JP6379958B2 - 排紙装置および印刷装置 - Google Patents

排紙装置および印刷装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6379958B2
JP6379958B2 JP2014206039A JP2014206039A JP6379958B2 JP 6379958 B2 JP6379958 B2 JP 6379958B2 JP 2014206039 A JP2014206039 A JP 2014206039A JP 2014206039 A JP2014206039 A JP 2014206039A JP 6379958 B2 JP6379958 B2 JP 6379958B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
paper discharge
tray
trays
discharge tray
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014206039A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016074513A (ja
Inventor
岡野 哲也
哲也 岡野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP2014206039A priority Critical patent/JP6379958B2/ja
Publication of JP2016074513A publication Critical patent/JP2016074513A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6379958B2 publication Critical patent/JP6379958B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Paper Feeding For Electrophotography (AREA)
  • Controlling Sheets Or Webs (AREA)
  • Pile Receivers (AREA)

Description

本発明は,トレイにシートを排出する排紙装置および印刷装置に関する。
従来から,装置内のシートを装置外に排出し,排出されたシートを装置外に設けられた排紙トレイに収容する排紙装置が実用化されている。また,排紙装置では,サイズが大きいシートを排出する場合,当該シートが排紙トレイから落下する可能性がある。そのため,シートの種類に応じた排紙制御を行う技術が知られている。
シートの種類に応じた排紙制御を行う技術を開示した文献としては,例えば,特許文献1がある。特許文献1では,画像形成装置から搬送されるシートに対して後処理を行う後処理装置であって,前のジョブのシートのサイズと,次のジョブのシートのサイズとを比較し,次のジョブのシートのサイズが大きい場合,排紙トレイ上へのシートの排出を禁止する構成が開示されている。
特開平09−227010号公報
しかしながら,前記した従来の技術には,次のような問題があった。すなわち,次のジョブの排紙を禁止してしまうと,次のジョブが実行できない。そのため,生産性が低下してしまう。
本発明は,前記した従来の技術が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,トレイにシートを排出する装置において,生産性の低下と,シートの排紙トレイからの落下と,の両方を抑制する技術を提供することにある。
この課題の解決を目的としてなされた排紙装置は,複数の排紙トレイと,前記複数の排紙トレイの個々の排紙トレイに対応し,シートを個々に対応する排紙トレイに排出する複数の排紙ローラと,制御部と,を備え,前記制御部は,前記複数の排紙トレイのうちの1つである第1排紙トレイに向けて搬送されるシートの,搬送方向のサイズが閾値よりも大きい場合に,当該シートの先端が前記第1排紙トレイに対応する排紙ローラである第1排紙ローラを通過した後であり,当該シートの後端が前記第1排紙ローラを通過する前であって,シートの搬送路中,前記第1排紙トレイへの搬送路と前記複数の排紙トレイのうちの1つである第2排紙トレイへの搬送路とに分岐する分岐点を通過した後に,当該シートの搬送を停止させる停止処理と,前記停止処理にて停止させたシートの次以降に搬送されるシートを,前記第2排紙トレイに向けて搬送する次シート搬送処理と,を実行することを特徴としている。
本明細書に開示される排紙装置は,第1排紙トレイと第2排紙トレイとを含む複数の排紙トレイを備え,第1排紙トレイに向けて搬送されるシートの,搬送方向のサイズが閾値よりも大きい場合に,当該シートの先端が第1排紙ローラを通過した後であり,当該シートの後端が第1排紙ローラを通過する前であって,シートの搬送路中,第1排紙トレイへの搬送路と第2排紙トレイへの搬送路とに分岐する分岐点を通過した後に,当該シートの搬送を停止させる。そして,排紙装置は,次以降に搬送されるシートを,第2排紙トレイに向けて搬送する。
すなわち,本明細書に開示される排紙装置は,第1排紙トレイに向けて搬送されるシートのサイズが閾値よりも大きい場合,当該シートの先端が第1排紙ローラを通過した後であって,当該シートの後端が第1排紙ローラを通過する前でかつ第2排紙トレイへの搬送路の分岐点を通過した後に,当該シートの搬送を停止させることで,当該シートが第1排紙ローラによって挟持された状態になる。そのため,当該シートの第1排紙トレイからの落下が抑制される。さらに,挟持されたシートの後端が第2搬送路への分岐点を通過していることから,排紙装置は,次以降に搬送されるシートを,第2排紙トレイに向けて搬送する。これにより,シートの搬送を継続でき,生産性の低下も抑制される。
また,本明細書に開示される排紙装置は,シートの搬送路中,前記分岐点よりも上流に位置し,シートの有無に応じて異なるレベルの信号を出力するセンサを備え,前記制御部は,前記センサがシートの有を示す信号を出力している期間に基づいて,シートの搬送方向のサイズを算出する算出処理を実行するとよい。シートの搬送方向のサイズをセンサで実測することで,シートの落下をより的確に抑制できる。
また,本明細書に開示される排紙装置は,前記複数の排紙トレイには,少なくとも3つの排紙トレイがあり,前記制御部は,前記停止処理では,さらに前記シートの後端が,前記第1排紙ローラを通過するまでのシートの搬送路中,前記第1排紙トレイへの搬送路と前記第1排紙トレイ以外の排紙トレイへの搬送路とに分岐する各分岐点のうち最下流に位置する分岐点である下流分岐点を通過した後に,前記シートの搬送を停止させるとよい。シートの後端が,第1排紙トレイに達するまでに通過する他の排紙トレイへの分岐点のうち最下流の分岐点を通過した後に,シートの搬送を停止させることで,当該シートが次以降に搬送されるシートの第1排紙トレイ以外の排紙トレイへの搬送を妨げない。その結果,複数の排紙トレイを無駄なく利用できる。
また,本明細書に開示される排紙装置は,前記複数の排紙トレイは,各排紙トレイが上下方向に所定の間隔を空けて重ねられ,前記制御部は,前記次シート搬送処理では,前記第1排紙トレイよりも上下方向の上段に位置する排紙トレイを前記第2排紙トレイとして用いるとよい。排紙トレイを上段から下段に切り換えると,上段の排紙トレイから垂れ下がるシートが,下段の排紙トレイへのシートの排出を妨げる可能性がある。そのため,排紙トレイを下段から上段に切り換える方が好ましい。
また,本明細書に開示される排紙装置は,前記複数の排紙トレイの個々の排紙トレイに対応し,シートの排紙トレイ外への移動を規制する複数のストッパを備え,前記制御部は,前記停止処理では,さらに前記シートの先端が前記第1排紙ローラを通過してからの前記シートの搬送量が,少なくとも前記第1排紙ローラから前記第1排紙トレイに対応するストッパである第1ストッパまでの距離によって規定される規定量を超えた場合に,前記シートの搬送を停止させるとよい。排紙トレイ上にストッパが有る場合,長尺のシートを排出すると,当該シートが撓み,その状態で当該シートを挟持し続けると当該シートを傷める可能性がある。そのため,シートの先端が第1排紙ローラを通過してからのシートの搬送量が規定量を超えた場合,排紙装置はシートの搬送を停止させる方が好ましい。
また,前記規定量は,少なくとも前記距離と,シートの種類と,によって規定される可変値であるとよい。シートの種類によって撓みやすさ,傷みやすさが異なる。そのため,シートの種類によって規定量を変更できる方が好ましい。
また,前記複数の排紙トレイは,各排紙トレイが上下方向に所定の間隔を空けて重ねられ,前記規定量は,少なくとも前記距離と,前記第1排紙トレイとその直上に位置する排紙トレイとの間のスペースの大きさと,によって規定される可変値であるとよい。直上の排紙トレイとの間のスペースが大きいほど,撓みを許容できる大きさが大きくなる。そのため,直上の排紙トレイとのスペースの大きさによって,規定量を変更できる方が好ましい。
また,前記制御部は,前記複数の排紙トレイの全ての排紙トレイへの搬送が前記停止処理によって停止された場合に,シートの除去を報知する報知処理を実行するとよい。全ての排紙トレイの搬送が停止している場合,排紙装置はシートを搬送できない。そのため,シートの搬送を妨げているシートの除去をユーザに報知する方が好ましい。
上記排紙装置の機能を実現するための制御方法,コンピュータプログラム,および当該コンピュータプログラムを格納するコンピュータ読取可能な記憶媒体も,新規で有用である。
本発明によれば,トレイにシートを排出する装置において,生産性の低下と,シートの排紙トレイからの落下と,の両方を抑制する技術が実現される。
第1の形態にかかるプリンタの外観を示す斜視図である。 図1に示したプリンタの内部構成を示す断面図である。 図1に示したプリンタの電気的構成を示すブロック図である。 第1の形態にかかるプリンタのシート搬送処理の手順を示すフローチャートである。 第1の形態のシート搬送処理にて排紙ローラがシートを挟持している状態を示す図である。 排紙ローラがシートを挟持していない状態を示す図である。 第2の形態にかかるプリンタのシート搬送処理の手順を示すフローチャートである。 第2の形態にかかるプリンタの外観を示す斜視図である。 第2の形態のシート搬送処理にて排紙ローラがシートを挟持している状態を示す図である。
以下,本発明にかかる印刷装置を具体化した実施の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本形態は,メールボックスを装着した電子写真方式のプリンタに本発明を適用したものである。
[プリンタの全体構成]
本形態のプリンタ100は,図1に示すように,シートに印刷を行う本体部10と,本体部10で印刷されたシートの排出先となる排紙トレイを複数具備するメールボックス20とを備えている。本体部10は,カバー11を備え,カバー11内に印刷エンジンとなるプロセスカートリッジを収容する。メールボックス20は,本体部10の上面に,本体部10から着脱可能に取り付けられる増設ユニットである。
本体部10は,その底部に,印刷前のシートを収容する給紙カセット91を備えている。なお,給紙カセット91は,1つに限るものではない。例えば,給紙カセット91のさらに下面に,増設給紙カセットを取り付けてもよい。また,本体部10は,その上面に,印刷後のシートを載置する排紙トレイである本体排紙トレイ93を備えている。本体排紙トレイ93は,排紙トレイの一例である。
また,本体部10は,その前面に,手差し給紙を可能にする多目的トレイ94が設けられている。多目的トレイ94は,本体部10のカバー11に開閉自在に設けられており,下辺側に設けられた回転軸を中心に回動させると開放状態となる。本体部10では,多目的トレイ94が開放状態となることで,多目的トレイ94を利用した給紙が可能になる。
また,本体部10は,その上面に,液晶ディスプレイからなる表示部41と,OKボタン,キャンセルボタン,テンキー,ユーザ認証ボタン等から構成されるボタン群42とを備えた操作パネル40が設けられている。この操作パネル40により,動作状況の表示やユーザによる入力操作が可能になる。
メールボックス20は,3段の排紙トレイ群96を備えている。排紙トレイ群96の各排紙トレイは,上下方向に所定の間隔を空けて列置される。本形態では,排紙トレイ群96を構成する各排紙トレイを,下から順に上に向かって,排紙トレイ961,962,963とする。なお,メールボックス20は,3段の排紙トレイに限るものではない。すなわち,2段以下であってもよいし,4段以上であってもよい。メールボックス20は,例えば,ユーザごとのシートの排出に用いられる。排紙トレイ群96を構成する各排紙トレイ961,962,963も,排紙トレイの一例である。
[プリンタの内部構成]
続いて,プリンタ100の内部構成について,図2を参照しつつ説明する。プリンタ100の本体部10は,電子写真方式によってトナー像を形成し,そのトナー像をシートに転写するプロセス部50と,転写後の未定着のトナーをシートに定着させる定着装置8と,シートの搬送に利用される各種ローラとを備えている。
本体部10内の各種ローラには,例えば,ピックアップローラと分離ローラとから構成される給紙ローラ71と,シートをプロセス部50に搬送するレジストローラ72と,印刷後のシートを本体排紙トレイ93に排出するローラである本体排紙ローラ73と,が含まれる。本体排紙ローラ73は,排紙ローラの一例である。
本体部10内には,給紙カセット91に収容されたシートが,給紙ローラ71,レジストローラ72,プロセス部50,定着装置8を通り,本体排紙ローラ73を介して本体排紙トレイ93へ導かれるように,略S字形状の搬送路21(図2中の一点鎖線)が設けられている。また,プリンタ100の本体部10内には,多目的トレイ94から搬入されたシートがレジストローラ72を介してプロセス部50へ導かれるように,略直線状の搬送経路24が設けられている。
また,本体部10内には,定着装置8よりも下流であって本体排紙ローラ73よりも上流の位置に,搬送路21から分岐する分岐点215が設けられ,印刷後のシートが分岐点215からメールボックス20へ導かれる搬送路25が設けられている。そして,本体部10は,印刷後のシートを,搬送路21を経由して本体排紙トレイ93に向かわせるか,搬送路25を経由してメールボックス20に向かわせるか,を切り換えるフラッパである本体フラッパ81を,分岐点215の周辺に設けている。本形態では,本体フラッパ81が開状態であれば,シートが搬送路25に導かれ,本体フラッパ81が閉状態であれば,シートが搬送路21に導かれる。
また,本体部10は,本体フラッパ81と本体排紙ローラ73とが連動する機構を有している。具体的には,本体フラッパ81が閉状態であれば,モータ(不図示)からの駆動力が伝達されて本体排紙ローラ73が回転し,本体フラッパ81が開状態であれば,当該モータからの駆動力が伝達されず本体排紙ローラ73が回転しない。
また,本体部10は,搬送路21の,レジストローラ72よりも下流であってプロセス部50よりも上流の位置に,シートの有無に応じて異なる信号を出力するシートセンサ61を備えている。本形態では,シートセンサ61は,給紙カセット91から搬入されるシートの他,多目的トレイ94から搬入されるシートの検知にも用いられる。また,本体部10は,搬送路21の,プロセス部50よりも下流であって分岐点215よりも上流の位置にも,シートの有無に応じて異なる信号を出力するシートセンサ62を備えている。プリンタ100は,シートセンサ61,62からの出力信号を,例えば本体部10内でのシートの位置検出に用いる。
メールボックス20は,排紙トレイ961にシートを排出する排紙ローラである排紙ローラ761と,排紙トレイ962にシートを排出する排紙ローラである排紙ローラ762と,排紙トレイ963にシートを排出する排紙ローラである排紙ローラ763とを備えている。メールボックス20を構成する各排紙ローラ761,762,763は,排紙ローラの一例である。
また,メールボックス20内には,本体部10の搬送路25と連続し,印刷後のシートをメールボックス20内に搬入し,最上位に位置する排紙トレイ963に導く搬送路22が設けられている。また,搬送路22には,排紙トレイ961に向かうための分岐点221と,排紙トレイ962に向かうための分岐点222と,が設けられる。また,メールボックス20内には,シートを分岐点221から排紙トレイ961に導く搬送路28と,シートを分岐点222から排紙トレイ962に導く搬送路29と,が設けられている。
具体的に,排紙トレイ961を排出先とする場合には,メールボックス20に搬入されたシートは,分岐点221によって搬送路22から搬送路28へ分岐し,排紙ローラ761を介して排紙トレイ961に導かれる。排紙トレイ962を排出先とする場合には,メールボックス20に搬入されたシートは,分岐点221よりも下流に位置する分岐点222によって搬送路22から搬送路29へ分岐し,排紙ローラ762を介して排紙トレイ962に導かれる。排紙トレイ963を排出先とする場合には,メールボックス20に搬入されたシートは,分岐点221,222からは分岐せず,排紙ローラ763を介して排紙トレイ963に導かれる。
また,メールボックス20は,印刷後のシートを,搬送路22に搬送するか搬送路28に搬送するかを切り換えるフラッパであるフラッパ82を,分岐点221の周辺に設けている。本形態では,フラッパ82が閉状態であれば,シートが搬送路28に搬送され,フラッパ82が開状態であれば,シートが搬送路22に搬送される。さらに,メールボックス20は,印刷後のシートを,搬送路22に搬送するか搬送路29に搬送するかを切り換えるフラッパであるフラッパ83を,分岐点222の周辺に設けている。本形態では,フラッパ83が閉状態であれば,シートが搬送路29に搬送され,フラッパ82が開状態であれば,シートが搬送路22に搬送される。
また,メールボックス20は,フラッパ82と排紙ローラ761とが連動する機構を有している。具体的には,フラッパ82が閉状態であれば,モータ(不図示)からの駆動力が伝達されて排紙ローラ761が回転し,フラッパ82が開状態であれば,当該モータからの駆動力が伝達されず排紙ローラ761が回転しない。また,メールボックス20は,フラッパ83と排紙ローラ762とが連動する機構を有している。具体的には,フラッパ83が閉状態であれば,当該モータからの駆動力が伝達されて排紙ローラ762が回転し,フラッパ83が開状態であれば,当該モータからの駆動力が伝達されず排紙ローラ762が回転しない。なお,排紙ローラ763は,フラッパ82,83とは連動せず,例えば電磁クラッチを用いて,当該モータからの駆動力の伝達が制御される。
また,メールボックス20は,排紙トレイ961に収容されたシート束の高さが所定値より大きいか否かによって異なる信号を出力するスタックセンサ662と,排紙トレイ962に収容されたシート束の高さが所定値より大きいか否かによって異なる信号を出力するスタックセンサ663と,排紙トレイ963に収容されたシート束の高さが所定値より大きいか否かによって異なる信号を出力するスタックセンサ664と,を備えている。プリンタ100は,各スタックセンサ662,663,664からの出力信号を,例えば各排紙トレイ961,962,963でのシートの過積載の検出に用いる。
プロセス部50は,周知の電子写真方式によってトナー像を形成するものであり,感光体1と,感光体1の表面を一様に帯電する帯電装置2と,感光体1の表面を露光して静電潜像を形成する露光装置3と,静電潜像に対してトナーによる現像を行う現像装置4と,感光体1上のトナー像をシートに転写する転写装置5とを有している。感光体1,帯電装置2,および現像装置4は,プロセスカートリッジとして構成され,本体部10に対して着脱可能になっている。プロセス部50は,印刷部の一例である。
プロセス部50では,感光体1の表面が帯電装置2によって一様に帯電される。その後,露光装置3からの光により露光され,シートに形成すべき画像の静電潜像が形成される。次いで,現像装置4を介して,着色剤であるトナーが感光体1に供給される。これにより,感光体1上の静電潜像は,トナー像として可視像化される。
プリンタ100は,給紙カセット91に載置されているシートあるいは多目的トレイ94から送り込まれたシートを,プロセス部50に搬送する。そして,プロセス部50の感光体1上に形成されたトナー像を転写装置5によってそのシートに転写する。その後は,トナー像が転写されたシートを定着装置8に搬送し,トナー像をそのシートに熱定着させる。そして,定着後のシートを,排紙トレイ93,961,962,963のいずれかに排出する。
[プリンタの電気的構成]
続いて,プリンタ100の電気的構成について説明する。プリンタ100は,図3に示すように,CPU31と,ROM32と,RAM33と,NVRAM(Non Volatile RAM)34とを備えるコントローラ30を有している。コントローラ30は,ASICの一部であってもよいし,コントローラ30がASICを含んでいてもよい。なお,図3中のコントローラ30は,CPU31等,プリンタ100の制御に利用されるハードウェアを纏めた総称であって,実際にプリンタ100に存在する単一のハードウェアと表すとは限らない。
ROM32には,プリンタ100を制御するための制御プログラムであるファームウェアや各種設定,初期値等が記憶されている。RAM33およびNVRAM34は,各種制御プログラムが読み出される作業領域として,あるいは画像データ等の各種のデータを一時的に記憶する記憶領域として利用される。
CPU31は,ROM32から読み出した制御プログラムや各種センサから送られる信号に従って,その処理結果をRAM33またはNVRAM34に記憶させながら,プリンタ100の各構成要素を制御する。CPU31は,制御部の一例である。なお,コントローラ30が制御部の一例であってもよい。
また,プリンタ100は,シートに画像を印刷するプロセス部50と,各種ローラの駆動源となるモータ70と,各種のフラッパ81,82,83と,シートセンサ61,62と,スタックセンサ662,663,664と,操作パネル40と,通信インターフェース37とを有し,これらがCPU31によって制御される。
CPU31は,例えば,各種のフラッパ81,82,83の開閉を制御する。また,CPU31は,例えば,シートセンサ61からの出力信号に基づいて,搬送路21中のシートの有無や,シートの位置を判断する。また,CPU31は,例えば,スタックセンサ662からの出力信号に基づいて,排紙トレイ961でのシートの過積載を判断する。
プロセス部50は,カラー印刷が可能であってもモノクロ印刷のみが可能であってもよい。また,印刷方式についても,電子写真方式に限らず,インクジェット方式であってもよい。また,プロセス部50は,カラー画像の形成が可能であっても,モノクロ画像専用であってもよい。
通信インターフェース37は,外部装置との通信を可能にするハードウェアである。本形態の通信インターフェース37は,イーサネット(登録商標)の規格およびそれに準ずる規格に基づいて,TCP/IP方式での通信を可能にする構成を備えている。なお,通信の規格は上述した例に限るものではない。この他,プリンタ100は,電話回線を介して外部装置との間でファクシミリ通信を行うためのインターフェースを備えていてもよい。プリンタ100は,通信インターフェース37を介して,例えば,外部装置から印刷ジョブを受信する。
[プリンタの制御]
[第1の形態]
続いて,プリンタ100の制御として,プリンタ100がシートを搬送するシート搬送処理の,第1の形態の手順を,図4のフローチャートを参照しつつ説明する。シート搬送処理は,シートを搬送する条件を満たしたことを契機に,CPU31によって実行される。シートを搬送する条件としては,例えば,印刷ジョブの実行命令を受け付けたことが該当する。なお,プリンタ100には,印刷ジョブにシートの排出先が指定されていない場合の,排紙トレイの使用優先順位が,排紙トレイ961,962,963,本体排紙トレイ93の順で設定されているものとする。
第1の形態のシート搬送処理では,プリンタ100は先ず,本体排紙トレイ93,および排紙トレイ961,962,963のうち,使用可能な排紙トレイが有るか否かを判断する(S101)。プリンタ100は,各排紙トレイの使用可否を記憶する禁止フラグをRAM33に有している。そして,プリンタ100は,対応する排紙トレイが使用不可となると,禁止フラグにオンをセットし,使用可能になると禁止フラグにオフをセットする。排紙トレイが使用不可となる場合には,例えばスタックセンサに基づいて排紙トレイの満杯を検出している場合や,排紙ローラがシートを挟持している場合が該当する。排紙ローラがシートを挟持する状態については後述する。S101では,プリンタ100は,各排紙トレイに対応する禁止フラグを読み出し,少なくとも1つの禁止フラグがオフであれば使用可能な排紙トレイが有ると判断し,全ての禁止フラグがオンであれば使用可能な排紙トレイが無いと判断する。
プリンタ100は,使用可能な排紙トレイが無いと判断した場合(S101:NO),排紙ローラに挟まれているシートを除去する旨のメッセージを,操作パネル40に表示させる(S111)。本形態のプリンタ100では,後述するように排紙ローラがシートを挟持することで排紙トレイが使用不可になることがある。この場合,挟持されたシートを取り除くことで,シートを挟持していた排紙ローラに対応する排紙トレイが使用可能になる。そのため,プリンタ100がシートを取り除く旨を報知することで,次回のシート搬送処理の実行時に,S101にて使用可能な排紙トレイが有ると判断される可能性が高まる。S111では,シートの除去をユーザに報知すればよく,メッセージの表示の他,音声ガイダンスを流してもよい。S111は,報知処理の一例である。S111の後は,シート搬送処理を終了する。
一方,プリンタ100は,使用可能な排紙トレイが有ると判断した場合(S101:YES),シート1枚分の給紙を開始する(S102)。すなわち,プリンタ100は,給紙ローラ71に給紙を行わせる。その後,プリンタ100は,給紙されたシートの,搬送方向の長さであるシート長の測定を開始する(S103)。具体的にプリンタ100は,シートセンサ61にてシート有を示す信号が出力されている期間長と,シートの搬送速度とに基づいて,シート長を計算する。S103は,算出処理の一例である。
S103の後,プリンタ100は,優先度が最も高い排紙トレイである優先トレイを選択する(S104)。本形態では,メールボックス20の排紙トレイ961が先ず優先トレイに選択される。
S104の後,プリンタ100は,優先トレイが使用可能か否かを判断する(S121)。優先トレイが使用可能ではない場合(S121:NO),プリンタ100は,次に優先度が高い排紙トレイを優先トレイに選択する(S122)。その後,S121に移行し,プリンタ100は,使用可能な排紙トレイが見つかるまでS121とS122とを繰り返す。
優先トレイが使用可能な場合(S121:YES),プリンタ100は,優先トレイへの最下流の分岐点にあるフラッパを回転させて閉状態とし,優先トレイへの搬送を可能にする(S123)。
S123の後,プリンタ100は,シート長があらかじめ定められた閾値よりも大きいか否かを判断する(S131)。S103で測定が開始されたシート長は,シートセンサ61にてシート無を示す信号が出力されるまで確定しないが,S131の判断では,必ずしもシート長が確定していなくてもよい。すなわち,シート長の測定途中であっても,シートセンサ61にてシート有を示す信号が出力されている期間が閾値に相当する時間分よりも長くなれば,プリンタ100はシート長が閾値よりも長いと判断できる。その場合,プリンタ100は,S141に移行してよい。
S131にて用いられる閾値は,優先トレイからシートが落下するおそれがある長さによって規定される。そのため,閾値は,少なくとも優先トレイの搬送方向の長さによって規定される。閾値は,排紙トレイごとに用意してもよいし,全ての排紙トレイに共通であってもよい。なお,閾値を排紙トレイごとに用意することで,排紙トレイのサイズに適した制御が可能になり,より好適なシートの排出が期待できる。
シート長が閾値よりも大きくない場合(S131:NO),搬送中のシートを優先トレイに排出したとしても,優先トレイから落下する可能性は低い。そこで,プリンタ100は,搬送中のシートを優先トレイに排出する(S132)。この場合,プリンタ100は,シートの後端がシートセンサ62を通過してから当該排紙ローラを通過するまでの時間にさらに所定時間追加した時間を経過した後,優先トレイへ排出する排紙ローラを停止させる。S132の後は,シート搬送処理を終了する。
一方,シート長が閾値よりも大きい場合(S131:YES),搬送中のシートを優先トレイに排出すると,優先トレイから落下する可能性が高い。そこで,プリンタ100は,優先トレイに対応する禁止フラグをオンにセットする(S141)。
S141の後,プリンタ100は,シートの先端が優先トレイに対応する排紙ローラを通過した後,当該シートの後端が優先トレイへの最下流の分岐点を通過したか否かを判断する(S142)。プリンタ100は,シートの後端の位置を,例えばシートセンサ62によって検出されるシートの後端の通過からの経過時間によって推測できる。また,分岐点から排紙ローラまでの間にシートセンサを設けてもよい。優先トレイへの最下流の分岐点とは,優先トレイに対応する排紙ローラから搬送路上の最も近い分岐点であり,優先トレイへの搬送路と優先トレイ以外の排紙トレイへの搬送路とに分岐する各分岐点のうち,最下流に位置する分岐点である。例えば,優先トレイを排紙トレイ962とすると,排紙トレイ962への最下流の分岐点は,分岐点222となる。シートの後端が優先トレイへの最下流の分岐点を通過していない場合(S142:NO),プリンタ100は,シートの後端が優先トレイへの最下流の分岐点を通過するのを待つ。
シートの後端が優先トレイへの最下流の分岐点を通過した場合(S142:YES),プリンタ100は,優先トレイへの最下流の分岐点にあるフラッパを回転させて開状態にし,シートの後端が優先トレイに対応する排紙ローラを通過する前に,当該排紙ローラの回転を停止させる(S143)。これにより,例えば優先トレイが排紙トレイ961であった場合には,図5に示すように,閉状態の位置にあるフラッパ82を回転させて開状態の位置に移動させると,シートが排紙トレイ961に排出されず,排紙ローラ761によって挟持された状態になる。従って,排紙トレイ961からのシートの落下が防止される。ただし,当該シートによって排紙ローラ761の使用を制限してしまうため,排紙トレイ961を使用禁止として,次のシートを別の排紙トレイに導く。排紙ローラ761によって挟持されているシートの後端は,排紙トレイ961への分岐点221を通過しており,当該シートが当該シートに後続するシートの排紙トレイ962ないし963への搬送を阻害しない。S143は,停止処理の一例である。S143の後は,シート搬送処理を終了する。
なお,プリンタ100は,シートを搬送する条件を満たす度に,前述のシート搬送処理を実行する。すなわち,プリンタ100は,複数ページの印刷を行う印刷ジョブを受け付けた場合,各ページの印刷用のシートの搬送が必要となる度に,シート搬送処理を実行する。そのため,先行するシートの搬送でS143を実行した場合,後続するシートの搬送では,先行するシートで使用した排紙トレイの禁止フラグがオンになっており,別の排紙トレイを使用することになる。従って,S141およびS122は,次シート搬送処理の一例となる。
また,プリンタ100は,定期的にスタックセンサ662,663,664からの出力信号を取得している。例えば排紙トレイ961が非満杯状態で排紙ローラ761がシートを挟持している場合,図5に示したように,スタックセンサ662のアクチュエータがシートが満杯のときと同じような位置にあり,スタックセンサ662はオンを出力する。一方,排紙ローラ761からシートが取り除かれた場合,図6に示すように,スタックセンサ662のアクチュエータがシートが非満杯のときと同じ位置に変位し,スタックセンサ662の出力がオンからオフに変化する。そのため,プリンタ100は,禁止フラグがオンの状態で,当該禁止フラグに対応するスタックセンサがオンからオフに変化した場合,当該禁止フラグをオフにセットする。
また,第1の形態では,排紙トレイの使用優先順位を,排紙トレイ961,962,963,本体排紙トレイ93の順としているが,これに限るものではない。すなわち,どの排紙トレイを最優先としてもよい。ただし,シート長が閾値よりも長くないものの,長尺のシートを排出した場合,当該シートが排紙トレイから垂れ下がる可能性がある。上段に位置する排紙トレイからシートが垂れ下がると,当該シートが下段に位置する排紙トレイへのシートの排出を妨げる可能性がある。そのため,メールボックス20のように高さ方向に排紙トレイが列置される構成では,下段の排紙トレイを上段の排紙トレイよりも優先させ,プリンタ100は,下段の排紙トレイから上段の排紙トレイに切り換える方が好ましい。
[第2の形態]
続いて,シート搬送処理の,第2の形態の手順を,図7のフローチャートを参照しつつ説明する。第2の形態のシート搬送処理では,シート長が閾値よりも長い場合の,シートを停止させる条件が,第1の形態と異なる。なお,第1の形態と同じ処理については,同じ符号を付して説明を省略する。
第2の形態におけるプリンタ100には,印刷ジョブにシートの排出先が指定されていない場合の,排紙トレイの使用優先順位が,搬送方向の下流に位置する排紙トレイから順に,排紙トレイ963,962,961,本体排紙トレイ93の順で設定されているものとする。この点,メールボックス20の排紙トレイについて,高さ方向の下から順に,排紙トレイ961,962,963で使用優先順位が設定される第1の形態とは異なる。
また,第2の形態のプリンタ100のメールボックス20は,図8に示すように,排紙トレイ961に収容されたシートの排紙トレイ961からの落下を抑制するストッパ861と,排紙トレイ962に収容されたシートの排紙トレイ962からの落下を抑制するストッパ862と,排紙トレイ963に収容されたシートの排紙トレイ963からの落下を抑制するストッパ863とを備えている。
各ストッパ861,862,863は,各排紙トレイ961,962,963の先端の周辺であって,各排紙トレイ961,962,963の表面上に設けられた突起物である。例えば,ストッパ861は,排紙ローラ761から排出されたシートのシート搬送方向への移動を規制し,シート束の先端を揃える。プリンタ100は,各ストッパ861,862,863によっても,シートの搬送方向への落下を抑制する。
第2の形態のシート搬送処理は,S131にてシート長が閾値よりも大きいか否かを判断するまでの処理は,第1の形態と同じである。また,シート長が閾値よりも大きくない場合(S131:NO)によって移行するS132以降の処理も,第1の形態と同じである。
シート長が閾値よりも大きい場合(S131:YES),プリンタ100は,シートの後端が本体の分岐点215を通過したか否かを判断する(S241)。シートの後端が分岐点215を通過していない場合(S241:NO),シートの搬送を停止してしまうと後続のシートをどの排紙トレイにも排出できなくなってしまうことから,プリンタ100は,シートの後端が分岐点215を通過するのを待つ。これにより,切り換え先の排紙トレイを少なくとも1つ確保する。なお,使用可能な排紙トレイが本体排紙トレイ93のみの場合には,現在搬送中のシートを本体排紙トレイ93に挟持させることで後続のシートを排出できなくなることから,S241の判断を省略する。
シートの後端が分岐点215を通過した場合(S241:YES),プリンタ100は,シートの先端が排紙ローラを通過してからの搬送量が,あらかじめ定められた規定量を超えたか否かを判断する(S242)。シートの先端が排紙ローラを通過してからの搬送量は,例えばシートセンサ62によって検出されるシートの先端の通過からの経過時間によって推測できる。
S242に用いられる規定量は,シートの撓みが許容される限界によって規定される。シートの撓みは,排紙ローラからストッパまでの距離よりも搬送方向の長さが長いシートを搬送した場合に,当該シートの先端がストッパに到達したにもかかわらず,排紙ローラによってシートが搬送方向に押し出されることで生じる。そのため,規定量は,少なくとも優先トレイの排紙ローラから優先トレイに対応するストッパまでの距離によって規定される。規定量は,排紙トレイごとに用意してもよいし,全ての排紙トレイに共通であってもよい。なお,規定量を排紙トレイごとに用意することで,排紙トレイのサイズに適した制御が可能になり,より好適なシートの排出が期待できる。また,全ての排紙トレイに共通であっても,排紙トレイ93にはストッパが無く,シートの撓みは生じないため,別の規定量を用意してもよい。
なお,規定量は,排紙ローラからストッパまでの距離に加え,シートの種類によって規定されてもよい。シートの種類によって,撓みやすさ,傷みやすさが異なる。そのため,シートの種類によって規定量を規定するとよい。例えば,シートの厚さが薄いほど,シートが撓みやすいことから,規定量を大きくするとよい。
また,規定量は,排紙ローラからストッパまでの距離に加え,優先トレイとその直上に位置する排紙トレイとの間のスペースの大きさによって規定されてもよい。直上の排紙トレイとの間隔が広いほど,撓みを許容できる大きさが大きくなる。そのため,直上の排紙トレイとのスペースの大きさによって,規定量を規定するとよい。
シートの先端が排紙ローラを通過してからの搬送量が規定量を超えていない場合(S242:NO),プリンタ100は,シートの先端が排紙ローラを通過してからの搬送量が規定量を超えるのを待つ。なお,S131における閾値は,S242における規定量よりも大きい。
シートの先端が排紙ローラを通過してからの搬送量が規定量を超えた場合(S242:YES),プリンタ100は,優先トレイへの最下流の分岐点にあるフラッパを回転させて開状態とし,優先トレイに対応する排紙ローラの回転を停止させる(S143)。これにより,優先トレイに対応する排紙ローラによってシートが挟持された状態になる。
第2の形態では,シートの先端が排紙ローラを通過してからの搬送量に基づいてシートの搬送を停止させるため,当該排紙ローラへの最下流の分岐点を跨いでシートが停止されることもある。そのため,プリンタ100は,優先トレイの他,当該分岐点よりも下流側であって,搬送路が塞がれている排紙トレイに対応する禁止フラグも全てオンにセットする(S244)。
例えば,図9に示すように,優先トレイが排紙トレイ962であり,排紙ローラ762にてシートを挟持した場合,シートが分岐点222を跨いだ状態で搬送が停止されることがある。この場合,プリンタ100は,排紙トレイ962に加え,排紙トレイ963についても,プリンタ100は,禁止フラグをオンにセットする。次のシートを搬送する際のシート搬送処理では,搬送路が塞がれていない排紙トレイのうち,優先順位が最も高い排紙トレイ961が優先トレイになる。
また,分岐点221も跨いだ状態で搬送が停止された場合,プリンタ100は,排紙トレイ961についても,禁止フラグをオンにセットする。そのため,次のシートを搬送する際のシート搬送処理では,優先順位に従って,本体排紙トレイ93が優先トレイに選択される。S244の後は,シート搬送処理を終了する。
なお,第2の形態では,生産性の低下の抑制を重視して,シートの後端が本体の分岐点215を通過していない場合には(S241:NO),シートの搬送を停止させていないが,シートの破損の防止を重視する場合には,S241を省略してもよい。この場合であっても,シートの後端が少なくとも分岐点215を通過していれば,他の排紙トレイに排出先を切り換えることができ,生産性の低下を抑制できる。つまり,S241を省略しても,生産性の低下を抑制できる可能性がある。
以上詳細に説明したように実施の形態のプリンタ100は,優先トレイに向けて搬送されるシートのサイズが閾値よりも大きい場合,当該シートの先端が優先トレイに対応する排紙ローラを通過した後であって,後端が当該排紙ローラを通過する前でかつ優先トレイ以外の排紙トレイへの搬送路の分岐点を通過した後に,当該シートの搬送を停止させることで,当該シートが当該排紙ローラによって挟持された状態になる。そのため,シートの優先トレイからの落下が抑制される。さらに,挟持されたシートの後端が分岐点を通過していることから,排紙装置は,次以降に搬送されるシートを,優先トレイ以外の排紙トレイに向けて搬送できる。これにより,シートの搬送を継続でき,生産性の低下も抑制される。
なお,本実施の形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。例えば,プリンタに限らず,スキャナ,複写機,複合機,FAX装置,フィニッシャ等,シートの搬送機能を備えるものであれば適用可能である。
また,実施の形態では,プリンタ100がメールボックス20を装着し,排紙トレイを合計4つ備えているが,排紙トレイは少なくとも2つあれば本発明を適用できる。例えば,本体部10に2つの排紙トレイがあれば,メールボックス20を装着しなくても本発明を適用可能である。
また,実施の形態では,給紙カセット91と多目的トレイ94との2つの給紙部を備えているが,いずれか一方のみであってもよい。なお,多目的トレイ94は,給紙カセット91に収容できないような長尺のシートの給紙が可能であり,シートの排紙トレイからの落下が生じやすい。そのため,本願の構成が好適に作用する。
また,実施の形態では,シートセンサ61の出力信号に基づいて,シート長を測定しているが,シート長の取得方法はこれに限るものではない。例えば,印刷ジョブを受け付ける際に,シート長の入力をユーザに要求し,ユーザ入力によって取得してもよい。ただし,実施の形態のようにシート長を実測する方が,シートの落下をより的確に抑制できる。
また,実施の形態に開示されている処理は,単一のCPU,複数のCPU,ASICなどのハードウェア,またはそれらの組み合わせで実行されてもよい。また,実施の形態に開示されている処理は,その処理を実行するためのプログラムを記録した記録媒体,または方法等の種々の態様で実現することができる。
10 本体部
20 メールボックス
73 本体排紙ローラ
93 本体排紙トレイ
761,762,763 排紙ローラ
961,962,963 排紙トレイ
100 プリンタ

Claims (11)

  1. 複数の排紙トレイと,
    前記複数の排紙トレイの個々の排紙トレイに対応し,シートを個々に対応する排紙トレイに排出する複数の排紙ローラと,
    制御部と,
    を備え,
    前記制御部は,
    前記複数の排紙トレイのうちの1つである第1排紙トレイに向けて搬送されるシートの,搬送方向のサイズが閾値よりも大きい場合に,当該シートの先端が前記第1排紙トレイに対応する排紙ローラである第1排紙ローラを通過した後であり,当該シートの後端が前記第1排紙ローラを通過する前であって,シートの搬送路中,前記第1排紙トレイへの搬送路と前記複数の排紙トレイのうちの1つである第2排紙トレイへの搬送路とに分岐する分岐点を通過した後に,当該シートの搬送を停止させる停止処理と,
    前記停止処理にて停止させたシートの次以降に搬送されるシートを,前記第2排紙トレイに向けて搬送する次シート搬送処理と,
    を実行することを特徴とする排紙装置。
  2. 請求項1に記載する排紙装置において,
    シートの搬送路中,前記分岐点よりも上流に位置し,シートの有無に応じて異なるレベルの信号を出力するセンサを備え,
    前記制御部は,
    前記センサがシートの有を示す信号を出力している期間に基づいて,シートの搬送方向のサイズを算出する算出処理を実行することを特徴とする排紙装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載する排紙装置において,
    前記複数の排紙トレイには,少なくとも3つの排紙トレイがあり,
    前記制御部は,
    前記停止処理では,さらに前記シートの後端が,前記第1排紙ローラを通過するまでのシートの搬送路中における前記第1排紙トレイへの搬送路と前記第1排紙トレイ以外の排紙トレイへの搬送路とに分岐する各分岐点のうち,前記第1排紙トレイへの搬送路の最下流に位置する分岐点である下流分岐点を通過した後に,前記シートの搬送を停止させることを特徴とする排紙装置。
  4. 請求項3に記載する排紙装置において,
    前記複数の排紙トレイは,各排紙トレイが上下方向に所定の間隔を空けて重ねられ,
    前記制御部は,
    前記次シート搬送処理では,前記第1排紙トレイよりも上下方向の上段に位置する排紙トレイを前記第2排紙トレイとして用いることを特徴とする排紙装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1つに記載する排紙装置において,
    前記複数の排紙トレイの個々の排紙トレイに対応し,シートの排紙トレイ外への移動を規制する複数のストッパを備え,
    前記制御部は,
    前記停止処理では,さらに前記シートの先端が前記第1排紙ローラを通過してからの前記シートの搬送量が,少なくとも前記第1排紙ローラから前記第1排紙トレイに対応するストッパである第1ストッパまでの距離によって規定される規定量を超えた場合に,前記シートの搬送を停止させることを特徴とする排紙装置。
  6. 請求項5に記載する排紙装置において,
    前記規定量は,少なくとも前記距離と,シートの種類と,によって規定される可変値であることを特徴とする排紙装置。
  7. 請求項5または請求項6に記載する排紙装置において,
    前記複数の排紙トレイは,各排紙トレイが上下方向に所定の間隔を空けて重ねられ,
    前記規定量は,少なくとも前記距離と,前記第1排紙トレイとその直上に位置する排紙トレイとの間のスペースの大きさと,によって規定される可変値であることを特徴とする排紙装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか1つに記載する排紙装置において,
    前記制御部は,
    前記複数の排紙トレイの全ての排紙トレイへの搬送が前記停止処理によって停止された場合に,シートの除去を報知する報知処理を実行することを特徴とする排紙装置。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか1つに記載する排紙装置において,
    少なくともシートの一部を装置本体外に収容した状態で,当該シートを装置本体内に搬入できる給紙部を備えることを特徴とする排紙装置。
  10. 請求項1から請求項9のいずれか1つに記載する排紙装置において,
    前記複数の排紙トレイには,
    装置本体が備える排紙トレイと,
    装置本体に組付けられ,複数の排紙トレイが上下方向に所定の間隔を空けて重ねて配置された増設ユニットの各排紙トレイと,
    が含まれることを特徴とする排紙装置。
  11. 印刷部と,
    複数の排紙トレイと,
    前記複数の排紙トレイの個々の排紙トレイに対応し,前記印刷部によって画像が印刷されたシートを,個々に対応する排紙トレイに排出する複数の排紙ローラと,
    制御部と,
    を備え,
    前記制御部は,
    前記複数の排紙トレイのうちの1つである第1排紙トレイに向けて搬送されるシートの,搬送方向のサイズが閾値よりも大きい場合に,当該シートの先端が前記第1排紙トレイに対応する排紙ローラである第1排紙ローラを通過した後であり,当該シートの後端が前記第1排紙ローラを通過する前であって,シートの搬送路中,前記第1排紙トレイへの搬送路と前記複数の排紙トレイのうちの1つである第2排紙トレイへの搬送路とに分岐する分岐点を通過した後に,当該シートの搬送を停止させる停止処理と,
    前記停止処理にて停止させたシートの次以降に搬送されるシートを,前記複数の排紙トレイのうちの1つである第2排紙トレイに向けて搬送する次シート搬送処理と,
    を実行することを特徴とする印刷装置。
JP2014206039A 2014-10-07 2014-10-07 排紙装置および印刷装置 Active JP6379958B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014206039A JP6379958B2 (ja) 2014-10-07 2014-10-07 排紙装置および印刷装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014206039A JP6379958B2 (ja) 2014-10-07 2014-10-07 排紙装置および印刷装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016074513A JP2016074513A (ja) 2016-05-12
JP6379958B2 true JP6379958B2 (ja) 2018-08-29

Family

ID=55950732

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014206039A Active JP6379958B2 (ja) 2014-10-07 2014-10-07 排紙装置および印刷装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6379958B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020019601A (ja) * 2018-07-31 2020-02-06 キヤノンファインテックニスカ株式会社 シート排出装置、画像形成装置および画像形成システム

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61162464A (ja) * 1985-01-07 1986-07-23 Canon Inc シ−ト積載装置
JP2500211Y2 (ja) * 1990-04-06 1996-06-05 富士ゼロックス株式会社 用紙保持装置
JPH0472262A (ja) * 1990-07-13 1992-03-06 Fuji Xerox Co Ltd 用紙排出装置
JP2914479B2 (ja) * 1994-12-16 1999-06-28 沖電気工業株式会社 媒体処理装置
JPH09208106A (ja) * 1996-02-06 1997-08-12 Ricoh Co Ltd 排紙トレイ
JPH09227010A (ja) * 1996-02-20 1997-09-02 Ricoh Co Ltd 後処理装置
JP3928056B2 (ja) * 1996-05-30 2007-06-13 シャープ株式会社 シート後処理装置
JP3967142B2 (ja) * 2001-03-05 2007-08-29 株式会社リコー 原稿搬送装置
JP2002356260A (ja) * 2001-05-31 2002-12-10 Kyocera Mita Corp 画像形成装置
JP5338763B2 (ja) * 2010-07-26 2013-11-13 ブラザー工業株式会社 印刷装置
JP5930841B2 (ja) * 2011-06-10 2016-06-08 キヤノン株式会社 シート収納装置及び画像形成装置
JP6065583B2 (ja) * 2012-12-28 2017-01-25 ブラザー工業株式会社 記録装置、及び、プログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016074513A (ja) 2016-05-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8744335B2 (en) Image forming apparatus improved in operability for print job involving single-sided printing and double-sided printing
EP2624060B1 (en) Image-forming apparatus and method for controlling image-forming apparatus
JP5338763B2 (ja) 印刷装置
JP2015166884A (ja) 画像形成装置及び記録媒体搬送制御方法
JP5392288B2 (ja) 印刷装置
US8463173B2 (en) Image forming apparatus
JP5149884B2 (ja) 印刷装置
JP4712626B2 (ja) 画像形成装置
JP6379958B2 (ja) 排紙装置および印刷装置
JP5696070B2 (ja) 画像形成システム
JP5417252B2 (ja) 画像形成装置
JP2018184283A (ja) 後処理装置
JP4670927B2 (ja) 画像形成装置
JP7238276B2 (ja) スタッカー及び画像形成システム
JP2010052936A (ja) 画像形成装置
JP2012237902A (ja) 画像形成装置、画像形成装置の制御方法、および画像形成装置の制御プログラム
JP2011063398A (ja) 画像形成装置
JP5521900B2 (ja) 画像形成装置
JP7476659B2 (ja) 画像形成装置
JP7243261B2 (ja) 画像形成装置
JP5213728B2 (ja) シート排出装置、シート処理装置及び画像形成装置
JP2009288352A (ja) 画像形成装置、及びその制御方法
JP5454388B2 (ja) 画像形成装置
JP2008276015A (ja) 画像形成装置及びその制御方法
JP2007199288A (ja) 画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170801

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180412

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180417

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180426

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180703

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180716

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6379958

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150