本発明の実施の形態は、使用者の身体に巻きつけて装着する帯状の装着部と、前記身体に電気刺激を付与する電極部と、前記電極部に供給する電気信号を制御する制御部と、前記電極部と前記制御部とを接続するコード部と、前記コード部が前記身体に接触することを防止する防止部と、を備えるものである。
これによって、コード部が身体に直接接触することを防止して、より快適に電気刺激装置を使用者の身体に装着させることができる。
また、前記防止部を、前記装着部を装着した状態で、前記コード部における前記装着部の身体側に配置された部位を覆う覆い部としたものである。
これによって、構成の簡素化を図りつつ、より快適に電気刺激装置を使用者の身体に装着させることができる。
また、前記覆い部には、当該覆い部を前記装着部に固定するための固定部が設けられているものである。
これによって、電気刺激装置の使用時に覆い部が装着部から外れてしまうのを抑制することができる。
また、前記固定部は、前記装着部に着脱可能に固定される着脱固定部を有するものである。
これによって、コード部の取付作業をより容易に行うことができる。
また、前記固定部が複数設けられており、前記複数の固定部のうちの一部のみを前記着脱固定部としたものある。
これによって、電気刺激装置の使用時に覆い部が装着部から外れてしまうのを抑制しつつ、コード部の取付作業をより容易に行うことができる。
また、前記覆い部を前記装着部に固定した状態で、前記覆い部と前記装着部との間に前記コード部を収納可能な収納空間が形成されているものである。
これによって、コード部をより簡易に収納することができる上、コード部が身体に直接接触することを防止することができる。
また、前記覆い部を前記装着部に固定した状態で、前記覆い部と前記装着部との間に前記コード部を出し入れ可能な開口部が形成されているものである。
これによって、収納空間に対するコード部の収納や取り出しを、より簡易に行うことができる。
また、前記装着部には、前記コード部を前記身体側とは反対側に導出する孔部が形成されているものである。
これによって、コード部を孔部から装着部の身体側とは反対側に導出することができるようになり、コード部が身体に直接接触することをより確実に防止することができる。
また、前記覆い部を前記装着部に固定した状態で、前記覆い部が前記孔部を覆うものである。
これによって、コード部が身体に直接接触することをさらに確実に防止することができる。
また、前記防止部は、前記電極部を取り付けるための電極取付部を備えているものである。
これによって、防止部に収納されたコード部と電極部との距離を短くする、すなわち、コード部の長さを極力短くすることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
なお、以下では、使用者の身体に装着した状態における電気刺激装置の内側を身体側、外側を外側として説明する。
(実施の形態1)
本実施の形態1にかかる電気刺激装置10は、図1〜図3に示すように、使用者100の身体110に巻きつけて装着する帯状の装着部20と、身体110に電気刺激を付与する電極部70と、を備えている。また、電気刺激装置10は、電極部70に供給する電気信号を制御する制御部80と、電極部70と制御部80とを接続するコード部60と、を備えている。
そして、電極部70側が使用者100の胴部(身体)110に接触するようにした状態で、帯状の装着部20を胴部110に巻き付けて装着することで、電気刺激装置10が使用者100の胴部110に装着される(図4,5参照)。
このとき、電極部70(後述する電極パッド71)の身体側の面71aが使用者100の腹部に直接接触することとなる。
このように、本実施の形態1にかかる電気刺激装置10は、使用者100の胴部(身体)110に装着させることで、使用者100の腹部102に電気刺激を付与し、腹筋のトレーニングを行うための装置である。
本実施の形態1では、装着部20は、図6,7に示すように、帯状のサポーター(装着部本体)30を備えている。
サポーター30は、使用者100の胴部(身体)110に装着した際に、胴部110の前側に位置し、身体側に電極部70が配置される中央本体部30cと、中央本体部30cに連結されて胴部110に巻き付けられる一対のベルト部30d,30eと、を備えている。
そして、サポーター30の外側の面30aには、サポーター固定ベルト用カバー31、サポーター固定ベルト32、サポーター固定ベルト固定部33、サポーター固定部34、ケースホルダ35、およびコントローラホルダ36が形成されている。
サポーター固定ベルト32は柔軟性のある材料(例えば、ゴム等)で形成されており、菱形の枠状をした本体部32aがサポーターの中央本体部30cに縫合されている。また、本体部32aの両端には、一対の自由端部32b,32bが連結されている。
一方、サポーター固定ベルト32(一対の自由端部32b,32b)を固定するためのサポーター固定ベルト固定部33,33が、一対のベルト部30d,30eの根元部30h,30iにそれぞれ形成されている。
本実施の形態1では、サポーター固定ベルト固定部33,33を面ファスナーのメス面で構成している。具体的には、サポーター30の一対のベルト部30d,30eの根元部30h,30iに、メス型の面ファスナーを縫いつけることで、サポーター固定ベルト固定部33,33を形成している。
こうすることで、サポーター30を胴部110に装着した後に、一対の自由端部32b,32bをそれぞれ左右に引っ張り、サポーター固定ベルト固定部33の任意の位置で固定することができる。このように、一対の自由端部32b,32bをサポーター固定ベルト固定部33に固定することで、サポーター30をより安定して胴部110に固定できるようになり、サポーター30がずれてしまうのを抑制することができるようになる。すなわち、サポーター30を使用者100の胴部110により密着させることができるようになる。
なお、本実施の形態1では、サポーター30を使用者100の胴部(身体)110に装着した際に左右のわき腹部(体側部)にそれぞれ位置するように、サポーター固定ベルト固定部33,33を設けている。ただし、サポーター固定ベルト固定部33,33を設ける位置や幅は、これに限らず任意の箇所に任意の幅で形成することができる。
また、本実施の形態1では、サポーター固定ベルト32の外側には、サポーター30とサポーター固定ベルト32の本体部32aとの縫い目(縫製部)を隠すためのサポーター固定ベルト用カバー31が設けられている。サポーター固定ベルト用カバー31は、サポーター30の中央本体部30cのほぼ全面を覆うように設けられており、サポーター固定ベルト32は、一対の自由端部32b,32bのそれぞれの先端を除く全てがサポーター固定ベルト用カバー31で覆われるようになっている。こうすることで、サポーター30を使用者100の胴部(身体)110に装着した際の見栄えをよくすることができる。
また、一対のベルト部30d,30e同士を固定するためのサポーター固定部34が、一方のベルト部30dの先端部30fに形成されている。本実施の形態1では、サポーター固定部34も面ファスナーのメス面で構成している。具体的には、サポーター30の一方のベルト部30dの先端部30fに、メス型の面ファスナーを縫いつけることで、サポーター固定部34を形成している。
このサポーター固定部34の適正な位置に後述するサポーター固定部39を取り付けることで、サポーター30を使用者100の胴部110に密着させた状態で装着することができるようになっている。
さらに、本実施形態では、サポーター固定部34は、一方のベルト部30dに設けられるサポーター固定ベルト固定部33と一体となるように形成されている。すなわち、サポーター固定ベルト固定部33となる部位と、サポーター固定部34となる部位とを有するメス型の面ファスナーを一方のベルト部30dに縫いつけることで、サポーター固定ベルト固定部33およびサポーター固定部34が形成されるようになっている。なお、サポーター固定ベルト固定部33とサポーター固定部34とを別々に設けることも可能である。また、サポーター固定部34も任意の箇所に任意の幅で形成することができる。
また、他方のベルト部30eには、骨盤を検知するためのセンサ90を保持するセンサホルダ35と、制御部80としてのコントローラ81を保持するコントローラホルダ36が設けられている。本実施の形態1では、他方のベルト部30eの先端部30gにコントローラホルダ36が、コントローラホルダ36よりも根元部30i側にセンサホルダ35が形成されている。
こうすることで、サポーター30を使用者100の胴部(身体)110に装着した際に、センサホルダ35がわき腹部(体側部)に位置し、コントローラホルダ36が腰部(背中側)に位置するようになっている。
センサホルダ35およびコントローラホルダ36は、柔軟性を有する材料(例えば、ゴム等)を帯状に形成し、帯の両端を他方のベルト部30eに縫いつける(縫製する)ことで形成されている。
そして、センサホルダ35やコントローラホルダ36の帯状部分を伸張させた状態で、センサ90やコントローラ81を挿入することで、センサ90やコントローラ81がセンサホルダ35やコントローラホルダ36に保持されるようになっている。なお、本実施の形態1では、センサ90の一面の中央部には凹部が形成されており、この凹部に帯状部分を引っ掛けるようにすることで、センサ90をセンサホルダ35により確実に保持できるようにしている。
また、本実施の形態1では、使用者100の体格に合わせてより適切な位置にセンサ90が配置されるようにするために、3カ所にセンサホルダ35を設けている。なお、センサホルダ35を設ける箇所は、3カ所に限るものではない。
また、サポーター30の身体側の面30bには、サポーター固定部34に着脱可能に取り付けられるサポーター固定部39、後述するサポーターカバー40を着脱可能に取り付けるサポーターカバー固定部37が形成されている。
サポーター固定部39は、他方のベルト部30eの略中央部に形成されており、面ファスナーのオス面で構成されている。具体的には、他方のベルト部30eの略中央部に、オス型の面ファスナーを縫いつけることで、サポーター固定部39を形成している。そして、一対のベルト部30d,30eを胴部110に巻き付け、このサポーター固定部39をサポーター固定部34に取り付けることで、サポーター30が胴部110に装着される。なお、サポーター固定部39も任意の箇所に任意の幅で形成することができる。
また、サポーターカバー固定部37は、中央本体部30cの上部の両側2箇所に設けられており、面ファスナーのメス面で構成されている。具体的には、中央本体部30cの上部の2箇所に、メス型の面ファスナーを縫いつけることで、サポーターカバー固定部37を形成している。このサポーターカバー固定部37も、任意の箇所に任意の幅で形成することができる。
さらに、サポーター30には、身体110側に位置するコード部60を身体110側とは反対側(外側)に導出する配線通し孔(孔部)38が形成されている。本実施の形態1では、配線通し孔38は、一方のサポーターカバー固定部37の近傍(中央本体部30cの上部の一端)に形成されている。
電極部70は、図12に示すように、使用者100の腹部に直接接触する電極パッド71を備えている。電極パッド71は、2つの円をつなげた双円形(瓢箪型)をしており、本実施の形態1では、4つの電極パッド71が用いられている。
電極パッド71はゲル状で構成されており、外側の表面71bには、ホック72が2箇所に設けられている(図12参照)。
そして、電極パッド71の2カ所のホック72を、後述するサポーターカバー40にカシメられているスナップボタン51とコード付電極取付部52にそれぞれ接合することで、電極パッド71が、回転を抑制された状態で、装着部20に保持される。
また、身体の大きさによって、腹部の幅も異なり、腹部により適正に電極パッド71を貼り付けるためには、電極パッド71の配置位置が変えられるようにするのが好ましい。そこで、本実施の形態1では、電極パッド71の取付位置を調整できるようにしている。具体的には、1枚の電極パッド71に、2個のホック72を非対称に取り付けている。すなわち、2個のホック72を結ぶ線分の中点が電極パッドの中心からずれるように、2個のホック72を1枚の電極パッド71に取り付けている。なお、いずれのホック72も通電可能な仕様となっている。
こうすることで、電極パッド71を180度回転させて取り付けた際には、回転させなかった場合に対して配置位置が異なる状態(隣り合う電極パッド71間の距離が異なる状態)で取り付けられることとなる。このように、本実施の形態1では、電極パッド71の取り付け位置の変更をより容易に行うことができるようになっている。
なお、本実施の形態1では、4枚の電極パッド71をそれぞれ独立した状態でサポーターカバー40に取り付けたものを例示しているが、図13に示すように、2枚の電極パッド71を1枚のシート73で結合させた状態で用いることも可能である。
制御部80は、コントローラ81を備えており、このコントローラ81は、電気刺激のレベル値、残時間が表示される表示部82と、電源のオン・オフを切り替える等の操作を行う操作部83と、で構成されている(図2参照)。
そして、操作部82は、電源のオン・オフを含む様々なモードを選択するモード選択ボタン82aと、電気刺激レベルを設定する電気刺激レベル設定ボタン82b、82cと、電気刺激を使用者100の身体110に付与するモードの開始、停止を選択するモード開始/停止ボタン82dと、で構成されている。
また、本実施の形態1では、電気刺激レベル設定ボタン82bを操作すると、電気刺激レベルが高くなり、電気刺激レベル設定ボタン82cを操作すると、電気刺激レベルが低くなるようにしている。
この制御部80と電極部70は、コード部60を介して電気的に接続されている。本実施の形態1では、コード部60は、センサ90とコントローラ81を電気的に接続するコード61と、コード付電極取付部52が接続され、センサ90と電極部70とをコード付電極取付部52を介して電気的に接続するコード62と、を備えている。すなわち、制御部80と電極部70は、コード61、センサ90、コード62を介して電気的に接続されている。なお、コード付電極取付部52が接続されているコード62は、センサ90に着脱可能に接続されている。なお、コード61は、センサ90やコントローラ81に着脱可能に取り付けられていてもよいし、着脱できないように一体に取り付けられていてもよい。
コード62は、図10に示すように、配線通し孔(孔部)38に挿通されるコードであり、一端側(身体側に配置される部位)には、4つの電極付きコード62a、62b、62c、62dが形成されている。そして、電極付きコード62a、62b、62c、62dのそれぞれには、コード付電極取付部52が電気的に接続されており、各コード付電極取付部52に電極パッド71がそれぞれ取り付けられるようになっている。
また、電極付きコード62a、62b、62c、62dは、束ね部63によって束ねられており、かかる状態で、コード62の他端を配線通し孔(孔部)38に挿通することで、身体側に位置するコード62を身体110側とは反対側(外側)に導出されることとなる。そして、コード62は、装着部20(サポーター30)の外側でセンサ90に接続されるようにしている。
なお、本実施の形態1では、束ね部63は、一方のサポーターカバー固定部37の近傍(中央本体部30cの上部の一端)に形成されている配線通し孔(孔部)38の近傍に設けられている。そして、電極付きコード62a、62b、62c、62dは、それぞれの長さ(束ね部63からコード付電極取付部52までの長さ)が異なるようにしている。こうすることで、コード付電極取付部52の付け間違いを防止できるようにしている。
ところで、コード部60(コード61およびコード62)を装着部20に取り付け、各コード付電極取付部52に電極パッド71をそれぞれ取り付けた状態でも、電極付きコード62a、62b、62c、62dが身体側に露出してしまう。このように、電極付きコード62a、62b、62c、62dが身体側に露出していると、電気刺激装置10を身体に装着した際に、電極付きコード62a、62b、62c、62dが使用者100の肌に接触してしまい、快適にベルト部を装着することが困難となる可能性があった。
そこで、本実施の形態1では、コードが身体に直接接触してしまうのを防止できるようにした。すなわち、コード部60が身体110に接触することを防止するための防止部を電気刺激装置10に設けるようにした。
具体的には、装着部20を装着した状態で、コード部60における装着部20の身体側に配置された部位(電極付きコード62a、62b、62c、62dおよび束ね部63)を覆う覆い部(防止部)を設けた。
本実施の形態1では、サポーター30の身体側にサポーターカバー40を設け、当該サポーターカバー40がコード部60における装着部20の身体側に配置された部位(電極付きコード62a、62b、62c、62dおよび束ね部63)を覆うようにした。したがって、サポーターカバー40が防止部および覆い部に相当している。
本実施の形態1では、サポーターカバー40は、肌に接触するため通気性のよい布地で構成されている。そして、サポーターカバー40がコード部60における装着部20の身体側に配置された部位を覆った状態における下辺部40aがサポーター30の中央本体部30cの下部に縫いつけられており(縫製されており)おり、サポーター30に対して展開可能に取り付けられている(図8,9参照)。なお、このとき形成される縫製部41が、サポーターカバー(覆い部)40をサポーター30(装着部20)に固定するための固定部に相当するものである。
そして、サポーターカバー40がコード部60における装着部20の身体側に配置された部位を覆った状態における上辺部40bには、サポーター30に着脱可能に固定することのできるサポーター固定部42が形成されている。
サポーター固定部42は、サポーターカバー40の上辺部40bの両側2箇所に設けられており、面ファスナーのオス面で構成されている。具体的には、上辺部40bの両側2箇所に、オス型の面ファスナーを縫いつけることで、サポーター固定部42を形成している。このサポーター固定部42は、サポーターカバー固定部37と対応する位置に形成されている。
このように、サポーター固定部42も、サポーターカバー(覆い部)40をサポーター30(装着部20)に固定するための固定部に相当するものであり、サポーター30(装着部20)に着脱可能に固定される着脱固定部に相当するものである。
したがって、本実施の形態1では、サポーターカバー(覆い部)40をサポーター30(装着部20)に固定するための固定部が複数設けられており、複数の固定部のうちの一部のみが着脱固定部となっている。
そして、サポーター固定部42をサポーターカバー固定部37に取り付けて固定することで、サポーターカバー(覆い部)40がサポーター30(装着部20)に固定される。
このようにサポーターカバー(覆い部)40をサポーター30(装着部20)に取り付けた状態では、サポーターカバー(覆い部)40とサポーター30(装着部20)との間には、コード部60を収容することが可能な収納空間45が形成される。そして、この収納空間45の上方には、コード部60を出し入れすることが可能な開口部45aが形成されており、ポケットの機能を有するようになっている。なお、サポーターカバー(覆い部)40の両側辺にもサポーター30への固定部を設け、サポーター固定部42をサポーターカバー固定部37に取り付けた状態で、上辺部40b側のみに開口部45aが形成されるようにしてもよい。
ところで、本実施の形態1にかかる電気刺激装置10は、胴部110に巻きつけるものであり、へそ位置基準で身体に巻きつけるものである。そのため、サポーターカバー40にはへそ位置合わせ用の目印44が設けられている。このように、へそ位置合わせ用の目印44を設けることで、へそ位置と目印44を合わせて装着することが可能となり、電気刺激装置10をより容易に胴部110に巻きつけることができるようになる。
また、サポーターカバー(覆い部)40には、電気刺激を身体(腹部)に付与するための電極パッド71を保持するためのスナップボタン51が4箇所に形成されている。このスナップボタン51は、カシメによりサポーターカバー(覆い部)40に一体に設けられている。また、各スナップボタン51の中央側(目印44側)には、電極ホール43がそれぞれ設けられている。すなわち、サポーターカバー(覆い部)40には、対になるスナップボタン51および電極ホール43が4組設けられている。そして、上述した電極パッド71が各組のスナップボタン51および電極ホール43にそれぞれ取り付けられる。
電極ホール43は、コード部60が接続されたコード付電極取付部52を組み付けるために形成されたものであり、衣類のボタンを取り付けるようにしてコード付電極取付部52をサポーターカバー40に取り付けることができるようになっている。このように、コード付電極取付部52をサポーターカバー40に取り付けることで、コード付電極取付部52をサポーターカバー40に保持できるようにしている。すなわち、コード付電極取付部52は、サポーターカバー40に取り外し可能に保持されるものである。
さらに、本実施の形態1では、コード付電極取付部52は、2電極×2対の4電極となるように設けられており、互いに長さの異なる電極付きコード62a、62b、62c、62dがそれぞれのコード付電極取付部52に接続されている。
このコード付電極取付部52は、図11に示すように、電極パッド71のホック72が係合するスナップボタン部52aと、サポーターカバー40の電極ホール43に挿通される軸部52bと、サポーターカバー40に引っ掛かることで抜け止めがなされる笠状の抜け止め部53cと、で形成されている。そして、スナップボタン部52aには、導電部52dが設けられており、電極パッド71をスナップボタン部52aに取り付けた際に、導電部52dを介して電極パッド71とコード部60とが電気的に接続されるようになっている。
このように、対になるスナップボタン51およびコード付電極取付部52(スナップボタン部52a)が4組設けられることとなり、各組のスナップボタン51およびコード付電極取付部52(スナップボタン部52a)にそれぞれ1つの電極パッド71が取り付けられるようになっている。
また、コード部60(電極付きコード62a、62b、62c、62d)は、抜け止め部53cにそれぞれ接続されており、コード付電極取付部52をサポーターカバー40に取り付けた状態では、正面視でスナップボタン部52aのみが身体側に露出することとなる。
すなわち、コード付電極取付部52が取り付けられたサポーターカバー40を閉めて、サポーター30の所定の位置に固定させることで、コード付電極取付部52のコード62がサポーターカバー40で覆われることとなる。このとき、身体側に位置するコード部60を身体110側とは反対側(外側)に導出する配線通し孔(孔部)38もサポーターカバー40で覆われる。
電気刺激装置10をかかる構成とすることで、コード部60、電極部70、制御部80、およびセンサ90を装着部20(サポーター30)から取り外すことが可能となる。そのため、サポーターカバー40が取り付けられた装着部20(サポーター30)は、これらの電気部品を取り外した状態で洗濯機等を用いて洗濯することができ、清潔に使用することができるようになっている。
次に、本実施の形態1にかかる電気刺激装置10の使用方法の一例を説明する。
まず、展開させたサポーターカバー40の電極ホール43にコード付電極取付部52を保持させる。
次に、束ね部63によって束ねられた電極付きコード62a、62b、62c、62dの他端(コード62の一本にまとめられた部位)を配線通し孔(孔部)38に挿入し、身体110側とは反対側(外側)に導出する。
そして、サポーターカバー40のサポーター固定部42をサポーター30のサポーターカバー固定部37に取り付けて固定する。
次に、身体110側とは反対側(外側)に導出されたコード62をセンサ90に接続し、センサ90をセンサホルダ35の所望の位置で保持する。
そして、身体110側に露出する4組の対になるスナップボタン51およびコード付電極取付部52に、各電極パッド71を取り付ける。
次に、へそ位置と目印44を合わせ、電極パッド71の身体側の面71aが肌に接触するようにした状態で、一対のベルト部30d,30eを胴部110に巻き付け、このサポーター固定部39をサポーター固定部34に取り付けることで、サポーター30を胴部110に装着する。
そして、一対の自由端部32b,32bをそれぞれ左右に引っ張り、サポーター固定ベルト固定部33の任意の位置で固定する。
なお、コード62をセンサ90に接続する順番やセンサ90をセンサホルダ35に保持させる順番は、上記の順番に限られるものではない。
その後、コード付電極取付部52が接続されるコード62をセンサ90と接続した状態で、操作部82のモード選択ボタン82aを操作することで、コントローラ81の電源をONにして表示部81を点滅させる。
このように表示部81が点滅した状態で、モード選択ボタン82aをさらに操作することで、使用したいモードを設定することができる。また、電気刺激レベル調整ボタン82b、82cを操作することで電気刺激レベルを所望のレベルとなるように設定する。
そして、電気刺激レベルの設定が完了した後で、モード開始/停止ボタン82dを操作することで、電極パッド71を介して電気刺激が腹部(身体)に付与されることとなる。
そして、かかる状態で、ウォーキングやジョギング等を行うことで、腹筋のトレーニングが行われる。なお、ウォーキングやジョギング等を行う際、図5に示すように、コントローラ81をコントローラホルダ36に保持した状態で行うようにしてもよいし、コントローラホルダ36から取り外してポケット等にしまった状態で行うようにしてもよい。
以上、説明したように、本実施の形態1では、電気刺激装置10は、使用者100の胴部(身体)110に巻きつけて装着する帯状の装着部20と、胴部(身体)110に電気刺激を付与する電極部70と、電極部70に供給する電気信号を制御する制御部80と、を備えている。そして、電極部70と制御部80とがコード部60によって接続されており、防止部(サポーターカバー40)によってコード部60が胴部(身体)110に接触することが防止されるようにしている。
そのため、コード部60が胴部(身体)110に直接接触することが防止され、より快適に電気刺激装置10を使用者100の胴部(身体)110に装着させることができる。
また、防止部(サポーターカバー40)を、装着部20を装着した状態で、コード部60における装着部20の身体側に配置された部位(電極付きコード62a、62b、62c、62d)を覆う覆い部(サポーターカバー40)としている。
そのため、構成の簡素化を図りつつ、より快適に電気刺激装置10を使用者100の胴部(身体)110に装着させることができる。
また、覆い部(サポーターカバー40)には、当該覆い部(サポーターカバー40)を装着部20に固定するための固定部(縫製部41および2つのサポーター固定部42)が設けられている。
そのため、電気刺激装置10の使用時に覆い部(サポーターカバー40)が装着部から外れてしまうのを抑制することができる。
また、固定部(縫製部41および2つのサポーター固定部42)は、装着部20に着脱可能に固定される着脱固定部(2つのサポーター固定部42)を有するものである。
その結果、コード部60の取付作業をより容易に行うことができるようになる。
また、固定部(縫製部41および2つのサポーター固定部42)が複数設けられており、複数の固定部のうちの一部のみ(縫製部41および2つのサポーター固定部42のうちの2つのサポーター固定部42のみ)を着脱固定部としている。
そのため、電気刺激装置10の使用時に覆い部(サポーターカバー40)が装着部20から外れてしまうのを抑制しつつ、コード部60の取付作業をより容易に行うことができるようになる。
また、覆い部(サポーターカバー40)を装着部20に固定した状態で、覆い部(サポーターカバー40)と装着部20との間にコード部60を収納可能な収納空間45が形成されるようにしている。
その結果、コード部60をより簡易に収納することができる上、コード部60が胴部(身体)110に直接接触することを防止することができるようになる。
また、覆い部(サポーターカバー40)を装着部20に固定した状態で、覆い部(サポーターカバー40)と装着部20との間にコード部60を出し入れ可能な開口部45aが形成されるようにしている。
その結果、収納空間45に対するコード部60の収納や取り出しを、より簡易に行うことができるようになる。
また、装着部20には、コード部60を身体側とは反対側に導出する配線通し孔(孔部)38が形成されている。
そのため、コード部60を配線通し孔(孔部)38から装着部20の身体側とは反対側に導出することができるようになり、コード部60が身体に直接接触することをより確実に防止することができるようになる。
また、覆い部(サポーターカバー40)を装着部20に固定した状態で、覆い部(サポーターカバー40)が配線通し孔(孔部)38を覆うようにしている。
そのため、コード部60が身体110に直接接触することをさらに確実に防止することができるようになる。
また、防止部(サポーターカバー40)は、電極部70を取り付けるための電極取付部(スナップボタン51およびコード付電極取付部52)を備えている。
そのため、防止部(サポーターカバー40)に収納されたコード部60と電極部70との距離を短くする、すなわち、コード部60の長さを極力短くすることができる。その結果、コード部60が撓んでしまうのを極力抑制することができるようになり、コード部60が身体110に直接接触することをより確実に防止することができるようになる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態には限定されず、種々の変形が可能である。
例えば、上記実施の形態1では、面ファスナーを用いてサポーターなどを固定しているが、サポーターなどの固定方法はこれに限るものではなく、着脱可能に固定することができるいかなる構成も採用することができる。
また、上記実施の形態1では、布状のサポーターカバーでコード部を覆うようにしたものを防止部としているが、防止部の構成はこれに限るものではない。例えば、サポーターと腹部との間に隙間が形成されるようにスペーサを設け、隙間にコード部が配置されるようにすることも可能であるし、隙間にコード部を配置させつつ、当該コード部をサポーターに固定させるようにすることも可能である。
また、電極パッドやサポーターカバー、その他細部のスペック(形状、大きさ、レイアウト等)も適宜に変更可能である。