JP4620653B2 - 既設ガセットプレートの改修方法 - Google Patents
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Description
しかしながら、このような溶接による接合は、天候の影響を受けやすく、かつ、作業者の技能に大きく左右されるため、施工不良が生じやすく、施工作業の信頼性が低下してしまうおそれがあった。
本発明による既設ガセットプレートの改修工法は、建物の架構の構面内において斜材が取り付けられるガセットプレートを補強する既設ガセットプレートの改修工法であって、既設のガセットプレートと、既設のガセットプレートの表面側で、かつ、自由端となっている周縁部全体に沿って配置された第1の補強部材および/または既設のガセットプレートの裏面側で、かつ、自由端となっている周縁部全体に沿って配置された第2の補強部材とを、ボルト接合している。
このような既設ガセットプレートの改修工法によれば、既設のガセットプレートと、第1の補強部材と、第2の補強部材とを、ボルトおよびナットにより容易に接合することができるので、改修工事に要する作業時間の短縮化を図ることができ、施工費用の低減化を図ることができる。
また、ボルトおよびナットによる接合は、溶接接合のように天候の影響を受けにくく、かつ、作業者の技能に左右されるおそれが少ないので、施工不良を低減させることができ、施工作業の信頼性を向上させることができる。
このようなガセットプレートによれば、既設のガセットプレートが、第1の補強部材および/または第2の補強部材により補強されることとなるので、既設のガセットプレートに比べて、その面外方向の座屈耐力を向上させることができる。
また、既設のガセットプレートと、第1の補強部材と、第2の補強部材とを、ボルトおよびナットにより容易に接合することができるので、改修工事に要する作業時間の短縮化を図ることができ、施工費用の低減化を図ることができる。
さらに、ボルトおよびナットによる接合は、溶接接合のように天候の影響を受けにくく、かつ、作業者の技能に左右されるおそれが少ないので、施工不良を低減させることができ、施工作業の信頼性を向上させることができる。
このようなガセットプレートによれば、圧縮力に対してガセットプレートが面外方向に変形しようとした場合に、その変形がフランジを介して柱および/または梁に伝達されることとなるので、その面外方向の座屈耐力をさらに向上させることができる。
このようなガセットプレートによれば、圧縮力に対してガセットプレートが面外方向に変形しようとした場合に、その変形がフランジおよびボルトを介して柱および/または梁に伝達されることとなるので、その面外方向の座屈耐力をより一層向上させることができる。
このようなガセットプレートによれば、ガセットプレート全体の板厚を増加させることができて、既設のガセットプレートに比べて、その引張耐力を大幅に向上させることができる。
図1は、本実施形態による既設ガセットプレートの改修工法により改修工事が実施された(施された)ガセットプレート1の側面図であり、図2(a)は図1のI−I矢視断面図である。
つぎに、既設のガセットプレート5の周縁部にあけられたボルト穴と同じ間隔でかつ同じ径であけられたボルト穴を有する第1の補強部材6を、既設のガセットプレート5の表面側に配置し、既設のガセットプレート5の周縁部にあけられたボルト穴と同じ間隔でかつ同じ径であけられたボルト穴を有する第2の補強部材7を、既設のガセットプレート5の裏面側に配置する。
最後に、ボルト8の雄ネジ部にナット9の雌ネジ部を螺合させて締め付け、第1の補強部材6および第2の補強部材7を既設のガセットプレート5に固定する。
また、ガセットプレート1に接合される履歴型ブレースとしては、例えば、本出願人が先に出願した特開2000−81085号公報に開示されているブレース、すなわち、特定部位(ダンパー部分)の断面部が塑性化領域とされたブレース等が採用されることとなる。
また、ボルト8およびナット9による接合は、溶接接合のように天候の影響を受けにくく、かつ、作業者の技能に左右されるおそれが少ないので、施工不良を低減させることができ、施工作業の信頼性を向上させることができる。
そして、本実施形態による既設ガセットプレートの改修工法により改修工事が実施されたガセットプレート1によれば、その面外方向の座屈耐力が、図5に破線で示すように、図5に細い実線で示した既設のガセットプレート5に比べて大幅に向上することになる。
本実施形態による既設ガセットプレートの改修工法は、まず、建物の架構(例えば、通信用の鉄塔)2(図1参照)を構成する柱3(図1参照)と梁4(図1参照)との接合部に溶接接合された、既設のガセットプレート5の周縁部(自由端部)に、取付ボルトを貫通させる(通す)ためのボルト穴を板厚方向に貫通するようにあける。
つぎに、既設のガセットプレート5の周縁部にあけられたボルト穴と同じ間隔でかつ同じ径であけられたボルト穴を有する第1の補強部材6を、既設のガセットプレート5の表面側に配置する。
最後に、ボルト8の雄ネジ部にナット9の雌ネジ部を螺合させて締め付け、第1の補強部材6を既設のガセットプレート5に固定する。
また、ボルト8およびナット9による接合は、溶接接合のように天候の影響を受けにくく、かつ、作業者の技能に左右されるおそれが少ないので、施工不良を低減させることができ、施工作業の信頼性を向上させることができる。
そして、本実施形態による既設ガセットプレートの改修工法により改修工事が実施されたガセットプレート21によれば、その面外方向の座屈耐力が向上することになる。
本実施形態による既設ガセットプレートの改修工法は、まず、建物の架構(例えば、通信用の鉄塔)2(図1参照)を構成する柱3(図1参照)と梁4(図1参照)との接合部に溶接接合された、既設のガセットプレート5の周縁部(自由端部)に、取付ボルトを貫通させる(通す)ためのボルト穴を板厚方向に貫通するようにあける。
つぎに、既設のガセットプレート5の周縁部にあけられたボルト穴と同じ間隔でかつ同じ径であけられたボルト穴を有する第1の補強部材6を、既設のガセットプレート5の表面側に配置し、既設のガセットプレート5の周縁部にあけられたボルト穴と同じ間隔でかつ同じ径であけられたボルト穴を有する第2の補強部材7を、既設のガセットプレート5の裏面側に配置する。
つづいて、ボルト8の雄ネジ部にナット9の雌ネジ部を螺合させて締め付け、第1の補強部材6および第2の補強部材7を既設のガセットプレート5に固定する。
そして、第1の補強部材6および第2の補強部材7のもう一方の面にあけられたボルト穴と、第3の補強部材11のボルト穴とが一致するようにあわせた後、第3の補強部材11の側から各ボルト穴にボルト8を差し込み、第1の補強部材6および第2の補強部材7の側から雄ネジ部を有するボルト8の一端部(ボルトヘッドを有する側と反対側の端部)を突出させる。
最後に、ボルト8の雄ネジ部にナット9の雌ネジ部を螺合させて締め付け、第3の補強部材11を第1の補強部材6および第2の補強部材7に固定する。
また、ボルト8およびナット9による接合は、溶接接合のように天候の影響を受けにくく、かつ、作業者の技能に左右されるおそれが少ないので、施工不良を低減させることができ、施工作業の信頼性を向上させることができる。
そして、本実施形態による既設ガセットプレートの改修工法により改修工事が実施されたガセットプレート31によれば、その面外方向の座屈耐力が第1実施形態のものよりもさらに向上することになる。
図3は、本実施形態による既設ガセットプレートの改修工法により改修工事が実施された(施された)ガセットプレート41の側面図であり、図4(a)は図3のIII−III矢視断面図である。
その他の作用効果については、上述した実施形態のものと同じであるので、ここではその説明を省略する。
本実施形態による既設ガセットプレートの改修工法により改修工事が実施されたガセットプレート51は、フランジ42と梁4(または柱3)とが、ボルト8およびナット9により接合されているという点で上述した第4実施形態のものと異なる。その他の構成要素については上述した第4実施形態のものと同じであるので、ここではそれら構成要素についての説明は省略する。
その他の作用効果については、上述した実施形態のものと同じであるので、ここではその説明を省略する。
図6(a)は、本実施形態による既設ガセットプレートの改修工法により改修工事が実施された(施された)ガセットプレート61の側面図であり、図6(b)は図6(a)のVI−VI矢視断面図である。
つぎに、既設のガセットプレート5の周縁部にあけられたボルト穴と同じ間隔でかつ同じ径であけられたボルト穴を有する第1の補強部材62を、既設のガセットプレート5の表面側に配置し、既設のガセットプレート5の周縁部にあけられたボルト穴と同じ間隔でかつ同じ径であけられたボルト穴を有する第2の補強部材63を、既設のガセットプレート5の裏面側に配置する。
最後に、ボルト8の雄ネジ部にナット9の雌ネジ部を螺合させて締め付け、第1の補強部材62および第2の補強部材63を既設のガセットプレート5に固定する。
なお、図6(a)および図6(b)からわかるように、第1の補強部材62および第2の補強部材63はそれぞれ、既設のガセットプレート5と同じ平面視形状を呈する板状の部材である。
また、ボルト8およびナット9による接合は、溶接接合のように天候の影響を受けにくく、かつ、作業者の技能に左右されるおそれが少ないので、施工不良を低減させることができ、施工作業の信頼性を向上させることができる。
そして、本実施形態による既設ガセットプレートの改修工法により改修工事が実施されたガセットプレート61によれば、ガセットプレート全体の板厚が増加して、引張耐力が既設のガセットプレート5に比べて大幅に向上することになる。
図7(a)は、本実施形態による既設ガセットプレートの改修工法により改修工事が実施された(施された)ガセットプレート71の側面図であり、図7(b)は図7(a)のVII−VII矢視断面図である。
その他の作用効果については、上述した第6実施形態のものと同じであるので、ここではその説明を省略する。
また、図8(c)および図8(d)に示すような、柱3および梁4の補強用に取り付けられたリングプレートRに、第1の補強部材6および第2の補強部材7を、ボルト8を介して接合することも可能である。
さらに、図9(a)および図9(b)に示すような平面視形状を呈する既設のガセットプレート5に、第1の補強部材6(図示せず)および第2の補強部材7を図9(a)および図9(b)に示す位置に配置させることもできる。
さらにまた、第6実施形態および第7実施形態のところで説明したボルト8およびナット9は、ガセットプレート61,71の周縁部のみだけでなく、中央部にも設けるようにすることができる。
さらにまた、第6実施形態および第7実施形態のところで説明した第1の補強部材62,72および第2の補強部材63,73は、必ずしも両方配置させる必要はなく、どちらか一方のみを配置させるようにすることもできる。
2 架構
3 柱
4 梁
5 既設ガセットプレート
6 第1の補強部材
7 第2の補強部材
8 ボルト
21 ガセットプレート
31 ガセットプレート
41 ガセットプレート
42 フランジ
51 ガセットプレート
61 ガセットプレート
62 第1の補強部材
63 第2の補強部材
71 ガセットプレート
72 第1の補強部材
73 第2の補強部材
Claims (5)
- 建物の架構の構面内において斜材が取り付けられるガセットプレートを補強する既設ガセットプレートの改修工法であって、
既設のガセットプレートと、既設のガセットプレートの表面側で、かつ、自由端となっている周縁部全体に沿って配置された第1の補強部材および/または既設のガセットプレートの裏面側で、かつ、自由端となっている周縁部全体に沿って配置された第2の補強部材とを、ボルト接合したことを特徴とする既設ガセットプレートの改修工法。 - 建物の架構の構面内において斜材が取り付けられるガセットプレートであって、
既設のガセットプレートと、既設のガセットプレートの表面側で、かつ、自由端となっている周縁部全体に沿って配置された第1の補強部材および/または既設のガセットプレートの裏面側で、かつ、自由端となっている周縁部全体に沿って配置された第2の補強部材とが、ボルト接合されていることを特徴とするガセットプレート。 - 前記第1の補強部材に設けられたフランジおよび/または前記第2の補強部材に設けられたフランジと、前記架構を構成する柱および/または梁とが、面接触するように構成されていることを特徴とする請求項2に記載のガセットプレート。
- 前記第1の補強部材に設けられたフランジおよび/または前記第2の補強部材に設けられたフランジと、前記柱および/または前記梁とが、ボルト接合されていることを特徴とする請求項3に記載のガセットプレート。
- 前記第1の補強部材および/または前記第2の補強部材が、前記既設のガセットプレートの全体を覆うように構成されていることを特徴とする請求項2ないし4のいずれか一項に記載のガセットプレート。
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JP2000204671A (ja) * | 1999-01-11 | 2000-07-25 | Kajima Corp | 骨組とトラス構造材またはブレ―ス材との接合構造 |
JP2002146905A (ja) * | 2000-11-09 | 2002-05-22 | Nippon Steel Corp | 耐震構造 |
JP2004324270A (ja) * | 2003-04-25 | 2004-11-18 | Nippon Steel Corp | ガセットプレートを用いた構造物の接合構造および建築物 |
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