JP2987445B1 - アトラクション装置 - Google Patents

アトラクション装置

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JP2987445B1
JP2987445B1 JP34487998A JP34487998A JP2987445B1 JP 2987445 B1 JP2987445 B1 JP 2987445B1 JP 34487998 A JP34487998 A JP 34487998A JP 34487998 A JP34487998 A JP 34487998A JP 2987445 B1 JP2987445 B1 JP 2987445B1
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Abstract

【要約】 【課題】 この発明は、室内で表現される映像スクリ
ーン内の映像の世界と、観客が存在する室内とがあたか
も一体の世界であるかのように演出するアトラクション
装置を提供することを課題とする。 【解決手段】 室内の床面に複数の椅子が設けられ、当
該椅子に座った人が視認可能な方向に映像スクリーンを
配置し、当該映像スクリーンに映像再現装置が予め定め
られた映像を再現するアトラクション装置において、前
記椅子又は前記床面には振動発生手段を設けるととも
に、当該振動発生手段は、前記映像再現装置と接続した
制御手段と接続されており、当該制御手段は予め定めら
れたシーケンスに沿って前記振動発生手段により前記椅
子又は前記床面を振動させ、あたかも前記映像再現手段
の映像に同期して前記椅子が振動しているように、当該
椅子に腰掛ける人物に対して振動を体感させるように構
成することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ある閉鎖された室
内において、複数の人物が映像スクリーンに表示される
映像又は人形などの演出を鑑賞するような、アトラクシ
ョン装置に関する。詳しくは、従来存在する映画とは異
なり、体感装置を備えたアトラクション装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来この種のアトラクション装置として
は、お化け屋敷を演出するホラー的な要素を備えたもの
が多い。そして、室内に設けられた映像スクリーンを室
内の椅子に座った複数の人物(観客)に鑑賞させなが
ら、その映像に合わせてエアーを吹きかけたり、霧を発
生させたりするようなアトラクションが存在する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記従来の
アトラクション装置では、エアーや霧等の体感をその映
像スクリーンの映像と共に発生させるようなものは存在
するものの、あくまでも映像スクリーン内の映像と、そ
の観客が存在する現実、つまり前記室内とは分離された
世界であって、一体的な世界として体感できるには至ら
なかった。
【0004】この発明は、室内で表現される映像スクリ
ーン内の映像の世界と、観客が存在する室内とがあたか
も一体の世界であるかのように演出するアトラクション
装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
この発明では、以下のような構成を採用している。
【0006】すなわち、室内の床面に複数の椅子が設け
られ、当該椅子に座った人(例えば、観客)が視認可能
な方向に映像スクリーンを配置し、当該映像スクリーン
に映像再現装置が予め定められた映像を再現するアトラ
クション装置において、前記椅子又は前記床面には振動
発生手段を設けるとともに、当該振動発生手段は、前記
映像再現装置と接続した制御手段と接続されており、当
該制御手段は予め定められたシーケンスに沿って前記振
動発生手段により前記椅子又は前記床面を振動させ、あ
たかも前記映像再現手段の映像に同期して前記椅子が振
動しているように、当該椅子に腰掛ける人物に対して振
動を体感させるように構成することを特徴とする。
【0007】前記映像スクリーンとは、映画館などの映
像投影用の白い布の幕、映像再現手段とは、映画館での
投影機が相当する場合や、又は、大型LED表示パネル
等の自発光型のものにおいては、複数のLEDがマトリ
クス状に配置される表示部分が映像スクリーンに相当
し、このLEDを適宜光らせて映像を再現する電気的制
御部分が映像再現手段に相当する。さらに、テレビの場
合は、CRTモニタが映像スクリーンに、そのCRTモ
ニタに映像を再現するための手段が前記映像再現手段に
相当するものである。つまり、この発明は、後述する実
施の形態に例示するような映像再現手段や、映像スクリ
ーンに限定されるものではない。
【0008】そして、前記映像スクリーンには、前記映
像再現装置によって3次元映像又は立体視映像が再現さ
れることが好ましい。
【0009】そして、前記映像スクーンには、前記映像
再現装置によって、例えばモンスタ等の対象物が表示さ
れ、且つこの対象物が前記室内の床面下に潜ったような
映像演出を行うとともに、当該床面下に潜ったごとく映
像演出を行ったのと同期して、前記振動発生手段が振動
を発生するように制御手段が制御するように構成するこ
ともできる。
【0010】さらに、前記映像スクリーンの最下部は、
椅子に座る人物の視線と目される位置よりも下まで延出
して構成することもできる。
【0011】また、前記映像スクリーンの最下部と、前
記床面との境界部分には、当該境界部分に霧等を噴出し
てその境界をぼかすように構成することが好ましい。
【0012】さらに、前記床面に設けた複数の椅子は、
前記映像スクリーンの向かって左右に2つのグループに
分離移動し、且つこの移動した2つのグループの間に、
モンスタを模した人形を移動可能に構成しても良い。
【0013】そして、前記床面に設けた複数の椅子を、
前記映像スクリーンの向かって左右に2つのグループに
分離移動する手段として、椅子の下部にホバーユニット
を設け、前記椅子を移動させる際には浮遊状態で移動す
るように構成するとともに、前記床面にはレールを設け
このレールに沿って前記人形を移動させる一方、前記2
つのグループに移動させ、且つ前記人形を移動させる時
には、前記室内を照らす照明をすべて消灯するように構
成することもできる。
【0014】
【実施の形態】以下、図に基いて、この発明の一実施の
形態として、ホラー的な演出を行うようなアトラクショ
ン装置を例にとって、図を基に以下この実施の形態につ
いて説明する。
【0015】図1は、本実施の形態に係わるアトラクシ
ョン装置を側面から見た側面図であって、同図におい
て、1は、アトラクション装置であり、このアトラクシ
ョン装置1は、観客Aが座ってアトラクションを楽しむ
為の複数の椅子3を備えた室内5と、この室内5の前面
側に設けられた映像スクリーン11含む映像演出装置1
0と、当該映像演出装置10の再現する映像に同期して
観客Aに体感を生じせしめる体感演出装置20と、上記
映像演出装置10及び体感演出装置20とに電気的に接
続され、両者を電気的に制御する為の制御手段2とを主
な構成としている。
【0016】前記椅子3・・・3は、ホバーユニット2
3上に設置されており、このホバーユニット23内に
は、当該椅子3に振動を伝達するための振動発生装置2
1を内蔵してある。また、図1の平面図である図2から
明らかなように、前記椅子3・・・3群は、2つのグル
ープ3Aと3Bにとが別々のホバーユニット23上に設
けられており、前記両ホバーユニット23は、図2の点
線で示す矢印の方向に移動して両ホバーユニット23の
間隔Sを広げ、後述するモンスタを模した人形を前記制
御手段2の制御により、後述する人形移動装置15を可
動し、前記間隔Sに人形Bを挿入できるようにしてあ
る。前記人形Bの移動は、図2に示すように、レール1
5A、15Aに沿って移動するように構成している。前
記ホバーユニット23の上面が室内2の床面5Aに相当
する。
【0017】前記映像スクリーン11は、3枚の映像ス
クリーンである11A、11B、11Cからなり、夫々
が独立して前記映像スクリーンを巻き上げ可能に区政し
てある。しかも、前記映像スクリーン11の裏側には、
11A、11Cの裏にモンスターの模型を収納した展示
ケース4を、11Bの裏側には、前記人形移動装置11
5を配置し、前記映像スクリーン11が図1に示すよう
に降りた状態では、前記椅子3に座る観客から映像スク
リーン11の裏に配置した展示ケース4が視認できな
い。
【0018】そして、前記映像スクリーン11の下側に
は、霧発生装置17が設置され、前記室内5であって、
前記映像スクリーン11の下側に適宜霧を充満させるこ
とができるようにしている。
【0019】前記映像演出装置10は、図3に示すよう
に、前記映像スクリーン11に予めフィルム又は電気的
に記憶された映像を再現する投影機12と、前記映像ス
クリーン11を適宜に前記制御手段2の制御により巻き
上げ及び巻き下ろしを行う為の投影スクリーン巻上装置
13と、モンスタの人形を収めた展示ケース回転手段1
4及び人形移動装置16と、霧発生装置17と、音の演
出を行うスピーカ18と、前記室5内を照らす照明19
とから構成されている。
【0020】一方、前記体感演出装置20は、振動発生
装置21と、体感エアー発生装置22、及びホバーユニ
ットを移動する為のエアーコンプレッサ等の駆動源23
Cとから構成されている。前記エアー発生装置22は、
椅子3に座る前記観客Aに対してエアーを吐出し、その
エアーの吐出を観客が肌で体感できるように構成されて
いる。
【0021】そして、前記映像演出装置10及び体感演
出装置20とは、前記制御手段2と電気的に制御可能に
接続されている。
【0022】前記制御手段2内には、前記映像演出装置
10と体感演出装置20とを同期させながら、所定のシ
ーケンスで制御するためのアトラクションプログラム2
Aが内蔵されている。
【0023】前述したアトラクションプログラム2Aに
より、以下のように前記アトラクション装置1によりア
トラクションが進行される。当該アトラクションは、こ
の実施の形態の場合次のような演出を考えたものであ
る。すなわち、ある場所で、何匹かのモンスタを捕獲
し、このモンスタを前記椅子3に座った観客に今から見
せようというものである。詳しくは、観客Aに見世物と
して見せている「仮死状態で捕獲されていた特殊生物
(モンスタ)」の警戒監視システムが事故で大破、凶暴
化した生物が館内に逃げ出し、観客Aをパニックに落と
し入れるホラーシアターを演出するものである。以下、
前記アトラクションプログラムに基く演出について、図
5に沿って詳述説明する。
【0024】(Aステップ1)アトラクション開始状態
においては、前記映像スクリーン11は全て降ろされた
状態である。そして、前記映像スクリーン11上におい
ては、今回観客に見せるモンスタの凶暴性やその捕獲の
難しさ等を紹介する司会者の映像が映される。前記スピ
ーカ18と前記映像スクリーンを用いて、前述したよう
な今から紹介するモンスタの情報を説明し、観客Aにそ
のモンスタに対する恐怖を植え付ける。
【0025】そして、電気麻酔で眠らせているモンスタ
をお見せしますとの、前記紹介者のスピーカ19を介し
たアナウンスの後、図2における映像スクリーン11B
のみが降ろされた状態を保持しつつ、他の2枚の映像ス
クリーン11A、11Cが巻き上げる。(モンスタの紹
介)
【0026】(Aステップ2)前記映像スクリーン11
A、11Cが巻き上げられると、展示ケース用照明14
Aが点灯し、展示ケース4内に収納された状態のモンス
タの人形Cが、観客A側から視認できるようになる。前
記展示ケース用照明14Aの点灯は、前記アトラクショ
ンプログラム2Aに沿って制御手段2によって自動的に
行われるものである。
【0027】前記展示ケース14Bは、仕切板14Cで
仕切られており、観客Aにモンスタを見せる状態では、
図1において、左側にモンスタの人形Cが位置してい
る。前記回転装置14を利用して展示ケース4を回転さ
せることにより、モンスタが展示ケース4内に存在する
状態と、存在しない状態の2つを表現できる。つまり、
ある瞬間(例えば停電)に、前記制御手段2が前記回転
装置14により、図1に示す状態に変化させることによ
り、観客Aは、その展示ケースからモンスタが逃げ出し
たと認識するような演出を行えるものである。4Bは展
示ケースの破損部を示している。
【0028】そして、前記降ろされている映像スクリー
ン11Bに再現される紹介者は、前記展示ケース4に収
納されているモンスタより、狂暴なモンスタも捕獲して
いるとのアナウンスをスピーカ18から行う。(人形を
用いた有体物でのモンスタの紹介)
【0029】(Aステップ3)一応のモンスタの紹介が
終わった後、突然停電が起こる。この時、前記制御手段
2は、室内5の照明19と、前記展示ケース用照明14
Aを消灯するとともに、前記椅子3の下部に設けられた
振動発生装置21により地響きを前記観客Aに体感させ
る。この振動発生装置21の振動は、その振動発生装置
21に内蔵した複数のスピーカにより演出されるもの
で、その起動は前述した停電のタイミングと同期して前
記制御手段2により行われるものである。(アクシデン
トの演出)
【0030】(Aステップ4)前記椅子3への振動伝達
が開始されると、前記制御手段2は、られる上げられた
状態に保持された状態で、前記映像スクリーン11Bに
前記投影機12により映像が投影され、且つ、前記制御
手段2によって前記スピーカ18から所定の音声が発せ
られる。
【0031】前記映像スクリーン11Bに再現される映
像は、例えば、このアトラクションの場合は、前記駆動
源23Cを駆動し、ホバーユニット23にエアを注入を
開始する。そのエアの注入がある程度完了すると、前記
室内5の床面5Aが若干浮上したり、そのエア注入によ
る振動が発生するが、前記振動発生装置21による振動
が大であるため、観客Aは浮上していることには気づか
ない。
【0032】そして、前記ホバーユニット23を構成す
る2つのホバーユニット23A、23Bは、その上に設
置された椅子3を観客ごと図2に示す点線位置まで浮遊
状態で移動させる。この時、両ホバーユニット23Aと
23Bとの間には、間隔Sが発生する。この移動につい
ても、室内が真っ暗であること、さらに浮上させた摩擦
力の少ない状態で移動するから、観客Aは間隔Sが生じ
たことすら認知できない。また、浮上して移動させる方
式を採用しているが、前記ホバーユニット23は、前記
振動発生手段21ごと浮上させるようにしているから、
振動発生装置21の振動伝達を阻害するようなことはな
い。(観客席の移動)
【0033】(Aステップ5)前記間隔Sの形成が完了
したことを前記制御手段2が図示しないセンサで検知
し、この検知を受けて、前記制御手段2は、前記人形移
動装置15を可動し、前記レール15Aに沿って、前記
間隔Sの間に前記人形移動装置15を移動させる。移動
が完了したことを図示しないセンサで前記制御手段2が
検知すると、当該制御手段2が前記人形移動装置15内
に収納された人形の可動を準備する。
【0034】前記人形の可動は、前記人形可動装置16
によって行われ、2つのホバーユニット23A、23B
の夫々に載った観客3の2つのグループの間に、モンス
タの人形Cが突然現れたような演出を行う。
【0035】つまり、前記人形移動装置15内に収めら
れた人形Bのモンスタは寝た状態であるが、前記人形可
動装置16によって起き上がらせることと、前記照明1
9を使って前記制御手段2が、真っ暗な状態にあった室
内5を薄暗い状態やフラッシュ的な照明効果を演出する
ことにより、前記観客3は床下から突然モンスタが現れ
たものと錯覚する。この時、前記体感エア発生装置22
や、霧発生装置17を使ってより、怪奇なムードを演出
することができる。(モンスタの出現の演出)
【0036】以上がこの実施の形態における一つのアト
ラクションの演出であるが、後述するように他のアトラ
クションの別の演出をこのアトラクション装置は行うこ
とが可能である。
【0037】なお、前述した実施の形態では、前記映像
スクリーン11に投影機12で映像を投影する方法を採
用したがこれに限らず、投影機12を用いず映像スクリ
ーンを大型のCRTモニタやLEDディスプレー、或い
はプラズマディスプレを用いることにより、同様の演出
を行うことも可能である。
【0038】(他のアトラクション演出)次に前述した
と同様の図面、図1乃至図4と、図6に沿って、このア
トラクション装置を用いた他の演出について説明する。
【0039】この演出においては、前述した映像スクリ
ーン11に投影される映像は、3次元映像である。この
ような3次元映像を用いることにより、前記室内5内の
観客Aは、まるで前記映像スクリーン11に映し出され
る映像が、室内5の一部であるような認識を受ける。ま
た、前記アトラクションプログラム2Aは前述したアト
ラクションプログラムと変更してある。このように変更
する方式に限らず、予め複数のアトラクションプログラ
ムを用意しておき、適宜異なるアトラクションプログラ
ムでの演出を行えるように設定することも可能である。
この場合、前述した映像スクリーン11に投影する映像
についても、予め複数の映像データを用意しておくこと
が好ましい。
【0040】(他のアトラクションプログラムによる演
出)このアトラクションでは、3D映像を用いて、前記
室内5と映像スクリーンとが一体的な空間であるかのご
とく演出し、その映像スクリーン11に投影されるモン
スタ等の対象物が、その映像スクリーン11から観客3
側に飛び出てきたことを、映像及び前述した体感発生装
置20で演出するようにしている。詳しくは、前記映像
スクリーン11に、ネオン看板、時限爆弾、巨大ワニ、
超大型植物等の3D映像と、体感特殊効果を組み合わせ
てパニックに陥れる。
【0041】このように3D映像を用いる方式に限ら
ず、例えば、他の方法である立体視映像を再現するよう
な方式も採用することができる。前記立体視映像とは、
右目と左目に異なる映像情報を与え、実際に人間が視認
するプロセスを模した方式で、平面に表現される映像が
あたかもそこに立体物が存在するがごとく再現するもの
である。良く用いられる方式としては、左右に異なる色
付きのレンズ(フィルム)を設けた眼鏡をを観客3にか
けさせ、映像スクリーンには、その2色で映像を表現す
ることにより、立体視を表現するものである。
【0042】このように、映像を3D映像、或いは前記
立体視映像を採用することにより、観客Aは、室内5と
映像スクリーン内に表現される仮想現実とか一体の空間
内で発生している現実であるとの誤認を生じさせ、観客
Aに対して従来の視覚及び聴覚による人の5感の2感に
加え、蝕感を加えた体感を生じせしめることにより、よ
りシアリテイのある演出をすることが可能となる。
【0043】また、前記体感エアー発生装置22や、霧
発生装置17とを用いて、臭いを観客Aに感じさせるこ
とにより、前記3感に加えて嗅覚を加えた4感を利用し
てよりリアリテイな体感を観客Aに得られるように構成
することも可能である。
【0044】(Bステップ1)このアトラクションプロ
グラムでの演出は、観客3が今居るフロワは、地上1階
であり、この地上1階から今建設中の地下100階の工
事現場を視察に行き、今観客が座っている室内5自体が
エレベータになっているとの設定になっている。しか
も、前面の映像スクリーン11は、透明なガラスになっ
ており、このガラス越しに視察が行えるとの音声を前記
スピーカ18から流して、観客3に対して状況を説明す
る。(観客に対するゲーム設定の説明)
【0045】(Bステップ2)次に、映像スクリーン1
1にエレベータが降下しているとの演出の映像を映し出
す。この演出は、映像スクリーン11に対して下から上
に映像をスクロールすることにより、降下していること
を観客3に疑似体験させることが可能である。(エレベ
ータの降下の演出)
【0046】(Bステップ3)次に、地下100階に到
着してことを演出するために、前記制御手段2は、映像
スクリーン11のスクロール映像を停止させるととも
に、地下100階の映像を表示する。そして、その停止
に同期して、前記制御手段2は、前記振動発生装置21
を用いて、一瞬の振動を発生させる。この振動発生装置
21は複数のスピーカを用いたものであるから、このス
ピーカから一瞬の低周音を発生させることによりその目
的は達成することができる。(エレベータ停止の演出)
【0047】(Bステップ4)その後、少し経過する
と、映像スクリーン11内で、地下100階の工事作業
員が植物のモンスタに襲われている映像を表示する。こ
の映像上のモンスタは、その触手を地中に潜らせ、その
触手を作業員に近づけるとともに、その作業員の足元か
ら地上に浮上し、足に絡みつき作業員を投げ飛ばした
り、複数の触手を用いて作業員を切り裂いたりの演出を
観客3に視認させる。この時、前記モンスタの触手が地
中に潜ると、それに乗じて前記振動発生装置21が、前
記制御手段2の命令により、観客に振動を体感させる。
このような映像と振動体感の演出により、観客3に対し
て、触手が地中に潜ると振動が発生することを認識させ
ておく。(モンスタに対する恐怖の植え付け)
【0048】(Bステップ5)次に、映像スクリーン1
1内でそのモンスタが近づいて来ることを演出し、前記
映像スクーン11には、図4に示すように、映像スクリ
ーン11の最下部11Dに触手が潜ったことを映像で演
出する。つまり、観客3にとっては、前記透明ガラスの
直前でモンスタの触手が潜り込み、次に観客3が居る室
内5に進入することを演出する。この時、観客3の視線
は、映像スクリーン11の最下部11Dに集中すること
になることが予測されるから、この映像スクリーン11
の映像の再現される最下部11Dが、前記室内5との延
長線上にありなお且つ一体空間であることを観客Aに認
識させるために、図1に示すように、前記観客Aの視線
A1より前記最下部11Dが下に位置するように設定す
ることが好ましい。
【0049】また、その最下部11Dと室内5との境目
を観客Aに一体空間であることを演出するために、前記
霧発生装置17により、その最下部11D付近に霧17
Aを発生させることが好ましい。なお、前述したよう
に、あたかも床面5Aに映像スクリーン11に再現され
るモンスタが潜ったことをより効果的に演出するには、
図1における映像スクリーン11の最下部11Dと前記
床面5Aとの距離を可及的に小さくすることが好まし
い。
【0050】さらに、前述した映像スクリーン11の最
下部11Dに触手が潜ったことを映像で演出することと
同時に、前記制御手段2は、前記振動発生装置21を用
いて振動を発生させ、前記観客Aに前記モンスタが触手
を室内5の地下(つまり床面5A下)に潜って自分達観
客が狙われていることを演出する。前記振動発生装置2
1は、複数のスピーカを用いて低周波振動を発生する方
式を採用しているため、そのスピーカから発する音の大
きさを前記制御手段2で漸次大きくすることにより、前
記地中に潜ったと観客Aが認識する触手が自分達の方向
に近づいているとの体感を生じせしめることができる。
(映像スクリーンの映像と観客席3のある室内5との一
体化の演出)
【0051】
【発明の効果】以上のような構成によるこの発明によれ
ば、各請求項の発明ごとに以下のような効果を奏する。
【0052】すなわち、請求項1の発明によれば、室内
の床面に複数の椅子が設けられ、当該椅子に座った人が
視認可能な方向に映像スクリーンを配置し、当該映像ス
クリーンに映像再現装置が予め定められた映像を再現す
るアトラクション装置において、前記椅子又は前記床面
には振動発生手段を設けるとともに、当該振動発生手段
は、前記映像再現装置と接続した制御手段と接続されて
おり、当該制御手段は予め定められたシーケンスに沿っ
て前記振動発生手段により前記椅子又は前記床面を振動
させ、あたかも前記映像再現手段の映像に同期して前記
椅子が振動しているように、当該椅子に腰掛ける人物に
対して振動を体感させるように構成してあるから、前記
室内と映像スクリーン内で表現される映像演出を、人間
の5感の内の触覚を利用した、よりリアリテイのあるも
のとすることができる。
【0053】また、前記映像スクリーンには、前記映像
再現装置によって3次元映像又は立体映像が再現される
ように構成すれば、前記室内と映像スクリーンとを、あ
たかも連続した一体の空間であるかのごとく表現するこ
とがより容易となり、前述した触覚を利用した体感を利
用して、例えば、ホラーシアターの場合には、その恐怖
を助長した演出が可能となる。
【0054】より具体的には、3次元映像又は立体映像
再現に同期して振動を与えることにより、例えば、室
内と一体化した映像スクリーン上での対象物(例えばモ
ンスタ)が地中に潜ったことを演出し、椅子に座った人
物に対して、その椅子の真下を前記対象物が移動してい
るといったホラー的な演出効果を効率的に与えることが
可能となる。
【0055】次に、前記映像スクリーンの最下部、椅
子に座る人物の視線と目される位置よりも下まで延出し
てなるように構成すれば、前記映像スクリーンに表現さ
れるモンスタ等の対象物がその最下部から観客の座る椅
子の下部、つまり床面下に潜ったかのような演出を行う
場合、つまり、映像スクリーンから前記対象物が飛び出
したことを表現する際に有用である。
【0056】また、前記映像スクリーンの最下部と、前
記床面との境界部分には、当該境界部分に霧等を噴出し
てその境界をぼかすように構成すれば前述した前記対
象物が観客の座る椅子の下部に潜ったかのような演出を
助長させ、室内と映像スクリーンの境界を前記椅子に座
った観客に意識させないようにすることが可能となる。
【0057】そして、請求項2の発明では、前記床面に
設けた複数の椅子は、前記映像スクリーンに向かって左
2つのグループに分離移動し、且つこの移動した2
つのグループの間に、モンスタを模した人形を移動可能
に構成することにより、映像スクリーンと人形等の実物
を利用したよりリアリテイのある演出が行える。
【0058】また、請求項3の発明では、前記床面に設
けた複数の椅子を、前記映像スクリーン向かって左右
2つのグループに分離移動する手段として、椅子の下部
にホバーユニットを設け、前記椅子を移動させる際には
浮遊状態で移動するように構成するとともに、前記床面
にはレールを設けこのレールに沿って前記人形を移動さ
せる一方、前記2つのグループに移動させ、且つ前記人
形を移動させる時には、前記室内を照らす照明を消灯す
るように構成するようにすれば、より映像から対象物が
室内に飛び出してきたとの演出効果を高めることができ
るばかりか、ホバーユニットにより移動する方式を採用
するから、振動も少なく観客が移動することを意識する
ことを低減して、観客が興ざめすることを抑制すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施の形態としてのアトラクシ
ョン装置を側面から見た側面図である。
【図2】 図1の平面図である。
【図3】 本発明の一実施の形態としてのアトラクショ
ン装置の制御ブロック図である。
【図4】 説明図である。
【図5】 上述した実施の形態におけるアトラクション
装置を用いて演出する、第1の例の演出の流れを示す説
明図である。
【図6】 図5の変形例としての説明図である。
【符号の説明】
1・・・アトラクション装置、2・・・制御手段、3・
・・椅子、5・・・室内、5A・・・床面、11・・・
映像スクリーン、11D・・・映像スクリーンの最下
点、12・・・映像再現装置としての投影機、15A・
・・レール、21・・・振動発生装置、23・・・ホバ
ーユニット、A1・・・視線である。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 室内の床面に複数の椅子が設けられ、当
    該椅子に座った人が視認可能な方向に映像スクリーンを
    配置し、当該映像スクリーンに映像再現装置が予め定め
    られた映像を再現するアトラクション装置であって、 前記椅子又は前記床面には振動発生手段を設けるととも
    に、当該振動発生手段は、前記映像再現装置と接続した
    制御手段と接続されており、当該制御手段は前記振動発
    生手段により前記椅子又は前記床面を振動させ、あたか
    も前記映像再現手段の映像に同期して前記椅子が振動し
    ているように、当該椅子に腰掛ける人物に対して振動を
    体感させるように構成するアトラクション装置におい
    て、 前記映像スクーンには、前記映像再現装置によって、例
    えばモンスタ等の対象物が表示され、且つこの対象物が
    前記室内の床面下に潜ったような映像演出を行うととも
    に、当該床面下に潜った映像演出を行ったのと同期し
    て、前記振動発生手段が振動を発生するとともに、前記
    振動が漸次大きくなるような体感を生じせしめることを
    特徴とするアトラクション装置。
  2. 【請求項2】 室内の床面に複数の椅子が設けられ、
    当該椅子に座った人が視認可能な方向に映像スクリーン
    を配置し、当該映像スクリーンに映像再現装置が予め定
    められた映像を再現するアトラクション装置であって、 前記椅子又は前記床面には振動発生手段を設けるととも
    に、当該振動発生手段は、前記映像再現装置と接続した
    制御手段と接続されており、当該制御手段は前記振動発
    生手段により前記椅子又は前記床面を振動させ、あたか
    も前記映像再現手段の映像に同期して前記椅子が振動し
    ているように、当該椅子に腰掛ける人物に対して振動を
    体感させるように構成するアトラクション装置におい
    て、 前記床面に設けた複数の椅子は、前記映像スクリーンの
    向かって左右に2つのグループに分離移動し、且つこの
    移動した2つのグループの間に、モンスタを模した人形
    を移動可能に構成することを特徴とする請求項1乃至5
    のいずれかに記載のアトラクション装置。
  3. 【請求項3】 請求項のアトラクション装置におい
    て、前記床面に設けた複数の椅子を、前記映像スクリー
    ンの向かって左右に2つのグループに分離移動する手段
    として、椅子の下部にホバーユニットを設け、前記椅子
    を移動させる際には浮遊状態で移動するように構成する
    とともに、前記床面にはレールを設けこのレールに沿っ
    て前記人形を前進させる一方、 前記2つのグループに移動させ、且つ前記人形を前進さ
    せる時には、前記室内を照らす照明をすべて消灯するよ
    うに構成することを特徴とするアトラクション装置。
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