JP6406161B2 - ガスセンサ - Google Patents
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Description
ガスセンサは、ガス検知部を有するセンサ素子を絶縁碍子に保持させ、絶縁碍子をハウジングに保持させて形成されている。センサ素子における電極端子部をガスセンサの外部の制御機器等と接続するために、電極端子部に、リード線と接続された金具としての接点部材を接触させることが行われている。また、絶縁碍子は、センサ素子を保持する部分と、接点部材を保持する部分とに分割して形成し、両部分を互いに嵌合させて構成することがある。
すなわち、第1絶縁碍子と第2絶縁碍子とに生じる製造上の誤差等によって、一対の曲面部同士の隙間の大きさは一定になりにくい。つまり、曲面形状の成形精度は、焼成時の収縮により歪みやすく、曲面同士を一定の隙間で完全に対面させることは難しい。そのため、一対の曲面部によっては、センサ素子の挟持方向に直交する方向における、第1絶縁碍子と第2絶縁碍子との位置決め精度を維持しにくい。それゆえ、第1絶縁碍子に保持されたセンサ素子の電極端子と、第2絶縁碍子に保持された接点部材との接触状態に、ばらつきが生じにくくするためには更なる工夫が必要とされる。
上記ガス検知部を先端側に突出させると共に上記電極端子部を基端側に突出させる状態で上記センサ素子を保持する第1絶縁碍子と、
該第1絶縁碍子の基端側に嵌合し、上記電極端子部が配置される中心穴を有する第2絶縁碍子と、
上記中心穴内に配置され、上記電極端子部のそれぞれに接触する複数の接点部材と、を備え、
上記第1絶縁碍子の基端部と上記第2絶縁碍子の先端部とのいずれか一方には、上記素子表面と平行な一対の凹部側平行側面と、該凹部側平行側面以外の一対の凹部側残側面とを有する嵌合凹部が形成されており、他方には、該嵌合凹部に嵌合され、上記一対の凹部側平行側面と対向する一対の凸部側平行側面と、上記一対の凹部側残側面と対向する一対の凸部側残側面とを有する嵌合凸部が形成されており、
上記一対の凹部側残側面と上記一対の凸部側残側面との隙間の大きさは、該隙間の部位によって異なり、
いずれかの上記隙間の部位に、最も隙間が小さい最小隙間部が形成されている、ガスセンサにある。
ガスセンサの実施形態につき、図1〜図5を用いて説明する。
本実施形態のガスセンサ1は、図1に示すごとく、センサ素子2、第1絶縁碍子3、第2絶縁碍子4及び複数の接点部材5を備える。
センサ素子2は、長尺形状に形成され、長尺方向Xの先端側にガス検知部21を有すると共に長尺方向Xの基端側に複数の電極端子部22A、22B、22Cを有する。複数の電極端子部22A、22B、22Cは、図4に示すごとく、センサ素子2に係る互いに平行な一対の素子表面20にそれぞれ設けられている。第1絶縁碍子3は、図1に示すごとく、センサ素子2のガス検知部21を先端側に突出させると共にセンサ素子2の電極端子部22A、22B、22Cを基端側に突出させる状態でセンサ素子2を保持する。第2絶縁碍子4は、第1絶縁碍子3の基端側に嵌合し、電極端子部22A、22B、22Cが配置される中心穴40を有する。複数の接点部材5は、図2に示すごとく、中心穴40内に配置され、電極端子部22A、22B、22Cのそれぞれに接触している。
また、複数の接点部材5によってセンサ素子2の一対の素子表面20が挟持される挟持方向を符号Yによって示し、長尺方向X及び挟持方向Yに直交する方向を符号Zによって示す。
センサ素子2は、図4に示すごとく、長方形の断面形状を有しており、その素子表面20は、長方形の断面形状における一対の長辺を構成する表面である。一方の素子表面20には、第1電極端子部22Aと第2電極端子部22Bとが並んで配置されており、他方の素子表面20には、一対の第3電極端子部22Cが並んで配置されている。
各接点部材5は、金属板を折り曲げて、バネ弾性を有する形状に形成されている。各接点部材5は、そのバネ弾性によって各電極端子部22A、22B、22Cに接触するものである。また、接点部材5は、そのバネ弾性によって、センサ素子2の一対の素子表面20を両側から挟持する。また、各接点部材5の先端部には、各電極端子部22A、22B、22Cに接触する接点部511が設けられている。
具体的には、センサ素子2の長尺方向Xに直交する断面において、センサ素子2の一対の素子表面20と平行な方向における、第1絶縁碍子3と第2絶縁碍子4との位置決めを行う部位を、最小隙間部81に特定することができる。そして、センサ素子2が保持された第1絶縁碍子3と、複数の接点部材5が配置された第2絶縁碍子4との、センサ素子2の一対の素子表面20と平行な方向における位置決め精度を向上させることができる。
それゆえ、本形態のガスセンサ1によれば、第1絶縁碍子3と第2絶縁碍子4との嵌合の位置決め精度を向上させ、センサ素子2の複数の電極端子部22と複数の接点部材5との接触状態にばらつきが生じにくいガスセンサ1を提供することができる。
また、第2絶縁碍子4は、皿バネによって先端側、すなわち第1絶縁碍子3側に押圧された状態で保持されている。これにより、ガスセンサ1の軸方向Xにおいて、第1絶縁碍子3及び第2絶縁碍子4の移動を規制することができる。
本実施形態のガスセンサ1は、図6に示すごとく、円弧状の凹部側残側面62と、円弧状の凸部側残側面72とは、円弧の曲率半径が異なっている。すなわち、円弧状の凹部側残側面62における曲率半径は、円弧状の凸部側残側面72における円弧の曲率半径よりも、大きく形成されている。
(実施形態3)
本実施形態のガスセンサ1は、図7に示すごとく、凹部側残側面62が複数の直線部623により形成されている。これにより、凹部側残側面62の各直線部623と凸部側残側面72の円弧とが対向することで、最小隙間部81が、各直線部623と凸部側残側面72との間に複数形成される。その他は、実施形態1と同様である。
(実施形態4)
本実施形態のガスセンサ1は、図8に示すごとく、凹部側残側面62の円弧は、円弧状の凸部側残側面72とは、逆向き、すなわち内側に膨らむ形状に形成されている。これにより、凹部側残側面62の円弧と凸部側残側面72の円弧とが対向することで、最小隙間部81が、凹部側残側面62の頭頂部と凸部側残側面72の頭頂部との間に形成される。その他は、実施形態1と同様である。
本実施形態においても、実施形態1と同様の効果を得ることができる。
2 センサ素子
22A、22B、22C 電極端子部
3 第1絶縁碍子
4 第2絶縁碍子
5 接点部材
6 嵌合凹部
7 嵌合凸部
8 隙間
81 最小隙間部
Claims (2)
- 長尺形状に形成され、長尺方向(X)の先端側にガス検知部(21)を有すると共に上記長尺方向(X)の基端側に複数の電極端子部(22)を有し、該電極端子部(22)が、互いに平行な一対の素子表面(20)にそれぞれ設けられたセンサ素子(2)と、
上記ガス検知部(21)を先端側に突出させると共に上記電極端子部(22)を基端側に突出させる状態で上記センサ素子(2)を保持する第1絶縁碍子(3)と、
該第1絶縁碍子(3)の基端側に嵌合し、上記電極端子部(22)が配置される中心穴(40)を有する第2絶縁碍子(4)と、
上記中心穴(40)内に配置され、上記電極端子部(22)のそれぞれに接触する複数の接点部材(5)と、を備え、
上記第1絶縁碍子(3)の基端部(31)と上記第2絶縁碍子(4)の先端部(41)とのいずれか一方には、上記素子表面(20)と平行な一対の凹部側平行側面(61)と、該凹部側平行側面(61)以外の一対の凹部側残側面(62)とを有する嵌合凹部(6)が形成されており、他方には、該嵌合凹部(6)に嵌合され、上記一対の凹部側平行側面(61)と対向する一対の凸部側平行側面(71)と、上記一対の凹部側残側面(62)と対向する一対の凸部側残側面(72)とを有する嵌合凸部(7)が形成されており、
上記一対の凹部側残側面(62)と上記一対の凸部側残側面(72)との隙間(8)の大きさは、該隙間(8)の部位によって異なり、
いずれかの上記隙間(8)の部位に、最も隙間が小さい最小隙間部(81)が形成されている、ガスセンサ(1)。 - 上記凹部側残側面(62)は、上記凹部側平行側面(61)に垂直な垂直面部(621)と、該垂直面部(621)の両側において外側に円弧状に膨らむ一対の円弧側面部(622)とによって形成されており、
上記凸部側残側面(72)は、外側に円弧状に膨らむ形状に形成されており、
上記最小隙間部(81)は、上記垂直面部(621)と上記凸部側残側面(72)との間に形成されている、請求項1に記載のガスセンサ(1)。
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