JP6533018B1 - 有機elデバイスの製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明の実施形態による有機ELデバイスの製造方法は、基板と、基板に支持された複数の有機EL素子(3)とを有する素子基板を用意する工程と、有機EL素子を覆う薄膜封止構造(10)を形成する工程とを包含し、薄膜封止構造を形成する工程は、第1無機バリア層(12)を形成する工程Aと、工程Aの後で、第1無機バリア層の下または上のパーティクル(P)を検出し、パーティクルごとの位置情報を取得する工程Bと、位置情報に基づいて、パーティクルごとに、光硬化性樹脂を含む塗液の微小液滴をインクジェット法で付与する工程Cと、工程Cの後で、光硬化性樹脂に紫外線を照射し、光硬化性樹脂を硬化させることによって、有機バリア層(14)を形成する工程Dと、工程Dの後で、第1無機バリア層および有機バリア層の上に、第2無機バリア層(16)を形成する工程Eとを包含する。

Description

本発明は、有機ELデバイス(例えば、有機EL表示装置および有機EL照明装置)の製造方法および有機ELデバイスに関する。
有機EL(Electro Luminescence)表示装置が実用化され始めた。有機EL表示装置の特徴の1つにフレキシブルな表示装置が得られる点が挙げられる。有機EL表示装置は、画素ごとに少なくとも1つの有機EL素子(Organic Light Emitting Diode:OLED)と、各OLEDに供給される電流を制御する少なくとも1つのTFT(Thin Film Transistor)とを有する。以下、有機EL表示装置をOLED表示装置と呼ぶことにする。このようにOLEDごとにTFTなどのスイッチング素子を有するOLED表示装置は、アクティブマトリクス型OLED表示装置と呼ばれる。また、TFTおよびOLEDが形成された基板を素子基板ということにする。
OLED(特に有機発光層および陰極電極材料)は、水分の影響を受けて劣化しやすく、表示むらを生じやすい。OLEDを水分から保護するとともに、柔軟性を損なわない封止構造を提供する技術として、薄膜封止(Thin Film Encapsulation:TFE)技術が開発されている。薄膜封止技術は、無機バリア層と有機バリア層とを交互に積層することによって、薄膜で十分な水蒸気バリア性を得ようとするものである。OLED表示装置の耐湿信頼性の観点から、薄膜封止構造のWVTR(Water Vapor Transmission Rate:WVTR)としては、典型的には1×10-4g/m2/day以下が求められている。
現在市販されているOLED表示装置に使われている薄膜封止構造は、厚さが約5μm〜約20μmの有機バリア層(高分子バリア層)を有している。このように比較的厚い有機バリア層は、素子基板の表面を平坦化する役割も担っている。しかしながら、有機バリア層が厚いと、OLED表示装置の屈曲性が制限されるという問題がある。
そこで、特許文献1には、第1の無機材料層、第1の樹脂材、および第2の無機材料層を素子基板側からこの順で形成する際に、第1の樹脂材を第1の無機材料層の凸部(凸部を被覆した第1の無機材料層)の周囲に偏在させた薄膜封止構造が開示されている。特許文献1によると、第1の無機材料層によって十分に被覆されないおそれのある凸部の周囲に第1の樹脂材を偏在させることによって、その部分からの水分や酸素の侵入が抑制される。また、第1の樹脂材が第2の無機材料層の下地層として機能することで、第2の無機材料層が適正に成膜され、第1の無機材料層の側面を所期の膜厚で適切に被覆することが可能になる。第1の樹脂材は次の様にして形成される。加熱気化させたミスト状の有機材料を、室温以下の温度に維持された素子基板上に供給し、基板上で有機材料が凝縮し、滴状化する。滴状化した有機材料が、毛細管現象または表面張力によって、基板上を移動し、第1の無機材料層の凸部の側面と基板表面との境界部に偏在する。その後、有機材料を硬化させることによって、境界部に第1の樹脂材が形成される。特許文献2にも同様の薄膜封止構造を有するOLED表示装置が開示されている。
特許文献1または2に記載されている、偏在した樹脂で構成された有機バリア層を有する薄膜封止構造は、厚い有機バリア層を有しないので、OLED表示装置の屈曲性は改善されると考えられる。
国際公開第2014/196137号 特開2016−39120号公報
しかしながら、本発明者の検討によると、特許文献1または2に記載の方法で有機バリア層を形成すると、十分な耐湿信頼性が得られないという問題が発生することがあった。この問題は、有機バリア層を介して、大気中の水蒸気が素子基板上のアクティブ領域(「素子形成領域」または「表示領域」ということもある。)内に到達することに起因していることがわかった。
インクジェット法などの印刷法を用いて有機バリア層を形成する場合、有機バリア層は、素子基板上のアクティブ領域(「素子形成領域」または「表示領域」ということもある。)にのみ形成され、アクティブ領域以外の領域には形成されないようにすることができる。したがって、アクティブ領域の周辺(外側)では、第1の無機材料層と第2の無機材料層とが直接接触する領域が存在し、有機バリア層は第1無機材料層と第2無機材料層とによって完全に包囲されており、周囲から隔絶されている。
これに対し、特許文献1または2に記載の有機バリア層の形成方法では、素子基板の全面に樹脂(有機材料)が供給され、液状の樹脂の表面張力を利用して、素子基板の表面の凸部の側面と基板表面との境界部に樹脂を偏在させる。したがって、アクティブ領域外の領域(「周辺領域」ということもある。)、すなわち、複数の端子が配置される端子領域、およびアクティブ領域から端子領域に至る引出し配線が形成される引出し配線領域にも有機バリア層が形成されることがある。具体的には、例えば、引出し配線および端子の側面と基板表面との境界部に樹脂が偏在する。そうすると、引出し配線に沿って形成された有機バリア層の部分の端部は第1無機バリア層と第2無機バリア層とによって包囲されておらず、大気(周辺雰囲気)に晒されている。
有機バリア層は、無機バリア層に比べて水蒸気バリア性が低いので、引出し配線に沿って形成された有機バリア層は、大気中の水蒸気をアクティブ領域内へ導く経路となってしまう。
このように、特許文献1または2に記載されている有機バリア層の形成方法は、液状の樹脂の表面張力を利用して偏在させるだけなので、不必要な個所に有機バリア層が形成されてしまうおそれがある。また、逆に、必要な個所に確実に有機バリア層が形成されないおそれもある。
ここでは、フレキシブルな有機EL表示装置に好適に用いられる薄膜封止構造の問題を説明したが、薄膜封止構造は、有機EL表示装置に限られず、有機EL照明装置などの他の有機ELデバイスにも用いられる。
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、耐湿信頼性が改善された、薄膜封止構造を備える有機ELデバイスの製造方法および有機ELデバイスを提供することを目的とする。
本発明のある実施形態による有機ELデバイスの製造方法は、基板と、前記基板に支持された複数の有機EL素子とを有する素子基板を用意する工程と、前記複数の有機EL素子を覆う薄膜封止構造を形成する工程とを包含する有機し、前記薄膜封止構造を形成する工程は、第1無機バリア層を形成する工程Aと、前記工程Aの後で、前記第1無機バリア層の下または上のパーティクルを検出し、パーティクルごとの位置情報を取得する工程Bと、前記位置情報に基づいて、パーティクルごとに、光硬化性樹脂を含む塗液の微小液滴をインクジェット法で付与する工程Cと、前記工程Cの後で、前記光硬化性樹脂に紫外線を照射し、前記光硬化性樹脂を硬化させることによって、有機バリア層を形成する工程Dと、前記工程Dの後で、前記第1無機バリア層および前記有機バリア層の上に、第2無機バリア層を形成する工程Eとを包含する。
ある実施形態において、前記塗液は、染料および顔料を含まない。
ある実施形態において、前記塗液は、染料または顔料を含む。
ある実施形態において、前記微小液滴の1つの体積は、1fL(フェムトリットル)オーダーまたは1fL(フェムトリットル)未満である。
ある実施形態において、前記工程Cは、インクジェット装置を用いて行われ、前記インクジェット装置は、前記紫外線を照射する紫外線照射装置をさらに有する。
ある実施形態において、前記紫外線照射装置は、紫外線照射ヘッドと、紫外線光源ユニットと、これらの間に配置された光学ファイバーとを有している。
ある実施形態において、前記工程Dは、前記光硬化性樹脂を硬化させることによって形成された光硬化樹脂層を部分的にアッシングする工程をさらに包含する。
本発明のある実施形態による有機ELデバイスは、基板に支持された複数の有機EL素子を有する素子基板と、前記複数の有機EL素子上に形成された薄膜封止構造とを有し、前記薄膜封止構造は、第1無機バリア層と、前記第1無機バリア層の上面に接する少なくとも1つの中実部を有する有機バリア層と、前記第1無機バリア層の前記上面および前記有機バリア層の前記少なくとも1つの中実部の上面に接する第2無機バリア層とを有し、前記少なくとも1つの中実部は、前記第1無機バリア層の下または上に存在するパーティクルの周辺にのみ存在する。
ある実施形態において、前記パーティクルまたは前記パーティクル上の前記第1無機バリア層によって形成された凸部を球に近似したときの球相当直径を2Rとすると、前記凸部に周辺に形成されている前記有機バリア層の部分の体積は、(4−π)πR3の2分の1倍以上5倍以下である。
ある実施形態において、前記パーティクルまたは前記パーティクル上の前記第1無機バリア層によって形成された凸部を球に近似したときの球相当直径を2Rとすると、前記凸部に周辺に形成されている前記有機バリア層の部分は、前記凸部の半径Rよりも下にのみ存在する。
本発明の実施形態によると、量産性および耐湿信頼性が改善された、比較的薄い有機バリア層を有する薄膜封止構造を備える有機ELデバイスの製造方法および有機ELデバイスが提供される。
(a)は本発明の実施形態によるOLED表示装置100のアクティブ領域の模式的な部分断面図であり、(b)は、OLED3上に形成されたTFE構造10の部分断面図である。 本発明の実施形態によるOLED表示装置100の構造を模式的に示す平面図である。 (a)〜(d)はOLED表示装置100の模式的な断面図であり、(a)は図2中の3A−3A’線に沿った断面図であり、(b)は図2中の3B−3B’線に沿った断面図であり、(c)は図2中の3C−3C’線に沿った断面図であり、(d)は図2中の3D−3D’線に沿った断面図である。 (a)は図3(a)のパーティクルPを含む部分の拡大図であり、(b)はパーティクルPと、パーティクルPを覆う第1無機バリア層(SiN層)と、有機バリア層との大きさの関係を示す模式的な平面図であり、(c)はパーティクルPを覆う第1無機バリア層の模式的な断面図である。 本発明の実施形態によるOLED表示装置の製造方法に用いられる異物検出装置40を示す模式図である。 本発明の実施形態によるOLED表示装置の製造方法に用いられるインクジェット装置50を示す模式図である。 本発明の実施形態によるOLED表示装置におけるパーティクルPの周辺に形成される有機バリア層の体積の好ましい範囲を説明するための模式図であり、(a)はパーティクルPの直径を含む断面((b)の7A−7A’線に沿った断面)の模式図であり、(b)は法線方向からみたときの平面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態による有機ELデバイスの製造方法およびそのような製造方法によって製造される有機ELデバイスを説明する。以下では、有機ELデバイスとして、OLED表示装置を例示する。なお、本発明の実施形態は、以下に例示する実施形態に限定されない。
まず、図1(a)および(b)を参照して、本発明の実施形態による製造方法によって製造されるOLED表示装置100の基本的な構成を説明する。図1(a)は、本発明の実施形態によるOLED表示装置100のアクティブ領域の模式的な部分断面図であり、図1(b)は、OLED3上に形成されたTFE構造10の部分断面図である。
OLED表示装置100は、複数の画素を有し、画素ごとに少なくとも1つの有機EL素子(OLED)を有している。ここでは、簡単のために、1つのOLEDに対応する構造について説明する。
図1(a)に示す様に、OLED表示装置100は、フレキシブル基板(以下、単に「基板」ということがある。)1と、基板1上に形成されたTFTを含む回路(バックプレーン)2と、回路2上に形成されたOLED3と、OLED3上に形成されたTFE構造10とを有している。OLED3は例えばトップエミッションタイプである。OLED3の最上部は、例えば、上部電極またはキャップ層(屈折率調整層)である。TFE構造10の上にはオプショナルな偏光板4が配置されている。
基板1は、例えば厚さが15μmのポリイミドフィルムである。TFTを含む回路2の厚さは例えば4μmであり、OLED3の厚さは例えば1μmであり、TFE構造10の厚さは例えば1.5μm以下である。
図1(b)は、OLED3上に形成されたTFE構造10の部分断面図である。OLED3の直上に第1無機バリア層(例えばSiN層)12が形成されており、第1無機バリア層12の上に有機バリア層(例えば光硬化樹脂層)14が形成されており、有機バリア層14の上に第2無機バリア層(例えばSiN層)16が形成されている。
なお、有機バリア層14は、後述するように、パーティクル(微細なゴミ)上に形成された第1無機バリア層12の不連続部分にのみ形成される(例えば、図3(a)参照)、または、第1無機バリア層12上に存在するパーティクルと第1無機バリア層12との境界の不連続部分にのみ形成される。
第1無機バリア層12および第2無機バリア層16は、例えば厚さが400nmのSiN層であり、第1無機バリア層12および第2無機バリア層16の厚さはそれぞれ独立に、200nm以上1000nm以下である。TFE構造10の厚さは400nm以上2μm未満であることが好ましく、400nm以上1.5μm未満であることがさらに好ましい。有機バリア層14の厚さは、パーティクルの大きさに依存するが、概ね50nm以上200nm未満である。
TFE構造10は、OLED表示装置100のアクティブ領域(図2中のアクティブ領域R1参照)を保護するように形成されており、少なくともアクティブ領域には、上述したように、OLED3に近い側から順に、第1無機バリア層12、有機バリア層14、および第2無機バリア層16を有している。有機バリア層(中実部)14は、パーティクルによって形成される不連続部分にのみ形成されており、その他の部分では、第1無機バリア層12と第2無機バリア層16とが直接接触している。したがって、アクティブ領域のほとんどは、第1無機バリア層12と第2無機バリア層16とが直接接触している部分(以下、「無機バリア層接合部」ということもある。)であり、有機バリア層14が、大気中の水蒸気をアクティブ領域内へ導く経路となることはない。
図2から図7を参照して、本発明の実施形態によるOLED表示装置の製造方法およびそのような製造方法によって製造されたOLED表示装置を説明する。
図2に本発明の実施形態によるOLED表示装置100の模式的な平面図を示す。
OLED表示装置100は、フレキシブル基板1と、フレキシブル基板1上に形成された回路(バックプレーン)2と、回路2上に形成された複数のOLED3と、OLED3上に形成されたTFE構造10とを有している。複数のOLED3が配列されている層をOLED層3ということがある。なお、回路2とOLED層3とが一部の構成要素を共有してもよい。TFE構造10の上にはオプショナルな偏光板(図1中の参照符号4を参照)がさらに配置されてもよい。また、例えば、TFE構造10と偏光板との間にタッチパネル機能を担う層が配置されてもよい。すなわち、OLED表示装置100は、オンセル型のタッチパネル付き表示装置に改変され得る。
回路2は、複数のTFT(不図示)と、それぞれが複数のTFT(不図示)のいずれかに接続された複数のゲートバスライン(不図示)および複数のソースバスライン(不図示)とを有している。回路2は、複数のOLED3を駆動するための公知の回路であってよい。複数のOLED3は、回路2が有する複数のTFTのいずれかに接続されている。OLED3も公知のOLEDであってよい。
OLED表示装置100は、さらに、複数のOLED3が配置されているアクティブ領域(図2中の破線で囲まれた領域)R1の外側の周辺領域R2に配置された複数の端子部38と、複数の端子部38と複数のゲートバスラインまたは複数のソースバスラインのいずれかとを接続する複数の引出し配線30を有しており、TFE構造10は、複数のOLED3の上および複数の引出し配線30のアクティブ領域R1側の部分の上に形成されている。すなわち、TFE構造10はアクティブ領域R1の全体を覆い、かつ、複数の引出し配線30のアクティブ領域R1側の部分の上に選択的に形成されており、引出し配線30の端子部38側および端子部38は、TFE構造10では覆われていない。
以下では、引出し配線30と端子部38とが同じ導電層を用いて一体に形成された例を説明するが、互いに異なる導電層(積層構造を含む)を用いて形成されてもよい。
次に、図3(a)〜(d)を参照して、OLED表示装置100のTFE構造10を説明する。図3(a)に図2中の3A−3A’線に沿った断面図を示し、図3(b)に図2中の3B−3B’線に沿った断面図を示し、図3(c)に図2中の3C−3C’線に沿った断面図を示し、図3(d)に図2中の3D−3D’線に沿った断面図を示す。
図3(a)および(b)に示す様に、TFE構造10は、OLED3上に形成された第1無機バリア層12と、有機バリア層14と、第1無機バリア層12および有機バリア層14に接する第2無機バリア層16とを有している。第1無機バリア層12および第2無機バリア層16は、例えば、SiN層であり、マスクを用いたプラズマCVD法で、アクティブ領域R1を覆うように所定の領域だけに選択的に形成される。有機バリア層(中実部)14は、インクジェット法で、パーティクルによって形成される不連続部分にのみ形成される。
図3(a)は、図2中の3A−3A’線に沿った断面図であり、パーティクルPを含む部分を示している。パーティクルPは、OLED表示装置の製造プロセス中に発生する微細なゴミで、例えば、ガラスの微細な破片、金属の粒子、有機物の粒子である。マスク蒸着法を用いると、特にパーティクルPが発生しやすい。
有機バリア層14は、例えば図3(a)に示す様に、パーティクルPによって形成される不連続部分にのみ形成されている。すなわち、パーティクルPが存在しない部分には有機バリア層14は存在せず、パーティクルPが存在しないOLED表示装置は有機バリア層を有しない。ここで、TFE構造10の耐湿信頼性を低下させるパーティクルPの大きさ(球相当直径)は、概ね0.3μm以上5μm以下である。ただし、0.2μm以上0.3μm未満の大きさのパーティクルPも耐湿信頼性を低下させる恐れがある。0.2μm未満の大きさのパーティクルPが耐湿信頼性を低下させる恐れはほとんどないと考えられる。なお、大きさが5μm超のパーティクルは、洗浄等によって除去される。
G4.5(730mmx920mm)の基板には、大きさが概ね0.3μm以上5μm以下のパーティクルが、例えば、数十個から100個程度存在することがあり、1つのOLED表示装置(アクティブ領域)については、数個程度のパーティクルが存在することがある。もちろん、パーティクルPが存在しないOLED表示装置もある。有機バリア層14は、光硬化性樹脂を硬化することによって形成された光硬化樹脂によって形成されており、実際に光硬化樹脂が存在する部分を「中実部」といい、有機バリア層14は、少なくとも1つの中実部を有し、2以上の中実部を有することがある。
ここで、図4(a)〜(c)を参照して、パーティクルPを含む部分の構造を説明する。図4(a)は図3(a)のパーティクルPを含む部分の拡大図であり、図4(b)はパーティクルPと、パーティクルPを覆う第1無機バリア層(SiN層)と、有機バリア層との大きさの関係を示す模式的な平面図であり、図4(c)はパーティクルPを覆う第1無機バリア層の模式的な断面図である。
OLED表示装置100のTFE構造10では、図4(a)に示す様に、有機バリア層14が、第1無機バリア層12のクラック12cを充填するように形成され、かつ、有機バリア層14の表面(凹状)は、パーティクルP上の第1無機バリア層12aの表面と、OLED3の平坦部上の第1無機バリア層12bとの表面を連続的に滑らかに連結する。有機バリア層14は、後述するように、液状の光硬化性樹脂を硬化することによって形成されるので、表面張力によって凹状の表面を形成する。このとき、光硬化性樹脂は、第1無機バリア層12に対して良好な濡れ性を示している。光硬化性樹脂の第1無機バリア層12に対する濡れ性が悪いと、逆に凸状になることがある。なお、有機バリア層14がパーティクルP上の第1無機バリア層12aの表面にも薄く形成されることがある。
凹状の表面を有する有機バリア層(中実部)14によって、パーティクルP上の第1無機バリア層12aの表面と、平坦部上の第1無機バリア層12bとの表面を連続的に滑らかに連結されるので、この上に、欠陥の無い、緻密な膜で第2無機バリア層16を形成することができる。このように、有機バリア層14によって、パーティクルPが存在しても、TFE構造10のバリア性を維持することができる。
有機バリア層(中実部)14は、図4(b)に示す様に、パーティクルPの周りにリング状に形成される。法線方向から見たときの直径(面積円相当径)が例えば1μm程度のパーティクルPに対して、例えば、リング状の中実部の直径(面積円相当径)Doは2μm以上である。
ここでは、有機バリア層14が、パーティクルP上に形成された第1無機バリア層12の不連続部分にのみ形成された例について、パーティクルPがOLED3上に第1無機バリア層12を形成する前に存在していた例を説明したが、パーティクルPは、第1無機バリア層12上に存在することもある。この場合には、有機バリア層14は、第1無機バリア層12上に存在するパーティクルPと第1無機バリア層12との境界の不連続部分にのみ形成され、上記と同様に、TFE構造10のバリア性を維持することができる。有機バリア層14はパーティクルP上の第1無機バリア層12aの表面、または、パーティクルPの表面にも薄く形成されることがある。本明細書では、これらすべての態様を含む意図で、有機バリア層(中実部)14がパーティクルPの周辺に存在するという。
次に、図3(b)を参照して、引出し配線30上のTFE構造10の構造を説明する。図3(b)は、図2中の3B−3B’線に沿った断面図であり、引出し配線30のアクティブ領域R1側の部分34の断面図であり、側面のテーパー角が90°未満である順テーパー側面部分(傾斜側面部分)TSFを有する部分34の断面図である。
引出し配線30は、例えば、ゲートバスラインまたはソースバスラインと同じプロセスでパターニングされるので、ここでは、アクティブ領域R1内に形成されるゲートバスラインおよびソースバスラインも、図3(b)に示した引出し配線30のアクティブ領域R1側の部分34と同じ断面構造を有する。
OLED表示装置100のアクティブ領域R1は、パーティクルPの周辺の、有機バリア層14が選択的に形成されている部分を除いて、第1無機バリア層12と第2無機バリア層16とが直接接触する無機バリア層接合部によって実質的に覆われている。したがって、有機バリア層14が水分の侵入経路となって、OLED表示装置のアクティブ領域R1に水分が到達することがない。
また、引出し配線30が順テーパー側面部分TSFを有すると、その上に形成される第1無機バリア層12および第2無機バリア層16に欠陥が形成されることを防止することができる。すなわち、TFE構造10の耐湿信頼性を向上させることができる。順テーパー側面部分TSFのテーパー角は、70°以下であることが好ましい。
本発明の実施形態によるOLED表示装置100は、例えば、高精細の中小型のスマートフォンおよびタブレット端末に好適に用いられる。高精細(例えば500ppi)の中小型(例えば5.7型)のOLED表示装置では、限られた線幅で、十分に低抵抗な配線(ゲートバスラインおよびソースバスラインを含む)を形成するために、アクティブ領域R1内における配線の線幅方向に平行な断面の形状は矩形(側面のテーパー角が約90°)に近いことが好ましい。したがって、低抵抗な配線を形成するためには、順テーパー側面部分TSFのテーパー角を70°超90°未満としてもよいし、第1無機バリア層12および第2無機バリア層16に欠陥が形成されない限り、順テーパー側面部分TSFを設けず、配線の全長にわたってテーパー角を約90°としてよい。
次に、図3(c)および(d)を参照する。図3(c)および(d)は、TFE構造10が形成されていない領域の断面図である。図3(c)に示す引出し配線30の部分36および図3(d)に示す端子部38は、順テーパー側面部分TSFを有する必要が無いので、例示するように、テーパー角は約90°であってよい。
本発明の実施形態によるOLED表示装置100が有する有機バリア層(中実部)14は、インクジェット法を用いて、パーティクルPの周辺にのみ形成されるので、引出し配線および端子部の側面と基板表面との境界部に樹脂が偏在することがない。したがって、テーパー角を約90°としても、引出し配線に沿って有機バリア層(中実部)14が形成されることが無く、それによる耐湿信頼性の低下もない。
次に、図5および図6を参照して、本発明の実施形態によるOLED表示装置の製造方法を説明する。
本発明の実施形態によるOLED表示装置の製造方法は、基板と、基板に支持された複数の有機EL素子とを有する素子基板を用意する工程と、複数の有機EL素子を覆う薄膜封止構造を形成する工程とを包含する。薄膜封止構造を形成する工程は、第1無機バリア層を形成する工程Aと、工程Aの後で、第1無機バリア層の下または上のパーティクルを検出し、パーティクルごとの位置情報を取得する工程Bと、取得された位置情報に基づいて、パーティクルごとに、光硬化性樹脂を含む塗液の微小液滴をインクジェット法で付与する工程Cと、工程Cの後で、光硬化性樹脂に紫外線を照射し、光硬化性樹脂を硬化させることによって、有機バリア層を形成する工程Dと、工程Dの後で、第1無機バリア層および有機バリア層の上に、第2無機バリア層を形成する工程Eとを包含する。
実施形態によるOLED表示装置の製造方法が、異物検出工程(工程B)およびインクジェット工程(工程C)を包含することによって、上述の構造を有するOLED表示装置を製造することができる。
図5は、本発明の実施形態によるOLED表示装置の製造方法に用いられる異物検出装置40を示す模式図であり、図6は、本発明の実施形態によるOLED表示装置の製造方法に用いられるインクジェット装置50を示す模式図である。
図5に示す異物検出装置40は、コントローラ42と、検出ヘッド44とを有している。コントローラ42は、検出ヘッド44の動作を制御するとともに、ステージ70の動作を制御する。ステージ70は、基板100Mを受容し、x軸およびy軸方向に搬送することができる。ステージ70は、例えば、基板100Mを吸着固定する、および/または、浮上搬送(非接触搬送)させることができる。なお、基板100Mは、例えば、G4.5のマザー基板を用いて作製された素子基板で、第1無機バリア層まで形成されたものである。
コントローラ42は、メモリおよびプロセッサ(いずれも不図示)を有しており、メモリに格納された情報に従って、検出ヘッド44および/またはステージ70を動作させることによって、検出ヘッド44を、基板100M上を走査させる。検出ヘッド44および/またはステージ70を動作させる信号は、プロセッサが生成し、インターフェイス(図中の矢印で示す)を介して、検出ヘッド44および/またはステージ70に与えられる。
検出ヘッド44は、例えば、レーザ光源(例えば、半導体レーザ素子)と、結像光学系と、撮像素子とを有している(いずれも不図示)。基板100Mの所定の位置に向けてレーザ光を出射し、基板100Mで散乱された光を結像光学系で、撮像素子の受光面に結像させる。撮像素子によって撮像された結果を、予め決められたアルゴリズムに従って、プロセッサは、パーティクルの有無、パーティクルのサイズ等を求め、メモリに記憶させる。このような異物検査装置は、例えば、特開2016−105052号公報に記載されている。参考のために、特開2016−105052号公報の開示内容のすべてを本明細書に援用する。異物検出装置40としては、例えば、東レエンジニアリング株式会社製のHS−930を好適に用いることができる。HS−930は、0.3μmの異物(標準粒子散布での評価)を検出することが可能で、例えば、G4.5の基板を60秒未満の時間で、検査することができる。
なお、標準粒子は、真球状ポリスチレンラテックス粒子であり、実際のパーティクルPは、ガラスの微細な破片、金属の粒子、有機物(有機EL材料)の粒子であり、さらにSiN層(屈折率:約1.8、第2無機バリア層)に覆われているので、標準粒子よりも検出しやすく、レーザ散乱光を利用した上記異物検査装置を用いると、球相当直径が0.2μm以上の異物を検出することができる。
図6に示すインクジェット装置50は、コントローラ52と、インクジェットヘッド54と、UV(紫外線)照射ヘッド56とを有している。
コントローラ52は、メモリおよびプロセッサ(いずれも不図示)を有しており、メモリに格納された情報に従って、インクジェットヘッド54、UV照射ヘッド56および/またはステージ70を動作させることによって、インクジェットヘッド54およびUV照射ヘッド56を基板100M上の所望の位置に移動させる。
インクジェットヘッド54、UV照射ヘッド56、および/またはステージ70を動作させる信号は、プロセッサが生成し、インターフェイス(図中の矢印で示す)を介して、インクジェットヘッド54、UV照射ヘッド56、および/またはステージ70に与えられる。例えば、異物検出装置40のコントローラ42のメモリに格納されたパーティクルが存在する位置情報(例えばxy座標)をコントローラ52が受取り、その位置情報に基づいて、光硬化性樹脂を含む塗液の微小液滴をインクジェットヘッド54から付与する。インクジェットヘッド54から付与する塗液の量(微小液滴の数、すなわちショット数)は、例えば、異物検出装置40のコントローラ42のメモリに格納されたパーティクルのサイズ情報をコントローラ52が受取り、プロセッサによって求められる。
その後、UV照射ヘッド56が、付与された光硬化性樹脂に紫外線を照射し、光硬化性樹脂を硬化させることによって、有機バリア層を形成する。この動作を各パーティクルに対して行う。
図6では、インクジェットヘッド54とUV照射ヘッド56とを個別に記載しているが、これらを備える1つのヘッドとしてもよい。なお、紫外線光源としてLEDや半導体レーザ素子を用いることで、光源自体を搭載したコンパクトなUV照射ヘッド56を実現することができる。あるいは、UV照射ヘッド56に、光ファイバーの出射端と、必要に応じて設けられるレンズユニットとだけを搭載してもよい。このとき、光ファイバーの入射端に向けて紫外線を出射する紫外線光源ユニットとして、LED、半導体レーザ素子の他、種々の紫外線光源(例えば、水銀キセノンランプ、超高圧水銀ランプなどのランプ光源)を用いることができる。ただし、結合効率を考慮すると、LEDや、半導体レーザ素子、またはその他のレーザ発振可能な光源が好ましい。このように、UV照射ヘッド56と紫外線光源とを分離して配置すると、異物検出から塗液の付与、紫外線照射に至る一連の工程において、基板100MのOLED3に対する光源の発熱の影響を低減できるという利点が得られる。
また、例えば、複数のインクジェットヘッドを用意してもよい。例えば、生成する微小液滴の大きさが異なる2以上のインクジェットヘッドを用意し、パーティクルのサイズに応じて使い分けてもよい。
例えば、微小液滴の1つの体積が、1fLオーダー(1fL以上10fL未満)または1fL未満であるインクジェットヘッド54を好適に用いることができる。1fLは、直径がおよそ1.2μmの球の体積に相当し、0.1fLは、直径がおよそ0.6μmの球の体積に相当する。例えば、株式会社SIJテクノロジー製の、0.1fLの微小液滴を吐出可能なインクジェット装置(スーパーインクジェット(登録商標))を好適に用いることができる。
ここで、図7(a)および(b)を参照して、パーティクルPの周辺に形成される有機バリア層(中実部)の体積およびそれを形成するための微小液滴の好ましいサイズを説明する。図7(a)および(b)は、本発明の実施形態によるOLED表示装置におけるパーティクルPの周辺に形成される有機バリア層の体積の好ましい範囲を説明するための模式図である。図7(a)は、図7(b)の7A−7A’線に沿った断面であり、パーティクルPの直径を含む断面の模式図であり、図7(b)は法線方向からみたときの平面図である。
ここで、パーティクルPまたはパーティクルPを覆う様に形成された第1無機バリア層12a(これらをまとめて「パーティクルPによる凸部」ということがある。)が球形と仮定する。パーティクルPの周辺の有機バリア層14vは、パーティクルPおよび/またはその上の無機バリア層12aを覆う様に形成されてもよいが、有機バリア層14があまりに厚いと、有機バリア層14の屈折作用(レンズ効果)によって、パーティクルPによる凸部が視認されるおそれがある。したがって、図7(a)に示す様に、パーティクルPによる凸部の半径Rよりも下方にだけ、有機バリア層14vが形成されることが好ましい。このような、有機バリア層14vは、付与する塗液の体積(塗液が溶媒を含む場合は、固形分の体積)および/または、アッシングの条件(例えば時間)を調整することによって得ることができる。アッシングについては後述する。
有機バリア層14vの凹状の表面が、パーティクルPによる凸部の半径Rと同じ曲率半径を有する曲面であるとすると、図7(a)および(b)に示した有機バリア層14vの体積V0は、下記の式(1)で表される。
0=(4−π)πR3 ・・・(1)
パーティクルPによる凸部の半径Rが0.15μmのとき、V0は約0.009fL、半径Rが0.25μmのとき、V0は約0.04fL、半径Rが2.5μmのとき、V0は約42fLとなる。
有機バリア層14vの体積は、V0の約2分の1以上であることが好ましい。これよりも小さいと、有機バリア層14vを設けた効果、すなわち、欠陥の無い、緻密な膜で第2無機バリア層16を形成することができないおそれがある。有機バリア層14vの体積の上限は、屈折作用(レンズ効果)によって、パーティクルPによる凸部が視認されない程度であればよく、V0の5倍を超えないことが好ましく、2倍を超えないことが好ましい。ただし、パーティクルPによる凸部の半径Rが2.5μmよりも小さい場合(V0が約42fLよりも小さい場合)には上記に限られず、有機バリア層14vの体積は、約200fLを超えなければよく、約100fL以下であることが好ましい。
微小液滴のサイズは、パーティクルPによる凸部の半径Rに応じて適宜設定され得ることが好ましい。例えば、1滴〜3滴で、上記V0を満足するように設定することが好ましい。なお、塗液に溶剤を混合することによって、塗液中の固形分(最終的に、有機バリア層14vとして残存する量)に対して、微小液滴を大きく(例えば、1倍超〜10倍)することができる。
なお、パーティクルPによる凸部の直径が0.2μm未満(半径Rが0.1μm未満)のものは、有機バリア層14vを設けなくても、耐湿信頼性の影響はほぼないと考えられる。したがって、少なくとも、直径が0.2μm以上(半径Rが0.1μm以上)のパーティクルPによる凸部を検出し、有機バリア層14vを形成すればよい。
直径が5μm(半径Rが2.5μm)のパーティクルPに対して、0.1fLの微小液滴を多数回付与するのは効率が悪い。したがって、例えば、1fL未満(例えば0.1fL)の微小液滴を生成するインクジェットヘッドと、10fL以上0.5pL未満(例えば50fL)の微小液滴を生成するインクジェットヘッドとを用意し、パーティクルPの大きさに応じて選択するようにしてもよい。UV照射ヘッド56は、共通に使うことができる。もちろん、微小液滴の大きさが互いに異なる3以上のインクジェットヘッドを用意してもよい。
光硬化性樹脂(モノマ)を含む塗液は、光重合開始剤(ラジカル重合開始剤またはカチオン重合開始剤)の他、界面活性剤等の添加剤を少量含む。塗液に含まれる光硬化性樹脂の質量分率は、約80質量%から約90質量%であり、光重合開始剤の質量分率は、約5質量%から約10質量%である。塗液に顔料または染料を混合してもよい。顔料を混合する場合には、分散剤をさらに混合してもよい。粘度は、例えば、約0.5mPa・s以上10Pa・sが好ましい。染料または顔料を混合すると、所望の位置に有機バリア層(中実部)が形成されたことを容易に確認することができる。顔料は微細化する必要があり、粘度の上昇を招くので、染料を用いることが好ましい。例えば、0.1fLの微小液滴を生成させる場合は、顔料も染料も含まないことが好ましい。また、粘度または微小液滴の大きさ(体積)を調整するために、溶剤(例えば、アルコールなどの有機溶媒)を混合してもよい。
光硬化性樹脂としては、アクリル樹脂(アクリレートモノマ)に代表されるビニル基を有するラジカル重合性モノマや、エポキシ基を有するカチオン重合性モノマを用いることができる。光重合開始剤は、用いる樹脂の種類および照射されるUV光の波長範囲に応じて適宜選択される。なお、UV照射ヘッド56を用いず、高圧水銀灯または超高圧水銀灯などの紫外線照射装置を用いて、例えば基板100M上の光硬化性樹脂に一括して紫外線を照射してもよい。
光硬化性樹脂を硬化させることによって形成された光硬化樹脂層を部分的にアッシングする工程をさらに包含してもよい。アッシングは、公知のプラズマアッシング装置、コロナ放電を利用したアッシング処理装置、光励起アッシング装置、UVオゾンアッシング装置を用いて行い得る。例えば、N2O、O2およびO3の内の少なくとも1種のガスを用いたプラズマアッシング、または、これらにさらに紫外線照射とを組合せて行われ得る。第1無機バリア層12および第2無機バリア層16としてSiN膜をCVD法で成膜する場合、原料ガスとして、N2Oを用いるので、N2Oをアッシングに用いると装置を簡略化できるという利点が得られる。
アッシングを行うと、有機バリア層14の表面が酸化され、親水性に改質される。また、有機バリア層14の表面がほぼ一様に削られるとともに、極めて微細な凹凸が形成され、表面積が増大する。アッシングを行ったときの表面積増大効果は、無機材料である第1無機バリア層12に対してよりも有機バリア層14の表面に対しての方が大きい。したがって、有機バリア層14の表面が親水性に改質されることと、有機バリア層14の表面の表面積が増大することから、有機バリア層14と第2無機バリア層16との密着性が向上させられる。
なお、第1無機バリア層12と有機バリア層14との密着性を改善するために、有機バリア層14を形成する前に、第1無機バリア層12の表面にアッシング処理を施しておいてもよい。
アッシングは、例えばパーティクルPによる凸部上に形成された光硬化性樹脂層を除去するなど、最終的に残存する有機バリア層14の配置および/または体積を調整するだけでなく、有機バリア層14と第2無機バリア層16との密着性が向上させることができる。
上記では、フレキシブル基板を有するOLED表示装置の製造方法およびOLED表示装置の実施形態を説明したが、本発明の実施形態は例示したものに限られず、柔軟性を有しない基板(例えばガラス基板)に形成された有機EL素子と、有機EL素子上に形成された薄膜封止構造とを有する有機ELデバイス(例えば、有機EL照明装置)に広く適用できる。
本発明の実施形態は、有機ELデバイスの製造方法および有機ELデバイスに用いられる。本発明の実施形態は、特に、フレキシブルな有機EL表示装置の製造方法および有機EL表示装置に好適に用いられる。
1 :フレキシブル基板
2 :回路(バックプレーン)
3 :OLED層(OLED)
4 :偏光板
10 :TFE構造
12、12a、12b :第1無機バリア層(SiN層)
12c :クラック
14 :有機バリア層
16 :第2無機バリア層
30 :引出し配線
34 :引出し配線の部分
36 :引出し配線の部分
38 :端子部
40 :異物検出装置
42 :コントローラ
44 :検出ヘッド
50 :インクジェット装置
52 :コントローラ
54 :インクジェットヘッド
56 :UV照射ヘッド
100 :OLED表示装置
P :パーティクル
R1 :アクティブ領域
R2 :周辺領域
TSF :順テーパー側面部分

Claims (5)

  1. 基板と、前記基板に支持された複数の有機EL素子とを有する素子基板を用意する工程と、
    前記複数の有機EL素子を覆う薄膜封止構造を形成する工程とを包含し、
    前記薄膜封止構造を形成する工程は、
    第1無機バリア層を形成する工程Aと、
    前記工程Aの後で、前記第1無機バリア層の下または上の球相当直径が0.2μm以上0.3μm未満の第1パーティクルを含むパーティクルを検出し、パーティクルごとの位置情報を取得する工程Bと、
    前記工程Aの後で、前記無機バリア層の表面をアッシングする工程C0と、
    前記工程C0の後で、前記位置情報に基づいて、パーティクルごとに、光硬化性樹脂を含む塗液の微小液滴をインクジェット法で付与し、パーティクルの周辺に前記光硬化性樹脂の凹状の表面を形成する工程Cと、
    前記工程Cの後で、前記光硬化性樹脂に紫外線を照射し、前記光硬化性樹脂を硬化させることによって、有機バリア層を形成する工程Dと、
    前記工程Dの後で、前記第1無機バリア層および前記有機バリア層の上に、第2無機バリア層を形成する工程Eと
    を包含し、
    前記工程Cは、前記第1パーティクルごとに、1つの体積が0.1fL以上10fL未満の第1微小液滴を付与する工程を包含する、有機ELデバイスの製造方法。
  2. 前記工程Bは、前記第1パーティクルおよび前記第1無機バリア層の下または上の球相当直径が0.3μm以上5μm以下の第2パーティクルを含むパーティクルを検出し、パーティクルごとのサイズ情報を取得する工程を包含し、
    前記工程Cにおいて、前記微小液滴は、前記第1微小液滴よりもサイズの大きい第2微小液滴を含み、前記工程Cは、パーティクルごとの前記サイズ情報に基づいて、前記第1パーティクルに対して前記第1微小液滴を選択し、前記第2パーティクルの内の少なくとも前記球相当直径が5μmのパーティクルに対して前記第2微小液滴を選択する工程を包含する、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記第1微小液滴は、染料および顔料を含まず、前記第2微小液滴は、染料または顔料を含む、請求項2に記載の製造方法。
  4. 前記第2微小液滴の1つの体積は、10fL以上0.5pL以下である、請求項2または3に記載の製造方法。
  5. 前記工程Dは、前記光硬化性樹脂を硬化させることによって形成された光硬化樹脂層を部分的にアッシングする工程をさらに包含する、請求項1から4のいずれかに記載の製造方法。
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