JP6383241B2 - 車両用シート - Google Patents

車両用シート Download PDF

Info

Publication number
JP6383241B2
JP6383241B2 JP2014212992A JP2014212992A JP6383241B2 JP 6383241 B2 JP6383241 B2 JP 6383241B2 JP 2014212992 A JP2014212992 A JP 2014212992A JP 2014212992 A JP2014212992 A JP 2014212992A JP 6383241 B2 JP6383241 B2 JP 6383241B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
link
seat
seat cushion
vehicle seat
cushion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014212992A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016078692A (ja
Inventor
宗之 野上
宗之 野上
阿部 浩久
浩久 阿部
陽木 井川
陽木 井川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TS Tech Co Ltd
Original Assignee
TS Tech Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TS Tech Co Ltd filed Critical TS Tech Co Ltd
Priority to JP2014212992A priority Critical patent/JP6383241B2/ja
Priority to CN201580051490.0A priority patent/CN107074134B/zh
Priority to CN201811600614.8A priority patent/CN110053525B/zh
Priority to US15/518,969 priority patent/US10106060B2/en
Priority to PCT/JP2015/079353 priority patent/WO2016060256A1/ja
Publication of JP2016078692A publication Critical patent/JP2016078692A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6383241B2 publication Critical patent/JP6383241B2/ja
Priority to US16/166,406 priority patent/US10414299B2/en
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Seats For Vehicles (AREA)

Description

本発明は、車両用シートに係り、特に、シートクッションの下方に配置された回動部材がシートクッションに近接する向きに回動することで折り畳み可能な車両用シートに関する。
収納時に折り畳むことが可能な車両用シートは、既によく知られている。折り畳み可能な車両用シートの中には、シートクッションの下方に配置された回動部材がシートクッションに近接する向きに回動することで折り畳まれるものが存在する。例えば、特許文献1には、回動部材としての前収納リンクをシートクッションの下に備えた車両用シートが記載されている。特許文献1に記載の車両用シートについて説明すると、上記の前収納リンクの長手方向一端部が回動自在に支持されており、長手方向他端部がシートクッションに対して回動自在に支持されている。このように構成された特許文献1の車両用シートは、前収納リンクがシートクッションに近接する向きに回動することによって折り畳まれるようになる。そして、車両用シートが折り畳まれた状態では、シートクッションが前収納リンクの上に重ねられ、さらに前収納リンクの一部分がシートクッションの底部のうち、淵部に当接するようになる。
特開2007−302125号公報
ところで、車両用シートが折り畳んだ際にリンクの一部分がシートクッションの淵部に当接する構成では、当該淵部からリンクに作用する反力(リンクが淵部に当接した際にリンクに作用する力)が大きくなると、車両用シートをスムーズに折り畳み難くなる。一方、シートクッションの淵部は、シートの外観に影響を及ぼす。このため、シートクッションの淵部の構成としては、意匠性に優れた構成が求められている。また、シートクッションの淵部に、リンクが当接して押し潰れた部分が生じたとしても、リンクが離間した際には当該部分を押し潰れた状態から元の状態へ復元させる必要がある。
そこで、本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、シート折り畳み時に回動部材がシートクッションの淵部に当接する構成において折り畳みをスムーズに行い、かつ、淵部の意匠性を確保することが可能な車両用シートを提供することにある。
前記課題は、本発明の車両用シートによれば、シートクッションの下方に配置された回動部材が前記シートクッションに近接する向きに回動することで折り畳み可能な車両用シートであって、前記シートクッションの淵部は、下方に突出したクッション材と、該クッション材を覆う表皮材と、を備え、前記淵部中、前記車両用シートが折り畳み状態にあるときに前記回動部材が当接する当接部分は、前記クッション材に設けられ、前記淵部において前記当接部分以外に位置する部分よりも前記クッション材の下方への突出量が小さくなった窪み部と、該窪み部を覆う前記表皮材のうち、下方に延出した外縁部分に設けられ、前記回動部材が前記当接部分から離れたときに前記外縁部分の形状を復元させる形状復元部材と、を有することにより解決される。
上記の構成では、シートクッションの淵部のうち、回動部材が当接する当接部分には、当接部分以外に位置する部分よりもクッション材の下方への突出量が小さくなった窪み部が形成されている。この窪み部が形成されていることで、回動部材が当接した際に上記の当接部分から回動部材に作用する反力がより小さくなり、これにより車両用シートをスムーズに折り畳むことが可能となる。また、上記の構成では、窪み部を覆う表皮材のうち、下方に延出した外縁部分に形状復元部材を設け、かかる形状復元部材により、回動部材が当接部分から離れたときに外縁部分の形状が復元する。これにより、当接部分のうち、視認され易い外縁部分が回動部材によって押し潰れたとしても、その後に回動部分が当接部分から離間すると、上記の外縁部分は元の形状に復元するようになる。以上により、本発明の車両用シートによれば、シート折り畳み時に回動部材がシートクッションの淵部に当接する構成でありながらも折り畳みをスムーズに行い、また、淵部(具体的には外縁部分)の意匠性を確保することが可能となる。
また、上記の車両用シートにおいて、前記窪み部は、前記淵部に備えられた前記クッション材の下端部を切り欠いて形成され、前記形状復元部材は、前記外縁部分の下端部に配置された可撓性プレートによって構成されていると、好適である。
上記の構成によれば、外縁部材の下端部に形状復元部材としての可撓性プレートを配置している。これにより、回動部材が当接部分から離れたときに外縁部分の形状を容易に復元させることが可能となる。
また、上記の車両用シートにおいて、前記形状復元部材は、前記車両用シートの幅方向に沿って延びた可撓性プレートによって構成され、前記幅方向において前記可撓性プレートの両端の内側に前記窪み部が設けられていると、更に好適である。
上記の構成では、可撓性プレートが幅方向において窪み部を跨ぐように延びている。これにより、回動部材が当接部分から離れたときに外縁部分の形状を効果的に復元させることが可能となる。
また、上記の車両用シートにおいて、前記シートクッションの前方部の下方位置には、前記車両用シートを折り畳む際に前記回動部材と共に回動する他の回動部材が配置され、前記淵部のうち、前記他の回動部材の前方に位置する前端部は、該前端部を覆う前記表皮材のうちの前記外縁部分の形状を保持するために前記クッション材に設けられた保持部を有し、該保持部における前記クッション材の下方への突出量は、前記窪み部における前記クッション材の下方への突出量よりも大きく、前記車両用シートの幅方向において前記他の回動部材を挟む位置に前記窪み部が設けられており、かつ、前記窪み部同士の間に前記保持部が設けられていると、尚一層好適である。
上記の構成では、シートクッションの淵部分のうち、他の回動部材の前方に位置する前端部に、外縁部分の形状を保持するためにクッション材に形成された保持部が配置されている。そして、前端部には、他の回動部分を挟む位置に少なくとも2つの窪み部が設けられ、窪み部の間に上述の保持部が設けられている。このように窪み部の間に保持部が設けられていることで、窪み部が連続して設けられている構成に比べて、シートクッションの前端部における表皮材の形状(厳密には、外縁部分の形状)を良好に保つことが可能となる。
また、上記の車両用シートにおいて、前記淵部において互いに異なる箇所に複数の前記当接部分が設けられており、複数の前記当接部分の各々は、可撓性プレートによって構成されている前記形状復元部材を有し、複数の前記当接部分のうち、一の当接部分が有する前記形状復元部材の幅は、他の前記当接部分が有する前記形状復元部材の幅よりも小さくなっていると、益々好適である。
上記の構成では、当接部分の位置に応じて形状復元部材の幅が変化する。つまり、上記の構成では、当接部分の位置の違いを考慮して適切なサイズの形状復元部材を配置することになっている。この結果、シートクッションの淵部(具体的には外縁部分)の意匠性をより的確に確保することが可能である。
また、上記の車両用シートにおいて、前記他の当接部分は、前記車両用シートの幅方向において前記シートクッションの一端側にて前記回動部材である第一リンクと当接し、前記一の当接部分は、前記幅方向において前記シートクッションの他端側にて前記回動部材である第二リンク及び第三リンクと当接し、前記第一リンク、前記第二リンク及び前記第三リンクは、それぞれ、前記幅方向に沿う回動軸によって回動自在に支持されており、前記第二リンク及び前記第三リンクの双方は、前記幅方向において隣り合い、前記車両用シートが折り畳み状態にあるとき、前記双方の各々の前記回動軸のうち、一方の回動軸が他方の回動軸よりも前記シートクッションに近い位置にあると、一段と好適である。
上記の構成では、シートクッションの淵部に複数存する当接部分のうち、一の当接部分には、複数のリンク(第二リンク及び第三リンク)が当接する。また、複数のリンクの各々の回動軸の位置が互いに異なっており、車両用シートが折り畳み状態にあるときには、一方のリンクの回動軸が他方のリンクの回動軸よりもシートクッションに近くなっている。このような構成であれば、上記の一の当接部分におけるリンク当接時の押し潰れ量が、第一リンクと当接する他の当接部分における押し潰れ量よりも大きくなる。また、一の当接部分が有する形状復元部材の幅は、他の当接部分が有する形状復元部材の幅よりも小さくなっている。すなわち、上記の構成では、複数の当接部分のうち、リンク当接時の押し潰れ量がより大きくなる当接部分において、形状復元部材の幅をより小さくしている。これにより、リンク当接時の押し潰れ量がより大きくなる当接部分は、リンク当接時により変形し易くなり、この結果、シートの折り畳みをよりスムーズに行うことが可能となる。
本発明の車両用シートによれば、シート折り畳み時に回動部材がシートクッションの淵部に当接する構成でありながらも折り畳みをスムーズに行い、また、淵部の意匠性を確保することが可能である。
また、本発明の車両用シートによれば、外縁部材の下端部に形状復元部材としての可撓性プレートを配置することで、回動部材が当接部分から離れたときに外縁部分の形状を容易に復元させることが可能となる。
また、本発明の車両用シートによれば、回動部材が当接することによって表皮材の外縁部分に及ぶ影響、例えば外側表皮材における皺の発生を軽減し、外縁部分の意匠性を向上させることが可能となる。
また、本発明の車両用シートによれば、可撓性プレートがシート幅方向において窪み部を跨ぐように延びていることで、回動部材が当接部分から離れたときに外縁部分の形状を効果的に復元させることが可能となる。
また、本発明の車両用シートによれば、シートクッションの淵部のうち、他の回動部材の前方に位置する前端部において、他の回動部分を挟む位置に少なくとも2つの窪み部を設ける共に、窪み部の間に保持部を設けることで、前端部における表皮材の形状を良好に保つことが可能となる。
また、本発明の車両用シートによれば、シートクッションの淵部における当接部分の位置の違いを考慮して適切なサイズの形状復元部材を配置することで、シートクッションの淵部の意匠性をより的確に確保することが可能である。
また、本発明の車両用シートによれば、シートクッションの淵部に設けられた複数の当接部分のうち、リンク当接時の押し潰れ量がより大きくなる当接部分がリンク当接時により変形し易くなり、その分、シートの折り畳みをよりスムーズに行うことが可能となる。
本発明の一実施形態に係る車両用シートの側面図である。 本発明の一実施形態に係る車両用シートの収納手順を示した図である(その1)。 本発明の一実施形態に係る車両用シートの収納手順を示した図である(その2)。 本発明の一実施形態に係る車両用シートの収納手順を示した図である(その3)。 本発明の一実施形態に係る車両用シートに設けられたシート収納機構の斜視図である。 シート収納機構の側面図である。 シート収納機構の背面図である。 折り畳まれた状態の車両用シートのシートクッションを底部側から見たときの図である。 折り畳まれた状態の車両用シートのシートクッションを正面から見たときの図である。 クッションパッド及び可撓性プレートの説明図である。 保持部周辺の模式断面図である。 窪み部周辺の模式断面図である。 表皮材に取り付けられた可撓性プレートを示す図である。
<<本発明の一実施形態に係る車両用シートの概略構成>>
以下、本発明の一実施形態(以下、本実施形態)について図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明において、前後方向とは、車両の前後方向を意味し、車両用シートの前後方向に相当する。また、幅方向とは、車両の左右方向(横幅方向)を意味し、車両用シートの幅方向に相当する。また、以下の説明において、幅方向の内側(以下、単に内側ともいう)とは、幅方向における一端側、具体的には、車両の幅方向中央に近い側を意味する。同様に、幅方向の外側(以下、単に外側とも言う)とは、幅方向における他端側、具体的には、車両の幅方向中央から離れている側を意味する。
ちなみに、以下に説明する各部材の位置や姿勢等は、特に断る場合を除き、車両用シートが使用状態、すなわち、着座可能状態にあるときの位置や姿勢等を指すものである。
本実施形態に係る車両用シート(以下、本シートS)は、車両の後部座席をなし、図1に示すように、シートの主要部であるシート本体S1を有する。図1は、着座可能状態にある本シートSの側面図である。
シート本体S1は、着座者の臀部を支持するシートクッション1、着座者を背側から支えるシートバック2及び着座者の頭部を支えるヘッドレスト3からなる。また、図1に示すように、車内空間のうち、本シートSの後方には車体フロアTに形成された凹型の収納スペースT1が設けられている。そして、本シートSは、折り畳まれた状態で上記収納スペースT1に収納可能となっている。
以下、本シートSの収納動作について概説する。
シートSが着座可能状態(図1に図示の状態)にあるときに乗員が不図示の操作ストラップを引っ張ると、図2に示すように、シートバック2が前傾してシートクッション1上に折り重なるようになる。その後、二つ折り状態となったシート本体S1は、後述するシート収納機構4の動作により、図2及び3に示すように後方に沈み込むように移動(回動)する。最終的に、二つ折りのシート本体S1及びシート収納機構4、すなわち、本シートS全体は、図4に示すように収納スペースT1内に収納されるようになる。図2乃至4は、本シートSの収納手順を示した図である。なお、シート収納時、本シートSの状態は図2、3、4の順に遷移する。
次に、シート収納機構4の構成について説明する。シート収納機構4は、シート本体S1を収納スペースT1内に導き入れるための機構であり、図1乃至7に図示のフットリンク10及び複数の回動リンク20を主たる構成要素として備えている。図5乃至7は、シート収納機構4の構成を示した図であり、図5は、斜視図を、図6は、側面図を、図7は、背面図をそれぞれ示している。
そして、本シートSを折り畳む際、フットリンク10と複数の回動リンク20とが、それぞれシートクッション1に近接するように回動する。ここで、複数の回動リンク20の各々は、回動部材に相当し、フットリンク10は、他の回動部材に相当する。
フットリンク10は、シートクッション1の前側部分の下方位置に取り付けられており、本シートSが着座可能状態にあるときには、シートクッション1を含むシート本体S1を支持する。また、フットリンク10は、図7等に図示のロック機構10bを下端部に備えている。このロック機構10bは、車体フロアTのうち、段差を介して一段高くなった部分に設置されたストライカT2に係合する。そして、ロック機構10bがストライカT2に係合することで、シート本体S1が着座可能状態でロックされる。
他方、ロック機構10bとストライカT2との係合状態が解除されると、本シートS全体が移動自在な状態となり、収納スペースT1内に向かって移動することが可能となる。なお、ロック機構10bとストライカT2との係合状態については、シートバック2がシートクッション1に向かって前傾する過程において不図示のロック解除機構が作動した時点で解除される。
フットリンク10の構成についてより詳しく説明すると、本実施形態に係るフットリンク10は、板状の鋼材からなり、その両端を折り曲げることによりフランジ部10aを形成して剛性を確保している。また、フットリンク10は、回動可能な状態でシートクッション1の底部に取り付けられている。
より具体的に説明すると、図6に示すように、シートクッション1の底部にはフットリンク用回動軸10cを固定するための固定ブラケット1bが取り付けられている。この固定ブラケット1bは、シートクッション1の骨格をなすシートクッションフレーム1aに溶接されており、厳密には、シートクッションフレーム1aの前方部分であって幅方向中央部分に溶接されている。そして、固定ブラケット1bに固定されたフットリンク用回動軸10cに、フットリンク10の上端部が支持されている。つまり、本実施形態において、フットリンク10は、シートクッション1の底部のうちの前方部分であって幅方向中央部分に取り付けられている。
そして、本シートSの状態を切り替えるにあたり、フットリンク10がシートクッション1に対して近接又は離間するように回動する。具体的に説明すると、本シートSが着座可能状態にあるとき、フットリンク10は、シートクッション1から最も離れた位置(図1に図示の起立位置)にある。一方で、本シートSが折り畳み状態にあるとき、フットリンク10は、シートクッション1に最も近接した位置(以下、当接位置)にある。また、本シートSが折り畳み状態にあるとき、フットリンク10は、図8に示すようにシートクッション1と折り重なってシートクッション1の底部と当接している。図8は、折り畳まれた状態の本シートSのシートクッション1を底部側から見たときの図である。図8について付言しておくと、同図は、図示を分かり易くするために幾分簡略化されたものとなっており、具体的には、本シートSの特徴に関係する部品(具体的には、フットリンク10、回動リンク20及び表皮材35等)を主に図示したものとなっている。
なお、フットリンク用回動軸10cには不図示のコイルばねが介装されている。このコイルばねは、その端部にてフットリンク10に繋がれており、起立位置に向かうようにフットリンク10を付勢する。また、フットリンク10には、図6に図示した中継部材25の一端部が取り付けられている。中継部材25の他端部は、回動リンク20(より具体的には、内側リンク21または外側リンク22)に取り付けられている。そして、回動リンク20が後傾するような回動動作を行うと、これに連動する形で中継部材25が動き、この結果、フットリンク10が上述したコイルばねの付勢力に抗して当接位置に向かうように回動する。
回動リンク20は、長尺状の鋼材からなり、シートクッション1の下方位置に配置されている。より具体的に説明すると、回動リンク20の長手方向一端部は、シートクッションフレーム1aに連結されている。長手方向他端部は、車体フロアTのうち、段差を介して一段低くなった部分に対して回動可能な状態で支持されている。そして、回動リンク20は、フットリンク10とストライカT2との係合状態が解除されると、シートクッション1の底部に近接するように(換言すると、後傾するように)回動するようになる。この結果、回動リンク20は、シートクッション1を含むシート本体S1と共に収納スペースT1内に向かうようになる。
以上のように、本シートSの状態を切り替えるにあたり、回動リンク20がシートクッション1に対して近接又は離間するように車体フロアTに対して回動する。具体的に説明すると、本シートSが着座可能状態にあるとき、回動リンク20は、シートクッション1から最も離れた位置(図1に図示した位置)にある。一方で、本シートSが折り畳み状態にあるとき、回動リンク20は、シートクッション1に最も近接した位置にある。なお、本シートSが折り畳み状態にあるとき、回動リンク20は、図8に示すように、シートクッション1と折り重なってシートクッション1の底部と当接している。
回動リンク20の構成について詳しく説明すると、本シートSには、複数の回動リンク20が備えられている。より具体的に説明すると、本実施形態に係るシート収納機構4は、3つの回動リンク20として内側リンク21、外側リンク22及びガイドリンク23を備えている。ここで、内側リンク21は、第一リンクに相当し、外側リンク22は、第二リンクに相当し、ガイドリンク23は、第三リンクに相当する。さらに、本実施形態に係るシート収納機構4は、図6や図7に示すように、付勢部材としてのピストンダンパ24を備えている。
内側リンク21は、本シートSが着座可能状態にあるときにはシート本体S1を支持し、本シートSを折り畳む際には後傾するように回動してシート本体S1を収納スペースT1内に導き入れる。本実施形態において、内側リンク21は、略角筒状の鋼材からなり、より詳しく説明すると略U字状に折り曲げられた2つの鋼板を組み合わせて筒状にしたものである。外側リンク22は、本シートSを折り畳む際に内側リンク21と協働してシート本体S1を収納スペースT1内に導き入れる。本実施形態において、外側リンク22は、円筒の金属パイプと、当該金属パイプの下端部に溶接された延出ブラケット22iと、によって構成されている。ガイドリンク23は、本シートSを折り畳む際にシートクッション1が所定の軌道に沿って収納スペースT1に移動するようにシートクッション1をガイドする。本実施形態において、ガイドリンク23は、L字状アングル型の鋼板からなり、内側リンク21及び外側リンク22と沿うように配置されている。
なお、本実施形態では、内側リンク21が中抜き四角状の断面を有し、外側リンク22が中抜き円状の断面を有し、ガイドリンク23が略L字状の断面を有する。ここで、各回動リンク20の断面とは、各回動リンク20本体(回動軸により支持されている端部とは異なる部分)の断面を意味する。そして、内側リンク21の断面2次モーメントは、外側リンク22及びガイドリンク23の各々の断面2次モーメントよりも大きくなっている。
各回動リンク20の配置位置について説明すると、図5及び図7に示すように、内側リンク21は、幅方向内側(一端側)に位置している。また、同図に示すように、外側リンク22及びガイドリンク23は、幅方向外側(他端側)に位置しており、本実施形態では互いに隣り合った状態で配置されている。
また、内側リンク21、外側リンク22及びガイドリンク23は、いずれもシートクッション1の下方位置に配置されている。より厳密に説明すると、上記3つの回動リンク20の各々の長手方向一端部は、シートクッションフレーム1aの後端部に連結されている。また、各回動リンク20の長手方向他端部は、車体フロアTに対して回動自在に支持されている。
具体的に説明すると、車体フロアTのうち、収納スペースT1の前側壁面を構成する部分には、取り付けブラケットT3が取り付けられている。また、取り付けブラケットT3上には、図5乃至7に示すように、二つの軸固定具26a、26bが溶接されている。このうち、一方の軸固定具26aには内側リンク用回動軸21aが固定されている。そして、内側リンク用回動軸21aには内側リンク21の端部が回動可能な状態で支持されている。また、他方の軸固定具26bには外側リンク用回動軸22a及びガイドリンク用回動軸23aが固定されている。そして、外側リンク用回動軸22aには外側リンク22の端部が回動可能な状態で支持されており、ガイドリンク用回動軸23aにはガイドリンク23の端部が回動可能な状態で支持されている。
以上のように内側リンク21、外側リンク22及びガイドリンク23の各々は、対応する回動軸21a、22a、23aを中心にして前傾又は後傾するように回動する。なお、内側リンク用回動軸21aと外側リンク用回動軸22aとの位置関係については、各回動軸21a、22aの軸中心が前後方向及び上下方向において一致するように設計されている。一方、外側リンク用回動軸22aとガイドリンク用回動軸23aとの位置関係については、図6に示すように、外側リンク用回動軸22aの軸中心がガイドリンク用回動軸23aの軸中心よりも前方かつ上方に位置するように設計されている。換言すると、本シートSが折り畳み状態にあるとき、外側リンク用回動軸22aがガイドリンク用回動軸23aよりもシートクッション1の底部に近い位置にあることになる。
また、内側リンク21、外側リンク22及びガイドリンク23の各々は、シートクッション1に対して相対回動可能な状態でシートクッションフレーム1aに連結されている。より具体的に説明すると、図5乃至7に示すように、シートクッションフレーム1aの後端部には、連結軸21b、22b、23bを固定するための固定ブラケット1c、1dが二箇所に取り付けられている。そして、幅方向において内側に位置する固定ブラケット1cには、連結軸21bが固定されており、かかる連結軸21bに内側リンク21の端部が回動自在に支持されている。また、幅方向において外側に位置する固定ブラケット1dには、連結軸22b及び23bが固定されており、一方の連結軸22bに外側リンク22の端部が回動自在に支持されており、もう一方の連結軸23bにガイドリンク23の端部が回動自在に支持されている。
以上のように内側リンク21、外側リンク22及びガイドリンク23の各々は、その一端部が連結軸21b、22b、23bに支持されることでシートクッション1に対して相対的に回動することが可能である。換言すると、シートクッション1は、内側リンク21、外側リンク22及びガイドリンク23に対して相対的に回動可能となっている。
さらに、本実施形態に係るシート収納機構4は、前述したように、付勢部材としてのピストンダンパ24を有する。このピストンダンパ24は、図5乃至7に示すように、長尺体からなり、幅方向においてガイドリンク23よりも外側に配置されている。また、ピストンダンパ24の長手方向一端部は、シートクッションフレーム1aの側壁に固定されている。そして、ピストンダンパ24は、その長手方向に沿う方向に付勢力を付与し、本実施形態では、本シートSが着座可能状態にあるときにシート本体S1のうち、シートクッション1を上方に付勢する。これにより、着座者が本シートSに着座してシートクッション1に下方荷重が掛かったとしても、シートクッション1を所定位置で良好に保持することが可能となる。
また、ピストンダンパ24は、本シートSを折り畳む際に上記3つの回動リンク20と同じ方向に回動する。すなわち、ピストンダンパ24は、回動部材に相当し、車体フロアTに対して相対回動可能となっており、本シートSの折り畳み時にはシートクッション1を付勢しながら回動リンク20と共に後傾する。
次に、シートクッション1の構成について、既出の図8並びに図9乃至13を参照しながら説明する。図9は、本シートSが折り畳まれた状態にあるときのシートクッション1を正面から見たときの図であり、図中には、シートクッション1内のクッションパッド30を破線にて示している。図10は、クッションパッド30及び後述する可撓性プレート38の説明図であり、両部品の形状及び配置位置を図示している。なお、図10は、シートクッション1を正面から見たときの図であり、図中には、シートクッション1の輪郭を一点鎖線にて示している。図11は、後述する保持部34周辺の模式断面図である。図12は、後述する窪み部33周辺の模式断面図である。図13は、表皮材35に取り付けられた可撓性プレート38を示す図であり、外側表皮材36の裏側を捲った状況を図示している。
シートクッション1は、シートクッションフレーム1a上に載置されたクッションパッド30を表皮材35によって覆うことで構成されている。クッションパッド30は、クッション材に相当し、シートクッション1の淵部まで広がっている。ここで、シートクッション1の淵部とは、シートクッション1を平面視したとき(例えば、上方から見たとき)の淵部分を意味しており、具体的には、前端部、後端部、幅方向一端部(内側端部)及び幅方向他端部(外側端部)が該当する。
また、シートクッション1の前端部では、図11や図12に示すように、クッションパッド30の一部分(以下、垂下部31)がシートクッションフレーム1aの前端よりも前側に回り込んでいる。この垂下部31は、クッションパッド30のうち、シートクッションフレーム1aの前側で下方に突出した部分であり、シートクッション1の前端部の形状及びクッション性を規定している。
また、本実施形態では、垂下部31を覆う表皮材35が、2種類の表皮材を縫い合わせて構成されている。具体的に説明すると、図11及び12に示すように、垂下部31の上端から前端に亘る範囲は、外側表皮材36によって覆われ、垂下部31の下端は、内側表皮材37によって覆われている。外側表皮材36は、シートクッション1の外観(形状や質感、風合いを含む)を決定付ける部材であり、垂下部31の前端面に沿って下方に延出している。すなわち、外側表皮材36は、垂下部31を覆う表皮材35の中で外縁部分を構成しており、シートクッション1の前端面(意匠面)を成している。ここで、外縁部分とは、表皮材35のうち、シートクッション1の外縁(外表面)を構成する部分であり、具体的には、シートクッション1の前端面、後端面、幅方向一端面若しくは幅方向他端面をなす部分である。
なお、外側表皮材36の材質については、特に限定されるものではないが、シートクッション1の外観(意匠性)に関与するものであることを考慮して、表皮材として好適な材質(例えば、天然皮革や人工皮革等)を用いるのがよい。
内側表皮材37は、垂下部31の前端面を覆う位置に外側表皮材36を保持しておくために用いられ、図13に示すように、シートクッション1の底部において外側表皮材36と縫い合わせられている。そして、内側表皮材37は、図8に示すように、シートクッション1の底部において外側表皮材36よりも内側に配置されている。なお、内側表皮材37の材質については、特に限定されるものではないが、シートクッション1の外観に及ぼす影響が小さいことを考慮すると、比較的に安価な材質(例えば、不織布やフェルト布等)を用いてもよい。
ところで、本シートSが折り畳まれた状態では、図8及び9に示すように、シートクッション1の前端部の一部分に各回動リンク20が当接する。また、本実施形態では、回動リンク20との当接部分がシートクッション1の前端部において2箇所に存在している。一方の当接部分32Aは、幅方向内側に位置する回動リンク20、すなわち、内側リンク21と当接する。他方の当接部分32Bは、幅方向外側に位置する回動リンク20、すなわち、外側リンク22及びガイドリンク23と当接する。また、他方の当接部分32Bは、回動リンク20の他にピストンダンパ24とも当接する。
そして、本シートSにおける特徴は、上述した当接部分32A、32Bの構造にある。具体的に説明すると、各当接部分32A、32Bでは、図9に示すように、垂下部31の下方への突出量がより小さくなっている。換言すると、垂下部31のうち、当接部分32A、32Bに位置する部分は、その下端部を矩形状に切り欠くことで窪み部33をなしている。この窪み部33では、図9及び10に示すように、当接部分32A、32B以外に位置する部分よりも垂下部31の下方への突出量が小さくなっている。
以上のように本シートSでは、垂下部31のうち、当接部分32A、32Bに位置する部分が窪み部33を構成している。これにより、本シートSをスムーズに折り畳むことが可能となる。より詳しく説明すると、本シートSを折り畳む際に回動リンク20等が各当接部分32A、32Bに当接すると、図9に示すように、各当接部分32A、32Bが回動リンク20等によって押し潰されるようになる。このため、本シートSをスムーズに折り畳むにあたり、当接部分32A、32Bにおいて適当な潰れ代を確保しておく必要となる。そこで、本シートSでは、各当接部分32A、32B内において上記の窪み部33を設けることで潰れ代を確保することとした。
つまり、窪み部33を設けることで、当接部分32A、32Bに回動リンク20等が当接した際には、主に表皮材35(具体的には、外側表皮材36及び内側表皮材37)が押し潰れるようになる。これにより、当接部分32A、32Bに当接した際に回動リンク20等に作用する力(反力)が十分に小さくなる。これにより、回動リンク20等がスムーズにシートクッション1の底部に折り重なり、結果として、本シートSの折り畳みもスムーズに行われるようになる。
一方、折り畳んだ本シートSを着座可能状態に戻すと、当接部分32A、32Bに当接していた回動リンク20等が当接部分32A、32Bから離間するようになる。この際、シートの外観の観点から、それまで押し潰れていた当接部分32A、32Bを元の状態(回動リンク20等と当接する前の状態)に戻す必要がある。そこで、本シートSでは、シートクッション1の前端面をなす外側表皮材36のうち、当接部分32A、32Bに位置する部分に可撓性プレート38を設けている。この可撓性プレート38は、形状復元部材の一例であり、具体的には可撓性を有する矩形状のゴムプレートからなる。また、可撓性プレート38は、図11乃至13に示すように、外側表皮材36の裏面の下端部に貼り付けられている。
以上のように本シートSでは、外側表皮材36のうち、当接部分32A、32Bに位置する部分に可撓性プレート38が貼り付けられている。これにより、本シートSを着座可能状態に戻すために回動リンク20等が当接部分32A、32Bから離れると、当接部分32A、32Bの形状(具体的には、押し潰れた外側表皮材36)は、可撓性プレート38の復元力によって、押し潰れた状態から元の状態へ良好に復元することになる。
また、図10に示すように、クッションパッド30の垂下部31は、幅方向内側の当接部分32Aに位置する窪み部33と、幅方向外側の当接部分32Bに位置する窪み部33と、両窪み部33の間に位置する保持部34と、を有する。保持部34は、垂下部31において、窪み部33よりも下方への突出量が大きくなった部分である。また、保持部34は、シートクッション1の前端部のうち、幅方向中央部分(換言すると、フットリンク10の前方に位置する部分)に配置されている。
そして、シートクッション1の前端部の幅方向中央部分は、上記の保持部34を有することで、当該部分を覆う外側表皮材36の形状を良好に保持するようになる。つまり、シートクッション1の前端部の幅方向中央部分では、図11に示すように、垂下部31の下方への突出量がより大きくなっている。このため、シートクッション1の前端部の幅方向中央部分に位置する外側表皮材36は、その裏側に配置されたクッションパッド30(厳密には保持部34)によって、良好に張られた状態を維持するようになる。
また、本実施形態では、図9及び10に示すように、幅方向においてフットリンク10を挟む位置に窪み部33が設けられている。さらに、幅方向において窪み部33同士の間に上記の保持部34が設けられている。これにより、本実施形態では、窪み部33が連続して設けられている構成(一方の当接部分32Aから他方の当接部分32Aに亘って連続した窪み部33が形成された構成)に比べて、シートクッション1の前端部の幅方向中央部分における外側表皮材36の形状を良好に保つことが可能である。
また、本実施形態では、図10に示すように、2箇所の当接部分32A、32Bの各々に対して個別に可撓性プレート38が設けられている。つまり、幅方向内側の当接部分32Aに対して一つの可撓性プレート38(以下、第一プレート38A)が設けられており、幅方向外側の当接部分32Bに対してもう一つの可撓性プレート38(以下、第二プレート38B)が設けられている。これら二つの可撓性プレート38は、それぞれ、幅方向に沿って延びている。
また、各可撓性プレート38は、幅方向において、対応する当接部分32A、32Bに位置する窪み部33を跨ぐように延びている。換言すると、幅方向において可撓性プレート38の両端の内側に、対応する当接部分32A、32Bの窪み部33が設けられている。このように窪み部33を跨ぐように可撓性プレート38が配置されていることで、本実施形態では、回動リンク20等が当接部分32A、32Bから離れたときに外側表皮材36の形状をより効果的に復元させることが可能である。
なお、本実施形態に係る第一プレート38Aは、図10に示すように、幅方向内側の当接部分32Aを越えて保持部34に差し掛かる位置まで延出している。
また、本実施形態では、幅方向内側の当接部分32Aが一つの回動リンク20(すなわち、内側リンク21)と当接するのに対し、幅方向外側の当接部分32Bが二つの回動リンク20(すなわち、外側リンク22及びガイドリンク23)と当接する。ここで、当接部分32Bと当接する二つの回動リンク20は、幅方向において互いに隣り合う位置に配置されている。また、上記二つの回動リンク20の各々の回動軸(外側リンク用回動軸22a、ガイドリンク用回動軸23a)は、前後方向においてずれた位置にある。このように前後方向に回動軸がずれた二つの回動リンク20が当接する幅方向外側の当接部分32Bでは、一つの回動リンク20が当接する幅方向内側の当接部分32Aよりも、リンク当接時の押し潰れ量が大きくなる。
さらに、幅方向外側の当接部分32Bに備えられた可撓性プレート38(すなわち、第一プレート38A)の幅は、幅方向内側の当接部分32Aに備えられた可撓性プレート38(すなわち、第二プレート38B)の幅よりも小さくなっている。ここで、幅とは、上下方向の長さを意味する。
以上のように本実施形態では、2つの当接部分32A、32Bのうち、リンク当接時の押し潰れ量がより大きくなる幅方向外側の当接部分32Bに対しては、より幅狭な可撓性プレート38を設けることとした。そして、可撓性プレート38が幅狭となっている分、幅方向外側の当接部分32Bに備えられた外側表皮材36が、より変形し易くなる。このように押し潰れ量がより大きくなる当接部分32Bについて、可撓性プレート38の幅を狭くしてより押し潰し易くすることで、本シートSの折り畳みをよりスムーズに行うことが可能となる。
また、本実施形態では、前述したように、シートクッション1の前端部においてクッションパッド30の垂下部31を覆っている表皮材35が、外側表皮材36と内側表皮材37とを縫い合わせて構成されている。より具体的に説明すると、図11及び12に示すように、シートクッション1の前端部では表皮材35が二重構造になっている。詳しく説明すると、図13に示すように、シート外縁をなす外側表皮材36と、外側表皮材36よりも内側に位置する内側表皮材37と、がシートクッション1の底部にて縫い合わされている。
また、本シートSが折り畳み状態にあるとき、各回動リンク20は、シートクッション1の底部において当接部分32A、32Bと当接しているが、この際、図8に示すように外側表皮材36及び内側表皮材37の双方と当接している。そして、本実施形態では、回動リンク20と内側表皮材37との当接面積の方が、回動リンク20と外側表皮材36との当接面積よりも大きくなっている。このように本シートSが折り畳み状態にあるとき、回動リンク20は、外側表皮材36及び内側表皮材37のうち、内側表皮材37により多く当接する。このため、回動リンク20が当接することでシートクッション1の外観に及ぶ影響、具体的には、外側表皮材36における皺の発生を軽減し、シートクッション1の意匠性を向上させることが可能となる。
<<その他の実施形態>>
上記の実施形態では、本発明の車両用シートの構成について具体例を挙げて説明した。ただし、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。すなわち、本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
また、上記の実施形態では、シートクッション1の前端部に回動リンク20と当接する当接部分32A、32Bが設けられることとした。また、上記の実施形態では、幅方向において異なる位置に、2つの当接部分32A、32Bが設けられることとした。ただし、当接部分の数、位置、当接する部材については上記の内容に限定されるものではない。具体的に説明すると、当接部分の位置については、シートクッション1の前端部に限定されず、後端部若しくは幅方向端部であってもよい。また、当接部分の数については、少なくとも1つ以上あればよく、例えば3個以上設けられてもよい。また、シートクッション1の淵部と当接する部材については、本シートSを折り畳む際にシートクッション1に近接するように回動するものであればよく、フットリンク10やピストンダンパ24であってもよい。
また、上記の実施形態では、形状復元部材として可撓性プレート38を用いることとしたが、これに限定されるものではない。当接部分32A、32Bから回動リンク20が離れたときに当接部分32A、32Bに位置する外側表皮材36の形状を復元させることが可能であれば、可撓性プレート38以外の部材を用いてもよく、可撓性を有するワイヤ等の線状部材を用いてもよい。
また、上記の実施形態では、シートクッション1の前端部においてクッションパッド30の垂下部31を覆っている表皮材35が、外側表皮材36と内側表皮材37とを縫い合わせて構成されていることとした。すなわち、上記の実施形態では、シートクッション1の前端部を構成する表皮材35が、外縁部分をなす分と、それよりも内側に位置する分と、で分かれていることとした。ただし、これに限定されず、シートクッション1の前端部を構成する表皮材35について、外縁部分をなす分と、それよりも内側に位置する分と、が共通の表皮材(一枚の生地)によって構成されていてもよい。
また、上記の実施形態では、2つの当接部分32A、32Bのそれぞれに対して個別に可撓性プレート38を設けることとしたが、これに限定されるものではない。2つの当接部分32A、32Bに対して共通の可撓性プレート38を設けてもよい。また、上記の実施形態では、各当接部分32A、32B別に設けられた可撓性プレート38(具体的には、第一プレート38A及び第二プレート38B)の幅が、当接部分32A、32Bの形成位置に応じて変わることとした。ただし、これに限定されるものではなく、当接部分32A、32Bの間で可撓性プレート38の幅が揃っていてもよい。
S 本シート
S1 シート本体
T 車体フロア
T1 収納スペース
T2 ストライカ
T3 取り付けブラケット
1 シートクッション
1a シートクッションフレーム
1b、1c、1d 固定ブラケット
2 シートバック
3 ヘッドレスト
4 シート収納機構
10 フットリンク
10a フランジ部
10b ロック機構
10c フットリンク用回動軸
20 回動リンク(回動部材)
21 内側リンク
21a 内側リンク用回動軸
21b 連結軸
22 外側リンク
22a 外側リンク用回動軸
22b 連結軸
22i 延出ブラケット
23 ガイドリンク
23a ガイドリンク用回動軸
23b 連結軸
24 ピストンダンパ(回動部材)
25 中継部材
26a,26b 軸固定具
30 クッションパッド(クッション材)
31 垂下部
32A,32B 当接部分
33 窪み部
34 保持部
35 表皮材
36 外側表皮材
37 内側表皮材
38 可撓性プレート
38A 第一プレート
38B 第二プレート

Claims (6)

  1. シートクッションの下方に配置された回動部材が前記シートクッションに近接する向きに回動することで折り畳み可能な車両用シートであって、
    前記シートクッションの淵部は、下方に突出したクッション材と、該クッション材を覆う表皮材と、を備え、
    前記淵部中、前記車両用シートが折り畳み状態にあるときに前記回動部材が当接する当接部分は、
    前記クッション材に設けられ、前記淵部において前記当接部分以外に位置する部分よりも前記クッション材の下方への突出量が小さくなった窪み部と、
    該窪み部を覆う前記表皮材のうち、下方に延出した外縁部分に設けられ、前記回動部材が前記当接部分から離れたときに前記外縁部分の形状を復元させる形状復元部材と、を有することを特徴とする車両用シート。
  2. 前記窪み部は、前記淵部に備えられた前記クッション材の下端部を切り欠いて形成され、
    前記形状復元部材は、前記外縁部分の下端部に配置された可撓性プレートによって構成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用シート。
  3. 前記形状復元部材は、前記車両用シートの幅方向に沿って延びた可撓性プレートによって構成され、
    前記幅方向において前記可撓性プレートの両端の内側に前記窪み部が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用シート。
  4. 前記シートクッションの前方部の下方位置には、前記車両用シートを折り畳む際に前記回動部材と共に回動する他の回動部材が配置され、
    前記淵部のうち、前記他の回動部材の前方に位置する前端部は、該前端部を覆う前記表皮材のうちの前記外縁部分の形状を保持するために前記クッション材に設けられた保持部を有し、
    該保持部における前記クッション材の下方への突出量は、前記窪み部における前記クッション材の下方への突出量よりも大きく、
    前記車両用シートの幅方向において前記他の回動部材を挟む位置に前記窪み部が設けられており、かつ、前記窪み部同士の間に前記保持部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の車両用シート。
  5. 前記淵部において互いに異なる箇所に複数の前記当接部分が設けられており、
    複数の前記当接部分の各々は、可撓性プレートによって構成されている前記形状復元部材を有し、
    複数の前記当接部分のうち、一の当接部分が有する前記形状復元部材の幅は、他の当接部分が有する前記形状復元部材の幅よりも小さくなっていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の車両用シート。
  6. 前記他の当接部分は、前記車両用シートの幅方向において前記シートクッションの一端側にて前記回動部材である第一リンクと当接し、
    前記一の当接部分は、前記幅方向において前記シートクッションの他端側にて前記回動部材である第二リンク及び第三リンクと当接し、
    前記第一リンク、前記第二リンク及び前記第三リンクは、それぞれ、前記幅方向に沿う回動軸によって回動自在に支持されており、
    前記第二リンク及び前記第三リンクの双方は、前記幅方向において隣り合い、
    前記車両用シートが折り畳み状態にあるとき、前記双方の各々の前記回動軸のうち、一方の回動軸が他方の回動軸よりも前記シートクッションに近い位置にあることを特徴とする請求項5に記載の車両用シート。
JP2014212992A 2014-10-17 2014-10-17 車両用シート Active JP6383241B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014212992A JP6383241B2 (ja) 2014-10-17 2014-10-17 車両用シート
CN201580051490.0A CN107074134B (zh) 2014-10-17 2015-10-16 车用座椅
CN201811600614.8A CN110053525B (zh) 2014-10-17 2015-10-16 车用座椅
US15/518,969 US10106060B2 (en) 2014-10-17 2015-10-16 Vehicle seat
PCT/JP2015/079353 WO2016060256A1 (ja) 2014-10-17 2015-10-16 車両用シート
US16/166,406 US10414299B2 (en) 2014-10-17 2018-10-22 Vehicle seat

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014212992A JP6383241B2 (ja) 2014-10-17 2014-10-17 車両用シート

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016078692A JP2016078692A (ja) 2016-05-16
JP6383241B2 true JP6383241B2 (ja) 2018-08-29

Family

ID=55957436

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014212992A Active JP6383241B2 (ja) 2014-10-17 2014-10-17 車両用シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6383241B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019123478A (ja) * 2018-01-19 2019-07-25 トヨタ紡織株式会社 乗物用シート

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08197994A (ja) * 1995-01-27 1996-08-06 Ikeda Bussan Co Ltd 車両用シート装置
JP2001233099A (ja) * 2000-02-25 2001-08-28 Tachi S Co Ltd 自動車に使用されるリア・シート
JP4142400B2 (ja) * 2002-10-25 2008-09-03 トヨタ車体株式会社 車両用シート
JP6258655B2 (ja) * 2012-12-28 2018-01-10 テイ・エス テック株式会社 車両用シート

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016078692A (ja) 2016-05-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2016060256A1 (ja) 車両用シート
JP5998883B2 (ja) 乗物用シート
JP4614204B2 (ja) シート装置
JP5298580B2 (ja) 車両用シート
US20220219572A1 (en) Vehicle seat
JP5387390B2 (ja) 車両用シート
JP6383241B2 (ja) 車両用シート
JP6097999B2 (ja) 車両用乗員移乗装置
WO2015190274A1 (ja) 乗物用シート
JP6054713B2 (ja) 乗物用シート
JP6990621B2 (ja) 乗物用シート
JP6148220B2 (ja) 車両用シート
JP6822288B2 (ja) シートクッション
JP6272152B2 (ja) 乗物用シート
JP2010058526A (ja) シートテーブル装置
JP6366672B2 (ja) 乗物用シート
JP2012131289A (ja) 車両の折り畳み式シート装置
JP2012131287A (ja) 車両の折り畳み式シート装置
JP6602815B2 (ja) 車両用シート
JP5414227B2 (ja) ヘッドレスト及びシート
JP6533339B2 (ja) 車両用シート
JP5871130B2 (ja) 車両用シート
JP5738733B2 (ja) 車両用シート
JP2015229485A (ja) 乗物用シート
JP2010023747A (ja) 屈伸機構を備えた車両用シート

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170721

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180717

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180803

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6383241

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250