JP6382274B2 - ミクロショートを解消する方法 - Google Patents
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Description
本発明は、リチウムイオン電池の正極と負極との間に生成されたデンドライトにより生じたミクロショートを解消する方法に関する。
従来より、リチウムイオン電池において、製造工程で混入した金属コンタミが溶解・析出して生成されたデンドライトにより生ずるミクロショートを解消する方法が知られている(例えば、特許文献1)。先行特許においては、所定の充電電流よりも高い電流で、充電・放電を繰り返しを行っている。このようにして析出したコンタミ金属によるデンドライトにより生ずるミクロショートを解消する。
上記公報記載の方法では、上述のように、所定の充電電流よりも大きな電流での充放電を繰り返すため、必要な電気量が大きくなるため、非経済的である。また、所定の充電電流よりも大きな電流による充放電は、電池の劣化を加速させてしまうという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、その目的は、リチウムイオン電池の製造過程において混入したコンタミが析出して構成されたデンドライトにより生ずるミクロショートをより少ない電気量で解消することが可能な、ミクロショートを解消する方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明は、正極(例えば、後述の正極401)と負極(例えば、後述の負極402)との間に、セパレータ(例えば、後述のセパレータ403)が介在し電解液が充填された構造を有するリチウムイオン電池の、前記正極と前記負極との間に、正極活物質合剤および負極活物質合剤以外の異物金属が溶解・析出して生成されたデンドライト(例えば、後述のデンドライトD)により生じたミクロショートを解消する方法であって、前記リチウムイオン電池のSOCを所定時間以上所定値に継続して維持するように、前記リチウムイオン電池を継続して充電するSOC維持工程を有する、ミクロショートを解消する方法を提供する。
これにより、正極活物質合剤および負極活物質合剤以外の異物金属が析出して生成されたデンドライトが溶融し、ミクロショートを解消することができる。このため、従来のように、ミクロショートが生じたリチウムイオン電池を不良品として取り扱わずに、ミクロショートを解消して、使用することが可能となる。
また、前記所定値は、ミクロショート電流を上回る電流が供給されて維持される高SOC値であることが好ましい。また、前記所定値は、コンタミ金属が電子を奪われて、溶解する電位に到達するようなSOCを維持できる値であることが好ましい。
これにより、生成されたデンドライトの電位を溶解できる電位まで高めることができる。
これにより、生成されたデンドライトの電位を溶解できる電位まで高めることができる。
また、SOC維持工程では、充電電圧が高い場合には、充電継続時間を短く設定し、充電電圧が低い場合には、充電継続時間を長く設定し、前記リチウムイオン電池の温度が高い場合には、充電継続時間を短く設定し、前記リチウムイオン電池の温度が低い場合には、充電継続時間を長く設定することが好ましい。これにより、効率よく、ミクロショートを解消することが可能となる。
また、SOC維持工程では、ミクロショート量が多い場合には、充電電圧を高く設定するか、或いは、充電継続時間を長く設定し、ミクロショート量が少ない場合には、充電電圧を低く設定するか、或いは、充電継続時間を短く設定することが好ましい。これにより、ミクロショート量の多少に応じて、必要十分な電圧や電流を印加して、効率よく、ミクロショートを解消することができる。
本発明によれば、リチウムイオン電池の製造過程において混入したコンタミが析出して構成されたデンドライトにより生ずるミクロショートをより少ない電気量で解消することが可能な、ミクロショートを解消する方法を提供することができる。
以下、本発明の第1実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、第2実施形態以降の説明において、第1実施形態と共通する構成等については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係る車両の充電制御方法が実施される車両を示す概略ブロック図である。図2は、本発明の第1実施形態に係る車両の充電制御方法が実施される車両のリチウムイオン電池に析出したデンドライトの接触によるミクロショートにより発生した低SOC領域404を示す拡大図である。図3は、本発明の第1実施形態に係る車両の充電制御方法が実施される車両のリチウムイオン電池に析出したデンドライトの接触によるミクロショートにより発生した低SOC領域404が縮小し始めて小さな低SOC領域405となった様子を示す拡大図である。図4は、本発明の第1実施形態に係る車両の充電制御方法が実施される車両のリチウムイオン電池に析出したデンドライトが溶融し、ミクロショートが解消する直前の様子を示す拡大図である。
図1は、本発明の第1実施形態に係る車両の充電制御方法が実施される車両を示す概略ブロック図である。図2は、本発明の第1実施形態に係る車両の充電制御方法が実施される車両のリチウムイオン電池に析出したデンドライトの接触によるミクロショートにより発生した低SOC領域404を示す拡大図である。図3は、本発明の第1実施形態に係る車両の充電制御方法が実施される車両のリチウムイオン電池に析出したデンドライトの接触によるミクロショートにより発生した低SOC領域404が縮小し始めて小さな低SOC領域405となった様子を示す拡大図である。図4は、本発明の第1実施形態に係る車両の充電制御方法が実施される車両のリチウムイオン電池に析出したデンドライトが溶融し、ミクロショートが解消する直前の様子を示す拡大図である。
図1に示すように、本実施形態では、本発明を車両1に応用したものである。車両1は、モータにより構成される電動機10を動力源として図示しない左右前輪を駆動させる電動車両(電気自動車(EV))である。車両1は、電動機10と、電動機10を制御する制御部としての電子制御ユニット(以下、「ECU20」という。)と、PDU30(パワードライブユニット)と、バッテリ40と、を備える。電動機10は、図示しない前輪を駆動する。
電動機10は、例えば、U相、V相、W相を有する3相交流モータであり、バッテリ40に蓄えられた電力により、車両1を走行させるためのトルクを発生する。電動機10は、インバータを備えるPDU30を介してバッテリ40に接続されている。運転手がアクセルペダル、ブレーキペダルを踏み込むことにより、ECU20からの制御信号がPDU30に入力されることで、バッテリ40から電動機10への電力供給と、電動機10からバッテリ40へのエネルギー回生と、が制御される。また、ECU20からの制御信号により、ミクロショートを解消する方法、リチウムイオン電池の管理方法、及び、車両1の充電制御方法が実施される。
また、図示しない前輪、後輪の各々には、図示しない摩擦ブレーキが設けられている。この摩擦ブレーキは、例えば、油圧式のディスクブレーキで構成される。運転手がブレーキペダルを踏み込むと、踏込力が油圧シリンダ等を介してブレーキパッドに増幅して伝達され、各駆動輪に取り付けられているブレーキディスクとブレーキパッドとの間に摩擦力が生じることで、各駆動輪の制動が行われる。
バッテリ40は、リチウムイオン電池により構成されている。バッテリ40は、正極と負極との間にセパレータが配置され電解液が充填された構造を有するセルを多数有しており、バッテリ40において多数のセルは、積層された構造を有している。各セルには、それぞれ電圧センサが電気的に接続されており、ECU20は、各セルの電圧値を入力する。
リチウムイオン電池の製造過程において、セルにコンタミ(銅や鉄等)が混入することがある。このように、セルにコンタミ(銅や鉄等)が混入していると、図2に示すように、リチウムイオン電池のセルの正極においてコンタミが溶融して析出しデンドライトDが生成される。そして、図2に示すように、間にセパレータ403を介在する正極401と負極402とを跨がるようにデンドライトDが生成されると、ミクロショートを生ずる。
次に、リチウムイオン電池の管理方法を車両1に応用した車両の充電制御方法、及び、車両の充電制御方法において実施されるミクロショートを解消する方法を実施する、ECU20の制御について説明する。
図5は、本発明の第1実施形態に係る車両の充電制御方法を示すフローチャートである。図6は、本発明の第1実施形態に係る車両の充電制御方法において用いられる、リチウムイオン電池の低温時のミクロショート量判定マップの例を示すグラフである。図7は、本発明の第1実施形態に係る車両の充電制御方法において用いられる、リチウムイオン電池の高温時のミクロショート量判定マップの例を示すグラフである。
図5は、本発明の第1実施形態に係る車両の充電制御方法を示すフローチャートである。図6は、本発明の第1実施形態に係る車両の充電制御方法において用いられる、リチウムイオン電池の低温時のミクロショート量判定マップの例を示すグラフである。図7は、本発明の第1実施形態に係る車両の充電制御方法において用いられる、リチウムイオン電池の高温時のミクロショート量判定マップの例を示すグラフである。
図8は、本発明の第1実施形態に係る車両の充電制御方法において用いられる、ミクロショートが小さい場合のミクロショート解消モードのマップの例を示すグラフである。図9は、本発明の第1実施形態に係る車両の充電制御方法において用いられる、ミクロショートが大きい場合のミクロショート解消モードのマップの例を示すグラフである。図10は、本発明の第1実施形態に係る車両の充電制御方法において行われるCC充電及びCV充電における電圧値及び電流値の、時間経過に伴う変化を示すグラフである。図11は、図10に示すグラフの充電開始時の拡大グラフである。
先ず、図5に示すステップS101において、ECU20は、リチウムイオン電池の電池容量が正常の範囲内にあり、且つ、リチウムイオン電池に他の故障コード、即ち、不具合が生じていないか否か、の判断を行なう。ECU20が、リチウムイオン電池の電池容量が正常の範囲内にあり、且つ、リチウムイオン電池に他の故障コード、即ち、不具合が生じていないと判断した場合には(YES)、ECU20による処理は、ステップS102へ進む。
ECU20が、リチウムイオン電池の電池容量が正常の範囲内に無いか、リチウムイオン電池に他の故障コード、即ち、不具合が生じているか、のうちの少なくとも1つに該当すると判断した場合には(NO)、ECU20による処理は、ステップS112へ進み、リチウムイオン電池の故障に対する対応が実施される。
ステップS102において、ECU20は、高充電状態時における各セルの電圧を測定して、各セルの電圧のバラツキを算出する高充電状態時算出測定ステップを行う。具体的には、車両1の運転終了時、即ち、車両1の走行後の停止時における、各セルの電圧を測定し、セルの電圧のバラツキを算出する。より具体的には、特定のセルの電圧降下速度が、他のセルと比較して極端に大きい値になっているかについて算出する。そして、ECU20による処理は、ステップS103へ進む。
ステップS103において、ECU20は、車両1が放置されている時間、即ち、駐車している時間におけるリチウムイオン電池の温度を測定し記録する。そして、ECU20による処理は、ステップS104へ進む。
ステップS104において、ECU20は、高充電状態時算出測定ステップ(S102)の所定時間経過後の低充電状態時における各セルの電圧を測定して、各セルの電圧のバラツキを算出する低充電状態時算出測定ステップを行う。具体的には、運転開始時、即ち、車両走行開始時における、各セルの電圧を測定し、セルの電圧のバラツキを算出する。より具体的には、ステップS102と同様に、例えば、特定のセルの電圧降下速度が、他のセルと比較して極端に大きい値になっているかについて算出する。そして、ECU20による処理は、ステップS105へ進む。
ステップS105において、ECU20は、高充電状態時と低充電状態時におけるセルの電圧のバラツキを比較することによりミクロショートの発生を判断するミクロショート発生判断ステップを行う。具体的には、放置前と放置後とのセルの電圧のバラツキの差、即ち、車両1の走行後の停止時と車両走行開始時とのセルの電圧のバラツキの差を算出する。そして、ECU20による処理は、ステップS106へ進む。ステップS106において、ECU20は、車両1の放置中のリチウムイオン電池の温度の平均値を算出する。そして、ECU20による処理は、ステップS107へ進む。
ステップS107において、ECU20は、セルの電圧のバラツキが拡大しているか否か、即ち、ステップS105で算出したバラツキの差の値が、前回ステップS105で算出したバラツキの差の値よりも大きくなっているか否か、の判断を行なう。セルの電圧のバラツキが拡大しているとECU20が判断した場合には、ECU20による処理は、ステップS108へ進む。セルの電圧のバラツキが拡大していないとECU20が判断した場合には、ECU20による処理は、終了する(END)。
ステップS108において、ECU20は、ステップS105で算出したバラツキの差の値から、単位時間あたりのセルの電圧のバラツキの拡大量を算出する。そして、ECU20による処理は、ステップS109へ進む。ステップS109において、ECU20は、ステップS106において算出したリチウムイオン電池の温度の平均値と、ステップS108において算出した単位時間あたりのセルの電圧のバラツキの拡大量と、に基づき、ミクロショート量判定マップを用いて、ミクロショート量(例えば、無し、小、大)を算出する。
ここで、用いられるミクロショート量判定マップは、ECU20が接続されている図示しない記憶媒体に予め記憶されており、例えば、図6、図7に示すように、低温時と高温時とに場合分けされて、駐車時間の経過に対して電圧が降下していく値の変化をミクロショートが無い場合と、ミクロショートが小さい場合と、ミクロショートが大きい場合と、に分けて図示されたグラフである。そして、ECU20による処理は、ステップS110へ進む。
ステップS110において、ECU20は、ミクロショート量に基づき、リチウムイオン電池の温度、ミクロショートを解消するための充電を継続する時間、ミクロショートを解消するための充電において印加される電圧、から定まるミクロショート解消モードのマップを選択する。
ここで、用いられるミクロショート解消モードのマップは、ECU20が接続されている図示しない記憶媒体に予め記憶されており、例えば、図8、図9に示すように、ミクロショート量の大小により場合分けされて、ミクロショートを解消するための充電における電圧値や、リチウムイオン電池の温度について、ECU20による制御で変化させる際の値が決定されたグラフである。
即ち、ミクロショート量が多い場合には、図9に示すように、充電電圧が高く設定されるか、或いは、充電継続時間が長く設定されるか、の少なくとも1つが設定される。ミクロショート量が少ない場合には、図8に示すように、充電電圧が低く設定されるか、或いは、充電継続時間が短く設定されるか、の少なくとも1つが設定される。そして、ECU20による処理は、ステップS111へ進む。
ステップS111において、ECU20は、ミクロショートの発生に応じてミクロショート解消操作を実行するステップを行う。具体的には、ステップS110において選択されたミクロショート解消モードのマップに沿って、ミクロショートを解消するための充電を行うモード、即ち、ミクロショート解消充電モードに移行する。そして、ECU20は、ミクロショートを解消するための充電をする制御を行い、処理を終了する(END)。
ミクロショート解消充電モードでは、リチウムイオン電池の残容量であるSOC(State Of Charge)を所定時間以上所定値に継続して維持するように、リチウムイオン電池を継続して充電するミクロショートを解消する方法が実施される。即ち、ミクロショート解消充電モードは、車両1のバッテリ40のプラグイン充電時にリチウムイオン電池が満充電となった後に、引き続き所定時間に達するまで充電を維持するモードである。PHEV、HEVでは、所定電圧まで回生後も、回生を維持する運転モードとなる。
具体的には、所定時間以上、例えば、図10中の黒丸で示す30,000秒以上、リチウムイオン電池のSOCを所定値、例えば、30%の値に継続して維持するように、リチウムイオン電池を継続して充電するSOC維持工程を行う。より詳細には、先ず、時間が0秒(図11の左側の黒丸)からデンドライトDが徐々に析出してゆき、図11の約1,800秒後(図11の右側の黒丸の右側の角状の部分)にミクロショートが発生する。この時点からミクロショート解消の充電が開始される。先ず、電流値を一定で充電を行うCC充電が最初の約2,500後まで行われて、電圧値が3.6Vに至るまで上昇される。そして、電圧値が3.6Vに至ると、CV充電に切り換えられ、30,000秒以上、CV充電が継続して行われる。これにより、CV充電が継続されている間に、図2に示すように、正極と負極と間に、負極と正極とに跨ように延びて、正極活物質合剤および負極活物質合剤以外の異物金属である銅が析出して生成されたデンドライトDについて、発生した低SOC領域404が縮小して図3に示すように低SOC領域405のような小さな状態となり、CV充電の更なる継続により低SOC領域が均一化することで溶解電位に達して溶融することにより、図4に示す状態となり、やがてその後ミクロショートが解消する。このCC充電及びCV充電において維持されるSOCの所定値は、ミクロショート電流を上回る電流が供給されて維持される高SOC値である。
上述したような、ミクロショートを解消する方法、リチウムイオン電池の管理方法、及び、車両1の充電制御方法は、以下の実験により、技術的に裏付けられている。実験では、図12に示すようにリチウムイオン電池の正極401に正極治具411を当接させ、また、負極402に負極治具412を当接させて行った。図12は、本発明の第1実施形態に係る車両の充電制御方法において用いられる、リチウムイオン電池の高温時のミクロショート量判定マップ、及び、ミクロショート解消モードのマップを作成するための実験装置を示す概略図である。
[コンタミ(デンドライト)の大小とCV充電における電圧の値の大小との関係]
コンタミの大小(コンタミがそれほど大きくないものと、コンタミが大きいもの)と、CV充電における電圧の値の大小との関係を調べる実験では、CV充電における電圧の値を異なる値に複数設定し、24時間(約90,000秒間)CV充電を行い、コンタミがそれほど大きくないものと、コンタミが大きいものとについて、どのように電流値が変化するかについて観察した。実験結果は、図13〜図18に示すとおりである。
コンタミの大小(コンタミがそれほど大きくないものと、コンタミが大きいもの)と、CV充電における電圧の値の大小との関係を調べる実験では、CV充電における電圧の値を異なる値に複数設定し、24時間(約90,000秒間)CV充電を行い、コンタミがそれほど大きくないものと、コンタミが大きいものとについて、どのように電流値が変化するかについて観察した。実験結果は、図13〜図18に示すとおりである。
図13は、異なる電圧でCV充電を行なう場合の、ミクロショートを解消するためのCC充電、CV充電の際の、時間の経過に伴う電圧値の変化を示すグラフである。図14は、異なる電圧でCV充電を行なう場合の、ミクロショートを解消するためのCC充電、CV充電の際の、時間の経過に伴うCV充電に必要な充電電流の変化を示すグラフである。図15は、異なる電圧でCV充電を行なう場合の、ミクロショートを解消するためのCC充電、CV充電後の、時間の経過に伴うリチウムイオン電池のセルの電圧値の変化を示すグラフである。図16は、ミクロショートを解消するためのCC充電、CV充電後の、時間の経過に伴うリチウムイオン電池のセルの電圧値の降下速度と、セルに析出しているデンドライトを構成するコンタミの体積との関係を示すグラフである。
図17は、異なる電圧でCV充電を行なう場合の、ミクロショートを解消するためのCV充電の際の、時間の経過に伴うCV充電に必要な充電電流の変化を示すグラフである。図18は、ミクロショートを解消するためのCV充電の際の電圧値と、ミクロショートが解消されるまでの時間の逆数との関係を示すグラフである。
図14の左端部において破線で囲った部分を拡大した図17より、CV充電に必要な充電電流は、CV充電における電圧の値を3.6Vとしたもので、コンタミが大きい場合(番号「30」で示した細い実線のグラフ)を除いて、CV充電における電圧の値が3.4V、3.6V、3.8Vのいずれも、ミクロショートがない場合のCV充電における電圧の値が3.6Vの充電電流値(番号「31」で示した細い実線のグラフ)とほぼ同一の値に、充電を開始してから5,000秒以内に収束している。従って、これら収束しているものについては、全てミクロショートは解消していることが分かる。
そして、図17の、時間と各CV充電における電圧の値の結果から、図18に示すような、一定に維持されるCV充電における電圧と、ミクロショートは解消するまでの時間の逆数との関係が得られる。
また、図13の右端部において破線で囲った部分を拡大した図15より、CV充電における電圧の値を比較的高い値(3.8V)としたものは、放電中(充電していない間)の電圧は3.8Vからほとんど低下していない。このため、ミクロショートは解消していることが分かる。また、CV充電における電圧の値を3.6Vとしたものは、コンタミが大きくない場合には、放電中の電圧は3.6Vからほとんど低下していない。このため、ミクロショートは解消していることが分かる。一方、CV充電における電圧の値を3.6Vとしたもので、コンタミが大きい場合(番号「30」で示した太い実線のグラフの場合)には、放電中の電圧は急減に低下しており、ミクロショートは解消できていないことが分かる。参考までに、ショートしているものに対して、CV充電における電圧の値を3.4Vとし、充電後に急激に電圧降下する様子を左下に実線(番号「31」で示した細い実線)のグラフで示す。
そして、図15の、充電後におけるリチウムイオン電池の放置中の電圧降下についての結果より、図16に示すような、コンタミの体積と、電圧降下速度との関係が得られる。図16示すように、コンタミの体積と電圧降下速度とは、比例関係にあることが分かる。
[温度の高低によるCV充電における電圧の値の変化]
温度の高低によるCV充電における電圧の値の変化を調べる実験では、CV充電における電圧の値3.6Vに設定し、充電を開始してから約1、000秒間CC充電を行い、その後、約60,000秒間CV充電を行い、電圧値の変化と、CV充電に必要な充電電流の変化を観察した。実験結果は、図19〜図21に示すとおりである。
温度の高低によるCV充電における電圧の値の変化を調べる実験では、CV充電における電圧の値3.6Vに設定し、充電を開始してから約1、000秒間CC充電を行い、その後、約60,000秒間CV充電を行い、電圧値の変化と、CV充電に必要な充電電流の変化を観察した。実験結果は、図19〜図21に示すとおりである。
図19は、異なる温度のリチウムイオン電池において、ミクロショートを解消するためのCC充電、CV充電の際の、時間の経過に伴う充電電圧値の変化を示すグラフである。図20、異なる温度のリチウムイオン電池において、ミクロショートを解消するためのCC充電、CV充電の際の、時間の経過に伴うCV充電に必要な充電電流の変化を示すグラフである。図21は、ミクロショートを解消するためのCV充電の際のリチウムイオン電池の温度の逆数と、ミクロショートが解消されるまでの時間の逆数との関係を示すグラフである。
図19より、低温の場合(15℃(番号「34」で示した細い実線のグラフ))には、CV充電における電圧の値を3.6Vに維持としようとしても、3.6Vの値を安定して維持することができないことが分かる。これ以外のもの、即ち、23℃、45℃では、CC充電を開始してから約1、000秒でCV充電における電圧の値とすることができていることが分かる。また、温度が45℃のものでは、温度が23℃のものと比較して、3.6Vの値に到達するまでに時間がかかっている。これは、CV充電を行なう前のCC充電において、ミクロショートの解消(デンドライトDの溶解)に電力が使われていることが推定できる。
また、図20より、温度が45℃のものでは、ミクロショートがないもの(細い実線のグラフ)に倣った電圧の変化の曲線を描いており、CV充電が始まる前のCC充電において、既にミクロショートが解消していることが分かる。また、温度が23℃のもの(番号「32」で示した細い実線のグラフ)では、充電を開始してから約15、000秒間の間は、CV充電に必要な充電電流は高い値を示しており、ミクロショートが解消していないことが分かるが、充電を開始してから約15、000秒以降には、ミクロショートがないもの(番号「31」で示した細い実線のグラフ)に倣った電圧の変化の曲線に一致しており、ミクロショートが解消していることが分かる。
そして、図20の、CV充電に必要な充電電流についての結果より、図21に示すような、リチウムイオン電池の温度の逆数と、ミクロショートが解消されるまでの時間の逆数との関係が得られる。図21示すように、リチウムイオン電池の温度の逆数と、ミクロショートが解消されるまでの時間の逆数とは、比例関係にあることが分かる。
[温度の高低による休止中の電圧の推移]
温度の高低による休止中の電圧の推移の実験では、休止中、即ち、充電後にリチウムイオン電池が放置された状態における、温度の異なる条件でセルの電圧の変化を観察した。実験結果は、図22に示すとおりである。
図22は、異なる温度のリチウムイオン電池において、ミクロショートを解消するためのCC充電、CV充電後の、時間の経過に伴うリチウムイオン電池のセルの電圧値の変化を示すグラフである。
温度の高低による休止中の電圧の推移の実験では、休止中、即ち、充電後にリチウムイオン電池が放置された状態における、温度の異なる条件でセルの電圧の変化を観察した。実験結果は、図22に示すとおりである。
図22は、異なる温度のリチウムイオン電池において、ミクロショートを解消するためのCC充電、CV充電後の、時間の経過に伴うリチウムイオン電池のセルの電圧値の変化を示すグラフである。
図22より、23℃、45℃のものは、電圧の降下は非常になだらかであり、ミクロショートが解消していることが分かる。これらの2つは、温度による自己放電で電圧値が若干異なっている。参考までに、低温の場合(15℃)を図22の左下に実線で示す。この場合には、急激に電圧が降下しており、ミクロショートが解消していないことが分かる。
以上の実験結果より、リチウムイオン電池の温度が23℃の条件下で、図23に示すような、CV充電の際の電圧値を異なる値とした場合に、コンタミ(デンドライトD)の体積に対する、ミクロショートが解消するまでの時間がどのように変わるか、についての関係が得られる。
図23は、異なる電圧でCV充電を行なう場合の、ミクロショートが解消されるまでの時間と、セルに析出しているデンドライトの原因となったコンタミの体積との関係を示すグラフである。
図23は、異なる電圧でCV充電を行なう場合の、ミクロショートが解消されるまでの時間と、セルに析出しているデンドライトの原因となったコンタミの体積との関係を示すグラフである。
図23に示すように、CV充電の際の電圧値が高い程、ミクロショートが解消するまでの時間は短く、また、より大きなコンタミを溶融させてミクロショートを解消させることが可能であること分かる。
また、以上の実験結果より、CV充電の際の電圧値を3.8Vとした条件下で、図24に示すような、リチウムイオン電池の温度を変えた場合に、コンタミの体積に対する、ミクロショートが解消するまでの時間がどのように変わるか、についての関係が得られる。図24は、異なる温度のリチウムイオン電池において、CV充電を行なう場合の、ミクロショートが解消されるまでの時間と、セルに析出しているデンドライトを構成するコンタミの体積との関係を示すグラフである。
図24に示すように、リチウムイオン電池の温度が高い程、ミクロショートが解消するまでの時間は短く、また、より大きなコンタミ(デンドライトD)を溶融させてミクロショートを解消させることが可能であること分かる。
本実施形態によれば、以下の効果が奏される。
本実施形態における、ミクロショートを解消する方法は、正極と負極との間に、セパレータが介在し電解液が充填された構造を有するリチウムイオン電池の、正極と負極との間に、正極活物質合剤および負極活物質合剤以外の異物金属が溶解・析出して生成されたデンドライトDにより生じたミクロショートを解消する方法であって、リチウムイオン電池のSOCを所定時間以上所定値に継続して維持するように、リチウムイオン電池を継続して充電するSOC維持工程を有する。
本実施形態における、ミクロショートを解消する方法は、正極と負極との間に、セパレータが介在し電解液が充填された構造を有するリチウムイオン電池の、正極と負極との間に、正極活物質合剤および負極活物質合剤以外の異物金属が溶解・析出して生成されたデンドライトDにより生じたミクロショートを解消する方法であって、リチウムイオン電池のSOCを所定時間以上所定値に継続して維持するように、リチウムイオン電池を継続して充電するSOC維持工程を有する。
これにより、正極活物質合剤および負極活物質合剤以外の異物金属が析出して生成されたデンドライトDが溶融し、ミクロショートを解消することができる。このため、従来のように、ミクロショートが生じたリチウムイオン電池を不良品として取り扱わずに、ミクロショートを解消して、使用することが可能となる。
また、所定値は、ミクロショート電流を上回る電流が供給されて維持される高SOC値である。これにより、生成されたデンドライトDが、電子を奪われて、溶解する電位に到達するようなSOCを維持できることにより、生成されたデンドライトの電位を溶解電位まで高めることができる。
また、SOC維持工程では、充電電圧が高い場合には、充電継続時間を短く設定し、充電電圧が低い場合には、充電継続時間を長く設定し、リチウムイオン電池の温度が高い場合には、充電継続時間を短く設定し、リチウムイオン電池の温度が低い場合には、充電継続時間を長く設定する。これにより、効率よく、ミクロショートを解消することが可能となる。
また、SOC維持工程では、ミクロショート量が多い場合には、充電電圧を高く設定するか、或いは、充電継続時間を長く設定し、ミクロショート量が少ない場合には、充電電圧を低く設定するか、或いは、充電継続時間を短く設定する。これにより、ミクロショート量の多少に応じて、必要十分な電圧や電流を印加して、効率よく、ミクロショートを解消することができる。
また、本実施形態における、正極と負極との間にセパレータが介在し電解液が充填された構造を有するセルが多数積層された構造を有するリチウムイオン電池の管理方法は、高充電状態時における各セルの電圧を測定して、各セルの電圧のバラツキを算出する高充電状態時算出測定ステップと、高充電状態時算出測定ステップの所定時間経過後の低充電状態時における各セルの電圧を測定して、各セルの電圧のバラツキを算出する低充電状態時算出測定ステップと、高充電状態時と低充電状態時におけるセルの電圧のバラツキを比較することによりミクロショートの発生を判断するミクロショート発生判断ステップと、ミクロショートの発生に応じてミクロショート解消操作を実行するステップと、を有する。
これにより、リチウムイオン電池の所定のセルにおいてミクロショートが発生していることを検出することができ、当該ミクロショートが発生しているセルにおけるミクロショートを解消するミクロショート解消操作を開始することが可能となる。
また、ミクロショート解消操作は、リチウムイオン電池のSOCを所定時間以上所定値に継続して維持するように、リチウムイオン電池を継続して充電する操作を含む。
これにより、正極活物質合剤および負極活物質合剤以外の異物金属が析出して生成されたデンドライトDが溶融し、ミクロショートを解消することができる。
また、本実施形態における、正極と負極との間にセパレータが介在し電解液が充填された構造を有するセルが多数積層された構造を有するリチウムイオン電池を搭載した車両の充電制御方法は、車両走行後の停止時における各セルの電圧を測定して各セルの電圧のバラツキを算出するステップと、車両走行開始時における各セルの電圧を測定して各セルの電圧のバラツキを算出するステップと、車両走行開始時と停止時におけるセルの電圧のバラツキを比較することによりミクロショートの発生を判断するステップと、ミクロショートの発生に応じてミクロショート解消充電モードに移行するステップと、を有する。
これにより、電気自動車(EV)等の車両1のリチウムイオン電池の所定のセルにおいて、ミクロショートが発生していることを検出することができ、当該ミクロショートが発生しているセルにおけるミクロショートを解消するミクロショート解消充電モードへ移行することが可能となる。このため、ミクロショートが生じたリチウムイオン電池を、車両1から取外して交換せずに、ミクロショートを解消させ、当該リチウムイオン電池を、ミクロショートが生じていないリチウムイオン電池として使用することが可能となる。
また、ミクロショート解消充電モードは、リチウムイオン電池のSOCを所定時間以上所定値に継続して維持するように、リチウムイオン電池を継続して充電するモードである。これにより、正極活物質合剤および負極活物質合剤以外の異物金属が析出して生成されたデンドライトDが溶融し、ミクロショートを解消することができる。
また、ミクロショート解消充電モードは、プラグイン充電時にリチウムイオン電池が満充電となった後に、引き続き所定時間に達するまで充電を維持するモードである。これにより、ミクロショートが発生した後のプラグイン充電時に、リチウムイオン電池が満充電となった後に、ミクロショートの解消を行なうことが可能である。PHEV、HEVでは、所定電圧まで回生後も、回生を維持する運転モードとなる。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態に係る車両1は、第1実施形態に係る車両1と比べて、図示しない太陽電池を備えている点、ミクロショート解消充電モードは、車両1に搭載された図示しない太陽電池で充電するモードである点が異なる。これら以外の構成は、第1実施形態に係る車両1と同一である。
このような構成により、ミクロショートを解消するための電力はごく僅かであるため、太陽電池を用いて、容易にミクロショートを解消することが可能である。
本発明の第2実施形態に係る車両1は、第1実施形態に係る車両1と比べて、図示しない太陽電池を備えている点、ミクロショート解消充電モードは、車両1に搭載された図示しない太陽電池で充電するモードである点が異なる。これら以外の構成は、第1実施形態に係る車両1と同一である。
このような構成により、ミクロショートを解消するための電力はごく僅かであるため、太陽電池を用いて、容易にミクロショートを解消することが可能である。
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態に係る車両1は、第1実施形態に係る車両1と比べて、ミクロショート解消充電モードは、車両1の走行中の充電電圧を、高電圧に高めるモードである点が異なる。これら以外の構成は、第1実施形態に係る車両1と同一である。
このような構成により、車両1の走行中にミクロショートの発生を検出した場合であっても、車両1の走行中に、容易にミクロショートを解消することが可能である。
本発明の第3実施形態に係る車両1は、第1実施形態に係る車両1と比べて、ミクロショート解消充電モードは、車両1の走行中の充電電圧を、高電圧に高めるモードである点が異なる。これら以外の構成は、第1実施形態に係る車両1と同一である。
このような構成により、車両1の走行中にミクロショートの発生を検出した場合であっても、車両1の走行中に、容易にミクロショートを解消することが可能である。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれる。
例えば、本実施形態では、ミクロショートを解消する方法、リチウムイオン電池の管理方法を車両1において実施したが、車両1に限定されない。リチウムイオン電池を搭載する他の製品において、実施してもよい。
また、例えば、CV充電における電圧値やリチウムイオン電池の温度等の各種の数値は、本実施形態におけるCV充電における電圧値やリチウムイオン電池の温度等の各種の数値に限定されない。
また、本実施形態では、プラグイン充電、太陽電池による充電、走行中の充電によりミクロショートが解消されたが、ミクロショートの解消は、これらによることに限定されない。
また、上記実施形態における車両1は、電動機10を動力源とする電動車両(電気自動車(EV))であったが、これに限定されない。例えば、車両は、ハイブリッド自動車(HEV)、プラグインハイブリッド自動車(PHEV)、燃料電池自動車(FCV)、プラグイン燃料電池自動車(PFCV)等の、電動機10を動力源として有する車両であってもよい。
1 車両
40 バッテリ
D デンドライト
40 バッテリ
D デンドライト
Claims (5)
- 正極と負極との間に、セパレータが介在し電解液が充填された構造を有するリチウムイオン電池の、前記正極と前記負極との間に、正極活物質合剤および負極活物質合剤以外の異物金属が溶解・析出して生成されたデンドライトにより生じたミクロショートを解消する方法であって、
前記リチウムイオン電池のSOCを所定時間以上所定値に継続して維持するように、前記リチウムイオン電池を継続して充電するSOC維持工程を有する、ミクロショートを解消する方法。 - 前記所定値は、ミクロショート電流を上回る電流が供給されて維持される高SOC値である、請求項1に記載のミクロショートを解消する方法。
- 前記所定値は、コンタミ金属が電子を奪われて、溶解する電位に到達するようなSOCを維持できる値である、請求項1に記載のミクロショートを解消する方法。
- SOC維持工程では、充電電圧が高い場合には、充電継続時間を短く設定し、充電電圧が低い場合には、充電継続時間を長く設定し、前記リチウムイオン電池の温度が高い場合には、充電継続時間を短く設定し、前記リチウムイオン電池の温度が低い場合には、充電継続時間を長く設定する、請求項1に記載のミクロショートを解消する方法。
- SOC維持工程では、ミクロショート量が多い場合には、充電電圧を高く設定するか、或いは、充電継続時間を長く設定し、ミクロショート量が少ない場合には、充電電圧を低く設定するか、或いは、充電継続時間を短く設定する、請求項1に記載のミクロショートを解消する方法。
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