JP2001168123A - 半導体装置及びその製造方法、半導体装置の製造装置、回路基板並びに電子機器 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法、半導体装置の製造装置、回路基板並びに電子機器

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JP2001168123A
JP2001168123A JP34968099A JP34968099A JP2001168123A JP 2001168123 A JP2001168123 A JP 2001168123A JP 34968099 A JP34968099 A JP 34968099A JP 34968099 A JP34968099 A JP 34968099A JP 2001168123 A JP2001168123 A JP 2001168123A
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resin
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cavity
mold
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Hiroshi Masutani
浩 枡谷
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2924/00Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
    • H01L2924/0001Technical content checked by a classifier
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 樹脂封止工程において製造工程に優れ、か
つ、信頼性の高い半導体装置及びその製造方法、半導体
装置の製造装置、回路基板並びに電子機器を提供するこ
とにある。 【解決手段】 複数のリード24を有するリードフレー
ム20のダイパッド22に搭載された半導体チップ10
を樹脂封止するための上型42及び下型44からなる金
型40を含み、前記金型40は、前記上型42及び前記
下型44のそれぞれのプレス領域で囲まれて形成され、
前記半導体チップ10を配置するためのキャビティ30
と、前記キャビティ30に連通し、かつ、前記半導体チ
ップ10を前記キャビティ30に配置したときに、前記
プレス領域に位置する前記リードフレーム20のタイバ
ー26に面する溝50と、が形成されてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置及びそ
の製造方法、半導体装置の製造装置、回路基板並びに電
子機器に関する。
【0002】
【発明の背景】半導体装置のパッケージの形態として、
QFP(Quad Flat Package)などのようにリードフレ
ームのダイパッドに半導体チップが搭載されたものがあ
る。このような半導体装置は、一般的に、ダイパッドに
搭載された半導体チップの周囲が樹脂によって一括封止
されている。詳しく言うと、ダイパッド上の半導体チッ
プを平面的に矩形であるキャビティに配置し、その後
に、キャビティの四隅のうちの一ヶ所から樹脂を注入す
るとともに、最大でも残りの四隅のうちの三ヶ所に配置
したエアベントによって、空気を抜きつつ、半導体チッ
プの周囲を樹脂によって覆っている。
【0003】しかしながら、この場合に、エアベントの
数が限られるため、エアベントから空気が抜けにくく、
キャビティ内にボイドが発生する場合があった。また、
ボイドの発生を防ぐためにエアベントにおける空気の流
れを確保しつつ、樹脂を注入するとしても、注入スピー
ドを速くできないなど、加工条件が制約される場合があ
った。
【0004】本発明はこの問題点を解決するためのもの
であり、その目的は、樹脂封止工程において製造工程に
優れ、かつ、信頼性の高い半導体装置及びその製造方
法、半導体装置の製造装置、回路基板並びに電子機器を
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】(1)本発明に係る半導
体装置の製造装置は、複数のリードを有するリードフレ
ームのダイパッドに搭載された半導体チップを樹脂封止
するための上型及び下型からなる金型を含み、前記金型
は、前記上型及び前記下型のそれぞれのプレス領域で囲
まれて形成され、前記半導体チップを配置するためのキ
ャビティと、前記キャビティに連通し、かつ、前記半導
体チップを前記キャビティに配置したときに、前記プレ
ス領域に位置する前記リードフレームのタイバーに面す
る溝と、が形成されてなる。
【0006】本発明によれば、金型には溝が形成されて
おり、その溝は、ダイパッドに搭載された半導体チップ
をキャビティに配置したときに、上型と下型とのプレス
領域に挟まれたタイバーに面して形成されている。これ
によって、リードフレームにおけるタイバーが位置する
キャビティの側面から、空気を抜くことができる。した
がって、ボイドの発生による樹脂の未充填の領域を容易
になくすことができる。また、樹脂が溝に入り込んでリ
ードフレームに漏れ出た場合であっても、樹脂の漏れ出
る領域は、タイバーの部分であるのでその後の工程で切
除することができる。さらに、溝の形成によって空気を
十分に抜くことによって、樹脂の注入速度及び充填速度
を上げることができるので、封止工程の加工条件を幅広
く選択することができる。したがって、製造工程に優
れ、かつ、信頼性の高い半導体装置を提供することがで
きる。
【0007】(2)この半導体装置の製造装置におい
て、前記溝は、前記上型のみに形成されてもよい。
【0008】これによって、従来、樹脂の流れが比較的
遅いとされたキャビティ内のリードフレームの上側にお
ける樹脂の流れを、上型に形成された溝を介して空気の
抜けをよくすることによって、促進することができる。
すなわち、キャビティ内に充填される樹脂の偏りを小さ
くして、ボイドの発生による未充填の領域をなくすこと
ができる。したがって、さらに信頼性の高い半導体装置
を提供することができる。
【0009】(3)この半導体装置の製造装置におい
て、前記溝は、前記上型及び前記下型のいずれにおいて
も形成されており、いずれか一方における前記溝の断面
積が、他方よりも大きくてもよい。
【0010】これによって、キャビティの空気の抜ける
量を操作し、キャビティの上側と下側との樹脂の充填速
度を均一にすることができるので、キャビティ内の樹脂
の偏りを小さくすることができる。すなわち、ボイドを
なくしつつ樹脂を確実にキャビティに充填することがで
きるので、信頼性の高い半導体装置を提供することがで
きる。
【0011】(4)この半導体装置の製造装置におい
て、前記溝は、前記リードフレームにおける前記リード
上を避けて、前記タイバーの領域の内側を通って形成さ
れてもよい。
【0012】これによって、溝に樹脂が入り込み、リー
ドフレームに漏れ出た場合でも、漏れ出る樹脂をタイバ
ーの範囲内に確実に留めることができる。すなわち、漏
れ出る樹脂がリードに付着することがない。したがっ
て、より信頼性の高い半導体装置を提供することができ
る。
【0013】(5)この半導体装置の製造装置におい
て、前記リードフレームは、予め決められた異なる複数
種類のピッチで前記リードが形成された複数種類のリー
ドフレームのうちのいずれか一つであり、前記タイバー
の一部は、前記複数種類のリードフレームのいずれであ
っても重複する位置に形成され、前記溝は、前記タイバ
ーの前記重複する部分に面して形成されてもよい。
【0014】これによって、異なるリードフレームに搭
載された半導体チップであっても、金型を汎用して用い
ることができるので、製造工程に優れた半導体装置を製
造することができる。
【0015】(6)本発明に係る半導体装置の製造方法
は、リードフレームのダイパッドに搭載した半導体チッ
プを上型及び下型からなる金型のキャビティに配置し、
前記キャビティに樹脂を注入して前記半導体チップを封
止する工程を含み、前記工程で、前記半導体チップを前
記キャビティに配置したときに前記上型及び前記下型の
プレス領域に位置する前記リードフレームのタイバーに
おける少なくとも一方の面に面して、前記金型に形成さ
れた溝から空気を抜きながら前記樹脂を注入する。
【0016】本発明によれば、キャビティに配置した半
導体チップを樹脂で封止するときに、タイバーに面する
ように金型に形成された溝から空気を抜きながら樹脂を
注入する。すなわち、リードフレームにおけるタイバー
が位置するキャビティの側面から、空気を抜くことがで
きる。したがって、ボイドの発生による樹脂の未充填の
領域を容易になくすことができる。また、樹脂が溝に入
り込んでリードフレームに漏れ出た場合であっても、樹
脂の漏れ出る領域は、タイバーの部分であるのでその後
の工程で切除することができる。さらに、溝の形成によ
って空気を十分に抜くことによって、樹脂の注入速度及
び充填速度を上げることができるので、封止工程の加工
条件を幅広く選択することができる。したがって、製造
工程に優れ、かつ、信頼性の高い半導体装置を製造する
ことができる。
【0017】(7)この半導体装置の製造方法におい
て、前記溝は前記上型に形成されており、前記工程で、
前記リードフレームにおける前記上型を向く面の側の樹
脂の充填を促進してもよい。
【0018】これによって、従来、樹脂の流れが比較的
遅いとされたキャビティ内のリードフレームの上側にお
ける樹脂の流れを、リードフレームの上側における空気
の抜けを良くすることによって、促進することができ
る。すなわち、キャビティ内に充填される樹脂の偏りを
小さくして、ボイドの発生による未充填の領域をなくす
ことができる。したがって、さらに信頼性の高い半導体
装置を製造することができる。
【0019】(8)この半導体装置の製造方法におい
て、前記工程で、前記樹脂が前記タイバー上に漏れ出る
ように、前記樹脂を注入し、前記工程後に、前記タイバ
ーを前記漏れ出た樹脂とともに切除する工程をさらに含
んでもよい。
【0020】これによって、既存の工程であるタイバー
カットによって、タイバーとタイバー上の樹脂とを同時
に取り除くことができるので、工程数を増やすことなく
信頼性の高い半導体装置を製造することができる。
【0021】(9)本発明に係る半導体装置は、上記半
導体装置の製造方法から製造されてなる。
【0022】(10)本発明に係る回路基板は、上記半
導体装置が搭載されている。
【0023】(11)本発明に係る電子機器は、上記半
導体装置を有する。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好適な実施の形
態について図面を参照して説明する。
【0025】(第1の実施の形態)図1〜図4は、本実
施の形態に係る半導体装置の製造装置を説明するための
図である。
【0026】図1は、半導体チップ10が搭載されたリ
ードフレーム20の平面図である。図2は、図1に示す
II−II線断面図であり、リード24を挟んだ部分の金型
40を示す図である。図3は、図1に示すIII−III線断
面図であり、リード間を接続するタイバー26を挟んだ
部分の金型40を示す図である。図4は、図1に示すIV
−IV線断面図であり、リード24を接続するタイバー2
6の外側における金型40を示す図である。なお、III
−III線とII−II線とは平行となっており、IV−IV線はI
I−II線及びIII−III線に対して直交している。
【0027】半導体チップ10は、周知のように電極
(図示しない)が形成されており、該電極とリードフレ
ーム20の複数のリード24とがワイヤ(図示しない)
によって電気的に接続される。半導体チップ10は一般
的に、平面において矩形(正方形又は長方形)であるこ
とが多い。
【0028】リードフレーム20は、半導体チップ10
を搭載するためのダイパッド22と、複数のリード24
と、それぞれのリード24を接続するタイバー26と、
を含む。ダイパッド22は一般に矩形であることが多
く、半導体チップ10はダイパッド22上に接着剤によ
って固着される。複数のリード24は、封止領域の側端
部から突出するアウターリード部と、封止領域内のイン
ナーリード部とからなっている。複数のリード24のそ
れぞれは、タイバー26によって接続されている。詳し
く言うと、タイバー26はリード24の延びる方向と直
交して、一対のリード24を接続する。タイバー26
は、上型42及び下型44によってリード24を挟んだ
ときにできる各リード間の隙間を塞いで、キャビティ3
0に注入される樹脂が容易に漏れ出すことのないように
するためのものである。
【0029】キャビティ30は、ダイパッド22に搭載
した半導体チップ10を配置する領域であり、キャビテ
ィ30の形状に合わせて封止部が形作られる。キャビテ
ィ30は、開閉自在な金型40の上型42及び下型44
で囲まれることによって構成される空間である。上型4
2及び下型44のプレス領域には、一対のリード24を
相互に接続するタイバー26と複数のリード24とが位
置し、プレス領域によってキャビティ30は囲まれてい
る。プレス領域に位置するリード24とタイバー26
は、リード24とタイバー26を変形させない程度であ
って、それらから間隔を空けない程度に、上型42と下
型44との対向する双方向から挟まれている。なお、キ
ャビティ30は、平面上において半導体チップ10の形
状の相似形となることが多く、矩形であることが一般的
である。半導体チップ10をキャビティ30のほぼ中央
に配置することが好ましく、これによって、半導体チッ
プ10を樹脂によって確実に封止することができる。
【0030】溝50は、キャビティ30に連通して、金
型40に形成される。詳しく言うと、溝50は、金型4
0の上型42及び下型44におけるプレス領域に形成さ
れ、溝50の構成する空間はキャビティ30の空間につ
ながっている。この場合に、溝50は、プレス領域にお
ける金型40の外側に連通して形成されてもよく、連通
せずに形成されてもよい。いずれの場合であっても、キ
ャビティ30の空気をキャビティ30の外側に押し出す
ことは可能である。溝50は、上型42と下型44との
いずれか一方、又は両方において、少なくとも一つ(一
つ又は複数)形成されていればよい。
【0031】溝50は、プレス領域に位置するタイバー
26に面して形成されている。すなわち、溝50は、リ
ードフレーム20におけるタイバー26の部分を通るよ
うに形成されている。この場合に、溝50は、リード2
4の延びる方向に平行な方向に形成される。例えば、上
型42に溝50が形成された場合に、溝50はリード2
4と平行な方向であって、かつ、タイバー26上を通過
して形成されるので、溝50はリード24の真上を通ら
ない。この場合に、図4の一点鎖線で囲まれた拡大図に
示すように、溝50は、リード24上を避けて、タイバ
ー26の内側を通って形成されることが好ましい。すな
わち、キャビティ30から溝50を通って樹脂が漏れ出
たとしても、樹脂がタイバー26の範囲内に留めること
のできるように、溝50を形成することが好ましい。こ
れによって、漏れ出る樹脂がリード24に付着すること
がないので、より信頼性の高い半導体装置を提供するこ
とができる。また、プレス領域にタイバー26が位置す
ればよく、図3に示すようにリード24の一部がプレス
領域に位置しても構わない。なお、溝50が金型40の
外側に連通しないように形成された場合でも、溝50は
タイバー26に面して形成される。
【0032】溝50の長手方向と直交した方向における
溝50の切り口は、例えば、矩形、V字、又は半円等の
いずれであってもよく、その形状は上述のものに限定さ
れない。また、溝50の断面積は、キャビティ30の空
気を十分に抜くことのできる大きさで、かつ、注入した
樹脂が容易に漏れ出すことのない大きさに設定すること
が好ましい。溝50の断面積は、リード24によって区
分された一つのタイバー26における、リード24の延
びる方向とは直交する方向の断面積よりも小さいことが
好ましい。具体的には、溝50の幅は、30μm程度で
あることが好ましい。
【0033】溝50が上型42及び下型44との両方に
形成されている場合に、上型42と下型44とのいずれ
か一方の溝50の切り口の断面積は、他方よりも大きく
なるように形成してもよい。例えば、それぞれの溝50
の深さを等しく設定した場合に、リード24によって区
分された各タイバー26の幅の範囲内において、溝50
の幅がそれぞれ異なるように形成してもよい。これによ
って、キャビティ30の空気の抜ける量を操作し、キャ
ビティ30の上側と下側との樹脂の充填速度を均一にす
ることができるので、キャビティ30内の樹脂の偏りを
小さくすることができる。すなわち、ボイドをなくしつ
つ樹脂を確実にキャビティ30に充填することができる
ので、信頼性の高い半導体装置を提供することができ
る。
【0034】本発明によれば、金型40には溝50が形
成されており、その溝50は、ダイパッド22に搭載さ
れた半導体チップ10をキャビティ30に配置したとき
に、上型42と下型44とのプレス領域に挟まれたタイ
バー26に面して形成されている。これによって、例え
ば、従来のエアベントとともにリードフレーム20にお
けるタイバー22が位置するキャビティ30の側面から
も、空気を抜くことができる。したがって、ボイドの発
生による樹脂の未充填の領域を容易になくすことができ
る。また、樹脂が溝50に入り込んでリードフレーム2
0に漏れ出た場合であっても、樹脂の漏れ出る領域は、
タイバー26の部分であるのでその後の工程で切除する
ことができる。さらに、溝50の形成によって空気を十
分に抜くことによって、樹脂の注入速度及び充填速度を
大きくすることができので、封止工程の加工条件を幅広
く選択することができる。したがって、製造工程に優
れ、かつ、信頼性の高い半導体装置を提供することがで
きる。
【0035】なお、溝50は、リードフレーム20にお
けるリード24を除くその他の樹脂止めとなる領域に形
成されてもよい。すなわち、リードフレーム20におけ
る、上型42及び下型44のプレス領域に位置する部分
のうち、リード24を除く部分に面して溝50が形成さ
れてもよい。言い換えると、リードフレーム20のプレ
ス領域に位置する部分のうち、後の工程で切除される領
域であってもよい。例えば、リードフレーム20におけ
る、ダイパッド22を吊るために形成された吊りリード
28に接続して形成された外枠に面して、溝50が形成
されてもよい。また、設計の都合上形成された、半導体
チップ10と電気的に導通していないダミーのリードに
面して、溝50が形成されてもよい。いずれの場合にお
いても、タイバー26に面して形成された溝50と同等
の効果を得ることができる。
【0036】次に、本実施の形態における半導体装置の
製造方法について説明する。
【0037】ダイパッド22に搭載した半導体チップ1
0を、キャビティ30に配置して樹脂を注入するとき
に、タイバー26に面するように金型40に形成された
溝50から空気を抜きながら樹脂を注入する。一般に、
キャビティ30に樹脂を注入して半導体チップ10を封
止するときには、キャビティ30内に空気を残さずに半
導体チップ10を封止する必要がある。すなわち、樹脂
の注入のときに、キャビティ30内を完全に樹脂で満た
す直前まで、キャビティ30の空気を抜き続けることが
好ましい。
【0038】溝50に樹脂が入り込むということは、あ
る程度、キャビティ30に樹脂が満たされたということ
であり、また、溝50は、キャビティ30の周りに複数
形成されている。したがって、複数の溝50から離れ
た、キャビティ30の中央部分から、確実に樹脂を充填
させることができる。さらに、キャビティ30内から溝
50を介して樹脂が漏れ出てもよいので、キャビティ3
0内を確実に樹脂で満たすことができる。なお、樹脂を
キャビティ30の外側に押し出すということは、これに
よってキャビティ30内の空気を押し出すことができる
ので、キャビティ30内のボイドの発生を抑えることが
できる。また、樹脂を、最終的に切除するタイバー26
に漏らすので、封止領域以外の余分な樹脂を改めて取り
除く工程は必要がない。さらに、溝50の形成によっ
て、従来のエアベントとともに空気を十分に抜くことに
よって、樹脂の注入速度及び充填速度を上げることがで
きので、封止工程の加工条件を幅広く選択することがで
きる。したがって、製造工程に優れ、かつ、信頼性の高
い半導体装置を製造することができる。
【0039】樹脂がタイバー26上に漏れ出るように、
樹脂を注入して半導体チップ10を封止した後に、タイ
バー26をタイバー26上の漏れ出た樹脂とともに切除
してもよい。これによって、既存の工程であるタイバー
カットによって、タイバー26とタイバー26上の樹脂
とを同時に取り除くことができるので、工程数を増やす
ことなく信頼性の高い半導体装置を製造することができ
る。
【0040】なお、溝50をリードフレーム20におけ
るリード24を除くその他の樹脂止めとなる領域に形成
した場合でも、該樹脂止めとなる領域を、漏れ出た樹脂
とともに切除してもよい。すなわち、封止領域以外の余
分な樹脂を改めて取り除く工程は必要がないので、工程
数を増やすことなく信頼性の高い半導体装置を製造する
ことができる。
【0041】(第2の実施の形態)図5に本実施の形態
に係る半導体装置の製造装置を示す。同図は、本実施の
形態に係る、リード24を接続するタイバー26の外側
における金型40の断面を示す図であり、断面の切り口
線は図4と同様である。
【0042】本実施の形態に係る金型40には、上型4
2に溝50が形成されている。その他の構成は、第1の
実施の形態と同様とすることができる。一般的に、キャ
ビティ30におけるリードフレーム20上側と下側と
に、ほぼ等しく樹脂を注入するが、この場合に、注入さ
れた樹脂は重力による影響で下側が先に充填されてしま
う。そこで、上型42に溝50を形成することによっ
て、キャビティ30の上側における空気の抜けをよくし
て、上側の樹脂の流れを促進し、樹脂の偏りを小さくす
ることができる。すなわち、ボイドの発生による未充填
の領域をなくすことができるので、さらに信頼性の高い
半導体装置を製造することができる。
【0043】なお、溝50を形成しない場合にキャビテ
ィ30における上側の充填速度が小さい場合は、上述の
ように上型42のみに溝50を形成してもよく、下型4
4に形成される溝50に対して上型42に形成される溝
50の数を多く形成してもよい。いずれにしても、この
場合は、キャビティ30における上側の空気の抜けをよ
くすることができれば、溝50の形成形態は上述のもの
に限られない。
【0044】また、溝50を形成しない場合にキャビテ
ィ30に注入された樹脂の流れが遅い側に、溝50を形
成してキャビティ30内の樹脂の偏りを小さくしてもよ
い。樹脂の流れが遅い側に溝50を形成し、溝50に樹
脂を入り込ませることができれば、未充填部分の空気を
押し出すようにして、キャビティ30の全体に樹脂を充
填することができる。
【0045】なお、溝50が形成されていない場合のキ
ャビティ30における上側と下側のそれぞれの樹脂の充
填速度及び注入速度の偏りは、それぞれに通じる樹脂注
入口(ゲート)の開口部の大きさ及び向きによって生ず
ることが多い。
【0046】(第3の実施の形態)図6は、本実施の形
態に係る半導体装置の製造装置を示す図である。同図
は、ピッチの異なるそれぞれのリードフレーム20、6
0におけるタイバー26の外側の断面と、リードフレー
ム20、60を金型40に配置したときの金型40の断
面と、を示す図である。
【0047】溝50は、異なる複数種類のピッチのリー
ド24、64が形成された、リードフレーム20、60
のいずれであっても重複するタイバー26、66の一部
に面して形成されていてもよい。周知のように、リード
ピッチには規格によって定められた複数の種類があり、
各種のリードフレーム20、60によってタイバー2
6、66の位置は様々である。この場合に、各種のリー
ドフレーム20、60に形成されたタイバー26、66
を金型40のプレス領域に配置したときに、タイバー2
6、66の重複する部分を通って、溝50は形成されて
もよい。すなわち、各種のリードフレーム20、60を
金型40に配置した場合でも、溝50の形成領域にリー
ドフレーム20、60のいずれかのタイバー26、66
の一部が配置されるように、位置を決めて溝50を形成
してもよい。この場合に、溝50の断面の大きさは、図
6に示すようにタイバー26、66の重複部分の大きさ
によって、それぞれ異なって設定されてもよい。その他
の構成は、上述の実施の形態と同様とすることができ
る。
【0048】これによって、異なるリードフレーム2
0、60に搭載された半導体チップ10であっても、金
型40を汎用して用いることができるので、製造工程に
優れた半導体装置を製造することができる。
【0049】図7には、本発明によって製造されてなる
半導体装置1を実装した回路基板100が示されてい
る。回路基板には例えばガラスエポキシ基板等の有機系
基板を用いることが一般的である。回路基板には例えば
銅等からなる配線パターンが所望の回路となるように形
成されていて、それらの配線パターンと半導体装置の外
部端子とを機械的に接続することでそれらの電気的導通
を図る。
【0050】そして、本発明を適用した半導体装置1を
有する電子機器として、図8にはノート型パーソナルコ
ンピュータ200、図9には携帯電話300が示されて
いる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明を適用した第1の実施の形態に
係る半導体装置の製造装置を説明するためのリードフレ
ームの平面図である。
【図2】図2は、本発明を適用した第1の実施の形態に
係る半導体装置の製造装置の断面を示す図である。
【図3】図3は、本発明を適用した第1の実施の形態に
係る半導体装置の製造装置の断面を示す図である。
【図4】図4は、本発明を適用した第1の実施の形態に
係る半導体装置の製造装置の断面を示す図である。
【図5】図5は、本発明を適用した第2の実施の形態に
係る半導体装置の製造装置の断面を示す図である。
【図6】図6は、本発明を適用した第3の実施の形態に
係る半導体装置の製造装置を説明するための図である。
【図7】図7は、本発明を適用した半導体装置の製造方
法から製造されてなる半導体装置を搭載する回路基板を
示す図である。
【図8】図8は、本発明を適用した半導体装置の製造方
法から製造されてなる半導体装置を有する電子機器を示
す図である。
【図9】図9は、本発明を適用した半導体装置の製造方
法から製造されてなる半導体装置を有する電子機器を示
す図である。
【符号の説明】
10 半導体チップ 20 リードフレーム 22 ダイパッド 24 リード 26 タイバー 28 吊りリード 30 キャビティ 40 金型 42 上型 44 下型 50 溝 60 リードフレーム 64 リード 66 タイバー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29L 31:34 B29L 31:34

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のリードを有するリードフレームの
    ダイパッドに搭載された半導体チップを樹脂封止するた
    めの上型及び下型からなる金型を含み、 前記金型は、 前記上型及び前記下型のそれぞれのプレス領域で囲まれ
    て形成され、前記半導体チップを配置するためのキャビ
    ティと、 前記キャビティに連通し、かつ、前記半導体チップを前
    記キャビティに配置したときに、前記プレス領域に位置
    する前記リードフレームのタイバーに面する溝と、 が形成されてなる半導体装置の製造装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の半導体装置の製造装置に
    おいて、 前記溝は、前記上型のみに形成された半導体装置の製造
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の半導体装置の製造装置に
    おいて、 前記溝は、前記上型及び前記下型のいずれにおいても形
    成されており、いずれか一方における前記溝の断面積
    が、他方よりも大きい半導体装置の製造装置。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3のいずれかに記載
    の半導体装置の製造装置において、 前記溝は、前記リードフレームにおける前記リード上を
    避けて、前記タイバーの領域の内側を通って形成された
    半導体装置の製造装置。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項4のいずれかに記載
    の半導体装置の製造装置において、 前記リードフレームは、予め決められた異なる複数種類
    のピッチで前記リードが形成された複数種類のリードフ
    レームのうちのいずれか一つであり、 前記タイバーの一部は、前記複数種類のリードフレーム
    のいずれであっても重複する位置に形成され、 前記溝は、前記タイバーの前記重複する部分に面して形
    成された半導体装置の製造装置。
  6. 【請求項6】 リードフレームのダイパッドに搭載した
    半導体チップを上型及び下型からなる金型のキャビティ
    に配置し、前記キャビティに樹脂を注入して前記半導体
    チップを封止する工程を含み、 前記工程で、前記半導体チップを前記キャビティに配置
    したときに前記上型及び前記下型のプレス領域に位置す
    る前記リードフレームのタイバーにおける少なくとも一
    方の面に面して、前記金型に形成された溝から空気を抜
    きながら前記樹脂を注入する半導体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の半導体装置の製造方法に
    おいて、 前記溝は前記上型に形成されており、 前記工程で、前記リードフレームにおける前記上型を向
    く面の側の樹脂の充填を促進する半導体装置の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 請求項6又は請求項7に記載の半導体装
    置の製造方法において、 前記工程で、前記樹脂が前記タイバー上に漏れ出るよう
    に、前記樹脂を注入し、 前記工程後に、前記タイバーを前記漏れ出た樹脂ととも
    に切除する工程をさらに含む半導体装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項6から請求項8のいずれかに記載
    の製造方法で製造されてなる半導体装置。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の半導体装置が搭載され
    た回路基板。
  11. 【請求項11】 請求項9記載の半導体装置を有する電
    子機器。
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