JP6401807B2 - 粉末活性炭注入設備及び粉末活性炭注入方法 - Google Patents

粉末活性炭注入設備及び粉末活性炭注入方法 Download PDF

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Description

本発明は、粉末活性炭注入設備及び粉末活性炭注入方法に関するものである。
近年では、通常の浄水処理では十分に対応できない臭気物質やトリハロメタン生成物質、陰イオン界面活性剤、アンモニア態窒素などを処理するために、いわゆる高度浄水処理が採用されている。高度浄水処理としては、オゾン処理法、活性炭処理法及び生物処理方法等があり、被処理水の状況によってこれらの処理方法が単独又はいくつか組み合わされて用いられている。
このうち、活性炭処理法には、浄水場の急速ろ過池の上流側又は下流側に、粒状活性炭層によるろ過を行う活性炭ろ過池を設けるものの他、図1〜図3に示すように、活性炭ろ過池を設けず、着水井6又はその上流の導水路5において原水RWに粉末活性炭DC、WCを注入(添加)するものが知られている。図示例は、より詳細には、導水路5を経て着水井(又は原水槽)6に供給された河川水などの原水(被処理水)RWを、凝集剤等を添加混合するための混和池1、フロックを形成するためのフロック形成池2、フロックを沈殿させるための沈殿池3、及び砂層等で水をろ過するろ過池4を経て浄化する一般的な浄水形態を基本として、原水RWの混和池1への供給に先立ち、粉末活性炭注入設備10により着水井6又はその上流の導水路5等の注入点で原水RWに粉末活性炭DC、WCを添加するようにしたものである。
粉末活性炭注入設備(粉末活性炭添加設備ともいわれる)の例としては、図1及び図2に示すような乾燥状態のドライ粉末活性炭を利用する設備10と、図3示すような水分を含有するウエット粉末活性炭WCを利用する設備20とが知られている。
ウエット粉末活性炭注入設備20は、フレコンバッグ(フレキシブルコンテナバッグ)FBで搬入されるウエット粉末活性炭WCを作業員がクレーンを操作して攪拌機付の溶解槽21に投入し、溶解槽21内で給水SWと混合して所定濃度の活性炭のスラリーを製造し、このスラリーを注入ポンプ22により注入点に供給して原水RWに混合するものである。この場合、スラリーの製造がバッチ式となるため、通常、溶解槽21は複数設置され、スラリーの製造が終了した溶解槽21から注入を行いつつ、他の溶解槽21では次の注入に備えてスラリーの製造を行うことになる。また、常に規定量のフレコンバッグFBを使用し、かつ規定量の給水SWと混合することにより、溶解槽21内に規定濃度のスラリーを製造し、注入ポンプ22の供給流量を変化させることにより、原水RWに対する活性炭注入量を制御することができる。
ウエット粉末活性炭注入設備20は、ドライ粉末活性炭注入設備10と比較して、設備が簡素で、設備建設費が比較的安価となる利点があるものの、フレコンバッグFBを移動し溶解槽21へ投入する作業のための作業員が必要であり、全自動化が困難であるという問題点の他、フレコンバッグFBによる活性炭溶解のため、活性炭注入量の精度が低くならざるを得ない、といった問題点も有している。
一般に活性炭注入設備では、ランニングコスト低減のため、原水の水質変化に応じて活性炭注入量を変化させ、活性炭使用量を必要最小限にすることが行われている。しかし、原水の水質変化に対して細かく対応するためには、人員作業を必須とし活性炭注入量の精度が低いウエット粉末活性炭方式では限界があり、この観点ではドライ粉末活性炭方式が優位である。
ドライ粉末活性炭注入設備10は、図1及び図2に示すように、ジェットパック車JC等で搬入される乾燥状態のドライ粉末活性炭(原料炭)DCを、活性炭貯留槽11に貯留しておき、この活性炭貯留槽11のドライ粉末活性炭DCを、供給量可変の供給部12〜14、18を介して攪拌機付の溶解槽15に定量供給し、溶解槽15内で、場内給水SWから流量一定で別途供給される溶解水と混合して所定濃度の活性炭のスラリーを連続的に製造し、溶解槽15から一定流量でオーバーフローするスラリーを、エジェクタ17により場内給水SWからポンプ16により流量一定で別途供給される駆動水とともに、注入点に供給して原水RWに添加するものである。エジェクタ17の代わりにポンプを用いて溶解槽15からのスラリーを注入点に供給するものもある。なお、図1の符号19は溶解槽15へ溶解水を定流量で供給するための流量調整弁を示している。また、図1に示す設備例では、供給部12〜14が、活性炭貯留槽11の排出口に設けられた振動排出機12と、この振動排出機12により排出されるドライ粉末活性炭DCを所定の切り出し量で切り出すロータリーバルブ13と、このロータリーバルブ13により切り出されたドライ粉末活性炭DCを溶解槽15に定量供給する供給量可変の粉末定量供給機14とから主に構成されており、かつ粉末定量供給機14として、計量槽減量制御方式(フィードバック制御)のものが採用されている。この計量槽減量制御方式の粉末定量供給機14とは、ドライ粉末活性炭DCを一時的に貯留して計量するための計量槽と、この計量槽の重量を計測するロードセルと、計量槽内のドライ粉末活性炭DCを所定の容積で切り出す切り出し供給部とを備え、ロードセルによる計量槽の減量を排出量とみなして、排出量が一定となるように切り出し速度(回転式の切り出し機構の場合は回転数)を可変制御するものである。計量槽減量制御方式の粉末定量供給機の例としては、粉研パウテックス社の粉体用定量供給機「フンケンオートフィーダー」等を挙げることができる。
一方、図2に示す設備例では、供給部18が、活性炭貯留槽11に貯留されているドライ粉末活性炭DCを所定の切り出し量で切り出して溶解槽15に供給する供給量可変の粉末定量供給機18のみから主に構成されており、かつ粉末定量供給機18として切り出し重量制御方式のものが採用されている。この切り出し重量制御方式の粉末定量供給機18とは、ドライ粉末活性炭DCを所定の容積に切り出す切り出し部と、切り出した所定容積のドライ粉末活性炭DCの重量を計測する重量計側部とを備え、重量計測結果及び切り出し速度(回転式の切り出し機構の場合は回転数)に基づいてドライ粉末活性炭DCの実供給量を算出し、この実供給量が設定供給量となるように切り出し速度を可変制御するものである。切り出し重量制御方式の粉末定量供給機18の例としては、大盛工業社のロードセル内蔵型定量供給機「セルインチェッカー」を挙げることができる。前述の計量槽減量制御方式の粉末定量供給機14は、小供給量時(時間あたりの切り出し量が小さい時)に外乱影響(風や人の歩行による振動)供給精度誤差が大きくなり易いのに対して、切り出し重量制御方式の粉末定量供給機18は、外乱影響を受けないため、供給精度が高く、外乱対策費用が削減可能であるとともに、計量槽減量制御方式における振動排出機12、ロータリーバルブ13及び粉末定量供給機14の計量槽が不要となるため、設備費低減及び設備設置高さの抑制の点では優位なものである。
図1、2に示す設備例10は、ウエット粉末活性炭注入設備と比べて全自動化が容易であり、溶解槽15への活性炭供給は定量供給機14、18によって行われるため活性炭注入量の精度が高く、また、注入量変更の応答性が早いため、より細かな制御に向いており、緊急時の対応にも向いている等の優位性がある。
粉末活性炭注入においては、吸着性能の向上、及びそれによる活性炭消費量の低減等を目的として、D50が0.01〜10μm程度の微細な活性炭を用いることが知られており、また、原料となる粉末活性炭(以下、原料炭ともいう)を、オンサイト、つまり浄水場で粉砕機により粉砕して微細な粉砕活性炭としてから注入することも知られている(特許文献1〜4参照)。
しかしながら、従来のオンサイト粉砕による活性炭注入は、粉砕機から排出される粉砕活性炭をそのまま注入するものであったため、粉砕機の設置スペースの確保や基本設備との連動の確保が困難である等により、既存の浄水設備に適用することが困難であるという問題点を有していた。
特開平10−309567号公報 特許4468895号公報 特開2013−233486号公報 特開2016−036803号公報
そこで、本発明の主たる課題は、既存浄水設備に対する適用が容易な粉末活性炭注入技術を提供すること等にある。
<第1の態様>
浄水場に設置された粉砕機により粉末状の原料炭を粉砕して粉砕活性炭を製造し、この粉砕活性炭を浄水処理に対して供給する、粉末活性炭注入設備において、
活性炭の貯留槽と、
前記貯留槽に貯留されている活性炭を、前記粉砕機に対して供給する被粉砕品供給路と、
前記粉砕機で粉砕された粉砕活性炭を前記貯留槽に返送する粉砕品返送路とを含み、
前記貯留槽に貯留されている活性炭を、前記浄水処理に対して供給する構成とした、
ことを特徴とする粉末活性炭注入設備。
(作用効果)
本態様のように、貯留槽から浄水処理に対して供給する経路に粉砕機を介在させるのではなく、活性炭が貯留槽及び粉砕機を循環する循環経路を構成し、循環する活性炭に対して粉砕を繰り返し行いうる構成とし、貯留槽から浄水処理に対して粉砕活性炭を供給する構成を採用したことにより、粉砕機を貯留槽や浄水処理に対する供給系統から分離して設置することができるため、粉砕機の設置スペースの確保及び基本設備との連動の確保が容易となり、既存設備への適用が容易となる。また、粉砕を繰り返し行うことができるため、原料炭の粒度と粉砕活性炭の目標粒度との差が大きくても目標粒度の粉砕活性炭を製造し、注入することが可能となる。本態様は、活性炭の貯留槽を一槽のみ備える既存設備に、貯留槽の増設を行わずにオンサイト粉砕を追加する場合に好適なものである。特に、粉砕の循環系統を構成する貯留槽から粉砕活性炭を浄水処理に対して供給する構成としたため、粉砕と注入とを繰り返し行うだけでなく、必要に応じて同時に行うことも可能である。
<第2の態様>
前記粉砕活性炭と、別途流量一定で供給される溶解水とを混合して所定濃度の活性炭のスラリーを連続的に製造する溶解槽を有し、
前記貯留槽に貯留されている活性炭を、前記溶解槽に対して連続的に定量供給する注入品定量供給機を有し、
前記溶解槽で連続的に製造されるスラリーを、前記浄水処理に対して供給する構成とし、
前記被粉砕品供給路又は粉砕品返送路に、活性炭の粒度代表値を計測する粒度計測装置を有し、
前記粒度計測装置により計測される粒度代表値の増減に応じて、前記注入品定量供給機の供給量を増減する制御装置を有する、
第1の態様の粉末活性炭注入設備。
(作用効果)
前述のように、第1の態様は、目標粒度までの粉砕が終了する前に注入が必要となったときには、粉砕と注入とを同時に行うことができる。しかし、その場合、粉砕が不十分な状態での注入となるため、目標粒度の粉砕活性炭を注入する場合と比較して吸着性能が低下する。換言すると、粉砕活性炭の注入量が不足する。よって、本第2の態様のように、粒度計測装置により計測される粒度代表値の増減に応じて、注入品定量供給機の供給量を増減する制御装置を設け、目標粒度の粉砕活性炭を注入したときと同等の吸着性能が得られるように、粉砕活性炭の注入量を補正することは望ましい。
<第3の態様>
前記被粉砕品供給路における、前記貯留槽から前記粉砕機に向かう経路の一部又は全部、並びに前記粉砕品返送路の一部又は全部が、空気輸送により活性炭を移送するものである、第1又は2の態様の粉末活性炭注入設備。
(作用効果)
本態様のように、空気輸送により活性炭を移送することにより、粉砕機を貯留槽や浄水処理に対する供給系統から遠くに離して設置することができるため好ましい。
<第4の態様>
浄水場に設置された粉砕機により粉末状の原料炭を粉砕して粉砕活性炭を製造し、この粉砕活性炭を浄水処理に対して供給する、粉末活性炭注入設備において、
被粉砕活性炭を貯留する被粉砕品貯留槽と、
目標粒度に粉砕した粉砕活性炭を貯留する注入品貯留槽と、
前記被粉砕品貯留槽に貯留されている被粉砕活性炭を、前記粉砕機に対して供給する被粉砕品供給路と、
前記粉砕機で粉砕された粉砕活性炭を、前記被粉砕品貯留槽又は前記注入品貯留槽に対して選択的に返送する粉砕品返送路とを含み、
前記注入品貯留槽に貯留された粉砕活性炭を、前記浄水処理に対して供給する構成とした、
ことを特徴とする粉末活性炭注入設備。
(作用効果)
本態様のように、貯留槽から浄水処理に対して供給する経路に粉砕機を介在させるのではなく、活性炭が被粉砕品貯留槽及び粉砕機を循環する循環経路を構成し、循環する活性炭に対して粉砕を繰り返し行いうる構成とし、目標粒度まで粉砕した粉砕活性炭については注入品貯留槽に貯留し、この注入品貯留槽から浄水処理に対して粉砕活性炭を供給しうる構成を採用したことにより、粉砕機を貯留槽や浄水処理に対する供給系統から分離して設置することができるため、粉砕機の設置スペースの確保及び基本設備との連動の確保が容易となり、既存設備への適用が容易となる。また、粉砕を繰り返し行うことができるため、原料炭の粒度と粉砕活性炭の目標粒度との差が大きくても目標粒度の粉砕活性炭を製造し、注入することが可能となる。本態様は、活性炭の貯留槽を一槽のみ備える既存設備(貯留槽増設が必要)、又は貯留槽を複数備える既存設備に、オンサイト粉砕を追加する場合に好適なものである。特に、被粉砕品貯留槽と注入品貯留槽とを個別に備え、粉砕系統と注入系統とが独立しているため、粉砕と注入とを同時に行うことも可能であり、かつ注入量が粉砕処理量を超えない限り、目標粒度の粉砕活性炭を実質連続的に製造して注入することができるため、注入品の不足や吸着性能の低下が発生しにくい。
<第5の態様>
前記被粉砕品供給路の一部又は全部、並びに前記粉砕品返送路の一部又は全部が、空気輸送により活性炭を移送するものである、第4の態様の粉末活性炭注入設備。
(作用効果)
本態様のように、空気輸送により活性炭を移送することにより、粉砕機を貯留槽や浄水処理に対する供給系統から遠くに離して設置することができるため好ましい。
<第6の態様>
浄水場に設置された粉砕機により粉末状の原料炭を粉砕して粉砕活性炭を製造し、この粉砕活性炭を浄水処理に対して供給する、粉末活性炭注入設備において、
活性炭を貯留する第1貯留槽と、
前記第1貯留槽に貯留されている活性炭を前記粉砕機に対して供給する、第1被粉砕品供給路と、
活性炭を貯留する第2貯留槽と、
前記第2貯留槽に貯留されている活性炭を前記粉砕機に対して供給する、第2被粉砕品供給路と、
前記粉砕機で粉砕された粉砕活性炭を、前記第1貯留槽又は第2貯留槽に対して選択的に返送する粉砕品返送路とを含み、
前記第1貯留槽に貯留されている活性炭、又は前記第2貯留槽に貯留されている活性炭を、選択的に前記浄水処理に対して供給する構成とした、
ことを特徴とする粉末活性炭注入設備。
(作用効果)
本態様のように、貯留槽から浄水処理に対して供給する経路に粉砕機を介在させるのではなく、活性炭が第1貯留槽及び粉砕機を循環する循環経路と、活性炭が第2貯留槽及び粉砕機を循環する循環経路とを構成し、それぞれ循環する活性炭に対して粉砕を繰り返し行いうる構成とし、浄水処理に対して第1貯留槽又は第2貯留槽から選択的に粉砕活性炭を供給する構成を採用したことにより、粉砕機を貯留槽や浄水処理に対する供給系統から分離して設置することができるため、粉砕機の設置スペースの確保及び基本設備との連動の確保が容易となり、既存設備への適用が容易となる。また、粉砕を繰り返し行うことができるため、原料炭の粒度と粉砕活性炭の目標粒度との差が大きくても目標粒度の粉砕活性炭を製造し、注入することが可能となる。本態様は、活性炭の貯留槽を一槽のみ備える既存設備(貯留槽増設が必要)、又は貯留槽を複数備える既存設備に、オンサイト粉砕を追加する場合に好適なものである。特に、粉砕のための活性炭の循環経路を2系統独立して備えるため、一方を粉砕に利用し、他方を注入に利用することにより、粉砕と注入とを同時に行うことも可能であり、かつ注入量が粉砕処理量を超えない限り、目標粒度の粉砕活性炭を実質連続的に製造して注入することができるため、注入品の不足や吸着性能の低下が発生しにくい。さらに、粉砕のための活性炭の循環経路は2系統必要であるが、粉砕機は1台で済むため、機器構成の割に設置スペースは小さくて済むという利点もある。
<第7の態様>
前記第1被粉砕品供給路の一部又は全部、前記第被粉砕品2供給路の一部又は全部、並びに前記粉砕品返送路の一部又は全部が、空気輸送により活性炭を移送するものである、第6の態様の粉末活性炭注入設備。
(作用効果)
本態様のように、空気輸送により活性炭を移送することにより、粉砕機を貯留槽や浄水処理に対する供給系統から遠くに離して設置することができるため好ましい。
<第8の態様>
浄水場に設置された粉砕機により粉末状の原料炭を粉砕して粉砕活性炭を製造し、この粉砕活性炭を浄水処理に対して供給する、粉末活性炭注入方法において、
活性炭の貯留槽に貯留されている活性炭を、前記粉砕機に対して供給し、
前記粉砕機で粉砕された粉砕活性炭を前記貯留槽に返送し、
前記貯留槽に貯留されている活性炭を、前記浄水処理に対して供給する、
ことを特徴とする粉末活性炭注入方法。
(作用効果)
第1の態様と同様の作用効果が奏せられる。
<第9の態様>
浄水場に設置された粉砕機により粉末状の原料炭を粉砕して粉砕活性炭を製造し、この粉砕活性炭を浄水処理に対して供給する、粉末活性炭注入方法において、
被粉砕活性炭を貯留する被粉砕品貯留槽に貯留されている被粉砕活性炭を、前記粉砕機に対して供給し、
前記粉砕機で粉砕された目標粒度に達しない粉砕活性炭を、前記被粉砕品貯留槽に対して返送し、
前記粉砕機で粉砕された目標粒度に達した粉砕活性炭を、注入品貯留槽に対して供給し、
前記注入品貯留槽に貯留された粉砕活性炭を、前記浄水処理に対して供給する、
ことを特徴とする粉末活性炭注入方法。
(作用効果)
第4の態様と同様の作用効果が奏せられる。
<第10の態様>
浄水場に設置された粉砕機により粉末状の原料炭を粉砕して粉砕活性炭を製造し、この粉砕活性炭を浄水処理に対して供給する、粉末活性炭注入方法において、
第1貯留槽及び第2貯留槽のいずれか一方の貯留槽に貯留されている活性炭を、選択的に前記粉砕機に対して供給するとともに、
前記粉砕機で粉砕された粉砕活性炭を前記一方の貯留槽に返送し、
前記第1貯留槽及び第2貯留槽のいずれか他方の貯留槽に貯留されている活性炭を、選択的に前記浄水処理に対して供給する、
ことを特徴とする粉末活性炭注入方法。
(作用効果)
第6の態様と同様の作用効果が奏せられる。
以上のとおり、本発明によれば、既存浄水設備に対する適用が容易な粉末活性炭注入技術となる、等の利点がもたらされる。
従来のドライ粉末活性炭利用浄水処理設備のフロー図である。 従来のドライ粉末活性炭利用浄水処理設備のフロー図である。 従来のウエット粉末活性炭利用浄水処理設備のフロー図である。 オンサイト粉砕工程のフロー図である。 D50比と粉砕エネルギーとの関係を示すグラフである。 例1のドライ粉末活性炭注入設備のフロー図である。 粉砕運転のフローチャートである。 注入運転のフローチャートである。 例2のドライ粉末活性炭注入設備のフロー図である。 例3のドライ粉末活性炭注入設備のフロー図である。
以下、本発明の一実施形態について添付図面を参照しながら詳説する。
<粉砕制御の例>
図4は、原料炭の粒度変化に関係なく、安定した粒度の粉砕活性炭を製造するためのオンサイト粉砕工程を概略的に示している。原料炭等の被粉砕活性炭C1が粉砕機30に供給され、粉砕機30で粉砕された粉砕活性炭C2は浄水処理に対して直接的又は間接的に供給するほか、再び被粉砕活性炭C1として粉砕機30に返送し、循環粉砕してもよい。
粉砕機30としては、連続的に粉砕を行うものであるとともに、粉砕前後の活性炭の粒度代表値の比と、単位処理量の粉砕に要する粉砕エネルギーとの間に相関を有するものを用いる。このような粉砕機30としては、湿式粉砕機を用いることもできるが、安定的にシャープな粒度分布が得られにくいため、一回の粉砕処理によりシャープな粒度分布が得られる点で、乾式ビーズミル、ジェットミル等の乾式粉砕機が好ましく、中でも乾式ビーズミルが特に好ましい。
図5は、乾式ビーズミルにおける、粉砕前活性炭のD50に対する粉砕後活性炭のD50の比と、単位処理量の粉砕に要する粉砕エネルギーとの関係を実験により求めたものである。粉砕前後の活性炭の粒度代表値の比と、単位処理量の粉砕に要する粉砕エネルギーとの間に良好な相関があることが分かる。
粒度代表値としては、D50(中央値。周知のように、粒度分布における累積体積分布の小径側から累積50%に相当する粒径を意味し、一般に平均粒径ともいわれている。粒径はレーザー回折散乱法により測定される粒径を意味する。)が好適であるが、最頻値、算術平均値(個数平均、長さ平均、面積平均、又は体積平均)の他、D10やD90とすることもできる。
また、粉砕機30に対する被粉砕活性炭C1の供給は、連続的な定量供給を行うことができる粉砕機用定量供給機31によりなされる。粉砕機用定量供給機31としては、前述の計量槽減量制御方式や、切り出し重量制御方式のもの等、公知のものを特に限定なく用いることができる。粉砕機用定量供給機31は、粉砕機30に装備されていてもよく、粉砕機30とは別に備え付けてもよい。
特徴的には、被粉砕活性炭C1の粒度代表値を計測する粒度計測装置32を設けるとともに、目標粒度代表値(目標とする注入品の粒度代表値)に対する、粒度計測装置32により計測される被粉砕活性炭C1の粒度代表値の比と、前述の相関とに基づき粉砕エネルギー適正値を求め、この粉砕エネルギー適正値で粉砕を行うように粉砕機30の駆動源の駆動制御を行う制御装置33を設ける。被粉砕活性炭C1が乾燥粉末である場合、粒度計測装置32としては、市販のインライン乾式粒度センサー(粒度分布測定装置)を用いることができ、制御装置33としては、シーケンスコントローラ等の公知の制御装置33を用いることができる。
粉砕エネルギー適正値となるように粉砕機30の駆動源の駆動制御を行うには、その時点における現実の粉砕機30の粉砕エネルギー実測値を求め、その差が無くなるように、例えば駆動源がモータの場合、モータの回転速度の増減を行う。粉砕エネルギー実測値は、粉砕機30が電動の場合、粉砕機30の消費電力(瞬時値)を、粉砕機用定量供給機31の単位時間あたりの供給質量で除した値であり、粉砕処理する活性炭の単位質量あたりの消費電力量に相当する。粉砕機用定量供給機31の単位時間あたりの供給質量は固定とするほか、粉砕機用定量供給機31に計測機能がある場合には、その計測結果を用いることもできる。
このような制御装置33による制御によって、原料炭の粒度が変化しても、目標粒度の粉砕活性炭を安定製造し、注入することができ、活性炭の過剰又は不十分な使用を防止できる。粒度計測装置32による計測及び粉砕機30の駆動制御は、適宜の時間を空けて間欠的に行っても、また連続的に行ってもよい。
<活性炭注入設備の例1>
図6は、ドライ粉末活性炭注入設備40を示している。この設備40は、活性炭の貯留槽41と、貯留槽41に貯留されている活性炭を被粉砕活性炭として粉砕機30に対して供給する被粉砕品供給路42と、粉砕機30で粉砕された粉砕活性炭を貯留槽41に戻す粉砕品返送路43と、貯留槽41に貯留されている活性炭を、浄水処理の注入点APに対して供給可能としたものである。
図示形態についてより詳細に説明すると、貯留槽41には、ジェットパック車JC等で搬入される乾燥状態の粉末原料炭が原料炭供給配管41iを介して供給され、貯留される。貯留槽41内に貯留された原料炭は、ダンパー41d及び貯留槽ロータリーバルブ41rを介して切り出され、分配定量供給機44に供給されるようになっている。分配定量供給機44は、2系統への分配供給(いずれか一方への選択的供給を含む)が可能であり、かつ各系統へ定量供給が可能なものである。図示形態では、ホッパ44hとこのホッパ44h内の活性炭を独立的に定量切り出しする第1定量供給部44a及び第2定量供給部44bを有するものである。被粉砕品供給路42における第1定量供給部44aから粉砕機までの部分は、図示形態では空気輸送設備により構成されている。すなわち、第1定量供給部44aにより供給される活性炭は供給用ロータリーバルブ45rを介して供給用エジェクタ45eに供給され、供給用送風機45fから供給される空気により、粉砕機30の付近に設置された受け槽45tに供給され、一時的に貯留された後、粉砕機用定量供給機31により切り出され、粉砕機30に定量供給されるようになっている。
図示形態では、粉砕機30から活性炭貯留槽41に至る粉砕品返送路43も空気輸送設備により構成されている。すなわち、粉砕機30により粉砕された粉砕活性炭は、粉砕機30からホッパ46hに供給された後、返送用ロータリーバルブ46rにより切り出されて返送用エジェクタ46eに供給され、返送用送風機46fから供給される空気により、返送配管46pを介して貯留槽41に返送される。なお、本設備例40の返送配管46pは、原料炭供給配管41iに合流しており、合流点よりも上流側にそれぞれ開閉弁v1,v2が設けられ、この開閉弁v1,v2を選択的に開閉することにより、貯留槽41に対する原料炭の供給と粉砕活性炭の返送とを選択できるようになっている。
分配定量供給機44の第2定量供給部44bにより切り出される活性炭は、攪拌機付の溶解槽47に定量供給され、場内給水SWから注入ポンプ47pにより流量一定で別途供給される溶解水と溶解槽47内で混合されて所定濃度の活性炭のスラリーが連続的に製造され、溶解槽47から一定流量でオーバーフローするスラリーが注入エジェクタ47eに供給され、場内給水SWから注入ポンプ47pにより流量一定で別途供給される駆動水とともに注入点APに供給されるようになっている。注入エジェクタ47eの代わりにポンプを用いて溶解槽47からのスラリーを注入点APに供給する等、貯留槽41に貯留されている活性炭を浄水処理に対して供給する方法は特に限定されるものではない。
貯留槽41及び受け槽45tは、図示形態のように空気抜きのためのバグフィルタbg及び活性炭冷却のための冷却エアパージpgを備えていることが好ましい。
粉砕機30を分配定量供給機44の付近に設置できる場合や、貯留槽41の付近に設置できる場合には、被粉砕品供給路42及び粉砕品返送路43の少なくとも一方について、空気輸送設備を省略して直接的に接続したり、他の機械的移送設備を用いたりすることができる。例えば、粉砕機30を分配定量供給機44の付近に設置できる場合、被粉砕品供給路42における空気輸送設備(供給用ロータリーバルブ45rから受け槽45tまで)及び粉砕機用定量供給機31を省略し、第1定量供給部44aから粉砕機30に直接供給する(換言すると第1定量供給部44aが粉砕機用定量供給機31を兼ねる)構成となっていてもよい。
また、図示形態では前述の粉砕機駆動制御を行うために、粒度計測装置32が被粉砕品供給路42に設けられており、その測定結果が制御装置33に送信されるようになっている。また点線で示されるように、制御装置33に対しては、粉砕機30から消費電力が送信され、また必要に応じて粉砕機用定量供給機31から供給量(単位時間当たりの供給質量)が送信されるようになっており、制御装置33から粉砕機30に対しては粉砕駆動源の制御信号が送信されるようになっている。
図7及び図8は、以上に述べた活性炭注入設備40の運転フローの一例を示している。いま、貯留槽41に原料炭が貯留されている初期状態から粉砕運転を開始すると、返送用空気輸送設備(返送用ファン45f、返送用ロータリーバルブ45r)、粉砕設備(粉砕機30、粉砕機用定量供給機31)がこの順に運転を開始するが、これらの運転は受け槽45tの貯留レベルが所定のローレベル(LL)以下であると停止するが、ローレベルでない限り継続される。受け槽45tの貯留レベルは受け槽45tの重量をロードセルにより計測する等、公知の計測装置により計測することができる。
一方、粉砕運転の開始に伴い、受け槽45tの貯留レベルがLL以下であると、貯留槽ロータリーバルブ41r、供給用空気輸送設備(供給用ファン45f、供給用ロータリーバルブ45r)、及び第1定量供給部44aが運転を開始し、これらの運転は受け槽45tの貯留レベルが所定のハイレベル(HL)以上になると停止するが、ハイレベルにならない限り継続される。受け槽45tの貯留レベルがLLを超えると、前述のように粉砕設備及び返送用空気輸送設備が運転を開始し、貯留槽41から切り出される活性炭が第1定量供給部44a、供給用空気輸送設備を介して受け槽45tに順次供給されるとともに、受け槽45tから粉砕機30に供給され、粉砕機30から排出される粉砕活性炭が返送用空気設備により貯留槽41に返送される。
他方、前述の粉砕駆動制御を行うには、粉砕運転の開始に伴い、制御装置33により第1定量供給部44aが運転中であるか否かを監視し、第1定量供給部44aが運転中であるときには粒度計測装置32による計測を行うとともに、現実の粉砕機30の粉砕エネルギー実測値を求め、この粉砕エネルギー実測値が粉砕エネルギー適正値となるように粉砕機30の駆動源の駆動制御を行う(駆動源がモータの場合、モータの回転速度の増減を行う)。なお、運転初期には、粉砕エネルギー適正値を求めることができないため、初期設定値や前回運転時の粉砕エネルギー適正値となるように、粉砕機30の駆動源の駆動制御を行う。
粒度計測装置32により計測される被粉砕活性炭の粒度代表値が、目標粒度代表値になるまで、粉砕運転は継続される。粒度計測装置32により計測される被粉砕活性炭の粒度代表値が、目標粒度代表値になると粉砕運転は停止される。この時には、貯留槽41に目標粒度代表値の粉砕活性炭が貯留されていることになる。
浄水処理において活性炭注入を行うときには、図8に示すように、注入ポンプ46pの運転を開始し、溶解水を溶解槽47に、及び駆動水を注入エジェクタ47eにそれぞれ供給するとともに、貯留槽ロータリーバルブ41r及び第2定量供給部44bの運転を開始し、貯留槽41に貯留された粉砕活性炭が切り出され、溶解槽47に対して定量供給される。溶解槽47では所定濃度の活性炭スラリーが製造され、この活性炭スラリーが注入点に供給される。
本設備40のように、貯留槽41から浄水処理に対して供給する経路に粉砕機30を介在させるのではなく、活性炭が貯留槽41及び粉砕機30を循環する循環経路を構成し、循環する活性炭に対して粉砕を繰り返し行いうる構成とし、貯留槽41から浄水処理に対して粉砕活性炭を供給する構成を採用すると、粉砕機30を貯留槽41や浄水処理に対する供給系統から分離して設置することができるため、粉砕機30の設置スペースの確保及び基本設備との連動の確保が容易となり、既存設備への適用が容易となる。特に、本例のように、空気輸送により活性炭を移送することにより、粉砕機30を貯留槽41や浄水処理に対する供給系統から遠くに離して設置することができるため好ましい。また、粉砕を繰り返し行うことができるため、原料炭の粒度と粉砕活性炭の目標粒度との差が大きくても目標粒度の粉砕活性炭を製造し、注入することが可能となる。本設備40は、活性炭の貯留槽を一槽のみ備える既存設備に、貯留槽の増設を行わずにオンサイト粉砕を追加する場合に好適なものである。特に、粉砕の循環系統を構成する貯留槽41から粉砕活性炭を浄水処理に対して供給する構成とすると、粉砕と注入とを繰り返し行うだけでなく、必要に応じて同時に行うことも可能である。
他方、本活性炭注入設備40は、目標粒度までの粉砕が終了する前に注入が必要となったときには、粉砕と注入とを同時に行うことができる。しかし、その場合、粉砕が不十分な状態での注入となるため、目標粒度の粉砕活性炭を注入する場合と比較して吸着性能が低下する。換言すると、粉砕活性炭の注入量が不足する。そこで、粒度計測装置32により計測される粒度代表値の増減に応じて、制御装置33により第2定量供給部44aの供給量を増減するようにし、目標粒度の粉砕活性炭を注入したときと同等の吸着性能が得られるように、粉砕活性炭の注入量を補正することが望ましい。
このような制御は、例えば図8に示すフローのようにして行うことができる。すなわち、注入運転の開始に伴い、制御装置33により第1定量供給部44aが運転中であるか否かを監視し、第1定量供給部44aが運転中であるときには粉砕運転中であるため、補正必要注入量を算出し、その算出結果と第2定量供給部44bの供給量との差が無くなるように、第2定量供給部44bの供給量を増減する。第1定量供給部44aが運転中でない場合には、予め定めた基準注入量(目標D50の粉砕活性炭を用いる場合の必要注入量)と第2定量供給部44bの供給量との差が無くなるように、第2定量供給部44bの供給量を増減する。
補正必要注入量は適宜求めればよいが、例えば以下のようにして求めることができる。すなわちいま、粒度代表値をD50とし、被粉砕活性炭が原料炭から目標までどの程度粉砕が進行しているかを、原料炭のD50に等しい粒径の粉末と、目標とするD50に等しい粒径の粉末との混合比率で表すと次式のようになる。
(混合比率 X)
被粉砕活性炭D50 = 目標D50 × X% + 初期原料炭D50 × (100 − X%)
また、初期原料炭の吸着性能を1としたときの、目標D50まで粉砕した粉砕活性炭の吸着性能を吸着性能係数αとすると、性能倍率は次式で表される。ここで、吸着性能係数αは、所定の吸着対象物質に対する初期原料炭及び粉砕活性炭の吸着性能試験を実施し、この試験により得られる粉砕活性炭の吸着性能値を初期原料炭の吸着性能値を1としたときの比で表したものである。吸着性能係数αを求める場合、初期原料炭及び粉砕活性炭の両者について同一の吸着性能試験を行う限り、吸着対象物質の種類及び試験方法は特に限定されるものではないが、水道施設に用いる活性炭の性能指標として一般的な吸着性能値(例えば2−MIB価、フェノール価、ABS価、メチレンブルー脱色力)を用いることが好ましい。これらの吸着性能値を求めるための試験方法は独自の方式でも、規格化された方式でもよい。後者の例としては、水道用粉末活性炭に関する日本水道協会規格であるJWWA K113:2005に記載されている試験方法を例示することができる。なお、2−MIB価のように、値が小さいものほど性能が高い吸着性能値の場合、逆数を吸着性能値として吸着性能係数αを算出する。
(性能倍率)
性能倍率 = α × X% + 1.0 ×(100 − X%)
したがって、性能倍率を加味して補正した補正後注入量は次式により算出することができる。
(補正後注入量 Y)
Y = 基準注入量 ÷ 性能倍率
本設備40において、粉砕機30としては、一回の粉砕処理によりシャープな粒度分布が得られる点で、乾式ビーズミル、ジェットミル等の乾式粉砕機が好ましく、中でも乾式ビーズミルが特に好ましい。また、粉砕機用定量供給機31を含め、各種定量供給機及び定量供給部としては、前述の計量槽減量制御方式や、切り出し重量制御方式のもの等、公知のものを特に限定なく用いることができる。
<活性炭注入設備の例2>
図9は、別のドライ粉末活性炭注入設備50を示している。この設備50は、被粉砕活性炭を貯留する被粉砕品貯留槽51と、目標粒度に粉砕した粉砕活性炭を貯留する注入品貯留槽54と、被粉砕品貯留槽51に貯留されている被粉砕活性炭を、粉砕機30に対して供給する被粉砕品供給路52と、粉砕機30で粉砕された粉砕活性炭を、被粉砕品貯留槽51又は注入品貯留槽54に対して選択的に返送する粉砕品返送路53とを含み、注入品貯留槽54に貯留された粉砕活性炭を、浄水処理に対して供給する構成としたものである。
図示形態についてより詳細に説明すると、被粉砕品貯留槽51には、ジェットパック車JC等で搬入される乾燥状態の粉末原料炭が原料炭供給配管51iを介して供給され、貯留される。図示形態では、注入品貯留槽54に対しても、ジェットパック車JC等で搬入される乾燥状態の粉末原料炭が原料炭供給配管54iを介して供給できるようになっているが、被粉砕品貯留槽51のみに原料炭を供給する構成としてもよい。被粉砕品貯留槽51内に貯留された原料炭は、ダンパー51d及び供給用ロータリーバルブ55rを介して切り出されて供給用エジェクタ55eに供給され、供給用送風機55fから供給される空気により、粉砕機30の付近に設置された受け槽55tに供給され、一時的に貯留された後、粉砕機用定量供給機31により切り出され、粉砕機30に定量供給されるようになっている。
図示形態では、粉砕機30から被粉砕品貯留槽51及び注入品貯留槽54に至る粉砕品返送路53も空気輸送設備により構成されている。すなわち、粉砕機30から排出される粉砕活性炭は、ホッパ56hに供給された後、返送用ロータリーバルブ56rにより切り出されて返送用エジェクタ56eに供給され、返送用送風機56fから供給される空気により、返送配管56pを介して被粉砕品貯留槽51又は注入品貯留槽54に対して選択的に返送される。本設備50の返送配管56pは、エジェクタ側の共通部分と、この共通部分からか2路に分岐して、その一方が被粉砕品貯留槽51に及び他方が注入品貯留槽54に接続された部分とを有し、分岐点より下流側にそれぞれ開閉弁v2が設けられ、この開閉弁v2を選択的に開閉することにより、被粉砕品貯留槽51及び注入品貯留槽54のいずれか一方にのみ選択供給できるようになっている。また、本設備例50の返送配管56pは、原料炭供給配管51i,54iに合流しており、合流点よりも上流側にそれぞれ開閉弁v1,v2が設けられ、この開閉弁v1,v2を選択的に開閉することにより、貯留槽51,54に対する原料炭の供給と粉砕活性炭の返送とを選択できるようになっている。
注入品貯留槽51内に貯留された粉砕活性炭は、ダンパー54d及び注入品ロータリーバルブ54rを介して切り出されて注入用定量供給機54fに供給され、この注入用定量供給機54fにより切り出される活性炭は、攪拌機付の溶解槽57に定量供給され、溶解槽57内で、場内給水SWから流量一定で別途供給される溶解水と混合されて所定濃度の活性炭のスラリーが連続的に製造され、溶解槽57から注入ポンプ57pにより一定流量でオーバーフローするスラリーが注入エジェクタ57eに供給され、場内給水SWから注入ポンプ57pにより流量一定で別途供給される駆動水とともに注入点APに供給されるようになっている。注入エジェクタ57eの代わりにポンプを用いて溶解槽57からのスラリーを注入点APに供給する等、注入品貯留槽54に貯留されている活性炭を浄水処理に対して供給する方法は特に限定されるものではない。
粉砕機30を被粉砕品貯留槽51の付近に設置できる場合には、被粉砕品供給路52及び粉砕品供給路53の少なくとも一方について、空気輸送設備を省略して直接的に接続したり、他の機械的移送設備を用いたりすることができる。例えば、被粉砕品供給路52における空気輸送設備(供給用エジェクタ55eから受け槽55tまで)を省略し、被粉砕品貯留槽51から切り出される活性炭を粉砕機用定量供給機31に直接供給し、粉砕機30に供給する構成とすることもできる。
また、図示形態では前述の粉砕機30駆動制御を行うために、粒度計測装置32が被粉砕品供給路52に設けられており、その測定結果が制御装置33に送信されるようになっている。また点線で示されるように、制御装置33に対しては、粉砕機30から消費電力が送信され、また必要に応じて粉砕機用定量供給機31から供給量(単位時間当たりの供給質量)が送信されるようになっており、制御装置33から粉砕機30に対しては粉砕駆動源の制御信号が送信されるようになっている。
以上に述べた活性炭注入設備は、次のように運転することができる。すなわちいま、被粉砕品貯留槽51に原料炭が貯留されている初期状態から粉砕運転を開始すると、返送用空気輸送設備(返送用ファン56f、返送用ロータリーバルブ56r)、粉砕設備(粉砕機3、粉砕機用定量供給機31)がこの順に運転を開始するが、これらの運転は受け槽55tの貯留レベルが所定のローレベル(LL)以下であると停止するが、ローレベルでない限り継続される。
一方、粉砕運転の開始に伴い、受け槽55tの貯留レベルがLL以下であると、供給用空気輸送設備(供給用ファン55f、供給用ロータリーバルブ55r)が運転を開始し、これらの運転は受け槽55tの貯留レベルが所定のハイレベル(HL)以上になると停止するが、ハイレベルにならない限り継続される。受け槽55tの貯留レベルがLLを超えると、前述のように粉砕設備及び返送用空気輸送設備が運転を開始し、被粉砕品貯留槽51から切り出される活性炭が供給用空気輸送設備を介して受け槽55tに順次供給されるとともに、受け槽55tから粉砕機30に供給され、粉砕機から排出される粉砕活性炭が返送用空気設備により被粉砕品貯留槽51に返送される。
粒度計測装置32により計測される被粉砕活性炭の粒度代表値が、目標粒度代表値になるまで、粉砕運転は継続される。粒度計測装置32により計測される被粉砕活性炭の粒度代表値が、目標粒度代表値(又は1回の粉砕で目標粒度代表値に達する所定の粒度代表値)になったならば、返送配管56pの開閉弁v2を切り替えて、粉砕機30から排出される粉砕活性炭が返送用空気設備により注入品貯留槽54に返送される。この結果、注入品貯留槽54には目標粒度代表値の粉砕活性炭が貯留されることになる。
浄水処理において活性炭注入を行うときには、注入ポンプ56pの運転を開始し、溶解水を溶解槽57に、及び駆動水を注入エジェクタ57eにそれぞれ供給するとともに、注入品ロータリーバルブ54r及び注入用定量供給機54fの運転を開始し、注入品貯留槽54に貯留された粉砕活性炭が切り出され、溶解槽57に対して定量供給される。溶解槽57では所定濃度の活性炭スラリーが製造され、この活性炭スラリーが注入点APに供給される。
本設備50のように、注入品貯留槽54から浄水処理に対して供給する経路に粉砕機30を介在させるのではなく、活性炭が被粉砕品貯留槽51及び粉砕機30を循環する循環経路を構成し、循環する活性炭に対して粉砕を繰り返し行いうる構成とし、目標粒度まで粉砕した粉砕活性炭については注入品貯留槽54に貯留し、この注入品貯留槽54から浄水処理に対して粉砕活性炭を供給する構成を採用したことにより、粉砕機30を貯留槽51,54や浄水処理に対する供給系統から分離して設置することができるため、粉砕機30の設置スペースの確保及び基本設備との連動の確保が容易となり、既存設備への適用が容易となる。特に、本例のように、空気輸送により活性炭を移送することにより、粉砕機30を貯留槽51,54や浄水処理に対する供給系統から遠くに離して設置することができるため好ましい。また、粉砕を繰り返し行うことができるため、原料炭の粒度と粉砕活性炭の目標粒度との差が大きくても目標粒度の粉砕活性炭を製造し、注入することが可能となる。本設備50は、活性炭の貯留槽を一槽のみ備える既存設備(貯留槽増設が必要)、又は貯留槽を複数備える既存設備に、オンサイト粉砕を追加する場合に好適なものである。特に、被粉砕品貯留槽51と注入品貯留槽54とを個別に備え、粉砕系統と注入系統とが独立しているため、粉砕と注入とを同時に行うことも可能であり、かつ注入量が粉砕処理量を超えない限り、目標粒度の粉砕活性炭を実質連続的に製造して注入することができるため、注入品の不足や吸着性能の低下が発生しにくい。
本例2の設備50においても、例1の設備40と同様に、粉砕エネルギー実測値及び粉砕エネルギー適正値に基づく粉砕駆動制御を行うことができる。また、本例2の設備においても、粉砕と浄水処理に対する活性炭注入を同時に行うことができ、その際に、前述の注入量補正を行うこともできる。その他、例2の基本構成の範囲内において、例1と同様の変更が可能である。また、例1と同様の構成については、同じ符号を用いているため、あえて説明を省略する。
<活性炭注入設備の例3>
図10は、例1の設備とほぼ同様の設備を2並列とし、粉砕設備及び空気輸送設備の大部分を共通利用とした、別のドライ粉末活性炭注入設備60を示している。すなわち、この設備60は、活性炭を貯留する第1貯留槽61と、第1貯留槽61に貯留されている活性炭を粉砕機30に対して供給する、第1被粉砕品供給路62と、活性炭を貯留する第2貯留槽70と、第2貯留槽70に貯留されている活性炭を粉砕機30に対して供給する、第2被粉砕品供給路72と、粉砕機30で粉砕された粉砕活性炭を、第1貯留槽61又は第2貯留槽72に対して選択的に返送する粉砕品返送路63とを含み、第1貯留槽61に貯留されている活性炭、又は第2貯留槽71に貯留されている活性炭を、選択的に浄水処理に対して供給する構成としたものである。
図示形態についてより詳細に説明すると、第1貯留槽61には、ジェットパック車JC等で搬入される乾燥状態の粉末原料炭が原料炭供給配管61iを介して供給され、貯留される。第1貯留槽61内に貯留された活性炭は、ダンパー61d及び第1貯留槽ロータリーバルブ61rを介して切り出され、第1貯留槽定量供給機61fを介して第1切替機64に供給されるようになっている。第1切替機64は、2系統への供給の切り替えが可能なものであれば特に限定されるものではない。図示形態の第1切替機64は、ケーシングにおけるスクリュー軸の長手方向一端側に供給ホッパ64hを備え、他端側に間隔を空けて注入系排出口64a及び粉砕系排出口64bを備え、他端側に向かって上りこう配で移送を行うスクリューフィーダであり、各排出口64a,64bの出側に開閉弁v3,v4を設け、この開閉弁v3,v4を選択的に開閉することにより、供給系統を切り替えできるようになっている。第1被粉砕品供給路62における第1切替機64の粉砕系排出口64bから粉砕機30までの部分は、図示形態では空気輸送設備により構成されている。すなわち、粉砕系排出口64bから排出される活性炭は第1供給ホッパ65hに供給され、この第1供給ホッパ65h内の活性炭が第1供給ロータリーバルブ65rにより切り出されて第1供給用エジェクタ65eに供給され、供給用送風機65fから供給される空気により、粉砕機30の付近に設置された受け槽65tに供給され、一時的に貯留された後、粉砕機用定量供給機31により切り出され、粉砕機30に定量供給されるようになっている。一方、注入系排出口64aから排出される活性炭は、攪拌機付の第1溶解槽67に定量供給され、第1溶解槽67内で、場内給水SWから注入ポンプ67pにより流量一定で別途供給される溶解水と混合されて所定濃度の活性炭のスラリーが連続的に製造され、第1溶解槽67から一定流量でオーバーフローするスラリーが第1注入エジェクタ67eに供給され、場内給水SWから注入ポンプ67pにより流量一定で別途供給される駆動水とともに注入点APに供給されるようになっている。
第2貯留槽側も同様である。すなわち第2貯留槽71には、ジェットパック車JC等で搬入される乾燥状態の粉末原料炭が原料炭供給配管71iを介して供給され、貯留される。第2貯留槽71内に貯留された活性炭は、ダンパー71d及び第2貯留槽ロータリーバルブ71rを介して切り出され、第2貯留槽定量供給機71fを介して第2切替機74に供給されるようになっている。第2切替機74は、2系統への供給の切り替えが可能なものであれば特に限定されるものではない。図示形態の第2切替機74は、ケーシングにおけるスクリュー軸の長手方向一端側に供給ホッパ74hを備え、他端側に間隔を空けて注入系排出口74a及び粉砕系排出口74bを備え、他端側に向かって上りこう配で移送を行うスクリューフィーダであり、各排出口74a,74bの出側に開閉弁v3,v4を設け、この開閉弁v3,v4を選択的に開閉することにより、供給系統を切り替えできるようになっている。第2被粉砕品供給路72における第2切替機74の粉砕系排出口74bから粉砕機30までの部分は、図示形態では空気輸送設備により構成されている。すなわち、粉砕系排出口74bから排出される活性炭は第2供給ホッパ75hに供給され、この第2供給ホッパ75h内の活性炭が第2供給ロータリーバルブ75rにより切り出されて第2供給用エジェクタ75eに供給され、供給用送風機65fから供給される空気により、粉砕機30の付近に設置された受け槽65tに供給され、一時的に貯留された後、粉砕機用定量供給機31により切り出され、粉砕機30に定量供給されるようになっている。一方、注入系排出口74aから排出される活性炭は、攪拌機付の第2溶解槽77に定量供給され、第2溶解槽77内で、場内給水SWから注入ポンプ67pにより流量一定で別途供給される溶解水と混合されて所定濃度の活性炭のスラリーが連続的に製造され、第2溶解槽77から一定流量でオーバーフローするスラリーが第2注入エジェクタ77eに供給され、場内給水SWから注入ポンプ67pにより流量一定で別途供給される駆動水とともに注入点APに供給されるようになっている。なお、図示形態では、第1溶解槽67及び第1注入エジェクタ67eに対する注入ポンプと、第2溶解槽77及び第2注入エジェクタ77eに対する注入ポンプとを共通的に利用するために、単一の注入ポンプ67pの送り出し側の配管を分岐するとともに、分岐点の下流側にそれぞれ開閉弁v5,v6を設け、この開閉弁v5,v6の切り替えにより、いずれか一方の溶解槽及び注入エジェクタに対する溶解水及び駆動水の供給を選択できるようになっている。
図示形態では、粉砕機30から第1貯留槽61及び第2貯留槽71に至る粉砕品返送路63も空気輸送設備により構成されている。すなわち、粉砕機30から排出される粉砕活性炭は、ホッパ66hに供給された後、返送用ロータリーバルブ66rにより切り出されて返送用エジェクタ66eに供給され、返送用送風機66fから供給される空気により、返送配管66pを介して第1貯留槽61又は第2貯留槽71に選択的に返送される。本設備60の返送配管66pは、エジェクタ側の共通部分と、この共通部分からか2路に分岐して、その一方が第1貯留槽61に及び他方が第2貯留槽71に接続された部分とを有し、分岐点より下流側にそれぞれ開閉弁v2が設けられ、この開閉弁v2を選択的に開閉することにより、第1貯留槽61及び第2貯留槽71のいずれか一方にのみ選択供給できるようになっている。また、本設備例60の返送配管66pは、原料炭供給配管61i,71iに合流しており、合流点よりも上流側にそれぞれ開閉弁v1,v2が設けられ、この開閉弁v1,v2を選択的に開閉することにより、第1貯留槽61及び第2貯留槽71に対する原料炭の供給と粉砕活性炭の返送とを選択できるようになっている。
粉砕機30を第1切替機64及び第2切替機74の少なくとも一方の付近に設置できる場合や、第1貯留槽61及び第2貯留槽71の少なくとも一方の付近に設置できる場合には、粉砕機30と付近の設備との間については空気輸送設備を省略して直接的に接続したり、他の機械的移送設備を用いたりすることができる。
また、図示形態では前述の粉砕機駆動制御を行うために、第1被粉砕品供給路62及び第2被粉砕品供給路72が途中で一つの配管に合流されるとともに、この合流点よりも下流側の共通配管に粒度計測装置32が設けられており、その測定結果が制御装置33に送信されるようになっている。また点線で示されるように、制御装置33に対しては、粉砕機30から消費電力が送信され、また必要に応じて粉砕機用定量供給機31から供給量(単位時間当たりの供給質量)が送信されるようになっており、制御装置33から粉砕機30に対しては粉砕駆動源の制御信号が送信されるようになっている。
以上に述べた活性炭注入設備60は、次のように活性炭が第1貯留槽61及び粉砕機30を循環する循環経路と、活性炭が第2貯留槽71及び粉砕機30を循環する循環経路とを交互に粉砕に利用し、粉砕の終了した貯留槽の粉砕活性炭を注入に利用することができる。例えばいま、第1貯留槽61に原料炭が貯留されている初期状態から粉砕運転を開始すると、返送用空気輸送設備(返送用ファン66f、返送用ロータリーバルブ66r)、粉砕設備(粉砕機30、粉砕機用定量供給機31)がこの順に運転を開始するが、これらの運転は受け槽65tの貯留レベルが所定のローレベル(LL)以下であると停止するが、ローレベルでない限り継続される。
一方、粉砕運転の開始に伴い、受け槽65tの貯留レベルがLL以下であると、第1貯留槽ロータリーバルブ61r、第1貯留槽定量供給機61f、第1切替機64、及び供給用空気輸送設備(供給用ファン65f、供給用ロータリーバルブ65r)が運転を開始し、第1切替機64が粉砕系排出口64bに排出するよう開閉弁v3が開、開閉弁v4が閉となる。これらの運転は受け槽65tの貯留レベルが所定のハイレベル(HL)以上になると停止するが、ハイレベルにならない限り継続される。受け槽65tの貯留レベルがローレベルを超えると、前述のように粉砕設備及び返送用空気輸送設備が運転を開始し、第1貯留槽61から切り出される活性炭が供給用空気輸送設備を介して受け槽65tに順次供給されるとともに、受け槽65tから粉砕機30に供給され、粉砕機30から排出される粉砕活性炭が返送用空気設備により第1貯留槽61に返送される。粒度計測装置32により計測される被粉砕活性炭の粒度代表値が、目標粒度代表値になるまで、粉砕運転は継続される。この結果、第1貯留槽61には目標粒度代表値の粉砕活性炭が貯留されることになる。
次いで第2貯留槽71に原料炭が供給されるか、又は予め第2貯留槽71に原料炭が貯留されている場合、第1貯留槽61の場合と同様に、第2貯留槽71と粉砕機30との間で活性炭を循環粉砕する。すなわち、返送用空気輸送設備(返送用ファン66f、返送用ロータリーバルブ66r)、粉砕設備(粉砕機30、粉砕機用定量供給機31)がこの順に運転を開始するが、これらの運転は受け槽65tの貯留レベルが所定のローレベル(LL)以下であると停止するが、ローレベルでない限り継続される。粉砕運転の開始に伴い、受け槽65tの貯留レベルがLL以下であると、第2貯留槽ロータリーバルブ71r、第2貯留槽定量供給機71f、第2切替機74、及び供給用空気輸送設備(供給用ファン65f、供給用ロータリーバルブ75r)が運転を開始し、第2切替機74が粉砕系排出口74bに排出するよう開閉弁v3が開、開閉弁v4が閉となる。これらの運転は受け槽65tの貯留レベルが所定のハイレベル(HL)以上になると停止するが、ハイレベルにならない限り継続される。受け槽65tの貯留レベルがローレベルを超えると、前述のように粉砕設備及び返送用空気輸送設備が運転を開始し、第2貯留槽71から切り出される活性炭が供給用空気輸送設備を介して受け槽65tに順次供給されるとともに、受け槽65tから粉砕機30に供給され、粉砕機30から排出される粉砕活性炭が返送用空気設備により第2貯留槽71に返送される。粒度計測装置32により計測される被粉砕活性炭の粒度代表値が、目標粒度代表値になるまで、粉砕運転は継続される。この結果、第2貯留槽71には目標粒度代表値の粉砕活性炭が貯留されることになる。
他方、浄水処理において活性炭注入を行うときには、第1貯留槽61及び第2貯留槽71のうち、目標粒度代表値まで粉砕した活性炭を貯留するいずれか一方の貯留槽から注入を行う。例えばいま、第1貯留槽61に目標粒度代表値まで粉砕した活性炭が貯留されており、第2貯留槽71と粉砕機30との間で循環粉砕を行っているとすると、第1溶解槽67につながる注入ポンプ67pの運転を開始し、開閉弁v5を開、開閉弁v6を閉として、溶解水を第1溶解槽67に、及び駆動水を第1注入エジェクタ67eにそれぞれ供給するとともに、第1貯留槽ロータリーバルブ61r、第1貯留槽定量供給機61f、及び第1切替機64の運転を開始し、第1切替機64が注入系排出口64aに排出するよう開閉弁v3を閉、開閉弁v4を開に切り替える。これにより、第1貯留槽61内に貯留された粉砕活性炭が切り出され、第1溶解槽67に対して定量供給される。第1溶解槽67では所定濃度の活性炭スラリーが製造され、この活性炭スラリーが注入点APに供給される。
第1貯留槽61の粉砕活性炭を使いきったならば、第1切替機64が粉砕系排出口に排出するよう開閉弁v3,v4を切り替え、第1貯留槽61側を粉砕運転に切り替える。また、この時点で、第2貯留槽71に目標粒度代表値まで粉砕した活性炭が貯留されており、注入を継続する場合には、開閉弁v5を閉、開閉弁v6を開に切り替えて、溶解水を第2溶解槽77に、及び駆動水を第2注入エジェクタ77eにそれぞれ供給するとともに、第2貯留槽ロータリーバルブ71r、第2貯留槽定量供給機71f、及び第2切替機74の運転を開始し、第2切替機74が注入系排出口74aに排出するよう開閉弁v3,v4を切り替える。これにより、第2貯留槽71内に貯留された粉砕活性炭が切り出され、第2溶解槽77に対して定量供給される。第2溶解槽77では所定濃度の活性炭スラリーが製造され、この活性炭スラリーが注入点に供給される。
これら第1貯留槽61及び第2貯留槽71の粉砕・注入の切り替えは、注入使用中の貯留槽に十分に活性炭が残っている注入途中や、機器故障時、機器保守時等、任意の時点で行ってもよい。
本設備60のように、貯留槽から浄水処理に対して供給する経路に粉砕機を介在させるのではなく、活性炭が第1貯留槽61及び粉砕機30を循環する循環経路と、活性炭が第2貯留槽71及び粉砕機30を循環する循環経路とを構成し、それぞれ循環する活性炭に対して粉砕を繰り返し行いうる構成とし、浄水処理に対して第1貯留槽61又は第2貯留槽71から選択的に粉砕活性炭を供給する構成を採用したことにより、粉砕機30を第1貯留槽61及び第2貯留槽71や浄水処理に対する供給系統から分離して設置することができるため、粉砕機30の設置スペースの確保及び基本設備との連動の確保が容易となり、既存設備への適用が容易となる。また、粉砕を繰り返し行うことができるため、原料炭の粒度と粉砕活性炭の目標粒度との差が大きくても目標粒度の粉砕活性炭を製造し、注入することが可能となる。本設備60は、活性炭の貯留槽を一槽のみ備える既存設備(貯留槽増設が必要)、又は貯留槽を複数備える既存設備に、オンサイト粉砕を追加する場合に好適なものである。特に、粉砕のための活性炭の循環経路を2系統独立して備えるため、一方を粉砕に利用し、他方を注入に利用することにより、粉砕と注入とを同時に行うことも可能であり、かつ注入量が粉砕処理量を超えない限り、目標粒度の粉砕活性炭を実質連続的に製造して注入することができるため、注入品の不足や吸着性能の低下が発生しにくい。さらに、粉砕のための活性炭の循環経路のそれぞれに粉砕設備(粉砕機30、粉砕機用定量供給機31)等を個別に設けることもできるが、本設備60では粉砕機30は1台で済むため、機器構成の割には設置スペースは小さくて済むという利点もある。
本例3の設備60においても、例1の設備と同様に、粉砕エネルギー実測値及び粉砕エネルギー適正値に基づく粉砕駆動制御を行うことができる。また、本例の設備においても、粉砕と浄水処理に対する活性炭注入を同時に行うことができ、その際に、前述の注入量補正を行うこともできる。その他、例3の基本構成の範囲内において、例1と同様の変更が可能である。また、例1と同様の構成については、同じ符号を用いているため、あえて説明を省略する。
<その他>
・上記実施形態は、循環粉砕が可能となっているが、循環せずに一回の粉砕のみで目標粒度に達するのであれば循環粉砕しなくてもよい。
・上記実施形態は、ドライ粉末活性炭注入設備への適用例であるが、本発明は、ウエット粉末活性炭注入設備に適用することもできる。
本発明は、河川水、各種工業用水等の被処理水を活性炭により浄化するのに利用される。
AP…注入点、C1…被粉砕活性炭、C2…粉砕活性炭、CW…処理済み水、DC…ドライ粉末活性炭、RW…原水、SW…給水、SW…場内給水、WC…ウエット粉末活性炭、bg…バグフィルタ、pg…冷却エアパージ、v1,v2…開閉弁、v3,v4…開閉弁、v5,v6…開閉弁、 1…混和池、2…フロック形成池、3…沈殿池、4…ろ過池、10…ドライ粉末活性炭注入設備、11…活性炭貯留槽、12…振動排出機、13…ロータリーバルブ、14,18…粉末定量供給機、15…溶解槽、16…ポンプ、17…エジェクタ、20…ウエット粉末活性炭注入設備、21…溶解槽、22…注入ポンプ、30…粉砕機、31…粉砕機用定量供給機、32…粒度計測装置、33…制御装置、41…貯留槽、41d…ダンパー、41i…原料炭供給配管、41r…貯留槽ロータリーバルブ、42…被粉砕品供給路、43…粉砕品返送路、44…分配定量供給機、44a…第1定量供給部、44b…第2定量供給部、44h…ホッパ、45e…供給用エジェクタ、45f…供給用送風機、45r…供給用ロータリーバルブ、45t…受け槽、46e…返送用エジェクタ、46f…返送用送風機、46h…ホッパ、46p…返送配管、46r…返送用ロータリーバルブ、47…溶解槽、47e…注入エジェクタ、47p…注入ポンプ、50…ドライ粉末活性炭注入設備、51…被粉砕品貯留槽、51d…ダンパー、51i…原料炭供給配管、52…被粉砕品供給路、53…粉砕品返送路、54…注入品貯留槽、54d…ダンパー、54f…注入用定量供給機、54r…注入品ロータリーバルブ、55e…供給用エジェクタ、55f…供給用送風機、55r…供給用ロータリーバルブ、55t…受け槽、56e…返送用エジェクタ、56f…返送用送風機、56h…ホッパ、56p…返送配管、56r…返送用ロータリーバルブ、57…溶解槽、57e…注入エジェクタ、57p…注入ポンプ、60…ドライ粉末活性炭注入設備、61…第1貯留槽、61d…ダンパー、61f…第1貯留槽定量供給機、61i…原料炭供給配管、61r…第1貯留槽ロータリーバルブ、62…第1被粉砕品供給路、63…粉砕品返送路、64…第1切替機、64a…注入系排出口、64b…粉砕系排出口、64h…供給ホッパ、65e…第1供給用エジェクタ、65f…供給用送風機、65h…第1供給ホッパ、65r…第1供給ロータリーバルブ、65t…受け槽、66e…返送用エジェクタ、66h…ホッパ、66p…返送配管、66r…返送用ロータリーバルブ、67…第1溶解槽、67e…第1注入エジェクタ、67p…注入ポンプ、70…第2貯留槽、71d…ダンパー、71f…第2貯留槽定量供給機、71i…原料炭供給配管、71r…第2貯留槽ロータリーバルブ、72…第2被粉砕品供給路、74…第2切替機、74a…注入系排出口、74b…粉砕系排出口、74h…供給ホッパ、75e…第2供給用エジェクタ、75h…第2供給ホッパ、75r…第2供給ロータリーバルブ、77…第2溶解槽、77e…第2注入エジェクタ。

Claims (10)

  1. 浄水場に設置された粉砕機により粉末状の原料炭を粉砕して粉砕活性炭を製造し、この粉砕活性炭を浄水処理の注入点に対して供給して注入する、粉末活性炭注入設備において、
    活性炭の貯留槽と、
    前記貯留槽に貯留されている活性炭を、前記粉砕機に対して供給する被粉砕品供給路と、
    前記粉砕機で粉砕された粉砕活性炭を前記貯留槽に返送する粉砕品返送路と、
    前記被粉砕品供給路又は粉砕品返送路における、活性炭の粒度代表値を計測する粒度計測装置とを含み、
    前記被粉砕品供給路及び粉砕品返送路により、前記活性炭が前記貯留槽及び前記粉砕機を循環する循環経路が構成され、
    前記粒度計測装置により計測される活性炭の粒度代表値が、前記注入に供する前記粉砕活性炭の粒度の目標である目標粒度代表値になるまで、前記循環経路内に存在する活性炭を前記循環経路外に排出することなく、前記循環経路内に存在する活性炭のすべて順に前記循環経路に循環させるとともに循環する活性炭に対して前記粉砕機による粉砕を行う、制御装置を有し、
    前記貯留槽に貯留されている活性炭を、前記浄水処理の注入点に対して供給する構成とした、
    ことを特徴とする粉末活性炭注入設備。
  2. 浄水場に設置された粉砕機により粉末状の原料炭を粉砕して粉砕活性炭を製造し、この粉砕活性炭を浄水処理の注入点に対して供給して注入する、粉末活性炭注入設備において、
    活性炭の貯留槽と、
    前記貯留槽に貯留されている活性炭を、前記粉砕機に対して供給する被粉砕品供給路と、
    前記粉砕機で粉砕された粉砕活性炭を前記貯留槽に返送する粉砕品返送路と、
    前記被粉砕品供給路又は粉砕品返送路における、活性炭の粒度代表値を計測する粒度計測装置とを含み、
    前記被粉砕品供給路及び粉砕品返送路により、前記活性炭が貯留槽及び粉砕機を循環する循環経路が構成され、
    前記粒度計測装置により計測される活性炭の粒度代表値が、前記注入に供する前記粉砕活性炭の粒度の目標である目標粒度代表値になるまで、前記活性炭を前記循環経路に循環させるとともに循環する活性炭に対して前記粉砕機による粉砕を行うものであり、
    前記貯留槽に貯留されている活性炭を、前記浄水処理の注入点に対して供給する構成とし、
    前記貯留槽に貯留されている活性炭を、前記粉砕機に対して連続的に定量供給する粉砕機用定量供給機を有し、
    前記粉砕活性炭と、別途流量一定で供給される溶解水とを混合して所定濃度の活性炭のスラリーを連続的に製造する溶解槽を有し、
    前記貯留槽に貯留されている活性炭を、前記溶解槽に対して連続的に定量供給する注入品定量供給機を有し、
    前記溶解槽で連続的に製造されるスラリーを、前記浄水処理の注入点に対して供給する構成とし、
    前記注入の開始に伴い、前記粉砕機用定量供給機が運転中であるか否かを監視し、
    前記粉砕機用定量供給機が運転中であるときには、前記粒度計測装置により計測される前記活性炭の粒度代表値と、前記目標粒度代表値とに基づいて、前記目標粒度代表値の粉砕活性炭を注入したときと同等の吸着性能を得るための補正必要注入量を算出し、その算出結果と前記注入における注入量との差が無くなるように、前記注入品定量供給機の供給量を増減し、
    前記粉砕機用定量供給機が運転中でないときには、前記目標粒度代表値の粉砕活性炭を用いる場合の必要注入量として予め定めた基準注入量と前記注入量との差が無くなるように、前記注入量を増減するものである、
    ことを特徴とする、粉末活性炭注入設備。
  3. 前記被粉砕品供給路における、前記貯留槽から前記粉砕機に向かう経路の一部又は全部、並びに前記粉砕品返送路の一部又は全部が、空気輸送により活性炭を移送するものである、請求項1又は2記載の粉末活性炭注入設備。
  4. 浄水場に設置された粉砕機により粉末状の原料炭を粉砕して粉砕活性炭を製造し、この粉砕活性炭を浄水処理の注入点に対して供給して注入する、粉末活性炭注入設備において、
    被粉砕活性炭を貯留する被粉砕品貯留槽と、
    目標粒度に粉砕した粉砕活性炭を貯留する注入品貯留槽と、
    前記被粉砕品貯留槽に貯留されている被粉砕活性炭を、前記粉砕機に対して供給する被粉砕品供給路と、
    前記粉砕機で粉砕された粉砕活性炭を、前記被粉砕品貯留槽又は前記注入品貯留槽に対して選択的に返送する粉砕品返送路と、
    前記被粉砕品供給路又は粉砕品返送路における、活性炭の粒度代表値を計測する粒度計測装置とを含み、
    前記被粉砕品供給路及び粉砕品返送路により、前記活性炭が前記被粉砕品貯留槽及び前記粉砕機を循環する循環経路が構成され、
    前記粒度計測装置により計測される活性炭の粒度代表値が、前記注入に供する前記粉砕活性炭の粒度の目標である目標粒度代表値になるまで、前記循環経路内に存在する活性炭を前記循環経路外に排出することなく、前記循環経路内に存在する活性炭のすべてを前記順に循環経路に循環させるとともに循環する活性炭に対して前記粉砕機による粉砕を行い、
    前記粒度計測装置により計測される活性炭の粒度代表値が前記目標粒度代表値になったならば、前記粉砕機で粉砕された粉砕活性炭を前記注入品貯留槽に返送する、制御装置を有し、
    前記注入品貯留槽に貯留された粉砕活性炭を、前記浄水処理の注入点に対して供給する構成とした、
    ことを特徴とする粉末活性炭注入設備。
  5. 前記被粉砕品供給路の一部又は全部、並びに前記粉砕品返送路の一部又は全部が、空気輸送により活性炭を移送するものである、請求項4記載の粉末活性炭注入設備。
  6. 浄水場に設置された粉砕機により粉末状の原料炭を粉砕して粉砕活性炭を製造し、この粉砕活性炭を浄水処理の注入点に対して供給して注入する、粉末活性炭注入設備において、
    活性炭を貯留する第1貯留槽と、
    前記第1貯留槽に貯留されている活性炭を前記粉砕機に対して供給する、第1被粉砕品供給路と、
    活性炭を貯留する第2貯留槽と、
    前記第2貯留槽に貯留されている活性炭を前記粉砕機に対して供給する、第2被粉砕品供給路と、
    前記粉砕機で粉砕された粉砕活性炭を、前記第1貯留槽又は第2貯留槽に対して選択的に返送する粉砕品返送路と、
    前記第1被粉砕品供給路及び前記第2被粉砕品供給路、又は前記粉砕品返送路における、活性炭の粒度代表値を計測する粒度計測装置とを含み、
    前記第1被粉砕品供給路及び粉砕品返送路により構成された、前記活性炭が前記第1貯留槽及び粉砕機を循環する循環経路と、前記第2被粉砕品供給路及び粉砕品返送路により構成された、前記活性炭が前記第2貯留槽及び粉砕機を循環する循環経路とを有し、
    前記第1貯留槽及び前記粉砕機を循環する循環経路と、前記第2貯留槽及び前記粉砕機を循環する循環経路とを交互に利用し、各循環経路で、前記粒度計測装置により計測される活性炭の粒度代表値が、前記注入に供する前記粉砕活性炭の粒度の目標である目標粒度代表値になるまで、循環する活性炭に対して前記粉砕機による粉砕を行う、制御装置を有し、
    前記第1貯留槽及び前記第2貯留槽のうち粉砕の終了した貯留槽に貯留されている活性炭を、選択的に前記浄水処理の注入点に対して供給する構成とした、
    ことを特徴とする粉末活性炭注入設備。
  7. 前記第1被粉砕品供給路の一部又は全部、前記第2被粉砕品供給路の一部又は全部、並びに前記粉砕品返送路の一部又は全部が、空気輸送により活性炭を移送するものである、請求項6記載の粉末活性炭注入設備。
  8. 浄水場に設置された粉砕機により粉末状の原料炭を粉砕して粉砕活性炭を製造し、この粉砕活性炭を浄水処理の注入点に対して供給して注入する、粉末活性炭注入方法において、
    活性炭の貯留槽に貯留されている活性炭を、前記粉砕機に対して供給し、
    前記粉砕機で粉砕された粉砕活性炭を前記貯留槽に返送し、
    前記粉砕機に供給する又は前記貯留槽に返送する活性炭の粒度代表値を計測し、
    前記計測される活性炭の粒度代表値が、前記注入に供する前記粉砕活性炭の粒度の目標である目標粒度代表値になるまで、前記貯留槽及び前記粉砕機を循環する循環経路存在する活性炭を前記循環経路外に排出することなく、前記循環経路内に存在する活性炭のすべて順に前記循環経路に循環させるとともに循環する活性炭に対して前記粉砕機による粉砕を行い、
    前記貯留槽に貯留されている活性炭を、前記浄水処理の注入点に対して供給する、
    ことを特徴とする粉末活性炭注入方法。
  9. 浄水場に設置された粉砕機により粉末状の原料炭を粉砕して粉砕活性炭を製造し、この粉砕活性炭を浄水処理の注入点に対して供給して注入する、粉末活性炭注入方法において、
    被粉砕活性炭を貯留する被粉砕品貯留槽に貯留されている被粉砕活性炭を、前記粉砕機に対して供給し、
    前記粉砕機で粉砕された目標粒度に達しない粉砕活性炭を、前記被粉砕品貯留槽に対して返送し、
    前記粉砕機に供給する又は前記被粉砕品貯留槽に返送する活性炭の粒度代表値を計測し、
    前記計測される活性炭の粒度代表値が、前記注入に供する前記粉砕活性炭の粒度の目標である目標粒度代表値になるまで、前記被粉砕品貯留槽及び前記粉砕機を循環する循環経路存在する活性炭を前記循環経路外に排出することなく、前記循環経路内に存在する活性炭のすべて順に前記循環経路に循環させるとともに循環する活性炭に対して前記粉砕機による粉砕を行い、
    前記計測される活性炭の粒度代表値が前記目標粒度代表値になったならば、前記粉砕機で粉砕された粉砕活性炭を、注入品貯留槽に対して供給し、
    前記注入品貯留槽に貯留された粉砕活性炭を、前記浄水処理の注入点に対して供給する、
    ことを特徴とする粉末活性炭注入方法。
  10. 浄水場に設置された粉砕機により粉末状の原料炭を粉砕して粉砕活性炭を製造し、この粉砕活性炭を浄水処理の注入点に対して供給して注入する、粉末活性炭注入方法において、
    第1貯留槽に貯留されている活性炭を前記粉砕機に対して供給するとともに、前記粉砕機で粉砕された粉砕活性炭を前記第1貯留槽に返送する循環経路と、第2貯留槽に貯留されている活性炭を前記粉砕機に対して供給するとともに、前記粉砕機で粉砕された粉砕活性炭を前記第2貯留槽に返送する循環経路とを交互に利用し、各循環経路で、粒度計測装置により計測される活性炭の粒度代表値が、前記注入に供する前記粉砕活性炭の粒度の目標である目標粒度代表値になるまで、循環する活性炭に対して前記粉砕機による粉砕を行い、
    前記第1貯留槽及び第2貯留槽のうち粉砕の終了した貯留槽に貯留されている活性炭を、選択的に前記浄水処理の注入点に対して供給する、
    ことを特徴とする粉末活性炭注入方法。
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