JP6365980B2 - ガラスパネルユニットの製造方法 - Google Patents

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本発明は、ガラスパネルユニットの製造方法に関し、詳しくは、第一パネル基板と第二パネル基板との間に介在する複数のスペーサーを形成する技術に関する。
特許文献1には、ガラスパネルを製造する方法が記載されている。この方法では、ガラスパネルを構成する一対のガラス板のうち、一方のガラス板の対向面上に、複数の透孔を有するメタルスクリーンを密着させ、複数の透孔にそれぞれペーストを刷り込む。
次いで、ガラス板からメタルスクリーンを剥がしたうえで、ガラス板を加熱炉に入れ、炉内で全体を加熱することで、ペーストを固化させる。そして、固化したペーストに整形処理を施して高さを整えることで、ガラス板の対向面上に複数のスペーサーを形成する。
特開2000−63157号公報
前記した従来の方法は、加熱炉内でガラス板とペーストを一緒に加熱することで、ガラス板に固定された状態の複数のスペーサーを形成する方法であるから、複数のスペーサーを形成するために大量のエネルギーが消費される。
本発明が解決しようとする課題は、ガラスパネルユニットを構成する複数のスペーサーを、消費エネルギーを抑えながら効率的に形成することのできるガラスパネルユニットの製造方法を提案することにある。
前記課題を解決するために、本発明の一態様に係るガラスパネルユニットの製造方法を、下記構成を具備したものとする。
この製造方法は、第一ガラス基板と、密閉された空間を介して前記第一ガラス基板に対向する第二ガラス基板と、複数のスペーサーとを備えるガラスパネルユニットを製造する方法である。前記複数のスペーサーは、前記第一ガラス基板と前記第二ガラス基板の間の距離を保持するように前記空間に位置する。
この製造方法は、前記複数のスペーサーを前記第一ガラス基板に固定された状態で形成するスペーサー形成工程を含む。
前記スペーサー形成工程は、積層工程と加熱工程を含む。
前記積層工程は、前記第一ガラス基板と重なるようにガラスフリット層を形成する工程である。
前記加熱工程は、前記ガラスフリット層の少なくとも一部を局所的に加熱することで、前記第一ガラス基板に固定された状態の前記複数のスペーサーを形成する工程である。
本発明は、ガラスパネルユニットを構成する複数のスペーサーを、消費エネルギーを抑えながら効率的に形成することができるという効果を奏する。
実施形態1のガラスパネルユニットの模式的な平面図である。 図1のa−a線断面図である。 図3A〜図3Eは、実施形態1のガラスパネルユニットの製造方法を順に示す模式的な断面図である。 実施形態1のガラスパネルユニットの製造方法の各工程を示すフロー図である。 図5A〜図5Eは、実施形態2のガラスパネルユニットの製造方法を順に示す模式的な断面図である。 図6A〜図6Eは、実施形態3のガラスパネルユニットの製造方法を順に示す模式的な断面図である。 図7A〜図7Eは、実施形態4のガラスパネルユニットの製造方法を順に示す模式的な断面図である。 図8Aは、実施形態1で用いるプレートの変形例を示す模式的な断面図であり、図8Bは、実施形態2で用いるプレートの変形例を示す模式的な断面図であり、図8Cは、実施形態3で用いるプレートの変形例を示す模式的な断面図である。
(実施形態1)
図1、図2には、実施形態1の製造方法で製造するガラスパネルユニットを模式的に示している。
ガラスパネルユニットは、第一ガラス基板1と、第二ガラス基板2と、封止部8と、空間9と、複数のスペーサー3,3…とを備える。空間9は、減圧して密閉した減圧空間である。
第一ガラス基板1と第二ガラス基板2は、ともにソーダガラス製のパネルであり、図2に示すように、距離D1を隔てて互いに対向する。
第一ガラス基板1は、第二ガラス基板2に対向して位置する平坦な面11を有する。第二ガラス基板2は、第一ガラス基板1に対向して位置する平坦な面21を有する。
封止部8は、第一ガラス基板1と第二ガラス基板2との間に位置する。図1に示すように、封止部8は、平面視において矩形枠状の外形を有する。封止部8は、ペースト状のガラスフリットを用いて形成する。該ガラスフリットは、第一ガラス基板1と第二ガラス基板2よりも低融点である。封止部8は、低融点の金属や樹脂で形成することも可能である。
空間9は、第一ガラス基板1と第二ガラス基板2との間において、封止部8によって囲まれる空間である。空間9は、第一ガラス基板1と第二ガラス基板2と封止部8によって、気密に封止される。
複数のスペーサー3,3…は、第一ガラス基板1と第二ガラス基板2との間に介在し、且つ、平面視において封止部8の内側に位置する。つまり、複数のスペーサー3,3…は、空間9内に位置する。
複数のスペーサー3,3…は、それぞれが第一ガラス基板1の面11と第二ガラス基板2の面21に接触した状態で、第一ガラス基板1と第二ガラス基板2の間の距離D1を保持する。
本実施形態では、複数のスペーサー3,3…が位置する空間9を、0.1Pa以下の真空度にまで減圧したうえで密閉することで、空間9を減圧空間(いわゆる真空空間)に設けている。
以下において、本実施形態のガラスパネルユニットの製造方法について、図3A〜図3Eや図4に基づいて説明する。
図4に示すように、本実施形態のガラスパネルユニットの製造方法は、スペーサー形成工程(S1)と、封止工程(S2)と、減圧工程(S3)とを備える。
スペーサー形成工程(S1)は、複数のスペーサー3,3…を、第一ガラス基板1に固着した状態で形成する工程である。スペーサー形成工程(S1)は、積層工程(S11)と加熱工程(S12)と除去工程(S13)とを備える。積層工程(S11)と加熱工程(S12)においては、耐熱性の平滑な表面41を有する金属製のプレート4を用いる。
積層工程(S11)では、図3Aに示すように、表面41が水平となる姿勢でプレート4をセットし、低融点である微細なガラスフリット5を表面41上に積層させることで、ガラスフリット5が所定の厚みで積み重なったガラスフリット層6を形成する。ガラスフリット層6の厚みは、均一に保持する。なお、図3A〜図3Eには、図2と同様に模式的な断面を示している。
更に積層工程(S11)では、図3Bに示すように、プレート4上に重ねたガラスフリット層6に対して、第一ガラス基板1を重ねる。即ち、積層工程(S11)では、プレート4の表面41と第一ガラス基板1の面11との間に、ガラスフリット層6を距離D1の厚みで挟み込んでセットする。
加熱工程(S12)では、図3Bに示す状態で外部からレーザーを照射し、ガラスフリット層6の一部を局所的に加熱し、焼成させることで、図3Cに示すような複数のスペーサー3,3…を形成する。
ガラスフリット層6へのレーザー照射は、ガラスフリット層6上に重なる透光性の第一ガラス基板1を通じて、局所的に行う。
レーザー照射によって焼成された複数のスペーサー3,3…は、それぞれが距離D1の高さを有し、第一ガラス基板1の面11に固着した状態となる。ガラスフリット層6のうち、スペーサー3,3…が形成された部分以外は、粉状又は破片状のガラスフリット5としてプレート4上に残存する。
除去工程(S13)では、図3Dに示すように、スペーサー3,3…が固着した第一ガラス基板1と、プレート4とを離間させる。
このとき、プレート4は金属製であるため、ガラスフリット5を基にして形成したスペーサー3,3…はプレート4の表面41に固着しておらず、スペーサー3,3…とプレート4は容易に離間する。離間後のプレート4は、残存したガラスフリット5と共に除去する。
封止工程(S2)は、複数のスペーサー3,3…が固着した第一ガラス基板1と、第二ガラス基板2とを、両基板1,2間に封止部8が介在した状態となるように重ね合わせ、封止部8を硬化させることで、図3Eに示すような空間9を形成する工程である。
本実施形態では、第二ガラス基板2の面21上にペースト状の封止部8を塗布したうえで第一ガラス基板1を重ね合わせることで、両基板1,2間に封止部8を介在させる。なお、第一ガラス基板1の面11上にペースト状の封止部8を塗布したうえで第二ガラス基板2と重ね合わせることや、第一ガラス基板1と第二ガラス基板2を重ね合わせた後で封止部8を塗布することも可能である。
封止工程(S2)で空間9を形成した後に、減圧工程(S3)において、第一ガラス基板1又は第二ガラス基板2に設けた図示略の排気口を通じて空間9を減圧し、その後に該排気口を塞いで空間9を密閉することで、ガラスパネルユニットを製造することができる。
ここで、複数のスペーサー3,3…は、スペーサー形成工程(S1)で形成された時点で、互いの高さが距離D1に統一される。また、複数のスペーサー3,3…は、スペーサー形成工程(S1)で形成された時点で、第一ガラス基板1から離れる側を向く端面31,31…が、平坦に形成される。
そのため、空間9を所定の真空度にまで減圧させたときに、複数のスペーサー3,3…の寸法形状のばらつきに起因して、第一ガラス基板1と第二ガラス基板2に応力集中や割れを生じることが、抑制される。
前記各工程を経てガラスパネルユニットを製造することによって、第一ガラス基板1に固着した複数のスペーサー3,3…を効率的に形成することができ、延いては、図1や図2に示すガラスパネルユニットを効率的に製造することができる。
(実施形態2)
図5A〜図5Eには、実施形態2のガラスパネルユニットの製造方法を模式的に示している。
以下において、実施形態1と同様の構成については同一符号を付して詳しい説明を省略する。
本実施形態においては、複数の凹部42,42…を有する金属製のプレート4を用いて、ガラスパネルユニットを製造する。製造するガラスパネルユニットは、実施形態1で製造するガラスパネルユニットと同様に、第一ガラス基板1と、第二ガラス基板2と、封止部8と、空間9と、複数のスペーサー3,3…とを備える(図1、図2参照)。空間9は、所定の真空度まで減圧され且つ密閉された減圧空間であり、この減圧空間内に複数のスペーサー3,3…が位置する。
本実施形態のガラスパネルユニットの製造方法は、実施形態1と同様に、スペーサー形成工程(S1)と、封止工程(S2)と、減圧工程(S3)とを備える。
スペーサー形成工程(S1)は、積層工程(S11)と加熱工程(S12)と除去工程(S13)とを備える。
本実施形態の積層工程(S11)では、図5Aに示すように、表面41が水平となる姿勢でプレート4をセットする。複数の凹部42,42…は、平坦な表面41から距離D1だけ凹み、平坦な底面を有する。複数の凹部42,42…は、水平方向に互いに距離を隔てて位置する。
本実施形態の積層工程(S11)では、ガラスフリット5を表面41上に積層させるのではなく、各凹部42内にガラスフリット5を充填することで、各凹部42内にガラスフリット層6を形成する。
更に積層工程(S11)では、図5Bに示すように、各凹部42内にガラスフリット層6を形成したプレート4上に、第一ガラス基板1を重ねる。第一ガラス基板1の面11は、プレート4の平坦な表面41に重なり、且つ、各凹部42内のガラスフリット層6に重なる。
本実施形態の加熱工程(S12)では、図5Bに示す状態で、第一ガラス基板1を通じてレーザーを照射することで、各凹部42内のガラスフリット層6を局所的に加熱し、焼成させる。これにより、図5Cに示すような複数のスペーサー3,3…を、複数の凹部42,42…内に一対一で形成する。複数のスペーサー3,3…は、それぞれが距離D1の高さを有し、第一ガラス基板1の面11に固着した状態で形成される。
なお、各凹部42のガラスフリット層6にレーザーを照射する代わりに、プレート4を加熱することで、各凹部42のガラスフリット層6を加熱することも可能である。この場合、プレート4の材質としては、金属のように耐熱性と熱伝導性を有する材料を用いる。
除去工程(S13)では、図5Dに示すように、スペーサー3,3…が固着した第一ガラス基板1と、プレート4とを離間させる。スペーサー3,3…は、金属製であるプレート4の凹部42,42に固着しておらず、スペーサー3,3…はプレート4から容易に離間する。
除去工程(S13)の後は、実施形態1と同様の封止工程(S2)を経ることで、図5Eに示すような空間9を形成し、更に減圧工程(S3)で空間9を所定の真空度にまで減圧したうえで、空間9を密閉させる。
本実施形態においても、複数のスペーサー3,3…は、スペーサー形成工程(S1)で形成された時点で、互いの高さは距離D1に統一され、且つ、端面31,31…が平坦に形成される。そのため、空間9を所定の真空度にまで減圧させたときに、複数のスペーサー3,3…の寸法形状のばらつきに起因して第一ガラス基板1と第二ガラス基板2に応力集中や割れを生じることが、抑制される。
加えて、本実施形態では、凹部42内に充填したガラスフリット層6を溶解させてスペーサー3を形成するので、スペーサー3の形状を、凹部42の内面で規制することができ、形成後のスペーサー3に、残存した微細なガラスフリットが付着することが抑制される。そのため、本実施形態においては、各スペーサー3を設計通りの寸法形状で奇麗に仕上げることができる。
(実施形態3)
図6A〜図6Eには、実施形態3のガラスパネルユニットの製造方法を模式的に示している。
以下において、実施形態1や実施形態2と同様の構成については同一符号を付して詳しい説明を省略する。
本実施形態においては、実施形態2と同様に、複数の凹部42,42…を有する金属製のプレート4を用いて、ガラスパネルユニットを製造する。実施形態2と相違する点は、各凹部42が、その開口部分421を他の部分422よりも拡張させた形状を有する点にある。本実施形態では、簡略のため、図6A〜図6Eの断面中に凹部42,42…を三箇所だけ示している。
開口部分421は、凹部42のうち開口縁から所定の深さに至るまでの部分である。他の部分422は、凹部42のうち開口部分421よりも深くに位置する部分である。開口部分421と他の部分422は、全周に亘る段差を介して、階段状に連続する。
開口部分421と他の部分422は、複数の段差を介して連続する形状でもよいし、或いは、段差を介さずに滑らかに(例えば、開口縁に近づくほど末広がりに拡張する漏斗状に)連続する形状であってもよい。また、他の部分422を含めて凹部42全体に抜き勾配を設けることも好ましい。
プレート4を用いてガラスパネルユニットを製造する工程は、実施形態2と同様であるが、本実施形態では各凹部42が拡張された開口部分421を有するため、更なる利点を有する。
この利点は、即ち、凹部42内で焼成したスペーサー3の体積が、凹部42内に充填させたガラスフリット層6の体積よりも小さくなる場合でも、スペーサー3の形状を安定的に得やすくなるという利点である。
ガラスフリット層6は、粉状又は破片状のガラスフリット5を凹部42内に充填させたものであるから、溶融して液状となったときに全体の体積が縮小しやすい。ガラスフリット層6が液状になって体積が縮小したとき、その体積縮小がスペーサー3の寸法形状に及ぼす影響は、スペーサー3のうち開口部分421で形成される根本部分において、特に現れる。
これに対して、開口部分421を他の部分422よりも拡張させ、開口部分421全体に至るまでガラスフリット5を充填させることで、多少の体積縮小を生じてもスペーサー3の太さを全体的に(特に第一ガラス基板1に固着する根本部分で)確保しやすくなる。
更に、本実施形態では、各凹部42が拡張された開口部分421を有することで、スペーサー3に裾広がり部分32を形成しやすくなり、スペーサー3と第一ガラス基板1の固着強度を向上させることができるという利点がある。
本実施形態では、複数の凹部42,42…の全てを、開口部分421を拡張させた形状に設けているが、複数の凹部42,42…のうち一部だけ(少なくとも一つ)を、開口部分421を拡張させた形状にすることも可能である。
(実施形態4)
図7A〜図7Eには、実施形態4のガラスパネルユニットの製造方法を模式的に示している。
以下において、実施形態1と同様の構成については同一符号を付して詳しい説明を省略する。
本実施形態のガラスパネルユニットの製造方法は、実施形態1と同様に、スペーサー形成工程(S1)と封止工程(S2)と減圧工程(S3)とを備える。
本実施形態のスペーサー形成工程(S1)は、複数のスペーサー3,3…を、第一ガラス基板1と第二ガラス基板2に固着した状態で形成する工程である。スペーサー形成工程(S1)は、積層工程(S11)と加熱工程(S12)と除去工程(S13)を備える。
本実施形態の積層工程(S11)では、図7Aに示すように、面21が水平となる姿勢で第二ガラス基板2をセットし、低融点であるガラスフリット5を面21上に積層させることで、ガラスフリット5が所定の厚みで積み重なったガラスフリット層6を形成する。
更に積層工程(S11)では、図7Bに示すように、第二ガラス基板2上に重ねたガラスフリット層6に対して、第一ガラス基板1を重ねる。即ち、積層工程(S11)では、第二ガラス基板2の面21と第一ガラス基板1の面11との間に、ガラスフリット層6を距離D1の厚みで挟み込む。
本実施形態の加熱工程(S12)では、図7Bに示す状態を保持しながらレーザーを照射し、ガラスフリット層6の一部を局所的に加熱し、焼成させることで、図7Cに示すような複数のスペーサー3,3…を形成する。
ガラスフリット層6へのレーザー照射は、第一ガラス基板1又は第二ガラス基板2を通じて、局所的に行う。レーザー照射は、第一ガラス基板1と第二ガラス基板2の両方を通じて行うことも可能である。
レーザー照射により焼成された複数のスペーサー3,3…は、それぞれが距離D1の高さを有し、第一ガラス基板1の面11と第二ガラス基板2の面21に固着した状態となる。ガラスフリット層6のうち、スペーサー3,3…が形成された部分以外は、粉状又は破片状のガラスフリット5として残存する。
本実施形態の除去工程(S13)では、図7Dに示すように、第一ガラス基板1と第二ガラス基板2の間に残存したガラスフリット5を、エアブローノズル7から風を吹き付けて除去する。
本実施形態の封止工程(S2)では、第一ガラス基板1と第二ガラス基板2の間にペースト状の封止部8を介在させ、封止部8を硬化させることで、図7Eに示すような空間9を形成する。次いで、減圧工程(S3)において図示略の排気口を通じて空間9を所定の真空度にまで減圧し、該排気口を塞いで空間9を密閉することで、ガラスパネルユニットを製造する。
本実施形態において、複数のスペーサー3,3…は、第一ガラス基板1と第二ガラス基板2に固着した状態で形成される。そのため、空間9を所定の真空度に減圧させたときに、複数のスペーサー3,3…の寸法形状のばらつきに起因して第一ガラス基板1と第二ガラス基板2に応力集中や割れを生じることが、抑制される。
前記各工程を経てガラスパネルユニットを製造することによって、第一ガラス基板1と第二ガラス基板2に固着した複数のスペーサー3,3…を効率的に形成することができ、延いては、ガラスパネルユニットを効率的に製造することができる。
(変形例)
図8A〜図8Cには、プレート4の変形例を模式的に示している。
図8Aに示す変形例は、実施形態1で用いるプレート4の変形例である。このプレート4では、プレート4全体を金属で形成するのではなく、プレート4のうち表面41を含む部分43だけを金属で形成している。金属製の部分43は、即ち、プレート4が有する金属層であり、該金属層の表面が、ガラスフリット層6を重ねる表面41である。
図8Bに示す変形例は、実施形態2で用いるプレート4の変形例である。このプレート4では、プレート4全体を金属で形成するのではなく、プレート4のうち凹部42,42,…の内面を含む部分44,44…だけを、金属で形成している。
図8Cに示す変形例は、実施形態3で用いるプレート4の変形例である。このプレート4では、プレート4全体を金属で形成するのではなく、プレート4のうち表面41と凹部42,42,…の内面を含む部分45だけを、金属で形成している。
なお、いずれの例のプレート4においても、焼成されたスペーサー3から離れやすい性質を有し且つ耐熱性を有する材料であれば、金属に代えて用いることが可能である。
以上、詳述したように、実施形態1〜4のガラスパネルユニットの製造方法は、第一ガラス基板1と第二ガラス基板2と複数のスペーサー3,3…とを備えたガラスパネルを製造する方法である。第二ガラス基板2は、密閉された空間9を介して第一ガラス基板1に対向する。複数のスペーサー3,3…は、第一ガラス基板1と第二ガラス基板2の間の距離D1を保持するように空間9に位置する。
各実施形態の製造方法は、複数のスペーサー3,3…を第一ガラス基板1に固定された状態で形成するスペーサー形成工程(S1)を含む。スペーサー形成工程(S1)は、積層工程(S11)と加熱工程(S12)を含む。積層工程(S11)は、第一ガラス基板1と重なるようにガラスフリット層6を形成する工程である。加熱工程(S12)は、ガラスフリット層6の少なくとも一部を局所的に加熱することで、第一ガラス基板1に固定された状態の複数のスペーサー3,3…を形成する工程である。
そのため、実施形態1〜4においては、ガラスフリット層6を局所的に加熱することで、大量のエネルギーを消費せずに、第一ガラス基板1に固定された状態のスペーサー3,3…を形成することができ、効率的にガラスパネルユニットを形成することが可能となる。
更に、実施形態1〜3において、積層工程(S11)では、第一ガラス基板1及び第二ガラス基板2とは別のプレート4にガラスフリット5を積層させることでガラスフリット層6を形成する。そして、ガラスフリット層6に対して第一ガラス基板1を重ねる。
そのため、実施形態1〜3においては、プレート4と第一ガラス基板1に挟まれたガラスフリット層6を局所的に加熱することで、大量のエネルギーを消費することなく、第一ガラス基板1に固定されたスペーサー3,3…を形成することができる。また、複数のスペーサー3,3…は、プレート4を除去した時点で、各々の高さが揃ったものとなる。そのため、焼成後のスペーサー3,3…の高さを揃える工程が不要であり、ガラスパネルユニットを効率的に製造することが可能となる。
更に、実施形態2,3において、プレート4は、互いに距離を隔てて位置する複数の凹部42,42…を有する。積層工程(S11)は、複数の凹部42,42…にガラスフリット5を充填することでガラスフリット層6を形成し、プレート4及びガラスフリット層6に対して、第一ガラス基板1を重ねる工程である。
そのため、実施形態2,3においては、各凹部42内に充填させたガラスフリット層6を加熱してスペーサー3を形成することで、スペーサー3を、設計通りの奇麗な形状で安定的に得やすくなるという利点がある。
更に、実施形態3において、複数の凹部42,42…のうち少なくとも一つは、開口部分421を他の部分422よりも拡張させた形状を有する。
そのため、実施形態3においては、凹部42が拡張された開口部分421を有することで、凹部42内のガラスフリット層6が溶解して体積を縮小させる場合であっても、スペーサー3を安定した形状で得やすくなる。また、凹部42が拡張された開口部分421を有することで、スペーサー3に裾広がり部分32を形成しやすくなり、スペーサー3と第一ガラス基板1の固着強度を向上させることが可能となる。
更に、実施形態1〜3において、加熱工程(S12)は、第一ガラス基板1を通じてガラスフリット層6の少なくとも一部にレーザーを照射することで、第一ガラス基板1に固定された状態の複数のスペーサー3,3…を形成する工程である。
そのため、実施形態1〜3においては、透光性の第一ガラス基板1を通じて、ガラスフリット層6の狙いの箇所に対して局所的にレーザーを照射し、スペーサー3,3…を効率的に形成することが可能となる。
更に、実施形態4において、積層工程(S11)は、第二ガラス基板2上にガラスフリット5を積層させることでガラスフリット層6を形成し、ガラスフリット層6に対して、第一ガラス基板1を重ねる工程である。加熱工程(S12)は、ガラスフリット層6を局所的に加熱することで、第一ガラス基板1と第二ガラス基板2に固定された状態の複数のスペーサー3,3…を形成する工程である。
そのため、実施形態4においては、第一ガラス基板1と第二ガラス基板2に挟まれたガラスフリット層6を局所的に加熱することで、大量のエネルギーを消費せずに、第一ガラス基板1と第二ガラス基板2に固着したスペーサー3,3…を形成することができる。これにより、ガラスパネルユニットを効率的に製造することが可能となる。
更に、実施形態4において、加熱工程(S12)は、第一ガラス基板1と第二ガラス基板2の少なくとも一方を通じてガラスフリット層6にレーザーを照射することで、複数のスペーサー3,3…を形成する工程である。複数のスペーサー3,3…は、第一ガラス基板1と第二ガラス基板2に固定された状態で形成される。
そのため、実施形態4においては、透光性の第一ガラス基板1や第二ガラス基板2を通じて、ガラスフリット層6の狙いの箇所に対して局所的にレーザーを照射し、スペーサー3,3…を効率的に形成することが可能となる。
以上、実施形態について説明したが、本発明は前記した各実施形態に限定されない。本発明の意図する範囲内であれば、各実施形態において適宜の設計変更を行うことや、各実施形態の構成を適宜組み合わせて適用することが可能である。
1 第一ガラス基板
2 第二ガラス基板
3 スペーサー
4 プレート
42 凹部
421 開口部分
422 他の部分
5 ガラスフリット
6 ガラスフリット層
8 封止部
9 空間
D1 距離
S1 スペーサー形成工程
S11 積層工程
S12 加熱工程

Claims (7)

  1. 第一ガラス基板と、密閉された空間を介して前記第一ガラス基板に対向する第二ガラス基板と、前記第一ガラス基板と前記第二ガラス基板の間の距離を保持するように前記空間に位置する複数のスペーサーと、を備えるガラスパネルユニットを製造する方法であって、
    前記複数のスペーサーを前記第一ガラス基板に固定された状態で形成するスペーサー形成工程を含み、
    前記スペーサー形成工程は、
    前記第一ガラス基板と重なるようにガラスフリット層を形成する積層工程と、
    前記ガラスフリット層の少なくとも一部を局所的に加熱することで、前記第一ガラス基板に固定された状態の前記複数のスペーサーを形成する加熱工程を含むことを特徴とするガラスパネルユニットの製造方法。
  2. 前記積層工程は、前記第一ガラス基板及び前記第二ガラス基板とは別のプレートにガラスフリットを積層させることで前記ガラスフリット層を形成し、前記ガラスフリット層に対して前記第一ガラス基板を重ねる工程であることを特徴とする請求項1に記載のガラスパネルユニットの製造方法。
  3. 前記プレートは、互いに距離を隔てて位置する複数の凹部を有し、
    前記積層工程は、前記複数の凹部に前記ガラスフリットを充填することで前記ガラスフリット層を形成し、前記プレート及び前記ガラスフリット層に対して、前記第一ガラス基板を重ねる工程であることを特徴とする請求項2に記載のガラスパネルユニットの製造方法。
  4. 前記複数の凹部のうち少なくとも一つは、開口部分を他の部分よりも拡張させた形状を有することを特徴とする請求項3に記載のガラスパネルユニットの製造方法。
  5. 前記加熱工程は、前記第一ガラス基板を通じて前記ガラスフリット層の少なくとも一部にレーザーを照射することで、前記第一ガラス基板に固定された状態の前記複数のスペーサーを形成する工程であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のガラスパネルユニットの製造方法。
  6. 前記積層工程は、前記第二ガラス基板上にガラスフリットを積層させることで前記ガラスフリット層を形成し、前記ガラスフリット層に対して、前記第一ガラス基板を重ねる工程であり、
    前記加熱工程は、前記ガラスフリット層を局所的に加熱することで、前記第一ガラス基板と前記第二ガラス基板に固定された状態の前記複数のスペーサーを形成する工程であることを特徴とする請求項1に記載のガラスパネルユニットの製造方法。
  7. 前記加熱工程は、前記第一ガラス基板と前記第二ガラス基板の少なくとも一方を通じて前記ガラスフリット層にレーザーを照射することで、前記第一ガラス基板と前記第二ガラス基板に固定された状態の前記複数のスペーサーを形成する工程であることを特徴とする請求項6に記載のガラスパネルユニットの製造方法。
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