JP6388383B2 - レーザレンジファインダ - Google Patents

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Description

本発明は、対象物までの距離を測定するレーザレンジファインダに関する。
ロボットが自律移動する時の障害物を検知するためのセンサ、あるいは、人物を検知するためのセンサには、例えば、レーザレンジファインダ(Laser Range Finder、LRF)がある。
レーザレンジファインダは、レーザ光が出射されてから、レーザ光が対象物に当たって反射した反射光が返ってくるまでの時間の測定を行い、測定結果から対象物までの距離を算出する。レーザレンジファインダは、レーザ光を出射する方向を水平方向および垂直方向に変化させることで、距離の測定を行う範囲(以下、「走査範囲」と称する)の全体において対象物までの距離の測定を行う。
このようなレーザレンジファインダとして、光源から出射されたレーザ光をレーザレンジファインダから出射するための出射光学系と、対象物からの反射光を受光する受光光学系とが一体化された構造をモータで回転駆動させる構成が提案されている(例えば、特許文献1参照)。レーザレンジファインダは、対象物からの反射光と出射光の位相差から距離情報を取得する。また、レーザレンジファインダは、さらに、所定の間隔で複数のスリットが形成されたスリット板を当該モータで回転させて、スリット板の回転経路上に配置したフォトインタラプタによって検出されたパルス数を用いて回転角情報を取得する。これにより、レーザレンジファインダは、2次元の距離情報を算出することができる。
特開2009−63339号公報
しかしながら、このようなモータを用いた構成の場合、モータのサイズは当該モータによって回転駆動される光学系の重量に依存する。したがって、レーザレンジファインダの小型化が困難であるという問題がある。
また、モータを用いた構成に代わり、レーザ光の出射方向を調整するスキャナミラー(マイクロミラーとも呼ぶ)を用いる構成が提案されている。
しかしながら、小型で且つ高速に駆動するスキャナミラーの場合、有効径は1〜3mm程度と小さく、当該スキャナミラーにおいて入光量が制限されることにより受光素子で受光できる光量が微弱となる。よって、当該場合には、モータを用いた構成と比較して、遠方の対象物から十分な測定光の強度を得ることが難しい。一方、遠方の対象物から十分な測定光の強度を得るためには、スキャナミラーの有効径を例えば数十mmレベル程度にすることが要求される。よって、レーザレンジファインダの小型化が困難となる。
また、距離計測を行うことができる範囲であるレーザ光の走査範囲についても、さらなる広角度化が求められている。
本発明は上述の課題を解決するためになされたものであり、小型、かつ、広い角度範囲で距離計測を行うことができるレーザレンジファインダを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係るレーザレンジファインダは、対象物までの距離を測定するレーザレンジファインダであって、レーザ光を出射する光源と、所定方向に延びる揺動軸を中心に揺動することにより、前記光源からのレーザ光を走査する揺動ミラーと、前記揺動ミラーにより走査されるレーザ光の光路上に配置され、前記所定方向に垂直な平面上の光路方向の厚みが、前記揺動ミラーによるレーザ光の走査範囲の端部ほど大きい第1光学部材と、前記第1光学部材を介して走査されたレーザ光の前記対象物からの反射光を前記所定方向に平行な方向に集光し、かつ、前記所定方向に垂直な平面上の光路方向の厚みが前記第1光学部材に対応して変化する第2光学部材と、前記第2光学部材によって集光された反射光を、前記揺動ミラーを介して受光する受光素子とを備え、前記第1光学部材と前記第2光学部材とは一体に形成されている。
これにより、第1光学部材及び第2光学部材は、揺動ミラーの揺動軸に垂直な面において、負のパワーを有する。したがって、揺動ミラーによるレーザ光の走査角、すなわち揺動ミラーの揺動角よりも広角度でレーザ光を出射することができる。また、揺動ミラーの揺動角よりも広角度で出射されたレーザ光の反射光を揺動軸と平行な方向に集光して距離計測を行うことができる。つまり、本態様によれば、揺動ミラーを用いることで小型化を図りつつ、広い角度範囲で距離計測を行うことができる。
例えば、前記第1光学部材の前記レーザ光が入射する光入射面は、当該光入射面の法線が前記レーザ光の光路に対して傾斜するように配置されていてもよい。
これにより、光入射面による戻り光が揺動ミラーで反射されて受光素子に導かれる恐れを抑制できるので、計測不良を抑制できる。
また、前記揺動軸を含む平面上の当該第2光学部材の前記反射光が出射する光出射面は、凹形状であってもよい。
これにより、揺動軸に平行な方向における屈折力を適宜調整することができる。
また、前記揺動軸を含む平面上の前記光出射面の曲率は、前記走査範囲の端部ほど大きくてもよい。
これにより、揺動軸に平行な方向における屈折力の差をキャンセルして均一化する方向に近づけることができる。よって、第2光学部材は、反射光を効率良く揺動ミラーに集光することができる。つまり、本態様によれば、より遠方に位置する対象物の距離計測を行うことができる。
また、前記レーザレンジファインダは、さらに、前記第2光学部材によって集光された前記反射光の前記揺動ミラーからの反射光の光路上に配置され、当該反射光を集光する第3光学部材を備え、前記第1光学部材及び前記第2光学部材と、前記第3光学部材とは、前記所定方向において、前記光源からのレーザ光の光路に対して互いに反対側に配置されていてもよい。
また、前記第1光学部材、前記第2光学部材及び前記第3光学部材は、前記所定方向の異なる位置に配置され、前記光源からのレーザ光は、前記第1光学部材及び前記第2光学部材と、前記第3光学部材との間に形成された空隙を通過して前記揺動ミラーに到達してもよい。
これにより、レーザレンジファインダを一層小型化することができる。つまり、揺動ミラーから光源、第1光学部材、第2光学部材及び第3光学部材の各々を見た方向を、所定方向から見て略同一とすることができるので、これらが当該方向から見て互いに異なる方向に配置されている場合と比較して、レーザレンジファインダを一層小型化することができる。また、揺動ミラーの揺動角を大きく確保することができるので、一層広い角度範囲で距離計測を行うことができる。
また、前記第3光学部材は、前記所定方向において、前記揺動ミラーからの前記反射光を集光することにより平行光を出射し、前記レーザレンジファインダは、さらに、前記第3光学部材から出射された平行光を前記受光素子に集光する第4光学部材を備えてもよい。
これにより、第3光学部材と第4光学部材との間に、光源から出射されたレーザ光の波長を含む狭帯域の波長の光を透過し、他の光を抑制する(BPF:Band Pass Filter)を設けることができる。よって、本態様によれば、外乱光の影響を抑制して高い測距精度を確保できる。ここで、誘電体多層膜により構成されたBPFでは、透過率が入射角依存性を有する。そこで、第3光学部材が平行光を出射することにより、誘電体多層膜により構成されたBPFを用いた場合であっても、透過率を同等にすることができるので、外乱光の影響を抑制して高い測距精度を確保できる。
本発明によると、小型、かつ、広い角度範囲で距離計測を行うことができる。
実施の形態1に係るレーザレンジファインダの概略構成の一例を示す斜視図である。 実施の形態1に係るレーザレンジファインダのYZ平面における光路図である。 実施の形態1における第1レンズの斜視図である。 実施の形態1における第1レンズの上面図である。 図4のA−A’線で切断した場合の断面図である。 図4のB−B’線で切断した場合の断面図である。 実施の形態1において第1レンズを透過するレーザ光の様子を示す斜視図である。 実施の形態1において第1レンズを透過するレーザ光のYZ平面における光路図である。 実施の形態1において第1レンズを透過する反射光の様子を示す斜視図である。 実施の形態1において第1レンズを透過する反射光のYZ平面における光路図である。 実施の形態1において第1レンズの光入射面からのレーザ光の反射の様子を示す図である。 実施の形態1の変形例1において第1レンズの光入射面からのレーザ光の反射の様子を示す図である。 実施の形態1の変形例2において第1レンズの光入射面からのレーザ光の反射の様子を示す図である。 実施の形態2における第1レンズの斜視図である。 実施の形態2における第1レンズの上面図である。 図14のC−C’線で切断した場合の断面図である。 図14のD−D’線で切断した場合の断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。各図は、必ずしも各寸法または各寸法比等を厳密に図示したものではない。
(実施の形態1)
以下、実施の形態1に係るレーザレンジファインダについて、図1〜図10を用いて説明する。
[1.レーザレンジファインダの全体構成]
まず、本実施の形態に係るレーザレンジファインダ1の構成について、図1を用いて説明する。
図1は、実施の形態1に係るレーザレンジファインダ1の概略構成の一例を示す斜視図である。なお、図1にはレーザレンジファインダ1によって、当該レーザレンジファインダ1からの距離が測定される対象物2も示されている。また、図1は、レーザレンジファインダ1の筐体11を透視して筐体11内方を示した図となっている。また、図1では、Z軸方向をレーザレンジファインダ1の走査軸(基準方向)に平行な軸として示しており、Y軸を垂直方向(設置状態での重力の作用する方向)として示している。以下ではY軸方向を垂直方向として説明するが、使用態様によってはY軸方向が垂直方向にならない場合も考えられるため、Y軸方向は垂直方向となることには限定されない。以下の図においても、同様である。
また、以下において、例えば、X軸方向プラス側とは、X軸の矢印方向側を示しており、X軸方向マイナス側とは、X軸方向プラス側とは反対側を示す。Y軸方向やZ軸方向についても同様である。
図1に示すように、本実施の形態に係るレーザレンジファインダ1は、筐体11の内部に配置された次の構成部材を備える。具体的には、レーザレンジファインダ1は、光源10と、スキャナミラー20と、第1レンズ30と、第2レンズ40と、固定ミラー50と、第3レンズ60と、受光素子70とを備える。また、図示しないが、レーザレンジファインダ1は、さらに、光源10から出射されたレーザ光と受光素子70で受光された光との位相差を用いて、対象物2までの距離を求める信号処理部を備える。
光源10は、レーザ光101を出射する、例えば、レーザダイオード(LD:Laser Diode)である。この光源10は、具体的には、出射するレーザ光101の光軸が、スキャナミラー20の揺動軸Jに垂直な面に対して傾くように配置され、レーザ光101をスキャナミラー20へ向けて出射する。また、光源10は、さらに、LDから出射された発散光をコリメート光(平行光)に変換するコリメートレンズを備え、平行光であるレーザ光101を出射する。
スキャナミラー20は、図1に示すように、所定方向(本実施の形態では垂直方向)に延びる揺動軸Jを中心に揺動することにより、光源10からのレーザ光101を走査する揺動ミラーの一例である。つまり、スキャナミラー20は、光源10からのレーザ光101を、レーザレンジファインダ1のスキャン用のレーザ光102として反射する。これにより、レーザ光102はスキャンエリアを走査される。このスキャナミラー20は、例えば、電子回路を形成するシリコン基板上に、微小な機械部品であるミラーを形成して構成されるMEMSミラーである。
第1レンズ30は、第1光学部材30A(後述する)と第2光学部材30B(後述する)とが一体に形成されることにより構成されている。このように一体に形成されることにより、部品点数の増加を抑制できると共に、第1レンズ30の作製が容易になる。第1光学部材30Aは、スキャナミラー20により走査されるレーザ光102の光路上に配置され、スキャナミラー20の揺動軸Jに垂直な平面上の光路方向の厚みが、スキャナミラー20によるレーザ光102の走査範囲の端部ほど大きい。第2光学部材30Bは、第1光学部材30Aを介して走査されたレーザ光102の対象物2からの反射光をJ軸が延びる方向に平行な方向(垂直方向)に集光し、かつ、垂直方向に垂直な平面(水平面)上の厚みが第1光学部材30Aに対応して変化する。このような構成により、第1レンズ30は、スキャナミラー20によるレーザ光102の走査角度範囲よりも広い角度範囲にレーザ光102を出射することができる。なお、第1レンズ30の詳細については、後述する。
第2レンズ40は、第1レンズ30によって集光された反射光(本実施の形態では反射光104)のスキャナミラー20からの反射光(本実施の形態では、反射光105)の光路上に配置され、当該反射光105を集光する第3光学部材の一例である。この第2レンズ40は、光源10から出射されたレーザ光101がレーザレンジファインダ1の外部に出射されるまでの光路と異なる位置に配置されている。
具体的には、第2レンズ40は、垂直方向に集光作用を有し、スキャナミラー20から拡がり角を有して当該第2レンズ40に入射された反射光105を集光することにより、平行光106を出射する。第2レンズ40は、レーザ光101の光路の下方(Y軸方向マイナス側)に配置され、当該第2レンズ40の光軸上に、第1レンズ30と当該第2レンズ40とで形成される空隙が位置するように配置されている。
このような第2レンズ40としては、例えば、垂直方向に集光作用を有するシリンドリカルレンズを用いることができる。このシリンドリカルレンズは、具体的には、X軸方向と平行な回転軸を有する円柱がX軸方向と平行な平面で分割された形状を有する。
ここで、「集光する」とは、正のパワーを有する光学部材で屈折させる、又は、反射させることを示す。つまり、集光作用を有する光学部材とは、正のパワーを有する光学部材である。具体的には、上記第1レンズ30の第2光学部材30Bは、平行光又は発散光である対象物2からの反射光103を集光することによりスキャナミラー20に集光する反射光104を出射するのに対し、上記第2レンズ40は、スキャナミラー20からの発散光である反射光105を集光することにより平行光106を出射する。
固定ミラー50は、平行光106の光路上に配置され、当該平行光106を反射することにより平行光107を出射する略平板状のミラーである。
第3レンズ60は、第2レンズ40から出射された平行光106を受光素子70に集光する第4光学部材の一例である。具体的には、当該第3レンズは、平行光107の光路上に配置され、固定ミラー50から出射された平行光107を受光素子70に集光することにより、平行光106を受光素子70に集光する。
具体的には、第3レンズ60は、X軸方向及びZ軸方向のいずれにも集光作用を有し、固定ミラー50から入射した平行光107を受光素子70の受光面の中心付近に集光する。このような第3レンズ60としては、例えば、一般的な光軸回転対称の凸レンズを用いることができる。
受光素子70は、第2レンズ40によって集光された反射光105を受光する、例えば、フォトダイオード(PD;Photodiode)、又は、当該フォトダイオードよりも高感度なアバランシェフォトダイオード(APD:Avalanche Photo Diode)で構成されている。具体的には、受光素子70は、第2レンズ40によって集光された反射光105である平行光106を、固定ミラー50及び第3レンズ60を介して受光する。
信号処理部(図示せず)は、光源10から出射されたレーザ光に含まれた変調信号と、受光素子70が受光した光に含まれる変調信号との位相差を用いて、レーザレンジファインダ1から対象物2までの距離を算出する。つまり、信号処理部は、当該位相差を用いて、レーザ光が光源10から出射されてから受光素子70で受光されるまでの時間を算出する。この時間は、レーザ光が光源10から測定対象物までを往復するのにかかる時間である。したがって、信号処理部は、当該時間の1/2に光の速さを乗算することにより、当該距離を求めることができる。
以上、本実施の形態に係るレーザレンジファインダ1の全体構成について説明した。
なお、上述したように、第1レンズ30の第2光学部材30Bは、当該スキャナミラー20の揺動軸Jと平行な方向(本実施の形態では垂直方向)に正のパワーを有することが求められる。また、第2レンズ40は、当該揺動軸Jと平行な方向に正のパワーを有することが求められる。また、第3レンズ60は、正のパワーを有することが求められる。
このような機能を実現する各レンズの面形状としては、垂直方向に平行な断面において、次のように構成されていることが好ましい。具体的には、第1レンズ30では、反射光103の入射側面が凸面、かつ、反射光104の出射面が平面で構成され、第2レンズ40では、反射光105の入射面が平面、かつ、平行光106の出射面が凸面で構成され、第3レンズ60では、平行光107の入射面が凸面、かつ、出射面が平面又は凸面であることが好ましい。なお、本実施の形態では、各レンズの面形状を上記のように説明するが、この面形状は、比較的少ないレンズ枚数(例えば、3枚のレンズ)で収差を良好に補正するための一例であり、上述したような機能を有するパワー配置を実現できる構成であれば、各レンズの面形状はこれに限定されない。
[2.レンズ配置]
次に、第1レンズ30と第2レンズ40との配置について、図2を用いて説明する。図2は、本実施の形態に係るレーザレンジファインダ1のYZ平面における光路図である。
同図に示すように、第1レンズ30及び第2レンズ40は、光源10から出射されたレーザ光101がスキャナミラー20に到達するまでの光路と異なる位置に配置されている。
具体的には、図1及び図2に示すように、第1レンズ30(第1光学部材30A及び第2光学部材30B)と第2レンズ40とは、垂直方向の異なる位置に配置され、光源10からのレーザ光101は、第1レンズ30と第2レンズ40との間に形成された空隙を通過してスキャナミラー20に到達する。
ここで、レーザ光101、102は、光強度が比較的大きな直線偏光の光である。これに対し、対象物2からの反射光103は、レーザ光102が対象物2によって拡散反射されることにより、光強度の非常に小さな拡散光となる。
そこで、本実施の形態では、拡散光である反射光103を、第1レンズ30によって反射光104としてスキャナミラー20に集光する。また、スキャナミラー20によって反射光104が反射された光、つまり当該スキャナミラー20から発散する反射光105を、第2レンズ40によって集光して受光素子70に導く。これにより、本実施の形態では、受光素子70が検知できるだけの十分な光量を確保することができる。
さらに、本実施の形態では、第1レンズ30及び第2レンズ40を、光源10から出力されたレーザ光101の光路と異なる位置に配置することにより、受光素子70が検知できるだけの十分な光量を確実に確保することができる。つまり、対象物2が遠方に位置することにより、当該対象物2からの反射光103の光強度が非常に小さい場合であっても、距離計測を行うことができる。
また、本実施の形態では、光源10は、出射するレーザ光101の光軸が、スキャナミラー20の揺動軸Jに垂直な面に対して傾くように配置されている。これにより、光源10から出射されたレーザ光101がスキャナミラー20に到達するまでの光路と、スキャナミラー20からのレーザ光102の光路と、対象物2からの反射光103がスキャナミラー20へ到達するまでの光路(反射光103及び反射光104の光路)と、スキャナミラー20により反射光が反射された光路(反射光105、平行光106及び平行光107の光路)とを交差することなく独立に配置することができる。つまり、これらの光路を互いに分離することができる。したがって、各光路に必要なレンズを、各光路上に適切に配置することができる。
以上説明したような第1レンズ30及び第2レンズ40の構成及び配置により、図2に示すように、反射光103の光路a1、a2の位置関係は、スキャナミラー20に入射する前では光路a1の高さ(Y軸方向プラス側の位置)が光路a2の高さよりも高いが、スキャナミラー20で反射された後では光路a1の高さが光路a2の高さよりも低くなる。
[3.走査範囲の広角度化のメカニズム]
次に、本実施の形態に係るレーザレンジファインダ1が走査範囲を広角度化できる理由について、第1レンズ30の詳細な構成について述べながら説明する。
[3−1.第1レンズの詳細構成]
まず、第1レンズ30の詳細構成について、図3〜図5Bを用いて説明する。図3は、実施の形態1における第1レンズ30の斜視図である。図4は、実施の形態1における第1レンズ30の上面図である。具体的には、同図は、第1レンズ30をY軸方向プラス側から見た構成を示す上面図である。図5Aは、図4のA−A’線で切断した場合の断面図である。図5Bは、図4のB−B’線で切断した場合の断面図である。なお、図3では、説明の都合上、第1光学部材30Aのレーザ光102の光入射面30aに網掛けを施している。また、図4には、説明の都合上、スキャナミラー20も図示されている。
図3に示すように、第1レンズ30は、第1光学部材30Aと第2光学部材30Bとが一体に形成されることで構成されている。また、図4、図5A及び図5Bに示すように、第1レンズ30は、中央部よりも両端部にかけて厚くなるように構成されている。これにより、第1レンズ30の屈折力は、中央部よりも両端部にかけて大きくなる。以下、第1光学部材30A及び第2光学部材30Bの詳細な構成について、説明する。
第1光学部材30Aは、略円弧形状の略平板状に形成されたレンズであり、スキャナミラー20により走査されるレーザ光102の光路上に配置されている。ここで、第1光学部材30Aは、垂直方向の大きさが略一定であり、水平方向における大きさが両端部ほど大きい。つまり、第1光学部材30Aは、水平方向に平行な平面上のレーザ光102の光路方向の厚みが、スキャナミラー20によるレーザ光102の走査範囲の端部ほど大きくなっている。
また、第1光学部材30Aのレーザ光102が入射する光入射面30aは、当該光入射面30aの法線がレーザ光102の光路に対して傾斜するように配置されている。具体的には、光入射面30aは、光入射面30a上の任意の位置における法線が当該位置に入射するレーザ光102の光路に対して傾斜するように配置されている。ここで、「傾斜する」とは、角度が、0°より大きく90°未満であることを指す。
第2光学部材30Bは、第1光学部材30Aの上方(Y軸方向プラス側)に配置され、対象物2からの反射光103を垂直方向に集光する集光レンズであり、当該第1光学部材30Aと一体に形成されている。ここで、第2光学部材30Bは、垂直方向の大きさが略一定であり、第1光学部材30Aと同様に、水平方向の大きさが両端部ほど大きくなっている。つまり、第2光学部材30Bは、水平方向に平行な平面上の厚みが、第1光学部材30Aに対応して変化する。
また、揺動軸Jを含む垂直方向に平行な面で第2光学部材30Bを切断した場合、第2光学部材30Bの反射光103が入射する光入射面の曲率は、当該走査範囲において、略一定である。このような第2光学部材30Bの光入射面は、例えば、円をその中心を通らない直線を軸として回転したときに生ずる曲面であるトロイダル面の一部である。
[3−2.出射光路]
次に、以上説明したような第1レンズ30を透過するレーザ光102の光路(出射光路)について、図6及び図7を用いて説明する。
図6は、実施の形態1において第1レンズ30を透過するレーザ光102の様子を示す斜視図である。同図では、第1レンズ30へのレーザ光102の入射位置、及び、第1レンズ30からのレーザ光102の出射位置を○印で示している。なお、説明の都合上、図6には3つのレーザ光102の光路のみ描いているが、本来はスキャナミラー20の走査範囲にわたってレーザ光102の光路が無数にあることは言うまでもない。図7は、実施の形態1において第1レンズ30を透過するレーザ光102のYZ平面における光路図である。なお、以降、レーザ光102のうち、スキャナミラー20から第1レンズ30に入射するまでのレーザ光102をレーザ光102aとし、第1レンズ30から出射されてからのレーザ光102をレーザ光102bとして区別する場合がある。
上述したように、第1光学部材30Aは、水平方向に平行な平面上のレーザ光102の光路方向の厚みが、スキャナミラー20によるレーザ光102の走査範囲の端部ほど大きくなっている。これにより、第1光学部材30Aの屈折力は、中央部よりも両端部にかけて大きくなる。つまり、第1光学部材30Aは、水平方向において負のパワーを有する。
したがって、図6及び図7に示すように、スキャナミラー20から第1光学部材30Aに入射したレーザ光102は、スキャナミラー20の走査角よりも広角に第1光学部材30Aから出射される。つまり、図6に示すように、第1レンズ30から出射されるレーザ光102bの走査角θbは、スキャナミラー20によるレーザ光102aの走査角θaよりも大きくなる。言い換えると、図7に示すように、第1レンズ30から出射されるレーザ光102bの走査角は、スキャナミラー20によるレーザ光102aの走査角よりも角度αに相当する角度(角度αの2倍)だけ大きくなる。
このように、本実施の形態に係るレーザレンジファインダ1は、スキャナミラー20によるレーザ光102aの走査角、すなわちスキャナミラー20の揺動角よりも広角度でレーザ光102bを出射することができる。具体的には、本実施の形態に係るレーザレンジファインダ1は、端部の厚みta2が中央部の厚みta1よりも大きい第1光学部材30Aを透過してレーザ光102を出射することにより、スキャナミラー20の揺動角よりも広角度でレーザ光102を出射することができる。
[3−3.受光光路]
次に、上述のようにスキャナミラー20によるレーザ光102aの走査角よりも広い走査角で出射されたレーザ光102bが対象物2で反射された後に、再び、第1レンズ30を透過する様子について、図8及び図9を用いて説明する。
図8は、実施の形態1において第1レンズ30を透過する反射光103の様子を示す斜視図である。同図では、第1レンズ30への反射光103の入射位置、及び、第1レンズ30からの反射光104の出射位置を○印で示している。なお、説明の都合上、図8には3つの反射光103及び当該反射光103に対応する反射光104の光路のみ描いているが、本来はレーザレンジファインダ1の走査範囲にわたって反射光103及び当該反射光103に対応する反射光104の光路が無数にあることは言うまでもない。図9は、実施の形態1において第1レンズ30を透過する反射光103のYZ平面における光路図である。
上述したように、第2光学部材30Bは、水平方向に平行な平面上の厚みが、第1光学部材30Aに対応して変化する。これにより、第2光学部材30Bの屈折力は、第1光学部材30Aと同様に、中央部よりも両端部にかけて大きくなる。つまり、第2光学部材30Bは、第1光学部材30Aと同様に、水平方向において負のパワーを有する。
したがって、図8及び図9に示すように、対象物2からの反射光103は、上面視において(Y軸方向プラス側から見て)、レーザ光102bと同様の光路を反対向きに進み、第1レンズ30を透過することにより水平方向に屈折する。これにより、第1レンズ30から出射された反射光104は、上面視において(Y軸方向プラス側から見て)、レーザ光102aと同様の光路を反対向きに進むことによりスキャナミラー20に導かれる。
これにより、本実施の形態に係るレーザレンジファインダ1は、スキャナミラー20の揺動角よりも広角度で出射されたレーザ光102bの反射光をスキャナミラー20に導くことにより距離計測を行うことができる。具体的には、本実施の形態に係るレーザレンジファインダ1は、端部の厚みtb2が中央部の厚みtb1よりも大きい第2光学部材30Bを用いて反射光103をスキャナミラー20に導くことにより、スキャナミラー20の揺動角よりも広角度で出射されたレーザ光102bの反射光を集光して距離計測を行うことができる。つまり、本実施の形態に係るレーザレンジファインダ1は、受光素子70が受光する光量を大きく確保し、かつ、広い角度範囲にて距離計測を行うことができる。
[4.効果等]
以上説明したように、本実施の形態では、レーザレンジファインダ1は、スキャナミラー20により走査されるレーザ光102の光路上に配置され、光路方向の厚みがスキャナミラー20によるレーザ光の走査範囲の端部ほど大きい第1光学部材30Aと、当該第1光学部材30Aと一体に形成され、対象物2からの反射光103を垂直方向に集光し、かつ、厚みが第1光学部材30Aに対応して変化する第2光学部材30Bとを備える。
これにより、第1光学部材30A及び第2光学部材30Bは、スキャナミラー20の揺動軸Jに垂直な面において、負のパワーを有する。したがって、スキャナミラー20によるレーザ光102aの走査角、すなわちスキャナミラー20の揺動角よりも広角度でレーザ光102bを出射することができる。また、スキャナミラー20の揺動角よりも広角度で出射されたレーザ光102bの反射光103を垂直方向に集光して距離計測を行うことができる。つまり、本実施の形態に係るレーザレンジファインダ1は、スキャナミラー20を用いることで小型化を図りつつ、広い角度範囲で距離計測を行うことができる。
また、本実施の形態では、第1光学部材30Aの光入射面30aは、当該光入射面30aの法線がレーザ光102(102a)の光路に対して傾斜するように配置されている。
これにより、第1光学部材30Aからのレーザ光102(102a)の戻り光による計測不良を抑制できる。この理由について、図10を用いて説明する。図10は、実施の形態1において第1レンズ30の光入射面30aからのレーザ光の反射の様子を示す図である。
同図に示すように、スキャナミラー20から第1光学部材30Aへと到達したレーザ光102aは、大部分が第1光学部材30Aを透過してレーザ光102bとして出射される。しかしながら、レーザ光2aの一部は、光入射面30aで反射されることによりスキャナミラー20側へ向かう戻り光121となる。
ここで、光入射面30aがレーザ光102aの光路に対して直交するように配置されている場合には、戻り光121がスキャナミラー20で反射されて受光素子70に導かれる恐れがある。この場合、レーザレンジファインダ1は、走査範囲に対象物2が存在しない場合であっても対象物2が存在すると誤検知したり、遠方の対象物2を検知できなくなったりする計測不良が生じる恐れがある。
これに対して、本実施の形態では、光入射面30aがレーザ光102aの光路に対して直交しないように配置されている。光入射面30aは、当該光入射面30aの法線がレーザ光102(102a)の光路に対して傾斜するように配置されている。これにより、戻り光121がスキャナミラー20で反射されて受光素子70に導かれる恐れを抑制できるので、計測不良を抑制できる。
また、本実施の形態では、第1レンズ30と第2レンズ40とは、垂直方向において、光源10からのレーザ光101の光路に対して互いに反対側に配置されている。具体的には、第1レンズ30(第1光学部材30A及び第2光学部材30B)と第2レンズ40とは、垂直方向の異なる位置に配置され、光源10からのレーザ光101は、第1レンズ30と第2レンズ40との間に形成された空隙を通過してスキャナミラー20に到達する。
これにより、本実施の形態に係るレーザレンジファインダ1を一層小型化することができる。つまり、スキャナミラー20から光源10、第1レンズ30及び第2レンズ40の各々を見た方向を、垂直方向(Y軸方向プラス側)から見て略同一とすることができるので、これらが当該方向から見て互いに異なる方向に配置されている場合と比較して、レーザレンジファインダ1を一層小型化することができる。また、スキャナミラー20の揺動角を大きく確保することができるので、一層広い角度範囲で距離計測を行うことができる。
また、本実施の形態では、第2レンズ40は、平行光を出射し、レーザレンジファインダ1は、さらに、第2レンズ40から出射された平行光を受光素子70に集光する第3レンズ60を備える。
これにより、第2レンズ40と第3レンズ60との間に、光源10から出射されたレーザ光101の波長を含む狭帯域の波長の光を透過し、他の光を抑制するBPFを設けることができる。よって、本実施の形態に係るレーザレンジファインダ1は、外乱光の影響を抑制して高い測距精度を確保できる。ここで、誘電体多層膜により構成されたBPFでは、透過率が入射角依存性を有する。そこで、第2レンズ40が平行光を出射することにより、誘電体多層膜により構成されたBPFを用いた場合であっても、透過率を同等にすることができるので、外乱光の影響を抑制して高い測距精度を確保できる。
(実施の形態1の変形例1)
なお、レーザレンジファインダ1は、さらに、戻り光121の光路上に配置された遮光壁を備えてもよい。図11は、実施の形態1の変形例1において第1レンズ30の光入射面30aからのレーザ光102(102a)の反射の様子を示す図である。
同図に示すように、遮光壁80は、戻り光121の光路上に配置されている。この遮光壁80は、光源10から出射されたレーザ光101の波長の反射を抑制、又は、当該波長を吸収する、例えばマットブラック塗装が施された板状部材である。
このような遮光壁80を配置することにより、戻り光121が受光素子70に導かれる恐れを一層抑制できる。よって、計測不良を一層抑制できる。
(実施の形態1の変形例2)
また、戻り光121は、上記実施の形態1の変形例1のように遮光壁80に直接導かれてもよいし、図12に示すようにミラー90を介して間接的に導かれてもよい。図12は、実施の形態1の変形例2において第1レンズ30の光入射面30aからのレーザ光102(102a)の反射の様子を示す図である。
このように、戻り光121を、ミラー90を介して遮光壁80に間接的に導いた場合であっても、上記実施の形態1の変形例1と同様の効果を奏する。
(実施の形態2)
以下、実施の形態2に係るレーザレンジファインダについて、説明する。本実施の形態に係るレーザレンジファインダは、実施の形態1に係るレーザレンジファインダ1とほぼ同様であるが、第1レンズの構成が異なる。以下、本実施の形態に係るレーザレンジファインダについて、実施の形態1に係るレーザレンジファインダ1と異なる点を中心に、図13〜図15Bを用いて説明する。なお、本実施の形態において、上記実施の形態1と同一の構成要素には同一の符号を付して、その説明を省略する。
図13は、実施の形態2における第1レンズ230の斜視図である。図14は、実施の形態2における第1レンズ230の上面図である。図15Aは、図14のC−C’線で切断した場合の断面図である。図15Bは、図14のD−D’線で切断した場合の断面図である。なお、図13では、説明の都合上、第1光学部材30Aのレーザ光102の光入射面30a、及び、第2光学部材230B(後述する)の光出射面230bに網掛けを施している。また、図14には、説明の都合上、スキャナミラー20も図示されている。
第1レンズ230は、実施の形態1における第1レンズ30と比較して、第2光学部材30Bに代わり第2光学部材230Bを備える。つまり、第1レンズ230は、第1光学部材30Aと第2光学部材230Bとが一体に形成されることにより構成されている。
図13に示すように、第2光学部材230Bは、実施の形態1における第2光学部材30Bと比較して、反射光104を出射する面である光出射面230bの形状が異なる。つまり、第2光学部材230Bのスキャナミラー20に対向する面の形状が異なる。
すなわち、実施の形態1では、スキャナミラー20の揺動軸Jを含む平面上の第2光学部材30Bの反射光104が出射される光出射面は、略直線形状であった。これに対し、本実施の形態では、スキャナミラー20の揺動軸Jを含む平面上の第2光学部材230Bの反射光104が出射される光出射面230bは、凹形状となっている。具体的には、第2光学部材230Bは、スキャナミラー20の揺動軸Jを含む面で第2光学部材230Bを切断した断面において、下側(Y軸方向マイナス側)ほどスキャナミラー20と反対側へ向かって凹むように形成されている。
より具体的には、図14、図15A及び図15Bに示すように、揺動軸Jを含む面で第2光学部材230Bを切断した場合の光出射面230bの曲率は、スキャナミラー20によるレーザ光102の走査範囲の端部ほど大きい。つまり、当該走査範囲の比較的中央部の断面図である図15Aに示す光出射面230bと、当該走査範囲の比較的端部の断面図である図15Bに示す光出射面230bとを比較すると明らかなように、光出射面230bの曲率は当該走査範囲の端部ほど大きい。
ここで、第2光学部材230Bの当該走査範囲の端部の厚みは、当該走査範囲の中央部の厚みよりも大きい。つまり、第2光学部材230Bの屈折力は、水平方向及び垂直方向のいずれにおいても、当該走査範囲の端部ほど大きくなる。そこで、光出射面230bを当該走査範囲の端部ほど曲率が大きくなる凹面形状とすることにより、垂直方向における屈折力の差をキャンセルして均一化する方向に近づけることができる。これにより、第2光学部材230Bは、反射光103を効率良くスキャナミラー20に集光することができる。
このような光出射面230bの形状としては、例えば、シリンドリカル凹面形状が挙げられる。
以上説明したように、本実施の形態に係るレーザレンジファインダによれば、スキャナミラー20により走査されるレーザ光102の光路上に配置され、光路方向の厚みがスキャナミラー20によるレーザ光の走査範囲の端部ほど大きい第1光学部材30Aと、当該第1光学部材30Aと一体に形成され、対象物2からの反射光103を垂直方向に集光し、かつ、厚みが第1光学部材30Aに対応して変化する第2光学部材230Bとを備える。これにより、本実施の形態に係るレーザレンジファインダは、上記実施の形態1と同様の効果を奏する。
また、本実施の形態に係るレーザレンジファインダによれば、スキャナミラー20の揺動軸Jを含む平面上の第2光学部材230Bの反射光104が出射される光出射面230bは、凹形状となっている。
これにより、当該揺動軸Jに平行な方向(本実施の形態では垂直方向)における屈折力を適宜調整することができる。
具体的には、本実施の形態に係るレーザレンジファインダによれば、揺動軸Jを含む平面上の光出射面230bの曲率は、スキャナミラー20によるレーザ光102の走査範囲の端部ほど大きい。
これにより、当該揺動軸Jに平行な方向(本実施の形態では垂直方向)における屈折力の差をキャンセルして均一化する方向に近づけることができる。よって、第2光学部材230Bは、反射光103を効率良くスキャナミラー20に集光することができる。つまり、本実施の形態に係るレーザレンジファインダによれば、より遠方に位置する対象物2の距離計測を行うことができる。
(他の実施の形態)
以上、本発明の実施の形態に係るレーザレンジファインダについて説明したが、本発明は、これら実施の形態及び変形例に限定されるものではない。
例えば、第1光学部材30Aの光入射面30aには、レーザ光102の反射を抑制するために反射防止膜(ARコート:Anti−Reflective coating)が施されていてもよい。また、光入射面30aは、レーザ光102の光路に対して直交、或いは斜めに傾けてもよい。
また、上記説明では、光源10から出射されたレーザ光101を、スキャナミラー20に直接到達させたが、当該レーザ光101を、ミラー及びプリズム等の光学部材を介してスキャナミラー20に到達させてもよい。つまり、レーザ光101をスキャナミラー20に間接的に到達させてもよい。
ただし、レーザ光101をスキャナミラー20に直接到達させることにより、測距信号のノイズの要因となる光学部品の表面反射による迷光を抑えることができる。
また、上記説明では、平行光107を集光する第4光学部材として第3レンズ60を例に説明したが、当該第4光学部材はこれに限らない。例えば、第4光学部材として、平行光を反射することにより受光素子70に集光するミラーを用いても構わない。
また、上記説明では、反射光105を第2レンズ40で集光することにより平行光106とした後に第3レンズ60によって受光素子70に集光したが、第3レンズ60を設けずに、第2レンズ40によって受光素子70に集光してもよい。
また、上記説明では、スキャナミラー20から第1レンズ30を見た方向と、スキャナミラー20から第2レンズ40を見た方向とが、垂直方向(Y軸方向プラス側)から見て実質的に同一であった。つまり、上記説明では、第1レンズ30の光軸と第2レンズ40の光軸とは、当該垂直方向(Y軸方向プラス側)から見て実質的に同一であった。しかしながら、第1レンズ30と第2レンズ40とは、垂直方向(Y軸方向)において、光源10からのレーザ光101の光路に対して互いに反対側に配置されていればよい。つまり、第1レンズ30の光軸と第2レンズ40の光軸とは、垂直方向から見て互いに異なっていてもよい。これにより、第1レンズ30及び第2レンズ40の配置の自由度が向上する。
さらに、スキャナミラー20から第1レンズ30を見た方向と、スキャナミラー20から第2レンズ40を見た方向とが、垂直方向(Y軸方向プラス側)から見て互いに異なるように配置された第1レンズ30及び第2レンズ40からなる組を、上下対称に複数組配置してもよい。これにより、対象物2からの反射光を一層大きく受光できる。よって、一層遠方に位置する対象物2の距離計測を行うことができる。
さらに、上記実施の形態及び上記変形例をそれぞれ組み合わせるとしてもよい。
本発明は、物体の距離を測定するレーザレンジファインダ、及び、物体の距離を測定することにより当該物体の形状を測定する形状測定装置等に適用可能である。
1 レーザレンジファインダ
2 対象物
10 光源
11 筐体
20 スキャナミラー(揺動ミラー)
30、230 第1レンズ
30A 第1光学部材
30a 光入射面
30B、230B 第2光学部材
230b 光出射面
40 第2レンズ(第3光学部材)
50 固定ミラー
60 第3レンズ(第4光学部材)
70 受光素子
80 遮光壁
90 ミラー
101、102、102a、102b レーザ光
103〜105 反射光
106、107 平行光
121 戻り光
J 揺動軸

Claims (4)

  1. 対象物までの距離を測定するレーザレンジファインダであって、
    レーザ光を出射する光源と、
    所定方向に延びる揺動軸を中心に揺動することにより、前記光源からのレーザ光を走査する揺動ミラーと、
    前記揺動ミラーにより走査されるレーザ光の光路上に配置され、前記所定方向に垂直な平面上の光路方向の厚みが、前記揺動ミラーによるレーザ光の走査範囲の端部ほど大きい第1光学部材と、
    前記第1光学部材を介して走査されたレーザ光の前記対象物からの反射光を前記所定方向にずれた位置に集光し、かつ、前記所定方向に垂直な平面上の光路方向の厚みが前記第1光学部材に対応して変化する第2光学部材と、
    前記第2光学部材によって集光された反射光を、前記揺動ミラーを介して受光する受光素子とを備え、
    前記第1光学部材と前記第2光学部材とは一体に形成されており、
    前記揺動軸を含む平面による当該第2光学部材の断面において、前記反射光が出射する光出射面の輪郭線は、凹形状であり、
    前記揺動軸を含む前記平面上の前記光出射面の輪郭線の曲率は、前記走査範囲の端部ほど大きい
    レーザレンジファインダ。
  2. 前記揺動軸を含む平面による当該第2光学部材の断面において、前記第1光学部材の前記レーザ光が入射する光入射面の輪郭線は直線状であり、且つ、前記光入射面は、当該光入射面上の任意の位置における法線が当該位置に入射する前記レーザ光の光路に対して傾斜するように配置されている
    請求項1に記載のレーザレンジファインダ。
  3. 対象物までの距離を測定するレーザレンジファインダであって、
    レーザ光を出射する光源と、
    所定方向に延びる揺動軸を中心に揺動することにより、前記光源からのレーザ光を走査する揺動ミラーと、
    前記揺動ミラーにより走査されるレーザ光の光路上に配置され、前記所定方向に垂直な平面上の光路方向の厚みが、前記揺動ミラーによるレーザ光の走査範囲の端部ほど大きい第1光学部材と、
    前記第1光学部材を介して走査されたレーザ光の前記対象物からの反射光を前記所定方向にずれた位置に集光し、かつ、前記所定方向に垂直な平面上の光路方向の厚みが前記第1光学部材に対応して変化する第2光学部材と、
    前記第2光学部材によって集光された反射光を、前記揺動ミラーを介して受光する受光素子と、
    前記第2光学部材によって集光された前記反射光の前記揺動ミラーからの反射光の光路上に配置され、当該反射光を集光する第3光学部材と、を備え、
    前記第1光学部材と前記第2光学部材とは一体に形成されており、
    前記第1光学部材及び前記第2光学部材と、前記第3光学部材とは、前記所定方向において、前記光源からのレーザ光の光路に対して互いに反対側に配置され
    前記第1光学部材、前記第2光学部材及び前記第3光学部材は、前記所定方向の異なる位置に配置され、
    前記光源からのレーザ光は、前記第1光学部材及び前記第2光学部材と、前記第3光学部材との間に形成された空隙を通過して前記揺動ミラーに到達する
    ーザレンジファインダ。
  4. 前記第3光学部材は、前記所定方向において、前記揺動ミラーからの前記反射光を集光することにより平行光を出射し、
    前記レーザレンジファインダは、さらに、前記第3光学部材から出射された平行光を前記受光素子に集光する第4光学部材を備える
    請求項に記載のレーザレンジファインダ。
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