JP6382049B2 - 電気集塵装置補強構造及び電気集塵装置 - Google Patents

電気集塵装置補強構造及び電気集塵装置 Download PDF

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Description

本発明は、電気集塵装置の構造体を補強する電気集塵装置補強構造及び電気集塵装置に関するものである。
電気集塵装置(EP:Electrostatic Precipitator)は、排ガスや空気に含まれる煤塵粒子(ダスト、粒子状物質などとも呼ばれる。)を煙突等から大気に放出する前に除去する。電気集塵装置は、粒子を帯電させる放電電極と、放電電極に対向して配置される集塵電極などを備える。放電電極でコロナ放電が生じることによって、ガス分子がイオン化し、排ガス等に含まれる粒子は、電極間の電界中を通過すると荷電される。そして、帯電した粒子は、集塵電極に捕集される。
プラント等に設置される処理ガス量が比較的多い電気集塵装置は、H形鋼を溶接等によって組み合わせた鉄骨構造を構造体としている。特許文献1では、電気集塵装置屋根の構築工法に関する発明であって、電気集塵装置の屋根を含む建屋が鉄骨枠組みで形成される点が記載されている。
特開平10−8754号公報(段落[0002],[0003])
電気集塵装置の構造体であるH形鋼は、ガスが流通する本体内で、ガスに直接接触するように露出している。そして、外面側で外気に接触する位置に設けられたH形鋼は、比較的低温の空気に晒されているとき、内面側で結露が生じるため、酸露点腐食が発生する。そのため、電気集塵装置の長年の運用に伴い、H形鋼が腐食劣化し、最終的に消失していくという問題がある。図9は、壁材10の取り合いに設けられたH形鋼の柱材8を示し、図10は、H形鋼の梁材9を示す。H形鋼の腐食劣化により、図9及び図10に示すように欠損部Lが発生する。
従来、H形鋼の腐食劣化に対し、図9に示すように、H形鋼の劣化部分に鋼板20を接合して、H形鋼を補修していた。図9の2点鎖線は、鋼板20を接合した際に残存していたH形鋼を示す。しかし、鋼板20の接合は、あくまでもH形鋼に対する補修であり、H形鋼の劣化が進行すると欠損部Lが広がり、接合した鋼板20が剥離してしまう。また、鋼板20を接合したとしても、電気集塵装置全体の構造耐力を考慮した接合が行われているとは限らず、電気集塵装置の構造体としての構造耐力を確保できているわけではない。
また、電気集塵装置の柱や梁などの構造体を新たに設置し直そうとすると、内部に収容されている集塵電極や放電電極を撤去しなければならず、工事期間が長期化し、コストも上昇するという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、比較的簡易に補強を行うことができ、かつ、必要な耐力を確保することが可能な電気集塵装置補強構造及び電気集塵装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の電気集塵装置補強構造及び電気集塵装置は以下の手段を採用する。
すなわち、本発明に係る電気集塵装置補強構造は、電気集塵装置にかかる力を負担する構造材と、欠損部が生じた前記構造材に設けられ、前記欠損部から外れた位置で前記構造材と接続された補強材とを備え、前記補強材は、前記構造材の前記欠損部近傍で力の伝達が生じない場合でも、前記構造材と前記補強材によって、前記電気集塵装置にかかる荷重によって生じる応力及び変形に耐えることが可能な強度を有する。
この構成によれば、構造材に欠損部が生じ、構造材の欠損部近傍で力の伝達が生じない場合でも、補強材が、欠損部近傍から外れた場所で構造材に接続され、かつ、補強材の強度が、欠損部近傍以外の構造材と補強材によって電気集塵装置にかかる荷重により生じる応力及び変形に耐えられる値を有することから、電気集塵装置は、通常必要な耐力を確保している。
上記発明において、前記補強材は、前記欠損部の周囲にて、前記構造材の軸線方向に対して平行に設けられる第1部材と、前記構造材と前記第1部材に接続される第2部材とを有してもよい。
この構成によれば、第2部材が構造材に接続され、第1部材が第2部材と接続されつつ、第1部材が欠損部の周囲にて構造材の軸線方向に対して平行に設けられることから、構造材にかかる力は、構造材の欠損部近傍で力の伝達が生じない場合でも、第1部材と第2部材を介して伝達される。
上記発明において、前記構造材は、梁材及び柱材であり、前記補強材は、前記梁材の軸線方向に対して平行に設けられる梁用補強材と、前記柱材の軸線方向に対して平行に設けられる柱用補強材とを備え、前記梁用補強材と前記柱用補強材の少なくともいずれか一方が、前記構造材と接続され、前記梁用補強材と前記柱用補強材が、前記梁材及び前記柱材の接合部近傍で、互いに接続されてもよい。
この構成によれば、梁用補強材と柱用補強材の少なくともいずれか一方が、構造材に接続され、梁用補強材と柱用補強材が互いに接続されつつ、梁用補強材と柱用補強材が構造材の軸線方向に対して平行に設けられることから、構造材にかかる力は、構造材の欠損部近傍で力の伝達が生じない場合でも、梁用補強材と柱用補強材を介して伝達される。
上記発明において、前記補強材は、横断面形状が四角形であり、前記構造材の周囲を囲むように設置されてもよい。
この構成によれば、補強材の横断面形状が四角形であり、補強材が、構造材、すなわち、欠損部を囲むように配置されるため、欠損部の腐食の進行を低減できるとともに、確実に力の伝達が行われ、かつ、力の偏心も生じない。
上記発明において、前記補強材は、前記欠損部を含む前記構造材の軸線方向に対して平行に設けられ、前記欠損部が生じた前記構造材と接続されてもよい。
この構成によれば、補強材が構造材に接続されつつ、補強材が、欠損部を含む構造材の軸線方向に対して平行に設けられることから、構造材にかかる力は、構造材の欠損部近傍で力の伝達が生じない場合でも、補強材を介して伝達される。
上記発明において、前記構造材は、H形鋼からなる柱材又は梁材であり、前記補強材は、H形鋼からなり、前記補強材のフランジが、前記構造材のフランジに対向して接続されてもよい。
この構成によれば、柱材又は梁材である構造材のH形鋼のフランジが、補強材のH形鋼のフランジに対向して接続され、構造材のH形鋼にかかる力は、構造材の欠損部近傍で力の伝達が生じない場合、補強材のH形鋼を介して伝達される。
上記発明において、前記補強材の横断面形状は、前記電気集塵装置内部に設けられた既設の電極と干渉しない形状を有することが望ましい。
この構成によれば、補強材が、電気集塵装置内部に設けられた既設の電極と干渉しないため、既設の電極を撤去する必要がなく、大幅な改修が不要である。
上記発明において、前記補強材は、前記電気集塵装置の壁材と隙間なく設けられることが望ましい。
この構成によれば、補強材と電気集塵装置の壁材間に隙間が設けられないため、電気集塵装置内部からのガス漏れ又は空気漏れを防止できる。
本発明に係る電気集塵装置は、上記の電気集塵装置補強構造を備えている。
本発明によれば、電気集塵装置の構造体を比較的簡易に補強することができ、かつ、電気集塵装置に必要な耐力を確保することが可能である。
本発明の第1実施形態に係る電気集塵装置を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る電気集塵装置補強構造を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る電気集塵装置補強構造を示す正面図である。 本発明の第1実施形態に係る電気集塵装置補強構造を示す横断面図である。 本発明の第1実施形態に係る電気集塵装置補強構造を示す横断面図である。 本発明の第1実施形態に係る電気集塵装置補強構造の梁用補強材を示す縦断面図である。 本発明の第2実施形態に係る電気集塵装置補強構造を示す斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る電気集塵装置補強構造を示す正面図である。 電気集塵装置の構造体の柱材を示す横断面図である。 電気集塵装置の構造体の梁材を示す斜視図である。
[第1実施形態]
まず、本発明の第1実施形態に係る電気集塵装置1について説明する。
本実施形態に係る電気集塵装置1は、例えば、石炭焚きや重油焚きの発電プラントや焼却炉等の産業用燃焼設備の下流側の煙道内に設けられる排ガス処理設備に設置される。また、電気集塵装置1は、産業用燃焼設備以外に、空気浄化設備用フィルタ(例えば、クリーンルーム用空調フィルタ、ウィルス除去用フィルタ等)等にも使用できる。
電気集塵装置1は、ダストやミスト等の粒子を除去するため、粒子を帯電させる放電電極2と、放電電極2に対向して配置される集塵電極3と、集塵電極3に付着した粒子を下部のホッパーに落下させる槌打装置4などを内部に備える(図4参照)。
図1に示すように、電気集塵装置1の構造体5は、通常、鉄骨構造であり、本体部を構成する上部構造6と、本体部を下方で支持する下部構造7に大きく分けることができる。上部構造6の構造材は、柱材8、梁材9及び壁材10などから構成される。また、下部構造7の構造材は、基礎31及び架台32などから構成される。
柱材8及び梁材9は、例えば長尺状のH型鋼であって、通常、表面には被覆等が施されていない。本体部の内部は、排ガスが流通しており、柱材8及び梁材9の内面側は、常時、ガスと直接接触している状態にある。外面側で外気に接触する位置にある柱材8及び梁材9のH形鋼は、内部よりも低温の空気に晒されているとき、内面側で結露が生じ、酸露点腐食が発生する。長年運用されている電気集塵装置1では、柱材8及び梁材9のH形鋼において、欠損部Lが生じている(図9及び図10参照)。欠損部Lとは、腐食によってH形鋼のウェブとフランジが薄肉化した部位や、腐食劣化が進行しH形鋼のウェブやフランジが消失した部位をいう。
電気集塵装置1の下部に設置された梁材9では、欠損部Lは、柱材8と柱材8の間の長手方向全てにわたって発生しやすい。柱材8では、欠損部Lは、柱材8の下方、すなわち、梁材9との接続部付近で特に発生しやすい。
欠損部Lが発生すると、柱材8及び梁材9は、欠損部Lが発生していない残りの部分で電気集塵装置1にかかる力を負担する必要があり、欠損部Lの進行状態によっては、電気集塵装置1が倒壊する恐れがある。
次に、本発明の第1実施形態に係る電気集塵装置1の補強構造について説明する。
補強材は、図2〜図5に示すように、柱材8に対し設けられる柱用補強材11と、梁材9に対し設けられる梁用補強材12とを有する。
柱用補強材11及び梁用補強材12は、例えば鋼材等の金属材料であり、耐食鋼、ステンレス鋼などを使用すれば、電気集塵装置1の内部に設置される面においても耐食性や耐久性が向上する。
柱用補強材11は、柱材8の周囲を囲むように設置される。柱用補強材11は、両端部で連結部14と接続される箱形補強部13と、柱材8と接続される連結部14を有し、箱形補強部13と連結部14は、互いに溶接によって接続される。
箱形補強部13の長手方向は、柱材8の軸線方向に対して平行に設けられる。箱形補強部13の横断面形状は、図4及び図5に示すように、例えば四角形であり、柱材8の周囲を囲むように設置される。箱形補強部13は、板材を溶接によって組み合わせてもよいし、断面L字形状又はコ字形状の形鋼を溶接によって組み合わせてもよい。箱形補強部13は、柱材8に対し離隔して配置される。箱形補強部13と柱材8が離隔していることによって、柱用補強材11と梁用補強材12との接続が容易になる。
箱形補強部13の横断面形状が四角形であり、図5に示すように、箱形補強部13が、柱材8や、柱材8に生じた欠損部Lを囲むように配置されるため、欠損部Lの腐食の進行を低減できる。また、箱形補強部13が、柱材8の周囲で均等に配置されることによって、確実に力の伝達が行われ、かつ、力の偏心も生じない。
連結部14は、一端側で、欠損部Lから外れた位置で柱材8と接続され、他端側で箱形補強部13と接続される。欠損部Lから外れた位置とは、欠陥部Lの腐食等が進行した場合でも、電気集塵装置1の補強工事後の耐久年数以内において、腐食等の欠損が発生しない位置である。また、欠損部Lから外れた位置では、柱材8と連結部14との間で力の伝達が確実に行われる。
連結部14は、板材を溶接によって組み合わせて形成される。連結部14は、例えば、板材が柱材8の軸線方向に対し斜め方向に配置される。
連結部14が柱材8に接続され、箱形補強部13が連結部14と接続されつつ、箱形補強部13が欠損部Lの周囲にて柱材8の軸線方向に対して平行に設けられることから、柱材8にかかる力は、柱用補強材11の箱形補強部13と連結部14を介して伝達される。
箱形補強部13と連結部14の接続部分において、力の伝達を考慮して、箱形補強部13と連結部14の接続部に沿って板状のダイヤフラム15が設けられる。ダイヤフラム15は、柱材8とも接続されている。また、箱形補強部13と連結部14の両方にわたって形成される板状のリブ16が設けられてもよい。
梁用補強材12は、梁材9の軸線方向に対して平行に設けられる。梁用補強材12の横断面形状は、図2及び図6に示すように、例えば四角形であり、梁材9の周囲を囲むように設置される。梁用補強材12は、平板材を溶接によって組み合わせてもよいし、断面L字形状又はコ字形状の形鋼を溶接によって組み合わせてもよい。梁用補強材12は、梁材9に対し接触して配置されてもよいし、離隔して配置されてもよい。
梁用補強材12の横断面形状が四角形であり、梁用補強材12が、梁材9や、梁材9に生じた欠損部Lを囲むように配置されるため、欠損部Lの腐食の進行を低減できる。また、梁用補強材12が、梁材9の周囲で均等に配置されることによって、確実に力の伝達が行われ、かつ、力の偏心も生じない。
梁用補強材12は、二つの柱用補強材11の間に配置され、梁用補強材12の端部で柱用補強材11と溶接によって接続される。すなわち、梁用補強材12は、梁材9と直接的に接合されていない。本実施形態では、柱用補強材11は、連結部14の一端側で、欠陥部Lから外れた位置で柱材8と接続されていることから、梁用補強材12も、柱用補強材11を介して、欠陥部Lから外れた位置で柱材8と接続されることになる。
図2〜図5に示す例では、柱用補強材11と梁用補強材12が、柱材8及び梁材9の接合部近傍で、互いに接続された例を示している。
そして、柱用補強材11のほうが、構造材の柱材8と接続され、柱用補強材11と梁用補強材12が互いに接続される。したがって、柱材8にかかる力は、柱用補強材11と梁用補強材12を介して伝達される。
柱用補強材11又は梁用補強材12は、欠損部Lが生じた柱材8又は梁材9に対して設けられる。柱用補強材11又は梁用補強材12は、柱材8又は梁材9の欠損部L近傍で力の伝達が生じない場合、柱用補強材11と梁用補強材12と残りの柱材8及び梁材9によって、電気集塵装置1にかかる荷重により生じる応力及び変形に耐えることが可能な強度を有する。すなわち、柱材8又は梁材9に欠損部Lが生じ、柱材8又は梁材9の欠損部L近傍で力の伝達が生じない場合でも、柱用補強材11及び梁用補強材12が、欠損部L近傍から外れた場所で柱材8に接続され、かつ、柱用補強材11及び梁用補強材12の強度が、欠損部L近傍以外の柱用補強材11と梁用補強材12と残りの柱材8及び梁材9によって電気集塵装置1にかかる荷重により生じる応力及び変形に耐えられる値を有することから、電気集塵装置1は、通常必要な耐力を確保している。
したがって、柱用補強材11及び梁用補強材12によって補強された電気集塵装置1は、柱用補強材11及び梁用補強材12が上述したような強度を有することで、電気集塵装置1は、新設時の構造耐力と同等の構造耐力を保持することができる。
柱用補強材11及び梁用補強材12の強度は、柱材8及び梁材9において発生している腐食の進行具合、全体荷重、地震力等を考慮して決定される。
上述した柱用補強材11と梁用補強材12との接合部分において、図2〜図5に示すように、ダイヤフラム17や、開口部補強材18が設けられる。柱用補強材11には、図5に示すように、梁用補強材12との接続部分において、中心に梁材9が通る開口部19が形成される。
ダイヤフラム17は、板状部材であり、柱用補強材11の外周に沿って設けられる。ダイヤフラム17は、梁用補強材12の上面及び下面それぞれに接続される。
開口部補強材18は、たとえば断面L字形状又はコ字形状の形鋼であり、柱用補強材11に形成された開口部19に沿って設けられる。開口部補強材18の一端側は、上側のダイヤフラム17と接続され、他端側は、下側のダイヤフラム17と接続される。これにより、柱用補強材11に形成された開口部19が補強され、開口部19における破損を防止できる。
柱用補強材11と梁用補強材12の横断面形状は、電気集塵装置1の内部に設けられた既設の放電電極2、集塵電極3、槌打装置4などと干渉しない形状を有することが望ましい。これにより、既設の電極等の部品類を撤去する必要がなく、大幅な改修が不要となる。
柱用補強材11と梁用補強材12の外周面は、壁材10の端部と隙間なく設置されることが望ましい。これにより、電気集塵装置1内部からのガス漏れ又は空気漏れを防止できる。
なお、上記実施形態において、柱用補強材11と梁用補強材12の両方が設けられる場合について説明したが、本発明は、この例に限定されない。たとえば、梁用補強材12が接続されずに、柱用補強材11のみが設けられてもよい。
また、梁用補強材12は、両端部で、2本の柱用補強材11と接続される例について説明したが、本発明は、この例に限定されない。たとえば、梁材9の一部分に欠陥部Lが生じている場合、第1実施形態の梁用補強材12のように梁材9を全長にわたって囲むのではなく、梁材9の一部分のみを囲むように梁用補強材を設置してもよい。このとき、梁用補強材は、第1実施形態の柱用補強材11と同様に箱形補強部と連結部を備える。この場合、梁用補強材は、柱用補強材と接続されてもよいし、柱用補強材が接続されずに梁用補強材のみが設けられてもよい。
さらに、上記実施形態において、柱用補強材11は、一端側で構造材である柱材8と接続される例について説明したが、本発明は、この例に限定されない。上下に一つずつ梁用補強材12を設けて、第1実施形態の梁用補強材12のように、構造材である柱材8に接続されずに、二つの梁用補強材に接続されるように柱用補強材を設置してもよい。
[第2実施形態]
次に、図7及び図8を参照して、本発明の第2実施形態に係る電気集塵装置1の補強構造について説明する。なお、電気集塵装置1については、上述した第1実施形態と同一であるため、詳細な説明は省略する。
補強材は、柱材8に対し設けられる柱用補強材21と、梁材9に対し設けられる梁用補強材22とを有する。なお、以下では、柱材8と梁材9のそれぞれに柱用補強材21と梁用補強材22を設ける場合について説明するが、本発明では、柱用補強材21と梁用補強材22のいずれか一方のみを設けるとしてもよい。
柱用補強材21及び梁用補強材22は、例えばH型鋼である。柱用補強材21と柱材8、梁用補強材22と梁材9は、後述するとおり、ボルト接合によって互いに結合される。
柱用補強材21は、柱材8の軸線方向に対して平行に設けられる。柱用補強材21は、柱材8に生じた欠損部Lを跨ぐようにして柱材8に沿って、電気集塵装置1の外面側に配置される。
また、梁用補強材22は、梁材9の軸線方向に対して平行に設けられる。梁用補強材22は、梁材9に生じた欠損部Lを跨ぐようにして梁材9に沿って、電気集塵装置1の外面側に配置される。
なお、図7及び図8では、欠損部Lを図示していないが、図5や図9及び図10を用いて説明したとおり、柱材8及び梁材9に発生しているものとする。
柱用補強材21又は梁用補強材22は、柱用補強材21又は梁用補強材22の一端側及び他端側で、欠損部Lから外れた位置で柱材8又は梁材9と接続される。欠損部Lから外れた位置とは、欠陥部Lの腐食等が進行した場合でも、電気集塵装置1の補強工事後の耐久年数以内において、腐食等の欠損が発生しない位置である。また、欠損部Lから外れた位置では、柱材8と柱用補強材21との間、又は、梁材9と梁用補強材22との間で力の伝達が確実に行われる。
柱用補強材21又は梁用補強材22において、H形鋼のフランジの平板面が、柱材8又は梁材9のフランジの平板面に対向して、フランジの平板面同士が互いに接触して接続される。柱材8又は梁材9のフランジには、補強を行う際、短い間隔で多数のボルト穴が形成され、ボルト穴の内面には、タップによって雌ねじが形成される。柱用補強材21又は梁用補強材22のフランジにも、柱材8又は梁材9のフランジのボルト穴に対応するようにボルト穴が形成される。
柱用補強材21又は梁用補強材22側から、ボルトを締め付けることによって、柱用補強材21又は梁用補強材22が、ボルト頭と柱材8又は梁材9の間に挟み込まれて、梁用補強材22と梁材9、又は、柱用補強材21と柱材8が一体化される。なお、施工が比較的困難となるが、柱材8又は梁材9のフランジのボルト穴内面に雌ねじを形成せず、ボルト及びナットが、柱用補強材21と柱材8、又は、梁用補強材22と梁材9を挟み込み一体化するとしてもよい。
柱用補強材21及び梁用補強材22は、電気集塵装置1の外面側に配置されることから、設置の際、電気集塵装置1の内部での作業がほとんど発生せず、外側での作業で設置が完了する。したがって、工期を短縮でき、コストを大幅に抑制できる。
柱用補強材21又は梁用補強材22は、欠損部Lが生じた柱材8又は梁材9に対して設けられる。柱用補強材21又は梁用補強材22は、柱材8又は梁材9の欠損部L近傍で力の伝達が生じない場合、柱材8と柱用補強材21、又は、梁材9と梁用補強材22によって、電気集塵装置1にかかる荷重により生じる応力及び変形に耐えることが可能な強度を有する。すなわち、柱材8又は梁材9に欠損部Lが生じ、柱材8又は梁材9の欠損部L近傍で力の伝達が生じない場合でも、柱用補強材21又は梁用補強材22が、欠損部L近傍から外れた場所で柱材8又は梁材9に接続され、かつ、柱用補強材21又は梁用補強材22の強度が、欠損部L近傍以外の柱材8と柱用補強材21、又は、梁材9と梁用補強材22によって電気集塵装置1にかかる荷重により生じる応力及び変形に耐えられる値を有することから、電気集塵装置1は、通常必要な耐力を確保している。
したがって、柱用補強材21及び梁用補強材22によって補強された電気集塵装置1は、柱用補強材21及び梁用補強材22が上述したような強度を有することで、電気集塵装置1は、新設時の構造耐力と同等の構造耐力を保持することができる。
本実施形態によれば、柱材8又は梁材9である構造材のH形鋼のフランジが、柱用補強材21又は梁用補強材22のH形鋼のフランジに対向して接続され、構造材のH形鋼にかかる力は、構造材の欠損部L近傍で力の伝達が生じない場合でも、柱用補強材21又は梁用補強材22のH形鋼を介して伝達される。
また、本実施形態によれば、柱用補強材21や梁用補強材22を、腐食等が発生しやすい電気集塵装置1の内部に設置するのではなく、既設の柱材8又は梁材9の外側に設置することから、補強のために新設する柱用補強材21や梁用補強材22において腐食等が発生しにくい。
なお、柱用補強材21又は梁用補強材22は、柱材8又は梁材9の軸線に対し、非対称な位置、すなわち、片側の面にのみ設置されることから、力の伝達に偏心が生じる。したがって、柱用補強材21又は梁用補強材22の板厚を調整して、可能な限り、偏心が生じないようにしたり、柱用補強材21又は梁用補強材22以外のブレース等の補強材を設置して、電気集塵装置1の構造体5全体として偏心が生じないようにしてもよい。
以上、本発明の第1及び第2実施形態によれば、従来のH形鋼の欠損部Lに鋼板を接合して、H形鋼を補修する場合と異なり、電気集塵装置全体の構造耐力を考慮した接合が行われるため、電気集塵装置1に必要な耐力が確保される。
また、柱用補強材11,21及び梁用補強材12,22は、欠損部Lが存在する柱材8及び梁材9をそのまま残し、欠損部Lが生じている柱材8又は梁材9に対して補強する。このとき、電気集塵装置1内部の電極等を撤去する必要がなく、そのままの状態で、柱用補強材11,21及び梁用補強材12,22を取り付けることが可能である。したがって、本実施形態によれば、工期の短縮化やコストの低減を図ることもできる。
1 電気集塵装置
5 構造体
6 上部構造
7 下部構造
8 柱材
9 梁材
10 壁材
11,21 柱用補強材
12,22 梁用補強材
13 箱形補強部(第1部材)
14 連結部(第2部材)
15,17 ダイヤフラム
16 リブ
18 開口部補強材
19 開口部
31 基礎
32 架台

Claims (7)

  1. 電気集塵装置にかかる力を負担する構造材と、
    欠損部が生じた前記構造材に設けられ、前記欠損部から外れた位置で前記構造材と接続された補強材と、
    を備え
    前記補強材は、
    前記欠損部の周囲にて、前記構造材から離隔して配置され、前記構造材の軸線方向に対して平行に設けられる第1部材と、
    前記構造材と前記第1部材に接続される第2部材と、
    を有する電気集塵装置補強構造。
  2. 電気集塵装置にかかる力を負担する構造材と、
    欠損部が生じた前記構造材に設けられ、前記欠損部から外れた位置で前記構造材と接続された補強材と、
    を備え
    記構造材は、梁材及び柱材であり、
    前記補強材は、
    前記梁材の軸線方向に対して平行に設けられる梁用補強材と、
    前記柱材の軸線方向に対して平行に設けられる柱用補強材と、
    を備え、
    前記梁用補強材と前記柱用補強材の少なくともいずれか一方が、前記構造材と接続され、
    前記梁用補強材と前記柱用補強材が互いに接続される電気集塵装置補強構造。
  3. 前記補強材は、横断面形状が四角形であり、前記構造材の周囲を囲むように設置される請求項1又は2に記載の電気集塵装置補強構造。
  4. 電気集塵装置にかかる力を負担する構造材と、
    欠損部が生じた前記構造材に設けられ、前記欠損部から外れた位置で前記構造材と接続された補強材と、
    を備え
    記補強材は、前記欠損部を含む前記構造材の軸線方向に対して平行に設けられ、前記欠損部が生じた前記構造材と接続され、
    前記構造材は、H形鋼からなる柱材又は梁材であり、
    前記補強材は、H形鋼からなり、前記補強材のフランジが、前記構造材のフランジに対向して接続される電気集塵装置補強構造。
  5. 前記補強材の横断面形状は、前記電気集塵装置内部に設けられた既設の電極と干渉しない形状を有する請求項1からのいずれか1項に記載の電気集塵装置補強構造。
  6. 前記補強材は、前記電気集塵装置の壁材と隙間なく設けられる請求項1からのいずれか1項に記載の電気集塵装置補強構造。
  7. 請求項1からのいずれか1項に記載の電気集塵装置補強構造を備えた電気集塵装置。
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