾性材から適宜、選択できる。
前記操作体40は、図6に示すように、前記ベース10の収納用凹所11において回動可能、かつ、スライド可能な形状を有する操作体本体41からなり、その操作体本体41の外周面から一対の操作受け部50,60を延在している。
前記操作体本体41は、図5に示すように、後述するカバー80に対向する対向面に、後述する復帰バネ70を嵌合して保持できる嵌合用凹部42と、前記嵌合用凹部42の両側に連通し、かつ、後述する復帰バネ70の両端部71,72が突出する切り欠き段部43,44とを形成してある。
また、前記操作体本体41は、前記ベース10に対向する対向面の中央に、前記ベース10の操作用凹部14に回動可能な半円形の台座部45を設けてある。そして、前記台座部45の縁部には一対の位置規制突起45a,45aを突設してあるとともに、前記台座部45には半円弧状のカム部46を突設してある。前記カム部46は、前記第1,第2,第3可動接点25a,25b,25cを操作できる操作縁部46a,46b,46cを有している。
なお、前記操作縁部46a,46cは必ずしも同一直線上に配置する必要はなく、必要に応じ、それらの延長線が所定の角度で交差するようにしてもよい。
一方、前記操作受け部50は、その頂部51から所定の角度で傾斜する第1操作面52を形成してあるとともに、前記第1操作面52に連結面53を介して第2操作面54が形成されている。同様に、前記操作受け部60は、その頂部61から所定の角度で傾斜する第1操作面62を形成してあるとともに、前記第1操作面62に連結面63を介して第2操作面64が形成されている。そして、第1操作面52,62、連結面53,63および第2操作面54,64は側方からの操作で操作体40を操作できる傾斜角度となっている。
特に、図7Aに示すように、前記操作体40の回動中心を通過し、かつ、巾方向に2分割する基準線Lと、前記操作体40の回動中心から前記操作受け部50の頂部51を結ぶ直線Mと、が交差角度αで交差している。交差角度αは、45度以上90度以下、特に、50度前後が好適である。45度未満であると、負荷された操作力に基づく回動力が小さくなる一方、押込み力が大きくなるので、前記操作体40が押し込まれ、所望の回動動作が得られないからである。また、90度を超えると、操作部材が操作受け部50,60の頂部51,61に当接した後に滑って脱落するおそれがあるからである。
また、第1操作面52からの延長線Pと前記基準線Lとが交差角度βで交差している。交差角度βは、45度以上90度未満、特に、45度が好適である。45度未満であると、側方から負荷された操作力の鉛直方向に沿う分力である回動力が小さくなるので、大きな操作力を必要とするからである。また、90度以上であると、側方から負荷された操作力の鉛直方向に沿う分力である回動力が生じず、動作不能となるからである。
そして、図7Bに示すように、前記第2操作面64から延長した延長線Qと、前記操作体40を厚さ方向に2分割する前記基準面Nとが交差角度γで交差している。交差角度γは、45度以上90度未満、特に、50度前後が好適である。45度未満であると、側方から負荷された操作力の鉛直方向に沿う分力である回動力が小さくなるので、大きな操作力を必要とするからである。また、90度以上であると、側方から負荷された操作力の鉛直方向に沿う分力である回動力が生じず、動作不能となるからである。
前記復帰バネ70は、図6に示すように、前記操作体40の嵌合用凹部42に収納可能なコイルバネからなり、その両端部71,72が切り欠き段部43,44にそれぞれ突出している。なお、前記復帰バネ70はコイルバネにかぎらず、板バネを利用してもよいことは勿論である。
前記カバー80は、図6Bに示すように、前記ベース10を被覆可能な平面形状を有し、その外周縁部から一対の係合孔81,81を備えた係合片82を延在してあるとともに、係合孔83を備えた係合片84を延在してある。また、カバー80は、その内向面のうち、前記操作体40の切り欠き段部43,44に対応する位置に位置規制突部85,86をそれぞれ突設するとともに、その隅部に嵌合受け部87,87を設けてある。そして、前記位置規制突部85,86に、前記復帰バネ70の両端部71,72がそれぞれ係止する。
次に、前記スイッチの組立方法について説明する。
すなわち、第1,第2,第3固定接点端子21,22,23および共通端子24をインサート成形したベース10うち、その操作用凹部14から露出する前記共通端子24の接続部24aに弾性接触片25をカシメ固定する。このとき、前記弾性接触片25の第1,第2,第3可動接点25a,25b,25cが、第1,第2,第3固定接点端子21,22,23の第1,第2,第3固定接点21a,22a,23aにそれぞれ接離可能に対向しているが、接触していない。そして、前記ベース10のシール溝13にシール材30を嵌合する。一方、前記操作体40の嵌合用凹部42に復帰バネ70を嵌合するとともに、前記復帰バネ70の両端部71,72を切り欠き段部43,44に突出させる。ついで、前記ベース10の操作用凹部14に前記操作体40の半円弧状のカム部46を嵌合し、収納用凹所11に操作体本体41を収納する(図6A)。最後に、前記ベース10にカバー80を組み付け、前記ベース10の係合突起16に係合片82の係合孔81を係合するとともに、係合突起18に係合片84を係合する。このため、前記カバー80の内向面に突設した位置規制突部85,86が、操作体40の切り欠き段部43,44にそれぞれ嵌合し、復帰バネ70の両端部71,72が前記位置規制突部85,86にそれぞれ係止することにより(図6B)、前記操作体40が抜け止めされる。
なお、既述したように前記弾性接触片25は前記接続部24aにカシメ固定する場合に限らず、電気的に導通した状態で固定できればよく、例えば、溶接・半田付け・導電性接着剤による接着などの各種接続方法を適用できる。
組み立てた前記スイッチの動作について説明する。
前記操作体の操作受け部50,60に外力が負荷されていない場合には、図6に示すように、復帰バネ70の両端部71,72がカバー80の内向面に突設した一対の位置規制突部85,86にそれぞれ係止し、操作体40が位置規制されている。このため、図8Bに示すように、前記操作体40のカム部46が弾性接触片25の第1,第2,第3可動接点25a,25b,25cに接触しておらず、第1,第2,第3可動接点25a,25b,25cが第1,第2,第3固定接点21a,22a,23aからそれぞれ開離している。
そして、図10および図11に示すように、前記操作受け部50,60の頂部51,61に上方から外力が負荷されると、前記復帰バネ70のバネ力に抗し、操作体40が下降し、カム部46の操作縁部46a,46b,46cが弾性接触片の第1,第2,第3可動接点25a,25b,25cを押し下げる(図11)。このため、前記第1,第2,第3可動接点25a,25b,25cが、第1,第2,第3固定接点21a,22a,23aに同時に接触し(図11B)、共通端子24と第1,第2,第3固定接点端子21,22,23とが導通する。この結果、操作受け部50,60に外力が同時に負荷されたことを検出できる。
なお、前記操作体40の前記台座部45に設けた位置規制突起45a,45aが、操作用凹部14の内側面に当接することにより、前記操作体40が位置規制される(図11A)。
また、本実施形態では、前記第1,第2,第3可動接点25a,25b,25cが、第1,第2,第3固定接点21a,22a,23aにそれぞれ同時に接触する際に、ワイピングしながら接触するので、接触不良を防止でき、寿命の長いスイッチが得られる。
特に、前記第1,第2,第3可動接点25a,25b,25cは前記ベース10の表面を摺接することがないので、ベース10から摩耗粉が生じず、接触不良がより一層生じくいスイッチが得られる。
ついで、前記外力の負荷を解除すると、前記復帰バネ70のバネ力で前記操作体40が元の位置に復帰し、第1,第2,第3可動接点25a,25b,25cが第1,第2,第3固定接点21a,22a,23aから開離する。
前述の動作において、一対の操作受け部50,60の頂部51,61に上方から外力が負荷された場合について説明したが、必ずしもこれに限らず、例えば、前記操作受け部50,60の傾斜する第1操作面52,62に外力が側方から同時にそれぞれ負荷された場合、および、前記操作受け部50,60の第2操作面54,64に外力が側方から同時にそれぞれ負荷された場合も、同様に前記操作体40が接点を開閉する。
また、例えば、図12および図13に示すように、前記操作体40の一方の操作受け部50の頂部51だけに上方から外力が負荷されると、前記復帰バネ70のバネ力に抗し、操作体40が回動し、カム部46の操作縁部46aが弾性接触片25の第1可動接点25aを押し下げる(図13A)。このため、前記第1可動接点25aだけが第1固定接点21aに接触し(図13B)、共通端子24と第1固定接点端子21とが導通する。この結果、操作受け部50だけに外力が負荷されたことを検出できる。なお、前記操作体40の切り欠き段部44に設けた位置規制面44a(図12B)が前記カバー80の位置規制突部86に当接することにより、前記操作体40が位置規制される。
そして、前記外力の負荷を解除すると、前記復帰バネ70のバネ力で前記操作体40が元の位置に復帰し、第1可動接点25aが第1固定接点21aから開離する。
なお、前述の動作は、前記操作受け部50の傾斜する第1操作面52だけに外力が側方から負荷された場合、または、前記操作受け部50の傾斜する第2操作面54だけに外力が側方から負荷された場合であっても、同様な動作で接点を開閉できる。
また、前記操作体40の他方の操作受け部60の頂部61だけに外力が上方から、または、他方の操作受け部60の傾斜する第1操作面62だけに、あるいは、第2操作面64だけに外力が側方から負荷された場合であっても、前述と同様な動作を操作体40が行うことにより、接点を開閉する。
さらに、図14および図15に示すように、前記操作体40の操作受け部50に外力が負荷され、前記操作体40を回動させながら押し込むと、カム部46が回動しながら押し込まれる。このため、前記カム部46の操作縁部46aが第1可動接点25aを押圧して第1固定接点21aに接触させる(図15B)。ついで、操作受け部60に異なる外力が負荷されると、前記カム部46が更に押し下げられ、その操作縁部46b,46cが第2,第3可動接点25b,25cを押し下げ、前記第2,第3可動接点25b,25cが第2,第3固定接点22a,23aに接触する。このため、最終的には、第1,第2,第3可動接点25a,25b,25cが第1,第2,第3固定接点21a,22a,23aに接触する。
本実施形態では、前述のように複合の外力が時間差で負荷された場合であっても、操作体40が円滑に動作し、接点を開閉できるという利点がある。
また、操作体40に負荷される外力は、操作受け部50,60の頂部51,61および第1操作面52,62に限らず、操作受け部50,60の連結面53,63および第2操作面54,64に外力を側方から負荷してもよい。本実施形態によれば、多方向からの外力を検出できるので、使い勝手の良い汎用性のスイッチが得られるという利点がある。
第2実施形態は、図16に示すように、前述の第1実施形態とほぼ同様であり、異なる点は操作体40のカム部46の操作縁部46a,46b,46cにクリック感用段部を形成した場合である。
本実施形態によれば、カム部46の操作縁部46a,46b,46cが第1,第2,第3可動接点25a,25b,25cに当接した際に、クリック感が生じ、動作を確認できるという利点がある。
なお、本実施形態では、操作受け部50,60の頂部から第1操作面52,62だけを延在する場合を開示しているが、第1実施形態のように連結面を介して第2操作面を形成しても良いことは勿論である。
他は前述の第1実施形態と同様であるので、同一部分には同一番号を付して説明を省略する。
第3実施形態は、図17に示すように、前述の第1実施形態とほぼ同様であり、異なる点は操作体40に3つの独立したカム部47a,47b,47cを一体成形した場合である。
本実施形態によれば、第1,第2,第3可動接点25a,25b,25cにそれぞれ対応するようにカム部47a,47b,47cを分割してあるので、必要に応じてカム部の形状を選択できる。このため、設計が容易になるとともに、選択の範囲が広がるという利点がある。
なお、本実施形態では、操作受け部50,60の頂部から第1操作面52,62だけを延在する場合を開示しているが、第1実施形態のように連結面を介して第2操作面を形成しても良いことは勿論である。
他は前述の第1実施形態と同様であるので、同一部分には同一番号を付して説明を省略する。
第4実施形態は、図18ないし図21に図示するように、基本的構成は第1実施形態とほぼ同様であり、異なる点は回動動作だけで外力を検出するようにした点である。
すなわち、ベース10と、前記ベース10にインサート成形された接点機構部20と、シール材30と、操作体40と、復帰バネ70と、カバー80とで形成されている。
ベースは、図19に示すように、その上面に楕円形の収納用凹所11を形成するとともに、円弧面側に切り欠き部12を形成してある。そして、前記収納用凹所11の底面に環状のシール溝13を形成するとともに、前記シール溝13の内側に略半円形の操作用凹部14を形成してある。前記操作用凹部14には、インサート成形された第1,第2固定接点端子21,22の第1,第2固定接点21a,22aと、共通端子24の接続部24aとが配置されているとともに、それらの端子部21b,22b,24bが同一の外側面から突出している。また、前記ベース10は、その両側外側面に係合突起16を突設するとともに、前記外側面に略L字形状の位置決めリブ17を突設してある。また、前記ベース10は、その上面の隣り合う隅部に位置決め突起15,15をそれぞれ突設してある。
前記接点機構部20は、図21に示すように、共通端子24および第1,第2固定接点端子21,22を並設するとともに、前記共通端子24の一端部を延在して接続部24aを形成してある。そして、前記接続部24aには弾性接触片25をカシメ固定してある。また、前記第1,第2固定接点端子21,22は同一方向に延在する第1,第2固定接点21a,22aを並設してある。さらに、前記弾性接触片25は、前記第1,第2固定接点21a,22aにそれぞれ接離可能な第1,第2可動接点25a,25bを延在してある。前記第1,第2可動接点25a,25bは接触信頼性を確保するためにツイン接点構造を有している。
なお、既述したように前記弾性接触片25は前記接続部24aにカシメ固定する場合に限らず、電気的に導通した状態で固定できればよく、例えば、溶接・半田付け・導電性接着剤による接着などの各種接続方法を適用できることは勿論である。
前記シール材30は、前記ベース10に設けたシール溝13に嵌合可能なリング形状であり、その素材はゴムなどの弾性材から適宜、選択できる。
前記操作体40は、図21Bに示すように、前記ベース10の収納用凹所11において回動可能な形状を有する操作体本体41からなり、その操作体本体41の外周面から一対の略L字形状の操作受け部50,60を延在している。
また、前記操作体本体41は、後述するカバー80に対向する対向面に復帰バネ70を収納できる嵌合用凹部42を形成しているとともに、前記嵌合用凹部42の両側に連通し、かつ、前記復帰バネ70の両端部71,72が突出する切り欠き段部43,44を形成してある。
一方、前記操作体本体41は、前記ベース10に対向する対向面の中央に、前記ベース10の操作用凹部14に嵌合可能な外周形状を有する半円形の台座部45を形成してある。また、前記台座部45には扇形状のカム部46を突設してある。前記カム部46は、前記第1,第2可動接点25a,25bを操作できる略V字形状の操作縁部46a,46bを備えている。特に、前記操作縁部46a,46bには、クリック感用段部を設けてある。このため、カム部46の操作縁部46a,46bが第1,第2可動接点25a,25bに当接すると、クリック感が生じ、操作体40の動作を確認できるという利点がある。
前記復帰バネ70は、図18Bに示すように、前記操作体40の嵌合用凹部42に収納可能な形状を有し、その両端部71,72が切り欠き段部43,44から突出している。
前記カバー80は、図20および図21に示すように、前記ベース10を被覆可能な平面形状を有し、その外周縁部から係合孔81を備えた係合片82を延在してあるとともに、係合孔83を備えた係合片84を延在してある。
なお、他は前述の第1実施形態とほぼ同様であるので、同一部分には同一番号を付して説明を省力する。
また、前記スイッチの組み立て方法も前述の第1実施形態と同様であるので、説明を省略する。
次に、組み立てた前記スイッチの動作について説明する。
前記操作体40の操作受け部50,60に外力が負荷されていない場合には、復帰バネ70の両端部71,72が、カバー80の内向面に突設した一対の位置規制突部85,86に係止し、操作体40が位置規制されている。このため、前記操作体40のカム部46の操作縁部46a,46bが、弾性接触片25の第1,第2可動接点25a,25bに接触しておらず、第1,第2可動接点25a,25bが第1,第2固定接点21a,22aから開離している。
そして、前記操作体40の操作受け部50に上方から外力が負荷されると、前記復帰バネ70のバネ力に抗し、操作体40が回動し、カム部46の操作縁部46aが弾性接触片25の第1可動接点25aを押し下げる。このため、前記第1可動接点25aが第1固定接点21aに接触し、共通端子24と第1固定接点端子21とが導通することにより、操作受け部50に外力が負荷されたことを検出できる。なお、前記操作体40の切り欠き段部44に設けた位置規制面44aが、前記カバー80の位置規制突部86に当接して位置規制される。
そして、前記外力の負荷を解除すると、前記復帰バネ70のバネ力で前記操作体40が元の位置に復帰し、第1可動接点25aが第1固定接点21aから開離する。
なお、操作体40の操作受け部60に外力が負荷された場合にも同様な動作を行うことにより、接点を開閉できる。
第5実施形態は、図22ないし図24に図示するように、基本的構造は第1実施形態とほぼ同様であり、異なる点は操作受け部50,60に外力が同時に負荷された場合だけを検出できるスイッチとした点である。
すなわち、ベース10は、図22に示すように、その上面に収納用凹所11を形成するとともに、円弧面側に切り欠き部12を形成してある。そして、前記収納用凹所11の底面に楕円形のシール溝13を形成するとともに、前記シール溝13の内側に略半円形の操作用凹部14を形成してある。前記操作用凹部14の底面には、接点機構部20の第1固定接点端子21の第1固定接点21aおよび共通端子24の接続部24aが配置されているとともに、それらの端子部21b,24bが同一の外側面から突出している。
前記接点機構部20は、図24に示すように、第1固定接点端子21および共通端子24を並設するとともに、前記共通端子24の一端部を延在して接続部24aを形成してある。前記接続部24aには弾性接触片25をカシメ固定してある。また、前記弾性接触片25は、前記第1固定接点21aに接離可能な第1可動接点25aを延在してある。
弾性接触片25の固定方法を含め、他は前述の第1実施形態とほぼ同様であるので、同一部分には同一番号を付して説明を省略する。
本実施形態によれば、前記操作体40を操作受け部50,60を上方から同時に押し下げた場合には、操作体40が復帰バネ70のバネ力に抗して下降することにより、カム部46の操作縁部46bが第1可動接点25aを押し下げて第1固定接点21aに接触させる。
しかし、例えば、前記操作体40の操作受け部50だけに外力が負荷されると、前記操作体40は回動するが、カム部46が第1可動接点25aを押し下げることができない。このため、前記第1可動接点25aが第1固定接点21aに接触することはない。
なお、他は前述の第1実施形態とほぼ同様であるので、同一部分には同一番号を付して説明を省略する。
第6実施形態は、図25および図26に示すように、前述の第1実施形態とほぼ同様であり、異なる点は復帰バネ70の外周に交差する方向に延在した両端部71,72を、カバー80に突設した位置規制突部85,86に、それぞれ係止した場合である。
本実施形態によれば、前記位置規制突部85,86を突設する位置を任意に選択でき、設計の自由度が大きくなり、設計が容易になるとともに、復帰バネ70を組み付けし易くなるという利点がある。
他は前述の第1実施形態とほぼ同様であるので、同一部分には同一番号を付して説明を省略する。
第7実施形態は、図27ないし図29に図示するように、前述の第1実施形態とほぼ同様であり、異なる点は操作体40の操作受け部50に、傾斜する第1,第2,第3操作面52,54,56を、連結面53,55を介して連続的に形成した場合である。同様に、操作受け部60にも、傾斜する第1,第2,第3操作面62,64,66を連結面63,65を介して連続的に形成してある。
第1,第2,第3操作面および連結面の傾斜角度は、前述の第1実施形態と同様に形成されているので、説明は省略する。
本実施形態によれば、1個のスイッチで上方だけでなく、前後左右の側方から負荷される外力を検出できるスイッチが得られるという利点がある。
他は前述の第1実施形態とほぼ同様であるので、同一部分には同一番号を付して説明を省略する。
なお、第1,第2,第3操作面だけでなく、連結面も操作面として利用してもよいことは勿論である。
また、前述の前記第1,第2,第3操作面および連結面はそれぞれ平坦面で形成されているが、必ずしも平面である必要はなく、連続する曲面形状であってもよいことは勿論である。
さらに、前記操作受け部には、第1操作面を設けず、頂部から第2操作面だけ、頂部から第3操作面だけ、あるいは、頂部から第2操作面および第3操作面だけを延在してもよいことは勿論である。

本発明に係るスイッチは、前述のスイッチに限らず、他の実施形態の接点開閉装置に適用してもよいことは勿論である。
10 ベース
11 収納用凹所
12 切り欠き部
13 シール溝
14 操作用凹部
15 位置決め突起
16 係合突起
17 位置決めリブ
18 係合突起
20 接点機構部
21 第1固定接点端子
21a 第1固定接点
22 第2固定接点端子
22a 第2固定接点
23 第3固定接点端子
23a 第3固定接点
24 共通端子
24a 接続部
25 弾性接触片
25a 第1可動接点
25b 第2可動接点
25c 第3可動接点
30 シール材
40 操作体
41 操作体本体
42 嵌合用凹部
43 切り欠き段部
44 切り欠き段部
45 台座部
46 カム部
46a 操作縁部
46b 操作縁部
46c 操作縁部
47a,47b,47c カム部
50 操作受け部
51 頂部
52 第1操作面
53 連結面
54 第2操作面
55 連結面
56 第3操作面
60 操作受け部
61 頂部
62 第1操作面
63 連結面
64 第2操作面
65 連結面
66 第3操作面
70 復帰バネ
71 一端部
72 他端部
80 カバー
81 係合孔
82 係合片
83 係合孔
84 係合片
85 位置規制突部
86 位置規制突部
L 基準線
M 直線
N 基準面
P 延長線
Q 延長線

Claims (7)

  1. ベースと、
    前記ベースの片面に組み付けたカバーと、
    前記ベースの片面に形成された操作用凹所内に収納され、かつ、前記ベースと前記カバーとで外部から回動可能に挟持された操作体と、
    前記カバーと前記操作体との間に支持され、かつ、前記操作体に復帰力を付与する復帰バネと、
    前記ベースと前記操作体との間に配置した接点機構部とを備え、
    前記操作体を操作して前記接点機構部を駆動するスイッチであって、
    前記操作体が、前記操作体の回動中心まわりにおける前記操作体の外周面から前記回動中心から離れる方向にそれぞれ延びている一対の操作受け部を有し、
    前記一対の操作受け部の各々が、前記操作受け部の自由端部に位置する頂部から外方に延びている少なくとも1つの操作面を有しており、
    前記操作体の回動軸の延在方向から見て、前記回動中心と前記一対の操作受け部の各々の前記頂部とを結ぶ直線と、前記回動中心を通過し、かつ、前記一対の操作受け部の一方の前記頂部と前記一対の操作受け部の他方の前記頂部との間を通過する基準線との交差角度が、45度以上で90度以下であり、
    前記一対の操作受け部が、前記基準線に対して左右対称に配置されている、スイッチ。
  2. 前記一対の操作受け部の各々が、前記少なくとも1つの操作面として、前記頂部から前記操作受け部の延在方向に延びる第1操作面を有し、
    前記基準線と、前記第1操作面から延長した延長線との交差角度が、45度以上で90度未満である、請求項1に記載のスイッチ。
  3. 前記一対の操作受け部の各々が、前記少なくとも1つの操作面として、前記頂部から前記操作受け部の延在方向に交差する方向の一方側に延びる第2操作面を有している、請求項1または2のスイッチ。
  4. 前記操作体を厚さ方向に2分割する基準面と前記第2操作面から延長した延長線との交差角度が、45度以上で90度未満である、請求項3のスイッチ。
  5. 前記一対の操作受け部の各々が、前記少なくとも1つの操作面として、前記頂部から前記操作受け部の延在方向に交差する方向の他方側に延びる第3操作面を有している、請求項1ないし4のいずれか1項のスイッチ。
  6. 前記操作体を厚さ方向に2分割する基準面と前記第3操作面から延長した延長線との交差角度が、45度以上で90度未満である、請求項5のスイッチ。
  7. 前記第1操作面を間にして配置された第2操作面および第3操作面が、傾斜面で構成された連結面を介して連結一体化された、請求項2に従属する請求項3に従属する請求項5、または、請求項2に従属する請求項3に従属する請求項5に従属する請求項6のスイッチ。
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