以下、実施形態、変形例では、同一の構成要素に同一の符号を付し、重複する説明を省略する。各図面では、説明の便宜のため、構成要素の一部を適宜省略し、構成要素の寸法を適宜拡大、縮小して示す。図面は符号の向きに合わせて見るものとする。
図1は、実施形態の電気刺激装置10を示す表面図であり、図2は、その裏面図である。図3は、電気刺激装置10の使用状態を示す説明図である。図3(a)は、身体の前側から見た図であり、図3(b)は、身体を後側から見た図である。
電気刺激装置10は、第1取付具12と、第2取付具14L、14Rと、接続部材16と、コントローラ18と、を備える。本実施形態の第2取付具14L、14Rには、ユーザの左半身に対応する左側第2取付具14Lと、その右半身に対応する右側第2取付具14Rとが含まれる。ここでのユーザは、たとえば、電気刺激装置10が販売、貸与等される国で平均体格を持つものとする。
第1取付具12は、ユーザの身体に取り付けられる第1本体20を有する。第2取付具14L、14Rは、第1取付具12とは別の個所で身体に取り付けられる第2本体22を有する。本実施形態において、第1本体20は腰に取り付けられ、左側第2取付具14Lの第2本体22は左膝に取り付けられ、右側第2取付具14Rの第2本体22は右膝に取り付けられる。
本体20、22は、可とう性を持つ面状構造体である。本実施形態の本体20、22は伸縮性も持っている。以下、特に言及しない限り、本体20、22を平面的に展開した状態を基準に説明する。本実施形態の本体20、22は、その厚み方向(図1、2の紙面直交方向)から見て、第1方向Pax(以下、長手方向Paxという)に長尺なベルト状をなし、身体に巻き付けられる。本体20、22の長手方向Paxの両端部には互いに着脱可能に接続するための接続構造24が設けられる。本実施形態の接続構造24は、面ファスナーであるが、特に限定されず、スナップボタン等でもよい。本実施形態の接続構造24は、本体20の表面部の一端部と、その裏面部の他端部に設けられる。
図4は、図2のA−A線断面を模式的に示す図である。本実施形態の第1本体20は中空構造である。第1本体20は、第1本体20の表面部を構成する表側生地部材26と、その裏面部を構成する裏側生地部材28とを有する。表側生地部材26と裏側生地部材28は、互いの外縁部の縫い付けにより一体化される。本実施形態の表側生地部材26と裏側生地部材28の縫い代はパイピング用生地29を用いて処理されているが、その処理手法は特に限定されない。
本実施形態の表側生地部材26は、芯材となる形状保持材26aと、形状保持材26aの表面及び裏面を覆う表皮材26bとを有する。形状保持材26aは、第1本体20の形状を保持できる程度の定形保持性を持ち、かつ、身体に取り付けるときに弾性的に曲げ変形可能な程度の柔軟性を持つ。形状保持材26aは、たとえば、ウレタンフォーム等の樹脂素材を用いて構成される。表皮材26bは形状保持材26aに接着等により貼り付けられる。裏側生地部材28は、表皮材26bと同様の素材を用いて構成される。表皮材26bや裏側生地部材28を構成する生地は、たとえば、ポリエステル繊維とスパンデックスの混合繊維である。この生地は、撥水加工または撥水性繊維を用いることで撥水性を持ってもよい。裏側生地部材28は、表側生地部材26より伸縮性が高くなるように構成されてもよい。
図示はしないが、第2本体22に関しても同様のことがいえる。つまり、第2本体22も、第1本体20と同様、表側生地部材26と裏側生地部材28を有する。
図1〜図3を参照する。接続部材16は、第1本体20と第2本体22を接続する。接続部材16は、複数の第2本体22に対応して個別に設けられ、その対応する第2本体22と第1本体20を接続する。
第1取付具12、第2取付具14L、14Rのそれぞれは、筋肉に電気刺激を付与するための電極30A〜30Hを有する。第1取付具12の電極30A〜30Dには、左半身を通電経路Pb1(後述する)とする電流を流すための第1左前電極30A及び第1左後電極30Bが含まれる。第1左前電極30Aは左半身の腰の前側に配置され、第1左後電極30Bはその腰の後側に配置される。この電極30A〜30Dには、この他に、右半身を通電経路Pb2(後述する)とする電流を流すための第1右前電極30C及び第1右後電極30Dが含まれる。第1右前電極30Cは右半身の腰の前側に配置され、第1右後電極30Dはその腰の後側に配置される。
左側第2取付具14Lの電極30E、30Fには、左半身を通電経路Pb1とする電流を流すための第2左前電極30E及び第2左後電極30Fが含まれる。第2左前電極30Eは左脚(左膝)の前側に配置され、第2左後電極30Fは左脚の後側に配置される。右側第2取付具14Rの電極30G、30Hには、右半身を通電経路Pb2とする電流を流すための第2右前電極30G及び第2右後電極30Hが含まれる。第2右前電極30Gは右脚(右膝)の前側に配置され、第2右後電極30Hは、右脚の後側に配置される。
図5は、電気刺激装置10の配線系統を示す配線図である。電気刺激装置10は、コントローラ18と、複数の電極30A〜30Hのそれぞれとを電気的に接続する複数の配線32A、32Bを有する。複数の配線32A、32Bには、コントローラ18と第1取付具12の電極30A〜30Dとを電気的に接続する第1配線32Aと、コントローラ18と第2取付具14L、14Rの電極30E〜30Hとを電気的に接続する第2配線32Bとが含まれる。
図6(a)は、コントローラ18の筐体34の正面図であり、図6(b)は、コントローラ18の機能を示すブロック図である。コントローラ18は、第1本体20の表面部に着脱可能に設けられる(図1参照)。コントローラ18は、筐体34と、電源部36と、制御部38と、複数の操作部40A〜40Dと、を有する。筐体34は、電源部36や制御部38を収容する。
電源部36は、リチウムイオン電池等の二次電池であるが、マンガン電池等の交換可能な一次電池でもよい。電源部36は、制御部38に電気的に接続され、制御部38を介して複数の電極30A〜30Hに電力を供給する。
制御部38は、電源部36から複数の電極30A〜30Hに供給される電力を制御する。詳しくは、制御部38は、複数の電極30A〜30Hに刺激電圧を印加する電気刺激制御を行う。電気刺激制御では、予め設定された設定動作時間(たとえば、10分)、予め設定された周波数(たとえば、20Hz)で、複数の電極30A〜30Hに交流電圧を印加する。制御部38は、電源部36から供給される電力を用いて刺激電圧を生成し、その生成した刺激電圧を複数の電極30A〜30Hに印加することで電気刺激制御を行う。
操作部40A〜40Dは、電気刺激装置10の動作態様の変更に用いられ、筐体34の外面部に設けられる。本実施形態の操作部40A〜40Dは押圧操作を受けて動作する。本実施形態の操作部40A〜40Dには、刺激電圧の電圧レベルの変更に用いられるレベル操作部40A、40Bが含まれる。レベル操作部40A、40Bには、電圧レベルを小さくするための第1レベル操作部40Aと、電圧レベルを大きくするための第2レベル操作部40Bとが含まれる。ここでの刺激電圧とは、電気刺激の付与のために複数の電極30A〜30Hに印加される電圧をいう。
レベル操作部40A、40Bは、ユーザの意図しない誤操作を避ける観点から、筐体34の外面部に設けられる窪み部が構成する。操作部40A、40Bの外面には操作部40A、40Bを特定するための「+」や「−」の記号42が印字されている。記号42は、ユーザの触覚により知覚可能な態様で印字されている。この態様として、本実施形態の記号42は、操作部40A、40Bの外面に凸部として設けられるが、そのような凹部として設けられてもよい。
図3を参照する。本実施形態では、第1左前電極30A及び第1左後電極30Bを正極及び負極のうちの第1極とし、第2左前電極30E及び第2左後電極30Fを正極及び負極のうちの第2極として、刺激電圧が印加される。これにより、左半身の臀部や上腿部を通電経路Pb1とする電流が流れる。また、本実施形態では、第1右前電極30C及び第1右後電極30Dを第1極とし、第2右前電極30G及び第2右後電極30Hを第2極として、刺激電圧が印加される。これにより、右半身の臀部や上腿部を通電経路Pb2とする電流が流れる。本実施形態では、この経路上を流れる電流により、大臀筋、ハムストリング、大腿四頭筋等の運動が促される。通電経路Pb1と通電経路Pb2は身体の異なる箇所を辿る経路となる。
図7(a)は、電極30Aの表面図であり、図7(b)は、図7(a)のB−B線断面図である。図8は、図2のC−C線断面の一部を模式的に示す図である。ここでは電極30Aを図示して説明するが、他の電極30B〜30Hも同様の構成である。本実施形態の電極30A〜30Hは、身体の肌面に当てられる電極パッドを構成する。電極30A〜30Hは、全体としてシート状をなす。電極30A〜30Hは、自らの厚み方向Pczから見て(図7(a)の視点から見て)、長方形の四辺が外接する長尺形状である。電極30A〜30Hは、その長手方向Pcxの中央部より長手方向一方側にある第1端部領域30aと、その中央部より長手方向Pcx他方側にある第2端部領域30bとを有する。
図4、図7に示すように、電極30A〜30Hは、基材44と、導電部46と、粘着部48A〜48Hと、固定部50A、50Bと、を有する。導電部46は、基材44の表面側に設けられる。粘着部48A〜48Hは、導電部46の表面側に設けられる。粘着部48A〜48Hは電極30A〜30Hのそれぞれに対応して個別に設けられ、ここでは粘着部48Aのみ示す。基材44は、たとえば、PET等の樹脂を用いて構成される。導電部46は、たとえば、銀ペースト等の導電材を用いて構成される。
固定部50A、50Bは、電極30A〜30Hの第1端部領域30aと第2端部領域30bに個別に設けられる。本体20、22は、固定部50A、50Bが着脱可能に固定される被固定部52を有する。被固定部52は、複数の固定部50A、50Bに対応して個別に設けられる。本実施形態の固定部50A、50Bと被固定部52はスナップボタンを構成する。被固定部52は、縫い付け等により本体20、22に一体化される。
電極30A〜30Hは、少なくとも部分的に、粘着部48A〜48Hにより覆われずに露出している覆い部92を備える。覆い部92は、電極30A〜30Hの各端部領域30a、30bにおいて導電部46とともに固定部50A、50Bを覆うように設けられる。覆い部92は、導電部46との導通を避けるために絶縁性を持つ素材を用いて構成される。覆い部92は、粘着部48A〜48Hが身体に貼り付けられた状態にあるとき、その身体と対向する箇所(図7(b)の上面)に設けられる弱粘着領域94を有する。弱粘着領域94は、本体20、22の厚み方向から見て(図7(a)の視点から見て)、固定部50A、50Bと重なる箇所に設けられる。
弱粘着領域94は粘着部48A〜48Hの身体に貼り付けられる貼付面48aより粘着力を弱めている。ここでの「粘着力が弱い」とは、単位面積当たりの粘着力[N/cm2]が弱いことをいう。本実施形態の弱粘着領域94は非粘着性を持つが、粘着力を持っていてもよい。ここでの「非粘着性」とは、粘着力を全く持っていない状態だけではなく、粘着により貼り付けられない程度に粘着力が弱められている状態も含む。本実施形態の弱粘着領域94は、弱粘着性を持つ素材を用いることで構成される。この弱粘着領域94を設けるための手法は特に限定されず、後述のように切れ目90を形成して構成してもよい。
電極30A〜30Hに対応する一つの被固定部52は、図5に示すように、配線32A、32Bを介してコントローラ18の制御部38に電気的に接続される。被固定部52と固定部50A、50Bは導電性材料により構成される。これらを用いて電極30A〜30Hが本体20、22に固定された状態にあるとき、コントローラ18の制御部38と電極30A〜30Hの導電部46が電気的に接続される。
図4、図7に戻り、粘着部48A〜48Hは、身体に着脱可能に貼り付けられる。本実施形態の粘着部48A〜48Hは導電性を有し、導電性接着剤等により導電部46に導通された状態で設けられる。電極30A〜30Hの粘着部48A〜48Hを身体に貼り付けたとき、その粘着部48A〜48Hを介して導電部46と身体の肌面が導通される。本実施形態の粘着部48A〜48Hは粘着性ゲルが構成する。これには、たとえば、積水化成品工業株式会社製「テクノゲル(登録商標)」、型番SR−RA240/100が用いられる。
図2に示すように、第1本体20や第2本体22の裏面部には粘着部48A〜48Hが設けられる。本体20、22は粘着部48A〜48Hを介して身体に取り付けられる。第1本体20の粘着部48A〜48Dには、第1左前電極30Aに設けられ、左半身に前側から貼り付けられる第1左前粘着部48Aと、第1左後電極30Bに設けられ、左半身に後側から貼り付けられる第1左後粘着部48Bとが含まれる。第1本体20の粘着部48A〜48Dには、第1右前電極30Cに設けられ、右半身に前側から貼り付けられる第1右前粘着部48Cと、第1右後電極30Dに設けられ、右半身に後側から貼り付けられる第1右後粘着部48Dとが含まれる。
本実施形態の第1左前粘着部48Aや第1左後粘着部48Bは、第1本体20の長手方向Paxの中央部より一端側の一端側部分20aに設けられる。本実施形態の第1右前粘着部48Cや第1右後粘着部48Dは、第1本体20の長手方向Paxの中央部より他端側の他端側部分20bに設けられる。第1本体20の一端側部分20aには少なくとも一つの粘着部48A、48Bが設けられ、その他端側部分20bにも少なくとも一つの粘着部48C、48Dが設けられることになる。
左側第2取付具14の第2本体22の粘着部48E、48Fには、第2左前電極30Eに設けられ、左半身に前側から貼り付けられる第2左前粘着部48Eと、第2左後電極30Fに設けられ、左半身に後側から貼り付けられる第2左後粘着部48Fとが含まれる。
右側第2取付具14の第2本体22の粘着部48G、48Hには、第2右前電極30Gに設けられ、右半身に前側から貼り付けられる第2右前粘着部48Gと、第2右後電極30Hに設けられ、右半身に後側から貼り付けられる第2右後粘着部48Hとが含まれる。
本実施形態の第2左前粘着部48Eや第2右前粘着部48Gは、第2本体22の長手方向Paxの中央部より一端側の一端側部分22aに設けられる。本実施形態の第2左後粘着部48Fや第2右後粘着部48Hは、第2本体22の中央部より他端側の他端側部分22bに設けられる。これら粘着部48A〜48Hの位置関係は、粘着部48A〜48Hが設けられた電極30A〜30Hにも同様のことがいえる。
図9は、左側第2取付具14が身体B(左膝)に取り付けられた状態を模式的に示す平面断面図である。左側第2取付具14の第2左前粘着部48Eと第2左後粘着部48Fとは、身体を前後から間に挟む位置に配置可能である。これら粘着部48E、48Fは、第2本体22の長手方向Paxに間を置いて設けられる。
図示はしないが、同様のことは、第1左前粘着部48Aと第1左後粘着部48Bの組み合わせや、第1右前粘着部48Cと第1右後粘着部48Dの組み合わせに関してもいえる。これらは、第1本体20の長手方向Paxに間を置いて設けられる。また、第2右前粘着部48Gと第2右後粘着部48Hの組み合わせに関してもいえる。これらは、第2本体22の長手方向Paxに間を置いて設けられる。
以上の電気刺激装置10の利用シーンの一例を説明する。まず、ユーザの身体に第1取付具12の第1本体20や第2取付具14L、14Rの第2本体22を取り付ける。本実施形態では、第1本体20や第2本体22の巻き付けによって、身体の肌面に粘着部48A〜48Hが押し当てられ、その粘着部48A〜48Hの肌面に対する密着度が増している。
次に、電気刺激装置10の操作部40A、40Bに対する操作を通じて、制御部38によって、複数の電極30A〜30Hに刺激電圧を印加する。このとき、ユーザは、たとえば、立位姿勢、座位姿勢のいずれをとってもよい。この刺激電圧によって、身体の一部を通電経路とする電流が流れ、その経路上の筋肉に電気刺激が付与される。これに伴い、この筋肉の収縮及び弛緩を伴う運動が促され、その筋肉を鍛えるトレーニング効果を得られる。
以上の電気刺激装置10の効果を説明する。
(A)第1取付具12は、身体に着脱可能に貼り付けられる粘着部48A〜48Dを有する。よって、電気刺激により身体が動いたときでも、粘着部48A〜48Dによって、第1取付具12の電極30A〜30Dが肌面に対して位置ずれし難くなる。これに伴い、身体に対する電極30A〜30Hによる通電状態の安定化を図れ、筋肉に電気刺激を安定して付与できる。第2取付具14L、14Rに関しても同様のことがいえる。
第1本体20や第2本体22は接続部材16を介して接続される。よって、複数の取付具12、14L、14Rを接続部材16により一体化でき、その持ち運びや取り扱いが容易となる。
ところで、粘着部48A〜48Hの周長が長い場合、電気刺激により身体の肌面が伸び縮みしたとき、肌面に対して粘着部48A〜48Hが大きく位置ずれし易くなり、その粘着部48A〜48Hにしわが生じ易くなる。これは、たとえば、身体を間に挟む位置に単数の粘着部48A〜48Hが配置される場合に生じ易くなる。
この点、本実施形態によれば、図9に示すように、身体を間に挟む位置に互いに別体の複数の粘着部48A〜48Hが配置される。これにより、このような位置に配置される個々の粘着部48A〜48Hの周長を短くでき、身体の肌面が伸び縮みしたとき、その粘着部48A〜48Hでのしわの発生を抑えられる。この結果、本実施形態のように、電極30A〜30Hに導電性を持つ粘着部48A〜48Hが設けられる場合、その粘着部48A〜48Hの身体に対する接触状態を安定化でき、電極30A〜30Hの通電状態の安定化を図れる。この他にも、個々の粘着部48A〜48Hの周長を短くできることで、個々の粘着部48A〜48Hの剥離や位置ずれを抑えられる利点もある。
また、本実施形態によれば、本体20、22の被固定部52に電極30A〜30Hの固定部50A、50Bが着脱可能に固定される。よって、被固定部52に対する固定部50A、50Bの着脱方向(本体20、22の厚み方向)での本体20、22及び電極30A〜30Hの相対移動が許容される。これに伴い、本体20、22にしわが生じたとき、本体20、22に対して電極30A〜30Hが着脱方向に相対移動でき、本体20、22に追従して電極30A〜30Hの粘着部48A〜48Hが動き難くなり、その粘着部48A〜48Hにしわが生じ難くなる。
また、本体20、22の厚み方向から見て、固定部50A、50Bと重なる箇所には弱粘着領域94が設けられる。この弱粘着領域94が設けられている箇所(覆い部92)は、粘着部48A〜48Hが身体に貼り付けられている状態にあるとき、粘着部48A〜48Hより粘着力が弱いため、粘着部48A〜48Hより相対的に動き易くなる。弱粘着領域94が非粘着性を持つ場合は特にこの傾向が強くなる。このため、本体20、22にしわが生じることに追従して固定部50A、50Bが前述の着脱方向に動こうとしたとき、その固定部50Aとともに弱粘着領域94が設けられている箇所が粘着部48A〜48Hに対して相対的に動き易くなる。これは、固定部50A、50Bが着脱方向に動こうとしたとき、それに追従して動く箇所を弱粘着領域94が設けられている箇所にとどめて、その動きに粘着部48A〜48Hを追従させ難くできることを意味する。この結果、本体20、22にしわが生じたとき、本体20、22に追従して粘着部48A〜48Hが動き難くなり、その粘着部48A〜48Hにしわが生じ難くなる。
次に、電気刺激装置10の他の特徴を説明する。図5に示すように、第1取付具12は、第1本体20に取り付けられる第1電子部品としてコントローラ18を有する。第2取付具14L、14Rは、第2本体22に取り付けられる第2電子部品として第2左前電極30Eや第2左後電極30Fを有する。
図10は、接続部材16の表面図である。本実施形態の接続部材16は、チューブ部54と、チューブ部54の両端部に設けられる第1取付部56A及び第2取付部56Bとを有する。第1取付部56Aは第1本体20に取り付けられ、第2取付部56Bは第2本体22に取り付けられる。本実施形態において、チューブ部54、第1取付部56A及び第2取付部56Bは互いに別部材が構成している。
図5に示すように、チューブ部54には第2配線32Bが挿通される。チューブ部54は、第1本体20と第2本体22の間に架け渡され、これらの外部に露出している。チューブ部54は、第1本体20と第2本体22の位置の変化に追従できるように可とう性を持つ。本実施形態のチューブ部54の断面形状は単数の部材により構成される。
図11は、接続部材16の第1取付部56Aの表面図であり、図12は、その側面図である。図13は、第1本体20に対する接続部材16の取付状態を示す断面図である。ここでは第1取付部56Aを図示して説明するが、第2取付部56Bも同様の構成である。図11、図12では第2配線32Bの中心軸線のみ示す。
本実施形態の取付部56A、56Bは、第2配線32Bが挿通される筒状の配線挿通部58と、配線挿通部58に設けられる引掛部60とを有する。チューブ部54を構成する筒状部材は配線挿通部58に圧入を伴い差し込まれることで取付部56A、56Bに接続される。
第1取付部56Aの配線挿通部58は第1本体20の内部に配置され、第2取付部56Bの配線挿通部58は第2本体22の内部に配置される。配線挿通部58の端部には配線挿通部58の曲げ変形を許容するための複数のスリット62A、62Bが形成される。複数のスリット62A、62Bには、本体20、22の厚み方向Pazから見て(図11の視点から見て)、第2配線32Bに沿った線長方向Pdと直交する方向Peでの曲げ変形を許容するための第1スリット62Aと、その厚み方向Pazでの曲げ変形を許容するための第2スリット62Bとが含まれる。第1スリット62Aと第2スリット62Bは、第2配線32Bの線長方向Pdに交互に並ぶように配線挿通部58に設けられる。
本実施形態の引掛部60は、留め具のボタンを構成する。この引掛部60は、配線挿通部58の外面から突き出る軸部60aと、軸部60aの先端部に設けられる頭部60bとを有する。本体20、22には、引掛部60が引っ掛けられる受け部64が形成される。本実施形態の受け部64は本体20、22に形成された貫通孔66の開口周縁部である。引掛部60の軸部60aは貫通孔66を通り抜け、その頭部60bが受け部64に引っ掛けられる。これにより、接続部材16の取付部56A、56Bが本体20、22に取り付けられる。
図14は、第1本体20や第2本体22の一部を裏面から見た図である。本実施形態の貫通孔66は、本体20、22の厚み方向Paxから見て(図14の視点から見て)、線状に延びるスリットである。引掛部60は、本体20、22に対して、そのスリットの長手方向にスライド可能に設けられる。引掛部60のスライド方向は本体20、22の幅方向Payに合わせるように設定される。これを実現するため、貫通孔66を構成するスリットは本体20、22の幅方向Payに延びている。なお、ここでの本体20、22の幅方向Payとは、本体20、22の長手方向Pax及び厚み方向Pazに直交する方向をいう。
以上の工夫点の利点を説明する。接続部材16には第2配線32Bが挿通される。よって、第2配線の挿通に用いられる配線挿通部材を用いて、第1取付具12と第2取付具14L、14Rを接続できる。このため、これらの機能を個別の部材に担わせるよりも部品点数を削減でき、製品コストの削減を図れる。
接続部材16は、第1本体20に引っ掛けられる引掛部60を有する。このような構造のもとでは、第1本体20に対する向きが変わるように接続部材16の引掛部60が動き易くなり、その動きに追従して第1本体20が動き難くなる。このため、このように接続部材16が動いたときに、第1本体20の位置ずれに起因する肌すれを抑えられ、良好な使用感を得られる。なお、このような接続部材16の動きは、たとえば、第1本体20や第2本体22が身体取付状態にあるときに、ユーザの姿勢の変化に伴い、これらの相対位置が変わる場合に行われる。
接続部材16は、第2本体22に引っ掛けられる他の引掛部60を有する。よって、第2本体22に対する向きが変わるように接続部材16の引掛部60が動き易くなり、その動きに追従して第2本体22が動き難くなる。このため、このように接続部材16が動いたときに、第2本体22の位置ずれに起因する肌すれを抑えられ、より良好な使用感を得られる。
接続部材16の引掛部60は、第1本体20や第2本体22に対してスライド可能に設けられる。よって、第1本体20や第2本体22に対する相対位置が変わるように引掛部60が動き易くなり、接続部材16の撓みを抑え易くなる。この撓みを抑えることで、その撓んだ箇所がユーザや周辺構造に干渉してしまう事態を避けられる。
他の特徴を説明する。図3に示すように、第1本体20や第2本体22が身体取付状態にあるときを考える。このとき、第1本体20の幅方向Payの両側の外縁部のうち、第2本体22に近い側にある外縁部を第1近側縁部70Aといい、第2本体22から遠い側の外縁部を第1遠側縁部70Bという。また、このとき、第2本体22の幅方向Payの両側の外縁部のうち、第1本体20に近い側にある外縁部を第2近側縁部72という。
図2を参照する。第1左前電極30Aや第1右前電極30Cの長手方向Pfは第1本体20の長手方向Paxと一致するように設けられる。第2電極30G〜30Hの長手方向Pfは第2本体22の長手方向Paxと一致するように設けられる。ここでの一致とは、字句通りに一致する場合の他、ほぼ一致する場合が含まれる。
第1左後電極30Bや第1右後電極30Dの長手方向Pfは第1本体20の長手方向Paxに対して斜めに設けられる。第1左後電極30Bや第2右後電極30Hの長手方向Pfの一端部30cは、その他端部30dより、第1本体20の幅方向Payで第1近側縁部70A側に位置するように設けられる。ここでの「一端部30c」とは、本実施形態では、第1左後電極30Bや第1右後電極30Dの互いに対向する端部をいう。これにより、臀部の筋肉の筋繊維方向と電極30B,30Dの長手方向Pfが交差するように電極30B、30Dを配置でき、その臀部の筋肉の広範囲に電極30B、30Dから電流を流せる。
第1本体20の第1近側縁部70Aには、第1本体20の幅方向Pay外側に突き出る第1縁凸部74が設けられる。この第1縁凸部74は、本実施形態において、第1本体20の一端側部分20aの中間部と、その他端側部分20bの中間部とに個別に設けられる。第2本体22の第2近側縁部72には、第2本体22の幅方向外側に突き出る第1縁凸部74が設けられる。この第1縁凸部74は、本実施形態において、第2本体22の長手方向Paxの中央部に設けられる。
接続部材16の一対の引掛部60は、第1本体20の第1縁凸部74と第2本体22の第1縁凸部74とに個別に取り付けられる。第1取付具12の電極30A〜30Dは、第1本体20の第1縁凸部74を避けた箇所で第1本体20に固定される。第2取付具14L、14Rの電極30E〜30Hは、第2本体22の第1縁凸部74を避けた箇所で第2本体22に固定される。
このような構造のもとでは、本体20、22の第1縁凸部74に連なる部分に対して第1縁凸部74が変形し易くなる。よって、接続部材16の動きに追従して第1本体20や第2本体22が動こうとしたとき、その動く範囲を第1縁凸部74にとどめ易くなる。これに伴い、本体20、22の第1縁凸部74を避けた箇所に固定される電極30A〜30Hが動き難くなり、接続部材16が動いたときでも電極30A〜30Hの通電状態の安定化を図れる。
第1本体20の第1近側縁部70Aには、接続部材16が引き出される第1引出口68Aが設けられる。第2本体22の第2近側縁部72には、接続部材16が引き出される第2引出口68Bが設けられる。第1本体20や第2本体22の引出口68A、68Bは第1縁凸部74の先端部から幅方向Pay内側にずれた位置に設けられる。第1本体20や第2本体22の第1縁凸部74は、第1本体20や第2本体22が身体取付状態にあるとき、脇腹等の身体側面の側方に位置するように設けられる(図3参照)。
第1本体20の第1近側縁部70Aには、第1左後電極30Bや第1右後電極30Dのそれぞれに対応する位置に第1本体20の幅方向Pay外側に突き出る第2縁凸部76が設けられる。第1左後電極30Bの一端部30cは、第1左後電極30Bに対応する第2縁凸部76の裏側に配置される。第1右後電極30Dの一端部30cは、第1右後電極30Dに対応する第2縁凸部76の裏側に配置される。
このような構造のもとでは、前述の通り、本体20、22の第2縁凸部76に連なる部分に対して第2縁凸部76が変形しやすくなる。このような第2縁凸部76の裏側に電極30B、30Dの一部を配置することで、その第2縁凸部76の裏側にて身体の一部が大きく動いた場合に、その動きに追従して電極30B、30Dの粘着部48B、48Dをスムーズに動かし易くなる。これに伴い、身体の大きな動きに追従できないことに起因して、電極30B、30Dの粘着部48B、48Dが身体から外れてしまう事態を避け易くなる。
なお、本実施形態では、本体20、22の第2縁凸部76の裏側に身体の臀部が配置される(図3参照)。身体の臀部は身体のなかで特に動きが大きい箇所である。この臀部に対応する位置に第2縁凸部76が配置されるため、その臀部の大きな動きに追従してスムーズに電極30B、30Dの粘着部48B、48Dを動かし易くなる。
第1本体20の第1遠側縁部70Bには第1本体20の幅方向Pay内側に窪む縁凹部78が設けられる。本実施形態の縁凹部78は、ユーザの左右の臀部の動きに追従して第1本体20が動き易くするために設けられる。このような観点から、縁凹部78は、第1本体20を身体に取り付けた状態にあるとき、身体の後方に位置する箇所にて第1本体20の第1遠側縁部70Bに設けられる。
第1本体20の裏面部には、その内部を点検するための第1点検口82Aが設けられる。第1点検口82Aは、第1本体20の長手方向Paxに延びるスリットである。第2本体22の裏面部には、その内部を点検するための第2点検口82Bが設けられる。第2点検口82Bは、第2本体22の長手方向Paxの中間部に設けられる。第2点検口82Bは、第2本体22の厚み方向Pazから見て(図2の視点から見て)、第2本体22の長手方向Paxに対して斜めに延びるスリットである。第1点検口82Aや第2点検口82Bは、開閉具により開閉可能である。開閉具は、たとえば、スライドファスナーであるが、スナップボタン等でもよい。
図1、図3に示すように、コントローラ18は、第1本体20を身体に取り付けた状態にあるとき、身体の前面側にて身体の左右中央部より左右にずれた位置に設けられる。本実施形態では、身体の左右中央部より右側にずれた位置に設けられる。これにより、第1本体20を身体に取り付けた状態にあるとき、コントローラ18の操作部40A、40Bが片手で操作し易い位置に配置され、その操作性が良好となる。
第1本体20の表面部には意匠面を形成する意匠部材80が取り付けられる。意匠部材80は、第1本体20の長手方向Paxの途中位置に取り付けられる。本実施形態の意匠部材80は、第1本体20の幅方向Pay両側の外縁部に縫い付けられることで、第1本体20に取り付けられる。意匠部材80は、第1本体20とは表面粗さの異なる素材を用いて構成される。この素材は、たとえば、シリコーン等の樹脂材料である。第1本体20を身体に取り付けた状態にあるとき、意匠部材80にユーザが触れることで、身体に対する第1本体20の相対位置を触覚で知覚できるようになる。これにより、ユーザに対する第1本体20の相対位置の位置合わせが容易となる。
なお、本実施形態の意匠部材80は、第1本体20を身体に取り付けた状態にあるとき、身体の左右中央部の後側に位置するように設けられる。
意匠部材80と第1本体20との間には不図示の空洞部が設けられる。第1本体20の長手方向Pax両側に位置する意匠部材80の端辺部と第1本体20との間には、空洞部に物品を出し入れするための出入口80aが設けられる。これにより、意匠部材80の裏側の空間を用いて物品を収容できる。
図1、図4を参照する。第1本体20の形状保持材26aは、本体20の厚み方向Pazから見て(図1の視点から見て)、粘着部48A〜48Dと重なる位置に厚肉部84を有する。本実施形態の厚肉部84は、本体20の表側生地部材26にて表側に突き出るように設けられる凸部を構成する。厚肉部84は、第1本体20の幅方向Payで形状保持材26aの中央部に設けられ、その幅方向Payの両側の薄肉部86より厚さが厚くなるように設けられる。図示はしないが、第2本体22に関しても同様のことがいえる。
厚肉部84は、第1本体20や第2本体22に設けられる複数の粘着部48A〜48Hのそれぞれに対応して個別に設けられる。第1本体20や第2本体22の長手方向Paxに隣り合う粘着部48A〜48Hに対応する個々の厚肉部84は、個々の粘着部48A〜48Hと同様、その長手方向Paxに間を置いて設けられる。
(B)これにより、身体に本体20、22を巻き付けたとき、本体20、22の形状保持材26aに厚肉部84がない場合と比べ、薄肉部86より高剛性の厚肉部84のある箇所で粘着部48A〜48Hをしっかりと身体に押し当てられる。これに伴い、本体20、22の粘着部48A〜48Hが身体から剥がれる事態を避け易くなる。
図3を参照する。コントローラ18の制御部38は、ある電極30A〜30Hの組と、他の電極30A〜30Hの組との間で印加する刺激電圧の電圧レベルを独立して変更可能である。本実施形態では、左半身の前部に電気刺激を付与する第1左前電極30A及び第2左前電極30Eの組と、その後部に電気刺激を付与する第1左後電極30B、第2左後電極30Fの組とで、電圧レベルを独立して変更可能である。また、本実施形態では、右半身の前部に電気刺激を付与する第1右前電極30C及び第2右前電極30Gの組と、右半身の後部に電気刺激を付与する第1右後電極30D及び第2右後電極30Hの組とで、電圧レベルを独立して変更可能である。ここでの電圧レベルとは、交流電圧を用いる場合、そのピーク値又は実効値のいずれかをいう。
制御部38は、身体の前部に用いられる電極の組には、第1電圧レベルの刺激電圧を印加し、その後部に用いられる電極の組には、第1電圧レベルより小さい第2電圧レベルの刺激電圧を印加してもよい。これにより、本実施形態でいえば、体脂肪が少なく電気抵抗の大きいハムストリングには大電圧を印加でき、電気刺激を付与するのに十分な大電流を流し易くなる。また、体脂肪が多く電気抵抗の小さい大臀筋には小電圧の刺激電圧を印加でき、電気刺激が過多となる事態を避けられる。
図6(a)に示すように、操作部40A〜40Dには、電圧レベルの変更対象となる電極30A〜30Hの組み合わせを切り替える切替操作部40C、40Dとが含まれる。切替操作部40C、40Dには、電圧レベルの変更対象となる電極30A〜30Hの組み合わせを身体の前部に用いられる電極の組に切り替える第1切替操作部40Cと、身体の後部に用いられる電極の組に切り替える第2切替操作部40Dとが含まれる。
以上、実施形態をもとに本発明を説明した。次に、各構成要素の変形例を説明する。
第1本体20や第2本体22の身体取付箇所は特に限定されない。たとえば、第1本体20や第2本体22は、ユーザの四肢及び体幹のうちから異なる二つの箇所に取り付けられてもよい。また、第1本体20や第2本体22は、四肢のうちのいずれか一肢の異なる二つの箇所に取り付けられてもよい。また、第1本体20や第2本体22は、ユーザの上半身と下半身のそれぞれの任意の箇所に取り付けられてもよい。実施形態では、この一例として、ユーザの腰(上半身)と膝(下半身)に取り付けた例を説明した。
第2本体22の数は特に限定されない。第2本体22は単数でもよいし、三つ以上でもよい。
前述の(A)の効果を得るうえで、第1取付具12及び第2取付具14L、14Rの一方が粘着部48A〜48Hを有していればよく、他方は粘着部48A〜48Hを有していなくともよい。この場合、他方の取付具12、14L、14Rの本体20、22の身体に対する取付態様は特に限定されない。この取付態様は、たとえば、巻き付け、引っ掛け等である。
取付具12、14L、14Rの本体20、22は、身体を間に挟む位置に配置可能な単数の粘着部48A〜48Hを有してもよい。第1本体20及び第2本体22のうちの一方の本体にのみ、身体を間に挟む位置に配置可能な複数の粘着部48A〜48Hが設けられてもよい。
本体20、22の形状は特に限定されない。たとえば、ユーザの前面や後面のみに取り付け可能な形状の面状構造体でもよい。また、本体20、22がベルト状をなす場合でも、その形状は特に限定されない。たとえば、本体20、22の外縁部は本体20、22の長手方向Paxに沿って設けられてもよい。第1本体20や第2本体22の第1縁凸部74は一方の本体にのみ設けられていてもよい。本体20、22の素材も生地に限定されず、樹脂等でもよい。
第1取付具12や第2取付具14L、14Rは複数の電極30A〜30Hを有する例を説明したが、それぞれ少なくとも一つの電極30A〜30Hを有していればよい。複数の取付具12、14L、14Rの間で身体を通る一つの通電経路が形成されるように、合計二つの電極があればよい。
取付具12、14L、14Rの粘着部48A〜48Hは電極30A〜30Hに設けられる例を説明したが、電極30A〜30Hとは異なる箇所に設けられてもよい。たとえば、本体20、22の裏面部で電極30A〜30H以外の箇所に設けられてもよい。
接続部材16の具体例は特に限定されない。たとえば、接続部材16は、取付具12、14L、14Rの本体20、22を構成する生地と同種の素材により構成されてもよい。接続部材16には配線32A、32Bが挿通されていなくともよい。
接続部材16に挿通される配線32A、32Bは、第1本体20に取り付けられる第1電子部品と、第2本体22に取り付けられる第2電子部品とを電気的に接続するものであればよい。第1電子部品と第2電子部品の組み合わせは、特に限定されない。たとえば、第1電子部品と第2電子部品の両方を個別の電極30A〜30Hとしてもよいし、それぞれを電極30A〜30H以外としてもよい。この他にも、第1電子部品及び第2電子部品の一方をコントローラ18とし、それらの他方を電極30A〜30Hとしてもよい。
刺激電圧が印加される電極30A〜30Hの組み合わせは特に限定されない。たとえば、第1取付具12の複数の電極30A〜30Hのみに刺激電圧を印加してもよいし、第2取付具14L、14Rの複数の電極30A〜30Hのみに刺激電圧を印加してもよい。
制御部38は、左半身を通電経路とする電流を流すための電極30A、30B、30E、30Fの組と、右半身を通電経路とする電流を流すための電極30C、30D、30G、30Hの組とで、電圧レベルを独立して変更可能でもよい。これにより、左半身と右半身の筋肉量やニーズに合わせて適切な強度の電気刺激を付与できる。
制御部38は、左半身側の第1左前電極30A及び第1左後電極30Bを第1極とし、第1右前電極30C及び第1右後電極30Dを第2極として、これらに刺激電圧を印加してもよい。これにより、身体の臀部を通電経路として身体の左右方向に電流が流れ、その臀部のトレーニングを促せる。
制御部38は、第2左前電極30Eを第1極とし、第2左後電極30Fを第2極として、これらに刺激電圧を印加してもよい。これにより、左膝を通電経路として身体の前後方向に電流が流れ、その左膝周りのトレーニングを促せる。同様に、制御部38は、第2右前電極30Gを第1極とし、第2右後電極30Hを第2極として、これらに刺激電圧を印加してもよい。これにより、右膝を通電経路として身体の前後方向に電流が流れ、その右膝周りのトレーニングを促せる。
電源部36は、コントローラ18の筐体34に収納される例を説明したが、筐体34の外部に設けられてもよい。この他にも電源部36は、電気刺激装置10とは別に設けられる商用電源等の外部電源が構成していてもよい。
接続部材16は、第1本体20及び第2本体22の一方にのみ引掛部60を介して取り付けられてもよい。この場合、接続部材16は、第1本体20及び第2本体22の他方に、接着、ネジ止め、縫い付け等による固定により取り付けられてもよい。
引掛部60は、本体20、22に対してスライド不能に設けられてもよい。引掛部60の具体例は特に限定されない。たとえば、引掛部60は、留め具のボタンを構成する場合の他、フック状、ループ状等をなしていてもよい。
前述の(B)で説明した効果を得るうえでは、本体20、22の表側生地部材26及び裏側生地部材28のいずれが形状保持材26aを有していればよい。また、本体20、22が中空構造ではない場合でも、本体20、22を構成する箇所の一部に形状保持材26aが設けられていればよい。厚肉部84は、本体20、22の表側に突き出る凸部を構成する例を説明したが、本体20、22の裏側に突き出る凸部を構成してもよい。
この他にも、取付具12、14L、14Rは、粘着部48A〜48Hの代わりとして、導電性繊維や導電性ゴム等の導電材を用いてもよい。導電材は、取付具12、14L、14Rの電極30A〜30Hと身体との間に配置され、電極30A〜30Hは導電材を介して身体に導通される。取付具12、14L、14Rの本体20、22や電極30A〜30Hを介して身体に導電材が押し当てられることで、身体に対する密着性や装着性の向上が図れる。
電気刺激装置10の本体20、22は、ユーザの身体に直接に取り付けられていなくともよい。たとえば、身体の上にインナーウェアを着衣し、本体20、22の電極30A〜30Hの当たる箇所にてインナーウェアに部分的に導電材を設け、そのインナーウェアの上に本体20、22を取り付けてもよい。この場合、本体20、22の電極30A〜30Hと身体の間でインナーウェアの導電材を介して電流が流れることになる。また、この場合、本体20、22の粘着部48A〜48Hは身体にインナーウェアを介して貼り付けられることになる。これにより、インナーウェアを脱ぐことなくトレーニングを行える。また、汗等をインナーウェアにより吸収できるため、これらによる本体20、22の汚れを防げ、本体20、22のメンテナンスの頻度を低減できる。
なお、このようにインナーウェアを用いる場合、前述の本体20、22とは別体の電極30A〜30Hを本体20、22の被固定部52から取り外して、その被固定部52の当たる箇所にてインナーウェアに部分的に導電材を設けてもよい。この場合、本体20、22の被固定部52が本体20、22に一体的に設けられる電極を構成していると捉えられる。この電極は、前述した電極30A〜30Hと同様、通電経路を形成する役割を担う。この場合、この電極として機能する被固定部と身体の間でインナーウェアの導電材を介して電流が流れることになる。
図15(a)は、第1変形例の電極30Aの表面図であり、図15(b)は、図15(a)のD−D線断面図である。ここでは電極30Aを図示して示すが、他の電極30B〜30Hも同様の構成である。
本例の電極30Aは、第1実施形態と比べて、粘着部48Aの構成が相違する。本実施形態の粘着部48Aの表面には複数の切れ目90が形成される。切れ目90は、本体20、22の厚み方向に底部を持つ溝状をなし、その厚み方向に粘着部48Aを貫通していない。本実施形態では複数の切れ目90は格子状をなすが、縞状等をなしていてもよい。本実施形態では粘着部48Aの表面の全域に切れ目90が形成されるが、その切れ目90の形成される範囲は特に限定されない。このような切れ目90を形成することで、粘着部48Aの粘着強度を弱めることができ、その粘着強度を調整できる。
図16は、第2変形例の電気刺激装置10の模式的な正面図である。電気刺激装置10は、ユーザの身体に取り付けられる本体20を有する取付具12を備える。本例の本体20は、下半身に穿くことで取り付けられるパンツを構成する。本例の本体20も、実施形態と同様、可とう性を持つ面状構造体であり、表側生地部材26と裏側生地部材28を備える。表側生地部材26と裏側生地部材28の縫い代はパイピング用生地29を用いて処理される。詳しくは、表側生地部材26の外縁部と裏側生地部材28の外縁部とはパイピング用生地29とともに縫い付けることで一体化される。
取付具12は、筋肉に電気刺激を付与するための電極30I〜30Lを有する。電極30I〜30Jには、左半身を通電経路Pb3とする電流を流すための電極30I、30Jと、右半身を通電経路Pb4とする電流を流すための電極30K、30Lとが含まれる。図示の例では、電極30I、30Jは、左半身の前側に配置され、電極30K、30Lは、右半身の前側に配置される。電極30I〜30Lは、実施形態や他の変形例と同様の構成が用いられてもよい。電極30I〜30Lは、たとえば、基材、導電部、粘着部及び固定部を有してもよいということである。電極30I〜30Lの固定部は、実施形態と同様、本体20の被固定部52に着脱可能に固定される。
電気刺激装置10は、コントローラ18と、コントローラ19と電極30I〜30Lのそれぞれとを電気的に接続する複数の配線32Aとを有する。コントローラ18の構成は、実施形態や他の変形例と同様の構成が用いられてもよい。本例では、コントローラ18により、一組の電極30I、30Jに刺激電圧が印加され、左半身の上腿部を通電経路Pb3とする電流が流れる。また、コントローラ18により、一組の電極30K、30Lに刺激電圧が印加され、右半身の上腿部を通電経路Pb4とする電流が流れる。配線32Aは、本体20の内部、詳しくは、本体20の表側生地部材26と裏側生地部材28の間に配置される。配線32Aの構成は、実施形態や他の変形例と同様の構成が用いられてもよい。
取付具12を用いた電気刺激装置10では、電気刺激等の影響で身体が動いた際に、電極が肌面に対して位置ずれする恐れがある。この位置ずれが大きくなると、身体に対する電極の通電状態が不安定となるため、その対策が望まれる。以下、取付具を用いた電気刺激装置において、身体に対する電極の通電状態の安定化を図る工夫点を説明する。
本体20の被固定部52は、その裏側生地部材28に設けられる。裏側生地部材28は、表側生地部材26より伸縮性が高い高伸縮性領域28a、28bを有する。本実施形態の高伸縮性領域28a、28bには、一組の電極30I、30Jの固定部が固定される複数の被固定部52の取付箇所を含む領域に設けられる第1高伸縮性領域28aが含まれる。また、高伸縮性領域28a、28bには、一組の電極30K、30Lの固定部が固定される複数の被固定部52の取付箇所を含む領域に設けられる第2高伸縮性領域28bが含まれる。
高伸縮性領域28a、28bは、表側生地部材26より高い伸縮性にするうえで、たとえば、表側生地部材26より伸び率[%]が大きくなるように構成されてもよい。ここでの伸び率とは、最も伸び易い方向に所定の荷重を付与した場合において、その方向での元の寸法に対する変形後の寸法の割合をいう。表側生地部材26や裏側生地部材28の伸縮性を調整するうえでは、たとえば、表側生地部材26や裏側生地部材28を構成する生地の編み方や生地の素材のヤング率を変更してもよい。
前述の構成によれば、裏側生地部材28の高伸縮性領域28a、28bの伸縮性を表側生地部材26と同じにする場合と比べ、高伸縮性領域28a、28bの変形を伴い被固定部52の位置を変化させ易くなる。これに伴い、電気刺激等の影響で身体が動いた際に、裏側生地部材28の被固定部52とともに電極30I〜30Jが身体に追従して動き易くなる。よって、身体が動いた際でも、身体の肌面に対する電極の位置ずれを抑えられ、その通電状態の安定化を図れる。
また、表側生地部材26の伸縮性を裏側生地部材28の高伸縮性領域28a、28bと同じにする場合と比べ、表側生地部材26が変形し難くなるため、表側生地部材26にコントローラ18を取り付け易くなる。
なお、本体20の表側生地部材26にコントローラ18を取り付ける場合、表側生地部材26の裏側に支持台を固定し、支持台とコントローラ18の間に表側生地部材26を挟み込んでもよい。これにより、表側生地部材26が変形し難くなる。よって、表側生地部材26の変形(折れ)に伴い表側生地部材26からコントローラ18が外れてしまう事態を避けつつ、表側生地部材26によりコントローラ18をしっかりと支持し易くなる。
このような電極の身体追従性を高めるうえでは、次の構成を採用してもよい。本体20は、身体の一部に巻き付けられる巻付部20cを備える。図16の例の巻付部20cは、身体の左右の上腿部のそれぞれに対応して設けられ、その対応する上腿部に巻き付けられる。裏側生地部材28の高伸縮性領域28a、28bは、本体20の巻付部20cの一部を構成する。このとき、高伸縮性領域28a、28bは、その最も伸び易い方向が巻付部20cの巻き付け方向Pgに合わせられていてもよい。ここでの「合わせる」とは、両者が厳密に一致するように合わせる場合に限らず、両者がほぼ一致するように合わせる場合も含まれる。これにより、電気刺激等の影響で本体20の巻付部20cの巻付箇所で身体の一部の周長が増減したとき、その動きに追従して巻付部20cの周長が変化しやすくなり、ひいては身体の動きに追従して電極がより動き易くなる。
この他にも、電極の身体追従性を高めるうえでは、次の構成を採用してもよい。身体の特定部位と対向する箇所にある本体の一部を特定部とする。また、本体の特定部と対向する箇所にある身体の関節が曲げ伸ばしするとき、本体の特定部の面内方向で最も大きく荷重が付与される方向を最大荷重方向という。裏側生地部材28の高伸縮性領域28a、28bは、本体の特定部の少なくとも一部を構成してもよい。
このとき、高伸縮性領域28a、28bは、その最も伸び易い方向が最大荷重方向に合わせられていてもよい。たとえば、図3の例のように、身体の臀部と対向する箇所を本体20の特定部と捉える。このとき、本体20の特定部と対向する箇所にある身体の股関節が曲げ伸ばししたとき、本体20の特定部には図3の上下方向(鉛直方向)に近い方向を最大荷重方向として最も大きく荷重が付与される。この本体20の特定部を構成する裏側生地部材の高伸縮性領域は、その最も伸び易い方向が最大荷重方向に合わせられてもよい。これにより、本体20の特定部に対向する箇所にある身体の関節が曲げ伸ばししたとき、その動きに追従して本体20の特定部とともに電極が動き易くなる。
ここでは裏側生地部材28の一部が高伸縮性領域28a、28bである例を説明したが、その全部が高伸縮性領域28a、28bでもよい。
なお、裏側生地部材28に電極が縫い付け等により着脱不能に固定される場合、その電極の固定される箇所を含む領域で裏側生地部材28に高伸縮性領域を設けてもよい。この高伸縮性領域も、表側生地部材26より伸縮性が高くなるように構成される。これにより、裏側生地部材28の高伸縮性領域の伸縮性を表側生地部材26と同じにする場合と比べ、電気刺激等の影響で身体が動いた際に、裏側生地部材28に固定される電極が身体に追従して動き易くなる。よって、身体が動いた際でも、身体の肌面に対する電極の位置ずれを抑えられ、その通電状態の安定化を図れる。このような効果は、たとえば、電気刺激等を受けつつ随意運動(スクワット等)を行う場合に得られる。
他の工夫点を説明する。図16を参照する。本体20が撓もうとしたとき、本体20の内部の配線32Aの形状に合うように、本体20の表側生地部材26や裏側生地部材28が変形しようとする。身体の肌面側にある裏側生地部材28の変形量が大きくなると、肌面との接触位置で裏側生地部材28の凹凸を感じ易くなり、異物感等の不快感が生じ得る。以下、取付具を用いた電気刺激装置において、身体への不快感を抑制するための工夫点を説明する。
詳しくは、表側生地部材26は、裏側生地部材28より伸縮性が高くなるように構成されてもよい。これを実現するうえで、表側生地部材26は。裏側生地部材28より伸び率(%)が大きくなるように構成されてもよい。この利点を説明する。
前述のように、本体20が撓もうとしたとき、本体20の内部の配線32Aの形状に合うように、本体20の表側生地部材26や裏側生地部材28が変形しようとする。このとき、裏側生地部材28より表側生地部材26が伸縮し易い構造の場合、裏側生地部材28より表側生地部材26の変形量が大きくなることで、裏側生地部材28の変形量の増大を抑えられる。身体の肌面側にある裏側生地部材28の変形が抑えられるため、肌面との接触位置で裏側生地部材28の凹凸を感じ難くなり、異物感等の不快感を抑制できる。
他の工夫点を説明する。配線には、その線長方向の一部に線長方向に伸縮可能な伸縮部が設けられてもよい。この伸縮部は、たとえば、配線の線長方向の少なくとも一部を螺旋状に巻き回して構成してもよい。配線をスパイラルケーブルにより構成してもよいということでもある。この他にも、伸縮部は、配線を伸縮可能な素材を用いることで構成してもよい。これにより、配線の線長方向での長さを調整可能となる。よって、配線に急激に引張荷重が付与されたときに断線を防止できる。
図17は、第3変形例の取付具12の模式図である。図17(a)は、折り重ね状態にある本体20を示す表面図であり、図17(b)は、その側面図である。図17(c)は、折り重ね状態から展開した状態にある本体20を示す表面図であり、図17(d)は、その側面図である。取付具12は、図示しないが、実施形態や他の変形例と同様、電極、コントローラ、配線を備える。
取付具12の本体20は、長尺なベルト状をなす。本体20は、その長手方向Paxに間を空けた複数の箇所で折り曲げることで、その一部が重なるように折り重ね可能である。本体20の両端部20d、20eのそれぞれは、本体20を折り重ねることで形成される折り重ね部20fから長手方向Paxの両側に延びるように設けられる。
取付具12は、本体20の折り重ね部20fを構成する複数箇所を着脱可能に接続する接続構造96を備える。接続構造96により本体20の折り重ね部20fの複数箇所を接続することで、本体20を折り重ねた状態に保持できる。接続構造96は、たとえば、本体20の折り重ね部20fで対向する二つの箇所に設けられる面ファスナーである。接続構造96は、これに限られず、線ファスナー、ボタン、スナップボタン等が用いられてもよい。
これにより、本体20を折り重ねた状態と、折り重ねた状態から展開した展開状態とを切り替えることができ、本体20の長手方向Paxでの長さを調整可能となる。
なお、取付具12は、本体20の折り重ね部20fの長手方向Pxでの長さを調整可能に構成されてもよい。これは、たとえば、接続構造96に面ファスナーを用いたうえで、本体20の折り曲げ箇所を変えることで実現される。
以上、本発明の実施形態や変形例について詳細に説明した。前述した実施形態や変形例は、いずれも本発明を実施するにあたっての具体例を示したものにすぎない。実施形態や変形例の内容は、本発明の技術的範囲を限定するものではなく、発明の思想を逸脱しない範囲において、構成要素の変更、追加、削除等の多くの設計変更が可能である。前述の実施形態では、このような設計変更が可能な内容に関して、「実施形態」等との表記を付して強調しているが、そのような表記のない内容でも設計変更が許容される。図面の断面に付したハッチングは、ハッチングを付した対象の材質を限定するものではない。
以上の構成要素の任意の組み合わせも、本発明の態様として有効である。たとえば、実施形態に対して変形例の任意の説明事項を組み合わせてもよいし、変形例に対して実施形態や他の変形例の任意の説明事項を組み合わせてもよい。たとえば、図16を参照に説明した高伸縮性領域に関する内容は、図2の本体20、22のいずれに用いられてもよいということである。
以上の実施形態、変形例により具体化される発明を一般化すると、以下の項目に記載の発明が含まれているともいえる。
[第1項目]
ユーザの身体に取り付けられる本体と、
ユーザの筋肉に電気刺激を付与するための電極と、を備え、
前記本体は、表側生地部材と、裏側生地部材と、前記電極が着脱可能に固定される被固定部と、を有し、
前記被固定部は、前記裏側生地部材に取り付けられ、
前記裏側生地部材は、前記表側生地部材より伸縮性が高い高伸縮性領域を有し、
前記高伸縮性領域は、前記被固定部の取付箇所を含む領域に設けられる取付具。
[第2項目]
ユーザの身体に取り付けられる本体と、
ユーザの筋肉に電気刺激を付与するための電極と、
前記本体の内部に配置される配線と、を備え、
前記本体は、表側生地部材と、裏側生地部材とを有し、
前記表側生地部材は、前記裏側生地部材より伸縮性が高くなるように構成される取付具。