JP6371711B2 - 着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子、予備発泡粒子及び、成形体 - Google Patents

着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子、予備発泡粒子及び、成形体 Download PDF

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本発明は、人体及び環境への悪影響の少ない可塑剤を利用して着色された着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子に関するものである。
ポリスチレン系発泡性樹脂成形体の着色の目的としては、生鮮食品用途や建材用途などでは他容器と区別することであり、また意匠性を高める為に使用されている。例えば、ブルーに着色された発泡性スチレン系樹脂粒子により成形された箱は鮮魚箱用に、グリーンに着色され成形された箱は野菜箱用に使用されるといったように、商品区別を明確化する、或いは、その見栄えを大幅に改良して美的価値を向上させる、といった利用が広く採用されている。
従来、このような着色したポリスチレン系発泡性樹脂粒子を得る方法としては、イ)発泡性粒子製造時の懸濁液中に染料を添加して発泡剤の含浸時に着色を行う方法(特許文献1、特許文献2参照)、ロ)発泡剤が含浸・分級された発泡性粒子を水中に懸濁させて、この懸濁液中に染料と染料含浸助剤等を加えて着色する方法、ハ)染料、揮発性発泡剤及び、微量の可塑剤を無水雰囲気(又は極微量の水分)下で、該ポリスチレン系発泡性樹脂粒子が発泡しない程度に加温しながら充分に攪拌混合し、着色したポリスチレン系発泡性樹脂粒子を得る方法(特許文献3、特許文献4、特許文献5参照)、二)ポリスチレン系発泡性樹脂粒子に顔料又は染料を加えブレンダーで混合する方法(特許文献6参照)等が知られている。
これらの方法を比較すると、イ)及びロ)の方法はポリスチレン系発泡性樹脂粒子の製造プラントの中で着色を行うものであり、同一プラントで無着色又は他の色に着色したポリスチレン系発泡性樹脂粒子を併産するとプラント内に残留していた着色されたポリスチレン系発泡性樹脂粒子が混ざりこみ易く、プラント内の清掃が必要になるなど連続生産を行う上で支障が起る。ハ)の方法は加熱することにより揮発性発泡剤残量が減少し発泡性が悪くなる。ニ)の方法は製造後のポリスチレン系発泡性樹脂粒子の表面を着色するものであり、従来は顔料又は染料などの着色剤をポリスチレン系発泡性樹脂粒子と混合することによりポリスチレン系発泡性樹脂粒子を着色処理していた。しかしながら、上記ニ)の方法において、例えば、特許文献6では可塑剤として人体や環境に影響を与えることが危惧されているBBPやDOPが使用されており、使用する可塑剤に制限がかかる可能性を有していることから改良の余地があった。
特開2012−197357号公報 特開2007−99790号公報 特開昭59−56433号公報 特開2003−306572号公報 特開2004−107528号公報 特開昭59−152933号公報
以上のような状況を鑑み、本発明の目的は、人体や環境に対して悪影響を与えない可塑剤を使用し、色むら及び、色落ちがなく着色状態の優れた成形体が得られる着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子を提供することにある。
本発明者らは、上記従来技術の欠点を改善することを目的とし、人体や環境に対して悪影響を与えない可塑剤を使用し、色むら及び、色落ちがなく着色状態の優れた成形体が得られる着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子を得る為に鋭意研究を行った結果、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の第1は、重合体をポリスチレン系発泡性樹脂粒子100重量部に対し、多価アルコール芳香族エステル0.005〜1.000重量部と、顔料及び/または染料0.001〜1.000重量部と、を混合処理することによって得られることを特徴とする着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子。
第2の発明は、前記多価アルコール芳香族エステルがジアルキレングリコール系芳香族エステルであることを特徴とする第1の発明に記載の着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子。
第3の発明は、前記ジアルキレングリコール系芳香族エステルがジアルキレングリコールジベンゾエートであることを特徴とする第2の発明に記載の着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子。
第4の発明は、前記ジアルキレングリコールジベンゾエートがアルキレン部位の炭素数2〜5の群から選ばれる1種または2種類以上であることを特徴とする第3の発明に記載の着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子。
第5の発明は、前記ジアルキレングリコールジベンゾエートがジエチレングリコールジベンゾエート及びジプロピレングリコールジベンゾエートの混合物であることを特徴とする第4の発明に記載の着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子。
第6の発明は、前記多価アルコール芳香族エステルが0.01〜0.40重量部であることを特徴とする第1〜5の発明のいずれかに記載の着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子。
第7の発明は、前記顔料がカーボンブラック、又はフタロシアニン系顔料であることを特徴とする第1〜6の発明のいずれかに記載の着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子。
第8の発明は、前記染料がアゾ系染料、アントラキノン系染料、アジン系染料、キノリン系染料及び、キナクドリン系染料の群から選ばれる1種または2種類以上であることを特徴とする第1〜6の発明のいずれかに記載の着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子。
第9の発明は、前記顔料又は染料が0.002〜0.100重量部であることを特徴とする第1〜8の発明のいずれかに記載の着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子。
第10の発明は、第1〜9の発明のいずれか1項に記載の着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子を加熱し、予備発泡して得られることを特徴とする着色ポリスチレン系予備発泡粒子。
第11の発明は、第10の発明に記載の着色ポリスチレン系予備発泡粒子を型内成形させることにより得られることを特徴とする着色ポリスチレン系発泡成形体。
本発明により、人体や環境に対して悪影響を与えない可塑剤を使用した、色むら及び、色落ちがなく着色状態の優れた成形体が得られる着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子を得ることができる。
本発明は、重合体であるポリスチレン系発泡性樹脂粒子を100重量部とした場合に、多価アルコール芳香族エステル0.005〜1.000重量部と、顔料及び/または染料0.001〜1.000重量部と、を混合処理することによって得られることを特徴とする。さらに、良好な着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子を得られることから、多価アルコール芳香族エステルが0.01〜0.40重量部であることが好ましい。また、融着性がよく、良好な着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子を得られることから、顔料又は染料が0.002〜0.100重量部であることが好ましい。
本発明のポリスチレン系発泡性樹脂粒子を構成するスチレン系発泡性樹脂としては、単量体成分としてスチレンを60重量部以上含む重合体が良い、具体的にはスチレン単独重合体、スチレン−エチレン系共重合体、スチレン−ブタジエン系共重合体、スチレン−アクリロニトリル系共重合体、スチレン−アクリル酸エステル系共重合体が挙げられる。
本発明のポリスチレン系発泡性樹脂粒子に用いられるスチレン系原料としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、パラメチルスチレン、t−ブチルスチレン、クロルスチレン等のスチレン系誘導体が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
本発明のポリスチレン系発泡性樹脂粒子に用いられるエチレン系原料としては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブチレン、4−メチル−1−ペンテン等のエチレン系誘導体が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
本発明のポリスチレン系発泡性樹脂粒子に用いられるブタジエン系原料としては、例えば、ブタジエン、イソプレン、1,3−ヘプタジエン等のブタジエン系誘導体が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
本発明のポリスチレン系発泡性樹脂粒子に用いられるアクリロニトリル系原料としては、例えば、アクリロニトリルが挙げられる。
本発明のポリスチレン系発泡性樹脂粒子に用いられるアクリル酸エステル系単量体としては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸ブチル、などのアクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸セチルなどのメタクリル酸アルキルエステルなどが挙げられる。
本発明のポリスチレン系発泡性樹脂粒子を構成するスチレン系単量体組成は、仕込み単量体の全重量を100重量部に対してスチレン系単量体組成60重量部以上である。使用が60重量部未満であると耐熱性が低下する傾向にある。
本発明のポリスチレン系発泡性樹脂粒子と混合処理される多価アルコール芳香族エステルとしては、ジアルキレングリコール系芳香族エステルであることが好ましく、ジアルキレングリコールジベンゾエートであることがさらに好ましい。特に、ジアルキレングリコールジベンゾエートがアルキレン部位の炭素数2〜5の群から選ばれる1種または2種類以上であること好ましい。
多価アルコール芳香族エステルの具体例としては、例えば、ジエチレングリコールジベンゾエート、ジプロピレングリコールジベンゾエート、ジブチレングリコールジベンゾエート、ネオペンチルグリコールジベンゾエート等が挙げられる。これらの多価アルコール芳香族エステルは単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。これらのうちでも、スチレン系単量体との相溶性が良い点からジエチレングリコールジベンゾエート及び、ジプロピレングリコールジベンゾエートの混合物が好ましい。さらに、ジエチレングリコールジベンゾエート及び、ジプロピレングリコールジベンゾエートの混合割合は40/60〜60/40が好ましい。
本発明のポリスチレン系発泡性樹脂粒子と混合処理される顔料及び/または染料としては、例えば、カーボンブラック、フタロシアニン系顔料、アゾ系染料、縮合アゾ系染料、アントラキノン系染料、アジン系染料、キノリン系染料、キナクドリン系染料、ぺリノン・ペリレン系、インジゴ・チオインジコ系、イソインドリンノン系、アゾメチンアゾ系、ジオキサジン系、アニリンブラック系、トリフェニルメタン系等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。特に、染料としては、アゾ系染料、アントラキノン系染料、アジン系染料、キノリン系染料、及びキナクドリン系染料の群から選ばれる1種または2種類以上であることが好ましい。
前記のカーボンブラック、フタロシアニン系顔料、アゾ系染料、アントラキノン系染料、アジン系染料、キノリン系染料、及びキナクドリン系染料の具体的な例としては、下記に示す限りではないが、カーボンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、アセチレンブラック、アントラセンブラック、油煙、松煙、および、黒鉛、C.I.PigmentRed2、C.I.PigmentRed3、C.I.PigmentRed5、C.I.PigmentRed17、C.I.PigmentRed22、C.I.PigmentRed38、C.I.PigmentRed41、C.I.PigmentRed48:2、C.I.PigmentRed48:3、C.I.PigmentRed49、C.I.PigmentRed50:1、C.I.PigmentRed53:1、C.I.PigmentRed57:1、C.I.PigmentRed58:2、C.I.PigmentRed60、C.I.PigmentRed63:1、C.I.PigmentRed63:2、C.I.PigmentRed64:1、C.I.PigmentRed88、C.I.PigmentRed112、C.I.PigmentRed122、C.I.PigmentRed123、C.I.PigmentRed144、C.I.PigmentRed146、C.I.PigmentRed149、C.I.PigmentRed166、C.I.PigmentRed168、C.I.PigmentRed170、C.I.PigmentRed176、C.I.PigmentRed177、C.I.PigmentRed178、C.I.PigmentRed179、C.I.PigmentRed180、C.I.PigmentRed185、C.I.PigmentRed190、C.I.PigmentRed194、C.I.PigmentRed202、C.I.PigmentRed206、C.I.PigmentRed207、C.I.PigmentRed209、C.I.PigmentRed216、C.I.PigmentRed245、C.I.PigmentBlue2、C.I.PigmentBlue15、C.I.PigmentBlue15:1、C.I.PigmentBlue15:2、C.I.PigmentBlue15:3、C.I.PigmentBlue15:4、C.I.PigmentBlue15:5、C.I.PigmentBlue16、C.I.PigmentBlue17、C.I.PigmentBlue22、C.I.PigmentBlue25、C.I.PigmentBlue60、C.I.PigmentBlue66、C.I.PigmentGreen7、C.I.PigmentGreen10、C.I.PigmentGreen36、C.I.PigmentYellow1、C.I.PigmentYellow11、C.I.PigmentYellow21、C.I.PigmentYellow35、C.I.PigmentYellow76、C.I.PigmentYellow82、C.I.PigmentYellow83、C.I.PigmentYellow110、C.I.PigmentYellow128、C.I.PigmentYellow153、C.I.PigmentYellow102、C.I.PigmentYellow173、C.I.PigmentYellow184等が挙げられる。
本発明のポリスチレン系発泡性樹脂粒子に含有させる発泡剤としては、プロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、イソペンタン、ネオペンタン等の脂肪族炭化水素、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン等の脂環族炭化水素、1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン(HCFC−141b)、1,1−ジクロロ−2,2,2−トリフルオロエタン(HCFC−123)、クロロジフルオロメタン(HCFC−22)、1−クロロ−1,2,2,2−テトラフルオロエタン(HCFC−124)等のクロロフルオロカーボン、1,1−ジフルオロエタン(HFC−152a)、1,1,1−トリフルオロエタン(HFC−143a)、1,1,1,2−テトラフルオロエタン(HFC−134a)、ジフルオロメタン(HFC−32)等のフルオロカーボン、各種アルコール、二酸化炭素、水及び、窒素などの物理発泡剤が挙げられ、これらの中の1種又は2種以上を併用して使用することができる。これらのうち、好ましい発泡剤としては、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、イソペンタン、シクロヘキサン及び、これらを二種以上混合した発泡剤が挙げられ、特に好ましい発泡剤としては、n−ブタン、イソブタン及び、これらを混合した発泡剤が挙げられる。発泡剤の添加量は、ポリスチレン系樹脂粒子100重量部に対して1〜15重量部の範囲とされ、より好ましくは3〜12重量部の範囲とされる。
本発明のポリスチレン系発泡性樹脂粒子には、添加物として難燃剤、難燃助剤等を、本発明の効果を阻害しない範囲で含有してもよい。
本発明において含有されている難燃剤および難燃助剤としては、公知慣用のものが使用できる。難燃剤の具体例としては、例えば、ヘキサブロモシクロドデカン、テトラブロモブタン、ヘキサブロモシクロヘキサン等のハロゲン化脂肪族炭化水素系化合物、テトラブロモビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールF、2,4,6−トリブロモフェノール等の臭素化フェノール類、テトラブロモビスフェノールA−ビス(2,3−ジブロモプロピルエーテル)、テトラブロモビスフェノールA−ビス(2,3−ジブロモ−2−メチルプロピルエーテル)、テトラブロモビスフェノールA−ジグリシジルエーテル、2,2−ビス[4'(2”,3”−ジブロモアルコキシ)−3',5'−ジブロモフェニル]−プロパン等の臭素化フェノール誘導体、臭素化スチレン・ブタジエンブロック共重合体、臭素化ランダムスチレン・ブタジエン共重合体、臭素化スチレン・ブタジエングラフと共重合体などの臭素化ブタジエン・ビニル芳香族炭化水素共重合体(例えば、Chemtura社製EMERALD3000、若しくは、特表2009−516019号公報に開示されている)等が挙げられる。これら難燃剤は、単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
難燃助剤の具体例としては、例えば、クメンハイドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、2,3−ジメチルー2,3−ジフェニルブタン等の開始剤を使用してもよい。
本発明のポリスチレン系発泡性樹脂粒子の表層は、可塑剤と顔料及び/または染料の混合物で被覆されている。
本発明でポリスチレン系発泡性樹脂粒子の表面に可塑剤と顔料及び/または染料を被覆させる方法としては、混合機器内でポリスチレン系発泡性樹脂粒子、可塑剤、顔料及び/または染料を混合処理する方法が好ましい。
本発明の可塑剤と顔料及び/または染料の投入する順番としては、例えば、ポリスチレン系発泡性樹脂粒子に可塑剤次いで顔料及び/または染料の順に投入、顔料及び/または染料次いで可塑剤の順に投入、可塑剤と顔料及び/または染料を予め混合させた後投入、可塑剤と顔料及び/または染料予め混合させず同時に投入、可塑剤の一部を投入したあと可塑剤と顔料及び/または染料を予め混合させたものを投入、可塑剤と顔料及び/または染料を予め混合させたものを投入したあと残りの可塑剤を投入、顔料及び/または染料の一部を投入したあと可塑剤と顔料及び/または染料を予め混合させたものを投入、可塑剤と顔料及び/または染料を予め混合させたものを投入したあと残りの顔料及び/または染料を投入、可塑剤、顔料及び/または染料を分割して投入等、色むらが出来ず均一に着色できるものであればよく、目的とする着色度合によって顔料又は染料の種類及び可塑剤との混合比率、混合時間等を調整することにより、上記に示す限りではないが、いずれの投入順であっても均一に着色されたポリスチレン系発泡性樹脂粒子を得ることができる。
本発明における可塑剤、顔料、染料及び、可塑剤と顔料または染料の混合物をポリスチレン系発泡性樹脂粒子に投入するのにかかる時間及び、攪拌時間として、投入時間としては1〜120秒かけて投入するのが良く、効率よく着色するためには10〜60秒かけて投入するのがより好ましい。攪拌時間としては、1〜150秒攪拌するのがよく、色むらなく着色するためには20〜120秒攪拌するのがより好ましい。さらに、顔料または染料によっては混合処理の後、計1〜10分間攪拌および、放置することで顔料または染料をなじませることができる。
本発明で用いられる混合機器としては、例えば、スーパーミキサー、ナウターミキサー、ユニバーサルミキサー、ヘンシェルミキサー、レーディゲーミキサー、リボンブレンター、タンブラ−型ブレンター、ヘンシェル型ミキサー等、均一に混合できるものであればよく、混合能力及び目的とする着色度合によって顔料又は染料の種類及び可塑剤との混合比率、混合時間等を調整することにより、上記いずれのタイプの混合機であっても均一に着色されたポリスチレン系発泡性樹脂粒子を得ることができる。これらのうちでも特に、スーパーミキサーは攪拌混合性が良く、効率的に顔料及び/または染料、可塑剤をブレンドできる点で好ましい。
外添剤及び添付剤の具体例としては、例えば、ラウリン酸トリグリセライド、ステアリン酸トリグリセライド、リノール酸トリグリセライドなどの脂肪酸トリグリセライド、ラウリン酸ジグリセライド、ステアリン酸ジグリセライド、リノール酸ジグリセライドなどの脂肪酸ジグリセライド、ラウリン酸モノグリセライド、ステアリン酸モノグリセライド、リノール酸モノグリセライドなどの脂肪酸モノグリセライド、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸アルミニウム、ラウリン酸亜鉛、ラウリン酸カルシウムなどの脂肪酸金属塩、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンラウレート、ポリオキシエチレンパルミテート、ポリオキシエチレンステアレート、ポリオキシエチレンオレエート等の非イオン界面活性剤などが挙げられる。これら外添剤及び添付剤は単独で用いても良いし、2種以上を混合しても良い。また、これら外添剤及び添付剤は発泡剤含浸時に水系に添加してもよいし、脱水後、乾燥後若しくは着色後に添加し被覆してもよく、被覆方法によらない。好ましい被覆方法は、着色後に添付し、混合撹拌することにより被覆する方法である。
本発明の着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子は、発泡倍率2〜60倍で予備発泡させ、着色ポリスチレン系予備発泡粒子とする。その後、それを加熱発泡させ、着色性発泡成形体とする。
予備発泡方法としては、例えば、円筒形の予備発泡装置を用いて、蒸気等で加熱して発泡させる等の、通常の方法を採用することができる。
予備発泡粒子を発泡成形させる方法としては、例えば、金型内に予備発泡粒子を充填し、蒸気等を吹き込んで加熱する方法により発泡成形体を得る、いわゆる型内発泡成形法等の通常の方法を採用することができる。
以下に、実施例および比較例を挙げるが、本発明は、これらによって制限されるものではない。
なお、測定評価法は、以下の通りに実施した。
<着色工程>
混合装置を用いてポリスチレン系発泡性樹脂粒子に可塑剤、顔料及び/または染料を添加し室温条件下でブレンドし、その後外添剤を添加することで、着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子を得た。
(1)色むら
得られた着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子の表面状態を目視観察し、以下の基準にて表面性を評価した。
◎:色むらなし。
○:色むらはあるが製品として問題なし。
△:色むらがあり少量の着色されていない粒子が存在する。
×:色むらがあり着色されていない粒子が目立つ。
(2)色落ち
得られた着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子の表面状態及び混合装置内装を目視観察し、以下の基準にて表面性を評価した。
◎:色落ちなし。
○:色落ちはあるが製品としては問題なし。
△:機器内装に着色移りあり。
×:機器内装に目立った着色移りあり。
<予備発泡>
攪拌機付き予備発泡気に着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子を投入し、水蒸気で加熱することにより発泡させ、見掛け倍率5〜40倍の着色ポリスチレン系予備発泡粒子を得た。
<成形性評価>
成形機[ダイセン製、KR−57]を用いて、厚み10mmで縦450mm×横300mmサイズの板状の金型内に充填し、吹き込み蒸気圧力0.7〜0.9kgf/cm2として型内成形をして、発泡成形体を得た。成形体の表面状態を目視にて観察、評価するとともに以下の評価を実施した。
(1)色むら
得られた着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子の表面状態を目視観察し、以下の基準にて表面性を評価した。
◎:色むらなし。
○:色むらはあるが製品として問題なし。
△:色むらがあり少量の着色されていない粒子が存在する。
×:色むらがあり着色されていない粒子が目立つ。
(2)融着性評価
得られた着色ポリスチレン系発泡成形体を破断し、破断面を観察して、粒子界面ではなく、粒子が破断している割合を求めて、以下の基準にて、融着性を判定した。
◎:粒子破断の割合が90%以上。
○:粒子破断の割合が80%以上、90%未満。
△:粒子破断の割合が70%以上、80%未満。
×:粒子破断の割合が70%未満。
(3)表面性評価
得られた着色ポリスチレン系発泡成形体の表面状態を目視観察し、以下の基準にて表面性を評価した。
◎:表面の溶融、粒間が無く、非常に美麗。
○:表面の溶融、粒間が少なく、美麗。
△:表面の溶融、粒間があり、外観やや不良。
×:表面の溶融、粒間が多く、外観不良。
(実施例1)
<着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子の製造>
着色する基材樹脂として、ポリスチレン系発泡性樹脂粒子VF(カネパールVF:株式会社カネカ製。)を用いた。
スーパーミキサー[カワタ製、SMV−20]に予め投入しておいた前記ポリスチレン系発泡性樹脂粒子VF100重量部に、可塑剤(ジエチレングリコールジベンゾエート50〜60重量%と、ジプロピレングリコールジベンゾエート40〜50重量%の混合物:製品名JP120:ジェイ・プラス社) 0.050重量部と、顔料(カーボンブラック/JP120=33重量%/67重量%)0.100重量部の混合物を60秒間かけて投入し、60秒間ブレンドすることにより着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子VFを得た。
<予備発泡粒子の製造>
得られた着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子VFを篩分けして、粒子径0.4mm〜1.4mmの着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子VFを分取した。
分取した着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子VF1000gを、常圧式予備発泡機を用いて、嵩倍率40倍に予備発泡を実施した。この際、吹き込み蒸気にはエアーを切り込ませて、吹き込み蒸気温度を調節した。その後、常温下で1日放置して、養生乾燥を行った。
<型内発泡成形体の製造>
得られた着色ポリスチレン系予備発泡粒子VFを、成形機[ダイセン製、KR−57]を用いて、厚み10mmで縦450mm×横300mmサイズの板状の金型内に充填し、吹き込み蒸気圧力0.8kgf/cm2として型内成形をして、発泡成形体を得た。
得られた着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子VFおよび発泡成形体を用いて評価を行い、その結果を表1に示す。
(実施例2)
<着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子の製造>において可塑剤(ジエチレングリコールジベンゾエート50〜60重量%と、ジプロピレングリコールジベンゾエート40〜50重量%の混合物:製品名JP120:ジェイ・プラス社)の添加量を0.050重量部と、顔料(カーボンブラック/JP120=33重量%/67重量%)の添加量0.150重量部に変更した以外は、実施例1と同様の操作により、着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子VF、予備発泡粒子VF、型内発泡成形体を得た。評価結果を、表1に示す。
(実施例3)
<着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子の製造>
着色する基材樹脂として、ポリスチレン系発泡性樹脂粒子HD(カネパールHD:株式会社カネカ製。)を用いた。
スーパーミキサー[カワタ製、SMV−20]に予め投入しておいた前記ポリスチレン系発泡性樹脂粒子HD100重量部に、可塑剤(ジエチレングリコールジベンゾエート50〜60重量%と、ジプロピレングリコールジベンゾエート40〜50重量%の混合物:製品名JP120:ジェイ・プラス社)0.050重量部と、顔料(カーボンブラック/JP120=33重量%/67重量%)0.100重量部と、の混合物を60秒間かけて投入し、60秒間ブレンドすることにより着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子HDを得た。その後、実施例1と同様の操作により予備発泡粒子HD、型内発泡成形体を得た(粒子径:0.4〜1.2mm、嵩倍率:5倍)。評価結果を、表1に示す。
(実施例4)
<着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子の製造>
着色する基材樹脂として、ポリスチレン系発泡性樹脂粒子HD(カネパールHD:株式会社カネカ製。)を用いた。
スーパーミキサー[カワタ製、SMV−20]に予め投入しておいた前記ポリスチレン系発泡性樹脂粒子HD100重量部に、可塑剤(ジエチレングリコールジベンゾエート50〜60重量%と、ジプロピレングリコールジベンゾエート40〜50重量%の混合物:製品名JP120:ジェイ・プラス社)0.060重量部を10秒間かけて投入し、20秒間ブレンドした。次いで、可塑剤(ジエチレングリコールジベンゾエート50〜60重量%と、ジプロピレングリコールジベンゾエート40〜50重量%の混合物:製品名JP120:ジェイ・プラス社)0.013重量部と、顔料(カーボンブラック/JP120=33重量%/67重量%)0.025重量部と、の混合物を60秒間かけて投入し、60秒間ブレンドすることにより着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子HDを得た。その後、実施例1と同様の操作により予備発泡粒子HD、型内発泡成形体を得た。評価結果を、表1に示す。
(実施例5)
<着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子の製造>
着色する基材樹脂として、ポリスチレン系発泡性樹脂粒子HD(カネパールHD:株式会社カネカ製。)を用いた。
スーパーミキサー[カワタ製、SMV−20]に予め投入しておいた前記ポリスチレン系発泡性樹脂粒子HD100重量部に、イエロー顔料NV−2-710(C.I.PigmentYellow83/JP120=25重量%/75重量%)0.100重量部を投入し、120秒間ブレンドすることにより着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子HDを得た。その後、実施例1と同様の操作により予備発泡粒子HD、型内発泡成形体を得た。評価結果を、表1に示す。
(実施例6)
<着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子の製造>
着色する基材樹脂として、ポリスチレン系発泡性樹脂粒子HD(カネパールHD:株式会社カネカ製。)を用いた。
スーパーミキサー[カワタ製、SMV−20]に予め投入しておいた前記ポリスチレン系発泡性樹脂粒子HD100重量部に、可塑剤(ジエチレングリコールジベンゾエート50〜60重量%と、ジプロピレングリコールジベンゾエート40〜50重量%の混合物:製品名JP120:ジェイ・プラス社)0.030重量部を10秒間かけて投入し、20秒間ブレンドした。次いで、ピンク顔料NV−1−638(C.I.PigmentRed185/JP120=33重量%/67重量%)0.050重量部を60秒間かけて投入し、60秒間ブレンドすることにより着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子HDを得た。その後、実施例1と同様の操作により予備発泡粒子HD、型内発泡成形体を得た。評価結果を、表1に示す。
(実施例7)
<着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子の製造>
着色する基材樹脂として、ポリスチレン系発泡性樹脂粒子HD(カネパールHD:株式会社カネカ製。)を用いた。
スーパーミキサー[カワタ製、SMV−20]に予め投入しておいた前記ポリスチレン系発泡性樹脂粒子HD100重量部に、オレンジ顔料NV−1−640(C.I.PigmentYellow83及びC.I.PigmentRed185/JP120=26重量%/74重量%)0.100重量部を投入し、120秒間ブレンドすることにより着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子HDを得た。その後、実施例1と同様の操作により予備発泡粒子HD、型内発泡成形体を得た。評価結果を、表1に示す。
(実施例8)
<着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子の製造>
着色する基材樹脂として、ポリスチレン系発泡性樹脂粒子HD(カネパールHD:株式会社カネカ製。)を用いた。
スーパーミキサー[カワタ製、SMV−20]に予め投入しておいた前記ポリスチレン系発泡性樹脂粒子HD100重量部に、可塑剤(ジエチレングリコールジベンゾエート50〜60重量%と、ジプロピレングリコールジベンゾエート40〜50重量%の混合物:製品名JP120:ジェイ・プラス社)0.150重量部を10秒間かけて投入し、20秒間ブレンドした。次いで、可塑剤(ジエチレングリコールジベンゾエート50〜60重量%と、ジプロピレングリコールジベンゾエート40〜50重量%の混合物:製品名JP120:ジェイ・プラス社)0.050重量部と、ブルー顔料NV−5−1005(C.I.PigmentBlue15及びC.I.PigmentRed202/JP120=25重量%/75重量%)0.100重量部と、の混合物を60秒間かけて投入し、60秒間ブレンドした。最後に3分間静置、2分間攪拌、5分間静置することにより着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子HDを得た。その後、実施例1と同様の操作により予備発泡粒子HD、型内発泡成形体を得た。評価結果を、表1に示す。
(実施例9)
<着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子の製造>
着色する基材樹脂として、ポリスチレン系発泡性樹脂粒子HD(カネパールHD:株式会社カネカ製。)を用いた。
スーパーミキサー[カワタ製、SMV−20]に予め投入しておいた前記ポリスチレン系発泡性樹脂粒子HD100重量部に、可塑剤(ジエチレングリコールジベンゾエート50〜60重量%と、ジプロピレングリコールジベンゾエート40〜50重量%の混合物:製品名JP120:ジェイ・プラス社)0.180重量部を10秒間かけて投入し、20秒間ブレンドした。次いで、可塑剤(ジエチレングリコールジベンゾエート50〜60重量%と、ジプロピレングリコールジベンゾエート40〜50重量%の混合物:製品名JP120:ジェイ・プラス社)0.060重量部と、グリーン顔料NV−4−1221(C.I.PigmentGreen36/JP120=43重量%/57重量%)0.120重量部と、の混合物を60秒間かけて投入し、60秒間ブレンドした。最後に3分間静置、2分間攪拌、5分間静置することにより着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子HDを得た。その後、実施例1と同様の操作により予備発泡粒子HD、型内発泡成形体を得た。評価結果を、表1に示す。
(実施例10)
<着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子の製造>
着色する基材樹脂として、ポリスチレン系発泡性樹脂粒子HD(カネパールHD:株式会社カネカ製。)を用いた。
スーパーミキサー[カワタ製、SMV−20]に予め投入しておいた前記ポリスチレン系発泡性樹脂粒子HD100重量部に、可塑剤(ジエチレングリコールジベンゾエート50〜60重量%と、ジプロピレングリコールジベンゾエート40〜50重量%の混合物:製品名JP120:ジェイ・プラス社)0.70重量部を10秒間かけて投入し、20秒間ブレンドした。次いで、可塑剤(ジエチレングリコールジベンゾエート50〜60重量%と、ジプロピレングリコールジベンゾエート40〜50重量%の混合物:製品名JP120:ジェイ・プラス社)0.060重量部と、グリーン顔料NV−4−1221(C.I.PigmentGreen36/JP120=43重量%/57重量%)0.120重量部と、の混合物を60秒間かけて投入し、60秒間ブレンドした。最後に3分間静置、2分間攪拌、5分間静置することにより着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子HDを得た。その後、実施例1と同様の操作により予備発泡粒子HD、型内発泡成形体を得た。評価結果を、表1に示す。
(実施例11)
<着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子の製造>
着色する基材樹脂として、ポリスチレン系発泡性樹脂粒子HD(カネパールHD:株式会社カネカ製。)を用いた。
スーパーミキサー[カワタ製、SMV−20]に予め投入しておいた前記ポリスチレン系発泡性樹脂粒子HD100重量部に、可塑剤(ジエチレングリコールジベンゾエート50〜60重量%と、ジプロピレングリコールジベンゾエート40〜50重量%の混合物:製品名JP120:ジェイ・プラス社)0.012重量部を10秒間かけて投入し、20秒間ブレンドした。次いで、可塑剤(ジエチレングリコールジベンゾエート50〜60重量%と、ジプロピレングリコールジベンゾエート40〜50重量%の混合物:製品名JP120:ジェイ・プラス社)0.080重量部と、グリーン顔料NV−4−1221(C.I.PigmentGreen36/JP120=43重量%/57重量%)0.400重量部と、の混合物を60秒間かけて投入し、60秒間ブレンドした。最後に3分間静置、2分間攪拌、5分間静置することにより着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子HDを得た。その後、実施例1と同様の操作により予備発泡粒子HD、型内発泡成形体を得た。評価結果を、表1に示す。
(実施例12)
<着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子の製造>
着色する基材樹脂として、ポリスチレン系発泡性樹脂粒子HM5(カネパールHM−5:株式会社カネカ製。)を用いた。
スーパーミキサー[カワタ製、SMV−20]に予め投入しておいた前記ポリスチレン系発泡性樹脂粒子HM5、100重量部に、可塑剤(ジエチレングリコールジベンゾエート50〜60重量%と、ジプロピレングリコールジベンゾエート40〜50重量%の混合物:製品名JP120:ジェイ・プラス社)0.050重量部と、顔料(カーボンブラック/JP120=33重量%/67重量%)0.100重量部と、の混合物を60秒間かけて投入し、60秒間ブレンドすることにより着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子HM5を得た。その後、実施例1と同様の操作により予備発泡粒子HM5、型内発泡成形体を得た(粒子径:0.5〜1.4mm(平均粒径0.85mm)、嵩倍率:5倍)。評価結果を、表1に示す。
(実施例13)
<着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子の製造>
着色する基材樹脂として、ポリスチレン系発泡性樹脂粒子HM5(カネパールHM−5:株式会社カネカ製。)を用いた。
スーパーミキサー[カワタ製、SMV−20]に予め投入しておいた前記ポリスチレン系発泡性樹脂粒子HM5、100重量部に、可塑剤(ジエチレングリコールジベンゾエート50〜60重量%と、ジプロピレングリコールジベンゾエート40〜50重量%の混合物:製品名JP120:ジェイ・プラス社)0.020重量部を10秒間かけて投入し、20秒間ブレンドした。次いで、可塑剤(ジエチレングリコールジベンゾエート50〜60重量%と、ジプロピレングリコールジベンゾエート40〜50重量%の混合物:製品名JP120:ジェイ・プラス社)0.013重量部と、顔料(カーボンブラック/JP120=33重量%/67重量%)0.025重量部と、の混合物を60秒間かけて投入し、60秒間ブレンドすることにより着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子HM5を得た。その後、実施例1と同様の操作により予備発泡粒子HM5、型内発泡成形体を得た。評価結果を、表1に示す。
(実施例14)
<着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子の製造>
着色する基材樹脂として、ポリスチレン系発泡性樹脂粒子HM5(カネパールHM−5:株式会社カネカ製。)を用いた。
スーパーミキサー[カワタ製、SMV−20]に予め投入しておいた前記ポリスチレン系発泡性樹脂粒子HM5、100重量部に、イエロー顔料NV−2-710(C.I.PigmentYellow83/J25重量%/75重量%)0.100重量部を投入し、120秒間ブレンドすることにより着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子HM5を得た。その後、実施例1と同様の操作により予備発泡粒子HM5、型内発泡成形体を得た。評価結果を、表1に示す。
(実施例15)
<着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子の製造>
着色する基材樹脂として、ポリスチレン系発泡性樹脂粒子HM5(カネパールHM−5:株式会社カネカ製。)を用いた。
スーパーミキサー[カワタ製、SMV−20]に予め投入しておいた前記ポリスチレン系発泡性樹脂粒子HM5、100重量部に、可塑剤(ジエチレングリコールジベンゾエート50〜60重量%と、ジプロピレングリコールジベンゾエート40〜50重量%の混合物:製品名JP120:ジェイ・プラス社)0.050重量部を10秒間かけて投入し、20秒間ブレンドした。次いで、ピンク顔料NV−1−638(C.I.PigmentRed185/JP120=33重量%/67重量%)0.025重量部を投入し、120秒間ブレンドすることにより着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子HM5を得た。その後、実施例1と同様の操作により予備発泡粒子HM5、型内発泡成形体を得た。評価結果を、表1に示す。
(実施例16)
<着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子の製造>
着色する基材樹脂として、ポリスチレン系発泡性樹脂粒子HM5(カネパールHM−5:株式会社カネカ製。)を用いた。
スーパーミキサー[カワタ製、SMV−20]に予め投入しておいた前記ポリスチレン系発泡性樹脂粒子HM5、100重量部に、オレンジ顔料NV−1−640(C.I.PigmentYellow83及びC.I.PigmentRed185/JP120=26重量%/74重量%)0.100重量部を投入し、120秒間ブレンドすることにより着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子HM5を得た。その後、実施例1と同様の操作により予備発泡粒子HM5、型内発泡成形体を得た。評価結果を、表1に示す。
(実施例17)
<着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子の製造>
着色する基材樹脂として、ポリスチレン系発泡性樹脂粒子HM5(カネパールHM−5:株式会社カネカ製。)を用いた。
スーパーミキサー[カワタ製、SMV−20]に予め投入しておいた前記ポリスチレン系発泡性樹脂粒子HM5、100重量部に、可塑剤(ジエチレングリコールジベンゾエート50〜60重量%と、ジプロピレングリコールジベンゾエート40〜50重量%の混合物:製品名JP120:ジェイ・プラス社)0.005重量部と、ブルー顔料NV−5−1005(C.I.PigmentBlue15及びC.I.PigmentRed202/JP120=25重量%/75重量%)0.010重量部と、の混合物を投入し、120秒間ブレンドすることにより着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子HM5を得た。その後、実施例1と同様の操作により予備発泡粒子HM5、型内発泡成形体を得た。評価結果を、表1に示す。
(実施例18)
<着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子の製造>
着色する基材樹脂として、ポリスチレン系発泡性樹脂粒子HM5(カネパールHM−5:株式会社カネカ製。)を用いた。
スーパーミキサー[カワタ製、SMV−20]に予め投入しておいた前記ポリスチレン系発泡性樹脂粒子HM5、100重量部に、ブルー顔料NV−5−1005(C.I.PigmentBlue15及びC.I.PigmentRed202/JP120=25重量%/75重量%)0.010重量部を投入し、120秒間ブレンドすることにより着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子HM5を得た。その後、実施例1と同様の操作により予備発泡粒子HM5、型内発泡成形体を得た。評価結果を、表1に示す。
(実施例19)
<着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子の製造>
着色する基材樹脂として、ポリスチレン系発泡性樹脂粒子HM5(カネパールHM−5:株式会社カネカ製。)を用いた。
スーパーミキサー[カワタ製、SMV−20]に予め投入しておいた前記ポリスチレン系発泡性樹脂粒子HM5、100重量部に、可塑剤(ジエチレングリコールジベンゾエート50〜60重量%と、ジプロピレングリコールジベンゾエート40〜50重量%の混合物:製品名JP120:ジェイ・プラス社)0.0095重量部と、ブルー顔料NV−5−1005(C.I.PigmentBlue15及びC.I.PigmentRed202/JP120=25重量%/75重量%)0.004重量部と、の混合物を投入し、120秒間ブレンドすることにより着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子HM5を得た。その後、実施例1と同様の操作により予備発泡粒子HM5、型内発泡成形体を得た。評価結果を、表1に示す。
(実施例20)
<着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子の製造>
着色する基材樹脂として、ポリスチレン系発泡性樹脂粒子HM5(カネパールHM−5:株式会社カネカ製。)を用いた。
スーパーミキサー[カワタ製、SMV−20]に予め投入しておいた前記ポリスチレン系発泡性樹脂粒子HM5、100重量部に、可塑剤(ジエチレングリコールジベンゾエート50〜60重量%と、ジプロピレングリコールジベンゾエート40〜50重量%の混合物:製品名JP120:ジェイ・プラス社)0.050重量部と、ブルー顔料NV−5−1005(C.I.PigmentBlue15及びC.I.PigmentRed202/JP120=25重量%/75重量%)0.100重量部と、の混合物を60秒間かけて投入し、60秒間ブレンドすることにより着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子HM5を得た。その後、実施例1と同様の操作により予備発泡粒子HM5、型内発泡成形体を得た。評価結果を、表1に示す。
(実施例21)
<着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子の製造>
着色する基材樹脂として、ポリスチレン系発泡性樹脂粒子HM5(カネパールHM−5:株式会社カネカ製。)を用いた。
スーパーミキサー[カワタ製、SMV−20]に予め投入しておいた前記ポリスチレン系発泡性樹脂粒子HM5、100重量部に、可塑剤(ジエチレングリコールジベンゾエート50〜60重量%と、ジプロピレングリコールジベンゾエート40〜50重量%の混合物:製品名JP120:ジェイ・プラス社)0.050重量部と、グリーン顔料NV−4−1221(C.I.PigmentGreen36/JP120=43重量%/57重量%)0.100重量部と、の混合物を60秒間かけて投入し、60秒間ブレンドすることにより着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子HM5を得た。その後、実施例1と同様の操作により予備発泡粒子HM5、型内発泡成形体を得た。評価結果を、表1に示す。
(比較例1)
着色する基材樹脂として、ポリスチレン系発泡性樹脂粒子VF(カネパールVF:株式会社カネカ製。)を用いた。
スーパーミキサー[カワタ製、SMV−20]に予め投入しておいた前記ポリスチレン系発泡性樹脂粒子VF100重量部に、可塑剤(フタル酸ビスブチルベンジル:製品名BBP:大八化学工業)0.050重量部と、顔料(カーボンブラック/BBP=44重量%/56重量%)0.100重量部の混合物を60秒間かけて投入し、60秒間ブレンドすることにより着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子VFを得た。その後、実施例1と同様の操作により予備発泡粒子VF、型内発泡成形体を得た。評価結果を、表1に示す。
(比較例2)
着色する基材樹脂として、ポリスチレン系発泡性樹脂粒子VF(カネパールVF:株式会社カネカ製。)を用いた。
スーパーミキサー[カワタ製、SMV−20]に予め投入しておいた前記ポリスチレン系発泡性樹脂粒子VF100重量部に、可塑剤(ジブチルセバケート:製品名DBS:大八化学工業) 0.050重量部と、顔料(カーボンブラック/DBS=44重量%/56重量%)0.100重量部の混合物を60秒間かけて投入し、60秒間ブレンドすることにより着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子VFを得た。その後、実施例1と同様の操作により予備発泡粒子VF、型内発泡成形体を得た。評価結果を、表1に示す。
(比較例3)
着色する基材樹脂として、ポリスチレン系発泡性樹脂粒子VF(カネパールVF:株式会社カネカ製。)を用いた。
スーパーミキサー[カワタ製、SMV−20]に予め投入しておいた前記ポリスチレン系発泡性樹脂粒子VF100重量部に、可塑剤(ジブチルセバケート:製品名DBS:大八化学工業) 0.050重量部と、顔料(カーボンブラック/DBS=44重量%/56重量%)0.100重量部の混合物を60秒間かけて投入し、60秒間ブレンドすることにより着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子VFを得た。その後、実施例1と同様の操作により予備発泡粒子VF、型内発泡成形体を得た。評価結果を、表1に示す。
(比較例4)
着色する基材樹脂として、ポリスチレン系発泡性樹脂粒子VF(カネパールVF:株式会社カネカ製。)を用いた。
スーパーミキサー[カワタ製、SMV−20]に予め投入しておいた前記ポリスチレン系発泡性樹脂粒子VF100重量部に、可塑剤(グリセリンジアセトモノラウレート:製品名PL−012:理研ビタミン) 0.050重量部と、顔料(カーボンブラック/PL−012=44重量%/56重量%)0.100重量部の混合物を60秒間かけて投入し、60秒間ブレンドすることにより着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子VFを得た。その後、実施例1と同様の操作により予備発泡粒子VF、型内発泡成形体を得た。評価結果を、表1に示す。
Figure 0006371711
比較例1に示す可塑剤であるフタル酸ビスブチルベンジル(BBP)では、人体・環境への影響がある点で劣っている。
多価アルコール芳香族エステルと同様に環境に影響を与えない可塑剤であるジブチルセバケート(DBS)を使用した比較例2,3では、樹脂評価結果及び、予発・成形評価結果において、色むらが生じる点で劣っている。
多価アルコール芳香族エステルと同様に環境に影響を与えない可塑剤であるグリセリンジアセトモノラウレート(PL−012)を使用した比較例4では、融着の点で劣っている。

Claims (11)

  1. ポリスチレン系発泡性樹脂粒子100重量部に対し、多価アルコール芳香族エステル0.005〜1.000重量部と、顔料及び/または染料0.001〜1.000重量部と、を混合処理することによって得られることを特徴とする着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子。
  2. 前記多価アルコール芳香族エステルがジアルキレングリコール系芳香族エステルであることを特徴とする請求項1に記載の着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子。
  3. 前記ジアルキレングリコール系芳香族エステルがジアルキレングリコールジベンゾエートであることを特徴とする請求項2に記載の着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子。
  4. 前記ジアルキレングリコールジベンゾエートがアルキレン部位の炭素数2〜5の群から選ばれる1種または2種類以上であることを特徴とする請求項3に記載の着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子。
  5. 前記ジアルキレングリコールジベンゾエートがジエチレングリコールジベンゾエート及びジプロピレングリコールジベンゾエートの混合物であることを特徴とする請求項4に記載の着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子。
  6. 前記多価アルコール芳香族エステルが0.01〜0.40重量部であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子。
  7. 前記顔料がカーボンブラック、又はフタロシアニン系顔料であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子。
  8. 前記染料がアゾ系染料、アントラキノン系染料、アジン系染料、キノリン系染料、及びキナクドリン系染料の群から選ばれる1種または2種類以上であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子。
  9. 前記顔料又は染料が0.002〜0.100重量部であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の着色ポリスチレン系発泡性樹脂粒子を加熱し、予備発泡して得られることを特徴とする着色ポリスチレン系予備発泡粒子。
  11. 請求項10に記載の着色ポリスチレン系予備発泡粒子を型内成形させることにより得られることを特徴とする着色ポリスチレン系発泡成形体。
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