JP6365595B2 - 自動車の側部車体構造 - Google Patents

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Description

この発明は、車体の複数の開口部間の周縁部を構成するフロントピラーやルーフサイドレールのようなフレーム部を備えた自動車の側部車体構造に関する。
従来の自動車の側部車体構造として、フレーム部であるフロントピラーを備えた構造を図7に例示する。
図7に示す従来構造は、車体のフロントウインドガラス71配設用の開口部72と、前席乗員の乗降口となるフロントドア開口部73との間の周縁部を構成するフレーム部としてのフロントピラー74を備えている。
上述のフロントピラー74は、インナパネル75と、アウタパネル76と、レインフォースメント77とを有しており、アウタパネル76はその車幅方向内端76aがフロントウインドガラス71とのシール部まで延びており、アウタパネル76の前後方向後端76bがサイドドア(フロントドア)のドアウインドガラスまたはドアサッシュとのシール部まで延びており、これら両シール部でアウタパネル76とレインフォースメント77とインナパネル75とを接合固定して、閉断面78が形成されている。
ここで、上述のアウタパネル76の前部乃至上部は、可及的上記開口部72,73に近接させる必要があるので、該アウタパネル76の前部乃至上部は、図7に示すように、前端乃至上端が扇形状に広がる形状に形成されている。
上述のアウタパネル76の扇形状は、レインフォースメント77およびインナパネル75の接合前に、当該アウタパネル76の両方の角部76c,76dにコテ79を押し当てて成形するものであるから、図7に矢印で示すコテ79の操作スペースに加えて、コテ79の着脱スペースが必要となり、上記角部76c,76d間の幅、いわゆるフロントピラー幅が大となり、車両デザインの関係上、フロントピラー幅を細くする等のフロントピラー外観を適切な形成に成す観点で改善の余地があった。
ところで、特許文献1には、ピラーアウタパネルとピラーインナパネルとを接合固定して閉断面を形成すると共に、該閉断面内にはパイプ部材にて構成されたレインフォースメントを配設し、ピラーアウタパネルに開口部を形成する一方、上記レインフォースメントに固定したアームを、ピラーアウタパネルの開口部を介して外方に導出し、このアームの導出端には、当該開口部を覆うガーニッシュを取付けた構造が開示されている。
特許文献1に開示されたこの従来構造によれば、歩行者がフロントピラーに当った時、ガーニッシュを横方向に逸らすことができ、また上述のレインフォースメントでピラー強度を確保することができる。
しかしながら、該従来構造においては、パイプ部材にて構成されたレインフォースメントの閉断面が小さいうえ、上述のアームが配設された部位のピラーアウタパネル、ピラーインナパネル間の断面の有効利用が図れておらず、剛性確保と意匠性向上との両立を図るという観点で改善の余地があった。
特許文献2には、ピラーインナパネルと、ピラーアウタパネルと、レインフォースメントとから成るフロントピラーが開示されており、レインフォースメントは環状に形成され、この環状の内部に閉断面を形成すると共に、環状形状のレインフォースメントの中間部に外方へ突出する中空突出部を一体形成し、この中空突出部の内部と、上述の環状内部の閉断面とを連続させている。
また、上述の中空突出部を含んで、レインフォースメントの前外をピラーアウタパネルで覆っている。
特許文献2に開示されたこの従来構造によれば、中空突出部の内部と、環状内部の閉断面とを連続させることで、充分なピラー剛性を確保することができる。
しかしながら、該従来構造においては、ピラーアウタパネルが図7で示したアウタパネル76同様に扇形状に形成されている関係上、ピラーアウタパネルの成形に限界があり、当該ピラーアウタパネルの断面に制約を受ける問題点があった。
特開2009−220651号公報 特許第5392066号公報
そこで、この発明は、フレーム部のデザイン性確保と、アウタパネルのプレス成形性確保と、フレーム部の剛性確保との両立を図ることができる自動車の側部車体構造の提供を目的とする。
この発明による自動車の側部車体構造は、車体の複数の開口部間の周縁部を構成するフレーム部を備えた自動車の側部車体構造であって、上記フレーム部は、アウタパネルと、外側に突出した凸断面のアウタレインフォースメントとを有しており、上記アウタパネル外側に突出した凸断面に形成されるとともに、アウタパネル開口部が設けられた凸形状部と、該凸形状部における凸断面の両端から延設されるとともに、上記アウタレインフォースメントに設けた2つのフランジ部にそれぞれ接合される2つの接合フランジ部とで一体形成され、上記アウタパネルの内側から上記アウタパネル開口部を介して上記アウタレインフォースメントの一部が外側に突出して設けられ、該アウタレインフォースメントの突出部と上記アウタパネルの一部とが外装部材で外側から覆われたものである。
上述の外装部材としては、ガーニッシュとも呼ばれるカバー部材であり、ポリプロピレン等の樹脂、または、GFRP、CFRP、セルロースファイバFRP等の繊維強化プラスチックを用いることができる。また、上述のアウタレインフォースメントとしては、高張力鋼板を用いることが好ましい。
上記構成によれば、アウタパネルの成形性に制限されず、アウタレインフォースメントをアウタパネルの内側からアウタパネル開口部を介して外側に突出し、充分な必要断面を確保して、剛性向上を図ることができると共に、アウタレインフォースメントの外側に突出しない部位には、アウタパネルで覆い、当該アウタパネルにより意匠性を確保しつつ、上記アウタレインフォースメントの突出部とアウタパネルの一部とを外装部材で外側から覆うことで、フレーム部の外観を適切な形状と成すことができ、見映え確保と剛性確保との両立を図ることができる。
要するに、フレーム部のデザイン性確保と、アウタパネルのプレス成形性確保と、フレーム部の剛性確保とを達成することができる。
この発明の一実施態様においては、上記アウタパネル開口部の口縁内側と上記アウタレインフォースメント外面とは、直接または間接的に弾性当接されたものである。
上述の間接的な弾性当接とは、アウタパネルとアウタレインフォースメントとの間に、シーラー(sealer)等の生地塗り用塗料やシール剤などを介設することを意味する。
上記構成によれば、上述の弾性当接構造により、当該部位の溶接を省略することができ、フレーム部の生産性向上を図ることができる。
この発明の一実施態様においては、上記アウタパネル外面の縁部と、上記アウタレインフォースメント外面の縁部との車幅方向の相対位置が、上記フレーム部の長手方向で漸次変化し、少なくとも該フレーム部の外形寸法がその長手方向で漸次変化するものである。
上記構成によれば、必要断面の確保を図るアウタレインフォースメントの断面形状維持と、フレーム部の外観デザインの自由度との両立を図ることができる。
この発明の一実施態様においては、上記フレーム部は、その後端側に対して前端側ほど細くなるよう形成されたものである。
上記構成によれば、フレーム部をその前端側ほど細く形成することで、乗員の車外視認性向上を図りつつ、フレーム部乃至車両のデザイン性向上を図ることができる。
この発明によれば、フレーム部のデザイン性確保と、アウタパネルのプレス成形性確保と、フレーム部の剛性確保との両立を図ることができる効果がある。
本発明の側部車体構造を備えた自動車の側面図 図1の部分拡大斜視図 (a)は図1のA−A線矢視断面図、(b)は図1のB−B線矢視断面図、(c)は図1のC−C線矢視断面図 (a)はガーニッシュを取外した状態で示す側部車体構造の斜視図、(b)は図4(a)の要部拡大斜視図 自動車の側部車体構造の他の実施例を示す断面図 自動車の側部車体構造のさらに他の実施例を示す側面図 従来の自動車の側部車体構造を示す断面図
フレーム部のデザイン性確保と、アウタパネルのプレス成形性確保と、フレーム部の剛性確保との両立を図るという目的を、車体の複数の開口部間の周縁部を構成するフレーム部を備えた自動車の側部車体構造において、上記フレーム部は、アウタパネルと、外側に突出した凸断面のアウタレインフォースメントとを有しており、上記アウタパネルには、アウタパネル開口部が設けられ、上記アウタパネルの内側から上記アウタパネル開口部を介して上記アウタレインフォースメントの一部が外側に突出して設けられ、該アウタレインフォースメントの突出部と上記アウタパネルの一部とが外装部材で外側から覆われるという構成にて実現した。
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面は自動車の側部車体構造を示し、図1は当該側部車体構造を備えた自動車の側面図、図2は図1の部分拡大斜視図、図3(a)は図1のA−A線矢視断面図、図3(b)は図1のB−B線矢視断面図、図3(c)は図1のC−C線矢視断面図、図4(a)はガーニッシュを取外した状態で示す側部車体構造の斜視図、図4(b)は図4(a)の要部拡大斜視図である。
図1において、車室の上方を覆うルーフパネル10を設け、このルーフパネル10の左右両側部(但し、図面では左側部のみを示す)には車両の前後方向に延びるルーフサイドレール11を設けると共に、このルーフサイドレール11の前端部から滑らかに湾曲して前下に延びるフロントピラー12を設け、また、上述のルーフサイドレール11の後端部から滑らかに湾曲して後下に延びるリヤピラー13を設け、上述のフロントピラー12、ルーフサイドレール11、リヤピラー13を車両側面視で弓形状になるよう連続形成している。
図1に示すように、リヤピラー13はその後端下部の幅が広く、前上側に向けてその幅が漸次狭くなるよう形成されており、ルーフサイドレール11はその後端の上下幅がリヤピラー13前端の上下幅と同一で、かつルーフサイドレール11の後端の幅はその前端に対して広く、車両前方側に向けて上下幅が漸次狭くなるよう形成されており、さらに、フロントピラー12はその後端の幅がルーフサイドレール11前端の上下幅と同一で、かつフロントピラー12の上端の幅はその下端に対して広く、車両前下側に向けて幅が漸次狭くなるよう形成されている。
換言すれば、フロントピラー12の下端部、上端部、ルーフサイドレール11の前端部、後端部、リヤピラー13の前上部、後下部の順に、これらの幅が漸増するように形成したものである。
ルーフパネル10の前端部下面に車幅方向に渡って接着されたフロントヘッダ14(図4参照)と、左右一対のフロントピラー12,12と、図示しないカウルパネルとで囲繞されたフロントウインドガラス配設用の開口部15には、フロントウインドガラス16が配設されている。
図2に示すように、このフロントウインドガラス16はその上端、下端および左右両側端の四辺端部に、黒色のマスキング部16a(図示の便宜上、ハッチングを施して示す)が形成されている。
また、図1に示すように、上述のルーフサイドレール11、フロントピラー12、および図示しないヒンジピラー、サイドシルで囲繞されたサイドドア配設用の開口部17(乗降口)には、サイドドア18が開閉可能に設けられている。
このサイドドア18は、ドアアウタパネルおよびドアインナパネルから成るドア本体19と、ドアウインドガラス20と、ドアアウタハンドル21と、ドアミラー22とを備えている。
なお、図1において、23はボンネット、24はヘッドランプ、25はフロントフェンダパネル、26はリヤフェンダパネル、27はリヤピラー13下部とリヤフェンダパネル26の前部上端との間に設けられた固定構造のサイドガラス、28は前輪、29は後輪である。
図4(a)に示すように、上述のルーフサイドレール11は、ルーフサイドレールアウタパネル31と、レインフォースメント32と、ルーフサイドレールインナパネル33とを、その接合フランジ部で溶接固定して、車両の前後方向に延びる閉断面34を形成した車体強度部材である。
図1に示すように、上述のフロントピラー12は、車体の複数の開口部としてのフロントウインドガラス配設用の開口部15と、サイドドア配設用の開口部17との間の周縁部を構成するフレーム部である。
そして、このフロントピラー12は、図3に示すように、アウタパネル41と、アウタレインフォースメント42と、インナパネル43とを備えている。
上述のアウタパネル41は、車幅方向内側に延びる接合フランジ部41aと下方に延びる接合フランジ部41bとの間に、外側に突出した凸形状部41cを一体形成したもので、上述の接合フランジ部41aの上面と、上述の接合フランジ部41bの外面とはシール部に設定される。
また、上述のアウタパネル41における凸形状部41cの前上部には、フロントピラー12の長手方向に沿うアウタパネル開口部41d(図4参照)が形成されている。
上述のアウタレインフォースメント42は、この実施例では高張力鋼板で形成されており、このアウタレインフォースメント42は、車幅方向内側に延びる接合フランジ部42aと下方に延びる接合フランジ部42bとの間に、外側に突出した凸形状部42cを一体形成したもので、外側に突出した凸断面に形成されている。
上述のインナパネル43は、車幅方向内側に延びる接合フランジ部43aと下方に延びる接合フランジ部43bとの間に、凹形状部43cを一体形成したものである。
図3に示すように、アウタパネル41の内側から上述のアウタパネル開口部41dを介してアウタレインフォースメント42の凸形状部42cの前上部の一部を外側に突出して突出部40を形成した状態下において、アウタパネル41、アウタレインフォースメント42、インナパネル43の各接合フランジ部41a,42a,43aと41b,42b,43bとを溶接固定して、フロントピラー12の長手方向に延びる閉断面44を形成し、当該フロントピラー12の剛性を確保すべく構成している。
図4に示すように、上述の突出部40はアウタパネル開口部41dの長手方向終端部41dd近傍において、その突出高さが漸減してゼロになるよう形成されている。
また、同図に示すように、フロントピラー12のアウタパネル41は、ルーフサイドレール11のルーフサイドレールアウタパネル31と前後方向に連続し、フロントピラー12のアウタレインフォースメント42は、ルーフサイドレール11のレインフォースメント32と前後方向に連続し、フロントピラー12のインナパネル43は、ルーフサイドレール11のルーフサイドレールインナパネル33と前後方向に連続し、フロントピラー12の閉断面44は、ルーフサイドレール11の閉断面34と連続するよう形成されている。
さらに、図3に示すように、アウタレインフォースメント42の突出部40とアウタパネル41の一部とが外装部材としてのガーニッシュ50で外側から覆われている。
このガーニッシュ50は、図3(c)に示すように、クリップ支持片51に設けたクリップ52を用いて、アウタレインフォースメント42の凸形状部42cにおける頂面部に支持されている。また、フロントピラー12にガーニッシュ50を取付けた状態で、当該ガーニッシュ50の外面と、ルーフサイドレール11のルーフサイドレールアウタパネル31の外面と、が略面一に連続するように、ルーフサイドレールアウタパネル31の前端部には段差部31a(いわゆるバルジ)が形成されている(図4(a)参照)。
図3に示すように、上述のガーニッシュ50の車幅方向内側にはフロントピラー12側へ延びる屈曲部50aが一体形成されており、同様にガーニッシュ50の車幅方向外側にもフロントピラー12側へ延びる屈曲部50bが一体形成されている。
車幅方向内側の屈曲部50aはフロントウインドガラス16の側端部外面と対向しており、車幅方向外側の屈曲部50bはアウタパネル41における凸形状部41cの頂面と対向している。
ここで、上述のアウタパネル開口部41dの口縁内側と、上述のアウタレインフォースメント42の凸形状部42cの頂部外面とは、図3(a),(b)に示すように、直接弾性当接されるか、または、シーラー等の塗料やシール剤を介して間接的に弾性当接されており、この弾性当接構造により、当該部位の溶接を省略して、フレーム部であるフロントピラー12の生産性向上を図るよう構成している。
また、アウタパネル41外面の縁部としてのアウタパネル41における凸形状部41c頂部の車幅方向外側のコーナ部Xと、アウタレインフォースメント42外面の縁部としてのアウタレインフォースメント42における凸形状部42c頂部の車幅方向外側のコーナ部Yとの車幅方向の相対位置が、フロントピラー12の長手方向で漸次変化し、少なくとも該フロントピラー12の外形寸法(特に、その車幅方向の寸法)が長手方向で漸次変化するよう構成している。
図3(a),(b),(c)に示すように、この実施例では閉断面44をほぼ一定に保ってフロントピラー12の剛性を確保すべくアウタレインフォースメント42の断面形状を変更することなく、アウタパネル41の形状を漸次変化させて、図1のA−A線矢視断面図である図3(a)と、図1のB−B線矢視断面である図3(b)との比較から明らかなように、フロントピラー12の上部におけるコーナ部X,Y間の間隔に対して、フロントピラー12の下部におけるコーナ部X,Y間の間隔が小さくなるよう構成している。
これにより、必要断面の確保を図るアウタレインフォースメント42の断面形状維持と、フロントピラー12の外観デザインの自由度との両立を図るよう構成している。
また、この実施例では、図1,図2,図3に示すように、フロントピラー12は、その後端側に対して前端側ほど細くなるよう形成されており、乗員の車外視認性向上を図りつつ、フロントピラー12乃至車両デザイン性向上を図るよう構成している。
なお、図3において、53はフロントウインドガラス16をフロントピラー12のシール面である接合フランジ部41aに接着するための接着剤である。また、図3においては、本実施例のフロントピラー12と従来例のフロントピラーとの構造(特に、形状)の差異を明確にするため、従来構造を仮想線にて併記している。さらに、図中、矢印Fは車両の前方を示し、矢印Rは車両の後方を示し、矢印INは車幅方向の内方を示し、矢印OUTは車幅方向の外方を示す。
このように、図1〜図4で示した実施例の自動車の側部車体構造は、車体の複数の開口部15,17間の周縁部を構成するフレーム部(フロントピラー12参照)を備えた自動車の側部車体構造であって、上記フレーム部(フロントピラー12)は、アウタパネル41と、外側に突出した凸断面のアウタレインフォースメント42とを有しており、上記アウタパネル41には、アウタパネル開口部41dが設けられ、上記アウタパネル41の内側から上記アウタパネル開口部41dを介して上記アウタレインフォースメント42の一部が外側に突出して設けられ、該アウタレインフォースメント42の突出部40と上記アウタパネル41の一部とが外装部材(ガーニッシュ50参照)で外側から覆われたものである(図3参照)。
この構成によれば、アウタパネル41の成形性に制限されず、アウタレインフォースメント42をアウタパネル41の内側からアウタパネル開口部41dを介して外側に突出し、充分な必要断面を確保して、剛性向上を図ることができると共に、アウタレインフォースメント42の外側に突出しない部位には、アウタパネル41で覆い、当該アウタパネル41により意匠性を確保しつつ、上記アウタレインフォースメント42の突出部40とアウタパネル41の一部とを外装部材(ガーニッシュ50)で外側から覆うことで、フレーム部(フロントピラー12)の外観を適切な形状と成すことができ、見映え確保と剛性確保との両立を図ることができる。
要するに、フレーム部(フロントピラー12)のデザイン性確保と、アウタパネル41のプレス成形性確保と、フレーム部(フロントピラー12)の剛性確保とを達成することができる。
この発明の一実施形態においては、上記アウタパネル開口部41dの口縁内側と上記アウタレインフォースメント42外面とは、直接または間接的に弾性当接されたものである(図3参照)。
この構成によれば、上述の弾性当接構造により、当該部位の溶接を省略することができ、フレーム部(フロントピラー12)の生産性向上を図ることができる。
この発明の一実施形態においては、上記アウタパネル41外面の縁部(コーナ部X参照)と、上記アウタレインフォースメント42外面の縁部(コーナ部Y参照)との車幅方向の相対位置が、上記フレーム部(フロントピラー12)の長手方向で漸次変化し、少なくとも該フレーム部(フロントピラー12)の外形寸法がその長手方向で漸次変化するものである(図3参照)。
この構成によれば、必要断面の確保を図るアウタレインフォースメント42の断面形状維持と、フレーム部(フロントピラー12)の外観デザインの自由度との両立を図ることができる。
この発明の一実施形態においては、上記フレーム部(フロントピラー12)は、その後端側に対して前端側ほど細くなるよう形成されたものである(図1,図2,図3参照)。
この構成によれば、フレーム部(フロントピラー12)をその前端側ほど細く形成することで、乗員の車外視認性向上を図りつつ、フレーム部(フロントピラー12)乃至車両のデザイン性向上を図ることができる。
また、実施例で開示したように、上述のアウタパネル41がフロントウインドガラス16をシールするシール部並びにドアウインドガラス20またはドアサッシュをシールするシール部まで延びて、接合フランジ部41a,41bを有すると、このアウタパネル41はアウタレインフォースメント42に対して平滑性が優れており、シール部材による高いシール性を確保することができる。
図5は自動車の側部車体構造の他の実施例を示す断面図(図3(a)に相当する位置の断面図)である。
図5に示すこの実施例では、ガーニッシュ50のフロントウインドガラス16端部と対向する位置に、当該フロントウインドガラス16側へ近づく方向の段差部50cを形成し、この段差部50cの後下の端部から接着剤53の車幅方向内側端部に対向する位置まで車幅方向内側に延びる延長部50dを一体形成し、この延長部50dの車幅方向内端からフロントウインドガラス16に向けて延びる前後幅の小さい屈曲部50aを設け、これにより空力抵抗の上昇を防止すべく構成したものである。
なお、上述の段差部50c、延長部50d、屈曲部50aは、ガーニッシュ50の長手方向に連続して延びるものである。
このように構成しても、その他の構成、作用、効果については、先の実施例と同様であるから、図5において前図と同一の部分には、同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
図6は自動車の側部車体構造のさらに他の実施例を示す側面図である。
図6に示すこの実施例では、ルーフパネル10に代えて、当該ルーフパネルを透明性のガラスや樹脂で形成した例えばパノラマルーフガラス60を採用したものである。
また、左右一対のルーフサイドレール11,11間には、パノラマルーフガラス60を配設するための開口部61を形成し、車体の複数の開口部間の周縁部を構成するフレーム部として、開口部15,17間の周縁部を構成するフロントピラー12と、開口部61,17間の周縁部を構成するルーフサイドレール11と、を備えたものである。
さらに、フロントピラー12のアウタパネル開口部41d(前図参照)からルーフサイドレール11のルーフサイドレールアウタパネル31(図4(a)参照)後端部にかけて連続して、又は間欠的に車両前後方向に延びるアウタパネル開口部を形成し、ルーフサイドレール11側の構造を、図3で示したフロントピラー12側の構造と同等に形成している。
そして、フロントピラー12の前下の端部からリヤピラー13の前端までを連続して覆う長尺のガーニッシュ50を設けたものである。
このように構成しても先の実施例とほぼ同様の作用、効果を奏するので、図6において前図と同一の部分には、同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明のフレーム部は、実施例のフロントピラー12および図6のルーフサイドレール11に対応し、
以下同様に、
外装部材は、ガーニッシュ50に対応し、
アウタパネル外面の縁部は、コーナ部Xに対応し、
アウタレインフォースメント外面の縁部は、コーナ部Yに対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
例えば、フレーム部は上述したフロントピラー12やルーフサイドレール11に代えて、他の中間ピラーやリヤピラーであってもよく、上述のガーニッシュ50に代えて、ルーフ部、左右のフロントピラー、左右のルーフサイドレール、左右のリヤピラーを一体的に覆う大型の樹脂パネルを採用してもよい。
また、大型の樹脂パネルを形成する樹脂としては、耐久性が確保されるポリプロピレン等の一般的な樹脂や、GFRP、CFRP、セルロースファイバFRP等の繊維強化プラスチックを用いることができる。
さらに、この実施例では、フレーム部として、その後端側に対して前端側ほど細くなるフロントピラー12を例示したが、この構造に代えて、前端側に対して後端側ほど細くなるフロントピラーであってもよく、またはドライバの視界を確保するためにフロントピラーの長手方向中間が相対的に細く、長手方向両端が相対的に太いピラー構造を採用してもよい。
以上説明したように、本発明は、車体の複数の開口部間の周縁部を構成するフロントピラーやルーフサイドレールのようなフレーム部を備えた自動車の側部車体構造について有用である。
11…ルーフサイドレール(フレーム部)
12…フロントピラー(フレーム部)
15,17,61…開口部
40…突出部
41…アウタパネル
41d…アウタパネル開口部
42…アウタレインフォースメント
50…ガーニッシュ(外装部材)
X…コーナ部(アウタパネル外面の縁部)
Y…コーナ部(アウタレインフォースメント外面の縁部)

Claims (4)

  1. 車体の複数の開口部間の周縁部を構成するフレーム部を備えた自動車の側部車体構造であって、
    上記フレーム部は、アウタパネルと、外側に突出した凸断面のアウタレインフォースメントとを有しており、
    上記アウタパネル
    外側に突出した凸断面に形成されるとともに、アウタパネル開口部が設けられた凸形状部と、
    該凸形状部における凸断面の両端から延設されるとともに、上記アウタレインフォースメントに設けた2つのフランジ部にそれぞれ接合される2つの接合フランジ部とで一体形成され、
    上記アウタパネルの内側から上記アウタパネル開口部を介して上記アウタレインフォースメントの一部が外側に突出して設けられ、
    該アウタレインフォースメントの突出部と上記アウタパネルの一部とが外装部材で外側から覆われたことを特徴とする
    自動車の側部車体構造。
  2. 上記アウタパネル開口部の口縁内側と上記アウタレインフォースメント外面とは、直接または間接的に弾性当接された
    請求項1に記載の自動車の側部車体構造。
  3. 上記アウタパネル外面の縁部と、上記アウタレインフォースメント外面の縁部との車幅方向の相対位置が、上記フレーム部の長手方向で漸次変化し、
    少なくとも該フレーム部の外形寸法がその長手方向で漸次変化する
    請求項1または2に記載の自動車の側部車体構造。
  4. 上記フレーム部は、その後端側に対して前端側ほど細くなるよう形成された
    請求項3に記載の自動車の側部車体構造。
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