JP6407328B2 - 防火用建具 - Google Patents

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Description

本発明は、窓、ドア等の建具に関し、特に、複数枚のガラス板が配置され防火機能を有する防火用建具に関するものである。
これまで建築物に形成された開口を閉塞するガラス窓のような建具は、遮音性や気密性を図るために、複数のガラス板が配置された複層ガラス窓が広く採用されているが、他方では、屋内での失火による火炎が上記開口から屋外に排出されたり、屋外で発生した火炎が上記開口を介して屋内に及んだりすることを防止するために、建具には所定の遮炎性が要求されている。特に、建具にガラス板が配置されている場合には、上記火炎によりこのガラス板が局部的に加熱され割れてしまい脱落する場合が多く、こうしたガラス板の割れや脱落により生じた隙間から火炎が侵入する危険性がある。また、こうした火炎によるガラス板の割れや脱落を防止するために、金属製の網が内部に配置された所謂網ガラスと称されるガラス板が使用される場合がある。こうした網ガラスは、火炎により破損しても、金属の網がガラスの脱落を防ぎ、火炎の侵入を抑える効果を有する。また、防耐火ガラスと称されるガラス板も提案されている。この防火耐熱ガラスは、建築用としてこれまで使用されているフロートガラスに特殊な加工ないし処理を加えた耐熱ガラスである。そこで、従来、こうした遮炎性を向上させる目的で、複層ガラスの左右両辺部の外周端に金属製カバーを被着するとともに、窓枠等に内周溝部を設け、この溝部に複層ガラスの外周端を嵌合させる構造(特許文献1参照)ものが開示されている。また、ガラス板が保持されるガラス保持溝内に、ガラス板の縁部が内部に配置された補強材を配置するとともに、この補強材には、受け部材と熱膨張材とを設け、火災時には、上記受け部材が複層ガラスの下方への移動を阻止すると共に熱膨張耐火材が膨張して室内側板ガラスと補強材との間を塞ぐ構造となし、これにより、ガラス間口と補強材との間で火炎や煙が室内側と室外側とに連通するのを防止するサッシが開示されている(特許文献2参照)。
特開2012−140785号公報 特開2015− 68004号公報
しかしながら、上記各特許文献に開示された防火構造又はサッシでは、火炎によりガラス板が割れ、この割れたガラスが脱落した場合には、それまで固定されていたガラス板の上端縁又は左右両端縁には空間が発生する。例えば、2枚のガラス板を構成要素とする複層ガラスの配置された建具において、屋外側から火炎が放射され、屋外側に配置されたガラス板が割れて脱落した場合には、屋内側に配置されていたガラス板の外側には、上記屋外側に配置されていたガラス板の厚みと同じ空間が形成され、残された屋内側のガラス板は上記空間の存在により自由に移動可能な状態となり、該屋内側のガラス板が移動した場合には、そこに隙間を生じ、屋内側から屋外側に又は屋外側から屋内側に空気が移動可能となり、火炎はこの空間を通過することになる。さらに、最も屋内側又は屋外側に配置された第1のガラス板と、この第1のガラス板に第1のスペーサを介して対向した第2のガラス板と、この第2のガラス板に第2のスペーサを介して対向して最も屋外側又は屋内側に配置された第3のガラス板からなる複層ガラスが構成要素とされている場合には、上記第1のガラス板、第1のスペーサ、第2のガラス板及び第2のスペーサの全てが火炎により割れて落下した場合には、第3のガラス板は、これら落下したガラス板及びスペーサの厚みを合計した長さに亘って移動可能となり大きな隙間が発生することとなる。そして、このことは、上記第3のガラス板が上記網ガラスや耐熱ガラスであっても変わることはない。すなわち、複層ガラスを構成する特定のガラス板が上記網ガラスや耐熱ガラスであっても、火炎の放射により上記特定のガラス板以外の他のガラス板やスペーサが脱落した場合には、脱落したガラス板やスペーサの厚み分のスペースが発生し、上記特定のガラス板はこのスペースを移動可能な状態となるため、火炎は、該特定のガラス板の移動に伴って発生する隙間から屋外側又は屋内側に通過されてしまうこととなる。
そこで、本発明は、上述した従来の防火機能を備えた建具の防火構造又はサッシが有する課題を解決するために提案されたものであって、火炎により屋外側又は屋内側に配置されガラス板が割れ、それが脱落した場合であっても、屋内側又は屋外側に配置されたガラス板が移動することがなく火炎が屋内側又は屋外側に通過することを有効に防止することができる新規な防火用建具を提供することを目的とするものである。
本発明は、上記課題を解決するために提案されたものであって、第1の発明(請求項1記載の発明)は、枠体の内側に配置されてなるとともに、最も屋外側又は最も屋内側に固定された網ガラス又は耐熱強化ガラス板とされた特定のガラス板と、この特定のガラス板に対向して固定された他のガラス板と、を備えた防火用建具において、上記特定のガラス板の少なくとも上端又は左端若しくは右端の何れかは、上記他のガラス板の上端又は左端若しくは右端よりも上記枠体の内周側に接近するように所定の長さ延出され、上記特定のガラス板の延出された部位は、上記枠体の一部と該枠体内に配置された挟持部材により挟持されてなるとともに、上記挟持部材には一方の係合部材が固定され、前記枠体の内側であって該挟持部材が配置された位置の近傍には係合凸部が固定されてなり、上記一方の係合部材と係合凸部とは、該挟持部材を前記枠体内に配置した後に装着される他方の係合部材にそれぞれ係合されてなるとともに、該他方の係合部材には、該挟持部材が前記特定のガラス板と離間する方向に移動することを規制する移動規制片を有してなることを特徴とするものである。
この第1の発明に係る防火用建具では、複層ガラスが配置された防火用建具であり、この複層ガラスは、最も屋外側又は最も屋内側に配置された網ガラス又は耐熱強化ガラス板とされた特定のガラス板と、この特定のガラス板に対向して配置された他のガラス板とを備えたものである。そして、上記特定のガラス板は、上記枠体の内側に配置されてなるとともに、最も屋外側又は最も屋内側の何れか一方に配置されている。また、上記他のガラス板は、上記特定のガラス板に面対向してなるものであり、それは1枚であっても良いし、互いに対向する2枚のガラス板であっても良い。したがって、この発明では、上記特定のガラス板が最も屋外側に配置されている場合には、屋外側から屋内側にかけて、該特定のガラス板、他のガラス板(他のガラス板が2枚の場合には、さらに他のガラス板)の順序でそれぞれ配置されたものであり、反対に、上記特定のガラス板が最も屋内側に配置されている場合には、屋内側から屋外側にかけて、該特定のガラス板、他のガラス板(他のガラス板が2枚の場合には、さらに他のガラス板)の順序でそれぞれ配置されたものである。
そして、この発明では、上記特定のガラス板の少なくとも上端又は左端若しくは右端の何れかは、上記他のガラス板の少なくとも上端又は左端若しくは右端よりも上記枠体の内周側に接近するように所定の長さ延出されている。換言すれば、上記特定のガラス板の上端又は左端若しくは右端は、上記他のガラス板の上端又は左端若しくは右端と同じ位置とされているものではなく、窓枠に近い位置まで延出・延在されている。そして、さらにこの特定のガラス板の延出された部位は、上記枠体の一部と該枠体内に配置された挟持部材により挟持されている。なお、上記挟持部材は、少なくとも、窓枠の一部と共同して特定のガラス板を挟持してなる機能を有する部材であれば、その形状は特に限定されるものではない。また、上記延出された部位は、上記特定のガラス板の上端、左端、右端の三つの端縁の全てが、上記他のガラス板の端縁よりも、枠体に接近するように延出されているものであっても良い。
また、この発明では、上記挟持部材には一方の係合部材が固定され、前記枠体の内側であって該挟持部材が配置された位置の近傍には係合凸部が固定されてなり、上記一方の係合部材と係合凸部とは、該挟持部材を前記枠体内に配置した後に装着される他方の係合部材にそれぞれ係合されてなるとともに、該他方の係合部材には、該挟持部材が前記特定のガラス板と離間する方向に移動することを規制する移動規制片を有している。換言すれば、枠体に固定された係合凸部は、上記他方の係合部材により互いに係合し、該他方の係合部材は、一方の係合部材と係合されている。この一方の係合部材は、上記挟持部材に固定されている。すなわち、この第1の発明では、上記特定のガラス板を枠体の一部と挟持してなる上記挟持部材は、上記係合凸部、一方及び他方の係合部材を介して、枠体に係合している。そしてさらに、この第1の発明では、上記他方の係合部材には、上記挟持部材が前記特定のガラス板と離間する方向に移動することを規制する移動規制片を有している。したがって、この発明によれば、上記移動規制片により、特定のガラス板から離間する方向に移動することが規制・阻止され、より一層防火機能を向上させることができる。
また、第の発明(請求項記載の発明)は、上記第の発明において、前記前記枠体は樹脂を素材としてなるとともに、該枠体には金属板が固定されてなる一方、前記挟持部材、前記一方の係合部材、前記係合凸部及び前記他方の係合部材は、何れも金属を素材としてなり、上記係合凸部は、上記金属板と直接連結され又は間に金属製の部材を介して互いに連結されてなることを特徴とするものである。
この第の発明に係る防火用建具では、上記枠体は樹脂を素材としてなる(樹脂により成形されてなる)ものであり、金属板が固定されている。一方、先に説明した挟持部材、前記一方の係合部材、前記係合凸部及び前記他方の係合部材は、何れも金属を素材としてなり、上記係合凸部は、上記金属板と直接連結され又は間に金属製の部材を介して互いに連結されている。したがって、火炎の放射により、上記樹脂製の枠体が加熱されて一部が溶融又は変形した場合であっても、上記一方の係合部材、前記係合凸部及び前記他方の係合部材は、直接的又は間接的に上記金属板に連結されていることから、上記挟持部材が位置ずれを起こしたり脱落したりする事態は確実に防止され、この結果、上記特定のガラス板は、極めて安定的に当初の位置を保持することができる。なお、上記金属の種類は、少なくとも枠体の素材である樹脂の融点よりも相対的に高い融点とされたものであれば、鉄、ステンレススチール、アルミニウムその他の金属を使用することができる。
上記第1の発明(請求項1記載の発明)に係る防火用建具では、他のガラス板が割れて落下した場合であっても、上記特定のガラス板の延出された部位は、上記枠体の一部と挟持部材とにより挟持されていることから、該特定のガラス板は、従来の防火用建具のように、上記他のガラス板が配置されていたスペース内に移動したり位置ずれを生じたりすることがなく、それまでの配置位置又は配置状態を維持することができる。したがって、この発明に係る防火用建具によれば、他のガラス板が割れて落下した場合であっても、上記特定のガラス板は移動して火炎が通過する隙間が発生せず、有効に火炎の通過を防止することができる。
特に、この第1の発明では、火炎の放射により上記特定のガラス板以外の他のガラス板やスペーサが脱落した場合であっても、上記挟持部材は、上記移動規制片により、特定のガラス板から離間する方向に移動することが規制・阻止され、より一層防火機能を向上させることができる。
また、第の発明(請求項記載の発明)に係る防火用建具によれば、火炎の放射により、上記樹脂製の枠体が加熱されて一部が溶融又は変形した場合であっても、上記一方の係合部材、前記係合凸部及び前記他方の係合部材は、直接的又は間接的に上記金属板に連結されていることから、上記挟持部材が位置ずれを起こしたり脱落したりする事態は確実に防止され、この結果、上記特定のガラス板は、極めて安定的に当初の位置を保持することができる。
本発明の実施の形態に係る防火用建具を示す側断面図である。 本発明の実施の形態に係る防火用建具を示す平断面図である。 図1に示す上部枠体を拡大して示す側断面図である。 図1に示す下部枠体を拡大して示す側断面図である。 図2に示す左側枠体を拡大して示す平断面図である。 図2に示す右側枠体を拡大して示す平断面図である。 挟持部材の配置状態を示す分解斜視図である。 図3に示す状態から火炎によりフロートガラスが落下した後の状態を模式的に示す側断面図である。
以下、本発明を実施するための最良の形態に係る防火用建具について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、この実施の形態に係る防火用建具1は、本発明を引き違い窓に適用したものである。
この実施の形態に係る防火用建具1は、図1に示す上側外枠2と及び下側外枠3と、図2に示す左側外枠4及び右側外枠5と、これらの上側外枠2、下側外枠3、左側外枠4及び右側外枠5の内側であって屋外側に配置された屋外側窓6と、上記各外枠2・・・5の内側であって屋内側に配置された屋内側窓7と、を備えている。
上記上側外枠2、下側外枠3、左側外枠4及び右側外枠5は、本実施の形態に係る防火用建具1においては、それぞれ樹脂を素材としてなるものであるとともに、それぞれの端部が互いに接合されることにより、全体としては鉛直方向に長さを有する長方形状の外枠として、図示しない建物の躯体に形成された開口に固定されるものである。そして、上記上側外枠2には、上部に上記図示しない躯体にそれぞれネジ11により固定され断面L字状に成形された上側固定板部2a(図1参照)が形成され、また、該上側外枠2の下方であって該上側外枠2の中央よりもやや屋外側には、上部外側レール2bが下方に突出した状態で形成され、やや屋内側には上部内側レール2cが下方に突出した状態で形成されている。上記上部外側レール2bと上部内側レール2cは、互いに平行となされ、該上部外側レール2bは、上記屋外側窓枠6の上端側を水平方向にガイドするものであり、該上部内側レール2cは、上記屋内側窓枠7の上端側を水平方向にガイドするものである。なお、上記上側外枠2の内部には、複数の空洞(符号は省略する。)が形成され、これらの空洞の一部の内部には、金属製の補強部材(符号は省略する。)がそれぞれネジ(符号は省略する。)により固定されている。
一方、上記下側外枠3には、下部に上記図示しない躯体にネジ13により固定され上記上側固定板部2aとは対称形状に成形された下側固定板部3aが形成され、また、該下側外枠3の上部であって中央よりもやや屋外側には、下部外側レール3bが上方に突出した状態で形成され、やや屋内側には下部内側レール3cが上方に突出した状態で形成されている。上記下部外側レール3bと下部内側レール3cは、互いに平行となされ、該下部外側レール3bは、上記屋外側窓6の下端側を水平方向にガイドするものであり、該下部内側レール3cは、上記屋内側窓7の下端側を水平方向にガイドするものである。なお、上記下側外枠3の内部には、複数の空洞(符号は省略する。)が形成され、これらの空洞の一部には、金属製の補強部材(符号は省略する。)がネジ(符号は省略する。)により固定されている。
また、図2に示すように、上記左側外枠4は、外側に上記図示しない躯体にそれぞれネジ14により固定され矩形状に成形された左側固定板部4aが形成され、また、該左側外枠4の内側であって中央よりもやや屋外側には、左側凸条4bが右側に突出した状態で形成されている。なお、上記左側外枠4の内部には、複数の空洞(符号は省略する。)が形成され、これらの空洞の一部の内部には、金属製の補強部材(符号は省略する。)がネジ(符号は省略する。)により固定されている。また、上記右側外枠5は、外側に上記図示しない躯体にネジ15により固定され上記左側固定板部4aと対称形状に成形された右側固定板部5aが形成され、また、該右側外枠5の内側であって中央よりもやや屋内側には、右側凸条5bが左側に突出した状態で形成されている。なお、上記右側外枠5の内部には、複数の空洞(符号は省略する。)が形成され、これらの空洞の一部の内部には、金属製の補強部材(符号は省略する。)がネジ(符号は省略する。)により固定されている。
また、上記屋外側窓6は、図1に示す上側枠体18と下側枠体19と、図2に示す左側枠体20と右側枠体21と、これら上側枠体18、下側枠体19、左側枠体20及び右側枠体21とからなる枠体(符号は省略する。)の内側であって屋外側に配置された外側フロートガラス板23と、屋内側に配置され該外側フロートガラス板23に面対向してなる外側耐熱強化ガラス板24とを備えている。なお、上記外側耐熱強化ガラス板24は、本発明を構成する特定のガラス板であり、また、上記外側フロートガラス23は、本発明を構成する他のガラス板である。また、上記外側フロートガラス板23と外側耐熱強化ガラス板24との各端部側の間には、それぞれスペーサ25が配置されている。また、この屋外側窓6を構成する上記下側枠体19には、図1に示すように、上記下部外側レール3bにガイドされ該下部外側レール3b上を転動する外側戸車26が回動自在に配置されている。また、この屋外側窓6を構成する上記左側枠体20の左側には、図2に示すように、上記左側凸条4bが挿入される左側凹条20aが形成されている。
また、上記屋内側窓7は、図1に示す上側枠体28と下側枠体29と、図2に示す左側枠体30と右側枠体31と、これら上側枠体28、下側枠体29、左側枠体30及び右側枠体31とからなる枠体(符号は省略する。)の内側であって屋外側に配置された内側フロートガラス板33と、屋内側に配置され該内側フロートガラス板33に面対向してなる内側耐熱強化ガラス板34とを備えている。なお、上記内側耐熱強化ガラス板34は、本発明を構成する特定のガラス板である。また、上記内側フロートガラス33は、本発明を構成する他のガラス板である。また、上記内側フロートガラス板33と内側耐熱強化ガラス板34との各端部側の間には、それぞれスペーサ35が配置されている。また、この屋内側窓7を構成する上記下側枠体29には、図1に示すように、上記下部内側レール3cにガイドされ該下部内側レール3c上を転動する内側戸車37が回動自在に配置されている。また、この屋内側窓7を構成する上記右側枠体31の右側には、図2に示すように、上記右側凸条5bが挿入される右側凹条31dが形成されている。
なお、上記屋外側窓6と屋内側窓7は、それぞれ図1に示すように、上記下側外枠3にその荷重が支持されてなるとともに、それぞれ上記外側戸車26又は内側戸車37の転動により、図2中左右方向に移動操作されるものである一方、該屋外側窓6の左側の構造と屋内側窓7の左側の構造、並びに、該屋外側窓6の右側の構造と屋内側窓7の右側の構造とはそれぞれ互いに異なるが、本発明を構成する上記外側耐熱強化ガラス板の支持構造や、こうした支持構造に加えて耐火性を向上させるための基本的構造は同様であるこことから、以下では、上記屋内側窓7の構成について詳細に説明する。
この屋内側窓7は、先に説明したように、図1に示す上側枠体28と下側枠体29と、図2に示す左側枠体30と右側枠体31と、を備えており、上記上側枠体28は、図3に示すように、上記屋外側に位置する屋外側板部28aと、屋内側に位置する屋内側板部28bと、これら屋外側板部28aと屋内側板部28bに連続してなる天板部28cとを備えている。なお、上記屋内側板部28bの下端は、上記屋外側板部28aの下端や後述する底板部28fの形成位置よりも下方に位置している。そして、上記天板部28cの中央には、前記上部内側レール2cの下端側が挿入される上側凹条28dが成形されている。また、この上側枠体28内には、左端が上記屋外側板部28aに連続し右端は上記内側板部28bに連続してなる仕切り板部28eが形成され、最も下方には、底板部28fが形成されている。なお、上記上側凹条28dは、上記仕切り板部28eと、上記天板部28cの屋外側中途部から垂下してなる一方の垂下板部28gと、上記天板部28cの屋内側中途部から垂下してなる他方の垂下板部28hと、により囲まれた部位であり、上記一方の垂下板部28gの上端側と他方の垂下板部28hの上端側には、それぞれ先端が上記上部内側レール2cの側面に摺接するモヘヤ40の基端が固定されている。また、上記底板部28fには、後述する第2の固定ネジ50の軸部50bが挿通される挿通穴28i(図7参照)が形成されている。また、上記上側凹条28d内には、下面が上記仕切り板部28eに第1の固定ネジ43により固定され断面形状が凹状に成形された第1の上部金属製補強材45が配置されている。
また、上記仕切り板部28eの中央には挿通穴(符号は省略する。)が形成され、また、該仕切り板部28eの下方には、該仕切り板部28eと上記屋外側板部28aと屋内側板部28bと底板部28fにより囲まれた第3の中空部28mが形成されている。そして、この第3の中空部28m内には、第2の上部金属製補強材46が上記第1の固定ネジ43により固定されている。この第2の上部金属製補強材46は、上記仕切り板部28eに対向してなる上部補強板部46aと、この上部補強板部46aの端部から下方に折曲されてなり上記屋外側板部28aに対向してなる正面補強板部46bと、この正面補強板部46bの下端から折曲され上記底板部28fに対向してなる下部補強板部46cと、この下部補強板部46cの後端から起立し上記屋内側板部28bに対向してなる屋内側補強板部46dとから構成されている。なお、上記上部補強板部46aには、上記第1の固定ネジ43が螺着されるネジ穴(符号は省略する。)が形成され、また、上記下部補強板部46cには、後述する第2の固定ネジ50の軸部50bが螺着されるネジ穴(符号は省略する。)が形成されている。
また、この上側枠体28を構成する上記底板部28fの下面から上記屋内側板部28bの内側面には、第3の上部金属製補強材48が固定されている。この第3の上部金属製補強材48は、上記底板部28fの下面に固定された固定板部48aと、この固定板部48aの端部から折曲され上記屋内側板部28bに当接してなる背面板部48bとから構成され、該固定板部48aには、後述する第2の固定ネジ50の軸部50bが挿通される挿通穴48c(図7参照)が形成されている。そして、上記第3の上部金属製補強材48は、第2の固定ネジ50により上記第2の上部金属製補強材46を構成する下部補強板部46cに螺着されている。この第2の固定ネジ50は皿ネジであり、図7に示すように、円錐台状に成形された頭部50aと、外周にネジ(符号は省略する。)が螺刻された軸部50bとから構成されている。また、この第2の固定ネジ50は、上記第3の上部金属製補強材48を上側枠体28に固定しているばかりではなく、金属製の凸状部材51を上記底板部28fの下面に固定している。この凸状部材51は、中心に上記第2の固定ネジ50の軸部50bが挿通されるとともに、該第2の固定ネジ50の頭部50aが収容される収容部(符号は省略する。)が形成されてなるものである。なお、この凸状部材51は、本発明を構成する係合凸部である。
そして、上記上側枠体28を構成する底板部28fの下方であって上記屋内側板部28bよりも屋外側には、図3又は図7に示すように、金属製の上部挟持部材55が配置されている。なお、この上部挟持部材55は、本発明を構成する挟持部材である。そして、この上部挟持部材55は、上記底板部28fの下面に対向してなる上板部55aと、この上板部55aの屋外側端(図3中、左端)から下方に折曲されてなる正面板部55bと、この正面板部55bの下端から屋内側に折曲され上記上板部55aの下面に対向してなる下板部55cと、上記上板部55aの背面端(図3中、右端)から下方に折曲され上記屋内側板部28bに対向してなる背面板部55dと、から構成されている。なお、上記下板部55cの下面と上記背面板部55dの背面には、それぞれ加熱膨張材44が接着されている。
また、上記上部挟持部材55を構成する上板部55aには、図7に示すように、一方の係合部材56が固定されている。この一方の係合部材56は、金属を素材としてなるものであり、上記上部挟持部材55の長さ方向と同じ方向に長さを有する一方の係止板部56aと、この一方の係止板部56aの一端から下方に折曲されてなる一方の折曲板部56bと、この一方の折曲板部56bの下端から折曲され上記上板部55aの上面に溶接されてなる一方の溶接板部56cと、上記一方の係止板部56aの他端から下方に折曲されてなる他方の折曲板部56dと、この他方の折曲板部56dの下端から折曲され上記上板部55aの上面に溶接されてなる他方の溶接板部56eとから構成されている。そして、上記上部挟持部材55に固定された一方の係合部材56は、該一方の係合部材56を構成する一方の上記一方の係止板部56aと上記上部挟持部材55を構成する上板部55aとの間に、この屋内側窓7の屋外側から挿入される他方の係合板部58bを備えた金属製の他方の係合部材58により係合され吊り下げられている。この他方の係合部材58は、図示しない作業者の手指により把持され上記上部挟持部材55の正面板部55bに当接する当接板部58aと、この当接板部58aの上端から直角に折曲され、上記一方の係合板部56aと上記上板部55aとの間に挿入される他方の係合板部58bからなるものである。そしてさらに、この他方の係合板部58bには、上記凸状部材51に係合する長孔58cと、この長孔58cの中央に連通してなる切欠き穴58dとが形成されている。したがって、上記他方の係合部材58は、上記他方の係合板部58bに形成された上記長孔58cと上記凸状部材51との係合により、上記上部挟持部材55の下方に支持されるとともに、該他方の係合板部58bと一方の係止板部56aとの係合により、上記上部挟持部材55を上記底板部28fの下方に吊り下げている。すなわち、この実施の形態に係る防火用建具1では、上記上側凹条28d内に固定された第1の上部金属製補強材45と上記第2の上部金属製補強材46とは、上記第1の固定ネジ43を介して連結され、該第2の上部金属製補強材46は、上記第2の固定ネジ50及び上記凸状部材51を介して、上記第3の上部金属製補強材48に固定・連結されてなるとともに、上記他方の係合部材58を介して、上記上部挟持部材55に連結されている。
そして、上記上部挟持部材55の下方には、図3に示すように、先に説明した内側フロートガラス板33が配置され、該内側フロートガラス板33の上端は、該上部挟持部材55を構成する下板部55cの下面に近接している。また、この内側フロートガラス板33の屋内側には先に説明した内側耐熱強化ガラス板34が配置されている。この内側耐熱強化ガラス板34の上端側は、上記内側フロートガラス板33の上端よりも上方に延出されているとともに、該延出された部位は、上記上部挟持部材55と上記上側枠体28を構成する屋内側板部28bとにより挟持されている。なお、上記内側フロートガラス板33の上端側と内側耐熱性強化ガラス板34との間には、スペーサ35が配置されている。また、上記上側枠体28を構成する上記屋外側板部28aの下端には、圧入溝28nが形成され、この圧入溝28nには、上部押縁64の基端が圧入されている。
次に、上記屋内側窓7を構成する上記下側枠体29の構成について簡単に説明する。この下側枠体29は、図4に示すように、上記上側枠体28を構成する上記屋外側板部28aと同じ長さに成形された屋外側板部29aと、該上側枠体28を構成する上記屋内側板部28bと同じ長さに成形された屋内側板部29bと、これら屋外側板部29aと屋内側板部29bに連続してなる底板部29cとを備えている。そして、この底板部29cの中央には、前記下部内側レール3cに支持されガイドされるとともに該下部内側レール3cを転動する内側戸車37が回動自在に配置されている。また、上記底板部29cの上方には、天板部29dが形成され、この天板部29dの上面には、ガラス板支持部材72が固定されている。そして、このガラス板支持部材72には、上記内側フロートガラス板33の下端と上記内側耐熱強化ガラス板34の下端が支持されている。なお、上記内側フロートガラス板33の下端側と上記内側耐熱強化ガラス板34の下端側との間には、上記スペーサ35が配置されている。また、上記屋外側板部28aの上端には、圧入溝29nが形成され、この圧入溝29nには、下部押縁74の基端が圧入されている。
次に、上記屋内側窓7を構成する上記左側枠体30の構成について、図5を参照しながら詳細に説明する。この左側枠体30は、屋外側に形成された屋外側板部30aと、屋内側に形成された屋内側板部30bと、これら屋外側板部30aと屋内側板部30bに連続してなる左側板部30cとを備えている。そして、この左側板部30cの中央には、前記左側凹条30dが形成されている。また、この左側枠体30内には、前端が上記屋外側板部30aに連続し後端は上記屋内側板部30bに連続してなる仕切り板部30eが形成され、最も右側には、内側板部30fが形成されている。なお、上記左側凹条30dは、上記仕切り板部30eと、上記左側板部30cの中途部から仕切り板部30e側に起立してなる一方の起立板部30gと、上記左側板部30cの中途部から仕切り板部30e側に起立してなる他方の起立板部30hにより囲まれた部位である。また、上記左側凹条30d内には、上記仕切り板部30eに第1の固定ネジ80により固定され断面形状が凹状に成形された第1の左側金属製補強材81が配置されている。なお、上記左側凹条30dの屋外側には、第1の左中空部30jが形成され、屋内側には第2の左中空部30kが形成されている。
また、上記仕切り板部30eには挿通穴(符号は省略する。)が形成され、また、該仕切り板部30eの右側には、該仕切り板部30eと上記屋外側板部30aと屋内側板部30bと内側板部30fにより囲まれた第3の左中空部30mが形成されている。そして、この第3の左中空部30m内には、第2の左側金属製補強材82が上記第1の固定ネジ80により固定されている。この第2の左側金属製補強材82は、上記仕切り板部30eに対向してなる左側補強板部82aと、この左側補強板部82aの端部から右側に折曲されてなり上記屋外側板部30aに対向してなる屋外側補強板部82bと、この屋外側補強板部82bの端部から折曲され上記内側板部30fに対向してなる右側補強板部82cと、この右側補強板部82cの端部から折曲され上記屋内側板部30bに対向してなる屋外側板部82dとから構成されている。なお、上記左側補強板部82aには、上記第1の固定ネジ80が螺着されるネジ穴(符号は省略する。)が形成されている。また、上記右側補強板部82cには、後述する第2の固定ネジ84の軸部84bが螺着されるネジ穴(符号は省略する。)が形成されている。
また、この左側枠体30を構成する上記内側板部30fの右側面から上記屋内側板部30bの内側面には、第3の左側金属製補強材83が固定されている。この第3の左側金属製補強材83は、上記内側板部30fの右側面に固定された固定板部83aと、この固定板部83aの端部から折曲され上記屋内側板部30bに当接してなる背面板部83bとから構成され、該固定板部83aには、後述する第2の固定ネジ84の軸部84bが挿通される図示しない挿通穴が形成されている。そして、上記第3の左側金属製補強材83は、第2の固定ネジ84により上記第2の左側金属製補強材82を構成する右側補強板部82cに螺着されている。この第2の固定ネジ84は皿ネジであり、円錐台状に成形された頭部84aと、外周にネジ(符号は省略する。)が螺刻された軸部84bとから構成されている。また、この第2の固定ネジ84は、上記第3の左側金属製補強材83を左側枠体30に固定しているばかりではなく、金属製の凸状部材85を上記内側板部30fの右側面に固定している。この凸状部材85は、上記凸状部材51と同じ形状に成形されたものであり、上記第2の固定ネジ84の軸部84bが挿通されている。なお、この凸状部材85は、本発明を構成する係合凸部である。
そして、上記左側枠体30を構成する上記内側板部30fの右側には、図5に示すように、金属製の左側挟持部材88が配置されている。なお、この左側挟持部材88は、本発明を構成する挟持部材である。そして、この左側挟持部材88は、上記上部挟持部材55と同じ構成からなるものであり、上記内側板部30fに対向してなる左板部88aと、この左板部88aの一端(図5中、上端)から右側に折曲されてなる屋内側板部88bと、この屋内側板部88bの下端から屋内側に折曲され上記左板部88aに対向してなる右板部88cと、上記左板部88aの他端(図5中、下端)から右側に折曲され上記屋内側板部30bに対向してなる屋内側板部88dと、から構成されている。なお、上記右板部88cの右側面と上記屋内側板部88dの背面には、それぞれ加熱膨張材44が接着されている。
また、上記左側挟持部材88を構成する左板部88aには、前記上部枠体28に配置された一方の係合部材56と同じ形状に成形された一方の係合部材89が固定され、この一方の係合部材89は、該上部枠体28に配置された他方の係合部材58と同一の形状に成形された他方の係合部材91により連結されてなるとともに、該他方の係合部材91は、上記凸状部材85に係合されている。すなわち、この実施の形態に係る防火用建具1では、上記左側凹条30d内に固定された第1の左側金属製補強材81と上記第2の左側部金属製補強材82とは、上記第1の固定ネジ80を介して連結され、該第2の左金属製補強材82は、上記第2の固定ネジ84及び上記凸状部材85を介して、上記第3の左側金属製補強材83に固定・連結されてなるとともに、上記他方の係合部材91を介して、上記左側挟持部材88に連結されている。
そして、上記左側挟持部材88の右側には、先に説明した内側フロートガラス板33が配置され、該内側フロートガラス板33の左端は、該左側挟持部材88を構成する右板部88cの右側面に近接している。また、この内側フロートガラス板33の屋内側には、先に説明した内側耐熱強化ガラス板34が配置されている。この内側耐熱強化ガラス板34の左端は、上記内側フロートガラス板33の左端よりもさらに左側に延出されているとともに、該延出された部位は、上記左側挟持部材88と上記左側枠体30を構成する屋内側板部30bとにより挟持されている。なお、上記内側フロートガラス板33の左端側と内側耐熱性強化ガラス板34との間には、スペーサ35が配置されている。また、上記左側枠体30を構成する上記屋外側板部30aの先端(左端)には、圧入溝30nが形成され、この圧入溝30nには、左側押縁93の基端が圧入されている。
次に、上記屋内側窓7を構成する右側枠体31の構成について、図6を参照しながら簡単に説明する。この右側枠体31は、屋外側に形成された屋外側板部31aと、屋内側に形成された屋内側板部31bと、これら屋外側板部31aと屋内側板部31bに連続してなる右側板部31cとを備えている。そして、この右側板部31cの中央には、先に説明したように、上記右側凸条5bが挿入される右側凹条31dが形成されている。なお、この右側枠体31の構成は、上記右側凸条5bが挿入される右側凹条31dの構成を除き、上記左側枠体30と略対称形状に成形されたものである。すなわち、この右側枠体31には、上記第1の左側金属製補強材81と対称形状に成形された第1の右側金属製補強部材101、上記第2の左側部金属製補強材82と略対称形状に成形された第2の左金属製補強材102、上記第1の固定ネジ80と対称形状に成形され該第2の左側金属製補強材82と第2の左金属製補強材102とを連結する第1の固定ネジ103、上記第3の左側金属製補強材83と対称形状に成形された第3の右側金属製補強材104、上記左側挟持部材88と対称形状に成形された右側挟持部材105、上記第2の固定ネジ84と対称形状と形状に成形され上記第3の右側金属製補強材104と上記右側挟持部材105とを連結する第2の固定ネジ106、上記凸状部材85と対称形状となるように配置された凸条部材107、上記他方の係合部材91と対称形状に成形された他方の係合部材108、をそれぞれ備えている。
そして、上記右側挟持部材105の左側には、先に説明した内側フロートガラス板33の右端が位置しており、該内側フロートガラス板33の屋内側には、該内側フロートガラス板33に対向してなる先に説明した内側耐熱強化ガラス板34が配置されている。この内側耐熱強化ガラス板34の右端は、上記内側フロートガラス板33の右端よりもさらに右側に延出されているとともに、該延出された部位は、上記右側挟持部材105と上記右側枠体31を構成する屋内側板部31bとにより挟持されている。なお、上記内側フロートガラス板33の右端側と内側耐熱性強化ガラス板34との間には、スペーサ35が配置されている。また、上記右側枠体31を構成する上記屋外側板部31aの先端(左端)には、圧入溝31nが形成され、この圧入溝31nには、右側押縁110の基端が圧入されている。
なお、先に説明した屋外側窓6を構成する右側枠体21と、上記屋内側窓7を構成する左側枠体30には、図2に示すように、該屋外側窓6と屋内側窓7とを閉塞した際に互いの気密性を保持する部材や、互いをロックする部材が配置されているが、これらの構成の説明は割愛する。
上述した屋内側窓7の説明からも明らかなように、この実施の形態に係る防火用建具1では、上記内側耐熱強化ガラス板34の上端側、左端側及び右端側は、上記内側フロートガラス板33の上端、左端及び右端よりも上部枠体28、左側枠体30又は右側枠体31側に延出されているとともに、これら延出された部位であって、その上端側は、上記上部挟持部材55と上記上側枠体28を構成する屋内側板部28bとにより、その左端側は、上記左側挟持部材88と上記左側枠体30を構成する屋内側板部30bとにより、また、その右端側は、上記右側挟持部材105と上記右側枠体31を構成する屋内側板部31bとにより、それぞれ挟持されている。したがって、屋外側からの火炎の放射により、本発明を構成する他のガラス板である内側フロートガラス33が割れ上記スペーサ35と共に落下した場合であっても、図8に示すように、本発明を構成する特定のガラス板である上記内側耐熱強化ガラス板34(を構成する上記耐熱強化合せガラス)は、従来の防火用建具のように、上記内側フロートガラス33が配置されていたスペース内に移動したり位置ずれを生じたりすることがなく、それまでの配置位置又は配置状態を維持することができる。したがって、この防火用建具1によれば、上記内側フロートガラス33が割れて落下した場合であっても、上記内側耐熱強化ガラス板34は移動して火炎が通過する隙間が発生せず、有効に火炎の通過を防止することができる。さらに、上記内側耐熱強化ガラス板34の延出された部位と上記上部挟持部材55との間、該部位と上側枠体28を構成する屋内側板部28bとの間、該部位と上記左側挟持部材88との間、該部位と上記左側枠体30を構成する屋内側板部30bとの間、該部位と上記右側挟持部材105との間、該部位と上記右側枠体31を構成する屋内側板部31bとの間には、それぞれ加熱膨張材44が配置されていることから、上記火炎の温度により、これらの加熱膨張材44が加熱され膨張されると、上記各挟持部材(符号は省略する。)と各枠体(符号は省略する。)の一部である上記各屋内側板部(符号は省略する。)との間を埋めることにより、上記内側耐熱強化ガラス板34はより一層上記各挟持部材と各枠体の一部である上記各屋内側板部との間に位置し続ける。したがって、この実施の形態に係る防火用建具1によれば、一層内側耐熱強化ガラス板34の端部から火炎が屋内側に通過することを防止することができ、防火機能をさらに向上させることが可能となる。
さらにまた、この実施の形態に係る防火用建具1では、上記内側耐熱強化ガラス板34を挟持する上記上部挟持部材55、左側挟持部材88、右側挟持部材105は、上部枠体28、左側枠体30、右側枠体31にそれぞれ配置・固定された金属製補強材(符号は省略する。)と一方及び他方の係合部材(符号は省略する。)、並びに金属製の各凸状部材(符号は省略する。)により連結されていることから、上記火炎の温度によりそれぞれ樹脂製の枠体(符号は省略する。)が溶融した場合であっても、その位置が変化することがない。したがって、この実施の形態に係る防火用建具1によれば、より一層防火機能を向上させることができる。
なお、上記実施の形態に係る防火用建具1は、一枚の(内側及び外側)フロートガラス23,33と(内側(耐熱強化ガラス板24,34とを備えた引き違い窓である防火用建具1(屋外側窓6と屋内側窓7を備えた防火用建具1)に本発明を適用したものであるが、この引き違い窓は、図示しない2枚のフロートガラスと内側耐熱強化ガラス板との3層からなるものであっても良いし、さらに、こうした引き違い窓ばかりではなく、開閉機能を持たない所謂はめ殺し窓や、上記フロートガラスと耐熱強化ガラス板とを備えたドア、縦滑り出し窓、或いは、連窓等に本発明を適用したものであっても良い。
1 防火用建具
2 上側外枠
3 下側外枠
4 左側外枠
5 右側外枠
6 屋外側窓
7 屋内側窓
18 上側枠体
19 下側枠体
20 左側枠体
21 右側枠体
23 外側フロートガラス板
24 外側耐熱強化ガラス板
28 上側枠体
28a 屋外側板部
28b 屋内側板部
29 下側枠体
30 左側枠体
30a 屋外側板部
30b 屋内側板部
31 右側枠体
31a 屋外側板部
31b 屋内側板部
33 内側フロートガラス板
34 内側耐熱強化ガラス板
43 第1の固定ネジ
44 加熱膨張材
45 第1の上部金属製補強材
46 第2の上部金属製補強材
48 第3の上部金属製補強材
50 第2の固定ネジ
51 凸状部材
55 上部挟持部材
58 他方の係合部材
80 第1の固定ネジ
81 第1の左側金属製補強材
82 第2の左側部金属製補強材
83 第3の左側金属製補強材
84 第2の固定ネジ
85 凸状部材
88 左側挟持部材
91 他方の係合部材
101 第1の右側金属製補強部材
102 第2の左金属製補強材
103 第1の固定ネジ
104 第3の右側金属製補強材
105 右側挟持部材
106 第2の固定ネジ
107 凸条部材
108 他方の係合部材
112,113 被覆材

Claims (2)

  1. 枠体の内側に配置されてなるとともに、最も屋外側又は最も屋内側に固定された網ガラス又は耐熱強化ガラス板とされた特定のガラス板と、この特定のガラス板に対向して固定された他のガラス板と、を備えた防火用建具において、
    上記特定のガラス板の少なくとも上端又は左端若しくは右端の何れかは、上記他のガラス板の上端又は左端若しくは右端よりも上記枠体の内周側に接近するように所定の長さ延出され、
    上記特定のガラス板の延出された部位は、上記枠体の一部と該枠体内に配置された挟持部材により挟持されてなるとともに、
    上記挟持部材には一方の係合部材が固定され、前記枠体の内側であって該挟持部材が配置された位置の近傍には係合凸部が固定されてなり、
    上記一方の係合部材と係合凸部とは、該挟持部材を前記枠体内に配置した後に装着される他方の係合部材にそれぞれ係合されてなるとともに、該他方の係合部材には、該挟持部材が前記特定のガラス板と離間する方向に移動することを規制する移動規制片を有してなることを特徴とする防火用建具。
  2. 前記枠体は樹脂を素材としてなるとともに、該枠体には金属板が固定されてなる一方、前記挟持部材、前記一方の係合部材、前記係合凸部及び前記他方の係合部材は、何れも金属を素材としてなり、上記係合凸部は、上記金属板と直接連結され又は間に金属製の部材を介して互いに連結されてなることを特徴とする請求項1記載の防火用建具。
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