JP6395989B1 - 医療器具 - Google Patents

Abstract

湾曲部７を有する挿入部２と、操作部３と、レバー４５と、湾曲操作部材４７と、を具備し、湾曲操作部材４７は、傾斜面３ｋに対して、指置き部４６を平面Ｍの側に向けて載置面３ｓを平面Ｍ上に載置したときに、指置き部４６と平面Ｍとの間に隙間Ｓが形成される位置に設けられている。

Description

本発明は、被検体内に挿入される挿入部の基端側に連設された操作部に、挿入部に設けられた動作部を動作させる操作部材が設けられた医療器具に関する。

近年、医療器具、例えば内視鏡は、医療分野において広く利用されている。

内視鏡は、被検体に挿入される挿入部と、該挿入部の基端側に連設された操作者によって把持される操作部を具備する構成が周知である。

操作部には、挿入部に設けられた動作部、例えば湾曲部を湾曲させる操作部材である湾曲操作部材や、各種操作スイッチ等が設けられている。

国際出願公開ＷＯ２０１６−１４７４５７号公報には、湾曲操作部材として、操作部の長手軸方向に対して所定の角度を有する傾斜面に、ジョイスティック型の操作部材が設けられた内視鏡の構成が開示されている。

ジョイスティック型の操作部材は、傾斜面から突設されたレバーと、該レバーの突出端に設けられるとともに操作者の指が載置される指置き部と、レバーの外周を覆うカバーとを具備している。

しかしながら、国際出願公開ＷＯ２０１６−１４７４５７号公報に開示された内視鏡においては、指置き部を、例えば内視鏡を洗浄するため、内視鏡の洗浄消毒装置における洗浄槽の床面やシンクの床面等の平面の側に向けて操作部を平面上に載置した際、指置き部が平面に当接してしまう。

その結果、レバーが傾倒されてしまうため、湾曲部が意図せず湾曲してしまい、湾曲部や、挿入部において湾曲部よりも先端側に設けられた先端部が他の物体に接触してしまい、ダメージを受けてしまう虞があった。

尚、以上のことは、動作部が挿入部に設けられた湾曲部以外のものであっても同様であり、さらには、内視鏡以外の医療器具においても同様である。

本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、指置き部を平面の側に向けて操作部を平面に載置した際に、平面に指置き部が接触してしまうことを防ぐことにより、挿入部に設けられた動作部の意図しない動作を防ぐことができる構成を具備する医療器具を提供することを目的とする。

本発明の一態様による医療器具は、被検体内に挿入されるとともに動作部を有する挿入部と、前記挿入部の基端側に連設され、操作者によって把持されるとともに平面上に載置可能な操作部と、前記操作部において、該操作部の前記平面への載置面に対して所定の角度を有する傾斜面から突設されたレバーと、該レバーの突出端に設けられた前記操作者の指が載置される指置き部とを有する前記動作部を動作させる操作部材と、を具備し、前記操作部材は、前記傾斜面に対して、前記指置き部を前記平面の側に向けて前記操作部の前記載置面を前記平面上に載置したときに、前記指置き部と前記平面との間に隙間が形成される位置に設けられ、前記載置面に、該載置面から突出して前記平面に当接することにより前記隙間を形成する凸状部が設けられている。

第１実施の形態の内視鏡の外観を示す正面図 図１の内視鏡の操作部の載置面を、操作部材の指置き部を平面の側に向けて平面上に載置した状態にて示す右側面図 第２実施の形態の内視鏡の操作部の載置面を、操作部材の指置き部を平面の側に向けて平面上に載置した状態にて示す図

以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。尚、図面は模式的なものであり、各部材の厚みと幅との関係、それぞれの部材の厚みの比率などは現実のものとは異なることに留意すべきであり、図面の相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。

尚、以下に示す実施の形態においては、医療器具は、内視鏡を例に挙げて説明する。

（第１実施の形態）
図１は、本実施の形態の内視鏡の外観を示す正面図、図２は、図１の内視鏡の操作部の載置面を、操作部材の指置き部を平面の側に向けて平面上に載置した状態にて示す右側面図である。

図１、図２に示すように、内視鏡１は、被検体内に挿入される挿入部２と、該挿入部２の基端側に連設された操作部３と、該操作部３から延設されたユニバーサルコード４と、該ユニバーサルコード４の延出端に設けられた内視鏡コネクタ５とを具備している。

ユニバーサルコード４は、挿入部２の内部を通じて先端部６側から操作部３に至りさらに操作部３から延出する各種信号線等が内部に挿通されるとともに、図示しないライトガイドが挿通され、さらに図示しない送気送水用チューブが挿通される複合ケーブルである。

内視鏡コネクタ５は、図示しないビデオプロセッサに接続される信号ケーブルが接続される電気コネクタ部５ａを側面部に有するとともに、図示しない光源装置に接続される光源コネクタ部５ｂを端部に有している。

挿入部２は、先端側から順に、先端部６と、動作部である湾曲部７と、可撓管部８とを具備して主要部が構成されている。

湾曲部７は、操作部３に対する操作者の操作入力に応じて、例えば上下左右方向（ＵＰ−ＤＯＷＮ／ＲＩＧＨＴ−ＬＥＦＴ）方向へと能動的に湾曲させ得るように構成されている。

操作部３は、操作者によって把持されるとともに、平面Ｍ上に載置可能であり、可撓管部８の基端を覆った状態にて可撓管部８に接続された折れ止部３０と、この折れ止部３０に連設されるとともに操作者の手によって把持される把持部３１と、該把持部３１の基端側に連設された操作部本体３２とを具備して主要部が構成されている。

把持部３１の先端側の図１中における前面には、処置具挿通部３５が設けられている。処置具挿通部３５は、図示しない処置具を挿入部２及び操作部３内に設けられた図示しない処置具挿通チャンネルに挿入するための処置具挿通口３５ａを具備している。

尚、処置具挿通部３５には、処置具挿通口３５ａを閉塞するための図示しない鉗子栓が着脱自在となっている。

操作部本体３２の図１中における前面側に、内視鏡１の各種機能を実行するための操作ボタン群４０が設けられている。

操作ボタン群４０は、例えば、操作部本体３２に着脱自在な吸引バルブ４１から突出する吸引ボタン４１ａと、内視鏡１に関する各種機能の中から任意の機能を割り当てることが可能な２つのボタンスイッチ４２とを具備している。

また、操作部本体３２の図１中の背面側には、図２に示すように、平面Ｍに載置されるとともに操作部３の長手軸方向Ｎに略平行な載置面３ｓが設けられている。

さらに、操作部本体３２の図１中の背面側には、図２に示すように、載置面３ｓと連続して、載置面３ｓに対して所定の角度θを有する傾斜面３ｋが設けられている。

尚、傾斜面３ｋは、載置面３ｓに対して所定の角度θを有していれば、載置面３ｓと連続して形成されていなくても良い。

傾斜面３ｋに、湾曲部７を動作させる、即ち湾曲させる操作部材である湾曲操作部材４７が設けられている。

湾曲操作部材４７は、傾斜面３ｋから突設されたレバー４５と、該レバー４５の突出端４５ｔに設けられた操作者の指が載置される指置き部４６とを有して主要部が構成された、所謂ジョイスティック型の操作部材である。

尚、レバー４５の外周には、図示しないゴム等から構成された水密カバーが被覆されている。また、レバー４５の突設方向は、必ずしも傾斜面３ｋに対して垂直である必要は無い。

湾曲操作部材４７は、傾斜面３ｋに対して、指置き部４６を平面Ｍの側に向けて操作部３の載置面３ｓを平面Ｍ上に載置したときに、指置き部４６と平面Ｍとの間に隙間Ｓが形成される位置に設けられている。

具体的には、指置き部４６は、載置面３ｓの延長線Ｅに対して非重畳領域Ｑに位置している。

尚、図２に示すように、指置き部４６を平面Ｍの側に向けて載置面３ｓを平面Ｍ上に載置したときに操作部３が転がらないのは、即ち、載置面３ｓが平面Ｍ上に載置された状態を維持するのは、ユニバーサルコード４が、操作部本体３２の図１中右側面から延設されているためである。

即ち、ユニバーサルコード４が平面Ｍに接触することにより、載置面３ｓが平面Ｍ上に載置された状態を維持することができるよう構成されている。

尚、その他の内視鏡１の構成は、従来と同様である。

このように、本実施の形態においては、湾曲操作部材４７は、傾斜面３ｋに対して、指置き部４６を平面Ｍの側に向けて操作部３の載置面３ｓを平面Ｍ上に載置したときに、指置き部４６と平面Ｍとの間に隙間Ｓが形成される位置に設けられていると示した。

具体的には、指置き部４６は、載置面３ｓの延長線Ｅに対して非重畳領域Ｑに位置していると示した。

このことによれば、指置き部４６を平面Ｍの側に向けて操作部３の載置面３ｓを平面Ｍ上に載置したときに、指置き部４６が平面Ｍに当接してしまうことがない。

よって、平面Ｍに当接されたレバー４５が傾倒され、湾曲部７が意図せず湾曲してしまい、湾曲部７や、先端部６が他の物体に接触してしまい、ダメージを受けてしまうことを確実に防ぐことができる。

以上から、指置き部４６を平面Ｍの側に向けて操作部３を平面Ｍに載置した際に、平面Ｍに指置き部４６が接触してしまうことを防ぐことにより、挿入部２に設けられた湾曲部７の意図しない動作を防ぐことができる構成を具備する内視鏡１を提供することができる。

（第２実施の形態）
図３は、本実施の形態の内視鏡の操作部の載置面を、操作部材の指置き部を平面の側に向けて平面上に載置した状態にて示す図である。

この第２実施の形態の内視鏡の構成は、上述した図１、図２に示した第１実施の形態の内視鏡と比して、指置き部を平面の側に向けて操作部の載置面を平面上に載置したときに、指置き部と平面との間に隙間を形成させる構成が異なる。

よって、この相違点のみを説明し、第１実施の形態と同様の構成には同じ符号を付し、その説明は省略する。

図３に示すように、本実施の形態においても、湾曲操作部材４７は、傾斜面３ｋに対して、指置き部４６を平面Ｍの側に向けて載置面３ｓを平面Ｍ上に載置したときに、指置き部４６と平面Ｍとの間に隙間Ｓが形成される位置に設けられている。

具体的には、長手軸方向Ｎとは非平行な載置面３ｓにおいて傾斜面３ｋの近傍に、該載置面３ｓから突出して平面Ｍに当接することにより、隙間Ｓを形成する凸状部Ｔが形成されており、指置き部４６を平面Ｍの側に向けて操作部３の載置面３ｓを平面Ｍ上に載置したときに、凸状部Ｔにより、指置き部４６と平面Ｍとの間に隙間Ｓが形成される。

このような構成によっても、指置き部４６を平面Ｍの側に向けて操作部３の載置面３ｓを平面Ｍ上に載置したときに、指置き部４６が平面Ｍに当接してしまうことがないことから、上述した第１実施の形態と同様の効果を得ることができる。

尚、上述した第１、第２実施の形態においては、挿入部２に設けられる動作部は、湾曲部７を例に挙げて示したが、これに限らず、他の動作部であっても構わないことは勿論である。

また、上述した第１、第２実施の形態においては、医療器具は、内視鏡を例に挙げて示したが、これに限らず、処置具等の他の医療器具であっても良いことは云うまでもない。

さらに、上述した第１、第２実施の形態の構成を、銃型の把持部を有する他の医療器具に適用しても同様の効果を得ることができる。

本出願は、２０１６年１１月１７日に日本国に出願された特願２０１６−２２４０４６号を優先権主張の基礎として出願するものであり、上記の内容は、本願明細書、請求の範囲、図面に引用されたものである。

Claims (4)

1. 被検体内に挿入されるとともに動作部を有する挿入部と、
   前記挿入部の基端側に連設され、操作者によって把持されるとともに平面上に載置可能な操作部と、
   前記操作部において、該操作部の前記平面への載置面に対して所定の角度を有する傾斜面から突設されたレバーと、該レバーの突出端に設けられた前記操作者の指が載置される指置き部とを有する前記動作部を動作させる操作部材と、
   を具備し、
   前記操作部材は、前記傾斜面に対して、前記指置き部を前記平面の側に向けて前記操作部の前記載置面を前記平面上に載置したときに、前記指置き部と前記平面との間に隙間が形成される位置に設けられ、
   前記載置面に、該載置面から突出して前記平面に当接することにより前記隙間を形成する凸状部が設けられていることを特徴とする医療器具。
2. 前記載置面は、前記操作部の長手軸方向に非平行であり、
   前記指置き部は、前記載置面の延長線に対して非重畳領域に位置していることを特徴とする請求項１に記載の医療器具。
3. 前記動作部は、前記挿入部の先端側に設けられた湾曲部であり、
   前記操作部材は、前記湾曲部を湾曲させる湾曲操作部材であることを特徴とする請求項１に記載の医療器具。
4. 前記傾斜面は、前記操作部において前記載置面に連続して形成されていることを特徴とする請求項１に記載の医療器具。

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