JP6402190B2 - 電極及び電極の形成方法 - Google Patents

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Description

本開示は電極に関し、より詳細には、バイオセンサ用途のための薄膜電極に関する。
国際公開第2013/052092号は、金属層と、金属層と直接接触する非金属層の両方を有する電極の少なくとも1つを有する2つの電極を具備する電気化学的グルコースバイオセンサを記載している。いくつかの貴金属電極の反応は、製造直後に一般的により顕著であり、非常に経時変化した製造物は使用から除外されることができる。非金属層は炭素層であり、新しい場合には、経時変化していない非活性製造物の特性を模倣する活性化された電極を作成するために使用される。換言すれば、電極の感度は、電位の一貫性のある読み取りのために犠牲にされる。
しかし、改善された性能を有する電極が継続的に必要である。例えば、電極に使用される金属、金などの特に高価な金属の量を低減することにより、コストを低減することができる。更に、金属の量を低減しても性能を維持することができる電極が必要である。更に、改善されたシート抵抗を有する電極が必要とされている。
実施形態は、実施例として例示され、添付の図に限定されるものではない。
図1は、本開示に係わる電極の実施形態を示す。
当業者は、図中の要素が、簡単かつ明瞭に示されており、必ずしも縮尺通りに描かれていないことを理解する。例えば、図中の要素のいくつかの寸法は、本発明の実施形態の理解の向上を助けるために、他の要素と比較して誇張されることができる。
以下の説明は、図面と組み合わせて、本明細書に開示された教示を理解する助けとなるように提供される。以下の説明は、教示の特定の実施と実施形態に焦点を当てるであろう。この焦点は、教示を説明する際に助けとなるように提供されており、教示の範囲又は適用を限定するものとして解釈されるべきではない。しかし、他の実施形態は、この出願に開示されているような教示に基づいて使用されることができる。
用語「具備する」、「具備している」、「含む」、「含んでいる」、「有する」、「有している」又はそれらの任意の他の変形は、非排他的な包含を網羅することを意図している。例えば、方法、物品、又は特徴のリストを具備する装置は、必ずしもそれらの特徴のみに限定される訳ではなく、明示的に記載されていない又はそのような方法、物品、若しくは装置に固有な他の特徴を、含むことができる。更に、特に断わらない限りに、「又は」は包含的な「又は」を指し、排他的な「又は」を指さない。例えば、A又はBの状態が、以下のいずれか1つを満たしている場合である。Aが真(又は存在する)であり且つBが偽(又は存在しない)である、Aが偽(存在しない)であり且つBが真(又は存在する)である、及びにAとBの両方が真(又は存在する)。
また、「a」又は「an」の使用は、本明細書に記載の要素及び構成要素を記載するために使用される。これは、単に便宜上、本発明の範囲の一般的な意味を与えるためになされる。この説明は、異なることを意味することが明らかでない限り、1つ、少なくとも1つ、又は単数形に複数も含むように、又はその逆も同様に、読まれるべきである。例えば、1つのアイテムが本明細書に記述される場合、2つ以上のアイテムが単一のアイテムの代わりに使用されることが出来る。同様に、2つ以上のアイテムが本明細書に記載されている場合、単一のアイテムを2つ以上のアイテムの代わりに用いることができる。
別段の定めがない限り、本明細書中で使用される全ての技術的及び科学的用語は、本発明が属する技術の当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。材料、方法、及び実施例は例示にすぎず、限定することを意図するものではない。本明細書に記載されていない範囲で、特定の材料及び処理行為に関する多くの詳細は従来のものであり、電極及びバイオセンサ技術分野の教科書及びその他の情報源で見つけられる。
以下の開示は、基材、(誘電体層とすることができる)第1の層、及び(金属を含む層であることができる)第2の層を含む電極を説明する。特定の実施形態では、電極は、例えば血液試料のような、試料中のグルコース濃度を測定するバイオセンサ用の薄膜電極などの、薄膜電極であることができる。以下の開示は、電極及び電極を形成する方法を含むことができるバイオセンサ試験片を説明している。電極は、基材、第1の層、及び第2の層を具備することができる。本明細書に記載のように、第1の層の導入は、電極の品質を向上させることができる。例えば、シート抵抗を改善し、又は第2の層で使用される材料の量を、特に金などの高価な金属の量を減少させ、第1の層がない電極に比べて、同一のシート抵抗を維持することができる。以下に説明される実施形態は本発明の範囲を説明するのであり、限定するものではないとの見方に於いて、概念はよりよく理解される。
図1は、基材20、基材20上に配置された第1の層30及び第2の層40を含む電極を示す。図示のように、第1の層30は、第1の層30が直接基材20に接触するように、基材20に直接隣接して配置することができる。更に、第2の層40は、第2の層40が直接第1の層30に接触するように、第1の層30に直接隣接して配置することができる。
特定の実施形態において、第1の層は、基材、第2の層、又は両方と直接接触することができる。特定の実施形態において、電極は、追加の層を具備することができる。例えば、電極は、基材と、第1の層と、及び第2の層との1つ又は複数の間に配置された中間層(複数可)を具備することができる。
本開示に係る電極は、不活性薄膜電極などの不活性電極であることができる。以下に説明するように、第1の層は、誘電体層とすることができ、第2の層は、金属を含みうる層であることができる。
特定の実施形態では、電極は、例えば血液試料のような、試料中のグルコース濃度を測定することができるバイオセンサ電極などの、バイオセンサ電極であることができる。特定の実施形態では、電極は、酵素、メディエータ、インジケータ、又はそれらの任意の組み合わせを含む溶液などの化学溶液を含む層を含むことができる。特定の実施形態において、電極は、グルコースに反応することができる。例えば、グルコースは、酵素と最初に反応することにより副生成物を形成し、電極により間接的に劣化されうる。電極は、副生成物と反応する。
電極は、バイオセンサ試験片などの、バイオセンサの一部であることができ、血液試料などの試料中のグルコースのレベルを測定するのに適している。特定の実施形態において、試験片は、作用電極及び対電極を含むことができ、本明細書に記載の電極は、作用電極、対電極、又はその両方として存在することができる。
特定の実施形態は、第1の層及び第2の層は、エピタキシャル層で、具体的にはヘテロエピタキシャル層でありうる。より特定の実施形態では、第1の層は、成長下地層であることができ、第2の層は、エピタキシャルな上層であることができる。エピタキシーは、結晶質の下地層上に結晶質の上層を成膜することを指す。ホモエピタキシーは、同じ材料で形成される上層及び下地層を指す。ヘテロエピタキシャルは、異なる材料の成長下地層上に形成されるエピタキシャルな上層を指す。エピタキシャル成長では、下地層は、下地層に対して1つ又は複数の配向した結晶方位に上層を固定する種結晶として作用することができる。上層が下地層に対して配向した層を形成しない場合、成長は非エピタキシャルでありうる。
特定の実施形態では、成長下地層の導入は、そのシート抵抗を向上させるなど、電極の品質を向上させることができる。換言すれば、成長下地層なしの電極と比較して、驚くべきことに、特定の実施形態において、電極の同じシート抵抗を維持しながら、エピタキシャル上層中の金属の量を、約10%減少することが可能であることが見いだされている。
シート抵抗は、厚さが名目上均一な薄膜の電気抵抗を測定する。一般的に、電気抵抗率は、このようなΩ・cmなどの単位で表示される。シート抵抗値を得るには、電気抵抗率を、シートの厚さで割り、単位はΩで表すことができる。1Ωのバルク抵抗と誤解されないために、シート抵抗の別の共通の単位は「スクウェアあたりのオーム」(「Ω/スクウェア」又は「Ω/□」で示される)であり、次元はオームに等しいが、シート抵抗専用に使用される。
シート抵抗は、電極全体の尺度であるが、基材と第1の層の寄与は無視できる。例えば、一実施形態では、基材は電極のシート抵抗へ全く寄与しない。更なる実施形態では、5nmのAZO下地層の電極の総測定シート抵抗への寄与は、例えば約0.0005Ω/□などで、無視することができる。
特定の実施形態では、電極は、1.95Ω/□以下、1.9Ω/□以下、1.85Ω/□以下、1.8Ω/□以下、1.75Ω/□以下、1.7Ω/□以下、1.65Ω/□以下、1.6Ω/□以下、1.55Ω/□以下、又は1.5Ω/□以下など、2.0Ω/□以下のシート抵抗を有することができる。更なる実施形態では、電極は、0.75Ω/□以上、0.8Ω/□以上、又は0.85Ω/□以上など、0.7Ω/□以上のシート抵抗を有することができる。また、電極は、1.0Ω/□〜2.0Ω/□、又は1.2Ω/□〜1.8Ω/□などの範囲の、上述の任意の最大値と最小値との範囲のシート抵抗を有することができる。
上述したように、電極のシート抵抗は、第2の層(又は金属を含む層)の厚さに、正比例するなど、関連しうる。換言すれば、特定の実施形態において、電極のシート抵抗は、第2の層の厚さが増加するにつれて減少する傾向にありうる。更に、驚くべきことに、上述したように、第1の層が無いなど、従来の電極と同じシート抵抗を維持しつつ、第2の層に用いられる材料の量を減少させることが可能であることが見いだされた。
第2の層が50nmの厚さを有する特定の実施形態では、電極は、1.40Ω/□以下、1.30Ω/□以下、1.20Ω/□以下、1.10Ω/□以下、1.09Ω/□以下、1.08Ω/□以下、又は更に1.07Ω/□以下など、1.50Ω/□以下のシート抵抗を有することができる。更にこのような実施形態では、電極は、0.2Ω/□以上、0.3Ω/□以上、0.4Ω/□以上、0.5Ω/□以上、0.6Ω/□以上、又は更に0.7Ω/□以上など、0.1Ω/□以上のシート抵抗を有することができる。また、50nmの厚さを有する第2の層を有する電極の特定の実施形態は、0.6Ω/□〜1.5Ω/□、0.6Ω/□〜1.3Ω/□、又は0.7Ω/□〜1.1Ω/□などの範囲の、上述の任意の最大値と任意の最小値との範囲のシート抵抗を有することができる。
第2の層が45nmの厚さを有する特定の実施形態では、電極は、1.6Ω/□以下、1.5Ω/□以下、1.4Ω/□以下、又は1.3Ω/□以下など、1.7Ω/□以下のシート抵抗を有することができる。更にこのような実施形態では、電極は、0.5Ω/□以上、0.6Ω/□以上、0.7Ω/□以上、0.8Ω/□以上、0.9Ω/□以上、又は更に1.0Ω/□以上など、0.4Ω/□以上のシート抵抗を有することができる。また、45nmの厚さを有する第2の層を有する電極の特定の実施形態は、0.8Ω/□〜1.7Ω/□、0.9Ω/□〜1.5Ω/□、又は1.0Ω/□〜1.3Ω/□などの範囲の、上述の任意の最大値と任意の最小値との範囲のシート抵抗を有することができる。
第2の層が40nmの厚さを有する特定の実施形態では、電極は、1.7Ω/□以下、1.6Ω/□以下、1.5Ω/□以下、又は1.4Ω/□以下など、1.8Ω/□以下のシート抵抗を有することができる。更にこのような実施形態では、電極は、0.6Ω/□以上、0.7Ω/□以上、0.8Ω/□以上、0.9Ω/□以上、1.0Ω/□以上、又は更に1.1Ω/□以上など、0.5Ω/□以上のシート抵抗を有することができる。また、40nmの厚さを有する第2の層を有する電極の特定の実施形態は、0.9Ω/□〜1.8Ω/□、1.0Ω/□〜1.6Ω/□、又は1.1Ω/□〜1.4Ω/□などの範囲の、上述の任意の最大値と任意の最小値との範囲のシート抵抗を有することができる。
基材、第1の層、第2の層、及び任意の追加の層は、以下でより詳細に説明される。
基材20は、電極の基材に適した任意の材料で構成されることができる。特定の実施形態では、基材を形成する材料は、ポリマー、柔軟なポリマー、又は透明なポリマーを含むことができる。好適なポリマーとしては、例えば、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、セルローストリアセテート(TCA又はTAC)、ポリウレタン、又はそれらの任意の組み合わせを含むことができる。特定の実施形態では、基材は、透明ガラス基材などのガラス基材であることができる。
特定の実施形態では、基材は電極に適した厚さを有する。特定の実施形態では、基材は40ミクロン以上、30ミクロン以上、20ミクロン以上、又は10ミクロン以上など、50ミクロン以上の厚さを有することができる。特定の実施形態では、基材は750ミクロン以下、500ミクロン以下、400ミクロン以下、又は300ミクロン以下など、1000ミクロン以下の厚さを有することができる。更なる実施形態において、基材は、20ミクロン〜500ミクロン又は40ミクロン〜300ミクロンなどの、上述の上記の任意の最小値と任意の最大値との範囲の厚さを有することができる。非常に特定の実施形態では、基材は、100ミクロン〜300ミクロンの範囲の厚さを有することができる。
第1の層30に隣接する基材20の表面22は、基材と第1の層30との密着性を向上させるために機械的に処理されることができる。例えば、機械的に基材20の表面22を処理することは、基材20の表面22をブラストすること又は機械的にエッチングすることを含むことができる。基材20の表面22を機械的に処理することができる。特定の実施形態では、基材20の表面22は、1nm〜200nmの範囲の表面粗さ(Rrms)を有している。特定の実施形態では、基材20の表面22は、100nm〜約200nm、約120nm〜約180nm、又は更に約140nm〜約160nmの範囲の表面粗さ(Rrms)を有している。特定の実施形態では、基材20の表面22は、1nm〜5nm、1nm〜4nm、又は更に1nm〜3nmの範囲の表面粗さ(Rrms)を有している。
図1を再び参照すると、第1の層30は、基材20上に配置されることができる。例えば、第1の層30は、基材20と第2の層40との間に配置されることができる。第1の層は、1つ又は複数の下記の材料を含むことができ、第1の層に含まれる1つ又は複数の材料は、1つ又は若しくは複数の、又は全ての次の特性をも有することができる。
特定の実施形態では、第1の層は、無機材料、酸化物、金属酸化物、又は誘電体化合物を含むことができる。特定の実施形態では、誘電体層は誘電体材料を含むことができる。例えば、特定の誘電体材料は、金属酸化物などの無機化合物を含むことができる。適切な金属酸化物は、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化スズ、酸化カドミウム、又はそれらの任意の組み合わせを含む。例えば、適切な金属酸化物は、アルミニウム亜鉛酸化物(AZO)、インジウムスズ酸化物(ITO)、アンチモンスズ酸化物(ATO)、フッ素スズ酸化物(FTO)、又はそれらの任意の組み合わせを含む。非常に特定の実施形態では、第1の層は、AZOを含むことができる。
特定の実施形態では、第1の層の結晶構造と第2の層の結晶構造が一致又はほぼ一致した場合に、シート抵抗の低下が起こりうる。材料の結晶構造(ある結晶型内における原子配列)は、格子定数と呼ばれる単位格子端の長さa、b、及びcを有する単位格子と呼ばれる最も単純な繰り返し単位によって説明される。ここで、第1の層の格子定数(a)と第2の層の格子定数(a)が次の式を満たす場合、第1の層の結晶構造は、第2の層の結晶構造にほぼ一致している。
([sqrt(2)/2]*a)/a=x
式中、xは0.65以上の値を表す。特定の実施形態では、xは0.70以上、0.75以上、0.80以上、0.82以上、0.84以上、又は0.86以上の値を表す。更なる特定の実施形態では、xは1.5以下、1.4以下、1.3以下、1.2以下、1.1以下、又は1.0以下の値を表す。また、xは0.75〜1.4、0.84〜1.2、又は更に0.86〜1.0などの範囲の、上述の上記の任意の最小値と最大値との範囲の値を表すことができる。
例えば、金の結晶構造は面心立方(fcc)であり、その格子定数aは0.408nmである。金の結晶構造は立方晶であるので、1つだけの格子定数を有しうる。大気条件下で、ZnOは、主にウルツ鉱型で結晶化する。ウルツ鉱型のZnOの格子定数は、a=0.325nm及びc=0.520nmである。この構造が、いわゆる(002)方向に配向している場合、表面は、金の結晶がいわゆる(111)方向に配向している場合の金の原子間距離と同じ原子間距離を有することができる。即ち、([sqrt(2)/2]×aAu)〜aZnOは、0.29nm〜0.33nmに相当する。AZO(=ZnO:Al)の効果は、Al原子がネットワーク中に挿入された場合にも、同様でありうる。非常に特定の実施形態では、AZO及び金は、それぞれ第1の層及び第2の層として使用されることができる。
一方、金をTiOxなどの他の誘電体上に成膜した場合、ヘテロエピタキシャル効果は、結晶構造間のミスマッチが高いため有効ではない。例えば、TiOxが熱処理なしでマグネトロンスパッタリングによって成膜される場合、材料はアモルファスであることができ(この場合、特定の順序はない)、又はルチル結晶構造を有することができる。ルチル結晶構造は、a=b=0.458nm及びc=0.295nmの体心正方晶の単位格子を有している。特定の実施形態では、このような構造から、TiOxは方位に関わらず、金の単位格子の結晶構造とほぼ一致する結晶構造を有するようには見えない。特定の実施形態では、第1の層は酸化スズを含まなくてもよい。
特定の実施形態では、第1の層は、炭素を含まない。更なる特定の実施形態では、第1の層は、グラファイトの形態の炭素を含まない。
特定の実施形態において、無機材料は、第1の層に、第1の層の55重量%以上、60重量%以上、65重量%以上、70重量%以上、75重量%以上、80重量%以上、85重量%以上、90重量%以上、又は95重量%以上など、50重量%以上の量で存在することができる。更なる実施形態において、誘電体材料は、誘電体層に、第1の層の100重量%、99重量%以下、95重量%以下、90重量%以下、85重量%以下、80重量%以下、又は75重量%以下の量で存在することができる。更なる実施形態において、無機材料は、第1の層に、第1の層の50〜100重量%、60〜90重量%、又は70〜90重量%などの範囲で、上述の上記の任意の最小値と最大値との範囲の量で存在することができる。
特定の実施形態では、第1の層を形成する材料は、結晶性材料を含むことができる。特定の実施形態では、結晶性材料は、小さな結晶、又は微結晶、又はナノ結晶、又はそれらの組み合わせなどの結晶子として構成することができる。結晶子の大きさは、1つの結晶子の直径を指す。1つ又は複数の結晶子は、多くの場合、粒子と呼ばれるものを形成する。換言すれば、結晶性材料の粒子は、1つ又は複数の結晶子を含むことができる。従って、特定の実施形態において、単一粒子の直径をさす粒径は、結晶子サイズと同じ、又は結晶子サイズと異なりうる。結晶性材料の粒子は、結晶粒界として知られている境界で結合している。粒径が小さくなるにつれて、粒界の数は増加する。
特定の実施形態では、第1の層は、多結晶材料を含むことができる。多結晶材料は、サイズ及び/又は方位が変化している結晶子から成る材料を指す。特定の実施形態では、変化又は変化(複数)は、ランダムであり、又は配向させることができる。
特定の実施形態では、第1の層、又は第1の層に含まれる材料は、1Ω・cm以下、1×10−2Ω・cm以下、8×10−3Ω・cm以下、又は5×10−3Ω・cm以下の電気抵抗率(ρ)を有することができる。別の実施形態において、第1の層、又は第1の層に含まれる材料は、1×10−4Ω・cm以上、5×10−4Ω・cm以上、又は1×10−3Ω・cm以上の電気抵抗率(ρ)を有することができる。更に別の実施形態では、第1の層、又は第1の層に含まれる材料は、1×10−5Ω・cm〜1Ω・cm、1×10−4〜1×10−2Ω・cm、又は1×10−3〜5×10−3Ω・cmなどの範囲で、上述の上記の任意の最小値と最大値との範囲の電気抵抗率(ρ)を有することができる。
特定の実施形態では、第1の層は、17nm以下、15nm以下、13nm以下、10nm以下、7nm以下、又は5nm以下など、20nm以下の厚さを有することができる。更なる実施形態では、第1の層は、2nm以上、3nm以上、4nm以上、又は5nm以上など、1nm以上の厚さを有することができる。更に別の実施形態では、第1の層は、1nm〜20nm、3nm〜10nm、又は4nm〜6nmなどの範囲において、上述の上記の任意の最小値と最大値との範囲の厚さを有することができる。非常に特定の実施形態では、第1の層は、4〜6nmの厚さを有することができる。
特定の実施形態では、第1の層は、金属酸化物を主成分とすることができる。本明細書で使用される場合、「金属酸化物を主成分とする」という語句は、金属酸化物の少なくとも95原子%を意味する。更に、特定の実施形態において、第2の層は本質的に純金属を、又は他の実施形態では、金属合金を含むことができる。本明細書で使用される場合、「本質的に純金属」は、約5原子%未満の量の不純物を有する可能性のある金属酸化物を指す。
図1を再び参照すると、第2の層40を、第1の層30及び基材20の上等の、基材20上に配置することができる。例えば、第1の層30を、第2の層40と基材20との間に配置するように、第2の層40を、基材20上など、第1の層30と基材20の上に配置することができる。第2の層は、1つ又は複数の下記の材料を含むことができ、第2の層に含まれる1つ又は複数の材料は、1つ又は複数の、又は全ての下記の特徴を有することができる。
第2の層は、その厚さの観点から説明されることができる。特定の実施形態では、第2の層は、20nmより大きい、25nm以上、30nm以上、35nm以上、40nm以上、45nm以上、又は50nm以上などの、20nm以上の厚さを有することができる。更なる実施形態では、第2の層は、70nm未満、65nm以下、60nm以下、55nm以下、又は50nm以下など、70nm以下の厚さを有することができる。更に別の実施形態では、第2の層は、20nm〜70nm、30nm〜60nm、又は40nm〜50nmなどの範囲において、上述の上記の任意の最小値と最大値との範囲の厚さを有することができる。非常に特定の実施形態では、第1の層は、40nm〜50nm又は35nm〜45nmの範囲の厚さを有することができる。
特定の実施形態では、第2の層は、薄膜などの膜を具備することができる。特定の実施形態では、第2の層は、第2の層について上述した範囲の厚さを有する薄膜を具備することができる。
特定の実施形態では、第2の層は、15nm以下、10nm以下、8nm以下、6nm以下、5nm以下、又は更に4nm以下の総厚さのばらつき(TTV)を有することができる。本明細書で使用される場合、TTVは、シートの長さと幅にわたる1平方ミリメートルの部分に沿った、最大の厚さの値と最小の厚さの値との差である。この差はまた、例えば最大の厚さの値を有するその部分の比率などの、比率として記述されることができる。その比率は20%以下、15%以下、12%以下、又は10%以下でありうる。
第2の層は、可視光透過率(VLT)などの、その性能の観点から説明することができる。VLTは、複合体を透過する可視スペクトル(380〜780nm)の量の尺度であり、一般的にパーセントで表される。VLTは、標準ISO 9050に従って測定することができる。ISO 9050は、ガラスについて言及するが、同じ手順を、透明基材にフィルムをテープで固定する、又は別の方法で接着するのに使用することができる。
特定の実施形態では、第2の層は40%以下、35%以下、30%以下、25%以下、20%以下、15%以下、10%以下、5%以下、4%以下、3%以下、2%以下、又は1%以下のVLTを有することができる。更なる実施形態では、第2の層は、10%以上、5%以上、4%以上、3%以上、2%以上、1%以上のVLTを有することができる。更に別の実施形態では、第2の層は、0%のVLTを有することができる。また、第2の層は、0%〜40%、5%〜20%、又は7.5%〜12%などの範囲において、上述した任意の最大値と任意の最小値との範囲のVLTを有することができる。
特定の実施形態では、第2の層は、不透明など、実質的に不透明でありうる。実質的に不透明とは、約10%以下のVLTを有することを意味し、不透明とは、1%以下のVLTを有することを意味する。
第2の層のVLTは、例えば逆比例など、第2の層の厚さに関連することができる。換言すれば、特定の実施形態において、第2の層のVLTは、第2の層の厚さが増加するにつれて減少する傾向にありうる。特定の実施形態では、第2の層が50nmの厚さを有する場合、第2の層は、20%以下、15%以下、又は10%以下のVLTを有することができる。更に特定の実施形態では、第2の層が45nmの厚さを有する場合、第2の層は、25%以下、20%以下、又は15%以下のVLTを有することができる。更に別の特定の実施形態では、第2の層が40nmの厚さを有する場合、第2の層は、30%以下、25%以下、又は20%以下のVLTを有することができる。
特定の実施形態では、第2の層は、金属を含むことができる。適切な金属は、貴金属を含むことができる。特定の実施形態では、第2の層は、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、オスミウム、イリジウム、白金、金、又はそれらの任意の組み合わせを含むことができる。特定の実施形態では、第2の層は、銀又は金を含むことができる。非常に特定の実施形態では、第2の層は、金を含むことができる。
特定の実施形態では、第2の層は、第2の層の50重量%以上、60重量%以上、70重量%以上、80重量%以上、90重量%以上、又は99重量%以上の量の金属を含むことができる。更なる実施形態では、第2の層は、第2の層の70重量%以下から、80重量%以下、90重量%以下、99重量%以下の量の金属を含むことができる。更に、第2の層は、60%〜70%、70%〜80%、80%〜90%、90%〜95%、又は95%〜100%などの範囲の、上述した任意の最大値と任意の最小値の範囲の量の金属を含むことができる。
特定の実施形態では、第2の層は、1×10−5Ω・cm以下、9×10−6Ω・cm、8×10−6Ω・cm、7×10−6Ω・cm、又は6×10−6Ω・cmの導電率を有する金属などの材料を含むことができる。特定の実施形態では、第2の層は 1×10−6Ω・cm以上、2×10−6Ω・cm以上、3×10−6Ω・cm以上、又は4×10−6Ω・cm以上の導電率を有する金属などの材料を含むことができる。また、第2の層は、1×10−6〜1×10−5Ω・cm、又は3×10−6〜8×10−6Ω・cmの範囲などの、上述した任意の最大値と任意の最小値との範囲の導電率を有する金属等の材料を含むことができる。非常に特定の実施形態では、第2の層は、4×10−6〜6×10−6Ω・cmの導電率を有する金属を含むことができる。
特定の実施形態では、第2の層は、多結晶材料を含むことができる。特定の実施形態では、多結晶材料は、ランダム又は方位のばらつきを有することができる。更なる実施形態では、多結晶材料中の結晶又は結晶子は、面心立方結晶系等の特定の構造又は特定の系を有することができる。
特定の実施形態では、第2の層は、金属を主成分とすることができる。本明細書で使用される「金属を主成分とする」という語句は、金属の少なくとも95原子%を意味する。更に、特定の実施形態において、第2の層は本質的に純金属を、又は他の実施形態では、金属合金を含むことができる。本明細書で使用される場合、「本質的に純金属」は、約5原子%未満の不純物を有する可能性のある金属を指す。
他の実施形態では、第2の層、1つ又は複数の金属ベース層のいずれかは、例えば金属ベース層の全重量に基づいて少なくとも約70原子%の濃度の主成分金属と、約30原子%未満の濃度の副成分金属を含む金属合金を含むことができる。特定の実施形態では、第2の層は、貴金属の合金を含むことができる。特定の実施形態では、第2の層は、上記貴金属の2つ以上を含む合金を含むことができる。非常に特定の実施形態では、第2の層は、銀と金の50/50の合金など、銀と金の合金を含むことができる。
上述したように、出願人は、第2の層中の金属の量を減少させ、及びに第1の層が、特に誘電体層がなくても電極と同様のシート抵抗を達成することが可能であることを見いだした。例えば、50nmの厚さを有する第2の層は、0.8〜1.0g/mの範囲の量の金属を含むことができる。実施例に示すように、その量は、第2の層の厚さを45nmに薄くすることなどによって、約10%減少することができ、第1の層は、特に誘電体層のない電極中の50nmの金属層と同様のシート抵抗を達成することができる。特定の実施形態では、第2の層は0.65g/m〜0.95g/m、0.67g/m〜0.93g/m、又は更に0.70g/m〜0.91g/mの量の金属を含むことができる。
また、本明細書で電気化学センサを説明する。特定の実施形態において、電気化学センサは、センサ内の電気化学的酸化還元反応により分析物の存在を検出、及び/又は濃度を測定するように構成させることができる。これらの反応は、分析物の量又は濃度に相関させることが可能な電気信号に変換されることができる。特定の実施形態において、電気化学センサは、バイオセンサ試験片とすることができる。
特定の実施形態において、試験片は、ベース基材、スペース層、被覆層、又はそれらの任意の組合せを含むことができる。ベース基材は電極システムを含むことができ、電極システムは、試料受入れチャンバー内に1組の測定電極、例えば少なくとも作用電極と対向電極、を含むことができる。電極システム内の1つ又は複数の電極は、本明細書に記載されるような電極を含むことができる。
更に、特定の実施形態では、試験片のスペース層は、ベース基材とカバー層との間に延在する試料受入れチャンバーを画定することができる。試料受入れチャンバーは、試料流体がチャンバーに入り、作用電極と対電極の両方と電解接触して配置されうるように適合させることができる。このような接触により、電流が測定電極間に流れることを可能にし、分析物の電解酸化又は電解還元を生じさせる。非常に特定の実施形態では、サンプル流体は、ヒト血液サンプルなどの血液サンプルとすることができ、センサは、このような試料中のグルコースレベルを測定するように構成されうる。
更に、適切な試薬システムは、試料受入れチャンバー内の電極又は電極対の少なくとも一部を覆うことができる。試薬システムは、試薬の特性又は特徴を増強するための添加剤を含むことができる。例えば、添加剤は、試験片上に試薬組成物の配置を容易にし、かつ小片への接着性を改善するための、又は試料流体によって試薬組成物の水和の速度を増加させるための材料を含むことができる。更に、添加剤は、得られた乾燥試薬層の物理的特性と分析のための液体試験試料の取込みを向上させるために選択された成分を含むことができる。特定の実施形態において、添加剤は、増粘剤、粘度調整剤、フィルム形成剤、安定剤、緩衝剤、界面活性剤、ゲル化剤、充填剤、フィルムオープナー、着色剤、チキソトロピー賦与剤、又はそれらの任意の組み合わせを含むことができる。
更なる実施形態では、被覆層は、試料受入れチャンバーの上面を形成するように構成されうる。更に、被覆層は、試験試料の取得を補助するために親水性表面を提供するように構成されうる。特定の実施形態では、被覆層は、サンプル流体が入り、試料受入れチャンバーに移動するように、空気がチャンバーの内部から脱出することができる通気口を画定することができる。
電極は、任意の適切な方法に従って形成されることができる。一般に、電極を形成することは、基材を提供すること、第1の層を成膜すること、及び第2の層を成膜すること、を含む。例えば、第1の層を基材上に成膜することができ、第2の層を第1の層の上に成膜することができる。特定の実施形態では、第1の層を基材上に直接成膜することができる。特定の実施形態では、第2の層は、第1の層上に直接成膜することができる。
方法は、マグネトロンスパッタリングなどのスパッタリングのような物理蒸着により1つ又は複数の層を成膜することを含むことができる。第1の層は、アニーリングの有無に関わらず、成膜することができる。特定の実施形態では、第1の層はアニールなしで成膜することができる。第1の層を形成するために使用される材料は、標準的な成膜速度を有することができる。
第1の層と第2の層は、ロール・ツー・ロール・プロセスによって成膜することができる。ロール・ツー・ロール・プロセスは、出力ロールを作成する工程の後に、柔軟な材料のロールでコーティングを開始し、再巻取りを行うプロセスを指す。特定の実施形態では、ロール・ツー・ロールプロセスは、同時に2つのカソードを使用するなど、2つのカソードを使用して第1の層及び第2の層を成膜することを含む。
本明細書に記載された方法の実施形態は、製造時間及びコーティングのTTVを増加させることがある。コーティングのTTVは、上述されている。特定の実施形態において、方法は、第1の層の、特に誘電体層なしに同様な電極を形成する従来の方法と比較して、10%製造時間を増加させることがある。
本開示は、従来技術からの逸脱を表している。特に、本明細書に記載の性能特性、及び特に、性能特性の組合せを提供しうる電極を形成する方法が従来知られていない。例えば、本開示は、誘電体層及び金属を含む層を有する様々な電極を例示する。本明細書に詳細に記載されるように、このような構成は、予想外に、その厚さに対して達成することがこれまで不可能であった非常に優れたシート抵抗を示すことが見出されている。
多くの異なる態様と実施形態が可能である。それらの態様と実施形態のいくつかを以下に説明する。本明細書を読んだ後、当業者は、これらの態様及び実施形態は単なる例示であり、本発明の範囲を限定するものではないことを理解するであろう。実施形態は、下記に記載された項目のいずれか1つ又は複数に従うことができる。
項目1
基材と、
無機材料を含む第1の層と、
金属を含み、かつ40%以下の可視光透過率を有する第2の層と、を具備し、
前記第1の層は前記基材と前記第2の層との間に配置される、電極。
項目2
基材と、
無機材料を含む第1の層と、
金属を含み、及び20nmより大きい厚さを有する第2の層と、を具備し、
前記第1の層は前記基材と前記第2の層との間に配置される、電極。
項目3
基材と、
金属を含む層と、を具備し、前記層は前記基材上に配置され、及び
2.0Ω/□以下のシート抵抗を有する、電極。
項目4
基材と、
格子定数aを有する無機材料を含む第1の層と、
格子定数aを有する金属を含む第2の層と、を具備し、
及びaは次の式を満たし、
([sqrt(2)/2]*a)/a=x
式中xは0.65以上の値を表す、電極。
項目5
電極を含む電極システムを具備するバイオセンサ試験片であって、
前記電極は、
基材と、
無機材料を含む第1の層と、
金属を含む第2の層と、を具備し、
前記第1の層は前記基材と前記第2の層との間に配置される、バイオセンサ試験片。
項目6
複合体であって、前記複合体は、
基材と、
無機材料を含む第1の層と、
金属を含む第2の層と、を具備し、
前記第1の層は、前記基材と前記第2の層との間に配置され、前記第2の層は、
(a)40%以下の可視光透過率を有する、
(b)20nmより大きい厚さを有する、又は
(c)2.0Ω/□以下のシート抵抗を有する、複合体。
項目7
電極を形成する方法であって、前記方法は、
基材を提供することと、
無機材料を含む第1の層を前記基材上に成膜することと、を含み、
前記方法は、更に
金属を含む第2の層を前記第1の層上にヘテロエピタキシャルに成膜することと、を含み、前記第2の層は20nmより大きな厚さを有する、電極を形成する方法。
項目8
無機材料は、結晶質材料又は多結晶材料を含む、前記項目のいずれかに記載の電極、バイオセンサ試験片、複合体、又は方法。
項目9
無機材料は酸化物、金属酸化物、透明酸化物、透明金属酸化物、誘電体化合物、又はそれらの任意の組み合わせを含む、前記項目のいずれかに記載の電極、バイオセンサ試験片、複合体、又は方法。
項目10
無機材料は、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化スズ、酸化カドミウム、又はそれらの任意の組合せを含む、前記項目のいずれかに記載の電極、バイオセンサ試験片、複合体、又は方法。
項目11
無機材料は、アルミニウム亜鉛酸化物(AZO)、インジウムスズ酸化物(ITO)、アンチモンスズ酸化物(ATO)、フッ素スズ酸化物(FTO)、又はそれらの任意の組み合わせを含む、前記項目のいずれかに記載の電極、バイオセンサ試験片、複合体、又は方法。
項目12
無機材料は、アルミニウム亜鉛酸化物(AZO)を含む、前記項目のいずれかに記載の電極、バイオセンサ試験片、複合体、又は方法。
項目13
第1の層の無機材料は格子定数aを有し、第2の層の金属は格子定数aを有し、a及びaは次の式を満たし、
([sqrt(2)/2]*a)/a=x
式中、xは0.70以上、0.75以上、0.80以上、0.82以上、0.84以上、又は0.86以上の値を表す、前記項目のいずれかに記載の電極、バイオセンサ試験片、複合体、又は方法。
項目14
第1の層の無機材料は格子定数aを有し、第2の層の金属は格子定数aを有し、a及びaは次の式を満たし、
([sqrt(2)/2]*a)/a=x
式中、xは1.5以下、1.4以下、1.3以下、1.2以下、1.1以下、又は1.0以下の値を表す、前記項目のいずれかに記載の電極、バイオセンサ試験片、複合体、又は方法。
項目15
第1の層の無機材料は格子定数aを有し、第2の層の金属は格子定数aを有し、a及びaは次の式を満たし、
([sqrt(2)/2]*a)/a=x
式中、xは0.75〜1.4、0.84〜1.2、又は0.86〜1.0の範囲の値を表す、前記項目のいずれかに記載の電極、バイオセンサ試験片、複合体、又は方法。
項目16
第1の層は酸化スズを含まない、前記項目のいずれかに記載の電極、バイオセンサ試験片、複合体、又は方法。
項目17
第1の層は、炭素を含まない、前記項目のいずれかに記載の電極、バイオセンサ試験片、複合体、又は方法。
項目18
第1の層は、1×10−5Ω・cm〜1Ω・cm、1×10−2〜1×10−4Ω・cm、8×10−3〜5×10−4Ω・cm、又は5.10−3〜10−3Ω・cmの範囲内の電気抵抗率(ρ)を有する、前記項目のいずれかに記載の電極、バイオセンサ試験片、複合体、又は方法。
項目19
第1の層は、第1の層の100重量%、99重量%以下、95重量%以下、90重量%以下、85重量%以下、80重量%以下、又は75重量%以下の量の無機材料を含む、前記項目のいずれかに記載の電極、バイオセンサ試験片、複合体、又は方法。
項目20
第1の層は、第1の層の50重量%以上、55重量%以上、60重量%以上、65重量%以上、70重量%以上、75重量%以上、80重量%以上、85重量%以上、90重量%以上、又は95重量%以上の量の無機材料を含む、前記項目のいずれかに記載の電極、バイオセンサ試験片、複合体、又は方法。
項目21
第1の層は、第1の層の50〜100重量%、60〜90重量%、又は70〜90重量%の量の無機材料を含む、前記項目のいずれかに記載の電極、バイオセンサ試験片、複合体、又は方法。
項目22
第1の層は、20nm以下、17nm以下、15nm以下、13nm以下、10nm以下、7nm以下、又は5nm以下の厚さを有する、前記項目のいずれかに記載の電極、バイオセンサ試験片、複合体、又は方法。
項目23
第1の層は、1nm以上、2nm以上、3nm以上、4nm以上、又は5nm以上の厚さを有する、前記項目のいずれかに記載の電極、バイオセンサ試験片、複合体、又は方法。
項目24
第1の層は、1nm〜20nm、3nm〜10nm、又は4nm〜6nmの厚さを有する、前記項目のいずれかに記載の電極、バイオセンサ試験片、複合体、又は方法。
項目25
第2の層(又は金属を含む層)の金属は、結晶質材料、又は多結晶材料を含む、前記項目のいずれかに記載の電極、バイオセンサ試験片、複合体、又は方法。
項目26
第2の層(又は金属を含む層)の金属は、面心立方晶系を含む、前記項目のいずれかに記載の電極、バイオセンサ試験片、複合体、又は方法。
項目27
第2の層(又は金属を含む層)は、40%以下、30%以下、25%以下、20%以下、15%以下、10%以下、5%以下、4%以下、3%以下、2%以下、又は1%以下の可視光透過率を有する、前記項目のいずれかに記載の電極、バイオセンサ試験片、複合体、又は方法。
項目28
第2の層(又は金属を含む層)は、10%以上、5%以上、4%以上、3%以上、2%以上、又は1%以上の可視光透過率を有する、前記項目のいずれかに記載の電極、バイオセンサ試験片、複合体、又は方法。
項目29
第2の層(又は金属を含む層)は、0%〜25%、5%〜20%、又は7.5%〜12%の可視光透過率を有する、前記項目のいずれかに記載の電極、バイオセンサ試験片、複合体、又は方法。
項目30
第2の層(又は金属を含む層)は、膜又は薄膜である、前記項目のいずれかに記載の電極、バイオセンサ試験片、複合体、又は方法。
項目31
第2の層(又は金属を含む層)の金属は、貴金属を含む、前記項目のいずれかに記載の電極、バイオセンサ試験片、複合体、又は方法。
項目32
第2の層(又は金属を含む層)の金属は、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、オスミウム、イリジウム、白金、金、又はそれらの任意の組み合わせを含む、前記項目のいずれかに記載の電極、バイオセンサ試験片、複合体、又は方法。
項目33
第2の層(又は金属を含む層)の金属は、金を含む、前記項目のいずれかに記載の電極、バイオセンサ試験片、複合体、又は方法。
項目34
第2の層(又は金属を含む層)の金属は、60%〜100%、65%〜95%、70%〜90%、又は75%〜85%の純度を有する、前記項目のいずれかに記載の電極、バイオセンサ試験片、複合体、又は方法。
項目35
第2の層(又は金属を含む層)の金属は、合金、貴金属合金、2つ以上の貴金属の合金、銀と金の合金、又は銀と金の50/50合金である、前記項目のいずれかに記載の電極、バイオセンサ試験片、複合体、又は方法。
項目36
電極は、2.0Ω/□以下、1.95Ω/□以下、1.9Ω/□以下、1.85Ω/□以下、又は1.8Ω/□以下のシート抵抗を有する、前記項目のいずれかに記載の電極、バイオセンサ試験片、複合体、又は方法。
項目37
電極は、0.70Ω/□〜2.0Ω/□、0.75Ω/□〜1.9Ω/□、0.8Ω/□〜1.8Ω/□、0.85Ω/□〜1.7Ω/□、又は0.9Ω/□〜1.6Ω/□のシート抵抗を有する、前記項目のいずれかに記載の電極、バイオセンサ試験片、複合体、又は方法。
項目38
第2の層(又は金属を含む層)は、50nmの厚さを有し、電極は、1.50Ω/□以下、1.40Ω/□以下、1.30Ω/□以下、1.20Ω/□以下、1.10Ω/□以下、1.09Ω/□以下、1.08Ω/□以下、又は1.07Ω/□以下のシート抵抗を有する、前記項目のいずれかに記載の電極、バイオセンサ試験片、複合体、又は方法。
項目39
第2の層(又は金属を含む層)は、50nmの厚さを有し、電極は、0.1Ω/□以上、0.2Ω/□以上、0.3Ω/□以上、0.4Ω/□以上、0.5Ω/□以上、0.6Ω/□以上、又は更に0.7Ω/□以上のシート抵抗を有する、前記項目のいずれかに記載の電極、バイオセンサ試験片、複合体、又は方法。
項目40
第2の層(又は金属を含む層)は、50nmの厚さを有し、電極は、0.6Ω/□〜1.5Ω/□、0.6Ω/□〜1.3Ω/□、0.7Ω/□〜1.1Ω/□の範囲のシート抵抗を有する、前記項目のいずれかに記載の電極、バイオセンサ試験片、複合体、又は方法。
項目41
第2の層(又は金属を含む層)は、45nmの厚さを有し、電極は、1.7Ω/□以下、1.6Ω/□以下、1.5Ω/□以下、1.4Ω/□以下、又は1.3Ω/□以下のシート抵抗を有する、前記項目のいずれかに記載の電極、バイオセンサ試験片、複合体、又は方法。
項目42
第2の層(又は金属を含む層)は、45nmの厚さを有し、電極は、0.4Ω/□以上、0.5Ω/□以上、0.6Ω/□以上、0.7Ω/□以上、0.8Ω/□以上、0.9Ω/□以上、又は更に1.0Ω/□以上のシート抵抗を有する、前記項目のいずれかに記載の電極、バイオセンサ試験片、複合体、又は方法。
項目43
第2の層(又は金属を含む層)は、45nmの厚さを有し、電極は、0.8Ω/□〜1.7Ω/□、0.9Ω/□〜1.5Ω/□、1.0Ω/□〜1.3Ω/□の範囲のシート抵抗を有する、前記項目のいずれかに記載の電極、バイオセンサ試験片、複合体、又は方法。
項目44
第2の層(又は金属を含む層)は、40nmの厚さを有し、電極は、1.8Ω/□以下、1.7Ω/□以下、1.6Ω/□以下、1.5Ω/□以下、又は1.4Ω/□以下のシート抵抗を有する、前記項目のいずれかに記載の電極、バイオセンサ試験片、複合体、又は方法。
項目45
第2の層(又は金属を含む層)は、40nmの厚さを有し、電極は、0.5Ω/□以上、0.6Ω/□以上、0.7Ω/□以上、0.8Ω/□以上、0.9Ω/□以上、1.0Ω/□以上、又は更に1.1Ω/□以上のシート抵抗を有する、前記項目のいずれかに記載の電極、バイオセンサ試験片、複合体、又は方法。
項目46
第2の層(又は金属を含む層)は、40nmの厚さを有し、電極は、0.9Ω/□〜1.8Ω/□、1.0Ω/□〜1.6Ω/□、1.1Ω/□〜1.4Ω/□の範囲のシート抵抗を有する、前記項目のいずれかに記載の電極、バイオセンサ試験片、複合体、又は方法。
項目47
第2の層(又は金属を含む層)は、20nm以上、20nmより大きい、25nm以上、30nm以上、35nm以上、40nm以上、45nm以上、50nm以上の厚さを有する、前記項目のいずれかに記載の電極、バイオセンサ試験片、複合体、又は方法。
項目48
第2の層(又は金属を含む層)は、70nm以下、70nm未満、65nm以下、60nm以下、55nm以下、50nm以下の厚さを有する、前記項目のいずれかに記載の電極、バイオセンサ試験片、複合体、又は方法。
項目49
第2の層(又は金属を含む層)は、20nm〜70nm、30nm〜60nm、40nm〜50nm、又は35nm〜45nmの厚さを有する、前記項目のいずれかに記載の電極、バイオセンサ試験片、複合体、又は方法。
項目50
第2の層(又は金属を含む層)の金属は、1×10−5Ω・cm以下、9×10−6Ω・cm以下、8×10−6Ω・cm以下、又は7×10−6Ω・cm以下、又は6×10−6Ω・cm以下の導電率を有する、前記項目のいずれかに記載の電極、バイオセンサ試験片、複合体、又は方法。
項目51
第2の層(又は金属を含む層)の金属は、1×10−6Ω・cm以上、2×10−6Ω・cm以上、3×10−6Ω・cm以上、又は4×10−6Ω・cm以上の導電率を有する、前記項目のいずれかに記載の電極、バイオセンサ試験片、複合体、又は方法。
項目52
第2の層(又は金属を含む層)の金属は、1×10−6〜1×10−5Ω・cm、又は3×10−6〜8×10−6Ω・cmの導電率を有する、前記項目のいずれかに記載の電極、バイオセンサ試験片、複合体、又は方法。
項目53
第2の層(又は金属を含む層)の金属は、4×10−6〜6×10−6Ω・cmの導電率又は約5×10−6Ω・cmの導電率を有する、前記項目のいずれかに記載の電極、バイオセンサ試験片、複合体、又は方法。
項目54
第2の層(又は金属を含む層)の金属は、1×10−6Ω・cm〜1×10−5Ω・cm、2×10−6〜9×10−6Ω・cm、又は3×10−6〜8×10−6Ω・cm、又は4×10−6Ω・cm〜6×10−6Ω・cmの導電率を有する、前記項目のいずれかに記載の電極、バイオセンサ試験片、複合体、又は方法。
項目55
基材は、ポリマー、柔軟なポリマー、又は透明なポリマーを含む、前記項目のいずれかに記載の電極、バイオセンサ試験片、複合体、又は方法。
項目56
基材は、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、セルローストリアセテート(TCA又はTAC)、ポリウレタン、又はそれらの任意の組み合わせを含む、前記項目のいずれかに記載の電極、バイオセンサ試験片、複合体、又は方法。
項目57
基材は、ポリエチレンテレフタレート(PET)を含む、前記項目のいずれかに記載の電極、バイオセンサ試験片、複合体、又は方法。
項目58
基材は、50μm以上、45μm以上、40μm以上、35μm以上、30μm以上、25μm以上、20μm以上、15μm以上、10μm以上、5μm以上、又は1μm以上の厚さを有する、前記項目のいずれか1項に記載の電極、バイオセンサ試験片、複合体、又は方法。
項目59
基材は、500μm以下、200μm以下、100μm以下、90μm以下、80μm以下、75μm以下、70μm以下、65μm以下、60μm以下、55μm以下、又は50μm以下の厚さを有する、前記項目のいずれか1項に記載の電極、バイオセンサ試験片、複合体、又は方法。
項目60
基材は、25μm〜75μm、又は40μm〜60μmの範囲の厚さを有する、前記項目のいずれか1項に記載の電極、バイオセンサ試験片、複合体、又は方法。
項目61
第1の層は基材に直接接触し、第1の層は第2の層に直接接触し、又は第1の層は基材及び第2の層に直接接触する、前記項目のいずれか1項に記載の電極、バイオセンサ試験片、複合体、又は方法。
項目62
第1の層と第2の層はエピタキシャル層を具備し、第1の層は成長下地層を具備し、第2の層は金属の上層を具備する、前記項目のいずれか1項に記載の電極、バイオセンサ試験片、複合体、又は方法。
項目63
電極は、化学溶液を含む層をさらに具備する、前記項目のいずれか1項に記載の電極、バイオセンサ試験片、複合体、又は方法。
項目64
電極は、酵素、メディエータ、インジケータ、又はそれらの任意の組合せをさらに含む、前記項目のいずれか1項に記載の電極、バイオセンサ試験片、複合体、又は方法。
項目65
(第1の)電極は、グルコースに反応する、前記項目のいずれか1項に記載の電極、バイオセンサ試験片、複合体、又は方法。
項目66
電極が作用電極である、前記項目のいずれかに記載のバイオセンサ試験片。
項目67
電極システムは、更に、対向電極を具備する、項目61記載のバイオセンサ試験片。
項目68
第1の層は基材上に直接成膜され、金属を含む層は誘電体層上に直接成膜され、又は両方である、前記項目のいずれかに記載の方法。
項目69
第1の層はスパッタにより成膜され、第2の層はスパッタにより成膜され、又は両方である、前記項目のいずれかに記載の方法。
項目70
第1の層及び第2の層は、ロール・ツー・ロール・コータを用いて同時に成膜される、前記項目のいずれかに記載の方法。
項目71
第1の層の無機材料は、標準的な成膜速度を有する、前記項目のいずれかに記載の方法。
項目72
第1の層は、アニーリングなしで成膜される、前記項目のいずれかに記載の方法。
これら及び他の予想外かつ優れた特性は、下の実施例に例示されている。実施例は、例示であり、本明細書に記載の実施形態を何ら限定しない。
実施例1〜17の電極は、セラミックターゲットからアルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)の層と金(Au)の層を、50から250μmの間の厚さを有する基材(Dupont Teijin社製Melinex 329及びMelinex ST505、並びにSKC社製SH41)上に成膜することにより形成された。AZO層とAu層は、バッチ式マグネトロンスパッタリング成膜装置を用いて、ターゲット上に低電力密度を印加して、基材上に形成された。各実施例のための基材の種類とAZO層及びAu層の厚さは、表1に列挙されている。
各実施例は、電極のシート抵抗を決定するために測定された。測定はNagy社製装置を用いて電磁非接触方式で行われた。結果を以下の表1に報告する。各実施例において、金属層のVLTは40%以下であった。
表1の結果から、AZO層の導入により抵抗率が平均して10%より大きく改善することを確認できる。また、表1の結果は、45nmのAuを有する5nmのAZOはAZOなしの50nmのAuと同等又はより良いR/□を与えることを示す。
一般的な説明で上述した活動、又は実施例の全てが、必要とされるという訳ではなく、特定の活動の一部は必要とされることができないことを、及び1つ又は複数の更なる活動は、記載された活動に加えて実施されることに注意されたい。更に、活動が列挙される順序は、必ずしもそれらが実施される順序ではない。
利益、他の利点、及び問題に対する解決策は、特定の実施形態に関して上述されている。しかし、任意の利益、利点、長所、又は解決策を生じる、若しくはより顕著にする利益、利点、問題の解決策、及び任意の特徴(複数可)は、任意の又は全ての請求項について、重要な、必要な、又は本質的な特徴として解釈されるべきではない。
本明細書に記載の実施形態の仕様及び例示は、様々な実施形態の構造の一般的な理解を提供することを意図している。仕様及び例示は、本明細書に記載された構造と方法を使用して、装置及びシステムの要素及び特徴の網羅的で包括的な説明として役立つようには意図されていない。別々の実施形態はまた、単一の実施形態に組み合わせて提供されることができ、逆に、簡潔にするために、単一の実施形態の状況で説明される様々な特徴はまた、別々に又は任意のサブコンビネーションで提供されることができる。更に、範囲内にある値の言及は、その範囲内のそれぞれの、及び全ての値を含む。多くの他の実施形態は、この明細書を読んだ後のみ、当業者に明らかになり得る。他の実施形態では、構造置換、論理的な置換又は別の変更が、本開示の範囲から逸脱することなく行うことができるように、本開示を使用し及び本開示から導かれることができる。したがって、本開示は、限定的ではなく、例示的と見なされるべきである。

Claims (14)

  1. 電極であって、前記電極は、
    基材と、
    無機材料であって、アルミ亜鉛酸化物(AZO)、インジウムスズ酸化物(ITO)、アンチモンスズ酸化物(ATO)、フッ素スズ酸化物(FTO)、又はそれらの任意の組み合わせを含む前記無機材料を含む第1の層と、
    金属を含み、及び40%以下の可視光透過率を有する第2の層と、を具備し、
    前記第1の層は、前記基材と前記第2の層との間に配置され、
    前記第2の層は、前記第1の層の上に形成されたヘテロエピタキシャル層である、電極。
  2. バイオセンサ試験片であって、前記バイオセンサ試験片は、
    電極を含む電極システムを具備し、前記電極は、
    基材と、
    無機材料であって、アルミ亜鉛酸化物(AZO)、インジウムスズ酸化物(ITO)、アンチモンスズ酸化物(ATO)、フッ素スズ酸化物(FTO)、又はそれらの任意の組み合わせを含む前記無機材料を含む第1の層と、
    金属を含む第2の層と、を具備し、
    前記第1の層は、前記基材と前記第2の層との間に配置され、
    前記第2の層は、前記第1の層の上に形成されたヘテロエピタキシャル層である、バイオセンサ試験片。
  3. 電極であって、前記電極は、
    基材と、
    無機材料であって、アルミ亜鉛酸化物(AZO)、インジウムスズ酸化物(ITO)、アンチモンスズ酸化物(ATO)、フッ素スズ酸化物(FTO)、又はそれらの任意の組み合わせを含む前記無機材料を含む第1の層と、
    金属を含む第2の層と、を具備し、
    前記第1の層は、前記基材と前記第2の層との間に配置され、及び前記第2の層は、
    (a)40%以下の可視光透過率を有する、
    (b)20nmより大きい厚さを有する、又は
    (c)2.0Ω/□以下のシート抵抗を有
    前記第2の層は、前記第1の層の上に形成されたヘテロエピタキシャル層である、
    電極
  4. 電極を形成する方法であって、前記方法は、
    基材を提供することと、
    前記基材上に、無機材料であって、アルミ亜鉛酸化物(AZO)、インジウムスズ酸化物(ITO)、アンチモンスズ酸化物(ATO)、フッ素スズ酸化物(FTO)、又はそれらの任意の組み合わせを含む前記無機材料を含む第1の層を成膜することと、
    前記第1の層上に、金属を含む第2の層をヘテロエピタキシャルに成膜することと、を含み、前記第2の層は20nmより大きな厚さを有する、電極を形成する方法。
  5. 前記第1の層の前記無機材料は、格子定数aを有し、及び前記第2の層の前記金属は格子定数aを有し、a及びaは次の式を満たし、
    ([sqrt(2)/2]*a)/a=x
    式中、xは0.75〜1.4の範囲の値を表す、請求項1、2、及び3のいずれか1項記載の電極、又はバイオセンサ試験片。
  6. 前記第1の層は、前記第1の層の50〜100重量%の量の前記無機材料を含む、請求項1、2、及び3のいずれか1項記載の電極、又はバイオセンサ試験片。
  7. 金属を含む前記第2の層は貴金属を含む、請求項1、2、及び3のいずれか1項記載の電極、又はバイオセンサ試験片。
  8. 金属を含む前記第2の層は50nmの厚さを有し、及び前記電極は1.50Ω/□以下のシート抵抗を有する、請求項1、2、及び3のいずれか1項記載の電極、又はバイオセンサ試験片。
  9. 金属を含む前記第2の層は20nm〜70nmの厚さを有する、請求項1、2、及び3のいずれか1項記載の電極、又はバイオセンサ試験片。
  10. 前記第1の層は、75%以下の量の前記無機材料を含む、請求項1、2、及び3のいずれか1項記載の電極、又はバイオセンサ試験片。
  11. 前記第1の層は、前記第1の層の50重量%以上の量の前記無機材料を含む、請求項1、2、及び3のいずれか1項記載の電極、又はバイオセンサ試験片。
  12. 前記第1の層は前記基材上に直接成膜され又は前記金属を含む前記第2の層は前記第1の層上に直接成膜されあるいはその両方である、請求項4記載の方法。
  13. 前記第1の層はスパッタにより成膜され又は前記第2の層はスパッタにより成膜されあるいはその両方である、請求項4記載の方法。
  14. 前記第1の層及び前記第2の層はロール・ツー・ロール・コータを使用して、同時に成膜される、請求項4記載の方法。
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