JP6395053B2 - 耐欠損性と耐塑性変形性にすぐれた表面被覆wc基超硬合金製切削工具 - Google Patents
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Description
従来の被覆超硬工具においては、高負荷の切削条件に対応するため、工具の特性改善が求められており、このような課題を解決すべく、種々の提案がなされている。
また、特許文献2に示される従来の被覆超硬工具においては、その靭性、耐チッピング性を向上させるために、基体表面にCo富化領域を形成することが行われているが、Co富化領域の強度が基体内部より低いことや、また成膜中あるいは切削加工中に基体表面のCoが被膜中へ拡散し被膜強度を低下させるため、耐熱合金の断続重切削加工のような高負荷切削においては、塑性変形や欠損、剥離等の異常損傷が発生しやすくなり、被覆超硬工具の寿命が短命となる。
また、本発明者は、WC基超硬合金焼結体からなる工具基体表面近傍に、上記平均酸素含有量および平均窒素含有量の領域を形成し、また、基体内部に所定酸素含有量の領域を形成するためには、所定の原料粉末を配合した混合粉末に酸化処理を施し、これを圧粉体とし、所定圧力の水素雰囲気と真空雰囲気とを交互に繰り返す焼結雰囲気中でこの圧粉体を焼結すればよいこと、ついで、上記WC基超硬合金焼結体からなる工具基体の表面に、通常の化学蒸着法により硬質被覆層(例えば、Ti系化合物層、Al2O3層等)を蒸着形成すれば、本発明の被覆超硬工具を作製し得ることを見出したのである。
「(1) 硬質相成分としてWCを含有し、さらに、結合相成分としてCoを含有するWC基超硬合金を工具基体とし、該工具基体表面に、硬質被覆層を化学蒸着で被覆形成した表面被覆WC基超硬合金製切削工具において、
(a)上記工具基体表面には、該工具基体表面から工具基体内部に向かって1〜2mmの深さにわたり、平均酸素含有量が0.2質量%以下、かつ、平均窒素含有量が0.2質量%以下である低酸素低窒素含有領域が形成され、
(b)上記低酸素低窒素含有領域よりもさらに工具基体の内部領域においては、平均酸素含有量は、0.5質量%以上であり、
(c)上記低酸素低窒素含有領域におけるCoの平均含有量が、上記内部領域におけるCoの平均含有量に対する比率で、1.00〜1.10であることを特徴とする表面被覆WC基超硬合金製切削工具。
(2) 上記WC基超硬合金は、Ti、Zr、NbおよびTaのうちから選ばれる少なくとも1種の硬質相形成成分元素を、その合計含有量で15質量%以下含有することを特徴とする前記(1)に記載の表面被覆WC基超硬合金製切削工具。
(3) 上記硬質被覆層は、Tiの炭化物層、窒化物層、炭窒化物層、炭酸化物層、炭窒酸化物層およびAl2O3層のうちから選ばれる少なくとも1層であることを特徴とする前記(1)または(2)に記載の表面被覆WC基超硬合金製切削工具。」
を特徴とするものである。
なお、本発明でいう「質量%」は、WC、Co等の金属およびC、N等の非金属の全成分に対する割合のことをいう。
図1に示すように、本発明の被覆超硬工具は、WC基超硬合金からなる工具基体と、この表面に被覆形成された硬質被覆層からなる。
工具基体を構成するWC基超硬合金には、硬質相成分としてWC、また、結合相成分としてCoを少なくとも含有する。
Co成分には、結合相を形成して基体の強度および靭性を向上させる作用があるが、WC基超硬合金中のCo平均含有割合が5質量%未満では、特に靭性に所望の向上効果が得られず、一方、Co平均含有割合が12質量%を越えると、塑性変形が起り易くなって、偏摩耗の進行が促進されるようになることから、WC基超硬合金中のCoの平均含有量は5〜12質量%とすることが望ましい。
なお、従来の被覆超硬工具においては、工具基体表面にCo含有量を富化した所謂Co富化領域を形成することも行われているが、Co富化領域を形成した場合、硬質被覆層中へCoが拡散し、硬質被覆層の強度が低下し、刃先に高負荷が作用するNi基耐熱合金等の断続重切削加工においては、欠損・剥離が発生しやすくなるため、本発明では、Co富化領域を形成しない。
したがって、本発明においては、工具基体中のCo含有量は全体にわたってほぼ一定となる。
本発明では、工具基体表面からその内部に向かって1〜2mmまでの深さに低酸素低窒素含有領域を形成し、該低酸素低窒素含有領域においては、平均酸素含有量が0.2質量%以下、かつ、平均窒素含有量が0.2質量%以下とする。
工具基体表面近傍に、このような低酸素低窒素含有領域が形成されるようにすることによって、WC基超硬合金の焼結に際して、焼結性が良好となり、また、焼結体中のポアの生成量も低減されるため、これを工具基体とした被覆超硬工具は、刃先に高負荷が作用するNi基耐熱合金等の断続重切削加工において、すぐれた耐欠損性を示す。
また、本発明の被覆超硬工具は、工具基体表面に前記Co富化領域を形成していないことから、硬質被覆層の強度劣化が生じることはなく、Ni基耐熱合金等の断続重切削加工において、境界損傷の発生が抑制される。
前記低酸素低窒素含有領域において、平均酸素含有量を0.2重量%以下としたのは、平均酸素含有量が0.2質量%を越えると、工具基体の強度が低下するためであり、また、平均窒素含有量を0.2質量%以下としたのは、平均窒素含有量が0.2質量%を越えると、耐摩耗性が低下するという理由による。
なお、WC基超硬合金焼結体からなる工具基体中の平均酸素含有量あるいは平均窒素含有量を、0.001質量%以下に低減することは工業上困難であることから、前記低酸素低窒素含有領域における平均酸素含有量および平均窒素含有量は、それぞれ、0.001〜0.2質量%の範囲内であればよい。
前記低酸素低窒素含有領域よりさらに工具基体の内部側である内部領域において、平均酸素含有量を0.5質量%以上(好ましくは、0.5〜1.0質量%)に高めることにより、工具基体の耐塑性変形性が高まる。
即ち、工具基体の内部領域において酸素含有量が0.5質量%以上、好ましくは、0.5〜1.0質量%、になると、CoがWC粒子の周りに回り込みにくくなるために、WC粒子同士の強固な結合が形成され、その結果、耐塑性変形性が向上する。
したがって、前記低酸素低窒素含有領域における平均酸素含有量を0.2質量%以下、かつ、平均窒素含有量を0.2質量%以下とし、さらに、工具基体の内部領域における平均酸素含有量を0.5質量%以上とした工具基体表面に硬質被覆層を被覆形成した本発明の被覆超硬工具は、切れ刃に高負荷が作用するNi基耐熱合金等の断続重切削加工において、すぐれた耐欠損性および耐塑性変形性を示し、その結果、長期の使用にわたって、すぐれた切削性能が発揮される。
本発明においては、工具基体表面にCo富化領域を形成せず、工具基体全体にわたってCo含有量がほぼ均一となるようにする。これは、記述のようにCo富化領域を形成した場合、硬質被覆層へのCoの拡散が生じることによって、硬質被覆層の強度が低下するからである。
本発明では、前記低酸素低窒素含有領域におけるCoの平均含有量が、工具基体の前記内部領域におけるCoの平均含有量に対して1.00〜1.10の比率とする。この比率が1.1を超える場合は工具基体表面の強度が低下し、切削加工中に塑性変形が生じやすくなり、1.00を下回ると耐欠損性が低下するためである。
本発明のWC基超硬合金からなる工具基体は、硬質成分であるWC以外に、硬質相形成成分として、Ti、Zr、NbおよびTaのうちから選ばれる少なくとも1種を含有することができ、これらの硬質相形成成分は工具基体中で、前記Ti、Zr、NbおよびTaのうちから選ばれる少なくとも1種の炭化物からなる硬質相成分、あるいは、さらにこれらの相互固溶体からなる硬質相成分を形成し、WCと相互固溶体を形成したり、結合相中に分布することにより、工具基体の強度、高温硬度を高め、耐摩耗性を向上させる。
しかし、これらの硬質相形成成分は、工具基体全体としての靭性及び耐チッピング性を低下させるようになることから、その含有量は合計で15質量%以下とすることが望ましい。
本発明のWC基超硬合金からなる工具基体は、例えば、以下の手順で作製することができる。
原料粉末として、所定の平均粒径を有するWC粉末、Co粉末、TiC粉末、ZrC粉末、TaC粉末およびNbC粉末を、所定の配合組成になるように配合し、混合、減圧乾燥した混合粉末を、100kPaの酸素雰囲気下において100℃で10分間保持することで酸化処理して混合粉末中の酸素濃度を高め、その後、所定形状の圧粉体を作製する。
ついで、この圧粉体の焼結時の昇温過程で、所定分圧(6.5kPa)の水素フローと真空(1Pa)雰囲気を交互に複数回繰り返し、その後、真空(1Pa)雰囲気中で所定の焼結温度で焼結することによって、焼結体を得る。
ついで、焼結体を研削加工し、所定形状のWC基超硬合金からなる工具基体を作製する。
上記の手順・処理によって、WC基超硬合金からなる工具基体の表面近傍(工具基体表面から工具基体内部に向かって1mmの深さの範囲)に、低酸素低窒素含有領域が形成され、また、工具基体内部側には、平均酸素含有量が0.5質量%以上である内部領域が形成され、そして、前記低酸素低窒素含有領域におけるCoの平均含有量が、工具基体の前記内部領域におけるCoの平均含有量に対して1.00〜1.10の比率であるWC基超硬合金からなる工具基体を作製することができる。
本発明では、工具基体表面に被覆する硬質被覆層としては、従来から知られている硬質被覆層、例えば、Tiの炭化物層、窒化物層、炭窒化物層、炭酸化物層、炭窒酸化物層およびAl2O3層のうちから選ばれる1層または2層以上の硬質被覆層を被覆形成することができる。
なお、上述した硬質被覆層ばかりでなく、従来から知られている硬質被覆層を被覆形成することを何ら妨げるものではない。
(b) 上記プレス成形により得た本発明圧粉体1〜8を焼結するにあたり、表3に示す条件の焼結プロセスで焼結して本発明焼結体1〜8を作製し、これを研削にて、CNMG120408に規定されるインサート形状に加工することによって、表5に示す本発明のWC基超硬合金基体(以下、「本発明工具基体」という)1〜8を製造した。
(c) 次いで、上記本発明工具基体1〜8の表面に、表7に示す硬質被覆層を化学蒸着により被覆形成することにより、表5に示される低酸素低窒素含有領域、内部領域を備え、あるいは、更にTi、Zr、Nb、Taを含有する本発明の被覆超硬工具(以下、「本発明工具」という)1〜8を作製した。
また、Ti、Zr、NbおよびTaのうちから選ばれる少なくとも1種が含有されている場合は、同様に、オージェ電子分光分析(AES)による10点測定の平均値として、それぞれの合計含有量の平均を求めた。
表5に、各成分の平均含有量を示す。
ついで、比較例圧粉体1〜8を、表4に示す条件で焼結して比較例焼結体1〜8を作製し、これを研削にて、CNMG120408に規定されるインサート形状に加工することによって、表6に示す比較例のWC基超硬合金基体(以下、「比較例工具基体」という)1〜8を製造した。
次いで、上記比較例工具基体1〜8の表面に、表7に示す硬質被覆層を化学蒸着により被覆形成することにより、表6に示される平均酸素含有量、平均窒素含有量、平均Co含有量、示す比較例の被覆超硬工具(以下、「比較例工具」という)1〜8を作製した。
また、Ti、Zr、NbおよびTaのうちから選ばれる少なくとも1種が含有されている場合は、同様に、オージェ電子分光分析(AES)による10点測定の平均値として、それぞれの合計含有量の平均を求めた。
表5、表6に、上記の各測定値を示す。
被削材:Ni−19質量%Cr−18.5質量%Fe−5.2質量%Cd−5質量%Ta−3質量%Mo−0.9質量%Ti−0.5質量%Alの長さ方向等間隔4本縦溝入り丸棒、
切削速度:30 m/min.、
切り込み:3.0 mm、
送り:0.15 mm/rev.、
切削時間:5 分、
の条件でのNi基耐熱合金の断続重切削加工試験を行い、逃げ面摩耗量を測定するとともに、欠損の発生率を調べた。
表8に、その結果を示す。
これに対して、比較例工具1〜8にあっては、早期にチッピング、欠損等の異常損傷を発生し、また、偏摩耗の発生により耐摩耗性も劣り、工具寿命が短命であることは明らかである。
Claims (3)
- 硬質相成分としてWCを含有し、さらに、結合相成分としてCoを含有するWC基超硬合金を工具基体とし、該工具基体表面に、硬質被覆層を化学蒸着で被覆形成した表面被覆WC基超硬合金製切削工具において、
(a)上記工具基体表面には、該工具基体表面から工具基体内部に向かって1mmの深さにわたり、平均酸素含有量が0.2質量%以下、かつ、平均窒素含有量が0.2質量%以下である低酸素低窒素含有領域が形成され、
(b)上記低酸素低窒素含有領域よりもさらに工具基体の内部領域においては、平均酸素含有量は、0.5質量%以上であり、
(c)上記低酸素低窒素含有領域におけるCoの平均含有量が、上記内部領域におけるCoの平均含有量に対する比率で1.00〜1.10であることを特徴とする表面被覆WC基超硬合金製切削工具。 - 上記WC基超硬合金は、Ti、Zr、NbおよびTaのうちから選ばれる少なくとも1種の硬質相形成成分元素を、その合計含有量で15質量%以下含有することを特徴とする請求項1に記載の表面被覆WC基超硬合金製切削工具。
- 上記硬質被覆層は、Tiの炭化物層、窒化物層、炭窒化物層、炭酸化物層、炭窒酸化物層およびAl2O3層のうちから選ばれる少なくとも1層であることを特徴とする請求項1または2に記載の表面被覆WC基超硬合金製切削工具。
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