JP2015513354A - 履物用ダイナミックサポート - Google Patents

Abstract

本開示は、着用者の足のメディアルアーチ、ラテラルアーチ、トランスバースアーチ及びメタターサルアーチ並びに踵の少なくとも１つに対して少なくとも部分的なサポートを提供するために、足の裏面によって成型可能な、着用者の踵の真下に配設されるダイナミックサポートを提供する。本開示は、カスタマイズされたインソールを提供し、これが踵の輪郭及びこうしたインソールの着用者のアーチの少なくとも一部に対して調整できるダイナミック部材を含有する。本開示は、輪郭をつけたサポートを含有するカスタマイズされたインソールを提供する。

Description

本開示は、着用者の足の踵及び１つ以上のアーチに対してカスタマイズされたサポートを継続して提供できる靴のサポートに関する。より詳細には、本開示は、スタティックサポートシェルと、ダイナミックサポート構成要素とを両方用いて足部分に対してサポートを提供できる、靴の内側に配設されたサポートに関する。

先行技術において、着用者の足の輪郭をとらえ、サポートするための種々の方法が知られているが、足の複数のアーチ及び踵に対して、特に着用者の足のメディアルアーチ及びラテラル側に対してダイナミックサポートを提供するための安価で、複雑でなく、クリーンで、正確な方法論は存在しない。

故に、多くの用途及び背景、例えばこれらに限定されないが、カスタマイズされた足サポート、履物などの分野において、足の足底表面のためのカスタマイズされたサポートを提供するダイナミックサポート又はダイナミックサポートを含む物品が必要とされている。

本開示は、着用者の足のメディアルアーチ、ラテラルアーチ、トランスバース及びメタターサルアーチ並びに踵の少なくとも１つに対して少なくとも部分的にサポートを提供するために、足の裏面によって成型可能である、着用者の踵の真下に配設されるダイナミックサポートを提供する。

本開示は、こうしたインソールの着用者の踵の輪郭及びアーチの少なくとも一部分に適応できるダイナミック部材を含有するカスタマイズされたインソールを提供する。

本開示は、着用者の足の踵及び少なくとも１つのアーチのカスタマイズされたアーチサポートを共に提供する、輪郭をつけたサポート及びダイナミックサポートを含むカスタマイズされたインソールを提供する。

本開示は、着用者の足の複数のアーチの内１つに対して少なくとも部分的なサポートを提供するために、足の裏面によって成型可能なダイナミックサポートを含むミッドソールを提供する。

本開示は、着用者の足の複数のアーチ、特に着用者の足のラテラルアーチ、メタターサルアーチ、メディアルアーチ及びトランスバースアーチをサポートするために成型されたサポートシェルを提供する。

別の実施形態は、靴のベースサポートシェル又は埋め込み部分と踵部分のダイナミックサポートとの間に配設された弾力性スペーサを含む。

なおさらなる別の実施形態は、足の足底表面部分を成型できるダイナミックサポートを含む履物のサポートを含み、このダイナミックサポートは、潤滑性増強剤と組み合わされた流体材料である。流体材料は、シリコーンを含む高い粘稠性の流体材料である。潤滑性増強剤は、ポリテトラフルオロエチレン（ＰＴＦＥ）及びグリースからなる群から選択される少なくとも１つの材料である。

さらなる実施形態は、足の足底表面部分を成型できるダイナミックサポートを含む履物のサポートを含み、このダイナミックサポートが、Ｕ型部材と、そこに配設された気体又は流体のいずれかとを含む。

本開示に従うダイナミックサポートを示す。 本開示に従うダイナミックサポートを有する履物に配置するためのインソールを示す。 踵領域においてダイナミックサポートを有するインソールを示す。 本開示に従うダイナミックサポートを有するベースサポートシェルの平面図を示す。 ライン３−３から見た、図２のベースサポートシェル及びダイナミックサポートの断面図を示す。 ダイナミックサポートの粒子を保持するためのパッケージの断面を示す。 上記図４と同様のダイナミックサポートの粒子を保持するだけでなく、本開示の別の実施形態に従う踵領域においてダイナミック粒子サポートの下に配設される弾力性スペーサを含むパッケージの断面を示す。 本開示に従うダイナミックサポートを示す。 本開示に従うダイナミックサポートを有するベースサポートシェルの第２の上面図を示す。 メディアルサイドから見たベースサポートの斜視図を示す。 ラテラルサイドから見たベースサポートシェルの斜視図を示す。 メディアルサイドから見たベースサポートシェルのさらなる斜視図を示す。 本開示に従うベースサポートシェルの底面図を示す。 サポート要素を有するベースサポートシェルの側面図を示す。 サポート要素を有するベースサポートシェルの背面図を示す。 サポート要素及び補強サポート構造を有するベースサポートシェルのメディアルサイドを示す。 本開示に従う、組み立てられていない構成のインソールの第１の実施形態の構成要素を示す。 本開示のインソールの第２の実施形態に従うベースサポートシェルを示す。 本開示のインソールの第３の実施形態に従うベースサポートシェルを示す。 本開示に従うインソールの第２の実施形態に従うダイナミックサポート及びライナーを有する組み立てられていない構成のインソールを示す。 本開示に従うインソールの第３の実施形態に従うダイナミックサポート及びライナーを有する組み立てられていない構成のインソールを示す。 二次的ダイナミック粒子サポートを有するインソールを示す。 本開示の別の実施形態に従う踵領域におけるダイナミック粒子サポートの下に配設される弾力性スペーサをさらに含む二次ダイナミックサポートを有するインソールを示す。 図１６のインソールの分解図を示す。 弾力性スペーサを有する図１６Ａのインソールの分解図を示す。 ダイナミック構成要素及び／又は粒子の上に追加の透過性媒体層を有する本開示に従うインソールのさらなる実施形態を示す。 靴用ミッドソールを示す。 運動靴用ミッドソールを示す。 運動靴用ミッドソールを示す。 ブレースに組み込まれる本開示のダイナミックサポートを示す。 ブレースに組み込まれる本開示のダイナミックサポートを示す。 ブレースに組み込まれる本開示のダイナミックサポートを示す。

図面、特に図１ａを参照すると、ダイナミックサポートが示され、参照番号１５０によって参照される。ダイナミックサポート１５０は、成型可能な部材であり、これが変形して、着用者の踵の形状、及び着用者の靴の着用中に足のラテラル、メディアル、メタターサル又はトランスバースアーチの少なくとも１つの部分の形状を保持する。ダイナミックサポート１５０は、２つのアーム８を有し、これらがＵ型構成を有し、靴の着用者の踵の下に配設される。ダイナミックサポート１５０は、互いに連結されるか、又はベース６と連結されるかのいずれかである。ダイナミックサポート１５０は、こうしたダイナミックサポートを許容する材料から製造される。こうした材料は、着用者の踵に一致させると同時にサポートする。ダイナミックサポート１５０は、着用者のラテラル、メディアル、メタターサル又はトランスバースアーチの少なくとも１つの部分を支持するように構成される。

ダイナミックサポート１５０は、Ｕ型構成を有するものとして示されるが、ダイナミックサポートはまた、トーラス又は卵形の形状を有していてもよい。ダイナミックサポート１５０は、メディアルアーチ及び／又はラテラルアーチに対してサポートを加える非対称形状を有していてもよい。

ダイナミックサポート１５０は、メディアルアーチ及びラテラルアーチ、特にメディアル及びラテラルアーチの後方部分に対してダイナミックサポートを与えるために踵の真下で履物に挿入され得る。したがって、ダイナミックサポート１５０は、靴の内側に挿入され得る。

あるいは、図１ｂに示されるように、ダイナミック構成要素１５０は、以下に詳述されるようにベースサポートシェル５０と共に使用でき、特にカスタマイズされた踵及びアーチのサポートを有するインソール１０を形成する。インソール１０は、ベースサポートシェル５０、ライナー１００、及びベースサポートシェル５０とライナー１００との間に配設されたダイナミックサポートを含む。図１ｃは、見易すくするためにライナー１００をなくしたインソール１０及びダイナミックサポート１５０を例示する。

図２及び図３を参照すると、ダイナミックサポート１５０は、ベースサポートシェル５０の踵部分４５に直接隣接する後方メディアルアーチに対するサポートを提供する。ダイナミックサポート１５０は、踵骨の真下でそれに隣接するアーチ部分をサポートする。ダイナミックサポート１５０はまた、着用者の足の外側にあるラテラルアーチの後方部分をサポートし得る。

図３は、ベースサポートシェル５０の内側に配設されたダイナミックサポート１５０の断面図を示す。図３は、ダイナミックサポート１５０が小半径１５２で予め輪郭をつけられることを示す。ライナー（図示せず）は、ダイナミックサポート１５０の頂部に固定される。ダイナミックサポート１５０は、ベースサポートシェル５０の踵部分４５に配設される。ダイナミックサポート１５０は、歩行中に体重の圧力下で着用者により圧縮されて、踵に対してサポートを提供し、踵を快適にし、足のラテラル及びメディアルアーチエリアに対してサポートを提供し、快適にする。したがって、ダイナミックサポート１５０は成型可能でなければならないが、着用中にユーザーによって成型されたら、その形状を維持しなければならない。

ダイナミックサポート１５０は、種々の材料を用いて製造できる。図５に示されるように、ダイナミックサポート１５０は、個々に移動可能な構成要素、例えば粒子１６０を含んでいてもよい。粒子１６０は、シード、例えばバードシード、ビーズ又は顆粒を含んでいてもよく、これらは中実若しくは中空であり、木材、ポリウレタン、ポリプロピレン、ポリビニルクロライド、ポリエチレンの繊維性、弾力性又は固体の構成要素から製造される。粒子１６０は、着用者のサポートの必要性に適合させるためにある範囲の硬度を含んでいてもよい。シードが使用される場合に、シードは、大きいか又は小さいサイズのシードであってもよい。大きいサイズ及び中程度のサイズのシードは、２ｍｍから３ｍｍの直径を有し、小さいサイズのシードは、１ｍｍから２ｍｍの直径を有する。ダイナミックサポート１５０は、粒子の代わりに繊維又はストランドである個々に移動可能な構成要素から製造されてもよい。繊維は、弾力性材料、例えばゴム、ポリスチレン及びエラストマー性合成材料から製造されてもよい。ダイナミックサポート１５０はまた、多孔性の外面を有していてもよい。

粒子１６０はまた、空気球を含んでいてもよい。空気球は、空気を封入した弾力性材料、例えばゴム、ポリスチレン及びエラストマー性合成材料から製造される。したがって、こうした材料は、優れた記憶形状回復を有して強い弾力性を持つ。こうした材料は、１０，０００の曲げ弾性率、１．２０９の比重及び４５〜５０ＳｈｏｒｅＡのデュロメータを有していてもよい。空気球は、好ましくは１．５ｍｍ〜３ｍｍの範囲の直径を有し、圧縮され得、空気で満たされる。

粒子１６０は、図４に示されるように、容易に取り扱うために、使用前にＵ型容器に配置されてもよい。粒子１６０は、パッケージ１６３に配置されてもよく、これは予め形成されないので、図３のサポートのような放射状の範囲を有していない。パッケージ１６３が予め形成されない場合、パッケージがユーザーによって形成される場合に伸縮可能にするために、可撓性のパッケージングが使用されなければならない。予め形成されたパッケージは、ユーザーがダイナミックサポート１５０の組成及び／又は硬度を選択することを所望し得る小売り状況において特に有効である。図４Ａは、踵領域（図示せず）におけるダイナミック粒子サポート１５０下にて配設される弾力性スペーサ１５３を示す。弾力性スペーサ１５３は、約２ｍｍ厚さであり、好ましくはエラストマー性材料、例えばＰｏｒｏｎ（登録商標）（例えばマイクロセルウレタンに関するＲｏｇｅｒｓ Ｃｏｒｐｏｒａｔｉｏｎの登録商標）により形成される。このスペーサ１５３は、踵領域の向上したクッション性又は衝撃吸収性を可能にする。

パッケージ１６３は、プロセス、例えば射出成型、真空形成又はスタンプ加工によって形成されてもよい。あるいは、パッケージ１６３は、ポリエステルのような布地から形成されてもよい。パッケージ１６３は、接着剤によってベースシェルサポート５０に固定されてもよい。パッケージ１６３は、さらなるクッション性のためにシリコーン又は他の弾力性材料又は媒体によって覆われてもよい。スペーサ１６７は、パッケージ１６３の両側の間に含まれて、パッケージベースサポートシェル５０における粒子１６０の位置を維持してもよい。スペーサ１６７は、約３．１８〜６．３５ｍｍの幅を有していてもよく、ベースシェルサポートの下方面に固定されてもよい。１２．９ｍｍ〜２５．４０ｍｍのより大きなスペーサが使用されて、ライナーを固定してもよく、これは粒子１６０をパッケージ１６３中の適切な位置で覆う。消費者によって形成された、上記で記述された構成のそれぞれにおいて、パッケージングされた粒子は、シリコーン、透過性媒体（例えばスクリーンメッシュ）、ポリエステル布地等のような層で表面をコーティングされてもよい。接着剤のフィルムは、層に適用されてもよく、追加の布地層を使用して接着剤のフィルムを覆っていてもよい。

ダイナミックサポート１５０はまた、消費者によって形成できる。ダイナミックサポート１５０は、シード又は小粒子を含有し、これがエポキシ又はポリウレタン樹脂のような材料を有するパッケージ１６３に配置されてもよい。例えばポリウレタンを活性化する触媒、例えば水が、ダイナミックサポート１５０の内容物に導入できる。触媒の異なる組み合わせがポリウレタンと混合されてもよい。消費者は、ダイナミックサポート１５０、すなわちポリウレタン及び水を、歩行中に成型するために靴に配置されるパッケージ１６３に配置することができる。あるいは、パッケージ１６３は、歩行中に消費者によって開放できる水触媒を含有する袋を含有し得る。水触媒とポリウレタンとの混合は、ポリウレタンを活性化する。ダイナミックサポート１５０は、消費者により歩行中に形成されるであろう。

図５を参照すると、粒子１６０は、媒体１６２と混合されて、インソールの着用者に対するサポートを最大限にするように使用中に形状を維持する能力を向上させる。媒体１６２、例えばポリマーシリコーンを使用して、ダイナミックサポート１５０を形成してもよい。ダイナミックサポート１５０は、ダイナミックサポート１５０の所望の特徴を達成するために粒子１６０及び媒体１６２の異なる比を含むように製造できる。例えばケイ素に対する粒子１６０の割合を増大させることによって、シリコーンの記憶を低減し、サポート構成要素１５０をより軟質にして、より展性を持たせる。換言すれば、媒体１６２、例えばシリコーンは、こうした媒体１６２が硬化及び固化した後に、ダイナミックサポート１５０をより硬くする。粒子１６０はまた、媒体１６２に添加する前に水で湿潤されて、得られたダイナミックサポート１５０の記憶を低減してもよい。シリコーンに加えて、媒体１６２はまた、ウレタン、ＥＤＰＭ、又はフォーム材料、例えばエサフォーム（登録商標）又はネオプレンのような材料を含んでいてもよい。

粒子１６０を媒体１６２と合わせることに加えて、潤滑剤１６６は、媒体１６２の流体状態を維持するために媒体１６２に添加してもよい。潤滑剤１６６、例えばＰＴＦＥ（ポリテトラフルオロエチレン）は、シリコーンが非常に容易に硬化すること、及び完全に固化することを防止し、さらにシリコーンの圧縮又は記憶における回復を低減する。ＰＴＦＥに加えて、他の潤滑剤、例えばＰＴＦＥグリース、ＰＴＦＥで強化されたグリース、液体ポリウレタン、セラミックグリース及び合成潤滑剤、例えばＤｕＰｏｎｔの登録商標であり、種々の用途を有する高性能合成潤滑剤（オイル及びグリース）の一群である、Ｋｒｙｔｏｘ（登録商標）も使用できる。それはエーテル官能性を含有する無色のポリマーである。Ｋｒｙｔｏｘ（登録商標）オイルは、以下の化学式を有するポリヘキサフルオロプロピレンオキシドのフルオロカーボンポリマーである：
Ｆ−（ＣＦ（ＣＦ_３）−ＣＦ_２−Ｏ）_ｎ−ＣＦ_２ＣＦ_３
式中、重合度ｎは、一般に１０〜６０の範囲内である。これらの化合物は、ペルフルオロポリエーテル（ＰＦＰＥ）、ペルフルオロアルキルエーテル（ＰＦＡＥ）及びペルフルオロポリアルキルエーテル（ＰＦＰＡＥ）を含む多くの名称によって集合的に知られている。固有の識別子は、ＣＡＳレジストリ番号６０１６４−５１−４である。

ＰＦＰＥに加えて、Ｋｒｙｔｏｘ（登録商標）グリースはまた、ＰＴＦＥのテロマーを含有し、事実、それはＰＴＦＥの液体又はグリース形態として作られた。それは、熱安定性であり、不燃性であり（液体酸素中であっても）、水、酸、塩基及び大部分の有機溶媒に不溶性である。それは−７５〜３５０℃以上の広い温度範囲にわたって不揮発性であり、有用である。そのイオン化放射線に対する高い耐性のために、航空宇宙及び核産業に有用である。それはまた、極圧及び高い機械的応力に耐えることができる。

粒子１６０と共に、ＰＴＦＥのような潤滑剤１６６を有するシリコーンなど、媒体１６２の組み合わせは、個々人の必要性に依存してダイナミックサポート１５０をカスタマイズでき、さらに弾力性及び所望の成型性を提供しながら、踵及びアーチに対してサポートを与える。

繊維、シード又はビーズはまた、媒体及び／又は潤滑性増強剤と組み合わせられてもよく、粒子１６０に関して上記で記載された機能が提供される。

展性があり、より軟質のダイナミックサポート１５０は、より低いパーセンテージの媒体１６２（シリコーン）及び潤滑剤１６６（ＰＴＦＥ）を用いて得られるが、より硬質のダイナミックサポート１５０は、より高いパーセンテージの媒体１６２（シリコーン）を粒子１６０と組み合わせて得られる。シリコーンに由来する弾力性が高過ぎるサポート部材１５０は、着用中に変形を保持することによって着用者の踵及びアーチに対してカスタマイズされたサポートを提供できない。反対に、ＰＴＦＥが多過ぎるダイナミックサポート１５０は、ある程度の弾力性を有することができない。

ダイナミックサポート１５０が媒体１６２を含まず、潤滑剤１６６と共に粒子１６０を含む場合、メッシュオーバーレイが、図１８において２５３で示されるように、下層にあるビーズ又は繊維のダイナミックサポート１５０における均一な分布を助長する。

中程度及び大きいシードが混合される場合、シードの体積に対して４％〜２０％の範囲のシリコーンが使用される。好ましいシリコーン範囲は、シードの体積に対して２％〜１０％である。シリコーン及びＰＴＦＥは、以下の体積比、３６％のシリコーン及び８％のＰＴＦＥ、１１％のシリコーン及び５％のＰＴＦＥ、５％のシリコーン及び１％のＰＴＦＥ、並びに１６％のシリコーン及び８％のＰＴＦＥで中程度及び大きいシードと混合できる。シリコーンの作用範囲は、体積で３２％〜１％のＰＴＦＥである。ＰＴＦＥが単独で中程度及び大きいサイズのシードと使用される場合、ＰＴＦＥの作用範囲は、体積で２％〜１２％であり、好ましい範囲は７％〜１０％である。有機材料も中程度及び大きいサイズのシードと混合できる。例えばピーナッツバター及び小麦粉が使用されてもよい。体積で１５％〜２０％のピーナッツバター及び３〜５％の小麦粉が使用されてもよい。

小さいシードが粒子として使用される場合、体積で５％のシリコーンに対して１００％の範囲の小さいシード（粒子）が使用される。体積で１００％のシード、シリコーン及びＰＴＦＥに対して２％〜８％の好ましい範囲のシリコーンが以下の体積比：２２％のシリコーン＋８％のＰＴＦＥ、１６％のシリコーン及び５％のＰＴＦＥで小さいシードと混合できる。シリコーンの作用範囲は、体積で４％〜２２％であり、ＰＴＦＥは体積で３％〜８％である。ＰＴＦＥが小さいサイズのシードと共に使用される場合、ＰＴＦＥの作用範囲は、体積で２％〜７％であり、好ましいパーセンテージは６％である。有機材料はまた、小さいシードと混合できる。例えば、ピーナッツバター及び小麦粉が使用されてもよい。体積で１５％〜２０％のピーナッツバター及び３〜５％の小麦粉が使用されてもよい。

あるいは、サポート構成要素１５０は、媒体１６２及び潤滑剤１６６又はシリコーン１６２単独から全体が製造できる。シリコーン及びＰＴＦＥの組み合わせが使用される場合、９％〜１６％の範囲のＰＴＦＥ及び８４％〜９１％の範囲のシリコーンが使用される。１１％〜１２％の範囲のシリコーンが、サポート構成要素１５０が記憶及び輪郭を維持するためには好ましい。ダイナミックサポート１５０が媒体１６２及び潤滑剤１６６を含む場合、こうした材料は、カスタムフィットをもたらすために、予めパッケージング（例えばパッケージ１６３に）され得る。

媒体１６２単独であるダイナミックサポート１５０も、ユーザーに対してカスタマイズできる。全体が媒体１６２であるダイナミックサポート１５０を特異的にフィットさせるためには、媒体１６２は、図１ｂに示されるように、ベースサポートシェル５０に分配され、ライナー１００で覆われなければならない。ユーザーは、自身の足及び体の体重をインソールにかけ、ダイナミックサポートに足の足底表面の輪郭をつける。数時間後、ダイナミックサポートは、固化し、足の輪郭を保持する。

ダイナミックサポート１５０は、ユーザーの必要性に対して適応するために種々の身体構造上の輪郭及びサイズを有することができる。ダイナミックサポート１５０は、異なるサイズの踵幅を収容するために、狭い、中程度及び広い、様々なサイズで提供されてもよい。例えば、ダイナミックサポート１５０は、過剰な回内又は回外を助けるために、子供のために具体的に構造化できる。ダイナミックサポート１５０は、ユーザーの体重に依存して種々の密度を有することができる。例えば、２２．６８ｋｇの子供は、相対的に粘稠又は低密度の組成物を有するダイナミックサポート１５０を有するが、９０．７２ｋｇの成人は、より高密度の組成物のダイナミックサポート１５０を有するであろう。

図６を参照すると、ダイナミックサポート１５０は、踵部分４５に制限されない。ダイナミックサポート１５０は、着用中に移動して、踵に対して前方のラテラルアーチ及びメディアルアーチの部分をサポートする。ダイナミックサポート１５０は移動して、踵に対して前方にあり、ベースサポートシェル５０の輪郭をつけた部分５５又はラテラル部分５４それぞれによってサポートされていないメディアルアーチ及びラテラルアーチの部分をサポートする。重要なことに、ダイナミックサポート１５０は、こうしたサポート１５０がベースサポートシェル５０の輪郭をつけた部分５５及びラテラル部分５４に対して流れるので、着用者のメディアルアーチ及びラテラルアーチの裏面に一致する。

共に、ダイナミックサポート１５０及びベースサポートシェル５０は、着用者の踵に対して、及びラテラルアーチ、メディアルアーチ及びトランスバースアーチの少なくとも１つに対してサポートを提供する。ダイナミックサポート１５０及びベースサポートシェル５０はそれぞれ、着用者のアーチに対して部分的なサポートを提供する。

図７を参照すると、メディアルサイドから見たインソール１０の第１の実施形態に従うベースサポートシェル５０の詳細な図が示される。図６及び８を参照すると、ラテラルサイドから見たインソール１０の第１の実施形態に従うベースサポートシェル５０の詳細な図が示される。ベースシェルサポート５０は、上方面１５及び下方面２０を有する。ベースサポートシェル５０は成型され、構造化され、足の４つのアーチ、すなわちメディアルアーチ、ラテラルアーチ、メタターサルアーチ及びトランスバースアーチをサポートする。

ベースサポートシェル５０は、足のラテラルサイド及びラテラルアーチに対応するラテラルサイド２５、足のメディアルサイド及びメディアルアーチに対応するメディアルサイド３０及びサイドウォール２８を有する。サイドウォール２８はダイナミックサポート１５０（図示せず）を収容するために約１インチの高さを有する。ベースサポートシェル５０は、前方部分３５、踵部分４５及び前方部分３５と踵部分４５との間のミドル部分４０を有する。踵部分４５はセンター踵部分４４を有する。

ベースサポートシェル５０は、輪郭をつけた部分５５を有し、これが着用者のメディアルアーチに対して部分的なメディアルアーチサポートを提供する。特に、輪郭をつけた部分５５は、着用者のメタターサルアーチに近位のメディアルアーチの前方部分をサポートする。輪郭をつけた部分５５は、ベースサポートシェル５０のメディアルサイド３０、前方部分３５の一部、及びベースサポートシェル５０のミドル部分４０にある。輪郭をつけた部分５５は、例えば歩行中に応力が適用され、収縮され、解放される場合に、着用者のアーチに対して弾力性のサポートを提供する。輪郭をつけた部分５５は、ベースサポートシェル５０の踵部分４５に対して前方にある。

同様に、ベースサポートシェル５０は、輪郭をつけた部分５４を有し、これが着用者のラテラルアーチに対して部分的なラテラルアーチサポートを提供する。特に、輪郭をつけた部分５４は、着用者のメタターサルに近位のラテラルアーチの前方部分をサポートする。輪郭をつけた部分５４は、ベースサポートシェル５０のラテラルサイド２５にあり、前方部分３５の一部及びベースサポートシェル５０のミドル部分４０の一部である。輪郭をつけた部分５４は、例えば歩行中に応力が適用され、収縮され、解放される場合に、着用者のアーチに対して弾力性のサポートを提供する。輪郭をつけた部分５４は、ベースサポートシェル５０の踵部分４５に対して前方にある。

ダイナミックサポート１５０は、後方メディアルアーチ及び後方ラテラルアーチの両方を部分的にサポートし、輪郭をつけたサポート５５及び５４と共に、着用者のメディアル及びラテラルアーチに対してサポートを提供する。成型可能な部材であることによって、ダイナミックサポート１５０は、着用者の後方メディアルアーチ及び後方ラテラルアーチに対してダイナミックサポートを提供できる。ダイナミックサポート１５０は、歩行中に、足のラテラルアーチ及びメタターサルアーチの真下に移動する。ダイナミックサポート１５０は、足のラテラルサイド及びメディアルサイドの輪郭をつけた部分５４及び５５に向かう方向に移動する。このようにして、ベースサポートシェル５０及びダイナミックサポート１５０は共に、着用者のメディアル及びラテラルアーチ全体のサポートを提供し得る。

ベースサポートシェル５０は、好ましくは真空成型、射出成型又はスタンプ加工成型されて、ユーザーの必要性に依存して半可撓性、半剛性又は剛性シェルとなる。剛性の程度は、ベースサポートシェル５０が成型される又は補強向上要素と共に成型される厚さによって制御される。ベースサポートシェル５０は、ポリビニルクロリド（ＰＶＣ）、ポリウレタン、ポリプロピレン又は他のプラスチックのような材料を用いて成型される。輪郭をつけた部分５０の厚さは、好ましくは１ｍｍから３ｍｍである。

ベースサポートシェル５０は、ユーザーの着用数時間後に、下方応力から着用者の足の足底輪郭に適応する。ベースシェルサポート５０の輪郭つけは、熱の適用によって速めてもよい。

ベースサポートシェル５０は、トランスバースアーチをサポートする輪郭をつけた部分５２、及び着用者のメタターサルアーチをサポートする輪郭をつけた部分５３を有する。輪郭をつけた部分５２及び輪郭をつけた部分５３は、メディアルサイドの輪郭をつけた部分５５及びラテラルサイドの輪郭をつけた部分５４との間に位置する。ベースサポートシェル５０は、４つすべてのアーチをサポートするために構造化される。重要なことには、４つすべてのアーチは、足のメディアルアーチ、ラテラルアーチ、メタターサルアーチ及びトランスバースアーチをサポートするためにベースサポートシェル５０に成型される。

図９を参照すると、追加の層７０はベースシェルサポートシェル５０の上面に固定されてもよい。層７０は、好ましくは例えば繊維ガラスによって補強された成型材料の薄層であり、ベースサポートシェル５０に対して追加のサポート又は強度を提供する。使用中、層７０は、追加の補強のためにベースサポートシェル５０の上方面に選択的に適用される。あるいは、ベースサポートシェル５０の他の部分に比較して、輪郭をつけた部分５４、５５をより薄くなるように形成することによって、追加の可撓性を維持でき、歩行中の屈曲及びカスタム輪郭つけの際により大きな弾力性及びより大きな快適性を与える。さらなるサポートが必要とされる場合、ベースサポートシェル５０は、異なる厚さを有するように、又は補強幾何学形状を含むように成型されてもよい。ベースサポートシェル５０は、例えば輪郭をつけた部分５４、５５においてリブ５３を用いて射出成型されてもよく、追加的な構造上のサポートを提供する。特に、リブ５３は、図１０ａ及び１０ｄに示されるように、下方面２０にて成型され、輪郭をつけた部分５４、５５の下に選択的に配置されてもよい。

図１０ａは、ベースサポートシェル５０の下方面２０を示す。下方面２０は、追加的サポート要素７５及び８０を有していてもよい。例えばボトムパッド８０は、輪郭をつけた部分５５に隣接する下方ボトム面２０に適用されて、追加的サポートを提供する。追加パッド７５は、サポートを付加するために、トランスバースアーチ、メタターサルアーチ又は踵部分４５の直下の下方面２０に適用される。パッド８０及び７５の弾力性材料は、下方面２０の真下にサポートを提供する。パッド８０及び７５は、パッドが構成される弾力性材料により、上方応力を面２０に与える。パッド７５及びパッド８０の目的は、ベースサポートシェル５０によって提供されるサポートに加えて、メタターサルアーチ、メディアルアーチ及び／又はラテラルアーチを増強して、サポートを提供することである。

図１０ｂは、踵部分４５の真下のサポートパッド８２を示す。図１０ｃは、パッド８２が着用者の必要性に依存して非対称の構成を有していてもよいことを示す。図１０ｄは、ベースサポートシェル５０の裏面に固定されるサポート７５、８０及び８２を示す。４つのパッドもそれぞれが複数のアーチの各真下に位置し、アーチの真下に追加的サポートを提供するように、４つのパッドが存在し得る。パッドは、除去可能であり、選択的に配置されてもよい。

図１１を参照すると、インソール１０のさらなる構成要素はライナー２５０である。ライナー２５０は、上方面２５５及び下方面２６０、踵部分２６５及び前方部分２６３を有する。ライナー２５０は、ベースサポートシェル５０を覆い、ベースサポートシェル５０の２／３の長さよりも長い。ライナーの上方面２５５は、場合により、布地層で覆われていてもよく、この層はベースサポートシェルの長さにフィットするように整えられる。踵部分２６５は、ベースサポートシェル５０の踵部分４５と一致するように成形され、ライナー２５０とベースサポートシェル５０との間にダイナミックサポート１５０を含む又は狭持する。ライナー２５０は、輪郭をつけた部分を含み、これがベースサポートシェル５０の輪郭をつけた部分５５及び５４並びにダイナミックサポート１５０を覆い、輪郭をつけた部分５５及び５４に対して容易に一致し、着用者の靴にぴったりのフィットを与える。ライナー２５０は、サポートベースシェル５０に一致し、着用者にクッション性を提供し、インソール１０内のサポート構成要素の粒子１６０を固定する。

ライナー２５０は、着用者の踵のためにクッション性を提供する。ライナー２５０は、ベースサポートシェル５０に対して、ベースサポートシェル５０のサイドウォール２８、センター部分４４及び前方部分３５に固定される。踵のセンター部分４４に固定されることによって、ライナー２５０は、ダイナミックサポート１５０が体積に対し高割合の粒子を含む場合にダイナミックサポート１５０の粒子１６０がベースサポートシェル５０の周囲に沿って適切な位置に留まることを確実にする。ライナー２５０は、接着剤、縫合、又はスナップ嵌めによってベースサポートシェル５０に固定される。

ライナー２５０は、射出成型されてもよく、種々の密度を有する領域、例えば踵領域、メディアルアーチ領域、メタターサルアーチ領域、ラテラルアーチ領域及びトランスバースアーチ領域を有する。例えば、踵領域は、軟質密度を有していてもよく、アーチ領域は、ユーザーの体重のレベルをサポートしなければならないので、踵領域よりも密度が高くてもよい。つま先の真下のメタターサル領域は、例えば糖尿病のユーザーに対応するために軟質であってもよい。あるいは、ライナー２５０が真空形成される場合、それは、その長さにわたって均一な密度を有する。追加的な軟質及びクッション性効果のために、材料、例えばＰｏｒｏｎ（例えば、Ｒｏｇｅｒｓ Ｃｏｒｐｏｒａｔｉｏｎの登録商標）は、ライナー２５０のボトム表面に積層されてもよい。

クッション性材料、例えばフォーム又はＰｏｒｏｎの追加層２５２は、踵領域４５のライナー２５０とベースシェルサポート５０との間に配置でき、着用者の踵に追加的なクッション性層を提供する。あるいは、ダイナミックサポート１５０は、同様にクッション性効果を提供するために、ベースサポートシェル５０に直接配置され、且つ革の薄層で覆うことができる。ダイナミックサポート１５０がシリコーンから製造される場合、革の薄層と直接接触した非硬化状態におけるこうしたシリコーンは、接着剤として作用し、革をダイナミックサポート１５０に固定する。

図１２及び１４において、インソールの第２の実施形態が示され、参照番号３５０によって参照される。インソール３５０は、ベースサポートシェル３００、トップライナー３０５及びダイナミックサポート３１０を有する。ダイナミックサポート３１０は、ベースサポートシェル３００とライナー３０５との間に配設される。ベースサポートシェル３００は、着用者の踵をサポートするためだけに構造化されるので、踵部分３２５を含む。したがって、ベースサポートシェル３００は、足のメタターサル及びフランジに近位の着用者のメディアルアーチの前方端部をサポートする輪郭をつけた部分を有していない。踵部分３２５に配設されるダイナミックサポート３１０は、着用者の踵の近位のメディアルアーチ及びラテラルアーチの後方部分をサポートする。ライナー３０５は、ベースサポートシェル３５０の踵部分３２５に一致するように成型された身体構造上の踵を有する。図１０ｃを参照すると、メディアルウェッジ８２は、ダイナミックサポート３１０又は外側メディアルサイドの下に配置されてもよい。あるいは、ライナー３０５は、足全体まで延ばすことができ、そこにインソール３５０が挿入され、埋め込まれる、成型された輪郭部分を有する。ライナー３０５は、アーチ及びメタターサル輪郭における追加的なサポート厚又は２／３の足長のライナーを有する身体構造上の輪郭を有することができる。

図１３及び図１５を参照すると、第３の実施形態が全長のインソールとして示され、参照番号４５０によって参照される。インソール４５０は、ベースサポートシェル４００、ライナー４１０及びダイナミックサポート４２０を含む。ダイナミックサポート４２０は、ベースサポートシェル４００とライナー４１０との間に配設される。ベースサポートシェル４００は、着用者の全体の足をサポートするために構造化され、踵部分４２５、ミドル部分４３０及び前方遠位部分４３５を含む。したがって、ベースサポートシェル４００は、着用者の足のメディアルアーチ及びラテラルアーチをサポートする輪郭をつけた部分４４０を有する。踵部分４２５に配設されたダイナミックサポート４２０は、着用者の踵の近位に配設されたメディアルアーチ及びラテラルアーチの後方部分をサポートする。ライナー４１０は、ベースサポートシェル４００の踵部分４２５の形状に一致するように成型された身体構造上の踵を有する。インソール４５０の裏面は、ベースサポートシェル５０の図１０ａのパッド７５及び８０と同様のサポートウェッジを含んでいてもよい。

第３の実施形態において、二次的ダイナミックサポートは、図１６に示されるように、ベースサポートシェル５０のミッドソール又はインソール踵部分４５の前方部分に提供されてもよい。二次ダイナミックサポート１５１はまた、二次ダイナミックサポート１５１が、先を切り取った楕円形状を有し、ミッドソール又はインソールのつま先の真下のトポグラフィを模倣する以外は、ダイナミックサポート１５０と同様の粒子１６０を含み、本発明の実施形態によれば、足の前方部分をサポートするために位置してもよい。図１６Ａは、弾力性スペーサ１５３が踵部分４５のダイナミック粒子サポート１５０下に配設されているさらに別の実施形態を示す。

図１７に示されるさらなる実施形態、インソール６００において、ベースサポートシェル５０、ライナー２５０及びダイナミックサポート１５０に加えて、さらなる層２５３が、ダイナミックサポート１５０の粒子１６０を覆う。層２５３は、ベースサポートシェル５０の踵部分４５のこうした粒子を含有するために粒子１６０を覆う。層２５３は、透過性媒体（例えばスクリーンメッシュ）、ポリエステル布地又はコーティング２５４によって粒子１６０に固定されてもよい、いずれかのこうした多孔質層であってもよい。コーティング２５４がシリコーンのような材料から製造される場合、こうしたシリコーンは、多孔質層２５３を透過し粒子１６０と結合する。粒子１６０を層２５３で覆うことによって、粒子１６０は、ラテラル及びメディアルアーチの踵及び後方部分の真下に移動でき、靴の他の部分に離散するのを防止する。

インソールを組み立てる工程は、特に図２、１０ａ、１７及び図１８を参照して以下に記載される。組み立てられるべきインソールの実施形態とは無関係に、工程は同一である。ベースサポートシェル５０は、所望の通りに輪郭をつけた部分５４、５５、５２、５３を含む所望の形状を得るために、真空形成、射出成型又はスタンプ加工を用いて形成される。

ベースサポートシェル５０は、輪郭をつけた部分がメディアル又はメタターサルアーチにおいて非常に多くのサポートを提供する場合に適応できる。アーチは、例えば材料を軟質化するために約３０秒間アーチに向かって、熱源からの熱を向けることによって低下させてもよい。歩行中に着用者の体重によってベースシェルサポート５０にかかる圧力は、適切な高さにアーチを調整する。

図１０ａに示されるように、ベースサポートシェル５０の裏面２０において、パッド７５及び８０が選択的に配置され、固定されて、ベースサポートシェル５０のセントラル及びメディアル部分に追加的なサポートを提供し、サポート及び弾力性を提供する。パッド７５及び８０は、例えば下方面２０に接着剤によって固定できる。パッド７５及び８０は、ベースサポートシェル５０が形成され、硬化された後はいつでもベースサポートシェル５０に固定でき、ユーザー又は着用者によって取り除かれてもよい。

図１７Ａは、ダイナミック粒子サポート１５０と、ベースサポートシェル５０のトップ表面との間に配設された弾力性スペーサ１５３を示す。特に、弾力性スペーサ１５３及びダイナミック粒子サポート１５０の両方が踵部分４５に配設される。

図１８を参照すると、ダイナミックサポート１５０は、ベースサポートシェル５０の踵部分４５に配置される。スペーサ８８は、踵部分４５のセンター４４に固定されて、ダイナミックサポート１５０がサポートベースシェル５０のこの領域へ移動するのを防止する。あるいは、スペーサ８８は、踵部分２５の周囲においてダイナミックサポート１５０を維持するチャンネルを創出するように長い形状を有することができる。スペーサ８８は、Ｕ型ダイナミックサポート１５０のアームの間に置かれる。スペーサ８８は、好ましくは踵部分４５のセンターに糊付けされ、１ｍｍ〜２ｍｍの厚さを有する。スペーサ８８は、ダイナミックサポート１５０を踵部分４５のウォール２８の近位にあるその位置を維持することを確実にするだけではなく、着用者の踵骨の下に、ある程度のサポートを提供する。スペーサ８８はまた、適切な体積のダイナミックサポート１５０がサイドウォール２８の近位に配設されて、後方メディアルアーチ及びラテラルアーチの裏面と、ベースサポートシェル５０との間の空間に移動することを確実する。

透過性媒体８９は、例えば図１８に示されるように、ダイナミックサポート１５０、特にサポート構成要素１５０の粒子１６０が、ベースサポートシェル５０とライナー２５０との間の位置から移動しないことを確実にするためにダイナミックサポート１５０を覆うために使用できる。透過性媒体８９は、接着剤、縫合又はスナップによってサイドウォール２８及びスペーサ８８に固定される。透過性媒体８９はまた、ダイナミックサポート１５０のサイドに対して踵の圧力を分配するためにハンモックのように作用するので、着用者の踵に対してある程度の衝撃耐性を提供する。例えばシリコーンの層は、コーティングとして透過性媒体にわたって配置されてもよい。透過性媒体８９は、それがシリコーンを含有する場合に、ダイナミックサポート１５０を覆うためには必要とされないが、透過性媒体８９は、記載される応力分配特性を提供する。ダイナミックサポート１５０が粒子１６０を単独で含む場合、透過性媒体８９は、ベースサポートシェル５０とライナー２５０との間からの粒子１６０の移動又は離散を防止するために、こうした粒子１６０の上に配置される。透過性媒体８９は、シリコーン又はＰｏｒｏｎの層を取り付けて覆われてもよい。シリコーンのこうした層は、サイドウォール２８に連結又は接着される。シリコーン層は、数時間、例えば２４時間にわたってダイナミックサポート１５０上で乾燥される。シリコーンの薄層のデュロメータは、好ましくは低硬度を有する。こうしたデュロメータは、好ましくは１０〜２０の範囲の硬度が使用される。シリコーンのこの層は、踵部分に粒子１６０を制限するように作用するだけでなく、粒子１６０を排他的に含むサポート構成要素１５０をより弾力性及び軟質にするためのクッション性層としても作用する。透過性媒体８９又は他の材料、例えばポリエステル布地又は延伸ナイロンは、粒子１６０が放出される可能性があるときはいつでも使用される。

あるいは、シリコーンコーティングが踵部４５に配置される場合に、それは単独で粒子１６０の表面に直接適用されてもよい。ダイナミックサポート１５０が配置された後、ライナー２５０は、好ましくはダイナミックサポート１５０にわたって配置され、ベースサポートシェル５０のスペーサ８８及びサイドウォール２８に固定される。スペーサ８８は、踵部分４５のセンター４４にてベースサポートシェル５０に対してライナー２５０を固定するために、接着剤による接触を提供する。

ダイナミックサポート１５０は、ダイナミックサポート１５０が製造中の取り扱いに十分な硬質であるように硬化させてもよい。硬化後、ダイナミックサポート１５０は、粒子が離散すること、及びこうした粒子ブレンドが移動する能力を低下させないことを防止するために、シリコーン又は透過性媒体８９で覆われてもよい。透過性媒体８９の使用は、運動靴に特に好ましい。ダイナミックサポート１５０がＰＴＦＥ及び潤滑剤を含有する場合、ダイナミックサポートは、変形可能であり、さらに着用者の踵並びにラテラル及びメディアルアーチの真下にサポートを維持する。あるいは、ダイナミックサポート１５０は、シリコーンだけからなることができる。

次いでライナー２５０は、ベースサポートシェル５０にわたって配置され、ダイナミックサポート１５０は適切な位置に固定される。ライナー２５０は、こうした構成要素が使用される場合に、場合により透過性媒体８９及びシリコーン層にわたって配置され、それらに対して固定されてもよい。ライナー２５０は、好ましくは固化後に、ダイナミック構成要素１５０にわたって配置される。ライナー２５０は、サポート構成要素１５０が、ライナー２５０とベースサポートシェル５０との間の位置から移動しないことを確実にする。さらに、ライナー２５０は、メディアルアーチ及びラテラルアーチの領域にサポートを提供するために、ダイナミックサポートをベースサポートシェル５０とライナー２５０との間に移動させる。

図１９は、靴５０１に埋め込まれたダイナミックサポート５１０及びベースサポートシェル５０を有するミッドソール５００を示す。ミッドソール５００は、製造プロセスの間、靴５０１の構造に実際に埋め込まれる。ベースサポートシェル５０は、埋め込まれた身体構造上の輪郭、特にメディアルアーチ、ラテラルアーチ、メタターサルアーチ及びトランスバースアーチを有する予め製造されたベースシェルである。ダイナミックサポート５１０はまた、先に議論されたように、トップライナー５１５を用いる製造プロセスにおいて、ミッドソール５００に配置される。

代替実施形態において、ミッドソール５００は、靴５０１の約２／３の長さを有することができ、埋め込まれた輪郭部分５２０を有することができる。ミッドソール５００はまた、着用者の踵又はアーチをサポートする領域においてダイナミックサポート５１０を含む。ダイナミックサポート５１０は、靴のサイドウォールによってサポートされる。この実施形態において、ダイナミックサポート５１０は、例えば革のような材料５３０で靴の端部に向かって覆われる。埋め込まれた輪郭部分５２０は、本開示の先の実施形態におけるように、部分的なメディアルアーチ及びラテラルアーチサポートを提供する。ダイナミックサポート５１０は、着用者の必要性に応じて、靴５０１から取り除かれてもよく、又は置き換えられてもよい。

図１９はまた、母指球部及びつま先領域に位置する二次ダイナミックサポート５１３を有するミッドソール５００を示す。この実施形態において、可撓性の透過性媒体５１５は、適切な位置に二次ダイナミックサポート５１３を覆い、保持する。加えて、粒子はまた、サポート性のカスタムフィットを提供するために、前方メタターサル領域内に移動できる。

図２０ａは、ミッドソール６０５及び射出成型されたベースソール６１０（明確にするために取り除かれた部分）を有する運動靴６００の足のメディアルサイドを示す。ベースソール６１０は、外側トップ表面６１５、身体構造上の輪郭６２０、踵領域６２５及びトップライナー６１８を有する。ミッドソール６０５はまた、ソールカバー６３０及び靴ソール６３５を有する。粒子を有する実質的にＵ型の構成を有するダイナミックサポート６５０は、製造中に踵領域６２５に配置される。ダイナミックサポート６５０は、接着剤によって踵領域６２５に堅く固定される。

図２０ｂは、ミッドソール６０５の断面を示す。ミッドソール６０５はまた、トップライナー６１８とベースソール６１０との間に配置されるスペーサ６５５を示す。スペーサ６５５は、踵領域６２５のサイドにて、ダイナミックサポート６５０の位置を維持する。

図２１ａから２１ｃは、ダイナミックサポート１５０、及びブーツ又はブレース９００に組み込まれたベースサポートシェル９５０を示す。ベースサポートシェル９５０は２／３又は全長の構成要素である。ブレース９００は、上方ブーツ９０５を下方ブーツ９１０に連結するフランジ９０４と共にヒンジ９０３を有する。ダイナミックサポート１５０及びベースシェルサポート９５０は共に、先の実施形態において記載されるように、着用者のラテラルアーチ及びメディアルアーチをサポートするラテラル側及びメディアル側を備える。ダイナミックサポート１５０は、ラテラルアーチ、メディアル側、メタターサル又はトランスバースアーチの部分をサポートするために着用中に移動する。

本開示は特定の実施形態を詳細に記載しているが、本開示の範囲内の当業者に既知の変形及び変更が存在することが理解される。したがって、本開示は、本開示に記載されるような開示の範囲内にあるこうした代替、変更及び変形のすべてを包含することを意図する。

Claims (18)

1. 足の足底表面の部分に成型でき、複数の独立に移動可能な粒子を含むダイナミックサポートを備える、
   履物用のサポート。
2. 前記複数の独立に移動可能な粒子が、流体材料、潤滑性増強剤、及び触媒性ポリマーからなる群から選択される少なくとも１つの材料中に懸濁される、請求項１に記載のサポート。
3. 前記複数の独立に移動可能な粒子が、シード、空気球、ポリウレタン粒子、ポリプロピレン粒子、ポリビニルクロリド粒子、ポリエチレン粒子、弾力性ゴム粒子、固体粒子、顆粒、繊維及びストランドからなる群から選択される、請求項１に記載のサポート。
4. 前記流体材料が、シリコーンを含む高い粘稠性の流体材料である、請求項２に記載のサポート。
5. 前記潤滑性増強剤が、ポリテトラフルオロエチレン（ＰＴＦＥ）及びグリースからなる群から選択される少なくとも１つの材料である、請求項２に記載のサポート。
6. 前記ダイナミックサポートが、実質的にＵ型の部材、実質的にトーラス形状の部材及び実質的に卵型形状の部材からなる群から選択される形状を示す、請求項１に記載のサポート。
7. 踵部分を有するベースサポートシェルをさらに含み、
   前記ダイナミックサポートが、前記ベースサポートシェル上に配設され、前記ベースサポートシェルによって支持される、請求項１に記載のサポート。
8. 前記ベースサポートシェルが、フラット部分、前記踵部分を形成するように前記フラット部分を囲むカーブしたウォール、及び前記フラット部分の両側に配設された２つ以上の輪郭をつけた部分を含む成型された部分である、請求項７に記載のサポート。
9. 前記輪郭をつけた部分が、前記フラット部分の一方の側に配設されたメディアルアーチサポート部分、及び前記フラット部分の反対側に配設されたラテラルアーチサポート部分を含む、請求項８に記載のサポート。
10. 前記ベースサポートシェルが、前記ダイナミックサポートを支持する可撓性構成要素である、請求項７に記載のサポート。
11. 前記ベースサポートシェルが、熱可塑性ポリマーを含む成型可能な部材である、請求項７に記載のサポート。
12. 前記熱可塑性ポリマーが、ポリビニルクロライド（ＰＶＣ）、ポリウレタン、ポリプロピレン、ポリエチレン又はプラスチックからなる群から選択される、請求項１１に記載のサポート。
13. 靴の埋め込み部分、及び
    靴の前記埋め込み部分を覆うライナー
    をさらに含み、
    前記ダイナミックサポートが、靴の前記埋め込み部分と、靴の前記埋め込み部分の一部及び着用者の足の足底表面に一致する前記ライナーとの間に配設され、着用中、前記着用者の足の少なくとも１つのアーチをサポートする、請求項１に記載のサポート。
14. 前記ライナーがコンプライアント（ｃｏｍｐｌｉａｎｔ）媒体を含む、請求項１３に記載のサポート。
15. 前記独立に移動可能な粒子の周りに配設された透過性媒体をさらに含む、請求項１に記載のサポート。
16. 前記ベースサポートシェルと前記踵部分にある前記ダイナミックサポートとの間に配設された弾力性スペーサをさらに含む、請求項７に記載のサポート。
17. 靴の前記埋め込み部分と、前記ダイナミックサポートとの間に配設された弾力性スペーサをさらに含む、請求項１３に記載のサポート。
18. 足の足底表面の部分に成型でき、実質的にＵ型の部材を含み、その中に配設された気体又は流体のいずれかを含むダイナミックサポートを備える、
    履物用のサポート。

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