JP6378021B2 - 用紙 - Google Patents
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Description
請求項2に係る発明は、前記凸形状の折筋および前記凹形状の折筋が形成され、当該凸形状の折筋は、当該折筋の、前記上流側立ち上がり部が前記下流側立ち上がり部よりも緩い傾斜で形成され、当該凹形状の折筋は、当該折筋の、前記下流側立ち下がり部が前記上流側立ち下がり部よりも緩い傾斜で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の用紙である。
請求項3に係る発明は、前記凸形状の折筋は、前記上流側立ち上がり部と当該上流側立ち上がり部よりも上流側の平坦部とを繋ぐ屈曲した部分である上流側立ち上がり屈曲部が、前記下流側立ち上がり部と当該下流側立ち上がり部よりも下流側の平坦部とを繋ぐ屈曲した部分である下流側立ち上がり屈曲部よりも、小さい曲率で形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の用紙である。
請求項4に係る発明は、前記凹形状の折筋は、前記下流側立ち下がり部と当該下流側立ち下がり部よりも下流側の平坦部とを繋ぐ下流側立ち下がり屈曲部が、前記上流側立ち下がり部と当該上流側立ち下がり部よりも上流側の平坦部とを繋ぐ上流側立ち下がり屈曲部よりも、小さい曲率で形成されていることを特徴とする請求項1乃至3何れか1項に記載の用紙である。
請求項5に係る発明は、用紙搬送装置に対する搬送方向が定められ、当該搬送方向に対して交差する方向に延びた折り曲げるための筋である折筋が形成され、前記用紙搬送装置に配置された際に前記折筋が上方に突出した凸形状のときは、当該折筋の、前記搬送方向の上流側の立ち上がり部分である上流側立ち上がり部と、当該上流側立ち上がり部よりも上流側の平坦部とを繋ぐ屈曲した部分である上流側立ち上がり屈曲部が、当該搬送方向の下流側の立ち上がり部分である下流側立ち上がり部と当該下流側立ち上がり部よりも下流側の平坦部とを繋ぐ屈曲した部分である下流側立ち上がり屈曲部よりも、小さい曲率で形成され、または、前記用紙搬送装置に配置された際に前記折筋が下方に陥没した凹形状のときは、当該折筋の、前記搬送方向の下流側の立下り部分である下流側立ち下がり部と、当該下流側立ち下がり部よりも下流側の平坦部とを繋ぐ下流側立ち下がり屈曲部が、当該搬送方向の上流側の立下り部分である上流側立ち下がり部と当該上流側立ち下がり部よりも上流側の平坦部とを繋ぐ上流側立ち下がり屈曲部よりも、小さい曲率で形成されている用紙である。
請求項6に係る発明は、前記凸形状の折筋および前記凹形状の折筋が形成され、当該凸形状の折筋は、前記上流側立ち上がり屈曲部が前記下流側立ち上がり屈曲部よりも小さい曲率で形成され、前記凹形状の折筋は、前記下流側立ち下がり屈曲部が前記上流側立ち下がり屈曲部よりも小さい曲率で形成されていることを特徴とする請求項5に記載の用紙である。
請求項7に係る発明は、前記用紙は、フラットファイルに用いられる用紙であることを特徴とする請求項1乃至6何れか1項に記載の用紙である。
請求項2に係る発明によれば、凸形状の折筋と凹形状の折筋とが形成されている用紙において、折筋の搬送方向の上流側と下流側とが同じ傾斜で形成されている場合に比して、重ねられた用紙の間の摩擦力を低減する。
請求項3に係る発明によれば、上流側立ち上がり屈曲部と下流側立ち上がり屈曲部とが同様の曲率で形成されている場合に比して、重ねられた用紙と用紙の間の摩擦力を低減する。
請求項4に係る発明によれば、上流側立ち下がり屈曲部と下流側立ち下がり屈曲部とが同様の曲率で形成されている場合に比して、重ねられた用紙と用紙との間の摩擦力を低減する。
請求項5に係る発明によれば、折筋が形成された用紙を用紙搬送装置により搬送方向に搬送する場合に、搬送方向における折筋の上流側と下流側の屈曲部が同じ曲率で形成されている場合よりも、重ねられた用紙の間の摩擦力を低減する。
請求項6に係る発明によれば、凸形状の折筋と凹形状の折筋とが形成されている用紙において、折筋の搬送方向の上流側と下流側の屈曲部とが同じ曲率で形成されている場合に比して、重ねられた用紙の間の摩擦力を低減する。
請求項7に係る発明によれば、フラットファイルに用いられる用紙を用紙搬送装置により搬送方向に搬送する場合に、折筋の搬送方向の上流側と下流側が同じ形状で形成されている場合よりも、重ねられた用紙の間の摩擦力を低減する。
<フラットファイル用の用紙>
図1は、本発明の一実施の形態に係る用紙10が用いられるフラットファイル100を示す斜視図、図2は、図1に示す用紙10を裏から見た状態にて、用紙10の表面(おもてめん)10aを示す平面図である。
図1に示したフラットファイル100は、内側に書類200を綴じたときの表紙となる用紙10と、書類200を用紙10の内側に綴じる綴じ具90とを備えている。
用紙10は、図2に示すように、1枚の例えば板紙で平板状に形成されている。板紙は、多層抄き(積層紙)のものに限定されず、単層抄きのものも含む。用紙10の四隅の部分10cはそれぞれR(アール)が付けられて丸められている。用紙10には、長手方向Xに直交する短手方向Yに沿った複数の折筋15,16,17,18が形成されている。
図3は、用紙10に文章等の文字を始めとした画像情報を印刷する機能を備えた画像形成装置300(用紙搬送装置の一例)の手差しトレイ310に、複数枚(例えば、10枚)の用紙10が重ねて配置された状態を示す模式図である。画像形成装置300は、図3に示すように、手差しトレイ310に上に配置された、折筋15,16,17,18(図2参照)が折り曲げられる前の平坦な状態の用紙10を、搬送方向Zに搬送する。そして、画像形成装置300は、用紙10を搬送方向Zの下流側に搬送しながら、手差しトレイ310上で上方を向いた面に印刷する。すなわち、図1に示す画像形成装置300では、用紙10の表面10aを上方に向けて配置することで、搬送される用紙10の表面10aに印刷を施す。
尚、本実施の形態では、用紙搬送装置の一例として画像形成装置300を図示して説明している。しかしながら、用紙10を搬送するものとしては、印刷後の用紙10に対してパンチ穴やステープルなどの後処理を施す後処理装置や、単体としての用紙を給紙する給紙装置など、他の用紙搬送装置についても適用できる。
本実施の形態の用紙10は、画像形成装置300による搬送方向Zの下流側に表表紙部分11、上流側に裏表紙部分14が合うように、画像形成装置300に対する搬送方向が定められている。そして、各折筋15,16,17,18は、画像形成装置300の搬送方向Zに対して面上において交差する方向、より詳しくは搬送方向Zに対して直交する方向に延びている。
図4(A)は、図2におけるIV−IV線に沿った断面を示す断面図、同図(B)は、同図(A)における凹形状の折筋15の拡大図、同図(C)は、同図(A)における凸形状の折筋17の拡大図である。用紙10が図3に示すように、表面10aを上方に向け、搬送方向Zの下流側に表表紙部分11を配置して画像形成装置300に配置された際に、図4(A)に示すように、用紙10の山折用の折筋15,16,18は、下方に陥没した凹形状に形成されている。
一方、用紙10が図3に示すように、表面10aを上方に向け、搬送方向Zの下流側に表表紙部分11を配置して画像形成装置300に配置された際に、図4(A)に示すように、用紙10の谷折用の折筋17は、上方に突出した凸形状に形成されている。
一方、上流側立ち下がり部15cは下流側立ち下がり部15bよりも強い傾斜であるが、この強い傾斜は、折筋15を山折に折り曲げたときに、折割れ(紙層の割れや繊維質の毛羽立ちなど)を発生させない傾斜である。
なお、他の凹形状の山折用の折筋16,18も、図示は省略するが、折筋15と同様に、搬送方向Zの下流側の下流側立ち下がり部が、搬送方向Zの上流側の上流側立ち下がり部よりも緩い傾斜で形成されている。
一方、下流側立ち上がり部17bは上流側立ち上がり部17cよりも強い傾斜であるが、この強い傾斜は、折筋17を谷折に折り曲げたときに、折割れ(紙層の割れや繊維質の毛羽立ちなど)を発生させない傾斜である。
本実施の形態の用紙10は、図5に示すように、画像形成装置300に対して複数重ねられて上述したように配置される。そして、画像形成装置300に配置された複数の用紙10は、図6に示すように、画像形成装置300の送出ロール320によって、最上部から1枚ずつ画像形成装置300の搬送方向Zに搬送される。
凸形状の折筋17の上流側立ち上がり部17cについても、仮に、下流側立ち上がり部17bと同じように折割れを発生させない強い傾斜で形成されているとする。この場合も、最上部の用紙10と、この用紙10に重なる下層の用紙10との間で、折筋17同士が引っ掛かりを生じる。
したがって、最上部の用紙10が搬送方向Zに搬送される際に、図6に示すように、用紙10の各折筋15,16,18の下流側立ち下がり部15b,16b,18bが、下層の用紙10の各折筋15,16,18の下流側立ち下がり部15b,16b,18bに引っ掛からない。同様に、用紙10の折筋17の上流側立ち上がり部17cも、下層の用紙10の折筋17の上流側立ち上がり部17cに引っ掛からない。
つまり、本実施の形態の用紙10は、重ねられた状態で1枚ずつ搬送方向Zに搬送される際に、下層の用紙10との間で引っ掛かりが起こらない。この結果、最上部の用紙10が、画像形成装置300によって搬送方向Zに搬送されるのを妨げられない。
これにより、本実施の形態の用紙10によれば、搬送方向Zに搬送される最上部の用紙10における下流側立ち下がり屈曲部15eと、重ねられた下層の用紙10との間での摩擦力を低減する。
他の凹形状の折筋16,18も、図示は省略するが、折筋15と同様に、下流側立ち下がり屈曲部が、上流側立ち下がり屈曲部よりも小さい曲率で形成されていて、各折筋16,18における下流側立ち下がり屈曲部と、重ねられた下層の用紙10(図5参照)との間での摩擦力を低減する。
これにより、本実施の形態の用紙10によれば、搬送方向Zに搬送される最上部の用紙10における上流側立ち上がり屈曲部17fと、重ねられた下層の用紙10との間での摩擦力を低減する。
また、折筋は複数形成されたものであってもよいし、1つだけ形成されたものであってもよい。
また、本発明における用紙は、全体が単一の種類の材料(例えば紙)で形成されたものでなくてもよく、例えば、板紙の一部に、透明な樹脂材料で形成されたシート等を含むものであってもよい。
なお、本発明の用紙は板紙に限定されるものではない。
包装容器としての箱を形成する用紙は、縦方向、横方向および斜め方向に多数の折筋が予め形成されていて、その折筋に沿って用紙を折り曲げることで、立体的な箱が形成される。そして、この箱の表面となる用紙の部分に、画像形成装置で印刷を行う場合にも、本発明の用紙を適用することで、画像形成装置に対して用紙が特定の状態に配置される。
図7は、用紙10の製造方法の一例を示す模式図であり、(A)は凹形状の折筋15を形成する形態、(B)は凸形状の折筋17を形成する形態、をそれぞれ示す。用紙10に折筋15を形成する場合、例えば、1枚の設定サイズに予め切断された用紙10を、図7(A)に示すように、用紙保持部材410により静止した状態に保持する。用紙保持部材410は、用紙10の搬送方向Zに沿って、2か所以上に設けられていて、用紙10を平坦な状態に保持する。
ここで、可動刃420の、搬送方向Zの上流側には受け刃440が配置されている。このため、折筋15のうち、可動刃420よりも搬送方向Zの上流側の部分(上流側立ち下がり部15c(図4(B)参照)に相当)は、可動刃420と受け刃440とに強く挟まれる。一方、折筋15のうち、可動刃420よりも搬送方向Zの下流側の部分(下流側立ち下がり部15b(図4(B)参照)に相当)は、相対的に緩く下方に引かれるだけである。
この結果、下流側立ち下がり部15bが上流側立ち下がり部15cよりも緩い傾斜となった折筋15が形成される。
他の凹形状の折筋16,18についても、折筋15と同様にして形成することができる。
ここで、可動刃430の、搬送方向Zの下流側には受け刃450が配置されている。このため、折筋17のうち、可動刃430よりも搬送方向Zの下流側の部分(下流側立ち上がり部17b(図4(C)参照)に相当)は、可動刃430と受け刃450とに強く挟まれる。一方、折筋17のうち、可動刃430よりも搬送方向Zの上流側の部分(上流側立ち上がり部17c(図4(C)参照)に相当)は、相対的に緩く上方に引かれるだけである。
この結果、上流側立ち上がり部17cが下流側立ち上がり部17bよりも緩い傾斜となった折筋17が形成される。
Claims (7)
- 用紙搬送装置に対する搬送方向が定められ、当該搬送方向に対して交差する方向に延びた折り曲げるための筋である折筋が形成され、
前記用紙搬送装置に配置された際に前記折筋が上方に突出した凸形状のときは、当該折筋の、前記搬送方向の上流側の立ち上がり部分である上流側立ち上がり部が、当該搬送方向の下流側の立ち上がり部分である下流側立ち上がり部よりも緩い傾斜で形成され、
または、前記用紙搬送装置に配置された際に前記折筋が下方に陥没した凹形状のときは、当該折筋の、前記搬送方向の下流側の立ち下がり部分である下流側立ち下がり部が、当該搬送方向の上流側の立ち下がり部分である上流側立ち下がり部よりも緩い傾斜で形成されている用紙。 - 前記凸形状の折筋および前記凹形状の折筋が形成され、当該凸形状の折筋は、当該折筋の、前記上流側立ち上がり部が前記下流側立ち上がり部よりも緩い傾斜で形成され、当該凹形状の折筋は、当該折筋の、前記下流側立ち下がり部が前記上流側立ち下がり部よりも緩い傾斜で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の用紙。
- 前記凸形状の折筋は、前記上流側立ち上がり部と当該上流側立ち上がり部よりも上流側の平坦部とを繋ぐ屈曲した部分である上流側立ち上がり屈曲部が、前記下流側立ち上がり部と当該下流側立ち上がり部よりも下流側の平坦部とを繋ぐ屈曲した部分である下流側立ち上がり屈曲部よりも、小さい曲率で形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の用紙。
- 前記凹形状の折筋は、前記下流側立ち下がり部と当該下流側立ち下がり部よりも下流側の平坦部とを繋ぐ下流側立ち下がり屈曲部が、前記上流側立ち下がり部と当該上流側立ち下がり部よりも上流側の平坦部とを繋ぐ上流側立ち下がり屈曲部よりも、小さい曲率で形成されていることを特徴とする請求項1乃至3何れか1項に記載の用紙。
- 用紙搬送装置に対する搬送方向が定められ、当該搬送方向に対して交差する方向に延びた折り曲げるための筋である折筋が形成され、
前記用紙搬送装置に配置された際に前記折筋が上方に突出した凸形状のときは、当該折筋の、前記搬送方向の上流側の立ち上がり部分である上流側立ち上がり部と、当該上流側立ち上がり部よりも上流側の平坦部とを繋ぐ屈曲した部分である上流側立ち上がり屈曲部が、当該搬送方向の下流側の立ち上がり部分である下流側立ち上がり部と当該下流側立ち上がり部よりも下流側の平坦部とを繋ぐ屈曲した部分である下流側立ち上がり屈曲部よりも、小さい曲率で形成され、
または、前記用紙搬送装置に配置された際に前記折筋が下方に陥没した凹形状のときは、当該折筋の、前記搬送方向の下流側の立下り部分である下流側立ち下がり部と、当該下流側立ち下がり部よりも下流側の平坦部とを繋ぐ下流側立ち下がり屈曲部が、当該搬送方向の上流側の立下り部分である上流側立ち下がり部と当該上流側立ち下がり部よりも上流側の平坦部とを繋ぐ上流側立ち下がり屈曲部よりも、小さい曲率で形成されている用紙。 - 前記凸形状の折筋および前記凹形状の折筋が形成され、当該凸形状の折筋は、前記上流側立ち上がり屈曲部が前記下流側立ち上がり屈曲部よりも小さい曲率で形成され、
前記凹形状の折筋は、前記下流側立ち下がり屈曲部が前記上流側立ち下がり屈曲部よりも小さい曲率で形成されていることを特徴とする請求項5に記載の用紙。 - 前記用紙は、フラットファイルに用いられる用紙であることを特徴とする請求項1乃至6何れか1項に記載の用紙。
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