JP6373317B2 - シューズ - Google Patents

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Description

本発明は、足への負担が少ない柔軟性や弾性等のクッション特性に優れたミッドソールを備えるシューズに関し、特に、その優れた特性を維持するための技術に関する。
例えばトレッキング等のアウトドア・アクティビティを行う場合、着地時の足への負担が少ないシューズを着用することが好まれる。そのようなシューズとしては、地面と接するアウトソールの上面側に配置されるミッドソールを、発泡ポリウレタンで形成したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。発泡ポリウレタンによって成形されたミッドソールは、柔軟性に富み弾性が高いという有利なクッション特性を発揮するため、着地時の足への負担を和らげることができる。
一方で、発泡ポリウレタンは、通常のポリウレタンとは違い、発泡後は加水分解による劣化が進行する材料であることも知られている。加水分解が著しく進行すると、その有利なクッション特性が損なわれるばかりでなく、ミッドソール表面に欠落や亀裂が発生してしまい、シューズとして使用することが困難になる場合がある。
特開2014−033966号公報
特許文献1に開示されているミッドソールは、ミドルソールの表面を滑らかにし、外部の衝撃を吸収しながら表面張力を高めるために、その上面を除いた残りの面にスパンデックスポリウレタンコーティング反物を融着、結合、または薄いTPUフィルムがコーティング処理されている(特許文献1の段落0018参照)。すなわち、底面及び側面をスパンデックスポリウレタンでコーティングし、コーティングされていない上面を通じて空気をミッドソール内に出し入れする構成としている。このような構成では、大気雰囲気中の水分と接する上面側からの加水分解、さらにはミッドソール内に出入りする空気の湿気による加水分解が進行する場合がある。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、ミッドソールを形成する発泡ポリウレタンの加水分解の進行を抑え、その柔軟性等の有利なクッション特性を長きに亘って維持することのできるミッドソールを備えたシューズを提供することにある。
すなわち、ミッドソールの全面コーティングは、一見すると単純なように思われるが、その構成の難易度が高く、これまで実用化されてこなかった。それ故、実用化可能な全面コーティングがなされたミッドソールを具現化する本発明は、従来にない画期的なミッドソールを提供することのできる有効な発明である。
すなわち、本発明の要旨は以下の通りである。
(1)本発明のシューズは、足の甲の部分を覆うアッパーと、地面と接地するソール面を有するアウトソールと、該アウトソールの上面側に配置されるミッドソールと、を含むシューズにおいて、前記ミッドソールは、発泡ポリウレタンによって成形されており、その底面及び側面に薄膜状のスパンデックスポリウレタンが被覆され、さらに上面に薄膜状のポリウレタンが被覆されて全面コーティングされていることを特徴とする。
(2)前記ミッドソールにおける側面と上面の境界は、薄膜状のスパンデックスポリウレタンと薄膜状のポリウレタンの外縁部同士が接しており、発泡ポリウレタンを接着剤にして薄膜状のスパンデックスポリウレタンと薄膜状のポリウレタンとを接着封止している。
(3)前記ミッドソールの踵の部分の内部には、発泡ポリウレタンよりも硬度の高い材料からなる馬蹄形状の踵安定支持部材が埋設されている。
(4)前記馬蹄形状の踵安定支持部材は、その外周縁がジグザグ(Zig-Zag)形状になっている。
本発明のシューズによれば、ミッドソールを発泡ポリウレタンで成形し、さらに底面及び側面に薄膜状のスパンデックスポリウレタンを被覆すると共に、上面に薄膜状のポリウレタンを被覆することで全面コーティングがなされたミッドソールを具現化したことにより、発泡ポリウレタンのいずれの面も大気中の水分と接することがなく、長きに亘って加水分解が進行するのを抑えることが可能となる。
さらに、前記ミッドソールにおける側面と上面の境界は、薄膜状のスパンデックスポリウレタンと薄膜状のポリウレタンの外縁部同士が接しており、発泡ポリウレタンを接着剤にして薄膜状のスパンデックスポリウレタンと薄膜状のポリウレタンとを接着封止した構成とすることにより、歩行等によってミッドソールが弾性変形を繰り返しても境界の封止が解かれることが防がれる。その結果、側面と上面の境界からの水分の侵入をも防ぐことができ、より確実に加水分解が進行するのを抑えることができる。さらに、薄膜状のスパンデックスポリウレタンと薄膜状のポリウレタンを貼り合わせるための接着剤を別途使用していないので、接着剤による変質や変色の悪影響を防ぐことができる。
また、ミッドソールの踵の部分の内部に、発泡ポリウレタンよりも硬度の高い材料からなる馬蹄形状の踵安定支持部材を埋設したことによって、より確実に加水分解が進行するのを抑えることができる。すなわち、柔軟性に富んだ発泡ポリウレタンは、例えば歩行時に大きな弾性変形が起きて着地のバランスが不安定になり易い。そのような不定形な弾性変形を繰り返すと、コーティングの剥離や、側面と上面の境界の封止が破れてしまう懸念がある。また、足を挫いたりする安全性も懸念される。そこで、踵安定支持部材を埋設し、踵を安定して支持することによって、有利なクッション性を保ちつつもミッドソールの不定形な弾性変形を抑えているのである。
とりわけ、前記馬蹄形状の踵安定支持部材の外周縁を、ジグザグ(Zig-Zag)形状にすれば、踵からの荷重を内周側に向けて集めることができる。その結果として、踵を安定して支持できる効果がさらに向上する。
本発明の一実施形態に従うシューズを後方から見た全体斜視図である。 上記シューズのミッドソールを示す斜視図である。 上記ミッドソールの内部構造を説明するための斜視図である。 上記ミッドソールの内部構造を説明するための平面図である。 上記ミッドソールの縦断面図(A−A’)である。 上記ミッドソールの踵安定支持部材の作用を説明するための図である。 足の形状のタイプを説明するための図である。 本発明の実施例にかかるミッドソールを撮影した図である。
本発明の好ましい実施形態に従うシューズについて、添付図面を参照しながら詳しく説明する。但し、以下に説明する実施形態によって本発明の技術的範囲は何ら限定されることはない。
図1は、本実施形態に従うシューズの全体斜視図であり、図2〜図5は、シューズの構成要素であるミッドソールの斜視図、平面図、及び縦断面図である。本実施形態に従うシューズ1は、図1に示すように、足の甲の部分を覆うアッパー(甲皮)2と、地面に接地するソール面を形成するアウトソール(靴底)3と、接地したときの衝撃を吸収するミッドソール(中底)4を、主要な構成要素としている。
アッパー2は、図1に示すように、靴紐21、フック22、タン23、及び図示を省略するインソール(中敷)などの、シューズ1が一般的に備えるパーツにより構成されている。但し、図1に示すアッパー2は、一例であり、アッパー2の形状や素材が限定されることはない。アッパー2を構成するパーツについても、その形状や素材の変更、並びにパーツの追加や省略を適宜行うことが可能である。
ミッドソール4は、上面側でアッパー2を支持すると共に、下面側でアウトソール3を保持するように足裏全体に亘って形成されている。図2〜図5に示されるミッドソール4の本体部(41)の材料には、発泡ポリウレタンを使用する。柔軟性及び弾性に富む軟質系の発泡ポリウレタンを使用するのが好ましい。発泡ポリウレタンは、広く知られているとおり、ポリウレタン樹脂の原材料に発泡剤等を添加して加熱重合させたものである。ポリウレタンフォームと称されることもある。ミッドソール4の上面側は、山形に隆起した凸状部Dの多数によってドット状になっている。すなわち、上方に配置されるパーツ(主としてインソール)を支持する上面を、柔軟性及び弾性に富む材料を使って動的波型パターン(dynamic waved pattern)としたことによって、空気の換気と保持を可能にしている。その結果、健康で快適な履き心地を提供することができる。山形に隆起した凸状部Dは、平面視で概ね楕円形状に形成されている。変形例として、円形やその他の形状を採用してもよい。
また、特に図3〜図5に示すように、ミッドソール4の踵の部分には、本体部41を形成する発泡ポリウレタンよりも硬度の高い材料からなる踵安定支持部材42が埋設されている。踵安定支持部材42の材料には、好ましい一例として、ポリエチレン酢酸ビニル(PEVA; poly ethylene-vinyl acetate)などのエチレン酢酸ビニル(EVA; Ethylene-vinyl acetate)系の共重合樹脂を用いることができる。後述するジグザク(Zig-Zag)形状と相まって良好な踵安定支持機能を実現するために、好ましい一例として、本体部41を形成する発泡ポリウレタンの硬度(Degree of hardness)を約40°以下に、踵安定支持部材42の硬度を約50°以上に設定する。さらに、本体部41を形成する発泡ポリウレタンの比重(Specific gravity)を約0.28以上に、踵安定支持部材42の比重を約0.23以下に設定することが、より好ましい。
踵安定支持部材42は、前方側が開口した馬蹄形状を呈している。さらに好ましくは、図示の如く、その外周縁をジグザグ(Zig-Zag)形状にする。踵安定支持部材42の寸法は、シューズ1のサイズ等によって適宜調整し得るが、図3及び図4に示されるように、踵全体を支持できる大きさに設定するのが好ましい。厚みについても、例えば数ミリから数十ミリの範囲で適宜調整し得る。さらに、外周縁のジグザグ(Zig-Zag)は、二等辺三角形であってもよく、変形された三角形であってもよい。三角形の大きさは、高さ及び底辺が数十ミリ程度となるように設定することができる。その他、ジグザグ(Zig-Zag)形状の変形例として、矩形状、波型、半円形などにしてもよい。すなわち、ジグザグ(Zig-Zag)形状になっていればよい。
踵安定支持部材42は、その全体が本体部41内に埋設されるように配置されている。配置高さについては、図5に示されるように、ミッドソール4の上面から踵安定支持部材42の上面までを「範囲43」とし、ミッドソール4の底面から踵安定支持部材42の底面までを「範囲44」としたとき、特に限定するものではないが好ましい一例として、範囲43>範囲44となるように設定することができる。本実施形態では、本体部41よりも硬度の高い踵安定支持部材42を埋設したことにより、ミッドソール4の上面から踵安定支持部材42の上面までの範囲43が、もっぱら使用者の体重(荷重)を吸収するのに作用し、ミッドソール4の底面から踵安定支持部材42の上面までの範囲44が、もっぱら着地時の衝撃を吸収するのに作用するという、役割分担を実現している。
このようなミッドソール4は、好ましい一例として、図2に示される外形のミッドソール4に対応する金型内に、予め成形した踵安定支持部材42を踵の部分に配置すると共に、本体部41を形成するためのポリウレタン樹脂の原材料(例えば、液状)を金型内に注入し、発泡剤等を添加して加熱重合させることによって成形するモールディング法を使って製造することができる。詳しくは後述するが、全面コーティングも、この発泡工程の際に施される。
ミッドソール4の本体部41は、詳しくは図5に示すように、底面から側面に亘って薄膜状のスパンデックスポリウレタン45を被覆することによって、底面及び側面がコーティングされている。薄膜状のスパンデックスポリウレタン45は、一枚もののフィルム状のものを用いて底面から側面に亘って被覆するのが好ましい。これにより、底面から側面にかけてコーティングの境界をなくして、底面及び側面が水分と接するのを効果的に防ぐことができる。薄膜状のスパンデックスポリウレタン45は、好ましい一例として、ポリウレタン弾性繊維であるスパンデックスの生地の一面に、例えば熱可塑性のポリウレタンフィルムをコーティング或いは重ね合せることによって構成することができる。そして、この薄膜状のスパンデックスポリウレタン45をミッドソール4の本体部41に被覆する際には、内側にスパンデックスの生地が位置し、外側にポリウレタンフィルムが位置するようにする。図1に示されるように、ミッドソール4は、外部に側面が露出し、底面はアウトソール3からの衝撃が伝わる部位である為、スパンデックスの生地を使って強度を持たせているのである。水分の浸透は、特に外側に配置されるポリウレタンフィルムによって防いでいる。なお、変形例として、例えば側面と底面を別々の薄膜状のスパンデックスポリウレタンで被覆するようにしてもよい。
一方、ミッドソール4の本体部41の上面側は、薄膜状のポリウレタン46を被覆することによってコーティングされている。薄膜状のポリウレタン46は、一枚もののフィルム状のものを用いて上面全体を被覆するのが好ましい。このような薄膜状のポリウレタン46としては、好ましい一例として熱可塑性のポリウレタンフィルムを用いることができる。これにより、上面からの水分の浸透も防ぐことを可能にしている。
ここで、側面と上面は、別個の素材(本例では、薄膜状のスパンデックスポリウレタン45と薄膜状のポリウレタン46)でコーティングするので、境界線を封止しておかなければ水分が浸透してしまう。特に、歩行や走行時にミッドソール4が不定形な弾性変形を繰り返した際に、境界線が開いて水分が侵入し易くなる。しかしながら、薄膜状のスパンデックスポリウレタン45と薄膜状のポリウレタン46とを接着するために別途接着剤を使用すると、接着剤によって発泡ポリウレタンの変質や変色が起きることが懸念される。そこで、ミッドソール4の上面と側面の境界の部分は、図5の部分拡大図に示されるように、薄膜状のスパンデックスポリウレタン45の内側面と薄膜状のポリウレタン46の内側面の外縁部同士が接するようにしている。そして、接した面内に、例えば数から数十ミクロンレベルの厚みの発泡ポリウレタンを介在させ、その接着作用を利用して封止している。かかる構成は、一例として、以下の製法を採用することによって実現することができる。
すなわち、ミッドソール4の金型として上下に分割可能な金型を用いる。そして底面及び側面に対応する金型の内周面に密着するように一枚ものの薄膜状のスパンデックスポリウレタン45を敷き、予め成形した踵安定支持部材42を踵の部分に配置すると共にポリウレタン樹脂の原材料(例えば、液状)を金型内に注入し、必要に応じた発泡剤等を添加する。更に、その上に一枚ものの薄膜状のポリウレタン46を敷いてから、上面に対応する金型を被せて一体の金型とする。なお、この上面に対応する金型の表面には、既述した山形に隆起した凸状部Dの形状に対応する凹部の多数が形成されている。よって、上下の金型の接合面において薄膜状のスパンデックスポリウレタン45と薄膜状のポリウレタン46とが重ね合った状態となっている。そして、加熱することで発泡を促進させると、ポリウレタン樹脂の原材料が金型内で発泡してミッドソール4の形状を成し、余剰の発泡ポリウレタンは上下の金型から流出しようとする。この流出しようとする発泡ポリウレタンは、薄膜状のスパンデックスポリウレタン45と薄膜状のポリウレタン46の接合面に拡散し、その接着作用により薄膜状のスパンデックスポリウレタン45と薄膜状のポリウレタン46とを接着するのである。これにより、側面と上面の境界線が封止され、ミッドソール4が不定形な弾性変形しても境界の封止が解かれることが防がれる。
上記発泡工程において、底面及び側面に配置された薄膜状のスパンデックスポリウレタン45と発泡ポリウレタンは、加熱されることで薄膜状のスパンデックスポリウレタン45(とりわけポリウレタンフィルム)が軟化すると共に、加熱重合する発泡ポリウレタンの接着作用によって強固に面密着される。上面側に配置された薄膜状のポリウレタン46と発泡ポリウレタンも同様である。発泡工程が終了すると、周辺の余分な薄膜状のスパンデックスポリウレタン45と薄膜状のポリウレタン46がカットされてミッドソール4が完成する。
踵安定支持部材42は、好ましい一例として、市販されているエチレン酢酸ビニル系の共重合樹脂で製造された素材を、切り抜きすることによって製作することができる。或いは、馬蹄形状に対応する金型を用いてモールディング法によって製造してもよい。
説明を図1に戻すと、地面と設置するソール面を形成するアウトソール3は、一般的なラバー材を使用して形成することができる。ソール面には、滑り止めとして多種多様な溝を形成することができる。また、シューズの種類によっては、ラバー材に変わる他の材料を使用することができる。すなわち、図1に示すアウトソール3は、一例であり、アウトソール3の形状や素材が限定されることはない。
上述の実施形態に従うシューズ1によれば、ミッドソール4を発泡ポリウレタンで成形し、さらに底面から側面に亘って薄膜状のスパンデックスポリウレタン45を被覆すると共に、上面に薄膜状のポリウレタン46を被覆することにより、全面コーティングがなされたミッドソール4を具現化している。その結果、発泡ポリウレタンのいずれの面も大気中の水分と接することがなく、長きに亘って加水分解が進行するのを抑えることが可能となる。
さらに上述の実施形態に従うシューズ1によれば、馬蹄形状の踵安定支持部材42を設けたことにより、踵を安定的に支持することができる。より好ましい構成として、外周縁をジグザグ(Zig-Zag)形状にすると、外周縁側の硬度が減少するので、図6に模式的に示すように、使用者の足Fの踵を通じてミッドソール4の踵の部分に荷重がかかると、その荷重を内周側に向けて集めることができる。これにより、使用者の踵の周囲を踵安定支持部材42が包み込んで安定した支持を実現できるのである。荷重を内周側に向けて集めることは、ミッドソール4の踵の部分における、踵の位置の安定したポジショニングも行える有利な効果がある。なお、図示は省略しているが、実際には、足Fと踵の安定支持部材42の間には、範囲43及び薄膜状のポリウレタン46、及びインソールなどが介在している。
本体部41を形成する柔軟性に富む発泡ポリウレタンは、歩行や走行時の足への衝撃が小さい代わりに、不定形な弾性変形が起きてバランスを崩してしまう懸念がある。さらに、その不定形な弾性変形を繰り返すことによって、コーティングの剥離や、側面と上面の境界の封止が解かれてしまう懸念がある。そこで、踵安定支持部材42を設けて、踵を安定的に支持することによって、有利なクッション性を保ちつつもミッドソール4の不定形な弾性変形を抑えることを可能にしているのである。
また、上述の実施形態に従うシューズ1によれば、動的波型パターン(dynamic waved pattern)としたことによって、既述した空気の換気と保持に加えて、種々の足の形状に対応することができる利点がある。すなわち、図7に模式的に示すように、足Fの形状は、高いアーチ型、標準型、及び平坦型に大別されるが、動的波型パターンとすれば、その表面密度を小さくできるので、ミッドソール4の荷重のかかる部分(特に、踵と足先の部分)を簡単に平坦化することが可能となっている。さらに、その表面密度が小さいということは、使用者がソフトで心地良く感じるように、ミッドソール4が足裏を掴む(grab)ことも可能にしている。この効果は、特に、上面がフィルム状のポリウレタン46で被覆され、且つ、動的波型パターンを形成するという、この組み合わせによって効果的に発揮される。
すなわち、人が歩くとき(或いは、走るとき)、最初の着地時に踵の部分に体重(荷重)がかかり、最後の足を蹴るときに足先の部分に体重(荷重)がかかるという、ローテーションを繰り返す。そして、足先の部分に体重(荷重)がかかる瞬間は、指骨の部分でミッドソ−ルを押圧する。上述の実施形態に従うシューズ1は、本体部41の材質に発泡ポリウレタンを用い、且つ、凸状部Dを形成することによって、柔軟性及び弾性を備えた動的波型パターン(dynamic waved pattern)を実現したことによって、指骨の部分でミッドソ−ルが押圧されたときに、押圧された部分がその周囲の他の部分に比べて若干平坦になる。そして、その周囲の部分が足先のための空間を形成し、そして足先を自然に掴む(grab)ことを可能にしている。
また、フィルム状のポリウレタン46で被覆する構成とすれば、動的波型パターンの凸状部Dを種々の形状に形成し得ることができ、しかも離型剤(mold release)を使用しなくても済むという製造面での利点もある。
続いて、図2〜図5に示した構成のミッドソール4を実際に製作した実施例について説明する。図8は、製作したミッドソール4を撮影した図である。すなわち、ミッドソール4を発泡ポリウレタンで成形し、さらに底面から側面に亘って薄膜状のスパンデックスポリウレタン45を被覆すると共に、上面に薄膜状のポリウレタン46を被覆することにより、全面コーティングがなされたミッドソール4を、実際に具現化できることを確認している。
以上、本発明の具体的な実施形態に関して説明したが、本発明の範囲を逸脱しない限り様々な変形が可能であることは、当該技術分野における通常の知識を有する者にとって自明なことである。従って、本発明の技術的範囲は、上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲及びこれと均等なものに基づいて定められるべきである。
1 シューズ
2 アッパー
3 アウトソール
4 ミッドソール
41 ミッドソールの本体部
42 踵安定支持部材
45 薄膜状のスパンデックスポリウレタン
46 薄膜状のポリウレタン

Claims (4)

  1. 足の甲の部分を覆うアッパーと、地面と接地するソール面を有するアウトソールと、該アウトソールの上面側に配置されるミッドソールと、を含むシューズにおいて、
    前記ミッドソールは、発泡ポリウレタンによって成形されており、その底面及び側面に薄膜状のスパンデックスポリウレタンが被覆され、さらに上面に薄膜状のポリウレタンが被覆されて全面コーティングされていることを特徴とするシューズ。
  2. 前記ミッドソールにおける側面と上面の境界は、薄膜状のスパンデックスポリウレタンと薄膜状のポリウレタンの外縁部同士が接しており、発泡ポリウレタンを接着剤にして薄膜状のスパンデックスポリウレタンと薄膜状のポリウレタンとを接着封止していることを特徴とする請求項1に記載のシューズ。
  3. 前記ミッドソールの踵の部分の内部には、発泡ポリウレタンよりも硬度の高い材料からなる馬蹄形状の踵安定支持部材が埋設されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のシューズ。
  4. 前記馬蹄形状の踵安定支持部材は、その外周縁がジグザグ(Zig-Zag)形状になっていることを特徴とする請求項3に記載のシューズ。

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