JP6405119B2 - 回転式圧縮機及び冷凍サイクル装置 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、回転式圧縮機及び冷凍サイクル装置に関する。
従来から、空気調和装置等の冷凍サイクル装置に使用される回転式圧縮機として、回転軸が貫通するシリンダ室を形成する筒状のシリンダと、シリンダ室を閉塞するとともに、回転軸を回転可能に支持する軸受と、回転軸の回転によりシリンダ室内で偏心回転するローラと、を備えた構成が開示されている。
この種の回転式圧縮機では、ローラがシリンダ室内で偏心回転することで、シリンダ室内の冷媒を圧縮するように構成されている。
ところで、上述した回転式圧縮機では、圧縮時のガス荷重等により回転軸が径方向に撓み変形することで、軸受の一部で回転軸との接触面圧が局所的に高くなる部分が発生するおそれがある(いわゆる、片当たり)。この場合には、片当たり部分で油膜が破断される等して、回転軸のスムーズな回転が損なわれ、動作信頼性が低下する可能性がある。
特開2011−111976号公報
本発明が解決しようとする課題は、片当たりを抑制した上で、動作信頼性を確保できる回転式圧縮機及び冷凍サイクル装置を提供することである。
実施形態の回転式圧縮機は、シリンダと、軸受と、を持つ。シリンダは、回転軸が貫通するシリンダ室を形成する筒状である。軸受は、シリンダ室を閉塞するとともに、回転軸を回転可能に支持する。軸受には、シリンダ室内に向けて開口するとともに、周方向に沿って延びる環状溝が形成される。そして、環状溝の内周面は、円筒部と、円弧状部と、を持つ。円筒部は、環状溝の開口部側に位置して軸方向に沿って延びるとともに、軸受の内周面からの径方向の距離が軸方向全体に亘って一定に形成されている。円弧状部は、環状溝の溝底部側に位置して径方向の内側に向けて凸の円弧状に形成されるとともに、軸受の内周面からの径方向の距離が溝底部側に向かうに従い非線形的に大きくなる。溝底部は、環状溝の深さ方向に向けて凸となる円弧部を有している。円弧状部は、円弧部よりも曲率半径が大きくなっている。環状溝の溝外周面は、軸方向に沿って延びる円筒面とされている。
実施形態における回転式圧縮機の縦断面図を含む、冷凍サイクル装置の概略構成図。 シリンダ室内の構成を説明するための圧縮機構部の横断面図。 圧縮機構部を説明するための図1の拡大断面図。 図3のA部に相当する拡大断面図。 環状溝の深さ位置と軸受に作用する面圧との関係を示すグラフ。 実施形態の他の構成を示す図4に相当する拡大断面図。
以下、実施形態の回転式圧縮機及び冷凍サイクル装置を、図面を参照して説明する。
始めに、冷凍サイクル装置について簡単に説明する。
図1に示すように、本実施形態の冷凍サイクル装置1は、回転式圧縮機2と、回転式圧縮機2に接続された凝縮器3と、凝縮器3に接続された膨張装置4と、膨張装置4と回転式圧縮機2との間に接続された蒸発器5と、を備えている。
回転式圧縮機2は、いわゆるロータリ式の圧縮機であって、内部に取り込まれる低圧の気体冷媒(流体)を圧縮して高温・高圧の気体冷媒とする。なお、回転式圧縮機2の具体的な構成については後述する。
凝縮器3は、回転式圧縮機2から送り込まれる高温・高圧の気体冷媒から熱を放熱させ、高温・高圧の気体冷媒を高圧の液体冷媒にする。
膨張装置4は、凝縮器3から送り込まれる高圧の液体冷媒の圧力を下げ、高圧の液体冷媒を低温・低圧の液体冷媒にする。
蒸発器5は、膨張装置4から送り込まれる低温・低圧の液体冷媒を気化させ、低温・低圧の液体冷媒を低圧の気体冷媒にする。そして、蒸発器5において、低圧の液体冷媒が気化する際に周囲から気化熱を奪い、周囲が冷却される。なお、蒸発器5を通過した低圧の気体冷媒は、上述した回転式圧縮機2内に取り込まれる。
このように、本実施形態の冷凍サイクル装置1では、作動流体である冷媒が気体冷媒と液体冷媒とに相変化しながら循環し、気体冷媒から液体冷媒に相変化する過程で放熱され、液体冷媒から気体冷媒に相変化する過程で吸熱され、これらの放熱や吸熱を利用して暖房や冷房等が行われる。
次に、上述した回転式圧縮機2について説明する。
本実施形態の回転式圧縮機2は、圧縮機本体11とアキュムレータ12とを備えている。
アキュムレータ12は、いわゆる気液分離器であって、上述した蒸発器5と圧縮機本体11との間に設けられている。アキュムレータ12は、吸い込みパイプ21を通して圧縮機本体11の後述するシリンダ41に接続されており、蒸発器5で気化された気体冷媒、及び蒸発器5で気化されなかった液体冷媒のうち、気体冷媒のみを圧縮機本体11に供給するように構成されている。
圧縮機本体11は、回転軸31と、回転軸31を回転させる電動機部32と、回転軸31の回転により気体冷媒を圧縮する圧縮機構部33と、これら回転軸31、電動機部32及び圧縮機構部33が収納された円筒状の密閉容器34と、を備えている。なお、密閉容器34内には、潤滑油Jが収容されており、圧縮機構部33の一部が潤滑油J内に浸漬されている。
密閉容器34及び回転軸31は、軸線Oに沿って同軸状に配置されている。以下の説明では、軸線Oに沿う方向を単に軸方向といい、軸方向に沿う電動機部32側(一端側)を単に上方、圧縮機構部33側(他端側)を下方という。さらに、軸方向から見た平面視で軸線Oに直交する方向を径方向、軸線O周りの方向を周方向という。
電動機部32は、いわゆるインナーロータ型のDCブラシレスモータである。具体的に、電動機部32は、密閉容器34内に焼嵌め等により固定された筒状の固定子35と、固定子35の内側に径方向に間隔をあけて配置されるとともに、回転軸31の上部に固定された円柱状の回転子36と、を備えている。
圧縮機構部33は、回転軸31が貫通するシリンダ室46を形成する筒状のシリンダ41と、シリンダ室46の両側の開口部を各別に閉塞するとともに、回転軸31を回転可能に支持する主軸受42及び副軸受43と、を備えている。そして、シリンダ41、主軸受42及び副軸受43により画成された空間がシリンダ室46を構成している。なお、シリンダ41には、上述した吸い込みパイプ21が接続されており、アキュムレータ12で気液分離された気体冷媒がシリンダ室46内に取り込まれるようになっている。
上述した回転軸31のうち、シリンダ室46内に位置する部分には、軸線Oに対して径方向に偏心する偏心部51が形成されている。
偏心部51にはローラ53が外嵌されている。ローラ53は、回転軸31の回転に伴い、外周面がシリンダ41の内周面に摺接しながら、軸線Oに対して偏心回転可能に構成されている。
図2に示すように、シリンダ41には、径方向の外側に向けて窪むブレード溝54がシリンダ41の軸方向の全体に亘って形成されている。また、ブレード溝54内には、径方向に沿ってスライド移動可能なブレード55が設けられている。ブレード55は、図示しない付勢手段により径方向の内側に向けて付勢されるとともに、その先端部がシリンダ室46内においてローラ53の外周面に当接している。これにより、ブレード55は、ローラ53の回転動作に応じてシリンダ室46内に進退可能に構成されている。そして、シリンダ室46は、ローラ53及びブレード55によって吸込室側と圧縮室側とに区画されている。そして、ローラ53の回転動作及びブレード55の進退動作により、シリンダ室46内で圧縮動作が行われる。
また、シリンダ41において、ローラ53の回転方向(図2中の矢印参照)に沿うブレード溝54の前側(図2中、ブレード溝54の右側)に位置する部分には、シリンダ41を径方向に貫通する吸込孔56が形成されている。吸込孔56は、径方向の外側端部に上述した吸い込みパイプ21が接続される一方、径方向の内側端部がシリンダ室46内に開口している。
さらに、シリンダ41の内周面において、ローラ53の回転方向に沿うブレード溝54の手前側(図2中、ブレード溝54の左側)に位置する部分には、後述する吐出孔63に連通する吐出溝58が形成されている。吐出溝58は、軸方向から見た平面視で半円形状に形成されている。
図3に示すように、主軸受42は、シリンダ41に対して上方に配設され、回転軸31のうち、シリンダ41よりも上方に位置する部分を回転可能に支持している。具体的に、主軸受42は、回転軸31が挿通される筒部61と、筒部61の下端縁から径方向の外側に向けて突設され、シリンダ室46を上方から閉塞するフランジ部62と、を備えている。なお、フランジ部62における周方向の一部には、上述した吐出溝58を通してシリンダ室46内に連通する吐出孔63と、シリンダ室46内外の圧力差に応じて吐出孔63を開閉可能な吐出弁機構64と、が配設されている。
主軸受42には、主軸受42を上方から覆うマフラ65が設けられている。図示の例において、マフラ65には、マフラ65の内外を連通させる図示しない連通孔が形成され、吐出孔63から吐出された高温・高圧の気体冷媒が連通孔を通して密閉容器34内に吐出される。
副軸受43は、シリンダ41に対して下方に配設され、回転軸31のうち、シリンダ41よりも下方に位置する部分を回転可能に支持している。具体的に、副軸受43は、回転軸31が挿通される筒部71と、筒部71の上端縁から径方向の外側に向けて突設され、シリンダ室46を下方から閉塞するフランジ部72と、を備えている。なお、主軸受42及び副軸受43の内周面と回転軸31との間や、ローラ53の外周面とシリンダ室46の内周面との間等の摺動部分には、潤滑油Jによる油膜が形成されている。
ここで、図3、図4に示すように、上述した主軸受42におけるフランジ部62の内周部分(筒部61とフランジ部62との境界部分)には、上方に向けて窪む(シリンダ室46内に向けて開口する)第1環状溝81が全周に亘って形成されている。第1環状溝81は、軸方向に沿う縦断面視において、上方に向かうに従い溝幅が漸次先細っている。具体的に、第1環状溝81は、図4に示すように、径方向の内側に位置する溝内周面82と、径方向の外側に位置して、溝内周面82に対して間隔をあけて配置された溝外周面83と、溝内周面82及び溝外周面83の上端同士を接続する溝底部84と、で画成されている。
溝内周面82は、軸方向に沿う縦断面視において、上端と下端(第1環状溝81の開口縁)とを結ぶ仮想線Lよりも径方向の内側に窪んでおり、図示の例では径方向の内側に向けて凸の円弧状を呈している。具体的に、溝内周面82は、主軸受42の内周面(軸受面)からの径方向の距離が、上方に向かうに従い非線形的に大きくなっている。すなわち、溝内周面82は、深さの増加に対する主軸受42の内周面からの径方向の距離の増加の割合が、溝底部84側に向かうに従い大きくなっている。この場合、仮想線Lと溝内周面82との径方向の距離は、上部及び下部から中央部に向かうに従い漸次大きくなっている。
溝外周面83は、軸方向に沿う縦断面視において、軸方向に沿って延びる円筒面とされている。溝外周面83は、少なくともローラ53の外周面よりも径方向の内側に位置している。
溝底部(円弧部)84は、軸方向に沿う縦断面視において、上方、すなわち第1環状溝81の深さ方向に向けて凸の円弧状を呈し、径方向の両端部において溝内周面82及び溝外周面83にそれぞれ滑らかに連なっている。なお、溝底部84の曲率半径は、溝内周面82の曲率半径よりも小さくなっている。
そして、本実施形態では、主軸受42のうち、第1環状溝81よりも径方向の内側に位置する部分が、径方向に撓み変形可能な撓み部85を構成している。なお、撓み部85の径方向の外側に位置する面は、溝内周面82により構成されている。したがって、撓み部85の径方向における幅は、第1環状溝81の開口縁側から溝底部84側に向かうに従い非線形的に広くなっている。
また、上述した副軸受43におけるフランジ部72の内周部分(筒部71とフランジ部72との境界部分)には、下方に向けて窪む第2環状溝86が全周に亘って形成されている。なお、本実施形態において、第2環状溝86は、上述した第1環状溝81と同等の構成であるため、図4に示す主軸受42や第1環状溝81に対して副軸受43や第2環状溝86の符号を付し、第2環状溝86の詳細な説明を省略する。また、以下の説明において、軸方向に沿うシリンダ室46側を内側、シリンダ室46とは反対側を外側という場合がある。
このように構成された回転式圧縮機2において、図1に示すように電動機部32の固定子35に電力が供給されることで、回転軸31が回転子36とともに軸線O周りに回転する。そして、回転軸31の回転に伴い、偏心部51及びローラ53がシリンダ室46内で偏心回転する。このとき、ローラ53がシリンダ41の内周面にそれぞれ摺接することで、吸込みパイプ21を通してシリンダ室46内に気体冷媒が取り込まれるとともに、シリンダ室46内に取り込まれた気体冷媒が圧縮される。
圧縮された気体冷媒は、主軸受42の吐出孔63を通してシリンダ室46の外側に吐出され、その後マフラ65の連通孔を通って密閉容器34内に吐出される。なお、密閉容器34内に吐出された気体冷媒は、上述したように凝縮器3に送り込まれる。
ここで、圧縮時のガス荷重等により回転軸31が径方向に撓み変形した場合には、軸受42,43の撓み部85が回転軸31に倣って径方向の外側に向けて撓み変形することになる。そのため、回転軸31の片当たりを抑制して、動作信頼性を確保することができる。
特に、本実施形態では、溝内周面82において、軸受42,43の内周面からの径方向の距離が、軸方向の外側に向かうに従い非線形的に大きくなっている構成とした。この場合、例えば軸受42,43の内周面からの径方向の距離が軸方向の外側に向かうに従い線型的に大きくなるテーパ状(例えば、仮想線Lに沿う傾斜面)に溝内周面82を形成する場合に比べ、撓み部85における軸方向の中央部分での径方向の幅を狭くできる。そのため、撓み部85の剛性を軸方向における広範囲に亘って小さくすることが可能になり、回転軸31の撓み変形に倣って撓み部85を広範囲に撓み変形させることができる。したがって、撓み部85に作用する面圧が局所的に大きくなるのを抑制し、動作信頼性を向上させることができる。なお、本実施形態では、溝内周面82と軸受42,43の内周面との間の径方向の距離を軸方向の全体に亘って同一に形成する場合に比べて、軸受42,43のうち、撓み部85と撓み部85よりも軸方向の外側に位置する部分との間での剛性の急変を抑制できる。
また、溝内周面82が径方向の内側に向けて凸の円弧状とされているため、複雑な加工を伴うことなく環状溝81,86を形成できる。この場合には、環状溝81,86を形成するための工具の製造や、環状溝81,86の検査も容易になるので、製造効率の向上を図ることができる。
さらに、溝内周面82の曲率半径が溝底部84の曲率半径よりも大きくなっているため、溝内周面82の内面形状を滑らかに変化させることができる。この場合、環状溝81,86の軸方向における長さを確保できるとともに、撓み部85の剛性が急激に変化するのを抑制できる。
しかも、本実施形態では、溝外周面83を軸方向に沿って延びる円筒面に構成した。この構成によれば、例えば軸方向の内側に向かうに従い径方向の外側に向けて延びるテーパ状や円弧状に溝外周面83を形成する場合に比べて、フランジ部62,72における軸方向の内側端面上(環状溝81,86の開口面上)での溝外周面83の位置を径方向の内側に位置させることができる。そのため、フランジ部62,72における軸方向の内側端面のうち、環状溝81,86よりも径方向の外側に位置する部分の面積を確保でき、ローラ53とのシール性を確保できる。
そして、本実施形態の冷凍サイクル装置1においては、上述した回転式圧縮機2を備えているため、高品質で信頼性の高い冷凍サイクル装置1を提供できる。
ここで、環状溝81,86の深さ位置に対する軸受42,43(撓み部85)に作用する面圧が、溝内周面82の形状に応じてどのように変化するかを解析した。なお、以下の説明において、実施例及び比較例で上述した実施形態と対応する構成には、同一の符号を付して説明する。
本解析において、実施例は、上述した実施形態の回転式圧縮機2であって、環状溝81,86を有している。一方、比較例は、溝内周面82において、軸受42,43の内周面からの径方向の距離が、軸方向の外側に向かうに従い線形的に大きくなっている形状(テーパ状)とされた回転式圧縮機2である。なお、実施例及び比較例において、環状溝81,86の上端及び下端における径方向位置はそれぞれ同等になっている。すなわち、比較例における溝内周面82は、上述した仮想線Lに沿って延在している。
図5に示すように、比較例において、軸受42,43の内周面(撓み部85)に作用する面圧は、環状溝81,86の開口部側(撓み部85における軸方向の内側端部)で局所的に作用していることが分かる。すなわち、比較例では、撓み部85における軸方向の内側端部の撓み変形不足により、環状溝81,86の開口部側での面圧が高くなるものと考えられる。このように、面圧が局所的に作用すると、上述したように回転軸31と軸受42,43との間の油膜が破断される等して、回転軸31のスムーズな回転が損なわれ、動作信頼性が低下する可能性がある。
これに対して、実施例において、軸受42,43の内周面に作用する面圧が、環状溝81,86の深さ位置に関わらずほぼ一定に作用していることが分かる。これは、上述したように撓み部85における軸方向の中央部分での径方向の幅を比較例に比べて狭くすることができたため、回転軸31の撓み変形に倣って撓み部85を広範囲に撓み変形させることができたためと考えられる。このように、撓み部85に作用する面圧が局所的に大きくなるのを抑制することで、回転軸31と軸受42,43との間に油膜が均一に生成され、動作信頼性を向上させることができる。
なお、上述した実施形態では、回転式圧縮機2として、ロータリ式の圧縮機について説明したが、これに限らず、スクロール式の圧縮機にも適宜採用することができる。
また、本実施形態の回転式圧縮機2を、シリンダ室46を2つ有するツインロータリ式の圧縮機に採用することも可能である。
さらに、上述した実施形態では、ローラ53とブレード55とを別体で形成した場合について説明したが、これに限らず、ローラ53とブレード55とを一体で形成しても構わない。
さらに、上述した実施形態では、溝底部84が全体に亘って円弧状とされた構成について説明したが、これに限られない。例えば、溝底部84のうち、一部(例えば、溝内周面82及び溝外周面83との境界部分)に円弧部を有すればよい。
また、上述した実施形態では、軸受42,43の双方に環状溝81,86を形成した場合について説明したが、これに限らず、軸受42,43の少なくとも一方側に環状溝が形成されていれば構わない。
また、溝内周面は、少なくとも一部が軸受42,43の内周面からの径方向の距離が溝底部84側に向かうに従い非線形的に大きくなり、溝内周面の全体として非線形的に形成されていれば構わない。
例えば図6に示す溝内周面182のように、開口部側に位置して軸方向に沿って延びる円筒部182aと、溝底部84側に位置して径方向の内側に向けて凸の円弧状部182bと、を有する構成としても構わない。この場合、円筒部182aは、軸受42,43の内周面からの径方向の距離が、軸方向全体に亘って一定(線型的)になっている。一方、円弧状部182bは、上方に向かうに従い軸受42の内周面からの径方向の距離が、上方に向かうに従い非線形的に大きくなっている。したがって、溝内周面182は、軸受42,43の内周面からの径方向の距離が溝底部84側に向かうに従い全体として非線形的に大きくなっている。
図6に示す構成によれば、溝内周面182における開口部側を円筒部182aとすることで、撓み部85における軸方向の中央部分の剛性を小さくするために、内側端部を必要以上に薄くすることがない。そのため、加工時や組立時等における撓み部85の変形や破損等を抑制し、製造効率を向上させることができる。
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、溝内周面の少なくとも一部が軸受の内周面からの径方向の距離が溝底部側に向かうに従い非線形的に大きくなっているため、軸受における環状溝よりも径方向の内側に位置する部分の剛性を軸方向の広範囲に亘って小さくすることが可能になる。これにより、軸受における環状溝よりも径方向の内側に位置する部分を、回転軸の撓み変形に倣って広範囲に撓み変形させることができる。その結果、軸受に作用する面圧が局所的に大きくなるのを抑制し、動作信頼性を向上させることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…冷凍サイクル装置、2…回転式圧縮機、3…凝縮器、4…膨張装置、5…蒸発器、31…回転軸、41…シリンダ、42…主軸受(軸受)、43…副軸受(軸受)、46…シリンダ室、81…第1環状溝(環状溝)、82,182…溝内周面、83…溝外周面、84…溝底部、86…第2環状溝(環状溝)

Claims (2)

  1. 回転軸が貫通するシリンダ室を形成する筒状のシリンダと、
    前記シリンダ室を閉塞するとともに、前記回転軸を回転可能に支持する軸受と、を備え、
    前記軸受には、前記シリンダ室内に向けて開口するとともに、周方向に沿って延びる環状溝が形成され、
    前記環状溝の溝内周面は、
    前記環状溝の開口部側に位置して軸方向に沿って延びるとともに、前記軸受の内周面からの径方向の距離が軸方向全体に亘って一定に形成された円筒部と、
    前記環状溝の溝底部側に位置して径方向の内側に向けて凸の円弧状に形成されるとともに、前記軸受の内周面からの径方向の距離が前記溝底部側に向かうに従い非線形的に大きくなる円弧状部と、を有し、
    前記溝底部は、前記環状溝の深さ方向に向けて凸となる円弧部を有し、
    前記円弧状部は、前記円弧部よりも曲率半径が大きくなっており、
    前記環状溝の溝外周面は、軸方向に沿って延びる円筒面とされている回転式圧縮機。
  2. 請求項1に記載の回転式圧縮機と、
    前記回転式圧縮機に接続された凝縮器と、
    前記凝縮器に接続された膨張装置と、
    前記膨張装置と前記回転式圧縮機との間に接続された蒸発器と、を備えている冷凍サイクル装置。
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