JP6379486B2 - カラーフィルタ用着色組成物、およびカラーフィルタ - Google Patents
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Description
nductor:相補型金属酸化膜半導体)、CCD(Charge Coupled Device:電荷結合素子)などに代表されるカラー撮像管素子は、その受光素子上に赤色フィルタ層(R)、緑色フィルタ層(G)および青色フィルタ層(B)の加法混合の原色のフィルタセグメントを具備するカラーフィルタをそれぞれ配設して色分解するのが一般的である。また、原色のカラーフィルタに比べ高感度が得られるため、赤色、緑色、青色の補色に相当する、シアン、マゼンタ、イエロー(CMY)のフィルタセグメントを具備するカラーフィルタもよく用いられている。補色のカラーフィルタは、フラッシュなどの補助光源を利用しにくいビデオカメラ等で採用される場合が多い。
近年においては、カラー撮像管素子に用いられるカラーフィルタにおいても高透過率、すなわち明度や、高い信頼性といった要求が高まっている。
該着色剤が、下記一般式(1)で表わされるシアニン系色素(A)と、有機顔料(B)とを含有し、有機顔料(B)が、ジケトピロロピロール系顔料(B1)、アゾ系顔料(B2)、キノフタロン系顔料(B3)、およびアントラキノン系顔料(B4)からなる群より選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とするカラーフィルタ用着色組成物に関する。
[一般式(2)において、R21およびR22はぞれぞれ独立に、置換基を有してもよい脂肪族炭化水素基、置換基を有してもよい脂環式炭化水素基、置換基を有してもよい芳香族炭化水素基、または置換基を有してもよい複素環基を表す。]
ただし、R31〜R34がすべてフッ素原子である場合は除く。]
は置換もしくは無置換のアルキレン基、置換もしくは無置換のアリーレン基、−CONH
−R42−、または−COO−R42−を表し、R42は置換もしくは無置換のアルキレン基を表
す。P-は、―SO3 -、または−COO-を表す。]
なお、本明細書では、「(メタ)アクリロイル」、「(メタ)アクリル」、「(メタ)アクリル酸」、「(メタ)アクリレート」、又は「(メタ)アクリルアミド」と表記した場合には、特に説明がない限り、それぞれ、「アクリロイル及び/又はメタクリロイル」、「アクリル及び/又はメタクリル」、「アクリル酸及び/又はメタクリル酸」、「アクリレート及び/又はメタクリレート」、又は「アクリルアミド及び/又はメタクリルアミド」を表すものとする。
また、本明細書に挙げる「C.I.」は、カラーインデクッス(C.I.)を意味する。
本発明のカラーフィルタ用着色組成物は、着色剤として、一般式(1)で記載されるシアニン系色素(A)および、ジケトピロロピロール系顔料(B1)、アゾ系顔料(B2)、キノフタロン系顔料(B3)、アントラキノン系顔料(B4)からなる群より選ばれた少なくとも1種を含有する有機顔料(B)を含む。
一般式(1)で示されるようなシアニン系色素(A)は、色特性に優れているほか、耐熱性など堅牢性が良好であるため、カラーフィルタ用着色組成物として好適となる。
本発明のシアニン系色素は、一般式(1)で表されるようにカチオン部位とアニオン部位が塩形成された構成になっており、カチオン部位は下記一般式(1−2)で表されるカチオン性シアニン系染料、アニオン部位は無機または有機のアニオン性化合物である。特に、本発明のシアニン系色素においては、一般式(1−2)で表わされるカチオン性シアニン染料と、一般式(2)または(3)または(4)で表わされるアニオン性化合物との造塩化合物であることが望ましい。
(一般式(1−2)で表されるカチオン性シアニン系染料)
本願のカチオン性シアニン系染料は、下記一般式(1−2)で表される化合物である。
炭素数1〜4のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、イソプロポキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基等が挙げられる。
ここで、重合性官能基としては、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、エポキシ基、イソシアネート基などが挙げられる。
また、連結基としては(シアニン骨格から見て)、アルキレン基(以下、−X−と表す。)、−XO−基、−XNH−基、アリーレン基、アリーレンオキシ基、−XCONH−基、−XCOO−基、−XOCO−基、−XCOOX−基、−XOCOX−基、−XCOOXCOO−基、−XOCOXCOO−基、などが挙げられる。
重合性官能基を有する有機基の具体例としては、次表(DC−5〜8など)に示した通りである。
一般式(1)において、Y-は無機または有機のアニオンを表し、アニオンイオンを有するものであれば、いずれも使用可能である。
代表的なものとしては、カルボン酸イオン、ハロゲン化物イオン(クロライドイオン、ブロマイドイオンなど)、トリフラートイオン、硫酸イオン、有機スルホネートイオン(例えば炭素数1〜20のアルキルスルホネート、ベンゼンスルホネートなど)、脂肪酸イオン(炭素数1〜20の脂肪族カルボキシレートなど)、安息香酸イオン、しゅう酸イオン、過ハロゲン酸イオン、チオシアン酸イオン、フッ素基含有リンアニオン、フッ素基含有ホウ素アニオン、シアノ基含有窒素アニオン、スルホン酸基含有窒素アニオン、またはハロゲン化炭化水素基を有する有機酸の共役塩基を有するアニオンなどが挙げられ、好ましく用いることができる。
一般式(2)において、「脂環式炭化水素基」としては、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基などのシクロアルキル基、等が挙げられる。
一般式(2)において、「芳香族炭化水素基」としては、フェニル基、ビフェニリル基、ナフチル基、等が挙げられる。
本発明の造塩化合物は、イミド酸アニオンと、カチオン性シアニン系染料とを溶解させた水溶液を攪拌または振動させるか、あるいはイミド酸アニオンの水溶液とカチオン性シアニン系染料の水溶液とを攪拌または振動下で混合させることにより、造塩化合物を容易に得ることができる。水溶液中で、イミド酸アニオンのアニオン性基とカチオン性シアニン系染料のカチオン性基がイオン化され、これらがイオン結合し、該イオン結合部分が水不溶性となり造塩化合物が析出する。逆に、イミド酸アニオンの対カチオンとカチオン性シアニン系染料の対アニオンからなる塩は水溶性のため、水洗等により除去が可能となる。使用するイミド酸アニオン、およびカチオン性シアニン系染料は、各々単一種類のみを使用しても、構造の異なる複数種類を使用してもよい。
また、カチオン性シアニン系染料あるいは、イミド酸アニオンが水に不溶である場合は、適宜、それぞれが可溶な溶剤にそれぞれを溶解させ、加熱攪拌した後、溶剤を減圧あるいは常圧下で留去し、固形物を得て、そこに水を添加しリスラリーすることで、副生成物である塩を除去した上で、固形物を濾過により濾別することで造塩化合物を得ても良い。この時、用いる溶剤は、後述する水溶性有機溶剤を用いることが出来る。
本発明のフッ素基含有ホウ素アニオンは、下記一般式(3)で表される。
アルキル基としては、有機溶剤への溶解性、明度、耐熱性、コントラスト比の観点から、炭素数が1〜20であることが好ましく、2〜18であることがより好ましく、2〜12であることがさらに好ましい。
本発明の造塩化合物は、フッ素基含有ホウ素アニオンと、カチオン性シアニン系染料とを溶解させた水溶液を攪拌または振動させるか、あるいはフッ素基含有ホウ素アニオンの水溶液とカチオン性シアニン系染料の水溶液とを攪拌または振動下で混合させることにより、造塩化合物を容易に得ることができる。水溶液中で、フッ素基含有ホウ素アニオンのアニオン性基とカチオン性シアニン系染料のカチオン性基がイオン化され、これらがイオン結合し、該イオン結合部分が水不溶性となり造塩化合物が析出する。逆に、フッ素基含有ホウ素アニオンの対カチオンとカチオン性シアニン系染料の対アニオンからなる塩は水溶性のため、水洗等により除去が可能となる。使用するフッ素基含有ホウ素アニオン、およびカチオン性シアニン系染料は、各々単一種類のみを使用しても、構造の異なる複数種類を使用してもよい。
また、カチオン性シアニン系染料あるいは、フッ素基含有ホウ素アニオンが水に不溶である場合は、適宜、それぞれが可溶な溶剤にそれぞれを溶解させ、加熱攪拌した後、溶剤を減圧あるいは常圧下で留去し、固形物を得て、そこに水を添加しリスラリーすることで、副生成物である塩を除去した上で、固形物を濾過により濾別することで造塩化合物を得ても良い。この時、用いる溶剤は、後述する水溶性有機溶剤を用いることが出来る。
本発明のアニオン性基を有するビニル系樹脂は、下記一般式(4)で表される構造単位を含むビニル系樹脂である。中でもアクリル系樹脂が好ましく用いられる。
は置換もしくは無置換のアルキレン基、置換もしくは無置換のアリーレン基、−CONH
−R42−、または−COO−R42−を表し、R42は置換もしくは無置換のアルキレン基を表
す。P-は、―SO3 -、または−COO-を表す。]
、アルコキシル基等が挙げられる。上記の中でも、R41としては、水素原子またはメチル
基が最も好ましい。
を得るには、スルホン酸基及び/またはカルボキシル基を有するモノマーを単量体成分と
して共重合する方法が挙げられる。
スルホン酸基、もしくはカルボキシル基を有するエチレン性不飽和単量体の具体例を示す。
カルボキシル基を有するエチレン性不飽和単量体の例としては、例えば、アクリル酸、
メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、及びクロトン酸等が挙げられ、
また、カルボキシル基を有するモノマーとしては、カルボン酸無水物基を有するモノマー
も含まれ、カルボン酸無水物基を有するモノマーとしては、無水マレイン酸、及び無水イ
タコン酸等が挙げられる。
スルホン酸基を有するモノマーは、式(IV)のモノマーおよびその水溶性塩、殊にア
ルカリ金属塩、例えばカリウムおよび、殊に有利には、ナトリウム塩、およびアンモニウ
ム塩である。
式(IV)
R46(R47)C=C(R48)−X−SO3H
[式中、R46、R47およびR48は、互いに無関係に、−H、C原子1〜12個を有する直鎖
または分岐鎖のアルキル基、直鎖または分岐鎖のC原子2〜12個を有するモノ不飽和ま
たはポリ不飽和のアルケニル基(その際、後者の2個の基は無置換であるか、または1個
以上の基−NH2、−OHまたは−COOHによって置換されている)、−COOHまた
は−COOR49であり、またR46はXSO3Hであり;R49は、飽和または不飽和の直鎖また
は分岐鎖のC原子1〜12個を有する炭化水素であり;Xは、単結合、n=1〜4である
−(CH2)n−、フェニレン、好ましくは1,4−フェニレン、−CH2−O−フェニレ
ン(好ましくは1,4)、−CH2−O−CH2−CH(OH)−CH2−、k=1〜6で
ある−COO−(CH2)k−、−CO−NH−、m=0〜3である−CO−NH−CR'
R''−(CH2)mまたは−CO−NH−CH2−CH(OH)−CH2−であり;R'は、
−H、−CH3または−C2H5でありかつR''は、−Hまたは−CH3である。]
)および/または(IVc)のモノマーである。
H2C=CH−X−SO3H (IVa)
H2C=C(CH3)−X−SO3H (IVb)
HO3S−X−(R400)C=C(R411)−X−SO3H (IVc)
[式中、R400およびR411は、互いに無関係に、−H、−CH3、−CH2CH3、−CH2C
H2CH3または−CH(CH3)2でありかつXは、単結合、n=1〜4の−(CH2)n
−、フェニレン、好ましくは1,4−フェニレン、−CH2−O−フェニレン(好ましく
は1,4)、−CH2−O−CH2−CH(OH)−CH2−、k=1〜6の−COO−(
CH2)k−、−CO−NH−、m=0〜3の−CO−NH−CR'R''−(CH2)m−
または−CO−NH−CH2−CH(OH)−CH2−であり;R'は、−H、−CH3また
は−C2H5でありかつR''は、−Hまたは−CH3である。]
ン酸、2−アクリルアミド−2−プロパンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチル
−1−プロパンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−
メタクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸、3−メタクリルアミド−2−
ヒドロキシ−プロパンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸(2−メチル
−2−プロペン−1−スルホン酸)、アリルオキシベンゼンスルホン酸、メタリルオキシ
ベンゼンスルホン酸、2−ヒドロキシ−3−(2−プロペニルオキシ)プロパンスルホン
酸、スチレンスルホン酸、p−スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸、イソプレンスル
ホン酸、3−スルホプロピルアクリレート、2−スルホエチルメタクリレート、3−スル
ホプロピルメタクリレート、スルホメタクリルアミド、スルホメチルメタクリルアミドな
らびに挙げられた酸の水溶性の塩およびエステルであって、その際、アルカリ金属塩およ
びアルカリ土類金属塩の形態であること、殊にNa塩およびK塩の形態であることが有利
である。
プロパンスルホン酸、ビニルスルホン酸、メタリルスルホン酸、スチレンスルホン酸、ま
たは2−ソジウムスルホエチルメタクリレートである。
その他、用いることのできるモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸エステル
類、クロトン酸エステル類、ビニルエステル類、マレイン酸ジエステル類、フマル酸ジエ
ステル類、イタコン酸ジエステル類、(メタ)アクリルアミド類、ビニルエーテル類、ビ
ニルアルコールのエステル類、スチレン類、(メタ)アクリロニトリルなどが好ましい。
(メタ)アクリル酸エステル類の例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)ア
クリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、
(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t
−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メ
タ)アクリル酸t−ブチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(
メタ)アクリル酸t−オクチル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸オク
タデシル、(メタ)アクリル酸アセトキシエチル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ
)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、(メタ)
アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−(2−メトキシエトキシ)エチ
ル、(メタ)アクリル酸3−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸
ベンジル、(メタ)アクリル酸ジエチレングリコールモノメチルエーテル、(メタ)アク
リル酸ジエチレングリコールモノエチルエーテル、(メタ)アクリル酸トリエチレングリ
コールモノメチルエーテル、(メタ)アクリル酸トリエチレングリコールモノエチルエー
テル、(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、(メタ)アクリ
ル酸ポリエチレングリコールモノエチルエーテル、(メタ)アクリル酸β−フェノキシエ
トキシエチル、(メタ)アクリル酸ノニルフェノキシポリエチレングリコール、(メタ)
アクリル酸ジシクロペンテニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニルオキシエチル、
(メタ)アクリル酸トリフロロエチル、(メタ)アクリル酸オクタフロロペンチル、(メ
タ)アクリル酸パーフロロオクチルエチル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、(
メタ)アクリル酸トリブロモフェニル、(メタ)アクリル酸トリブロモフェニルオキシエ
チルなどが挙げられる。
挙げられる。
チレート、ビニルメトキシアセテート、及び安息香酸ビニルなどが挙げられる。マレイン
酸ジエステル類の例としては、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、及びマレイン
酸ジブチルなどが挙げられる。
ル酸ジブチルなどが挙げられる。
びイタコン酸ジブチルなどが挙げられる。
)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリル
アミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−n−ブチルアクリル(メタ)ア
ミド、N−t−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−シクロヘキシル(メタ)アクリルア
ミド、N−(2−メトキシエチル)(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)
アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−フェニル(メタ)アク
リルアミド、N−ベンジル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン、
ジアセトンアクリルアミドなどが挙げられる。
シルビニルエーテル、及びメトキシエチルビニルエーテルなどが挙げられる。
スチレン類の例としては、スチレン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチル
スチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブチルスチレン、ヒドロキシスチレ
ン、メトキシスチレン、ブトキシスチレン、アセトキシスチレン、クロロスチレン、ジク
ロロスチレン、ブロモスチレン、クロロメチルスチレン、酸性物質により脱保護可能な基
(例えばt−Bocなど)で保護されたヒドロキシスチレン、ビニル安息香酸メチル、及
びα−メチルスチレンなどが挙げられる。
ル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸フェニル、
または、(メタ)アクリル酸ベンジルが好ましく、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシ
ル、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ラウリルまたはスチレンが、造塩化
合物を使用した着色組成物の保存安定性の観点でより好ましい。
熱架橋性官能基を含むエチレン性不飽和単量体を共重合させることで、カラーフィルタ
の製造における加熱工程において、熱架橋製官能基を有するアクリル樹脂同士、またはバ
インダー樹脂との架橋を形成する。それにより強固な被膜が形成され、塗膜の色変化を防
ぐ、すなわち耐熱性を向上させることができ、また、耐溶剤性も向上する。
、1級または2級アミノ基、イミノ基、オキセタニル基、t−ブチル基、エポキシ基、メ
ルカプト基、イソシアネート基、アリル基、(メタ)アクリル基等が挙げられる。
中でもカラーフィルタ用着色組成物という用途における保存安定性や他の材料との反応性
の観点から、ヒドロキシル基、オキセタニル基、t−ブチル基、イソシアネート基、(メ
タ)アクリル基が好ましく、特にヒドロキシル基を有していることが好ましい。
加熱により脱保護し、活性なイソシアネート基を再生させることができるイソシアネートブロック体のことを示す。
使用できるほか、公知の方法で調製して使用することもできる。例えば、エチレン性不飽
和結合を有しているイソシアネート化合物とブロック剤とを溶媒中0〜200℃程度の温
度で撹拌し、濃縮、濾過、抽出、晶析、蒸留等の公知の分離精製手段を用いて分離するこ
とにより得ることができる。
法は、ビニル樹脂を得た後に、該ビニル樹脂が有する官能基に、前記官能基に対し反応し
得る官能基と熱架橋性官能基を有する化合物を反応させる方法である。例えば、カルボキ
シル基を有するアクリル樹脂中のカルボキシル基に、グリシジル基を有するエチレン性不
飽和単量体のグリシジル基を反応させることで、熱架橋性官能基として(メタ)アクリロ
イル基を有するアクリル樹脂を得ることができる。
しては、アニオン重合、リビングアニオン重合、カチオン重合、リビングカチオン重合、
フリーラジカル重合、及びリビングラジカル重合等、公知の方法が使用できる。このうち
、フリーラジカル重合またはリビングラジカル重合が好ましい。
ては例えば、アゾ系化合物及び有機過酸化物を用いることができる。アゾ系化合物の例と
しては、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル、2,2'−アゾビス(2−メチルブチロ
ニトリル)、1,1'−アゾビス(シクロヘキサン1−カルボニトリル)、2,2'−アゾ
ビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチル−4
−メトキシバレロニトリル)、ジメチル2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオネート
)、4,4'−アゾビス(4−シアノバレリック酸)、2,2'−アゾビス(2−ヒドロキ
シメチルプロピオニトリル)、または2,2'−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2
−イル)プロパン]等が挙げられる。有機過酸化物の例としては、過酸化ベンゾイル、t
−ブチルパーベンゾエイト、クメンヒドロパーオキシド、ジイソプロピルパーオキシジカ
ーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジ(2−エトキシエチル)パ
ーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキ
シビバレート、(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)パーオキシド、ジプロピオニル
パーオキシド、またはジアセチルパーオキシド等が挙げられる。これらの重合開始剤は、
単独で、若しくは2種類以上組み合わせて用いることができる。反応温度は好ましくは4
0〜150℃、より好ましくは50〜110℃、反応時間は好ましくは3〜30時間、よ
り好ましくは5〜20時間である。
重合の成長が均一に起こる為、容易にブロックポリマーや分子量の揃った樹脂を合成でき
る。
属錯体を触媒とする原子移動ラジカル重合法は、広範囲の単量体に適応できる点、既存の
設備に適応可能な重合温度を採用できる点で好ましい。原子移動ラジカル重合法は、下記
の参考文献1〜8等に記載された方法で行うことができる。
(参考文献2)Matyjaszewskiら、Chem.Rev.2001,101,
2921
(参考文献3)Matyjaszewskiら、J.Am.Chem.Soc.1995
,117,5614
(参考文献4) Macromolecules 1995,28,7901,Scien
ce,1996,272,866
(参考文献5)WO96/030421
(参考文献6)WO97/018247
(参考文献7)特開平9−208616号公報
(参考文献8)特開平8−41117号公報
のではないが、例えば、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、トルエン、キシ
レン、アセトン、ヘキサン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、プロピレングリコ
ールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテ
ート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチ
ルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、またはジ
エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート等が用いられる。これらの重合溶媒は
、2種類以上混合して用いてもよい。
スルホン酸基およびカルボキシル基を有する構造単位の合計が、共重合組成の合計100
重量%のうち2〜50重量%を含む共重合体であることが好ましく、より好ましくは、5
〜35重量%を含む共重合体であることが好ましい。スルホン酸基、およびカルボキシル
基を有する構造単位の合計が、2重量%より少ないと、造塩反応が起こるカチオン性染料
の割合が低くなる。そのため、未造塩のカチオン性染料が多くなり、その結果、溶剤溶解
性も低くなり異物の析出といった現象が起こる場合がある。また、異物の析出を防止する
ためには、レジスト材中の溶剤量を多くする必要があるが、そうすると塗工性が著しく悪
化する場合がある。一方50重量%より多くなると、一般式(4)で表される構造単位を
含むビニル系樹脂中に造塩されているカチオン染料の量が多くなりすぎてしまうため、耐
熱性が悪化する場合がある。
は、特に限定されるものではないが、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC
)で測定した換算重量平均分子量が1,000〜500,000であることが好ましく、
3,000〜15,000であることがより好ましい。
ラーフィルタ用着色組成物に広く使用される溶剤に溶解する特性を有することが好ましい
。これにより異物発生のない塗膜を得ることができる。特に、グリコールアセテート類、
中でもプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに溶解することが好ましい。
本発明の造塩化合物は、アニオン性基を有するビニル系樹脂と、カチオン性シアニン系
染料とを溶解させた水溶液を攪拌または振動させるか、あるいはアニオン性基を有する樹
脂の水溶液とカチオン性シアニン系染料の水溶液とを攪拌または振動下で混合させること
により、造塩化合物(X1)を容易に得ることができる。水溶液中で、樹脂のアニオン性
基と染料のカチオン性基がイオン化され、これらがイオン結合し、該イオン結合部分が水
不溶性となり造塩化合物(X1)が析出する。逆に、樹脂の対カチオンと塩基性染料の対
アニオンからなる塩は水溶性のため、水洗等により除去が可能となる。使用するアニオン
性基を有する樹脂、およびカチオン性シアニン系染料は、各々単一種類のみを使用しても
、構造の異なる複数種類を使用してもよい。
アニン系染料とを混合し、アニオン性基を有する樹脂の対カチオンとカチオン性染料の対
アニオンとからなる塩を除去してなる化合物であること、もしくは、水溶液中でカチオン
性基を有するビニル系樹脂とアニオン性シアニン系染料とを混合し、カチオン性基を有す
る樹脂の対アニオンとアニオン性染料の対カチオンとからなる塩を除去してなる化合物が
、耐熱性、保存安定性の観点で好ましい。造塩化合物中に塩形成で生じた副生物(例えば
NaCl)などが存在する場合は、着色組成物中で造塩化合物が経時で析出してしまう可
能性がある。
を溶解させるため、もしくは、カチオン性基を有する樹脂、およびアニオン性染料を溶解
させるため水と水溶性有機溶剤との混合溶液を使用してもよい。水溶性有機溶剤としては
、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、1−メトキシ−2−
プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、2
−(メトキシメトキシ)エタノール、2−ブトキシエタノール、2−(イソペンチルオキ
シ)エタノール、2−(ヘキシルオキシ)エタノール、エチレングリコール、エチレング
リコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリ
コール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエ
ーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレン
ゴリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリ
コールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレン
グリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ポリエチレングリコール、グ
リセリン、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、アセトン、ジアセトン
アルコール、アニリン、ピリジン、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、メチルエチルケトン
、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン(THF
)、ジオキサン、2−ピロリドン、2−メチルピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン
、1,2−ヘキサンジオール、2,4,6−ヘキサントリオール、テトラフルフリルアル
コール、4−メトキシ−4メチルペンタノン等が挙げられる。これらの水溶性有機溶剤は
、水溶液の全重量(100重量%)中、5〜50重量%用いることが好ましく、5〜20
重量%用いることが最も好ましい。
ンユニットとカチオン性シアニン系染料の全カチオン性基とのモル比が10/1〜1/4
の範囲であれば本発明の造塩化合物を好適に調整でき、2/1〜1/2の範囲であればよ
り好ましい。
本発明のカラーフィルタ用着色組成物に含まれる有機顔料(B)は、ジケトピロロピロール系顔料(B1)、アゾ系顔料(B2)、キノフタロン系顔料(B3)、およびアントラキノン系顔料(B4)からなる群より選ばれた少なくとも1種を含有する。これらの顔料は、一般式(1)で示されるようなシアニン系色素(A)と組み合わせた場合に、色特性および、耐熱性などの堅牢性が良好であるため、カラーフィルタ用着色組成物として好適となる。
本発明におけるジケトピロロピロール顔料(B1)は、C.I.ピグメントレッド254または式(6)で示されるジケトピロロピロール顔料(b1)(臭素化ジケトピロロピロール顔料と称することがある)の少なくとも1種を含むことが好ましい。また、さらに一般式(7)で示されるジケトピロロピロール顔料(b2)(特定へテロジケトピロロピロール顔料と称することがある)を共に含む場合が、耐熱性が優れているため好ましい。
本発明の着色剤には、本発明の効果を損なわない範囲で、C.I.ピグメントレッド254、式(6)のジケトピロロピロール顔料(b1)、および一般式(7)の特定へテロジケトピロロピロール顔料(b2)以外のジケトピロロピロール系顔料を併用しても良い。具体的には、C.I.ピグメントレッド255、264、272、C.I.ピグメントオレンジ71、73、または81等のジケトピロロピロール系顔料を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
本発明におけるアゾ系顔料(B2)とは、赤色、オレンジ色、および黄色を呈するアゾ顔料であり、C.I.ピグメントレッド、C.I.ピグメントオレンジ、およびC.I.ピグメントイエローに属するアゾ顔料であり、アゾ、ジスアゾ、又はポリアゾ等のアゾ系顔料等が挙げられる。
このような顔料としては、例えばC.I.ピグメントレッド7、14、48:1、48:2、48:3、48:4、57:1、166、176、185、208、221、242、C.I.ピグメントオレンジ38、44、63、74、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、10、12、13、14、16、17、49、55、61、62、63、65、73、74、81、83、87、93、97、98、100、106、113、114、116、126、127、128、150、152、155、168、169、170、171、172、174、176、182、188、190、191などが挙げられる。中でも、色相・明度・コントラスト比の観点から、C.I.ピグメントレッド242、C.I.ピグメントイエロー150が望ましい。
本発明におけるキノフタロン系顔料(B3)とは、赤色、オレンジ色、および黄色を呈するキノフタロン顔料であり、C.I.ピグメントレッド、C.I.ピグメントオレンジ、およびC.I.ピグメントイエローに属するキノフタロン顔料等が挙げられる。
このような顔料としては、例えばC.I.ピグメントイエロー138、特許第4993026号公報に記載のキノフタロン系顔料等が挙げられる。
本発明におけるアントラキノン系顔料(B3)とは、赤色、オレンジ色、および黄色を呈するアントラキノン顔料であり、C.I.ピグメントレッド、C.I.ピグメントオレンジ、およびC.I.ピグメントイエローに属するキノフタロン顔料等が挙げられる。
このような顔料としては、例えばC.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントイエロー99、123、147、199などが挙げられる。中でも、色相・明度・コントラスト比の観点から、C.I.ピグメントレッド177が望ましい。
本発明のカラーフィルタ用着色組成物は、さらに、その他の着色剤を併用して用いてもよい。その他の着色剤としては、有機顔料や染料が挙げられ、これらの顔料・染料は、単独で、または必要に応じて任意の比率で2種以上混合して用いることができる。
青色顔料としては、例えばC.I.ピグメントブルー1、1:2、9、14、15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、22、25、27、28、29、33、35、36、56、56:1、60、61、61:1、62、63、64、66、67、68、71、72、73、74、75、76、78、79、特開2004−333817号公報、特許第4893859号公報等に記載のアルミニウムフタロシアニン顔料などを挙げることができるが、特にこれらに限定されない。これらの中でも、高コントラスト比、高明度を得る観点から、好ましくはC.I.ピグメントブルー15、15:1、15:2、15:3、15:4、または15:6であり、更に好ましくはC.I.ピグメントブルー15:6である。
本発明に用いる顔料は、微細化して用いることが好ましいが、微細化方法は特に限定されるものではなく、例えば湿式磨砕、乾式磨砕、溶解析出法いずれも使用でき、本発明で例示するように湿式磨砕の1種であるニーダー法によるソルトミリング処理を行うことができる。
なお、顔料の一次粒子径は、顔料のTEM(透過型電子顕微鏡)による電子顕微鏡写真から一次粒子の大きさを直接計測する方法で行った。具体的には、個々の顔料の一次粒子の短軸径と長軸径を計測し、平均をその顔料粒子の粒径とした。次に、100個以上の顔料粒子について、それぞれの粒子の体積を、求めた粒径の立方体と近似して平均体積を求め、この平均体積を有している立方体の一辺の長さを平均一次粒子径とする。
染料としては、例えば、カラーインデックス(The Society of Dyers and Colourists出版)で染料に分類されている化合物や、染色ノート(色染社)に記載されている公知の染料が挙げられ、油熔性染料、酸性染料、金属錯塩染料、塩基性染料、直接染料、分散染料、媒染染料等が挙げられる。これらのうち、油溶性染料、酸性染料、金属錯塩染料、塩基性染料が好ましい。
また、化学構造によれば、アゾ染料、シアニン染料、トリフェニルメタン染料、フタロシアニン染料、アントラキノン染料、ナフトキノン染料、キノンイミン染料、メチン染料、アゾメチン染料、スクワリリウム染料、アクリジン染料、スチリル染料、クマリン染料、キノリン染料及びニトロ染料等が挙げられる。
油溶性染料を用いる場合、キサンテン系染料、またはアントラキノン系染料が明度の観点で好ましい。
キサンテン系油溶性染料としては、C.I.ソルベントレッド35、C.I.ソルベントレッド36、C.I.ソルベントレッド42、C.I.ソルベントレッド43、C.I.ソルベントレッド44、C.I.ソルベントレッド45、C.I.ソルベントレッド46、C.I.ソルベントレッド47、C.I.ソルベントレッド48、C.I.ソルベントレッド49、C.I.ソルベントレッド72、C.I.ソルベンレッド73、C.I.ソルベントレッド109、C.I.ソルベントレッド140、C.I.ソルベントレッド141、C.I.ソルベントレッド237、C.I.ソルベントレッド246、C.I.ソルベントバイオレット2、またはC.I.ソルベントバイオレット10等が挙げられる。
トリアリールメタン系酸性染料としては、C.I. アシッドブルー1、3、5、7、9、11、15、17、19、22、24、38、48、75、83、90、91、93、93:1、100、103、104、109、110、119、147、269、123、213、C.I. ダイレクトブルー41、C.I. アシッドバイオレット17、19、21、23、25、38、49、72、ダイレクトブルー41などが挙げられる。
中でも、耐熱性、耐光性の面で、キサンテン系酸性染料であるC.I.アシッドレッド87、C.I.アシッドレッド92、C.I.アシッドレッド388、あるいは、ローダミン系酸性染料であるC.I.アシッドレッド52(アシッドローダミン)、C.I.アシッドレッド289、アシッドローダミンG、C.I.アシッドバイオレット9を用いることがより好ましい。
この中でも特に、発色性、耐熱性、耐光性に優れる点において、ローダミン系酸性染料であるC.I.アシッドレッド52、C.I.アシッドレッド289を用いることが最も好ましい。
C.I. アシッドオレンジ7、10、12、19、20、22、28、30、52、56、74、127;
C.I. アシッドバイオレット11、56、58;
C.I. アシッドイエロー1、17、18、23、25、36、38、42、44、54、59、72、78、151;
C.I. アシッドブラウン2、4、13、248;
C.I. アシッドブルー92、102、113、117などが挙げられる。
塩基性染料を用いる場合、トリアリールメタン系、またはキサンテン系染料が明度の観点で好ましい。
オーラミン系塩基性染料としては、C.I.ベーシック イエロー2、3、
サフラニン系塩基性染料としては、C.I.ベーシック レッド2、
フロキシン系塩基性染料としては、C.I.ベーシック レッド12、
アクリジン系塩基性染料としては、C.I.ベーシック イエロー5、
オキサジン系塩基性染料としては、C.I.ベーシック ブルー3、
チアジン系塩基性染料としては、C.I.ベーシック ブルー24、
メチレンブルー系塩基性染料としては、C.I.ベーシック ブルー9(メチレンブルーFZ、メチレンブルーB)、同25(ベーシック ブルーGO)、同24(ニューメチレンブルーNX)等があげられる。中でもC.I.ベーシック イエロー1、同ブルー9、同24、同25を用いることが好ましい。
本発明のカラーフィルタ用着色組成物の着色剤として、さらに染料を使用しても良い。着色剤に使用可能な染料としては、特に限定されるものではなく、公知の染料を使用することができる。例えば、油溶性染料、酸性染料、酸性染料のアミン塩や酸性染料のスルホンアミド誘導体などが挙げられる。目的とする分光に合わせて、染料種を選択することができる。
金属錯塩染料は、蛍光を有する色素に対し蛍光消光効果を示すため、本発明における好適に使用できる。
金属錯塩染料としては、例えば、C.I.ソルベントイエロー13、19、21、25、25:1、62、79、81、82、83、83:1、88、89、90、151、161、C.I.ソルベントオレンジ5、11、20、40:1、41、45、54、56、58、62、70、81、99、C.I.ソルベントレッド8、35、83:1、84:1、90、90:1、91、92、118、119、122、124、125、127、130、132、160、208、212、214、225、233、234、243;C.I.ソルベントバイオレット2、21、21:1、46、49、58、61;C.I.ソルベントブルー137;C.I.ソルベントブラウン28、42、43、44、53、62、63;C.I.アシッドイエロー59、121;C.I.アシッドオレンジ74、162;C.I.アシッドレッド211が挙げられる。これらの中でも、蛍光消光の観点から、C.I.ソルベントイエロー 21、79、81、82、C.I.ソルベントオレンジ 41、54、56、62、99、C.I.ソルベントレッド 8、118、122、127が好ましい。これらの金属錯塩染料は単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明の光重合性単量体(D)には、紫外線や熱などにより硬化して透明樹脂を生成するモノマーもしくはオリゴマーが含まれ、これらを単独で、または2種以上混合して用いることができる。
本発明の着色組成物は、紫外線照射や熱照射により光重合開始剤(E)から発生するラジカルを用いて硬化させることができる。光重合開始剤を使用する際の配合量は、シアニン系色素(A)100重量部に対し、5〜200重量部であることが好ましく、光硬化性の観点から10〜150重量部であることがより好ましい。
さらに、本発明の着色感光性組成物には、増感剤を含有させることができる。
増感剤としては、ベンゾフェノン誘導体、カルコン誘導体やジベンザルアセトン等に代表される不飽和ケトン誘導体、ベンジルやカンファーキノンなどに代表される1,2−ジケトン誘導体、ベンゾイン誘導体、フルオレン誘導体、ナフトキノン誘導体、アントラキノン誘導体、キサンテン誘導体、チオキサンテン誘導体、キサントン誘導体、チオキサントン誘導体、クマリン誘導体、ケトクマリン誘導体、シアニン誘導体、メロシアニン誘導体、オキソノ−ル誘導体等のポリメチン色素、アクリジン誘導体、アジン誘導体、チアジン誘導体、オキサジン誘導体、インドリン誘導体、アズレン誘導体、アズレニウム誘導体、スクアリリウム誘導体、ポルフィリン誘導体、テトラフェニルポルフィリン誘導体、トリアリールメタン誘導体、テトラベンゾポルフィリン誘導体、テトラピラジノポルフィラジン誘導体、フタロシアニン誘導体、テトラアザポルフィラジン誘導体、テトラキノキサリロポルフィラジン誘導体、ナフタロシアニン誘導体、サブフタロシアニン誘導体、ピリリウム誘導体、チオピリリウム誘導体、テトラフィリン誘導体、アヌレン誘導体、スピロピラン誘導体、スピロオキサジン誘導体、チオスピロピラン誘導体、金属アレーン錯体、有機ルテニウム錯体等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
バインダー樹脂は、顔料や色素などの着色剤、特に本発明のシアニン系色素(A)を分散するもの、もしくは本発明のシアニン系色素(A)を染色、浸透させるものであって、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等が挙げられる。
バインダー樹脂に用いる熱可塑性樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ブチラール樹脂、スチレン−マレイン酸共重合体、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル樹脂、ビニル系樹脂、アルキッド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ゴム系樹脂、環化ゴム系樹脂、セルロース類、ポリエチレン(HDPE、LDPE)、ポリブタジエン、およびポリイミド樹脂等が挙げられる。中でもアクリル樹脂を用いることが好ましい。
方法(a)としては、例えば、エポキシ基を有する不飽和エチレン性単量体と、他の1種類以上の単量体とを共重合することによって得られた共重合体の側鎖エポキシ基に、不飽和エチレン性二重結合を有する不飽和一塩基酸のカルボキシル基を付加反応させ、更に、生成した水酸基に、多塩基酸無水物を反応させ、不飽和エチレン性二重結合およびカルボキシル基を導入する方法がある。
方法(b)としては、水酸基を有する不飽和エチレン性単量体を使用し、他のカルボキシル基を有する不飽和一塩基酸の単量体や、他の単量体とを共重合することによって得られた共重合体の側鎖水酸基に、イソシアネート基を有する不飽和エチレン性単量体のイソシアネート基を反応させる方法がある。
バインダー樹脂に用いる熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フマル酸樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、カルド樹脂、およびフェノール樹脂等が挙げられる。
これらの中でも、エポキシ樹脂、カルド樹脂、またはメラミン樹脂が好ましい。
本発明のカラーフィルタ用着色組成物には、着色剤を充分にモノマー、樹脂などに溶解させ、ガラス基板等の基板上に乾燥膜厚が0.2〜5μmとなるように塗布してフィルタセグメントを形成することを容易にするために溶剤を含有させることができる。
本発明のカラーフィルタ用着色組成物は、連鎖移動剤としての働きをする多官能チオールを含有することができる。
多官能チオールは、チオール基を2個以上有する化合物であればよく、例えば、ヘキサンジチオール、デカンジチオール、1,4−ブタンジオールビスチオプロピオネート、1,4−ブタンジオールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリス(5−メルカプトブチレート)、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート、トリメルカプトプロピオン酸トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、1,4−ジメチルメルカプトベンゼン、2、4、6−トリメルカプト−s−トリアジン、2−(N,N−ジブチルアミノ)−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン等が挙げられる。
これらの多官能チオールは、1種を単独で、または必要に応じて任意の比率で2種以上混合して用いることができる。
また、本発明のカラーフィルタ用着色組成物には、溶存している酸素を還元する働きのあるアミン系化合物を含有させることができる。
本発明のカラーフィルタ用着色組成物には、透明基板上での組成物のレベリング性を良くするため、レベリング剤を添加することが好ましい。レベリング剤としては、主鎖にポリエーテル構造またはポリエステル構造を有するジメチルシロキサンが好ましい。主鎖にポリエーテル構造を有するジメチルシロキサンの具体例としては、東レ・ダウコーニング社製FZ−2122、ビックケミー社製BYK−333などが挙げられる。主鎖にポリエステル構造を有するジメチルシロキサンの具体例としては、ビックケミー社製BYK−310、BYK−370などが挙げられる。主鎖にポリエーテル構造を有するジメチルシロキサンと、主鎖にポリエステル構造を有するジメチルシロキサンとは、併用することもできる。レベリング剤の含有量は通常、着色組成物の合計100重量%中、0.003〜0.5重量%用いることが好ましい。
また本発明のカラーフィルタ用着色組成物には、熱硬化性樹脂の硬化を補助するため、必要に応じて、硬化剤、硬化促進剤などを含んでいてもよい。硬化剤としては、フェノール系樹脂、アミン系化合物、酸無水物、活性エステル、カルボン酸系化合物、スルホン酸系化合物などが有効であるが、特にこれらに限定されるものではなく、熱硬化性樹脂と反応し得るものであれば、いずれの硬化剤を使用してもよい。また、これらの中でも、1分子内に2個以上のフェノール性水酸基を有する化合物、アミン系硬化剤が好ましく挙げられる。前記硬化促進剤としては、例えば、アミン化合物(例えば、ジシアンジアミド、ベンジルジメチルアミン、4−(ジメチルアミノ)−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メトキシ−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メチル−N,N−ジメチルベンジルアミン等)、4級アンモニウム塩化合物(例えば、トリエチルベンジルアンモニウムクロリド等)、ブロックイソシアネート化合物(例えば、ジメチルアミン等)、イミダゾール誘導体二環式アミジン化合物及びその塩(例えば、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、4−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−(2−シアノエチル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール等)、リン化合物(例えば、トリフェニルホスフィン等)、グアナミン化合物(例えば、メラミン、グアナミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン等)、S−トリアジン誘導体(例えば、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン、2−ビニル−2,4−ジアミノ−S−トリアジン、2−ビニル−4,6−ジアミノ−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物等)などを用いることができる。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。前記硬化促進剤の含有量としては、熱硬化性樹脂100重量部に対し、0.01〜15重量部が好ましい。
本発明のカラーフィルタ用着色組成物には、組成物の経時粘度を安定化させるために貯蔵安定剤を含有させることができる。また、透明基板との密着性を高めるためにシランカップリング剤等の密着向上剤を含有させることもできる。
本発明のカラーフィルタ用着色組成物は、本発明のシアニン系色素(A)および特定の有機顔料(B)を含む着色剤を、前記樹脂と、必要に応じて溶剤とからなる着色剤担体中に、好ましくは色素誘導体などの分散助剤と一緒に、三本ロールミル、二本ロールミル、サンドミル、ニーダー、又はアトライター等の各種分散手段を用いて微細に分散して製造することができる。また、本発明のシアニン系色素(A)の溶解性が高い場合、具体的には使用する溶剤への溶解性が高く、攪拌により溶解、異物が確認されない状態であれば、上記のような微細に分散して製造する必要はない。
着色剤を着色剤担体中に分散する際には、適宜、色素誘導体、樹脂型分散剤、界面活性剤等の分散助剤を用いることができる。分散助剤は、着色剤の分散に優れ、分散後の着色剤の再凝集を防止する効果が大きいので、分散助剤を用いて着色剤を着色剤担体中に分散してなる着色組成物を用いた場合には、分光透過率の高いカラーフィルタが得られる。
本発明のカラーフィルタ用着色組成物は、遠心分離、焼結フィルタ、メンブレンフィルタ等の手段にて、5μm以上の粗大粒子、好ましくは1μm以上の粗大粒子、さらに好ましくは0.5μm以上の粗大粒子および混入した塵の除去を行うことが好ましい。このように着色組成物は、実質的に0.5μm以上の粒子を含まないことが好ましい。より好ましくは0.3μm以下であることが好ましい。
次に、本発明のカラーフィルタについて説明する。本発明のカラーフィルタは、少なくとも1つの赤色フィルタセグメント、少なくとも1つの緑色フィルタセグメント、および少なくとも1つの青色フィルタセグメントを具備する。
また、カラーフィルタは、さらにマゼンタ色フィルタセグメント、シアン色フィルタセグメント、および黄色フィルタセグメントを具備するものであってもよい。
本発明のカラーフィルタは、印刷法またはフォトリソグラフィー法により、製造することができる。
樹脂の重合平均分子量(Mw)は、TSKgelカラム(東ソー社製)を用い、RI検出器を装備したGPC(東ソー社製、HLC−8120GPC)で、展開溶媒にTHFを用いて測定したポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)である。
(アクリル樹脂溶液1の調整)
セパラブル4口フラスコに温度計、冷却管、窒素ガス導入管、撹拌装置を取り付けた反応容器にシクロヘキサノン70.0部を仕込み、80℃に昇温し、反応容器内を窒素置換した後、滴下管よりn−ブチルメタクリレート13.3部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート4.6部、メタクリル酸4.3部、パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート(東亞合成株式会社製「アロニックスM110」)7.4部、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.4部の混合物を2時間かけて滴下した。滴下終了後、更に3時間反応を継続し、重量平均分子量(Mw)26000のアクリル樹脂の溶液を得た。室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20重量%になるようにプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテートを添加してアクリル樹脂溶液1を調製した。
以下カチオン性シアニン系染料はJ. Org. Chem.,1995,60(8), pp 2411?2422、J. Am. Chem. Soc.,2011,133(40), pp 15870?15873を参考にした。
下記反応スキーム1〜3に従って、本発明におけるカチオン性シアニン系染料をそれぞれ合成した。
カチオン性シアニン系染料A−1は、まず中間体A−1を合成した後に、次のステップで目的物であるカチオン性シアニン系染料A−1を合成した。(反応スキーム1)
温度計、滴下ろうと、冷却管を具備した100 mL4口フラスコに2,3,3−トリメチルインドレニン 5 g、ヨードエタン 7.35 g、アセトニトリル 10 mLを加え、24時間加熱還流した。室温まで冷却後、エバポレーターにて溶媒を留去し、固体を析出させた。そこへジエチルエーテル40 mL加え、洗浄し吸引ろ過した。8.61 gの生成物を得た。収率は87%であった。質量分析装置(TOF−MS:ブルカー・ダルトニクス社製 autoflexII)で化合物の同定を行なった。カチオン成分m/z=188.25(分子量188.14)で目的物であることを確認した。
温度計、滴下ろうと、冷却管、窒素フロー管を具備した100 mL4口フラスコに中間体A−1 8.61 g、無水酢酸15 mL加え、そこへ滴下ろうとを用いてオルトギ酸トリエチル 4.05 g滴下し、加熱還流させた。1時間後、室温まで冷却し、固体を析出させた。析出した固体を吸引ろかし、酢酸エチル 30 mL、イオン交換水 30 mLで洗浄した。熱風乾燥機にて40 ℃で1晩加熱乾燥し、6.16 gの生成物を得た。収率は88%であった。質量分析装置(TOF−MS:ブルカー・ダルトニクス社製 autoflexII)で化合物の同定を行なった。カチオン成分m/z=385.33(分子量385.26)で目的物であることを確認した。
中間体A−1のヨードエタンをヨードブタンに変更した以外は、中間体A−1と同様に合成し、9.49 gの生成物(中間体A−2)を得た。収率は88%であった。質量分析装置(TOF−MS:ブルカー・ダルトニクス社製 autoflexII)で化合物の同定を行なった。カチオン成分m/z=216.29(分子量216.17)で目的物であることを確認した。中間体A−2を用いた以外は、A−1と同様に合成し、6.68 gの生成物(A−2)を得た。収率は85%であった。質量分析装置(TOF−MS:ブルカー・ダルトニクス社製 autoflexII)で化合物の同定を行なった。カチオン成分m/z=441.45(分子量441.33)で目的物であることを確認した。
中間体A−1のヨードエタンをヨードヘキサンに変更した以外は、中間体A−1と同様に合成し、9.79 gの生成物(中間体A−3)を得た。収率は84%であった。質量分析装置(TOF−MS:ブルカー・ダルトニクス社製 autoflexII)で化合物の同定を行なった。カチオン成分m/z=244.35(分子量244.21)で目的物であることを確認した。中間体A−3を用いた以外は、A−1と同様に合成し、6.92 gの生成物(A−3)を得た。収率は84%であった。質量分析装置(TOF−MS:ブルカー・ダルトニクス社製 autoflexII)で化合物の同定を行なった。カチオン成分m/z=497.51(分子量497.39)で目的物であることを確認した。
中間体A−1のヨードエタンを3−ヨードプロピレンに変更した以外は、中間体A−1と同様に合成し、9.04 gの生成物(中間体A−4)を得た。収率は88%であった。質量分析装置(TOF−MS:ブルカー・ダルトニクス社製 autoflexII)で化合物の同定を行なった。カチオン成分m/z=200.28(分子量200.14)で目的物であることを確認した。中間体A−4 を用い、反応温度を80 ℃に変更した以外は、A−1と同様に合成した。4.60 gの生成物(A−4)を得た。収率は62%であった。質量分析装置(TOF−MS:ブルカー・ダルトニクス社製 autoflexII)で化合物の同定を行なった。カチオン成分m/z=409.36(分子量409.26)で目的物であることを確認した。
カチオン性シアニン系染料A−5は、まず中間体A−5を合成した後に、次のステップで目的物であるカチオン性シアニン系染料A−5を合成した。(反応スキーム2)
温度計、滴下ろうと、冷却管を具備した100 mL4口フラスコに2,3,3-トリメチルインドレニン 5 g、2−(4−ブロモ−ブトキシメチル)−オキシラン 9.85 g、ヨウ化カリウム 5.21 g、アセトニトリル 10 mLを加え、24時間加熱還流した。室温まで冷却後、エバポレーターにて溶媒を留去し、固体を析出させた。そこへジエチルエーテル40 mL加え、洗浄し吸引ろ過した。5.87 gの生成物(中間体A−5)を得た。収率は52%であった。質量分析装置(TOF−MS:ブルカー・ダルトニクス社製 autoflexII)で化合物の同定を行なった。m/z=288.31(分子量288.20)で目的物であることを確認した。
中間体A−5を用いた以外は、A−4と同様に合成した。5.54 gの生成物(A−5)を得た。収率は58%であった。質量分析装置(TOF−MS:ブルカー・ダルトニクス社製 autoflexII)で化合物の同定を行なった。カチオン成分m/z=585.49(分子量585.37)で目的物であることを確認した。
カチオン性シアニン系染料A−7は、まず中間体A−7aを合成した後に、次のステップで中間体A−7bを合成し、さらに次のステップで目的物であるカチオン性シアニン系染料A−7を合成した。(反応スキーム3)
中間体A−5の2−(4−ブロモ−ブトキシメチル)−オキシランを3−ブロモプロピオン酸に変更した以外は、中間体A−5と同様に合成し、5.87 gの生成物(中間体A−7a)を得た。収率は52%であった。質量分析装置(TOF−MS:ブルカー・ダルトニクス社製 autoflexII)で化合物の同定を行なった。m/z=232.25(分子量232.13)で目的物であることを確認した。
温度計、滴下ろうと、冷却管を具備した100 mL3口フラスコに中間体A−7a 9.81g、ジクロロメタン15 mL、4−(N, Nジメチル)アミノピリジン 0.40 g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート 2.55 g、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩3.44 gを加え、室温にて24時間撹拌させた。イオン交換水 30mLにて分液操作を2回行った後、飽和食塩水50 mLで2回有機層を洗浄した。硫酸マグネシウムを5 g加え、30分撹拌後、硫酸マグネシウムをろ過し、溶媒を留去した。真空燥機にて40 ℃で1晩加熱乾燥し、5.46 gの生成物(中間体A−7b)を得た。収率は71%であった。質量分析装置(TOF−MS:ブルカー・ダルトニクス社製 autoflexII)で化合物の同定を行なった。カチオン成分m/z=344.31(分子量344.19)で目的物であることを確認した。
中間体A−7bを用いた以外は、A−4と同様に合成した。5.54 gの生成物(A−7)を得た。収率は58%であった。質量分析装置(TOF−MS:ブルカー・ダルトニクス社製 autoflexII)で化合物の同定を行なった。カチオン成分m/z=824.38(分子量824.25)で目的物であることを確認した。
中間体A−1の2,3,3−トリメチルインドレニンを5−ブロモ−2,3,3−トリメチルインドレニンに変更した以外は、中間体A−1と同様に合成し、7.53 gの生成物(中間体C−1)を得た。収率は91%であった。質量分析装置(TOF−MS:ブルカー・ダルトニクス社製 autoflexII)で化合物の同定を行なった。カチオン成分m/z=266.18(分子量266.05)で目的物であることを確認した。中間体C−1を用いた以外は、A−1と同様に合成し、5.89 gの生成物(C−1)を得た。収率は92%であった。質量分析装置(TOF−MS:ブルカー・ダルトニクス社製 autoflexII)で化合物の同定を行なった。カチオン成分m/z=541.20(分子量541.08)で目的物であることを確認した。
中間体C−1のヨードエタンをヨードブタンに変更した以外は、中間体C−1と同様に合成し、7.80 gの生成物(中間体C−2)を得た。収率は88%であった。質量分析装置(TOF−MS:ブルカー・ダルトニクス社製 autoflexII)で化合物の同定を行なった。カチオン成分m/z=294.20(分子量294.09)で目的物であることを確認した。中間体C−2を用いた以外は、A−1と同様に合成し、6.04 gの生成物(C−2)を得た。収率は90%であった。質量分析装置(TOF−MS:ブルカー・ダルトニクス社製 autoflexII)で化合物の同定を行なった。カチオン成分m/z=599.59(分子量599.46)で目的物であることを確認した。
中間体C−1のヨードエタンをヨードヘキサンに変更した以外は、中間体C−1と同様に合成し、8.04 gの生成物(中間体C−3)を得た。収率は85%であった。質量分析装置(TOF−MS:ブルカー・ダルトニクス社製 autoflexII)で化合物の同定を行なった。カチオン成分m/z=322.24(分子量322.12)で目的物であることを確認した。中間体C−3を用いた以外は、A−1と同様に合成し、6.14 gの生成物(C−3)を得た。収率は88%であった。質量分析装置(TOF−MS:ブルカー・ダルトニクス社製 autoflexII)で化合物の同定を行なった。カチオン成分m/z=653.33(分子量653.21)で目的物であることを確認した。
中間体A−1の2,3,3−トリメチルインドレニンを5−クロロ−2,3,3−トリメチルインドレニンに変更した以外は、中間体A−1と同様に合成し、8.12 gの生成物(中間体D−1)を得た。収率は90%であった。質量分析装置(TOF−MS:ブルカー・ダルトニクス社製 autoflexII)で化合物の同定を行なった。カチオン成分m/z=222.23(分子量222.10)で目的物であることを確認した。
中間体D−1を用いた以外は、A−1と同様に合成し、6.15 gの生成物(D−1)を得た。収率は91%であった。質量分析装置(TOF−MS:ブルカー・ダルトニクス社製 autoflexII)で化合物の同定を行なった。カチオン成分m/z=453.30(分子量453.19)で目的物であることを確認した。
中間体D−1のヨードエタンをヨードブタンに変更した以外は、中間体D−1と同様に合成し、8.58 gの生成物(中間体D−2)を得た。収率は88%であった。質量分析装置(TOF−MS:ブルカー・ダルトニクス社製 autoflexII)で化合物の同定を行なった。カチオン成分m/z=250.28(分子量250.14)で目的物であることを確認した。中間体D−2を用いた以外は、A−1と同様に合成し、6.44 gの生成物(D−2)を得た。収率は89%であった。質量分析装置(TOF−MS:ブルカー・ダルトニクス社製 autoflexII)で化合物の同定を行なった。カチオン成分m/z=509.38(分子量509.25)で目的物であることを確認した。
中間体A−1の2,3,3−トリメチルインドレニンを2,3,3,5−テトラメチルインドレニンに、ヨードエタンをヨードブタンに変更した以外は、中間体A−1と同様に合成し、9.07 gの生成物(中間体E−1)を得た。収率は88%であった。質量分析装置(TOF−MS:ブルカー・ダルトニクス社製 autoflexII)で化合物の同定を行なった。カチオン成分m/z=230.31(分子量230.19)で目的物であることを確認した。中間体E−1を用いた以外は、A−1と同様に合成し、6.44 gの生成物(E−1)を得た。収率は85%であった。質量分析装置(TOF−MS:ブルカー・ダルトニクス社製 autoflexII)で化合物の同定を行なった。カチオン成分m/z=469.46(分子量469.36)で目的物であることを確認した。
中間体A−1の2,3,3−トリメチルインドレニンを5−メトキシ−2,3,3−トリメチルインドレニンに、ヨードエタンをヨードブタンに変更した以外は、中間体A−1と同様に合成し、8.58 gの生成物(中間体F−1)を得た。収率は87%であった。質量分析装置(TOF−MS:ブルカー・ダルトニクス社製 autoflexII)で化合物の同定を行なった。カチオン成分m/z=246.32(分子量246.19)で目的物であることを確認した。中間体F−1を用いた以外は、A−1と同様に合成し、6.36 gの生成物(F−1)を得た。収率は88%であった。質量分析装置(TOF−MS:ブルカー・ダルトニクス社製 autoflexII)で化合物の同定を行なった。カチオン成分m/z=501.46(分子量501.35)で目的物であることを確認した。
(イミド酸アニオンG−1の合成)
以下フッ素基含有ホウ素アニオンは特開2011−201803を参考に合成した。
(フッ素基含有ホウ素アニオン(FBA−1)の製造:フェニルトリス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ナトリウム)
脱気窒素置換した反応容器に、マグネシウム1.7部、テトラヒドロフラン26.1部を仕込み水浴にて18℃まで冷却する。ブロモペンタフルオロベンゼン17.3部、テトラヒドロフラン26.1部を滴下ロートに仕込み、系内温度が25℃を超えないように滴下する。滴下終了後45℃で2時間反応を継続した後、反応液を20℃まで冷却する。その後、ジクロロフェニルボラン3.0部を滴下ロートより系内温度が25℃を超えないように滴下する。滴下終了後65℃で2時間反応を継続し反応を完結させる。
この溶液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液50部に加え、有機層を分取し、水層を酢酸エチル10部で2回洗浄し、ここで得られた酢酸エチル層を先に分取した有機層に加えた。有機層を脱溶剤し、残渣をヘキサンで2回洗浄後の残渣を減圧乾燥することにより、目的物であるフェニルトリス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ナトリウム10.4部、収率90%(純度98%以上)で得た。生成物(FBA−1)は1H−NMR、19F−NMRにより同定した。また、赤外吸光分光分析(KBr錠剤法)により、980cm-1付近にB−C結合の吸収を確認した。
脱気窒素置換した反応容器に、マグネシウム1.7部、テトラヒドロフラン26.1部を仕込み水浴にて18℃まで冷却する。ブロモペンタフルオロベンゼン17.3部、テトラヒドロフラン26.1部を滴下ロートに仕込み、系内温度が25℃を超えないように滴下する。滴下終了後45℃で2時間反応を継続した後、反応液を20℃まで冷却する。その後、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体2.4部を滴下ロートより系内温度が25℃を超えないように滴下する。滴下終了後65℃で12時間反応を継続する。
この溶液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液50部に加え、有機層を分取し、水層を酢酸エチル10部で2回洗浄し、ここで得られた酢酸エチル層を先に分取した有機層に加えた。有機層を脱溶剤し、残渣をヘキサンで2回洗浄後の残渣を減圧乾燥することにより、目的物であるテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ナトリウムを5.8部、収率40%(純度98%以上)で得た。生成物(FBA−2)は19F−NMRにより同定した。また、赤外吸光分光分析(KBr錠剤法)により、980cm-1付近にB−C結合の吸収を確認した。
(アニオン性基を有する樹脂・AJ−1)
温度計、攪拌機、蒸留管、冷却器を具備した4つ口セパラブルフラスコに、メチルエチルケトン67.3 部を仕込み窒素気流下で75 ℃ に昇温した。別途、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸20.0部、メチルメタクリレート12.5部、n−ブチルメタクリレート20.0部、2−エチルヘキシルメタクリレート20.0部、メタクリル酸3.0部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート16.5部、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を6.5部、およびメチルエチルケトン25.1部を均一にした後、滴下ロートに仕込み、4つ口セパラブルフラスコに取り付け、2時間かけて滴下した。滴下終了2時間後、固形分から重合収率が98%以上であり、重量平均分子量(Mw)が、3390である事を確認し、50℃へ冷却した。ここへ、塩化メチル3.2部、エタノール22.0 部を追加し、50℃で2時間反応させた後、1時間かけ
て80℃まで加温し、更に、2時間反応させた。このようにして樹脂成分が47重量%のアニオン性基を有する樹脂AJ−1を得た。
表1に示した材料組成に変更した以外は樹脂AJ−1と同様にして樹脂AJ−2〜4を得た。
(造塩化合物(ZC−1))
下記の手順でカチオン性シアニン系染料とアニオン性基を有する樹脂AJ−1とからなる造塩化合物(ZC−1)を製造した。
表2に示すカチオン性シアニン系染料とアニオン性基を有する樹脂の種類と重量部に変更した以外は、造塩化合物(ZC−1)と同様にして、カチオン性シアニン系染料とアニオン性基を有する樹脂とからなる造塩化合物(ZC−2〜ZC−19、ZC−26)を製造した。ZC−26に使用したC.I.ベーシックレッド12については、保土ヶ谷化学社製Aizen Astra Phloxineを使用した。
下記の手順でカチオン性シアニン系染料とイミド酸アニオン(G−1)とからなる造塩化合物(ZC−20)を製造した。
カチオン性シアニン系染料とイミド酸アニオンの種類と重量部を、表2に示す内容に変更した以外は、造塩化合物(ZC−20)と同様にして、各種カチオン性シアニン系染料と各種イミド酸アニオンとからなる造塩化合物(ZC−21〜ZC−23、27、29)を製造した
メタノール300部、メチルエチルケトン100部、アセトン100部の混合溶剤10部のカチオン性シアニン系染料(D−2)を溶解させ、あらかじめ水1000部に12.79部のフッ素基含有ホウ素アニオン(FBA−1)を溶解させておいた溶液を滴下混合する。その後、60℃で240分攪拌し、十分に反応を行った。その後、エバポレーターにて減圧下で溶剤を飛ばし濃縮させることで造塩化合物である固形物を取り出した。この固形物に水1000部を加え25℃で180分攪拌し、吸引濾過をすることで、副生物である塩を除去した。また、濾紙上に残った造塩化合物は400部の水をふりかけることでさらに洗浄し副生物である塩を完全に除去した後、造塩化合物を取り出した。取り出した造塩化合物は、乾燥機で乾燥し、14.3部のカチオン性シアニン系染料(D−2)とフッ素基含有ホウ素アニオン(FBA−1)との造塩化合物(ZC−24)を得た。
カチオン性シアニン系染料とフッ素基含有ホウ素アニオンの種類と重量部を、表2に示す内容に変更した以外は、造塩化合物(ZC−24)と同様にして、各種カチオン性シアニン系染料と各種フッ素基含有ホウ素アニオンとからなる造塩化合物(ZC−25、28、30)を製造した。
続いて、シアニン系染料と同様にカチオン性であるキサンテン染料の造塩化合物を作製した。
メタノール300部、メチルエチルケトン100部、アセトン100部の混合溶剤10部のC.I.Basic Violet 10(BV10:田岡化学社製:Rodamine B)を溶解させ、あらかじめ水1000部に2.5部のテトラフルオロほう酸ナトリウム(NaBF4)を溶解させておいた溶液を滴下混合する。その後、60℃で240分攪拌し、十分に反応を行った。その後、エバポレーターにて減圧下で溶剤を飛ばし濃縮させることで造塩化合物である固形物を取り出した。この固形物に水1000部を加え25℃で180分攪拌し、吸引濾過をすることで、副生物である塩を除去した。また、濾紙上に残った造塩化合物は400部の水をふりかけることでさらに洗浄し副生物である塩を完全に除去した後、造塩化合物を取り出した。取り出した造塩化合物は、乾燥機で乾燥し、C.I.Basic Violet 10とテトラフルオロほう酸アニオンとからなる造塩化合物(ZX−1)を得た。
水2000部に50部のアニオン性基を有する樹脂AJ−1と、水酸化ナトリウム1.5部を添加し、十分に攪拌混合を行った後、60℃に加熱する。一方、45部の水、45部のメタノールに10部のC.I.Basic Violet 10(BV10:田岡化学社製:Rodamine B)を溶解させた水溶液を調製し、先ほどの樹脂溶液に少しずつ滴下していく。滴下後、60℃で120分攪拌し、十分に反応を行う。反応の終点確認としては濾紙に反応液を滴下して、にじみがなくなったところを終点として、造塩化合物が得られたものと判断した。その後、エバポレーターにて減圧下で溶剤を飛ばし濃縮させ、濃縮液を水1000部中に攪拌しながら滴下し、得られた析出物を、吸引濾過にて取り出し、水洗後、濾紙上に残った造塩化合物を乾燥機で乾燥し、C.I.Basic Violet 10とアニオン性基を有する樹脂AJ−1との造塩化合物(ZX−2)を得た。染料と樹脂の塩交換反応による副生成物である塩、微量の未反応染料、未反応樹脂は、濃縮液を水中に攪拌しながら滴下したときに水に溶解するため吸引濾過時に除去できている。また、その後の水洗でわずかに残る副生成物は完全に除かれる。
(シアニン系色素溶液SY−1)
下記の混合物を1時間超音波照射を行うことで、シアニン系色素溶液SY−1を得た。
シアニン系色素造塩化合物(ZC−1) : 4.0部
アクリル樹脂溶液1 :30.0部
シクロヘキサノン :16.0部
シアニン系色素溶液(SY−1)の製造におけるシアニン系色素造塩体ZC−1を表3に記載した材料へ変更した以外は、シアニン系色素分散溶液(SY−1)の場合と同様の方法で、シアニン系色素溶液およびキサンテン系色素溶液SY−2〜32を得た。
(ジケトピロロピロール顔料(PR254−1))
ジケトピロロピロール顔料C.I.ピグメントレッド 254(BASF社製「B−CF」)200部、塩化ナトリウム1400部、およびジエチレングリコール360部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、80℃で6時間混練した。次にこの混練物を8000部の温水に投入し、80℃に加熱しながら2時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗を繰り返して塩化ナトリウムおよびジエチレングリコールを除いた後、85℃で一昼夜乾燥し、ジケトピロロピロール系の微細化赤色顔料(PR254−1)を得た。
[式(6)で示されるジケトピロロピロール顔料(b1)]
(ジケトピロロピロール顔料(b1−1))
還流管を付けたステンレス製反応容器に、窒素雰囲気下、モレキュラシーブで脱水したtert−アミルアルコール200部、およびナトリウム−tert−アミルアルコキシド140部を加え、攪拌しながら100℃に加熱し、アルコラート溶液を調製した。一方で、ガラス製フラスコに、コハク酸ジイソプロピル88部、4−ブロモベンゾニトリル153.6部を加え、攪拌しながら90℃に加熱して溶解させ、これらの混合物の溶液を調製した。この混合物の加熱溶液を、100℃に加熱した上記アルコラート溶液中に、激しく攪拌しながら、2時間かけて一定の速度でゆっくり滴下した。滴下終了後、90℃にて2時間、加熱攪拌を継続し、ジケトピロロピロール系化合物のアルカリ金属塩を得た。
さらに、ガラス製ジャケット付き反応容器に、メタノール600部、水600部、及び酢酸304部を加え、−10℃に冷却した。この冷却した混合物を、高速攪拌ディスパーサーを用いて、直径8cmのシェアディスクを4000rpmで回転させながら、この中に、75℃まで冷却した先に得られたジケトピロロピロール系化合物のアルカリ金属塩溶液を、少量ずつ添加した。この際、メタノール、酢酸、および水からなる混合物の温度が常に−5℃以下の温度を保つように、冷却しながら、かつ、75℃のジケトピロロピロール系化合物のアルカリ金属塩の添加する速度を調整しながら、およそ120分にわたって少量ずつ添加した。アルカリ金属塩添加後、赤色の結晶が析出し、赤色の懸濁液が生成した。続いて、得られた赤色の懸濁液を5℃にて限外濾過装置で洗浄後、濾別し赤色ペーストを得た。このペーストを0℃に冷却したメタノール3500部にて再分散し、メタノール濃度約90%の懸濁液とし、5℃にて3時間攪拌し、結晶転移を伴う粒子整粒および洗浄を行った。続いて、限外濾過機で濾別し、得られたジケトピロロピロール系化合物の水ペーストを、80℃にて24時間乾燥させ、粉砕することにより式(6)で示される臭素化ジケトピロロピロール顔料150.8部を得た。
(ジケトピロロピロール顔料(b2−1))
反応容器1にtert−アミルアルコール220部を入れて水浴冷却させながら、60%NaH32部を加えて、90℃にて加熱攪拌させた。次いで、反応容器2にtert−アミルアルコール100部、Tetrahedron, 58(2002)5547−5565の方法により合成した下記式(13)の化合物85.0部、および4−シアノビフェニル60.9部を加熱溶解させ、これを反応容器1に2時間かけて滴下した。120℃で10時間反応させた後、60℃まで冷却させ、メタノール400部、および酢酸50部を加えてから、濾別およびメタノール洗浄を行い、式(7−1a)で示される特定ヘテロジケトピロロピロール顔料88.1部を得た。
4−シアノビフェニル60.9部を4−tert−ブチルベンゾニトリル54.1部に変更した以外は、式(7−1a)で示される特定ヘテロジケトピロロピロール顔料の製造方法と同様にして、式(7−2a)で示される特定ヘテロジケトピロロピロール顔料83.9部を得た。
得られた式(7−2a)で示される特定ヘテロジケトピロロピロール顔料を、ジケトピロロピロール顔料(b2−1)と同様のソルトミリング処理法で、ジケトピロロピロール顔料(b2−2)を得た。
4−シアノビフェニル60.9部をN,N−ジブチル−3−シアノベンズアミド87.8部に変更した以外は、式(7−1a)で示される特定ヘテロジケトピロロピロール顔料の製造方法と同様にして、式(7−4b)で示される特定ヘテロジケトピロロピロール顔料83.8部を得た。
得られた式(7−4b)で示される特定ヘテロジケトピロロピロール顔料を、ジケトピロロピロール顔料(b2−1)と同様のソルトミリング処理法で、ジケトピロロピロール顔料(b2−6)を得た。
反応容器1にtert−アミルアルコール220部を入れて水浴冷却させながら、60%NaH32部を加えて、90℃にて加熱攪拌させた。次いで、反応容器2にtert−アミルアルコール100部、Tetrahedron, 58(2002)5547−5565の方法により合成した下記式(14)の化合物99.2部、および4−シアノビフェニル60.9部を加熱溶解させ、これを反応容器1に2時間かけて滴下した。120℃で10時間反応させた後、60℃まで冷却させ、メタノール400部、および酢酸50部を加えてから、濾別およびメタノール洗浄を行い、式(7−19)で示される特定ヘテロジケトピロロピロール顔料87.8部を得た。
(アゾ系赤色顔料(PR242−1))
アゾ系赤色顔料C.I.ピグメントレッド 242(Clariant 社製「SandorinScarlet4RF」)200部、塩化ナトリウム1400部、およびジエチレングリコール360部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、80℃で6時間混練した。次にこの混練物を8000部の温水に投入し、80℃に加熱しながら2時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗を繰り返して塩化ナトリウムおよびジエチレングリコールを除いた後、85℃で一昼夜乾燥し、アゾ系の微細化赤色顔料(PR242−1)を得た。
アゾ系黄色顔料C.I.ピグメントイエロー 150(ランクセス社製「E−4GN」)200部、塩化ナトリウム1400部、およびジエチレングリコール360部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、80℃で6時間混練した。次にこの混練物を8000部の温水に投入し、80℃に加熱しながら2時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗を繰り返して塩化ナトリウムおよびジエチレングリコールを除いた後、85℃で一昼夜乾燥し、アゾ系の微細化黄色顔料(PY150−1)を得た。
(キノフタロン系黄色顔料PY138顔料(PY138−1))
キノフタロン系黄色顔料C.I.ピグメントイエロー 138(BASF社製「パリオトールイエローK0960−HD」)200部、塩化ナトリウム1400部、およびジエチレングリコール360部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、80℃で6時間混練した。次にこの混練物を8000部の温水に投入し、80℃に加熱しながら2時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗を繰り返して塩化ナトリウムおよびジエチレングリコールを除いた後、85℃で一昼夜乾燥し、キノフタロン系の微細化黄色顔料(PY138−1)を得た。
(アントラキノン系赤色顔料(PR177−1))
アントラキノン系赤色顔料C.I.ピグメントレッド 177(BASF社製「クロモフタルレッド A2B」)200部、塩化ナトリウム1400部、およびジエチレングリコール360部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、80℃で6時間混練した。次にこの混練物を8000部の温水に投入し、80℃に加熱しながら2時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗を繰り返して塩化ナトリウムおよびジエチレングリコールを除いた後、85℃で一昼夜乾燥し、アントラキノン系の微細化赤色顔料(PR177−1)を得た。
(微細化緑色顔料(PG58−1))
フタロシアニン系緑色顔料C.I.ピグメントグリーン 58(DIC社製「FASTOGEN GREEN A110」)200部、塩化ナトリウム1400部、およびジエチレングリコール360部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、80℃で6時間混練した。次にこの混練物を8000部の温水に投入し、80℃に加熱しながら2時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗を繰り返して塩化ナトリウムおよびジエチレングリコールを除いた後、85℃で一昼夜乾燥し、フタロシアニン系の微細化緑色顔料(PG58−1)を得た。
フタロシアニン系青色顔料C.I.ピグメントブルー 15:6(トーヨーカラー社製「LIONOL BLUE ES」、比表面積60m2/g)200部、塩化ナトリウム1400部、およびジエチレングリコール360部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、80℃で6時間混練した。次にこの混練物を8000部の温水に投入し、80℃に加熱しながら2時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗を繰り返して塩化ナトリウムおよびジエチレングリコールを除いた後、85℃で一昼夜乾燥し、フタロシアニン系の微細化青色顔料(PB15:6−1)を得た。
ジオキサジン系紫色顔料C.I.ピグメントバイオレット 23(トーヨーカラー社製「LIONOGEN VIOLET RL」)200部、塩化ナトリウム1400部、およびジエチレングリコール360部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、80℃で6時間混練した。次にこの混練物を8000部の温水に投入し、80℃に加熱しながら2時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗を繰り返して塩化ナトリウムおよびジエチレングリコールを除いた後、85℃で一昼夜乾燥し、ジオキサジン系の紫色微細化紫色顔料(PV23−1)を得た。
市販の樹脂型分散剤である、BASF社製EFKA4300と、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテートを用いて不揮発分40重量%溶液に調製し、樹脂型分散剤溶液1として使用した。
(顔料分散体(P−1)
下記の混合物を均一になるように攪拌混合した後、直径0.5mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミル(アイガージャパン社製「ミニモデルM−250 MKII」)で3時間分散した後、5.0μmのフィルタで濾過し、不揮発成分が20重量%の顔料分散体(P−1)を作製した。
微細化有機顔料PR254−1 :11.0部
アクリル樹脂溶液1 :35.0部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート :49.0部
樹脂型分散剤溶液1 : 5.0部
顔料の種類を表4記載のように変更した以外は、顔料分散体(P−1)と同様の方法で顔料分散体(P−2〜13)を作製した。
[実施例1]
(赤色着色組成物(DP−1))
下記の混合物を均一になるように攪拌混合した後、1.0μmのフィルタで濾過して、赤色着色組成物(DP−1)を得た。
シアニン系色素溶液(SY−1) :20.0部
顔料分散体(P−1) :30.0部
(赤色着色組成物(DP−2〜47))
シアニン系色素溶液(SY−1)、顔料分散体(P−1)を、それぞれ表5に示すシアニン系色素溶液、キサンテン系色素溶液、顔料分散体の種類および配合量に変更する以外は、赤色着色組成物(DP−1)と同様にして、赤色着色組成物(DP−2〜47)を調整した。
得られた赤色着色組成物(DP−1〜47)を用いて、作成した塗膜の色特性、コントラスト比、および耐熱性の評価を下記方法で行った。表5に評価結果を示す。
得られた赤色着色組成物を、1.1mm厚のガラス基板上に、スピンコーターを用いて塗布し、70℃で20分乾燥後、さらに230℃で60分加熱して得られた基板の色度が、C光源においてx=0.655、y=0.325になるように塗布基板を得た。得られた基板の明度(Y)を顕微分光光度計(オリンパス光学社製「OSP−SP200」)で測定した。評価基準は下記のとおりである。
◎ ・・・ 19.3以上
○ ・・・ 19.1以上19.3未満
△ ・・・ 18.9以上19.1未満
× ・・・ 18.9未満
液晶ディスプレー用バックライトユニットから出た光は、偏光板を通過して偏光され、ガラス基板上に塗布された着色組成物の塗膜を通過し、もう一方の偏光板に到達する。この際、偏光板と偏光板の偏光面が並行であれば、光は偏光板を透過するが、偏光面が直交している場合には光は偏光板により遮断される。しかし、偏光板によって偏光された光が着色組成物の塗膜を通過する際に、着色剤粒子によって散乱等が起こり、偏光面の一部にずれが生じると、偏光板が並行のときは透過する光量が減り、偏光板が直交のときは一部光が透過する。この透過光を偏光板上の輝度として測定し、偏光板が並行の際の輝度と、直交の際の輝度との比を、コントラスト比として算出した。
(コントラスト比)=(並行のときの輝度)/(直交のときの輝度)
従って、塗膜中の着色剤により散乱が起こると、並行のときの輝度が低下し、かつ直交のときの輝度が増加するため、コントラスト比が低くなる。
◎:7000以上
○:6000以上、7000未満
△:5000以上、6000未満
×:5000未満
明度評価で得た基板について、C光源での色度([L*(1)、a*(1)、b*(1)])を顕微分光光度計(オリンパス光学社製「OSP−SP100」)を用いて測定した。その後、耐熱性試験として230℃で1時間加熱し、C光源での色度([L*(2)、a*(2)、b*(2)])を測定し、下記計算式により、色差ΔEab*を求め、下記基準で評価した。
ΔEab* = √((L*(2)- L*(1))2+ (a*(2)- a*(1)) 2+( b*(2)- b*(1)) 2)
◎:ΔEab*が3.0未満
○:ΔEab*が3.0以上、5.0未満
△:ΔEab*が5.0以上、10.0未満
×:ΔEab*が10.0以上
[実施例45]
(赤色感光性着色組成物(R−1))
下記の混合物を均一になるように攪拌混合した後、1.0μmのフィルタで濾過して、赤色感光性着色組成物(R−1)を得た。
赤色着色組成物(DP−1) :50.0部
アクリル樹脂溶液1 : 8.5部
トリメチロールプロパントリアクリレート : 3.4部
(新中村化学社製「NKエステルATMPT」)
光重合開始剤(BASF社製「イルガキュアー907」) : 1.0部
増感剤(保土ヶ谷化学工業社製「EAB−F」) : 0.3部
シクロヘキサノン :36.8部
(赤色感光性着色組成物(R−2〜48)
赤色着色組成物(DP−1)を表6に示す顔料分散体の種類に変えた以外は赤色感光性着色組成物(R−1)と同様にして赤色感光性着色組成物(R−2〜48)を得た。
得られた感光性着色組成物(R−1〜47)を用いて、作成した塗膜の色特性、コントラスト比、および耐熱性の評価を下記方法で行った。結果を表6に示す。
得られた赤色着色組成物を、1.1mm厚のガラス基板上に、スピンコーターを用いて塗布し、70℃で20分乾燥後、所定のパターンを有するマスクを通して紫外線露光を行った。その後、スプレーによりアルカリ現像液を噴霧し、未硬化部を除去して所望のパターンを形成後、230℃で60分加熱して得られた基板の色度が、C光源においてx=0.655、y=0.325になるように塗布基板を得た。得られた基板の明度(Y)を顕微分光光度計(オリンパス光学社製「OSP−SP200」)で測定した。評価基準は下記のとおりである。
◎ ・・・ 19.3以上
○ ・・・ 19.1以上19.3未満
△ ・・・ 18.9以上19.1未満
× ・・・ 18.9未満
得られた赤色着色組成物を、100mm×100mm、1.1mm厚のガラス基板上に、スピンコーターを用いて塗布し、次に70℃で20分乾燥し、ついで紫外線露光を行った。これを220℃で60分間加熱、放冷することで塗膜基板を作製した。得られた塗布基板のコントラスト比を測定した。作製した塗膜基板は、220℃での熱処理後で、C光源でx=0.620の色度に合うようにした。コントラスト比は、下記基準に従って判定した。
◎:7000以上
○:6000以上、7000未満
△:5000以上、6000未満
×:5000未満
明度評価で得た基板について、C光源での色度([L*(1)、a*(1)、b*(1)])を顕微分光光度計(オリンパス光学社製「OSP−SP100」)を用いて測定した。その後、耐熱性試験として230℃で1時間加熱し、C光源での色度([L*(2)、a*(2)、b*(2)])を測定し、下記計算式により、色差ΔEab*を求め、下記基準で評価した。
ΔEab* = √((L*(2)- L*(1))2+ (a*(2)- a*(1)) 2+( b*(2)- b*(1)) 2)
◎:ΔEab*が3.0未満
○:ΔEab*が3.0以上、5.0未満
△:ΔEab*が5.0以上、10.0未満
×:ΔEab*が10.0以上
(緑色感光性着色組成物(G−1))
下記組成の混合物を均一になるように撹拌混合した後、1μmのフィルタで濾過して、緑色感光性着色組成物(G−1)を作製した。
顔料分散体(PG58−1) :32.0部
顔料分散体(P−8) :18.0部
アクリル樹脂溶液1 : 8.5部
トリメチロールプロパントリアクリレート : 3.4部
(新中村化学社製「NKエステルATMPT」)
光重合開始剤(BASF社製「イルガキュアー907」) : 1.0部
増感剤(保土ヶ谷化学工業社製「EAB−F」) : 0.3部
シクロヘキサノン :36.8部
下記組成の混合物を均一になるように撹拌混合した後、1μmのフィルタで濾過して、青色感光性着色組成物(B−1)を作製した。
顔料分散体(PB15:6−1) :45.0部
顔料分散体(PV23−1) : 5.0部
アクリル樹脂溶液1 : 8.5部
トリメチロールプロパントリアクリレート : 3.4部
(新中村化学社製「NKエステルATMPT」)
光重合開始剤(BASF社製「イルガキュアー907」) : 1.0部
増感剤(保土ヶ谷化学工業社製「EAB−F」) : 0.3部
シクロヘキサノン :36.8部
その後、この基板を23℃の0.2重量%の炭酸ナトリウム水溶液にて30 秒間スプレー現像した後、イオン交換水で洗浄し、風乾した。さらに、クリーンオーブン中で、230℃で30分間ポストベークを行い、基板上にストライプ状の着色画素層を形成した。
次に、緑色感光性着色組成物(G−1)を使用し、赤色着色画素層と同様にして緑色着色画素層を形成し、さらに、青色感光性着色組成物(B−1)を使用して青色着色画素層を形成し、カラーフィルタ(CF−1)を得た。各着色画素層の形成膜厚はいずれも2.0μmであった。
Claims (6)
- 着色剤、樹脂、および溶剤を含有するカラーフィルタ用着色組成物であって、
該着色剤が、下記一般式(1)で表わされるシアニン系色素(A)と、有機顔料(B)とを含有し、有機顔料(B)が、ジケトピロロピロール系顔料(B1)、アゾ系顔料(B2)、キノフタロン系顔料(B3)、およびアントラキノン系顔料(B4)からなる群より選ばれる少なくとも1種を含有し、
ジケトピロロピロール系顔料(B1)が、C.I.ピグメントレッド254、および下記式(6)で表されるジケトピロロピロール顔料(b1)からなる群から選ばれる少なくとも1種、ならびに下記一般式(7)で表されるジケトピロロピロール顔料(b2)を含み、
一般式(1)で表わされるシアニン系色素(A)において、Y-で示されるアニオンが、下記一般式(2)で表わされるイミド酸アニオン、下記一般式(3)で表わされるフッ素基含有ホウ素アニオン、および下記一般式(4)で表される構造単位を含むアニオン性基を有するビニル系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種のアニオンを含有することを特徴とするカラーフィルタ用着色組成物。
一般式(1)
[一般式(1)において、Aは置換基もしくは水素原子を有する炭素原子、または硫黄原子を表す。R3〜R10はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、置換もし
くは無置換の炭素数1〜4のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルコキシ基、置換もしくは無置換のアリール基、または置換もしくは無置換のアシル基を表す。R11は、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基、またはハロゲン原子を表す。R12およびR13は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、重合性官能基を有する有機基、または置換もしくは無置換の炭素数1〜6のアルキル基を示す。Y-は、無機または有機のアニオン化合物を表す。]
[一般式(2)において、R21およびR22はぞれぞれ独立に、置換基を有してもよい脂肪族炭化水素基、置換基を有してもよい脂環式炭化水素基、置換基を有してもよい芳香族炭化水素基、または置換基を有してもよい複素環基を表す。]
[一般式(3)において、R31〜R34はそれぞれ独立に、フッ素原子で置換されていても良いアルキル基、シアノ基、水素原子、フッ素原子、フッ素原子で置換されていても良いアリール基を表し、R31〜R34のうち少なくとも一つは、フッ素原子で置換されていても良いアルキル基、フッ素原子、またはフッ素原子で置換されていても良いアリール基を表す。
ただし、R31〜R34がすべてフッ素原子である場合は除く。]
[一般式(4)中、R41は水素原子、または置換もしくは無置換のアルキル基を表す。Qは置換もしくは無置換のアルキレン基、置換もしくは無置換のアリーレン基、−CONH−R42−、または−COO−R42−を表し、R42は置換もしくは無置換のアルキレン基を表す。P-は、―SO3 -、または−COO-を表す。]
式(6):
一般式(7):
COOR 17 、−CONH 2 、−CONHR 18 、−CON(R 19 )R 20 、−SO 2 NH 2 、−SO 2 NHR 21 、または、−SO 2 N(R 22 )R 23 であり、R 13 〜R 23 は、それぞれ独立して、炭素数1〜12のアルキル基、置換基を有してもよいフェニル基、または、置換基を有してもよいアラルキル基である。ただし、BおよびDが同時に水素原子になることはない。] - ジケトピロロピロール系顔料(B1)が、一般式(7)で表されるジケトピロロピロール顔料(b2)を含み、かつ、一般式(7)で示されるジケトピロロピロール顔料(b2)の含有量が、ジケトピロロピロール顔料(B1)100重量%中、1〜15重量%であることを特徴とする請求項2記載のカラーフィルタ用着色組成物。
- さらに光重合性単量体(D)および/または光重合開始剤(E)を含むことを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載のカラーフィルタ用着色組成物。
- さらに増感剤を含むことを特徴とする請求項4記載のカラーフィルタ用着色組成物。
- 少なくとも赤色フィルタセグメント、緑色フィルタセグメント、および青色フィルタセグメントを備えるカラーフィルタにおいて、少なくとも1つのフィルタセグメントが、請求項1〜5いずれか1項に記載のカラーフィルタ用着色組成物により形成されてなるカラーフィルタ。
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