JP6380502B2 - 車両の駆動装置及びその組付け方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ドライブシャフト上に配設されたモータを有する車両の駆動装置に関する。
近年、駆動源としてエンジン及びモータを備えたハイブリッド車の実用化等に伴い、車両の駆動装置として種々のものが提案され或いは実用化されている。
特許文献1には、エンジンルームに配設されたエンジンと、差動装置に連結された左右いずれか一方のドライブシャフト上に配設されたモータとを駆動源として備えたハイブリッド車が開示されている。特許文献1のハイブリッド車において、モータが配設されたドライブシャフト上には、プラネタリギヤ機構からなる減速機構部がモータの差動装置側に隣接して配設されており、モータと減速機構部とでモータユニットを構成している。
この種のハイブリッド車において、モータの出力は、減速機構部を介して差動装置のデフケースに伝達される。これにより、エンジン駆動中にモータが駆動される場合には、デフケースにおいて、エンジンから変速機を介して伝達される動力に、モータから減速機構部を介して伝達される動力が統合されることで、モータによるトルクアシストが行われ、エンジン停止中にモータが駆動される場合には、専らモータ側からの動力がデフケースひいては駆動輪に伝達されることで、モータ走行が行われる。
上記のようなモータユニットにおいて、モータのコイルの冷却及び減速機構部の潤滑を効率的に行うためには、軸心側から径方向外側に向かってモータのコイル及び減速機構部の要潤滑部にオイルを供給し得るオイルポンプが設けられることが好ましい。
この場合、特許文献1に開示されているように、減速機構部とデフケースとを連結する回転部材上にオイルポンプが設けられることで、車両走行中に、デフケースの回転を利用してオイルポンプを駆動できる。
また、特許文献1の構成では、モータ及び減速機構部の径方向内側に、前記回転部材と共に回転する筒状の仕切部材が配設されるとともに、該仕切部材の外周面に沿って形成された油路に、オイルポンプから吐出されたオイルが導かれるようになっている。かかる構成によれば、車両走行中に前記仕切部材が回転することで、前記油路から径方向外側に向かって飛散するオイルを、モータ及び減速機構部に供給できる。
特開2016−101879号公報
上記のようなモータ部、減速機構部及びオイルポンプを有するモータユニットでは、通例、軸方向において、オイルポンプ、減速機構部、モータ部が差動装置側からこの順で配置されることになる。そのため、デフケースと共に回転する前記仕切部材は、その外周面の差動装置側端部において、オイルポンプから吐出されたオイルを受けて、該オイルを軸方向の反差動装置側へ導きながら、適宜、径方向外側へ飛散させて減速機構部及びモータ部に供給することになる。
しかしながら、このような態様でオイルの供給が行われると、仕切部材の外周面におけるオイルの保持量及び飛散量は、軸方向においてオイルポンプに近い部分ほど多くなるため、オイルポンプから比較的近い減速機構部へのオイル供給量に比べて、比較的遠いモータ部へのオイル供給量が少なくなりやすい。そのため、モータ部のコイルを効果的に冷却できなかったり、オイル吐出量を増大させるためにオイルポンプの大型化を招いたりする課題がある。
そこで、本発明は、ドライブシャフト上にオイルポンプ、減速機構部、モータ部が順に配設された車両の駆動装置において、オイルポンプから減速機構部及びモータ部へのオイル供給量の均衡を図ることを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明に係る車両の駆動装置及びその組付け方法は、次のように構成したことを特徴とする。
本願の請求項1に記載の発明に係る車両の駆動装置は、
差動装置の出力部と駆動輪を連結するドライブシャフトと、
前記ドライブシャフト上に配設されたモータ部と、
前記モータ部の出力部と前記差動装置の入力部とを連結し、前記ドライブシャフト上において前記モータ部よりも軸方向差動装置側に配設された減速機構部と、
前記ドライブシャフト上において前記減速機構部よりも軸方向差動装置側に配設されたオイルポンプと、
前記ドライブシャフトの外周と前記減速機構部及び前記モータ部の内周との間を通って軸方向に延びるように配設された内側筒状部材と、
前記内側筒状部材の外周と前記減速機構部及び前記モータ部の内周との間を通って軸方向に延びるように配設された外側筒状部材と、
前記オイルポンプから吐出されたオイルが導入されるように前記内側筒状部材と前記外側筒状部材との間に形成された油路と、
前記油路と前記外側筒状部材の外側空間とを連通させるように前記外側筒状部材に設けられた複数の連通部と、を備えたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明に係る車両の駆動装置は、前記請求項1に記載の発明において、
前記内側筒状部材と前記外側筒状部材とを一体化してなる二重管ユニットを備え、
前記モータ部が位置する軸方向領域と、前記モータ部よりも差動装置側に位置する軸方向領域とを合わせた全領域における前記二重管ユニットの最大径部は、前記減速機構部の内径及び前記モータ部の内径よりも小さいことを特徴とする。
請求項3に記載の発明に係る車両の駆動装置は、前記請求項2に記載の発明において、
前記二重管ユニットは、前記内側筒状部材又は前記外側筒状部材の外側にベアリングを介して嵌合されたカバー部材を更に備え、
前記カバー部材は、前記モータ部を収容するケースの軸方向反差動装置側に取り付けられていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明に係る車両の駆動装置は、前記請求項2又は請求項3に記載の発明において、
前記減速機構部は、軸方向に延びるスリーブ状の出力要素を備え、
前記出力要素に、前記オイルポンプから吐出されたオイルを前記出力要素の外側から内側に導くオイル供給孔が設けられ、
前記内側筒状部材は、前記オイル供給孔よりも軸方向差動装置側に位置するシール部材を介して前記出力要素の内側に嵌合され、
前記外側筒状部材は、前記オイル供給孔よりも軸方向反差動装置に位置するシール部材を介して前記出力要素の内側に嵌合されていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明に係る車両の駆動装置は、前記請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の発明において、
前記減速機構部の出力要素と前記内側筒状部材とは、軸方向の相対移動を許容し且つ相対回転を規制する連結部を介して、相互に連結されていることを特徴とする。
請求項6に記載の発明に係る車両の駆動装置は、前記請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の発明において、
前記複数の連通部は、前記外側筒状部材における前記減速機構部の内周との対向部に設けられた複数の第1連通孔と、前記外側筒状部材における前記モータ部の内周との対向部に設けられた複数の第2連通孔とを備え、
前記第2連通孔は、前記第1連通孔よりも大径であることを特徴とする。
請求項7に記載の発明に係る車両の駆動装置の組付け方法は、
差動装置の出力部と駆動輪を連結するドライブシャフトと、前記ドライブシャフト上に配設されたモータ部と、前記モータ部の出力部と前記差動装置の入力部とを連結し、前記ドライブシャフト上において前記モータ部よりも軸方向差動装置側に配設された減速機構部と、前記ドライブシャフト上において前記減速機構部よりも軸方向差動装置側に配設されたオイルポンプと、を備えた車両の駆動装置の組付け方法であって、
複数の連通孔を有する外側筒状部材を内側筒状部材の外側に嵌合させて、前記オイルポンプから吐出されたオイルを前記内側筒状部材と前記外側筒状部材との間に導入するための導入部が軸方向の一端側に形成されるように、前記内側筒状部材と前記外側筒状部材とを接合することで、二重管ユニットを形成し、
前記減速機構部及び前記モータ部が相互に組み付けられた状態で、前記二重管ユニットの前記一端側を、反差動装置側から前記モータ部及び前記減速機構部の内側に挿入して、前記減速機構部の出力要素に連結させ、
前記二重管ユニットが前記減速機構部の出力要素に連結された状態で、前記ドライブシャフトの一端側を、反差動装置側から前記内側筒状部材の内側に挿入して前記差動装置の出力部に組み付けることを特徴とする。
請求項1に記載の発明に係る車両の駆動装置では、ドライブシャフト上に、オイルポンプ、減速機構部、モータ部が軸方向の差動装置側からこの順で並べて配設されており、ドライブシャフトの外周と、減速機構部及びモータ部の内周との間に、内側筒状部材と前記外側筒状部材とからなる二重管構造が設けられている。そして、オイルポンプから吐出されたオイルは、前記二重管構造における内側筒状部材と外側筒状部材との間の油路に導入され、該油路から外側筒状部材の複数の連通部を経由して減速機構部及びモータ部にオイルが分配されるため、減速機構部とモータ部にバランスよくオイルを供給することが可能になる。
したがって、オイルポンプから吐出されたオイルが減速機構部に偏って供給されることを抑制でき、これにより、オイルポンプの大型化を抑制しつつ、モータ部のコイルを効果的に冷却することができる。
請求項2に記載の発明によれば、駆動装置の組付け時において、先に減速機構部及びモータ部が相互に組み付けられた状態で、内側筒状部材と外側筒状部材とを一体化してなる二重管ユニットを、減速機構部及びモータ部の軸方向反差動装置側から、減速機構部及びモータ部の内側にこれらに干渉することなく挿入することができる。したがって、駆動装置の良好な組付け性を確保しつつ、請求項1に記載の発明の効果を得ることができる。
請求項3に記載の発明を請求項2に記載の発明に適用すれば、駆動装置の組付け時において、二重管ユニットに予め一体化されたカバー部材が、モータ部を収容するケースの軸方向反差動装置側に組み付けられることで、前記ケースに対して、内側筒状部材、外側筒状部材及びカバー部材を同時に組み付けることができ、これにより、組付け性の更なる向上を図ることができる。
請求項4に記載の発明によれば、減速機構部のスリーブ状の出力要素と内側筒状部材との間、及び、前記出力要素と外側筒状部材との間の油密性を確保しつつ、オイルポンプから前記出力要素の内側へ供給されたオイルを、内側筒状部材と外側筒状部材との間の油路に導入することができる。
請求項5に記載の発明によれば、駆動装置の組付け時において、内側筒状部材を、減速機構部及びモータ部の内側に軸方向に沿って挿入しながら、減速機構部の出力要素に連結させることができる。また、組付け状態では、車両走行中において、差動装置の入力部に連結された減速機構部の出力要素と共に内側筒状部材が回転するため、該内側筒状部材の回転によって、内側筒状部材と外側筒状部材との間の油路を通るオイルに遠心力を作用させて、該遠心力を利用して減速機構部及びモータ部にオイルを効果的に供給することができる。
請求項6に記載の発明によれば、内側筒状部材と外側筒状部材との間の油路は、減速機構部に対しては比較的小径の第1連通孔を介して連通し、モータ部に対しては比較的大径の第2連通孔を介して連通しているため、オイルポンプに比較的近い減速機構部へのオイル供給が制限されつつ、オイルポンプから比較的遠いモータ部へのオイル供給が促進されることで、減速機構部及びモータ部へのオイル供給の均衡を効果的に実現できる。
請求項7に記載の発明に係る車両の駆動装置の組付け方法では、減速機構部及びモータ部が相互に組み付けられた状態で、内側筒状部材と外側筒状部材とが接合されてなる二重管ユニットの一端側が、反差動装置側からモータ部及び減速機構部の内側に挿入されて、減速機構部の出力要素に連結された後、ドライブシャフトの一端側が、反差動装置側から内側筒状部材の内側に挿入されて差動装置の出力部に組み付けられる。これにより、駆動装置の良好な組付け性を実現しつつ、組付け状態では、オイルポンプから吐出されたオイルを、二重管ユニットの前記一端側から内側筒状部材と外側筒状部材との間の油路に導入させて、該油路から外側筒状部材の連通孔を通して減速機構部とモータ部に、オイルをバランスよく供給することが可能になる。
本発明の実施形態に係る車両の駆動装置を示す全体図である。 第1実施形態に係る車両の駆動装置の主要部を示す断面図である。 同駆動装置の一部を拡大して示す拡大断面図である。 同駆動装置の別の部分を拡大して示す拡大断面図である。 同駆動装置の更に別の部分を拡大して示す拡大断面図である。 同駆動装置に設けられた二重管構造を示す断面図である。 第2実施形態に係る二重管構造を示す断面図である。 第3実施形態に係る二重管構造を示す断面図である。 第4実施形態に係る二重管構造を示す断面図である。 第5実施形態に係る二重管構造を示す断面図である。 第6実施形態に係る二重管構造を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
[全体構成]
図1に示すように、本実施形態に係る車両の駆動装置1は、FF式のハイブリッド車に搭載されるものであり、車両走行用の駆動源として、例えばエンジンルームに搭載されたエンジン2と、例えば右側の駆動輪36に連結されたドライブシャフト30上に配設されたモータ部51とを備えている。ただし、モータ部51は、左側の駆動輪46に連結されたドライブシャフト40上に配設されてもよい。
エンジン2は横置き式であり、エンジン2の車幅方向の例えば左側にはトランスアクスル3が並設されている。トランスアクスル3は、例えばトルクコンバータ5を介してエンジン2の出力軸に連結された変速機6と、該変速機6の出力を左右のドライブシャフト30,40に伝達する差動装置10とを備えている。
変速機6は例えば有段式の自動変速機であるが、変速機6の種類はこれに限定されるものでなく、例えば、手動変速機または無段変速機であってもよい。変速機6の出力ギヤ7は、差動装置10のデフケース12に固定されたデフリングギヤ14に噛合されており、これにより、エンジン2の出力は変速機6を介して差動装置10のデフケース12に伝達される。変速機6の変速機構及び差動装置10は、トランスアクスルケース4に収容されている。
差動装置10及びこれに連結された左右のドライブシャフト30,40は、エンジン2よりも車両後方側に配設されている。差動装置10は、車幅方向の中央よりも左側にオフセットして配置されており、右側のドライブシャフト30は左側のドライブシャフト40よりも長尺とされている。
各ドライブシャフト30,40は、差動装置10に連結されたデフ側シャフト部材31,41と、自在継手34,44を介してデフ側シャフト部材31,41に連結された中間シャフト部材32,42と、一端側において自在継手35,45を介して中間シャフト部材32,42に連結されるとともに他端側において駆動輪36,46に連結された駆動輪側シャフト部材33,43とを備えている。
差動装置10において、デフケース12を貫通するピニオンシャフト15上には、互いに対向する一対のピニオンギヤ16,17が回転可能に設けられ、これらのピニオンギヤ16,17に跨がって左右のサイドギヤ18,19が噛合されている。デフケース12には、左右のシャフト挿通部12a,12bがサイドギヤ18,19に対応して設けられている。各シャフト挿通部12a,12bには、ドライブシャフト30,40のデフ側シャフト部材31,41が挿通され、デフ側シャフト部材31,41の先端は、サイドギヤ18,19にスプライン嵌合されている。これにより、変速機6から差動装置10のデフケース12に伝達された動力は、走行状況に応じた回転差となるように左右のドライブシャフト30,40に伝達される。
右側のデフ側シャフト部材31,41上には、差動装置10側から順に、減速機構部60及びモータ部51が配設されている。これらのモータ部51及び減速機構部60は、ユニットケース110に収容された状態でユニット化されており、モータユニット50を構成している。該モータユニット50は、エンジン2の後方且つ差動装置10の右側に生じるスペースを利用して配設されている。
[モータユニット]
以下、モータユニット50及びこれに関連する構成について、実施形態毎に説明する。
[第1実施形態]
図2〜図6を参照しながら、第1実施形態におけるモータユニット50及びこれに関連する構成について説明する。なお、図6では、後述の二重管構造を構成する部材のみが実線で図示され、これら以外の部材は、二点鎖線で図示されている。
[モータユニットの全体構成]
図2に示すように、モータユニット50のユニットケース110は、相互に結合された複数のケース部材111,112,113,114で構成されている。ユニットケース110の軸方向反差動装置10側には、ユニットカバー120が取り付けられている。
ユニットカバー120は、例えばボルト124(図5参照)によって相互に結合された第1カバー部材121及び第2カバー部材122を備えている。第1カバー部材121及び第2カバー部材122は、いずれも、デフ側シャフト部材31の外側に嵌合された環状部材であり、軸方向差動装置10側からこの順で配置されている。第2カバー部材122は、ベアリング108を介して、デフ側シャフト部材31の駆動輪36側(反差動装置10側)の端部を回転可能に支持している。
モータ部51は、第1モータ51aと第2モータ51bを備えている。第1モータ51aと第2モータ51bは、軸方向反差動装置10側からこの順で並べて配置されている。ただし、モータ部51を構成するモータの個数は2個に限られるものでなく、1個又は3個以上のモータでモータ部51が構成されてもよい。
第1モータ51aと第2モータ51bは、それぞれ、ユニットケース110に固定されたステータ52a,52bと、ステータ52a,52bの内側に回転自在に設けられたロータ53a,53bとを備えている。
第1モータ51a及び第2モータ51bのステータ52a,52b及びロータ53a,53bは、例えば3つのケース部材112,113,114で形成されたモータ収容空間S1に収容されている。
第1モータ51a及び第2モータ51bのステータ52a,52bは、それぞれ、磁性体からなるステータコアにコイルが巻回されて構成されている。第1モータ51aのステータ52aは、固定具57を用いてケース部材113,114に固定され、第2モータ51bのステータ52bは、固定具58を用いてケース部材112,113に固定されている。
第1モータ51a及び第2モータ51bのロータ53a,53bは、それぞれ、筒状の磁性体で構成されており、ステータ52a,52bに電力が供給されたときに生じる磁力により回転する。
第1モータ51aのロータ53aと、第2モータ51bのロータ53bは、共通の出力軸54の外周面に固定されており、該出力軸54と一体回転するように構成されている。出力軸54は、パイプ状の部材であり、出力軸54の内側にデフ側シャフト部材31が挿通されている。
出力軸54は、第2モータ51bのロータ53bよりも差動装置10側においてベアリング55を介してケース部材112に支持され、第1モータ51aのロータ53aよりも反差動装置10側においてベアリング56を介してケース部材114に支持されている。出力軸54の反差動装置10側の端部には、第1モータ51a及び第2モータ51bの回転角度を検知するレゾルバ99が取り付けられている。
減速機構部60は、ベアリング55を挟んでモータ部51の軸方向差動装置10側に隣接して配置されており、デフ側シャフト部材31上に配設された第1プラネタリギヤ機構60a及び第2プラネタリギヤ機構60bを備えている。第1プラネタリギヤ機構60a及び第2プラネタリギヤ機構60bは、モータ部51側からこの順で軸方向に並べて配置されており、例えば2つのケース部材111,112で形成されたプラネタリギヤ収容空間S2に収容されている。
ただし、減速機構部60は、1つ又は3つ以上のプラネタリギヤ機構で構成されるようにしてもよい。また、減速機構部60は、プラネタリギヤ機構以外の減速機構で構成されてもよい。
第1プラネタリギヤ機構60aは、入力要素としての第1サンギヤ61a、反力要素としての第1リングギヤ62a、及び、出力要素としての第1キャリヤ63aを備えている。同様に、第2プラネタリギヤ機構60bは、入力要素としての第2サンギヤ61b、反力要素としての第2リングギヤ62b、及び、出力要素としての第2キャリヤ63bを備えている。
第1リングギヤ62aと第2リングギヤ62bは、共通のリングギヤ部材62で構成されている。リングギヤ部材62は、例えば、ケース部材112にスプライン嵌合されている。これにより、第1、第2リングギヤ62a,62bは、回転不能にユニットケース110に固定されている。
第1サンギヤ61a及び第2サンギヤ61bは、筒状の部品からなり、第1サンギヤ61a及び第2サンギヤ61bの内側にデフ側シャフト部材31が挿通されている。第1サンギヤ61aは、モータ部51の出力軸54にスプライン嵌合されており、これにより、モータ部51の出力が第1サンギヤ61aに入力される。ただし、第1サンギヤ61aは、出力軸54と一体に設けられてもよい。
上記のように第1リングギヤ62aは固定されているため、第1サンギヤ61aに入力された回転は、第1プラネタリギヤ機構60aによって減速されて第1キャリヤ63aから出力される。
第2サンギヤ61bは、第1キャリヤ63aにスプライン嵌合されており、これにより、第1プラネタリギヤ機構60aで減速されたモータ部51の出力が第2サンギヤ61bに入力される。ただし、第2サンギヤ61bは、第1キャリヤ63aと一体に設けられてもよい。
上記のように第2リングギヤ62bは固定されているため、第2サンギヤ61bに入力された回転は、第2プラネタリギヤ機構60bによって減速されて第2キャリヤ63bから出力される。
第2キャリヤ63bの内周端部には、差動装置10側へ軸方向に延びるスリーブ68が設けられている。スリーブ68は、第2キャリヤ63bと一体に設けられるか又は一体回転するように第2キャリヤ63bに連結されており、これにより、スリーブ68は減速機構部60の出力要素として機能する。
スリーブ68の先端は、ユニットケース110の外側へ突出するようにケース部材111の先端よりも差動装置10側へ延びている。スリーブ68の先端の外周面は、差動装置10のデフケース12における右側のシャフト挿通部12aの内周面にスプライン嵌合している。これにより、スリーブ68はデフケース12と一体回転する。
したがって、モータ部51が駆動されると、該モータ部51の動力は減速機構部60を介してデフケース12に伝達されるようになっている。これにより、エンジン2駆動中にモータ部51が駆動される場合には、デフケース12においてエンジン2の動力とモータ部51の動力が統合され、この統合された動力がドライブシャフト30,40を介して駆動輪36,46に伝達される。すなわち、モータによるトルクアシストが行われる。一方、エンジン2停止中にモータ部51が駆動される場合には、専らモータ部51側からの動力がデフケース12ひいては駆動輪36,46に伝達されることで、モータ走行が行われる。
また、モータ部51の出力は、第1プラネタリギヤ機構60aによって減速されるとともに、この減速された出力は、第2プラネタリギヤ機構60bによって更に減速されて、差動装置10のデフケース12に伝達される。このような2段階の減速によって、モータ部51からデフケース12に伝達されるトルクが十分に増大されるため、モータ部51の小型化を図ることができ、これにより、モータユニット50の小型化が図られ、該モータユニット50の車載性が向上する。
[オイル供給に関する構成]
続いて、モータユニット50における減速機構部60及びモータ部51へのオイル供給に関連する構成について説明する。
モータユニット50は、オイル供給源としてのオイルポンプ70と、オイルポンプ70から減速機構部60及びモータ部51等へのオイル供給に用いられる内側筒状部材131及び外側筒状部材132とを更に備えている。
内側筒状部材131は、デフ側シャフト部材31の外周と減速機構部60及びモータ部51の内周との間を通って軸方向に延びるように配設され、外側筒状部材132は、内側筒状部材131の外周と減速機構部60及びモータ部51の内周との間を通って軸方向に延びるように配設されている。
これにより、デフ側シャフト部材31の外周と内側筒状部材131の内周との間には隙間151(図3〜図5参照)が形成され、内側筒状部材131の外周と外側筒状部材132の内周との間に油路152(図3〜図6参照)が形成されている。
図3及び図6に示すように、内側筒状部材131の差動装置10側端部には、櫛歯状の連結部131bが設けられている。連結部131bには、前記スリーブ68の内周面から径方向内側に突出した複数の歯部69が係合されている。複数の歯部69は、周方向に間隔を空けて設けられており、各歯部69は、櫛歯状の連結部131bに対して、軸方向の相対移動が許容され且つ周方向の相対移動が規制されるように係合されている。
これにより、スリーブ68と内側筒状部材131とは、連結部131bを介して、軸方向の相対移動が許容され且つ相対回転が規制されるように相互に連結されている。これにより、内側筒状部材131は、スリーブ68と一体に回転するようになっている。
なお、内側筒状部材131におけるスリーブ68との連結部131bは、上述した櫛歯状のものに限られるものでなく、例えばスプライン嵌合による連結を行うものであってもよい。
また、内側筒状部材131には、連結部131bの軸方向反差動装置10側に隣接して拡径部131aが設けられている。拡径部131aは、Oリング141を介してスリーブ68の内周面にインロー嵌合されている。
図5及び図6に示すように、内側筒状部材131の反差動装置10側の端部の外側には、環状部材133が嵌合されている。環状部材133は、外側筒状部材132よりも大径である。環状部材133の内周面は、内側筒状部材131の外周面に、例えば溶接又は接着により接合されている。これにより、環状部材133は、内側筒状部材131と一体に回転する。
環状部材133は、内側筒状部材131の反差動装置10側の端部よりも反差動装置10側へ軸方向に突出して配置されている。環状部材133の反差動装置10側の端部の内周面には、ドライブシャフト30のデフ側シャフト部材31の外周面と環状部材133の内周面との間に介在されるオイルシール106が取り付けられている。オイルシール106は、環状部材133とデフ側シャフト部材31との間の相対回転を許容するように構成されている。
環状部材133は、ベアリング144の内周面に、例えば圧入によって固定されており、ベアリング144は、第1カバー部材121の内周面に、例えば圧入によって固定されている。これにより、環状部材133は、ベアリング144を介して、第1カバー部材121の内周面に嵌合支持されている。
また、ベアリング144よりも軸方向の反差動装置10側において、環状部材133の外周面と第1カバー部材121の内周面との間には、オイルシール104が介装されている。オイルシール104は、第1カバー部材121の内周面に取り付けられており、第1カバー部材121に対する環状部材133の相対回転を許容するように構成されている。
上述のように、スリーブ68はモータ部51よりも低速で回転することから、スリーブ68と一体回転する内側筒状部材131及び環状部材133の回転もモータ部51に比べて低速となる。そのため、環状部材133と第1カバー部材121との間の相対回転速度を低減でき、これにより、オイルシール104にかかる負荷が軽減され、該オイルシール104のシール性向上を図ることができる。
図3及び図6に示すように、外側筒状部材132の差動装置10側端部132aは、内側筒状部材131の拡径部131aよりも軸方向反差動装置10側に位置している。外側筒状部材132の差動装置10側端部132aは、例えば圧入によって、スリーブ68の内周面に固定されている。これにより、外側筒状部材132は、スリーブ68と一体に回転するようになっている。
図5及び図6に示すように、外側筒状部材132の反差動装置10側端部132bは、内側筒状部材131の反差動装置10側端部及び環状部材133に比べて、軸方向差動装置10側に位置している。外側筒状部材132の反差動装置10側端部132bは、例えばブッシュ146を介して、モータ部51の出力軸54の内周面に、相対回転可能に嵌合支持されている。
図3に示すように、オイルポンプ70は、ユニットケース110内において、減速機構部60の差動装置10側に隣接して配置されている。オイルポンプ70は、例えば、インナギヤ72の外歯とアウタギヤ74の内歯が周方向の一部において噛み合う内接式のギヤポンプである。
インナギヤ72は、例えば圧入によってスリーブ68の外周面に固定されており、スリーブ68と共に回転するようになっている。アウタギヤ74は、ケース部材111におけるオイルポンプ保持部111aと、該オイルポンプ保持部111aの反差動装置10側に隣接して配置された位置決め部材116とによって挟み込まれた状態で、径方向及び軸方向に位置決めされており、インナギヤ72の回転に伴って回転する。
スリーブ68の回転によってオイルポンプ70が駆動されると、オイルポンプ70は、ユニットケース110内に設けられたオイル貯留部(図示せず)から供給されたオイルをインナギヤ72とアウタギヤ74との間に吸い込んで、両ギヤ72,74間から吐出する。オイルポンプ70から吐出されたオイルは、スリーブ68に設けられたオイル供給孔81を通って、スリーブ68の外側から内側に導かれる。
オイル供給孔81は、軸方向において、内側筒状部材131の拡径部131a及びOリング141よりも反差動装置10側に位置し、外側筒状部材132の差動装置10側端部132aよりも差動装置10側に位置している。そのため、オイルポンプ70から吐出されたオイルは、スリーブ68のオイル供給孔81を通って、内側筒状部材131と外側筒状部材132との間の油路152に導入される。
油路152は、外側筒状部材132の全長に亘って軸方向に延びるように形成されている。該油路152に導入されたオイルは、内側筒状部材131の外周面と外側筒状部材132の内周面とによって案内されながら反差動装置10側に向かって軸方向に流れる。
図3〜図5に示すように、外側筒状部材132には、油路152と外側筒状部材132の外側空間とを連通させる複数の連通部として、複数の第1連通孔171,172,173、複数の第2連通孔181,182,183,184、及び、第3連通孔190が設けられている。
複数の第1連通孔171,172,173は、外側筒状部材132における減速機構部60の内周との対向部において、軸方向に間隔を空けて設けられている。また、第1連通孔171,172,173は、同じ軸方向位置において、周方向に間隔を空けて複数個ずつ設けられている。
複数の第2連通孔181,182,183,184は、外側筒状部材132におけるモータ部51の内周との対向部において、軸方向に間隔を空けて設けられている。また、第2連通孔181,182,183,184は、同じ軸方向位置において、周方向に間隔を空けて複数個ずつ設けられている。第2連通孔181,182,183,184は、第1連通孔171,172,173よりも大径とされている。
また、1つの軸方向位置における第2連通孔181,182,183,184の個数は、1つの軸方向位置における第1連通孔171,172,173の個数よりも多い。さらに、第2連通孔181,182,183,184の総数は、第1連通孔171,172,173の総数よりも多い。
第3連通孔190は、外側筒状部材132において、油路152をレゾルバ99の収容部に連通させるように設けられている。第3連通孔190は、同じ軸方向位置において、周方向に間隔を空けて複数個設けられている。第3連通孔190は、第2連通孔181,182,183,184よりも小径とされている。
上記のように油路152を流れるオイルは、外側筒状部材132の第1連通孔171,172,173を通って、プラネタリギヤ収容空間S2に供給されたり、外側筒状部材132の第2連通孔181,182,183,184を通って、モータ収容空間S1に供給されたり、外側筒状部材132の第3連通孔190を通って、レゾルバ99やベアリング56に供給されたりする。これにより、第1プラネタリギヤ機構60a、第2プラネタリギヤ機構60b、ベアリング55,56等が潤滑されるとともに、第1モータ51a、第2モータ51b及びレゾルバ99のコイルが冷却される。
なお、第1サンギヤ61aには、第1連通孔171を通して外側筒状部材132の外側に供給されたオイルをベアリング55に導くための油穴83(図4参照)が設けられ、モータ部51の出力軸54には、第2連通孔181,182,183,184及び第3連通孔190を通して外側筒状部材132の外側に供給されたオイルを第1モータ51a、第2モータ51b及びレゾルバ99のコイル並びにベアリング56に導くための油穴84,85,86,87,88(図4及び図5参照)が設けられている。
第1実施形態によれば、上記のように、ドライブシャフト30の外周と、減速機構部60及びモータ部51の内周との間に、内側筒状部材131と外側筒状部材132とからなる二重管構造が設けられているため、オイルポンプ70から該二重管構造における前記油路152に導入されたオイルが、外側筒状部材132の連通孔171,172,173,181,182,183,184,190を経由して減速機構部60及びモータ部51等にバランスよく分配される。
特に、前記油路152は、減速機構部60に対しては比較的小径で比較的少数の第1連通孔171,172,173を介して連通し、モータ部51に対しては比較的大径で比較的多数の第2連通孔181,182,183,184を介して連通しているため、オイルポンプ70に比較的近い減速機構部60へのオイル供給が制限されつつ、オイルポンプ70から比較的遠いモータ部51へのオイル供給が促進されることで、減速機構部60及びモータ部51へのオイル供給の均衡を効果的に実現できる。
したがって、オイルポンプ70から吐出されたオイルが減速機構部60に偏って供給されることを抑制でき、これにより、オイルポンプ70の大型化を抑制しつつ、モータ部51のコイルを効果的に冷却することができる。
図6に示すように、第1実施形態において、二重管構造を構成する内側筒状部材131及び外側筒状部材132の組付け時には、先に外側筒状部材132を減速機構部60のスリーブ68に圧入固定した状態で、外側筒状部材132の外側に反差動装置10側からモータ部51等を組み付け、その後、外側筒状部材132の内側に反差動装置10側から内側筒状部材131を軸方向に沿って挿入しながら、内側筒状部材131の先端部の連結部131bを、スリーブ68の歯部69に係合させて、スリーブ68に内側筒状部材131を連結させる。
このとき、内側筒状部材131には、環状部材133、ベアリング144、オイルシール104,106及び第1カバー部材121を予めユニット化しておいてもよい。
その後、モータユニット50の組み付けが完了すると、内側筒状部材131の内側に、ドライブシャフト30のデフ側シャフト部材31を、反差動装置10側から挿通させて、デフ側シャフト部材31の先端部を、差動装置10のサイドギヤ18の内側に差し込んで、これらをスプライン嵌合させる。これにより、ドライブシャフト30が差動装置10に組み付けられる。
なお、デフ側シャフト部材31の先端近傍部には拡径部31a(図1参照)が設けられているが、拡径部31aは、内側筒状部材131の内径よりも小径とされており、これにより、デフ側シャフト部材31を、内側筒状部材131の内側に干渉することなく挿入することができる。
[第2実施形態]
図7を参照しながら、第2実施形態における前記二重管構造に関する構成について説明する。なお、図7では、後述の二重管ユニットを構成する部材のみが実線で図示され、その他の部材は、二点鎖線で図示されている。また、第1実施形態と同様の構成要素については、図7において同一の符号を付すとともに、その説明を省略する。
図7に示すように、第2実施形態では、内側筒状部材231と外側筒状部材232とが一体化されて、二重管ユニット200を構成している。
内側筒状部材231は、その差動装置10側端部において、第1実施形態と同様の連結部131bを介してスリーブ68に連結されており、反差動装置10側の端部には、第1環状部材233が例えば溶接又は接着により接合されている。第1環状部材233は、ベアリング144の内周面に、例えば圧入によって固定されている。
第1環状部材233は、第1実施形態の環状部材133(図5及び図6参照)と概ね同様の構成とされているが、第1環状部材233には、軸方向差動装置10側に突出した環状突部233aが設けられている。
外側筒状部材232の反差動装置10側の端部は、第1環状部材233の環状突部233aの内周面にインロー嵌合されている。これにより、外側筒状部材232の反差動装置10側の端部は、第1環状部材233を介して、内側筒状部材231に支持されている。
また、外側筒状部材232の反差動装置10側の端部は、第1環状部材233の環状突部233aを介してベアリング144の内周面に嵌合されている。すなわち、ベアリング144が位置する軸方向部分において、内側筒状部材231と外側筒状部材232とで二重管構造が形成されている。これにより、二重管ユニット200の支持剛性の向上を図ることができる。
外側筒状部材232の差動装置10側の端部の外側には、第2環状部材234が嵌合されている。第2環状部材234の内周面は、外側筒状部材232の外周面に、例えば溶接又は接着により接合されている。第2環状部材234は、スリーブ68の内側に、Oリング240を介してインロー嵌合されている。
第2環状部材234は、外側筒状部材232よりも軸方向差動装置10側に突出して設けられている。第2環状部材234の内周面には、径方向内側に突出した突出部234aが設けられている。突出部234aは、周方向に間隔を空けて複数設けられており、各突出部234aは、例えば溶接によって、内側筒状部材231の外周面に接合されている。これにより、外側筒状部材232の差動装置10側端部は、第2環状部材234を介して、内側筒状部材231に支持されている。
第2環状部材234は、軸方向において、前記オイル供給孔81よりも反差動装置10側に位置している。また、突出部234aが位置する周方向部分以外の周方向部分においては、内側筒状部材231の外周面と第2環状部材234との間には隙間が形成されている。さらに、第2環状部材234の外周面とスリーブ68の内周面との間は、Oリング240によってシールされている。
そのため、第2実施形態においても、内側筒状部材231及び外側筒状部材232とスリーブ68との間の油密性を確保しつつ、オイル供給孔81を通してオイルポンプ70からスリーブ68の内側へ供給されたオイルを、内側筒状部材231と外側筒状部材232との間の油路252に導入することができる。これにより、第1実施形態と同様、該油路252から、外側筒状部材232の連通孔171,172,173,181,182,183,184,190を通して、減速機構部60及びモータ部51等にオイルをバランスよく供給することができる。
第2実施形態において、モータ部51が位置する軸方向領域と、モータ部51よりも差動装置10側に位置する軸方向領域とを合わせた全領域における二重管ユニット200の最大径部は、第2環状部材234である。第2環状部材234の外径は、減速機構部60の内径及びモータ部51の内径よりも小径とされている。
二重管ユニット200は、内側筒状部材231及び外側筒状部材232の外側に第1環状部材233及びベアリング144を介して嵌合された第1カバー部材121を更に備えている。
第2実施形態によれば、駆動装置1の組付け時において、先に減速機構部60及びモータ部51が相互に組み付けられた状態で、予め内側筒状部材231、外側筒状部材232、第1環状部材233、第2環状部材234、第1カバー部材121、ベアリング144及びオイルシール104,106を一体化してなる二重管ユニット200を、軸方向反差動装置10側から、減速機構部60及びモータ部51の内側にこれらに干渉することなく挿入して、スリーブ68に連結させることができる。したがって、駆動装置1の良好な組付け性を確保できる。
その後、上記のように一体化された減速機構部60、モータ部51及び二重管ユニット20を差動装置10に連結した後、ドライブシャフト30のデフ側シャフト部材31の一端側を、反差動装置10側から内側筒状部材231の内側に挿入して、デフ側シャフト部材31の先端部を差動装置10のサイドギヤ18の内側に差し込んで、これらをスプライン嵌合させる。これにより、ドライブシャフト30が差動装置10に組み付けられる。
[第3実施形態]
図8を参照しながら、第3実施形態における前記二重管構造に関する構成について説明する。なお、図8では、二重管ユニットを構成する部材のみが実線で図示され、その他の部材は、二点鎖線で図示されている。また、第1実施形態と同様の構成要素については、図8において同一の符号を付すとともに、その説明を省略する。
図8に示すように、第3実施形態では、内側筒状部材331と外側筒状部材332とが一体化されて、二重管ユニット300を構成している。
内側筒状部材331は、その差動装置10側端部において、第1実施形態と同様の連結部131bを介してスリーブ68に連結されており、反差動装置10側の端部には、第1環状部材333が例えば溶接又は接着により接合されている。
第1環状部材333は、第2実施形態の環状部材233(図7参照)と同様の構成とされており、軸方向差動装置10側に突出した環状突部333aを備えている。第1環状部材333は、ベアリング144の内周面に、例えば圧入によって固定されている。
外側筒状部材332の反差動装置10側の端部は、第1環状部材333の環状突部333aの内周面にインロー嵌合されている。これにより、外側筒状部材332の反差動装置10側の端部は、第1環状部材333を介して、内側筒状部材331に支持されている。
外側筒状部材332の差動装置10側の端部は、スリーブ68の内側に、Oリング340を介してインロー嵌合されている。
外側筒状部材332の差動装置10側の端部には、周方向の複数箇所において、径方向内側に突出した突出部332aが、例えば絞り加工によって形成されている。各突出部332aは、例えば溶接によって、内側筒状部材231の外周面に接合されている。これにより、外側筒状部材332の差動装置10側端部は、突出部332aを介して、内側筒状部材331に支持されている。
外側筒状部材332の突出部332aは、軸方向において、前記オイル供給孔81よりも反差動装置10側に位置している。また、突出部332a以外の周方向部分においては、内側筒状部材331の外周面と外側筒状部材332の内周面との間には隙間が形成されている。さらに、外側筒状部材332の外周面とスリーブ68の内周面との間は、Oリング340によってシールされている。
そのため、第3実施形態においても、内側筒状部材331及び外側筒状部材332とスリーブ68との間の油密性を確保しつつ、オイル供給孔81を通してオイルポンプ70からスリーブ68の内側へ供給されたオイルを、内側筒状部材331と外側筒状部材332との間の油路352に導入することができる。これにより、第1実施形態と同様、該油路352から、外側筒状部材332の連通孔171,172,173,181,182,183,184,190を通して、減速機構部60及びモータ部51等にオイルをバランスよく供給することができる。
第3実施形態において、モータ部51が位置する軸方向領域と、モータ部51よりも差動装置10側に位置する軸方向領域とを合わせた全領域における二重管ユニット300の最大径部は、外側筒状部材332全体である。外側筒状部材332の外径は、減速機構部60の内径及びモータ部51の内径よりも小径とされている。
二重管ユニット300は、内側筒状部材331及び外側筒状部材332の外側に第1環状部材333及びベアリング144を介して嵌合された第1カバー部材121を更に備えている。
第3実施形態によれば、駆動装置1の組付け時において、先に減速機構部60及びモータ部51が相互に組み付けられた状態で、予め内側筒状部材331、外側筒状部材332、第1環状部材333、第1カバー部材121、ベアリング144及びオイルシール104,106を一体化してなる二重管ユニット300を、軸方向反差動装置10側から、減速機構部60及びモータ部51の内側にこれらに干渉することなく挿入して、スリーブ68に連結させることができる。したがって、駆動装置1の良好な組付け性を確保できる。
[第4実施形態]
図9を参照しながら、第4実施形態における前記二重管構造に関する構成について説明する。なお、図9では、二重管ユニットを構成する部材のみが実線で図示され、その他の部材は、二点鎖線で図示されている。また、第1実施形態と同様の構成要素については、図9において同一の符号を付すとともに、その説明を省略する。
図9に示すように、第4実施形態では、内側筒状部材431と外側筒状部材432とが一体化されて、二重管ユニット400を構成している。
内側筒状部材431は、その差動装置10側端部において、第1実施形態と同様の連結部131bを介してスリーブ68に連結されており、反差動装置10側の端部には、第1環状部材433が例えば溶接又は接着により接合されている。
第1環状部材433は、第2実施形態の環状部材233(図7参照)と同様の構成とされており、軸方向差動装置10側に突出した環状突部433aを備えている。第1環状部材433は、ベアリング144の内周面に、例えば圧入によって固定されている。
外側筒状部材432の反差動装置10側の端部は、第1環状部材433の環状突部433aの内周面にインロー嵌合されている。これにより、外側筒状部材432の反差動装置10側の端部は、第1環状部材433を介して、内側筒状部材431に支持されている。
外側筒状部材432の差動装置10側の端部は、内側筒状部材431の拡径部131aの外側に嵌合され、該拡径部131aの外周面に、例えば溶接によって接合されている。外側筒状部材432の外周面とスリーブ68の内周面との間には、軸方向において前記オイル供給孔81よりも反差動装置10側に位置するOリング440が介装されている。
外側筒状部材432には、前記オイル供給孔81と同じ軸方向位置に、オイル導入孔480が設けられている。
そのため、第4実施形態においても、内側筒状部材431及び外側筒状部材432とスリーブ68との間の油密性を確保しつつ、オイル供給孔81を通してオイルポンプ70からスリーブ68の内側へ供給されたオイルを、内側筒状部材431と外側筒状部材432との間の油路452に導入することができる。これにより、第1実施形態と同様、該油路452から、外側筒状部材432の連通孔171,172,173,181,182,183,184,190を通して、減速機構部60及びモータ部51等にオイルをバランスよく供給することができる。
第4実施形態において、モータ部51が位置する軸方向領域と、モータ部51よりも差動装置10側に位置する軸方向領域とを合わせた全領域における二重管ユニット400の最大径部は、外側筒状部材432全体である。外側筒状部材432の外径は、減速機構部60の内径及びモータ部51の内径よりも小径とされている。
二重管ユニット400は、内側筒状部材431及び外側筒状部材432の外側に第1環状部材433及びベアリング144を介して嵌合された第1カバー部材121を更に備えている。
第4実施形態によれば、駆動装置1の組付け時において、先に減速機構部60及びモータ部51が相互に組み付けられた状態で、予め内側筒状部材431、外側筒状部材432、第1環状部材433、第1カバー部材121、ベアリング144及びオイルシール104,106を一体化してなる二重管ユニット400を、軸方向反差動装置10側から、減速機構部60及びモータ部51の内側にこれらに干渉することなく挿入して、スリーブ68に連結させることができる。したがって、駆動装置1の良好な組付け性を確保できる。
[第5実施形態]
図10を参照しながら、第5実施形態における前記二重管構造に関する構成について説明する。なお、図10では、二重管ユニットを構成する部材のみが実線で図示され、その他の部材は、二点鎖線で図示されている。また、第1実施形態と同様の構成要素については、図10において同一の符号を付すとともに、その説明を省略する。
図10に示すように、第5実施形態では、内側筒状部材531と外側筒状部材532とが一体化されて、二重管ユニット500を構成している。
内側筒状部材531は、その差動装置10側端部において、第1実施形態と同様の連結部131bを介してスリーブ68に連結されており、反差動装置10側の端部には、第1環状部材533が例えば溶接又は接着により接合されている。
第1環状部材533は、第2実施形態の環状部材233(図7参照)と同様の構成とされており、軸方向差動装置10側に突出した環状突部533aを備えている。第1環状部材533は、ベアリング144の内周面に、例えば圧入によって固定されている。
外側筒状部材532の反差動装置10側の端部には、周方向の複数箇所において、径方向内側に突出した突出部532aが、例えば絞り加工によって形成されている。各突出部532aは、例えば溶接によって、内側筒状部材531の外周面に接合されている。これにより、外側筒状部材532の反差動装置10側端部は、突出部532aを介して、内側筒状部材531に支持されている。
外側筒状部材532の反差動装置10側の端部は、第1環状部材533を介することなく、内側筒状部材531に直接接合されているため、二重管ユニット500を形成する際、先に内側筒状部材531と外側筒状部材532とを接合することで二重管構造を形成した後に、第1環状部材533を内側筒状部材531に接合することが可能になる。
外側筒状部材532の差動装置10側の端部は、内側筒状部材531の拡径部131aの外側に嵌合され、該拡径部131aの外周面に、例えば溶接によって接合されている。外側筒状部材532の外周面とスリーブ68の内周面との間には、軸方向において前記オイル供給孔81よりも反差動装置10側に位置するOリング540が介装されている。
外側筒状部材532には、前記オイル供給孔81と同じ軸方向位置に、オイル導入孔580が設けられている。
そのため、第5実施形態においても、内側筒状部材531及び外側筒状部材532とスリーブ68との間の油密性を確保しつつ、オイル供給孔81を通してオイルポンプ70からスリーブ68の内側へ供給されたオイルを、内側筒状部材531と外側筒状部材532との間の油路552に導入することができる。これにより、第1実施形態と同様、該油路552から、外側筒状部材532の連通孔171,172,173,181,182,183,184,190を通して、減速機構部60及びモータ部51等にオイルをバランスよく供給することができる。
第5実施形態において、モータ部51が位置する軸方向領域と、モータ部51よりも差動装置10側に位置する軸方向領域とを合わせた全領域における二重管ユニット500の最大径部は、外側筒状部材532全体である。外側筒状部材532の外径は、減速機構部60の内径及びモータ部51の内径よりも小径とされている。
二重管ユニット500は、内側筒状部材531の外側に第1環状部材533及びベアリング144を介して嵌合された第1カバー部材121を更に備えている。
第5実施形態によれば、駆動装置1の組付け時において、先に減速機構部60及びモータ部51が相互に組み付けられた状態で、予め内側筒状部材531、外側筒状部材532、第1環状部材533、第1カバー部材121、ベアリング144及びオイルシール104,106を一体化してなる二重管ユニット500を、軸方向反差動装置10側から、減速機構部60及びモータ部51の内側にこれらに干渉することなく挿入して、スリーブ68に連結させることができる。したがって、駆動装置1の良好な組付け性を確保できる。
[第6実施形態]
図11を参照しながら、第6実施形態における前記二重管構造に関する構成について説明する。なお、図11では、二重管ユニットを構成する部材のみが実線で図示され、その他の部材は、二点鎖線で図示されている。また、第1実施形態と同様の構成要素については、図11において同一の符号を付すとともに、その説明を省略する。
図11に示すように、第6実施形態では、内側筒状部材631と外側筒状部材632とが一体化されて、二重管ユニット600を構成している。
内側筒状部材631は、その差動装置10側端部において、第1実施形態と同様の連結部131bを介してスリーブ68に連結されており、反差動装置10側の端部には、第1環状部材633が例えば溶接又は接着により接合されている。
第1環状部材633は、第2実施形態の環状部材233(図7参照)と同様の構成とされており、軸方向差動装置10側に突出した環状突部633aを備えている。第1環状部材633は、ベアリング144の内周面に、例えば圧入によって固定されている。
外側筒状部材632の差動装置10側及び反差動装置10側の両端部には、周方向の複数箇所において、径方向内側に突出した突出部632a,632bが、それぞれ、例えば絞り加工によって形成されている。各突出部632a,632bは、例えば溶接によって、内側筒状部材631の外周面に接合されている。これにより、外側筒状部材632の両端部は、突出部632a,632bを介して、内側筒状部材631に支持されている。
外側筒状部材632の差動装置10側の端部は、軸方向において、前記オイル供給孔81よりも反差動装置10側に位置している。外側筒状部材632の差動装置10側の端部の外周面とスリーブ68の内周面との間には、軸方向において前記オイル供給孔81よりも反差動装置10側に位置するOリング640が介装されている。また、突出部632a以外の周方向部分においては、内側筒状部材631の外周面と外側筒状部材632の内周面との間には隙間が形成されている。
そのため、第6実施形態においても、内側筒状部材631及び外側筒状部材632とスリーブ68との間の油密性を確保しつつ、オイル供給孔81を通してオイルポンプ70からスリーブ68の内側へ供給されたオイルを、内側筒状部材631と外側筒状部材632との間の油路652に導入することができる。これにより、第1実施形態と同様、該油路652から、外側筒状部材532の連通孔171,172,173,181,182,183,184,190を通して、減速機構部60及びモータ部51等にオイルをバランスよく供給することができる。
第6実施形態において、モータ部51が位置する軸方向領域と、モータ部51よりも差動装置10側に位置する軸方向領域とを合わせた全領域における二重管ユニット600の最大径部は、外側筒状部材632全体である。外側筒状部材632の外径は、減速機構部60の内径及びモータ部51の内径よりも小径とされている。
二重管ユニット600は、内側筒状部材631の外側に第1環状部材633及びベアリング144を介して嵌合された第1カバー部材121を更に備えている。
第6実施形態によれば、駆動装置1の組付け時において、先に減速機構部60及びモータ部51が相互に組み付けられた状態で、予め内側筒状部材631、外側筒状部材632、第1環状部材633、第1カバー部材121、ベアリング144及びオイルシール104,106を一体化してなる二重管ユニット600を、軸方向反差動装置10側から、減速機構部60及びモータ部51の内側にこれらに干渉することなく挿入して、スリーブ68に連結させることができる。したがって、駆動装置1の良好な組付け性を確保できる。
以上、上述の実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。
例えば、上述の実施形態では、前輪駆動用のドライブシャフト上にモータ部等が設けられる例を説明したが、本発明は、後輪駆動用のドライブシャフト上に設けられたモータ部等を有する駆動装置にも同様に適用可能である。
以上のように、本発明によれば、ドライブシャフト上にオイルポンプ、減速機構部、モータ部が順に配設された車両の駆動装置において、オイルポンプから減速機構部及びモータ部へのオイル供給量の均衡を図ることが可能となるから、この種の駆動装置及びこれを搭載した車両の製造産業分野において好適に利用される可能性がある。
1 駆動装置
2 エンジン
3 トランスアクスル
4 トランスアクスルケース
5 トルクコンバータ
6 変速機
10 差動装置
12 デフケース(差動装置の入力部)
18 サイドギヤ(差動装置の出力部)
30,40 ドライブシャフト
31,41 デフ側シャフト部材
32,42 中間シャフト部材
33,43 駆動輪側シャフト部材
36,46 駆動輪
50 モータユニット
51 モータ部
51a 第1モータ
51b 第2モータ
52a,52b ステータ
53a,53b ロータ
54 出力軸(モータ部の出力部)
60 減速機構部
60a 第1プラネタリギヤ機構
60b 第2プラネタリギヤ機構
63b 第2キャリヤ
68 スリーブ(減速機構部の出力要素)
70 オイルポンプ
81 オイル供給孔
110 ユニットケース
121 カバー部材
131 内側筒状部材
131a 内側筒状部材の拡径部
131b 連結部
132 外側筒状部材
141 Oリング(シール部材)
144 ベアリング
152 油路
171,172,173 第1連通孔(連通部)
181,182,183,184 第2連通孔(連通部)
190 第3連通孔(連通部)
200 二重管ユニット
231 内側筒状部材
232 外側筒状部材
234 環状部材
240 Oリング(シール部材)
300 二重管ユニット
331 内側筒状部材
332 外側筒状部材
332a 突出部
340 Oリング(シール部材)
400 二重管ユニット
431 内側筒状部材
432 外側筒状部材
440 Oリング(シール部材)
480 オイル導入孔
500 二重管ユニット
531 内側筒状部材
532 外側筒状部材
532a 突出部
540 Oリング(シール部材)
580 オイル導入孔
600 二重管ユニット
631 内側筒状部材
632 外側筒状部材
632a 突出部
632b 突出部
640 Oリング(シール部材)

Claims (7)

  1. 差動装置の出力部と駆動輪を連結するドライブシャフトと、
    前記ドライブシャフト上に配設されたモータ部と、
    前記モータ部の出力部と前記差動装置の入力部とを連結し、前記ドライブシャフト上において前記モータ部よりも軸方向差動装置側に配設された減速機構部と、
    前記ドライブシャフト上において前記減速機構部よりも軸方向差動装置側に配設されたオイルポンプと、
    前記ドライブシャフトの外周と前記減速機構部及び前記モータ部の内周との間を通って軸方向に延びるように配設された内側筒状部材と、
    前記内側筒状部材の外周と前記減速機構部及び前記モータ部の内周との間を通って軸方向に延びるように配設された外側筒状部材と、
    前記オイルポンプから吐出されたオイルが導入されるように前記内側筒状部材と前記外側筒状部材との間に形成された油路と、
    前記油路と前記外側筒状部材の外側空間とを連通させるように前記外側筒状部材に設けられた複数の連通部と、を備えたことを特徴とする車両の駆動装置。
  2. 前記内側筒状部材と前記外側筒状部材とを一体化してなる二重管ユニットを備え、
    前記モータ部が位置する軸方向領域と、前記モータ部よりも差動装置側に位置する軸方向領域とを合わせた全領域における前記二重管ユニットの最大径部は、前記減速機構部の内径及び前記モータ部の内径よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の車両の駆動装置。
  3. 前記二重管ユニットは、前記内側筒状部材又は前記外側筒状部材の外側にベアリングを介して嵌合されたカバー部材を更に備え、
    前記カバー部材は、前記モータ部を収容するケースの軸方向反差動装置側に取り付けられていることを特徴とする請求項2に記載の車両の駆動装置。
  4. 前記減速機構部は、軸方向に延びるスリーブ状の出力要素を備え、
    前記出力要素に、前記オイルポンプから吐出されたオイルを前記出力要素の外側から内側に導くオイル供給孔が設けられ、
    前記内側筒状部材は、前記オイル供給孔よりも軸方向差動装置側に位置するシール部材を介して前記出力要素の内側に嵌合され、
    前記外側筒状部材は、前記オイル供給孔よりも軸方向反差動装置に位置するシール部材を介して前記出力要素の内側に嵌合されていることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の車両の駆動装置。
  5. 前記減速機構部の出力要素と前記内側筒状部材とは、軸方向の相対移動を許容し且つ相対回転を規制する連結部を介して、相互に連結されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の車両の駆動装置。
  6. 前記複数の連通部は、前記外側筒状部材における前記減速機構部の内周との対向部に設けられた複数の第1連通孔と、前記外側筒状部材における前記モータ部の内周との対向部に設けられた複数の第2連通孔とを備え、
    前記第2連通孔は、前記第1連通孔よりも大径であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の車両の駆動装置。
  7. 差動装置の出力部と駆動輪を連結するドライブシャフトと、前記ドライブシャフト上に配設されたモータ部と、前記モータ部の出力部と前記差動装置の入力部とを連結し、前記ドライブシャフト上において前記モータ部よりも軸方向差動装置側に配設された減速機構部と、前記ドライブシャフト上において前記減速機構部よりも軸方向差動装置側に配設されたオイルポンプと、を備えた車両の駆動装置の組付け方法であって、
    複数の連通孔を有する外側筒状部材を内側筒状部材の外側に嵌合させて、前記オイルポンプから吐出されたオイルを前記内側筒状部材と前記外側筒状部材との間に導入するための導入部が軸方向の一端側に形成されるように、前記内側筒状部材と前記外側筒状部材とを接合することで、二重管ユニットを形成し、
    前記減速機構部及び前記モータ部が相互に組み付けられた状態で、前記二重管ユニットの前記一端側を、反差動装置側から前記モータ部及び前記減速機構部の内側に挿入して、前記減速機構部の出力要素に連結させ、
    前記二重管ユニットが前記減速機構部の出力要素に連結された状態で、前記ドライブシャフトの一端側を、反差動装置側から前記内側筒状部材の内側に挿入して前記差動装置の出力部に組み付けることを特徴とする車両の駆動装置の組付け方法。
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