JP6381691B2 - 建具 - Google Patents
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Description
この縦すべり出し窓は、枠体の上枠と障子の上框及び枠体の下枠と障子の下框に渡ってフリクションアーム(ステー)と呼ばれる部品をそれぞれ固着し、障子を枠体に開閉可能に支持している。
このために、部品に負荷する荷重は各枠、框で支持することになるので、各枠、框を部品に負荷する荷重で変形等しない強度を有する大きなものとなる。
しかも、固着具を裏板に螺合することで各枠、框の部品取付部分に圧縮応力が集中的に負荷し、亀裂が生じるなどの破損する虞れがある。
建具構成枠材のホロー内に、補強部材と部品取付部材を設け、
前記補強部材は、見込み方向に向かう補強部と、前記補強部の見込み方向一端部に設けた見付け方向に延びる支持部と、前記補強部の見込み方向他端寄りに設けた見付け方向に延びる補助板と、を有し、
前記部品取付部材は、見込み方向に向かう部品取付部を有し、
前記補強部材の補強部の一部に、前記部品取付部材の部品取付部を配置するための開口部を設けたことを特徴とする建具である。
障子2は、相対向した2つの第1框である上框20、下框21と、相対向した2つの第2框である左右の縦框22を框組みし、その内部にガラス等のパネル23が装着してある。
枠体1の左右の縦枠12と障子2の左右の縦框22とに渡って部品、例えばステー3をそれぞれ取り付け、このステー3で障子2を枠体1に開閉自在に支持し、横すべり出し窓としてある。
上枠10、下枠11、左右の縦枠12及び上框20、下框21、左右の縦框22が本発明の建具構成枠材である。
なお、屋内側と屋外側との方向を見込み方向とし、屋内側を一側、屋外側を他側とすると共に、見込み方向と直角な方向を見付け方向として説明する。
各ホロー10a,11a,12aに補強部材4が長手方向の全長に渡ってそれぞれ挿入して設けてある。
上枠10の躯体取付片10bと縦枠12の躯体取付片12bに補強片10c,12cがそれぞれ添設してあり、この補強片10c,12cは補強部材4に固着具10d,12dでそれぞれ固着してある。
各ホロー20a,21a,22aに補強部材5が長手方向の全長に渡ってそれぞれ挿入して設けてある。
各補強部材5の長手方向端部同士が連結され、例えばコーナー金具で連結されて方形枠状としてあると共に、見込み方向に離れた補強部材5は連結プレート5aに固着具5bでそれぞれ固着されている。
補強部材4,5及び補強片10c,20cは金属製、例えばスチール製で、各枠、框を補強している。
図4に示すように、ステー3の障子側固定板30を縦框22の部品取付壁、例えば、見込み方向に向かう見付け方向外側の外側壁22bに固着具31で固着して縦框22に取り付け、ステー3の枠体側固定板32を縦枠12の部品取付壁、例えばホロー12aを形成する見込み方向に向かう見付け方向内側の内側壁12eの外面に接し、金属製の固着具33、例えばねじで固着して縦枠12に取り付けてある。
この部品取付部材6は補強部材4の補強部40の開口部42から縦枠12の内側壁12eの内面に接する部品取付部60と、連結部61を備え、連結部61を支持部41に金属製の連結手段7で連結することで、部品取付部材6を補強部材4で支持する。部品取付部材6はステー3の枠体側固定板32と相対向している。
しかも、内側壁12eの枠体側固定板32を取り付けた取付部分に圧縮応力が集中的に負荷するが、その内側壁12eの内面に補強部材4の補強部40が接触して補強しているので、亀裂が生じるなどの破損することがない。
つまり、連結手段7は部品取付部材6を補強部材4に対して上下方向(長手方向)に移動可能に連結する構成ある。
例えば、ビス挿通孔71を上下方向と左右方向に向かう十文字形状、段付きビス70の軸部よりも大径の孔とすることで、裏板6を上下方向のみならず、左右方向にも移動できる構成とする。
補強部材4は図5に示すように、見込み方向に向かい補強部40となる補強板43と、この補強板43の見込み方向一端部に設けた見付け方向に延びる支持部41となる支持板44と、補強板43の見込み方向他端寄りに設けた見付け方向に延びる補助板45と、支持板44の見付け方向端部に設けた見込み方向他端に延びる取付片46と、補助板45の見付け方向端部に設けた見込み方向他端に延びる支持片47とで、縦枠12のホロー12a内に嵌合する断面形状の長尺材である。
なお、図4では各部が離れて図示されているが、実際には図7に示すように接触している。
補強部材4の見付け方向内側の見込み寸法(補強板43の見込み寸法)は見付け方向外側の見込み寸法(取付板44から支持片47の見込み方向他端面までの寸法)よりも小さく、縦枠12のホロー12aの見付け方向内側の見込み寸法は見付け方向外側の見込み寸法より小さく、図4に示す状態から補強部材4を180°回転してホロー12a内に挿入できないようにしてある。
したがって、縦枠12のホロー12aに補強部材4を誤った姿勢として嵌合することがない。
補助板45の補強板43寄り部分に、補強板43の切欠き部43aと連続した切欠き部45aが形成してある。
補強板43の外面には突条43bが見込み方向に間隔を有して設けられ、突条43bが縦枠12の内側壁12eの内面に接する当接部で、補強板43の突条43b以外の部分と縦枠12の内側壁12eの内面との間に隙間を形成する。
そして、補強板43の突条43b以外の部分に加熱膨張材8が設けてある。加熱膨張材8は樹脂製、例えば硬質PVC樹脂製の縦枠12が溶融後に膨張するものである。
また、突条43bが縦枠12の内側壁12eの内面に接しているから、加熱膨張材8のために内側壁12eの補強効果が低減することがない。
躯体取付片10b,12bは補強片10c,12cで補強されているから、上枠10、縦枠21を建物躯体9に強固に取り付けできる。
また、補強片10c,12cは躯体取付片10b,12bとともに固着具9bで建物躯体9に固着してあるので、火災時等に縦枠12が溶融した際に、補強部材4が補強片12cを介して建物躯体9に支持されるので補強部材4が建物躯体9から外れることがない。
なお、補強片10c,12cは躯体取付片10b,12bとは別の固着具で建物躯体9に固着しても良い。
つまり、連結部分は縦枠12のホロー12a内における屋内側寄りである。
これにより、連結部分が屋外からの熱の影響を受け難く、火災時に補強部材4と部品取付部材6の連結部分の熱による損傷を抑制することができる。
この場合には部品取付部材6を上枠10のホロー10a、下枠11のホロー11bに設け、補強部材4と連結する。
つまり、左右の縦枠12が相対向した2つの第1枠で、上枠10と下枠11が相対向した2つの第2枠となると共に、左右の縦框22が相対向した2つの第1框で、上框20と下框21が相対向した2つの第2框となる。
例えば、外たおし窓、内たおし窓の場合には、蝶番の一側羽根を下枠に前述の実施の形態と同様に取り付けると共に、他側羽根を下框に取り付ける。
外開き窓、内開き窓の場合には、蝶番の一側羽根を縦枠に前述の実施の形態と同様に取り付けると共に、他側羽根を縦框に取り付ける。
引き違い窓の場合には、障子の縦框にクレセントを前述の実施の形態のように取り付ける。
建具構成枠材のホロー内に、補強部と支持部を備え、その補強部の一部に開口部を有した補強部材を、建具構成枠材のホローを形成する部品取付壁の内面に補強部を接して設け、
前記建具構成枠材のホロー内に、部品取付部と連結部を備えた部品取付部材を、その部品取付部が前記補強部の開口部から建具構成枠材の前記部品取付壁の内面に接して設け、
前記支持部と前記連結部を連結手段で連結して部品取付部材を補強部材で支持し、
前記建具構成枠材の部品取付壁の外面に部品を、当該部品及び部品取付壁の透孔を挿通した固着具を前記部品取付部に螺合することで取り付けたことを特徴とする建具。
また、補強部材の補強部が部品取付壁の内面に接して補強しているから、部品取付壁の部品取付部分に圧縮応力が集中的に負荷しても破損することがない。
前記固着具を弛めることで部品が建具構成枠材の長手方向に移動可能とすることができる。
このようにすれば、固着具を弛めることで部品取付部材とともに部品を建具構成枠材の長手方向に移動できるので、部品の取付位置を建具構成枠材の長手方向に調整できる。
前記部品と部品取付部を固着する固着具及び前記連結手段を金属製とすることができる。
このようにすれば、火災時等に建具構成枠材が溶融した際に、部品は部品取付部材を介して補強部材で支持されるので、部品が落下することがない。
このようにすれば、火災時等に加熱膨張材が膨張し、部品、部品取付部材、補強部材の周囲を膨張した加熱膨張材で取り囲むので、その部分を火炎が通ることがなく、防火性に優れる。
しかも、補強部は加熱膨張材以外の部分で部品取付壁の内面に接するので、加熱膨張材のために部品取付壁の補強効果が低減することがない。
このようにすれば、火災時等に補強部材と部品取付部材の連結部分の熱影響が少なく、その連結部分の熱による損傷が抑制される。
前記補強片を固着具で建物躯体に固着することができる。
このようにすれば、建具構成枠材を建物躯体に強固に取り付けできる。
また、火災時等に建具構成枠材が溶融した際に、補強部材が補強片を介して建物躯体に支持されるので補強部材が建物躯体から外れることがない。
前記各第2枠と各第2框とに亘ってステーをそれぞれ取り付けて障子を枠体に開閉自在に取り付け、
前記第2枠のホロー内に、補強部と支持部を備え、その補強部の一部に開口部を有した補強部材を、第2枠のホローを形成する部品取付壁の内面に補強部を接して設け、
前記第2枠のホロー内に、部品取付部と連結部を備えた部品取付部材を、その部品取付部が前記補強部の開口部から第2枠の前記部品取付壁の内面に接して設け、
前記支持部と前記連結部を連結手段で連結して部品取付部材を補強部材で支持し、
前記第2枠の部品取付壁の外面に前記ステーの枠体側固定板を、当該枠体側固定板及び部品取付壁の透孔を挿通した固着具を前記部品取付部に螺合することで取り付け、
前記連結手段は、部品取付部材の連結部を補強部材の支持部に対して第2枠の長手方向に移動可能に連結し、
前記固着具を弛めることで前記枠体側固定板が第2枠の長手方向に移動可能としたことを特徴とする建具。
このようにすれば、枠体に対して障子が傾いている場合に、部品取付部材を第2枠の長手方向に移動することで、障子を枠体と平行に取付調整できる。
Claims (3)
- 枠体に障子を開閉自在に取り付けた建具であって、
建具構成枠材のホロー内に、補強部材と部品取付部材を設け、
前記補強部材は、見込み方向に向かう補強部と、前記補強部の見込み方向一端部に設けた見付け方向に延びる支持部と、前記補強部の見込み方向他端寄りに設けた見付け方向に延びる補助板と、を有し、
前記部品取付部材は、見込み方向に向かう部品取付部を有し、
前記補強部材の補強部の一部に、前記部品取付部材の部品取付部を配置するための開口部を設けたことを特徴とする建具。 - 前記補強部材は、前記支持部の見付け方向端部に設けた見込み方向他端に延びる取付片と、前記補助板の見付け方向端部に設けた見込み方向他端に延びる支持片と、を有する請求項1記載の建具。
- 前記建具構成枠材に、当該建具構成枠材の躯体取付片を補強する金属製の補強片を、前記補強部材に螺合した固着具で固着して取り付け、
前記補強片を前記躯体取付片とともに固着具で建物躯体に固着した請求項1又は2記載の建具。
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