JP6378627B2 - ヘッドギャップ調整機構及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ヘッドギャップ調整機構及び画像形成装置に関するものである。
従来、プリンタ、複写機、ファクシミリ、複合機等の画像形成装置、例えば、プリンタにおいては、左右のサイドフレーム間にキャリッジシャフトが架設され、該キャリッジシャフトに沿って、印字ヘッドが搭載されたキャリッジが案内されるようになっている。
前記印字ヘッドには、電磁コイル、該電磁コイルを励磁することによって印字ヘッドのノーズから突き出される印字ワイヤ等が配設され、印字ワイヤを印刷データに応じて選択的に突き出すことによって、印字ヘッドとプラテンとの間を搬送される用紙に対して印字が行われる。
ところで、前記印字ヘッドにおいては、電磁コイルを励磁することによって熱が発生させられるので、印字ヘッドの温度が過剰に高くなるのを防止するために、印字ヘッドの筐体が金属材料によって形成され、筐体の外周面に突出させて形成されたフィンを介して、発生させられた熱が筐体外に放出されるようになっている。
また、印字ヘッドにおいて発生させられた熱を筐体外に放出するために、キャリッジ及びキャリッジシャフトを金属材料によって形成し、印字ヘッドにおいて発生させられた熱をキャリッジを介してキャリッジシャフトに伝達し、キャリッジシャフトから放出したり、サイドフレームを介して放出したりすることが考えられるが、キャリッジを金属材料によって形成すると、プリンタのコストが高くなってしまう。
そこで、樹脂材料によって形成されたキャリッジを備えたプリンタが提供されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2003−251834号公報
しかしながら、前記従来のプリンタにおいては、キャリッジが樹脂材料によって形成されるので、プリンタの筐体内の温度が変化するのに伴って、印字ヘッドのノーズとプラテンとの隙間、すなわち、ヘッドギャップが変動し、安定させて印字を行うことができない。
本発明は、前記従来のプリンタの問題点を解決して、画像形成装置のコストを低くすることができ、ヘッドギャップが変動するのを防止することができるヘッドギャップ調整機構及び画像形成装置を提供することを目的とする。
そのために、本発明のヘッドギャップ調整機構においては、印字ワイヤを突き出すことによって印字を行う印字ヘッドと、樹脂材料によって形成され、前記印字ヘッドを搭載するためのキャリッジと、該キャリッジを移動自在に支持するキャリッジシャフトと、該キャリッジシャフトと平行に配設され、前記キャリッジを移動自在に支持するガイドフレームと、前記印字ヘッドと対向させて配設されたプラテンとを有する。
そして、前記キャリッジの所定の部位に、所定の材料から成り、温度の変化に伴って印字ヘッドとプラテンとの間のヘッドギャップが変動するのを防止するギャップ変動防止部材が、前記ガイドフレームと当接させて配設される。
本発明によれば、ヘッドギャップ調整機構においては、印字ワイヤを突き出すことによって印字を行う印字ヘッドと、樹脂材料によって形成され、前記印字ヘッドを搭載するためのキャリッジと、該キャリッジを移動自在に支持するキャリッジシャフトと、該キャリッジシャフトと平行に配設され、前記キャリッジを移動自在に支持するガイドフレームと、前記印字ヘッドと対向させて配設されたプラテンとを有する。
そして、前記キャリッジの所定の部位に、所定の材料から成り、温度の変化に伴って印字ヘッドとプラテンとの間のヘッドギャップが変動するのを防止するギャップ変動防止部材が、前記ガイドフレームと当接させて配設される。
この場合、キャリッジが樹脂材料によって形成されるので、画像形成装置のコストを低くすることができる。
また、キャリッジの所定の部位にギャップ変動防止部材が配設されるので、温度の変化に伴ってヘッドギャップが変動するのを防止することができ、安定させて印字を行うことができる。
本発明の第1の実施の形態における走査ユニットの斜視図である。 本発明の第1の実施の形態におけるプリンタの概略図である。 本発明の第1の実施の形態における走査ユニットをプリンタに搭載した状態を示す第1の斜視図である。 本発明の第1の実施の形態における走査ユニットをプリンタに搭載した状態を示す第2の斜視図である。 本発明の第1の実施の形態における走査ユニットの断面図である。 ヘッドギャップの変動を説明するための図である。 本発明の第1の実施の形態におけるスライダの配設位置を説明するための図である。 本発明の第1の実施の形態におけるスライダの動作を説明するための第1の図である。 本発明の第1の実施の形態におけるスライダの動作を説明するための第2の図である。 本発明の第2の実施の形態における走査ユニットをプリンタに搭載した状態を示す斜視図である。 本発明の第2の実施の形態における走査ユニットをプリンタに搭載した状態を示す要部断面図である。 本発明の第2の実施の形態におけるプラテンの動作を説明するための第1の図である。 本発明の第2の実施の形態におけるプラテンの動作を説明するための第2の図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。この場合、画像形成装置としてのシリアルプリンタについて説明する。
図2は本発明の第1の実施の形態におけるプリンタの概略図である。
図において、10はプリンタ、12は該プリンタ10のフロント側に配設され、媒体としての用紙Pをセットするためのテーブル、13は印字ヘッド、14は該印字ヘッド13と対向させて配設されたプラテンであり、前記印字ヘッド13とプラテン14との間に、用紙Pに対して印字を行う印字部Arが形成される。
前記印字ヘッド13には、図示されない電磁コイル、該電磁コイルを励磁することによって印字ヘッド13のノーズ13aから突き出される図示されない印字ワイヤ等が配設される。また、ノーズ13aと用紙Pとの間には図示されないインクリボンが配設され、印字ワイヤが印字データに応じて選択的に突き出され、インクリボンを介して用紙Pに打ち付けられ、インクリボンのインクが用紙Pに転写されて印字が行われる。
16は、前記印字部Arよりフロント側に配設され、用紙Pを矢印方向に搬送する第1の搬送ローラとしてのフロントフィードローラ対、17は、前記印字部Arよりリヤ側に配設され、用紙Pを矢印方向に搬送する第2の搬送ローラとしてのリヤフィードローラ対である。前記フロントフィードローラ対16は、搬送される用紙Pより上方に配設されたアッパローラ16U、及び用紙Pより下方において、前記アッパローラ16Uと当接させて配設されたロワローラ16Lを備え、該ロワローラ16Lの一端の同軸上に第1の搬送ギヤg1が取り付けられる。また、前記リヤフィードローラ対17は、搬送される用紙Pより上方に配設されたアッパローラ17U、及び用紙Pより下方において、前記アッパローラ17Uと当接させて配設されたロワローラ17Lを備え、該ロワローラ17Lの一端の同軸上に第2の搬送ギヤg2が取り付けられる。
そして、18は、用紙Pの搬送方向における前記フロントフィードローラ対16より上流側において、フロントフィードローラ対16と隣接させて配設され、テーブル12に載置された用紙Pを検出する第1の媒体検出部としてのテーブルセンサ、19は、用紙Pの搬送方向における前記フロントフィードローラ対16より下流側において、フロントフィードローラ対16とプラテン14との間に、フロントフィードローラ対16と隣接させて配設され、フロントフィードローラ対16によって搬送された用紙Pを検出する第2の媒体検出部としての頭出しセンサである。
また、Mは用紙Pを搬送するための搬送用の駆動部としてのラインフィードモータであり、該ラインフィードモータMを駆動することによって、フロントフィードローラ対16及びリヤフィードローラ対17が回転させられ、用紙Pが搬送される。
そのために、前記ラインフィードモータMの出力ギヤg4と、第1のアイドルギヤg5とが噛合させられ、該第1のアイドルギヤg5と、二段ギヤから成る第2のアイドルギヤg6の小ギヤg7とが噛合させられ、前記第2のアイドルギヤg6の大ギヤg8と、第3、第4のアイドルギヤg9、g10とが噛合させられる。そして、第3のアイドルギヤg9と前記第1の搬送ギヤg1とが噛合させられ、第4のアイドルギヤg10と前記第2の搬送ギヤg2とが噛合させられる。
また、24は印字ヘッド13を搭載するためのキャリッジ、26は、プリンタ10の図示されない左右のサイドフレーム間に、印字ヘッド13の走査方向に延在させて架設され、キャリッジ24を移動自在に支持し、印字ヘッド13を走査方向に案内する第1の案内部材としてのキャリッジシャフトである。なお、前記印字ヘッド13及びキャリッジ24によって走査ユニットu1が構成される。
そして、29は用紙Pの厚さに合わせて印字ヘッド13のノーズ13aとプラテン14との隙間、すなわち、ヘッドギャップを調整するための調整装置である。該調整装置29は、前記キャリッジシャフト26の両端に、キャリッジシャフト26に対して偏心させて形成され、前記各サイドフレームに対して回動自在に配設された偏心軸sh1、弧状の形状を有し、操作者(オペレータ)の操作により円周方向に回動させられるアジャストレバー29a、及び前記偏心軸sh1とアジャストレバー29aとを連結する連結部29bを備える。操作者がアジャストレバー29aを操作して円周方向に回動させると、偏心軸sh1が各サイドフレームに対して回動させられ、キャリッジシャフト26がプリンタ10の高さ方向に移動させられる。その結果、キャリッジ24がプラテン14に対して移動させられ、ヘッドギャップが調整される。なお、前記キャリッジシャフト26は、高さ方向にだけ移動が許容されるように支持される。
次に、前記プリンタ10の動作について説明する。
まず、操作者が用紙Pをテーブル12上にセットすると、テーブルセンサ18が用紙Pの前端を検出し、センサ出力を図示されない制御部に送る。該制御部は、センサ出力を受けて、用紙Pがテーブル12上にセットされたと判断し、ラインフィードモータMを正方向に駆動する。
ラインフィードモータMの回転は、出力ギヤg4、第1のアイドルギヤg5、第2のアイドルギヤg6の小ギヤg7、第2のアイドルギヤg6の大ギヤg8、及び第3のアイドルギヤg9を介して第1の搬送ギヤg1に伝達され、その結果、フロントフィードローラ対16が減速させられた回転速度で回転させられる。
また、ラインフィードモータMの回転は、出力ギヤg4、第1のアイドルギヤg5、第2のアイドルギヤg6の小ギヤg7、第2のアイドルギヤg6の大ギヤg8、及び第4のアイドルギヤg10を介して第2の搬送ギヤg2に伝達され、その結果、リヤフィードローラ対17が減速させられた回転速度で回転させられる。
これにより、用紙Pが矢印方向に搬送され、続いて、頭出しセンサ19が用紙Pの前端を検出し、センサ出力を前記制御部に送る。制御部は、センサ出力を受けて、用紙Pがフロントフィードローラ対16に到達したと判断し、所定のタイミングでラインフィードモータMを停止させる。その結果、用紙Pは、所定の印字位置で停止させられる。
続いて、前記制御部は、走査用の駆動部としての図示されないスペースモータを駆動し、キャリッジ24をキャリッジシャフト26に沿って走査方向に移動させ、スペース動作を行う。
このとき、前記制御部は、前記印字ヘッド13の電磁コイルを励磁し、ノーズ13aから前記印字ワイヤを突き出し、用紙Pに対して印字を行う。
続いて、前記制御部は、ラインフィードモータMを正方向に駆動し、用紙Pを所定の量だけ副走査方向に搬送し、ラインフィード動作を行う。そして、前記制御部は、スペース動作とラインフィード動作とを交互に繰り返し行うことによって、印字動作を行う。
印字動作が終了すると、制御部は、ラインフィードモータMを更に正方向に駆動して、用紙Pをプリンタ10の背面側に形成されたスタッカに排出するか、又はラインフィードモータMを逆方向に駆動して、用紙Pをテーブル12上に排出する。
なお、前記ヘッドギャップは、印字動作が行われる前に、あらかじめ調整される。
次に、前記プリンタ10の要部について説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態における走査ユニットの斜視図、図3は本発明の第1の実施の形態における走査ユニットをプリンタに搭載した状態を示す第1の斜視図、図4は本発明の第1の実施の形態における走査ユニットをプリンタに搭載した状態を示す第2の斜視図、図5は本発明の第1の実施の形態における走査ユニットの断面図、図6はヘッドギャップの変動を説明するための図、図7は本発明の第1の実施の形態におけるスライダの配設位置を説明するための図、図8は本発明の第1の実施の形態におけるスライダの動作を説明するための第1の図、図9は本発明の第1の実施の形態におけるスライダの動作を説明するための第2の図である。
図において、u1は走査ユニット、13は印字ヘッド、14はプラテン、24はキャリッジ、26はキャリッジシャフト、32は、プリンタ10のサイドフレーム間に、印字ヘッド13の走査方向に延在させて架設され、キャリッジ24を移動自在に支持し、印字ヘッド13を走査方向に案内する第2の案内部材としてのガイドフレームである。
該ガイドフレーム32は、断面が「コ」字状の形状を有し、頂部32a、及び該頂部32aの両縁から下方に向けて垂下させられる垂下部32b、32cを備えた加工板材から成り、前記垂下部32b、32c間に溝m1が形成される。また、ガイドフレーム32は、キャリッジシャフト26の上方において、キャリッジシャフト26と平行に延在させて配設される。なお、本実施の形態においては、加工板材を形成するための材料として、鉄又はステンレスが使用される。
前記プラテン14は、断面が「コ」字状の形状を有し、用紙Pを介して印字ワイヤが打ち付けられる平坦部14a、及び該平坦部14aの両縁から下方に向けて垂下させられる垂下部14b、14cを備えた加工板材から成る。なお、プラテン14は、コストを低くすることができ、線膨張係数が小さく、温度の変化に伴って変形しにくく、しかも、耐久性が高い材料、本実施の形態においては、鉄、ステンレス等の金属材料によって形成される。
また、前記プラテン14は、キャリッジシャフト26よりフロント側の斜め下方において、キャリッジシャフト26と平行に延在させて配設される。
前記キャリッジ24は、キャリッジシャフト26を摺動自在に嵌入させるための貫通穴h1が形成された本体部71、該本体部71の下端からプリンタ10のフロント側に向けて突出させて形成され、印字ヘッド13を搭載するためのヘッド搭載部72、前記本体部71の上端から上方に向けて突出させて形成され、ガイドフレーム32と摺動自在に当接させられる摺動当接部73、及び該摺動当接部73に対して揺動自在に配設され、摺動当接部73と共にガイドフレーム32を挟持するスライドピース74を備える。
前記本体部71は、キャリッジシャフト26の軸方向において所定の長さを有する筒状の軸受部76を備え、該軸受部76に前記貫通穴h1が形成される。なお、前記キャリッジシャフト26及び貫通穴h1の断面は円形の形状を有する。
また、前記ヘッド搭載部72は、キャリッジシャフト26の軸方向において前記軸受部76より長く、プラテン14に沿って延在させて形成され、印字ヘッド13が搭載されたときにノーズ13aがプラテン14と対向するように、印字ヘッド13の移動方向における中央部に開口h2を備える。
そして、前記摺動当接部73は、上端に、前記ガイドフレーム32と対向させて形成され、ガイドフレーム32の垂下部32cの外周面と当接させられる摺動面Saを備える。
また、前記スライドピース74は、プリンタ10の高さ方向において前記摺動当接部73と平行に延在させて配設され、プリンタ10の高さ方向のほぼ中央において、支持部83によって、摺動当接部73に対して揺動自在に支持される。そして、スライドピース74は、上端に、前記ガイドフレーム32の溝m1内において垂下部32cの内周面と当接させて形成された摺動部80を備える。また、前記スライドピース74の下端と摺動当接部73との間に付勢部材としてのスプリング85が配設され、該スプリング85の付勢力によってスライドピース74が付勢され、摺動部80がガイドフレーム32に押し付けられる。
したがって、摺動当接部73及びスライドピース74によってガイドフレーム32が挟持された状態で、摺動面Saと垂下部32cの外周面とが摺動させられ、摺動部80と垂下部32cの内周面とが摺動させられて、キャリッジ24が移動させられる。
なお、キャリッジ24は、キャリッジシャフト26の軸受部76への嵌入部分、並びに摺動当接部73及びスライドピース74によるガイドフレーム32の挟持部分の2点で位置決めがされる。
本実施の形態においては、プリンタ10のコストを低くするために、所定の材料、例えば、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリカーボネート(PC)等の樹脂材料を射出成形することによって形成されたキャリッジ24が使用される。そして、線膨張係数を小さくし、耐久性を高くするために、樹脂材料にガラス繊維又は炭素繊維が含有される。また、本体部71とヘッド搭載部72との連結部には、複数の補強用のリブ81が、互いに平行に突出させて形成される。
ところで、プリンタ10においては、印字が行われるのに伴って、制御部を構成する電子部品において熱が発生したり、印字ヘッド13において、電磁コイルが励磁されることによって熱が発生したりするので、プリンタ10の筐体内の温度が変化する。
そして、前述されたように、キャリッジ24は、樹脂材料によって形成されるので、プリンタ10の筐体内の温度が高くなるのに伴って膨張し、プリンタ10の筐体内の温度が低くなるのに伴って収縮する。
また、樹脂材料の特徴として、射出成形時の樹脂の流動方向における線膨張係数より、流動方向に対して直角の方向における線膨脹係数が高くなる傾向がある。したがって、前記リブ81においては、射出成形時に、樹脂の流動方向に対して直角の方向において、金型の狭い隙間に樹脂が進入するので、線膨脹係数が高くなり、キャリッジ24に反りが発生してしまう。
その結果、プリンタ10の筐体内の温度が変化するのに伴って、キャリッジ24が膨張したり、収縮したり、キャリッジ24に反りが発生したりすることによって、図6に示されるように、走査ユニットu1がキャリッジシャフト26を中心に矢印A方向に回動させられると、ヘッドギャップδが変動し、印字ワイヤによる打撃力が変化し、用紙Pに安定させて印字を行うことができなくなってしまう。
すなわち、プリンタ10の筐体内の温度が高くなると、ヘッドギャップδが大きくなり、プリンタ10の筐体内の温度が低くなると、ヘッドギャップδが小さくなるので、印字濃度が変化し、印字品位が低下してしまう。
そこで、本実施の形態においては、プリンタ10の筐体内の温度が変化するのに伴ってヘッドギャップδが変動するのを防止するために、キャリッジ24の所定の部位、本実施の形態においては、前記摺動当接部73の摺動面Saに、ギャップ変動防止部材としてのスライダ45がガイドフレーム32と当接させて配設されるようになっている。
前記スライダ45は、プリンタ10の筐体内の温度が高くなると膨張し、プリンタ10の筐体内の温度が低くなると収縮することによって、プリンタ10の筐体内の温度の変化に伴うヘッドギャップδの変動を相殺し、ヘッドギャップδが変動するのを防止する。
なお、本実施の形態においては、前記スライダ45が、ガイドフレーム32に対する摺動性を高くするために、所定の材料、本実施の形態においては、摺動性の高い樹脂材料によって形成される。本実施の形態においては、樹脂材料としてポリアセタール(POM)から成る「デルリン500AF」(デュポン社製)が使用される。
ヘッドギャップδは、スライダ45が配設されない状態で、0.0008〜0.0012〔mm/℃〕の範囲で変動するので、前記スライダ45の寸法、本実施の形態においては、スライダ45のフロント側の端部とリヤ側の端部との距離、すなわち、スライダ45の厚さWが、ヘッドギャップδが0.0012〜0.0008〔mm/℃〕の範囲で変動するように設定される。これにより、ヘッドギャップδの変動がスライダ45の膨張及び収縮によって相殺され、ヘッドギャップδが変動するのを防止することができる。
すなわち、本実施の形態においては、プリンタ10の筐体内の温度が高くなったときに、図8に示されるように、走査ユニットu1がキャリッジシャフト26を中心として矢印B方向に回動させられようとすると、スライダ45が矢印C方向に膨張して走査ユニットu1を矢印D方向に回動させる。また、プリンタ10の筐体内の温度が低くなったときに、図9に示されるように、走査ユニットu1がキャリッジシャフト26を中心として矢印B’方向に回動させられようとすると、スライダ45が矢印C’方向に収縮して走査ユニットu1を矢印D’方向に回動させる。
本実施の形態において、キャリッジシャフト26の中心と、スライダ45の後端面の中心との距離をL1とし、キャリッジシャフト26の中心と、印字ヘッド13のノーズ13aの中心との距離をL2としたとき、距離L1、L2は、
L1:L2=1.5:1
であるので、距離L2に対する距離L1の比ηは、
η=1.5
になる。そして、前記ポリアセタールの線膨脹係数が0.0001〔/℃〕であるので、スライダ45の厚さWは、プリンタ10の筐体内の温度が変化するのに伴って、12〜18〔mm〕の範囲で変動するように設定される。
なお、実際には、スライダ45が膨張及び収縮する方向が、キャリッジシャフト26の中心とスライダ45の後端面の中心とを結ぶ線に対して垂直ではなく、また、ヘッドギャップδが変動する方向が、キャリッジシャフト26の中心とノーズ13aの中心とを結ぶ線に対して垂直ではないが、本実施の形態においては、スライダ45の厚さWを前記比ηに基づいて算出される値で近似した。
そして、キャリッジ24のリブ81の構造、並びにスライダ45、キャリッジシャフト26及びノーズ13aの位置等に対応させてスライダ45の厚さWが調整される。
また、印字ヘッド13、プラテン14、キャリッジ24、キャリッジシャフト26、スライダ45等によって、ヘッドギャップ調整機構が構成される。
このように、本実施の形態においては、キャリッジ24が樹脂材料によって形成されるので、プリンタ10のコストを低くすることができる。
また、ガイドフレーム32と当接させてスライダ45が配設されるので、プリンタ10の筐体内の温度の変化に伴ってヘッドギャップδが変動しようとしても、スライダ45の膨張及び収縮によってヘッドギャップδの変動が相殺される。したがって、ヘッドギャップδが変動するのを防止することができるので、安定させて印字を行うことができ、印字品位を向上させることができる。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の形態の効果を援用する。
図10は本発明の第2の実施の形態における走査ユニットをプリンタに搭載した状態を示す斜視図、図11は本発明の第2の実施の形態における走査ユニットをプリンタに搭載した状態を示す要部断面図、図12は本発明の第2の実施の形態におけるプラテンの動作を説明するための第1の図、図13は本発明の第2の実施の形態におけるプラテンの動作を説明するための第2の図である。
図において、u1は走査ユニット、13は印字ヘッド、84はプラテン、24はキャリッジ、26は第1の案内部材としてのキャリッジシャフト、32は、プリンタ10(図2)の左右のサイドフレーム間に、印字ヘッド13の走査方向に延在させて架設され、印字ヘッド13を走査方向に案内する第2の案内部材としてのガイドフレームである。
前記プラテン84は、断面が円形の形状を有し、媒体としての用紙Pを搬送するための第3の搬送ローラとして機能する。そして、プラテン84は、搬送用の駆動部としてのラインフィードモータMを駆動することによって、フロントフィードローラ対16及びリヤフィードローラ対17と共に回転させられる。
また、前記プラテン84は、芯部材としての金属製の芯金84a、及びプラテン84の所定の部位、本実施の形態においては、芯金84aの径方向外方に配設され、芯金84aの外周面を被うギャップ変動防止部材としての被覆層84bから成る。該被覆層84bは、用紙Pを搬送するための摩擦力を発生させ、しかも、印字ワイヤによって打ち付けられても劣化しにくく、十分な耐久性を有する所定の材料、本実施の形態においては、硬度の高い樹脂材料のうちのゴム材料によって形成される。なお、本実施の形態においては、該ゴム材料として、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)が使用されるが、スチレン・ブタジエンゴムは温度の変化の影響を受けやすいので、薄く筒状に成形し、前記芯金84aの上に圧入によって外嵌することにより被覆層84bが形成される。
そして、該被覆層84bは、プリンタ10の筐体内の温度が高くなるのに伴って膨張し、プリンタ10の筐体内の温度が低くなるのに伴って収縮することによって、ヘッドギャップδの変動を相殺し、ヘッドギャップδが変動するのを防止する。
すなわち、本実施の形態においては、プリンタ10の筐体内の温度が高くなったときに、図12に示されるように、走査ユニットu1がキャリッジシャフト26を中心として矢印E方向に回動させられると、被覆層84bが膨張し、プラテン84におけるノーズ13aと対向する部分が矢印F方向に移動させられる。また、プリンタ10の筐体内の温度が低くなったときに、図13に示されるように、走査ユニットu1がキャリッジシャフト26を中心として矢印E’方向に回動させられると、被覆層84bが収縮し、プラテン84におけるノーズ13aと対向する部分が矢印F’方向に移動させられる。
この場合、前記スチレン・ブタジエンゴムの線膨脹係数は0.00023〔/℃〕であるので、0.0008〜0.0012〔mm/℃〕の範囲で変動するヘッドギャップδを相殺するために、被覆層84bの寸法、本実施の形態においては、被覆層84bの厚さqが、約3.5〜5.2〔mm〕の範囲で変化するように設定される。
なお、キャリッジ24のリブ81の構造、並びにキャリッジシャフト26及びノーズ13aの位置等に対応させて被覆層84bの厚さqが調整される。
本実施の形態においては、印字ヘッド13、プラテン84、キャリッジ24、キャリッジシャフト26、被覆層84b等によって、ヘッドギャップ調整機構が構成される。
このように、本実施の形態においては、プラテン84に被覆層84bが配設されるので、プリンタ10の筐体内の温度の変化に伴ってヘッドギャップδが変動しても、被覆層84bが膨張及び収縮することによってヘッドギャップδの変動が相殺される。したがって、ヘッドギャップδが変動するのを防止することができるので、安定させて印字を行うことができ、印字品位を向上させることができる。
前記第1、第2の実施の形態においては、プリンタ10として、シリアルプリンタを使用した場合について説明しているが、本発明を印字ヘッドがキャリッジに搭載される各種のプリンタに適用することができる。
なお、本発明は前記各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
13 印字ヘッド
14、84 プラテン
24 キャリッジ
26 キャリッジシャフト
45 スライダ
84b 被覆層

Claims (4)

  1. (a)印字ワイヤを突き出すことによって印字を行う印字ヘッドと、
    (b)樹脂材料によって形成され、前記印字ヘッドを搭載するためのキャリッジと、
    (c)該キャリッジを移動自在に支持するキャリッジシャフトと、
    (d)該キャリッジシャフトと平行に配設され、前記キャリッジを移動自在に支持するガイドフレームと、
    (e)前記印字ヘッドと対向させて配設されたプラテンとを有するとともに、
    (f)前記キャリッジの所定の部位に、所定の材料から成り、温度の変化に伴って印字ヘッドとプラテンとの間のヘッドギャップが変動するのを防止するギャップ変動防止部材が、前記ガイドフレームと当接させて配設されることを特徴とするヘッドギャップ調整機構。
  2. 前記ギャップ変動防止部材は、前記所定の材料の線膨張係数及びヘッドギャップの変動の範囲に基づいて寸法が設定される請求項1に記載のヘッドギャップ調整機構
  3. 記ギャップ変動防止部材は摺動性の高い樹脂材料によって形成される請求項1又は2に記載のヘッドギャップ調整機構。
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載のヘッドギャップ調整機構が搭載された画像形成装置。
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