JP6404616B2 - 防振装置 - Google Patents

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Description

本発明は、防振装置に関するものである。
従来の防振装置には、内側取付部材と外側取付部材とを弾性体で連結し、当該弾性体の一部が隔壁を形成して液体が充填される第1主液室と、前記弾性体で形成された仕切隔壁によって前記内側取付部材の周りに区画されて液体が充填される複数の第2主液室と、ダイヤフラムが隔壁の一部を形成して液体が充填される副液室とを有し、前記第2主液室の前記仕切隔壁にスリットを形成し、当該スリットが振動入力に応じて離間または密着するものがある(例えば、特許文献1参照)。前記防振装置によれば、振動入力による前記仕切隔壁に生じる応力集中が前記スリットの離間および密着によって軽減されることから、当該仕切隔壁の耐久性を向上させることができる。
特開2012−67905号公報
しかしながら、防振装置の弾性体には、前記仕切隔壁にだけではなく、他の部位においても、振動入力によって様々な歪が生じる。このため、従来の防振装置には、弾性体全体としての耐久性の向上を図るという点に改善の余地があった。
また、上述の防振装置は、前記第2主液室の隔壁の一部を前記弾性体で形成することにより、振動入力に応じた前記第2主液室からの液体の吐き出しを可能としている。また、前記第2主液室からの吐き出しは、防振特性(減衰特性)に影響を与え、振動入力が大きくなるに従って大きくなることが好ましい。しかしながら、振動入力に応じた前記第2主液室からの吐き出しについても、従来の防振装置には改善の余地があった。
本発明の目的は、弾性体の耐久性の向上と防振特性の向上とを両立させることができる防振装置を提供することにある。
本発明に係る防振装置は、振動発生部および振動受部の一方に連結される内側取付部材と、振動発生部および振動受部の他方に連結される外側取付部材と、前記内側取付部材と前記外側取付部材とを連結する弾性体と、少なくとも前記弾性体の一部が隔壁の一部を形成して液体が充填されるとともに前記弾性体の圧縮および伸張に追従して内容積が変化する、少なくとも1つの主液室と、ダイヤフラムが隔壁の一部を形成して液体が充填されるとともに内圧の変化に応じて内容積が変化する副液室と、を有し、前記内側取付部材は、前記弾性体の内部に配置されて当該弾性体に固着される固着部と、前記弾性体を圧縮する方向に当該弾性体を押圧する押圧部を有し、当該押圧部は、前記弾性体と非接着に密着するものであることを特徴とするものである。
本発明に係る防振装置によれば、弾性体の耐久性の向上と防振特性の向上とを両立させることができる。
なお、本発明において、内側取付部材の押圧部が弾性体と「密着する」とは、「内側取付部材の押圧部と弾性体とが互いに常時接触している場合」は勿論、防振装置を振動発生部と振動受部との間に配置し(すなわち、防振装置にいずれかの側からの荷重が負荷され)、かつ、振動入力がない状態で、内側取付部材の前記押圧部(より具体的には、内側取付部材の押圧面)と弾性体(より具体的には、弾性体の受圧面)との間に隙間が形成されている場合であっても、振動が入力された状態では、内側取付部材の押圧部が弾性体に接触する場合も含まれる。すなわち、「防振装置が振動発生部と振動受部との間に配置され、かつ、振動が入力されることにより、内側取付部材の押圧部と弾性体とが互いに接触する場合」も含まれる。具体例としては、「防振装置が振動発生部と振動受部との間に配置され、かつ、防振装置に振動が入力されない状態で、前記隙間が1mm以下の場合」が挙げられる。
本発明に係る防振装置では、前記主液室は、第1主液室と第2主液室とからなり、前記第1主液室と前記副液室とを連通させて液体を流通可能にする第1制限通路と、前記第2主液室と前記副液室とを連通させて液体を流通可能にする第2制限通路と、を有するものであることが好ましい。
この場合、少なくとも2つの振動周波数に対応したチューニングを可能にすることができる。
本発明に係る防振装置では、前記主液室は、第1主液室と、2つの第2主液室とからなり、前記第1主液室と前記副液室とを連通させて液体を流通可能にする第1制限通路と、2つの前記第2主液室を連通させて液体を流通可能にする第2制限通路と、を有することが好ましい。
この場合、少なくとも2方向の振動入力に対する防振効果を得ることができる。
本発明に係る防振装置では、前記押圧部は、環状の押圧部であることが好ましい。
この場合、前記弾性体を均等に押圧できることから、防振特性の向上に有効である。
本発明によれば、弾性体の耐久性の向上と防振特性の向上とを両立させることができる防振装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る防振装置を模式的に示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る防振装置を模式的に示す他の断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態に係る防振装置を詳細に説明する。なお、以下の説明では、本実施形態に係る防振装置を車両のエンジンマウントとして適用した場合を例にとり、図面上側および下側をそれぞれ、上側および下側として説明する。また本実施形態では、エンジン側部材を振動発生部とし、車体(車台)側部材を振動受け部とする。
図1中、符号1は、本発明の一実施形態に係る防振装置である。防振装置1は、図示しないエンジンおよび車体の間に配置されている。本実施形態の防振装置1は、例えば、エチレングリコール、水、または、シリコーンオイル等の液体が封入された、いわゆる、液体封入型の防振装置である。
符号2は、振動発生部に連結される内側取付部材である。本実施形態では、内側取付部材2は、軸線Oに沿って延在する、例えば金属製のシャフト部材である。本実施形態では、内側取付部材2の軸線Oと振動方向に延在する軸とが一致するように配置されている。すなわち、本実施形態では、内側取付部材2の軸線Oは振動方向に延在する。
更に、本実施形態では、内側取付部材2は、後述する弾性体4の内部に配置されて当該弾性体4に固着される固着部材(固着部)2aと、弾性体4を圧縮する方向に当該弾性体4を押圧する押圧部材(押圧部)2bを有する。固着部材2aには、内側取付部材2の軸線O方向に延びる取付穴2hが形成されている。内側取付部材2は、取付穴2hを挿通するシャフト等の挿通部材(図示省略)を介して、振動発生部に連結される。なお、内側取付部材2を振動発生部に連結する手段としては、挿通部材を介して連結するものに限定されない。
本実施形態では、固着部材2aは、シャフト状の本体2a1と、本体2a1の一端に繋がるヘッド2a2とを有する。ヘッド2a2は、本体2a1よりも大径に形作られている。本実施形態では、ヘッド2a2は、偏平なほぼ球形状に形作られている。ただし、ヘッド2a2の形状は、球形状に限定されるものではない。
また、本実施形態では、押圧部材2bは、固着部材2aの本体2a1が挿入される貫通孔が形成された筒状部材である。本実施形態では、押圧部材2bは、弾性体4と向かい合う下端面2b1が軸線Oと直交する平面に形成されている。本実施形態では、押圧部材2bの下端面2b1が弾性体4を圧縮する方向に当該弾性体4を押圧する。
押圧部材2bは、ねじ、溶接や圧入嵌合などにより、固着部材2a(本実施形態では、固着部材2aの本体2a1)に固着させることができる。また、内側取付部材2は、固着部材2aおよび押圧部材2bを予め一体に形成したものにできる。さらに、振動発生部が内側取付部材2の上端全体と接触することにより振動の入出力が行われるときは、固着部材2aと押圧部材2bとを固定することなく、固着部材2aを押圧部材2bに挿入するだけとすることもできる。
符号3は、振動方向に延在する内側取付部材2の周りに、当該内側取付部材2を取り囲むように配置されている保持部材である。図1および2に示すように、保持部材3は、内側取付部材2の軸線Oと同軸状に配置されている。また、本実施形態では、図2に示すように、保持部材3は、内側取付部材2(軸線O)を取り囲む2つの環状部3aおよび3bを有し、これら環状部3aおよび3bは、軸線O方向に間隔を置いて配置されている。また、図1に示すように、保持部材3は、軸線Oを挟んで対向配置される、2つの支持部3cを有する。2つの支持部3cはそれぞれ、環状部3aおよび3bのそれぞれに連結されている。本実施形態では、一方の環状部3aは、他方の環状部3bよりも小径に形成されている。このため、本実施形態では、2つの支持部3cはそれぞれ、軸線Oに向かって縮径する環状の屈曲部分3c1を有する。
符号4は、内側取付部材2と保持部材3とを連結する弾性体である。
弾性体4は本体部4aを有する。本実施形態では、本体部4aは、内側取付部材2のヘッド2a2に連結される一方、当該ヘッド2a2から保持部材3の環状部3aに向かって軸線O周りに円錐状に拡径して当該環状部3aに連結される。本体部4aには、内側取付部材2のヘッド2a2に向かって縮径する円錐状の窪み面4f1が形成されている。窪み面4f1は、弾性体4の本体部4aの内側に円錐状の窪みを形作っている。
また、弾性体4は蓋部4bを有する。本実施形態では、蓋部4bは、内側取付部材2の本体部2a1に連結されている一方、当該本体部2a1から保持部材3の環状部3bに向かって軸線O周りに膜状に拡径して当該環状部3bに連結されている。また、本実施形態では、蓋部4bは、軸線Oを中心に同心円状に広がる波形に形成されており、ベローズとして機能する。さらに、本実施形態では、蓋部4bは、円錐形状の弾性体4の本体部4aに連結されている。
本実施形態では、弾性体4は、本体部4aと蓋部4bとの間に、内側取付部材2の本体部2a1に向かって縮径する環状の窪み面4f2を形成している。窪み面4f2は、弾性体4の本体部4aおよび蓋部4bとの間に内側取付部材2(軸線O)を取り囲む環状の窪みを形作っている。なお、本実施形態では、図1に示すように、本体部4aおよび蓋部4bは、弾性体4の一部として互いに、保持部材3の支持部3cに連結されている。
符号5は、振動受部に連結される外側取付部材である。本実施形態では、外側取付部材5は、内側取付部材2を取り囲むように配置された筒状の部材である。本実施形態では、弾性体4の内周縁は、内側取付部材2に連結されており、当該弾性体4の外周縁は、保持部材3およびシーリング部材6を介して外側取付部材5に連結されている。また、本実施形態では、外側取付部材5は、保持部材3を収容可能な筒状の本体部5aと、内側取付部材2の方向と反対の側に向かうに従って軸線Oに向かって先細りする絞り部5bとを有する。本実施形態では、絞り部5bは、本体部5aよりも小径に形成されている。このため、本実施形態では、本体部5aおよび絞り部5bは、軸線Oに向かって縮径する環状の屈曲部分5cを介して連結されている。
符号6は、外側取付部材5の内周面を被覆するシーリング部材である。シーリング部材6は、外側取付部材5の内周面に固定されて当該内周面をシールする。符号7は、弾性変形可能なダイヤフラムである。ダイヤフラム7は、外側取付部材の2つの開口端のうち、内側取付部材2が配置される開口端と反対の側の開口端を閉じる。本実施形態では、ダイヤフラム7は、外側取付部材5の絞り部5bの内側に形成された開口部を閉じている。本実施形態では、シーリング部材6は、ダイヤフラム7と一体に形成されている。シーリング部材6は、例えば、ダイヤフラム7とともにゴムで形成されており、外側取付部材5の内周面に加硫接着されている。
符号8は、外側取付部材5の内側に収容される仕切部材である。仕切部材8は、外側取付部材5の屈曲部分5cに載置されることで、ダイヤフラム7よりも内側取付部材2の側(上側)に配置されている。本実施形態では、仕切部材8は、外側取付部材5を仕切る本体部8aと、この本体部8aの外縁から上側に向かって伸びる周壁部8bとを有する。また、本実施形態では、仕切部材8は、その周壁部8bに取り囲まれた本体部8aの上側面を閉じる封止部8cを有する。本実施形態では、仕切部材8は、シーリング部材6を介して外側取付部材5の内周面に接することで、外側取付部材5の内側を上下方向に密封状態に仕切っている。
また、仕切部材8には、本体部8aと封止部8cとの間に、メンブラン9が配置されている。メンブラン9は、例えば、ゴム材料などの弾性材料で形成されている。本実施形態では、メンブラン9は、仕切部材8の本体部8aに形成された収容凹部8a1に配置されている。これにより、メンブラン9は、仕切部材8の封止部8cにより、本体部8aの収容凹部8a1から離脱することなく、仕切部材8内に収容される。
本実施形態に係る防振装置1は、外側取付部材5に、仕切部材8、弾性体4に連結された内側取付部材2および保持部材3を収容することにより形成される。防振装置1は、第1主液室S1および第2主液室S2ならびに副液室S3を有している。
第1主液室S1および第2主液室S2は、それぞれ、少なくとも弾性体4の一部が隔壁の一部を形成して前記液体が充填されるとともに、弾性体4の圧縮および伸張に追従して内容積が変化する。
本実施形態では、第1主液室S1は、外側取付部材5の径方向内側に配置されて、弾性体4の円錐状の窪み面4f1と仕切部材8の上側端面(封止部8cの上側端面)8f1を隔壁面として円錐形状に形作られている。第1主液室S1には、前記液体が充填されており、弾性体4の圧縮および伸張に追従して内容積が変化する。
本実施形態では、第2主液室S2は、外側取付部材5の径方向内側に配置されて、弾性体4の環状の窪み面4f2と外側取付部材5の内側に被覆されたシーリング部材6の内表面6fを隔壁面として軸線O周りを周回する環状に形作られている。本実施形態では、図1に示すように、第2主液室S2にも、前記液体が充填されており、弾性体4(特に、蓋部4b)の圧縮および伸張に追従して内容積が変化する。
副液室S3は、ダイヤフラム7が隔壁の一部を形成して前記液体が充填されるとともに、その内圧の変化に応じて内容積が変化する。本実施形態では、副液室S3は、ダイヤフラム7の内表面7fと仕切部材8の下側端面(本体部8aの下側端面)8f2を隔壁面として形作られている。
さらに、本実施形態では、仕切部材8に、第1制限通路100、第2制限通路200および圧力調整部300が形成されている。
図2に示すように、第1制限通路100は、仕切部材8の封止部8cに形成された開口部101と、この開口部101に通じて本体部8aと封止部8cとの間に形成された軸線O周りに伸びるオリフィス通路102と、このオリフィス通路102に通じて本体部8aの下側端面に形成された開口部103とで形成されている。第1制限通路100は、第1主液室S1と副液室S3との間を繋ぐ通路とされている。第1制限通路100の内側では、第1主液室S1と副液室S3との間の前記液体の流通を可能にする。図示した例では、比較的低周波数大振幅の振動、例えば、10Hz未満の周波数を有する振動(バウンズ振動)については、主として、第1制限通路100の設定により振動吸収を図ることができる。例えば、第1制限通路100の流路長および流路断面積は、第1制限通路100の共振周波数が予め決められた周波数になるように設定(チューニング)することができる。
第2制限通路200は、仕切部材8の周壁部8bの上側端面に形成された開口部201と、この開口部201に通じて仕切部材8の周壁部8bおよび本体部8aの外縁部ならびにシーリング部材6の間に形成された、軸線O周りを軸線O方向に螺旋状に伸びるオリフィス通路202と、このオリフィス通路202に通じて本体部8aの下側端面に形成された開口部203とで形成されている。第2制限通路200は、第2主液室S2と副液室S3との間を繋ぐ通路とされている。第2制限通路200の内側では、第2主液室S2と副液室S3との間の前記液体の流通を可能にする。図示した例では、第2制限通路200の断面積は、第1制限通路100の断面積よりも大きく設定されている。これにより、上記バウンズ振動よりも周波数の高い、例えば、10〜15Hzの周波数を有する振動(ピッチング振動)については、第2制限通路200の設定により振動吸収を図ることができる。例えば、第2制限通路200の流路長および流路断面積は、第2制限通路200の共振周波数が予め決められた周波数になるように設定(チューニング)することができる。
圧力調整部300は、封止部8cに形成された開口部301と、この開口部301に通じて本体部8aと封止部8cとの間に形成された収容部302と、この収容部302を本体部8の下側端面に通じさせる本体部8aに形成された開口部303とで形成されている。また、収容部302の内側には、メンブラン9が微小変形または微小移動可能(本実施形態では微小変形可能)に収容されている。メンブラン9は、収容部302の内側で、上下方向にわずかに変形または移動することができる。メンブラン9は、第1主液室S1内の液圧上昇に伴う動ばね定数の上昇を抑えることで、高周波振動の効果的な吸収を可能にする。
弾性体4は、変形および復元が可能であれば、様々な材料のものを適用することができる。本実施形態では、弾性体4は、少なくともゴムを主成分とし、内側取付部材2と保持部材3とに加硫接着されている。本実施形態では、内側取付部材2の固着部材2aは、その本体部2a1の一部とヘッド2a2が弾性体4の内部に配置されて当該弾性体4に固着している。なお、本発明によれば、弾性体4は、例えば、加硫接着によって、内側取付部材2と外側取付部材5とに直接連結してもよい。
また、本実施形態では、内側取付部材2の押圧部材2bは、弾性体4を圧縮する方向に当該弾性体4を押圧する。本実施形態では、弾性体4は、内側取付部材2の押圧部材2bの下端面2b1(以下、単に「内側取付部材2の押圧面2b1」ともいう)に押圧される位置に、当該内側取付部材2の押圧部材2bを受ける受圧部4eが形成されている。受圧部4eは、弾性体4の蓋部4bから上側に突出する。受圧部4eは、内側取付部材2の押圧面2b1と向かい合う上端面4e1(以下、単に「弾性体4の受圧面4e1」ともいう)が軸線Oと直交する平面に形成されている。
内側取付部材2の押圧部材2bは、弾性体4と非接着に密着している。ここで、本実施形態においては、防振装置1を振動発生部と振動受部との間に配置し、かつ、振動が入力されていない状態でも、内側取付部材2の押圧面2b1と弾性体4の受圧面4e1とが互いに接触している。
次に、本実施形態に係る防振装置1の作用について説明する。
本実施形態に係る防振装置1では、内側取付部材2の押圧面2b1は、弾性体4の受圧面4e1と非接着に密着しているため、内側取付部材2が外側取付部材5とが軸線O方向に互いに接近することで防振装置1が圧縮されるときは、弾性体4は内側取付部材2の動きに追従する。たとえば、弾性体4の受圧部4eが軸線Oの方向に圧縮されると、内側取付部材2の押圧面2b1が弾性体4の受圧面4e1を押圧する。これに伴い、弾性体4の本体部4aが第1主液室S1に向かって大きく変形すると同時に、弾性体4の蓋部4bも当該弾性体4の受圧部4eの動きに追従して第2主液室S2に向かって大きく変形する。これにより、弾性体4の本体部4aが、第1主液室S1に充填された前記液体を第1制限通路100に向けて大きく押し出すことができると同時に、弾性体4の蓋部4bも、第2主液室S2に充填された前記液体を第2制限通路200に向けて大きく押し出すことができる。
他方、本実施形態に係る防振装置1では、内側取付部材2の押圧面2b1は、弾性体4の受圧面4e1と非接着に密着しているため、内側取付部材2が外側取付部材5とが軸線O方向に互いに離間することで防振装置1が引っ張られるときは、弾性体4、特に蓋部4bは内側取付部材2の動きに完全には追従しない。たとえば、内側取付部材2が軸線Oの方向に引っ張られても、内側取付部材2の押圧部材2bと弾性体4とは非接着であるから、弾性体4の受圧部4eは、内側取付部材2の動きに追従しない。これにより、弾性体4の蓋部4b等に生じる局部歪を抑制することができる。
このように、本実施形態に係る防振装置1によれば、防振装置1の圧縮時は、弾性体4が内側取付部材2の動きに追従することで、第2主液室S2の前記液体を第2制限通路200に押し出す力が大きく確保される一方、防振装置1の引張時は、弾性体4が内側取付部材2の動きに完全には追従しないことで、引張側の入力による局部歪を抑制することができる。従って、本実施形態に係る防振装置1によれば、弾性体4の耐久性の向上と防振特性の向上とを両立させることができる。
また、本実施形態に係る防振装置1では、当該防振装置1の主液室は、第1主液室S1と第2主液室S2とからなり、第1主液室S1と副液室S3とを連通させて前記液体を流通可能にする第1制限通路100と、第2主液室S2と副液室S3とを連通させて前記液体を流通可能にする第2制限通路200とを有する。この場合、内側取付部材2および外側取付部材3の軸線O方向に平行な方向からの少なくとも2つ(本実施形態では、2つ)の振動周波数の振動入力に対応したチューニングを可能にすることができる。なお、本実施形態では、第2主液室S2を1つの環状液室としたが、本実施形態の変形例としては、第2主液室S2を複数(好適には、2つ)、すなわち、第2主液室S2を、隔壁を挟んで軸線O周りの複数個所(好適には、軸線Oを挟んで互いに向かい合う2箇所)に形成し、各第2主液室S2を、それぞれ、互いに独立に第2制限通路200を介して副液室S3に連通させることも可能である(図示省略)。
また、他の実施形態に係る防振装置では、当該防振装置の主液室は、第1主液室S1と、2つの第2主液室S2とからなり、第1主液室S1と副液室S3とを連通させて前記液体を流通可能にする第1制限通路100と、2つの第2主液室S2を連通させて前記液体を流通可能にする第2制限通路とを有する(図示省略)。この場合、少なくとも2方向の振動入力に対する防振効果を得ることができる。
さらに、本実施形態に係る防振装置1では、内側取付部材2の押圧面2b1は、内側取付部材2の本体部2a(軸線O)を取り囲む環状の押圧面に形作られている。この場合、内側取付部材2の本体部2a(軸線O)周りに弾性体4を均等に押圧できることから、第2主液室S2からの前記液体の吐き出しも均等に行われるため、防振特性の向上に有効である。
上述したところは、本発明の一実施形態であって、特許請求の範囲の記載によれば、種々の変更が可能である。例えば、第2制限通路200は、2つの第2主液室S2を連通させて前記液体を流通可能にする第2制限通路と組み合わせることができる。また、本発明の防振装置は、エンジンマウントに限定されるものではなく、建設機械に搭載される発電機用マウントや、工場等に設置される機械用マウントとして使用することができる。さらに、内側取付部材2および外側取付部材5の形状も、様々な形状とすることができる。
本発明は、内側取付部材と外側取付部材とを弾性体で連結し、少なくとも前記弾性体の一部が隔壁の一部を形成する主液室と、ダイヤフラムが隔壁の一部を形成する副液室とを有する、防振装置に適用することができる。
1:防振装置, 2:内側取付部材, 2a:固着部材(固着部): 2b:押圧部材(押圧部), 2b1 :押圧部材の下端面(内側取付部材の押圧面), 3:保持部材, 4:弾性体, 4a:本体部, 4b:蓋部, 4d:仕切隔壁, 4e:受圧部, 4e1 :弾性体の上端面(弾性体の受圧面), 5:外側取付部材, 6:シーリング部材, 7:ダイヤフラム, 8:仕切部材, 9:メンブラン, 100:第1制限通路, 200:第2制限通路, 300:圧力調整部, S1 :第1主液室, S2 :第2主液室, S3 :副液室

Claims (5)

  1. 振動発生部および振動受部の一方に連結される内側取付部材と、
    振動発生部および振動受部の他方に連結される外側取付部材と、
    前記内側取付部材と前記外側取付部材とを連結する弾性体と、
    少なくとも前記弾性体の一部が隔壁の一部を形成して液体が充填されるとともに前記弾性体の圧縮および伸張に追従して内容積が変化する、少なくとも1つの主液室と、
    ダイヤフラムが隔壁の一部を形成して液体が充填されるとともに内圧の変化に応じて内容積が変化する副液室と、
    を有し、
    前記内側取付部材は、前記弾性体の内部に配置されて当該弾性体に固着される固着部と、前記弾性体を圧縮する方向に当該弾性体を押圧する押圧部を有し、当該押圧部は、前記弾性体と非接着に密着するものであり、
    前記弾性体は、蓋部を有し、当該蓋部は、波形に形成されていることを特徴とする、防振装置。
  2. 請求項1において、前記弾性体には、前記蓋部から上側に突出する受圧部が形成されており、当該受圧部は、軸線と直交する平面に形成されている、防振装置。
  3. 請求項1又は2において、前記主液室は、第1主液室と第2主液室とからなり、
    前記第1主液室と前記副液室とを連通させて液体を流通可能にする第1制限通路と、
    前記第2主液室と前記副液室とを連通させて液体を流通可能にする第2制限通路と、
    を有する、防振装置。
  4. 請求項1又は2において、前記主液室は、第1主液室と、2つの第2主液室とからなり、
    前記第1主液室と前記副液室とを連通させて液体を流通可能にする第1制限通路と、
    2つの前記第2主液室を連通させて液体を流通可能にする第2制限通路と、
    を有する、防振装置。
  5. 請求項1乃至のいずれか1項において、前記押圧部は、環状の押圧部である、防振装置。
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