JP6409133B2 - スタリマイシンを調製する方法 - Google Patents

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Description

本発明は、生物薬物学の分野に関する。特に、発酵によってスタリマイシンを調製する方法に関する。
スタリマイシンは、ストレプトマイセス ネトロプシス(Streptomyces netropsis)またはストレプトマイセス ディスタリカス(S. distallicus)から生成される抗生物質である。その塩酸塩は黄白色の結晶性粉末であり、分子式はC2227・HClであり、分子量は517.975であり、融点は184〜187℃である。スタリマイシンは、水溶性であるが、有機溶媒には溶解しない。本製品は、光および多湿を避けた状態で保管されなくてはならない。スタリマイシンには、グラム陽性菌、菌類およびウイルスに対する抑制効果があり、その作用機序は、主にDNA合成を抑制することである。スタリマイシンは、単純疱疹、帯状疱疹およびワクシニア・ウイルス等によって引き起こされる皮膚感染および粘膜感染に対して、主に使用される。スタリマイシンは、ある種の抗癌活性を有するオリゴペプチド抗生物質でもある。スタリマイシンは、小分子標的配列の発現および遺伝子スイッチを制御することによって、特定のDNA配列に対する結合性を示し、かつDNAを認識し得る。スタリマイシンは、抗マラリア薬および抗血管形成薬として使用され得る。スタリマイシンは、臨床応用に関する有毒性がより低く、かつ有効性がより高い抗生物質の一種である。中国においては、スタリマイシンの研究は殆ど行われておらず、本製品は主に輸入されている。[Arcamone, F; Penco, S; Orezzi, P.G; Nicolella, V; Pirelli, A.Nature 1964,203,1064]、[Michaelw.Van Dyke, Robert P.Hertzberg Peter B. Dervian Proc.Natl.Acad.sci. USA 1982,79: 5470-5474]、[Stockert JC,Castillo P D Bella JL.DNA-induced distamycin A fluorescence. Histochemistry, 1990.94:45-47]、[Baliga R, Crothers DM.The Kinetic basis for sequence discrimination by distamycin A Jam Chem soc 2000.122: 11751-11752]等の幾つかの文献は、スタリマイシンおよびその類似体の物理化学的性質および抗腫瘍活性等の、幾つかの内容を開示している。イタリアのPharmacia社の発明特許(公開番号:CN 1468099 A)は、様々なスタリマイシン誘導体の抗腫瘍効果を開示しており、その応用の見込みが大きくなっている。Hori et al.は、スタリマイシンの、染色体不安定部を誘発するという特性を研究した。これは、ストレス要因によって引き起こされる人間の染色体の不安定性に対する手掛かりを提供する特性であった。中国特許(公開番号:CN 86104774 A)は、スタリマイシン誘導体の調製方法を開示している。しかしながら、スタリマイシンを調製する先進的な発酵方法は、中国国内および外国の文献において報告されていない。現在のところ、発酵のレベルが低く、工程が不完全であり、スタリマイシン製造用の菌株の良い特性の発現が不十分である。そのため、低力価、大きな生産変動、低収率および高コスト等、スタリマイシンには幾つかの短所が存在する。[Selection of High Distamycin Producing Strain, Jiang Shichun etc. (Acta Laser Biology Sinica, 2014, 23(2), 189-192)]において、変異株ストレプトマイセス ディスタリカス DZ206は、突然変異によって得られている。上記変異株の収率は、原株のストレプトマイセス ディスタリカス D32の1.38倍であり、スタリマイシンの生産水準を上げる方法を提供している。しかしながら、発酵工程をさらに最適化させていないため、ストレプトマイセス ディスタリカス DZ206株の潜在能力は十分に発掘され得ず、収率の大幅な増大に対して制限がある。従って、スタリマイシンを調製する高効率な方法を探求する研究が続いている。
本発明はまた、スタリマイシンを調製する高効率的な方法をも提供する。上記工程は、(1)利用可能な炭素源、利用可能な窒素源、および3−ヒドロキシ−4−アミノ酪酸を含む発酵培地において、スタリマイシンを産生することができるストレプトマイセスを発酵させる工程、ならびに、(2)発酵中に、上記発酵培地に植物性油脂を加える工程を含む。
好ましい実施形態において、上記スタリマイシンを産生することができるストレプトマイセスは、ストレプトマイセス ディスタリカス NRRL No.2886、ストレプトマイセス ディスタリカス D32、ストレプトマイセス ディスタリカス DZ206から選択される。
好ましい実施形態において、上記発酵培地における上記3−ヒドロキシ−4−アミノ酪酸(構造は、以下に示されており、HABAと略記される)の重量濃度は、0.005〜0.05%であり、好ましくは、0.01%である。
Figure 0006409133
好ましい実施形態において、上記発酵は、好ましくは、発酵が48〜120時間行われた時点において上記発酵培地に植物性油脂を加える工程を含む。
好ましい実施形態において、植物性油脂を加える間隔は、好ましくは24時間毎に1回である。
好ましい実施形態において、各時点において上記発酵培地に加えられる植物性油脂の量の重量比は、好ましくは0.3〜1.0%であり、より好ましくは0.5%である。上記発酵培地に加えられる植物性油脂の総量の重量比は、好ましくは1〜4%、より好ましくは2%である。
好ましい実施形態において、上記植物性油脂は、菜種油、ひまわり油、落花生油、大豆油、オリーブ油、またはその混合物から好ましくは選択され、より好ましくは大豆油である。
好ましい実施形態において、上記発酵培地における上記利用可能な炭素源の重量濃度は、好ましくは4〜10%であり、より好ましくは5〜8%であり、最も好ましくは6%である。上記発酵培地における上記利用可能な窒素源の重量濃度は、好ましくは2〜7%であり、より好ましくは3〜6%であり、最も好ましくは5%である。
好ましい実施形態において、上記利用可能な炭素源は、ラクトース、マルトース、デキストリン、キャッサバ粉、コーンスターチ、グルコース、小麦でんぷん、ジャガイモでんぷん、グリセロール、植物性油脂、またはその混合物から好ましくは選択され、より好ましくは、グルコース、デキストリン、大豆油、またはその混合物である。上記利用可能な窒素源は、大豆粉、黄大豆粕粉末、酵母粉末、コーンスティープリカー、コーンスティープリカー乾燥粉末、魚粉、ペプトン、落花生粕粉末、綿実粕粉末、糠、グルテン粉末、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硝酸アンモニウム、またはその混合物から好ましくは選択され、より好ましくは、大豆粉、グルテン粉末、またはその混合物である。
好ましい実施形態において、発酵温度は、好ましくは20〜40℃であり、発酵時間は、好ましくは144〜192時間であり、上記発酵培地のpHは、6.0〜9.0である。
本発明において、ストレプトマイセス ディスタリカス NRRL No.2886は、米国特許第3190801号に示されている。ストレプトマイセス ディスタリカス D32およびストレプトマイセス ディスタリカス DZ206は、[Selection of High Distamycin Producing Strain, Jiang Shichun etc. Acta Laser Biology Sinica, 2014, 23(2), 189-192)]の論文に示されている。
本発明において言及されている斜面胞子培養培地は、(1)3〜5%の利用可能な炭素源を含む。適した利用可能な炭素源には、コーンスターチ、キャッサバ粉、デキストリン、ラクトース、グルコース、マルトース等が含まれる。上記斜面胞子培養培地は、(2)1〜2%の利用可能な窒素源を含む。適した利用可能な窒素源には、酵母粉末、酵母抽出物、カゼイン、ペプトン、コーンスティープリカー、魚粉、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム等が含まれる。
本発明に係る上記斜面胞子培養培地の調製、シード培養培地の調製、および発酵培養工程は、以下の通りである。
[斜面胞子培養培地の調製]
調製された上記斜面胞子培養培地を、温度121〜125℃、圧力0.10〜0.13MPaにて30分間、湿熱滅菌する。上記調製された上記斜面胞子培養培地は、固形培地が好ましい。適した培養温度は20〜40℃であり、最適温度は29±2℃である。インキュベーション時間は、4〜14日間であり、好ましくは、6〜12日間である。
[シード培養培地の調製]
本発明のシード培養培地は、(1)1〜4%の利用可能な炭素源を含む。適した利用可能な炭素源には、でんぷん、デキストリン、グリセロール、グルコース、ラクトース、マルトース等が含まれる。上記シード培養培地は、(2)1〜4%の利用可能な窒素源を含む。適した利用可能な窒素源には、黄大豆粕粉末、酵母粉末、ペプトン、コーンスティープリカー、糠、グルテン粉末、塩化アンモニウム、硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム等が含まれる。上記培地を、温度121〜125℃、圧力0.10〜0.13MPaにて30分間、湿熱滅菌する。冷却後、斜面胞子懸濁液を、上記シード培養培地に植菌し、培養した。振盪フラスコの充填量は、上記フラスコの容積の10〜15%であった。上記培地を、8層のガーゼによって濾過した。攪拌機の回転速度は200〜240rpmであり、シード槽の充填量は65%〜75%であり、通気の比率は1:1 v/v/mであり、回転速度は200〜240rpmであり、適した培養温度は20〜40℃であり、最適温度は29±2℃であり、培養時間は20〜48時間であり、菌糸の濃度は5〜20%である。
[発酵培養]
本発明の上記発酵培地は、(1)4〜10%の利用可能な炭素源を含む。適した利用可能な炭素源には、コーンスターチ、デキストリン、グリセロール、グルコース、キャッサバ粉、ジャガイモ粉末、小麦でんぷん、ラクトース、マルトース、植物性油脂等が含まれる。上記利用可能な炭素源は、好ましくは、デキストリン、グルコース、大豆油、またはその混合物である。上記発酵培地は、(2)2〜7%の利用可能な窒素源を含む。適した利用可能な窒素源には、黄大豆粕粉末、落花生粕粉末、綿実粕粉末、大豆粉、酵母粉末、ペプトン、コーンスティープリカー、コーンスティープリカー乾燥粉末、魚粉、糠、グルテン粉末、塩化アンモニウム、硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム等が含まれる。上記利用可能な窒素源は、大豆粉、グルテン粉末、またはその混合物であることが好ましい。発酵中(48〜120時間)に、菜種油、ひまわり油、落花生油、大豆油、オリーブ油、またはその混合物から選択される、1〜4%の利用可能な植物性油脂が加えられる。上記植物性油脂は、好ましくは、大豆油、菜種油であり、より好ましくは、大豆油である。上記植物性油脂は、好ましくは、濃度1〜4%であり、最適濃度は2%である。利用可能なHABAの濃度は、0.005〜0.05%であり、好ましくは0.01%である。上記培養培地を、121〜125℃、0.10〜0.13MPaにて30分間、滅菌する。冷却後、上記斜面胞子懸濁液を、培養のために上記シード培養培地に植菌する。振盪フラスコの充填量は、上記フラスコの容積の10〜12%である。また、上記培地を、8層のガーゼによって濾過する。攪拌機の回転速度は200〜240rpmであり、発酵槽の充填量は65〜75%であり、通気の比率は1:0.8 v/v/mであり、回転速度は200〜240rpmであり、培養温度は20〜40℃であり、最適温度は29±2℃であり、培養時間は144〜192時間であり、菌糸の濃度は30〜50%である。
[スタリマイシンの力価の決定]
スタリマイシンを検出する高速液体クロマトグラフィー(HPLC)法:
発酵後、3倍量(体積)の80%エタノールを、発酵した菌糸液に加える。混合物を15〜30分間浸漬して濾過し、濾液をHPLC検出に掛ける。検出条件は以下の通りである。カラム:Shandon Hypersil 250×2.1mm、カラム温度:40℃、移動相:溶媒Aはアセトニトリル;溶媒Bはドデシル硫酸ナトリウム水溶液12g/L(調製方法:12グラムのドデシル硫酸ナトリウムに、85%リン酸水溶液を12ml加える。純水を、体積が1,000mlに達するまで加える。その後、20%水酸化ナトリウム水溶液を用いて、pHを2.6に調整する)、上記移動相の流速:0.25ml/分、検出波長:304nm。スタリマイシンの保持時間は、8.2分間である。上記移動相の勾配条件は、以下の通りである。
Figure 0006409133
[本発明は、従来法に対して、以下の利点を有する]
本発明は、スタリマイシンを効率的に発酵させる方法を提供する。すなわち、スタリマイシンを産生することができるストレプトマイセスを、液体シード培養培地へ植菌する工程;細胞が成熟するまで待機する工程;最適な発酵培地へと、上記細胞を移植する工程;および工程条件の調整、を提供する。また、発酵中に、培養培地にフィーディングする方法によって、上記発酵水準が実質的に上昇し、スタリマイシンの収率が従来法(国際的に一線級の水準である)の2.2倍に達する。上記発酵工程の改良のため、発酵した菌糸は、従来のペースト状から粒状形状になる。このことは、固体と液体との分離に役立ち、それ故、抽出の収率が高まる。それと同時に、装置および原料の利用率が増大し、生産コストは大きく削減される。上記方法により、国際市場に参入するための、および国産化のための基盤が築かれる。それ故、大きな経済的利益および社会的利益を有する。
(1)本発明の方法を用いることにより、細菌の高収率特性が、十分に発揮され得る。上記菌糸は、発酵の初期段階において活発に成長し、発酵代謝の速度は速く、抗生物質の収率は著しく増大する。これは、感染率を減少させるためには好都合である。
(2)本発明の方法を用いることにより、発酵の後に得られる原料液体の粘度は低く、濾過速度は速く、得られる濾液は透明である。これは、抽出の収率および最終製品の品質を高めるためには好都合である。従来法における発酵の生産性等が低いこと、粘度が高いこと、ペーストが形成されること、溶液が完全には濾過され得ないこと、収率が低いこと、損失が大きいこと、等の異常事態は回避される。
(3)本発明の方法を用いることにより、培養工程においてHABAが発酵基礎培地に加えられており、また、植物性油脂を加える工程が導入される。そのため、発酵水準が確実に上がり、かつ同時に液漏れを回避する。また、槽の容積が増大し、発酵の指標が上昇し、かつ発酵力価が従来法の2.2倍に達する。その結果、生産水準は大いに改善され、その上、生産コストは著しく削減される。
(4)本発明においては、HABAを上記発酵培地に加え、上記培地における炭素栄養および窒素栄養の組成および比率を調整する。同時に、培養工程中に、植物性油脂が加えられる。そのため、高収率性が十分に発揮され、抗生物質の分泌が速くなり収率が増大し、有効成分の割合が増し、不純物がより少ない。また、濾過された菌糸の残渣の水分含有率は少なく、フィルターの残渣が固着しておらず、脱着が容易であり、労働強度が低減される。
(5)本発明は、既存の医薬品製造装置に、何らの追加出資無しで実施することができる。
本発明が当業者に十分に理解されるように、本発明を以下の実施例によってさらに説明する。上記実施例は、本発明を説明するために与えられているが、本発明を限定するものではない。本発明の本質に係る、本発明の多少の変更は、本発明によって保護されている範囲にすべて属する。特に記載がない限り、本発明における百分率は、すべて重量パーセントまたは重量パーセント濃度である。
ストレプトマイセス ディスタリカス NRRL No.2886は、米国特許第3190801号において開示されており、米国のAgricultural Research Service Culture Collectionから得ることができる。
ストレプトマイセス ディスタリカス D32およびストレプトマイセス ディスタリカス DZ206は、[Selection of High Distamycin Producing Strain, Jiang Shichun etc. Acta Laser Biology Sinica, 2014, 23(2), 189-192]において開示されており、Zhejiang Hisun Pharmaceutical Co., LTD.から得ることができる。
〔比較例1 スタリマイシンの調製〕
(1)菌株:ストレプトマイセス ディスタリカス NRRL No.2886。
(2)斜面胞子の調製および培養
培地の製法(%):グルコース 4.5、酵母粉末 1.5、塩化ナトリウム 0.3、硫酸マグネシウム7水和物 0.05、炭酸カルシウム 0.2、硫酸アンモニウム 0.05、EDTA 0.02、滅菌前のpHは6.2であった。天然水を用いて培地を調製し、充填量は50mLであった(250mLのナス型瓶中)。上記培地を、温度121〜125℃、圧力0.10〜0.13MPaにて30分間、滅菌した。後の使用のために上記培地を適切に冷却した後、横向きに静置し、斜面を形成させた。
スタリマイシンを産生する菌株(ストレプトマイセス ディスタリカス NRRL No.2886)の胞子溶液を、何も播種されていない斜面上に均一に塗布した。そして、29±2℃の定温にて6〜12日間、インキュベーター中で培養した。成熟後の上記胞子は、灰白色であった。
(3)振盪フラスコのシード培養培地の調製および培養
培地の製法(%):グルコース 2、コーンスティープリカー 2.5、炭酸カルシウム 1.0、硫酸アンモニウム 0.1、リン酸二水素カリウム 0.01、pH6.0。飲用水を用いて培地を調製し、充填量は50mLであった(500mLの三角フラスコ中)。上記培地を、温度121〜125℃、圧力0.10〜0.13MPaにて30分間、滅菌した。冷却後、胞子を含む培地の塊を掘り出し、シード培養培地に植菌した。その後、回転速度220r/分の攪拌機で、温度29±2℃にて40時間、培養した。菌糸の濃度は7%であり、外観は淡黄色であった。顕微鏡観察によると、上記菌糸は濃く染まっており、明らかに分枝および分節を有していた。
(4)振盪フラスコの培養培地の調製および培養
培地の製法(%):グルコース 6、グルテン粉末 2.5、大豆粉 3、塩化ナトリウム 0.25、炭酸カルシウム 0.3、リン酸二水素カリウム 0.02、大豆油 0.1、pH6.2。飲用水を用いて培地を調製し、充填量は50mLであった(500mLの三角フラスコ中)。上記培地を、温度121〜125℃、圧力0.10〜0.13MPaにて30分間、湿熱滅菌した。その後、シード液を発酵培地に植菌し、植菌量は10%であった。培養温度は29±2℃であり、回転速度220r/分の攪拌機で168時間、培養した。瓶中の菌糸の濃度は約35%であり、pHは約7.5であり、外観は暗い黄色であった。3倍量(体積)の80%エタノールを上記発酵培地に加えて、30分間浸漬した。濾過して、濾液を回収した。スタリマイシンの力価は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって、730ug/mLと測定された。
〔比較例2 スタリマイシンの調製〕
(1)菌株:ストレプトマイセス ディスタリカス D32。
(2)斜面胞子の調製および培養
培地の製法(%):グルコース 4.5、酵母粉末 1.5、塩化ナトリウム 0.3、硫酸マグネシウム7水和物 0.05、炭酸カルシウム 0.2、硫酸アンモニウム 0.05、EDTA 0.02、滅菌前のpHは6.2であった。天然水を用いて培地を調製し、充填量は50mLであった(250mLのナス型瓶中)。上記培地を、温度121〜125℃、圧力0.10〜0.13MPaにて30分間、滅菌した。後の使用のために上記培地を適切に冷却した後、横向きに静置し、斜面を形成させた。
スタリマイシンを産生する菌株(ストレプトマイセス ディスタリカス D32)の胞子溶液を、上述の何も播種されていない斜面上に均一に塗布した。そして、29±2℃の定温にて6〜12日間、インキュベーター中で培養した。成熟後の上記胞子は、灰白色であった。
(3)振盪フラスコのシード培養培地の調製および培養
培地の製法(%):グルコース 2、コーンスティープリカー 2.5、炭酸カルシウム 1.0、硫酸アンモニウム 0.1、リン酸二水素カリウム 0.01、pH6.0。飲用水を用いて培地を調製し、充填量は50mLであった(500mLの三角フラスコ中)。上記培地を、温度121〜125℃、圧力0.10〜0.13MPaにて30分間、滅菌した。冷却後、胞子を含む培地の塊を掘り出し、シード培養培地に植菌した。その後、回転速度220r/分の攪拌機で、温度29±2℃にて40時間、培養した。菌糸の濃度は8%であり、外観は淡黄色であった。顕微鏡観察によると、上記菌糸は濃く染まっており、明らかに分枝および分節を有していた。
(4)振盪フラスコの培養培地の調製および培養
培地の製法(%):グルコース 6、グルテン粉末 2.5、大豆粉 3、塩化ナトリウム 0.25、炭酸カルシウム 0.3、リン酸二水素カリウム 0.02、大豆油 0.1、pH6.2。飲用水を用いて培地を調製し、充填量は50mLであった(500mLの三角フラスコ中)。上記培地を、温度121〜125℃、圧力0.10〜0.13MPaにて30分間、湿熱滅菌した。その後、シード液を発酵培地に植菌し、植菌量は10%であった。培養温度は29±2℃であり、回転速度220r/分の攪拌機で168時間、培養した。瓶中の菌糸の濃度は約35%であり、pHは約7.9であり、外観は暗い黄色であった。3倍量(体積)の80%エタノールを上記発酵培地に加えて、30分間浸漬した。濾過して、濾液を回収した。スタリマイシンの力価は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって、1,030ug/mLと測定された。
〔比較例3 スタリマイシンの調製〕
(1)菌株:ストレプトマイセス ディスタリカス DZ206。
(2)斜面胞子の調製および培養
培地の製法(%):グルコース 4.5、酵母粉末 1.5、塩化ナトリウム 0.3、硫酸マグネシウム7水和物 0.05、炭酸カルシウム 0.2、硫酸アンモニウム 0.05、EDTA 0.02、滅菌前のpHは6.2であった。天然水を用いて培地を調製し、充填量は50mLであった(250mLのナス型瓶中)。上記培地を、温度121〜125℃、圧力0.10〜0.13MPaにて30分間、滅菌した。後の使用のために上記培地を適切に冷却した後、横向きに静置し、斜面を形成させた。
スタリマイシンを産生する菌株(ストレプトマイセス ディスタリカス DZ206)の胞子溶液を、上述の何も播種されていない斜面上に均一に塗布した。そして、29±2℃の定温にて6〜12日間、インキュベーター中で培養した。成熟後の上記胞子は、灰白色であった。
(3)振盪フラスコ中のシード培養培地の調製および培養
培地の製法(%):グルコース 2、コーンスティープリカー 2.5、炭酸カルシウム 1.0、硫酸アンモニウム 0.1、リン酸二水素カリウム 0.01、pH6.0。飲用水を用いて培地を調製し、充填量は50mLであった(500mLの三角フラスコ中)。上記培地を、温度121〜125℃、圧力0.10〜0.13MPaにて30分間、滅菌した。冷却後、胞子を含む培地の塊を掘り出し、シード培養培地に植菌した。その後、回転速度220r/分の攪拌機で、温度29±2℃にて40時間、培養した。菌糸の濃度は10%であり、外観は淡黄色であった。顕微鏡観察によると、上記菌糸は濃く染まっており、明らかに分枝および分節を有していた。
(4)振盪フラスコ中の培養培地の調製および培養
培地の製法(%):グルコース 6、グルテン粉末 2.5、大豆粉 3、塩化ナトリウム 0.25、炭酸カルシウム 0.3、リン酸二水素カリウム 0.02、大豆油 0.1、pH6.2。飲用水を用いて培地を調製し、充填量は50mLであった(500mLの三角フラスコ中)。上記培地を、温度121〜125℃、圧力0.10〜0.13MPaにて30分間、湿熱滅菌した。その後、シード液を発酵培地に植菌し、植菌量は10%であった。培養温度は29±2℃であり、回転速度220r/分の攪拌機で168時間、培養した。瓶中の菌糸の濃度は約35%であり、pHは約7.9であり、外観は暗い黄色であった。3倍量(体積)の80%エタノールを上記発酵培地に加えて、30分間浸漬した。濾過して、濾液を回収した。スタリマイシンの力価は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって、2,420ug/mLと測定された。
〔比較例4 スタリマイシンの調製〕
小型の発酵槽を用いた実験
(1)菌株ならびに斜面胞子の調製および培養は、比較例3に記載の通りである。
(2)振盪フラスコ中の菌糸の調製
培地の製法(%):グルコース 2、コーンスティープリカー 2.5、炭酸カルシウム 1.0、硫酸アンモニウム 0.1、リン酸二水素カリウム 0.01、pH6.0。飲用水を用いて培地を調製し、充填量は200mLであった(1,000mLの三角フラスコ中)。上記培地を、温度121〜125℃、圧力0.10〜0.13MPaにて30分間、滅菌した。冷却後、胞子を含む培地の塊を掘り出し、シード培養培地に植菌した。その後、回転速度220r/分の攪拌機で、温度29±2℃にて40時間、培養した。菌糸の濃度は約14%であり、外観は淡黄色であった。顕微鏡観察によると、上記菌糸は濃く染まっており、明らかに分枝および分節を有していた。
(3)シード槽中の調製および培養
培地の製法(%):グルコース 2、コーンスティープリカー 2.5、炭酸カルシウム 1.0、硫酸アンモニウム 0.1、リン酸二水素カリウム 0.01、pH6.0。飲用水を用いて培地を調製し、充填量は65Lであった(100Lのシード槽中)。上記培地を、温度121〜125℃、圧力0.10〜0.13MPaにて30分間、滅菌した。冷却後、上記振盪フラスコ中の菌糸液を植菌した。その後、温度29±2℃、回転速度220r/分、通気の比率1:1 v/v/mにて40時間、培養した。菌糸の濃度は12%であり、外観は淡黄色であった。顕微鏡観察によると、上記菌糸は濃く染まっており、太く丈夫であり、明らかに分枝および分節を有していた。
(4)発酵槽中の調製および培養
培地の製法(%):グルコース 6、グルテン粉末 2.5、大豆粉 3、炭酸カルシウム 0.3、リン酸二水素カリウム 0.02、大豆油 0.1、pH6.2。飲用水を用いて培地を調製し、充填量は700Lであった(1,000Lの発酵槽中)。上記培地を、温度121〜125℃、圧力0.10〜0.13MPaにて30分間、滅菌した。冷却後、シード液を発酵培地に植菌し、植菌量は10%であった。培養温度は29±2℃、撹拌回転速度は220r/分、通気の比率は1:0.8 v/v/m、発酵周期は168時間であった。菌糸の濃度は約40%であり、pHは8.2であり、外観は暗い黄色であった。発酵液を前処理した後、スタリマイシンの力価は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって、2,470ug/mLと測定された。
〔実施例1 スタリマイシンの調製〕
(1)菌株:ストレプトマイセス ディスタリカス DZ206。
(2)斜面胞子の調製および培養
培地の製法(%):グルコース 4.5、酵母粉末 1.5、塩化ナトリウム 0.3、硫酸マグネシウム7水和物 0.05、炭酸カルシウム 0.2、硫酸アンモニウム 0.05、EDTA 0.02、滅菌前のpHは6.2であった。天然水を用いて培地を調製し、充填量は50mLであった(500mLの三角フラスコ中)。上記培地を、温度121〜125℃、圧力0.10〜0.13MPaにて30分間、滅菌した。後の使用のために上記培地を適切に冷却した後、横向きに静置し、斜面を形成させた。
スタリマイシンを産生する菌株(ストレプトマイセス ディスタリカス DZ206)の胞子溶液を、上述の何も播種されていない斜面上に均一に塗布した。そして、29±2℃の定温にて6〜12日間、インキュベーター中で培養した。成熟後の上記胞子は、灰白色であった。
(3)振盪フラスコ中のシード培養培地の調製および培養
培地の製法(%):グルコース 2、コーンスティープリカー 2.5、炭酸カルシウム 1.0、硫酸アンモニウム 0.1、リン酸二水素カリウム 0.01、pH6.0。飲用水を用いて培地を調製し、充填量は50mLであった(500mLの三角フラスコ中)。上記培地を、温度121〜125℃、圧力0.10〜0.13MPaにて30分間、滅菌した。冷却後、胞子を含む培地の塊を掘り出し、シード培養培地に植菌した。その後、回転速度220r/分の攪拌機で、温度29±2℃にて40時間、培養した。菌糸の濃度は12%であり、外観は淡黄色であった。顕微鏡観察によると、上記菌糸は濃く染まっており、明らかに分枝および分節を有していた。
(4)振盪フラスコ中の発酵培地の調製および培養
培地の製法(%):グルコース 6、グルテン粉末 2.5、大豆粉 3、塩化ナトリウム 0.25、炭酸カルシウム 0.3、リン酸二水素カリウム 0.02、HABA 0.005、大豆油 0.1、pH6.2。飲用水を用いて培地を調製し、充填量は50mLであった(500mLの三角フラスコ中)。上記培地を、温度121〜125℃、圧力0.10〜0.13MPaにて30分間、湿熱滅菌した。その後、シード液を発酵培地に植菌し、植菌量は10%であった。培養温度は29±2℃であり、回転速度220r/分の攪拌機で48時間、培養した。その後、0.5%の大豆油を、24時間毎に加えた(全発酵工程中に加えた大豆油の量は、合計約2%であった)。上記発酵培地を168時間培養し、瓶に入れた。上記発酵培地の、菌糸の濃度は約35%であり、pHは約7.8であり、外観は暗い黄色であった。3倍量(体積)の80%エタノールを発酵液に加えて、30分間浸漬した。濾過して、濾液を回収した。スタリマイシンの力価は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって、5,430ug/mLと測定された。
〔実施例2 スタリマイシンの調製〕
小型の発酵槽を用いた実験
(1)菌株ならびに斜面胞子の調製および培養は、実施例1に記載の通りである。
(2)振盪フラスコ中の菌糸の調製
培地の製法(%):グルコース 2、コーンスティープリカー 2.5、炭酸カルシウム 1.0、硫酸アンモニウム 0.1、リン酸二水素カリウム 0.01、pH6.0。飲用水を用いて培地を調製し、充填量は200mLであった(1,000mLの三角フラスコ中)。上記培地を、温度121〜125℃、圧力0.10〜0.13MPaにて30分間、滅菌した。冷却後、胞子を含む培地の塊を掘り出し、シード培養培地に植菌した。その後、回転速度220r/分の攪拌機で、温度29±2℃にて40時間、培養した。菌糸の濃度は約12%であり、外観は淡黄色であった。顕微鏡観察によると、上記菌糸は濃く染まっており、分枝および分節を有していた。
(3)シード槽中の調製および培養
培地の製法(%):グルコース 2、コーンスティープリカー 2.5、炭酸カルシウム 1.0、硫酸アンモニウム 0.1、リン酸二水素カリウム 0.01、pH6.0。飲用水を用いて培地を調製し、充填量は65Lであった(100Lのシード槽中)。上記培地を、温度121〜125℃、圧力0.10〜0.13MPaにて30分間、滅菌した。冷却後、上記振盪フラスコ中の菌糸液を植菌した。その後、温度29±2℃、撹拌回転速度220r/分、通気の比率1:1 v/v/mにて40時間、培養した。菌糸の濃度は14%であり、外観は淡黄色であった。顕微鏡観察によると、上記菌糸は濃く染まっており、太く丈夫であり、明らかに分枝および分節を有していた。
(4)発酵槽中の調製および培養
培地の製法(%):グルコース 6、グルテン粉末 2.5、大豆粉 3.0、炭酸カルシウム 0.3、リン酸二水素カリウム 0.02、大豆油 0.1、HABA 0.01、pH6.2。飲用水を用いて培地を調製し、充填量は700Lであった(1,000Lの発酵槽中)。上記培地を、温度121〜125℃、圧力0.10〜0.13MPaにて30分間、滅菌した。冷却後、シード液を植菌し、植菌量は10%であった。培養温度は29±2℃、撹拌回転速度は220r/分、通気の比率は1:0.8 v/v/mであった。48時間の培養後、1日に1回、大豆油を0.3%加えた。全発酵工程中に供給された大豆油の量は、合計1.2%であった。発酵周期は168時間であった。菌糸の濃度は約40%であり、pHは8.2であり、外観は暗い黄色であった。発酵液を前処理した後、スタリマイシンの力価は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって、5,360ug/mLと測定された。
〔実施例3 スタリマイシンの調製〕
(1)菌株ならびに斜面胞子の調製および培養は、実施例1に記載の通りである。
(2)振盪フラスコ中の菌糸の調製
培地の製法(%):グルコース 2、コーンスティープリカー 2.5、炭酸カルシウム 1.0、硫酸アンモニウム 0.1、リン酸二水素カリウム 0.01、pH6.0。飲用水を用いて培地を調製し、充填量は200mLであった(1,000mLの三角フラスコ中)。上記培地を、温度121〜125℃、圧力0.10〜0.13MPaにて30分間、滅菌した。冷却後、胞子を含む培地の塊を掘り出し、シード培養培地に植菌した。その後、回転速度220r/分の攪拌機で、温度29±2℃にて40時間、培養した。菌糸の濃度は約12%であり、外観は淡黄色であった。顕微鏡観察によると、上記菌糸は濃く染まっており、分枝および分節を有していた。
(3)シード槽中の調製および培養
培地の製法(%):グルコース 2、コーンスティープリカー 2.5、炭酸カルシウム 1.0、硫酸アンモニウム 0.1、リン酸二水素カリウム 0.01、pH6.0。飲用水を用いて培地を調製し、充填量は65Lであった(100Lのシード槽中)。上記培地を、温度121〜125℃、圧力0.10〜0.13MPaにて30分間、滅菌した。冷却後、上記振盪フラスコ中の菌糸液を植菌した。その後、温度29±2℃、撹拌回転速度220r/分、通気の比率1:1 v/v/mにて40時間、培養した。菌糸の濃度は13%であり、外観は淡黄色であった。顕微鏡観察によると、上記菌糸は濃く染まっており、太く丈夫であり、明らかに分枝および分節を有していた。
(4)発酵培地の調製および培養
培地の製法(%):グルコース 6、グルテン粉末 2.5、大豆粉 3、塩化ナトリウム 0.25、炭酸カルシウム 0.3、リン酸二水素カリウム 0.02、HABA 0.01、大豆油 0.1、pH6.2。飲用水を用いて培地を調製し、充填量は700Lであった(1,000Lの発酵槽中)。上記培地を、温度121〜125℃、圧力0.10〜0.13MPaにて30分間、滅菌した。冷却後、シード液を植菌し、植菌量は10%であった。培養温度は29±2℃、回転速度は220r/分、通気の比率は1:0.8 v/v/mであった。48時間の培養後、1日に1回、大豆油を0.5%加えた。全発酵工程中に供給された大豆油の量は、合計2%であった。発酵周期は168時間であった。菌糸の濃度は約38%であり、pHは8.4であり、外観は暗い黄色であった。発酵液を前処理した後、スタリマイシンの力価は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって、5,400ug/mLと測定された。
〔実施例4 スタリマイシンの調製〕
(1)菌株ならびに斜面胞子の調製および培養は、実施例1に記載の通りである。
(2)振盪フラスコ中の菌糸の調製
培地の製法(%):グルコース 2、コーンスティープリカー 2.5、炭酸カルシウム 1.0、硫酸アンモニウム 0.1、リン酸二水素カリウム 0.01、pH6.0。飲用水を用いて培地を調製し、充填量は200mLであった(1,000mLの三角フラスコ中)。上記培地を、温度121〜125℃、圧力0.10〜0.13MPaにて30分間、滅菌した。冷却後、胞子を含む培地の塊を掘り出し、シード培養培地に植菌した。その後、回転速度220r/分の攪拌機で、温度29±2℃にて40時間、培養した。菌糸の濃度は約14%であり、外観は淡黄色であった。顕微鏡観察によると、上記菌糸は濃く染まっており、分枝および分節を有していた。
(3)シード槽中の調製および培養
培地の製法(%):グルコース 2、コーンスティープリカー 2.5、炭酸カルシウム 1.0、硫酸アンモニウム 0.1、リン酸二水素カリウム 0.01、pH6.0。飲用水を用いて培地を調製し、充填量は65Lであった(100Lのシード槽中)。上記培地を、温度121〜125℃、圧力0.10〜0.13MPaにて30分間、滅菌した。冷却後、上記振盪フラスコ中の菌糸液を植菌した。その後、温度29±2℃、回転速度220r/分、通気の比率1:1 v/v/mにて40時間、培養した。菌糸の濃度は14%であり、外観は淡黄色であった。顕微鏡観察によると、上記菌糸は濃く染まっており、太く丈夫であり、明らかに分枝および分節を有していた。
(4)発酵槽中の調製および培養
培地の製法(%):グルコース 6、グルテン粉末 2.5、大豆粉 3.0、炭酸カルシウム 0.3、リン酸二水素カリウム 0.02、大豆油 0.1、HABA 0.01、pH6.2。飲用水を用いて培地を調製し、充填量は700Lであった(1,000Lの発酵槽中)。上記培地を、温度121〜125℃、圧力0.10〜0.13MPaにて30分間、滅菌した。冷却後、シード液を植菌し、植菌量は10%であった。培養温度は29±2℃、回転速度は220r/分、通気の比率は1:0.8 v/v/mであった。48時間の培養後、24時間毎に1回、大豆油を1.0%加えた。全発酵工程中に供給された大豆油の量は、合計4%であった。発酵周期は168時間であった。菌糸の濃度は約36%であり、pHは7.8であり、外観は暗い黄色であった。発酵液を前処理した後、スタリマイシンの力価は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって、5,210ug/mLと測定された。
〔実施例5 スタリマイシンの調製〕
(1)菌株ならびに斜面胞子の調製および培養は、実施例1に記載の通りである。
(2)振盪フラスコ中のシード培養培地の調製および培養は、実施例1に記載の通りである。
(3)振盪フラスコ中の発酵培地の調製および培養
培地の製法(%):グルコース 6、グルテン粉末 2.5、大豆粉 3、塩化ナトリウム 0.25、炭酸カルシウム 0.3、リン酸二水素カリウム 0.02、HABA 0.01、大豆油 0.1、pH6.2。飲用水を用いて培地を調製し、充填量は50mLであった(500mLの三角フラスコ中)。上記培地を、温度121〜125℃、圧力0.10〜0.13MPaにて30分間、湿熱滅菌した。その後、シード液を発酵培地に植菌し、植菌量は10%であった。培養温度は29±2℃であり、回転速度220r/分の攪拌機で48時間、培養した。その後、0.5%の大豆油を、24時間毎に加えた(全発酵工程中に加えた大豆油の量は、合計2%であった)。上記発酵培地を168時間培養し、瓶に入れた。菌糸の濃度は約35%であり、pHは8.3であり、外観は暗い黄色であった。3倍量(体積)の80%エタノールを発酵液に加えて、30分間浸漬した。濾過して、濾液を回収した。スタリマイシンの力価は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって、5,500ug/mLと測定された。
〔実施例6 スタリマイシンの調製〕
(1)菌株ならびに斜面胞子の調製および培養は、実施例1に記載の通りである。
(2)振盪フラスコ中のシード培養培地の調製および培養は、実施例1に記載の通りである。
(3)振盪フラスコ中の発酵培地の調製および培養
培地の製法(%):グルコース 6、グルテン粉末 2.5、大豆粉 3、塩化ナトリウム 0.25、炭酸カルシウム 0.3、リン酸二水素カリウム 0.02、HABA 0.05、大豆油 0.1、pH6.2。飲用水を用いて培地を調製し、充填量は50mLであった(500mLの三角フラスコ中)。上記培地を、温度121〜125℃、圧力0.10〜0.13MPaにて30分間、湿熱滅菌した。その後、シード液を発酵培地に植菌し、植菌量は10%であった。培養温度は29±2℃であり、回転速度220r/分の攪拌機で48時間、培養した。その後、0.5%の大豆油を、24時間毎に加えた(全発酵工程中に加えた大豆油の量は、合計2%であった)。上記発酵培地を168時間培養し、瓶に入れた。菌糸の濃度は約35%であり、pHは8.0であり、外観は暗い黄色であった。3倍量(体積)の80%エタノールを発酵液に加えて、30分間浸漬した。濾過して、濾液を回収した。スタリマイシンの力価は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって、5,220ug/mLと測定された。
〔実施例7 スタリマイシンの調製〕
(1)菌株ならびに斜面胞子の調製および培養は、比較例1に記載の通りである。
(2)振盪フラスコ中のシード培養培地の調製および培養は、比較例1に記載の通りである。
(3)振盪フラスコ中の発酵培地の調製および培養
培地の製法(%):グルコース 6、グルテン粉末 2.5、大豆粉 3、塩化ナトリウム 0.25、炭酸カルシウム 0.3、リン酸二水素カリウム 0.02、HABA 0.01、大豆油 0.1、pH6.2。飲用水を用いて培地を調製し、充填量は50mLであった(500mLの三角フラスコ中)。上記培地を、温度121〜125℃、圧力0.10〜0.13MPaにて30分間、湿熱滅菌した。その後、シード液を発酵培地に植菌し、植菌量は10%であった。培養温度は29±2℃であり、回転速度220r/分の攪拌機で48時間、培養した。その後、0.5%の大豆油を、24時間毎に加えた(全発酵工程中に加えた大豆油の量は、合計2%であった)。上記発酵培地を168時間培養し、瓶に入れた。菌糸の濃度は約34%であり、pHは8.5であり、外観は暗い黄色であった。3倍量(体積)の80%エタノールを発酵液に加えて、30分間浸漬した。濾過して、濾液を回収した。スタリマイシンの力価は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって、1,610ug/mLと測定された。
〔実施例8 スタリマイシンの調製〕
(1)菌株ならびに斜面胞子の調製および培養は、比較例2に記載の通りである。
(2)振盪フラスコ中のシード培養培地の調製および培養は、比較例2に記載の通りである。
(3)振盪フラスコ中の発酵培地の調製および培養
培地の製法(%):グルコース 6、グルテン粉末 2.5、大豆粉 3、塩化ナトリウム 0.25、炭酸カルシウム 0.3、リン酸二水素カリウム 0.02、HABA 0.01、大豆油 0.1、pH6.2。飲用水を用いて培地を調製し、充填量は50mLであった(500mLの三角フラスコ中)。上記培地を、温度121〜125℃、圧力0.10〜0.13MPaにて30分間、湿熱滅菌した。その後、シード液を発酵培地に植菌し、植菌量は10%であった。培養温度は29±2℃であり、回転速度220r/分の攪拌機で48時間、培養した。その後、0.5%の大豆油を、24時間毎に加えた(全発酵工程中に加えた大豆油の量は、合計2%であった)。上記発酵培地を168時間培養し、瓶に入れた。菌糸の濃度は約35%であり、pHは8.4であり、外観は暗い黄色であった。3倍量(体積)の80%エタノールを発酵液に加えて、30分間浸漬した。濾過して、濾液を回収した。スタリマイシンの力価は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって、2,270ug/mLと測定された。
〔実施例9 スタリマイシンの調製〕
(1)菌株ならびに斜面胞子の調製および培養は、実施例1に記載の通りである。
(2)振盪フラスコ中のシード培養培地の調製および培養は、実施例1に記載の通りである。
(3)振盪フラスコ中の発酵培地の調製および培養
培地の製法(%):グルコース 6、グルテン粉末 2.5、大豆粉 3、塩化ナトリウム 0.25、炭酸カルシウム 0.3、リン酸二水素カリウム 0.02、HABA 0.01、大豆油 0.1、pH6.2。飲用水を用いて培地を調製し、充填量は50mLであった(500mLの三角フラスコ中)。上記培地を、温度121〜125℃、圧力0.10〜0.13MPaにて30分間、湿熱滅菌した。その後、シード液を発酵培地に植菌し、植菌量は10%であった。培養温度は29±2℃であり、回転速度220r/分の攪拌機で48時間、培養した。その後、0.5%の菜種油を、24時間毎に加えた(全発酵工程中に加えた菜種油の量は、合計2%であった)。上記発酵培地を168時間培養し、瓶に入れた。菌糸の濃度は約35%であり、pHは8.3であり、外観は暗い黄色であった。3倍量(体積)の80%エタノールを発酵液に加えて、30分間浸漬した。濾過して、濾液を回収した。スタリマイシンの力価は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって、5,400ug/mLと測定された。
〔実施例10 スタリマイシンの調製〕
(1)菌株ならびに斜面胞子の調製および培養は、実施例1に記載の通りである。
(2)振盪フラスコ中のシード培養培地の調製および培養は、実施例1に記載の通りである。
(3)振盪フラスコ中の発酵培地の調製および培養
培地の製法(%):グルコース 6、グルテン粉末 2.5、大豆粉 3、塩化ナトリウム 0.25、炭酸カルシウム 0.3、リン酸二水素カリウム 0.02、HABA 0.01、大豆油 0.1、pH6.2。飲用水を用いて培地を調製し、充填量は50mLであった(500mLの三角フラスコ中)。上記培地を、温度121〜125℃、圧力0.10〜0.13MPaにて30分間、湿熱滅菌した。その後、シード液を発酵培地に植菌し、植菌量は10%であった。培養温度は29±2℃であり、回転速度220r/分の攪拌機で48時間、培養した。その後、0.5%の落花生油を、24時間毎に加えた(全発酵工程中に加えた落花生油の量は、合計2%であった)。上記発酵培地を168時間培養し、瓶に入れた。菌糸の濃度は約38%であり、pHは8.3であり、外観は暗い黄色であった。3倍量(体積)の80%エタノールを発酵液に加えて、30分間浸漬した。濾過して、濾液を回収した。スタリマイシンの力価は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって、5,200ug/mLと測定された。
〔実施例11 スタリマイシンの調製〕
(1)菌株ならびに斜面胞子の調製および培養は、実施例1に記載の通りである。
(2)振盪フラスコ中のシード培養培地の調製および培養は、実施例1に記載の通りである。
(3)振盪フラスコ中の発酵培地の調製および培養
培地の製法(%):グルコース 6、グルテン粉末 2.5、大豆粉 3、塩化ナトリウム 0.25、炭酸カルシウム 0.3、リン酸二水素カリウム 0.02、HABA 0.01、大豆油 0.1、pH6.2。飲用水を用いて培地を調製し、充填量は50mLであった(500mLの三角フラスコ中)。上記培地を、温度121〜125℃、圧力0.10〜0.13MPaにて30分間、湿熱滅菌した。その後、シード液を発酵培地に植菌し、植菌量は10%であった。培養温度は29±2℃であり、回転速度220r/分の攪拌機で48時間、培養した。その後、0.5%のオリーブ油を、24時間毎に加えた(全発酵工程中に加えたオリーブ油の量は、合計2%であった)。上記発酵培地を168時間培養し、瓶に入れた。菌糸の濃度は約42%であり、pHは8.2であり、外観は暗い黄色であった。3倍量(体積)の80%エタノールを発酵液に加えて、30分間浸漬した。濾過して、濾液を回収した。スタリマイシンの力価は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって、5,230ug/mLと測定された。
〔実施例12 スタリマイシンの調製〕
(1)菌株ならびに斜面胞子の調製および培養は、実施例1に記載の通りである。
(2)振盪フラスコ中のシード培養培地の調製および培養は、実施例1に記載の通りである。
(3)振盪フラスコ中の発酵培地の調製および培養
培地の製法(%):グルコース 6、グルテン粉末 2.5、大豆粉 3、塩化ナトリウム 0.25、炭酸カルシウム 0.3、リン酸二水素カリウム 0.02、HABA 0.01、大豆油 0.1、pH6.2。飲用水を用いて培地を調製し、充填量は50mLであった(500mLの三角フラスコ中)。上記培地を、温度121〜125℃、圧力0.10〜0.13MPaにて30分間、湿熱滅菌した。その後、シード液を発酵培地に植菌し、植菌量は10%であった。培養温度は29±2℃であり、回転速度220r/分の攪拌機で48時間、培養した。その後、0.5%のひまわり油を、24時間毎に加えた(全発酵工程中に加えたひまわり油の量は、合計2%であった)。上記発酵培地を168時間培養し、瓶に入れた。発酵液の菌糸の濃度は約40%であり、pHは8.5であり、外観は暗い黄色であった。3倍量(体積)の80%エタノールを上記発酵液に加えて、30分間浸漬した。濾過して、濾液を回収した。スタリマイシンの力価は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって、5,210ug/mLと測定された。
〔実施例13 スタリマイシンの調製〕
(1)菌株ならびに斜面胞子の調製および培養は、実施例1に記載の通りである。
(2)振盪フラスコ中のシード培養培地の調製および培養は、実施例1に記載の通りである。
(3)振盪フラスコ中の発酵培地の調製および培養
培地の製法(%):グルコース 4、デキストリン 2、グルテン粉末 2.5、大豆粉 3、塩化ナトリウム 0.25、炭酸カルシウム 0.3、リン酸二水素カリウム 0.02、HABA 0.01、大豆油 0.1、pH6.2。飲用水を用いて培地を調製し、充填量は50mLであった(500mLの三角フラスコ中)。上記培地を、温度121〜125℃、圧力0.10〜0.13MPaにて30分間、湿熱滅菌した。その後、シード液を発酵培地に植菌し、植菌量は10%であった。培養温度は29±2℃であり、回転速度220r/分の攪拌機で48時間、培養した。その後、0.5%の大豆油を、24時間毎に加えた(全発酵工程中に加えた大豆油の量は、合計2%であった)。上記発酵培地を168時間培養し、瓶に入れた。発酵液の菌糸の濃度は約37%であり、pHは8.2であり、外観は暗い黄色であった。3倍量(体積)の80%エタノールを上記発酵液に加えて、30分間浸漬した。濾過して、濾液を回収した。スタリマイシンの力価は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって、5,450ug/mLと測定された。
〔実施例14 スタリマイシンの調製〕
(1)菌株ならびに斜面胞子の調製および培養は、実施例1に記載の通りである。
(2)振盪フラスコ中のシード培養培地の調製および培養は、実施例1に記載の通りである。
(3)振盪フラスコ中の発酵培地の調製および培養
培地の製法(%):デキストリン 6、グルテン粉末 3、大豆粉 2.5、塩化ナトリウム 0.25、炭酸カルシウム 0.3、リン酸二水素カリウム 0.02、HABA 0.01、大豆油 0.1、pH6.2。飲用水を用いて培地を調製し、充填量は50mLであった(500mLの三角フラスコ中)。上記培地を、温度121〜125℃、圧力0.10〜0.13MPaにて30分間、湿熱滅菌した。その後、シード液を発酵培地に植菌し、植菌量は10%であった。培養温度は29±2℃であり、回転速度220r/分の攪拌機で48時間、培養した。その後、0.5%の大豆油を、24時間毎に加えた(全発酵工程中に加えた大豆油の量は、合計2%であった)。上記発酵培地を168時間培養し、瓶に入れた。発酵液の菌糸の濃度は約38%であり、pHは8.2であり、外観は暗い黄色であった。3倍量(体積)の80%エタノールを上記発酵液に加えて、30分間浸漬した。濾過して、濾液を回収した。スタリマイシンの力価は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって、5,330ug/mLと測定された。
〔実施例15 スタリマイシンの調製〕
(1)菌株ならびに斜面胞子の調製および培養は、実施例1に記載の通りである。
(2)振盪フラスコ中のシード培養培地の調製および培養は、実施例1に記載の通りである。
(3)振盪フラスコ中の発酵培地の調製および培養
培地の製法(%):グルコース 6、グルテン粉末 1.5、大豆粉 4、塩化ナトリウム 0.25、炭酸カルシウム 0.3、リン酸二水素カリウム 0.02、HABA 0.01、大豆油 0.1、pH6.2。飲用水を用いて培地を調製し、充填量は50mLであった(500mLの三角フラスコ中)。上記培地を、温度121〜125℃、圧力0.10〜0.13MPaにて30分間、湿熱滅菌した。その後、シード液を発酵培地に植菌し、植菌量は10%であった。培養温度は29±2℃であり、回転速度220r/分の攪拌機で48時間、培養した。その後、0.5%の大豆油を、24時間毎に加えた(全発酵工程中に加えた大豆油の量は、合計2%であった)。上記発酵培地を168時間培養し、瓶に入れた。発酵液の菌糸の濃度は約32%であり、pHは8.4であり、外観は暗い黄色であった。3倍量(体積)の80%エタノールを上記発酵液に加えて、30分間浸漬した。濾過して、濾液を回収した。スタリマイシンの力価は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって、5,390ug/mLと測定された。

Claims (20)

  1. スタリマイシンを調製する方法であって、
    利用可能な炭素源、利用可能な窒素源、および3−ヒドロキシ−4−アミノ酪酸を含む発酵培地において、スタリマイシンを産生することができるストレプトマイセスを発酵させる工程と、
    発酵中に、上記発酵培地に植物性油脂を加える工程と、
    を含む、方法。
  2. 上記ストレプトマイセスが、ストレプトマイセス ディスタリカス NRRL No.2886、ストレプトマイセス ディスタリカス D32、または、ストレプトマイセス ディスタリカス DZ206から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 上記発酵培地における上記3−ヒドロキシ−4−アミノ酪酸の重量濃度は、0.005〜0.05%であることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  4. 上記発酵培地における上記3−ヒドロキシ−4−アミノ酪酸の重量濃度は、0.01%であることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
  5. 上記発酵中とは、上記発酵が48〜120時間行われた時点を意味する、請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
  6. 植物性油脂を加える間隔が、24時間毎に1回であることを特徴とする、請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
  7. 各時点に関して、上記発酵培地に加えられる植物性油脂の量の重量比は、0.3〜1.0%であり;
    上記発酵培地に加えられる植物性油脂の総量の重量比は、1〜4%であることを特徴とする、請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
  8. 各時点に関して、上記発酵培地に加えられる植物性油脂の量の重量比は、0.5%であることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
  9. 上記発酵培地に加えられる植物性油脂の総量の重量比は、2%であることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
  10. 上記植物性油脂は、菜種油、ひまわり油、落花生油、大豆油、オリーブ油、またはその混合物から選択されることを特徴とする、請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
  11. 上記植物性油脂は、大豆油であることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
  12. 上記発酵培地における上記利用可能な炭素源の重量濃度は、4〜10%であり;
    上記発酵培地における上記利用可能な窒素源の重量濃度は、2〜7%であることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 上記発酵培地における上記利用可能な炭素源の重量濃度は、5〜8%であることを特徴とする、請求項12に記載の方法。
  14. 上記発酵培地における上記利用可能な炭素源の重量濃度は、6%であることを特徴とする、請求項12に記載の方法。
  15. 上記発酵培地における上記利用可能な窒素源の重量濃度は、3〜6%であることを特徴とする、請求項12に記載の方法。
  16. 上記発酵培地における上記利用可能な窒素源の重量濃度は、5%であることを特徴とする、請求項12に記載の方法。
  17. 上記利用可能な炭素源が、ラクトース、マルトース、デキストリン、キャッサバ粉、コーンスターチ、グルコース、小麦でんぷん、ジャガイモでんぷん、グリセロール、植物性油脂、またはその混合物から選択され;
    上記利用可能な窒素源は、大豆粉、黄大豆粕粉末、酵母粉末、コーンスティープリカー、コーンスティープリカー乾燥粉末、魚粉、ペプトン、落花生粕粉末、綿実粕粉末、糠、グルテン粉末、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硝酸アンモニウム、またはその混合物から選択されることを特徴とする、請求項1〜16のいずれか1項に記載の方法。
  18. 上記利用可能な炭素源が、グルコース、デキストリン、大豆油、またはその混合物から選択されることを特徴とする、請求項17に記載の方法。
  19. 上記利用可能な窒素源は、大豆粉、グルテン粉末、またはその混合物から選択されることを特徴とする、請求項17に記載の方法。
  20. 発酵温度は20〜40℃であり、発酵時間は144〜192時間であり、上記発酵培地のpHは6.0〜9.0であることを特徴とする、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
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