JP6400550B2 - 空間像演出装置、空間像演出装置の制御方法および映像システム - Google Patents

空間像演出装置、空間像演出装置の制御方法および映像システム Download PDF

Info

Publication number
JP6400550B2
JP6400550B2 JP2015185657A JP2015185657A JP6400550B2 JP 6400550 B2 JP6400550 B2 JP 6400550B2 JP 2015185657 A JP2015185657 A JP 2015185657A JP 2015185657 A JP2015185657 A JP 2015185657A JP 6400550 B2 JP6400550 B2 JP 6400550B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aerial image
real object
smoke
video data
image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015185657A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017058624A (ja
Inventor
誉宗 巻口
誉宗 巻口
成宗 松村
成宗 松村
有信 新島
有信 新島
聡一郎 内田
聡一郎 内田
日高 浩太
浩太 日高
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority to JP2015185657A priority Critical patent/JP6400550B2/ja
Publication of JP2017058624A publication Critical patent/JP2017058624A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6400550B2 publication Critical patent/JP6400550B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Transforming Electric Information Into Light Information (AREA)
  • Television Signal Processing For Recording (AREA)

Description

本発明は、空間像を表示する空間像演出装置、空間像演出装置の制御方法および映像システムに関する。
スポーツ中継などにおいて、遠隔地にいるスポーツ選手を記録した映像を、その選手がまるでその場にいるかのように演出して、より臨場感のある態様で再生する技術が検討されている。このような技術の1つとして、表示部(ディスプレイ)に表示された表示像を空間上に空間像として表示する技術が非特許文献1に開示されている。
非特許文献1においては、ディスプレイに映像を表示し、その表示像の空間像を光学素子によりステージ上に形成するととともに、ステージ上の実物体の動きに応じて空間像を移動させたり、ステージの上部に設けられた投影装置により、空間像の影に相当する映像を投影したりする技術が開示されている。この技術によれば、実物体の動きに応じて空間像を移動させたり、空間像の影に相当する映像を投影したりすることで、空間像により示された対象物が実際にステージ上に存在するかのように観察者に視認させることができ、より効果的な演出が可能となる。
Hanyuool Kim, Issei Takahashi, Hiroki Yamamoto, Satoshi Maekawa, Takeshi Naemura, "MARIO: Mid-air Augmented Reality Interaction with Objects", Entertainment Computing, Volume 5, Issue 4, December 2014, pages 233-241
一般に、ステージ上に空間像と実物体とが共存する場合、空間像が実物体に対して力を及ぼすことはないため、実物体が存在する位置に空間像が移動しても実物体は移動しない。この場合、空間像が実物体にめり込んだように見えたり、空間像と実物体とが重なりあって見えたりするので、空間像の存在感が低下する。
しかしながら、非特許文献1に開示されている技術においては、空間像の移動に対応して実物体の移動を制御することについて十分な考慮がなされておらず、より臨場感のある態様で空間像を観察者に視認させることが難しいという問題がある。
本発明の目的は、上述した課題を解決し、より臨場感のある態様で空間像を観察者に視認させることができる空間像演出装置、空間像演出装置の制御方法および映像システムを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明に係る空間像演出装置は、対象物を記録した映像データに示される映像の空間像を形成することで前記映像データを再生する空間像演出装置であって、前記映像データを再生する再生環境における実物体の動きを制御する実物体制御手段と、前記空間像の形成される位置に応じて前記実物体制御手段を制御する再生制御手段とを備える。
また、上記課題を解決するため、本発明に係る空間像演出装置の制御方法は、対象物を記録した映像データに示される映像の空間像を形成することで前記映像データを再生する空間像演出装置の制御方法であって、前記空間像演出装置が、前記空間像の形成される位置に応じて、前記映像データを再生する再生環境における実物体の動きを制御する制御ステップを含む。
また、上記課題を解決するため、本発明に係る映像システムは、対象物を記録する記録側と、前記記録側とネットワークを介して接続され、前記対象物が記録された映像データを前記記録側から前記ネットワークを介して取得し、該取得した映像データを再生する再生側とを備え、前記再生側には、前記映像データに示される映像の空間像を形成することで前記映像データを再生する空間像演出装置が設けられ、前記空間像演出装置は、前記映像データを再生する再生環境における実物体の動きを制御する実物体制御手段と、前記空間像の形成される位置に応じて前記実物体制御手段を制御する再生制御手段とを備える。
本発明に係る空間像演出装置、空間像演出装置の制御方法および映像システムによれば、より臨場感のある態様で空間像を観察者に視認させることができる。
本発明の一実施形態に係る空間像演出装置の概要を示す図である。 図1に示す空間像演出装置の全体構成例を示す図である。 空間像を形成するための構成の一例を示す図である。 空間像を形成するための構成の別の一例を示す図である。 図2に示す制御部の構成を示す図である。 図5に示す再生制御部による環境演出手段の制御例を示す図である。 実物体の動きを制御する環境演出手段の制御例を示す図である。 再生環境にスモークを発生させる構成を示す図である。 実物体の動きを制御する環境演出手段の制御例を示す図である。 実物体の動きを制御する環境演出手段の制御例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る空間像演出装置10の概要を示す図である。本実施形態に係る空間像演出装置10は、対象物1を記録する記録側と、記録側において対象物1が記録された映像データを再生する再生側とを備える映像システムにおいて、再生側に設けられ、映像データに示される映像の空間像を形成することで映像データを再生するものである。なお、例えば、記録側と再生側とはネットワークを介して接続され、再生側は、ネットワークを介して記録側から映像データを取得することができる。
図1に示す空間像演出装置10は、対象物1(例えば、競技中のスポーツ選手)を撮影装置2により撮影(記録)して得られたメディア情報(映像データ)が入力され、入力されたメディア情報に示される映像の空間像3をステージ4に形成することで映像データを再生し、観察者5に視認させるものである。なお、対象物1の撮影時には音声も合わせて記録されてもよく、メディア情報には記録された音声データが含まれてもよい。また、メディア情報として、映像データと共に、映像データの記録環境における照明情報、風向き情報などの、記録側の環境情報(記録環境情報)が記録されてもよい。メディア情報は、記録メディアに蓄積されてもよいし、ネットワークを通じて遠隔地に配信されてもよい。
図2は、図1に示す空間像演出装置10の全体構成例を示す図である。
図2に示す空間像演出装置10は、空間像投影装置11と、プロジェクタ12と、照明装置13と、光源装置14と、送風・空調装置15と、スモーク発生装置16と、スピーカ17と、再生環境情報取得部18と、制御部100とを備える。プロジェクタ12、照明装置13、光源装置14、送風・空調装置15、スモーク発生装置16およびスピーカ17は、映像データを再生する再生環境(ステージ4およびその周囲)における演出を行う環境演出手段の一例である。なお、環境演出手段としては、図2に示した各種装置の他にも、ステージ4の傾斜や起伏を制御する地形制御装置などもある。
空間像投影装置11は、ステージ4の床面4aに対向して設けられており、例えば、プロジェクタなどである。床面4aはスクリーン(表示部)として作用し、空間像投影装置11は、制御部100の制御に従い、メディア情報(映像データ)に示される映像を床面4a(スクリーン)に投影(表示)する。この表示により表示像(映像データに示される映像)の空間像が形成される。なお、空間像の形成方法の詳細については後述する。
プロジェクタ12は、制御部100の制御に従い、再生環境に映像(例えば、形成された空間像3の影に相当する映像3a)を表示(投影)する表示装置である。
照明装置13は、制御部100の制御に従い、再生環境を照明する。
光源装置14は、例えば、LED(Light Emitting Diode)などの光源装置であり、制御部100の制御に従い、点灯する。ここで、光源装置14は、空間像3を観察する観察者5から見て再生環境における光源として認識されるように設けられるものであり、ステージ4の照明を主目的とするものではない。したがって、光源装置14は、観察者5から視認可能な位置に設けられており、あたかも、光源装置14が空間像を照明しているかのように観察者5に視認される。上述したように、光源装置14は、ステージ4の照明を主目的とするものではないため、光源装置14からの光がステージ4に入射しないように、光源装置14のステージ4に向かう部分には目張りなどが行われてもよい。ただし、光源装置14からの光がステージ4における表示に大きな影響を与えない場合には、そのような目張りは設けなくてもよい。
送風・空調装置15は、制御部100の制御に従い、再生環境における空調(風向き、風速)、温度、湿度などを制御する。
スモーク発生装置16は、制御部100の制御に従い、再生環境にスモーク(霧)を発生させる。
スピーカ17は、制御部100の制御に従い、再生環境における音響を制御する。
このように、環境演出手段であるプロジェクタ12、照明装置13、光源装置14、送風・空調装置15、スモーク発生装置16およびスピーカ17は、情報メディア(映像データ)を再生する再生環境の演出(再生環境における照明制御、空調制御、音響制御、スモークの発生、映像の表示など)を行うことができる。なお、光源装置14は、ステージ4の周囲に複数配置されているか、あるいは、ステージ4の周囲を移動可能に設けられている。
再生環境情報取得部18は、例えば、撮影装置であり、情報メディア(映像データ)の再生環境を撮影し、撮影した映像から種々の情報を再生環境情報として取得する。再生環境に実物体が存在する場合、再生環境情報にはこの実物体の情報も含まれる。再生環境に存在する実物体とは、再生環境に定置された物体に限られず、再生環境内で移動する物体であってもよい。さらに、再生環境に存在する実物体には、再生環境内の空間に存在するスモーク(霧)も含まれる。
制御部100は、例えば、パーソナルコンピュータなどであり、メディア情報が入力され、入力されたメディア情報(映像データ)に示される映像を空間像投影装置11に表示させる。空間像投影装置11による映像の表示により、表示像の空間像がステージ4上に形成される。
また、制御部100は、環境演出手段である各装置を制御する。
次に、空間像の形成について、図3から図5を参照して説明する。なお、図3から図5において、図2と同様の構成については同じ符号を付し、説明を省略する。
図3は、空間像を形成するための構成の一例を示す図である。
図3においては、表示部であるスクリーン20が、観察者5の観察方向(X方向)に対して略水平に設けられている。スクリーン20は、図2においては、ステージ4の床面4aに相当する。空間像投影装置11は、例えば、プロジェクタであり、スクリーン20の一方の面(下面)側に設けられ、制御部100の制御に従い、スクリーン20に映像を投影(表示)する。
スクリーン20の他方の面(上面)側には、光学素子である透明板21が設けられている。透明板21は、スクリーン20から見て観察者5側に向かって(−X方向に)ほぼ45°傾斜している。スクリーン20への映像の表示に応じて、スクリーン20からの出射光は、透明板21に入射し、透明板21において観察者5に向かう方向に向けられる。こうすることで、スクリーン20に表示された表示像Aの空間像B(虚像)が、スクリーン20に対して略垂直に形成され、観察者5に視認される。
図4は、空間像を形成するための構成の別の一例を示す図である。
スクリーン20の上面側には、光学素子である実像鏡22が設けられている。実像鏡22は、スクリーン20から見て観察者5とは反対側に向かって(X方向に)ほぼ45°傾斜している。スクリーン20への映像の表示に応じて、スクリーン20からの出射光は、実像鏡22に入射し、実像鏡22において観察者5に向かう方向に向けられる。こうすることで、スクリーン20に表示された表示像Aの空間像B(実像)が、スクリーン20に対して略垂直に形成され、観察者5に視認される。なお、図3と図4とを比較すると、表示される表示像Aの上下が反転している。
図3,4においては、空間像投影装置11がスクリーン20の下面から映像を投影する例を用いて説明したが、図2のように、空間像投影装置11はスクリーン20の上面から映像を投影してもよい。この場合、空間像投影装置11による投影光は透過し、スクリーン20からの出射光を観察者5の方向に向けるような光学素子を用いることで、スクリーン20の表示像の空間像を形成することができる。
また、図3,4においては、スクリーン20に空間像投影装置11により映像を表示(投影)し、その表示に応じたスクリーン20からの出射光を光学素子(透明板21、実像鏡22)により観察者5に向かう方向に向けることで空間像を形成する例を用いて説明したが、これに限られるものではない。例えば、空間像投影装置11を液晶デバイスなどで構成し、スクリーン20の位置に液晶デバイスの表示面を設け、表示面への映像の表示により空間像を形成するようにしてもよい。
次に、制御部100の構成について、図5を参照して説明する。
図5に示す制御部100は、記録環境情報取得部101(記録環境情報取得手段)と、再生制御部102(再生制御手段)とを備える。
記録環境情報取得部101は、メディア情報の入力に応じて、メディア情報(映像データ)の記録環境に関する記録環境情報を取得し、取得した記録環境情報およびメディア情報を再生制御部102に出力する。ここで、記録環境情報取得部101は、記録環境情報として、記録環境における光源に関する情報(光源の位置、光源からの光の色や強度など)を取得する。なお、記録環境情報取得部101は、記録環境情報を、映像データに示される映像の解析により取得したり、記録環境に設けられたセンサ(光センサなど)から取得したりする。また、記録環境情報取得部101は、記録時の記録側の照明、風量などの制御情報を参照して、記録環境情報を取得することもできる。
再生制御部102は、記録環境情報取得部101から出力されたメディア情報(映像データ)に示される映像を空間像投影装置11に表示させるとともに、メディア情報に音声データが含まれる場合には、その音声データをスピーカ17に再生させる。また、再生制御部102は、記録環境情報取得部101から出力された記録環境情報に基づき、環境演出手段である各装置を制御する。
図6は、再生制御部102による環境演出手段の制御例を示す図である。
再生制御部102は、空間像投影装置11に、映像データに示される映像(対象物を記録した映像)をステージ4の床面4a(スクリーン)に表示させる。この表示により、映像データに示される映像の空間像3が形成される。
また、再生制御部102は、プロジェクタ12に、記録環境における光源(仮想光源)の位置から対象物を照明した場合に生じる影に相当する映像3aをステージ4の床面4aに投影させる。なお、再生制御部102は、例えば、空間像を2値化し、その縦横比率を変更することで、空間像の影に相当する映像3aを生成する。
また、再生制御部102は、再生環境内に実物体が存在する場合に、当該実物体と空間像3とが重なりあわないように再生環境を制御することが好ましい。なぜならば、空間像3には実体がなく実物体と作用できないため、再生制御部102がこのような制御をしなければ、空間像3が実物体と重なりあって実物体にめり込んだように見える現象等が起こりうるからである。再生制御部102がこのような制御をするための一つの方法としては、実物体の移動に合わせて空間像3が形成される位置を制御する方法がある。一方で、実物体の動きを制御する手段(以下、実物体制御手段ともいう)を用いて、空間像3の動きに合わせて、空間像3を避けるように実物体を動かす方法もある。以下、空間像3を避けるように実物体を動かす、つまり空間像3が形成される位置に実物体を移動させない、又は、空間像3が形成される位置の移動に応じて実物体を移動させる方法について説明する。
空間像3と重なりあうことがある実物体の一例は、スモークである。上述の通り、再生環境の演出のために、スモーク発生装置16を用いて再生環境内にスモークを発生させることがある。図7は、ステージ4上にスモーク31を発生させた例を示す図である。なお、空間像3の影に関する説明は図6と同様であるため省略する。
図7では、ステージ4上に人物を表す空間像3が形成されており、さらに再生環境の近傍に設けられているスモーク発生装置16によってステージ4上にスモーク31が発生している。仮にステージ4上に実物体としての人物がいたとすれば、スモーク31は当該人物がいる位置には発生しない。またステージ4上で実物体としての人物が移動すれば、当該人物によりスモーク31は押しのけられる。一方で、空間像3は実物体ではないため、スモーク31が自由に拡散した場合には空間像3が形成されている位置にまで重なりあって発生しうる。また空間像3が形成されている位置が移動する場合、移動先に発生しているスモーク31に重なりあうことが起こりうる。このように空間像3とスモーク31とが重なりあう状況を視認した観察者5にとっては、空間像3に対する現実感が失われ、空間像3の存在感が低下してしまう。そこで、図7に示されているように、空間像3が形成されている位置にはスモーク31を発生させず、空間像3とスモーク31とが重なりあわないようにする必要がある。
図7に示す例では、空間像演出装置10がスモーク除去装置19をさらに備えている。スモーク除去装置19は、指向性のある超音波を照射することによって局所的にスモーク31を発散させて除去するものであり、再生制御部102によって制御される。再生制御部102は、スモーク除去装置19に対して、空間像3が形成されている位置に超音波を照射する指示を含む制御信号を送信する。そして、スモーク除去装置19が当該指示に応じた超音波を照射することにより、空間像3が形成されている位置に発生したスモーク31が発散し除去される。このようにすることで、観察者5にとっては、空間像3がスモーク31を押しのけて、空間像3とスモーク31とが重なりあっていないように見え、空間像3に対して現実感を抱くことができ、空間像3の存在感が高まる。
空間像3が形成されている位置にスモーク31が発生しないようにする方法は、上述のスモーク除去装置19を用いる例に限られない。図8は、再生環境にスモークを発生させる構成の一例を示す図であり、ステージ4の床面4aにスモーク31が発生する孔162を設けられている。
図8(a)は、ステージ4とスモーク発生装置16との接続を示す図である。ステージ4には、スモーク発生装置16と当該スモーク発生装置16を制御する制御装置161とが接続されている。また、スモーク発生装置16と制御装置161とは互いに接続されている。
図8(b)は、ステージ4の平面図である。ステージ4の床面4aにはスモーク31を発生する孔162が複数設けられている。複数の孔162は、例えば格子状に分布して配置されるがこれには限られず配置の形態は適宜定められてよい。床面4aに設けられた複数の孔162はそれぞれ、ステージ4の内部に設けられたスモーク31の通路を介してスモーク発生装置16に接続されている。スモーク発生装置16で発生したスモーク31は、当該通路を通って床面4aに設けられた複数の孔162に到達し、噴出される。こうすることで、ステージ4上にスモーク31を発生させることができる。
複数の孔162につながる通路にはそれぞれバルブが設けられ、バルブが開いた場合にはスモーク31が通過し、バルブが閉じた場合にはスモーク31が遮断される。バルブは、例えばソレノイドやサーボモータにより制御される電子弁であるがこれには限られない。制御装置161は、床面4aに設けられた複数の孔162のうちスモーク31を発生させる箇所に対応する孔162につながる通路のバルブを開き、スモーク31を発生させない箇所に対応する孔162につながる通路のバルブを閉じるように制御する。こうすることにより、ステージ4上における任意の位置にスモーク31を発生させるように制御することができる。
再生制御部102は、空間像3が形成されている位置にはスモーク31を発生させないようにするために、制御装置161に対して当該位置に対応する孔162につながる通路のバルブを閉じることを指示する制御信号を送信する。一方で再生制御部102は、空間像3が形成されていない位置にスモーク31を発生させるようにするために、制御装置161に対して当該位置に対応する孔162につながる通路のバルブを開くことを指示する制御信号を送信する。そうすると、空間像3が形成されている位置にスモーク31が発生せず、空間像3が形成されていない位置にスモーク31が発生する。このようにすることで、観察者5にとっては、空間像3がスモーク31を押しのけて、空間像3とスモーク31とが重なりあっていないように見える。そして観察者5は空間像3に対して現実感を抱くことができ、空間像3の存在感が高まる。
上記説明では、孔162からはスモーク31が噴出されるようにした。一方で、孔162からスモーク31を含まない空気が噴出されるようにしてもよい。つまり、ステージ4上に発生したスモークに対して床面4aに設けられた孔162から空気が噴出されれば、当該孔162に対応する位置にあるスモークが発散し除去される。このような制御を空間像3が形成されている位置において行うことにより、上記説明と同様に、観察者5にとっては、空間像3がスモーク31を押しのけて、空間像3とスモーク31とが重なりあっていないように見える。そして観察者5は空間像3に対して現実感を抱くことができ、空間像3の存在感が高まる。
また、空気を噴出する孔162とスモーク31を噴出する孔162とが床面4aに併設されてもよい。このようにすることで、スモーク31の発生と発散とをより迅速に行うことができる。
以上、図7及び図8を用いてスモーク31の発生と発散とを制御する装置について説明してきたが、これらの装置は実物体であるスモーク31の動きを制御するものである。したがって、スモーク発生装置16、制御装置161、床面4aに設けられた孔162、孔162とスモーク発生装置16をつなぐ通路、及び該通路に設けられたバルブは、実物体制御手段に含まれる。
空間像3と重なりあうことがある実物体のもう一つの例は、再生環境内で移動するロボットである。図9は、ステージ4の床面4a上に置かれたボール型ロボット32に対して空間像3が力を及ぼして動かしているように見える態様を示す図である。なお、空間像3の影に関する説明は図6と同様であるため省略する。
ボール型ロボット32は、略球体の外殻を有するロボットであり、その外殻より外には駆動機構が存在せず、内部にのみ駆動機構を有している。駆動機構は内部から外殻に対して回転させる駆動力を与え、この駆動力によって外殻が回転することによって、ボール型ロボット32は360度全ての方向に転がって移動することができる。ボール型ロボット32の移動は遠隔操作によって制御される。ボール型ロボット32が床面4a上に置かれている場合、床面4a上を自由に移動することができる。
図9では、再生環境に人物を表す空間像3が2つ形成され、その間にボール型ロボット32が置かれている。再生制御部102は、空間像3の動きに応じてボール型ロボット32を移動させるために、ボール型ロボット32に対して移動を指示する情報を含む制御信号を送信する。当該情報は、例えば、移動速度(移動する速さと移動する方向とを含む)、移動距離などに関する情報を含む。そして、ボール型ロボット32は、再生制御部102から取得した制御信号に応じて自らの動きを制御する。例えば、一方の空間像3がボール型ロボット32を蹴って他方の空間像3に向けてパスする動作をするように表示される場合、再生制御部102は、ボール型ロボット32に対して、一方の空間像3から他方の空間像3に向けて移動することを指示する制御信号を送信する。そして、ボール型ロボット32は、一方の空間像3から他方の空間像3に向けて移動するように自らの動きを制御する。
また、空間像3がボール型ロボット32を蹴る動作における、空間像3の脚の動きの速度に応じてボール型ロボット32の移動速度を制御するようにしてもよい。つまり、空間像3の脚の動きが速い場合にはボール型ロボット32の移動速度を速くして強いパスを演出し、空間像3の脚の動きが遅い場合にはボール型ロボット32の移動速度を遅くして緩いパスを演出するようにしてもよい。このようにすることで、より臨場感のある態様を演出できる。また再生制御部102は、空間像3がボール型ロボット32を蹴ったように見える瞬間に、スピーカ17から効果音が発せられるようにしてもよい。これにより、さらに臨場感が増す。
以上、図9を用いて空間像と重なりあうことがある実物体の一例としてボール型ロボット32の例を説明したが、これに限られるものではなく、その動きを制御することができるロボットであれば他の形態のロボットであってもよい。例えば円盤型の自走ロボットでアイスホッケーのパックやカーリングのストーンを表すようにしてもよい。また、実物体はロボットという態様に限られることもなく、移動を制御することができる実物体であれば、例えば床面4a上を走行する車両や再生環境内を飛行するドローンのようなものであってもよい。また、実物体は自走する必要はなく外部から力を加えて移動を制御できるものであってもよい。例えば、床面4a上に配置した磁性体を含む実物体に対して、床面4aの裏側から磁力を及ぼして、当該実物体の動きを制御するようにしてもよい。
図9を用いて説明した上記の例では、空間像3の動きは制御されておらず、空間像3が一方的に実物体の動きに影響を及ぼすように見える。一方で、空間像3と実物体とが互いに影響を及ぼしあうように見える態様とすることもできる。図10は、ステージ4の床面4a上に置かれたボール型ロボット32と空間像3とが互いに影響を及ぼしあうように見える例を示す図である。なお、空間像3の影に関する説明は図6と同様であるため省略する。
図10では、ステージ4がビリヤード台を模した態様となっている。再生制御部102は、ステージ4の床面4a上で、実物のボールであるボール型ロボット32の移動を、上述の図9に示す例と同様に制御する。図10に示す例においてはさらに、再生制御部102は、空間像3の動きも制御する。つまり、記録済みの映像データが再生されることによって空間像3が形成されるのではなく、再生制御部102が映像データを逐次生成し、この映像データを空間像投影装置11に再生させることによって形成される空間像3の動きを制御する。
再生制御部102は、ボール型ロボット32の動きとボールを表す空間像3の動きとをそれぞれ制御する。観察者5の視点でボール型ロボット32とボールを表す空間像3とが衝突したように見える瞬間、再生制御部102は、衝突前のボール型ロボット32の速度と空間像3の速度とに応じて、衝突後のボール型ロボット32の速度と空間像3の速度とを算出する。続いて再生制御部102は、ボール型ロボット32に対して、算出した速度で移動することを指示する制御信号を送信する。さらに再生制御部102は、空間像3を算出した速度で移動させるために空間像3が算出した速度で移動するように見える映像データを生成し、空間像投影装置11に対して、当該映像データを送信し再生させる。空間像投影装置11が当該映像データを再生して、再生環境に表示することによって、空間像3は算出した速度で移動するように見える。
衝突後のそれぞれの速度を算出するに際して、運動量保存則やエネルギー保存則などの物理法則に従うことで、実際には衝突していないにもかかわらず衝突の臨場感を増すことができ、空間像3に対して質感を与えることができる。また再生制御部102は、衝突したように見える瞬間に、スピーカ17から効果音が発せられるようにしてもよい。これによりさらに臨場感が増す。
以上、図10を用いて空間像3と実物体とが互いに影響を及ぼしあうように見える例を説明した。図10では実物体としてボール型ロボット32を用いる例を説明したが、これに限られるものではなく、図9に示す例で述べた通り、種々の態様の実物体を用いることができる。また、図9及び図10で説明したボール型ロボット32などの実物体を制御するために用いられる装置、例えばボール型ロボット32に制御信号を送信する装置などは、実物体制御手段に含まれる。
また、以上説明してきたいずれの例においても、再生制御部102は、再生環境情報取得部18が取得した再生環境情報に基づいて、再生環境において所望の演出が行われているか否かを判定してもよい。そして再生制御部102は、再生環境において所望の演出が行われていないと判定した場合には、環境演出手段である各装置を再度、制御するようにしてもよいし、判定結果を用いて各装置をキャリブレーションしてもよい。
例えば図7に示す例で、スモーク除去装置19によってスモーク31が除去された位置と、空間像3が形成されている位置との間にずれが発生することがある。再生制御部102は、再生環境情報を解析することにより、当該ずれの発生を把握することができ、再生環境情報に基づいてスモーク除去装置19が照射する超音波の方向をキャリブレーションすることができる。この他の例についても同様のことができる。
以上説明してきた通り、本実施形態に係る空間像演出装置及びその制御方法によれば、実物体と空間像3とが重なりあうことによって観察者から見た空間像3の存在感が低下することを防ぎ、より臨場感のある態様で空間像3を観察者に視認させることができる。
本発明を図面および実施形態に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形または修正を行うことが容易であることに注意されたい。したがって、これらの変形または修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。
10 空間像演出装置
11 空間像投影装置
12 プロジェクタ
13 照明装置
14 光源装置
15 空調・送風装置
16 スモーク発生装置
17 スピーカ
18 再生環境情報取得部
19 スモーク除去装置
100 制御部
101 記録環境情報取得部
102 再生制御部
3 空間像
31 スモーク
32 ボール型ロボット

Claims (7)

  1. 対象物を記録した映像データに示される映像の空間像を形成することで前記映像データを再生する空間像演出装置であって、
    前記映像データを再生する再生環境における実物体の動きを制御する実物体制御手段と、
    前記空間像の形成される位置に応じて前記実物体制御手段を制御する再生制御手段と
    を備える空間像演出装置。
  2. 請求項1記載の空間像演出装置において、
    前記実物体制御手段は、前記空間像の形成される位置に前記実物体を移動させないことを特徴とする空間像演出装置。
  3. 請求項1または2記載の空間像演出装置において、
    前記実物体制御手段は、前記空間像の移動に応じて、前記実物体の動きを制御することを特徴とする空間像演出装置。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の空間像演出装置において、
    前記実物体制御手段は、スモーク発生装置又はスモーク除去装置を含み、
    前記スモーク発生装置は、前記空間像の形成されない位置にスモークを発生し、
    前記スモーク除去装置は、前記空間像の形成される位置からスモークを除去する
    ことを特徴とする空間像演出装置。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の空間像演出装置において、
    前記実物体制御手段は、前記空間像の移動速度に応じて、前記実物体の動きを制御することを特徴とする空間像演出装置。
  6. 対象物を記録した映像データに示される映像の空間像を形成することで前記映像データを再生する空間像演出装置の制御方法であって、
    前記空間像演出装置が、前記空間像の形成される位置に応じて、前記映像データを再生する再生環境における実物体の動きを制御するステップを含む制御方法。
  7. 対象物を記録する記録側と、前記記録側とネットワークを介して接続され、前記対象物が記録された映像データを前記記録側から前記ネットワークを介して取得し、該取得した映像データを再生する再生側とを備え、
    前記再生側には、前記映像データに示される映像の空間像を形成することで前記映像データを再生する空間像演出装置が設けられ、
    前記空間像演出装置は、
    前記映像データを再生する再生環境における実物体の動きを制御する実物体制御手段と、
    前記空間像の形成される位置に応じて前記実物体制御手段を制御する再生制御手段と
    を備える映像システム。
JP2015185657A 2015-09-18 2015-09-18 空間像演出装置、空間像演出装置の制御方法および映像システム Active JP6400550B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015185657A JP6400550B2 (ja) 2015-09-18 2015-09-18 空間像演出装置、空間像演出装置の制御方法および映像システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015185657A JP6400550B2 (ja) 2015-09-18 2015-09-18 空間像演出装置、空間像演出装置の制御方法および映像システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017058624A JP2017058624A (ja) 2017-03-23
JP6400550B2 true JP6400550B2 (ja) 2018-10-03

Family

ID=58391556

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015185657A Active JP6400550B2 (ja) 2015-09-18 2015-09-18 空間像演出装置、空間像演出装置の制御方法および映像システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6400550B2 (ja)

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA2017424A1 (en) * 1989-05-25 1990-11-25 Donald B. Curchod Golf simulation apparatus and method
JP2606038Y2 (ja) * 1992-10-13 2000-09-11 株式会社セガ・エンタープライゼス 疑似立体映像表示装置、及びそれを備える模擬銃遊戯装置
JPH0750792A (ja) * 1993-08-04 1995-02-21 Dentsu Prox:Kk 映像装置
JP4098882B2 (ja) * 1998-05-01 2008-06-11 株式会社日立製作所 仮想現実感生成装置及び方法
JP2987445B1 (ja) * 1998-11-17 1999-12-06 株式会社エス・エヌ・ケイ アトラクション装置
JP3790760B2 (ja) * 2003-03-11 2006-06-28 独立行政法人科学技術振興機構 共存在空間コミュニケーションシステム
GB0525993D0 (en) * 2005-12-21 2006-02-01 Musion Systems Ltd Projection apparatus and method
GB0910117D0 (en) * 2008-07-14 2009-07-29 Holicom Film Ltd Method and system for filming
EP2335117A2 (en) * 2008-07-14 2011-06-22 Musion Ip Limited Method and system for producing a pepper's ghost
JP5604640B2 (ja) * 2010-07-20 2014-10-08 学校法人早稲田大学 舞台演出システム
JP6115998B2 (ja) * 2013-06-07 2017-04-19 日東電工株式会社 展示装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017058624A (ja) 2017-03-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7403452B2 (ja) 双方向ビデオゲームシステム
CN102458594B (zh) 模拟虚拟照相机的性能的系统和方法
US7940371B2 (en) Interactive zoetrope for animation of solid figurines and holographic projections
US20030227453A1 (en) Method, system and computer program product for automatically creating an animated 3-D scenario from human position and path data
JP6761340B2 (ja) シミュレーションシステム及びプログラム
WO2017115793A1 (ja) ゲーム装置、処理方法及び情報記憶媒体
US20110181601A1 (en) Capturing views and movements of actors performing within generated scenes
JP6448196B2 (ja) 画像生成システム及びプログラム
TWI623342B (zh) 螢幕高爾夫系統,用於螢幕高爾夫的影像實現方法及存儲其的電腦可讀存儲介質
JP2021502158A (ja) 速度シミュレーション効果
CN105702107A (zh) Vr全息健身、舞蹈课程教学系统
JP2011128768A (ja) ボウリング場の映像表示システム及び映像表示方法
CN106909217A (zh) 一种增强现实的全息投影交互方法、装置及系统
JP6400550B2 (ja) 空間像演出装置、空間像演出装置の制御方法および映像システム
JP6935218B2 (ja) シミュレーションシステム及びプログラム
JP2019097780A (ja) ビデオゲーム処理プログラム、ビデオゲーム処理方法、及びビデオゲーム処理システム
Nitsche Experiments in the use of game technology for pre-visualization
KR101986687B1 (ko) 3차원 스캐닝 방식을 포함한 홀로그램 박스를 이용하는 홀로그램 장치 및 그 방법
JP2002300613A (ja) 展示映像システム
JP6403648B2 (ja) 空間像演出装置、空間像演出装置の制御方法および映像システム
JP6403650B2 (ja) 空間像演出装置、その制御方法およびプログラム
JP6403649B2 (ja) 空間像演出装置およびその制御方法
JP2017086258A (ja) 情報提示装置、情報提示方法及びプログラム
JP6400551B2 (ja) 空間像演出装置、空間像演出装置の制御方法および映像システム
JP2004171591A (ja) 画像合成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170526

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180309

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180403

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180529

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180904

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180905

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6400550

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150