JP2001185569A - 半導体装置及びその製造方法、半導体装置の製造装置、回路基板並びに電子機器 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法、半導体装置の製造装置、回路基板並びに電子機器

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JP2001185569A
JP2001185569A JP36929299A JP36929299A JP2001185569A JP 2001185569 A JP2001185569 A JP 2001185569A JP 36929299 A JP36929299 A JP 36929299A JP 36929299 A JP36929299 A JP 36929299A JP 2001185569 A JP2001185569 A JP 2001185569A
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cavity
resin
semiconductor
semiconductor device
movable pin
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JP36929299A
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Tomotaka Yamamura
智香 山村
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Seiko Epson Corp
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  • Encapsulation Of And Coatings For Semiconductor Or Solid State Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 樹脂封止において信頼性の高い半導体装置及
びその製造方法、半導体装置の製造装置、回路基板並び
に電子機器を提供することにある。 【解決手段】 リードフレーム20のダイパッド14に
半導体チップ12が搭載されてなる半導体アセンブリ1
0を、上金型30及び下金型32で囲まれたキャビティ
34に配置し、前記キャビティ34に樹脂を注入して前
記半導体チップ12を封止する工程を含み、前記工程
で、前記キャビティ34に出し入れ自在な可動ピン40
を、前記半導体アセンブリ10における上面及び下面の
それぞれに、非接触で近接させて、前記キャビティ34
に前記樹脂を注入し、前記可動ピン40を前記キャビテ
ィ34から引き出した後に前記樹脂を硬化させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置及びそ
の製造方法、半導体装置の製造装置、回路基板並びに電
子機器に関する。
【0002】
【発明の背景】半導体装置の形態として、リードフレー
ムのダイパッドに半導体チップが搭載されてなる半導体
アセンブリをキャビティに配置し、このキャビティに樹
脂を注入して、半導体アセンブリを封止したものがあ
る。
【0003】しかし、ダイパッドは薄くて幅の狭い吊り
リードによってリードフレームに支持されているため、
半導体アセンブリを配置したキャビティに樹脂を注入す
ると、半導体アセンブリが樹脂の流れによって、当初の
配置位置から上下方向に変動する場合があった。この半
導体アセンブリのわずかな変動によって、ダイパッドや
ワイヤが樹脂の表面に露出して、不良となる場合があっ
た。
【0004】本発明はこの問題点を解決するためのもの
であり、その目的は、樹脂封止において信頼性の高い半
導体装置及びその製造方法、半導体装置の製造装置、回
路基板並びに電子機器を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】(1)本発明に係る半導
体装置の製造方法は、リードフレームのダイパッドに半
導体チップが搭載されてなる半導体アセンブリを、上金
型及び下金型で囲まれたキャビティに配置し、前記キャ
ビティに樹脂を注入して前記半導体チップを封止する工
程を含み、前記工程で、前記キャビティに出し入れ自在
な可動ピンを、前記半導体アセンブリにおける上面及び
下面のそれぞれに、非接触で近接させて、前記キャビテ
ィに前記樹脂を注入し、前記可動ピンを前記キャビティ
から引き出した後に前記樹脂を硬化させる。
【0006】本発明によれば、ダイパッドに半導体チッ
プが搭載されてなる半導体アセンブリに、上下方向から
キャビティに挿入した可動ピンを非接触で近接させ、キ
ャビティに樹脂を注入する。これによって、キャビティ
内の樹脂の流れによる半導体アセンブリの上下方向の変
動を抑えることができる。
【0007】また、樹脂が硬化する前に可動ピンをキャ
ビティから引き出す。この場合に、可動ピンの存在した
部分には孔が生じるが、可動ピンは半導体アセンブリに
対して非接触で設けられていたので、可動ピンを近接さ
せた状態でも半導体アセンブリの表面を露出させずに樹
脂で覆うことができる。すなわち、半導体アセンブリを
確実に樹脂で封止することができる。
【0008】さらに、可動ピンによって半導体アセンブ
リを挟むことはないので、余分な応力を半導体チップな
どに加えることなく、半導体アセンブリの変動を抑える
ことができる。
【0009】(2)この半導体装置の製造方法におい
て、前記リードフレームは、前記ダイパッドを外枠に接
続する吊りリードを含み、前記吊りリードに、前記可動
ピンを近接させてもよい。
【0010】吊りリードは矩形であるダイパッドの角部
を保持するように、リードフレームの外枠に接続されて
いるので、吊りリードに可動ピンを配置することによっ
て、半導体アセンブリの変動を効率よく抑えることがで
きる。
【0011】(3)この半導体装置の製造方法におい
て、前記可動ピンを前記半導体アセンブリのほぼ中央に
近接させてもよい。
【0012】これによって、各種類のリードフレームに
対して、装置を汎用化させて用いることができる。ま
た、少ない数の可動ピンで安定して半導体アセンブリの
樹脂の流れによる変動を抑えることができる。
【0013】(4)本発明に係る半導体装置の製造方法
は、リードフレームのダイパッドに半導体チップが搭載
されてなる半導体アセンブリを、上金型及び下金型で囲
まれたキャビティに配置し、ゲートから前記キャビティ
に樹脂を注入して前記半導体チップを封止する工程を含
み、前記工程で、前記キャビティに出し入れ自在な少な
くとも一つの可動ピンを、前記半導体アセンブリにおけ
る前記樹脂の流れによって応力が加えられる部分に、前
記応力に対抗して当接させて、前記ゲートから前記キャ
ビティに前記樹脂を注入し、前記可動ピンを前記キャビ
ティから引き出した後に、前記樹脂を硬化させる。
【0014】本発明によれば、半導体アセンブリに加え
られる樹脂の流れの応力に対抗して、可動ピンを当接さ
せる。すなわち、樹脂の流れによって抑えつけられる半
導体アセンブリを支持して可動ピンを配置する。これに
よって、半導体アセンブリの上下方向の位置変動を抑え
ることができる。また、例えば可動ピンを半導体アセン
ブリのいずれか一方の面のみに配置して、半導体アセン
ブリの変動を抑えてもよいので、可動ピンの数を少なく
することができる。
【0015】(5)この半導体装置の製造方法におい
て、前記ゲートは、前記キャビティにおける前記半導体
アセンブリよりも上側に通じて設けられており、前記可
動ピンを前記半導体アセンブリにおける下面に当接させ
てもよい。
【0016】これによれば、キャビティにおける半導体
アセンブリの上側に通じて形成されたゲートに対して、
可動ピンを半導体アセンブリの下面に配置する。ゲート
をキャビティにおける半導体アセンブリの上側に設ける
と、注入した樹脂は半導体アセンブリの上面に対して応
力を加える。したがって、樹脂の流れと可動ピンによる
支持によって、半導体アセンブリの上下方向の位置変動
を抑えることができる。
【0017】(6)この半導体装置の製造方法におい
て、前記リードフレームは、前記ダイパッドを外枠に接
続する吊りリードを含み、前記吊りリードに、前記可動
ピンを当接させてもよい。
【0018】吊りリードは矩形であるダイパッドの角部
を保持するように、リードフレームに接続されているの
で、吊りリードに可動ピンを配置することによって、半
導体アセンブリの変動を効率よく抑えることができる。
【0019】(7)この半導体装置の製造方法におい
て、前記可動ピンを前記半導体アセンブリのほぼ中央に
当接させてもよい。
【0020】これによって、各種類のリードフレームに
対して、装置を汎用化させて用いることができる。ま
た、少ない数の可動ピンで安定して半導体アセンブリの
樹脂の流れによる変動を抑えることができる。
【0021】(8)本発明に係る半導体装置は、上記半
導体装置の製造方法から製造されてなる。
【0022】(9)本発明に係る回路基板は、上記半導
体装置が搭載されている。
【0023】(10)本発明に係る電子機器は、上記半
導体装置を有する。
【0024】(11)本発明に係る半導体装置の製造装
置は、リードフレームのダイパッドに半導体チップが搭
載されてなる半導体アセンブリを配置するためのキャビ
ティを形成する開閉自在な上金型及び下金型と、前記上
金型及び下金型のそれぞれに設けられ、前記キャビティ
に出し入れ自在な可動ピンと、を含み、前記可動ピン
は、前記キャビティの前記樹脂の注入を開始するとき
に、前記キャビティに配置した前記半導体アセンブリに
非接触で近接する位置に配置され、前記樹脂が硬化する
前に、前記キャビティから引き出される。
【0025】本発明によれば、可動ピンは、キャビティ
の樹脂の注入を開始するときに、上下方向からキャビテ
ィに挿入されて半導体アセンブリに対して非接触で近接
する。これによって、キャビティ内の樹脂の流れによる
半導体アセンブリの上下方向の変動を抑えることができ
る。
【0026】また、樹脂が硬化する前に可動ピンはキャ
ビティから引き出される。この場合に、可動ピンの存在
した部分には孔が生じるが、可動ピンは半導体アセンブ
リに対して非接触で設けられていたので、可動ピンを近
接させた状態でも半導体アセンブリの表面を露出させず
に樹脂で覆うことができる。すなわち、半導体アセンブ
リを確実に樹脂で封止することができる。
【0027】さらに、可動ピンによって半導体アセンブ
リを挟むことはないので、余分な応力を半導体チップな
どに加えることなく、半導体アセンブリの変動を抑える
ことができる。
【0028】(12)本発明に係る半導体装置の製造装
置は、リードフレームのダイパッドに半導体チップが搭
載されてなる半導体アセンブリを配置するためのキャビ
ティを形成する開閉自在な上金型及び下金型と、前記上
金型及び下金型のいずれか一方に設けられ、前記キャビ
ティに樹脂を注入するゲートと、前記上金型及び下金型
の他方に設けられ、前記キャビティに出し入れ自在な少
なくとも一つの可動ピンと、を含み、前記可動ピンは、
前記キャビティの前記樹脂の注入を開始するときに、前
記キャビティに配置した前記半導体アセンブリに当接す
る位置に配置され、前記樹脂が硬化する前に、前記キャ
ビティから引き出される。
【0029】本発明によれば、可動ピンは、半導体アセ
ンブリに加えられる樹脂の流れの応力に対抗するように
当接して配置される。すなわち、樹脂の流れによって抑
えつけられる半導体アセンブリを支持して可動ピンが配
置される。これによって、半導体アセンブリの上下方向
の位置変動を抑えることができる。また、例えば可動ピ
ンは半導体アセンブリのいずれか一方の面のみに配置さ
れることによって、半導体アセンブリの変動を抑えても
よいので、可動ピンの数を少なくすることができる。
【0030】(13)この半導体装置の製造装置におい
て、前記リードフレームは、前記ダイパッドを外枠に接
続する吊りリードを含み、前記可動ピンは、前記吊りリ
ードに向けて配置されてもよい。
【0031】吊りリードは矩形であるダイパッドの角部
を保持するように、リードフレームに接続されているの
で、可動ピンが吊りリードに配置されることによって、
半導体アセンブリの変動を効率よく抑えることができ
る。
【0032】(14)この半導体装置の製造装置におい
て、前記可動ピンは、前記半導体アセンブリのほぼ中央
に向けて配置されてもよい。
【0033】これによって、各種類のリードフレームに
対して、装置を汎用化させて用いることができる。ま
た、少ない数の可動ピンで安定して半導体アセンブリの
樹脂の流れによる変動を抑えることができる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好適な実施の形
態について図面を参照して説明する。
【0035】(第1の実施の形態)図1及び図2は、本
実施の形態に係る半導体装置の製造方法及び製造装置を
説明するための図である。図1は、半導体チップ12が
配置されたリードフレーム20の平面図であり、図2
は、図1に示すII−II線での上金型30及び下金型32
の断面図である。
【0036】半導体アセンブリ10は、半導体チップ1
2と、リードフレーム20におけるダイパッド14及び
吊りリード16と、を含む。
【0037】半導体チップ12は、周知のように電極
(図示しない)が形成されており、電極の形成された面
とは反対側の面がダイパッド14に接着剤によって固着
される。ダイパッド14上の半導体チップ12の電極
と、リードフレーム20の複数のリード22とは、ワイ
ヤ(図示しない)によって電気的に接続される。なお、
半導体チップ12は一般的に、平面において矩形(正方
形又は長方形)であることが多く、半導体チップ12を
矩形であるダイパッド14の中央に搭載することが好ま
しい。
【0038】リードフレーム20はダイパッド14及び
吊りリード16を含み、吊りリード16は、矩形である
ダイパッド14を保持して、リードフレーム20の外枠
24に接続されている。一般的に、吊りリード16はダ
イパッド14の四隅の角部を保持して形成されている。
吊りリード16は、薄くて幅の狭いものが多いので、一
般的に樹脂の流れによってダイパッド14は吊りリード
16とともに上下方向に変動してしまうことが多いが、
本発明はこの場合に特に効果的である。
【0039】本実施の形態に係る半導体装置の製造装置
は、上金型30と、下金型32と、可動ピン40と、を
含む。
【0040】開閉自在な上金型30及び下金型32は、
双方の型が合わさって、吊りリード16と複数のリード
22とを挟むとともに、半導体アセンブリ10を配置す
るためのキャビティ34を形成する。すなわち、キャビ
ティ34は、上金型30及び下金型32と、それらに挟
まれた吊りリード16と複数のリード22とによって囲
まれた空間である。キャビティ34は、平面的に半導体
チップ12の形状の相似形となることが多く、矩形とな
ることが一般的である。また、キャビティ34に連通し
て樹脂を注入するためのゲート(図4参照)が設けられ
るが、ゲートは一般に、矩形であるキャビティ34の四
隅のうちの一つに設けられる。
【0041】可動ピン40は、キャビティ34に出し入
れ自在である。可動ピン40は、上金型30及び下金型
32に設けられてもよい。例えば、図2に示すように、
上金型30及び下金型32のそれぞれにキャビティ34
に連通する貫通穴42を設けて、可動ピン40が貫通穴
42に挿入されて設けられてもよい。この場合に、挿入
された可動ピン40と、貫通穴42との隙間から樹脂が
漏れ出さないように、両者の大きさ及び形状を設定する
ことが好ましい。また、可動ピン40は、半導体アセン
ブリ10の上下方向の変動を抑えることのできる程度に
剛性を有することが好ましく、金属性の部材であっても
よい。なお、可動ピン40自体の大きさ及び形状は特に
問わず、複数形成されてもよい。
【0042】可動ピン40が上金型30及び下金型32
のいずれか一方の側に複数設けられている場合に、例え
ば、複数の可動ピン40を連結させてロッド44に接続
し、ロッド44の端部にアクチュエータであるサーボモ
ータ48によって回転する正面カム46に係合させ、正
面カム46の回転によって複数の可動ピン40を上下動
させてもよい。なお、上述のように複数の可動ピン40
を同時に上下動させてもよく、一つずつ操作してもよ
い。また、可動ピン40を上下動させることができれ
ば、その機構は上述のものに限定されず、例えばアクチ
ュエータとしてシリンダなどを用いてもよい。
【0043】可動ピン40は、樹脂を注入するときに、
キャビティ34に配置した半導体アセンブリ10に非接
触で近接して配置される。言い換えると、半導体アセン
ブリ10は、半導体アセンブリ10における上金型30
と下金型32とのそれぞれの側を向く面に対して、間隔
を空けて配置された可動ピン40によって、樹脂の流れ
による上下方向の変動の範囲が制限されている。具体的
には、可動ピン40の先端部と半導体アセンブリ10と
の最短距離は、5μm程度となるように可動ピン40は
半導体アセンブリ10に近接して配置されることが好ま
しい。
【0044】図2に示すように、可動ピン40は、ダイ
パッド14とリードフレーム20の外枠24とを接続す
る吊りリード16に向いて配置されてもよい。吊りリー
ド16は、ダイパッド14のそれぞれの角部に接続して
形成されるので、ダイパッド14が矩形である場合は、
吊りリード16は四箇所に形成されることが一般的であ
る。この場合に、可動ピン40は、ゲートの位置に近い
側のダイパッド14の角部に接続する吊りリード16
と、その角部に対してダイパッド14の対角線上に位置
する角部に対応する吊りリード16と、に向いて配置さ
れてもよい。すなわち、樹脂の流入に対して半導体アセ
ンブリ10の傾きやすい位置の吊りリード16に向いて
可動ピン40が配置されてもよい。これによって、少な
い数の可動ピン40で効率よく、半導体アセンブリ10
の変動を抑えることができる。また、可動ピン40は、
全ての吊りリード16のそれぞれに配置されてもよく、
これによって確実に半導体アセンブリ10の変動を抑え
ることができる。
【0045】半導体アセンブリ10に非接触で近接して
配置された可動ピン40は、樹脂が硬化する前にキャビ
ティ34から引き出される。例えば、樹脂注入後の適宜
のタイミングで、可動ピン40を非接触で近接させたと
きとは逆方向にサーボモータ48を回転させて、可動ピ
ン40をキャビティ34から引き出してもよい。この場
合に、可動ピン40におけるキャビティ34からの引き
出しによって、キャビティ34に気泡が発生することを
防ぐために、可動ピン40が直前まで存在していた部分
から順番に樹脂が充填されるように、可動ピン40が引
き出されることが好ましい。なお、可動ピン40を上金
型30及び下金型32に引き込むことによって、キャビ
ティ34から引き出してもよい。
【0046】本実施の形態によれば、可動ピン40は、
キャビティ34の樹脂の注入を開始するときに、上下方
向からキャビティ34に挿入されて半導体アセンブリ1
0に対して非接触で近接する。これによって、キャビテ
ィ34内の樹脂の流れによる半導体アセンブリ10の上
下方向の変動を抑えることができる。
【0047】また、樹脂が硬化する前に可動ピン40は
キャビティ34から引き出される。この場合に、可動ピ
ン40の存在した部分には孔が生じるが、可動ピン40
は半導体アセンブリ10に対して非接触で設けられてい
たので、可動ピン40を近接させた状態でも半導体アセ
ンブリ10の表面を露出させずに樹脂で覆うことができ
る。すなわち、半導体アセンブリ10を確実に樹脂で封
止することができる。
【0048】さらに、可動ピン40によって半導体アセ
ンブリ10を挟むことはないので、余分な応力を半導体
チップ12などに加えることなく、半導体アセンブリ1
0の変動を抑えることができる。
【0049】以下に、本実施の形態に係る半導体装置の
製造方法を説明する。
【0050】半導体アセンブリ10をキャビティ34に
配置し、キャビティ34に樹脂を注入するときに、可動
ピン40を半導体アセンブリ10の上面及び下面に非接
触で近接させる。可動ピン40は、キャビティ34に樹
脂を注入する前に配置してもよく、樹脂を注入し始めた
ときであって半導体アセンブリ10がその樹脂の流れに
よって変動する直前に配置してもよい。この場合の可動
ピン40の位置は、注入した樹脂の流れによって半導体
アセンブリ10が変動したときに、半導体アセンブリ1
0に接することによって、その変動を抑えるような位置
に配置することが好ましい。なお、半導体アセンブリ1
0の平面視においては、可動ピン40を、吊りリード1
6の位置に対応させて配置してもよい。
【0051】キャビティ34に注入した樹脂が硬化する
前に、可動ピン40をキャビティ34から引き出す。あ
る程度の量の樹脂を注入すると、キャビティ34は樹脂
で満たされた状態になる。すなわち、キャビティ34に
おける樹脂の占有体積が大きくなるにつれて、半導体ア
センブリ10の変動も徐々に小さくなっていく。要する
に、半導体アセンブリ10の変動がほぼなくなったとき
以後であって、樹脂が硬化する前までに、可動ピン40
を引き出すことが好ましい。
【0052】可動ピン40を引き出すと、可動ピン40
の存在した位置に孔が生じるが、この孔は樹脂の注入又
は樹脂への加圧によって塞がれる。すなわち、可動ピン
40を引き出すと同時又はそれ以後に、さらに樹脂を注
入していても構わない。なお、可動ピン40は半導体ア
センブリ10に対して非接触で設けられていたので、可
動ピン40を近接させた状態でも半導体アセンブリ10
の表面を露出させずに樹脂で覆うことができる。すなわ
ち、半導体アセンブリ10を確実に樹脂で封止すること
ができる。
【0053】本実施の形態によれば、半導体アセンブリ
10に、上下方向からキャビティ34に挿入した可動ピ
ン40を非接触で近接させ、キャビティ34に樹脂を注
入する。これによって、キャビティ34内の樹脂の流れ
による半導体アセンブリ10の上下方向の変動を抑える
ことができる。したがって、樹脂封止において信頼性の
高い半導体装置を製造することができる。
【0054】(第2の実施の形態)図3は、本実施の形
態に係る半導体装置の製造方法及び製造装置を説明する
ための図であり、上金型130及び下金型132の断面
図である。本実施の形態に係る半導体装置の製造装置
は、上金型130と、下金型132と、可動ピン140
と、を含む。
【0055】図3に示すように、可動ピン140は、半
導体アセンブリ10のほぼ中央に向けて非接触で近接し
て配置されてもよい。詳しく言うと、可動ピン140
は、ダイパッド14に搭載した半導体チップ12のほぼ
中央に近接するように配置されてもよい。この場合に、
可動ピン140は、上金型30及び下金型32に設けら
れてもよく、例えば貫通穴142を介して挿入されてい
てもよい。なお、その他の構成は第1の実施の形態と同
様とすることができる。本実施の形態によれば、各種類
のリードフレーム20に対して、装置を汎用化させて用
いることができる。
【0056】これによれば、上金型130と下金型13
2とにおいてそれぞれ一つずつの可動ピン140で、効
率よく半導体アセンブリ10の変動を抑えることができ
る。また、可動ピン140は、半導体アセンブリ10の
ほぼ中央を向いて配置されるとともに、その他の半導体
アセンブリ10の面を向いて配置されても別に構わな
い。例えば、可動ピン140は、本実施の形態に示すよ
うにダイパッド14に搭載した半導体チップ12のほぼ
中央に向いて配置されるとともに、第1の実施の形態に
示すように吊りリード16にも配置されてもよい。これ
によって、さらに安定した状態で半導体アセンブリ10
の変動を抑えることができる。なお、半導体装置の製造
方法は第1の実施の形態と同様とすることができる。
【0057】(第3の実施の形態)図4は、本実施の形
態に係る半導体装置の製造方法及び製造装置を説明する
ための図であり、上金型230及び下金型232の断面
図である。本実施の形態に係る半導体装置の製造装置
は、上金型230と、下金型232と、可動ピン240
と、を含む。
【0058】本実施の形態に係る半導体装置の製造方法
は、樹脂をキャビティ34に注入するときに、半導体ア
センブリ10における樹脂の流れによって応力が加えら
れる部分に、その応力に対抗するように半導体アセンブ
リ10に一つ又は複数の可動ピン240を当接して配置
する。注入された樹脂は、キャビティ234の上側と下
側とで均一に流れない場合がある。これは主としてゲー
ト236の形態によるものであるが、本実施の形態は、
樹脂の流れが上下の側で異なる場合に効果的である。
【0059】例えば、図4に示すように、上金型230
に形成したゲート236から樹脂を注入するときに、半
導体アセンブリ10の下面に可動ピン40を当接させて
もよい。ゲート236が上金型230に形成されること
によって、注入された樹脂は半導体アセンブリ10の上
側が先に充填される。これによって、半導体アセンブリ
10の上面に対して、半導体アセンブリ10をキャビテ
ィ234の下側に変動させるように、応力が加わってし
まう。そこで、半導体アセンブリ10の下面に可動ピン
240を当接させて、樹脂の流れによる応力に対抗する
ことによって、半導体アセンブリ10の上下方向の位置
変動を抑えることができる。
【0060】また、上述の形態とは異なり、ゲート23
6を下金型232に形成することによって半導体アセン
ブリ10の下面に応力が加わるように樹脂が流れる場合
は、半導体アセンブリ10の上面に可動ピン40を当接
させればよい。また、ゲート38を上金型30と下金型
32との両方に形成した場合は、注入速度及び注入量に
よって、半導体アセンブリ10に対してより強い応力を
加えている側とは反対側に可動ピン40を当接させれば
よい。
【0061】なお、可動ピン40は複数であってもよ
く、半導体アセンブリ10のほぼ中央又は吊りリード1
6に当接してもよく、その他の構成は上述の実施の形態
と同様とすることができる。
【0062】本実施の形態によれば、半導体アセンブリ
10に加えられる樹脂の流れの応力に対抗して、可動ピ
ン240を当接させる。すなわち、樹脂の流れによって
抑えつけられる半導体アセンブリ10を支持して可動ピ
ン240を配置する。これによって、半導体アセンブリ
10の上下方向の位置変動を抑えることができる。ま
た、例えば可動ピン240を半導体アセンブリ10のい
ずれか一方の面のみに配置して、半導体アセンブリ10
の変動を抑えてもよいので、可動ピン240の数を少な
くすることができる。
【0063】図5には、本発明によって製造されてなる
半導体装置1を実装した回路基板1000が示されてい
る。回路基板には例えばガラスエポキシ基板等の有機系
基板を用いることが一般的である。回路基板には例えば
銅等からなる配線パターンが所望の回路となるように形
成されていて、それらの配線パターンと半導体装置の外
部端子とを機械的に接続することでそれらの電気的導通
を図る。
【0064】そして、本発明を適用した半導体装置1を
有する電子機器として、図6にはノート型パーソナルコ
ンピュータ1100、図7には携帯電話1200が示さ
れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明を適用した第1の実施の形態に
係る半導体装置の製造方法及び製造装置を説明するため
のリードフレームの平面図である。
【図2】図2は、本発明を適用した第1の実施の形態に
係る半導体装置の製造方法及び製造装置を説明するため
の図である。
【図3】図3は、本発明を適用した第2の実施の形態に
係る半導体装置の製造方法及び製造装置を説明するため
の図である。
【図4】図4は、本発明を適用した第3の実施の形態に
係る半導体装置の製造方法及び製造装置を説明するため
の図である。
【図5】図5は、本発明を適用した半導体装置の製造方
法から製造されてなる半導体装置を搭載する回路基板を
示す図である。
【図6】図6は、本発明を適用した半導体装置の製造方
法から製造されてなる半導体装置を有する電子機器を示
す図である。
【図7】図7は、本発明を適用した半導体装置の製造方
法から製造されてなる半導体装置を有する電子機器を示
す図である。
【符号の説明】
10 半導体アセンブリ 12 半導体チップ 14 ダイパッド 16 吊りリード 20 リードフレーム 22 リード 24 外枠 30 上金型 32 下金型 34 キャビティ 40 可動ピン 42 貫通穴 44 ロッド 46 正面カム 48 サーボモータ

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リードフレームのダイパッドに半導体チ
    ップが搭載されてなる半導体アセンブリを、上金型及び
    下金型で囲まれたキャビティに配置し、前記キャビティ
    に樹脂を注入して前記半導体チップを封止する工程を含
    み、 前記工程で、前記キャビティに出し入れ自在な可動ピン
    を、前記半導体アセンブリにおける上面及び下面のそれ
    ぞれに、非接触で近接させて、前記キャビティに前記樹
    脂を注入し、前記可動ピンを前記キャビティから引き出
    した後に前記樹脂を硬化させる半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の半導体装置の製造方法に
    おいて、 前記リードフレームは、前記ダイパッドを外枠に接続す
    る吊りリードを含み、 前記吊りリードに、前記可動ピンを近接させる半導体装
    置の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の半導体装
    置の製造方法において、 前記可動ピンを前記半導体アセンブリのほぼ中央に近接
    させる半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 リードフレームのダイパッドに半導体チ
    ップが搭載されてなる半導体アセンブリを、上金型及び
    下金型で囲まれたキャビティに配置し、ゲートから前記
    キャビティに樹脂を注入して前記半導体チップを封止す
    る工程を含み、 前記工程で、前記キャビティに出し入れ自在な少なくと
    も一つの可動ピンを、前記半導体アセンブリにおける前
    記樹脂の流れによって応力が加えられる部分に、前記応
    力に対抗して当接させて、前記ゲートから前記キャビテ
    ィに前記樹脂を注入し、前記可動ピンを前記キャビティ
    から引き出した後に、前記樹脂を硬化させる半導体装置
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の半導体装置の製造方法に
    おいて、 前記ゲートは、前記キャビティにおける前記半導体アセ
    ンブリよりも上側に通じて設けられており、 前記可動ピンを前記半導体アセンブリにおける下面に当
    接させる半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項4又は請求項5に記載の半導体装
    置の製造方法において、 前記リードフレームは、前記ダイパッドを外枠に接続す
    る吊りリードを含み、 前記吊りリードに、前記可動ピンを当接させる半導体装
    置の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項4から請求項6のいずれかに記載
    の半導体装置の製造方法において、 前記可動ピンを前記半導体アセンブリのほぼ中央に当接
    させる半導体装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1から請求項7のいずれかに記載
    の半導体装置の製造方法から製造されてなる半導体装
    置。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の半導体装置が搭載された
    回路基板。
  10. 【請求項10】 請求項8記載の半導体装置を有する電
    子機器。
  11. 【請求項11】 リードフレームのダイパッドに半導体
    チップが搭載されてなる半導体アセンブリを配置するた
    めのキャビティを形成する開閉自在な上金型及び下金型
    と、 前記上金型及び下金型のそれぞれに設けられ、前記キャ
    ビティに出し入れ自在な可動ピンと、 を含み、 前記可動ピンは、前記キャビティの前記樹脂の注入を開
    始するときに、前記キャビティに配置した前記半導体ア
    センブリに非接触で近接する位置に配置され、前記樹脂
    が硬化する前に、前記キャビティから引き出される半導
    体装置の製造装置。
  12. 【請求項12】 リードフレームのダイパッドに半導体
    チップが搭載されてなる半導体アセンブリを配置するた
    めのキャビティを形成する開閉自在な上金型及び下金型
    と、 前記上金型及び下金型のいずれか一方に設けられ、前記
    キャビティに樹脂を注入するゲートと、 前記上金型及び下金型の他方に設けられ、前記キャビテ
    ィに出し入れ自在な少なくとも一つの可動ピンと、 を含み、 前記可動ピンは、前記キャビティの前記樹脂の注入を開
    始するときに、前記キャビティに配置した前記半導体ア
    センブリに当接する位置に配置され、前記樹脂が硬化す
    る前に、前記キャビティから引き出される半導体装置の
    製造装置。
  13. 【請求項13】 請求項11又は請求項12に記載の半
    導体装置の製造装置において、 前記リードフレームは、前記ダイパッドを外枠に接続す
    る吊りリードを含み、 前記可動ピンは、前記吊りリードに向けて配置された半
    導体装置の製造装置。
  14. 【請求項14】 請求項11から請求項13のいずれか
    に記載の半導体装置の製造装置において、 前記可動ピンは、前記半導体アセンブリのほぼ中央に向
    けて配置された半導体装置の製造装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7319042B2 (en) 2001-12-07 2008-01-15 Yamaha Corporation Method and apparatus for manufacture and inspection of semiconductor device
JP2015225874A (ja) * 2014-05-26 2015-12-14 アサヒ・エンジニアリング株式会社 半導体装置の樹脂成形装置及び半導体装置の樹脂成形方法

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