JP5836915B2 - 水熱交換器用フィルタ装置、この水熱交換器用フィルタ装置を備えた冷凍サイクル装置、及び水熱交換器への被捕捉物の付着抑制方法 - Google Patents

水熱交換器用フィルタ装置、この水熱交換器用フィルタ装置を備えた冷凍サイクル装置、及び水熱交換器への被捕捉物の付着抑制方法 Download PDF

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本発明は、水熱交換器用フィルタ装置、この水熱交換器用フィルタ装置を備えた冷凍サイクル装置、及び水熱交換器への被捕捉物の付着抑制方法に関するものである。
従来より、冷媒と水とが熱交換する水熱交換器の水流路の入口側には、該水流路に異物が流入することを防止するため、ストレーナ(メッシュ状の濾過器)が取り付けられている。このストレーナによって、水中に混入した異物が取り除かれることにより、水熱交換器への異物流入が防止され、水熱交換器は本来の熱交換性能が維持されることとなる。しかしながら、ストレーナのメッシュ径(メッシュの開口部の大きさ)よりも小さい異物が水に混入してしまった場合、異物はストレーナを通過して水熱交換器の水流路の内部へと流入してしまう。この流入した異物が水流路の内壁に付着、堆積すると、水熱交換器の冷媒流路を流れる冷媒と水流路を流れる水との間の熱伝達性能が低下してしまうという課題や、水流路の圧力損失の増大によって水流路を流れる水の流量が低下してしまうという課題が発生する。
水中に混入する主要な異物として、水熱交換器の水流路に接続された水回路の配管から発生する鉄錆粒子が知られている。鉄錆粒子は、水回路の配管の腐食生成物であり、発生状況により大小さまざまな大きさの状態で水中に混入する。また、鉄錆粒子は、水熱交換器の水流路に供給する水道水の水質にも起因して、発生量や酸化状態も異なる。鉄錆粒子が微粒子の状態で水中に混入した場合、ストレーナを通過して、水熱交換器内部にスケールとして堆積し、上述の課題を引き起こす。この他、水道水成分に起因する炭酸カルシウム微粒子、ケイ酸微粒子等もストレーナを通過して、熱交換器内部にスケールとして堆積することが知られている。
鉄錆微粒子等が熱交換器内部にスケールとして付着することを防止するには、水質管理により鉄錆等を発生させないことが重要と考えられる。しかしながら、現実には、徹底した水質管理を行えないケースが多数あり、水熱交換器を定期的に洗浄する等の対策がとられているのが実情である。
ここで、ストレーナでは除去できない鉄錆微粒子等を除去する技術も従来より提案されている。
例えば、特許文献1には、フィルタを用いることを特徴とするアルカリイオン整水器が開示されている。この特許文献1に記載のアルカリイオン整水器は、中空糸フィルタ及び抗菌活性炭フィルタを内蔵したカートリッジ式のフィルタによって、水道水を濾過して不純物を取り除いている。また、特許文献1に記載のアルカリイオン整水器は、主フィルタが目詰まりして所定の圧力を上回ると、予備フィルタに切り替わり、本来の機能を持続することができる。
また例えば、特許文献2には、水質汚濁物質の濃度を低減させる浄化方法として、多孔質フィルタを用いることを特徴とする浄化方法が開示されている。この特許文献2に記載の浄化方法は、アルカリ土類炭酸塩の粉末と硫酸アルミニウム水溶液より合成される多孔質浄化材料を用いた多孔質フィルタによって、水質汚濁物質を除去することができる。
また例えば、特許文献3には、つまり除去手段を備え、水熱交換器の水側流路のつまりを除去することを特徴とするヒートポンプ給湯機が開示されている。詳しくは、この特許文献3には、水熱交換器の水流路に最大流量で水を流す構成をつまり除去手段として備え、当該つまり除去手段により、つまり要因であるスケールや浮遊物等を水熱交換器の水流路から流し出す技術が開示されている。また、この特許文献3には、水熱交換器に機械振動を与える構成をつまり除去手段として備え、当該つまり除去手段により、つまり要因であるスケールや浮遊物等を水熱交換器の水流路から流し出す技術が開示されている。また、この特許文献3には、水熱交換器の水流路と接続された水回路に設けられたフィルタをつまり除去手段として備え、当該つまり除去手段により、つまり要因であるスケールや浮遊物等を除去する技術が開示されている。
特開平8−257564号公報 特開2009−214027号公報 特開2004−144445号公報
特許文献1に開示された技術は、中空糸及び抗菌活性炭で構成されたフィルタを用い、当該フィルタで水道水中の不純物を濾過(捕捉)して除去する技術である(以下、フィルタによって捕捉されるものを「被捕捉物」とも称する)。このため、特許文献1に記載のフィルタは、濾過が進行するに伴って、被捕捉物によりフィルタが目詰まりを起こしてしまう。つまり、特許文献1に記載のフィルタは、濾過の進行に伴って増加する圧力損失の増大量(圧力変動)が大きくなってしまうという課題があった。このため、水熱交換器を備えた空気調和機に特許文献1に記載のフィルタを採用した場合、以下のような課題が発生してしまう。
従来より、水熱交換器を備えた空気調和機やヒートポンプ給湯機等(つまり、水熱交換器に接続された水回路及び冷媒回路を備えた冷凍サイクル装置)においては、水熱交換器の熱交換性能を保つため、水熱交換器内(より詳しくは水流路)を流れる水の流量及び圧力が設定値以下に低下したこと検知すると、システムエラーとして冷凍サイクル装置の構成機器を停止するように制御する場合がある。このような冷凍サイクル装置に特許文献1に記載のフィルタを採用すると、特許文献1に記載のフィルタは目詰まりによる圧力変動が大きいため、水熱交換器内(より詳しくは水流路)を流れる水の流量及び圧力が設定値以下に低下してしまい、冷凍サイクル装置を正常に運転することが困難になってしまうという課題があった。
例えば空気調和機の場合、フィルタの目詰まりによって水熱交換器内(より詳しくは水流路)を流れる水の圧力損失が100kPa程度増大した場合、水熱交換器内(より詳しくは水流路)を流れる水の流量が10%程度低下する場合がある。そして、このように水熱交換器内(より詳しくは水流路)を流れる水の流量が低下し、水熱交換器内(より詳しくは水流路)の最少流量を下回った場合、水熱交換器が凍結して凍結パンクに至る場合があった。
また、水熱交換器を備えた空気調和機に特許文献1に記載のフィルタを採用した場合、次のような課題もあった。つまり、特許文献1に記載のフィルタは、例えば家庭内で使用されるアルカリイオン整水器に用いられることを想定している。このため、水熱交換器を備えたビル用及び工場用の空調機器に特許文献1に記載のフィルタを用い、鉄錆微粒子等の被捕捉物を当該フィルタで捕獲しようとした場合、非現実的な大きさ及び量のフィルタが必要になるという課題もあった。
一例をあげると、東レ株式会社製の家庭用浄水器トレビーノ(登録商標)の1500L用のカートリッジ(品番:MKC.NTJ、H110×φ66mm)では、1Lの水を処理するのに必要な体積は1.0×10−6/Lである。一方、ビル用及び工場用の空調機器の水熱交換器の運転水流量を30m/Hrとして1ヶ月間運転した場合、2.2×1010Lの水をフィルタで処理することになり、この水の処理量からフィルタの必要なサイズを求めると、2.2×10となってしまう。つまり、水熱交換器を備えたビル用及び工場用の空調機器に特許文献1に記載のフィルタを用いた場合、1ヶ月でフィルタを交換又は洗浄すると想定しても、このような大容量のフィルタが必要となる。このフィルタの容量は、チリングユニット(圧縮機、空気熱交換器、減圧装置及び水熱交換器を収納したものであり、室内機と共に空気調和機を構成する構成要素)自体よりも大きなものであり、このような大容量のフィルタを空気調和機に備えることは非現実的と考えられる。
一方、特許文献2に記載のフィルタは、被捕捉物の捕捉(吸着)に伴う圧力損失の増大量(圧力変動)を、特許文献1に記載のフィルタよりも小さく抑えることができる。しかしながら、特許文献2に記載のフィルタは、多孔質フィルタが寿命に達すると被捕捉物(鉄錆微粒子等)を通過させてしまい、水熱交換器内部を清浄に保てなくなるという課題があった。また、特許文献2に記載のフィルタは、被捕捉物の捕捉(吸着)に伴う圧力損失の増大量(圧力変動)が比較的小さいため、流量や圧力変化等によってフィルタの交換時期を判別することが難しいという課題もあった。
また、特許文献3に開示された技術のうち、水熱交換器の水流路に最大流量で水を流す構成、及び、水熱交換器に機械振動を与える構成をつまり除去手段とした技術は、水熱交換器内部に一旦付着したつまり要因物質を剥ぎ取るものであり、つまり要因物質を捕獲する機能がない。このため、これらの技術は、水熱交換器からのつまり要因物質の除去(剥ぎ取ること)を繰り返すうちに、徐々に水熱交換器の内部が洗浄残渣で汚染され、水熱交換器の熱伝達性能の低下を招くという課題があった。また、特許文献3に開示された技術のうち、水熱交換器の水流路と接続された水回路に設けられたフィルタをつまり除去手段とする技術においては、上述した特許文献1,2に記載のフィルタと同様の課題が発生してしまう。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、圧力変動を抑制しつつ水熱交換器の水回路に流入する水から鉄錆微粒子等の被捕捉物を捕捉でき、つまり、水熱交換器の内部を清浄に保つことができ、フィルタの交換時期を検出することも容易な水熱交換器用フィルタ装置、この水熱交換器用フィルタ装置を備えた冷凍サイクル装置、及び水熱交換器への被捕捉物の付着抑制方法を提供することを目的とする。
本発明に係る水熱交換器用フィルタ装置は、冷媒と水とが熱交換する水熱交換器の水流路の入口側に設けられ、水中の被捕捉物を捕捉する第1フィルタ部と、前記水熱交換器の水流路の入口側であって、前記第1フィルタ部よりも下流側に設けられるものであり、前記第1フィルタ部を通過した被捕捉物を捕捉する第2フィルタ部と、一端が前記第1フィルタ部の上流側に接続され、他端が前記第2フィルタ部と前記水熱交換器との間に接続されるバイパス配管と、該バイパス配管に設けられる圧力損失部と、前記バイパス配管に設けられ、前記バイパス配管に流れる流量が所定流量よりも大きくなったときに、前記第1フィルタ部及び前記第2フィルタ部の交換を促す報知部と、を備え、前記第2フィルタ部は、被捕捉物が貯留されていった際の圧力変動が前記第1フィルタ部よりも大きなものであり、被捕捉物が貯留される前の状態における前記第1フィルタ部、前記第2フィルタ部及び前記圧力損失部の圧力損失をα、γ及びβとし、寿命に達した状態における前記第1フィルタ部及び前記第2フィルタ部の圧力損失をα’及びγ’とした場合、(α+γ)<β<(α’+γ’)となるように、前記第1フィルタ部、前記第2フィルタ部及び前記圧力損失部を構成しており、前記第1フィルタ部は、容器内に前記被捕捉物を捕捉する捕捉材を充填したものであり、該第1フィルタ部に流れる水の水素イオン指数をpHA〜pHBとした場合、等電位点がpHAよりも小さい材料及びpHBよりも大きい材料の中から選定された少なくとも1つの材料を、前記捕捉材として前記容器に充填しているものである。
また、本発明に係る冷凍サイクル装置は、圧縮機、空気熱交換器、減圧装置、及び前記水熱交換器の冷媒流路が接続され、冷媒が循環する冷媒回路と、前記水熱交換器の水流路に水を流す水回路と、を備え、前記水熱交換器の水流路の入口側に本発明に係る水熱交換器用フィルタ装置を備えたものである。
また、本発明に係る水熱交換器への被捕捉物の付着抑制方法は、冷媒と水とが熱交換する水熱交換器の水流路の入口側に設けられ、水中の被捕捉物を捕捉する第1フィルタ部と、前記水熱交換器の水流路の入口側であって、前記第1フィルタ部よりも下流側に設けられるものであり、前記第1フィルタ部を通過した被捕捉物を捕捉する第2フィルタ部と、一端が前記第1フィルタ部の上流側に接続され、他端が前記第2フィルタ部と前記水熱交換器との間に接続されるバイパス配管と、該バイパス配管に設けられる圧力損失部と、前記バイパス配管に設けられ、前記バイパス配管に流れる流量が所定流量よりも大きくなったときに、前記第1フィルタ部及び前記第2フィルタ部の交換を促す報知部と、を備え、前記第2フィルタ部は、被捕捉物が貯留されていった際の圧力変動が前記第1フィルタ部よりも大きなものであり、被捕捉物が貯留される前の状態における前記第1フィルタ部、前記第2フィルタ部及び前記圧力損失部の圧力損失をα、γ及びβとし、寿命に達した状態における前記第1フィルタ部及び前記第2フィルタ部の圧力損失をα’及びγ’とした場合、(α+γ)<β<(α’+γ’)となるように、前記第1フィルタ部、前記第2フィルタ部及び前記圧力損失部を構成し、前記第1フィルタ部は、容器内に前記被捕捉物を捕捉する捕捉材を充填したものであり、該第1フィルタ部に流れる水の水素イオン指数をpHA〜pHBとした場合、等電位点がpHAよりも小さい材料及びpHBよりも大きい材料の中から選定された少なくとも1つの材料を、前記捕捉材として前記容器に充填し、所定量の被捕捉物が前記第1フィルタ部に貯留されるまでは、前記第1フィルタ部及び前記第2フィルタ部を通った水を前記水熱交換器の水流路に流入させ、前記第1フィルタ部が寿命となって前記第2フィルタ部が被捕捉物を捕捉し、前記第1フィルタ部及び前記第2フィルタ部の圧力損失が前記圧力損失部の圧力損失よりも大きくなると、前記バイパス配管を通った水を前記水熱交換器の水流路に流入させ、前記第1フィルタ部及び前記第2フィルタ部の交換を促す報知を行うものである。
本発明は、水熱交換器の水流路の入口側に、第1フィルタ部及び第2フィルタ部を直列に接続している。また、本発明は、被捕捉物が貯留される前の状態における第1フィルタ部、第2フィルタ部及び圧力損失部の圧力損失をα、γ及びβとし、寿命に達した状態における第1フィルタ部及び第2フィルタ部の圧力損失をα’及びγ’とした場合、α+γ<β<α’+γ’となるように、第1フィルタ部、第2フィルタ部及び圧力損失部を構成している。このため、通常の運転状態では、水熱交換器の水流路に流入する水の主流路(大部分の水又は全部の水が流れる流路)は、第1フィルタ部及び第2フィルタ部を通る流路となる。つまり、水熱交換器の水流路に流入する水は、第1フィルタ部及び第2フィルタ部を通って被捕捉物が捕捉された後に、水熱交換器の水流路に流入する。
ここで、本発明は、被捕捉物が貯留されていった際の圧力変動が第1フィルタ部よりも大きくなるように第2フィルタ部を構成している。つまり、本発明は、第1フィルタ部が寿命となって被捕捉物を捕捉できなくなり、第1フィルタ部の下流側に設けられた第2フィルタ部で被捕捉物を捕捉し始めると、第1フィルタ部及び第2フィルタ部が設けられた流路の圧力変動(圧力損失の増大量)が大きくなる構成となっている。このため、第1フィルタ部として被捕捉物の捕捉に伴う圧力変動(圧力損失の増大)が小さいフィルタを用いることができる。より詳しくは、第1フィルタ部として被捕捉物の捕捉に伴う圧力変動(圧力損失の増大)が小さいフィルタを用いても、第2フィルタ部の圧力変動によって第1フィルタ部の寿命、つまり交換時期を検出することができる。
このとき、本発明は、上述のように、第1フィルタ部、第2フィルタ部及び圧力損失部がα+γ<β<α’+γ’の関係となっている。このため、第1フィルタ部及び第2フィルタ部の圧力損失が圧力損失部の圧力損失βよりも大きくなると、水熱交換器の水流路に流入する水の主流路は、第1フィルタ部及び第2フィルタ部を通る流路から、圧力損失部が設けられたバイパス配管に切り替わる。そして、水熱交換器の水流路に流入する水の主流路がバイパス配管に切り替わると、報知部が第1フィルタ部及び第2フィルタ部の交換を促す。つまり、本発明は、圧力変動の限られた小さい条件{最大でもβ−(α+γ)}で、水熱交換器の水流路に流入する水の主流路がバイパス配管に切り替り、第1フィルタ部が寿命に到達したとして、報知部が第1フィルタ部及び第2フィルタ部の交換を報知することができる。
したがって、本発明は、圧力変動を抑制しつつ水熱交換器の水回路に流入する水から鉄錆微粒子等の被捕捉物を捕捉でき、つまり、水熱交換器の内部を清浄に保つことができ、フィルタの交換時期を検出することも容易にできる。
本発明の実施の形態1に係る空気調和機を示す構成図である。 本発明の実施の形態1に係る水熱交換器用フィルタ装置を示す構成図である。 本発明の実施の形態1に係る第1フィルタ部を示す斜視図である。 等電位点を説明する概念図である。 本発明の実施の形態2に係る水熱交換器用フィルタ装置を示す構成図である。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る空気調和機を示す構成図である。また、図2は、本発明の実施の形態1に係る水熱交換器用フィルタ装置を示す構成図である。
本実施の形態1に係る空気調和機30は、本実施の形態1に係る水熱交換器用フィルタ装置40(図2で詳細を後述する)を備えたものであり、例えばビル用及び工場用の空気調和機として用いられるものである。この空気調和機30は、冷媒回路20、及び、複数の室内機41が接続された水回路4を備えている。
冷媒回路20は、圧縮機21、空気熱交換器22、膨張弁等の減圧装置23、及び水熱交換器1の冷媒流路1bが接続されて構成され、冷媒が循環するものである。圧縮機21は、冷媒を圧縮するものである。空気熱交換器22は、圧縮機21で圧縮した冷媒をファン22aから供給された空気で冷却し、当該冷媒を凝縮させるものである。減圧装置23は、空気熱交換器22で凝縮した冷媒を膨張させ、低温の冷媒にするものである。水熱交換器1は、減圧装置23で低温にされた冷媒を冷媒流路1bに流し、当該冷媒にて水流路1aを流れる冷媒を冷却するものである。つまり、水熱交換器1は、冷媒流路1bに流入した冷媒を蒸発させるものである。
水回路4は、水熱交換器1の水流路1aと、該水流路1aの入口側に接続された往き配管4aと、該水流路1aの出口側に接続された戻り配管4bと、往き配管4a及び戻り配管4bに例えば並列接続された複数の室内機41と、水回路4内に水を流す(循環させる)ポンプ42を備えている。この水回路4は、水熱交換器1の水流路1aに水を流すものである。つまり、水流路1aに供給された水は、水熱交換器1の冷媒流路1bを流れる低温冷媒によって冷却される。そして、この冷却された水は、各室内機41の熱交換器に流入し、各室内機41が設けられた空調空間を冷房(空気調和)する。
また、本実施の形態1に係る空気調和機30は、水熱交換器1の熱交換性能を保つため、水熱交換器1の水流路1aを流れる水の流量及び圧力が設定値以下に低下したことを検知すると、システムエラーとして空気調和機30の構成機器(圧縮機21、水回路のポンプ42等)を停止する制御を行っている。これは、水熱交換器1の水流路1aを流れる水の圧力が低下し、水熱交換器1の水流路1aを流れる水の流量が低下して、水熱交換器1の最少流量を下回った場合、水熱交換器1が凍結して凍結パンクに至る可能性があるからである。
なお、本実施の形態1に係る空気調和機30は、冷媒回路20において水熱交換器1を蒸発器として用いたが、冷媒回路20内の冷媒の流れ方向を逆にして、冷媒回路20において水熱交換器1を凝縮器として用いてもよい。この場合、空気調和機30は、各室内機が設けられた空調空間を暖房(空気調和)することとなる。
上述のように構成された空気調和機30には、水回路4の往き配管4aに、水熱交換器用フィルタ装置40が設けられている。この水熱交換器用フィルタ装置40は、図2に示すように、第1フィルタ部2、第2フィルタ部3、切換スイッチ5、圧力損失部6、バイパス配管7、及び交換時期判別センサ8を備えている。
第1フィルタ部2は、水熱交換器1の水流路1aの入口側(つまり、往き配管4a)に設けられ、水中の被捕捉物(鉄錆等)を捕捉するものである。第2フィルタ部3は、水熱交換器1の水流路1aの入口側であって、第1フィルタ部2よりも下流側に設けられるものである。つまり、第2フィルタ部3は、第1フィルタ部2の下流側となる往き配管4aに設けられている。換言すると、第1フィルタ部2及び第2フィルタ部3は、直列に往き配管4aに設けられている。第2フィルタ部3は、第1フィルタ部2で捕捉できなかった水中の被捕捉物を捕捉するものである。バイパス配管7は、一端が第1フィルタ部2の上流側となる往き配管4aに接続され、他端が第2フィルタ部3と水熱交換器1との間となる往き配管4aに接続されたものである。このバイパス配管7には、切換スイッチ5及び圧力損失部6が設けられている。切換スイッチ5は、バイパス配管7内の流路を開閉し、圧力損失部6は、バイパス配管7を流れる水に対して圧力損失を発生させる。交換時期判別センサ8は、バイパス配管7に流れる流量が所定流量よりも大きくなったときに、第1フィルタ部2の交換を促す情報を報知するものである。
以下、水熱交換器用フィルタ装置40の各構成要素の詳細について説明する。
第1フィルタ部2は、容器2a内に鉄錆等の被捕捉物を捕捉する捕捉材2bを充填したものであり、例えば図3に示すように構成されている。
図3は、本発明の実施の形態1に係る第1フィルタ部を示す斜視図である。
図3に示すように、本実施の形態1に係る第1フィルタ部2の容器2aには、捕捉材2bとして、等電位点がpH6(本発明のpHAに相当)よりも小さい材料201、及び、等電位点がpH8(本発明のpHBに相当)よりも大きい材料202が充填されている。また、本実施の形態1では、等電位点がpH6よりも小さい材料201と、等電位点がpH8よりも大きい材料202とは、網目状の仕切り203で仕切られて、容器2a内に充填されている。つまり、本実施の形態1に係る第1フィルタ部2は、等電位点がpH6よりも小さい材料201と、等電位点がpH8よりも大きい材料202とが互いに接触しないように、容器2a内に充填されている。
ここで、第1フィルタ部2で被捕捉物を捕捉していくにつれて、第1フィルタ部2には被捕捉物が貯留されていくこととなる。つまり、第1フィルタ部2で被捕捉物を捕捉していくにつれて、第1フィルタ部2での圧力損失が増大していくこととなる。このため、本実施の形態1では、この第1フィルタ部2での圧力損失の増大によって、水熱交換器1の水流路1aを流れる水の流量が設定値以下に低下して、空気調和機30の構成機器(圧縮機21、水回路のポンプ42等)を停止する制御が行われないよう、被捕捉物の捕捉に伴って増加する第1フィルタ部2の圧力損失の増大量を抑制した構成としている。第1フィルタ部2のこの圧力損失の増大量は、捕捉材2bの充填層高さ、空搭速度、空隙率、捕捉材2bの代表径等に依存して変わるため、これらの値を適宜設定することにより調整することができる。
なお、捕捉材2bとして用いられている等電位点がpH6よりも小さい材料201は、特に限定されるものではないが、例えば次のような材料である。詳しくは、等電位点がpH6よりも小さい材料201は、α−Al(OH)、Sb、MnO、SiO、SnO(含水)、TiO(メンブレン活性層)、TiO(天然ルチル)、WO、UO−U(天然)、U、V、NaAlSi、亜塩素酸、イライト、カオリナイト、ベントナイト、白雲母、Na−パリゴルスカイト、葉ろう石、絹雲母、GaAl(合成)、Mg(OH)Si10、SiC、β−SiC、TiN、HCaNb10、燐灰石、水酸燐灰石(天然)、フッ素燐灰石、ZrP、輝銅鉱、方鉛鉱、閃亜鉛鉱、灰重石、ガラス、水和セルロース、三酢酸セルロース、ポリアミド、ポリエチレン、ポリメタクリル酸メチル、ポリフッ化エチレン、テフロン(登録商標)、ポリウレタン、カルボキシ化ポリスチレン、及びナイロン12等の材料から選定された少なくとも1つの材料である。
また、捕捉材2bとして用いられている等電位点がpH8よりも大きい材料202は、特に限定されるものではないが、例えば次のような材料である。詳しくは、等電位点がpH8よりも大きい材料202は、BeO(含水)、Cd(OH)、CdO、Co(OH)、Cu(OH)、CuO、La(含水)、Pb(OH)、MgO、Mg(OH)、Mn(OH)、NiO、Ni(OH)、PtO、PuO、Y(含水)、ZnO、方解石、蛍石、及びメラミンホルムアルデヒド等の材料から選定された少なくとも1つの材料である。
また、捕捉材2b(等電位点がpH6よりも小さい材料201、等電位点がpH8よりも大きい材料202)の形状も特に限定されるものではなく、粒状、球状、筒状、柱状、角状、網状、ハニカム状等、一般に用いられる捕捉材2bの形状と同様に加工して用いることが可能である。また、捕捉材2bの充填方法についても、特に限定されるものではない。
上記のように構成された第1フィルタ部2は、次のような仕組みで、水中に混入している鉄錆微粒子等の被捕捉物を捕捉することとなる。
図4は、等電位点を説明する概念図である。
例えば、水中に混入した微粒子が曲線101aに示すような見かけの表面電位(以下、単に表面電位、電位と称する場合もある)を有する場合、当該微粒子の等電位点とは、表面電位が0Vとなる水素イオン指数(pH)のことである(図4の点101b参照)。そして、図4に示すように、pHが等電位点より小さい場合、水中に混入した微粒子の表面電位はプラスであり、pHが等電位点より大きい場合、表面電位はマイナスである。
なお、図中では、微粒子の等電位点をpH6〜pH8の間に示したが、この値は等電位点を説明するために例示したものであって、あくまでも一例である。第1フィルタ部2で捕捉できる被捕捉物(鉄錆微粒子等)の等電位点がpH6〜pH8に限定されたものであることを示すものではない。
本実施の形態1では、水回路4を流れる水(つまり第1フィルタ部2を流れる水)の水素イオン指数を、中性のpH6〜pH8と想定している。このため、上記の等電位点がpH6よりも小さい材料201(図4の点102b参照)の見かけの表面電位はマイナスであり(図4の曲線102a参照)、等電位点がpH8よりも大きい材料202(図4の点103b参照)の表面電位はプラスである(図4の曲線103a参照)。水回路4を流れる水に鉄錆微粒子が混入した場合、この微粒子表面はプラスかマイナスのいずれかの電位を有する。このため、鉄錆微粒子は、等電位点がpH6よりも小さい材料201又は等電位点がpH8よりも大きい材料202との間に電気的な引力が働いて捕捉されることになる。
鉄錆微粒子は、水回路4を構成する配管や継手部材等の腐食生成物であり、発生状況によって酸化状態、結晶構造及び界面構造等が異なっている。したがって、鉄錆微粒子の発生環境によって、pH6〜pH8の範囲では表面電位がプラスのものも、マイナスのものも発生する可能性がある。しかしながら、本実施の形態1のように、等電位点がpH6よりも小さい材料201及び等電位点がpH8よりも大きい材料202で捕捉材2bを構成することにより、どちらの電位を有する鉄錆微粒子でも捕捉することが可能である。
なお、第1フィルタ部2で捕捉できる被捕捉物は鉄錆微粒子に限定されるものではない。表面電位を有する微粒子であれば、例えば、金属酸化物/水酸化物、難溶性イオン結晶、表面乖離基のある物質、界面活性剤イオン、及び多価イオン等も、第1フィルタ部2で捕捉可能である。また、捕捉材2bの材料は、上記に示した材料に限定されるものではなく、等電位点の値が上記に従うものであれば、同様に使用することができる。
第2フィルタ部3は、第1フィルタ部2が寿命に達したときに流れてくる鉄錆等微粒子等の被捕捉物を捕捉するものである。この第2フィルタ部3は、例えば、第1フィルタ部2と同様の構成となっている。ここで、上述のように、第1フィルタ部2は、被捕捉物の捕捉に伴って増加する圧力損失の増大量を抑制した構成となっている。このため、第1フィルタ部2が寿命に達しても、第1フィルタ部2での圧力損失の増大(圧力変動)が小さく、第1フィルタ部2が寿命に達したことを検出できないことが懸念される。このため、第2フィルタ部3は、被捕捉物の捕捉に伴って増加する圧力損失の増大量、換言すると、被捕捉物が貯留されていった際の圧力変動が第1フィルタ部2よりも大きくなるように構成されている。つまり、(第1フィルタ部2が被捕捉物の捕捉に伴って増加する圧力損失の増大量)<<(第2フィルタ部3が被捕捉物の捕捉に伴って増加する圧力損失の増大量)となっている。第2フィルタ部3のこの圧力損失の増大量は、捕捉材の充填層高さ、空搭速度、空隙率、捕捉材の代表径等に依存して変わるため、これらの値を適宜設定することにより調整することができる。このような構成にすることで、第1フィルタ部2及び第2フィルタ部3の圧力損失の合計を容易に設定することができ、第1フィルタ部2の寿命を容易に検出することができる。
また、被捕捉物が貯留される前の状態における第1フィルタ部2、第2フィルタ部3及び圧力損失部6の圧力損失をα、γ及びβとし、寿命に達した状態における第1フィルタ部2及び第2フィルタ部3の圧力損失をα’及びγ’とした場合、第2フィルタ部3は、(α+γ)<β<(α’+γ’)になるよう構成されている。βと(α’+γ’)の差は、(α+γ)とβの差に比べるとはるかに小さいことから、差異の大小を考慮すると、上記の式は、(α+γ)<<β<(α’+γ’)としてもよい。ここで、後述のように、本実施の形態1に係る水熱交換器用フィルタ装置40は、第1フィルタ部2及び第2フィルタ部3の被捕捉物の捕捉に伴って第1フィルタ部2及び第2フィルタ部3の圧力損失が圧力損失部6の圧力損失よりも大きくなると、水熱交換器1の水流路1aに流入する水の主流路が第1フィルタ部2及び第2フィルタ部3を通る流路からバイパス配管7に切り換わり、第1フィルタ部2の寿命を検出する構成となっている。つまり、本実施の形態1に係る水熱交換器用フィルタ装置40は、最大で{β−(α+γ)}となる圧力変動のなかで鉄錆微粒子等の被捕捉物を捕捉する構成となっている。このため、本実施の形態1では、最大で{β−(α+γ)}となる圧力変動によって、水熱交換器1の水流路1aを流れる水の流量が設定値以下に低下して、空気調和機30の構成機器(圧縮機21、水回路のポンプ42等)を停止する制御が行われないよう、{β−(α+γ)}の値を設定している。数値例としては、例えば{β−(α+γ)}を100kPa以下としている。なお、{β−(α+γ)}は、第1フィルタ部2の寿命を検知できる値であれば、小さいほど空気調和機30を安定して運転させることができるので、好ましい。このため、第1フィルタ部2の寿命を検知できる値であれば、{β−(α+γ)}を例えば80kPa以下としてもよいし、{β−(α+γ)}を例えば50kPa以下にできればさらに好ましい。
なお、本実施の形態1では、第2フィルタ部3を第1フィルタ部2と同様の構成としたが、上記の圧力損失の関係を満たすものであれば、第2フィルタ部3の構成は特に限定されるものではない。例えば、セラミックフィルタ、中空糸フィルタ、高分子フィルタ等を第2フィルタ部3として用いてもよい。
また、本実施の形態1では、図2に示すように第1フィルタ部2の容器2aと第2フィルタ部3の容器とが一体に形成されているが、これらを一体に形成する必要は特にない。第1フィルタ部2と第2フィルタ部3とを離して設置しても、つまり、第1フィルタ部2と第2フィルタ部3とを配管で接続しても、同様の機能を発揮することができる。
切換スイッチ5は、第1フィルタ部2の上流側の圧力が所定圧力値以上となった状態ではバイパス配管7内の流路を開き、第1フィルタ部2の上流側の圧力が所定圧力値よりも小さい状態ではバイパス配管7内の流路を閉じるものである。本実施の形態1では、切換スイッチ5として、圧力増加によって弁が開閉する機能をもつ逆止弁を用いている。また、本実施の形態1では、切換スイッチ5が開閉動作する所定圧力を、(第1フィルタ部2及び第2フィルタ部3の圧力損失がα+γとなった状態における第1フィルタ部2の上流側の圧力値)<所定圧力値<(第1フィルタ部2及び第2フィルタ部3の圧力損失がα’+γ’となった状態における第1フィルタ部2の上流側の圧力値)としている。つまり、切換スイッチ5は、α+γ<βとなっており、水熱交換器1の水流路1aに流入する水の主流路が第1フィルタ部2及び第2フィルタ部3を通る状態のときには、バイパス配管7内の流路を閉じる構成となっている。そして、切換スイッチ5は、α’+γ’>βとなり、水熱交換器1の水流路1aに流入する水の主流路がバイパス配管7となる状態になると、バイパス配管7内の流路を開く構成となっている。
なお、本実施の形態1では、切換スイッチ5として逆止弁を用いているが、切換スイッチ5は逆止弁に限定されるものではない。第1フィルタ部2の上流側の圧力が所定圧力値以上となった状態ではバイパス配管7内の流路を開き、第1フィルタ部2の上流側の圧力が所定圧力値よりも小さい状態ではバイパス配管7内の流路を閉じるものであれば、切換スイッチ5として種々のものを使用することができる。例えば、バイパス配管7に設置された電磁弁と、水熱交換器1と第2フィルタ部3との間の往き配管4aに設置された流量計又は圧力計とで、切換スイッチ5を構成してもよい。流量計又は圧力計が検知する流量変化又は圧力変化に基づいて電磁弁を開閉することにより、逆止弁と同様の機能を果たすことができる。
交換時期判別センサ8(本発明の報知部に相当)は、バイパス配管7に流れる水の流量が所定流量よりも大きくなったときに、第1フィルタ部2及び第2フィルタ部3の交換を促す報知を行うものである。本実施の形態1に係る交換時期判別センサ8は、切換スイッチ5と信号線9を介して電気的に接続されており、切換スイッチ5が開くと応答して、第1フィルタ部2及び第2フィルタ部3の交換を促す報知を行う構成となっている。つまり、切換スイッチ5が設けられた本実施の形態1では、バイパス配管7に流れる流量が0m/Lよりも大きくなったときに、第1フィルタ部2及び第2フィルタ部3の交換を促す報知を行うものである。
なお、交換時期判別センサ8が第1フィルタ部2及び第2フィルタ部3の交換を促す報知は、特に限定されるものではない。第1フィルタ部2及び第2フィルタ部3が交換時期であることを表示によって報知してもよいし、警告音によって報知してもよい。
また、本実施の形態1では、第1フィルタ部2及び第2フィルタ部3の交換方法について特に言及していないが、例えば次のように開閉バルブを設けることにより、空気調和機30を停止させることなく、第1フィルタ部2及び第2フィルタ部3を交換することができる。詳しくは、バイパス配管7と往き配管4aとの上流側接続位置よりも下流側で、第1フィルタ部2の上流側となる往き配管4aに、開閉バルブを設けるとよい。また、バイパス配管7と往き配管4aとの下流側接続位置よりも上流側で、第2フィルタ部3の下流側となる往き配管4aにも、開閉バルブを設けるとよい。そして、これら開閉バルブを閉じて、第1フィルタ部2及び第2フィルタ部3に水が流れないようにすることで、空気調和機30を停止させることなく、第1フィルタ部2及び第2フィルタ部3を交換することができる。
また、交換時期判別センサ8は、上記の構成に限定されるものではない。切換スイッチ5の開動作に連動して第1フィルタ部2及び第2フィルタ部3の交換時期を報知できるものであれば、任意の構成のものを交換時期判別センサ8として用いることができる。
圧力損失部6は、任意の充填材及び流路形状によって、圧力損失βの値が(α+γ)<β<(α’+γ’)になるよう構成されている。つまり、鉄錆微粒子等の被捕捉物が第1フィルタ部2によって捕捉されており、第1フィルタ部2及び第2フィルタ部3の圧力損失が圧力損失βよりも小さい状態では、水回路4内の水は抵抗の少ない第1フィルタ部2及び第2フィルタ部3を主流路として流れる構成となっている。一方、第1フィルタ部2が例えば寿命に達して、鉄錆微粒子等の被捕捉物が第2フィルタ部3に捕捉されるようになり、第1フィルタ部2及び第2フィルタ部3の圧力損失が圧力損失βよりも大きくなると、水回路4内の水は抵抗の少ないバイパス配管7及び圧力損失部6を主流路として流れる構成となっている。このとき、圧力損失部6を第1フィルタ部2と同じ素材で構成すれば、バイパス配管7に切替わった後も鉄錆微粒子等を捕捉できるので、第1フィルタ部2及び第2フィルタ部3を交換するまでの期間も水熱交換器1を保護する効果を得られる。
続いて、上記のように構成された水熱交換器用フィルタ装置40の動作について説明する。
空気調和機30の運転を開始し、水回路4内に水が流れ始めると、水中に混入した鉄粉微粒子等の被捕捉物も水回路4内を流れ始める。このとき、第1フィルタ部2及び第2フィルタ部3には被捕捉物が貯留されていない状態なので、α+γ<βとなっており、切換スイッチ5はバイパス配管7内の流路を閉じた状態となっている。このため、第1フィルタ部2及び第2フィルタ部3を通った水が、水熱交換器1の水流路1aに流入する。
第1フィルタ部2に流入した水に混入した被捕捉物は、水熱交換器1の水流路1aに流入する前に、第1フィルタ部2で捕捉されていく。そして、第1フィルタ部2で被捕捉物が捕捉されていくにつれて、第1フィルタ部2内に被捕捉物が貯留されていき、第1フィルタ部2の圧力損失が増大していく。その後、第1フィルタ部2が寿命に達してその圧力損失がα’になると、被捕捉物は第1フィルタ部2を通過し、第2フィルタ部3に流入し始める。このとき、本実施の形態1では、被捕捉物の捕捉に伴って増加する第1フィルタ部2の圧力損失の増大量を抑制した構成となっている。このため、水熱交換器1の水流路1aを流れる水の流量が設定値以下に低下して、空気調和機30の構成機器(圧縮機21、水回路のポンプ42等)が停止してしまうことはない。
第2フィルタ部3で被捕捉物が捕捉され始めると、第2フィルタ部3に被捕捉物が貯留されていき、第1フィルタ部2の圧力損失が増大していく。そして、第1フィルタ部2の上流側の圧力が所定圧力値以上になると、切換スイッチ5はバイパス配管7内の流路を開く。これにより、水回路4内を流れる水は、バイパス配管7にも流入することとなる。このとき、第1フィルタ部2及び第2フィルタ部3の圧力損失よりも、バイパス配管7に設けられた圧力損失部6の圧力損失の方が小さいので、水回路4内の水は主にバイパス配管7及び圧力損失部6を流れることとなる(バイパス配管7が主流路となる)。
一方、切換スイッチ5の上記開動作に連動して、交換時期判別センサ8は、第1フィルタ部2が寿命に達したとして、第1フィルタ部2及び第2フィルタ部3の交換を促す報知を行う。そして、当該報知にしたがって第1フィルタ部2及び第2フィルタ部3が交換されると、第1フィルタ部2及び第2フィルタ部3の圧力損失は小さい状態(これらフィルタ部内に被捕捉物が貯留されていない、初期の状態)となるので、第1フィルタ部2の上流側の圧力が所定圧力値よりも小さくなり、切換スイッチ5はバイパス配管7内の流路を閉じる。これにより、再び、第1フィルタ部2及び第2フィルタ部3を通った水が水熱交換器1の水流路1aに流入する状態となり、水回路4内の被捕捉物は第1フィルタ部2で捕捉され始める。
上記の水回路4内の流路変更は、最大で{β−(α+γ)}となる圧力変動のなかで行われることとなる。換言すると、本実施の形態1に係る水熱交換器用フィルタ装置は、最大で{β−(α+γ)}となる圧力変動のなかで鉄錆微粒子等の被捕捉物を捕捉する構成となっている。このとき、本実施の形態1では、上記のように{β−(α+γ)}の値を設定しているので、水熱交換器1の水流路1aを流れる水の流量が設定値以下に低下して、空気調和機30の構成機器(圧縮機21、水回路のポンプ42等)が停止してしまうことはない。
以上、本実施の形態1のように構成された水熱交換器用フィルタ装置40においては、被捕捉物が貯留されていった際の圧力変動が第1フィルタ部2よりも大きくなるように第2フィルタ部3を構成している。つまり、本実施の形態1に係る水熱交換器用フィルタ装置40は、第1フィルタ部2が寿命となって被捕捉物を捕捉できなくなり、第1フィルタ部2の下流側に設けられた第2フィルタ部3で被捕捉物を捕捉し始めると、第1フィルタ部2及び第2フィルタ部3の圧力変動(圧力損失の増大量)が大きくなる構成となっている。このため、第1フィルタ部2として被捕捉物の捕捉に伴う圧力変動(圧力損失の増大)が小さいフィルタを用いることができる。より詳しくは、第1フィルタ部2として被捕捉物の捕捉に伴う圧力変動(圧力損失の増大)が小さいフィルタを用いても、第2フィルタ部3の圧力変動によって第1フィルタ部の寿命、つまり交換時期を検出することができる。
このとき、本実施の形態1に係る水熱交換器用フィルタ装置40は、上述のように、第1フィルタ部2、第2フィルタ部3及び圧力損失部6がα+γ<β<α’+γ’の関係となっている。このため、第1フィルタ部2及び第2フィルタ部3の圧力損失が圧力損失部6の圧力損失βよりも大きくなると、水熱交換器1の水流路1aに流入する水の主流路は、第1フィルタ部2及び第2フィルタ部3を通る流路から、圧力損失部6が設けられたバイパス配管7に切り替わる。そして、水熱交換器1の水流路1aに流入する水の主流路がバイパス配管7に切り替わると、交換時期判別センサ8が第1フィルタ部2及び第2フィルタ部3の交換を促す。つまり、本実施の形態1に係る水熱交換器用フィルタ装置40は、圧力変動の限られた小さい条件{最大でもβ−(α+γ)}で、水熱交換器1の水流路1aに流入する水の主流路がバイパス配管に切り替り、第1フィルタ部2が寿命に到達したとして、交換時期判別センサ8が第1フィルタ部2及び第2フィルタ部3の交換を報知することができる。
したがって、本実施の形態1に係る水熱交換器用フィルタ装置40は、圧力変動を抑制しつつ水熱交換器1の水流路1aに流入する水から鉄錆微粒子等の被捕捉物を捕捉でき、つまり、水熱交換器1の内部を清浄に保つことができ、第1フィルタ部2の交換時期を検出することも容易にできる。
なお、本実施の形態1では、中性の水(pH6〜pH8)が水回路4を流れるものとして、水熱交換器用フィルタ装置40を説明したが、水熱交換器用フィルタ装置40が中性の水からしか被捕捉物を捕捉できないと限定するものではない。水回路4を流れる水の水素イオン指数がpHA〜pHB(Aは0以上の任意の整数、BはA以上で14以下の任意の整数)の場合、第1フィルタ部2に充填する捕捉材2bとして、等電位点がpHAよりも小さい材料の中から選定された少なくとも1つの材料と、等電位点がpHBよりも大きい材料の中から選定された少なくとも1つの材料とを用いればよい。つまり、薬剤投入等によって、水回路4を流れる水のpHが中性ではなく酸性やアルカリ性であった場合、水回路4を流れる水のpHを考慮して、捕捉材2bの材料を選定すればよい。例えば、水回路4を流れる水のpHがpH8〜pH10の範囲にあれば、等電位点がpH8.0より小さい材料の中から選定された少なくとも1つの材料と、pH10より大きい材料の中から選定された少なくとも1つの材料とを捕捉材2bとすることで、上記と同様の効果を得ることができる。
また、例えば、捕捉したい被捕捉物の表面電位が明確であって、被捕捉物がプラス又はマイナスの片方の電位をもっている場合、その反対電位を持つ捕捉材2bのみ用いても、上記と同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態1では特に言及しなかったが、第1フィルタ部2の入口側に、異物混入を防止するためのストレーナ(メッシュ状の濾過器)を取付けてもよい。ストレーナを取付けると、鉄錆を含むサイズの大きい異物を取り除くことができるため、第1フィルタ部2の寿命を延命することができる。
また、本実施の形態1では、等電位点がpH6よりも小さい材料201と、等電位点がpH8よりも大きい材料202とは、網目状の仕切り203で仕切られて、容器2a内に充填されていた。しかしながら、これに限らず、等電位点がpH6よりも小さい材料201と、等電位点がpH8よりも大きい材料202とを、仕切り203を設けずに容器2a内に充填してもよい。このように第1フィルタ部2を構成しても、等電位点がpH6よりも小さい材料201又は等電位点がpH8よりも大きい材料202で被捕捉物を捕捉することができる。仕切り203を設けることにより、等電位点がpH6よりも小さい材料201と、等電位点がpH8よりも大きい材料202とが互いの電位を打ち消し合うことを防止できるため、すなわち、仕切り203を設けることによってこれらの材料による被捕捉物の捕捉効果をより発揮させることができるため、本実施の形態1では第1フィルタ部2に仕切り203を設けている。
また、本実施の形態1ではバイパス配管7に切換スイッチ5を設けたが、切換スイッチ5は、本発明を実施するための必須の構成というわけではない。切換スイッチ5を設けなくとも本発明を実施することはできる。この場合、第1フィルタ部2及び第2フィルタ部3の圧力損失がバイパス配管7に設けられた圧力損失部6の圧力損失よりも小さい場合、水熱交換器1の水流路1aに流入する水の大部分は、主流路となる第1フィルタ部2及び第2フィルタ部3を通ることとなる。また、第1フィルタ部2及び第2フィルタ部3の圧力損失がバイパス配管7に設けられた圧力損失部6の圧力損失よりも大きい場合、水熱交換器1の水流路1aに流入する水の大部分は、主流路となるバイパス配管7を通ることとなる。このため、切換スイッチ5を設けなくとも、上記と同様の効果を得ることができる。
なお、このような場合、交換時期判別センサ8に流量計を備えさせるとよい。そして、当該流量計でバイパス配管7に流れる水の流量を測定し、バイパス配管7に流れる水の流量が所定流量よりも大きくなったときに、第1フィルタ部2及び第2フィルタ部3の交換を促す報知を行ってもよい。また、流量計の代わりに圧力計を交換時期判別センサ8に備えさせ、当該圧力計の計測圧力からバイパス配管7に流れる水の流量を測定し、バイパス配管7に流れる水の流量が所定流量よりも大きくなったときに、第1フィルタ部2及び第2フィルタ部3の交換を促す報知を行ってもよい。
ここで、切換スイッチ5を設けていない場合、第1フィルタ部2及び第2フィルタ部3が主流路となっているときでも、若干の水がバイパス配管7の圧力損失部6に流れることとなる。つまり、しかしながら、切換スイッチ5を設けていない場合、第1フィルタ部2及び第2フィルタ部3が主流路となっているときでも、若干の被捕捉物が圧力損失部6に貯留されていくこととなる。しかしながら、切換スイッチ5を設けることにより、第1フィルタ部2及び第2フィルタ部3が主流路となっている条件では、バイパス配管7に設けられた圧力損失部6に被捕捉物が流入することを防止でき、被捕捉物の寿命を延ばすことができるため、本実施の形態では、バイパス配管7に切換スイッチ5を設けている。
また、本実施の形態1では、ビル用及び工場用の空気調和機30に水熱交換器用フィルタ装置40を設ける例について説明したが、水熱交換器用フィルタ装置40は、ビル用及び工場用の空気調和機30のみに利用可能というわけではない。水熱交換器を備えた冷凍サイクル装置であれば、例えば家庭用空気調和機及びヒートポンプ式給湯機等、種々の冷凍サイクル装置に用いることができる。ただし、ビル用及び工場用の空気調和機30は、家庭用空気調和機及びヒートポンプ式給湯機に比べ、水回路4に流れる水の量が大容量となり、第1フィルタ部2での処理量も大きくなる。このため、第1フィルタ部2を小型化できる本実施の形態1に係る水熱交換器用フィルタ装置40は、ビル用及び工場用の空気調和機30に特に有用である。
実施の形態2.
実施の形態1で示した水熱交換器用フィルタ装置40に、次のような洗浄回路を設けてもよい。なお、本実施の形態2で特に記述しない構成については実施の形態1と同様とし、同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。
図5は、本発明の実施の形態2に係る水熱交換器用フィルタ装置を示す構成図である。
本実施の形態2に係る水熱交換器用フィルタ装置40は、実施の形態1で示した水熱交換器用フィルタ装置40に、洗浄回路50と、2つの開閉バルブ13を追加したものである。
洗浄回路50は、洗浄タンク10、循環ポンプ11及び洗浄配管12を備えている。洗浄配管12は、一端が第1フィルタ部2の上流側に接続され、他端が第2フィルタ部3の下流側に接続されたものである。洗浄タンク10は、洗浄配管12に設けられ、該洗浄タンク10に投入された洗浄剤を貯留するものである。循環ポンプ11は、洗浄配管12に設けられ、洗浄タンク10に貯留された洗浄剤を洗浄配管12、第1フィルタ部2及び第2フィルタ部3に循環させるものである。
このような洗浄回路50を水熱交換器用フィルタ装置40に設けることにより、第1フィルタ部2及び第2フィルタ部3に流入した洗浄剤によって、第1フィルタ部2及び第2フィルタ部3に貯留した鉄錆微粒子等の被捕捉物を洗浄除去することができる。このため、第1フィルタ部2及び第2フィルタ部3の寿命を延ばすことができる。なお、除去された被捕捉物は、洗浄剤に溶解する。
2つの開閉バルブ13の内の一方は、バイパス配管7と往き配管4aとの上流側接続位置よりも下流側で、第1フィルタ部2の上流側となる往き配管4aに設けられている。また、2つの開閉バルブ13の内の他方は、バイパス配管7と往き配管4aとの下流側接続位置よりも上流側で、第2フィルタ部3の下流側となる往き配管4aに設けられている。
これら開閉バルブ13を閉じて、第1フィルタ部2及び第2フィルタ部3に水が流れないようにすることで、空気調和機30を停止させることなく、第1フィルタ部2及び第2フィルタ部3を交換することができる。
1 水熱交換器、1a 水流路、1b 冷媒流路、2 第1フィルタ部、2a 容器、2b 捕捉材、3 第2フィルタ部、4 水回路、4a 往き配管、4b 戻り配管、5 切換スイッチ、6 圧力損失部、7 バイパス配管、8 交換時期判別センサ、9 信号線、10 洗浄タンク、11 循環ポンプ、12 洗浄配管、13 開閉バルブ、20 冷媒回路、21 圧縮機、22 空気熱交換器、22a ファン、23 減圧装置、30 空気調和機、40 水熱交換器用フィルタ装置、41 室内機、42 ポンプ、50 洗浄回路、101a 水中に混入した微粒子の表面電位、101b 水中に混入した微粒子の等電位点、102a 等電位点がpH6より小さい材料201の表面電位、102b 等電位点がpH6より小さい材料201の等電位点、103a 等電位点がpH8より大きい材料202の表面電位、103b 等電位点がpH8より大きい材料202の等電位点、201 等電位点がpH6より小さい材料、202 等電位点がpH8より大きい材料、203 仕切り。

Claims (11)

  1. 冷媒と水とが熱交換する水熱交換器の水流路の入口側に設けられ、水中の被捕捉物を捕捉する第1フィルタ部と、
    前記水熱交換器の水流路の入口側であって、前記第1フィルタ部よりも下流側に設けられるものであり、前記第1フィルタ部を通過した被捕捉物を捕捉する第2フィルタ部と、
    一端が前記第1フィルタ部の上流側に接続され、他端が前記第2フィルタ部と前記水熱交換器との間に接続されるバイパス配管と、
    該バイパス配管に設けられる圧力損失部と、
    前記バイパス配管に設けられ、前記バイパス配管に流れる流量が所定流量よりも大きくなったときに、前記第1フィルタ部及び前記第2フィルタ部の交換を促す報知部と、
    を備え、
    前記第2フィルタ部は、被捕捉物が貯留されていった際の圧力変動が前記第1フィルタ部よりも大きなものであり、
    被捕捉物が貯留される前の状態における前記第1フィルタ部、前記第2フィルタ部及び前記圧力損失部の圧力損失をα、γ及びβとし、寿命に達した状態における前記第1フィルタ部及び前記第2フィルタ部の圧力損失をα’及びγ’とした場合、
    (α+γ)<β<(α’+γ’)となるように、前記第1フィルタ部、前記第2フィルタ部及び前記圧力損失部を構成しており、
    前記第1フィルタ部は、容器内に前記被捕捉物を捕捉する捕捉材を充填したものであり、
    該第1フィルタ部に流れる水の水素イオン指数をpHA〜pHBとした場合、
    等電位点がpHAよりも小さい材料及びpHBよりも大きい材料の中から選定された少なくとも1つの材料を、前記捕捉材として前記容器に充填していることを特徴とする水熱交換器用フィルタ装置。
  2. 等電位点がpHAよりも小さい材料の中から選定された少なくとも1つの材料と、等電位点がpHBよりも大きい材料の中から選定された少なくとも1つの材料とを、前記捕捉材として前記容器に充填していることを特徴とする請求項に記載の水熱交換器用フィルタ装置。
  3. 等電位点がpHAよりも小さい材料の中から選定された少なくとも1つの材料と、等電位点がpHBよりも大きい材料の中から選定された少なくとも1つの材料とは、網目状の仕切りで仕切られて、前記容器内に充填されていることを特徴とする請求項に記載の水熱交換器用フィルタ装置。
  4. 該第1フィルタ部に流れる水の水素イオン指数はpH6〜pH8であり、
    等電位点がpH6よりも小さい材料は、α−Al(OH)、Sb、MnO、SiO、SnO(含水)、TiO(メンブレン活性層)、TiO(天然ルチル)、WO、UO−U(天然)、U、V、NaAlSi、亜塩素酸、イライト、カオリナイト、ベントナイト、白雲母、Na−パリゴルスカイト、葉ろう石、絹雲母、GaAl(合成)、Mg(OH)Si10、SiC、β−SiC、TiN、HCaNb10、燐灰石、水酸燐灰石(天然)、フッ素燐灰石、ZrP、輝銅鉱、方鉛鉱、閃亜鉛鉱、灰重石、ガラス、水和セルロース、三酢酸セルロース、ポリアミド、ポリエチレン、ポリメタクリル酸メチル、ポリフッ化エチレン、テフロン(登録商標)、ポリウレタン、カルボキシ化ポリスチレン、及びナイロン12から選定され、
    等電位点がpH8よりも大きい材料は、BeO(含水)、Cd(OH)、CdO、Co(OH)、Cu(OH)、CuO、La(含水)、Pb(OH)、MgO、Mg(OH)、Mn(OH)、NiO、Ni(OH)、PtO、PuO、Y(含水)、ZnO、方解石、蛍石、及びメラミンホルムアルデヒドの中から選定されたことを特徴とする請求項〜請求項のいずれか一項に記載の水熱交換器用フィルタ装置。
  5. 前記バイパス配管に、前記第1フィルタ部の上流側の圧力が所定圧力値以上になった状態では前記バイパス配管内の流路を開き、前記第1フィルタ部の上流側の圧力が所定圧力値よりも小さい状態では前記バイパス配管内の流路を閉じる切換スイッチを備えたことを特徴とする請求項1〜請求項のいずれか一項に記載の水熱交換器用フィルタ装置。
  6. 前記報知部は、
    前記切換スイッチと電気的に接続されており、
    前記切換スイッチが前記バイパス配管内の流路を開いた状態になった際、前記第1フィルタ部が寿命に達したことを報知することを特徴とする請求項に記載の水熱交換器用フィルタ装置。
  7. 前記所定圧力値は、
    前記第1フィルタ部及び前記第2フィルタ部の圧力損失がα+γとなった状態における前記第1フィルタ部の上流側の圧力値<前記所定圧力値<前記第1フィルタ部及び前記第2フィルタ部の圧力損失がα’+γ’となった状態における前記第1フィルタ部の上流側の圧力値
    であることを特徴とする請求項又は請求項に記載の水熱交換器用フィルタ装置。
  8. 一端が前記第1フィルタ部の上流側に接続され、他端が前記第2フィルタ部の下流側に接続された洗浄配管と、
    前記洗浄配管に設けられ、洗浄剤を貯留する洗浄タンクと、
    前記洗浄配管に設けられ、前記洗浄タンクに貯留された洗浄剤を前記洗浄配管、前記第1フィルタ部及び前記第2フィルタ部に循環させる循環ポンプと、
    を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項のいずれか一項に記載の水熱交換器用フィルタ装置。
  9. 圧縮機、空気熱交換器、減圧装置、及び前記水熱交換器の冷媒流路が接続され、冷媒が循環する冷媒回路と、
    前記水熱交換器の水流路に水を流す水回路と、
    を備え、
    前記水熱交換器の水流路の入口側に請求項1〜請求項のいずれか一項に記載の水熱交換器用フィルタ装置を備えたことを特徴とする冷凍サイクル装置。
  10. 前記水回路が複数の室内機に接続され、
    前記水熱交換器において冷媒と熱交換した水を前記室内機に供給し、該室内機が設置された空調空間を空気調和するビル用又は工場用の空気調和機であることを特徴とする請求項に記載の冷凍サイクル装置。
  11. 冷媒と水とが熱交換する水熱交換器の水流路の入口側に設けられ、水中の被捕捉物を捕捉する第1フィルタ部と、
    前記水熱交換器の水流路の入口側であって、前記第1フィルタ部よりも下流側に設けられるものであり、前記第1フィルタ部を通過した被捕捉物を捕捉する第2フィルタ部と、
    一端が前記第1フィルタ部の上流側に接続され、他端が前記第2フィルタ部と前記水熱交換器との間に接続されるバイパス配管と、
    該バイパス配管に設けられる圧力損失部と、
    前記バイパス配管に設けられ、前記バイパス配管に流れる流量が所定流量よりも大きくなったときに、前記第1フィルタ部及び前記第2フィルタ部の交換を促す報知部と、
    を備え、
    前記第2フィルタ部は、被捕捉物が貯留されていった際の圧力変動が前記第1フィルタ部よりも大きなものであり、
    被捕捉物が貯留される前の状態における前記第1フィルタ部、前記第2フィルタ部及び前記圧力損失部の圧力損失をα、γ及びβとし、寿命に達した状態における前記第1フィルタ部及び前記第2フィルタ部の圧力損失をα’及びγ’とした場合、
    (α+γ)<β<(α’+γ’)となるように、前記第1フィルタ部、前記第2フィルタ部及び前記圧力損失部を構成し、
    前記第1フィルタ部は、容器内に前記被捕捉物を捕捉する捕捉材を充填したものであり、
    該第1フィルタ部に流れる水の水素イオン指数をpHA〜pHBとした場合、
    等電位点がpHAよりも小さい材料及びpHBよりも大きい材料の中から選定された少なくとも1つの材料を、前記捕捉材として前記容器に充填し、
    所定量の被捕捉物が前記第1フィルタ部に貯留されるまでは、前記第1フィルタ部及び前記第2フィルタ部を通った水を前記水熱交換器の水流路に流入させ、
    前記第1フィルタ部が寿命となって前記第2フィルタ部が被捕捉物を捕捉し、前記第1フィルタ部及び前記第2フィルタ部の圧力損失が前記圧力損失部の圧力損失よりも大きくなると、前記バイパス配管を通った水を前記水熱交換器の水流路に流入させ、前記第1フィルタ部及び前記第2フィルタ部の交換を促す報知を行うことを特徴とする水熱交換器への被捕捉物の付着抑制方法。
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