JP6376457B2 - 処理液供給装置およびフィルタ劣化検出方法 - Google Patents

処理液供給装置およびフィルタ劣化検出方法 Download PDF

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Description

この発明は、処理対象の基板を処理する基板処理部に処理液を供給する処理液供給装置、および処理液をろ過するフィルタの劣化を検出するフィルタ劣化検出方法に関する。処理対象になる基板には、たとえば、半導体ウエハ、液晶表示装置用ガラス基板、プラズマディスプレイ用基板、FED(Field Emission Display)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板、セラミック基板、太陽電池用基板等の基板が含まれる。
下記特許文献1は、基板を洗浄する洗浄装置を開示している。洗浄装置は、洗浄液を洗浄槽に循環させる循環ラインを含む。循環ライン用の配管の途中には、薬液フィルタ等のフィルタと、圧力計とが設けられている。フィルタは、洗浄液をろ過する。圧力計は、配管内のフィルタの前後における圧力差を計測する。塵埃等の付着によってフィルタのろ過能力が劣化すると、配管内のフィルタの前後における圧力差が大きくなる。この圧力差がある値を超えるとフィルタの交換時期が来たと判断され、フィルタが新しいものに交換される。
特開2002−246357号公報
近年、基板に形成されるデバイスの微細化が進んでいる。そのことによって、微細で少量な塵埃等のパーティクルが、デバイスの不良の原因となっている。デバイスに不良を発生させないためには、処理液からパーティクルを確実に除去し、処理液の清浄度を厳しく管理する必要がある。これに伴い、パーティクルがフィルタを通過しないように、フィルタの劣化を精度良く検出する必要がある。
フィルタの劣化に伴う、当該フィルタを通過する処理液の圧力損失の変化は、比較的小さい。したがって、特許文献1のように、循環ライン用の配管内のフィルタ前後の圧力差を単に計測することにより当該フィルタの劣化を検出する手法では、劣化検出精度が不十分となり、処理液の清浄度を十分に管理できない虞がある。
一方、パーティクルカウンタ等の比較的高価な装置を用いて、フィルタによってろ過された後の処理液中のパーティクルの数量を厳密に測定することによって、フィルタの劣化を検出することも考えられるが、この方策では、コストが増大する虞がある。
そこで、この発明の目的の一つは、コストの増大を抑制しつつ、清浄な処理液を供給できる、処理液供給装置を提供することである。
この発明の他の目的は、コストの増大を抑制しつつ、フィルタの劣化を精度良く検出できるフィルタ劣化検出方法を提供することである。
上記目的を達成するための請求項1に記載の発明は、基板処理部(2)に処理液を供給するための処理液供給装置(3)であって、処理液供給部(10,10A,11,11A)から供給される前記処理液が流通する第1の配管(15,16)と、前記第1の配管を流通する前記処理液をろ過する流通用フィルタ(19,20)と、前記第1の配管とは別の配管であって、前記処理液供給部から供給される前記処理液が流通する第2の配管(17,18,85)と、前記第2の配管を流通する前記処理液をろ過する検出用フィルタ(21,22)とを含み、前記第1および第2の配管には、前記処理液供給部から供給される処理液が同時に供給されるようになっており、前記処理液供給装置は、前記第2の配管内における前記検出用フィルタの圧力損失の変化を検出する圧力損失変化検出手段(25,26,66,81,82)と、前記圧力損失変化検出手段の検出結果に基づいて、前記流通用フィルタの劣化を判定する劣化判定手段(66)とを含み、前記検出用フィルタの孔径(d1,d2)は、前記流通用フィルタの孔径(D1、D2)よりも小さい、処理液供給装置である。
括弧内の数字等は、後述の実施形態における対応構成要素等を表すが、特許請求の範囲を実施形態に限定する趣旨ではない。以下、この項において同じ。
「第2の配管内における検出用フィルタの圧力損失」とは、第2の配管を流通する処理液が第2フィルタを通過する際に失うエネルギー量をいう。この明細書において、「第2の配管内における検出用フィルタの圧力損失」を、単に「検出用フィルタの圧力損失」という場合がある。
この構成によれば、第1および第2の配管には、共通の処理液供給部から供給される処理液が同時に供給される。また、流通用フィルタは、第1の配管を流通する処理液をろ過し、検出用フィルタは、第2の配管を流通する処理液をろ過する。そのため、流通用フィルタおよび検出用フィルタには、共通の処理液供給部からの処理液が同時に流れる。これによって、流通用フィルタおよび検出用フィルタの劣化の度合い(劣化度)には、互いに関連性がある。そのため、検出用フィルタの圧力損失の変化の検出結果に基づいて、流通用フィルタの劣化を精度良く判定することができる。したがって、適切な時期に流通用フィルタを交換することが可能であり、これにより、基板処理部に供給される処理液を清浄な状態に保つことができる。
また、フィルタの劣化を精度良く検出するための装置を設ける必要がないので、コストの増大を抑えることができる。
これにより、コストの増大を抑制しつつ、清浄な処理液を供給することができる
フィルタの孔径とは、フィルタの厚み方向から見たときのフィルタの孔の重心から当該孔の縁部までの距離の平均値を半径とする円の直径のことをいう。すなわち、フィルタの厚み方向から見て孔が円形状であるときは、孔径は、当該円の直径に相当する。また、フィルタの厚み方向から見て孔が正方形状であるときは、孔径は、当該正方形の一辺の長さとよりも長く、当該正方形の対角線の長さよりも短い。
この構成によれば、検出用フィルタの孔径は、流通用フィルタの孔径よりも小さい。そのため、検出用フィルタの孔径が小さくなるにしたがって、検出用フィルタの目詰まりが起きやすくなり、検出用フィルタの圧力損失の変化が大きくなる。
したがって、検出用フィルタの圧力損失の変化に基づいて、流通用フィルタの劣化を精度良く検出することができる。
請求項2に記載の発明は、前記検出用フィルタのろ過面積(r1,r2)は、前記流通用フィルタのろ過面積(R1,R2)よりも小さい、請求項1に記載の処理液供給装置である。
ろ過面積とは、フィルタにおいて、薬液をろ過することができる部分の表面積である。
この構成によれば、検出用フィルタは、流通用フィルタよりもろ過面積が小さい。ろ過面積が小さくなるに従って、検出用フィルタは安価になる。したがって、コストの増大を抑制しつつ、流通用フィルタの劣化を良好に検出できる。
請求項3に記載の発明は、前記流通用フィルタおよび前記検出用フィルタは、その単位ろ過面積の当たりの処理液の流量(j1,j2,J1,J2)が互いに等しくなるように設けられている、請求項1または2に記載の処理液供給装置である。
ここで、単位ろ過面積とは、単位面積(たとえば1m)当たりのろ過面積である。
この構成によれば、検出用フィルタおよび流通用フィルタの単位ろ過面積当たりの処理液の流量が互いに等しいため、流通用フィルタおよび検出用フィルタの劣化度が互いに一致する。よって、検出用フィルタおよび流通用フィルタの交換時期を互いに等しくできる。
請求項4に記載の発明は、前記検出用フィルタの材質は、前記流通用フィルタの材質と同じである、請求項1〜のいずれか一項に記載の処理液供給装置である。
この構成によれば、検出用フィルタの材質は、流通用フィルタの材質と同じであるため、検出用フィルタおよび流通用フィルタの吸着性能、すなわちパーティクルを捕捉する効率が互いに同程度である。そのため、検出用フィルタおよび流通用フィルタの劣化の進み具合が互いに等しい。したがって、検出用フィルタの圧力損失の変化の検出結果に基づいて、流通フィルタの劣化を、より一層精度良く判定できる。よって、検出用フィルタおよび流通用フィルタの交換時期を互いに等しくできる。
請求項5に記載の発明は、前記検出用フィルタの圧力損失の変化と前記流通用フィルタの劣化との対応関係を表す対応データ(70,PE)を記憶する記憶手段(65)をさらに含み、前記劣化判定手段は、前記対応データおよび前記圧力損失変化検出手段の検出結果に基づいて前記流通用フィルタの劣化を判定する、請求項1〜のいずれか一項に記載の処理液供給装置である。
この構成によれば、検出用フィルタの圧力損失の変化と流通用フィルタの劣化との対応関係を表す対応データが記憶手段に記憶されている。圧力損失検出手段の検出結果を当該対応データに随時照らし合わせることによって、流通用フィルタの劣化を確実に判定することができる。
請求項6に記載の発明は、前記処理液供給部は、互いに異なる複数種の処理液を供給可能な複数の処理液供給部(10A,11A)を含み、前記記憶手段には、前記複数の処理液供給部毎に、当該検出用フィルタの圧力損失の変化と当該流通用フィルタの劣化との対応関係を表す対応データ(70A,PE)が記憶されている、請求項1〜のいずれか一項に記載の処理液供給装置である。
異なる複数種の処理液とは、液種が互いに異なる複数の処理液や、同じ液種の処理液であるが濃度が異なる複数の処理液、その双方を含む複数の処理液をいう。
この構成によれば、記憶手段には、前記の対応関係を表す対応データが処理液供給部毎に記憶されている。使用する処理液の対応データを用いることでフィルタの劣化を確実に判定することができる。
請求項7に記載の発明は、前記第1の配管の上流端(16A,30A)は、前記処理液供給部に接続されており、前記第2の配管は、前記第1の配管から分岐している、請求項1〜のいずれか一項に記載の処理液供給装置である。
この構成によれば、第2の配管は、第1の配管から分岐しているため、処理液供給部からの処理液が第1および第2の配管に同時に供給される。したがって、共通の処理液供給部からの処理液を、流通用フィルタおよび検出用フィルタに同時に流すことができる。
請求項に記載の発明のように、前記処理液供給部は、処理液が溜められているタンク(10,10A)を含み、前記第1の配管は、前記タンクに溜められている処理液を循環させるための循環配管(15)を含み、前記第2の配管は、前記循環配管から分岐して、前記タンクへと帰還する分岐配管(17)を含んでいてもよい。
請求項9に記載の発明のように、前記流通用フィルタが、前記第1の配管に介装されており、前記第2の配管は、前記流通用フィルタよりも上流側で前記第1の配管から分岐していてもよい。
請求項10記載の発明は、前記第2の配管の上流端(85A)および下流端(85B)が、それぞれ、前記処理液供給部に接続されている、請求項1〜のいずれか一項に記載の処理液供給装置である。
この構成によれば、第2の配管の上流端および下流端は、それぞれ、第1の配管に接続されておらず、処理液供給部に接続されている。そのため、第1の配管を流れる処理液の流量が、第2の配管に流れる処理液の流量に影響されにくいので、第1の配管の処理液の流量を管理しやすい。
請求項11記載の発明は、前記圧力損失変化検出手段は、前記第2の配管の前記検出用フィルタの下流側における、処理液の流量を検出する流量検出手段(25,26)を含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載の処理液供給装置である。
請求項12に記載の発明のように、前記圧力損失の変化は、前記流量検出手段により検出された流量変化に基づいて検出されてもよい。
この構成によれば、流量検出手段は、第2の配管の検出用フィルタの下流側において処理液の流量を検出している。ここで、検出用フィルタは、使用されることによって徐々に目詰まりを起こす。これにより、処理液が検出用フィルタを流れにくくなるので、検出用フィルタの圧力損失が徐々に大きくなると同時に処理液の流量が小さくなる。そのため、第2の配管に流入する処理液の流量を一定に保つことによって、検出用フィルタの上流側および下流側の流量の差から検出用フィルタの圧力損失の変化を検出することができる。
請求項13に記載の発明のように、前記圧力損失変化検出手段は、前記第2の配管の前記検出用フィルタの上流側および下流側における当該第2の配管内の圧力差を検出する圧力差検出手段(81,82)を含んでいてもよい。
請求項14に記載の発明は、処理液供給部(10,10A,11,11A)から供給され第1の配管(15,16)を流通する処理液をろ過する流通用フィルタ(19,20)の劣化を検出する方法であって、前記処理液供給部から供給され前記第1の配管とは別の配管である第2の配管(17,18,85)を流通する前記処理液をろ過し、前記流通用フィルタよりも孔径が小さい検出用フィルタ(21,22)の圧力損失の変化を検出する圧力損失変化検出ステップ(S1)と、検出された前記検出用フィルタの圧力損失の変化に基づいて、前記フィルタの劣化を判定する劣化判定ステップ(S2)とを含む、フィルタ劣化検出方法である。
この方法によれば、劣化判定ステップにおいて、第1の配管とは別の配管である第2の配管を流通する処理液をろ過する検出用フィルタの圧力損失の変化に基づいて、流通用フィルタの劣化を精度良く判定することができる。
また、フィルタの劣化を精度良く検出するための高価な装置を設ける必要がないので、コストの増大を抑えることができる。したがって、コストの増大を抑制しつつ、フィルタの劣化を精度良く検出できる。
本発明の一実施形態に係る処理液供給装置が組み込まれた基板処理システムの構成を模式的に示した図である。 図1においてIIで示した部分を拡大した図である。 第1流通用フィルタが処理液をろ過する原理を示した図である。 第1流通用フィルタが処理液をろ過する原理を示した図である。 図1においてIVで示した部分を拡大した図である。 前記処理液供給装置の電気的構成を示すブロック図である。 検出用フィルタの圧力損失の変化と流通用フィルタの劣化との対応関係を表したグラフである。 フィルタ劣化検出方法を説明するためのフローチャートである。 本発明の一実施形態の第1変形例を示した図である。 本発明の一実施形態の第2変形例を示した図である。
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る処理液供給装置3が組み込まれた基板処理システム1の構成を模式的に示した図である。
基板処理システム1は、処理液を用いて基板の一例としての半導体ウエハW(以下、単に「ウエハW」という。)を処理する基板処理部2と、基板処理部2に処理液を供給するための処理液供給装置3とを備えている。処理液としては、リンス液および薬液が用いられる。リンス液の一例としては、脱イオン水(DIW:Deionized Water)等が挙げられ、薬液の一例としては、硫酸やフッ酸等が挙げられる。本実施形態では、処理液供給装置3は、薬液のみを基板処理部2に供給する。
基板処理部2および処理液供給装置3は、共通の装置の一部であってもよいし、互いに独立した装置、すなわち互いに独立して移動させることができる装置であってもよい。つまり、基板処理システム1は、基板処理部2および処理液供給装置3を含む基板処理装置を備えていてもよいし、基板処理部2を含む基板処理装置と、基板処理装置から離れた位置に配置された処理液供給装置3とを備えていてもよい。
処理液供給装置3は、ウエハWを一枚ずつ処理する枚葉式の装置であってもよいし、複数枚のウエハWを一括して処理するバッチ式の装置であってもよい。本実施形態では、基板処理部2が枚葉式の装置である例を示している。
基板処理部2は、箱形のチャンバ4と、チャンバ4内でウエハWを水平に保持して回転させるスピンチャック5と、薬液をウエハWに供給する薬液ノズル6と、リンス液をウエハWに供給するリンス液ノズル7とを含む。
スピンチャック5として、ウエハWを水平方向に挟んでウエハWを水平に保持する挟持式のチャックが採用されている。スピンチャック5は、ウエハWをほぼ水平に保持して鉛直軸線まわりに回転可能なスピンベース8と、スピンベース8を鉛直軸線まわりに回転させる回転駆動機構9と、スピンベース8の上面周縁部に配置された図示しない挟持部材とを含む。スピンチャック5は、挟持式のものに限らず、たとえば、ウエハWの裏面を真空吸着することにより、ウエハWを水平な姿勢で保持し、さらにその状態で鉛直な回転軸線まわりに回転することにより、スピンチャック5に保持されたウエハWを回転させる真空吸着式のもの(バキュームチャック)が採用されてもよい。
薬液ノズル6およびリンス液ノズル7のそれぞれは、ウエハW上での薬液およびリンス液の着液位置が固定された固定ノズルであってもよいし、薬液およびリンス液の着液位置を、ウエハWの回転中心を通る円弧軌跡に沿って移動させるスキャンノズルの形態を採用してもよい。
処理液供給装置3は、処理液供給部としての薬液タンク(タンク)10を含む。薬液タンク10には、薬液が溜められている。処理液供給装置3の外部には、処理液供給部としての薬液供給源11が設けられている。薬液供給源11は、図示しないタンクを有しており、当該タンクには、薬液タンク10に補充される新しい薬液が溜められている。
薬液タンク10および薬液供給源11のそれぞれは、複数設けられていてもよい(図1の破線を参照)。この場合、複数の薬液供給源11Aのそれぞれは、互いに異なる種類の薬液を供給可能であり、各薬液タンク10Aには、対応する薬液供給源11Aから供給される薬液が溜められている。以下、薬液供給源11および薬液タンク10がそれぞれ1つずつ設けられている場合を例に挙げて説明する。
処理液供給装置3は、基板処理部2に薬液を供給するための供給ユニット12と、供給ユニット12の薬液タンク10に薬液を補充するための補充ユニット13と、供給ユニット12および補充ユニット13に備えられた装置やバルブの開閉を制御する制御部27(後述する図5参照)とを含む。
供給ユニット12は、第1の配管としての循環配管15と、第2の配管としての第1分岐配管17と、第1流通用フィルタ(フィルタ)19と、第1検出用フィルタ(検出用フィルタ)21と、流量検出手段としての第1流量計25とを含む。
補充ユニット13は、第1の配管としての補充配管16と、第2の配管としての第2分岐配管18と、第2流通用フィルタ(フィルタ)20と、第2検出用フィルタ(検出用フィルタ)22と、流量検出手段としての第2流量計26とを含む。本実施形態の処理液供給装置3は、供給ユニット12および補充ユニット13の両方を含むが、供給ユニット12のみを含む場合も有り得る。
以下では、循環配管15、補充配管16、第1分岐配管17および第2分岐配管18内を薬液が流通する方向を、それぞれ、薬液流通方向と呼ぶ。各薬液流通方向の上流側を単に上流側と呼び、各薬液流通方向の下流側を単に下流側と呼ぶ。
供給ユニット12の循環配管15は、薬液タンク10に溜められている薬液を循環させるためのものである。循環配管15は、基板処理部2に薬液を供給するための供給配管30と、供給配管30を流通する薬液を薬液タンク10に帰還させるための帰還配管31とを含む。
供給配管30の上流側の端部(上流端)30Aは、薬液タンク10に接続されている。上流端30Aは、循環配管15の上流端でもある。供給配管30の下流側の端部(下流端)は、薬液ノズル6に接続されている。供給配管30には、薬液タンク10から供給される薬液が流通している。供給配管30には、供給配管用ポンプ32、供給流量調整バルブ33、供給バルブ34、供給配管用圧力計35、供給配管用流量計36、第1流通用フィルタ19および吐出バルブ37が、上流側からこの順で介装されている。
供給配管用ポンプ32は、処理液供給装置3の起動時には常時駆動されており、薬液タンク10内の薬液を常時汲み出して、その薬液を供給配管30に常時送り込んでいる。供給流量調整バルブ33の開き度合いは、供給配管30内の流量を調整するために調整される。供給バルブ34は、供給配管30内へ薬液を供給したり、供給配管30内への薬液の供給を止めたりするために開閉される。供給配管用圧力計35は、供給配管30内の圧力を検出するためのものである。供給配管用流量計36は、供給配管30を流通する薬液の流量を検出するためのものである。吐出バルブ37は、薬液ノズル6への薬液の供給および供給停止を切り換える。第1流通用フィルタ19は、供給配管30内を流通する薬液をろ過するためのものである。
図2は、図1においてIIで示した部分を拡大した図である。
第1流通用フィルタ19は、たとえば、一端が閉塞された筒状である。第1流通用フィルタ19の全域には、第1流通用フィルタ19の厚み方向に第1流通用フィルタ19を貫通する複数の孔40が形成されている。
本実施形態では、第1流通用フィルタ19の孔40は、第1流通用フィルタ19の厚み方向から見て、正方形状である(図2において一点鎖線で囲んだ部分の拡大図を参照)。そのため、孔40の孔径D1は、当該正方形の重心から当該正方形の縁部までの距離の平均値を半径とする円40Aの直径(0.1μm程度)に相当する。孔40は、第1流通用フィルタ19の厚み方向から見て、正角形状以外の多角形状や円形状や楕円形状であってもよい。
第1流通用フィルタ19は、ろ過面積R1を有する。第1流通用フィルタ19を流れる薬液の流量Q1は、第1流通用フィルタ19の単位ろ過面積当たりの薬液の流量J1と、ろ過面積R1との積に相当する。つまり、流量Q1と、流量J1と、ろ過面積R1との間には、以下の式(1)が成り立つ。また、流量J1は、単位ろ過面積当たりの孔40の個数に比例し、孔径D1の4乗にも比例する。
Q1=J1×R1・・・式(1)
第1流通用フィルタ19は、第1流通用フィルタ19を内部に保持する第1ハウジング41に着脱可能に取り付けられている。第1ハウジング41は、第1流通用フィルタ19よりも上流側の供給配管30の下流端が接続された流入部41Aと、第1流通用フィルタ19よりも下流側の供給配管30の上流端が接続された流出部41Bとを備えている。
第1ハウジング41の内部は、第1流通用フィルタ19によって、ろ過すべき薬液が流通する第1流通用フィルタ19の上流側空間A1と、ろ過された薬液が流通する第1流通用フィルタ19の下流側空間A2とに仕切られている。
図3Aおよび図3Bは、第1流通用フィルタ19が薬液をろ過する原理を示した図である。図3Aおよび図3Bでは、紙面の上側が第1流通用フィルタ19の上流側空間A1であり、紙面の下側が第1流通用フィルタ19の下流側空間A2である。図3Bでは、図3Aよりも第1流通用フィルタ19の劣化が進んだ状態を示している。
図3Aを参照して、第1流通用フィルタ19は、標準閉塞タイプのフィルタである。薬液は、第1流通用フィルタ19によってろ過される際、上流側空間A1から下流側空間A2に向かって流れて第1流通用フィルタ19の孔40を通過する。上流側空間A1に存在する薬液には、パーティクル42が含まれている。薬液中のパーティクル42は、孔40を通過する際に孔40を区画する第1流通用フィルタ19の壁面19Aによって吸着され、これによって孔40内に捕捉され、パーティクル42が薬液中から除去される。
図3Bを参照して、第1流通用フィルタ19を使用し続けることによって第1流通用フィルタ19が捕捉したパーティクル42の数が徐々に増えると、第1流通用フィルタ19が徐々に目詰まりし、第1流通用フィルタ19の吸着性能が徐々に低下する。このような第1流通用フィルタ19の吸着性能の低下を、第1流通用フィルタ19の劣化という。第1流通用フィルタ19の劣化に伴う、第1流通用フィルタ19の孔40において薬液が通過できる部分は、孔40に捕捉されたパーティクル42の数が増えるに従って、徐々に狭くなる。すなわち、第1流通用フィルタ19の劣化に従って、第1流通用フィルタ19を薬液が流れにくくなるため、第1流通用フィルタ19を通過する薬液の圧力損失(供給配管30を流通する薬液が第1流通用フィルタ19を通過する際に失うエネルギー量。以下、単に、「第1流通用フィルタ19の圧力損失」という。)が大きくなる。そのため、第1流通用フィルタ19を流れる薬液の流量Q1が小さくなる。
そして、第1流通用フィルタ19の孔径D1が小さいと、孔40内に捕捉されたパーティクル42が孔40を占める割合が大きくなるため、第1流通用フィルタ19の目詰まりが起きやすい。すなわち、第1流通用フィルタ19の孔径D1が小さくなるのに従って、第1流通用フィルタ19の圧力損失の変化が大きくなる。
図1を参照して、帰還配管31は、供給配管30において第1流通用フィルタ19と吐出バルブ37との間の部分から分岐している。帰還配管31の上流側の端部(上流端)は、供給配管30に接続されている。帰還配管31の下流側の端部(下流端)は、薬液タンク10に接続されている。帰還配管31には、供給配管30を介して薬液タンク10から供給される薬液が流通する。帰還配管31には、帰還バルブ45が介装されている。帰還バルブ45は、帰還配管31内へ薬液を供給したり、帰還配管31内への薬液の供給を止めたりするために開閉される。
供給ユニット12の第1分岐配管17は、循環配管15の供給配管30から分岐して、薬液タンク10に帰還している。第1分岐配管17の上流側の端部(上流端)は、供給配管30において供給配管用圧力計35と供給配管用流量計36との間の部分30Bに接続されている。第1分岐配管17の下流側の端部(下流端)は、薬液タンク10に接続されている。第1分岐配管17には、循環配管15を介して薬液タンク10から供給される薬液が流通している。
第1分岐配管17の管径は、供給配管30の管径よりも小さい。そのため、第1分岐配管17を流通する薬液の流量は、供給配管30を流通する薬液の流量よりも小さい。第1分岐配管17には、第1検出用フィルタ21および第1流量計25が、上流側から順に介装されている。第1検出用フィルタ21は、第1分岐配管17内を流通する薬液をろ過するためのものである。第1流量計25が、第1検出用フィルタ21よりも下流側において第1分岐配管17を流通する薬液の流量を検出する。
図2を参照して、第1検出用フィルタ21は、たとえば、一端が閉塞された筒状である。第1分岐配管17の管径は、供給配管30の管径よりも小さいので、第1検出用フィルタ21を流れる薬液の流量q1は、第1流通用フィルタ19の流量Q1よりも小さい。そのため、第1検出用フィルタ21は、第1流通用フィルタ19よりも小さい。第1検出用フィルタ21のろ過面積r1は、第1流通用フィルタ19のろ過面積R1よりも小さい。そのため、第1検出用フィルタ21は、第1流通用フィルタ19よりも安価である。
第1検出用フィルタ21の材質は、第1流通用フィルタ19の材質と同じである。第1検出用フィルタ21は、標準閉塞タイプのフィルタである。そのため、第1検出用フィルタ21は、第1流通用フィルタ19と同じ原理で薬液中のパーティクル42を捕捉する(図3Aおよび図3B参照)。第1検出用フィルタ21および第1流通用フィルタ19は、互いに吸着性能が等しい(図3Aおよび図3B参照)。よって、第1検出用フィルタ21および第1流通用フィルタ19の劣化の進み具合は、互いに等しい。第1流通用フィルタ19と同様に、薬液が第1検出用フィルタ21を流れ続けることで、薬液が第1検出用フィルタ21を流れにくくなり、第1検出用フィルタ21を通過する薬液の圧力損失(第1分岐配管17を流通する薬液が第1検出用フィルタ21を通過する際に失うエネルギー量。以下、単に、「第1検出用フィルタ21の圧力損失」という。)が徐々に大きくなると同時に薬液の流量q1が小さくなる。また、第1検出用フィルタ21の孔径d1が小さくなるに従って、第1検出用フィルタ21の目詰まりが起きやすくなり、第1検出用フィルタ21の圧力損失の変化が大きくなる。
第1検出用フィルタ21の全域には、第1検出用フィルタ21の厚み方向に第1検出用フィルタ21を貫通する複数の孔46が形成されている。第1検出用フィルタ21の孔46は、第1検出用フィルタ21の厚み方向から見て、正方形状である(図2において一点鎖線で囲んだ部分の拡大図を参照)。第1検出用フィルタ21の孔径d1は、第1流通用フィルタ19の孔径D1よりも小さい。具体的には、孔径d1は、0.01〜0.05μm程度である。孔46は、第1検出用フィルタ21の厚み方向から見て、正方形状以外の多角形状や円形状や楕円形状であってもよい。
第1検出用フィルタ21では、第1流通用フィルタ19と同様に、第1検出用フィルタ21の単位ろ過面積当たりの薬液の流量j1が、単位ろ過面積当たりの孔46の個数に比例し、孔径d1の4乗にも比例する。したがって、第1分岐配管17内および循環配管15内の圧力が等しい条件下では、単位ろ過面積当たりの孔46の個数を調整することによって、流量j1を第1流通用フィルタ19の流量J1と等しくすることが可能である。
流量q1、流量j1およびろ過面積r1の間には、第1流通用フィルタ19の式(1)と同様の式が成立しており、流量q1は、流量j1およびろ過面積r1に比例する。
第1検出用フィルタ21は、第1検出用フィルタ21を内部に保持する第2ハウジング47に、着脱可能に取り付けられている。第2ハウジング47は、第1検出用フィルタ21よりも上流側の第1分岐配管17の下流端が接続された流入部47Aと、第1検出用フィルタ21よりも下流側の第1分岐配管17の上流端が接続された流出部47Bとを備えている。
第2ハウジング47の内部は、第1検出用フィルタ21によって、ろ過すべき薬液が流通する第1検出用フィルタ21の上流側空間a1と、第1検出用フィルタ21によってろ過された薬液が流通する第1検出用フィルタ21の下流側空間a2とに仕切られている。薬液は、第1検出用フィルタ21によってろ過される際、上流側空間a1から下流側空間a2に向かって流れて第1検出用フィルタ21の孔46を通過する。
図1を参照して、供給配管用ポンプ32が駆動されている状態で、供給バルブ34および吐出バルブ37が開かれ、かつ帰還バルブ45が閉じられている場合を想定する。この場合、薬液タンク10から汲み出された薬液が、供給流量調整バルブ33、供給バルブ34、供給配管用圧力計35、供給配管用流量計36、第1流通用フィルタ19および吐出バルブ37を通って薬液ノズル6に供給される。また、薬液タンク10から汲み出された薬液の一部は、第1分岐配管17を流通して薬液タンク10に戻される。具体的には、供給配管用圧力計35と供給配管用流量計36との間の部分30Bから第1分岐配管17に流入した薬液が、第1検出用フィルタ21および第1流量計25を通って薬液タンク10に戻される。このとき、第1流通用フィルタ19を流れる薬液の流量Q1と、第1検出用フィルタ21を流れる薬液の流量q1との比率は、常に一定である。
この状態で、吐出バルブ37が閉じられ、かつ帰還バルブ45が開かれていると、この場合、薬液タンク10から汲み出された薬液が、供給流量調整バルブ33、供給バルブ34、供給配管用圧力計35、供給配管用流量計36、第1流通用フィルタ19および帰還バルブ45を通って薬液タンク10へ戻される。この場合でも、先程と同様に、薬液タンク10から汲み出された薬液の一部は、第1分岐配管17を流通して薬液タンク10に戻される。また、第1流通用フィルタ19を流れる薬液の流量Q1と、第1検出用フィルタ21を流れる薬液の流量q1との比率は、常に一定である。
第1分岐配管17は、循環配管15から分岐しているため、薬液タンク10からの薬液が第1分岐配管17および循環配管15に同時に供給される。したがって、共通の薬液タンク10からの薬液が、第1流通用フィルタ19および第1検出用フィルタ21に同時に流通する。
薬液が第1分岐配管17内を流通し続けることによって、第1検出用フィルタ21が、徐々に目詰まりを起こすので、第1検出用フィルタ21を流れる薬液の流量q1が小さくなる。供給配管用圧力計35が検出した圧力を基に、供給配管用圧力計35の圧力が一定になるように、供給流量調整バルブ33の開き度合いがフィードバック調整される。そのため、循環配管15内および第1分岐配管17内を流れる薬液の圧力が一定に保たれる。したがって、第1流量計25は、流量q1の変化を検出し続けることによって、第1検出用フィルタ21の劣化に伴う、第1検出用フィルタ21の圧力損失の変化を検出することができる。
補充ユニット13の補充配管16は、薬液供給源11からの薬液を薬液タンク10に補充するためのものである。補充配管16の上流側の端部(上流端)16Aは、薬液供給源11に接続されている。補充配管16の下流側の端部(下流端)は、薬液タンク10に接続されている。補充配管16には、薬液供給源11から供給される薬液が流通している。補充配管16には、補充流量調整バルブ50、補充バルブ51、補充配管用圧力計52および第2流通用フィルタ20が、上流側から順に介装されている。
補充流量調整バルブ50の開き度合いは、補充配管16内の流量を調整するために調整される。補充バルブ51は、補充配管16内へ薬液を供給したり、補充配管16内への薬液の供給を止めたりするために開閉される。補充配管用圧力計52は、補充配管16内の圧力を検出する。第2流通用フィルタ20は、補充配管16内を流通する薬液をろ過するためのものである。
図4は、図1においてIVで示した部分を拡大した図である。
第2流通用フィルタ20は、第1流通用フィルタ19と同じ構成のフィルタである。第2流通用フィルタ20の材質は、第1流通用フィルタ19の材質と同じである。第2流通用フィルタ20は、第1流通用フィルタ19のろ過面積R1と等しいろ過面積R2を有する。第2流通用フィルタ20の孔径D2は、第1流通用フィルタ19の孔径D1と等しい(図2も参照)。第2流通用フィルタ20は、第1流通用フィルタ19と同様に標準閉塞タイプのフィルタであるため、第1流通用フィルタ19と同じ原理で薬液中のパーティクル42を捕捉する(図3Aおよび図3B参照)。
第2流通用フィルタ20を流れる薬液の流量Q2と、第2流通用フィルタ20の単位ろ過面積当たりの薬液の流量J2と、第2流通用フィルタ20のろ過面積R2と間には、第1流通用フィルタ19の式(1)と同様の式が成り立つ。つまり、流量Q2は、流量J2およびろ過面積R2に比例する。
第2流通用フィルタ20は、第2流通用フィルタ20を内部に保持する第3ハウジング54に取り付けられている。第2流通用フィルタ20は、第3ハウジング54に対して着脱可能である。第3ハウジング54は、第2流通用フィルタ20よりも上流側の補充配管16の下流端が接続された流入部54Aと、第2流通用フィルタ20よりも下流側の補充配管16の上流端が接続された流出部54Bとを備えている。
第3ハウジング54の内部は、第2流通用フィルタ20によって、ろ過すべき薬液が流通する第2流通用フィルタ20の上流側空間B1と、第2流通用フィルタ20によってろ過された薬液が流通する第2流通用フィルタ20の下流側空間B2とに仕切られている。薬液は、第2流通用フィルタ20によってろ過される際、上流側空間B1から下流側空間B2に向かって流れて第2流通用フィルタ20の孔53を通過する。
図1を参照して、第2分岐配管18は、補充配管16から分岐している。第2分岐配管18の上流側の端部(上流端)は、補充配管16において第2流通用フィルタ20と補充配管用圧力計52との間の部分16Bに接続されている。第2分岐配管18の下流側の端部(下流端)は、薬液タンク10に接続されている。
第2分岐配管18には、補充配管16を介して薬液供給源11から供給される薬液が流通している。第2分岐配管18の管径は、補充配管16の管径よりも小さいため、第2分岐配管18を流通する薬液の流量は、補充配管16を流通する薬液の流量よりも少ない。第2分岐配管18内の圧力は、補充配管16内の圧力と等しい。第2分岐配管18には、第2検出用フィルタ22と、第2検出用フィルタ22よりも下流側において第2分岐配管18を流通する薬液の流量を検出する第2流量計26とが、上流側から順に介装されている。第2検出用フィルタ22は、第2分岐配管18内を流通する薬液をろ過するためのものである。
図4を参照して、第2検出用フィルタ22は、第1検出用フィルタ21と同じ構成である。すなわち、第2検出用フィルタ22の材質は、第1流通用フィルタ19と同じ材質の第2流通用フィルタ20の材質と同じである。第2検出用フィルタ22のろ過面積r2は、第2流通用フィルタ20のろ過面積R2よりも小さい。そのため、第2検出用フィルタ22は、第2流通用フィルタ20よりも安価である。また、第2検出用フィルタ22の孔径d2は、第2流通用フィルタ20の孔径D2よりも小さい。
第2検出用フィルタ22は、第1流通用フィルタ19と同様に標準閉塞タイプのフィルタであるため、第1流通用フィルタ19と同じ原理で薬液中のパーティクル42を捕捉する(図3Aおよび図3Bも併せて参照)。第2検出用フィルタ22および第2流通用フィルタ20は、互いに吸着性能が等しい(図3Aおよび図3B参照)。よって、第2検出用フィルタ22および第2流通用フィルタ20の劣化度は、互いに等しい。第1検出用フィルタ21と同様に、薬液が第2検出用フィルタ22を流れ続けることで、薬液が第2検出用フィルタ22を流れにくくなり、第2検出用フィルタ22を通過する薬液の圧力損失(第2分岐配管18を流通する薬液が第2検出用フィルタ22を通過する際に失うエネルギー量。以下、単に、「第2検出用フィルタ22の圧力損失」という。)が徐々に大きくなると同時に薬液の流量q2が小さくなる。また、第2検出用フィルタ22の孔径d2が小さくなるに従って、第2検出用フィルタ22の目詰まりが起きやすくなり、第2検出用フィルタ22の圧力損失の変化が大きくなる。
また、第2分岐配管18内および補充配管16内の圧力が等しい条件下では、第2検出用フィルタ22の単位ろ過面積当たりの孔60の個数を調整することによって、第2検出用フィルタ22の単位ろ過面積当たり薬液の流量j2と、第2流通用フィルタ20の単位ろ過面積当たりの流量J2とを等しくすることが可能である。
第2検出用フィルタ22を流れる薬液の流量q2、流量j2およびろ過面積r2の間には、第1流通用フィルタ19の式(1)と同様の式が成り立っており、流量q2は、流量j2およびろ過面積r2に比例する。
第2検出用フィルタ22は、第2検出用フィルタ22を内部に保持する第4ハウジング61に対して取り付けられている。第2検出用フィルタ22は、第4ハウジング61に対して着脱可能である。第4ハウジング61は、第2検出用フィルタ22よりも上流側の供給配管30の下流端が接続された流入部61Aと、第2検出用フィルタ22よりも下流側の供給配管30の上流端が接続された流出部61Bとを備えている。
第4ハウジング61の内部は、第2検出用フィルタ22によって、ろ過すべき薬液が流通する第2検出用フィルタ22の上流側空間b1と、第2検出用フィルタ22によってろ過された薬液が流通する第2検出用フィルタ22の下流側空間b2とに仕切られている。薬液は、第2検出用フィルタ22によってろ過される際、上流側空間b1から下流側空間b2に向かって流れて第2検出用フィルタ22の孔60を通過する。
図1を参照して、補充バルブ51が開かれている状態では、薬液供給源11からの薬液が、補充流量調整バルブ50、補充バルブ51、補充配管用圧力計52および第2流通用フィルタ20を通って薬液タンク10に補充される。薬液供給源11からの薬液の一部は、第2分岐配管18を流通して薬液タンク10に補充される。具体的には、補充配管用圧力計52と第2流通用フィルタ20との間の部分16Bから第2分岐配管18に流入した薬液が、第2検出用フィルタ22および第2流量計26を通って薬液タンク10に補充される。また、第2流通用フィルタ20の流量Q2と第2検出用フィルタ22の流量q2との比率は、常に一定である。
第2分岐配管18は、補充配管16から分岐しているため、薬液供給源11からの薬液が第2分岐配管18および補充配管16に同時に供給される。したがって、共通の薬液供給源11からの薬液が、第2流通用フィルタ20および第2検出用フィルタ22に同時に流通する。
薬液が第2分岐配管18内を流通し続けることによって、第2検出用フィルタ22は、徐々に目詰まりを起こすため、第2検出用フィルタ22を流れる薬液の流量q2が小さくなる。補充配管用圧力計52が検出する圧力に基づいて、補充配管16内および第2分岐配管18内の薬液の圧力が一定になるように、補充流量調整バルブ50の開き度合いがフィードバック調整される。
そのため、補充配管16内を流れる薬液の圧力が一定に保たれる。したがって、第2流量計26は、第2検出用フィルタ22を流れる薬液の流量q2の変化を検出し続けることによって、第2検出用フィルタ22の圧力損失の変化を検出することができる。
図5は、処理液供給装置3の電気的構成を示すブロック図である。図6は、第1検出用フィルタ21の圧力損失の変化と第1流通用フィルタ19の劣化との対応関係を表したグラフである。
図5を参照して、制御部27は、マイクロコンピュータ64と、情報を表示することができるモニタ(図示しない)とを含む。
マイクロコンピュータ64は、CPU66と、記憶手段としてのメモリ65とを含む。制御部27には、供給配管用圧力計35、補充配管用圧力計52、供給配管用流量計36、第1流量計25、第2流量計26、供給流量調整バルブ33、補充流量調整バルブ50、供給配管用ポンプ32、供給バルブ34、吐出バルブ37、帰還バルブ45および補充バルブ51が、それぞれ制御対象として接続されている。
制御部27には、供給配管用圧力計35および補充配管用圧力計52の検出圧力が入力される。また、制御部27には、供給配管用流量計36、第1流量計25および第2流量計26の検出流量が入力される。
CPU66は、プログラムを実行することによって、第1流量計25または第2流量計26から検出した流量を基に、第1検出用フィルタ21の圧力損失を算出する。すなわち、第1流量計25およびCPU66は、第1分岐配管17における、第1検出用フィルタ21の圧力損失の変化を検出する圧力損失変化検出手段として機能する。また、第2流量計26およびCPU66は、第2分岐配管18における第2検出用フィルタ22の圧力損失の変化を検出する圧力損失変化手段として機能する。
制御部27は、供給配管用ポンプ32の駆動と、供給バルブ34、吐出バルブ37、帰還バルブ45および補充バルブ51の開閉動作とを制御する。
メモリ65には、第1検出用フィルタ21の圧力損失の変化と第1流通用フィルタ19の劣化度との対応関係を表す対応データ70が事前に記憶されている。本実施形態では、前述したように、第2検出用フィルタ22は、第1検出用フィルタ21と同じ構成であり、第2流通用フィルタ20は、第1流通用フィルタ19と同じ構成である。そのため、対応データ70は、第2検出用フィルタ22の圧力損失の変化と第2流通用フィルタ20の劣化度との対応関係を表す対応データでもある。
本実施形態とは異なり、薬液タンク10および薬液供給源11が複数設けられている場合、破線で示すように、メモリ65には、薬液タンク10Aまたは薬液供給源11A毎、すなわち各薬液タンク10Aまたは薬液供給源11Aのタンクに溜められた薬液の種類毎の対応データ70Aが記憶されている(図1も参照)。
図6を参照して、対応データ70は、第1流通用フィルタ19および第1検出用フィルタ21の使用期間Tを横軸とし、第1検出用フィルタ21の圧力損失の変化量Pおよび第1流通用フィルタ19の劣化度Fを縦軸としたいわゆる2軸グラフである。
第1流通用フィルタ19の劣化度Fは、第1流通用フィルタ19の使用期間Tが増加するにつれて徐々に増大する。劣化度Fが所定の閾値FEに達するとウエハW(図1参照)の製造プロセスにおける不良、すなわちプロセス不良が発生する。プロセス不良が発生するときの第1流通用フィルタ19の使用期間には、符号「TE」を付す。
第1検出用フィルタ21の圧力損失の変化量Pは、第1検出用フィルタ21の使用期間Tが所定の期間T1に達するまでは、殆ど増加しない。使用期間Tが期間T1を超えると、第1検出用フィルタ21の圧力損失の変化量Pは、増加し始める。期間T1は、期間TEよりも短く設定されている。
第1流通用フィルタ19の使用期間Tが、期間T1よりも長く期間TEよりも短い期間T2に達したときを、第1流通用フィルタ19の交換時期と設定しておく。期間T2に達した時の第1検出用フィルタ21の圧力損失の変化量Pを閾値PEとする。
本実施形態では、図6の2軸グラフ全体を対応データ70としたが、閾値PEのみを対応データ70としてメモリ65に記憶させておいてもよい。また、複数の薬液タンク10Aおよび薬液供給源11Aが設けられている場合、薬液の種類毎の閾値PEを対応データ70Aとしてメモリ65に記憶させておいてもよい。
CPU66は、プログラムを実行することによって、このような対応データ70と、第1流量計25および第2流量計26の検出結果とに基づいて、第1流通用フィルタ19の劣化および第2流通用フィルタ20の劣化を判定する(図5参照)。つまり、CPU66は、劣化判定手段として機能する。
次に、CPU66が第1流通用フィルタ19の劣化および第2流通用フィルタ20の劣化を検出するフィルタ劣化検出方法について説明する。
図7は、フィルタ劣化検出方法を説明するためのフローチャートである。第1流通用フィルタ19の劣化および第2流通用フィルタ20の劣化のそれぞれは、同一のフィルタ劣化検出方法によって検出されるため、以下では、第1流通用フィルタ19の劣化検出方法についてのみ説明し、第2流通用フィルタ20の劣化検出方法については省略する。
図7を参照して、処理液供給装置3が起動している間、第1流量計25は、第1検出用フィルタ21の下流側の流量を検出する。そして、CPU66がプログラムを実行して、第1流量計25が検出した流量から第1検出用フィルタ21の圧力損失の変化を算出(検出)する(S1:圧力損失変化検出ステップ)。CPU66は、第1検出用フィルタ21の圧力損失の変化量Pが閾値PEに達しているか否かによって、すなわち第1検出用フィルタ21の圧力損失の変化に基づいて、第1流通用フィルタ19の劣化を判定する(S2:劣化判定ステップ)。
第1検出用フィルタ21の圧力損失の変化量Pが閾値PEに達したと判断された場合(ステップS2でYes)、第1流通用フィルタ19の劣化の旨が制御部27(図5参照)のモニタに警告表示される。第1流通用フィルタ19が劣化したという情報は、メモリ65(図5参照)にログとして記録されてもよい。この場合、第1流通用フィルタ19の劣化の旨の警告は、制御部27のモニタに表示されなくてもよい。
ステップS2において、CPU66が第1検出用フィルタ21の圧力損失の変化量Pが閾値PEに達していないと判定した場合(ステップS2でNo)、図7の処理はリターンされる。
以上のフィルタ劣化検出方法によって、第1流通用フィルタ19の劣化および第2流通用フィルタ20の劣化が検出される。
以上により、この実施形態によれば、循環配管15および第1分岐配管17には、共通の薬液タンク10から供給される薬液が同時に供給される。また、第1流通用フィルタ19は、循環配管15を流通する薬液をろ過し、第1検出用フィルタ21は、第1分岐配管17を流通する薬液をろ過する。第1流通用フィルタ19および第1検出用フィルタ21には、共通の薬液タンク10からの薬液が同時に流れる。よって、第1流通用フィルタ19および第1検出用フィルタ21の劣化度には、互いに関連性がある。したがって、第1検出用フィルタ21の圧力損失の変化の検出結果に基づいて第1流通用フィルタ19の劣化を精度良く判定することが可能である。よって、適切な時期に第1流通用フィルタ19を交換することができるので、基板処理部2に供給される薬液を清浄な状態に保つことができる。
また、補充配管16および第2分岐配管18には、共通の薬液供給源11から供給される薬液が同時に供給される。また、第2流通用フィルタ20は、補充配管16を流通する薬液をろ過し、第2検出用フィルタ22は、第2分岐配管18を流通する薬液をろ過する。第2流通用フィルタ20および第2検出用フィルタ22には、共通の薬液供給源11からの薬液が同時に流れる。よって、第2流通用フィルタ20および第2検出用フィルタ22の劣化度には、互いに関連性がある。したがって、第2検出用フィルタ22の圧力損失の変化の検出結果に基づいて第2流通用フィルタ20の劣化を精度良く判定することが可能である。よって、適切な時期に第2流通用フィルタ20を交換することができるので、基板処理部2に供給される薬液を清浄な状態に保つことができる。
また、第1流通用フィルタ19および第2流通用フィルタ20の劣化を精度良く検出するためにパーティクルカウンタ等の高価な装置を設ける必要がないので、コストの増大を抑えることができる。
これにより、コストの増大を抑制しつつ、清浄な薬液を供給することができる。
また、前述したように、第1検出用フィルタ21および第2検出用フィルタ22の孔径d1,d2は、第1流通用フィルタ19および第2流通用フィルタ20の孔径D1,D2よりも小さい。孔径d1,d2が小さくなるにしたがって、第1検出用フィルタ21および第2検出用フィルタ22の目詰まりが起きやすくなり、第1検出用フィルタ21および第2検出用フィルタ22の圧力損失の変化が大きくなる。したがって、第1検出用フィルタ21および第2検出用フィルタ22の圧力損失の変化から第1流通用フィルタ19および第2流通用フィルタ20の劣化を精度良く検出することができる。
また、第1検出用フィルタ21を用いることで第1流通用フィルタ19の劣化を精度良く検出できることから、第1流通用フィルタ19の交換を定期的に行う必要がなく、第1流通用フィルタ19の劣化度に応じて行うことができる。そのため、プロセス不良が発生する使用期間TEよりも必要以上に短い期間しか使用していない第1流通用フィルタ19を交換することを防止できる(図6参照)。また、清浄度が低い薬液が突発的に薬液供給源11から供給されて第1流通用フィルタ19の劣化が早まったとしても、プロセス不良が発生する前に確実に第1流通用フィルタ19を交換することができる。同様の理由で、プロセス不良が発生する使用期間TEよりも必要以上に短い期間しか使用していない第2流通用フィルタ20を交換することを防止できる。また、清浄度が低い薬液が突発的に薬液供給源11から供給されて第2流通用フィルタ20の劣化が早まったとしても、プロセス不良が発生する前に確実に第2流通用フィルタ20を交換することができる。
また、第1検出用フィルタ21の圧力損失の変化と第1流通用フィルタ19の劣化との対応関係を表す対応データ70をメモリ65に事前に記憶させている。また、対応データ70は、第2検出用フィルタ22の圧力損失の変化と第2流通用フィルタ20の劣化との対応関係を表すデータでもある。CPU66が、第1流量計25および第2流量計26の検出結果を対応データ70に随時照らし合わせることによって、第1流通用フィルタ19および第2流通用フィルタ20の劣化を確実に判定することができる。
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明は他の形態で実施することもできる。
図8は、本発明の一実施形態の第1変形例を示した図である。図8において、上記に説明した部材と同様の部材には、同一の参照符号を付し、その説明を省略する。このことは、図9においても同様である。
図8を参照して、第1変形例の処理液供給装置3は、流量調整バルブ75、第1圧力計81および第2圧力計82をさらに含む。第1変形例の処理液供給装置3の第1分岐配管17には、流量調整バルブ75、第1圧力計81、第1検出用フィルタ21、第2圧力計82および第1流量計25が、上流側から順に介装されている。流量調整バルブ75は、第1分岐配管17内の圧力を調整するために開閉される。
第1圧力計81は、第1検出用フィルタ21の上流側における第1分岐配管17内の圧力を検出し、第2圧力計82は、第1検出用フィルタ21の下流側における第1分岐配管17内の圧力を検出する。すなわち、第1圧力計81および第2圧力計82は、第1検出用フィルタ21の上流側および下流側における第1分岐配管17内の圧力差を検出する圧力差検出手段を構成している。
図5において破線で囲まれた部分に示すように、流量調整バルブ75の開閉動作は、制御部27によって制御される。第1圧力計81および第2圧力計82が検出する圧力は、制御部27に入力される。
図8を参照して、薬液が循環配管15内および第1分岐配管17内を流通することによって、第1流通用フィルタ19および第1検出用フィルタ21は、徐々に目詰まりを起こす。第1検出用フィルタ21が目詰まりを起こすことで、循環配管15の供給配管30の部分30Bから第1分岐配管17に流入しようとする薬液の流量が小さくなる。制御部27は、第1流量計25が検出する流量が一定になるように流量調整バルブ75の開き度合いを調整することで第1検出用フィルタ21を流れる薬液の流量q1を一定にすることができる。この状態で、第2圧力計82が検出する圧力と、第1圧力計81が検出する圧力との差(圧力差)によって、第1検出用フィルタ21の圧力損失を検出することができる。したがって、第1圧力計81と第2圧力計82とによって第1検出用フィルタ21の圧力損失を検出し続けることで、第1検出用フィルタ21の劣化に伴う、第1検出用フィルタ21の圧力損失の変化を算出(検出)することができる。すなわち、第1圧力計81および第2圧力計82は、第1検出用フィルタ21の圧力損失の変化を検出する圧力損失変化検出手段でもある。
第1変形例では、本実施形態と同様の方法(図6および図7参照)によって、第1圧力計81および第2圧力計82の検出結果に基づいて、第1流通用フィルタ19の劣化が判定される。第2流通用フィルタ20の劣化は、本実施形態と同じ方法(図6および図7参照)によって判定される。
第1変形例によれば、前述の実施形態と同じ効果を奏する。
また、第1変形例では、第1分岐配管17にのみ流量調整バルブ75、第1圧力計81および第2圧力計82が介装されていたが、第2分岐配管18にもこれらに相当する部材が介装されていてもよい。
次に、本実施形態の第2変形例について説明する。
図9は、本発明の一実施形態の第2変形例を示した図である。
図9を参照して、第2変形例の処理液供給装置3は、第1分岐配管17の代わりに、第2の配管としての独立配管85を含む。
独立配管85の上流側の端部(上流端)85Aおよび下流側の端部(下流端)85Bは、それぞれ、薬液タンク10に接続されている。独立配管85には、独立配管用ポンプ86、圧力調整バルブ87、第1圧力計81、第1検出用フィルタ21および第1流量計25が、上流側からこの順で介装されている。
図5において破線で囲まれた部分に示すように、独立配管用ポンプ86および圧力調整バルブ87は、制御部27に接続されている。独立配管用ポンプ86の駆動と圧力調整バルブ87の開き度合いとは、制御部27によって制御される。
独立配管用ポンプ86は、供給配管用ポンプ32と同時に駆動され、同時に停止される。そのため、循環配管15を薬液が流通するときは、独立配管85にも薬液が流通している。つまり、循環配管15および独立配管85には、薬液タンク10から供給される薬液が同時に供給されている。
独立配管用ポンプ86を駆動させている状態で、圧力調整バルブ87の開き度合いを調整することによって、第1検出用フィルタ21の上流側における独立配管85内の圧力、すなわち第1圧力計81が検出する圧力を一定に保つことができる。そのため、第1流量計25は、第1検出用フィルタ21を流れる薬液の流量q1の変化を検出することができる。したがって、第1流量計25で流量q1の変化を検出し続けることによって、第1検出用フィルタ21の劣化に伴う、第1検出用フィルタ21の圧力損失の変化を検出することができる。
前述したように、CPU66は、プログラムを実行することで、第1流量計25から検出した流量を基に、第1検出用フィルタ21の圧力損失を算出する。すなわち、第1流量計25およびCPU66は、独立配管85における、第1検出用フィルタ21の圧力損失の変化を検出する圧力損失変化検出手段として機能する。
第2変形例では、本実施形態と同様の方法(図6および図7参照)によって、第1流通用フィルタ19および第2流通用フィルタ20の劣化が判定される。
第2変形例によれば、前述の実施形態と同じ効果を奏する。それらの効果に加えて次の効果も奏する。
すなわち、独立配管85の上流端85Aおよび下流端85Bは、それぞれ、循環配管15に接続されておらず、薬液タンク10に接続されている。そのため、循環配管15を流れる薬液の流量が、独立配管85に流れる薬液の流量に影響されにくいので、循環配管15の薬液の流量を管理しやすい。
また、第2変形例の処理液供給装置3は、第1分岐配管17の代わりに独立配管85を含むとしたが、第2分岐配管18の代わりに独立配管85に相当する配管を含んでいてもよい。
また、たとえば、第1流通用フィルタ19、第2流通用フィルタ20、第1検出用フィルタ21および第2検出用フィルタ22が、標準閉塞タイプ以外のフィルタである場合や、互いに異なる材質である場合も有り得る。この場合であっても、第1流量計25および第2流量計26の検出結果等に基づいて、CPU66が第1流通用フィルタ19および第2流通用フィルタ20の劣化を検出できればよい。
また、前述の実施形態では、処理対象となる基板としてウエハWを取り上げたが、ウエハWに限らず、たとえば、液晶表示装置用ガラス基板、プラズマディスプレイ用基板、FED用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板、セラミック基板、太陽電池用基板等の他の種類の基板が処理対象とされてもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
2 基板処理部
3 処理液供給装置
10 薬液タンク(処理液供給部、タンク)
10A 薬液タンク(処理液供給部、タンク)
11 薬液供給源(処理液供給部)
11A 薬液供給源(処理液供給部)
15 循環配管(第1の配管)
16 補充配管(第1の配管)
16A 上流端
17 第1分岐配管(第2の配管、分岐配管)
18 第2分岐配管(第2の配管)
19 第1流通用フィルタ(流通用フィルタ)
20 第2流通用フィルタ(流通用フィルタ)
21 第1検出用フィルタ(検出用フィルタ)
22 第2検出用フィルタ(検出用フィルタ)
25 第1流量計(流量検出手段、圧力損失変化検出手段)
26 第2流量計(流量検出手段、圧力損失変化検出手段)
30A 上流端
65 メモリ(記憶手段)
66 CPU(劣化判定手段、圧力損失変化検出手段)
70 対応データ
70A 対応データ
81 第1圧力計(圧力差検出手段、圧力損失変化検出手段)
82 第2圧力計(圧力差検出手段、圧力損失変化検出手段)
85 独立配管(第2の配管)
85A 上流端
85B 下流端
d1 孔径
d2 孔径
D1 孔径
D2 孔径
j1 流量
j2 流量
J1 流量
J2 流量
PE 閾値(対応データ)
r1 ろ過面積
r2 ろ過面積
R1 ろ過面積
R2 ろ過面積
S1 圧力損失変化検出ステップ
S2 劣化判定ステップ

Claims (14)

  1. 基板処理部に処理液を供給するための処理液供給装置であって、
    処理液供給部から供給される前記処理液が流通する第1の配管と、
    前記第1の配管を流通する前記処理液をろ過する流通用フィルタと、
    前記第1の配管とは別の配管であって、前記処理液供給部から供給される前記処理液が流通する第2の配管と、
    前記第2の配管を流通する前記処理液をろ過する検出用フィルタとを含み、
    前記第1および第2の配管には、前記処理液供給部から供給される処理液が同時に供給されるようになっており、
    前記処理液供給装置は、
    前記第2の配管内における前記検出用フィルタの圧力損失の変化を検出する圧力損失変化検出手段と、
    前記圧力損失変化検出手段の検出結果に基づいて、前記流通用フィルタの劣化を判定する劣化判定手段とをさらに含み、
    前記検出用フィルタの孔径は、前記流通用フィルタの孔径よりも小さい、処理液供給装置。
  2. 前記検出用フィルタのろ過面積は、前記流通用フィルタのろ過面積よりも小さい、請求項1に記載の処理液供給装置。
  3. 前記流通用フィルタおよび前記検出用フィルタは、その単位ろ過面積の当たりの処理液の流量が互いに等しくなるように設けられている、請求項1または2に記載の処理液供給装置。
  4. 前記検出用フィルタの材質は、前記流通用フィルタの材質と同じである、請求項1〜のいずれか一項に記載の処理液供給装置。
  5. 前記検出用フィルタの圧力損失の変化と前記流通用フィルタの劣化との対応関係を表す対応データを記憶する記憶手段をさらに含み、
    前記劣化判定手段は、前記対応データおよび前記圧力損失変化検出手段の検出結果に基づいて前記流通用フィルタの劣化を判定する、請求項1〜のいずれか一項に記載の処理液供給装置。
  6. 前記処理液供給部は、互いに異なる複数種の処理液を供給可能な複数の処理液供給部を含み、
    前記記憶手段には、前記複数の処理液供給部毎に、当該検出用フィルタの圧力損失の変化と当該流通用フィルタの劣化との対応関係を表す対応データが記憶されている、請求項1〜のいずれか一項に記載の処理液供給装置。
  7. 前記第1の配管の上流端は、前記処理液供給部に接続されており、
    前記第2の配管は、前記第1の配管から分岐している、請求項1〜のいずれか一項に記載の処理液供給装置。
  8. 前記処理液供給部は、処理液が溜められているタンクを含み、
    前記第1の配管は、前記タンクに溜められている処理液を循環させるための循環配管を含み、
    前記第2の配管は、前記循環配管から分岐して、前記タンクへと帰還する分岐配管を含む、請求項に記載の処理液供給装置。
  9. 前記流通用フィルタが、前記第1の配管に介装されており、
    前記第2の配管は、前記流通用フィルタよりも上流側で前記第1の配管から分岐する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の処理液供給装置。
  10. 前記第2の配管の上流端および下流端が、それぞれ、前記処理液供給部に接続されている、請求項1〜のいずれか一項に記載の処理液供給装置。
  11. 前記圧力損失変化検出手段は、前記第2の配管の前記検出用フィルタの下流側における、処理液の流量を検出する流量検出手段を含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載の処理液供給装置。
  12. 前記圧力損失の変化は、前記流量検出手段により検出された流量変化に基づいて検出される、請求項1〜11のいずれか一項に記載の処理液供給装置。
  13. 前記圧力損失変化検出手段は、前記第2の配管の前記検出用フィルタの上流側および下流側における当該第2の配管内の圧力差を検出する圧力差検出手段を含む、請求項1〜12のいずれか一項に記載の処理液供給装置。
  14. 処理液供給部から供給され第1の配管を流通する処理液をろ過する流通用フィルタの劣化を検出する方法であって、
    前記処理液供給部から供給され前記第1の配管とは別の配管である第2の配管を流通する前記処理液をろ過し、前記流通用フィルタよりも孔径が小さい検出用フィルタの圧力損失の変化を検出する圧力損失変化検出ステップと、
    検出された前記検出用フィルタの圧力損失の変化に基づいて、前記流通用フィルタの劣化を判定する劣化判定ステップとを含む、フィルタ劣化検出方法。
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