JP6405637B2 - 画像形成装置、及び、ドットパターン決定方法 - Google Patents

画像形成装置、及び、ドットパターン決定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6405637B2
JP6405637B2 JP2014018299A JP2014018299A JP6405637B2 JP 6405637 B2 JP6405637 B2 JP 6405637B2 JP 2014018299 A JP2014018299 A JP 2014018299A JP 2014018299 A JP2014018299 A JP 2014018299A JP 6405637 B2 JP6405637 B2 JP 6405637B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dot
pixels
dots
pattern
predetermined range
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014018299A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015145085A (ja
Inventor
佐藤 彰人
彰人 佐藤
須藤 直樹
直樹 須藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2014018299A priority Critical patent/JP6405637B2/ja
Priority to US14/601,929 priority patent/US9927710B2/en
Priority to CN201510051439.1A priority patent/CN104816544B/zh
Publication of JP2015145085A publication Critical patent/JP2015145085A/ja
Priority to US15/876,536 priority patent/US10241414B2/en
Application granted granted Critical
Publication of JP6405637B2 publication Critical patent/JP6405637B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70058Mask illumination systems
    • G03F7/70141Illumination system adjustment, e.g. adjustments during exposure or alignment during assembly of illumination system
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/21Ink jet for multi-colour printing
    • B41J2/2132Print quality control characterised by dot disposition, e.g. for reducing white stripes or banding
    • B41J2/2139Compensation for malfunctioning nozzles creating dot place or dot size errors
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/21Ink jet for multi-colour printing
    • B41J2/2132Print quality control characterised by dot disposition, e.g. for reducing white stripes or banding
    • B41J2/2146Print quality control characterised by dot disposition, e.g. for reducing white stripes or banding for line print heads

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Quality & Reliability (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Ink Jet (AREA)

Description

本発明は、画像形成装置、及び、ドットパターン決定方法に関する。
インクジェットプリンターは、例えば、所定のノズル並び方向へ並んだ複数のノズルと被印刷物(被記録物)とをノズル並び方向と直交する走査方向へ相対移動させ、画素毎にドットの有無を表す記録データに従ってノズルからインク滴(液滴)を吐出して被印刷物にドットを形成する。目詰まり等によりノズルからインク滴が吐出しなかったり吐出インク滴が正しい軌跡を描かなかったりすると、ドットが形成されない画素が走査方向へ繋がった「ドット抜け」領域が形成され、印刷画像に白筋といった筋が生じてしまう。特許文献1に記載の技術は、ドットの形成が不良であるインク吐出不良ノズルで印刷されるべきドットの補完場所を優先順位に従って決定し、決定した補完場所にドットが形成されるように周辺ノズルからインク滴を吐出する。
特開2005−74944号公報
記録データで表される画像には、ドット密度が低い部分もあればドット密度が高い部分もある。上述した技術は、単に優先順位に従って補完ドットの場所を決めるため、印刷画像を見たときに元の記録データで表される画像と比べて濃く感じられたり薄く感じられたりする等、ドット補完が適切でないと感じられることがある。また、元の記録データが走査方向へ向いた罫線をインク吐出不良ノズルで形成するデータである場合、ノズル並び方向において「ドット抜け」領域を挟む第一及び第二の隣接領域のうち第一の隣接領域に補完ドットが形成されることもあれば、第二の隣接領域に補完ドットが形成されることもある。この場合、元の記録データには表されていない二重線が形成されてしまい、印刷画像の画質が低下してしまう。
なお、上記のような問題は、罫線を形成する場合に限らず、また、インクジェットプリンターに限定されず、種々の技術についても同様に存在する。
以上を鑑み、本発明の目的の一つは、ドットの形成が不良である不良ノズルによるドットをより適切に補完することが可能な技術を提供することにある。
上記目的の一つを達成するため、本発明は、所定の並び方向へ並んだ複数のノズルと被記録物とが前記並び方向とは異なる走査方向へ相対移動する画像形成装置であって、
形成される画像を構成する複数の画素には、前記複数のノズルに含まれる不良ノズルによる前記走査方向へ連続したドット欠落画素、及び、該ドット欠落画素から前記並び方向において所定距離内にある近傍画素が含まれ、
前記不良ノズルによるドットを補完する前の記録データに従ったときに前記ドット欠落画素の一部及び前記近傍画素の一部を含む所定範囲内の画素に形成されるべきドットの総数に基づいて処理を分けて、前記所定範囲内の近傍画素に形成する補完後のドットのパターンを決定するパターン決定部と、
前記補完後のドットのパターンを形成するパターン形成部と、を備えた、態様を有する。
また、本発明は、所定の並び方向へ並んだ複数のノズルと被記録物とが前記並び方向とは異なる走査方向へ相対移動する画像形成装置のためのドットパターン決定方法であって、
形成される画像を構成する複数の画素には、前記複数のノズルに含まれる不良ノズルによる前記走査方向へ連続したドット欠落画素、及び、該ドット欠落画素から前記並び方向において所定距離内にある近傍画素が含まれ、
前記不良ノズルによるドットを補完する前の記録データに従ったときに前記ドット欠落画素の一部及び前記近傍画素の一部を含む所定範囲内の画素に形成されるべきドットの総数に基づいて処理を分けて、前記所定範囲内の近傍画素に形成する補完後のドットのパターンを決定する、態様を有する。
すなわち、所定範囲内の近傍画素に形成する補完後のドットのパターンは、不良ノズルによるドットを補完する前の記録データに従ったときに所定範囲内のドット欠落画素及び近傍画素に形成されるべきドットの総数に基づいて処理を分けて形成される。従って、本技術は、ドットの形成が不良である不良ノズルによるドットをより適切に補完することが可能な技術を提供することができる。
さらに、本発明は、所定の並び方向へ並んだ複数のノズルと被記録物とが前記並び方向とは異なる走査方向へ相対移動する画像形成装置であって、
形成される画像を構成する複数の画素には、前記複数のノズルに含まれる不良ノズルによる前記走査方向へ連続したドット欠落画素、及び、該ドット欠落画素から前記並び方向において所定距離内にある近傍画素が含まれ、
前記不良ノズルによるドットを補完する前の記録データに従ったときに前記ドット欠落画素の一部及び前記近傍画素の一部を含む所定範囲内の画素に形成されるべきドットの数に少なくとも基づいて、前記所定範囲内の近傍画素に形成する補完後のドットのパターンを決定するパターン決定部と、
前記補完後のドットのパターンを形成するパターン形成部と、を備え、
前記所定範囲には、前記並び方向において前記ドット欠落画素を挟む第一領域及び第二領域が含まれ、
前記パターン決定部は、前記記録データに従ったときに前記所定範囲内のドット欠落画素及び近傍画素に形成されるべきドットの数が所定数以下であり、且つ、前記記録データに従ったときに前記所定範囲内のドット欠落画素に形成されるべきドットが前記走査方向へ連続する場合、補完する全ドットを前記第一領域と前記第二領域のいずれか一方の画素に配置する、態様を有する。
さらに、本発明は、所定の並び方向へ並んだ複数のノズルと被記録物とが前記並び方向とは異なる走査方向へ相対移動する画像形成装置であって、
形成される画像を構成する複数の画素には、前記複数のノズルに含まれる不良ノズルによる前記走査方向へ連続したドット欠落画素、及び、該ドット欠落画素から前記並び方向において所定距離内にある近傍画素が含まれ、
前記不良ノズルによるドットを補完する前の記録データに従ったときに前記ドット欠落画素の一部及び前記近傍画素の一部を含む所定範囲内の画素に形成されるべきドットの数に少なくとも基づいて、前記所定範囲内の近傍画素に形成する補完後のドットのパターンを決定するパターン決定部と、
前記補完後のドットのパターンを形成するパターン形成部と、を備え、
前記所定範囲には、前記並び方向において前記ドット欠落画素を挟む第一領域及び第二領域が含まれ、
前記パターン決定部は、前記第一領域と前記第二領域のうち、前記記録データに従ったときに前記第一領域の画素に形成されるドットの数N1と、前記記録データに従ったときに前記第二領域の画素に形成されるドットの数N2と、の大きい方の領域の画素に補完するドットを配置する、態様を有する。

さらに、本発明は、所定の並び方向へ並んだ複数のノズルと被記録物とが前記並び方向とは異なる走査方向へ相対移動する画像形成装置であって、
形成される画像を構成する複数の画素には、前記複数のノズルに含まれる不良ノズルによる前記走査方向へ連続したドット欠落画素、及び、該ドット欠落画素から前記並び方向において所定距離内にある近傍画素が含まれ、
前記不良ノズルによるドットを補完する前の記録データに従ったときに前記ドット欠落画素の一部及び前記近傍画素の一部を含む所定範囲内の画素に形成されるべきドットの数に少なくとも基づいて、前記所定範囲内の近傍画素に形成する補完後のドットのパターンを決定するパターン決定部と、
前記補完後のドットのパターンを形成するパターン形成部と、
前記補完後のドットのパターンを表す情報を格納したパターンテーブルを複数記憶したパターン記憶部と、を備え、
前記パターンテーブルは、前記記録データに従ったときに前記所定範囲内のドット欠落画素及び近傍画素に形成されるべきドットの数Nsumに対応した情報を格納しており、
前記パターン決定部は、前記複数のパターンテーブルのうち、前記記録データに従ったときの前記数Nsumに対応するパターンテーブルに格納された情報に従って前記補完後のドットのパターンを決定する、態様を有する。
さらに、本発明は、所定の並び方向へ並んだ複数のノズルと被記録物とが前記並び方向とは異なる走査方向へ相対移動する画像形成装置であって、
形成される画像を構成する複数の画素には、前記複数のノズルに含まれる不良ノズルによる前記走査方向へ連続したドット欠落画素、及び、該ドット欠落画素から前記並び方向において所定距離内にある近傍画素が含まれ、
前記不良ノズルによるドットを補完する前の記録データに従ったときに前記ドット欠落画素の一部及び前記近傍画素の一部を含む所定範囲内の画素に形成されるべきドットの数に少なくとも基づいて、前記所定範囲内の近傍画素に形成する補完後のドットのパターンを決定するパターン決定部と、
前記補完後のドットのパターンを形成するパターン形成部と、
第一の被記録物に対してドットを形成する第一の設定と、前記第一の被記録物よりも液体が滲み易い第二の被記録物に対してドットを形成する第二の設定と、を含む複数の設定の中からいずれかの設定を受け付ける設定受付部と、を備え、
前記パターン決定部は、前記記録データに従ったときに前記所定範囲内のドット欠落画素及び近傍画素に形成されるべきドットの数が第二所定数以上である場合、前記第一の設定が受け付けられたときに前記所定範囲内の近傍画素に形成するドットを大きくする割合を前記第二の設定が受け付けられたときに前記所定範囲内の近傍画素に形成するドットを大きくする割合よりも大きくする、態様を有する。
さらに、本発明は、画像形成装置を含む印刷装置といった装置、ドットパターン決定方法を含む印刷方法といった画像形成方法、上述した各部に対応した機能をコンピューターに実現させる画像形成プログラム、この画像形成プログラムを含む印刷プログラムといったプログラム、これらのプログラムを記録したコンピューター読み取り可能な媒体、等に適用可能である。前述の装置は、分散した複数の部分で構成されてもよい。
所定範囲A10内の画素PXに形成されるべきドットの数Nsumに基づいて補完後のドットのパターンP1を決定する例を模式的に示す図。 ノズル64と画素PXの対応関係の例を模式的に示す図。 画像形成装置1の構成例を模式的に示す図。 画像形成装置1としてラインプリンターの要部を模式的に例示する図。 (a)は画像形成装置1の要部を模式的に例示する図、(b)は振動板630の残留振動に基づく起電力曲線VRを模式的に例示する図。 (a)は不良ノズル検出ユニット48の電気回路例を示す図、(b)は増幅部701からの出力信号の例を模式的に示す図。 印刷処理の例を示すフローチャート。 補完処理の例を示すフローチャート。 低インク量用処理の例を示すフローチャート。 低インク量用パターンテーブルTBL1の構造を模式的に例示する図。 低インク量用パターンテーブルTBL2の構造を模式的に例示する図。 低インク量用パターンテーブルTBL3の構造を模式的に例示する図。 高インク量用パターンテーブルTBL6の構造を模式的に例示する図。 高インク量用パターンテーブルTBL7の構造を模式的に例示する図。 ドット欠落画素PXLに1ドット罫線が形成されない場合において低インク量の画像に形成されるドットパターンP1の例を模式的に示す図。 ドット欠落画素PXLに1ドット罫線が形成される場合において低インク量の画像に形成されるドットパターンP1の例を模式的に示す図。 高インク量の画像に形成されるドットパターンP1の例を模式的に示す図。 (a)は被記録物の種類に応じてパターンテーブルTBLiを設ける例を模式的に示す図、(b)は被記録物の種類に応じて大ドットの発生割合を変える例を模式的に示す図、(c)はインクの色に応じてパターンテーブルTBLiを設ける例を模式的に示す図。 高インク量用パターンテーブルTBL7−1の構造を模式的に例示する図。 ドット欠落画素PXLに1ドット罫線が形成される場合において領域A1,A2に補完ドットを分散させたドットパターンの例を模式的に示す図。
以下、本発明の実施形態を説明する。むろん、以下の実施形態は本発明を例示するものに過ぎず、実施形態に示す特徴の全てが発明の解決手段に必須になるとは限らない。
(1)本技術の概要:
まず、図1〜19を参照して本技術の概要を説明する。
本技術の複数のノズル64は、所定の並び方向D1へ並んでいる。ノズル列68が複数設けられている場合、前記複数のノズル64は各ノズル列68に含まれる並び方向D1へ並んだ複数のノズル64を意味する。このような複数のノズル64と被記録物400とは、前記並び方向D1とは異なる走査方向D2へ相対移動する。ノズル64と被記録物400とが相対移動することには、ラインプリンターのようにノズル64が移動しないで被記録物400が走査方向D2へ移動すること、被記録物400が移動しないでノズル64が走査方向D2へ移動すること、及び、ノズル64と被記録物400の両方が走査方向D2へ移動することが含まれる。形成される画像330を構成する複数の画素PXには、前記複数のノズル64に含まれる不良ノズルLNによる前記走査方向D2へ連続したドット欠落画素PXL、及び、該ドット欠落画素PXLから前記並び方向D1において所定距離L1内にある近傍画素PXRが含まれる。本画像形成装置1のパターン決定部U1は、前記不良ノズルLNによるドットDTを補完する前の記録データ300に従ったときに前記ドット欠落画素PXLの一部及び前記近傍画素PXRの一部を含む所定範囲A10内の画素PXに形成されるべきドットDTの数Nsumに少なくとも基づいて、前記所定範囲A10内の近傍画素PXRに形成する補完後のドットDTのパターンP1を決定する。本画像形成装置1のパターン形成部U2は、前記補完後のドットDTのパターンP1を形成する。従って、ドットDTの形成が不良である不良ノズルLNによるドットDTがより適切に補完される。
ここで、ドットパターンP1を形成することには、被記録物400にドットパターンP1を形成することの他、ドットパターンP1を表示するなど被記録物400以外にドットパターンP1を形成することが含まれる。
前記所定範囲A10には、前記並び方向D1において前記ドット欠落画素PXL(ドット欠落領域AL)を挟む第一領域A1及び第二領域A2が含まれてもよい。例えば、前記走査方向D2における前記所定範囲A10の大きさが2画素(ドット欠落画素PXLが2画素)であると、1画素である場合と比べてより適切にドット補完をすることができ、3画素である場合と比べて迅速にドット補完をすることができるので、不良ノズルLNによるドットDTを効率良く適切に補完することができる。また、前記並び方向D1における前記第一領域A1と前記第二領域A2の少なくとも一方の大きさが2画素であると、1画素である場合と比べてより適切にドット補完をすることができ、3画素である場合と比べて迅速にドット補完をすることができるので、不良ノズルLNによるドットDTを効率良く適切に補完することができる。
前記パターン決定部U1は、前記ドット数Nsum、及び、前記記録データ300に従ったときに前記所定範囲A10内のドット欠落画素PXLに形成されるべきドットDTの数Nlnに少なくとも基づいて、前記補完後のドットDTのパターンP1を決定してもよい。この態様は、補完後のドットパターンP1に不良ノズルLNによるドット数Nlnが反映されるので、不良ノズルLNによるドットDTをさらに適切に補完することができる。
前記パターン決定部U1は、前記ドット数Nsum、前記記録データ300に従ったときに前記第一領域A1の画素PXに形成されるドットDTの数N1、及び、前記記録データ300に従ったときに前記第二領域A2の画素PXに形成されるドットDTの数N2に少なくとも基づいて、前記補完後のドットDTのパターンP1を決定してもよい。この態様は、ドット欠落領域ALの近傍にある第一領域A1と第二領域A2のそれぞれのドット数N1,N2が補完後のドットパターンP1に反映されるので、不良ノズルLNによるドットDTをさらに適切に補完することができる。
前記パターン決定部U1は、前記ドット数Nsumが所定数T1以下であり、且つ、前記記録データ300に従ったときに前記所定範囲A10内のドット欠落画素PXLに形成されるべきドットDTが前記走査方向D2へ連続する場合、補完する全ドットDTを前記第一領域A1と前記第二領域A2のいずれか一方の画素PXに配置してもよい。このような場合は、所定範囲A10内のドットDTの密度が低く、記録データ300に従ったときにドット欠落領域ALのみに罫線が形成される可能性があるため、補完する全ドットDTが第一領域A1と第二領域A2のいずれか一方の画素PXに配置されることにより、ドット補完による二重線形成が抑制される。特に、決定されたドットパターンP1を走査方向D2へ連続して適用することにより、ドット補完による二重線形成がより確実に抑制される。従って、本態様は、ドット補完による二重線形成を抑制してさらに適切にドット補完をすることができる。
前記パターン決定部U1は、前記第一領域A1と前記第二領域A2のうち、前記記録データに従ったときに前記第一領域の画素に形成されるドットの数N1と、前記記録データに従ったときに前記第二領域の画素に形成されるドットの数N2と、の大きい方の領域の画素PXに補完するドットDTを配置してもよい。この態様は、ドット欠落領域ALの近傍にあるドット数の多い方の領域にドットDTが集まることにより、さらに適切にドット補完をすることができる。
前記補完後のドットDTのパターンP1には、サイズが変更されたドットDTが含まれてもよい。この態様は、ドットパターンP1の自由度が向上することにより、さらに適切にドット補完をすることができる。
本画像形成装置1は、前記補完後のドットDTのパターンP1を表す情報を格納したパターンテーブルTBLi(図10〜14に例示)を複数記憶したパターン記憶部U3を備えてもよい。前記パターンテーブルTBLiは、前記記録データ300に従ったときに前記所定範囲A10内のドット欠落画素PXL及び近傍画素PXRに形成されるドットDTの数Nsumに対応した情報を格納していてもよい。前記パターン決定部U1は、前記複数のパターンテーブルTBLiのうち、前記記録データ300に従ったときの前記数Nsumに対応するパターンテーブルTBLiに格納された情報に従って前記補完後のドットDTのパターンP1を決定してもよい。本態様は、ドット補完処理が迅速に行われ、不良ノズルLNによるドットDTを効率良く適切に補完することができる。
前記パターン決定部U1は、前記記録データ300に従ったときに前記所定範囲A10内のドット欠落画素PXL及び近傍画素PXRに形成されるべきドットDTの数Nsumが第二所定数T2以上である場合、前記所定範囲A10内の近傍画素PXRのうち前記ドット欠落画素PXLに隣接する隣接画素(PX1,PX2)に形成するドットDTの少なくとも一部を大きくし、前記所定範囲A10内の近傍画素PXRのうち前記隣接画素(PX1,PX2)を除いた非隣接画素(PX3,PX4)に形成するドットDTの大きさを維持してもよい。このような場合は、所定範囲A10内に形成されるドットDTの密度が高いため、ドット欠落領域ALの筋が目立ち易い。ドット欠落画素PXLに隣接する隣接画素(PX1,PX2)に形成するドットDTの少なくとも一部が大きくされ、且つ、所定範囲A10内の非隣接画素(PX3,PX4)に形成するドットDTの大きさが維持されることにより、ドット欠落領域ALの筋が目立ち難くなり、且つ、ドットの補完が不足するという補完不足が抑制される。従って、本態様は、補完不足を抑制してさらに適切にドット補完をすることができる。
本画像形成装置1は、第一の被記録物401(例えば光沢紙)に対してドットDTを形成する第一の設定と、前記第一の被記録物401よりも液体が滲み易い第二の被記録物402(例えば再生紙)に対してドットDTを形成する第二の設定と、を含む複数の設定の中からいずれかの設定を受け付ける設定受付部U4を備えてもよい。前記パターン決定部U1は、前記ドット数Nsumが第二所定数T2以上である場合、前記第一の設定が受け付けられたときに前記所定範囲A10内の近傍画素PXRに形成するドットDTを大きくする割合を前記第二の設定が受け付けられたときに前記所定範囲A10内の近傍画素PXRに形成するドットDTを大きくする割合よりも大きくしてもよい。このような場合は、所定範囲A10内に形成されるドットDTの密度が高いため、比較的小さいドットDTが形成される第一の被記録物401を用いるとドット欠落領域ALの筋が目立ち易い。第一の被記録物401の使用時に所定範囲A10内の近傍画素PXRに形成するドットDTを大きくする割合が第二の被記録物402の使用時に所定範囲A10内の近傍画素PXRに形成するドットDTを大きくする割合よりも大きくされることにより、第一の被記録物401の使用時にドット欠落領域ALの筋が目立ち難くなる。従って、本態様は、ドット密度が高い場合に被記録物400への液体の滲み易さに応じて不良ノズルLNによるドットDTをさらに適切に補完することができる。
(2)画像形成装置の構成:
図1は、所定範囲A10内の画素PXに形成されるべきドットDTの数Nsumに基づいて補完後のドットDTのパターンP1を決定する例を模式的に示している。図2は、ノズル64と画素PXの対応関係の例を模式的に示している。図3は、画像形成装置1の構成例を模式的に示している。図4は、画像形成装置1としてラインプリンターの要部を模式的に例示している。これらの図中、符号D1はノズル64の並び方向、符号D2は記録ヘッド61の走査方向D2、符号D3は走査方向D2とは反対の紙送り方向、を示している。並び方向D1と走査方向D2(紙送り方向D3)は、互いに交わっていればよく、互いに直交するのみならず、直交しない場合も本発明に含まれる。誤差により厳密な直交からずれることは、直交することに含まれる。分かり易く示すため、各方向の拡大率は異なることがあり、各図は整合していないことがある。
画像形成装置1は、ドット補完前の元画像320を表す記録データ300に基づいて不良ノズルLNにより形成されるべきドットを補完した出力画像330を表す記録データ310を生成する。補完前後の画像320,330は、並び方向D1及び走査方向D2へそれぞれ整然と並んだ画素PXのそれぞれについてドットDTの形成有無(状況)を表す多値又は二値の画像である。出力画像330は、例えば被記録物400に対して実際に形成される画像である。元画像320は、ドットを補完する前の画像であるため、実際には形成されない仮想の画像である。
まず、ノズル64と画素PXの対応関係の例を説明する。図4に示すヘッドユニット60は、C(シアン)のノズル列68C、M(マゼンタ)のノズル列68M、Y(イエロー)のノズル列68Y、及び、K(ブラック)のノズル列68Kを有する記録ヘッド61を備えている。記録ヘッド61は、CMYKの色別に設けられてもよい。ノズル列68C,68M,68Y,68Kは、印刷用紙(被印刷物の一種)等といった被記録物400の紙送り方向D3へ並べられている。ヘッドユニット60は移動しないように固定されているため、記録ヘッド61の走査方向D2は紙送り方向D3とは反対の方向となる。各ノズル列68C,68M,68Y,68Kは、並び方向D1へノズル64C,64M,64Y,64Kが並んでいる。なお、ノズルが千鳥状に配置されたノズル列であっても、複数のノズルが走査方向とは異なる所定の並び方向へ例えば2列に並んでおり、本技術に含まれる。この場合の並び方向は、千鳥状配置における列毎のノズルの並びの方向を意味する。
図4に示すヘッドユニット60は、被記録物400の幅方向(並び方向D1)の全体にわたってノズル64C,64M,64Y,64Kから吐出(噴射)されるインク滴(液滴)67により被記録物400にドットDTを形成することができるように複数の記録ヘッド61が配置されている。ここで、ノズル列68C,68M,68Y,68Kをノズル列68と総称し、ノズル64C,64M,64Y,64Kをノズル64と総称する。
ノズル列68には、目詰まり等によりインク滴が吐出しなかったり吐出インク滴が正しい軌跡を描かなかったりする不良ノズルLNが生じることがある。ドットDTの形成が不良である不良ノズルLNがあると、図2に示すように、ドットDTが形成されないドット欠落画素PXLが走査方向D2へ繋がった「ドット抜け」領域(ドット欠落領域AL)が被記録物400に形成される。すなわち、形成される画像330を構成する複数の画素PXには、複数のノズル64に含まれる不良ノズルLNによる走査方向D2へ連続したドット欠落画素PXLが含まれる。ドット欠落領域ALにより、出力画像330に被記録物400の色の筋が生じてしまう。被記録物400が白色であれば、白筋が生じることになる。本技術は、このような筋を目立ち難くさせるように不良ノズルLNによるドットDTを補完するものである。
説明の便宜上、並び方向D1において不良ノズルLNの両隣にある隣接ノズルを一次近傍ノズルRN1,RN2と呼び、並び方向D1においてドット欠落画素PXLの両隣にある隣接画素を一次近傍画素(隣接画素)PX1,PX2と呼ぶことにする。図2の例では、一次近傍ノズルRN1,RN2から吐出されるインク滴67によりドットDTが一次近傍画素PX1,PX2に形成される。また、並び方向D1において不良ノズルLNから所定距離L1内のノズルであって一次近傍ノズルRN1,RN2から不良ノズルLNとは反対側にあるノズルを二次近傍ノズル(非隣接ノズル)RN3,RN4と呼び、並び方向D1においてドット欠落画素PXLから所定距離L1内の画素であって一次近傍画素PX1,PX2からドット欠落画素PXLとは反対側にある画素を二次近傍画素(非隣接画素)PX3,PX4と呼ぶことにする。図2の例では、二次近傍ノズルRN3,RN4から吐出されるインク滴67によりドットDTが二次近傍画素PX3,PX4に形成される。近傍画素PX1,PX2,PX3,PX4は、ドット欠落画素PXLから並び方向D1において所定距離L1内にある画素である。さらに、近傍ノズルRN1,RN2,RN3,RN4を近傍ノズルRNと総称し、近傍画素PX1,PX2,PX3,PX4を近傍画素PXRと総称する。ドット補完の処理単位である所定範囲A10は、ドット欠落画素PXL及び近傍画素PX1,PX2,PX3,PX4のそれぞれについて走査方向D2へ連続したNs=2画素の計10画素としている。すなわち、走査方向D2における所定範囲A10の大きさは、Ns=2画素である。所定範囲A10のうち、ドット欠落領域ALから並び方向D1の一方側に近傍画素PX1,PX3の計4画素の第一領域A1があり、他方側に近傍画素PX2,PX4の計4画素の第二領域A2がある。すなわち、並び方向D1における両領域A1,A2の大きさは、それぞれNn=2画素である。
なお、図1に示すように、2×5画素の所定範囲A10の各画素に番号1〜10を付して所定範囲A10の各画素を識別することにする。
画像形成装置1は、基本要素として、パターン決定部U1とパターン形成部U2を備える。パターン決定部U1は、不良ノズルLNによるドットDTを補完する前の記録データ300に従ったときにドット欠落画素PXLの一部及び近傍画素PXRの一部を含む所定範囲A10内の画素PXに形成されるべきドットDTの数Nsumに少なくとも基づいて、所定範囲A10内の近傍画素PXRに形成する補完後のドットDTのパターンP1を決定する。パターン形成部U2は、補完後のドットDTのパターンP1を形成する。
以上の処理を行うため、図1に示すように、補完後のドットDTのパターンP1を表す情報を格納したパターンテーブルTBLiを用意し、パターンテーブルTBLiに格納された情報に従って補完後のドットDTのパターンP1を決定してもよい。ここでのiは、パターンテーブルを識別する情報である。パターンテーブルTBLiは、ドット補完前の記録データ300に従ったときに所定範囲A10内のドット欠落画素PXL及び近傍画素PXRに形成されるべきドットDTの数Nsumに対応した情報を格納している。
図1の例では、補完前の記録データ300に従ったときの元画像320の2×5画素のドット数Nsumが所定数T1=3以下の場合、低インク量用パターンテーブルTBL1,TBL2,TBL3のいずれかに従って補完後のドットパターンP1を決定し、補完後の記録データ310に従って出力画像330を形成している。図1の例では、5,6番のドット欠落画素に形成されるべき中ドットが第一領域A1の3,4番の画素に補完ドットとして配置されたことが示されている。4≦Nsum≦6である場合、中間インク量用パターンテーブルTBL4に従って補完後のドットパターンP1を決定している。図1の例では、5,6番のドット欠落画素に形成されるべき中ドットが大ドットに変更されて第一領域A1の3番の画素、及び、第二領域A2の8番の画素に補完ドットとして配置されたことが示されている。7≦Nsum≦8である場合、高インク量用パターンテーブルTBL6に従って補完後のドットパターンP1を決定している。図1の例では、5,6番のドット欠落画素に形成されるべき中ドットが大ドットに変更されて3,8番の画素に補完ドットとして配置されたことが示されている。ドット数Nsumが所定数T1よりも大きい第二所定数T2=9以上の場合、高インク量用パターンテーブルTBL7に従って補完後のドットパターンP1を決定している。図1の例では、5,6番のドット欠落画素に形成されるべき中ドットが大ドットに変更されて第一領域A1の3,4番の画素、及び、第二領域A2の7,8番の画素に補完ドットとして配置されたことが示されている。これらの処理は、図2に示すように元画像320のうち走査方向D2へ連続したドット欠落画素PXLを中心としたNn=2画素までの帯状領域について所定範囲A10の単位で順次行われる。
図3に示す画像形成装置1は、RAM(Random Access Memory)20、不揮発性メモリー30(パターン記憶部U3)、不良ノズル検出ユニット48、機構部50、インターフェイス(I/F)71,72、操作パネル73、等を備える。コントローラー10、RAM20、不揮発性メモリー30、I/F71,72、及び、操作パネル73は、バス80に接続され、互いに情報を入出力可能とされている。図2に示す画像形成装置1はインク滴67を吐出するインクジェットプリンターとされているが、インクジェットプリンター以外の画像形成装置にも本技術を適用可能である。
コントローラー10は、CPU(Central Processing Unit)11、色変換部41、ハーフトーン処理部42、駆動信号送信部44、等を備える。コントローラー10は、パターン決定部U1を構成し、機構部50とともにパターン形成部U2を構成し、操作パネル73とともに設定受付部U4を構成し、不良ノズル検出ユニット48とともに不良ノズル検出部U5を構成する。コントローラー10は、SoC(System on a Chip)等により構成することができる。
CPU11は、画像形成装置1における情報処理や制御を中心的に行う装置である。色変換部41は、ホスト装置100やメモリーカード90等からの入力画像の色空間(例えば、RGB(赤、緑、青)色空間)の入力座標値(Rj,Gj,Bjとする。)を画素毎に例えばCMYK色空間の出力座標値(Cj,Mj,Yj,Kjとする。)に変換するものである。なお、ここでのjは、画素を識別する情報である。座標値Rj,Gj,Bj,Cj,Mj,Yj,Kjは、多階調の階調値、例えば、0〜255の256階調の整数値で表現される。ハーフトーン処理部42は、色変換後の画像を構成する各画素の階調値に対して例えばディザ法や誤差拡散法や濃度パターン法といった所定のハーフトーン処理を行って前記階調値の階調数を減らし、多値データを生成する。多値データは、ドットの形成状況を表すデータであり、ドットの形成有無を表す2値データでもよいし、大中小の各ドットといった異なるサイズのドットに対応可能な3階調以上の多値データでもよい。2値データは、例えば、ドット形成に1、ドット無しに0、を対応させるデータとすることができる。4値データとしては、例えば、大ドット形成に3、中ドット形成に2、小ドット形成に1、ドット無しに0、を対応させるデータとすることができる。駆動信号送信部44は、記録ヘッド61の駆動素子63に印加する電圧信号に対応した駆動信号を多値データから生成して駆動回路62へ出力する。例えば、多値データが「大ドット形成」であれば大ドット用のインク滴(液滴)67を吐出させる駆動信号を出力し、多値データが「中ドット形成」であれば中ドット用のインク滴67を吐出させる駆動信号を出力し、多値データが「小ドット形成」であれば小ドット用のインク滴67を吐出させる駆動信号を出力する。これらの各部41,42,44は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)で構成されてもよく、RAM20から処理対象のデータを直接読み込んだりRAM20に処理後のデータを直接書き込んだりしてもよい。
さらに、コントローラー10は、機構部50における紙送り機構53等も制御する。
コントローラー10に制御される機構部50は、紙送り機構53、ヘッドユニット60、記録ヘッド61、等を備え、コントローラー10とともにパターン形成部U2を構成する。紙送り機構53は、走査方向D2へ連続した被記録物400を紙送り方向D3へ搬送する。ヘッドユニット60には、複数色(例えばCMYK)のインク滴67を吐出する記録ヘッド61が搭載されている。記録ヘッド61は、駆動回路62、駆動素子63、等を備える。駆動回路62は、コントローラー10から入力される駆動信号に従って駆動素子63に電圧信号を印加する。駆動素子63には、ノズル64に連通する圧力室内のインク66に圧力を加える圧電素子、熱により圧力室内に気泡を発生させてノズル64からインク滴67を吐出させる駆動素子、等を用いることができる。記録ヘッド61の圧力室には、インクカートリッジ(液体カートリッジ)65からインク(液体)66が供給される。インクカートリッジ65と記録ヘッド61の組合せは、例えば、CMYKのそれぞれに設けられる。圧力室内のインク66は、駆動素子63によってノズル64から被記録物400に向かってインク滴67として吐出される。被記録物400が紙送り方向D3へ搬送されることにより、すなわち、複数のノズル64と被記録物400とが走査方向D2へ相対移動することにより、印刷用紙(被印刷物の一種)等といった被記録物400にインク滴67のドットが形成され、記録データ310に対応した印刷画像(出力画像330)が形成される。多値データが4値データであれば、多値データで表されるドットサイズに応じたドットの形成により出力画像330が印刷される。
なお、被印刷物(print substrate)とは、印刷画像を保持する素材のことである。形状は長方形のものが一般的であるが、円形(例えばCD−ROM、DVD等の光ディスク)、三角形、四角形、多角形などがあり、少なくとも、日本工業規格「JIS P0001:1998 紙・板紙及びパルプ用語」に記載の紙・板紙の品種及び加工製品の全てを含む。
RAM20は、大容量で揮発性の半導体メモリーであり、プログラムPRG2、記録データ300,310、等が記憶される。プログラムPRG2は、画像形成装置1の各部U1,U2,U4,U5に対応するパターン決定機能、パターン形成機能、設定受付機能、及び、不良ノズル検出機能を画像形成装置1に実現させる画像形成プログラムを含む。画像形成プログラムは、パターン決定機能をコンピューターに実現させるパターン決定プログラムを含む。
不揮発性メモリー30には、プログラムデータPRG1、パターンテーブルTBLi、等が記憶されている。不揮発性メモリー30は、パターン記憶部U3を構成する。不揮発性メモリー30には、ROM(Read Only Memory)、ハードディスクといった磁気記録媒体、等が用いられる。なお、プログラムデータPRG1を展開するとは、CPU11で解釈可能なプログラムとしてRAM20に書き込むことを意味する。
カードI/F71は、メモリーカード90にデータを書き込んだりメモリーカード90からデータを読み出したりする回路である。メモリーカード90は、データの書き込み及び消去が可能な不揮発性半導体メモリーであり、デジタルカメラといった撮影装置により撮影された画像等が記憶される。画像は、例えばRGB色空間の画素値Rj,Gj,Bjで表され、RGBの各画素値は、例えば0〜255の8ビットの階調値で表される。
通信I/F72は、ホスト装置100の通信I/F172に接続され、ホスト装置100に対して情報を入出力する。通信I/F72,172には、USB(Universal Serial Bus)等を用いることができる。ホスト装置100には、パーソナルコンピューターといったコンピューター、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、スマートフォンといった携帯電話、等が含まれる。
操作パネル73は、出力部74、入力部75、等を有し、ユーザーが画像形成装置1に対して各種の指示を入力可能である。出力部74は、例えば、各種の指示に応じた情報や画像形成装置1の状態を示す情報を表示する液晶パネル(表示部)で構成される。出力部74は、これらの情報を音声出力してもよい。入力部75は、例えば、カーソルキーや決定キーといった操作キー(操作入力部)で構成される。入力部75は、表示画面への操作を受け付けるタッチパネル等でもよい。操作パネル73は、コントローラー10とともに、複数の印字モード(設定)の中からいずれかの印字モードを受け付ける設定受付部U4を構成する。入力された印字モードを表す情報は、例えば、RAM20に記憶される。
不良ノズル検出ユニット48は、ノズル列68を構成する各ノズル64の状態が正常であるか不良であるかを検出する。検出ユニット48は、コントローラー10とともに不良ノズル検出部U5を構成する。
図5(a),(b)はノズル64の状態を検出する方法例を説明するための図であり、図5(a)は画像形成装置1の要部を模式的に示し、図5(b)は振動板630の残留振動に基づく起電力曲線VRを模式的に示している。図6(a)は検出ユニット48の電気回路例を示し、図6(b)はコンパレーター701bからの出力信号の例を模式的に示している。
図5(a)に示す記録ヘッド61の流路基板610には、圧力室611、インクカートリッジ65から圧力室611へとインク66が流れるインク供給路612、圧力室611からノズル64へとインク66が流れるノズル連通路613、等が形成されている。流路基板610には、例えばシリコン基板等を用いることができる。流路基板610の表面は、圧力室611の壁面の一部を構成する振動板部634とされている。振動板部634は、例えば酸化シリコン等で構成することができる。振動板630は、例えば、振動板部634、この振動板部634上に形成された駆動素子63、等で構成することができる。駆動素子63は、例えば、振動板部634上に形成された下電極631、概ね下電極631上に形成された圧電体層632、概ね圧電体層632上に形成された上電極633、を有する圧電素子等とすることができる。電極631,633は、例えば白金や金等を用いることができる。圧電体層632は、例えばPZT(チタン酸ジルコン酸鉛、化学量論比でPb(Zrx,Ti1-x)O3)といった強誘電体のペロブスカイト型酸化物等を用いることができる。
図5(a)は、振動板630の残留振動に基づく圧電素子(駆動素子63)からの起電力状態を検出する検出ユニット48を設けた画像形成装置1の要部をブロック図により示している。検出ユニット48の一端は下電極631に対して電気的に接続され、検出ユニット48の他端は上電極633に対して電気的に接続されている。
図5(b)は、ノズル64からインク滴67を吐出するための駆動信号SG1の供給後に生じる振動板630の残留振動に基づく駆動素子63の起電力曲線(起電力状態)VRを例示している。ここで、横軸は時間t、縦軸は起電力Vfである。起電力曲線VRは、正常なノズル64からインク滴67を吐出した例を示している。目詰まり等によりノズルからインク滴67が吐出しなかったり吐出インク滴67が正しい軌跡を描かなかったりすると、起電力曲線がVRからずれる。そこで、図6(a)に示すような検出回路を用いてノズル64が正常であるか不良であるかを検出することができる。
図6(a)に示す検出ユニット48は、増幅部701及びパルス幅検出部702を備えている。増幅部701は、例えば、オペアンプ701a、コンパレーター701b、コンデンサC1,C2、抵抗R1〜R5、を備える。駆動回路62から出力される駆動信号SG1が駆動素子63に印加されると、残留振動が生じ、残留振動に基づく起電力が増幅部701に入力される。この起電力に含まれる低周波成分はコンデンサC1と抵抗R1とで構成される高域通過フィルターによって除去され、低周波成分除去後の起電力がオペアンプ701aにより所定の増幅率で増幅される。オペアンプ701aの出力は、コンデンサC2と抵抗R4とで構成される高域通過フィルターを通過し、コンパレーター701bによって基準電圧Vrefと比較され、基準電圧Vrefより高いか否かによってハイレベルHかローレベルLかのパルス状電圧に変換される。
図6(b)は、コンパレーター701bから出力されパルス幅検出部702に入力されるパルス状電圧の例を示している。パルス幅検出部702は、入力されるパルス状電圧の立ち上がり時にカウント値をリセットし、所定期間毎にカウント値をインクリメントし、次のパルス状電圧の立ち上がり時にカウント値を検出結果としてコントローラー10へ出力する。カウント値は残留振動に基づく起電力の周期に対応し、順次出力されるカウント値は残留振動に基づく起電力の周波数特性を示す。ノズルが不良ノズルLNである場合の起電力の周波数特性(例えば周期)は、ノズルが正常である場合の起電力の周波数特性とは異なる。そこで、コントローラー10は、順次入力されるカウント値が許容範囲内であれば検出対象のノズルが正常であると判定することができ、順次入力されるカウント値が許容範囲外であれば検出対象のノズルが不良ノズルLNであると判定することができる。
上述した処理を各ノズル64について行うことにより、コントローラー10は、各ノズル64の状態を把握することができ、不良ノズルLNの位置を表す情報を例えばRAM20又は不揮発性メモリー30に格納することができる。
むろん、不良ノズルLNの検出は、上述した方法に限定されない。例えば、複数のノズル64から対象のノズルを順次切り替えながらインク滴67を吐出させ、被記録物400にドットDTが形成されないノズルを識別する情報(例えばノズル番号)の操作入力を受け付けることも、不良ノズルLNの検出に含まれる。また、製造工場から出荷する前に不良ノズルLNを識別する情報を例えば不揮発性メモリー30に記憶させると、画像形成装置1に不良ノズル検出部U5を設ける必要が無くなる。
(3)ドットパターン決定処理を含む印刷処理の説明:
図7は、画像形成装置1で行われる印刷処理の例をフローチャートにより示している。図8は、ドットパターン決定方法に従った図7のステップS106の補完処理の例をフローチャートにより示している。図9は、図8のステップS208の低インク量用処理の例をフローチャートにより示している。以下、「ステップ」の記載を省略する。ここで、S106は、パターン決定部U1、パターン決定工程、及び、パターン決定機能に対応している。S108は、パターン形成部U2、パターン形成工程、及び、パターン形成機能に対応している。印刷処理は、電気回路により実現されてもよいし、プログラムにより実現されてもよい。
(3−1)印刷処理:
例えば、ホスト装置100から画像及び印刷指示を受信すると、画像形成装置1は、受信した画像をRAM20に格納し、印刷処理を開始させる。メモリーカード90に記録された画像が操作パネル73で選択操作されると、画像形成装置1は、選択された画像をRAM20に格納し、印刷処理を開始させる。
印刷処理が開始されると、コントローラー10は、必要に応じて不揮発性メモリー30内のプログラムデータPRG1をRAM20に展開したり入力画像の解像度を変換したりする等の前処理を行ったうえ、画素毎に入力画像の色空間の入力画素値(例えばRj,Gj,Bj)を例えばCMYK色空間の出力画素値Cj,Mj,Yj,Kjに変換する(S102)。S104では、例えば256階調の画素値Cj,Mj,Yj,Kjの集まりで構成されるCMYK色空間の画像に対して所定のハーフトーン処理をハーフトーン処理部42で行って階調数を減らし、CMYKそれぞれについて画素毎にドットの形成状況を表す多値データを生成する。この多値データは、ドットの形成有無を表す2値データでもよいし、大中小それぞれのドットを形成可能な4値データでもよいし、これら以外の多値データでもよい。生成される多値データは、元画像320を階調表現するドット補完前の記録データ300となる。S106では、ドット補完前の記録データ300に対して補完処理を行い、ドット補完後の記録データ310を生成する。この記録データ310は、CMYKそれぞれについて画素毎にドットの形成状況を表す多値データであり、大中小それぞれのドットを形成可能な4値データでもよいし、他の多値データでもよい。S108では、CMYKそれぞれについて補完後の記録データ310に対応した上記駆動信号を生成して記録ヘッド61の駆動回路62に出力し、補完後の記録データ310に合わせて駆動素子63を駆動させて記録ヘッド61のノズル64からインク滴67を吐出させて印刷を実行する。これにより、被記録物400上にドットの形成状況で表現された多値(例えば4値)の印刷画像(出力画像330)が形成され、印刷処理が終了する。
(3−2)補完処理:
次に、図8等を参照して補完処理を説明する。なお、分かりやすく説明するため、ドット補完前の記録データ300は、中ドットの形成有無を表すデータ、例えば、中ドット形成に2(又は1)、ドット無しに0、を対応させるデータであるものとする。むろん、補完前の記録データ300は大ドット形成に3、中ドット形成に2、小ドット形成に1、ドット無しに0、を対応させる4値データ等でもよい。この場合、記録データ300で表される大ドットと小ドットとを中ドットとみなして補完処理を行ってもよい。
補完処理が開始されると、コントローラー10は、図2に示すように、RAM20内の記録データ300で表される元画像320において走査方向D2へ連続したドット欠落画素PXL及び近傍画素PXRの中から順次、2×5画素を所定範囲A10内の参照画素として設定する(S202)。図2の例では、走査方向D2へ連続したドット欠落画素PXLのNs=2画素と、並び方向D1においてドット欠落画素PXLからNn=2画素までの近傍画素PX1,PX2,PX3,PX4のそれぞれNs=2画素と、が参照画素として設定される。参照画素の設定順は、特に限定されないが、所定範囲A101,A102,A103,…等と走査方向D2の順とすることができる。
なお、走査方向における所定範囲A10の大きさNsは、2画素以上であると形成するドットパターンの自由度が大きいので好ましく、3画素以上としてもよいが、2画素であると迅速にドット補完をすることができる。また、並び方向における所定範囲A10の大きさNnは、2画素以上であると形成するドットパターンの自由度が大きいので好ましく、3画素以上としてもよいが、2画素であると迅速にドット補完をすることができる。
S204では、所定範囲A10内のドット欠落画素PXLに形成されるべきドットDTの数Nlnが0であるか否かを判断する。Nln=0である場合は、補完すべきドットがドット欠落画素PXLに無いので、コントローラー10は、S206〜S218の処理を行わずに処理をS220に進める。Nln=0でない場合、すなわち、ドット欠落画素PXLのドット数Nlnが1又は2である場合、コントローラー10は、補完前の記録データ300に従ったときに所定範囲A10内の参照画素に形成されるべきドットDTの数Nsumに基づいて、以下のように処理を分岐させる。
1≦Nsum≦3の場合(S206)、低インク量用処理を実行(S208)
4≦Nsum≦6の場合(S210)、中間インク量用処理を実行(S212)
7≦Nsum≦8の場合(S214)、高インク量用処理(その1)を実行(S216)
9≦Nsum≦10の場合、高インク量用処理(その2)を実行(S218)
図8に示すように、S206,S210,S214の処理は、ドット数Nsumが所定の条件を満たすか否かを判断する処理である。S208,S212,S216,S218の処理は、ドット数Nsumに対応するパターンテーブルTBLi(図10〜14に例示)に格納された情報に従って補完後のドットパターンP1を決定する処理である。なお、補完前の記録データ300に従ったとき、形成されるドットが全て中ドットである場合に被記録物400に対するインクデューティー(打ち込み量)は(Nsum/10)×100%となる。
以上より、コントローラー10は、補完前の記録データ300に従ったときの所定範囲A10におけるドット数Nsum、及び、所定範囲A10内のドット欠落領域ALにおけるドット数Nlnに少なくとも基づいて補完後のドットDTのパターンP1を決定することになる。その際、図10〜14に示すような複数のパターンテーブルTBLiのうち、補完前の記録データ300に従ったときのドット数Nsumに対応するパターンテーブルTBLiに格納された情報に従って補完後のドットパターンP1を決定する。
上記S208,S212,S216,S218のいずれかの処理が行われた後、コントローラー10は、元画像320の全てのドット欠落画素PXL及び近傍画素PXRについて参照画素に設定したか否かを判断する(S220)。未処理の画素が残っている場合、コントローラー10は、S202〜S220の処理を繰り返す。この処理の繰り返しにより、走査方向D2へ連続したドット欠落画素PXL及び近傍画素PXRの中から順次、設定される参照画素のドット数Nsumに基づいて所定範囲A10内の近傍画素PXRに形成する補完後のドットパターンP1が決定される。一方、参照画素が全て設定された場合、コントローラー10は、補完処理を終了させる。その後、図7のS108の印刷処理が行われ、ドット補完後の記録データ310に対応した例えば4値の印刷画像(出力画像330)が被記録物400に形成される。
(3−3)低インク量用処理:
次いで、図9〜12,15,16等を参照して、所定範囲A10におけるドット数Nsumが所定数T1=3以下、すなわち、1,2,3のいずれかである場合に行われる低インク量用処理を説明する。ここで、図10は、補完前の記録データ300に従ったときに第一領域A1の近傍画素PX1,PX3におけるドットの数N1が0である場合に参照される低インク量用パターンテーブルTBL1の構造を模式的に例示している。図11は、補完前の記録データ300に従ったときに第二領域A2の近傍画素PX2,PX4におけるドットの数N2が0である場合に参照される低インク量用パターンテーブルTBL2の構造を模式的に例示している。図12は、N1=0でなく、且つ、N2=0でない場合に参照される低インク量用パターンテーブルTBL3の構造を模式的に例示している。図15は、補完前の記録データ300に従ったときに所定範囲A10内のドット欠落画素PXLに形成されるべきドットDTが走査方向D2へ連続しない場合において低インク量の画像に形成されるドットパターンP1の例を模式的に示している。図16は、補完前の記録データ300に従ったときに所定範囲A10内のドット欠落画素PXLに形成されるべきドットDTが走査方向D2へ連続する場合において低インク量の画像に形成されるドットパターンP1の例を模式的に示している。
図9に示す低インク量用処理が開始されると、コントローラー10は、第一領域A1におけるドット数N1と第二領域A2におけるドット数N2に基づいて処理を分岐させる。具体的には、N1=0である場合(S302)、パターンテーブルTBL1に格納された情報に従ってドットパターンP1を決定し(S304)、低インク量用処理を終了させる。N2=0である場合(S306)、パターンテーブルTBL2に格納された情報に従ってドットパターンP1を決定し(S308)、低インク量用処理を終了させる。N1≠0且つN2≠0である場合、パターンテーブルTBL3に格納された情報に従ってドットパターンP1を決定し(S310)、低インク量用処理を終了させる。このようにして、コントローラー10は、補完前の記録データ300に従ったときの所定範囲A10におけるドット数Nsum、第一領域A1におけるドット数N1、及び、第二領域A2におけるドット数N2に少なくとも基づいて、補完後のドットパターンP1を決定する。
まず、N1=0であるときに参照されるパターンテーブルTBL1、及び、N2=0であるときに参照されるパターンテーブルTBL2を図10,11に従って説明する。ここで、「RN1置換」、「RN2置換」、「RN3置換」、「RN4置換」は、それぞれ、近傍ノズルRN1,RN2,RN3,RN4に対応した近傍画素PX1,PX2,PX3,PX4についてドット欠落画素PXL及び一次近傍画素のドット配置に応じた補完前後のドット配置を示している。「0」はドット無しを示し、「M」は中ドット形成を示し、「L」は大ドット形成を示す。大ドットを形成するインク量は、中ドットの形成するインク量よりも多ければよいが、例えば、中ドットの形成するインク量の約2倍とする。RN1,RN2置換において、「LN」のドット配置はドット欠落画素PXLの補完前のドット配置であり、「RN1」は一次近傍画素PX1の補完前のドット配置であり、「RN2」は一次近傍画素PX2の補完前のドット配置であり、「置換」は一次近傍画素PX1,PX2の置換後のドット配置である。例えば、対応関係801の場合、「LN」が「MM」であり、「RN1」が「00」であるとき、補完後の一次近傍画素PX1のドット配置は「MM」である。なお、図10〜14に示すパターンテーブルTBLiの「LN」、「RN1」及び「RN2」にはあり得ないドット配置を示していないが、誤動作防止のためパターンテーブルTBLiにあり得ないドット配置の対応関係を規定してもよい。
パターンテーブルTBL1,TBL2に特徴的なことの一つに、「LN」がドットの連続しない「M0」と「0M」である場合、すなわち、ドット欠落画素PXLに罫線が形成されない場合、ドット数N1とドット数N2とを比較する処理を行う訳ではないが、第一領域A1と第二領域A2のうちドット数N1とドット数N2の大きい方の領域の画素に補完するドットを配置することが挙げられる。N1=0である場合、N2=0となることはあるものの、N2=0でなければN2>N1となる。そこで、パターンテーブルTBL1の場合、第一領域A1の一次近傍画素PX1には対応関係802のようにドットを形成せず、第二領域A2の一次近傍画素PX2には対応関係803のように補完ドットを形成することにしている。なお、「RN2」が「MM」の場合には一次近傍画素PX2に中ドットを追加することができないので、少なくとも一方の中ドットを大ドット(補完ドット)に置き換えることにしている。例えば、対応関係804の場合、「LN」が「M0」であり、「RN1」が「MM」であるとき、補完後の一次近傍画素PX1のドット配置が「LM」である。この「L」は、補完ドットである。このように、補完後のドットパターンP1には、サイズが変更されたドットが含まれる。
なお、図10〜14に示すパターンテーブルTBLiは、所定範囲A10内で走査方向D2へ並んだ2画素のどちらか片方の画素にしか大ドットを形成することができない画像形成装置を対象としている。
一方、N2=0である場合、N1=0となることはあるものの、N1=0でなければN1>N2となる。そこで、パターンテーブルTBL2の場合、第二領域A2の一次近傍画素PX2には対応関係811のようにドットを形成せず、第一領域A1の一次近傍画素PX1には対応関係812のように補完ドットを形成することにしている。
また、パターンテーブルTBL1,TBL2に特徴的なことの別の一つに、「LN」がドットの連続する「MM」である場合、すなわち、ドット欠落画素PXLに1ドット罫線が形成される可能性がある場合、補完する全ドットを第一領域A1と第二領域A2のいずれか一方の近傍画素PXR(図10,11の例では第一領域A1の一次近傍画素PX1)に補完ドットを配置することが挙げられる。例えば、パターンテーブルTBL1の対応関係801の場合、「LN」が「MM」であり、「RN1」が「00」であるとき、補完後における第一領域A1の一次近傍画素PX1のドット配置が「MM」と補完ドットが配置される。パターンテーブルTBL1の対応関係805の場合、補完前後で第二領域A2の一次近傍画素PX2のドット配置は変わらない。従って、補完する全ドットが第一領域A1に配置される。
パターンテーブルTBL2の対応関係813の場合には、「RN1」が「M0」であり、補完後における第一領域A1の一次近傍画素PX1のドット配置が「LM」と補完ドットが配置される。パターンテーブルTBL2の対応関係814の場合には、「RN1」が「0M」であり、補完後における第一領域A1の一次近傍画素PX1のドット配置が「LM」と補完ドットが配置される。パターンテーブルTBL2の対応関係815の場合には、「RN1」が「00」であり、補完後における第一領域A1の一次近傍画素PX1のドット配置が「MM」と補完ドットが配置される。一方、パターンテーブルTBL2の対応関係816の場合、補完前後で第二領域A2の一次近傍画素PX2のドット配置は「00」のままである。従って、補完する全ドットが第一領域A1に配置される。
さらに、パターンテーブルTBL1,TBL2に特徴的なことの別の一つに、「RN3」と「RN4」(二次近傍画素PX3,PX4)のドット配置をそのままにすることが挙げられる。これは、被記録物400に対するインクデューティーが(3/10)×100=30%程度以下と低く、二次近傍画素PX3,PX4に補完ドットを形成しない方が出力画像330の画質が向上するためである。
次に、N1≠0且つN2≠0であるときに参照されるパターンテーブルTBL3を図12に従って説明する。所定範囲A10におけるドット数Nsumが1以上3以下であり、ドット欠落領域ALにおけるドット数Nlnが1以上であるので、第一領域A1におけるドット数N1は1であり、第二領域A2におけるドット数N2も1であり、ドット欠落領域ALにおけるドット数Nlnも1である。このことから、「LN」はドットの連続しない「M0」と「0M」しかなく、ドット欠落画素PXLに1ドット罫線は形成されない。また、N1=N2であるので、確率的に領域A1,A2の両方に補完ドットが分散するようにパターンテーブルTBL3の対応関係が規定されている。例えば、対応関係821の場合、補完後における第一領域A1の一次近傍画素PX1に補完ドットが配置される。対応関係822の場合、すなわち、「LN」が「M0」で「RN1」が「M0」であるか「LN」が「0M」で「RN1」が「0M」である場合には、補完前後で第一領域A1の一次近傍画素PX1のドット配置は変わらない。また、対応関係823の場合、補完後における第二領域A2の一次近傍画素PX2に補完ドットが配置される。対応関係824の場合、すなわち、「LN」が「M0」で「RN2」が「M0」であるか「LN」が「0M」で「RN2」が「0M」である場合には、補完前後で第二領域A2の一次近傍画素PX2のドット配置は変わらない。「LN」のドット配置に応じた「RN2」の対応関係を「LN」のドット配置に応じた「RN1」の対応関係と同じにすることにより、第一領域A1と第二領域A2とに同じ確率で補完ドットが形成される。N1=N2であるので、良好な画質の出力画像330が得られる。
パターンテーブルTBL3についても、「RN3」と「RN4」(二次近傍画素PX3,PX4のドット配置をそのままにしてもよい。ただ、パターンテーブルTBL3が使用されるのはインクデューティーが(3/10)×100=30%程度と低インクデューティーの範囲内で比較的高いインクデューティーの場合であるので、出力画像330においてドット欠落領域ALを含む領域が若干濃くなり過ぎるといった濃度むらが生じるようであれば「RN3」と「RN4」を「00」に置き換えてもよい。
以下、図15,16を参照して、画像形成装置1の作用及び効果を説明する。これらの図の上段には実際には形成されないドット補完前の元画像320の例が示され、下段には実際に形成されるドット補完後の出力画像330の例が示されている。出力画像330は、例えば被記録物400に印刷画像として形成される。
まず、図15は、各所定範囲A101〜A108において、「LN」が「M0」又は「0M」であり、第一領域A1におけるドット数N1と第二領域A2におけるドット数N2とが異なる低インクデューティーの元画像320をドット補完する例を示している。この場合、ドット欠落画素PXLに罫線は形成されないので、パターンテーブルTBL1,TBL2のいずれかに従って、第一領域A1と第二領域A2のうちドット数N1とドット数N2の大きい方の領域の画素に補完ドットが形成される。例えば、所定範囲A101については、N1=0であるので図10に示すようなパターンテーブルTBL1が参照され、「LN」が「M0」であって「RN2」が「0M」に対応する「MM」に従って第二領域A2の一次近傍画素PX2である7番画素に新たな中ドットが補完ドットとして配置されて形成される。一次近傍画素PX1については、「LN」が「M0」であって「RN1」が「00」に対応する「00」に従ってドットが形成されない。所定範囲A102については、N2=0であるので図11に示すようなパターンテーブルTBL2が参照され、「LN」が「M0」であって「RN1」が「0M」に対応する「MM」に従って第一領域A1の一次近傍画素PX1である3番画素に新たな中ドットが補完ドットとして配置されて形成される。一次近傍画素PX2については、「LN」が「M0」であって「RN2」が「00」に対応する「00」に従ってドットが形成されない。所定範囲A103については、パターンテーブルTBL1が参照され、「LN」が「0M」であって「RN2」が「MM」に対応する「LM」に従って第二領域A2の一次近傍画素PX2である7番画素に大ドットが配置されて形成される。この大ドットは、中ドットから変更された補完ドットである。一次近傍画素PX1については、「LN」が「M0」であって「RN1」が「00」に対応する「00」に従ってドットが形成されない。
以上のことから、ドット欠落画素PXLに罫線が形成されない場合、ドット欠落領域ALの近傍にある領域A1,A2のうちドット数の多い方の領域にドットDTが集まることにより、より適切にドットが補完され、出力画像330の画質が向上する。
図16は、各所定範囲A101〜A108において、「LN」がドットの連続する「MM」である低インクデューティーの元画像320をドット補完する例を示している。この場合、ドット欠落画素PXLに1ドット罫線が形成される可能性があるので、パターンテーブルTBL1,TBL2のいずれかに従って、補完する全ドットが第一領域A1の一次近傍画素PX1に形成される。例えば、所定範囲A101については、N1=0であるので図10に示すようなパターンテーブルTBL1が参照され、「LN」が「MM」であって「RN1」が「00」に対応する「MM」に従って第一領域A1の一次近傍画素PX1である3,4番画素に新たな中ドットが補完ドットとして配置されて形成される。一次近傍画素PX2については、「LN」が「MM」であって「RN2」が「00」に対応する「00」に従ってドットが形成されない。所定範囲A102については、N2=0であるので図11に示すようなパターンテーブルTBL2が参照され、「LN」が「MM」であって「RN1」が「00」に対応する「MM」に従って第一領域A1の一次近傍画素PX1である3,4番画素に新たな中ドットが補完ドットとして配置されて形成される。一次近傍画素PX2については、「LN」が「MM」であって「RN2」が「00」に対応する「00」に従ってドットが形成されない。所定範囲A104については、パターンテーブルTBL2が参照され、「LN」が「MM」であって「RN1」が「0M」に対応する「LM」に従って第一領域A1の一次近傍画素PX1である3番画素に大ドットが補完ドットとして配置されて形成される。一次近傍画素PX2については、「LN」が「MM」であって「RN2」が「00」に対応する「00」に従ってドットが形成されない。所定範囲A105については、パターンテーブルTBL2が参照され、「LN」が「MM」であって「RN1」が「M0」に対応する「LM」に従って第一領域A1の一次近傍画素PX1である3番画素に大ドットが補完ドットとして形成され、4番画素に中ドットが補完ドットとして形成される。
ここで、図20に示す例と比較する。図20は、ドット欠落画素PXLに走査方向D2へ連続するドットが形成される場合に領域A1,A2に補完ドットを分散させた例を示している。この例では、第一領域A1の一次近傍画素PX1に補完ドットが形成されることもあれば、第二領域A2の一次近傍画素PX2に補完ドットが形成されることもある。この場合、元画像320にはドット欠落画素PXLに形成される1ドット罫線しか無いにもかかわらず、ノズルの並び方向D1においてドット欠落画素PXLを挟む一次近傍画素PX1,PX2に対して走査方向D2へ離散的にドットが配置された二重線が形成されてしまう。これでは、出力画像330の画質が低下してしまう。
図16に例示する本技術では、所定範囲A10内のドットDTの密度が低く、元画像320においてドット欠落領域ALのみに1ドット罫線が形成される可能性が高い場合、補完する全ドットが第一領域A1に配置される。これにより、ドット補完による二重線形成が抑制され、より適切にドットが補完され、出力画像330の画質が向上する。特に、決定されたドットパターンP1を走査方向D2へ連続して適用することにより、ドット補完による二重線形成がより確実に抑制される。
なお、パターンテーブルTBL1,TBL2は、「LN」が「MM」である場合に補完する全ドットを第二領域A2に配置する対応関係を有してもよい。この場合、補完する全ドットが第二領域A2に配置されることにより、ドット補完による二重線形成が抑制され、より適切にドットが補完され、出力画像330の画質が向上する。
以上説明したパターンテーブルTBL1〜TBL3を使用することにより、本技術は、ドット補完処理が迅速に行われ、不良ノズルLNによるドットDTを効率良く適切に補完することができる。また、補完後のドットパターンP1にサイズが変更されたドットが含まれるので、本技術は、ドットパターンP1の自由度が高く、さらに適切なドット補完が行われる。
(3−4)中間インク量用処理:
次いで、所定範囲A10におけるドット数Nsumが所定数T1=3よりも大きく6以下、すなわち、4,5,6のいずれかである場合に行われる図8のS212の中間インク量用処理を説明する。この処理時に参照されるパターンテーブルTBL4は、図示していないが、パターンテーブルTBL1〜TBL3と同様、近傍ノズルRN1,RN2,RN3,RN4に対応した近傍画素PX1,PX2,PX3,PX4についてドット欠落画素PXL及び一次近傍画素のドット配置に応じた補完前後のドット配置の対応関係が規定されている。例えば、ある「LN」のドット配置について「RN1」が「AB」(A,Bはそれぞれ0又はM)であるときに置換後のドット配置が「CD」(C,Dはそれぞれ0又はM又はL)であるとする。この場合、画像形成装置1は、中間インク量用処理においてパターンテーブルTBL4に従って、補完前の一次近傍画素PX1のドット配置「AB」を「CD」に置き換えてドットを形成する。パターンテーブルTBL4を使用することにより、本技術は、ドット補完処理が迅速に行われ、不良ノズルLNによるドットDTを効率良く適切に補完することができる。
(3−5)7≦Nsum≦8である場合の高インク量用処理:
次いで、図13を参照して、所定範囲A10におけるドット数Nsumが7以上8以下、すなわち、7又は8である場合に行われる図8のS216の高インク量用処理(その1)を説明する。図13は、7≦Nsum≦8であるときに参照される高インク量用パターンテーブルTBL6の構造を模式的に例示している。ここで、「S」は小ドット形成を示している。小ドットを形成するインク量は、中ドットを形成するインク量よりも少なければよいが、例えば、中ドットの形成するインク量の約1/2とする。
パターンテーブルTBL6に特徴的なことの一つに、所定範囲A10内の近傍画素PXRのうち一次近傍画素(隣接画素)PX1,PX2に形成するドットの少なくとも一部を大きくし、近傍画素PXRのうち一次近傍画素PX1,PX2を除いた二次近傍画素(非隣接画素)PX3,PX4に形成するドットの少なくとも一部を小さくする(無くすことを含む。)ことが挙げられる。二次近傍画素PX3,PX4に形成するドットの一部を無くすことは、二次近傍画素PX3,PX4に形成するドットを間引く(ドット数を減らす)ことを意味する。元画像320のうちドット欠落画素PXLを中心としたNn=2画素までの帯状領域が7≦Nsum≦8(インクデューティー70〜80%程度)の高インクデューティーである場合、走査方向D2へ連続したドット欠落画素PXLにより被記録物400の色の筋が目立ち易い。そこで、ドット欠落画素PXLに隣接する一次近傍画素PX1,PX2に形成するドットDTの少なくとも一部が大きくされることにより、ドット欠落領域ALの筋が目立ち難くなる。しかし、インクデューティーが70〜80%程度である場合、一次近傍画素PX1,PX2に形成するドットDTの少なくとも一部が大きくされると、出力画像330においてドット欠落領域ALを含む領域が若干濃くなり過ぎるといった濃度むらが生じることがある。そこで、二次近傍画素PX3,PX4に形成するドットの大きさの少なくとも一部が小さくされる(間引かれることを含む。)ことにより、ドットを補完し過ぎるという過補完が抑制される。例えば、対応関係831,832の場合、「RN1」,「RN2」の「M」が「L」の補完ドットに置き換えられている。対応関係833,834の場合、「RN1」,「RN2」の「0」が「L」の補完ドットに置き換えられている。「RN3」,「RN4」については、「M」の一部が「0」又は「S」に置き換えられる。
以上より、図8のS216の高インク量用処理(その1)が行われ、パターンテーブルTBL6に従ってドットパターンP1が決定されると、一次近傍画素PX1,PX2の少なくとも一部に大ドットが形成され、二次近傍画素PX3,PX4に形成するドットの数が減るか二次近傍画素PX3,PX4の少なくとも一部に小ドットが形成される。従って、ドット欠落領域ALの筋が目立ち難くなり、且つ、ドットを補完し過ぎるという過補完が抑制され、出力画像330の画質が向上する。
(3−6)Nsum≧9である場合の高インク量用処理:
次いで、図14,17等を参照して、所定範囲A10におけるドット数Nsumが第二所定数T2=9以上、すなわち、9又は10である場合に行われる図8のS218の高インク量用処理(その2)を説明する。ここで、図14は、Nsum≧9であるときに参照される高インク量用パターンテーブルTBL7の構造を模式的に例示している。図17は、高インク量の画像に形成されるドットパターンP1の例を模式的に示している。
パターンテーブルTBL7に特徴的なことの一つに、所定範囲A10内の近傍画素PXRのうち一次近傍画素(隣接画素)PX1,PX2に形成するドットの少なくとも一部を大きくし、近傍画素PXRのうち一次近傍画素PX1,PX2を除いた二次近傍画素(非隣接画素)PX3,PX4に形成するドットの大きさを維持することが挙げられる。元画像320のうちドット欠落画素PXLを中心としたNn=2画素までの帯状領域がNsum≧T2=9(インクデューティー90%程度以上)と高インクデューティーである場合、走査方向D2へ連続したドット欠落画素PXLにより被記録物400の色の筋が目立ち易い。そこで、ドット欠落画素PXLに隣接する一次近傍画素PX1,PX2に形成するドットDTの少なくとも一部が大きくされることにより、ドット欠落領域ALの筋が目立ち難くなる。しかし、7≦Nsum≦8(インクデューティー70〜80%程度)の場合のように二次近傍画素PX3,PX4に形成するドットを間引いたり小ドットにしたりすると、ドットの補完が不足するという補完不足が生じることがある。二次近傍画素PX3,PX4に形成するドットの大きさが維持されることにより、このような補完不足が抑制される。例えば、対応関係841,842の場合、「RN1」,「RN2」の「M」が「L」の補完ドットに置き換えられている。対応関係843,844の場合、「RN1」,「RN2」の「0」が「L」の補完ドットに置き換えられている。「RN3」,「RN4」については、補完前後でドット配置は変わらない。
以下、図17を参照して、画像形成装置1の作用及び効果を説明する。図17は、各所定範囲A101〜A108において、Nsum≧T2=9の高インクデューティーの元画像320をドット補完する例を示している。例えば、所定範囲A101については、パターンテーブルTBL7が参照されることにより、「LN」が「MM」であって「RN1」が「MM」に対応する「LM」に従って第一領域A1の一次近傍画素PX1である3番画素に大ドットが補完ドットとして配置されて形成される。また、「LN」が「MM」であって「RN2」が「MM」に対応する「LM」に従って第二領域A2の一次近傍画素PX2である7番画素にも大ドットが補完ドットとして配置されて形成される。これらの大ドットは、中ドットから変更された補完ドットである。二次近傍画素PX3,PX4については、補完前後でドット配置が変わらない。所定範囲A103については、パターンテーブルTBL7が参照されることにより、「LN」が「MM」であって「RN2」が「0M」に対応する「LM」に従って第二領域A2の一次近傍画素PX2である7番画素に新たな大ドットが補完ドットとして配置されて形成される。二次近傍画素PX3,PX4については、補完前後でドット配置が変わらない。所定範囲A104については、パターンテーブルTBL7が参照されることにより、「LN」が「MM」であって「RN2」が「M0」に対応する「LM」に従って第一領域A1の一次近傍画素PX1である3番画素に大ドットが補完ドットとして配置されて形成され、4番画素に新たな中ドットが配置されて形成される。二次近傍画素PX3,PX4については、補完前後でドット配置が変わらない。
図17に例示する本技術では、所定範囲A10内に形成されるべきドットの数Nsumが第二所定数T2以上である場合、一次近傍画素PX1,PX2の少なくとも一部に大ドットが形成され、二次近傍画素PX3,PX4のドット配置が維持される。従って、ドット欠落領域ALの筋が目立ち難くなり、且つ、ドットの補完が不足するという補完不足が抑制され、出力画像330の画質が向上する。
(3−7)ドットパターン決定処理のまとめ:
以上説明したように、所定範囲A10内の近傍画素PXRに形成する補完後のドットのパターンP1は、所定範囲A10内の画素PXに形成されるべきドットの数Nsumに少なくとも基づいて決定される。従って、不良ノズルLNによるドットがより適切に補完される。また、ドット数Nsum、及び、所定範囲A10内のドット欠落画素PXLに形成されるべきドットの数Nlnに少なくとも基づいてドットパターンP1が決定されることにより、補完後のドットパターンP1に不良ノズルLNによるドット数Nlnが反映されるので、不良ノズルLNによるドットがさらに適切に補完される。さらに、ドット数Nsum、第一領域A1に形成されるドットの数N1、及び、第二領域A2に形成されるドットの数N2に少なくとも基づいてドットパターンP1が決定されることにより、ドット欠落領域ALの近傍にある領域A1,A2のそれぞれのドット数N1,N2が補完後のドットパターンP1に反映されるので、不良ノズルLNによるドットがさらに適切に補完される。
(4)変形例:
本発明は、種々の変形例が考えられる。
例えば、本技術を適用可能な画像形成装置は、ラインプリンター以外にも、シリアルプリンター、複写機、ファクシミリ、等も含まれ、インクジェットプリンターに限定されない。
インクの色は、CMYKの一部が無くてもよく、CMYK以外にも、lc(ライトシアン)、lm(ライトマゼンタ)、dy(ダークイエロー)、lk(ライトブラック)、llk(ライトライトブラック)、Or(オレンジ)、Gr(グリーン)、B(ブルー)、V(バイオレット)、等の少なくとも一部が含まれてもよい。
一次近傍画素(隣接画素)にドットを形成するノズルは、ノズルの並び方向において不良ノズルに隣接する隣接ノズル以外のノズルでもよい。例えば、シリアルプリンターにおいてマイクロウィーブ等の技術により記録ヘッドの異なるパス(走査)において不良ノズルから離隔したノズルで一次近傍画素にドットを形成する場合が考えられる。
上述した処理は、順番を入れ替える等、適宜、変更可能である。例えば、図9の低インク量用処理において、S306〜S308の処理は、S302〜S304の処理の前に行ってもよい。
各パターンテーブルTBLiには、「LN」が「00」である場合における補完前後の近傍画素PXRの対応関係(例えばドット配置を変えない対応関係)が規定されてもよい。この場合、図8のS204の判断処理を省略してもよい。
補完前の記録データ300が4値データである場合、記録データ300で表される大ドットと小ドットとを中ドットとみなして補完処理を行い、補完前後でドット配置を変えない領域に元の大中小それぞれのドットを配置してもよい。
パターンテーブルTBL1,TBL2は、「LN」がドットの連続する「MM」である場合に補完する全ドットを第二領域A2に配置する対応関係を有していてもよい。
図18(a)に例示するように、パターンテーブルTBLiは、被記録物400の種類毎等、被記録物400の種類に応じたドット配置となるように被記録物400の種類に応じて設けられてもよい。図18(a)に示す不揮発性メモリー30には、Nsum≧T2=9(インクデューティー90%程度以上)の場合に使用される高インク量用パターンテーブルTBL7として、光沢紙(滲み難い第一の被記録物401)用パターンテーブルTBL7−1、再生紙(滲み易い第二の被記録物402)用パターンテーブルTBL7−2、等が記憶されていることが示されている。
図18(b)は、被記録物401,402に形成されるドットDTの様子を例示している。なお、インクの滲み難さ、及び、滲み易さの程度は、画素PXの面積に対するドットDTの面積の比の大小で表すことができる。この場合、被記録物は、面積比が小さいほどインクが滲み難い被記録物となり、面積比が大きいほどインクが滲み易い被記録物となる。インクの滲み難さ、及び、滲み易さは、被記録物の材質に依存し、例えば、普通紙であってもインクの滲み易い普通紙もあればインクの滲み難い普通紙もある。
光沢紙などインクの滲み難い第一の被記録物401の場合、中ドットにしても大ドットにしても、再生紙などインクの滲み易い第二の被記録物402に形成されるドットよりも小さくなる。このため、第一の被記録物401を用いるとドット欠落領域ALの筋が目立ち易くなる。そこで、第一の被記録物401の使用時に所定範囲A10内の近傍画素PXRに形成するドットDTを大きくする割合が第二の被記録物402の使用時に所定範囲A10内の近傍画素PXRに形成するドットDTを大きくする割合よりも大きくされることにより、第一の被記録物401の使用時にドット欠落領域ALの筋が目立ち難くなる。
図19は、Nsum≧9であるときに参照される光沢紙用のパターンテーブルTBL7−1の構造を模式的に例示している。なお、再生紙用のパターンテーブルTBL7−2は、図14で示した高インク量用パターンテーブルTBL7と同じであるとする。図19に示すように、光沢紙用のパターンテーブルTBL7−1は、再生紙用のパターンテーブルTBL7−2と比べてドットDTを大きくする割合が増えている。
図7〜9で示した印刷処理を行う前提として、コントローラー10に制御される操作パネル73は、第一の被記録物401に対してドットを形成する第一の印字モード(第一の設定)と、第二の被記録物402に対してドットを形成する第二の印字モード(第二の設定)と、を含む複数の印字モード(設定)の中からいずれかの印字モードを受け付けることが可能とされている。コントローラー10は、操作パネル73で受け付けた印字モードを表す情報を、例えば、RAM20に記憶する。
図8のS218の高インク量用処理(その2)において、コントローラー10は、例えばRAM20から印字モードを表す情報を読み出し、この情報で表される印字モードで使用される被記録物のためのパターンテーブルを参照する。印字モードが滲み難い光沢紙(第一の被記録物401)を使用するモードであれば、コントローラー10は、図19に示すような光沢紙用パターンテーブルTBL7−1に規定された対応関係に従ってドットパターンP1を決定する。この場合、図19(b)に例示するように、確率的に一次近傍画素PX1,PX2に大ドットを形成する割合、すなわち、所定範囲A10内の近傍画素PXRに形成するドットを大きくする割合を再生紙の場合に対して比較的大きくする。印字モードが滲み易い再生紙(第二の被記録物402)を使用するモードであれば、コントローラー10は、再生紙用パターンテーブルTBL7−2(図14参照)に規定された対応関係に従ってドットパターンP1を決定する。この場合、図19(b)に例示するように、確率的に一次近傍画素PX1,PX2に大ドットを形成する割合、すなわち、所定範囲A10内の近傍画素PXRに形成するドットを大きくする割合を光沢紙の場合に対して比較的小さくする。
以上により、ドット欠落領域ALの筋が目立ち易い傾向にある滲み難い第一の被記録物401を使用するときには、比較的多くの大ドットが一次近傍画素PX1,PX2に形成されてドット欠落領域ALの筋が目立ち難くなる。ドット欠落領域ALの筋が目立ち難い傾向にある第二の被記録物402を使用するときには、一次近傍画素PX1,PX2に形成される大ドットが比較的少なくなり、インク(液体)の使用量が減り、出力画像330の画質が向上する。従って、本変形例は、被記録物への液体の滲み難さ、及び、滲み易さに応じて不良ノズルLNによるドットをさらに適切に補完することができる。
なお、S208,S212,S216の処理についても、被記録物の種類に応じたパターンテーブルTBLiを使用してドットパターンP1を決定してもよい。
また、図18(c)に例示するように、パターンテーブルTBLiは、インク(液体)の色に応じたドット配置となるようにインクの色に応じて設けてもよい。図18(c)に示す不揮発性メモリー30には、上述したパターンテーブルTBL1,TBL2,TBL3,TBL4,TBL6,TBL7をCMYKのそれぞれに分けたパターンテーブルが記憶されていることが示されている。図18(c)の例では、低インク量用パターンテーブルTBL1として、シアン用の記録データ300をドット補完するためのパターンテーブルTBL1C、マゼンタ用の記録データ300をドット補完するためのパターンテーブルTBL1M、イエロー用の記録データ300をドット補完するためのパターンテーブルTBL1Y、ブラック用の記録データ300をドット補完するためのパターンテーブルTBL1K、が設けられていることが示されている。低インク量用パターンテーブルTBL2としては、パターンテーブルTBL2C,TBL2M,TBL2Y,TBL2Kが設けられていることが示されている。本変形例は、液体の色に応じて不良ノズルLNによるドットをさらに適切に補完することができる。
むろん、色別のパターンテーブルは、被記録物の種類毎等、被記録物の種類に応じて設けてもよい。
なお、不良ノズル検出部U5や設定受付部U4が設けられていない画像形成装置であっても、本技術の基本的な効果が得られる。
(5)結び:
以上説明したように、本発明によると、種々の態様により、ドットの形成が不良である不良ノズルによるドットをより適切に補完することが可能な技術等を提供することができる。むろん、従属請求項に係る構成要件を有しておらず独立請求項に係る構成要件のみからなる技術等でも、上述した基本的な作用、効果が得られる。
また、上述した実施形態及び変形例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、公知技術並びに上述した実施形態及び変形例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、等も実施可能である。本発明は、これらの構成等も含まれる。
1…画像形成装置、10…コントローラー、30…不揮発性メモリー、48…検出ユニット、50…機構部、60…ヘッドユニット、61…記録ヘッド、64…ノズル、65…インクカートリッジ(液体カートリッジ)、66…インク(液体)、67…インク滴(液滴)、68…ノズル列、73…操作パネル、100…ホスト装置、300,310…記録データ、320…元画像、330…画像、400…被記録物、401…第一の被記録物、402…第二の被記録物、AL…ドット欠落領域、A1…第一領域、A2…第二領域、A10…所定範囲、D1…並び方向、D2…走査方向、D3…紙送り方向、DT…ドット、L1…所定距離、LN…不良ノズル、P1…パターン、PX…画素、PXL…ドット欠落画素、PXR…近傍画素、PX1,PX2…一次近傍画素(隣接画素)、PX3,PX4…二次近傍画素(非隣接画素)、TBLi…パターンテーブル、U1…パターン決定部、U2…パターン形成部、U3…パターン記憶部、U4…設定受付部、U5…不良ノズル検出部。

Claims (12)

  1. 所定の並び方向へ並んだ複数のノズルと被記録物とが前記並び方向とは異なる走査方向へ相対移動する画像形成装置であって、
    形成される画像を構成する複数の画素には、前記複数のノズルに含まれる不良ノズルによる前記走査方向へ連続したドット欠落画素、及び、該ドット欠落画素から前記並び方向において所定距離内にある近傍画素が含まれ、
    前記不良ノズルによるドットを補完する前の記録データに従ったときに前記ドット欠落画素の一部及び前記近傍画素の一部を含む所定範囲内の画素に形成されるべきドットの総数に基づいて処理を分けて、前記所定範囲内の近傍画素に形成する補完後のドットのパターンを決定するパターン決定部と、
    前記補完後のドットのパターンを形成するパターン形成部と、を備えた、画像形成装置。
  2. 前記パターン決定部は、前記記録データに従ったときに前記所定範囲内のドット欠落画素及び近傍画素に形成されるべきドットの数、及び、前記記録データに従ったときに前記所定範囲内のドット欠落画素に形成されるべきドットの数に少なくとも基づいて、前記補完後のドットのパターンを決定する、請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記所定範囲には、前記並び方向において前記ドット欠落画素を挟む第一領域及び第二領域が含まれ、
    前記パターン決定部は、前記記録データに従ったときに前記所定範囲内のドット欠落画素及び近傍画素に形成されるべきドットの数、前記記録データに従ったときに前記第一領域の画素に形成されるドットの数N1、及び、前記記録データに従ったときに前記第二領域の画素に形成されるドットの数N2に少なくとも基づいて、前記補完後のドットのパターンを決定する、請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 所定の並び方向へ並んだ複数のノズルと被記録物とが前記並び方向とは異なる走査方向へ相対移動する画像形成装置であって、
    形成される画像を構成する複数の画素には、前記複数のノズルに含まれる不良ノズルによる前記走査方向へ連続したドット欠落画素、及び、該ドット欠落画素から前記並び方向において所定距離内にある近傍画素が含まれ、
    前記不良ノズルによるドットを補完する前の記録データに従ったときに前記ドット欠落画素の一部及び前記近傍画素の一部を含む所定範囲内の画素に形成されるべきドットの数に少なくとも基づいて、前記所定範囲内の近傍画素に形成する補完後のドットのパターンを決定するパターン決定部と、
    前記補完後のドットのパターンを形成するパターン形成部と、を備え、
    前記所定範囲には、前記並び方向において前記ドット欠落画素を挟む第一領域及び第二領域が含まれ、
    前記パターン決定部は、前記記録データに従ったときに前記所定範囲内のドット欠落画素及び近傍画素に形成されるべきドットの数が所定数以下であり、且つ、前記記録データに従ったときに前記所定範囲内のドット欠落画素に形成されるべきドットが前記走査方向へ連続する場合、補完する全ドットを前記第一領域と前記第二領域のいずれか一方の画素に配置する画像形成装置。
  5. 所定の並び方向へ並んだ複数のノズルと被記録物とが前記並び方向とは異なる走査方向へ相対移動する画像形成装置であって、
    形成される画像を構成する複数の画素には、前記複数のノズルに含まれる不良ノズルによる前記走査方向へ連続したドット欠落画素、及び、該ドット欠落画素から前記並び方向において所定距離内にある近傍画素が含まれ、
    前記不良ノズルによるドットを補完する前の記録データに従ったときに前記ドット欠落画素の一部及び前記近傍画素の一部を含む所定範囲内の画素に形成されるべきドットの数に少なくとも基づいて、前記所定範囲内の近傍画素に形成する補完後のドットのパターンを決定するパターン決定部と、
    前記補完後のドットのパターンを形成するパターン形成部と、を備え、
    前記所定範囲には、前記並び方向において前記ドット欠落画素を挟む第一領域及び第二領域が含まれ、
    前記パターン決定部は、前記第一領域と前記第二領域のうち、前記記録データに従ったときに前記第一領域の画素に形成されるドットの数N1と、前記記録データに従ったときに前記第二領域の画素に形成されるドットの数N2と、の大きい方の領域の画素に補完するドットを配置する画像形成装置。
  6. 前記走査方向における前記所定範囲の大きさが2画素である、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  7. 前記所定範囲には、前記並び方向において前記ドット欠落画素を挟む第一領域及び第二領域が含まれ、
    前記並び方向における前記第一領域と前記第二領域の少なくとも一方の大きさが2画素である、請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  8. 前記補完後のドットのパターンには、サイズが変更されたドットが含まれる、請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  9. 所定の並び方向へ並んだ複数のノズルと被記録物とが前記並び方向とは異なる走査方向へ相対移動する画像形成装置であって、
    形成される画像を構成する複数の画素には、前記複数のノズルに含まれる不良ノズルによる前記走査方向へ連続したドット欠落画素、及び、該ドット欠落画素から前記並び方向において所定距離内にある近傍画素が含まれ、
    前記不良ノズルによるドットを補完する前の記録データに従ったときに前記ドット欠落画素の一部及び前記近傍画素の一部を含む所定範囲内の画素に形成されるべきドットの数に少なくとも基づいて、前記所定範囲内の近傍画素に形成する補完後のドットのパターンを決定するパターン決定部と、
    前記補完後のドットのパターンを形成するパターン形成部と、
    前記補完後のドットのパターンを表す情報を格納したパターンテーブルを複数記憶したパターン記憶部と、を備え、
    前記パターンテーブルは、前記記録データに従ったときに前記所定範囲内のドット欠落画素及び近傍画素に形成されるべきドットの数Nsumに対応した情報を格納しており、
    前記パターン決定部は、前記複数のパターンテーブルのうち、前記記録データに従ったときの前記数Nsumに対応するパターンテーブルに格納された情報に従って前記補完後のドットのパターンを決定する画像形成装置。
  10. 前記パターン決定部は、前記記録データに従ったときに前記所定範囲内のドット欠落画素及び近傍画素に形成されるべきドットの数が第二所定数以上である場合、前記所定範囲内の近傍画素のうち前記ドット欠落画素に隣接する隣接画素に形成するドットの少なくとも一部を大きくし、前記所定範囲内の近傍画素のうち前記隣接画素を除いた画素に形成するドットの大きさを維持する、請求項1〜請求項9のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  11. 所定の並び方向へ並んだ複数のノズルと被記録物とが前記並び方向とは異なる走査方向へ相対移動する画像形成装置であって、
    形成される画像を構成する複数の画素には、前記複数のノズルに含まれる不良ノズルによる前記走査方向へ連続したドット欠落画素、及び、該ドット欠落画素から前記並び方向において所定距離内にある近傍画素が含まれ、
    前記不良ノズルによるドットを補完する前の記録データに従ったときに前記ドット欠落画素の一部及び前記近傍画素の一部を含む所定範囲内の画素に形成されるべきドットの数に少なくとも基づいて、前記所定範囲内の近傍画素に形成する補完後のドットのパターンを決定するパターン決定部と、
    前記補完後のドットのパターンを形成するパターン形成部と、
    第一の被記録物に対してドットを形成する第一の設定と、前記第一の被記録物よりも液体が滲み易い第二の被記録物に対してドットを形成する第二の設定と、を含む複数の設定の中からいずれかの設定を受け付ける設定受付部と、を備え、
    前記パターン決定部は、前記記録データに従ったときに前記所定範囲内のドット欠落画素及び近傍画素に形成されるべきドットの数が第二所定数以上である場合、前記第一の設定が受け付けられたときに前記所定範囲内の近傍画素に形成するドットを大きくする割合を前記第二の設定が受け付けられたときに前記所定範囲内の近傍画素に形成するドットを大きくする割合よりも大きくする画像形成装置。
  12. 所定の並び方向へ並んだ複数のノズルと被記録物とが前記並び方向とは異なる走査方向へ相対移動する画像形成装置のためのドットパターン決定方法であって、
    形成される画像を構成する複数の画素には、前記複数のノズルに含まれる不良ノズルによる前記走査方向へ連続したドット欠落画素、及び、該ドット欠落画素から前記並び方向において所定距離内にある近傍画素が含まれ、
    前記不良ノズルによるドットを補完する前の記録データに従ったときに前記ドット欠落画素の一部及び前記近傍画素の一部を含む所定範囲内の画素に形成されるべきドットの総数に基づいて処理を分けて、前記所定範囲内の近傍画素に形成する補完後のドットのパターンを決定する、ドットパターン決定方法。
JP2014018299A 2014-02-03 2014-02-03 画像形成装置、及び、ドットパターン決定方法 Active JP6405637B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014018299A JP6405637B2 (ja) 2014-02-03 2014-02-03 画像形成装置、及び、ドットパターン決定方法
US14/601,929 US9927710B2 (en) 2014-02-03 2015-01-21 Image forming device and dot pattern determining method
CN201510051439.1A CN104816544B (zh) 2014-02-03 2015-01-30 图像形成装置以及点图案决定方法
US15/876,536 US10241414B2 (en) 2014-02-03 2018-01-22 Image forming device and dot pattern determining method

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014018299A JP6405637B2 (ja) 2014-02-03 2014-02-03 画像形成装置、及び、ドットパターン決定方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015145085A JP2015145085A (ja) 2015-08-13
JP6405637B2 true JP6405637B2 (ja) 2018-10-17

Family

ID=53727131

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014018299A Active JP6405637B2 (ja) 2014-02-03 2014-02-03 画像形成装置、及び、ドットパターン決定方法

Country Status (3)

Country Link
US (2) US9927710B2 (ja)
JP (1) JP6405637B2 (ja)
CN (1) CN104816544B (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6695029B2 (ja) * 2015-12-28 2020-05-20 パナソニックIpマネジメント株式会社 インク塗布装置とインク塗布方法
JP6780286B2 (ja) 2016-04-28 2020-11-04 セイコーエプソン株式会社 液滴吐出制御装置、液滴吐出制御方法および液滴吐出装置
JP6533018B1 (ja) * 2017-11-29 2019-06-19 堺ディスプレイプロダクト株式会社 有機elデバイスの製造方法
CN110568733B (zh) * 2018-06-06 2023-06-09 台湾积体电路制造股份有限公司 半导体工艺及半导体设备
JP7131204B2 (ja) * 2018-08-28 2022-09-06 コニカミノルタ株式会社 インクジェット記録装置
CN117670843B (zh) * 2023-12-07 2024-05-24 常州市宏发纵横新材料科技股份有限公司 一种彩色纱线断纱检测方法、装置、设备及存储介质

Family Cites Families (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
NL1012376C2 (nl) * 1999-06-17 2000-12-19 Ocu Technologies B V Werkwijze voor het bedrukken van een substraat en een drukinrichting geschikt om deze werkwijze toe te passen.
JP4681751B2 (ja) * 2000-05-01 2011-05-11 キヤノン株式会社 記録装置及び記録方法
CN1216742C (zh) * 2000-06-30 2005-08-31 西尔弗布鲁克研究有限公司 利用额外墨点纠正喷墨错误的方法及其打印机
AU5374200A (en) * 2000-06-30 2002-01-14 Silverbrook Res Pty Ltd Ink jet fault tolerance using adjacent nozzles
JP4164305B2 (ja) * 2002-07-24 2008-10-15 キヤノン株式会社 インクジェット記録方法およびインクジェット記録装置
JP2004122521A (ja) * 2002-10-01 2004-04-22 Sony Corp 画像形成方法及びその装置
US7407264B2 (en) 2002-10-01 2008-08-05 Sony Corporation Liquid discharging apparatus and liquid discharging method
JP4385626B2 (ja) * 2003-03-24 2009-12-16 富士ゼロックス株式会社 画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラム
JP4227489B2 (ja) * 2003-09-03 2009-02-18 キヤノン株式会社 記録装置及び記録方法
EP1634709A1 (en) * 2004-09-14 2006-03-15 Océ-Technologies B.V. Printing method with camouflage of defective print elements
JP2007190774A (ja) * 2006-01-18 2007-08-02 Fujifilm Corp 画像処理方法及び装置並びに画像形成装置
JP2008273014A (ja) * 2007-04-27 2008-11-13 Canon Inc 記録装置及び記録装置の制御方法
JP4909321B2 (ja) * 2008-07-09 2012-04-04 株式会社リコー 画像処理方法、プログラム、画像処理装置、画像形成装置及び画像形成システム
JP5226495B2 (ja) * 2008-12-12 2013-07-03 キヤノン株式会社 データ生成方法およびデータ生成装置
JP5268875B2 (ja) * 2009-06-23 2013-08-21 キヤノン株式会社 画像形成装置及び画像形成方法
US8985723B2 (en) 2012-04-20 2015-03-24 Xerox Corporation System and method of compensating for defective inkjets

Also Published As

Publication number Publication date
US10241414B2 (en) 2019-03-26
CN104816544B (zh) 2016-09-28
US20180143538A1 (en) 2018-05-24
US9927710B2 (en) 2018-03-27
JP2015145085A (ja) 2015-08-13
US20150220001A1 (en) 2015-08-06
CN104816544A (zh) 2015-08-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6217433B2 (ja) 画像形成装置、及び、ドットパターン決定方法
JP6405637B2 (ja) 画像形成装置、及び、ドットパターン決定方法
JP6432148B2 (ja) 記録装置
JP6269206B2 (ja) インクジェットプリンター、及び、記録方法
JP6278184B2 (ja) 記録方法、及び、インクジェットプリンター
JP6384101B2 (ja) 記録装置、及び、記録方法
US7354126B2 (en) Image forming apparatus, image forming method, and image forming program
JP6528431B2 (ja) 印刷制御装置、及び、印刷制御方法
JP6331600B2 (ja) 記録装置、及び、記録方法
JP5268875B2 (ja) 画像形成装置及び画像形成方法
JP2018153953A (ja) 印刷装置、及び、印刷方法
JP2011143623A (ja) 印刷装置、印刷方法およびコンピュータープログラム
JP2016141102A (ja) 印刷制御装置および印刷制御方法
JP6259951B2 (ja) 画像形成方法
JP2006231735A (ja) 画像処理装置、画像処理方法、制御プログラムおよび記録装置
JP2020146842A (ja) 印刷装置、及び、ノズル補完方法
JP5781189B2 (ja) 記録装置、記録方法および制御装置
JP2006239980A (ja) 画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラム、記録媒体および記録装置
JP2020146953A (ja) 印刷装置
JP2018171814A (ja) 記録装置および記録方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20161130

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170823

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180206

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180326

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180821

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180903

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6405637

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150