JP6398280B2 - ギア - Google Patents
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Description
金属製の回転軸部と、
金属製の歯車部と、
前記回転軸部と前記歯車部とにそれぞれ接合して、前記回転軸部と前記歯車部とを相互に連結している樹脂製の連結体と、
を有し、
前記歯車部は、円環状の歯車本体部と、前記歯車本体部に沿って円環状に並ぶ配置でそれぞれ前記歯車本体部に設けられた複数の歯と、を有し、
前記歯車本体部の内周面には溝が形成され、
前記溝の長手方向は、前記回転軸部の軸心に対して斜めになっており、
前記溝内に前記連結体の一部分が充填されているギアを提供する。
図1は第1の実施形態に係るギア100の斜視図である。図2は第1の実施形態に係るギア100の断面図である。図2に示す断面は、シャフト(回転軸部)10の軸心Xに沿った平面でギア100を切断した断面である。
この試験片16に対して、25℃の温度条件で、2つの支持台703上に樹脂部材14の露出面を上にして配置して応力を加えない第1状態と、樹脂部材14の露出面の中央に140MPaの1点応力を厚さ方向に印加して第1状態から中央を沈み込ませた第2状態とを、周波数30Hzで交互に100万回繰り返したとき、剥離も破断もしない曲げ疲労耐性(以下、「100万回曲げ疲労耐性」と示す。)を有することが好ましい。
すなわち、本実施形態に係るギア100は、厚みd1の樹脂部材14と厚みd2の金属部材12とが積層しており、かつ樹脂部材14と金属部材12との厚みの比d1/d2が3となるように切り出した試験片16に対して、25℃の温度条件で、2つの支持台703上に樹脂部材14の露出面を上にして配置して応力を加えない第1状態と、樹脂部材14側の面の中央に140MPaの1点応力を厚さ方向に印加して第1状態から中央を沈み込ませた第2状態とを、周波数30Hzで交互に100万回繰り返したとき、剥離も破断もしない曲げ疲労耐性を有することが好ましい。
こうすることで、より一層信頼性に優れたギア100とすることができる。
なお、本実施形態において、線膨張係数に異方性がある場合は、それらの平均値を表す。例えば、樹脂部材14がシート状の場合、流動方向(MD)の線膨張係数と、それと垂直方向(TD)の線膨張係数とが異なる場合、それらの平均値が樹脂部材14の線膨張係数αRとなる。
図4は本実施形態に係るギア100の一部分を構成する金属樹脂複合体について説明するための図である。
金属部材12を構成する金属材料は特に限定されないが、入手の容易さや価格の観点から、鉄、ステンレス、アルミニウム、アルミニウム合金、マグネシウム、マグネシウム合金、銅および銅合金などを挙げることができる。これらは単独で使用してもよいし、2種以上組み合わせて使用してもよい。これらの中でも、軽量かつ高強度であり、気密性を確保できるまたは剛性を担保できる等の金属材料自体の特長点をギア100にもたらすことができる点から、アルミニウム、アルミニウム合金またはステンレスを含むことが好ましい。なお、シャフト10を構成する金属材料と、歯車部20を構成する金属材料とは、同一種類であっても良いし、異種であっても良い。
粗化層104の厚みは、好ましくは3μm以上40μm以下であり、より好ましくは4μm以上32μm以下であり、特に好ましくは4μm以上30μm以下である。粗化層104の厚みが上記範囲内であると、樹脂部材14と金属部材12との接合強度および接合の耐久性をより一層向上させることができる。ここで、本実施形態において、粗化層104の厚みは、複数の凹部201の中で最も深さが大きいものの深さD3で表され、走査型電子顕微鏡(SEM)写真から算出することができる。
図5に示すように、凹部201の断面形状は、D2がD1よりも大きければ特に限定されず、様々な形状を取り得る。凹部201の断面形状は、例えば、走査型電子顕微鏡(SEM)により観察することができる。
凹部201の断面形状が上記形状であると、樹脂部材14が凹部201の開口部203から底部205までの間で引っかかるため、アンカー効果が効果的に働く。そのため、樹脂部材14と金属部材12との接合強度および接合の耐久性が向上すると考えられる。
また、金属部材12の接合面103の最大高さRzは、好ましくは1.0μm以上40.0μm以下であり、より好ましくは3.0μm以上30.0μm以下である。上記最大高さRzが上記範囲内であると、樹脂部材14と金属部材12との接合強度および接合の耐久性をより一層向上させることができる。なお、表面粗さRaおよび最大高さRzは、JIS−B0601に準拠して測定することができる。
上記比表面積が上記下限値以上であると、樹脂部材14と金属部材12の接触面積が大きくなり、樹脂部材14と金属部材12とが相互に侵入する領域が増える。その結果、アンカー効果が働く領域が増え、樹脂部材14と金属部材12との接合強度および接合の耐久性がより一層向上すると考えられる。
以上から、上記比表面積が上記範囲内であると、樹脂部材14との接合面103の表面が、樹脂部材14と金属部材12との間のアンカー効果がより一層強く発現できる、バランスの良い構造になっていると推察される。
上記光沢度が上記範囲内であると、接合強度により一層優れた金属樹脂複合体が得られる理由は必ずしも明らかではないが、樹脂部材14との接合面103の表面がより一層乱雑な構造となり、樹脂部材14と金属部材12との間のアンカー効果がより一層強く発現できる構造となっているからだと考えられる。
また、樹脂部材14と接合する接合面103の形状は、曲面であっても良いし、平面であっても良いし、曲面と平面とを組み合わせた形状他であっても良い。
粗化層104は、例えば、表面処理剤を用いて、金属部材12の表面を化学的処理することにより形成することができる。
ここで、表面処理剤を用いて金属部材12の表面を化学的処理すること自体は従来技術においても行われてきた。しかし、本実施形態では、(1)金属部材と化学的処理剤の組み合わせ、(2)化学的処理の温度および時間、(3)化学的処理後の金属部材表面の後処理、などの因子を高度に制御している。100万回曲げ疲労耐性を有する金属樹脂複合体を得るためには、これらの因子を高度に制御することが特に重要となる。
以下、金属部材12の表面上に粗化層104を形成する方法の一例を示す。ただし、本実施形態に係る粗化層104の形成方法は、以下の例に限定されない。
鉄やステンレスから構成される金属部材12を用いる場合は、表面処理剤として、無機酸、塩素イオン源、第二銅イオン源、チオール系化合物を必要に応じて組合せた水溶液を選択するのが好ましい。
アルミニウムやアルミニウム合金から構成される金属部材12を用いる場合は、表面処理剤として、アルカリ源、両性金属イオン源、硝酸イオン源、チオ化合物を必要に応じて組合せた水溶液を選択するのが好ましい。
マグネシウムやマグネシウム合金から構成される金属部材12を用いる場合は、表面処理剤として、アルカリ源が用いられ、特に水酸化ナトリウムの水溶液を選択するのが好ましい。
銅や銅合金から構成される金属部材12を用いる場合は、表面処理剤として、硝酸、硫酸などの無機酸、不飽和カルボン酸などの有機酸、過硫酸塩、過酸化水素、イミダゾールおよびその誘導体、テトラゾールおよびその誘導体、アミノテトラゾールおよびその誘導体、アミノトリアゾールおよびその誘導体などのアゾール類、ピリジン誘導体、トリアジン、トリアジン誘導体、アルカノールアミン、アルキルアミン誘導体、ポリアルキレングリコール、糖アルコール、第二銅イオン源、塩素イオン源、ホスホン酸系キレート剤酸化剤、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−N−シクロヘキシルアミンから選ばれる少なくとも1種を用いた水溶液を選択するのが好ましい。
本実施形態では、深さ方向のエッチング量を調整することにより、前述した粗化層104の厚み、凹部201の平均深さ、Ra、Rz等を調整することができる。
以上の手順により、本実施形態に係る粗化層104を有する金属部材12を得ることができる。
つぎに、本実施形態に係る樹脂部材14について説明する。
樹脂部材14は、熱硬化性樹脂組成物(P)を硬化してなる。
これらの中でも、耐熱性、加工性、機械的特性、接着性および防錆性等の樹脂材料自体の特長点をギア100にもたらすことができる点から、フェノール樹脂、エポキシ樹脂および不飽和ポリエステル樹脂からなる群より選択される1以上を含む熱硬化性樹脂組成物(P)が好適に用いられる。
熱硬化性樹脂(A)の含有量は、樹脂部材14の全体を100質量部としたとき、好ましくは15質量部以上60質量部以下であり、より好ましくは25質量部以上50質量部以下である。
これらの中でも入手容易性、安価およびロール混練による作業性が良好などの理由からノボラック型フェノール樹脂が好ましい。
充填材(B)の含有量は、樹脂部材14の全体を100質量部としたとき、好ましくは30質量部以上80質量部以下であり、より好ましくは40質量部以上70質量部以下である。充填材(B)の含有量を上記範囲内とすることにより、熱硬化性樹脂組成物(P)の作業性を向上させつつ、得られる樹脂部材14の機械的強度をより一層向上させることができる。これにより、樹脂部材14と金属部材12との接合強度により一層優れた金属樹脂複合体を得ることができる。また、充填材(B)の種類や含有量を調整することにより、得られる樹脂部材14の線膨張係数αRの値を調整することができる。
充填材(B1)としては、平均長径が5μm以上50mm以下で、平均アスペクト比が1以上1000以下である繊維状充填材または板状充填材を含むことがより好ましい。
充填材(B1)の平均長径および平均アスペクト比は、例えば、以下のようにSEM写真から測定することができる。まず、走査型電子顕微鏡により、複数の繊維状充填材または板状充填材を撮影する。その観察像から、繊維状充填材または板状充填材を任意に50個選択し、それらの長径(繊維状充填材の場合は繊維長、板状充填材の場合は平面方向の長径寸法)および短径(繊維状充填材の場合は繊維径、板状充填材の場合は厚み方向の寸法)をそれぞれ測定する。長径の全てを積算して個数で除したものを平均長径とする。同様に、短径の全てを積算して個数で除したものを平均短径とする。そして、平均短径に対する平均長径を平均アスペクト比とする。
充填材(B2)としては、平均長径が好ましくは0.1μm以上100μm以下、より好ましくは0.2μm以上50μm以下であり、平均アスペクト比が好ましくは1以上50以下、より好ましくは1以上40以下である繊維状充填材または板状充填材を含むことがより好ましい。
充填材(B2)の平均長径および平均アスペクト比は、例えば、以下のようにSEM写真から測定することができる。まず、走査型電子顕微鏡により、複数の繊維状充填材または板状充填材を撮影する。その観察像から、繊維状充填材または板状充填材を任意に50個選択し、それらの長径(繊維状充填材の場合は繊維長、板状充填材の場合は平面方向の長径寸法)および短径(繊維状充填材の場合は繊維径、板状充填材の場合は厚み方向の寸法)をそれぞれ測定する。長径の全てを積算して個数で除したものを平均長径とする。同様に、短径の全てを積算して個数で除したものを平均短径とする。そして、平均短径に対する平均長径を平均アスペクト比とする。
これらは単独で使用してもよいし、2種以上組み合わせて使用してもよい。
エラストマー(D)の含有量は、樹脂部材14の全体を100質量部としたとき、好ましくは1質量部以上10質量部以下であり、より好ましくは1.5質量部以上7質量部以下である。エラストマー(D)の含有量を上記範囲内とすることにより、樹脂部材14の機械的強度を維持しつつ、樹脂部材14の靭性をより一層向上させることができる。これにより、樹脂部材14と金属部材12との接合強度により一層優れた金属樹脂複合体を得ることができる。
こうした構造であると、樹脂部材14の靭性を向上させるとともに金属樹脂複合体の耐衝撃性を向上できる。そのため、金属樹脂複合体に外部から衝撃が加わっても、樹脂部材14と金属部材12との接合強度を維持することができる。
海島構造は、走査型電子顕微鏡写真により観察することができる。
島相の平均径は、以下のように走査型電子顕微鏡(SEM)写真から測定することができる。まず、走査型電子顕微鏡により、樹脂部材14の断面を撮影する。その観察像から、樹脂部材14に存在する島相を任意に50個選択し、それらの直径をそれぞれ測定する。島相の直径の全てを積算して個数で除したものを平均径とする。
次に、本実施形態に係るギア100を製造する方法の例を説明する。ギア100の製造方法は、樹脂部材14と金属部材12とが相互に接合するように金属樹脂複合体を成形できる方法であれば特に限定されない。こうした金属樹脂複合体を成形できる方法としては、例えば、射出成形法、移送成形法、圧縮成形法、射出圧縮成形法などが挙げられる。
以下、具体的に説明する。
以下、具体的に説明する。
図7は第2の実施形態に係るギア100の断面図である。本実施形態に係るギア100は、歯車本体部21の内周面21bに凹部23が形成されている点で、上記の第1の実施形態に係るギア100と相違し、その他の点では、上記の第1の実施形態に係るギア100と同様に構成されている。
図8は第3の実施形態に係るギア100の歯車部20の正面図である。すなわち、図8は、歯車部20の軸心方向に歯車部20を見たときの形状を示している。本実施形態に係るギア100は、歯車本体部21の内周面21bに溝24が形成されている点で、上記の第1の実施形態又は第2の実施形態に係るギア100と相違し、その他の点では、上記の第1の実施形態又は第2の実施形態に係るギア100と同様に構成されている。
図9は第4の実施形態に係るギア100の歯車部20の断面図である。図9に示す断面は、シャフト10の軸心Xに沿った平面でギア100を切断した断面(矢視断面)である。本実施形態に係るギア100は、ギア100は、溝24が歯車本体部21の軸心に対して交差する方向に延在している点で、上記の第3の実施形態に係るギア100と相違し、その他の点では、上記の第3の実施形態に係るギア100と同様に構成されている。
図10は第5の実施形態に係るギア100の断面図である。本実施形態に係るギア100は、以下に説明する点で、上記の第1乃至第4の実施形態に係るギア100と相違し、その他の点では、上記の第1乃至第4の実施形態に係るギア100と同様に構成されている。
<熱硬化性樹脂組成物(P1)の調整>
ノボラック型フェノール樹脂(PR−51305、住友ベークライト社製)を34.3質量部、硬化剤としてヘキサメチレンテトラミンを6.0質量部、充填剤としてガラス繊維(日東紡社製)を57.1質量部、シランカップリング剤としてγ−アミノプロピルトリエトキシシラン(信越化学社製)を0.2質量部、硬化助剤として酸化マグネシウム(神島化学工業社製)を0.5質量部、潤滑剤等のその他の成分を1.9質量部、それぞれ乾式混合し、これを90℃の加熱ロールで溶融混練して、シート状にして冷却した物を粉砕して顆粒状の熱硬化性樹脂組成物(P1)を得た。
表面処理がされていない金属シートとして、その表面が#4000の研磨紙で十分研磨された、アルミニウム合金A5052の金属シートA(80mm×10mm、厚さ1.0mm、密度2.68g/cm3、熱伝導率138W/(m・K))を用意した。水酸化カリウム(16質量部)、塩化亜鉛(5質量部)、硝酸ナトリウム(5質量部)、チオ硫酸ナトリウム(13質量部)の水溶液を調製した。得られた水溶液(30℃)中に、金属シートAを浸漬して揺動させ、深さ方向に15μm(アルミニウムの減少した重量から算出)溶解させた。次いで、水洗を行い、35質量部の硝酸水溶液(30℃)中に浸漬して、20秒間揺動させた。その後、水洗、乾燥し、金属シートを得た。
得られた熱硬化性樹脂組成物(P1)および金属シートを用いて、金属樹脂複合体を作製した。具体的には、以下の手順により作製した。はじめに、金型内に厚み1mmの金属シートを固定せずに配置した。次いで、硬化後の厚みが3mmとなるように、熱硬化性樹脂組成物(P1)を加熱し、上記金型内に所定量注入した。このとき、熱硬化性樹脂組成物(P1)の流体圧力により、金属シートを金型の内壁に押しつけるようにした。最後に、圧縮成形により熱硬化性樹脂組成物(P1)を硬化することにより、厚み3mmの樹脂部材シート(樹脂部材)と厚み1mmの金属シート(金属部材)の2層シートである試験片を得た。なお、圧縮成形条件は、実効圧力20MPa、金型温度175℃、硬化時間3分間とした。
熱硬化性樹脂組成物(P1)の代わりに、以下の熱硬化性樹脂組成物(P2)を使用した点以外は、実施例1と同様の方法により試験片を作製した。
還流コンデンサー撹拌機、加熱装置、真空脱水装置を備えた反応釜内に、フェノール(p)とホルムアルデヒド(f)とをモル比(f/p)=1.7で仕込み、これに酢酸亜鉛をフェノール100質量部に対して0.5質量部添加し、この反応系のpHを5.5に調整して還流反応を3時間行った。その後、真空度100Torr、温度100℃で2時間水蒸気蒸留を行って未反応フェノールを除去し、さらに、真空度100Torr、温度115℃で1時間反応させることにより得られた、数平均分子量800のジメチレンエーテル型の固形物をレゾール型フェノール樹脂として得た。
以下の表1に記載の配合となるように熱硬化性樹脂組成物(P3)を調製した点以外は、実施例1と同様の方法により試験片を作製した。
以下の表2に記載の配合となるように熱硬化性樹脂組成物(P4)を調製した点以外は、実施例1と同様の方法により試験片を作製した。
以下の表2に記載の配合となるように熱硬化性樹脂組成物(P5)を調製した点以外は、実施例1と同様の方法により試験片を作製した。
以下の表2に記載の配合となるように熱硬化性樹脂組成物(P6)を調製した点以外は、実施例1と同様の方法により試験片を作製した。
以下の表2に記載の配合となるように熱硬化性樹脂組成物(P7)を調製した点以外は、実施例1と同様の方法により試験片を作製した。
金属シートとして、実施例1で使用した表面処理がされていない金属シートAを使用した点以外は、実施例1と同様の方法により試験片を作製した。
樹脂部材を含まない試験片を用意した。具体的には、表面処理がされていない金属シートとして、その表面が#4000の研磨紙で十分研磨された、アルミニウム合金A5052の金属シートD(80mm×10mm、厚さ4.0mm、密度2.68g/cm3、熱伝導率138W/(m・K))を用意し、試験片とした。
金属部材を含まない試験片を作製した。具体的には、熱硬化性樹脂組成物(P1)を加熱し、金型内に所定量注入した後、圧縮成形により熱硬化性樹脂組成物(P1)を硬化することにより、80mm×10mm、厚さ4.0mmの樹脂部材のみからなる試験片を得た。なお、圧縮成形条件は、実効圧力20MPa、金型温度175℃、硬化時間3分間とした。
これに対し、比較例1の試験片は、金属部材のみで構成されたものであるため、軽量化の観点で課題がある。すなわち、金属部材のみで構成されたギアは、軽量化の観点で課題がある。
また、比較例2の試験片は、樹脂部材のみで構成されたものであり、軽量化の観点においては優れているものの、100万回曲げ疲労耐性を有していない。このため、樹脂部材のみで構成されたギアは、信頼性に欠けるものであることが分かる。
また、実施例8の試験片は、樹脂部材と金属部材との接合が実施例1〜7と比べて強固ではない構成を採用したものであり、軽量化という観点においては優れているものの、100万回曲げ疲労耐性、1000サイクル後の曲げ強度および1000サイクル後の曲げ弾性率については、各実施例ほどの信頼性は得られなかった。ただし、100万回曲げ疲労耐性の評価において、比較例2では1回の曲げ(初期)により破断が生じたのに対し、実施例8では2万回の曲げにより剥離が生じた。このことから、実施例8の試験片は、比較例2の試験片よりも信頼性に優れていることが分かる。このため、実施例8に係る試験片と同様に材料等を選択してギア100を作製することにより、軽量であるとともに優れた信頼性のギア100が得られることが分かる。
10a 外周面
12 金属部材
14 樹脂部材
16 試験片
20 歯車部
21 歯車本体部
21a 外周面
21b 内周面
21c 面
21d 面
22 歯
23 凹部
24 溝
30 連結体
30a 面
30b 面
100 ギア
103 接合面
104 粗化層
200 金型
201 凹部
203 開口部
205 底部
210 第1部分
211 樹脂流路
220 第2部分
221 凹部
221b シャフト位置決め凹部
221c キャビティ構成凹部
222 樹脂流路
230 第3部分
231 凹部
231a 歯車位置決め凹部凹部
231b シャフト位置決め凹部
231c キャビティ構成凹部
300 金型
310 第1部分
311 本体部
312 突出部
313 貫通孔
320 第2部分
321 貫通孔
330 第3部分
331 凹部
331a 歯車位置決め凹部
331b シャフト位置決め凹部
331c キャビティ構成凹部
340 プランジャー部
701 圧子
703 支持台
Claims (14)
- 金属製の回転軸部と、
金属製の歯車部と、
前記回転軸部と前記歯車部とにそれぞれ接合して、前記回転軸部と前記歯車部とを相互に連結している樹脂製の連結体と、
を有し、
前記歯車部は、円環状の歯車本体部と、前記歯車本体部に沿って円環状に並ぶ配置でそれぞれ前記歯車本体部に設けられた複数の歯と、を有し、
前記歯車本体部の内周面には溝が形成され、
前記溝の長手方向は、前記回転軸部の軸心に対して斜めになっており、
前記溝内に前記連結体の一部分が充填されているギア。 - 前記回転軸部は、前記歯車本体部を貫通し、該歯車本体部の軸心に沿って配置され、
前記連結体は、少なくとも、前記回転軸部の外周面と前記歯車本体部の内周面との間に充填されて、前記回転軸部の外周面と前記歯車本体部の内周面とにそれぞれ接合している請求項1に記載のギア。 - 前記連結体は、前記歯車本体部の軸心方向における前記歯車本体部の両面及び内周面をそれぞれ覆い、且つ、少なくとも前記両面にそれぞれ接合している請求項2に記載のギア。
- 前記連結体を構成する樹脂材料は、フェノール樹脂、エポキシ樹脂および不飽和ポリエステル樹脂からなる群より選択される1以上を含む請求項1乃至3の何れか一項に記載のギア。
- 前記回転軸部を構成する金属材料は、アルミニウムまたはステンレスを含む請求項1乃至4の何れか一項に記載のギア。
- 前記回転軸部における前記連結体との接合面は、ASTM−D523に準拠して測定した測定角度60°の光沢度が0.1以上30以下である請求項1乃至5の何れか一項に記載のギア。
- 前記回転軸部における前記連結体との接合面は、複数の微小凹部を有し、
前記微小凹部の断面形状は、前記微小凹部の開口部から底部までの間の少なくとも一部に前記開口部よりも断面幅が大きい部分を有する形状となっている請求項1乃至6の何れか一項に記載のギア。 - 前記回転軸部における前記連結体との接合面には、複数の前記微小凹部が設けられた粗化層が形成されており、前記粗化層の厚みが、3μm以上40μm以下である請求項7に記載のギア。
- 前記回転軸部における前記連結体との接合面は、見掛け表面積に対する窒素吸着BET法による実表面積の比が100以上400以下である請求項1乃至8の何れか一項に記載のギア。
- 前記歯車部を構成する金属材料は、アルミニウムまたはステンレスを含む請求項1乃至9の何れか一項に記載のギア。
- 前記歯車部における前記連結体との接合面は、ASTM−D523に準拠して測定した測定角度60°の光沢度が0.1以上30以下である請求項1乃至10の何れか一項に記載のギア。
- 前記歯車部における前記連結体との接合面は、複数の微小凹部を有し、
前記微小凹部の断面形状は、前記微小凹部の開口部から底部までの間の少なくとも一部に前記開口部よりも断面幅が大きい部分を有する形状となっている請求項1乃至11の何れか一項に記載のギア。 - 前記歯車部における前記連結体との接合面には、複数の前記微小凹部が設けられた粗化層が形成されており、前記粗化層の厚みが、3μm以上40μm以下である請求項12に記載のギア。
- 前記歯車部における前記連結体との接合面は、見掛け表面積に対する窒素吸着BET法による実表面積の比が100以上400以下である請求項1乃至13の何れか一項に記載のギア。
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