JP6366200B2 - セパレーター付補強用フィルム - Google Patents

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Description

本発明はセパレーター付補強用フィルムに関する。
光学部材や電子部材などに剛性や耐衝撃性を付与するために、該光学部材や電子部材などの露出面側に予めセパレーター付補強用フィルムを貼り合せて補強しておく場合がある(特許文献1)。
ところが、光学部材や電子部材などの露出面側に貼り合せたセパレーター付補強用フィルムからセパレーターを剥離すると、剥離帯電が発生し、該光学部材や電子部材にダメージを与えてしまうという問題がある。
特開2014−234460号公報
本発明の課題は、補強用フィルムとセパレーターを有するセパレーター付補強用フィルムであって、セパレーターを剥離する際に発生し得る剥離帯電を抑制でき、光学部材や電子部材などの露出面側に予め貼り合せた該セパレーター付補強用フィルムからセパレーターを剥離しても、該光学部材や電子部材に与えるダメージを軽減できる、セパレーター付補強用フィルムを提供することにある。
本発明のセパレーター付補強用フィルムは、
補強用フィルムPとセパレーターQを有するセパレーター付補強用フィルムであって、
該補強用フィルムPが基材層A1と導電成分含有粘着剤層A2を含み、
該セパレーターQが帯電防止離型層Bと基材層B3を含み、
該導電成分含有粘着剤層A2と該帯電防止離型層Bが直接に積層されてなり、
温度23℃、湿度50%RHにおいて、剥離角度150度、剥離速度10m/分で、該補強用フィルムPから該セパレーターQを剥離したときの、該導電成分含有粘着剤層A2の表面の剥離帯電圧が3.0kV以下であり、該帯電防止離型層Bの表面の剥離帯電圧が1.0kV以下である。
一つの実施形態においては、温度23℃、湿度50%RHにおいて、剥離角度150度、剥離速度10m/分で、前記補強用フィルムPから前記セパレーターQを剥離したときの、上記帯電防止離型層Bの表面の表面抵抗値が1.0×10Ω〜1.0×1012Ωである。
一つの実施形態においては、上記帯電防止離型層Bが導電性ポリマーを含む。
一つの実施形態においては、上記帯電防止離型層Bが離型層B1と帯電防止層B2を含み、上記導電成分含有粘着剤層A2と該離型層B1が直接に積層されてなり、温度23℃、湿度50%RHにおいて、剥離角度150度、剥離速度10m/分で、上記補強用フィルムPから上記セパレーターQを剥離したときの、該離型層B1の表面の剥離帯電圧が1.0kV以下である。
一つの実施形態においては、本発明のセパレーター付補強用フィルムは、温度23℃、湿度50%RHにおいて、剥離角度150度、剥離速度10m/分で、上記補強用フィルムPから上記セパレーターQを剥離したときの、上記離型層B1の表面の表面抵抗値が1.0×10Ω〜1.0×1012Ωである。
一つの実施形態においては、上記帯電防止層B2が導電性ポリマーを含む。
一つの実施形態においては、上記補強用フィルムPが帯電防止層A3と基材層A1と導電成分含有粘着剤層A2をこの順に含む。
一つの実施形態においては、上記セパレーターQが帯電防止離型層Bと基材層B3と帯電防止層B4をこの順に含む。
一つの実施形態においては、上記帯電防止層B4が導電性ポリマーを含む。
一つの実施形態においては、本発明のセパレーター付補強用フィルムは、温度23℃、湿度50%RHにおいて、剥離角度150度、剥離速度10m/分で、上記補強用フィルムPから上記セパレーターQを剥離したときの、上記導電成分含有粘着剤層A2の表面の表面抵抗値が1.0×10Ω〜1.0×1012Ωである。
一つの実施形態においては、本発明のセパレーター付補強用フィルムは、温度23℃、湿度50%RHにおいて、剥離角度150度、剥離速度10m/分で、上記補強用フィルムPから上記セパレーターQを剥離した後における、ガラス板に対する上記導電成分含有粘着剤層A2の、温度23℃、湿度50%RH、剥離角度180度、引張速度300mm/分での初期粘着力が1.0N/25mm以上である。
一つの実施形態においては、本発明のセパレーター付補強用フィルムは、温度23℃、湿度50%RHにおいて、剥離角度180度、引張速度300mm/分で、上記補強用フィルムPから上記セパレーターQを剥離したときの剥離力が0.30N/25mm以下である。
本発明によれば、補強用フィルムとセパレーターを有するセパレーター付補強用フィルムであって、セパレーターを剥離する際に発生し得る剥離帯電を抑制でき、光学部材や電子部材などの露出面側に予め貼り合せた該セパレーター付補強用フィルムからセパレーターを剥離しても、該光学部材や電子部材に与えるダメージを軽減できる、セパレーター付補強用フィルムを提供することができる。
補強用フィルムPの一つの実施形態の概略断面図である。 補強用フィルムPの別の一つの実施形態の概略断面図である。 セパレーターQの一つの実施形態の概略断面図である。 セパレーターQの別の一つの実施形態の概略断面図である。 本発明のセパレーター付補強用フィルムの一つの実施形態の概略断面図である。 本発明のセパレーター付補強用フィルムの別の一つの実施形態の概略断面図である。 本発明のセパレーター付補強用フィルムの別の一つの実施形態の概略断面図である。 本発明のセパレーター付補強用フィルムの別の一つの実施形態の概略断面図である。
本明細書中で「質量」との表現がある場合は、従来一般に重さの単位として慣用されている「重量」と読み替えてもよく、逆に、本明細書中で「重量」との表現がある場合は、重さを示すSI系単位として慣用されている「質量」と読み替えてもよい。
本明細書中で「(メタ)アクリル」との表現がある場合は、「アクリルおよび/またはメタクリル」を意味し、「(メタ)アクリレート」との表現がある場合は、「アクリレートおよび/またはメタクリレート」を意味し、「(メタ)アリル」との表現がある場合は、「アリルおよび/またはメタリル」を意味し、「(メタ)アクロレイン」との表現がある場合は、「アクロレインおよび/またはメタクロレイン」を意味する。
≪≪セパレーター付補強用フィルム≫≫
本発明のセパレーター付補強用フィルムは、補強用フィルムPとセパレーターQを有するセパレーター付補強用フィルムである。本発明のセパレーター付補強用フィルムは、補強用フィルムPとセパレーターQを有していれば、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な他の層を有していてもよい。
本発明のセパレーター付補強用フィルムにおいては、補強用フィルムPが基材層A1と導電成分含有粘着剤層A2を含み、セパレーターQが帯電防止離型層Bと基材層B3を含み、導電成分含有粘着剤層A2と帯電防止離型層Bが直接に積層されてなる。
本発明のセパレーター付補強用フィルムの厚みとしては、本発明の効果を損なわない範囲で、目的に応じて、任意の適切な厚みを採用し得る。このような厚みとしては、好ましくは9μm〜1300μmであり、より好ましくは20μm〜1050μmであり、さらに好ましくは35μm〜900μmであり、特に好ましくは45μm〜750μmである。
≪補強用フィルムP≫
補強用フィルムPの厚みとしては、本発明の効果を損なわない範囲で、目的に応じて、任意の適切な厚みを採用し得る。このような厚みとしては、好ましくは5μm〜800μmであり、より好ましくは10μm〜650μmであり、さらに好ましくは20μm〜550μmであり、特に好ましくは25μm〜450μmである。
補強用フィルムPは、基材層A1と導電成分含有粘着剤層A2を含む。補強用フィルムPは、基材層A1と導電成分含有粘着剤層A2を含んでいれば、本発明の効果を損なわない範囲で、目的に応じて、任意の適切な他の層を含み得る。
補強用フィルムPの一つの実施形態は、図1に示すように、基材層A1と導電成分含有粘着剤層A2とからなる。
補強用フィルムPは、帯電防止層A3と基材層A1と導電成分含有粘着剤層A2をこの順に含んでいてもよい。
補強用フィルムPの別の一つの実施形態は、図2に示すように、帯電防止層A3と基材層A1と導電成分含有粘着剤層A2とからなる。
<基材層A1>
基材層A1としては、本発明の効果を損なわない範囲で、目的に応じて、任意の適切な材料から形成される基材を採用し得る。このような材料としては、例えば、樹脂シート、不織布、紙、金属箔、織布、ゴムシート、発泡シート、これらの積層体(特に、樹脂シートを含む積層体)などが挙げられる。
樹脂シートを構成する樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)等のアクリル系樹脂、ポリカーボネート、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリサルフォン、ポリアリレート、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリアミド(ナイロン)、全芳香族ポリアミド(アラミド)、ポリイミド(PI)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ酢酸ビニル、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、フッ素系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、環状オレフィン系ポリマーなどが挙げられる。
不織布としては、マニラ麻を含む不織布等の耐熱性を有する天然繊維による不織布;ポリプロピレン樹脂不織布、ポリエチレン樹脂不織布、エステル系樹脂不織布等の合成樹脂不織布;などが挙げられる。
基材層A1は、1層のみであってもよいし、2層以上であってもよい。
基材層A1の厚みとしては、本発明の効果を損なわない範囲で、目的に応じて、任意の適切な厚みを採用し得る。このような厚みとしては、好ましくは4μm〜500μmであり、より好ましくは10μm〜400μmであり、さらに好ましくは15μm〜350μmであり、特に好ましくは20μm〜300μmである。
基材層A1は、帯電防止剤を含んでいてもよい。帯電防止剤を含む基材層A1としては、例えば、帯電防止剤が練り込まれた樹脂シートが用いられ得る。このような樹脂シートは、樹脂と帯電防止剤とを含む基材層A1形成用組成物から形成され得る。
基材層A1そのものが帯電防止剤として作用してもよい。例えば、基材層A1の材料として金属箔を採用する場合は、基材層A1そのものが帯電防止剤として作用し得る。
基材層A1は、表面処理が施されていてもよい。表面処理としては、例えば、コロナ処理、プラズマ処理、クロム酸処理、オゾン暴露、火炎暴露、高圧電撃暴露、イオン化放射線処理、下塗り剤によるコーティング処理などが挙げられる。
有機コーティング材料としては、例えば、プラスチックハードコート材料II(CMC出版、(2004))に記載される材料が挙げられる。このような有機コーティング材料としては、好ましくは、ウレタン系ポリマーが挙げられ、より好ましくは、ポリアクリルウレタン、ポリエステルウレタン、またはこれらの前駆体が挙げられる。基材層A1への塗工・塗布が簡便であり、かつ、工業的に多種のものが選択でき安価に入手できるからである。このようなウレタン系ポリマーは、例えば、イソシアナートモノマーとアルコール性水酸基含有モノマー(例えば、水酸基含有アクリル化合物または水酸基含有エステル化合物)との反応混合物からなるポリマーが挙げられる。有機コーティング材料は、任意の添加剤として、ポリアミンなどの鎖延長剤、老化防止剤、酸化安定剤などを含んでいてもよい。
基材層A1には、本発明の効果を損なわない範囲で、目的に応じて、任意の適切な他の添加剤が含まれていてもよい。
<導電成分含有粘着剤層A2>
導電成分含有粘着剤層A2の厚みとしては、本発明の効果を損なわない範囲で、目的に応じて、任意の適切な厚みを採用し得る。このような厚みとしては、好ましくは1μm〜300μmであり、より好ましくは2μm〜250μmであり、さらに好ましくは4μm〜200μmであり、特に好ましくは5μm〜150μmである。
導電成分含有粘着剤層A2は、1層のみであってもよいし、2層以上であってもよい。
導電成分含有粘着剤層A2は、粘着剤組成物a2から形成される。導電成分含有粘着剤層A2は、粘着剤組成物a2を層状に形成できる方法であれば、任意の適切な方法によって形成され得る。例えば、導電成分含有粘着剤層A2は、粘着剤組成物a2を、任意の適切な基材上に塗布して、必要に応じて加熱等や活性エネルギー線(紫外線など)照射等を行い、形成することが出来る。
粘着剤組成物a2は、好ましくは、アクリル系ポリマーを含む。このようなアクリル系ポリマーとしては、好ましくは、アルキル基の炭素数が4〜12の(メタ)アクリル酸アルキルエステル(「(メタ)アクリル酸C4−C12アルキルエステル」と称する場合がある)を主成分とし、かつ、モノマー成分としてカルボキシル基含有モノマーをモノマー成分全量100重量部に対して1重量部〜10重量部含んでいるモノマー成分を重合して得られるアクリル系ポリマーである。
粘着剤組成物a2中のアクリル系ポリマーの含有割合は、固形分換算で、好ましくは50重量%以上であり、より好ましくは50重量%〜99.99重量%であり、さらに好ましくは55重量%〜99重量%であり、特に好ましくは60重量%〜95重量%であり、最も好ましくは70重量%〜90重量%である。
(メタ)アクリル酸C4−C12アルキルエステルとしては、アルキル基の炭素数が4〜12である(メタ)アクリル酸アルキルエステル(アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステル)であれば、本発明の効果を損なわない範囲で、目的に応じて、任意の適切な(メタ)アクリル酸C4−C12アルキルエステルを採用し得る。このような(メタ)アクリル酸C4−C12アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸s−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸ドデシルなどが挙げられる。このような(メタ)アクリル酸C4−C12アルキルエステルの中でも、好ましくは、(メタ)アクリル酸n−ブチルである。
モノマー成分の主成分としての(メタ)アクリル酸C4−C12アルキルエステルは、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
モノマー成分全量中の(メタ)アクリル酸C4−C12アルキルエステルの含有割合は、好ましくは50重量%〜99重量%であり、より好ましくは80重量%〜98重量%であり、さらに好ましくは90重量%〜97重量%である。(メタ)アクリル酸C4−C12アルキルエステルの含有割合が上記範囲内にあれば、本発明の効果がより発現し得る。
モノマー成分はカルボキシル基含有モノマーを含む。このようなカルボキシル基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸(アクリル酸、メタクリル酸)、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸などが挙げられる。また、これらのカルボキシル基含有モノマーの酸無水物(例えば、無水マレイン酸、無水イコタン酸などの酸無水物基含有モノマー)も、カルボキシル基含有モノマーとして挙げられる。
モノマー成分全量中のカルボキシル基含有モノマーの含有割合は、好ましくは1重量%〜10重量%であり、より好ましくは3重量%〜10重量%であり、さらに好ましくは3重量%〜5重量%である。モノマー成分全量中のカルボキシル基含有モノマーの含有割合が上記範囲内にあれば、本発明の効果がより発現し得る。
アクリル系ポリマーを重合によって得るために用いるモノマー成分は、必要に応じて、(メタ)アクリル酸C4−C12アルキルエステルやカルボキシル基含有モノマーに対して共重合が可能なモノマー(共重合性モノマー)を含んでいてもよい。このような共重合性モノマーの含有割合は、モノマー成分全量に対して、好ましくは50重量%未満である。このような共重合性モノマーの含有割合は、良好な粘着性を発現させるために、得られるアクリル系ポリマーのガラス転移温度が、より好ましくは−20℃以下となるような含有割合であり、さらに好ましくは−70℃〜−35℃となるような含有割合である。
共重合性モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピルなどの(メタ)アクリル酸C1−C3アルキルエステル;(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸テトラデシル、(メタ)アクリル酸ペンタデシル、(メタ)アクリル酸ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸ヘプタデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸ノナデシル、(メタ)アクリル酸エイコシルなどの(メタ)アクリル酸C13−C20アルキルエステル;(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル((メタ)アクリル酸シクロヘキシルなど)や、(メタ)アクリル酸イソボルニル等の非芳香族性環含有(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリル酸アリールエステル((メタ)アクリル酸フェニルなど)、(メタ)アクリル酸アリールオキシアルキルエステル((メタ)アクリル酸フェノキシエチルなど)や、(メタ)アクリル酸アリールアルキルエステル((メタ)アクリル酸ベンジルエステル)等の芳香族性環含有(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸メチルグリシジルなどのエポキシ基含有アクリル系モノマー;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル系モノマー;スチレン、α−メチルスチレンなどのスチレン系モノマー;(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチルなどのヒドロキシル基含有モノマー;(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチルなどの(メタ)アクリル酸アルコキシアルキル系モノマー;エチレン、プロピレン、イソプレン、ブタジエンなどのオレフィン系モノマー;ビニルエーテルなどのビニルエーテル系モノマー;等が挙げられる。
共重合性モノマーとしては、例えば、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート、ジビニルベンゼン、ブチルジ(メタ)アクリレート、ヘキシルジ(メタ)アクリレートなどの多官能モノマーも挙げられる。
共重合性モノマーとしては、窒素原子含有モノマー(例えば、(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸t−ブチルアミノエチルなどの(メタ)アクリル酸アミノアルキル系モノマー;(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシ(メタ)アクリルアミドなどの(N−置換)アミド系モノマー;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのシアノアクリレート系モノマー;2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート等のイソシアネート基含有モノマーなど)も挙げられる。しかしながら、このような窒素原子含有モノマーは加熱下における粘着剤黄変の原因となり得るため、用いなくてもよい場合は用いないことが好ましい。
アクリル系ポリマーは、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な重合方法により調製することができる。アクリル系ポリマーの重合方法としては、例えば、溶液重合方法、乳化重合方法、塊状重合方法、紫外線照射による重合方法などが挙げられ、透明性、耐水性、コストなどの点で、溶液重合方法が好ましい。
アクリル系ポリマーの重合に際して用いられ得る重合開始剤、連鎖移動剤などは、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切なものを採用し得る。
重合開始剤の使用量は、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な量を採用し得る。このような使用量としては、例えば、モノマー成分全量に対して0.01重量%〜1重量%が好ましい。
連鎖移動剤の使用量は、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な量を採用し得る。このような使用量としては、例えば、モノマー成分全量に対して0.01重量%〜15重量%が好ましい。
溶液重合方法においては、各種の一般的な溶剤を用いることができる。このような溶剤としては、例えば、酢酸エチル、酢酸n−ブチル等のエステル類;トルエン、ベンゼン等の芳香族炭化水素類;n−ヘキサン、n−ヘプタン等の脂肪族炭化水素類;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;などの有機溶剤が挙げられる。溶剤は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
アクリル系ポリマーは、重量平均分子量が、好ましくは50万〜90万であり、より好ましくは55万〜85万であり、さらに好ましくは60万〜80万である。アクリル系ポリマーの重量平均分子量が上記範囲内にあれば、本発明の効果がより発現し得る。
アクリル系ポリマーの重量平均分子量は、重合開始剤や連鎖移動剤の種類やその使用量、重合の際の温度や時間の他、モノマー濃度、モノマー滴下速度などによりコントロールすることができる。
粘着剤組成物a2は、オリゴマー成分を含んでいてもよい。
オリゴマー成分としては、好ましくは、ホモポリマーを形成した際のガラス転移温度が60℃〜190℃であり、かつ、環状構造を有するエチレン性不飽和単量体(「Tgが60℃〜190℃の環含有エチレン性不飽和単量体」と称する場合がある)を主成分とし、かつ、カルボキシル基含有モノマーをモノマー成分全量100重量部に対して1重量部〜10重量部含んでいるモノマー成分を重合して得られるオリゴマー成分である。
オリゴマー成分としては、ホモポリマーを形成した際のガラス転移温度が60℃以上であり、かつ、環状構造を有するエチレン性不飽和単量体を重合して得られるオリゴマー成分も挙げられる。
オリゴマー成分において、Tgが60℃〜190℃の環含有エチレン性不飽和単量体としては、ホモポリマーを形成した際のガラス転移温度(Tg)が60℃〜190℃となり、かつ、分子内に環状構造を有するエチレン性不飽和単量体であれば、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切なモノマー成分を採用し得る。このようなTgが60℃〜190℃の環含有エチレン性不飽和単量体における環としては、芳香族性環、非芳香族性環のいずれであってもよいが、非芳香族性環が好ましい。芳香族性環としては、例えば、芳香族炭化水素環(例えば、ベンゼン環や、ナフタレン等における縮合炭素環など)や各種芳香族性複素環などが挙げられる。非芳香族性環としては、非芳香族性脂環式環(シクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロヘプタン環、シクロオクタン環などのシクロアルカン環;シクロヘキセン環などのシクロアルケン環など)、非芳香族性橋かけ環(例えば、ピナン、ピネン、ボルナン、ノルボルナン、ノルボルネンなどにおける二環式炭化水素環;アダマンタンなどにおける三環式炭化水素環;四環式炭化水素環;などの橋かけ式炭化水素環など)などが挙げられる。
Tgが60℃〜190℃の環含有エチレン性不飽和単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等の(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステルや、(メタ)アクリル酸イソボルニルなどの非芳香族性環含有(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリル酸フェニル等の(メタ)アクリル酸アリールエステル、(メタ)アクリル酸フェノキシエチル等の(メタ)アクリル酸アリールオキシアルキルエステルや、(メタ)アクリル酸ベンジル等の(メタ)アクリル酸アリールアルキルエステルなどの芳香族性環含有(メタ)アクリル酸エステル;スチレンや、α−メチルスチレン等のスチレン系モノマー;などの分子内に環状構造を有するエチレン性不飽和単量体の中から、ホモポリマーを形成した際のガラス転移温度が60℃〜190℃となるものを適宜選択し得る。
Tgが60℃〜190℃の環含有エチレン性不飽和単量体としては、好ましくは、メタクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸イソボルニルなどの非芳香族性環を有する(メタ)アクリル酸エステルが挙げられ、透明性の観点から、より好ましくは、メタクリル酸シクロヘキシルが挙げられる。
Tgが60℃〜190℃の環含有エチレン性不飽和単量体は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
Tgが60℃〜190℃の環含有エチレン性不飽和単量体の含有割合は、モノマー成分全量に対して、好ましくは50重量%以上であり、より好ましくは80重量%〜99重量%であり、さらに好ましくは90重量%〜97重量%である。Tgが60℃〜190℃の環含有エチレン性不飽和単量体の含有割合が上記範囲内にあれば、本発明の効果をより発現し得る。
オリゴマー成分は、モノマー成分としてカルボキシル基含有モノマーを含んでいてもよい。このようなカルボキシル基含有モノマーとしては、アクリル系ポリマーを構成し得るカルボキシル基含有モノマーと同様に、例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸などが挙げられる。また、これらのカルボキシル基含有モノマーの酸無水物(例えば、無水マレイン酸、無水イコタン酸などの酸無水物基含有モノマー)も、カルボキシル基含有モノマーとして挙げられる。
オリゴマー成分を構成し得るカルボキシル基含有モノマーの含有割合は、モノマー成分全量100重量部に対して、好ましくは1重量部〜10重量部であり、好ましくは3重量部〜10重量部であり、さらに好ましくは3重量部〜5重量部である。カルボキシル基含有モノマーの含有割合が上記範囲内にあれば、本発明の効果をより発現し得る。
オリゴマー成分を構成し得るモノマー成分としては、必要に応じて、Tgが60℃〜190℃の環含有エチレン性不飽和単量体やカルボキシル基含有モノマーに対して共重合が可能なモノマー(共重合性モノマー)が含まれていてもよい。このような共重合性モノマーの含有割合は、モノマー成分全量100重量部に対して、好ましくは50重量%未満である。このような共重合性モノマーの含有割合は、良好な粘着性を発現させ得る点で、オリゴマー成分のガラス転移温度を、好ましくは60℃以上、より好ましくは65℃〜180℃とすることができるような含有割合であることが好ましい。
共重合性モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸s−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシルなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステル;(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸メチルグリシジルなどのエポキシ基含有アクリル系モノマー;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル系モノマー;(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチルなどのヒドロキシル基含有モノマー;(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチルなどの(メタ)アクリル酸アルコキシアルキル系モノマー;エチレン、プロピレン、イソプレン、ブタジエンなどのオレフィン系モノマー;ビニルエーテルなどのビニルエーテル系モノマー;等が挙げられる。
共重合性モノマーとしては、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート、ジビニルベンゼン、ブチルジ(メタ)アクリレート、ヘキシルジ(メタ)アクリレートなどの多官能モノマーも挙げられる。
共重合性モノマーとしては、窒素原子含有モノマー(例えば、(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸t−ブチルアミノエチルなどの(メタ)アクリル酸アミノアルキル系モノマー;(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシ(メタ)アクリルアミドなどの(N−置換)アミド系モノマー;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのシアノアクリレート系モノマー;2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート等のイソシアネート基含有モノマーなど)も挙げられる。しかしながら、このような窒素原子含有モノマーは加熱下における粘着剤黄変の原因となり得るため、用いなくてもよい場合は用いないことが好ましい。
オリゴマー成分は、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な重合方法により調製することができる。アクリル系ポリマーの重合方法としては、例えば、溶液重合方法、乳化重合方法、塊状重合方法、紫外線照射による重合方法などが挙げられ、透明性、耐水性、コストなどの点で、溶液重合方法が好ましい。
オリゴマー成分の重合に際して用いられ得る重合開始剤、連鎖移動剤などは、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切なものを採用し得る。
重合開始剤の使用量は、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な量を採用し得る。このような使用量としては、例えば、モノマー成分全量に対して0.1重量%〜15重量%が好ましい。
連鎖移動剤の使用量は、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な量を採用し得る。このような使用量としては、例えば、モノマー成分全量に対して0.01重量%〜15重量%が好ましい。
溶液重合方法においては、各種の一般的な溶剤を用いることができる。このような溶剤としては、例えば、酢酸エチル、酢酸n−ブチル等のエステル類;トルエン、ベンゼン等の芳香族炭化水素類;n−ヘキサン、n−ヘプタン等の脂肪族炭化水素類;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;などの有機溶剤が挙げられる。溶剤は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
オリゴマー成分は、重量平均分子量が、好ましくは3000〜6000であり、より好ましくは3300〜5500であり、さらに好ましくは3500〜5000である。オリゴマー成分の重量平均分子量が上記範囲内にあれば、本発明の効果がより発現し得る。
オリゴマー成分の重量平均分子量は、重合開始剤や連鎖移動剤の種類やその使用量、重合の際の温度や時間の他、モノマー濃度、モノマー滴下速度などによりコントロールすることができる。
粘着剤組成物a2は、好ましくは、アクリル系ポリマーを含む。粘着剤組成物a2は、オリゴマー成分を含んでいてもよい。
粘着剤組成物a2がアクリル系ポリマーとオリゴマー成分を含んでいると、優れた透明性を発現でき、接着界面で浮きや剥れが生じ難いという優れた浮き・剥れ防止性(耐発泡剥れ性)を発現できる。
粘着剤組成物a2がアクリル系ポリマーとオリゴマー成分を含んでいる場合において、アクリル系ポリマーとオリゴマー成分との割合としては、オリゴマー成分が、アクリル系ポリマー100重量部に対して、好ましくは10重量部〜35重量部であり、より好ましくは15重量部〜30重量部である。粘着剤組成物a2がアクリル系ポリマーとオリゴマー成分を含んでいる場合において、アクリル系ポリマーとオリゴマー成分との割合が上記範囲内にあれば、本発明の効果をより発現し得る。
粘着剤組成物a2は、導電成分を含む。粘着剤組成物a2が含む導電成分としては、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な導電成分を採用し得る。このような導電成分としては、好ましくは、イオン性液体、イオン伝導ポリマー、イオン伝導フィラー、電気伝導ポリマーから選ばれる少なくとも1種の化合物である。
粘着剤組成物a2がアクリル系ポリマーを含んでいる場合において、アクリル系ポリマーと導電成分との割合としては、導電成分が、アクリル系ポリマー100重量部に対して、好ましくは0.01重量部〜10重量部であり、より好ましくは0.05重量部〜9.0重量部であり、さらに好ましくは0.075重量部〜8.0重量部であり、特に好ましくは0.1重量部〜7.0重量部である。粘着剤組成物a2がアクリル系ポリマーと導電成分を含んでいる場合において、アクリル系ポリマーと導電成分との割合が上記範囲内にあれば、本発明の効果をより発現し得る。
イオン性液体としては、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切なイオン性液体を採用し得る。ここで、イオン性液体とは、25℃で液状を呈する溶融塩(イオン性化合物)を意味する。イオン性液体は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
このようなイオン性液体としては、好ましくは、フルオロ有機アニオンとオニウムカチオンから構成されるイオン性液体である。イオン性液体として、フルオロ有機アニオンとオニウムカチオンから構成されるイオン性液体を採用することにより、本発明のセパレーター付補強用フィルムは、導電成分含有粘着剤層A2の表面からセパレーターを剥離する際に生じ得る剥離帯電をより抑制でき、設備や他のフィルム等との擦れによって生じ得る帯電もより抑制できる。
イオン性液体を構成し得るオニウムカチオンとしては、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切なオニウムカチオンを採用し得る。このようなオニウムカチオンとしては、好ましくは、窒素含有オニウムカチオン、硫黄含有オニウムカチオン、リン含有オニウムカチオンから選ばれる少なくとも1種である。これらのオニウムカチオンを選択することにより、本発明のセパレーター付補強用フィルムは、導電成分含有粘着剤層A2の表面からセパレーターを剥離する際に生じ得る剥離帯電をより一層抑制でき、設備や他のフィルム等との擦れによって生じ得る帯電もより一層抑制できる。
イオン性液体を構成し得るオニウムカチオンとしては、本発明の効果をより発現させ得る点で、好ましくは、一般式(1)〜(5)で表される構造を有するカチオンから選ばれる少なくとも1種である。
Figure 0006366200
一般式(1)において、Raは、炭素数4から20の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでいてもよく、RbおよびRcは、同一または異なって、水素または炭素数1から16の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでいてもよい。ただし、窒素原子が2重結合を含む場合、Rcはない。
一般式(2)において、Rdは、炭素数2から20の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでいてもよく、Re、Rf、およびRgは、同一または異なって、水素または炭素数1から16の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでいてもよい。
一般式(3)において、Rhは、炭素数2から20の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでいてもよく、Ri、Rj、およびRkは、同一または異なって、水素または炭素数1から16の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでいてもよい。
一般式(4)において、Zは、窒素原子、硫黄原子、またはリン原子を表し、R、Rm、Rn、およびRoは、同一または異なって、炭素数1から20の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでいてもよい。ただしZが硫黄原子の場合、Roはない。
一般式(5)において、Xは、Li原子、Na原子、またはK原子を表す。
一般式(1)で表されるカチオンとしては、例えば、ピリジニウムカチオン、ピロリジニウムカチオン、ピペリジニウムカチオン、ピロリン骨格を有するカチオン、ピロール骨格を有するカチオンなどが挙げられる。
一般式(1)で表されるカチオンの具体例としては、例えば、1−エチルピリジニウムカチオン、1−ブチルピリジニウムカチオン、1−へキシルピリジニウムカチオン、1−エチル−3−メチルピリジニウムカチオン、1−ブチル−3−メチルピリジニウムカチオン、1−へキシル−3−メチルピリジニウムカチオン、1−ブチル−4−メチルピリジニウムカチオン、1−オクチル−4−メチルピリジニウムカチオン等のピリジニウムカチオン;1−エチル−1−メチルピロリジニウムカチオン、1−メチル−1−プロピルピロリジニウムカチオン、1−メチル−1−ブチルピロリジニウムカチオン、1−メチル−1−ペンチルピロリジニウムカチオン、1−メチル−1−へキシルピロリジニウムカチオン、1−メチル−1−ヘプチルピロリジニウムカチオン、1−エチル−1−プロピルピロリジニウムカチオン、1−エチル−1−ブチルピロリジニウムカチオン、1−エチル−1−ペンチルピロリジニウムカチオン、1−エチル−1−へキシルピロリジニウムカチオン、1−エチル−1−へプチルピロリジニウムカチオン等のピロリジニウムカチオン;1−メチル−1−エチルピペリジニウムカチオン、1−メチル−1−プロピルピペリジニウムカチオン、1−メチル−1−ブチルピペリジニウムカチオン、1−メチル−1−ペンチルピペリジニウムカチオン、1−メチル−1−ヘキシルピペリジニウムカチオン、1−メチル−1−へプチルピペリジニウムカチオン、1−エチル−1−プロピルピペリジニウムカチオン、1−エチル−1−ブチルピペリジニウムカチオン、1−エチル−1−ペンチルピペリジニウムカチオン、1−エチル−1−ヘキシルピペリジニウムカチオン、1−エチル−1−へプチルピペリジニウムカチオン、1−プロピル−1−ブチルピペリジニウムカチオン等のピペリジニウムカチオン;などが挙げられ、より好ましくは、1−へキシルピリジニウムカチオン、1−エチル−3−メチルピリジニウムカチオン、1−ブチル−3−メチルピリジニウムカチオン、1−オクチル−4−メチルピリジニウムカチオン、1−メチル−1−プロピルピロリジニウムカチオン、1−メチル−1−プロピルピペリジニウムカチオンである。
一般式(2)で表されるカチオンとしては、例えば、イミダゾリウムカチオン、テトラヒドロピリミジニウムカチオン、ジヒドロピリミジニウムカチオンなどが挙げられる。
一般式(2)で表されるカチオンの具体例としては、例えば、1,3−ジメチルイミダゾリウムカチオン、1,3−ジエチルイミダゾリウムカチオン、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムカチオン、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムカチオン、1−へキシル−3−メチルイミダゾリウムカチオン、1−オクチル−3−メチルイミダゾリウムカチオン、1−デシル−3−メチルイミダゾリウムカチオン、1−ドデシル−3−メチルイミダゾリウムカチオン、1−テトラデシル−3−メチルイミダゾリウムカチオン等のイミダゾリウムカチオンであり、より好ましくは、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムカチオン、1−へキシル−3−メチルイミダゾリウムカチオンである。
一般式(3)で表されるカチオンとしては、例えば、ピラゾリウムカチオン、ピラゾリニウムカチオンなどが挙げられる。
一般式(3)で表されるカチオンの具体例としては、例えば、1−メチルピラゾリウムカチオン、3−メチルピラゾリウムカチオン、1−エチル−2−メチルピラゾリニウムカチオン、1−エチル−2,3,5−トリメチルピラゾリウムカチオン、1−プロピル−2,3,5−トリメチルピラゾリウムカチオン、1−ブチル−2,3,5−トリメチルピラゾリウムカチオン等のピラゾリウムカチオン;1−エチル−2,3,5−トリメチルピラゾリニウムカチオン、1−プロピル−2,3,5−トリメチルピラゾリニウムカチオン、1−ブチル−2,3,5−トリメチルピラゾリニウムカチオン等のピラゾリニウムカチオン;などが挙げられる。
一般式(4)で表されるカチオンとしては、例えば、テトラアルキルアンモニウムカチオン、トリアルキルスルホニウムカチオン、テトラアルキルホスホニウムカチオンや、上記アルキル基の一部がアルケニル基やアルコキシル基、さらにはエポキシ基に置換されたものなどが挙げられる。
一般式(4)で表されるカチオンの具体例としては、例えば、トリエチルメチルアンモニウムカチオン、トリブチルエチルアンモニウムカチオン、トリメチルデシルアンモニウムカチオン、ジエチルメチルスルホニウムカチオン、ジブチルエチルスルホニウムカチオン、ジメチルデシルスルホニウムカチオン、トリエチルメチルホスホニウムカチオン、トリブチルエチルホスホニウムカチオン、トリメチルデシルホスホニウムカチオンなどの非対称のテトラアルキルアンモニウムカチオン、トリアルキルスルホニウムカチオン、テトラアルキルホスホニウムカチオンや、N,N−ジエチル−N−メチル−N−(2−メトキシエチル)アンモニウムカチオン、グリシジルトリメチルアンモニウムカチオン、ジアリルジメチルアンモニウムカチオン、N,N−ジメチル−N−エチル−N−プロピルアンモニウムカチオン、N,N−ジメチル−N−エチル−N−ブチルアンモニウムカチオン、N,N−ジメチル−N−エチル−N−ペンチルアンモニウムカチオン、N,N−ジメチル−N−エチル−N−ヘキシルアンモニウムカチオン、N,N−ジメチル−N−エチル−N−ヘプチルアンモニウムカチオン、N,N−ジメチル−N−エチル−N−ノニルアンモニウムカチオン、N,N−ジメチル−N,N−ジプロピルアンモニウムカチオン、N,N−ジエチル−N−プロピル−N−ブチルアンモニウムカチオン、N,N−ジメチル−N−プロピル−N−ペンチルアンモニウムカチオン、N,N−ジメチル−N−プロピル−N−ヘキシルアンモニウムカチオン、N,N−ジメチル−N−プロピル−N−ヘプチルアンモニウムカチオン、N,N−ジメチル−N−ブチル−N−ヘキシルアンモニウムカチオン、N,N−ジエチル−N−ブチル−N−ヘプチルアンモニウムカチオン、N,N−ジメチル−N−ペンチル−N−ヘキシルアンモニウムカチオン、N,N−ジメチル−N,N−ジヘキシルアンモニウムカチオン、トリメチルヘプチルアンモニウムカチオン、N,N−ジエチル−N−メチル−N−プロピルアンモニウムカチオン、N,N−ジエチル−N−メチル−N−ペンチルアンモニウムカチオン、N,N−ジエチル−N−メチル−N−ヘプチルアンモニウムカチオン、N,N−ジエチル−N−プロピル−N−ペンチルアンモニウムカチオン、トリエチルプロピルアンモニウムカチオン、トリエチルペンチルアンモニウムカチオン、トリエチルヘプチルアンモニウムカチオン、N,N−ジプロピル−N−メチル−N−エチルアンモニウムカチオン、N,N−ジプロピル−N−メチル−N−ペンチルアンモニウムカチオン、N,N−ジプロピル−N−ブチル−N−ヘキシルアンモニウムカチオン、N,N−ジプロピル−N,N−ジヘキシルアンモニウムカチオン、N,N−ジブチル−N−メチル−N−ペンチルアンモニウムカチオン、N,N−ジブチル−N−メチル−N−ヘキシルアンモニウムカチオン、トリオクチルメチルアンモニウムカチオン、N−メチル−N−エチル−N−プロピル−N−ペンチルアンモニウムカチオンなどが挙げられ、より好ましくは、トリメチルプロピルアンモニウムカチオンである。
イオン性液体を構成し得るフルオロ有機アニオンとしては、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切なフルオロ有機アニオンを採用し得る。このようなフルオロ有機アニオンは、完全にフッ素化(パーフルオロ化)されていてもよいし、部分的にフッ素化されていてもよい。
このようなフルオロ有機アニオンとしては、例えば、パーフルオロアルキルスルホネート、ビス(フルオロスルホニル)イミド、ビス(パーフルオロアルカンスルホニル)イミドであり、より具体的には、例えば、トリフルオロメタンスルホネート、ペンタフルオロエタンスルホネート、ヘプタフルオロプロパンスルホネート、ノナフルオロブタンスルホネート、ビス(フルオロスルホニル)イミド、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドである。
イオン性液体の具体例としては、上記カチオン成分と上記アニオン成分の組み合わせから適宜選択して用いられ得る。このようなイオン性液体の具体例としては、例えば、1−ヘキシルピリジニウムビス(フルオロスルホニル)イミド、1−エチル−3−メチルピリジニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−エチル−3−メチルピリジニウムペンタフルオロエタンスルホネート、1−エチル−3−メチルピリジニウムヘプタフルオロプロパンスルホネート、1−エチル−3−メチルピリジニウムノナフルオロブタンスルホネート、1−ブチル−3−メチルピリジニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−ブチル−3−メチルピリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−オクチル−4−メチルピリジニウムビス(フルオロスルホニル)イミド、1−メチル−1−プロピルピロリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−メチル−1−プロピルピロリジニウムビス(フルオロスルホニル)イミド、1−メチル−1−プロピルピペリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−メチル−1−プロピルピペリジニウムビス(フルオロスルホニル)イミド、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムトリフルオロメタンスルホネート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムヘプタフルオロプロパンスルホネート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムビス(フルオロスルホニル)イミド、1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウムビス(フルオロスルホニル)イミド、トリメチルプロピルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、リチウムビス(フルオロスルホニル)イミドである。
イオン性液体は、市販のものを使用してもよいが、下記のようにして合成することも可能である。イオン性液体の合成方法としては、目的とするイオン性液体が得られれば特に限定されないが、一般的には、文献「イオン性液体−開発の最前線と未来−」((株)シーエムシー出版発行)に記載されているような、ハロゲン化物法、水酸化物法、酸エステル法、錯形成法、および中和法などが用いられる。
下記にハロゲン化物法、水酸化物法、酸エステル法、錯形成法、および中和法について、窒素含有オニウム塩を例にその合成方法について示すが、その他の硫黄含有オニウム塩、リン含有オニウム塩など、その他のイオン性液体についても同様の手法により得ることができる。
ハロゲン化物法は、反応式(1)〜(3)に示すような反応によって行われる方法である。まず3級アミンとハロゲン化アルキルと反応させてハロゲン化物を得る(反応式(1)、ハロゲンとしては塩素、臭素、ヨウ素が用いられる)。
得られたハロゲン化物を目的とするイオン性液体のアニオン構造(A)を有する酸(HA)あるいは塩(MA、Mはアンモニウム、リチウム、ナトリウム、カリウムなど目的とするアニオンと塩を形成するカチオン)と反応させて目的とするイオン性液体(RNA)が得られる。
Figure 0006366200
水酸化物法は、反応式(4)〜(8)に示すような反応によって行われる方法である。まずハロゲン化物(RNX)をイオン交換膜法電解(反応式(4))、OH型イオン交換樹脂法(反応式(5))または酸化銀(AgO)との反応(反応式(6))で水酸化物(RNOH)を得る(ハロゲンとしては塩素、臭素、ヨウ素が用いられる)。
得られた水酸化物について上記ハロゲン化法と同様に反応式(7)〜(8)の反応を用いることにより、目的とするイオン性液体(RNA)が得られる。
Figure 0006366200
酸エステル法は、反応式(9)〜(11)に示すような反応によって行われる方法である。まず3級アミン(RN)を酸エステルと反応させて酸エステル物を得る(反応式(9)、酸エステルとしては、硫酸、亜硫酸、リン酸、亜リン酸、炭酸などの無機酸のエステルやメタンスルホン酸、メチルホスホン酸、ギ酸などの有機酸のエステルなどが用いられる)。
得られた酸エステル物について上記ハロゲン化法と同様に反応式(10)〜(11)の反応を用いることにより、目的とするイオン性液体(RNA)が得られる。また、酸エステルとしてメチルトリフルオロメタンスルホネート、メチルトリフルオロアセテートなどを用いることにより、直接イオン性液体を得ることもできる。
Figure 0006366200
中和法は、反応式(12)に示すような反応によって行われる方法である。3級アミンとCFCOOH,CFSOH,(CFSONH、(CFSOCH、(CSONHなどの有機酸とを反応させることにより得ることができる。
Figure 0006366200
上記の反応式(1)〜(12)に記載のRは、水素または炭素数1から20の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでいてもよい。
イオン伝導ポリマーとしては、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切なイオン伝導ポリマーを採用し得る。このようなイオン伝導ポリマーとしては、例えば、4級アンモニウム塩基)を有するモノマーを重合もしくは共重合して得られたイオン導電性重合体;ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリエチレンイミン、アリルアミン系重合体等の導電性ポリマー;などが挙げられる。イオン伝導ポリマーは、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
イオン伝導フィラーとしては、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切なイオン伝導フィラーを採用し得る。このようなイオン伝導フィラーとしては、例えば、酸化錫、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化カドミウム、酸化チタン、酸化亜鉛、インジウム、錫、アンチモン、金、銀、銅、アルミニウム、ニッケル、クロム、チタン、鉄、コバルト、ヨウ化銅、ITO(酸化インジウム/酸化錫)、ATO(酸化アンチモン/酸化錫)などが挙げられる。イオン伝導フィラーは、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
電気伝導ポリマーとしては、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な電気伝導ポリマーを採用し得る。このような電気伝導ポリマーとしては、例えば、(3,4−エチレンジオキシチオフェン)−ポリ(スチレンスルホン酸)などが挙げられる。
粘着剤組成物a2には、アクリル系ポリマーとオリゴマー成分と導電成分以外に、必要に応じて架橋剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定剤、老化防止剤、粘着付与剤、可塑剤、軟化剤、充填剤、着色剤(顔料や染料など)、界面活性剤、帯電防止剤などの公知の添加剤が含まれていてもよい。架橋剤を用いて、アクリル系ポリマーやオリゴマー成分を架橋させることにより、粘着剤としての凝集力を一層大きくすることができる。したがって、粘着剤組成物a2には、架橋剤が含まれていることが好ましい。架橋剤は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、メラミン系架橋剤、過酸化物系架橋剤の他、尿素系架橋剤、金属アルコキシド系架橋剤、金属キレート系架橋剤、金属塩系架橋剤、カルボジイミド系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、アジリジン系架橋剤、アミン系架橋剤などが挙げられる。なかでも好ましくは、イソシアネート系架橋剤またはエポキシ系架橋剤である。
イソシアネート系架橋剤の含有量は、所望とする粘着力に応じて、任意の適切な量に設定され得、アクリル系ポリマー100重量部に対して、好ましくは0.01重量部〜20重量部であり、より好ましくは0.01重量部〜10重量部であり、さらに好ましくは0.03重量部〜5重量部である。
エポキシ系架橋剤の含有量は、所望とする粘着力に応じて、任意の適切な量に設定され得、アクリル系ポリマー100重量部に対して、好ましくは0.01重量部〜20重量部であり、より好ましくは0.01重量部〜10重量部であり、さらに好ましくは0.03重量部〜5重量部である。
粘着付与剤としては、任意の適切な粘着付与剤が用いられる。
粘着付与剤の含有量は、アクリル系ポリマー100重量部に対して、好ましくは1重量部〜80重量部であり、より好ましくは5重量部〜70重量部であり、さらに好ましくは10重量部〜50重量部であり、特に好ましくは10重量部〜40重量部である。粘着付与剤を添加することにより粘着力を高めることができる。
粘着剤組成物a2は、例えば、アクリル系ポリマーと、必要に応じてオリゴマー成分と、必要に応じて架橋剤等の他の添加剤とを混合することにより、調製することができる。
粘着剤組成物a2から導電成分含有粘着剤層A2を形成する方法としては、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な方法を採用し得る。例えば、任意の適切な基材(例えば、PET基材など)上に粘着剤組成物a2を塗布し、加熱・乾燥等を行い、導電成分含有粘着剤層A2を形成する。好ましくは、基材層A1上に粘着剤組成物a2を塗布し、加熱・乾燥等を行い、導電成分含有粘着剤層A2を形成する。粘着剤組成物a2を塗布するためには、例えば、任意の適切なコーティング法を用い得る。このようなコーティング法としては、例えば、グラビヤロールコーター、リバースロールコーター、キスロールコーター、ディップロールコーター、バーコーター、ナイフコーター、スプレーコーター、コンマコーター、ダイレクトコーターなどの慣用のコーターを用いるコーティング法が挙げられる。
<帯電防止層A3>
帯電防止層A3の厚みとしては、本発明の効果を損なわない範囲で、目的に応じて、任意の適切な厚みを採用し得る。このような厚みとしては、好ましくは1nm〜1000nmであり、より好ましくは5nm〜900nmであり、さらに好ましくは7.5nm〜800nmであり、特に好ましくは10nm〜700nmである。
帯電防止層A3は、1層のみであってもよいし、2層以上であってもよい。
帯電防止層A3としては、帯電防止効果を奏することができる層であれば、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な帯電防止層を採用し得る。このような帯電防止層としては、好ましくは、導電性ポリマーを含む導電コート液を任意の適切な基材層上にコーティングして形成される帯電防止層である。具体的には、例えば、導電性ポリマーを含む導電コート液を基材層A1上にコーティングして形成される帯電防止層である。具体的なコーティングの方法としては、ロールコート法、バーコート法、グラビアコート法などが挙げられる。
導電性ポリマーとしては、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な導電性ポリマーを採用し得る。このような導電性ポリマーとしては、例えば、π共役系導電性ポリマーにポリアニオンがドープされた導電性ポリマーなどが挙げられる。π共役系導電性ポリマーとしては、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリン、ポリアセチレンなどの鎖状導電性ポリマーが挙げられる。ポリアニオンとしては、ポリスチレンスルホン酸、ポリイソプレンスルホン酸、ポリビニルスルホン酸、ポリアリルスルホン酸、ポリアクリル酸エチルスルホン酸、ポリメタクリルカルボン酸などが挙げられる。
≪セパレーターQ≫
セパレーターQの厚みとしては、本発明の効果を損なわない範囲で、目的に応じて、任意の適切な厚みを採用し得る。このような厚みとしては、好ましくは4μm〜500μmであり、より好ましくは10μm〜400μmであり、さらに好ましくは15μm〜350μmであり、特に好ましくは20μm〜300μmである。
セパレーターQは帯電防止離型層Bと基材層B3を含む。セパレーターQは、帯電防止離型層Bと基材層B3を含んでいれば、本発明の効果を損なわない範囲で、目的に応じて、任意の適切な他の層を含み得る。
帯電防止離型層Bの厚みとしては、本発明の効果を損なわない範囲で、目的に応じて、任意の適切な厚みを採用し得る。このような厚みとしては、好ましくは10nm〜3000nmであり、より好ましくは15nm〜2400nmであり、さらに好ましくは17.5nm〜1800nmであり、特に好ましくは20nm〜1200nmである。
帯電防止離型層Bは、1層であってもよいし、2層以上であってもよい。
帯電防止離型層Bは、帯電防止性能を有する離型層であれば、任意の適切な層を採用し得る。このような帯電防止離型層Bは、例えば、アルカリ金属塩、イオン性液体、導電性ポリマーから選ばれる少なくとも1種を含み、好ましくは、導電性ポリマーを含む。導電性ポリマーとしては、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な導電性ポリマーを採用し得る。このような導電性ポリマーとしては、例えば、<帯電防止層A3>の項目で例示したものが挙げられる。
帯電防止離型層Bとしては、例えば、後述の<離型層B1>中に上記導電性ポリマーが含まれているものが挙げられる。
帯電防止離型層Bは、好ましくは、離型層B1と帯電防止層B2を含む。すなわち、セパレーターQは、好ましくは、離型層B1と帯電防止層B2と基材層B3をこの順に含む。セパレーターQは、離型層B1と帯電防止層B2と基材層B3をこの順に含んでいれば、本発明の効果を損なわない範囲で、目的に応じて、任意の適切な他の層を含み得る。
セパレーターQの一つの実施形態は、図3に示すように、離型層B1と帯電防止層B2と基材層B3とからなる。
セパレーターQは、離型層B1と帯電防止層B2と基材層B3と帯電防止層B4をこの順に含んでいてもよい。
セパレーターQの別の一つの実施形態は、図4に示すように、離型層B1と帯電防止層B2と基材層B3と帯電防止層B4とからなる。
<離型層B1>
離型層B1は、導電成分含有粘着剤層A2からの剥離性を高めるために設けられる。離型層の形成材料は、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な形成材料を採用し得る。このような形成材料としては、例えば、シリコーン系離型剤、フッ素系離型剤、長鎖アルキル系離型剤、脂肪酸アミド系離型剤などが挙げられる。これらのなかでも、シリコーン系離型剤が好ましい。離型層B1は、塗布層として形成することができる。
離型層B1の厚みとしては、本発明の効果を損なわない範囲で、目的に応じて、任意の適切な厚みを採用し得る。このような厚みとしては、好ましくは10nm〜2000nmであり、より好ましくは10nm〜1500nmであり、さらに好ましくは10nm〜1000nmであり、特に好ましくは10nm〜500nmである。
離型層B1は、1層のみであってもよいし、2層以上であってもよい。
シリコーン系離型層としては、例えば、付加反応型シリコーン樹脂が挙げられる。例えば、信越化学工業製のKS−774、KS−775、KS−778、KS−779H、KS−847H、KS−847T;東芝シリコーン製のTPR−6700、TPR−6710、TPR−6721;東レ・ダウ・コーニング製のSD7220、SD7226;などが挙げられる。シリコーン系離型層の塗布量(乾燥後)は、好ましくは0.01g/m〜2g/mであり、より好ましくは0.01g/m〜1g/mであり、さらに好ましくは0.01g/m〜0.5g/mである。
離型層B1の形成は、例えば、上記の形成材料を、任意の適切な層上に、リバースグラビアコート、バーコート、ダイコート等、従来公知の塗布方式により塗布した後に、通常、120〜200℃程度で熱処理を施すことにより硬化させることにより行うことができる。また、必要に応じて熱処理と紫外線照射等の活性エネルギー線照射とを併用してもよい。
<帯電防止層B2>
帯電防止層B2の厚みとしては、本発明の効果を損なわない範囲で、目的に応じて、任意の適切な厚みを採用し得る。このような厚みとしては、好ましくは1nm〜1000nmであり、より好ましくは5nm〜900nmであり、さらに好ましくは7.5nm〜800nmであり、特に好ましくは10nm〜700nmである。
帯電防止層B2は、1層のみであってもよいし、2層以上であってもよい。
帯電防止層B2としては、帯電防止効果を奏することができる層であれば、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な帯電防止層を採用し得る。このような帯電防止層としては、好ましくは、導電性ポリマーを含む導電コート液を任意の適切な基材層上にコーティングして形成される帯電防止層である。具体的には、例えば、導電性ポリマーを含む導電コート液を基材層B3上にコーティングして形成される帯電防止層である。具体的なコーティングの方法としては、ロールコート法、バーコート法、グラビアコート法などが挙げられる。
導電性ポリマーとしては、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な導電性ポリマーを採用し得る。このような導電性ポリマーとしては、例えば、<帯電防止層A3>の項目で例示したものが挙げられる。
<基材層B3>
基材層B3としては、本発明の効果を損なわない範囲で、目的に応じて、任意の適切な材料から形成される基材を採用し得る。このような材料としては、例えば、<基材層A1>の項目で例示したものが挙げられる。
基材層B3は、1層のみであってもよいし、2層以上であってもよい。
基材層B3の厚みとしては、本発明の効果を損なわない範囲で、目的に応じて、任意の適切な厚みを採用し得る。このような厚みとしては、好ましくは4μm〜500μmであり、より好ましくは10μm〜400μmであり、さらに好ましくは15μm〜350μmであり、特に好ましくは20μm〜300μmである。
基材層B3は、後に説明する帯電防止剤を含んでいてもよい。帯電防止剤を含む基材層B3としては、例えば、帯電防止剤が練り込まれた樹脂シートが用いられ得る。このような樹脂シートは、樹脂と帯電防止剤とを含む基材層B3形成用組成物から形成され得る。
基材層B3そのものが帯電防止剤として作用してもよい。例えば、基材層B3の材料として金属箔を採用する場合は、基材層B3そのものが帯電防止剤として作用し得る。
基材層B3は、表面処理が施されていてもよい。表面処理としては、例えば、コロナ処理、プラズマ処理、クロム酸処理、オゾン暴露、火炎暴露、高圧電撃暴露、イオン化放射線処理、下塗り剤によるコーティング処理などが挙げられる。
有機コーティング材料としては、例えば、<基材層A1>の項目で例示したものが挙げられる。
基材層B3には、本発明の効果を損なわない範囲で、目的に応じて、任意の適切な他の添加剤が含まれていてもよい。
<帯電防止層B4>
帯電防止層B4の厚みとしては、本発明の効果を損なわない範囲で、目的に応じて、任意の適切な厚みを採用し得る。このような厚みとしては、好ましくは1nm〜1000nmであり、より好ましくは5nm〜900nmであり、さらに好ましくは7.5nm〜800nmであり、特に好ましくは10nm〜700nmである。
帯電防止層B4は、1層のみであってもよいし、2層以上であってもよい。
帯電防止層B4としては、帯電防止効果を奏することができる層であれば、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な帯電防止層を採用し得る。このような帯電防止層としては、好ましくは、導電性ポリマーを含む導電コート液を任意の適切な基材層上にコーティングして形成される帯電防止層である。具体的には、例えば、導電性ポリマーを含む導電コート液を基材層B3上にコーティングして形成される帯電防止層である。具体的なコーティングの方法としては、ロールコート法、バーコート法、グラビアコート法などが挙げられる。
導電性ポリマーとしては、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な導電性ポリマーを採用し得る。このような導電性ポリマーとしては、例えば、例えば、<帯電防止層A3>の項目で例示したものが挙げられる。
≪セパレーター付補強用フィルム≫
本発明のセパレーター付補強用フィルムは、補強用フィルムPとセパレーターQを、導電成分含有粘着剤層A2と帯電防止離型層Bが直接に積層されてなるように張り合わせることにより得ることができる。
帯電防止離型層Bは、好ましくは、離型層B1と帯電防止層B2を含む。すなわち、セパレーターQは、好ましくは、離型層B1と帯電防止層B2と基材層B3をこの順に含む。よって、好ましくは、本発明のセパレーター付補強用フィルムは、補強用フィルムPとセパレーターQを、導電成分含有粘着剤層A2と離型層B1が直接に積層されてなるように張り合わせることにより得ることができる。
本発明のセパレーター付補強用フィルムの一つの実施形態は、図5に示すように、基材層A1と導電成分含有粘着剤層A2とからなる補強用フィルムPと、離型層B1と帯電防止層B2と基材層B3とからなるセパレーターQとが、導電成分含有粘着剤層A2と離型層B1が直接に積層されてなるように張り合わせられた形態である。
本発明のセパレーター付補強用フィルムの別の一つの実施形態は、図6に示すように、基材層A1と導電成分含有粘着剤層A2とからなる補強用フィルムPと、離型層B1と帯電防止層B2と基材層B3と帯電防止層B4とからなるセパレーターQとが、導電成分含有粘着剤層A2と離型層B1が直接に積層されてなるように張り合わせられた形態である。
本発明のセパレーター付補強用フィルムの別の一つの実施形態は、図7に示すように、帯電防止層A3と基材層A1と導電成分含有粘着剤層A2とからなる補強用フィルムPと、離型層B1と帯電防止層B2と基材層B3とからなるセパレーターQとが、導電成分含有粘着剤層A2と離型層B1が直接に積層されてなるように張り合わせられた形態である。
本発明のセパレーター付補強用フィルムの別の一つの実施形態は、図8に示すように、帯電防止層A3と基材層A1と導電成分含有粘着剤層A2とからなる補強用フィルムPと、離型層B1と帯電防止層B2と基材層B3と帯電防止層B4とからなるセパレーターQとが、導電成分含有粘着剤層A2と離型層B1が直接に積層されてなるように張り合わせられた形態である。
本発明のセパレーター付補強用フィルムは、温度23℃、湿度50%RHにおいて、剥離角度150度、剥離速度10m/分で、補強用フィルムPからセパレーターQを剥離したときの、導電成分含有粘着剤層A2の表面の剥離帯電圧が3.0kV以下であり、帯電防止離型層Bの表面の剥離帯電圧が1.0kV以下である。上記導電成分含有粘着剤層A2の表面の剥離帯電圧および上記帯電防止離型層Bの表面の剥離帯電圧が上記範囲内にあれば、セパレーターを剥離する際に発生し得る剥離帯電を抑制でき、光学部材や電子部材などの露出面側に予め貼り合せた該セパレーター付補強用フィルムからセパレーターを剥離しても、該光学部材や電子部材に与えるダメージを軽減できる。
上記導電成分含有粘着剤層A2の表面の剥離帯電圧は、好ましくは3.0kV以下であり、より好ましくは0.05kV〜2.9kVであり、さらに好ましくは0.075kV〜2.8kVであり、特に好ましくは0.10kV〜2.7kVである。
上記帯電防止離型層Bの表面の剥離帯電圧は、好ましくは1.0kV以下であり、より好ましくは0.05kV〜0.90kVであり、さらに好ましくは0.075kV〜0.80kVであり、特に好ましくは0.1kV〜0.70kVである。
本発明のセパレーター付補強用フィルムは、帯電防止離型層Bが離型層B1と帯電防止層B2を含み、導電成分含有粘着剤層A2と離型層B1が直接に積層されてなる場合、温度23℃、湿度50%RHにおいて、剥離角度150度、剥離速度10m/分で、補強用フィルムPからセパレーターQを剥離したときの、離型層B1の表面の剥離帯電圧が1.0kV以下である。上記離型層B1の表面の剥離帯電圧が上記範囲内にあれば、セパレーターを剥離する際に発生し得る剥離帯電を抑制でき、光学部材や電子部材などの露出面側に予め貼り合せた該セパレーター付補強用フィルムからセパレーターを剥離しても、該光学部材や電子部材に与えるダメージを軽減できる。
上記離型層B1の表面の剥離帯電圧は、好ましくは1.0kV以下であり、より好ましくは0.05kV〜0.90kVであり、さらに好ましくは0.075kV〜0.80kVであり、特に好ましくは0.1kV〜0.70kVである。
本発明のセパレーター付補強用フィルムは、温度23℃、湿度50%RHにおいて、剥離角度150度、剥離速度10m/分で、補強用フィルムPからセパレーターQを剥離したときの、帯電防止離型層Bの表面の表面抵抗値が、好ましくは1.0×10Ω〜1.0×1012Ωであり、より好ましくは5.0×10Ω〜7.5×1011Ωであり、さらに好ましくは7.5×10Ω〜5.0×1011Ωであり、特に好ましくは1.0×10Ω〜1.0×1011Ωである。上記帯電防止離型層Bの表面の表面抵抗値が上記範囲内にあれば、セパレーターを剥離する際に発生し得る剥離帯電を抑制でき、光学部材や電子部材などの露出面側に予め貼り合せた該セパレーター付補強用フィルムからセパレーターを剥離しても、該光学部材や電子部材に与えるダメージをより軽減できる。
本発明のセパレーター付補強用フィルムは、帯電防止離型層Bが離型層B1と帯電防止層B2を含み、導電成分含有粘着剤層A2と離型層B1が直接に積層されてなる場合、温度23℃、湿度50%RHにおいて、剥離角度150度、剥離速度10m/分で、補強用フィルムPからセパレーターQを剥離したときの、離型層B1の表面の表面抵抗値が、好ましくは1.0×10Ω〜1.0×1012Ωであり、より好ましくは5.0×10Ω〜7.5×1011Ωであり、さらに好ましくは7.5×10Ω〜5.0×1011Ωであり、特に好ましくは1.0×10Ω〜1.0×1011Ωである。上記離型層B1の表面の表面抵抗値が上記範囲内にあれば、セパレーターを剥離する際に発生し得る剥離帯電を抑制でき、光学部材や電子部材などの露出面側に予め貼り合せた該セパレーター付補強用フィルムからセパレーターを剥離しても、該光学部材や電子部材に与えるダメージをより軽減できる。
本発明のセパレーター付補強用フィルムは、温度23℃、湿度50%RHにおいて、剥離角度150度、剥離速度10m/分で、補強用フィルムPからセパレーターQを剥離したときの、導電成分含有粘着剤層A2の表面の表面抵抗値が、好ましくは1.0×10Ω〜1.0×1012Ωであり、より好ましくは5.0×10Ω〜7.5×1011Ωであり、さらに好ましくは7.5×10Ω〜5.0×1011Ωであり、特に好ましくは1.0×10Ω〜1.0×1011Ωである。上記導電成分含有粘着剤層A2の表面の表面抵抗値が上記範囲内にあれば、セパレーターを剥離する際に発生し得る剥離帯電を抑制でき、光学部材や電子部材などの露出面側に予め貼り合せた該セパレーター付補強用フィルムからセパレーターを剥離しても、該光学部材や電子部材に与えるダメージをより軽減できる。
本発明のセパレーター付補強用フィルムは、温度23℃、湿度50%RHにおいて、剥離角度150度、剥離速度10m/分で、補強用フィルムPからセパレーターQを剥離した後における、ガラス板に対する導電成分含有粘着剤層A2の、温度23℃、湿度50%RH、剥離角度180度、引張速度300mm/分での初期粘着力が、好ましくは1.0N/25mm以上であり、より好ましくは1.0N/25mm〜50N/25mmであり、さらに好ましくは1.0N/25mm〜45N/25mmであり、特に好ましくは1.0N/25mm〜40N/25mmである。上記ガラス板に対する導電成分含有粘着剤層A2の初期粘着力が上記範囲内にあれば、良好な密着力が得られ、被着体に対しての密着不良を軽減できる。
本発明のセパレーター付補強用フィルムは、温度23℃、湿度50%RHにおいて、剥離角度180度、引張速度300mm/分で、補強用フィルムPからセパレーターQを剥離したときの剥離力が、好ましくは0.30N/25mm以下であり、より好ましくは0.005N/25mm〜0.30N/25mmであり、さらに好ましくは0.0075N/25mm〜0.30N/25mmであり、特に好ましくは0.01N/25mm〜0.30N/25mmである。上記剥離力が上記範囲内にあれば、セパレーター付補強用フィルムを取扱う際に、セパレーターが補強用フィルムから誤って剥がれてしまうことを軽減できるとともに、セパレーターを剥離する際に、補強用フィルムの粘着剤層の凝集破壊あるいは投錨破壊を軽減できる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例になんら限定されるものではない。なお、実施例等における、試験および評価方法は以下のとおりである。なお、「部」と記載されている場合は、特記事項がない限り「重量部」を意味し、「%」と記載されている場合は、特記事項がない限り「重量%」を意味する。
<重量平均分子量の測定>
重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)法により測定した。具体的には、GPC測定装置として、商品名「HLC−8120GPC」(東ソー株式会社製)を用いて、下記の条件にて測定し、標準ポリスチレン換算値により算出した。
(分子量測定条件)
・サンプル濃度:0.2重量%(テトラヒドロフラン溶液)
・サンプル注入量:10μL
・カラム:商品名「TSKguardcolumn SuperHZ−H(1本)+TSKgel SuperHZM−H(2本)」(東ソー株式会社製)
・リファレンスカラム:商品名「TSKgel SuperH−RC(1本)」(東ソー株式会社製)
・溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
・流量:0.6mL/min
・検出器:示差屈折計(RI)
・カラム温度(測定温度):40℃
<表面抵抗値の測定>
温度23℃、湿度50%RHにおいて、剥離角度150度、剥離速度10m/分で、セパレーター付補強用フィルムからセパレーターを剥離した。その後、残った補強用フィルム部分の基材層側表面および粘着剤層側表面、ならびに、剥離したセパレーター部分の離型層側表面および基材層側表面の表面抵抗値を、TREK社製のMODEL152−1(152P−2Pプローブ)で測定した。測定は電圧10V、時間10sec、温度23℃、湿度50%RHで実施した。
<粘着剤層表面の剥離帯電圧の測定>
予め除電しておいたセパレーター付補強用フィルムを幅70mm、長さ130mmサイズにカットし、セパレーターを剥離した後の粘着剤層表面の電位を、30mm離れた位置に固定した静電電位測定器(シシド静電気株式会社、STATIRON DZ4)にて測定した。測定は、温度23℃、湿度50%RHの環境下にて行った。なお、セパレーターの剥離は、セパレーターを自動巻き取り機に固定し、温度23℃、湿度50%RHにおいて、剥離角度150度、剥離速度10m/分となるようにして剥離した。
<離型層表面の剥離帯電圧の測定>
予め除電しておいたセパレーター付補強用フィルムを幅70mm、長さ130mmサイズにカットし、セパレーターを剥離した後の離型層表面の電位を、30mm離れた位置に固定した静電電位測定器(シシド静電気株式会社、STATIRON DZ4)にて測定した。測定は、温度23℃、湿度50%RHの環境下にて行った。なお、セパレーターの剥離は、セパレーターを自動巻き取り機に固定し、温度23℃、湿度50%RHにおいて、剥離角度150度、剥離速度10m/分となるようにして剥離した。
<ガラス板に対する粘着剤層の初期粘着力の測定>
予め除電しておいたセパレーター付補強用フィルムを幅25mm、長さ150mmに切断し、評価用サンプルとした。温度23℃、湿度50%RHの雰囲気下で、評価用サンプルの粘着剤層表面をガラス板(松浪硝子工業株式会社製、商品名:マイクロスライドガラスS)に、2.0kgローラー1往復により貼り付けた。温度23℃、湿度50%RHの雰囲気下で30分間養生した後、万能引張試験機(ミネベア株式会社製、製品名:TCM−1kNB)を用い、剥離角度180度、引っ張り速度300mm/分で剥離し、粘着力を測定した。
<セパレーターの剥離力の測定>
予め除電しておいたセパレーター付補強用フィルムを幅25mm、長さ150mmに切断し、評価用サンプルとした。補強用の基材面がアクリル板に接するように補強用フィルムを固定し、温度23℃、湿度50%RHの雰囲気下で、万能引張試験機(ミネベア株式会社製、製品名:TCM−1kNB)を用い、剥離角度180度、引っ張り速度300mm/分でセパレーターを剥離し、セパレーター剥離力を測定した。
〔製造例1〕:(メタ)アクリル系重合体(1)の製造
攪拌羽根、温度計、窒素ガス導入管、冷却器を備えた四つ口フラスコに、ブチルアクリレート(日本触媒社製):95重量部、アクリル酸(東亜合成社製):5重量部、重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(和光純薬工業社製):0.2重量部、酢酸エチル:156重量部を仕込み、緩やかに攪拌しながら窒素ガスを導入し、フラスコ内の液温を63℃付近に保って10時間重合反応を行い、重量平均分子量70万の(メタ)アクリル系重合体(1)の溶液(40重量%)を調製した。
〔製造例2〕:(メタ)アクリル系重合体(2)の製造
モノマー成分としてメタクリル酸シクロヘキシル[ホモポリマー(ポリメタクリル酸シクロヘキシル)のガラス転移温度:66℃]:95重量部、アクリル酸:5重量部、連鎖移動剤として2−メルカプトエタノール:3重量部、重合開始剤として2,2´−アゾビスイソブチロニトリル:0.2重量部、および重合溶媒としてトルエン:103.2重量部を、セパラブルフラスコに投入し、窒素ガスを導入しながら、1時間攪拌した。このようにして、重合系内の酸素を除去した後、70℃に昇温し、3時間反応させ、さらに、75℃で2時間反応させて、重量平均分子量4000の(メタ)アクリル系重合体(2)の溶液(50重量%)を得た。
〔製造例3〕:アクリル系粘着剤組成物(1)の製造
製造例1で得られた(メタ)アクリル系重合体(1)の溶液に、該(メタ)アクリル系重合体(1)の溶液の固形分100重量部に対して、架橋剤としてTETRAD−C(三菱瓦斯化学社製)を固形分換算で0.075重量部を、導電成分としてCIL−312(日本カーリット社製)を固形分換算で3.0重量部を加えて、全体の固形分が25重量%となるように酢酸エチルで希釈し、ディスパーで攪拌し、アクリル系樹脂を含むアクリル系粘着剤組成物(1)を得た。
〔製造例4〕:アクリル系粘着剤組成物(2)の製造
製造例1で得られた(メタ)アクリル系重合体(1)の溶液に、該(メタ)アクリル系重合体(1)の溶液の固形分100重量部に対して、架橋剤としてTETRAD−C(三菱瓦斯化学社製)を固形分換算で0.075重量部を、製造例2で得られた(メタ)アクリル系重合体(2)の溶液を固形分換算で20重量部を、導電成分としてCIL−312(日本カーリット社製)を固形分換算で3.0重量部を加えて、全体の固形分が25重量%となるように酢酸エチルで希釈し、ディスパーで攪拌し、アクリル系樹脂を含むアクリル系粘着剤組成物(2)を得た。
〔製造例5〕:アクリル系粘着剤組成物(3)の製造
製造例1で得られた(メタ)アクリル系重合体(1)の溶液に、該(メタ)アクリル系重合体(1)の溶液の固形分100重量部に対して、架橋剤としてTETRAD−C(三菱瓦斯化学社製)を固形分換算で0.075重量部を加えて、全体の固形分が25重量%となるように酢酸エチルで希釈し、ディスパーで攪拌し、アクリル系樹脂を含むアクリル系粘着剤組成物(3)を得た。
〔製造例6〕:アクリル系粘着剤組成物(4)の製造
製造例1で得られた(メタ)アクリル系重合体(1)の溶液に、該(メタ)アクリル系重合体(1)の溶液の固形分100重量部に対して、架橋剤としてTETRAD−C(三菱瓦斯化学社製)を固形分換算で0.075重量部を、製造例2で得られた(メタ)アクリル系重合体(2)の溶液を固形分換算で20重量部を加えて、全体の固形分が25重量%となるように酢酸エチルで希釈し、ディスパーで攪拌し、アクリル系樹脂を含むアクリル系粘着剤組成物(4)を得た。
〔製造例7〕:〔帯電防止層〕/〔基材層〕の積層体(A)の製造
導電コーティング剤として、S−948(中京油脂株式会社製):100重量部、P−795(中京油脂株式会社製):10重量部を、純水とエキネンF6(日本アルコール販売株式会社製)との混合溶液で0.3重量%に希釈し、導電コート液(a)を得た。得られた導電コート液(a)を、ポリエステル樹脂からなる基材「ルミラーS10」(厚み38μm、東レ株式会社製)に、ワイヤーバーで乾燥後の厚みが20nmとなるよう塗布し、乾燥温度130℃、乾燥時間3分の条件でキュアーして乾燥し、〔帯電防止層〕/〔基材層〕の積層体(A)を製造した。
〔製造例8〕:〔帯電防止層〕/〔基材層〕/〔帯電防止層〕の積層体(B)の製造
製造例7で得られた〔帯電防止層〕/〔基材層〕の積層体(A)の基材層側の表面に、製造例7で調製した導電コート液(a)を、ワイヤーバーで乾燥後の厚みが20nmとなるよう塗布し、乾燥温度130℃、乾燥時間3分の条件でキュアーして乾燥し、〔帯電防止層〕/〔基材層〕/〔帯電防止層〕の積層体(B)を製造した。
〔製造例9〕:〔離型層〕/〔帯電防止層〕/〔基材層〕/〔帯電防止層〕の積層体(C)の製造
シリコーン離型剤(信越化学工業株式会社製、KS−847):100重量部、触媒(信越化学工業株式会社製、CAT PL−50T):1.0重量部をトルエンで1.0重量%に希釈し、Si離型剤処理液を得た。得られたSi離型剤処理液を、製造例8で得られた〔帯電防止層〕/〔基材層〕/〔帯電防止層〕の積層体(B)の一方の帯電防止層の表面に、ワイヤーバーで乾燥後の厚みが100nmとなるよう塗布し、乾燥温度130℃、乾燥時間3分の条件でキュアーして乾燥し、〔離型層〕/〔帯電防止層〕/〔基材層〕/〔帯電防止層〕の積層体(C)を製造した。
〔製造例10〕:〔離型層〕/〔帯電防止層〕/〔基材層〕の積層体(D)の製造
製造例9で得られたSi離型剤処理液を、製造例7で得られた〔帯電防止層〕/〔基材層〕の積層体(A)の帯電防止層の表面に、ワイヤーバーで乾燥後の厚みが100nmとなるよう塗布し、乾燥温度130℃、乾燥時間3分の条件でキュアーして乾燥し、〔離型層〕/〔帯電防止層〕/〔基材層〕の積層体(D)を製造した。
〔実施例1〕
製造例3で得られたアクリル系粘着剤組成物(1)を、ポリエステル樹脂からなる基材「ルミラーS10」(厚み38μm、東レ株式会社製)にファウンテンロールで乾燥後の厚みが25μmとなるよう塗布し、乾燥温度130℃、乾燥時間3分の条件でキュアーして乾燥した。このようにして、〔基材層〕/〔粘着剤層〕の積層体(P1)を得た。得られた〔基材層〕/〔粘着剤層〕の積層体(P1)と、製造例9で得られた〔離型層〕/〔帯電防止層〕/〔基材層〕/〔帯電防止層〕の積層体(C)とを、粘着剤層と離型層が直接に積層されるように貼り合せて、セパレーター付補強用フィルム(1)を得た。得られたセパレーター付補強用フィルム(1)は、常温で7日間エージングを行い、その後、各種評価を行った。結果を表1に示した。
〔実施例2〕
製造例4で得られたアクリル系粘着剤組成物(2)を、ポリエステル樹脂からなる基材「ルミラーS10」(厚み38μm、東レ株式会社製)にファウンテンロールで乾燥後の厚みが25μmとなるよう塗布し、乾燥温度130℃、乾燥時間3分の条件でキュアーして乾燥した。このようにして、〔基材層〕/〔粘着剤層〕の積層体(P2)を得た。得られた〔基材層〕/〔粘着剤層〕の積層体(P2)と、製造例9で得られた〔離型層〕/〔帯電防止層〕/〔基材層〕/〔帯電防止層〕の積層体(C)とを、粘着剤層と離型層が直接に積層されるように貼り合せて、セパレーター付補強用フィルム(2)を得た。得られたセパレーター付補強用フィルム(2)は、常温で7日間エージングを行い、その後、各種評価を行った。結果を表1に示した。
〔実施例3〕
製造例3で得られたアクリル系粘着剤組成物(1)を、製造例7で得られた〔帯電防止層〕/〔基材層〕の積層体(A)の基材層の表面にファウンテンロールで乾燥後の厚みが25μmとなるよう塗布し、乾燥温度130℃、乾燥時間3分の条件でキュアーして乾燥した。このようにして、〔帯電防止層〕/〔基材層〕/〔粘着剤層〕の積層体(P3)を得た。得られた〔帯電防止層〕/〔基材層〕/〔粘着剤層〕の積層体(P3)と、製造例9で得られた〔離型層〕/〔帯電防止層〕/〔基材層〕/〔帯電防止層〕の積層体(C)とを、粘着剤層と離型層が直接に積層されるように貼り合せて、セパレーター付補強用フィルム(3)を得た。得られたセパレーター付補強用フィルム(3)は、常温で7日間エージングを行い、その後、各種評価を行った。結果を表1に示した。
〔実施例4〕
製造例4で得られたアクリル系粘着剤組成物(2)を、製造例7で得られた〔帯電防止層〕/〔基材層〕の積層体(A)の基材層の表面にファウンテンロールで乾燥後の厚みが25μmとなるよう塗布し、乾燥温度130℃、乾燥時間3分の条件でキュアーして乾燥した。このようにして、〔帯電防止層〕/〔基材層〕/〔粘着剤層〕の積層体(P4)を得た。得られた〔帯電防止層〕/〔基材層〕/〔粘着剤層〕の積層体(P4)と、製造例9で得られた〔離型層〕/〔帯電防止層〕/〔基材層〕/〔帯電防止層〕の積層体(C)とを、粘着剤層と離型層が直接に積層されるように貼り合せて、セパレーター付補強用フィルム(4)を得た。得られたセパレーター付補強用フィルム(4)は、常温で7日間エージングを行い、その後、各種評価を行った。結果を表1に示した。
〔実施例5〕
製造例3で得られたアクリル系粘着剤組成物(1)を、ポリエステル樹脂からなる基材「ルミラーS10」(厚み38μm、東レ株式会社製)にファウンテンロールで乾燥後の厚みが25μmとなるよう塗布し、乾燥温度130℃、乾燥時間3分の条件でキュアーして乾燥した。このようにして、〔基材層〕/〔粘着剤層〕の積層体(P5)を得た。得られた〔基材層〕/〔粘着剤層〕の積層体(P5)と、製造例10で得られた〔離型層〕/〔帯電防止層〕/〔基材層〕の積層体(D)とを、粘着剤層と離型層が直接に積層されるように貼り合せて、セパレーター付補強用フィルム(5)を得た。得られたセパレーター付補強用フィルム(5)は、常温で7日間エージングを行い、その後、各種評価を行った。結果を表1に示した。
〔比較例1〕
製造例5で得られたアクリル系粘着剤組成物(3)を、ポリエステル樹脂からなる基材「ルミラーS10」(厚み38μm、東レ株式会社製)にファウンテンロールで乾燥後の厚みが25μmとなるよう塗布し、乾燥温度130℃、乾燥時間3分の条件でキュアーして乾燥した。このようにして、〔基材層〕/〔粘着剤層〕の積層体(CP1)を得た。得られた〔基材層〕/〔粘着剤層〕の積層体(CP1)と、製造例9で得られた〔離型層〕/〔帯電防止層〕/〔基材層〕/〔帯電防止層〕の積層体(C)とを、粘着剤層と離型層が直接に積層されるように貼り合せて、セパレーター付補強用フィルム(C1)を得た。得られたセパレーター付補強用フィルム(C1)は、常温で7日間エージングを行い、その後、各種評価を行った。結果を表1に示した。
〔比較例2〕
製造例6で得られたアクリル系粘着剤組成物(4)を、ポリエステル樹脂からなる基材「ルミラーS10」(厚み38μm、東レ株式会社製)にファウンテンロールで乾燥後の厚みが25μmとなるよう塗布し、乾燥温度130℃、乾燥時間3分の条件でキュアーして乾燥した。このようにして、〔基材層〕/〔粘着剤層〕の積層体(CP2)を得た。得られた〔基材層〕/〔粘着剤層〕の積層体(CP2)と、製造例9で得られた〔離型層〕/〔帯電防止層〕/〔基材層〕/〔帯電防止層〕の積層体(C)とを、粘着剤層と離型層が直接に積層されるように貼り合せて、セパレーター付補強用フィルム(C2)を得た。得られたセパレーター付補強用フィルム(C2)は、常温で7日間エージングを行い、その後、各種評価を行った。結果を表1に示した。
〔比較例3〕
製造例5で得られたアクリル系粘着剤組成物(3)を、製造例7で得られた〔帯電防止層〕/〔基材層〕の積層体(A)の基材層の表面にファウンテンロールで乾燥後の厚みが25μmとなるよう塗布し、乾燥温度130℃、乾燥時間3分の条件でキュアーして乾燥した。このようにして、〔帯電防止層〕/〔基材層〕/〔粘着剤層〕の積層体(CP3)を得た。得られた〔帯電防止層〕/〔基材層〕/〔粘着剤層〕の積層体(CP3)と、製造例9で得られた〔離型層〕/〔帯電防止層〕/〔基材層〕/〔帯電防止層〕の積層体(C)とを、粘着剤層と離型層が直接に積層されるように貼り合せて、セパレーター付補強用フィルム(C3)を得た。得られたセパレーター付補強用フィルム(C3)は、常温で7日間エージングを行い、その後、各種評価を行った。結果を表1に示した。
〔比較例4〕
製造例6で得られたアクリル系粘着剤組成物(4)を、製造例7で得られた〔帯電防止層〕/〔基材層〕の積層体(A)の基材層の表面にファウンテンロールで乾燥後の厚みが25μmとなるよう塗布し、乾燥温度130℃、乾燥時間3分の条件でキュアーして乾燥した。このようにして、〔帯電防止層〕/〔基材層〕/〔粘着剤層〕の積層体(CP4)を得た。得られた〔帯電防止層〕/〔基材層〕/〔粘着剤層〕の積層体(CP4)と、製造例9で得られた〔離型層〕/〔帯電防止層〕/〔基材層〕/〔帯電防止層〕の積層体(C)とを、粘着剤層と離型層が直接に積層されるように貼り合せて、セパレーター付補強用フィルム(C4)を得た。得られたセパレーター付補強用フィルム(C4)は、常温で7日間エージングを行い、その後、各種評価を行った。結果を表1に示した。
〔比較例5〕
製造例6で得られたアクリル系粘着剤組成物(3)を、ポリエステル樹脂からなる基材「ルミラーS10」(厚み38μm、東レ株式会社製)にファウンテンロールで乾燥後の厚みが25μmとなるよう塗布し、乾燥温度130℃、乾燥時間3分の条件でキュアーして乾燥した。このようにして、〔基材層〕/〔粘着剤層〕の積層体(CP5)を得た。得られた〔基材層〕/〔粘着剤層〕の積層体(CP5)と、製造例10で得られた〔離型層〕/〔帯電防止層〕/〔基材層〕の積層体(D)とを、粘着剤層と離型層が直接に積層されるように貼り合せて、セパレーター付補強用フィルム(C5)を得た。得られたセパレーター付補強用フィルム(C5)は、常温で7日間エージングを行い、その後、各種評価を行った。結果を表1に示した。
Figure 0006366200
本発明のセパレーター付補強用フィルムは、半導体素子の基板の裏側などに貼り合せる補強用フィルムに利用可能である。
1000 セパレーター付補強用フィルム
100 補強用フィルムP
200 セパレーターQ
10 基材層A1
20 導電成分含有粘着剤層A2
30 離型層B1
40 帯電防止層B2
50 基材層B3
60 帯電防止層A3
70 帯電防止層B4

Claims (8)

  1. 補強用フィルムPとセパレーターQを有するセパレーター付補強用フィルムであって、
    該補強用フィルムPが帯電防止層A3と基材層A1と導電成分含有粘着剤層A2をこの順に含み、
    該セパレーターQが離型層B1と帯電防止層B2と基材層B3をこの順に含み、
    該導電成分含有粘着剤層A2と該離型層B1が直接に積層されてなり、
    温度23℃、湿度50%RHにおいて、剥離角度150度、剥離速度10m/分で、該補強用フィルムPから該セパレーターQを剥離したときの、該導電成分含有粘着剤層A2の表面の剥離帯電圧が3.0kV以下であり、該離型層B1の表面の剥離帯電圧が1.0kV以下である、
    セパレーター付補強用フィルム。
  2. 温度23℃、湿度50%RHにおいて、剥離角度150度、剥離速度10m/分で、前記補強用フィルムPから前記セパレーターQを剥離したときの、前記離型層B1の表面の表面抵抗値が1.0×10Ω〜1.0×1012Ωである、請求項1に記載のセパレーター付補強用フィルム。
  3. 前記帯電防止層B2が導電性ポリマーを含む、請求項1または2に記載のセパレーター付補強用フィルム。
  4. 前記セパレーターQが離型層B1と帯電防止層B2と基材層B3と帯電防止層B4をこの順に含む、請求項1からまでのいずれかに記載のセパレーター付補強用フィルム。
  5. 前記帯電防止層B4が導電性ポリマーを含む、請求項に記載のセパレーター付補強用フィルム。
  6. 温度23℃、湿度50%RHにおいて、剥離角度150度、剥離速度10m/分で、前記補強用フィルムPから前記セパレーターQを剥離したときの、前記導電成分含有粘着剤層A2の表面の表面抵抗値が1.0×10Ω〜1.0×1012Ωである、請求項1からまでのいずれかに記載のセパレーター付補強用フィルム。
  7. 温度23℃、湿度50%RHにおいて、剥離角度150度、剥離速度10m/分で、前記補強用フィルムPから前記セパレーターQを剥離した後における、ガラス板に対する前記導電成分含有粘着剤層A2の、温度23℃、湿度50%RH、剥離角度180度、引張速度300mm/分での初期粘着力が1.0N/25mm以上である、請求項1からまでのいずれかに記載のセパレーター付補強用フィルム。
  8. 温度23℃、湿度50%RHにおいて、剥離角度180度、引張速度300mm/分で、前記補強用フィルムPから前記セパレーターQを剥離したときの剥離力が0.30N/25mm以下である、請求項1からまでのいずれかに記載のセパレーター付補強用フィルム。
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