以下の実施の形態では、同一の部品には同一の参照番号を付してある。それらの機能及び名称も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
(第1の実施の形態)
[全体システム構成]
図1を参照して、本実施の形態に係る印刷システム50は、印刷データの印刷処理を行なう印刷装置100と、印刷装置100に対して印刷指示を行なう外部機器であるホスト装置200とを含む。印刷装置100は、レーザー光を露光に利用する、所謂レーザー方式(電子写真方式)の印刷機能を備える。しかし、他の形式の印刷機能を備えたものであってもよい。
ホスト装置200は、いずれも、ユーザからの操作指示に応じて印刷データの作成及び処理等を行なうパーソナルコンピュータ(以下「PC」と呼ぶ。)200a及び携帯端末200bを含む。印刷装置100とホスト装置200とはLAN(Local Area Network)30を介して通信可能に接続されている。印刷装置100とホスト装置200との接続は、LAN以外の接続形態であってもよい。例えば、USB(Universal Serial Bus)ケーブル、又はパラレルインターフェイスケーブル等を介して接続される構成であってもよい。携帯端末200bは、無線通信によって印刷装置100と通信可能に接続される構成であると好ましい。
本実施の形態に係る印刷装置100は、ホスト装置200から送信された印刷データを受信すると、受信した印刷データから印刷イメージを展開し、展開した印刷イメージの印刷物を出力する。複数部数の印刷出力が指定されている場合、印刷装置100は指定された部数分の印刷出力を部単位で実行する。
[ハードウェア構成]
《印刷装置100》
図2を参照して、印刷装置100は、制御部110、操作パネル130、操作パネル制御部140、用紙給紙部150、プリント部160、用紙排出部170、及び通信制御部180を含む。この印刷装置100には、印刷イメージを保存する保存機能が搭載されていない。
制御部110は、実質的にコンピュータであって、印刷装置100全体を制御するCPU(Central Processing Unit)、及び、プログラム等を記憶するための主メモリ等(以上、いずれも図示せず。)を含む。制御部110はさらに、印刷データ解析部112、ホスト通知処理部114、印刷ジョブ処理部116、画像作成部118、部単位出力判定部120、給紙トレイ処理部122、及び排紙トレイ処理部124を含む。
印刷データ解析部112は、受信した印刷データから部数指定コマンド、給紙トレイ指定コマンド、排紙トレイ指定コマンド、及び印刷ジョブデータ等を解析する処理を実行する。ホスト通知処理部114は、部単位出力判定部120による判定結果を、通信制御部180を介して、ホスト装置200に通知する処置を実行する。印刷ジョブ処理部116は、印刷データ解析部112により解析された印刷ジョブデータを実行又はキャンセルする処理を実行する。画像作成部118は、印刷ジョブデータより印刷イメージを作成する処理を実行する。すなわち、画像作成部118は、印刷データから印刷イメージを展開する処理を実行する。
部単位出力判定部120は、展開された印刷イメージを自装置に保存することが可能か否かを判定し、判定結果に応じて部単位出力をどのように行なうのかを決定する。具体的には、部単位出力判定部120は、印刷イメージを保存する保存機能が搭載されているか否か、すなわち、印刷イメージを保存する印刷イメージ保存部を含むか否かを判定する。印刷イメージを自装置に保存できる、すなわち印刷イメージを保存する保存機能が搭載されていると判定された場合、1部目の印刷の際に展開した印刷イメージを印刷イメージ保存部に保存し、2部目以降は印刷イメージ保存部に保存された印刷イメージを用いて印刷出力を実行する出力方法(部単位出力)とする。一方、印刷イメージを自装置に保存できない、すなわち印刷イメージを保存する保存機能が搭載されていないと判定された場合、2部目以降の印刷データをホスト装置200から繰返し受信して、受信した印刷データから展開した印刷イメージを用いて2部目以降の印刷出力を実行する出力方法(部単位出力)とする。
なお、本実施の形態では、印刷イメージを保存する保存機能が印刷装置100に搭載されていないため、印刷装置100は印刷イメージ保存部を含まない。
給紙トレイ処理部122は、印刷データの給紙トレイ指定コマンドを処理する。排紙トレイ処理部124は、印刷データの排紙トレイ指定コマンドを処理する。
操作パネル130はユーザによる操作を受付ける。この操作パネル130は、図示しないタッチパネルディスプレイを含む。タッチパネルディスプレイは表示パネルとタッチパネルとを含む。このタッチパネルディスプレイは、ユーザに対して対話的な操作インターフェイスを提供する。この対話的な操作インターフェイスは、タッチパネルから印刷装置100全体の動作に対するユーザの指示を受付け、その指示の内容を表示パネルに表示する。
操作パネル制御部140は、操作パネル130での各種設定操作を制御する。用紙給紙部150は、用紙がセットされる給紙トレイ(図示せず。)を含む。用紙給紙部150は、給紙トレイ処理部122によって処理された給紙トレイ指定コマンドが指定した給紙トレイから用紙を1枚ずつ引出してプリント部160に給紙する。プリント部160は、制御部110によって印刷ジョブデータから作成された印刷画像を、用紙給紙部150によって給紙された用紙に印刷する。用紙排出部170は、プリント部160により画像が形成された用紙(印刷物)を装置外へと排出する。
通信制御部180は、LAN30とのインターフェイスをとる。印刷装置100は、この通信制御部180を介して、LAN30上のホスト装置200と所定の通信プロトコルにしたがったデータ通信を行なうことができる。印刷装置100は、通信制御部180を介して、ホスト装置200から印刷ジョブデータ等の各種処理の実行を命令する命令信号を受信できる。印刷装置100はさらに、通信制御部180を介して、ホスト装置200に通知データ等の各種データを送信することもできる。
《ホスト装置200》
図3を参照して、ホスト装置200は、文書データを保存する文書データ保存部210、文書データ保存部210に保存された文書データから印刷データを生成する印刷データ生成部220、印刷装置100から送信される印刷装置通知データを処理する印刷装置通知データ処理部230、LAN30とのインターフェイスをとる通信制御部240、種々の情報を表示する表示装置250、及び表示装置250の表示を制御する表示制御部260を含む。
印刷装置通知データ処理部230が処理する印刷装置通知データは、2部目以降の印刷データを送信するよう要求する印刷データ要求通知を含む。通信制御部240は、LAN30を介して、印刷装置100に印刷データを送信するとともに、印刷装置100から送信される印刷装置通知データを受信する。表示制御部260は、印刷装置100からの印刷データ要求通知を受信した場合に、指定した部単位出力が終了するまでの状態を表示装置250に表示させる。
[ソフトウェア構成]
図4〜図6を参照して、印刷システム50において複数部数の印刷物を部単位で出力する際に、印刷装置100で実行されるコンピュータプログラムの制御構造について説明する。このプログラムは、印刷装置100に電源が投入されたことに応じて開始する。このプログラムはまた、印刷イメージを保存する保存機能がある場合とない場合との双方に共通に利用できる。
図4を参照して、このプログラムは、印刷データを受信したか否かを判定し、印刷データを受信するまで待機するステップS1000と、ステップS1000において、印刷データを受信したと判定された場合に実行され、受信した印刷データを印刷データ解析部112にて解析し、印刷データに含まれる部数指定コマンドより指定部数を取得するステップS1010と、ステップS1010の後に実行され、印刷データ保存フラグをONにして、印刷ジョブ処理部116により印刷ジョブの処理を開始するステップS1020と、ステップS1020の後に実行され、1部目の印刷処理であるか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS1030と、ステップS1030において、1部目の印刷処理であると判定された場合に実行され、画像作成部118によって印刷データから印刷イメージを展開するステップS1040と、ステップS1040の後に実行され、印刷イメージの保存機能の有無等に応じて印刷イメージ保存処理を実行するステップS1050とを含む。印刷データ保存フラグは、印刷データが保存されているか否かを判定するためのフラグであり、印刷イメージを保存することが可能か否かに応じてON/OFFが切替えられる。
このプログラムはさらに、ステップS1050の後に実行され、プリント部160を制御して、印刷イメージを用紙に印刷させるステップS1060と、ステップS1060の後に実行され、次ページがあるか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS1070と、ステップS1070において、次ページがないと判定された場合に実行され、指定部数分の印刷処理(印刷出力)が終了したか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS1080とを含む。ステップS1070において、次ページがあると判定された場合は、制御はステップS1040に戻る。ステップS1080において、指定部数分の印刷出力が終了していないと判定された場合は、制御はステップS1030に戻る。
図5を参照して、このプログラムはさらに、ステップS1030(図4参照)において、1部目の印刷処理ではないと判定された場合に実行され、印刷データ保存フラグがOFFであるか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS1090と、ステップS1090において、印刷データ保存フラグがOFFであると判定された場合に実行され、ホスト通知処理部114により、2部目以降の印刷データを送信するよう要求する印刷データ要求通知をホスト装置200に送信するステップS1100と、ステップS1100の後に実行され、ホスト装置200から送信された印刷データを受信して、受信した印刷データから印刷イメージを展開するステップS1110と、ステップS1110の後に実行され、プリント部160を制御して、印刷イメージを用紙に印刷させるステップS1120と、ステップS1120の後に実行され、次ページがあるか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS1130とを含む。ステップS1130において、次ページがあると判定された場合は、制御はステップS1110に戻る。
このプログラムはさらに、ステップS1090において、印刷データ保存フラグがOFFでない、すなわち印刷データ保存フラグがONであると判定された場合に実行され、2部目の印刷処理であるか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS1140と、ステップS1140において、2部目の印刷処理であると判定された場合に実行され、ホスト通知処理部114により、印刷データの送信が完了したこと(印刷データの送信が不要であること)を通知する完了通知をホスト装置200に送信するステップS1150と、ステップS1140において、2部目の印刷処理でないと判定された場合、又はステップS1150の後に実行され、印刷イメージ保存部に保存されている印刷イメージを読出すステップS1160と、ステップS1160の後に実行され、プリント部160を制御して、読出した印刷イメージを用紙に印刷させるステップS1170と、ステップS1170の後に実行され、次ページがあるか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS1180とを含む。ステップS1180において、次ページがあると判定された場合は、制御はステップS1160に戻る。ステップS1130又はステップS1180において、次ページがないと判定された場合は、制御はステップS1080(図4参照)に進む。
図6を参照して、このプログラムはさらに、ステップS1080(図4参照)において、指定部数分の印刷出力が終了したと判定された場合に実行され、印刷データ保存フラグがONであるか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS1190と、ステップS1190において、印刷データ保存フラグがONであると判定された場合に実行され、保存されている印刷イメージを削除するステップS1200と、ステップS1190において、印刷データ保存フラグがONでない、すなわち印刷データ保存フラグがOFFであると判定された場合に実行され、指定部数分の印刷出力が終了したことを通知する完了通知をホスト装置200に送信するステップS1210とを含む。ステップS1200、又はステップS1210の処理が終了すると、このプログラムは終了する。
図7は、図4のステップS1050の詳細なフローである。図7を参照して、このルーチンは、印刷イメージを保存する保存機能が搭載されているか否か、すなわち印刷イメージ保存部を含むか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS1500と、ステップS1500において、印刷イメージを保存する保存機能が搭載されていると判定された場合に実行され、印刷イメージ保存部に印刷イメージを保存することが可能な空き容量(残記憶容量)があるか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS1510と、ステップS1510において、印刷イメージ保存部に印刷イメージを保存することが可能な空き容量がないと判定された場合に実行され、印刷イメージ保存部に保存した途中ページまでの印刷イメージを削除するステップS1512と、ステップS1500において、印刷イメージを保存する保存機能が搭載されていないと判定された場合、又は、ステップS1512の後に実行され、印刷データ保存フラグをOFFにするステップS1520と、ステップS1510において、印刷イメージ保存部に印刷イメージを保存することが可能な空き容量があると判定された場合に実行され、印刷イメージ保存部に印刷イメージを保存するステップS1530とを含む。ステップS1520の処理が終了した場合、又はステップS1530の処理が終了した場合は、このルーチンは終了する。
図8を参照して、印刷システム50において複数部数の印刷物を部単位で出力する際に、ホスト装置200で実行されるコンピュータプログラムの制御構造について説明する。このプログラムは、ユーザの操作に応じて開始する。
このプログラムは、文書データ保存部210から文書データを読出すステップS2000と、ステップS2000の後に実行され、読出した文書データから印刷データ生成部220にて印刷データを生成するステップS2010と、ステップS2010の後に実行され、生成した印刷データを、通信制御部240を介して印刷装置100に送信するステップS2020と、ステップS2020の後に実行され、印刷装置100からの通知データを受信したか否かを判定し、通知データを受信するまで待機するステップS2030と、ステップS2030において、印刷装置100からの通知データを受信したと判定された場合に実行され、受信した通知データが、印刷データの送信を要求する印刷データ要求通知であるか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS2040と、ステップS2040において、受信した通知データが印刷データ要求通知であると判定された場合に実行され、部単位の印刷データを処理中であることを表示装置250に表示させるステップS2050と、ステップS2040において、受信した通知データが印刷データ要求通知ではないと判定された場合に実行され、生成した印刷データを削除してこのプログラムを終了するステップS2060とを含む。ステップS2050の処理が終了すると、制御はステップS2020に戻る。
[動作]
本実施の形態に係る印刷システム50は以下のように動作する。以下の説明は印刷部数として2部以上が指定された場合のものである。以下の説明では、印刷装置100及びホスト装置200の動作の内、本発明に関連する部分のみを説明する。他の動作は従来の印刷装置及びホスト装置の動作と同様である。
ユーザは、複数部数の印刷を行なうためにホスト装置200を操作する。図8を参照して、ホスト装置200は、ユーザの操作に応じて、文書データ保存部210から文書データを読出し(ステップS2000)、読出した文書データから印刷データを生成する(ステップS2010)。印刷データを生成すると、ホスト装置200は生成された印刷データを、通信制御部240を介して印刷装置100に送信する(ステップS2020)。
図4を参照して、印刷装置100はホスト装置200から送信された印刷データを受信する(ステップS1000においてYES)。印刷装置100は、印刷データ解析部112にて印刷データを解析し、解析によって得た指定部数コマンドより指定部数を取得する(ステップS1010)。印刷データ解析部112によって解析された印刷ジョブデータを印刷ジョブ処理部116にて実行する。印刷ジョブの処理を開始する前に、印刷装置100は、印刷データ保存フラグをONにする(ステップS1020)。印刷装置100は、開始する印刷処理が1部目の印刷処理であるか否かを判定する。1部目の印刷処理であれば(ステップS1030においてYES)、画像作成部118にて印刷データから印刷イメージを展開する(ステップS1040)。印刷装置100は、印刷イメージの展開が終了すると、印刷イメージ保存処理を実行する(ステップS1050)。
図7を参照して、印刷装置100は、印刷イメージを保存する保存機能が自装置に搭載されているか否かを判定する。本実施の形態では、印刷イメージを保存する保存機能が印刷装置100に搭載されていないため、ここでは搭載されていないと判定される(ステップS1500においてNO)。印刷装置100は印刷データ保存フラグをOFFにして(ステップS1520)、印刷イメージ保存処理を終了する。
再び図4を参照して、印刷装置100は展開した印刷イメージを用紙に印刷する(ステップS1060)。具体的には、用紙給紙部150からプリント部160に用紙を給紙し、プリント部160において、給紙された用紙に印刷イメージの画像を印刷する。印刷された用紙(印刷物)は用紙排出部170によって装置外に排出される。印刷装置100は、次ページがあるか否かを判定し、次ページがあると判定すると(ステップS1070においてYES)、印刷データから印刷イメージを展開して当該印刷イメージを出力する。この処理は、次ページがないと判定されるまで繰返される。次ページがないと判定すると(ステップS1070においてNO)、印刷装置100は指定部数分の印刷出力が終了したか否かを判定する。ここでは1部目の印刷処理が終了した状態であるため、指定部数分の印刷出力が終了していないと判定される(ステップS1080においてNO)。印刷装置100は2部目以降の処理を継続する。
図5を参照して、1部目の印刷処理が終了すると(図4に示すステップS1080においてNO)、印刷装置100は、印刷データ保存フラグがOFFであるか否かを判定する。印刷データ保存フラグは印刷イメージ保存処理においてOFFにされているため、ここでは印刷データ保存フラグはOFFであると判定される(ステップS1090においてYES)。印刷データ保存フラグがOFFの場合、印刷イメージは印刷装置100に保存されていない。印刷装置100は、印刷データの送信を要求する印刷データ要求通知をホスト装置200に送信する(ステップS1100)。
図8を参照して、ホスト装置200は、印刷装置100から送信された印刷データ要求通知を受信すると(ステップS2030においてYES、かつステップS2040においてYES)、表示装置250に印刷データの部単位の印刷処理中であることを表示して(ステップS2050)、次の部の印刷データを印刷装置100に送信する(ステップS2020)。ホスト装置200は、表示装置250に印刷データの部単位の印刷処理中であることを表示することによって、指定部数分の印刷データの出力が終了するまで印刷データの送信処理が完了しないことをユーザに通知する。
このように、印刷装置100が印刷データ要求通知をホスト装置200に送信することによって、当該印刷データ要求通知を受信したホスト装置200から次の部の印刷データが印刷装置100に送信される。印刷装置100は、ホスト装置200から送信された印刷データを受信し、その印刷データから印刷イメージを展開する(図5に示すステップS1110)。印刷装置100は、展開した印刷イメージを用紙に印刷する(ステップS1120)。次ページがある場合(ステップS1130においてYES)、印刷装置100は、印刷データから印刷イメージを展開して当該印刷イメージを印刷出力する。この処理は、次ページがないと判定されるまで繰返される。次ページがないと判定すると(ステップS1130においてNO)、印刷装置100は指定部数分の印刷出力が終了したか否かを判定する。指定部数分の印刷出力が終了していない場合(図4に示すステップS1080においてNO)、印刷装置100は上記した2部目以降の処理と同じ処理を繰返す。
指定部数分の印刷出力が終了すると(ステップS1080においてYES)、印刷装置100は、印刷データ保存フラグがONであるか否かを判定する。印刷装置100には保存機能が搭載されていないため、ここでは印刷データ保存フラグがONではないと判定される(ステップS1190においてNO)。印刷装置100は、指定部数分の印刷出力が終了したことを通知する完了通知をホスト装置200に送信して(ステップS1210)、印刷処理を終了する。
ホスト装置200は、印刷装置100から送信された完了通知を受信すると(図8に示すステップS2030においてYES、かつステップS2040においてNO)、生成した印刷データを削除し(ステップS2060)、印刷処理が終了したことをユーザに通知して処理を終了する。
[作用・効果]
以上の説明から明らかなように、本実施の形態に係る印刷システム50を利用することにより、以下に述べる効果を奏する。
印刷装置100は、複数部数の印刷出力を実行するよう指示する印刷指示を取得すると、印刷イメージを自装置に保存することが可能か否かを判定する。この判定結果が否定の場合、すなわち印刷イメージを自装置に保存できない場合、印刷装置100は、2部目以降の印刷データをホスト装置200から取得して、取得した印刷データから展開された印刷イメージを用いて2部目以降の印刷出力を部単位で実行する。これにより、印刷イメージを自装置に保存できない場合でも、指定部数分の印刷物を部単位で出力できる。
ホスト装置200は、印刷装置100から送信された印刷データ要求通知を受信すると、印刷装置100に対して次の部の印刷データを送信する。ホスト装置200は、指定部数分の出力が終了するまで印刷データを繰返し印刷装置100に送信することになる。ホスト装置200は、表示装置250に部単位の印刷データの印刷処理中であることを表示することによって、指定部数分の出力が終了するまで印刷データを送信する処理が完了しないことを通知する。これにより、ユーザはそのような処理となっていることを認識できる。
(第1の実施の形態の変形例)
図9を参照して、本変形例に係る印刷システム50Aは、図1の印刷装置100に代えて印刷装置100Aを含む点において、第1の実施の形態に係る印刷システム50と異なる。その他の点では、各印刷システムは同一の構成である。
図10を参照して、印刷装置100Aは、第1の実施の形態に係る印刷装置100の構成において、1部目の印刷イメージを保存する印刷イメージ保存部126、及び、印刷イメージ保存部126に印刷イメージを保存する処理を実行する印刷イメージ保存処理部128をさらに含む。印刷イメージ保存部126は不揮発性記憶装置であり、例えばハードディスクドライブ(HDD)及びフラッシュメモリを含む。本変形例に係る印刷装置100Aは、印刷イメージ保存部126及び印刷イメージ保存処理部128を含むことによって、印刷データから展開された印刷イメージを保存する保存機能を持つ。
印刷装置100Aは、第1の実施の形態と同様、複数部数の印刷物を部単位で出力する際に、図4〜図6のコンピュータプログラムを実行する。
[動作]
本変形例に係る印刷システム50Aは以下のように動作する。以下の説明は印刷部数として2部以上が指定された場合のものである。なお、印刷イメージ保存処理時の動作、及び2部目以降の印刷処理時の動作を除いた動作は、上記第1の実施の形態と同様である。したがって、同様の動作についての詳細な説明は繰返さない。
図4を参照して、印刷装置100Aは、ホスト装置200から送信された印刷データを受信すると(ステップS1000においてYES)、受信した印刷データを解析して、解析によって得た指定部数コマンドより指定部数を取得する(ステップS1010)。印刷装置100Aは、印刷データ保存フラグをONにして(ステップS1020)、1部目の印刷処理を開始する。印刷装置100Aは、印刷データから印刷イメージを展開(ステップS1040)した後、印刷イメージ保存処理を実行する(ステップS1050)。
図7を参照して、印刷装置100Aは、印刷イメージを保存する保存機能が自装置に搭載されているか否かを判定する。本変形例では、印刷イメージを保存する保存機能が印刷装置100Aに搭載されているため、ここでは搭載されていると判定される(ステップS1500においてYES)。印刷装置100Aは、印刷イメージ保存部126に印刷イメージを保存することが可能な空き容量があるか否かを判定する。空き容量がある場合(ステップS1510においてYES)、印刷装置100Aは、印刷イメージ保存処理部128によって、印刷イメージを印刷イメージ保存部126に保存する。印刷イメージが保存されると、印刷イメージ保存処理は終了する。一方、印刷イメージ保存部126に空き容量がない場合(ステップS1510においてNO)、印刷装置100Aは、途中ページまでの印刷イメージを印刷イメージ保存部126から削除し(ステップS1512)、印刷イメージを保存せずに印刷データ保存フラグをOFFにする(ステップS1520)。これにより、印刷イメージ保存処理は終了する。
図5を参照して、1部目の印刷処理が終了すると(図4に示すステップS1030においてNO)、印刷装置100Aは、印刷データ保存フラグがOFFであるか否かを判定する。印刷データ保存フラグがOFFの場合(ステップS1090においてYES)、すなわち、本変形例では、印刷イメージ保存部126に空き容量がない場合、印刷イメージ保存部126には印刷イメージが保存されていない。印刷装置100Aは、ホスト装置200から印刷データを取得するために、印刷データの送信を要求する印刷データ要求通知をホスト装置200に送信する(ステップS1100)。印刷装置100Aは、第1の実施の形態と同様、ホスト装置200から送信される印刷データを受信して、当該印刷データに基づいて印刷処理を実行する。この処理は、指定部数分の印刷出力が終了するまで繰返される。
一方、印刷データ保存フラグがONの場合(ステップS1090においてNO)、すなわち、本変形例では、印刷イメージ保存部126に空き容量がある場合、印刷イメージ保存部126には印刷イメージが保存されている。この場合、印刷装置100Aは、実行する印刷処理が2部目の印刷処理であるか否かをまず判定する。2部目の印刷処理であれば(ステップS1140においてYES)、印刷装置100Aは、印刷データの送信が完了したこと(印刷データの送信が不要であること)を通知する完了通知をホスト装置200に送信する(ステップS1150)。
図8を参照して、ホスト装置200は、印刷装置100Aから送信された完了通知を受信すると(ステップS2030においてYES、かつステップS2040においてNO)、印刷装置100Aに対して印刷データを送信する必要がないと判断して、生成した印刷データを削除して(ステップS2060)、ホスト装置200における印刷処理を終了する。
再び図5を参照して、印刷装置100Aは、完了通知をホスト装置200に送信した後、印刷イメージ保存部126に保存されている印刷イメージを読出し(ステップS1160)、読出した印刷イメージを用紙に印刷する(ステップS1170)。印刷装置100Aは、次ページがあるか否かを判定し、次ページがあると判定すると(ステップS1180においてYES)、印刷イメージ保存部126から印刷イメージを読出して当該印刷イメージを印刷出力する。この処理は、次ページがないと判定されるまで繰返される。次ページがないと判定すると(ステップS1180においてNO)、印刷装置100Aは指定部数分の印刷出力が終了したか否かを判定する。指定部数分の印刷出力が終了していない場合(図4に示すステップS1080においてNO)、印刷装置100Aは、2部目の印刷処理と同様にして、3部目以降の処理を継続する。
指定部数分の印刷出力が終了すると(ステップS1080においてYES)、印刷装置100Aは、印刷データ保存フラグがONであるか否かを判定する。印刷データ保存フラグがONであると判定された場合、印刷イメージ保存部126に印刷イメージが保存されているため、印刷装置100Aは、保存されている印刷イメージを削除して(ステップS1200)、一連の印刷処理を終了する。印刷データ保存フラグがONではないと判定された場合、印刷イメージ保存部126には印刷イメージが保存されていないため、印刷装置100Aは、指定部数分の印刷出力が終了したことを通知する完了通知をホスト装置200に送信して(ステップS1210)、一連の印刷処理を終了する。
[作用・効果]
本変形例に係る印刷システム50Aは、以下の効果を奏する。
印刷装置100Aは、複数部数の印刷出力を実行するよう指示する印刷指示を取得すると、印刷イメージを自装置に保存することが可能か否かを判定する。この判定結果が肯定の場合、すなわち印刷イメージを自装置に保存できる場合、印刷装置100Aは、展開された印刷イメージを自装置に保存し、保存した印刷イメージを用いて2部目以降の印刷出力を部単位で実行する。これにより、2部目以降は展開時間を必要としない保存した印刷イメージを用いて印刷出力を行なうことができるので、高速で、指定部数分の印刷物を部単位で出力できる。
印刷イメージを保存する保存機能が搭載されている場合であっても、印刷イメージ保存部126の空き容量がない場合は、印刷イメージを保存できない。この場合、印刷装置100Aは、2部目以降の印刷データをホスト装置200から取得して、取得した印刷データから展開された印刷イメージを用いて2部目以降の印刷出力を部単位で実行する。したがって、このような場合であっても、指定部数分の印刷物を部単位で出力できる。
(第2の実施の形態)
[全体システム構成]
図11を参照して、本実施の形態に係る印刷システム300は、印刷データの印刷処理を行なう印刷装置400と、印刷データを保存するプリントサーバ500とを含む。印刷装置400とプリントサーバ500とはLAN30を介して通信可能に接続されている。印刷装置400とプリントサーバ500との接続は、LAN以外の接続形態であってもよい。
本実施の形態に係る印刷システム300では、印刷装置400からプリントサーバ500に印刷データを指定した印刷要求を行なう。プリントサーバ500は、印刷装置400からの印刷要求を受信すると、指定された印刷データを印刷装置400に送信する。印刷装置400は印刷要求を行なうことによってプリントサーバ500から印刷データを取得し、取得した印刷データの印刷処理を実行する。
[ハードウェア構成]
《印刷装置400》
本実施の形態に係る印刷装置400は、第1の実施の形態に係る印刷装置100と同様の構成を有する。そのため、印刷装置400には、印刷イメージを保存する保存機能が搭載されていない。本実施の形態では、印刷装置400はプリントサーバ500から印刷データを取得(受信)する。
《プリントサーバ500》
図12を参照して、プリントサーバ500は、印刷データを保存する印刷データ保存部510と、印刷装置400から指定された印刷データを印刷データ保存部510から取得する処理を実行する印刷データ処理部520と、印刷データ処理部520によって取得した印刷データを印刷装置400に送信する通信制御部530とを含む。印刷データ保存部510は不揮発性記憶装置であり、例えばハードディスクドライブ(HDD)及びフラッシュメモリを含む。印刷データを指定する指定データが印刷装置400からプリントサーバ500に送信されると、プリントサーバ500は通信制御部530を介して指定データを受信する。印刷データ処理部520は、指定データによって指定された印刷データを印刷データ保存部510から取得し、取得した印刷データを、通信制御部530を介して印刷装置400に送信する。
[ソフトウェア構成]
本実施の形態に係る印刷装置400では、図4〜図6に示されるプログラムに代えて、図13〜図15に示されるプログラムが実行される。図13〜図15のプログラムは、図4〜図6のプログラムのステップS1000、ステップS1010、ステップS1100、ステップS1140、ステップS1150及びステップS1210に代えて、ステップS3000〜ステップS3030を含む。図13〜図15のステップS1020〜ステップS1090、ステップS1110〜ステップS1130、ステップS1160〜ステップS1200における処理は、図4〜図6に示される各ステップにおける処理と同じである。以下、異なる部分について説明する。
図13を参照して、このプログラムは、操作パネル130から入力された指示が印刷実行指示であるか否かを判定し、操作パネル130から印刷実行の指示がされるまで待機するステップS3000と、ステップS3000において、操作パネル130から入力された指示が印刷実行指示であると判定された場合に実行され、操作パネル130から指定された指定部数を取得するステップS3010とを含む。ステップS3010の処理が終了すると、制御はステップS1020に進む。
このプログラムはさらに、ステップS1030において、開始する印刷処理が1部目の印刷処理であると判定された場合に実行され、プリントサーバ500に指定データを送信することによって当該プリントサーバ500から印刷データを取得するステップS3020を含む。ステップS3020の処理が終了すると、制御はステップS1040に進む。
図14を参照して、このプログラムはさらに、ステップS1090において、印刷データ保存フラグがOFFであると判定された場合に実行され、プリントサーバ500に指定データを送信することによって当該プリントサーバ500から印刷データを取得するステップS3030を含む。ステップS3030の処理が終了すると、制御はステップS1110に進む。ステップS1090において、印刷データ保存フラグがOFFでない、すなわち印刷データ保存フラグがONであると判定された場合は、制御はステップS1160に進む。図15を参照して、ステップS1080(図13参照)において、指定部数分の印刷出力が終了したと判定された場合は、制御はステップS1190に進む。
[動作]
本実施の形態に係る印刷システム300は以下のように動作する。以下の説明は印刷部数として2部以上が指定された場合のものである。
図13を参照して、ユーザによって操作パネル130が操作されると、操作パネル制御部140は操作による指示が印刷実行指示であるか否かを判定する。操作パネル制御部140は、ユーザによって印刷実行の指示が入力されるまで待機し、印刷実行の指示が入力されると(ステップS3000においてYES)、操作パネル130を介して指定(入力)された指定部数を取得する(ステップS3010)。
印刷ジョブの処理を開始する前に、印刷装置400は、印刷データ保存フラグをONにする(ステップS1020)。印刷装置400は、開始する印刷処理が1部目の印刷処理であるか否かを判定する。1部目の印刷処理であれば(ステップS1030においてYES)、印刷装置400は、プリントサーバ500に指定データを送信することによって当該プリントサーバ500から印刷データを取得する(ステップS3020)。プリントサーバ500から印刷データを取得すると、印刷装置400は、画像作成部118にて印刷データから印刷イメージを展開する(ステップS1040)。印刷イメージの展開が終了すると、印刷装置400は印刷イメージ保存処理を実行する(ステップS1050)。
図7を参照して、印刷装置400は、印刷イメージを保存する保存機能が自装置に搭載されているか否かを判定する。本実施の形態では、印刷イメージを保存する保存機能が印刷装置400に搭載されていないため、ここでは搭載されていないと判定される(ステップS1500においてNO)。印刷装置400は印刷データ保存フラグをOFFにして(ステップS1520)、印刷イメージ保存処理を終了する。
再び図13を参照して、印刷装置400は展開した印刷イメージを用紙に印刷する(ステップS1060)。印刷装置400は、次ページがあるか否かを判定し、次ページがあると判定すると(ステップS1070においてYES)、印刷データから印刷イメージを展開して当該印刷イメージを印刷出力する。この処理は、次ページがないと判定されるまで繰返される。次ページがないと判定すると(ステップS1070においてNO)、印刷装置400は指定部数分の印刷出力が終了したか否かを判定する。ここでは1部目の印刷処理が終了した状態であるため、指定部数分の印刷出力が終了していないと判定される(ステップS1080においてNO)。印刷装置400は2部目以降の処理を継続する。
図14を参照して、1部目の印刷処理が終了すると(図13に示すステップS1030においてNO)、印刷装置400は、印刷データ保存フラグがOFFであるか否かを判定する。印刷データ保存フラグは印刷イメージ保存処理においてOFFにされているため、ここでは印刷データ保存フラグはOFFであると判定される(ステップS1090においてYES)。印刷データ保存フラグがOFFの場合、印刷イメージは保存されていないため、印刷装置400は、プリントサーバ500から次の部の印刷データを取得する(ステップS3030)。
印刷装置400は、プリントサーバ500から次の部の印刷データを取得すると、その印刷データから印刷イメージを展開し(図14に示すステップS1110)、展開した印刷イメージを用紙に印刷する(ステップS1120)。次ページがある場合は(ステップS1130においてYES)、印刷装置400は、印刷データから印刷イメージを展開して当該印刷イメージを印刷出力する。この処理は、次ページがないと判定されるまで繰返される。次ページがないと判定すると(ステップS1130においてNO)、印刷装置400は指定部数分の印刷出力が終了したか否かを判定する。指定部数分の印刷出力が終了していない場合(図13に示すステップS1080においてNO)、印刷装置400は上記した2部目以降の処理と同じ処理を繰返す。
指定部数分の印刷出力が終了すると(ステップS1080においてYES)、印刷装置400は、印刷データ保存フラグがONであるか否かを判定する。印刷装置400には、保存機能が搭載されていないため、ここでは印刷データ保存フラグがONではないと判定して(図15に示すステップS1190においてNO)、印刷処理を終了する。
[作用・効果]
本実施の形態に係る印刷システム300は、以下の効果を奏する。
印刷装置400は、複数部数の印刷出力を実行するよう指示する印刷指示を取得すると、印刷イメージを自装置に保存することが可能か否かを判定する。この判定結果が否定の場合、すなわち印刷イメージを自装置に保存できない場合、印刷装置400は、2部目以降の印刷データをプリントサーバ500から取得して、取得した印刷データから展開された印刷イメージを用いて2部目以降の印刷出力を部単位で実行する。これにより、印刷イメージを自装置に保存できない場合でも、指定部数分の印刷物を部単位で出力できる。
(第2の実施の形態の変形例)
図16を参照して、本変形例に係る印刷システム300Aは、図11の印刷装置400に代えて印刷装置400Aを含む点において、第2の実施の形態に係る印刷システム300と異なる。その他の点では、各印刷システムは同一の構成である。
本変形例に係る印刷装置400Aは、第1の実施の形態の変形例に係る印刷装置100Aと同様の構成を有する。そのため、印刷装置400Aには、印刷イメージを保存する保存機能が搭載されている。すなわち、本変形例に係る印刷装置400Aは、図10の印刷装置100Aと同様、1部目の印刷イメージを保存する印刷イメージ保存部126、及び、印刷イメージ保存部126に印刷イメージを保存する処理を実行する印刷イメージ保存処理部128をさらに含む。
印刷装置400Aは、第2の実施の形態と同様、複数部数の印刷物を部単位で出力する際に、図13〜図15のコンピュータプログラムを実行する。
[動作]
本変形例に係る印刷システム300Aは以下のように動作する。以下の説明は印刷部数として2部以上が指定された場合のものである。
図13を参照して、印刷装置400Aは、印刷実行の指示入力を受付けると(ステップS3000においてYES)、指定(入力)された指定部数を取得する(ステップS3010)。印刷装置400Aは、印刷データ保存フラグをONにして(ステップS1020)、1部目の印刷処理を開始する。印刷装置400Aは、プリントサーバ500から印刷データを取得し(ステップS3020)、取得した印刷データから印刷イメージを展開する(ステップS1040)。その後、印刷装置400Aは、印刷イメージ保存処理を実行する(ステップS1050)。
図7を参照して、印刷装置400Aは、印刷イメージを保存する保存機能が自装置に搭載されているか否かを判定する。本変形例では、印刷イメージを保存する保存機能が印刷装置400Aに搭載されているため、ここでは搭載されていると判定される(ステップS1500においてYES)。印刷装置400Aは、印刷イメージ保存部126に印刷イメージを保存することが可能な空き容量があるか否かを判定する。空き容量がある場合(ステップS1510においてYES)、印刷装置400Aは、印刷イメージ保存処理部128によって、印刷イメージを印刷イメージ保存部126に保存する。印刷イメージが保存されると、印刷イメージ保存処理は終了する。一方、印刷イメージ保存部126に空き容量がない場合(ステップS1510においてNO)、印刷装置400Aは、途中ページまでの印刷イメージを印刷イメージ保存部126から削除し(ステップS1512)、印刷イメージを保存せずに印刷データ保存フラグをOFFにする(ステップS1520)。これにより、印刷イメージ保存処理を終了する。
図14を参照して、1部目の印刷処理が終了すると(図13に示すステップS1030においてNO)、印刷装置400Aは、印刷データ保存フラグがOFFであるか否かを判定する。印刷データ保存フラグがOFFの場合(ステップS1090においてYES)、すなわち、本変形例では、印刷イメージ保存部126に空き容量がない場合、印刷イメージ保存部126には印刷イメージが保存されていない。この場合、印刷装置400Aは、第2の実施の形態と同様、プリントサーバ500から次の部の印刷データを取得して(ステップS3030)、当該印刷データに基づいて印刷処理を実行する。この処理は、指定部数分の印刷出力が終了するまで繰返される。
一方、印刷データ保存フラグがONの場合(ステップS1090においてNO)、すなわち、本変形例では、印刷イメージ保存部126に空き容量がある場合、印刷イメージ保存部126には印刷イメージが保存されている。印刷装置400Aは、印刷イメージ保存部126に保存されている印刷イメージを読出し(ステップS1160)、読出した印刷イメージを用紙に印刷する(ステップS1170)。印刷装置400Aは、次ページがあるか否かを判定し、次ページがあると判定すると(ステップS1180においてYES)、印刷イメージ保存部126から印刷イメージを読出して当該印刷イメージを印刷出力する。この処理は、次ページがないと判定されるまで繰返される。次ページがないと判定すると(ステップS1180においてNO)、印刷装置400Aは指定部数分の印刷出力が終了したか否かを判定する。指定部数分の印刷出力が終了していない場合(図13に示すステップS1080においてNO)、印刷装置400Aは、2部目の印刷処理と同様にして、3部目以降の処理を継続する。
指定部数分の印刷出力が終了すると(図13に示すステップS1080においてYES)、印刷装置400Aは、印刷データ保存フラグがONであるか否かを判定する。印刷データ保存フラグがONであると判定された場合、印刷イメージ保存部126に印刷イメージが保存されているため、印刷装置400Aは、保存されている印刷イメージを削除して(ステップS1200)、一連の印刷処理を終了する。印刷データ保存フラグがONではないと判定された場合、印刷イメージ保存部126には印刷イメージが保存されていないため、印刷装置400Aは、削除処理を行なうことなく、一連の印刷処理を終了する。
[作用・効果]
本変形例に係る印刷システム300Aは、以下の効果を奏する。
印刷装置400Aは、複数部数の印刷出力を実行するよう指示する印刷指示を取得すると、印刷イメージを自装置に保存することが可能か否かを判定する。この判定結果が肯定の場合、すなわち印刷イメージを自装置に保存できる場合、印刷装置400Aは、展開された印刷イメージを自装置に保存し、保存した印刷イメージを用いて2部目以降の印刷出力を部単位で実行する。これにより、2部目以降は展開時間を必要としない保存した印刷イメージを用いて印刷出力を行なうことができるので、高速で、指定部数分の印刷物を部単位で出力できる。
印刷イメージを保存する保存機能が搭載されている場合であっても、印刷イメージ保存部126の空き容量がない場合は、印刷イメージを保存できない。この場合、印刷装置400Aは、2部目以降の印刷データをプリントサーバ500から取得して、取得した印刷データから展開された印刷イメージを用いて2部目以降の印刷出力を部単位で実行する。したがって、このような場合であっても、指定部数分の印刷物を部単位で出力できる。
(第3の実施の形態)
本実施の形態に係る印刷システムは、印刷装置において、印刷イメージを保存する保存機能を後に追加することが可能とされている点、及び、ホスト装置において、印刷装置に保存機能が搭載されているか否かを予め検出することが可能とされている点において、第1の実施の形態に係る印刷システム50と異なる。その他の点では、各印刷システムは同一の構成である。
本実施の形態に係る印刷装置は、印刷イメージを保存する保存機能(印刷イメージ保存部)を必要に応じて追加できる。ホスト装置は、印刷装置と通信して、任意のタイミングで印刷装置から当該印刷装置の構成を取得し、取得した構成を記憶する。例えば、ユーザによって印刷装置の構成を取得する操作が行なわれると、ホスト装置は、その操作に応答して印刷装置の構成を取得する。印刷装置の構成を自動で取得する設定(以下「自動取得設定」と呼ぶ場合がある。)がONにされている場合、ホスト装置は所定の時間間隔で印刷装置と通信して、当該印刷装置から構成を取得する。
[ソフトウェア構成]
図17を参照して、印刷装置に保存機能が搭載されているか否かを予め検出するために、ホスト装置で実行されるコンピュータプログラムの制御構造について説明する。このプログラムは、ユーザの操作に応じて開始する。
このプログラムは、印刷イメージ保存機能搭載フラグをOFFにするステップS4000と、ステップS4000の後に実行され、印刷装置の構成を取得する操作がされたか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS4010と、ステップS4010において、印刷装置の構成を取得する操作がされていないと判定された場合に実行され、構成を自動で取得する設定がONされているか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS4020と、ステップS4020において、構成を自動で取得する設定がONにされていると判定された場合に実行され、所定時間が経過したか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS4030とを含む。ステップS4020において、構成を自動で取得する設定がONにされていないと判定された場合、又は、ステップS4030において、所定時間が経過していないと判定された場合は、制御はステップS4010に戻る。
このプログラムはさらに、ステップS4010において、印刷装置の構成を取得する操作がされたと判定された場合、又は、ステップS4030において、所定時間が経過したと判定された場合に実行され、印刷装置と通信して当該印刷装置から構成データを取得するステップS4040とを含む。構成データは、保存機能(印刷イメージ保存部)の有無を示すデータ、及び印刷イメージ保存部の空き容量に関するデータを含む。
このプログラムはさらに、ステップS4040の後に実行され、取得した構成データに基づいて、印刷イメージを保存する保存機能が搭載されているか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS4050と、ステップS4050において、保存機能が搭載されていると判定された場合に実行され、印刷イメージ保存部に印刷イメージを保存することが可能な空き容量があるか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS4060と、ステップS4060において、印刷イメージ保存部に印刷イメージを保存することが可能な空き容量があると判定された場合に実行され、印刷イメージ保存機能搭載フラグをONにして、制御をステップS4010に戻すステップS4070と、ステップS4050において、保存機能が搭載されていないと判定された場合、又はステップS4060において、印刷イメージ保存部に印刷イメージを保存することが可能な空き容量がないと判定された場合に実行され、印刷イメージ保存機能搭載フラグをOFFにするステップS4072と、ステップS4072の後に実行され、取得した構成データに基づいて、その他の機能の搭載フラグを更新し、制御をステップS4010に戻すステップS4080とを含む。
図18を参照して、複数部数の印刷物を部単位で出力する際に、ホスト装置で実行されるコンピュータプログラムの制御構造について説明する。このプログラムは、ユーザの操作に応じて開始する。
このプログラムは、ユーザによって印刷を実行する操作がされたか否かを判定し、印刷を実行する操作がされるまで待機するステップS5000と、ステップS5000において、印刷を実行する操作がされたと判定された場合に実行され、印刷データを印刷装置に送信するステップS5010と、ステップS5010の後に実行され、印刷イメージ保存機能搭載フラグがONであるか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS5020と、ステップS5020において、印刷イメージ保存機能搭載フラグがONではない、すなわちOFFであると判定された場合に実行され、指定部数の印刷データの送信が終了したか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れ分岐させるステップS5030と、ステップS5030において、指定部数の印刷データの送信が終了していないと判定された場合に実行され、次の部の印刷データを印刷装置に送信するステップS5040と、ステップS5040の後に実行され、印刷装置からの不要通知を受信したか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS5050と、ステップS5050において、印刷装置からの通知を受信したと判定された場合に実行され、印刷イメージ保存機能搭載フラグをONにして制御をステップS5020に戻すステップS5060とを含む。ステップS5050において、印刷装置からの不要通知を受信していないと判定された場合は、制御はステップS5030に戻る。ステップS5020において、印刷イメージ保存機能搭載フラグがONであると判定された場合、又は、ステップS5030において、指定部数の印刷データの送信が終了したと判定された場合は、このプログラムは終了する。
本実施の形態に係る印刷装置では、図4〜図6に示されるプログラムに代えて、図19〜図21に示されるプログラムが実行される。図19〜図21のプログラムは、図4〜図6のプログラムのステップS1100、ステップS1140、ステップS1150、及びステップS1210に代えて、ステップS6000〜ステップS6030を含む。図19〜図21のステップS1000〜ステップS1090、ステップS1110〜ステップS1130、及びステップS1160〜ステップS1200における処理は、図4〜図6に示される各ステップにおける処理と同じである。以下、異なる部分について説明する。
図20を参照して、このプログラムは、ステップS1090において、印刷データ保存フラグがOFFであると判定された場合に実行され、ホスト装置から印刷データを受信するステップS6000と、ステップS1090において、印刷データ保存フラグがOFFでない、すなわち印刷データ保存フラグがONであると判定された場合に実行され、ホスト装置から印刷データを受信したか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS6010と、ステップS6010において、ホスト装置から印刷データを受信したと判定された場合に実行され、印刷データの送信不要を通知する不要通知をホスト装置に送信するステップS6020と、ステップS6020の後に実行され、ホスト装置から送信された2部目以降の印刷データを読捨てる(キャンセルする)ステップS6030とを含む。ステップS6000の処理が終了すると、制御はステップS1110に進む。ステップS6010において、ホスト装置から印刷データを受信していないと判定された場合、又は、ステップS6030の処理が終了した場合、制御はステップS1160に進む。図21を参照して、ステップS1080(図19参照)において、指定部数分の印刷出力が終了したと判定された場合は、制御はステップS1190に進む。
[動作]
本実施の形態に係る印刷システムは以下のように動作する。以下の説明は印刷部数として2部以上が指定された場合のものである。
ホスト装置は、印刷装置から当該印刷装置の構成を取得して記憶している。図17を参照して、ホスト装置は、ユーザによる構成を取得するための操作(例えば構成取得ボタンの操作)を受付けると(ステップS4010においてYES)、印刷装置と通信して当該印刷装置から構成データを取得する(ステップS4040)。さらに、自動取得設定がONにされている場合(ステップS4020においてYES)、ホスト装置は定期的に印刷装置と通信して当該印刷装置から構成データを取得する(ステップS4040)。
ホスト装置は取得した構成データに基づいて、記憶している構成を更新する。具体的には、ホスト装置は取得した構成データに基づいて、印刷装置に保存機能が搭載されているか否かを判定する。保存機能が搭載されていると判定すると(ステップS4050においてYES)、ホスト装置は、印刷イメージを保存することが可能な空き容量があるか否かを判定する。空き容量がある場合(ステップS4060においてYES)、ホスト装置は、印刷イメージ保存機能搭載フラグをONにする(ステップS4070)。一方、印刷装置に保存機能が搭載されていないと判定すると(ステップS4050においてNO)、ホスト装置は、印刷イメージ保存機能搭載フラグをOFFにし(ステップS4072)、その他の機能の搭載フラグを更新する(ステップS4080)。印刷イメージを保存することが可能な空き容量がない場合(ステップS4060においてNO)も、ホスト装置は、印刷イメージ保存機能搭載フラグをOFFにし(ステップS4072)、その他の機能の搭載フラグを更新する(ステップS4080)。このようにして、ホスト装置は、印刷イメージを保存する保存機能が印刷装置に搭載されているか否かを予め検出する。
本実施の形態に係る印刷装置は、印刷イメージを保存する印刷イメージ保存部(保存機能)を後に追加することが可能に構成されている。ホスト装置は、任意のタイミングで、又は定期的に印刷装置から当該印刷装置の構成を取得することによって、印刷装置に保存機能が追加された場合に、当該保存機能が追加(搭載)されたことを検出する。
図18を参照して、ホスト装置は、ユーザによる印刷実行の操作を受付けると(ステップS5000においてYES)、文書の印刷データを印刷装置に送信する(ステップS5010)。
図19を参照して、印刷装置はホスト装置から送信された印刷データを受信すると(ステップS1000においてYES)、第1の実施の形態と同様にして、1部目の印刷処理を実行する。
再び図18を参照して、ホスト装置は、印刷データを印刷装置に送信すると、印刷イメージ保存機能搭載フラグがONであるか否かを判定する。印刷イメージ保存機能搭載フラグがONの場合(ステップS5020においてYES)、印刷装置に保存機能が搭載されている。この場合、印刷イメージは印刷装置の印刷イメージ保存部に保存される。ホスト装置は、印刷装置に対して2部目以降の印刷データを送信する必要がないと判断して、ホスト装置における印刷処理を終了する。印刷イメージ保存機能搭載フラグがOFFの場合(ステップS5020においてNO)、ホスト装置は、印刷装置に保存機能が搭載されていないことを検出している。この場合、ホスト装置は、印刷装置に対して2部目以降の印刷データを送信する必要があると判断して、次の部の印刷データを印刷装置に送信する(ステップS5040)。
図20を参照して、印刷装置は、1部目の印刷処理が終了すると(図19に示すステップS1030においてNO)、印刷データ保存フラグがOFFであるか否かを判定する。印刷データ保存フラグがOFFである場合(ステップS1090においてYES)、保存機能が搭載されていないことをホスト装置が検出しているため、ホスト装置から次の部の印刷データが送信される。印刷装置は、ホスト装置から送信された印刷データを受信して(ステップS6000)、次の部の印刷処理を実行する。
ホスト装置は、指定部数に達するまで繰返し次の部の印刷データを印刷装置に送信する。印刷装置は、指定部数分の印刷出力が終了するまで、ホスト装置から送信される印刷データを繰返し受信して部単位での印刷処理を継続する。ホスト装置は、指定部数分の印刷データを印刷装置に送信すると(図18に示すステップS5030においてYES)、印刷処理を終了する。
一方、印刷装置において、印刷データ保存フラグがOFFでない、すなわち印刷データ保存フラグがONであると判定された場合(図20に示すステップS1090においてNO)、印刷装置は、印刷イメージ保存部に保存されている印刷イメージを読出し(ステップS1160)、読出した印刷イメージを用紙に印刷する(ステップS1170)。
ここで、ホスト装置が印刷装置から構成データを受信した後に、印刷装置に保存機能が搭載(追加)された場合、ホスト装置において、保存機能が搭載されていないことを検出した状態(保存機能の搭載を検出していない状態)となっていることがある。この場合、ホスト装置は、印刷装置に保存機能が搭載されているにもかかわらず、印刷装置には保存機能が搭載されていないと認識している。そのため、ホスト装置は、印刷データを送信する必要があると判断して、印刷装置に次の部の印刷データを送信する。
印刷装置は、保存機能が搭載されることによって印刷データ保存フラグがONになっている状態で、ホスト装置から送信された印刷データを受信すると(ステップS6010においてYES)、送信された印刷データは不要なデータであるため、印刷データの送信不要を通知する不要通知をホスト装置に送信する(ステップS6020)。
ホスト装置は、印刷装置からの不要通知を受信すると(ステップS5050においてYES)、印刷イメージ保存機能搭載フラグをONにする(ステップS5060)。ホスト装置は、保存機能が搭載されていることを検出した状態となるため(ステップS5020においてYES)、印刷装置に対して次の部の印刷データを送信する必要がないと判断して、当該ホスト装置における印刷処理を終了する。
印刷装置は、ホスト装置に不要通知を送信すると、ホスト装置から送信された2部目以降の印刷データを読捨てる(ステップS6030)。すなわち、受信した次の部の印刷データから印刷イメージに展開する処理を中止する。
印刷装置は、印刷イメージ保存部に保存されている印刷イメージを読出し(ステップS1160)、読出した印刷イメージを用紙に印刷すると(ステップS1170)、次ページがあるか否かを判定する。次ページがあると判定すると(ステップS1180においてYES)、印刷イメージ保存部から印刷イメージを読出して当該印刷イメージを印刷出力する。この処理は、次ページがないと判定されるまで繰返される。次ページがないと判定すると(ステップS1180においてNO)、印刷装置は指定部数分の印刷出力が終了したか否かを判定する。指定部数分の印刷出力が終了していない場合(図19に示すステップS1080においてNO)、印刷装置は、2部目の印刷処理と同様にして、3部目以降の処理を継続する。
指定部数分の印刷出力が終了すると(図19に示すステップS1080においてYES)、印刷装置は、印刷イメージを保存する保存機能が搭載されているか否かを判定する。保存機能が搭載されている場合、印刷装置は、印刷イメージ保存部に保存されている印刷イメージを削除して(ステップS1210)、一連の印刷処理を終了する。
[作用・効果]
本実施の形態に係る印刷システムは、以下の効果を奏する。
ホスト装置は、印刷装置に保存機能が搭載されているか否かを予め検出する。保存機能が搭載されていない印刷装置、又は保存機能が搭載されていても印刷イメージを保存することが可能な空き容量がない印刷装置に対しては、印刷装置から印刷データ要求通知を受信することなく、当該印刷装置に次ぎの部の印刷データを送信する。印刷装置は、印刷データ要求通知をホスト装置に送信することなく、ホスト装置から印刷データを取得できるので、保存機能が搭載されていない場合であっても、容易に、指定部数分の印刷物を部単位で出力できる。
印刷イメージを保存する保存機能が後から印刷装置に搭載された場合、ホスト装置がそのことを検出していなければ、ホスト装置から次の部の印刷データが印刷装置に送信される。この印刷データは印刷装置にとって不要なデータであるため、印刷装置はホスト装置に不要通知を送信する。ホスト装置は、印刷装置からの不要通知を受信することによって、無駄な印刷データの送信処理を停止できる。これにより、印刷装置に保存機能が追加された場合に、効率よく、指定部数分の印刷物を部単位で出力できる。
(変形例)
上記実施の形態では、印刷イメージを保存する保存機能が印刷装置に搭載されている場合に、印刷イメージ保存部に印刷イメージを保存することが可能な空き容量があるか否かを判定する例について示したが、本発明はそのような実施の形態には限定されない。印刷イメージ保存部に印刷イメージを保存するための領域を確保することによって、空き容量の有無の判定を行なわないようにしてもよい。
今回開示された実施の形態は単に例示であって、本発明が上記した実施の形態のみに限定されるわけではない。本発明の範囲は、発明の詳細な説明の記載を参酌した上で、特許請求の範囲の各請求項によって示され、そこに記載された文言と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含む。