JP6408253B2 - 半導体装置の樹脂成形装置及び半導体装置の樹脂成形方法 - Google Patents

半導体装置の樹脂成形装置及び半導体装置の樹脂成形方法 Download PDF

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Description

本発明は、樹脂パッケージ型の半導体装置を樹脂成形によって成形する場合に使用される半導体装置の樹脂成形装置及び該樹脂成形装置を使用することによって実行される半導体装置の樹脂成形方法に関する。
樹脂パッケージ型の半導体装置を樹脂成形によって成形する場合には、上型と下型とによって構成される金型のキャビティ内にリードフレームと、半導体装置と、ヒートシンク等の他部品を配置し、型締め後、キャビティ内に樹脂を充填して硬化させることによって樹脂パッケージ型の半導体装置を成形している。
この場合、上記リードフレームは金型をクランプすることによって固定されるが、このリードフレームとキャビティ内で溶接やカシメ、接着等によって接続されている部品やキャビティ内で単に載置されているだけの半導体装置やヒートシンク等の他部品については、キャビティ内で固定されていないため、設置不良や樹脂充填時の樹脂の流動等によって、部品の位置ずれが発生する場合があった。
従来は、このような場合、金型に固定された固定ピンを使用して、該固定ピンでキャビティ内のリードフレームの一部や半導体装置、あるいはヒートシンク等の他部品を押圧して、これらの部品の位置固定を図っていた。
また、下記の特許文献1、2に示すように、金型と別個に動作する可動ピンを備えた半導体装置の樹脂成形装置も一部では採用されている。
このうち、特許文献1では、二本の可動ピンを使用して半導体装置が搭載された、リードフレームの一部であるダイパッドを上下から挟んで固定する電力半導体装置の製造方法が開示されている。そして、特許文献1では、ダイパッド3の裏面にあてがわれる第2の可動ピンの可動方向を、ダイパッド3の裏面との間の角度が0°以上90°未満になるように設定することで、ダイパッド3の真下に可動ピン12の傷痕が残らないようにする。これにより、電力半導体素子2が搭載されたダイパッド3の下部においてモールド樹脂が薄くなることを防止し、ダイパッド3の真下のモールド樹脂表面に樹脂バリが発生することを防止している。
一方、特許文献2では、キャビティ内に配置されるヒートスプレッダの必要な絶縁性を確保すべく、ヒートスプレッダ下方の樹脂の厚さを一定にする目的で可動ピンを使用した樹脂パッケージ型半導体装置の製造方法が開示されている。そして、特許文献2では、キャビティ6内でヒートスプレッダを下方から可動ピン14の先端14PPで支持し、この状態で、キャビティ内に樹脂を充填する。そして、充填した樹脂が未硬化の間に、可動ピン14の先端14PPを所定の位置に後退させ、その後、完全に硬化させることで、ヒートスプレッダ6の下方に所定の樹脂厚を確保している。
特開2003−309136号公報(第1−3図) 特開2003−124242号公報(第1及び3図)
しかし、リードフレームの一部等を押圧する押圧部材が金型に固定された固定ピンであると、押圧力や押圧量の調整ができず、別途、柔軟性被膜等が必要になってしまう。また、樹脂の硬化後、金型を離型した時、樹脂の一部に固定ピンの跡が穴として残ってしまう。
また、上記特許文献1、2に記載されている可動ピンは、成形する半導体装置の構成に合わせて一律的に定まる一定ストロークを移動するものである。従って、上述した固定ピンの場合と同様、リードフレームの一部等を押圧する押圧力や押圧量を可変できる構成を有していない。また、高さにばら付きがある部品を使用する場合には、その高さのばら付きに対応できず、正確な部品の位置決めを行うことはできない。
そこで、本発明の目的は、樹脂パッケージ型の半導体装置を樹脂成形によって成形するに際して、樹脂パッケージ内に収容される部品の厚みや大きさの違い、部品の種類や配置構成、あるいは部品精度の違い等に対応して、正確な位置決めと適切な押圧力ないし押圧量で部品の位置固定を行うことができる半導体装置の樹脂成形装置及び半導体装置の樹脂成形方法を提供することにある。
本発明の一側面は、樹脂パッケージ型の半導体装置(2)を樹脂成形によって成形する際に使用される半導体装置の樹脂成形装置(1)に係る。この樹脂成形装置は、樹脂パッケージ(3)を成形するキャビティ(5)を有する上型(7)と下型(9)とを有する金型(11)と、前記キャビティ(5)内に設置される部品(13)の位置固定と位置決めのいずれか一方または両方を行う、前記金型(11)とは別個に動作する少なくとも1つの可動ピン(15)と、前記キャビティ(5)内に設置される部品(13)に作用する、前記可動ピン(15)の高さ位置(H)を変える高さ位置調整機構(17)と、を備える。
この樹脂成形装置によれば、金型とは別個に動作する可動ピンが設けられており、該可動ピンによってキャビティ内に設置される部品の位置固定と位置決めのいずれか一方又は両方が実行される。従って、樹脂パッケージ内に収容される部品の厚みや大きさの違い、部品の種類や配置構成、あるいは部品精度の違い等に対応して、正確な位置決めと確実な位置固定を行うことが可能になる。また、可動ピンによって部品をキャビティ面に密着させて露出させる場合には、当該部品が密着する上型のキャビティの下面や下型のキャビティの上面との間に隙間が形成されることが防止される。従って、当該隙間への樹脂の回り込みに起因する樹脂パッケージ表面のバリ等の発生を防ぎ、当該部品の密着面を樹脂パッケージ表面に露出させることが可能になる。
また、高さ位置調整機構を設けることで、可動ピンの高さ位置を微調整することが可能になる。従って、可動ピンの高さ位置を微調整することで、可動ピンの押圧量を適切な値に設定することが可能になる。また、高さにばら付きがある部品を使用した場合でも、その高さのばら付きに対応した正確な部品の位置決めと確実な位置固定とを行うことが可能になる。
また、下型の可動ピンを使用して固定されていない部品の受取り動作や成形後の樹脂パッケージの押出し動作を行うことが可能になる。
本発明の一側面では、前記樹脂成形装置(1)において、前記少なくとも1つの可動ピン(15)は、複数の可動ピンを含み、前記複数の可動ピンが当接する取付けプレート(21)と、動力伝達機構(27)とを更に備えている。動力伝達機構(27)は、モータ(23)と、モータ(23)の出力軸の回転を高さ方向(Z)の直線的な動きに変換する回転直動変換機構(25)と、を有し、回転直動変換機構(25)により得られた高さ方向(Z)の変位量を、前記取付けプレート(21)を介してすべての可動ピン(15)に伝達する。
動力伝達機構を備えた場合には、すべての可動ピンの高さ位置を、単一のモータの回転角度や回転量を制御することによって、同時に適切な値に調整することが可能になる。
本発明の一側面では、前記樹脂成形装置(1)において、前記モータ(23)を制御する制御部(31)を有し、可動ピン(15)の押圧力又は押圧量を前記モータ(23)の負荷に対応するトルク情報として検出し、そのトルク情報に基づいて、前記制御部(31)が前記可動ピン(15)の押圧力を調整する、構成としてもよい。
この場合、モータ(23)の負荷に対応するトルク情報の検出値に基づいて、可動ピン(15)の押圧力を精度よく調整することが可能である。
本発明の一側面では、前記樹脂成形装置(1)において、前記高さ位置調整機構(17)は、可動ピン(15)の高さ位置(H)を検出する位置センサ(29)と、該位置センサ(29)によって得られた位置情報(53)に基づいて可動ピン(15)の高さ位置(H)を制御する制御部(31)と、を有する。
高さ位置調整機構が位置センサと制御部とを備えている場合には、可動ピンの実際の高さ位置を位置センサによって検出し、検出した位置情報に基づいて最適な可動ピンの高さ位置の設定と補正とを行うことが可能になる。従って、より一層、正確な部品の位置決めと確実な位置固定とを図ることが可能になる。
本発明の一側面では、前記樹脂成形装置(1)において、前記キャビティ(5)内に設置される部品(13)を押圧する前記少なくとも1つの可動ピン(15)の押圧力(F)を変える押圧力調整機構(19)を更に備える。
押圧力調整機構を設けた場合には、可動ピンの押圧力を微調整することができるから、可動ピンの押圧力を適切な値に設定することが可能になる。また、高さにばら付きがある部品を使用した場合でも、その高さのばら付きに対応して可動ピンの押圧力を調整することで正確な部品の位置決めと確実な位置固定とを行うことが可能になる。
固定ピンを使用した場合に、従来必要であった柔軟性被膜等が不要になるため成形が容易になる。また、セラミック等の破損し易いデリケートな材料によって形成されている部品に対しても、適切な押圧力で当該部品にダメージを与えることなく部品の位置決めと位置固定とを実行することが可能になる。
上記高さ位置調整機構と押圧力調整機構の両方を設けた場合には、更に多くの部品の厚みや大きさの違い、部品の種類や配置構成、あるいは部品精度の違い等の条件の違いに対応できるようになり、より一層の正確な位置決めと確実な位置固定を、可動ピンの高さ位置の調整と押圧力の調整とを組み合わせることによって実現できるようになる。
本発明の一側面では、前記樹脂成形装置(1)において、前記押圧力調整機構(19)は、可動ピン(15)の押圧力(F)又は押圧量を検出する圧力センサ(33)と、該圧力センサ(33)によって得られた圧力情報(59)に基づいて可動ピン(15)の押圧力(F)を制御する制御部(31)と、を有する。
押圧力調整機構が圧力センサと制御部とを備えている場合には、可動ピンの実際の押圧力又は押圧量を圧力センサによって検出し、検出した圧力情報に基づいて最適な可動ピンの押圧力の設定と補正とを行うことが可能になる。従って、より一層、正確な部品の位置決めと確実な位置固定とを図ることが可能になる。
本発明の一側面では、前記樹脂成形装置(1)において、前記可動ピン(15)は、超硬の軸状部材によって形成されており、前記金型(11)には、前記可動ピン(15)を受け入れて、可動ピン(15)の摺動を案内するガイド孔を備える軸受部材(35)が設けられていて、該軸受部材(35)は、超硬のスリーブ状部材によって形成されている。
可動ピンを超硬の軸状部材によって形成し、軸受部材を超硬のスリーブ状部材によって形成した場合には、可動ピンと軸受部材の摺動部分の耐摩耗性が向上し、繰り返しての使用に耐えられるようになり、耐久性が向上する。
本発明の一側面では、前記樹脂成形装置(1)において、前記少なくとも1つの可動ピン(15)は、複数の可動ピンを含み、一部の可動ピンが上型(7)に設けられ、他の可動ピンが下型(9)に設けられる。可動ピンを上型と下型の両方に設けた場合には、キャビティ内の部品を一定方向に押し付けたり、部品の位置決めに使用するだけでなく、キャビティ内の部品を挟持して当該部品をキャビティ内の適当な高さ位置に位置固定することが可能になる。
本発明の一側面は、樹脂パッケージ型の半導体装置(2)を樹脂成形によって成形する際に使用される半導体装置の樹脂成形装置(1)に関し、この樹脂成形装置(1)は、上型(7)と下型(9)とを有し樹脂パッケージ(3)を成形するキャビティ(5)を有する金型(11)と、前記キャビティ(5)内に設置される部品(13)の位置固定と位置決めのいずれか一方または両方を行う、前記金型(11)とは別個に動作する可動ピン(15)と、前記キャビティ(5)内に設置される部品(13)を押圧する前記可動ピン(15)の押圧力(F)を変える押圧力調整機構(19)と、を備える。
この樹脂成形装置によれば、金型とは別個に動作する可動ピンが設けられており、該可動ピンによってキャビティ内に設置される部品の位置固定と位置決めのいずれか一方又は両方が実行される。従って、樹脂パッケージ内に収容される部品の厚みや大きさの違い、部品の種類や配置構成、あるいは部品精度の違い等に対応して、正確な位置決めと確実な位置固定を行うことが可能になる。
押圧力調整機構を設けた場合には、可動ピンの押圧力を微調整することができるから、可動ピンの押圧力を適切な値に設定することが可能になる。また、高さにばら付きがある部品を使用した場合でも、その高さのばら付きに対応して可動ピンの押圧力を調整することで正確な部品の位置決めと確実な位置固定とを行うことが可能になる。
固定ピンを使用した場合に、従来必要であった柔軟性被膜等が不要になるため成形が容易になる。また、セラミック等の破損し易いデリケートな材料によって形成されている部品に対しても、適切な押圧力で当該部品にダメージを与えることなく部品の位置決めと位置固定とを実行することが可能になる。
また、可動ピンによって部品をキャビティ面に密着させて露出させる場合には、当該部品が密着する上型のキャビティの下面や下型のキャビティの上面との間に隙間が形成されることが防止される。従って、当該隙間への樹脂の回り込みに起因する樹脂パッケージ表面のバリ等の発生を防ぎ、当該部品の密着面を樹脂パッケージ表面に露出させることが可能になる。
本発明の一側面は、樹脂パッケージ型の半導体装置(2)を樹脂成形によって成形する際に使用される半導体装置の樹脂成形方法に関し、この樹脂成形方法は、金型(11)を離間させてキャビティ(5)を開放させた状態にし、キャビティ(5)内に設置する部品(13)を準備する成形準備工程(P1)と、前記開放されたキャビティ(5)内に部品(13)を供給して設置する部品設置工程(P2)と、前記キャビティ(5)内に部品(13)が設置された金型(11)を接近方向に移動させて型締めする型締め工程(P3)と、前記型締めされたキャビティ(5)内に少なくとも1つの可動ピン(15)を進入させて、所定の高さ位置(H)に移動させ、所定の押圧力(F)でキャビティ(5)内の部品(13)を位置固定する部品位置固定工程(P4)と、前記部品(13)が位置固定されたキャビティ(5)内に樹脂(G)を供給し充填する樹脂充填工程(P5)と、前記樹脂(G)の充填中あるいは充填後の樹脂(G)が完全に硬化する前のタイミングで前記可動ピン(15)を所定の高さ位置(H)まで引き抜く可動ピン引き抜き工程(P6)と、前記可動ピン(15)を引き抜いたキャビティ(5)内の樹脂(G)を完全に硬化させる樹脂硬化工程(P7)と、樹脂(G)が完全に硬化した後、金型(11)を離間させて、成形された樹脂パッケージ(3)を金型(11)から取り出す離型工程(P8)と、を含む。
この樹脂成形方法によれば、既存の半導体装置の樹脂成形方法の構成に、部品位置固定工程と、可動ピン引抜き工程とを加えるだけの簡単な構成によって、樹脂パッケージ内に収容される部品の厚みや大きさの違い、部品の種類や配置構成、あるいは部品精度の違い等に対応した正確な部品の位置決めと確実な位置固定とを行うことが可能になる。
また、可動ピン引抜き工程で可動ピンを引き抜くタイミングを樹脂が完全に硬化する前のタイミングとすることによって、成形後の樹脂パッケージの表面に可動ピンの跡が残ったり、可動ピンが通過した穴が形成される不具合を防止することが可能になる。
本発明の一側面では、上記樹脂成形方法において、前記部品設置工程(P2)では、キャビティ(5)内に設置される部品(13)が金型(11)によってクランプされていない部品である場合に、前記少なくとも1つの可動ピン(15)をキャビティ(5)内の所定の高さ位置(H)まで移動させて、該可動ピン(15)をガイドピンとして使用することで、当該部品(13)の位置決めを併せて行う。
部品設置工程において、可動ピンをキャビティ内の所定の高さ位置まで移動させてガイドピンとして使用するようにした場合には、キャビティ内に設置される部品が金型によってクランプされておらず、水平方向に移動可能であっても、当該部品の位置決めを、可動ピンを使用して行うことが可能になる。従って、ヒートシンク等のように金型でクランプされていない部品の正確な位置決めが可能になり、樹脂を充填している時の樹脂の流動によって生じる当該部品の位置ずれを防止することができる。
本発明の一側面では、上記樹脂成形方法において、前記部品位置固定工程(P4)では、キャビティ(5)内設置される部品(13)が上下左右の位置が固定されていない部品である場合に、キャビティ(5)内に前記少なくとも1つの可動ピン(15)を進入させて、当該部品(13)を対向する前記少なくとも1つの可動ピン(15)で挟み込んで位置固定する。
部品位置固定工程において、キャビティ内の部品を対向する可動ピンで挟み込んで位置固定するように構成されている場合には、キャビティ内に設置される部品が上下左右の位置が固定されていない部品であっても、当該部品の確実な位置固定を、可動ピンを使用して安定して実行することが可能になる。
本発明の一側面では、上記樹脂成形方法において、前記部品位置固定工程(P4)では、キャビティ(5)内に設置される部品(13)が上型(7)のキャビティ(5)の上面(37)又は下型(9)のキャビティ(5)の下面(39)に密着させて位置させる部品である場合に、当該部品(13)を密着させるキャビティ(5)の上面(37)又は下面(39)と反対側に位置する可動ピン(15)をキャビティ(5)内に進入させて、前記部品(13)をキャビティ(5)の上面(37)又は下面(39)に押し付けることによって位置固定する。
部品位置固定工程において、キャビティ内の部品を密着させるキャビティの上面又は下面と反対側に位置する可動ピンを使用して押し付けることで位置固定するように構成されている場合には、キャビティ内に設置される部品が上型のキャビティの上面又は下型のキャビティの下面に密着させて位置させる部品である場合に、可動ピンの押付け動作によって当該部品の確実な位置固定を行うことが可能になる。
そして、この場合には、成形時の当該部品の位置ずれが防止されるのに加えて、当該部品が密着する上型のキャビティの下面や下型のキャビティの上面との間に隙間が形成されることが防止される。従って、当該隙間への樹脂の回り込みに起因する樹脂パッケージ表面のバリ等の発生を防ぎ、当該部品の密着面を樹脂パッケージ表面に露出させることが可能になる。
本発明の一側面では、上記樹脂成形方法において、前記可動ピン引抜き工程(P6)では、成形後の樹脂パッケージ(3)の表面に可動ピン(15)による跡を残さない表面位置に対応する1又は複数の可動ピン(15)を、前記キャビティ(5)の上面(37)又は下面(39)と可動ピン(15)の先端面(15a)が面一になる位置まで引き抜く。
可動ピン引抜き工程において、引き抜く可動ピンの高さ位置をキャビティの上面又は下面と面一にした場合には、成形した樹脂パッケージの表面に可動ピンの跡が残らない樹脂パッケージ型の半導体装置を成形することが可能になる。
本発明の一側面では、上記樹脂成形方法において、前記可動ピン引抜き工程(P6)では、成形後の樹脂パッケージ(3)の表面に可動ピン(15)による所定深さの凹部(41)を形成する表面位置に対応する1又は複数の可動ピン(15)を、前記キャビティ(5)内に可動ピン(15)の一部が前記所定深さ分、残る位置まで引き抜く。
可動ピン引抜き工程において、引き抜く可動ピンの高さ位置を前記面一になる位置よりもキャビティ内方に設定した場合には、成形した樹脂パッケージの表面に所定深さの凹部を形成することが可能になる。
本発明の一側面では、上記樹脂成形方法において、前記可動ピン引抜き工程(P6)では、成形後の樹脂パッケージ(3)の表面に可動ピン(15)による所定高さの凸部(43)を形成する表面位置に対応する1又は複数の可動ピン(15)を、前記キャビティ(5)の上面(37)又は下面(39)よりも前記所定高さ分、キャビティ(5)の外方に可動ピン(15)の先端面(15a)が位置するまで引き抜く。
可動ピン引抜き工程において、引き抜く可動ピンの高さ位置を前記面一になる位置よりもキャビティ外方に設定した場合には、成形した樹脂パッケージの表面に所定高さの凸部を形成することが可能になる。
また、各可動ピンの引き抜く高さを個別に調整することで、樹脂パッケージ表面で、(a)跡を残さない部分、(b)凹部を形成する部分、(c)凸部を形成する部分の1又は複数を適宜組み合わせることができる。
本発明の一側面では、上記樹脂成形方法において、
前記可動ピン引抜き工程(P6)では、成形後の樹脂パッケージ(3)の表面に可動ピン(15)による所定深さの凹部(41)を形成する表面位置に対応する1又は複数の可動ピン(15)を、前記キャビティ(5)内に可動ピン(15)の一部が前記所定深さ分、残る位置まで引き抜き、
成形後の樹脂パッケージ(3)の表面に可動ピン(15)による所定高さの凸部(43)を形成する表面位置に対応する1又は複数の可動ピン(15)を、前記キャビティ(5)の上面(37)又は下面(39)よりも前記所定高さ分、キャビティ(5)の外方に可動ピン(15)の先端面(15a)が位置するまで引き抜く。
この場合、樹脂パッケージ(3)の表面に凹部(41)及び凸部(43)を容易に形成することができる。
本発明の一側面では、上記樹脂成形方法において、前記可動ピン引抜き工程(P6)では、
成形後の樹脂パッケージ(3)の表面に可動ピン(15)による跡を残さない表面位置に対応する1又は複数の可動ピン(15)を、前記キャビティ(5)の上面(37)又は下面(39)と可動ピン(15)の先端面(15a)が面一になる位置まで引き抜き、
成形後の樹脂パッケージ(3)の表面に可動ピン(15)による所定深さの凹部(41)を形成する表面位置に対応する1又は複数の可動ピン(15)を、前記キャビティ(5)内に可動ピン(15)の一部が前記所定深さ分、残る位置まで引き抜き、
成形後の樹脂パッケージ(3)の表面に可動ピン(15)による所定高さの凸部(43)を形成する表面位置に対応する1又は複数の可動ピン(15)を、前記キャビティ(5)の上面(37)又は下面(39)よりも前記所定高さ分、キャビティ(5)の外方に可動ピン(15)の先端面(15a)が位置するまで引き抜く。
この場合、樹脂パッケージ(3)の表面に、跡を残さない部分、凹部(41)及び凸部(43)を容易に形成することができる。
本発明の第1の実施形態を示す図で、半導体装置の樹脂成形装置の離型状態を示す側部断面図である。 本発明により成形される樹脂パッケージ型の半導体装置の一例を示す斜視図である。 本発明の第2の実施形態を示す図で、半導体装置の樹脂成形方法の一例を示す工程図である。 本発明の第3の実施形態を示す図で、半導体装置の樹脂成形方法の他の一例を示す工程図である。 本発明の第4の実施形態を示す図で、可動ピンの引抜き位置と樹脂パッケージの表面形状の関係を示す説明図である。
以下、本発明に係る半導体装置の樹脂成形装置及び該樹脂成形装置を使用することによって実行される本発明の半導体装置の樹脂成形方法について、図示の実施形態を例にとって具体的に説明する。
尚、本明細書中で使用する「樹脂パッケージ」3には、内包される部品13を含むパッケージ全体を意味する場合と、内包される部品13を含まないパッケージの外郭部材を意味する場合の両方が含まれる。
[第1の実施形態]
(1)半導体装置の樹脂成形装置の構成(図1参照)
本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の樹脂成形装置1は、樹脂パッケージ型の半導体装置2を樹脂成形によって成形する際に使用される半導体装置の樹脂成形装置1であって、樹脂パッケージ3を成形するキャビティ5A、5B(5)を有する上型7と下型9とによって構成される金型11と、前記キャビティ5内に設置される部品13の位置固定と位置決めの両方を行う、前記金型11とは別個に動作する可動ピン15A、15B(15)と、前記キャビティ5内に設置される部品13に作用する前記可動ピン15の高さ位置Hを変える高さ位置調整機構17A、17B(17)と、前記キャビティ5内に設置される部品13を押圧する前記可動ピン15の押圧力Fを変える押圧力調整機構19A、19B(19)と、を備えることによって基本的に構成されている。本明細書では、例えば、可動ピン15において、上型7に設けられている可動ピン15と、下型9に設けられている可動ピン15と、を区別する場合には、前者を可動ピン15A、後者を可動ピン15Bとして、符号15の後にA、Bを付けて両者を識別する。上型7と下型9のそれぞれに配置される他の部品、構成及び構造についても同様に言及する。
金型11は、図示のような上型7と、下型9を組み合わせることによって構成されている。上型7には、樹脂パッケージ13を成形するためのキャビティ5Aが上型7の下面に形成されている。一方、下型9には、樹脂パッケージ13を成形するためのキャビティ5Bが下型9の上面に形成されている。
また、上型7と下型9には、成形後の樹脂パッケージ3を金型11から取り出すためのエジェクターピン45Aとエジェクターピン45Bが複数本、単一の支持プレート47Aと支持プレート47Bによって支持されている。
尚、図1では、複数本設けられるエジェクターピン45A、45Bの1本を代表として、それぞれ図示している。また、上型7と下型9には、エジェクターピン45A、45Bを受け入れるガイド孔49A、49Bが、エジェクターピン45A、45Bの数に対応して、同じく複数個設けられている。そして、当該ガイド孔49A、49Bは、上記エジェクターピン45A、45Bの摺動を案内する役割を有している。
尚、上型7と下型9は、図示しないプレス装置に設置されて高さ方向Zに沿って相対的に接近、離間できるように構成されている。
本実施形態では、可動ピン15は、上型7と下型9の両方に設けられている。また、可動ピン15A、15Bは、それぞれ単一の取付けプレート21A、21Bに対して複数本設けられている。取付けプレート21A、21Bは、取付けプレート21A、21Bに動力を伝達する動力伝達機構27A、27Bから動力を受けて、すべての可動ピン15A、15Bを対応する取付けプレート21A、21Bの動きに合わせて、それぞれ同時に同一ストローク、移動できるように構成されている。
尚、図1では、複数本設けられている可動ピン15A、15Bの1本を代表として、それぞれ図示している。また、上型7と下型9には、可動ピン15A、15Bを受け入れるガイド孔51A、51Bを備える軸受部材35A、35Bが、可動ピン15A、15Bの数に対応して同じく複数個設けられている。
そして、当該ガイド孔51A、51Bは、上記可動ピン15A、15Bの摺動を案内する役割を有している。また、可動ピン15と軸受部材35は、摺動によって摩耗するため、可動ピン15は超硬の軸状部材によって一例として形成されており、軸受部材35は、超硬のスリーブ状部材によって一例として形成されている。
また、上記動力伝達機構27は、動力源となるモータ23A、23B(23)と、該モータ23の出力軸の回転を高さ方向Zの直線的な動きに変換する回転直動変換機構25A、25B(25)と、回転直動変換機構25に得られた高さ方向Zの変位置を前記取付けプレート21A、21B(21)に伝達する可動ピンロッド28A、28B(28)と、を備えることによって一例として構成されている。
そして、前記モータ23としては、エンコーダー等を備えた回転角度の制御が可能なサーボモータが一例として適用可能である。また、回転直動変換機構25としては、回り止めされたネジ軸と雌ネジブロックとによる螺合構造や、ベベルギヤとラック・ピニオン機構を組み合わせた構造等、適宜の機構が採用可能である。
また、高さ位置調整機構17A、17B(17)は、可動ピン15の高さ位置Hを検出する位置センサ29A、29B(29)と、該位置センサ29によって得られた位置情報53に基づいて可動ピン15の高さ位置Hを制御する制御部31と、を備えることによって基本的に構成されている。
位置センサ29としては、計測シリンダ、リニアエンコーダ、レーザー測長センサ、リニアスケール等が適用できる。また、本実施形態では、上型7と下型9の両方に、軸受55A、55Bによって摺動可能に支承された位置計測ロッド57A、57Bを配設している。そして、該位置計測ロッド57A、57Bを取付けプレート21A、21B側に押し込んで、取付けプレート21A、21Bに位置計測ロッド57A、57Bの先端面が当接した位置を、位置計測ロッド57A、57Bの移動したストロークにより位置センサ29A、29Bで計測し、可動ピン15A、15Bの現在の正確な高さ位置Hを検出している。
また、制御部31では、上記位置センサ29からの位置情報53に基づいて、可動ピン15A、15Bの高さ位置Hを設定したり、一旦設定した高さ位置Hを補正して、最適な可動ピン15A、15Bの高さ位置Hを割り出し、モータ23の回転角度を調整して可動ピン15A、15Bが正確な高さ位置Hになるように制御している。
また、押圧力調整機構19は、可動ピン15の押圧力F又は押圧量を検出する圧力センサ33A、33B(33)と、該圧力センサ33によって得られた圧力情報59に基づいて可動ピン15の押圧力Fを制御する制御部31と、を備えている。つまり、可動ピン15A、15B(15)の押圧力又は押圧量を、圧力センサ33(ロータリエンコーダ、ロードセル等)によって、モータ23A、23B(23)の負荷に対応するトルク情報として検出し、そのトルク情報に基づいて、制御部31が可動ピン15A、15B(15)の押圧力を調整する。この場合、モータ(23)の負荷に対応するトルク情報の検出値に基づいて、可動ピン(15)の押圧力を精度よく調整することが可能である。
圧力センサ33としては、モータ23に取り付けられているロータリエンコーダ等や可動ピン15の基部に設けられる支持ロッド15bに配置されるロードセル等が適用できる。そして、圧力センサ33としてロータリエンコーダ等を使用した場合には、ロータリエンコーダ等で計測した回転角度に基づいて制御部31において、可動ピン15の押圧力Fの設定と補正を行い、モータ23にフィードバックして、モータ23のトルク管理を行い、可動ピン15の押圧力Fの制御を行っている。
尚、本実施形態では、単一の制御部31によって、前述した位置センサ29からの位置情報53と、上記圧力センサ33からの圧力情報59と、に基づいた可動ピン15の高さ位置Hと押圧力Fとの制御を併せて行っている。
(2)樹脂パッケージ型の半導体装置の構成(図2参照)
このようにして構成される本実施形態に係る半導体装置の樹脂成形装置1によって成形される樹脂パッケージ型の半導体装置2としては、一例として図2に示すような構造のものが成形可能である。即ち、図示の樹脂パッケージ型の半導体装置2は、成形時に金型11によってクランプされて位置固定されるリードフレーム61と、該リードフレーム61の片持ち梁状に張り出した先端リード部63と、該先端リード部63に一端が接続されているワイヤー65と、該ワイヤー65の他端が接続されている半導体チップ67と、該半導体チップ67を取り付けるダイパッド69と、該ダイパッド69を囲むように配置され、成形された樹脂パッケージ4の表面に一部露出された状態で設けられるヒートシンク71と、を備えることによって具体的に構成されている。
そして、上記先端リード部63と、該先端リード部63に接続される半導体装置である半導体チップ67と、ダイパッド69と、ヒートシンク71に代表される他部品と、を部品13として、これらを取り囲むように図2中、仮想線で示す樹脂パッケージ3が設けられている。
また、図2では、前記半導体装置の樹脂成形装置1の構成部材である下型9に配置されている可動ピン15Bの先端部が併せて図示されている。図示のようにヒートシンク71は、複数の可動ピン15Bによって、一例としてコーナー部付近がガイドされた状態で位置決めされ、水平方向の位置ずれが防止された状態になっている。
尚、上記ヒートシンク71と同様、樹脂パッケージ3の表面に一部露出するタイプの他部品としては、ガラス板や上述した半導体装置67等が挙げられる。
また、上記リードフレーム61と一部接続されている部品としては、上記先端リード部63の他、別のリードフレーム61や金属部品、ダイの載った他部品等を溶接やカシメ等で接続されている部材や、リードフレーム61上に他部品を接着することによって接続されている部材が含まれる。
そして、このようにして構成される本実施形態に係る半導体装置の樹脂成形装置1によれば、樹脂パッケージ型の半導体装置2を樹脂成形によって成形するに際して、樹脂パッケージ3内に収容される部品13の部品の厚さや大きさ、部品の種類や配置構成、あるいは部品精度の違い等に対応して、正確な位置決めと適切な押圧力ないし押圧量で部品13の位置固定を行うことが可能になる。
[第2の実施形態]
本発明の半導体装置の樹脂成形方法は、樹脂パッケージ型の半導体装置2を樹脂成形によって成形する際に使用される半導体装置の樹脂成形方法であって、成形準備工程P1と、部品設置工程P2と、型締め工程P3と、部品位置固定工程P4と、樹脂充填工程P5と、可動ピン引抜き工程P6と、樹脂硬化工程P7と、離型工程P8と、を備えることによって基本的に構成されている。
そして、図3に示す本実施形態では、リードフレーム61の先端リード部63を可動ピン15で固定する場合を例にとり、上型7と下型9にそれぞれ2本ずつ配置されるエジェクターピン45と、1本ずつ配置される可動ピン15と、を備えるシンプルなモデルを例にとって、上記各工程の流れを示している。以下、各工程の内容を具体的に説明する。なお、図3では、半導体チップ67、ダイパッド69、ワイヤー65は、図示を省略している。また、図3の例では、半導体装置2は、ヒートシンク71を備えていない。
(1)成形準備工程(図3(a)参照)
成形準備工程P1は、金型11を離間させてキャビティ5を開放させた状態にし、キャビティ5内に設置する部品13を準備する工程である。即ち、図示しないプレス装置を作動させて上型7と下型9を離間させてキャビティ5を開放状態にする。そして、キャビティ5内に収容する部品13として半導体チップ67、ダイパッド69、ワイヤー65を備えたリードフレーム61を用意する。また、エジェクターピン45と可動ピン15は、共に金型11内に引き込んだ退避位置に位置している。
(2)部品セット工程(図3(b)参照)
部品設置工程P2は、開放されたキャビティ5内に部品13を供給して設置する工程である。即ち、用意したリードフレーム61を、上型7と下型9の開放されたキャビティ5内の空間に供給し、一例として下型9のキャビティ5B内に設置する。
(3)型締め工程(図3(c)参照)
型締め工程P3は、キャビティ5内に部品13が設置された金型11を接近方向に移動させて型締めする工程である。即ち、図示しないプレス装置を作動させて一例として下型9を上昇させて金型11を型締めする。この状態では、リードフレーム61の左右両端部が金型11によってクランプされることによって位置固定されており、キャビティ5は密閉されて閉塞状態になる。また、キャビティ5内の先端リード部63は、位置固定されておらず、キャビティ5内への樹脂Gの充填によって位置ずれが生じるおそれのある状態になっている。
(4)部品位置固定工程(図3(d)参照)
部品位置固定工程P4は、型締めされたキャビティ5内に可動ピン15を進入させて、所定の高さ位置に移動させ、所定の押圧力Fでキャビティ5内の部品13を位置固定する工程である。即ち、先端リード部63のように、キャビティ5内に設置される部品13が上下左右の位置が固定されていない部品である場合に、モータ23を駆動してキャビティ5内に可動ピン15を進入させる。そして、当該部品13を対向する可動ピン15A、15Bによって挟み込んで位置固定を行う。尚、この時の可動ピン15A、15Bの高さ位置Hと押圧力Fの設定は、前述した制御部31で行われている。
(5)樹脂充填工程(図3(e)参照)
樹脂充填工程P5は、部品13が位置固定されたキャビティ5内に樹脂Gを供給し充填する工程である。即ち、図示しないスプルー(キャビティ5内に樹脂Gを供給するための流路)から密閉状態のキャビティ5内に樹脂Gを供給してキャビティ5内に当該樹脂Gを充填して行く。尚、この時先端リード部63は、前工程P4で可動ピン15A、15Bによって位置固定されているから、キャビティ5内の樹脂Gの流動による位置ずれは防止されている。
(6)可動ピン引抜き工程(図3(f)参照)
可動ピン引抜き工程P6は、樹脂Gの充填中あるいは充填後の樹脂Gが完全に硬化する前のタイミングで可動ピン15を所定の高さ位置まで引き抜く工程である。即ち、樹脂Gが完全に硬化した後に可動ピン15を引き抜くと、可動ピン15が存在していた位置に穴ができ、樹脂パッケージ3の外観を損ねたり、絶縁性が保たれない等の不具合が発生する。従って、樹脂Gが硬化する前のタイミングでモータ23を駆動して、可動ピン15を所定の高さ位置Hまで引き抜く。
(7)樹脂硬化工程(図3(g)参照)
樹脂硬化工程P7は、可動ピン15を引き抜いたキャビティ5内の樹脂Gを完全に硬化させる工程である。即ち、当該樹脂Gが熱硬化性の樹脂であれば、金型11を加熱して当該樹脂Gを完全に硬化させ、安定させる。
(8)離型工程(図3(h)参照)
離型工程P8は、樹脂Gが完全に硬化した後、金型11を離間させて、成形された樹脂パッケージ3を金型11から取り出す工程である。即ち、金型11を離間できる状態まで樹脂Gが硬化したタイミングをみて、図示しないプレス装置を作動させて、一例として下型9を下降させる。そして、上型7と下型9のそれぞれのエジェクターピン45A、45Bを突出させて、キャビティ5内から成形された樹脂パッケージ3を取り出すことで樹脂パッケージ型の半導体装置2の成形が完了する。
そして、このようにして構成される本実施形態に係る半導体装置の樹脂成形方法によれば、既存の半導体装置の樹脂成形方法の構成に、部品位置固定工程P4と、可動ピン引抜き工程P6を加えるだけの簡単な構成によって、樹脂パッケージ3内に収容される部品13の厚みや大きさの違い、部品の種類や配置構成、あるいは部品精度の違い等に対応した正確な部品13の位置決めと確実な位置固定とを行うことが可能になる。
また、可動ピン引抜き工程P6で可動ピン15を引き抜くタイミングを樹脂Gが完全に硬化する前のタイミングとすることによって、成形後の樹脂パッケージ3の表面に可動ピン15の跡が残ったり、可動ピン15が通過した穴が形成される不具合を回避することが可能になる。
[第3の実施形態]
本実施形態は、図4に示すように、先端リード部63及びヒートシンク71を可動ピン15で固定する場合の例である。この例では、上型7と下型9に、エジェクターピン45を前記第2の実施形態と同じ2本ずつ配置するとともに、可動ピン15も同じく2本ずつ配置したモデルを採用した実施形態である。なお、図4では、半導体チップ67、ダイパッド69、ワイヤー65は、図示を省略している。
そして、上型7側に配置される可動ピン15Aを部品13の位置固定に、下型9側に配置される可動ピン15Bを部品13の位置決めに使用した実施形態になっている。
また、図4中に図示されているリードフレーム61には、先端リード部63が向かい合わせで2組設けられている点と、上型7側の可動ピン15Aについて軸受部材35が取り付けられている点も前記第2の実施形態と相違している。これは、ヒートシンク71の大きさ等に対応して採られた構成の差異である。
図4に示す本実施形態に係る半導体装置の樹脂成形方法は、前記図3に示す第2の実施形態と同じ8つの工程P1〜P8によって構成されており、このうち、部品設置工程P2と部品位置固定工程P4の内容が前記第2の実施形態と幾分、相違している。
従って、ここでは、第2の実施形態と同様の内容のP1、P3、P5〜P8の工程については説明を省略し、前記第2の実施形態と相違する部品設置工程P2と部品位置固定工程P4に絞って説明する。
(1)部品設置工程(図4(b−1)、(b−2)及び図2参照)
本実施の形態では、部品設置工程P2が、第1設置工程P21と第2設置工程P22の2工程によって構成されている。第1設置工程P21では、キャビティ5内に設置されるヒートシンク71が金型11によってクランプされていない部品13であることから、ヒートシンク71の位置決めを行っている。
即ち、一例として下型9側の可動ピン15Bをキャビティ5内の所定の高さ位置まで移動させて、該可動ピン15Bをガイドピンとして使用することでヒートシンク71の位置決めを行って、樹脂Gの充填中のヒートシンク71の位置ずれを防止するようにしている。
一方、第2設置工程P22では、上記ヒートシンク71の上にリードフレーム61を設置している。そして、この工程P22では、ヒートシンク71の下面が下型9のキャビティ5の下面に当接した状態になっており、更にこのヒートシンク71の上面にリードフレーム61から延びる2つの先端リード部63、63が当接した状態でリードフレーム61が設置されている。
(2)部品位置固定工程(図4(d)参照)
本実施形態では、キャビティ5内に設置されるヒートシンク71が上述したように下型9のキャビティ5Bの下面39に密着させて位置させる部品13であるため、当該ヒートシンク71を密着させるキャビティ5Bの下面39と反対側に位置する上型7側の可動ピン15Aを、モータ23の駆動によりキャビティ5内に進入させて、上記二組の先端リード部63の上面に当接させている。
そして、この二組の先端リード部63を介してヒートシンク71を下型9のキャビティ5Bの下面39に押し付けることによって、先端リード部63及びヒートシンク71の位置固定を行っている。また、上記可動ピン15Aの押し付けによって先端リード部63及びヒートシンク71の位置固定が行われればヒートシンク71をもはやガイドする必要はないから、下型9側の可動ピン15Bを下方に退去させてキャビティ5外の所定の位置に移動させる。
このようにして構成される本実施形態に係る半導体装置の樹脂成形方法によっても、前述した第2の実施形態と同様の作用、効果が発揮される。また、本実施形態によれば、ヒートシンク71等のように金型11でクランプされていない部品13の正確な位置決めが可能になるとともに、樹脂Gを充填中の樹脂Gの流動に起因する当該部品13の位置ずれが防止される。
また、上述したヒートシンク71等のようにキャビティ5内に設置される部品13が上型7のキャビティ5Aの上面37又は下型9のキャビティ5Bの下面39に密着させて位置させる部品13である場合の確実な位置固定と、上記密着が不完全な場合に発生する隙間に樹脂Gが回り込むことによって生ずるバリの発生等の防止と、が図られる。
[第4の実施形態]
本実施形態に係る半導体装置の樹脂成形方法は、前記図3に示す第2の実施形態において説明した可動ピン引抜き固定P6において、可動ピン15を引き抜く時の可動ピン15の引抜き量を可変することによって、成形される樹脂パッケージ3の表面形状に違いを持たせた実施形態である。従って、他の工程P1〜P5、P6〜P8については、前記第2の実施形態と同様であるので、ここではその説明を省略し、前記第2の実施形態と相違する可動ピン引抜き工程P6に絞って説明する。
(1)可動ピン引抜き工程(図5参照)
本実施形態では、成形後の樹脂パッケージ3の表面に可動ピン15による跡を残さない場合には、図5(a)に示すように、可動ピン15を、キャビティ5の上面37又は下面39と可動ピン15の先端面15aが面一になる位置まで引き抜いた状態で可動ピン15の引き抜きを停止して次工程の樹脂硬化工程P7に移行する。
また、成形後の樹脂パッケージ3の表面に可動ピン15による所定深さの凹部41を形成する場合には、図5(b)に示すように、キャビティ5内に可動ピン15の一部が前記所定深さ分、残る位置まで、前記可動ピン15を引き抜いた状態で可動ピン15の引き抜きを停止して次工程の樹脂硬化工程P7に移行する。
また、成形後の樹脂パッケージ3の表面に可動ピン15による所定高さの凸部43を形成する場合には、図5(c)に示すように、キャビティ5の上面37又は下面39よりも前記所定高さ分、キャビティ5の外方のガイド孔51内に可動ピン15の先端面15aが位置するように前記可動ピン15を引き抜いた状態で可動ピン15の引き抜きを停止して次工程の樹脂硬化工程P7に移行する。
また、1つの樹脂パッケージ3に対して複数の可動ピンの引き抜く高さを個別に調整することで、1つの樹脂パッケージ3の表面で、跡を残さない部分(図5(a))、凹部を形成する部分(図5(b))、凸部を形成する部分(図5(c))の1又は複数を適宜組み合わせることができる。具体的には、跡を残さない部分(図5(a))に対応する可動ピン15は、キャビティ5の上面37又は下面39と可動ピン15の先端面15aが面一になる位置まで引き抜く。また、凹部を形成する部分(図5(b))に対応する可動ピン15は、可動ピン15の一部が前記所定深さ分、キャビティ5内に残る位置まで、引き抜く。また、凸部を形成する部分(図5(c))に対応する可動ピン15は、キャビティ5の上面37又は下面39よりも前記所定高さ分、キャビティ5の外方のガイド孔51内に可動ピン15の先端面15aが位置するように引き抜く。可動ピン15ごとに高さ位置を可変にする場合には、同一の高さ位置Hを設定する1又は複数の可動ピン15ごとに、取付けプレート21を備えて、別々に取付けプレート21を駆動するようにする。これにより、1つの樹脂パッケージ3において、跡を残さない部分(図5(a))、凹部を形成する部分(図5(b))、凸部を形成する部分(図5(c))の1又は複数を形成することができる。
そして、このようにして構成される本実施形態に係る半導体装置の樹脂成形方法によっても、前述した第2の実施形態と同様の作用、効果が発揮される。また、本実施形態によれば、キャビティ5内の部品13の位置決めと位置固定を行う可動ピン15に対し、成形後の樹脂パッケージ3の表面を加飾するという、別個の機能を付与することが可能になる。
[他の実施形態]
以上が本発明の基本的な実施形態であるが、本発明の半導体装置の樹脂成形装置1及び該樹脂成形装置1を使用することによって実行される本発明の半導体装置の樹脂成形方法は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内の部分的構成の変更や省略、あるいは当業者において、周知、慣用の技術を追加することが可能である。
例えば、可動ピン15の動力伝達機構27を前記離型工程P8で使用して、成形後の樹脂パッケージ3をキャビティ5から取り出すエジェクターピン45の補助として使用することも可能である。また、可動ピン15が複数本あって、使用する部位ごとに高さ位置Hや押圧力Fを可変したい場合には、同一の高さ位置Hと押圧力Fを有する複数の組に可動ピン15を分け、これらの組ごとに取付けプレート21を備えて、別々に取付けプレート21を駆動するようにすることも可能である。
また、前述した高さ位置調整機構17と押圧力調整機構19は、これらの両方を備える場合に限らず、これらの何れか一方のみを備える構成の半導体装置の樹脂成形装置1とすることも可能である。同じく、可動ピン15も上型7と下型9の両方に設ける場合に限らず、これらの何れか一方のみに設けることが可能である。
また、位置センサ29と圧力センサ33は、同一種類のものを1つずつ設ける他、同一の種類のものを、場所を変えて複数設けたり、異なる種類のものを複数設けて、これらから得られた複数の位置情報53と圧力情報59とを比較して可動ピン15の高さ位置Hと押圧力Fの制御に利用することが可能である。
1 半導体装置の樹脂成形装置
2 樹脂パッケージ型の半導体装置
3 樹脂パッケージ
5 キャビティ
7 上型
9 下型
11 金型
13 部品
15 可動ピン
15a 先端面
15b 支持ロッド
17 高さ位置調整機構
19 押圧力調整機構
21 取付けプレート
23 モータ
25 回転直動変換機構
27 動力伝達機構
28 可動ピンロッド
29 位置センサ
31 制御部
33 圧力センサ
35 軸受部材
37 上面
39 下面
41 凹部
43 凸部
45 エジェクターピン
47 支持プレート
49 ガイド孔
51 ガイド孔
53 位置情報
55 軸受
57 位置計測ロッド
59 圧力情報
61 リードフレーム
63 先端リード部
65 ワイヤー
67 半導体チップ(半導体装置)
69 ダイパッド
71 ヒートシンク
P1 成形準備工程
P2 部品設置工程
P3 型締め工程
P4 部品位置固定工程
P5 樹脂充填工程
P6 可動ピン引抜き工程
P7 樹脂硬化工程
P8 離型工程
P21 第1設置工程
P22 第2設置工程
H 高さ位置
F 押圧力
Z 高さ方向
G 樹脂

Claims (15)

  1. 樹脂パッケージ型の半導体装置(2)を樹脂成形によって成形する際に使用される半導体装置の樹脂成形装置(1)であって、
    上型(7)と下型(9)とを有し、樹脂パッケージ(3)を成形するキャビティ(5)を有する金型(11)と、
    前記金型(11)とは別個に動作する少なくとも1つの可動ピン(15)であって、前記キャビティ(5)内に設置される部品(13)の位置固定を行う可動ピン、及び前記キャビティ(5)内に設置される部品(13)の位置決めを行う可動ピンを含む、前記少なくとも1つの可動ピンを含む前記少なくとも1つの可動ピン(15)と、
    前記キャビティ(5)内に設置される部品(13)に作用する、前記可動ピン(15)の高さ位置(H)を変える高さ位置調整機構(17)と、
    を備え、
    前記部品(13)の位置決めを行う前記可動ピン(15)は、ガイドピンとして使用されることで、当該部品(13)の位置決めを行うように配置されており、
    少なくとも1つの可動ピン(15)は、超硬の軸状部材によって形成されており、
    前記金型(11)には、前記可動ピン(15)を受け入れて、可動ピン(15)の摺動を案内するガイド孔を備える軸受部材(35)が設けられていて、該軸受部材(35)は、超硬のスリーブ状部材によって形成されており、
    前記キャビティ(5)内に設置される部品(13)が上型(7)のキャビティ(5)の上面(37)又は下型(9)のキャビティ(5)の下面(39)に密着させて露出させる部品である場合に、当該部品(13)を密着させるキャビティ(5)の上面(37)又は下面(39)と反対側に位置する可動ピン(15)をキャビティ(5)内に進入させて、前記部品(13)をキャビティ(5)の上面(37)又は下面(39)に押し付けることによって位置固定する、
    半導体装置の樹脂成形装置。
  2. 請求項1に記載の半導体装置の樹脂成形装置(1)において、
    前記少なくとも1つの可動ピン(15)は、複数の可動ピンを含み、
    前記複数の可動ピンが当接する取付けプレート(21)と、
    モータ(23)と、モータ(23)の出力軸の回転を高さ方向(Z)の直線的な動きに変換する回転直動変換機構(25)と、を有し、回転直動変換機構(25)により得られた高さ方向(Z)の変位量を、前記取付けプレート(21)を介してすべての可動ピン(15)に伝達する動力伝達機構(27)とを更に備えている、半導体装置の樹脂成形装置。
  3. 請求項2に記載の半導体装置の樹脂成形装置(1)において、
    前記モータ(23)を制御する制御部(31)を有し、
    可動ピン(15)の押圧力又は押圧量を前記モータ(23)の負荷に対応するトルク情報として検出し、そのトルク情報に基づいて、前記制御部(31)が前記可動ピン(15)の押圧力を調整する、半導体装置の樹脂成形装置。
  4. 請求項1乃至3の何れかに記載の半導体装置の樹脂成形装置(1)において、
    前記高さ位置調整機構(17)は、
    可動ピン(15)の高さ位置(H)を検出する位置センサ(29)と、
    該位置センサ(29)によって得られた位置情報(53)に基づいて可動ピン(15)の高さ位置(H)を制御する制御部(31)と、
    を有する半導体装置の樹脂成形装置。
  5. 請求項1乃至4の何れかに記載の半導体装置の樹脂成形装置(1)において、
    前記キャビティ(5)内に設置される部品(13)を押圧する前記少なくとも1つの可動ピン(15)の押圧力(F)を変える押圧力調整機構(19)を更に備える、半導体装置の樹脂成形装置。
  6. 請求項5に記載の半導体装置の樹脂成形装置(1)において、
    前記押圧力調整機構(19)は、
    可動ピン(15)の押圧力(F)又は押圧量を検出する圧力センサ(33)と、
    該圧力センサ(33)によって得られた圧力情報(59)に基づいて可動ピン(15)の押圧力(F)を制御する制御部(31)と、
    を有する半導体装置の樹脂成形装置。
  7. 請求項1に記載の半導体装置の樹脂成形装置(1)において、
    前記少なくとも1つの可動ピン(15)は、複数の可動ピンを含み、一部の可動ピンが上型(7)に設けられ、他の可動ピンが下型(9)に設けられる、半導体装置の樹脂成形装置。
  8. 樹脂パッケージ型の半導体装置(2)を樹脂成形によって成形する際に使用される半導体装置の樹脂成形装置(1)であって、
    上型(7)と下型(9)とを有し、樹脂パッケージ(3)を成形するキャビティ(5)を有する金型(11)と、
    前記金型(11)とは別個に動作する少なくとも1つの可動ピン(15)であって、前記キャビティ(5)内に設置される部品(13)の位置固定を行う可動ピン、及び前記キャビティ(5)内に設置される部品(13)の位置決めを行う可動ピンを含む、前記少なくとも1つの可動ピン(15)と、
    前記キャビティ(5)内に設置される部品(13)を押圧する前記可動ピン(15)の押圧力(F)を変える押圧力調整機構(19)と、
    を備え、
    前記部品(13)の位置決めを行う前記可動ピン(15)は、ガイドピンとして使用されることで、当該部品(13)の位置決めを行うように配置されており、
    少なくとも1つの可動ピン(15)は、超硬の軸状部材によって形成されており、
    前記金型(11)には、前記可動ピン(15)を受け入れて、可動ピン(15)の摺動を案内するガイド孔を備える軸受部材(35)が設けられていて、該軸受部材(35)は、超硬のスリーブ状部材によって形成されており、
    前記キャビティ(5)内に設置される部品(13)が上型(7)のキャビティ(5)の上面(37)又は下型(9)のキャビティ(5)の下面(39)に密着させて露出させる部品である場合に、当該部品(13)を密着させるキャビティ(5)の上面(37)又は下面(39)と反対側に位置する可動ピン(15)をキャビティ(5)内に進入させて、前記部品(13)をキャビティ(5)の上面(37)又は下面(39)に押し付けることによって位置固定する、
    半導体装置の樹脂成形装置。
  9. 樹脂パッケージ型の半導体装置(2)を樹脂成形によって成形する際に使用される半導体装置の樹脂成形方法であって、
    金型(11)を離間させてキャビティ(5)を開放させた状態にし、キャビティ(5)内に設置する部品(13)を準備する成形準備工程(P1)と、
    前記開放されたキャビティ(5)内に部品(13)を供給して設置する部品設置工程(P2)と、
    前記キャビティ(5)内に部品(13)が設置された金型(11)を接近方向に移動させて型締めする型締め工程(P3)と、
    前記型締めされたキャビティ(5)内に少なくとも1つの可動ピン(15)を進入させて、所定の高さ位置(H)に移動させ、所定の押圧力(F)でキャビティ(5)内の部品(13)を位置固定する部品位置固定工程(P4)と、
    前記部品(13)が位置固定されたキャビティ(5)内に樹脂(G)を供給し充填する樹脂充填工程(P5)と、
    前記樹脂(G)の充填中あるいは充填後の樹脂(G)が完全に硬化する前のタイミングで前記可動ピン(15)を所定の高さ位置(H)まで引き抜く可動ピン引き抜き工程(P6)と、
    前記可動ピン(15)を引き抜いたキャビティ(5)内の樹脂(G)を完全に硬化させる樹脂硬化工程(P7)と、
    樹脂(G)が完全に硬化した後、金型(11)を離間させて、成形された樹脂パッケージ(3)を金型(11)から取り出す離型工程(P8)と、
    を含み、
    前記部品設置工程(P2)では、キャビティ(5)内に設置される部品(13)が金型(11)によってクランプされていない部品である場合に、前記少なくとも1つの可動ピン(15)をキャビティ(5)内の所定の高さ位置(H)まで移動させて、該可動ピン(15)をガイドピンとして使用することで、当該部品(13)の位置決めを併せて行い、
    前記部品位置固定工程(P4)では、キャビティ(5)内設置される部品(13)が上型(7)のキャビティ(5)の上面(37)又は下型(9)のキャビティ(5)の下面(39)に密着させて露出させる部品である場合に、当該部品(13)を密着させるキャビティ(5)の上面(37)又は下面(39)と反対側に位置する可動ピン(15)をキャビティ(5)内に進入させて、前記部品(13)をキャビティ(5)の上面(37)又は下面(39)に押し付けることによって位置固定し、
    前記可動ピン(15)は、超硬の軸状部材によって形成されており、
    前記金型(11)には、前記可動ピン(15)を受け入れて、可動ピン(15)の摺動を案内するガイド孔を備える軸受部材(35)が設けられていて、該軸受部材(35)は、超硬のスリーブ状部材によって形成されている、半導体装置の樹脂成形方法。
  10. 請求項に記載の半導体装置の樹脂成形方法において、
    前記部品位置固定工程(P4)では、キャビティ(5)内設置される部品(13)が上下左右の位置が固定されていない部品である場合に、キャビティ(5)内に前記少なくとも1つの可動ピン(15)を進入させて、当該部品(13)を対向する前記少なくとも1つの可動ピン(15)で挟み込んで位置固定する、半導体装置の樹脂成形方法。
  11. 請求項9又は10に記載の半導体装置の樹脂成形方法において、
    前記可動ピン引抜き工程(P6)では、成形後の樹脂パッケージ(3)の表面に可動ピン(15)による跡を残さない表面位置に対応する1又は複数の可動ピン(15)を、前記キャビティ(5)の上面(37)又は下面(39)と可動ピン(15)の先端面(15a)が面一になる位置まで引き抜く、半導体装置の樹脂成形方法。
  12. 請求項9乃至11の何れかに記載の半導体装置の樹脂成形方法において、
    前記可動ピン引抜き工程(P6)では、成形後の樹脂パッケージ(3)の表面に可動ピン(15)による所定深さの凹部(41)を形成する表面位置に対応する1又は複数の可動ピン(15)を、前記キャビティ(5)内に可動ピン(15)の一部が前記所定深さ分、残る位置まで引き抜く、半導体装置の樹脂成形方法。
  13. 請求項9乃至12の何れかに記載の半導体装置の樹脂成形方法において、
    前記可動ピン引抜き工程(P6)では、成形後の樹脂パッケージ(3)の表面に可動ピン(15)による所定高さの凸部(43)を形成する表面位置に対応する1又は複数の可動ピン(15)を、前記キャビティ(5)の上面(37)又は下面(39)よりも前記所定高さ分、キャビティ(5)の外方に可動ピン(15)の先端面(15a)が位置するまで引き抜く、半導体装置の樹脂成形方法。
  14. 請求項9乃至13の何れかに記載の半導体装置の樹脂成形方法において、
    前記可動ピン引抜き工程(P6)では、
    成形後の樹脂パッケージ(3)の表面に可動ピン(15)による所定深さの凹部(41)を形成する表面位置に対応する1又は複数の可動ピン(15)を、前記キャビティ(5)内に可動ピン(15)の一部が前記所定深さ分、残る位置まで引き抜き、
    成形後の樹脂パッケージ(3)の表面に可動ピン(15)による所定高さの凸部(43)を形成する表面位置に対応する1又は複数の可動ピン(15)を、前記キャビティ(5)の上面(37)又は下面(39)よりも前記所定高さ分、キャビティ(5)の外方に可動ピン(15)の先端面(15a)が位置するまで引き抜く、
    半導体装置の樹脂成形方法。
  15. 請求項9乃至14の何れかに記載の半導体装置の樹脂成形方法において、
    前記可動ピン引抜き工程(P6)では、
    成形後の樹脂パッケージ(3)の表面に可動ピン(15)による跡を残さない表面位置に対応する1又は複数の可動ピン(15)を、前記キャビティ(5)の上面(37)又は下面(39)と可動ピン(15)の先端面(15a)が面一になる位置まで引き抜き、
    成形後の樹脂パッケージ(3)の表面に可動ピン(15)による所定深さの凹部(41)を形成する表面位置に対応する1又は複数の可動ピン(15)を、前記キャビティ(5)内に可動ピン(15)の一部が前記所定深さ分、残る位置まで引き抜き、
    成形後の樹脂パッケージ(3)の表面に可動ピン(15)による所定高さの凸部(43)を形成する表面位置に対応する1又は複数の可動ピン(15)を、前記キャビティ(5)の上面(37)又は下面(39)よりも前記所定高さ分、キャビティ(5)の外方に可動ピン(15)の先端面(15a)が位置するまで引き抜く、
    半導体装置の樹脂成形方法。
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