JP6368305B2 - オリゴ糖ペプチドの精製方法 - Google Patents

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Description

本発明は、卵黄成分に含まれるオリゴ糖ペプチドを簡便に精製する方法に関する。
ニワトリの卵黄に含まれるオリゴ糖ペプチドであるシアリルグリコペプチド(Sialyl GlycoPeptide:以下、「SGP」という)は、含まれるオリゴ糖鎖がヒト型であるため、医薬品の原料として有用である。
SGPの精製方法としては、特許文献1等において、ニワトリの脱脂卵黄含有物から、複数回の水性溶液への抽出操作に次いで、当該抽出液に対するエタノール等の水溶性有機溶媒により沈殿させる抽出操作を複数回行い、得られた沈殿を水に溶解して、ODS系逆相樹脂(逆相分配クロマトグラフィー用樹脂の一種)に吸着させ、溶出する方法が知られていた。
また、特許文献1以前に知られていた技術は、複数の濃縮脱塩操作を必要とし、且つ純度や収率の点で不十分であり(特許文献2)、また、大量精製には不向きなカラムクロマトグラフィーによる精製(非特許文献1)によるものであった。
国際特許公開公報 WO2011/027868 国際特許公開公報 WO96/02255号
Akira Seko, et al., Biochimicaet Biophysica Acta, (1997), Vol. 1335, p.23-32
従来知られていた方法で、高純度のSGPを工業スケールで精製するには、多量の有機溶媒を用いた抽出を複数回繰り返す必要があったため、危険な操作が必要であり、また、多くの時間、設備、労力が必要であった。
本発明者は、SGPの精製方法について、鋭意検討を重ね、卵黄成分の水溶液に、通常はタンパク質・ペプチドの精製には用いられない除タンパク剤を加え、不溶成分を除去することでSGPが溶解液部に残り、他の不要なタンパク質は除タンパク剤により除去されること、また、得られた溶解液部を合成吸着樹脂に吸着させ、溶出することで、高純度のSGPを高収率で精製できることを見出し、さらに検討を重ねることで本発明を完成した。
本発明は、以下の発明を提供する。
(1) 以下の工程Aを含むことを特徴とする、シアリルグリコペプチド(SGP)の精製方法、
工程A:鳥類の卵黄成分を含む水性溶液と除タンパク剤を混合させ、溶解液部を得る工程。
(2) 除タンパク剤が、合成シリカ系除タンパク剤、タンパク質凝固作用を有する添加剤、又はタンパク質分解作用を有する添加剤である(1)の方法。
(3) 合成シリカ系除タンパク剤が、合成シリカゲル又は合成シリカコロイドである(2)の方法。
(4) 合成シリカ系除タンパク剤が、粒子径:約1〜50μm、比表面積:約100〜1500m/g、細孔容積:約0.5〜3ml/g、平均細孔径:約1〜50nmを満たす合成シリカゲルである(3)の方法。
(5) 鳥類の卵黄成分を含む水性溶液が、ニワトリの卵黄又は脱脂卵黄の水溶液である、(1)の方法。
(6) 鳥類の卵黄成分を含む水性溶液が、事前に不溶成分が除去された溶液である、(1)の方法。
(7) 工程Aで得られた溶解液部を、SGPを分離可能な樹脂を用いたカラムクロマトグラフィー操作により、SGPを含有する画分を回収する工程を、さらに含む(1)の方法。
(8) SGPを分離可能な樹脂が、逆相樹脂、順相樹脂、イオン交換樹脂、ゲルろ過樹脂又は合成吸着樹脂である(7)の方法。
(9) 合成吸着樹脂が、スチレン−ジビニルベンゼン系合成吸着樹脂、スチレン−ジビニルベンゼン系修飾型合成吸着樹脂、メタクリル系合成吸着樹脂、フェノール系合成吸着樹脂である(8)の方法。
(10) 合成吸着樹脂が、スチレン−ジビニルベンゼン系修飾型合成吸着樹脂である(9)の方法。
(11)(1)乃至(10)のいずれかの方法で精製されたSGPを適切な形態で包装する工程を含む、SGP製品の製造方法。
本発明の方法は、卵黄成分からのSGP以外のタンパク質成分の除去操作が、水溶液に対する除タンパク剤の添加・除去操作を一回行うことで完了するため、短時間、且つ、少ない労力でSGPを精製することが可能である。また、この工程において有機溶媒を使用しないため、安全であり、特殊な設備も必要としない。さらに、除タンパク操作後の溶液からSGPを回収するカラムクロマトグラフィー操作に用いられるカラム充填用樹脂として、SEPABEADS SP207SS(三菱化学(株))のような合成吸着樹脂を使用することで、アルカリ性溶液を用いた洗浄による樹脂回生操作を行なうことができる。この操作により樹脂を再利用することが可能であり、更なるコスト削減が可能である。また、本発明の方法では廃液の量も少なく、合成吸着樹脂として再利用可能なものが選択できるため、環境に対しても悪影響の少ない方法を提供する。
図1は、SGP標品のHPLC測定結果のチャートである。 図2は、SGP標品のLC/MS測定結果のチャートである。 図3は、SGP標品のH−NMR測定結果のチャートである。 図4は、実施例1で精製された糖ペプチドのHPLC測定結果のチャートである。 図5は、実施例1で精製された糖ペプチドのLC/MS測定結果のチャートである。 図6は、実施例1で精製された糖ペプチドのH−NMR測定結果のチャートである。 図7は、実施例2で精製された糖ペプチドのHPLC測定結果のチャートである。 図8は、合成シリカゲルである各種SYLORUTEを添加剤として、各pH条件で処理した際の、処理後上澄み液の相対タンパク質濃度(棒グラフ)及びSGP回収率(折れ線グラフ)を表すグラフである。Y軸は、相対タンパク質濃度(%)及びSGP回収率(%)、両方の%を示す。横軸は、それぞれの添加剤における処理時溶液のpHを示す。棒グラフは、白のバーが15分処理、黒のバーが60分処理した場合の相対タンパク質濃度を示す。折れ線グラフでは、◆は15分処理、●は60分処理した場合のSGP回収率を示す。 図9は、合成シリカゲルである各種ミズカソーブを添加剤として、各pH条件で処理した際の、処理後上澄み液の相対タンパク質濃度(棒グラフ)及びSGP回収率(折れ線グラフ)を表すグラフである。Y軸は、相対タンパク質濃度(%)及びSGP回収率(%)、両方の%を示す。横軸は、それぞれの添加剤における処理時溶液のpHを示す。棒グラフは、白のバーが15分処理、黒のバーが60分処理した場合の相対タンパク質濃度を示す。折れ線グラフでは、◆は15分処理、●は60分処理した場合のSGP回収率を示す。 図10は、合成シリカゲルである各種カープレックス、マイクロドKM−386Pを添加剤として、各pH条件で処理した際の、処理後上澄み液の相対タンパク質濃度(棒グラフ)及びSGP回収率(折れ線グラフ)を表すグラフである。Y軸は、相対タンパク質濃度(%)及びSGP回収率(%)、両方の%を示す。横軸は、それぞれの添加剤における処理時溶液のpHを示す。棒グラフは、白のバーが15分処理、黒のバーが60分処理した場合の相対タンパク質濃度を示す。折れ線グラフでは、◆は15分処理、●は60分処理した場合のSGP回収率を示す。 図11は、合成シリカコロイドである各種コポロックを添加剤として、各pH条件で処理した際の、処理後上澄み液の相対タンパク質濃度(棒グラフ)及びSGP回収率(折れ線グラフ)を表すグラフである。Y軸は、相対タンパク質濃度(%)及びSGP回収率(%)、両方の%を示す。横軸は、それぞれの添加剤における処理時溶液のpHを示す。棒グラフは、白のバーが15分処理、黒のバーが60分処理した場合の相対タンパク質濃度を示す。折れ線グラフでは、◆は15分処理、●は60分処理した場合のSGP回収率を示す。 図12は、一般的なろ過助剤であるセライト545、ファイブラセルBH−40、各種トプコパーライトを添加剤として、各pH条件で処理した際の、処理後上澄み液の相対タンパク質濃度(棒グラフ)及びSGP回収率(折れ線グラフ)を表すグラフである。Y軸は、相対タンパク質濃度(%)及びSGP回収率(%)、両方の%を示す。横軸は、それぞれの添加剤における処理時溶液のpHを示す。棒グラフは、白のバーが15分処理、黒のバーが60分処理した場合の相対タンパク質濃度を示す。折れ線グラフでは、◆は15分処理、●は60分処理した場合のSGP回収率を示す。 図13は、タンニン酸及びパパインを添加剤として、各pH条件で処理した際の、処理後上澄み液の相対タンパク質濃度(棒グラフ)及びSGP回収率(折れ線グラフ)を表すグラフである。Y軸は、相対タンパク質濃度(%)及びSGP回収率(%)、両方の%を示す。横軸は、それぞれの添加剤における処理時溶液のpHを示す。棒グラフは、白のバーが15分処理、黒のバーが60分処理(パパインについては、斜線のバーが20時間処理)した場合の相対タンパク質濃度を示す。折れ線グラフでは、◆は15分処理、●は60分処理(パパインについて▲は20時間処理)した場合のSGP回収率を示す。 図14は、実施例4で精製された糖ペプチドのHPLC測定結果のチャートである。 図15は、実施例5で精製された糖ペプチドのHPLC測定結果のチャートである。 図16は、実施例6で精製された糖ペプチドのHPLC測定結果のチャートである。 図17は、実施例7で精製された糖ペプチドのHPLC測定結果のチャートである。 図18は、参考例1で精製された糖ペプチドのHPLC測定結果のチャートである。
以下において、本発明を詳細に説明する。
本発明は、以下の工程Aを含むことを特徴とする、シアリルグリコペプチドの精製方法を提供する;
工程A:鳥類の卵黄成分を含む水性溶液と除タンパク剤を混合させ、溶解液部を得る工程。
<混合・分離>
本発明において、2つ以上の材料を「混合させる」とは全ての材料を接触させ、各材料の成分が均一に分布又は溶解した状態にせしめる操作を意味する。混合させる操作は、上記の混合状態を達成できる操作であれば、特に限定されず、例えば、振とう攪拌、攪拌子による攪拌、攪拌羽による攪拌等を挙げることができる。これらの操作に要する時間は特に限定されず、例えば、10秒以上、好ましくは5分間以上、より好ましくは15分間以上である。この操作を行う際の温度は、各材料に含まれる成分が変質、変性しない温度であれば、特に限定されるものではないが、4℃乃至40℃が好ましい。
本発明において、「溶解液部を得る」とは、溶液又は混合液中に含まれる不溶物を除去し、溶媒中に溶解した溶解液部のみを回収することを意味する。溶解液部と不溶物を分離する操作としては、公知の様々な方法を採用することができる。代表的な分離操作としては、ろ過、遠心分離等が挙げられる。ろ過に用いるフィルターは、ろ紙、ガラスフィルター、メンブレンフィルター、ろ布等を用いることができる。また、ろ過の様式としては、自然ろ過、吸引ろ過、加圧ろ過等を採用することができる。フィルターの種類、ろ過様式、遠心分離の条件[回転数、時間、温度]等は、分離に供される溶液等の状態に応じて、適宜選択することができる。また、溶液からの不溶物の除去効率を向上させるために、分離操作の前に、適宜セライト等のろ過助剤を溶液等に予め混合させた後で、分離操作を行っても良い。
個々で用いられるろ過助剤としては、除タンパク効果を有しないものであれば、通常知られている様々なろ過助剤を採用することができる。
本発明において、「溶解液部」とは、液体を主成分とする試料において、不溶物を除去することで得られる、実質的に不溶物を含まない液体試料をいう。溶解液部に含まれる各成分は、少なくとも当該溶解液部を取得した時点においては液体中に溶解した状態で存在している。当該溶解液部は、保存中、液体条件の変更(pH,温度等)により、不溶物を生じる場合があるが、このような不溶物は、ろ過等の通常の方法により除去され、実質的に不溶物を含まない状態を回復しうることができる。
<シアリルグリコペプチド>
本発明において、「シアリルグリコペプチド(Sialyl GlycoPeptide:以下、「SGP」という):とは、以下の構造式(I)及び配列式(II)で示される、11個の糖からなるシアリルグリカンの還元末端のGlcNAcの1位炭素と、Lys−Val−Ala−Asn−Lys−Thr−(配列番号1)の4位Asnの側鎖アミド基に由来する窒素原子が、β-Nグリコシド結合した、オリゴ糖ペプチドである。

(I)
(II)
SGPは、鳥類の卵黄に含まれる糖ペプチドであるが、精製されたSGPが市販されており、購入することもできる。例えば、東京化成工業(株)製のSGPのHPLCチャート、LC/MSスペクトル及びH−NMRスペクトル(実施例1に記載の条件で測定)は、それぞれ図1、図2及び図3に示すようなピークを示すため、これを標準品として、得られた糖ペプチドがSGPであることを同定することができる。
本発明において、「SGP製品」とは、SGPを主要な構成の一つとして含む製品であり、例えば、研究試薬、工業用原料、医薬品添加剤、食品添加剤等である。SGP製品として製造される場合、本発明の方法で精製されたSGPは、製品形態に応じた状態(凍結乾燥粉末、溶液等)に処理され、適切な容器に封入さ手、包装され、製品として製造される。本発明の精製方法で得られるSGPは高純度であるため、このようなSGP製品の原料としても有用である。
SGPは、SGPを分離可能な樹脂を用いたHPLC等により検出又は定量することができ、そのようなHPLCの条件としては、例えば、以下の条件を挙げることができる。
[逆相カラムを用いたHPLC分析条件]
HPLC:1260 Infinity LC(Agilent Technologies,Inc.)
カラム:L−Column2 ODS 3μm φ3.0×50mm(科学物質評価研究機構)
カラム温度:40℃
移動相A:0.1%HCOOHを含むHO溶液(v/v)
移動相B:0.1%HCOOHを含むMeCN溶液(v/v)
グラジエント(移動相B%):0%(0分)、10%(5分)、30%(7分)、30%(8分)
流速:0.6ml/分
検出波長:210nm
[順相カラムを用いたHPLC分析条件]
HPLC:1260 Infinity LC(Agilent Technologies,Inc.)
カラム:Inertsil Amide 3μm φ3.0×75mm(ジーエルサイエンス(株))
カラム温度:40℃
移動相A:0.1%HCOOHを含むHO溶液(v/v)
移動相B:0.1%HCOOHを含むMeCN溶液(v/v)
グラジエント(移動相B%):70%(0分)、30%(6分)、10%(6.01分)、10%(7.5分)
流速:0.6ml/分
検出波長:210nm。
溶液中に含まれるSGPは、対象溶液を上記のHPLCに供し、得られたHPLCチャートにおける、SGPに帰属するピーク面積値として算出することができる。例えば、出発材料溶液のSGP含有量に対する、対象溶液のSGPの回収率を算出する場合、以下の式により算出することができる。
回収率(%)=(対象溶液のSGPピーク面積値×対象溶液量)/(出発原料溶液のSGPピーク面積値×出発原料溶液量)×100
また、被検SGPの純度は、標準品のSGPの純度を100%とした相対純度として算出することができる。標準品SGPとしては、例えば、市販されている東京化成工業(株)製のSGP等を利用することができる。測定方法としては、正確に秤量した被検SGPに、水等の水性溶媒を一定量加え、完全に溶解させた被検SGP溶液を、上記の条件でHPLC測定を行い、得られたHPLCチャートにおける、被検SGPのピーク面積値を測定する。同様に、標準品SGPについても同様の操作を行い、被SGPと同一の濃度の標準品SGP溶液を調製後、同一条件のHPLC測定を行い、以下の式によって被検SGPの純度を算出することができる。
被検SGP純度(%)=(被検SGPピーク面積値/標準品SGPピーク面積値)×100。
<卵黄成分含有溶液>
SGPは、鳥類の卵の卵黄に含まれていることが知られており、含まれる糖鎖構造がヒト型であるため、ヒトが摂取又は服用しても、アレルギー反応を起こしにくい。
本発明において、「鳥類の卵黄成分を含む水性溶液」とは、鳥類の卵の卵黄成分を水性溶媒と混合させた溶液を意味する。卵の由来は、鳥類であれば特に限定されず、ニワトリ、ウズラ、ハト、ダチョウ、カラス等をあげることができるが、好ましくはニワトリ由来の卵である。卵黄は、全卵から卵白と分離させたものをそのまま、乾燥させた乾燥卵黄として、脱脂処理をした脱脂卵黄として、又は、それらを粉末状にした卵黄粉、若しくは脱脂卵黄粉として、本発明の方法に用いることができる。鶏卵の卵黄粉、脱脂卵黄粉などは、販売されており、購入することができる(ヨークプロテインH(キユーピー(株))、サニープロDF(太陽化学(株))等)。
卵黄成分を溶解又は懸濁させる溶媒としては、水を主成分とする水性溶媒であり、タンパク質を変性させる成分を実質的に含まないものであれば、様々な水性溶媒を用いることができるが、好ましくは水である。除タンパク工程に用いられる卵黄成分含有溶液は、卵黄、脱脂卵黄、それらの粉末等の卵黄成分を、水性溶媒と混合させたものをそのまま用いても良いが、必要に応じて、不溶物を分離した溶解液部のみを用いてもよい。
<除タンパク剤>
本発明において、「除タンパク剤」とは、タンパク質を含む溶液に添加することで、当該溶液中のタンパク質量を低減させる効果(本明細書において「除タンパク効果」という)を有する材料を意味する。本発明に用いられる除タンパク剤の除タンパク効果の様式としては、当該溶液中のSGP含有量が低減しないものであれば特に限定されず、例えば合成シリカのようにタンパク質を吸着するもの、タンニン酸のようにタンパク質凝固作用を有するもの、パパインのようにタンパク質分解作用を有するもの等、様々な除タンパク剤を採用することができるが、好ましくは、タンパク質を吸着させる除タンパク剤であり、より好ましくは、合成シリカ系除タンパク剤である。
本発明に用いられる合成シリカ系除タンパク剤としては、粉末状の合成シリカゲル、コロイド状の合成シリカコロイド等、様々な形態のものを採用することができる。
合成シリカゲルとしては、除タンパク効果を有する限り、特に限定されるものではないが、例えば、以下のような性質、平均粒子径:約1〜50(好ましくは、約2〜30)μm程度、比表面積:約100〜1500(好ましくは、約200〜800)m/g、細孔容積:約0.5〜3(好ましくは、約1〜2)ml/g、平均細孔径:約1〜50(好ましくは、約5〜30)nm、を満たす合成シリカゲルが挙げられる。このような合成シリカゲルは、ろ過助剤として市販されているものがあり、具体的には、例えば、SYLOPUTE202、SYLOPUTE303、SYLOPUTE403(富士シリシア化学(株))、カープレックスBS−303、カープレックスBS−306(DSL・ジャパン(株))、マイクロドKM−386P(KD corporation)、ミズカソーブA751C、ミズカソーブC−1、ミズカソーブC−6(水澤化学工業(株))等を採用することができる。
合成シリカコロイドとしては、マイナスに帯電しているものや、プラスに帯電しているもの等が挙げられ、様々なものを本発明に適用することができる。マイナスに帯電している合成シリカコロイドを採用する場合、処理時の溶液を酸性(pH3〜4程度)に調整することで良好な除タンパク効果が得られる。また、本発明においては、弱いマイナス帯電を有している合成シリカコロイドが好ましい。合成シリカコロイドとして、具体的には、例えば、コポロック200、コポロック300、コポロック306(大塚食品(株))等を採用することができる。
<除タンパク操作>
本発明において、卵黄成分含有溶液と除タンパク剤を混合させる際の混合比率は、用いる除タンパク剤の種類により異なるが、例えば、溶液量に対して除タンパク剤を0.1〜50%(v/v又はw/v)で混合させても良い。
また、必要に応じて、除タンパク剤と混合させる前の、卵黄成分含有溶液のpHを適宜調製しても良い。除タンパク剤の種類によっては、pH依存的に除タンパク効果や上清へのSGPの回収率が変動するものがあるため、用いる除タンパク剤に合わせて適切なpHを選択することで、SGPの精製効率を向上させることができる。例えば、各種SYLOPUTE、各種ミズカソーブ、各種カープレックス、マイクロドKM−386P等は、pH3〜6程度の弱酸性において、除タンパク効果が高く、上清へのSGPの回収率も高い傾向があるため、SGPの精製効率を向上させるためには、卵黄成分含有水性溶液を弱酸性に調整することが好ましい。
卵黄成分含有溶液と除タンパク剤を混合させる時間は、特に限定されないが、除タンパク剤としてタンパク質分解作用を有する添加剤を用いる場合、長時間処理を行うことでSGPが分解を受けるなどして、処理後溶液のSGP含量が低下する場合がある。そのため、タンパク質分解作用を有する除タンパク剤を用いる場合の混合時間としては、通常5時間以下であり、好ましくは3時間以下であり、より好ましくは2時間以下であり、最適には1時間以下である。
卵黄成分溶液と除タンパク剤を混合させた後は、不溶物を分離させ、溶解液部を得る。
上記の分離操作で得られた溶解液部中のSGPの含有量は、HPLC等の方法により確認することができる。また、当該溶解液部中のタンパク質含量は、公知の様々な方法によって、同定、定量することができる。タンパク質の同定方法としては、例えばSDS−PAGE等を利用することができる。また、タンパク質の定量方法としては、紫外吸光法(吸光度280nm)、Bradford法等を採用することができる。このようなタンパク質の同定、定量において十分にタンパク質が除去されない場合等は、上記の除タンパク操作を繰り返す、又は、適宜複数の除タンパク操作を組み合わせることもできる。
<除タンパク溶液からのSGPの精製>
上記の除タンパク工程を経て得られた除タンパク溶液から、様々なカラム充填剤を用いて、SGPを精製することができる。このような精製に用いられるカラム充填剤としては、合成吸着樹脂、逆相樹脂、順相樹脂、イオン交換樹脂、ゲルろ過樹脂等を挙げることができる。逆相樹脂としては、ブチル基(C4)、オクチル基(C8),オクタデシル基(C18)、トリアコンチル基(C30)、フェニル基等の疎水性官能基を、シリカゲルの基材へ付加させた樹脂であり、特にオクタデシル基を付加したODS系逆相樹脂(Wakogel 100C18(和光純薬工業(株))を用いたSGPの精製については、特許文献1に記載されている。また、イオン交換樹脂であるToyopearl DEAE−650M(東ソー(株))、CM−Sephadex C−25(GE Healthcare UK Ltd.)、Dowex 50Wx2(The Dow Chemical Company)を用いたSGPの精製、ゲルろ過樹脂であるSephadex G−50(GE Healthcare UK Ltd.)、Sephadex G−25(GE Healthcare UK Ltd.)を用いたSGPの精製については、非特許文献1に、それぞれ記載されており、これらの文献に記載の条件を参考に、適宜精製することができる。
<合成吸着樹脂>
本発明は、精製工程におけるカラム充填剤として、合成吸着樹脂を採用するSGPの精製方法を提供する。合成吸着樹脂とは、多孔質架橋構造ポリマーからなる充填剤であり、ポリマーの種類により、スチレン-ジビニルベンゼン系合成吸着剤、スチレン-ジビニルベンゼン系修飾型合成吸着樹脂、メタクリル系合成吸着樹脂、フェノール系合成吸着樹脂等が挙げられる。SGPの精製に利用できることが知られていたODS系逆相樹脂等の充填剤は、シリカゲルを基材とするため、アルカリ性溶液を用いた洗浄ができない。そのため有機溶媒を用いた洗浄だけでは不純物の除去が不十分であるため、再利用することができなかった。しかし、カラム充填剤として、合成吸着樹脂を採用することによって、有機溶媒を用いた洗浄に加え、アルカリ性溶液を用いた洗浄により樹脂回生が可能であることから、不純物の除去が十分に行なうことができ、合成吸着樹脂を再利用することが可能である。このような合成吸着樹脂としては、SGPを吸着できるものであれば様々な合成吸着樹脂を採用することができるが、好ましくは、スチレン-ジビニルベンゼン系合成吸着樹脂であり、より好ましくはスチレン-ジビニルベンゼン系修飾型合成吸着樹脂である。具体的な製品としてはSEPABEADS SP207SS(三菱化学(株))等を挙げることができる。
SGPを精製する方法としては、上記工程で得られた除タンパク後の溶液を、カラム充填剤を充填したカラムに通過させ、必要に応じて、クロマトグラフィーの分離モードに応じた適切な溶媒で洗浄し、クロマトグラフィーの分離モードに応じた移動相を用いて溶出させ、溶出液にSGPが含まれる画分を回収することで、SGPを精製できる。この精製工程の前に、必要であれば、用いるカラム充填剤やクロマトグラフィーのモードに併せて、除タンパク後溶液の条件を適宜調整しても良い。この溶液条件の変更により不溶物が生じる場合は、適宜、セライト等のろ過助剤を溶液に混合させ、溶解液部のみを回収する操作を行う。溶出画分に含まれるSGPは上記のHPLC条件でモニターすることもできるし、以前と同一条件による溶出であれば、溶出時間からSGPの溶出画分を特定することもできる。このような精製の条件は、採用するカラム充填剤の種類、性質に応じて、適宜設定することができる。
例えば、カラム充填剤としてSEPABEADS SP207SSを用いる場合、除タンパク後の溶液を、pH7以上の中性乃至アルカリ性(好ましくは、pH9付近)に調整し、不溶物を除去した溶解液部のみを、SEPABEADS SP207SSを充填したカラムに通過させ、カラムを水で洗浄した後、水―2%アセトン水の濃度勾配で溶出を行うことができる。
得られた精製SGP溶液は、そのまま凍結保存しても良いが、必要に応じて、濃縮又は凍結乾燥して保存することもできる。
以下、実施例により、本発明を具体的に説明する。ここに示された実施例は、本発明の実施態様の一例に過ぎず、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<実施例1.合成シリカゲルを用いたSGPの精製―1>
脱脂卵黄粉(キユーピー(株))500gに水5Lを添加し、15分間よく撹拌した後、フィルタープレス(薮田機械(株))でろ過を行なった。
得られた水抽出液にSYLOPUTE403(富士シリシア化学(株))250gを添加し、15分間よく攪拌した後、フィルタープレス(薮田機械(株))でろ過を行なった。
得られたろ液は1M−NaOHでpH9に調整し、よく攪拌した。30分間放置した後、セライト545(Imerys Minerals California,Inc.) 100gを添加し、フィルタープレス(薮田機械(株))でろ過を行なった。
合成吸着樹脂としてSEPABEADS SP207SS(三菱化学(株))207mL(35Φx215mm)をカラムに充填し、該樹脂をアセトン、続いて水で洗浄後、20mM−NaHPOで平衡化した。
上記で得られたろ液を平衡化した該樹脂に、流速50mL/分で付した。ろ液を付した該樹脂を、水2L流速50mL/分で洗浄後、2%アセトン水(v/v)流速25mL/分で展開し、溶出液を25mL毎に分画した。(溶出画分1乃至40)
溶出画分18乃至26を合わせて、凍結乾燥することで、764.4mgの糖ペプチドを得た。
得られた糖ペプチドと標品(東京化成工業(株)製SGP)についてH−NMR測定、LC/MS測定及び以下の条件によるHPLC分析を行った。標品のHPLC、LC/MS及びH−NMRによる測定結果を、それぞれ図1、図2及び図3に示す。得られた糖ペプチドのHPLC、LC/MS及びH−NMRによる測定結果をそれぞれ図4、図5および図6に示す。
得られた糖ペプチドはH−NMR測定及びLC/MS測定による標品との比較により、標品と同様のマススペクトル及びH−NMRスペクトルが得られたことから、上記式(I)及び式(II)で表されるSGPであることが確認された。また、HPLCの結果において、得られたSGPと標品との、SGPに帰属するピークの相対面積値比により、得られたSGPの純度は104%であった。
[HPLC測定]
HPLC:1260 Infinity LC(Agilent Technologies,Inc.)

カラム:L−Column2 ODS 3μm φ3.0×50mm(科学物質評価研究機構)
カラム温度:40℃
移動相A:0.1%HCOOHを含むHO溶液(v/v)
移動相B:0.1%HCOOHを含むMeCN溶液(v/v)
グラジエント(移動相B%):0%(0分)、10%(5分)、30%(7分)、30%(8分)
流速:0.6ml/分
検出波長:210nm。
[LC/MS測定]
MS:6130 Quadrupole LC/MS(Agilent Technologies,Inc.)
イオン化:ESI
モード:Positive
HPLC:1260 Infinity LC(Agilent Technologies,Inc.)
カラム:L−Column2 ODS 3μm φ3.0×50mm(科学物質評価研究機構)
カラム温度:40℃
移動相A:0.1%HCOOHを含むHO溶液(v/v)
移動相B:0.1%HCOOHを含むMeCN溶液(v/v)
グラジエント(移動相B%):0%(0分)、10%(5分)、30%(7分)、30%(8分)
流速:0.6ml/分
検出波長:210nm。
H−NMR測定]
NMR:AVANCE500(500MHz、ブルカー・バイオスピン(株))
溶媒:DEUTERIUM OXIDE+0.1%TMSP(euriso−top)。
<実施例2.合成シリカゲルを用いたSGPの精製―2>
実施例1と同様の操作により、脱脂卵黄粉から糖ペプチドの精製を行ない、カラム溶出画分20乃至30を合わせて凍結乾燥することで、694.1mgの糖ペプチドを得た。
得られた糖ペプチドはH−NMR測定及びLC/MS測定による標品との比較により、SGPであることが確認された。
得られたSGPについて、実施例1と同じ条件でHPLC分析を行った(図7)。このHPLCの結果から、実施例1と同様に純度を算出したところ、得られたSGPの純度は102%であった。
<実施例3.多様な除タンパク剤のSGP精製への適用検討>
次に、様々な除タンパク剤、様々な一般的なろ過助剤、様々な添加剤のSGP精製への適用可能性について検討した。
本発明の精製方法においては、カラムクロマトグラフィーに供する溶液において、不純物、特に不要なタンパク質が除去され、且つ、SGPが残存していることが重要であるため、除タンパク剤等で処理した後の溶液中のタンパク質含量及びSGP回収率を指標とした検討を行った。
脱脂卵黄粉中のタンパク質除去性能及びSGP回収率の検証
合成シリカゲル、合成シリカコロイド、一般的なろ過助剤、タンパク質凝固作用を持つ添加剤、及び、タンパク分解作用を持つ添加剤について、脱脂卵黄粉中のタンパク質に対するタンパク質除去性能を評価し、また、脱脂卵黄粉中のSGPに対する回収率を評価した。
[添加剤]
合成シリカゲルとして、SYLOPUTE202(富士シリシア化学(株))、SYLOPUTE303(富士シリシア化学(株))、SYLOPUTE403(富士シリシア化学(株))、ミズカソーブA751C(水澤化学工業(株))、ミズカソーブC1(水澤化学工業(株))、ミズカソーブC6(水澤化学工業(株))、カープレックスBS−303(DSL.ジャパン(株))、カープレックスBS−306(DSL.ジャパン(株))、マイクロドKM−386P(KD Corporation)を使用した。
合成シリカコロイドとして、コポロック200(大塚食品(株))、コポロック300(大塚食品(株))、コポロック306(大塚食品(株))を使用した。
一般的なろ過助剤として、セライト545(Imerys Minerals California,Inc.)、ファイブラセルBH−40(Imerys Minerals California,Inc.)、トプコパーライトNo.31(東興パーライト工業(株))、トプコパーライトNo.31(東興パーライト工業(株))を使用した。
タンパク質凝固作用を持つ添加剤として、タンニン酸(東京化成工業(株))を使用した。タンパク分解作用を持つ添加剤としてパパイン(和光純薬工業(株))を使用した。
[方法]
脱脂卵黄粉(キユーピー(株))に対して10倍量の水を添加し(濃度100mg/mL)、15分間よく撹拌した後、FILTER PAPER No.2(東洋濾紙(株))でろ過を行なった。得られた脱脂卵黄水溶液はpH3、pH4、pH5、pH6、pH7、pH8に調整した後、それぞれ10mLを分注した。
合成シリカゲル及び一般的なろ過助剤については、分注液に5%(w/v)添加し、室温で15分及び60分攪拌接触させた。
シリカコロイドについては、分注液に5%(v/v)添加し、室温で15分及び60分攪拌接触させた。
タンニン酸については、分注液に1%(w/v)添加し、室温で15分及び60分攪拌接触させた。
パパインについては、分注液に1%(w/v)添加し、室温で15分及び60分攪拌接触、50度で20時間攪拌接触させた。
実験における攪拌は、全てレシプロ(往復)式シェーカーで行なった。
各処理試料は10,000rpm回転で5分遠心分離し、得られた上澄み液を回収し、以下の方法でタンパク質含有量の測定及びSGP回収率の測定を行った。結果を図8〜図13に示す。
a)Bradford法[Bradford, M. M.,Anal. Biochem. 72:248-254 (1976)]によるタンパク質含量の測定
スタンダードと上澄み液をそれぞれ15μL分注し、発色液1.5mLをそれぞれに添加して、攪拌後、室温で10分以上保持して、測定した。なお、発色液にはCoomassie Protein Assay Reagent(Thermo Fisher Scientific,Inc.)を使用し、スタンダードには、BSA(牛血清アルブミン、Thermo Fisher Scientific,Inc.)を使用して、測定波長は吸光度595nmとした。結果は、脱脂卵黄水溶液のタンパク質濃度を100%としたときの相対タンパク質濃度(%)を図内に表示した。
b)HPLCによるSGP回収率の測定
実施例1のHPLC条件により分析を行い、SGPのピーク面積値を測定した。同様に、脱脂卵黄水溶液及び各上澄み液各5μLをHPLCへ注入し、実施例1のHPLC条件により分析を行い、SGPのピーク面積値を測定した。SGPの回収率は、同様に、脱脂卵黄水溶液のSGPのピーク面積値を100%としたときの相対ピーク面積値(%)を図内に表示した。
[結果]
図8〜10に示されるように、各種合成シリカゲルで処理した溶液においては、タンパク質濃度が低く、合成シリカが高い除タンパク効果を有することが示された。一方で、当該処理後溶液中のSGPの回収率は高く、SGPは合成シリカには吸着せず、溶液中に溶解していることが示された。また、これらの効果は、処理時の溶液のpHにより若干の影響を受け、酸性よりの条件において、除タンパク効果及びSGP回収率共に高い傾向がある。しかし、いずれの条件においても、処理後の溶液から高純度のSGPが精製できるものと考えられる。
合成シリカコロイドによる処理の場合、図11に示されるように、種類によって異なる傾向が示された。コポロック200では、一定の除タンパク効果とSGP回収率が示されており、いずれのpHにおいても高純度のSGPが精製できると考えられる。一方で、コポロック300、及び306では、pH3又は4付近では、十分な除タンパク効果とSGPの回収率が示されているが、pH6以上では、処理後溶液のタンパク質濃度が高いという結果であった。コロイド状の合成シリカにおいても、高い除タンパク効果を有することが示された。
セライト545、ファイブラセルBH−40、各種パーライト等の一般的なろ過助剤では、図12に示されるとおり、除タンパク効果が無いことが判明した。このことから、ろ過助剤として一般的なシリカの中でも、セライトのような天然シリカには除タンパク効果が無く、合成シリカを採用することにより、本発明の方法に用いられる添加剤において重要な性質である除タンパク効果が得られることが示された。
合成シリカ以外の除タンパク効果が知られている、タンニン酸やパパインについては、図13に示されるように、タンニン酸についてはpHによらず、一定の除タンパク効果とSGP回収率が示された。パパイン処理した場合、除タンパク効果、SGP回収率共にpHにより大きく変動し、酸性よりの条件が適切であることが示された。また、20時間のパパイン処理では、SGPの回収率が低下するため、処理時間は、数時間以下にすべきであり、15分〜60分程度が適切であると考えられる。
<実施例4.合成シリカゲルを用いたSGPの精製―3>
脱脂卵黄粉(キユーピー(株))500gに水5Lを添加し、15分間よく撹拌した後、フィルタープレス(薮田機械(株))でろ過を行なった。
得られた水抽出液にミズカソーブA751C(水澤化学工業(株))250gを添加し、15分間よく攪拌した後、フィルタープレス(薮田機械(株))でろ過を行なった。
得られたろ液は1M−NaOHでpH9に調整し、よく攪拌した。30分間放置した後、セライト545(Imerys Minerals California,Inc.) 100gを添加し、フィルタープレス(薮田機械(株))でろ過を行なった。
合成吸着樹脂としてSEPABEADS SP207SS(三菱化学(株))207mL(35Φx215mm)をカラムに充填し、該樹脂をアセトン、続いて水で洗浄後、20mM−NaHPOで平衡化した。
上記で得られたろ液を平衡化した該樹脂に、流速50mL/分で付した。ろ液を付した該樹脂を、水2L流速50mL/分で洗浄後、2%アセトン水(v/v)流速25mL/分で展開し、溶出液を25mL毎に分画した。(溶出画分1乃至40)
溶出画分17乃至22を合わせて、凍結乾燥することで、733.8mgの糖ペプチドを得た。
得られた糖ペプチドはH−NMR測定及びLC/MS測定による標品との比較により、SGPであることが確認された。得られたSGPについて、実施例1と同じ条件でHPLC分析を行い、純度を算出した(図14、純度:98%)。
<実施例5.合成シリカゲルを用いたSGPの精製―4>
実施例4と同様の操作により、脱脂卵黄粉から糖ペプチドの精製を行ない、カラム溶出画分17乃至22を合せて凍結乾燥することで、784.1mgの糖ペプチドを得た。
得られた糖ペプチドはH−NMR測定及びLC/MS測定による標品との比較により、SGPであることが確認された。得られたSGPについて、実施例1と同じ条件でHPLC分析を行い、純度を算出した(図15、純度:99%)。
<実施例6.ODS系逆相樹脂を用いたSGPの精製>
脱脂卵黄粉(キユーピー(株))500gに水5Lを添加し、15分間よく撹拌した後、フィルタープレス(薮田機械(株))でろ過を行なった。
得られた水抽出液にミズカソーブA751C(水澤化学工業(株))250gを添加し、15分間よく攪拌した後、フィルタープレス(薮田機械(株))でろ過を行なった。
得られたろ液は1M−NaOHでpH6.5に調整し、よく攪拌した。30分間放置した後、セライト545(Imerys Minerals California,Inc.) 100gを添加し、フィルタープレス(薮田機械(株))でろ過を行なった。
ODS系逆相樹脂としてWakogel 100C18(和光純薬工業(株))192mL(35Φx200mm)をカラムに充填し、該樹脂をアセトニトリル、続いて水で洗浄後、20mM−HCOONHで平衡化した。
上記で得られたろ液を平衡化した該樹脂に、流速50mL/分で付した。ろ液を付した該樹脂を、水2L流速50mL/分で洗浄後、1%アセト二トリル水(v/v)流速25mL/分で展開し、溶出液を25mL毎に分画した。(溶出画分1乃至14)さらに2%アセト二トリル水(v/v)流速25mL/分で展開し、溶出液を25mL毎に分画した。(溶出画分15乃至40)
溶出画分8乃至24を合わせて、凍結乾燥することで、565.6mgの糖ペプチドを得た。
得られた糖ペプチドはH−NMR測定及びLC/MS測定による標品との比較により、SGPであることが確認された。得られたSGPについて、実施例1と同じ条件でHPLC分析を行い、純度を算出した(図16、純度:98%)。
<実施例7.乾燥卵黄粉を用いたSGPの精製>
乾燥卵黄粉No.1(キユーピー(株))500gに水5Lを添加し、15分間よく撹拌した後、セライト545(Imerys Minerals California,Inc.) 1kgを添加し、吸引ろ過缶((株)スギヤマゲン)でろ過を行なった。
得られた水抽出液にミズカソーブA751C(水澤化学工業(株))250gを添加し、15分間よく攪拌した後、吸引ろ過缶((株)スギヤマゲン)でろ過を行なった。
得られたろ液は1M−NaOHでpH9に調整し、よく攪拌した。30分間放置した後、セライト545(Imerys Minerals California,Inc.) 100gを添加し、吸引ろ過缶((株)スギヤマゲン)でろ過を行なった。
合成吸着樹脂としてSEPABEADS SP207SS(三菱化学(株))207mL(35Φx215mm)をカラムに充填し、該樹脂をアセトン、続いて水で洗浄後、20mM−NaHPOで平衡化した。
上記で得られたろ液を平衡化した該樹脂に、流速50mL/分で付した。ろ液を付した該樹脂を、水2L流速50mL/分で洗浄後、2%アセトン水(v/v)流速25mL/分で展開し、溶出液を25mL毎に分画した。(溶出画分1乃至40)
溶出画分18乃至21を合わせて、凍結乾燥することで、212.2mgの糖ペプチドを得た。
得られた糖ペプチドはH−NMR測定及びLC/MS測定による標品との比較により、SGPであることが確認された。得られたSGPについて、実施例1と同じ条件でHPLC分析を行ない、純度を算出した(図17、純度:93%)。
<参考例1.一般的なろ過助剤を用いたSGPの精製>
実施例4と同様の方法において、合成シリカゲル(ミズカソーブA751C)の代わりに、一般的なろ過助剤であるセライト545(Imerys Minerals California,Inc.)250gを用いて、カラム溶出画分14乃至24を合わせて、凍結乾燥することで、955.0mgの糖ペプチドを得た。
得られた糖ペプチドはH−NMR測定及びLC/MS測定による標品との比較により、SGPであることが確認された。得られたSGPについて、実施例1と同じ条件でHPLC分析を行い、純度を算出した(図18、純度:83%)。
実施例3に示されたように、セライト545は除タンパク効果を持たないため、本参考例においては、溶液中の不要なタンパク質が十分に除去されず、結果として、合成吸着剤による分離操作後であっても、除タンパク剤を用いた他の実施例と比較して、得られたSGPの純度が十分ではなかった。このことからも、高純度のSGPを得るためには、卵黄成分含有溶液を、除タンパク効果を有するろ過助剤と混合・分離することで、溶解液部の不要なタンパク質を十分に除去することが重要であることが示された。

Claims (10)

  1. 以下の工程Aを含むことを特徴とする、下記式で表される構造からなるシアリルグリコペプチドの精製方法、
    ___________________________________

    工程A:鳥類の卵黄成分を含む水性溶液と合成シリカ系除タンパク剤を混合させた後、溶解液部を得る工程。
  2. 合成シリカ系除タンパク剤が、合成シリカゲル又は合成シリカコロイドである請求項1の方法。
  3. 合成シリカ系除タンパク剤が、粒子径:1〜50 μm、比表面積:100〜1500 m/g、細孔容積:0.5〜3 ml/g、平均細孔径:1〜50 nmを満たす合成シリカゲルである、請求項2の方法。
  4. 鳥類の卵黄成分を含む水性溶液が、ニワトリの卵黄または脱脂卵黄の水溶液である、請求項1の方法。
  5. 鳥類の卵黄成分を含む水性溶液が、事前に不溶成分が除去された溶液である、請求項1の方法。
  6. 工程Aで得られた溶解液部を、シアリルグリコペプチドを分離可能な樹脂を用いたカラムクロマトグラフィーにより、シアリルグリコペプチドを含有する画分を回収する工程を、さらに含む請求項1の方法。
  7. シアリルグリコペプチドを分離可能な樹脂が、逆相樹脂、順相樹脂、イオン交換樹脂、ゲルろ過樹脂または合成吸着樹脂である請求項6の方法。
  8. 合成吸着樹脂が、スチレン−ジビニルベンゼン系合成吸着樹脂、スチレン−ジビニルベンゼン系修飾型合成吸着樹脂、メタクリル系合成吸着樹脂またはフェノール系合成吸着剤である請求項7の方法。
  9. 合成吸着樹脂が、スチレン−ジビニルベンゼン系修飾型合成吸着樹脂である請求項8の方法。
  10. 請求項1乃至9のいずれかの方法で精製されたSGPを適切な形態で包装する工程を含む、SGP製品の製造方法。
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